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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-14
(45)【発行日】2023-12-22
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20231215BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20231215BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L33/48
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021208067
(22)【出願日】2021-12-22
(65)【公開番号】P2023092830
(43)【公開日】2023-07-04
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】田川 浩司
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-59778(JP,A)
【文献】特開2009-101437(JP,A)
【文献】特開2010-16125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 33/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置と、前記半導体装置が配置され、平面視において前記半導体装置の周囲に複数の貫通孔が設けられた第1支持部材と、前記半導体装置と前記第1支持部材とを接着し、平面視において外周部が前記複数の貫通孔よりも外側に位置する接着シートと、を備える第1支持部材付き半導体装置を、支持台の主面と前記第1支持部材を対向させて、前記主面上に配置する工程と、
前記主面の法線に沿い、かつ、前記接着シートから前記第1支持部材に向かう法線方向に第1弾性力が作用するように保持された第1押さえ部材により、前記接着シートの前記外周部を前記第1支持部材に押し付ける工程と、
前記複数の貫通孔を介して前記接着シートと前記第1支持部材との間に流体を供給することにより、前記接着シートにおいて前記外周部よりも内側に位置する部分を前記第1支持部材から剥離させる工程と、
流体をさらに供給することにより、前記第1弾性力に抗して前記流体を前記接着シートと前記第1支持部材との間から外部に排出し、前記接着シートの前記外周部を前記第1支持部材から剥離させる工程と、
前記第1押さえ部材を前記接着シートから離隔させた状態で、吸着部材を前記半導体装置に吸着させ、前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記接着シートにおいて前記外周部よりも内側に位置する部分を前記第1支持部材から剥離させる工程においては、前記複数の貫通孔を介して前記接着シートと前記第1支持部材との間に前記流体を供給することにより上昇する前記半導体装置上に第2押さえ部材が配置されている、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2押さえ部材は、前記半導体装置に吸着可能であり、
前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程において、前記第2押さえ部材を、前記吸着部材として用いる、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記接着シートにおいて前記外周部よりも内側に位置する部分を前記第1支持部材から剥離させる工程において、
前記第2押さえ部材は、前記法線方向に第2弾性力が作用するように保持され、
前記複数の貫通孔を介して前記接着シートと前記第1支持部材との間に流体を供給することにより、前記第2弾性力に抗して前記接着シートにおいて前記外周部よりも内側に位置する部分を前記第1支持部材から剥離させる、請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記接着シートにおいて前記第1押さえ部材と接する領域における単位面積当たりの前記第1弾性力は、前記半導体装置において前記第2押さえ部材と接する領域における単位面積当たりの前記第2弾性力以上である、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第2押さえ部材の前記半導体装置と対向する面は、略平坦である請求項2~5のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程において、前記複数の貫通孔から前記接着シートと前記第1支持部材との間に前記流体を供給した状態で、前記吸着部材を前記半導体装置に吸着させる、請求項1~6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記吸着部材には、前記半導体装置と対向する面において開口する吸引路が設けられており、
前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程において、前記吸着部材を前記半導体装置から離隔させた状態で前記吸引路内を減圧し、前記吸着部材に前記半導体装置を吸着する請求項1~7のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程において、
減圧中の前記吸引路内の圧力を検出し、
検出した前記圧力に基づいて、前記吸着部材に前記半導体装置が吸着しているか否かを推定し、
前記吸着部材に前記半導体装置が吸着していると推定した場合、前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させ、
前記吸着部材に前記半導体装置が吸着していないと推定した場合、前記吸引路内の減圧を解除した後、再度、前記吸引路内を減圧する請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1支持部材付き半導体装置を前記主面上に配置する工程において、前記支持台に前記第1支持部材を吸着させることによって前記支持台に前記第1支持部材を固定する、請求項1~9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記支持台には、前記第1支持部材付き半導体装置が前記主面上に配置された状態で前記第1支持部材に吸着可能な吸着パッドが配置される、請求項1~10のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記支持台には、前記貫通孔に前記流体を供給する開口が設けられ、
前記開口には、前記第1支持部材が前記支持台上に配置された状態で、前記第1支持部材において前記貫通孔の周囲に位置する部分に接触可能な環状のシール部材が配置される、請求項1~11のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程の後、
前記接着シートを前記半導体装置から剥離する工程と、
接着性を有する第2支持部材に前記半導体装置を貼り付ける工程と、
前記半導体装置を切断し、前記半導体装置を複数の部分に分ける工程と、
をさらに備える請求項1~12のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記半導体装置は、
透光部材と、
前記透光部材内に配置される複数の発光素子と、
を含み、
前記半導体装置を前記複数の部分に分ける工程において、前記透光部材において隣り合う前記発光素子の間に位置する部分を切断する請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造過程において、支持部材上に接着シートを介して貼り付けられた半導体装置等を、破損なく支持部材から取り外したいという要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-302932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、半導体装置を支持部材から容易に取り外し可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体装置と、前記半導体装置が配置され、平面視において前記半導体装置の周囲に複数の貫通孔が設けられた第1支持部材と、前記半導体装置と前記第1支持部材とを接着し、平面視において外周部が前記複数の貫通孔よりも外側に位置する接着シートと、を備える第1支持部材付き半導体装置を、支持台の主面と前記第1支持部材を対向させて、前記主面上に配置する工程と、前記主面の法線に沿い、かつ、前記接着シートから前記第1支持部材に向かう法線方向に第1弾性力が作用するように保持された第1押さえ部材により、前記接着シートの前記外周部を前記第1支持部材に押し付ける工程と、前記複数の貫通孔を介して前記接着シートと前記第1支持部材との間に流体を供給することにより、前記接着シートにおいて前記外周部よりも内側に位置する部分を前記第1支持部材から剥離させる工程と、流体をさらに供給することにより、前記第1弾性力に抗して前記流体を前記接着シートと前記第1支持部材との間から外部に排出し、前記接着シートの前記外周部を前記第1支持部材から剥離させる工程と、前記第1押さえ部材を前記接着シートから離隔させた状態で、吸着部材を前記半導体装置に吸着させ、前記吸着部材を前記第1支持部材から離隔する方向に移動させる工程と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
実施形態によれば、半導体装置を支持部材から容易に取り外し可能な半導体装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態に係る第1支持部材付き半導体装置および剥離装置を示す断面図である。
図2A図1の第1支持部材付き半導体装置を示す上面図である。
図2B図2AのII-II線における断面図である。
図3図1の剥離装置における支持台および複数の第1押さえ部材を示す上面図である。
図4図1の第1支持部材付き半導体装置と、剥離装置における支持台および複数の第1押さえ部材と、を示す上面図である。
図5】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図6図5の工程S5における詳細を示すフローチャートである。
図7A】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図7B】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図8A】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図8B】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図9A】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図9B】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図10】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図11A】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図11B】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図11C】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図12】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図13A】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図13B】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は、模式的又は概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
また、以下では、説明をわかりやすくするために、XYZ直交座標系を用いて、各部分の配置および構成を説明する。X軸、Y軸、Z軸は、相互に直交している。またX軸が延びる方向を「X方向」とし、Y軸が延びる方向を「Y方向」とし、Z軸が延びる方向を「Z方向」とする。また、以下では、Z方向のうち矢印の方向を上方向ともいい、その逆方向を下方向ともいうが、これらの方向は重力方向とは無関係である。また、上方または下方から対象部材を見ること、または、対象部材を適宜透過させて見ることを「平面視」という。またX方向のうち、矢印の方向を「+X方向」ともいい、その逆方向を「-X方向」ともいう。同様に、Y方向のうち、矢印の方向を「+Y方向」ともいい、その逆方向を「-Y方向」ともいう。
【0010】
<第1の実施形態>
第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る第1支持部材付き半導体装置および剥離装置を示す断面図である。
図2Aは、図1の第1支持部材付き半導体装置を示す上面図である。
図2Bは、図2AのII-II線における断面図である。
図3は、図1の剥離装置における支持台および複数の第1押さえ部材を示す上面図である。
図4は、図1の第1支持部材付き半導体装置と、剥離装置における支持台および複数の第1押さえ部材と、を示す上面図である。
【0011】
本実施形態に係る剥離装置40は、接着シート30を介して第1支持部材20に貼り付けられた半導体装置10において、第1支持部材20を接着シート30から剥離させることにより、半導体装置10を第1支持部材20から取り外す装置である。以下では、接着シート30を介して第1支持部材20に貼り付けられた半導体装置10を、「第1支持部材付き半導体装置10A」ともいう。以下、第1支持部材付き半導体装置10Aおよび剥離装置40について詳述する。
【0012】
(半導体装置10)
半導体装置10の形状は、図2Aおよび図2Bに示すように、例えば平板状である。半導体装置10は、透光部材11と、透光部材11内に配置される複数の発光素子12と、を含む。半導体装置10は、第1光反射部材13と、第2光反射部材14と、をさらに含む。ただし、半導体装置は、透光部材および複数の発光素子のみによって構成されてもよいし、上記の構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。また、半導体装置10は、詳細は後述するが、複数の発光素子12の間に位置する部分が切断されることで複数の部分10p(図12参照)に分けられる。各部分10pは、1つの発光素子12を含む半導体装置である。したがって、本実施形態における半導体装置10は、中間体であり、最終的な製品ではない。ただし、半導体装置は、複数の部分に分けられず最終的な製品であってもよい。また、半導体装置は、半導体を含む装置であればよく、発光素子を含む装置でなくてもよい。
【0013】
透光部材11には、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはこれらを混合した樹脂等の透光性を有する樹脂材料を用いることができる。透光部材11の形状は、例えば平板状である。透光部材11の平面視における形状は、図2Aに示すように、4辺のうちの2辺がX方向に概ね平行であり、4辺のうちの残りの2辺がY方向に概ね平行な略矩形である。ただし、透光部材の形状は、上記に限定されず、平面視において、例えば、三角形、六角形若しくは八角形等の多角形、円形、楕円形等であってもよい。
【0014】
透光部材11の表面は、図2Bに示すように、略平坦であり、XY平面に概ね平行な面11aと、面11aの反対側に位置し、略平坦であり、XY平面に概ね平行な面11bと、を含む。本明細書において「略平坦」とは、製造精度等に起因する微小な凹凸を許容する程度に平坦であることを意味する。
【0015】
透光部材11中には、発光素子12が発する光の少なくとも一部を吸収して、発光素子12が発する光の波長と異なる波長の光を発する波長変換物質が配置されてもよい。波長変換物質には、例えば、蛍光体等を用いることができる。
【0016】
蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、KSi0.99Al0.015.99:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I))、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS又はAgInSe)等を用いることができる。透光部材11中に配置される蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0017】
また、透光部材11中には、発光素子12からの光を遮光しない程度に光拡散材が配置されてもよい。光拡散材には、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、またはガラス等を用いることができる。
【0018】
各発光素子12は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。各発光素子12は、n型半導体層、活性層、およびp型半導体層を含む半導体構造体12aと、半導体構造体12a上に配置される一対の電極12b、12cと、を含む。各半導体構造体12aは、透光部材11の面11b側に埋め込まれている。各電極12b、12cは、透光部材11から露出している。
【0019】
第1光反射部材13は、透光部材11の面11aを覆う。第2光反射部材14は、透光部材11の面11bを覆い、各電極12b、12cを露出する。第1光反射部材13および第2光反射部材14は、それぞれ、各発光素子12が発する光の少なくとも一部を反射する。第1光反射部材13および第2光反射部材14は、それぞれ、例えば、樹脂部材と、樹脂部材中に配置される光拡散材と、を含む。樹脂部材には、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、またはアクリル樹脂等を用いることができる。光拡散材には、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、またはガラス等を用いることができる。また、第1光反射部材13および第2光反射部材14は、それぞれ、例えば、白金、銀、ロジウム若しくはアルミニウム等の金属層、または分布ブラッグ反射膜(Distributed Bragg Reflector:DBR)であってもよい。
【0020】
(第1支持部材20)
第1支持部材20には、樹脂材料または金属材料等を用いることができる。第1支持部材20の形状は、例えば平板状である。第1支持部材20の平面視における形状は、図2Aに示すように、4辺のうちの2辺がX方向に概ね平行であり、4辺のうちの残りの2辺がY方向に概ね平行な略矩形である。第1支持部材20のX方向の寸法は、半導体装置10のX方向の寸法よりも大きく、第1支持部材20のY方向の寸法は、半導体装置10のY方向の寸法よりも大きい。第1支持部材20の表面は、図2Bに示すように、略平坦であり、XY平面に概ね平行な面20aと、面20aの反対側に位置し、略平坦であり、XY平面に概ね平行な面20bと、を含む。ただし、第1支持部材の形状は、上記に限定されない。
【0021】
図2Bに示すように、第1支持部材付き半導体装置10Aにおいて、半導体装置10は、第1光反射部材13が第1支持部材20と対向するように、第1支持部材20の面20b上に配置されている。ただし、半導体装置10の向きは、第1支持部材20上において半導体装置10を形成した過程に応じて、適宜変更可能である。本実施形態では図2Aに示すように、半導体装置10は、平面視における中心が第1支持部材20の中心Cと概ね一致するように第1支持部材20上に配置される。
【0022】
第1支持部材20には、図2Bに示すように、第1支持部材20を厚み方向すなわちZ方向に貫通する複数の貫通孔21が設けられている。複数の貫通孔21は、図2Aに示すように、平面視において半導体装置10の周囲に配置されている。
【0023】
具体的には、各貫通孔21の平面視における形状は、略円形である。第1支持部材20に設けられる貫通孔21の数は、44個である。44個の貫通孔21のうちの11個の貫通孔21は、平面視において半導体装置10よりも-X側に位置し、Y方向に略等間隔に一列に並ぶ。44個の貫通孔21のうちの他の11個の貫通孔21は、平面視において半導体装置10よりも+X側に位置し、Y方向に略等間隔に一列に並ぶ。44個の貫通孔21のうちの他の11個の貫通孔21は、平面視において半導体装置10よりも+Y側に位置し、X方向に略等間隔に一列に並ぶ。44個の貫通孔21のうちの残りの11個の貫通孔21は、平面視において半導体装置10よりも-Y側に位置し、X方向に略等間隔に一列に並ぶ。
【0024】
ただし、第1支持部材に設ける貫通孔の数、各貫通孔の位置、および各貫通孔の形状は、平面視において複数の貫通孔が半導体装置の周囲に配置される限り、上記に限定されない。例えば、第1支持部材には、平面視において半導体装置よりも-X側に位置し、Y方向に延びる貫通孔と、平面視において半導体装置よりも+X側に位置し、Y方向に延びる貫通孔と、平面視において半導体装置よりも+Y側に位置し、X方向に延びる貫通孔と、平面視において半導体装置よりも-Y側に位置し、X方向に延びる貫通孔と、が設けられていてもよい。また、半導体装置と第1支持部材との相対的な位置関係は、平面視において複数の貫通孔が半導体装置を囲む限り、上記に限定されない。
【0025】
(接着シート30)
接着シート30は、両面が接着性を有するシートである。接着シート30は、例えば樹脂材料からなる。第1支持部材付き半導体装置10Aにおいて、接着シート30は、半導体装置10と第1支持部材20とを接着する。すなわち、接着シート30は、図2Bに示すように、半導体装置10と第1支持部材20との間に配置され、半導体装置10および第1支持部材20に貼り付いている。接着シート30の平面視における形状は、図2Aに示すように、4辺のうちの2辺がX方向に概ね平行であり、4辺のうちの残りの2辺がY方向に概ね平行な略矩形である。接着シート30のX方向の寸法は、半導体装置10のX方向の寸法よりも大きく、第1支持部材20のX方向の寸法以下である。また、接着シート30のY方向の寸法は、半導体装置10のY方向の寸法よりも大きく、第1支持部材20のY方向の寸法以下である。接着シート30の外周部31は、平面視において、第1支持部材20の複数の貫通孔21よりも外側に位置する。すなわち接着シート30は、図2Bに示すように、第1支持部材20の面20bにおいて各貫通孔21の周囲に位置する部分に貼り付けられ、各貫通孔21の+Z側の開口を塞いでいる。ただし、接着シートの形状は、上記に限定されない。
【0026】
(剥離装置40)
本実施形態における剥離装置40は、図1に示すように、支持台41と、複数の第1押さえ部材42と、第2押さえ部材43と、複数の可動装置44a、44bと、複数の流体吸引器45a、45bと、流体供給器45cと、制御部46と、を有する。
【0027】
支持台41は、第1支持部材付き半導体装置10Aが配置される主面41aを有する。主面41aは、略平坦であり、XY平面に概ね平行である。第1支持部材付き半導体装置10Aは、第1支持部材20が主面41aと対向した状態で、主面41a上に配置される。主面41aの平面視における形状は、図3に示すように、4辺のうちの2辺がX方向に概ね平行であり、4辺のうちの残りの2辺がY方向に概ね平行な略矩形である。図4に示すように、主面41aのX方向の寸法は第1支持部材20のX方向の寸法以上であり、主面41aのY方向の寸法は第1支持部材20のY方向の寸法以上である。ただし、主面の形状は、上記に限定されない。
【0028】
支持台41には、複数の吸着パッド47が配置されている。各吸着パッド47は、図1に示すように第1支持部材付き半導体装置10Aが主面41a上に配置された状態で、第1支持部材20に吸着可能である。具体的には、支持台41には、主面41aにおいて開口する複数の穴41bが設けられており、各穴41b内に、各吸着パッド47が配置される。図3および図4に示すように、支持台41に設けられる穴41bおよび吸着パッド47の数は、それぞれ4個である。4個の吸着パッド47は、平面視において半導体装置10と重なる部分に位置する。ただし、支持台に設けられる穴および吸着パッドの数は、上記に限定されない。
【0029】
各吸着パッド47には、図1に示すように、流体を吸引可能な吸引路47aが設けられている。流体は、本実施形態では空気である。ただし、流体は他の気体であってもよいし、液体であってもよい。吸引路47aは、配管を介して流体吸引器45aに接続される。なお、図1では、配管を省略して吸引路47aと流体吸引器45aとの接続関係を簡易的に2点鎖線で示している。他の配管についても同様である。流体吸引器45aは、例えば流体を吸引可能なポンプである。流体吸引器45aは、配管を介して各吸引路47a内の流体を吸引する。これにより、吸引路47a内の圧力が低下するため、第1支持部材20を各吸着パッド47に吸着できる。
【0030】
このように本実施形態では、支持台41は支持台41に配置される吸着パッド47により間接的に第1支持部材20に吸着する。ただし、支持台に吸着パッドの代わりに主面において開口する吸引路を設け、この吸引路を流体吸引器に接続し、支持台が第1支持部材に直接吸着してもよい。本明細書においては、支持台に直接第1支持部材を吸着させる場合だけでなく、支持台に、支持台に配置した吸着パッド等を用いて間接的に第1支持部材を吸着させる場合も、「支持台に第1支持部材を吸着させる」という。また、第1支持部材を吸着ではなくねじ等の固定具または磁気等により支持台に固定してもよい。
【0031】
また、支持台41には、図1および図3に示すように、複数の開口41cおよび複数の流路41dが設けられている。各開口41cは、支持台41の主面41aから下方に凹んでいる。各開口41cは、図4に示すように平面視において、第1支持部材20の各貫通孔21と重なる。本実施形態では平面視において、各開口41cの外縁よりも内側に、各貫通孔21が位置している。各開口41cの平面視における形状は、例えば各貫通孔21の形状と概ね相似である。ただし、各開口の形状は、各貫通孔の形状と相似でなくてもよい。各流路41dは、図1に示すように各開口41cの下方に位置し、各開口41cに連通している。平面視において各流路41dは、各開口41cの外縁よりも内側に位置している。
【0032】
各開口41c内には、第1支持部材20が支持台41上に配置された状態で、第1支持部材20において貫通孔21の周囲に位置する部分に接触可能な環状のシール部材48が配置される。
【0033】
各開口41cは、各流路41dおよび配管を介して、流体供給器45cに接続される。流体供給器45cは、例えば流体を排出可能なポンプである。流体供給器45cは、配管を介して各流路41dに流体を供給する。各流路41dに供給された流体は、各開口41c内のシール部材48の内側を通って、各開口41cから排出される。各シール部材48が第1支持部材20に接触しているため、各開口41cに供給された流体の大部分は、第1支持部材20の貫通孔21内に供給される。すなわち、各シール部材48によって、各開口41cに供給された流体が、第1支持部材20と支持台41との間に入り込むことを低減できる。
【0034】
ただし、各開口にシール部材は配置されていなくてもよい。この場合、各開口は、各貫通孔に流体を供給できればよいため、平面視において、各開口は各貫通孔と同じ大きさであってもよいし、各貫通孔より小さくてもよい。
【0035】
複数の第1押さえ部材42は、接着シート30の外周部31を第1支持部材20に押し付け可能である。各第1押さえ部材42には、例えば樹脂材料または金属材料等を用いることができる。
【0036】
具体的には、剥離装置40が有する第1押さえ部材42の数は、図3および図4に示すように、4個である。ただし、第1押さえ部材の数は、上記に限定されない。4個の第1押さえ部材42のうちの1つは、支持台41の-X側に位置し、接着シート30の-X方向における端部に押し付け可能である。4個の第1押さえ部材42のうちの他の1つは、支持台41の+X側に位置し、接着シート30の+X方向における端部に押し付け可能である。4個の第1押さえ部材42のうちの他の1つは、支持台41の+Y側に位置し、接着シート30の+Y方向における端部に押し付け可能である。4個の第1押さえ部材42のうちの残りの1つは、支持台41の-Y側に位置し、接着シート30の-Y方向における端部に押し付け可能である。
【0037】
各第1押さえ部材42は、図1に示すように、支持台41の側方に配置され、Z方向に延びる第1延伸部42aと、第1延伸部42aの上端からXY平面に沿う方向に延び、平面視において接着シート30の各端部と重なる第2延伸部42bと、を含む。本実施形態では、図4に示すように平面視において、4つの第2延伸部42bが接着シート30の外周部31の概ね全域を覆う。各第1押さえ部材42は、可動装置44aにより上下方向に移動する。また、各第1押さえ部材42は、支持台41に対して離隔または接近するようにX方向またはY方向に移動可能であってもよい。
【0038】
可動装置44aは、図1に示すように本実施形態では、エアシリンダ等の流体シリンダである。具体的には、可動装置44aは、シリンダ44a1と、シリンダ44a1内を上下方向に摺動可能なロッド44a2と、シリンダ44a1内の圧力を調整可能な圧力調整部44a3と、有する。各第1押さえ部材42における第1延伸部42aの下端部は、ロッド44a2に連結されている。ただし、各第1押さえ部材と各ロッドは別部材ではなく1つの部材であってもよい。
【0039】
圧力調整部44a3が、ロッド44a2の下端部とシリンダ44a1の上端部との間の空間44s1に流体を供給し、ロッド44a2の下端部とシリンダ44a1の下端部との空間44s2から流体を排出した場合、空間44s1の圧力が空間44s2の圧力よりも高くなる。これにより、第1押さえ部材42が下方向に移動し、接着シート30の外周部31に接触する。第1押さえ部材42が接着シート30の外周部31に接触した場合、第1押さえ部材42には、空間44s1の圧力と空間44s2の圧力差に起因する第1弾性力F1が作用する。2つの空間44s1、44s2は、主面41aの法線に沿い、かつ、接着シート30から第1支持部材20に向かう法線方向D1に並ぶ。したがって、第1弾性力F1は、法線方向D1に作用する。本明細書において「第1弾性力F1が法線方向D1に作用する」とは、第1弾性力F1が少なくとも法線方向の成分を含む力であることを意味する。したがって、第1弾性力F1は、法線方向D1に対して傾斜していてもよい。後述する第2弾性力F2についても同様である。
【0040】
圧力調整部44a3が、空間44s1から流体を排出し、空間44s2に流体を供給した場合、空間44s2の圧力が空間44s1の圧力よりも高くなる。これにより、第1押さえ部材42が上方向に移動する。
【0041】
ただし、可動装置の構成は、第1押さえ部材により接着シートの外周部を第1支持部材に押し付ける際に、第1押さえ部材に法線方向の第1弾性力を作用可能である限り、上記に限定されない。例えばシリンダ内のロッドによって仕切られた2つの空間のうちの1つに流体を供給または排出する代わりに、弾性部材を配置してもよい。
【0042】
第2押さえ部材43は、半導体装置10の上方に配置される。第2押さえ部材43において半導体装置10と対向する面43aは、略平坦であり、XY平面に概ね平行である。平面視において面43aは、半導体装置10よりも大きい。
【0043】
第2押さえ部材43には、面43aにおいて開口する複数の吸引路43bが設けられている。各吸引路43bは、配管等を介して流体吸引器45bに接続されている。流体吸引器45bは、例えば流体を吸引可能なポンプである。流体吸引器45bは、配管を介して各吸引路43b内の流体を吸引する。これにより、吸引路43b内の圧力が低下するため、第2押さえ部材43が半導体装置10に接触している場合または第2押さえ部材43が半導体装置10の近傍に位置するする場合は、第2押さえ部材43が半導体装置10に吸着する。
【0044】
吸引路43bから流体吸引器45bに至るまでの流路には、流路内の圧力を測定可能な圧力センサ45dが配置されている。なお、圧力センサ45dは、吸引路43b内の圧力を直接的または間接的に検出できればよく、例えば、吸引路43bに配置されてもよいし、流体吸引器45b内に配置されてもよい。
【0045】
また、第2押さえ部材43は、可動装置44bによって上下方向に移動する。可動装置44bは、本実施形態では、エアシリンダ等の流体シリンダである。具体的には、可動装置44bは、シリンダ44b1と、シリンダ44b1内を上下方向に摺動可能なロッド44b2と、シリンダ44b1内の圧力を調整可能な圧力調整部44b3と、有する。第2押さえ部材43は、ロッド44b2に連結されている。
【0046】
圧力調整部44b3が、ロッド44b2の上端部とシリンダ44b1の下端部との間の空間44s3に流体から流体を排出し、ロッド44b2の上端部とシリンダ44b1の上端部との空間44s4に流体を供給した場合、空間44s4の圧力が空間44s3の圧力よりも高くなる。これにより、第2押さえ部材43が下方向に移動する。この際、第2押さえ部材43には、空間44s4の圧力と空間44s3の圧力差に起因する第2弾性力F2が作用する。2つの空間44s3、44s4は、法線方向D1に並ぶ。したがって、第2弾性力F2は、法線方向D1に作用する。
【0047】
圧力調整部44a3が、空間44s3に流体を供給し、空間44s2から流体を排出した場合、空間44s3の圧力が空間44s4の圧力よりも高くなる。これにより、第2押さえ部材43が上方向に移動する。
【0048】
ただし、可動装置44bの構成は、上記に限定されない。例えばシリンダ内のロッドによって仕切られた2つの空間のうちの1つに流体を供給または排出する代わりに、弾性部材を配置してもよい。また、可動装置は、第2押さえ部材に第2弾性力を作用可能である必要はなく、単に第2押さえ部材を単に上下方向に移動可能な装置であってもよい。
【0049】
制御部46は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等のメモリと、を有するコンピュータである。制御部46は、各可動装置44a、44b、各流体吸引器45a、45b、および流体供給器45cと有線または無線で通信可能に接続されており、これらを制御する。また、制御部46は、圧力センサ45dの検出信号を受信可能に圧力センサ45dに接続されている。なお、図1では、制御部46と各可動装置44a、44b、各流体吸引器45a、45b、流体供給器45c、および圧力センサ45dと、の接続関係を簡易的に実線で示している。
【0050】
次に、本実施形態に係る半導体装置10の製造方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図6は、図5の工程S5における詳細を示すフローチャートである。
図7A図12は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す部分断面図である。
なお、図7A図10では、半導体装置10から第1支持部材20を取り外す過程を示し、図11A図12では、半導体装置10を複数の部分10pに分ける過程を示す。
本実施形態では、半導体装置10の製造過程において、第1支持部材20に接着シート30を貼り付け、第1支持部材20に貼り付けた接着シート30上で、半導体装置10の中間体の加工を行う。その後、以下に説明する方法で、第1支持部材20を半導体装置10から取り外す。
【0051】
本実施形態に係る半導体装置10の製造方法は、図5に示すように、第1支持部材付き半導体装置10Aを支持台41の主面41a上に配置する工程S1と、第1押さえ部材42により、接着シート30の外周部31を第1支持部材20に押し付ける工程S2と、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる工程S3と、接着シート30の外周部31を第1支持部材20から剥離させる工程S4と、第2押さえ部材43を半導体装置10に吸着させ、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5と、を備える。以下、各工程S1~S5について詳述する。
【0052】
先ず、第1支持部材付き半導体装置10Aを支持台41の主面41a上に配置する工程S1について説明する。
図7Aに示すように、第1支持部材付き半導体装置10Aを、支持台41の主面41aと第1支持部材20を対向させて、主面41a上に配置する。制御部46は、流体吸引器45aを制御して、図7Aに矢印で示すように、各吸着パッド47の吸引路47a内の流体を吸引する。その結果、各吸着パッド47が第1支持部材20に吸着する。これにより、支持台41に第1支持部材20が固定される。第1支持部材20は、工程S1から工程S5にかけて、支持台41に固定される。
【0053】
次に、第1押さえ部材42により、接着シート30の外周部31を第1支持部材20に押し付ける工程S2を行う。
具体的には、制御部46は各可動装置44aを制御して、図7Bに示すように、各第1押さえ部材42を下降させて各第1押さえ部材42を接着シート30の外周部31に押し付ける。この際、各可動装置44aは、法線方向D1に第1弾性力F1が作用するように各第1押さえ部材42を保持する。
【0054】
また、制御部46は、可動装置44bを制御して、第2押さえ部材43を下降させ、第2押さえ部材43を半導体装置10に接触させる。この際、可動装置44aは、法線方向D1に第2弾性力F2が作用するように第2押さえ部材43を保持する。第1押さえ部材42の下降と第2押さえ部材43の下降は同時でもよいし、順番におこなってもよい。
【0055】
接着シート30において第1押さえ部材42と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1は、本実施形態では、半導体装置10において第2押さえ部材43と接する領域における単位面積当たりの第2弾性力F2以上である。ただし、接着シートにおいて第1押さえ部材と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1は、半導体装置において第2押さえ部材と接する領域における単位面積当たりの第2弾性力F2よりも小さくてもよい。
【0056】
接着シート30において第1押さえ部材42と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1は、特に限定されないが例えば、30N以上35N以下である。また、半導体装置10において第2押さえ部材43と接する領域における単位面積当たりの第2弾性力F2は、特に限定されないが例えば、1N以上2N以下である。
【0057】
次に、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる工程S3および接着シート30の外周部31を第1支持部材20から剥離させる工程S4を行う。
【0058】
具体的には、制御部46は流体供給器45cを制御して、図8Aに矢印で示すように、支持台41の複数の流路41d、複数の開口41c、および第1支持部材20の複数の貫通孔21を介して、接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給する。接着シート30の外周部31は第1支持部材20に押し付けられている。そのため、供給された流体の大部分は、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20とを徐々に剥離させ、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との間の空間30sが広がっていく。そして、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分の概ね全域と第1支持部材20とが剥離する。
【0059】
この際、第2押さえ部材43は法線方向D1に第2弾性力F2が作用するように保持されているが、上述したように接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給することにより、第2弾性力F2に抗して接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分が、第1支持部材20から剥離する。換言すれば、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との剥離時に半導体装置10は、第2押さえ部材43を押し上げながら上昇する。そのため、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との剥離時に半導体装置10が変形することを抑制できる。
【0060】
制御部46は流体供給器45cを制御して、支持台41の複数の流路41d、複数の開口41c、および第1支持部材20の複数の貫通孔21を介して、接着シート30と第1支持部材20との間に流体をさらに供給する。これにより、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との間の空間30sの圧力が高まる。そのため、図8Bに矢印で示すように、流体が第1弾性力F1に抗して、接着シート30と第1支持部材20との間から外部に排出される。その結果、各第1押さえ部材42が接着シート30の外周部31とともに流体により押し上げられ、接着シート30の外周部31が第1支持部材20から剥離する。
【0061】
流体の排出により、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との間の空間30sの圧力が低下する。また、第2押さえ部材43は法線方向D1に第2弾性力F2が作用するように保持されている。そのため、第2押さえ部材43および半導体装置10は下降し、これにより流体の排出が促進する。その結果、接着シート30において外周部31の内側に位置する部分と第1支持部材20は再び接触し得るが、一度剥離させたことにより、接着シート30において外周部31の内側に位置する部分と第1支持部材20との接着力は十分に弱めることができる。
【0062】
貫通孔21に流体の供給する際の貫通孔21内の圧力は、接着シート30において第1押さえ部材42と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1および半導体装置10において第2押さえ部材43と接する領域における単位面積当たりの第2弾性力F2よりも高いことが好ましい。貫通孔21に流体の供給する際の貫通孔21内の圧力は、概ね一定の値でもよいし、時間に応じて変化させてもよい。貫通孔21に流体の供給する際の貫通孔21内の圧力と接着シート30において第1押さえ部材42と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1との圧力差は、特に限定されないが例えば、25N以上30N以下である。貫通孔21に流体の供給する際の貫通孔21内の圧力は、特に限定されないが例えば、20N以上25N以下である。
【0063】
次に、第2押さえ部材43を半導体装置10に吸着させ、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5を行う。
【0064】
先ず、制御部46は、可動装置44bを制御して、図6および図9Aに示すように、第2押さえ部材43を半導体装置10から離隔させる(工程S51)。具体的には、可動装置44bは、第2押さえ部材43を僅かに上昇させる。この際、第2押さえ部材43と半導体装置10との距離は、吸引路43b内を減圧した場合に半導体装置10に吸着可能な程度の距離にする。また、この際、制御部46は、可動装置44aを制御して、各第1押さえ部材42を接着シート30の外周部31から離隔する方向に移動させる。
【0065】
次に、制御部46は、流体吸引器45bを制御して、図9Bに矢印で示すように、第2押さえ部材43の吸引路43b内を減圧する(工程S52)。
【0066】
次に、制御部46は、圧力センサ45dにより、減圧中の吸引路43b内の圧力を検出し、検出した圧力に基づいて、第2押さえ部材43に半導体装置10が吸着しているか否かを推定する(工程S53)。
【0067】
制御部46が、第2押さえ部材43に半導体装置10が吸着していると推定した場合(工程S53:Yes)、制御部46は、可動装置44bを制御して、図10に示すように、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる(工程S54)。具体的には、可動装置44bは、第2押さえ部材43を上方向に移動させる。この際、半導体装置10は第2押さえ部材43に吸着しており、接着シート30は半導体装置10に貼り付けられているため、第2押さえ部材43とともに半導体装置10および接着シート30も移動する。
【0068】
一方、第1支持部材20は、接着シート30から一度剥離しており、接着シート30と第1支持部材20との接着力は弱まっている。そのため、第1支持部材20は第2押さえ部材43とともに移動しない。特に、本実施形態では、第1支持部材20は、支持台41に固定されている。そのため、第1支持部材20が第2押さえ部材43とともに移動することを好適に抑制できる。また、第2押さえ部材43を半導体装置10から離隔させた状態で、吸引路43b内を減圧する。そのため、半導体装置10は上昇して吸着部材に吸着する。これにより、接着シート30を第1支持部材20から容易に剥離できる。また、図9Aおよび図9Bに示すように、工程S51および工程S52において、貫通孔21を介して接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給する。これにより、第1支持部材20が接着シート30に接着することを好適に抑制できる。ただし、工程S51および工程S52において、第1支持部材20から接着シート30を剥離できるのであれば、接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給しなくてもよい。
以上により、第1支持部材20を半導体装置10から取り外すことができる。
【0069】
また、制御部46が、図6に示すように第2押さえ部材43に半導体装置10が吸着していないと推定した場合(工程S53:No)、制御部46は、流体吸引器45bを制御して、第2押さえ部材43の吸引路43b内の減圧を解除する(工程S55)。
次に、制御部46は、工程S52、S53を再び行う。
【0070】
ただし、第2押さえ部材43を半導体装置10に吸着させ、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5は、上記に限定されない。例えば、第2押さえ部材43を半導体装置10から離隔させることなく、吸引路43b内を減圧して第2押さえ部材43を半導体装置10に吸着させ、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離れる方向に移動させてもよい。この場合は、圧力センサ45dを設ける必要がない。
【0071】
第2押さえ部材43を半導体装置10に吸着させ、第2押さえ部材43を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5の後、本実施形態では図5に示すように、接着シート30を半導体装置10から剥離する工程S6、第2支持部材50に半導体装置10を貼り付ける工程S7、および半導体装置10を切断し、半導体装置10を複数の部分10pに分ける工程S8をさらに行う。以下、工程S6~S8について詳述する。
【0072】
接着シート30を半導体装置10から剥離する工程S6では、手作業または機械により、図11Aに示すように接着シート30を半導体装置10から剥離する。本例では、半導体装置10は、第2押さえ部材43に吸着されたまま第2押さえ部材43の上下が反転することによって上向きに配置された後、接着シート30が剥離される。また別例として、第2押さえ部材43とは別の部材に半導体装置10を配置した後、接着シート30を剥離してもよい。
【0073】
次に、第2支持部材50に半導体装置10を貼り付ける工程S7を行う。第2支持部材50は、例えば、接着性を有するシートである。第2支持部材50の外周部は、図11Bに示すように枠部材60が取り付けられている。第2支持部材50において、枠部材60が取り付けられている面の反対側に位置する面は、半導体装置10の第1光反射部材13に貼り付けられる。ただし、第2支持部材は、半導体装置の切断時に半導体装置を支持できる部材である限り、上記に限定されない。
【0074】
次に、半導体装置10を切断し、半導体装置10を複数の部分10pに分ける工程S8を行う。具体的には、図11Cに示すように、第2押さえ部材43を半導体装置10から取り外す。次に、ダイシング等の切削具70を用いて、半導体装置10において隣り合う発光素子12の間に位置する部分を切断する。これにより、図12に示すように、半導体装置10を複数の部分10pに分ける。各部分10pは、透光部材11と、1つの発光素子12と、第1光反射部材13と、第2光反射部材14と、を含む半導体装置である。ただし、半導体装置の切断方法は上記に限定されない。例えば、半導体装置はレーザを用いて切断されてもよい。
【0075】
以上、半導体装置の製造方法は上記に限定されない。例えば、第1支持部材は支持台に固定されなくてもよい。また、第2押さえ部材に第2弾性力は作用しなくてもよい。また、第2押さえ部材は、吸着部材として機能せずに、剥離装置に第2押さえ部材とは別に吸着部材を有していてもよい。すなわち第2押さえ部材は吸着する機能を有さず、第2押さえ部材により剥離時に半導体装置が変形することを抑制し、第2押さえ部材とは別の吸着部材を半導体装置に吸着させて、半導体装置を第1支持部材から離隔する方向に移動させてもよい。
【0076】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る半導体装置10の製造方法は、工程S1と、工程S2と、工程S3と、工程S4と、工程S5と、を備える。
工程S1においては、半導体装置10と、半導体装置10が配置され、平面視において半導体装置10の周囲に複数の貫通孔21が設けられた第1支持部材20と、半導体装置10と第1支持部材20とを接着し、平面視において外周部31が複数の貫通孔21よりも外側に位置する接着シート30と、を備える第1支持部材付き半導体装置10Aを、支持台41の主面41aと第1支持部材20を対向させて、主面41a上に配置する。
工程S2においては、主面41aの法線に沿い、かつ、接着シート30から第1支持部材20に向かう法線方向D1に第1弾性力F1が作用するように保持された第1押さえ部材42により、接着シート30の外周部31を第1支持部材20に押し付ける。
工程S3においては、複数の貫通孔21を介して接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給することにより、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる。
工程S4においては、流体をさらに供給することにより、第1弾性力F1に抗して流体を接着シート30と第1支持部材20との間から外部に排出し、接着シート30の外周部31を第1支持部材20から剥離させる。
工程S5においては、第1押さえ部材42を接着シート30から離隔させた状態で、吸着部材(第2押さえ部材43)を半導体装置10に吸着させ、吸着部材を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる。
【0077】
このように上記の製造方法においては、第1押さえ部材42により接着シート30の外周部を第1支持部材20に押さえつけた状態で、接着シート30と第1支持部材20との間に供給した流体により、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分が第1支持部材20から剥離する。そして、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20と間の空間30sの圧力が高まることにより、流体が接着シート30と第1支持部材20との間から外部に排出し、接着シート30の外周部31が第1支持部材20から剥離する。そのため、接着シート30において第1支持部材20から剥離していない部分が生じることを抑制できる。
【0078】
一度剥離することで、接着シート30と第1支持部材20との接着力を弱めることができる。そのため、吸着部材を半導体装置10に吸着させ、吸着部材を第1支持部材20から離隔する方向に移動させることで、第1支持部材20を半導体装置10から容易に取り外すことができる。
【0079】
また、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる工程S5においては、複数の貫通孔21を介して接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給することにより上昇する半導体装置10上に第2押さえ部材43が配置されている。そのため、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との剥離時に、半導体装置10の変形を低減できる。
【0080】
また、第2押さえ部材43は、半導体装置10に吸着可能である。吸着部材を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5において、第2押さえ部材43を、吸着部材として用いる。そのため、剥離装置40の構成を簡単にできる。また、第2押さえ部材43と吸着部材とが別の部材である場合と比較して、第2押さえ部材43を移動させて吸着部材を半導体装置10上に配置する工程を省くことができる。
【0081】
また、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる工程S3において、第2押さえ部材43は、法線方向D1に第2弾性力F2が作用するように保持される。そして、複数の貫通孔21を介して接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給することにより、第2弾性力F2に抗して接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる。これにより、半導体装置10が第2押さえ部材43を徐々に押し上げながら上昇するため、半導体装置10の変形をより一層低減できる。
【0082】
また、接着シート30において第1押さえ部材42と接する領域における単位面積当たりの第1弾性力F1は、半導体装置10において第2押さえ部材43と接する領域における単位面積当たりの第2弾性力F2以上である。そのため、接着シート30と第1支持部材20との間に供給された流体は、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との間に流れ易い。これにより、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分に、第1支持部材20から剥離していない部分が生じることを抑制できる。
【0083】
また、第2押さえ部材43の半導体装置10と対向する面43aは、略平坦である。そのため、半導体装置10の変形をより一層低減できる。
【0084】
また、吸着部材(第2押さえ部材43)を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5において、複数の貫通孔21から接着シート30と第1支持部材20との間に流体を供給した状態で、吸着部材を半導体装置10に吸着させる。これにより、第1支持部材20を接着シート30からより一層容易に剥離させることができる。
【0085】
また、吸着部材(第2押さえ部材43)には、半導体装置10と対向する面43aにおいて開口する吸引路43bが設けられている。吸着部材を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5において、吸着部材を半導体装置10から離隔させた状態で吸引路43b内を減圧し、吸着部材に半導体装置10を吸着する。半導体装置10は上昇して吸着部材に吸着するため、接着シート30を第1支持部材20から容易に剥離できる。
【0086】
また、吸着部材(第2押さえ部材43)を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる工程S5において、減圧中の吸引路43b内の圧力を検出する。検出した圧力に基づいて、吸着部材に半導体装置10が吸着しているか否かを推定する。吸着部材に半導体装置10が吸着していると推定した場合、吸着部材を第1支持部材20から離隔する方向に移動させる。吸着部材に半導体装置10が吸着していないと推定した場合、吸引路43b内の減圧を解除した後、再度、吸引路43b内を減圧する。これにより、仮に1回目の減圧時に吸着部材に半導体装置10が吸着しなくても、再度、吸着を試みることができる。
【0087】
また、第1支持部材付き半導体装置10Aを主面41a上に配置する工程S1において、支持台41に第1支持部材20を吸着させることによって支持台41に第1支持部材20を固定する。第1支持部材20を支持台41に固定することにより、接着シート30を第1支持部材20からより一層容易に剥離できる。また、ねじ止め等の固定具を用いて第1支持部材20を支持台41に固定する場合と比較して、第1支持部材20を支持台41に容易に固定できる。
【0088】
また、支持台41には、第1支持部材付き半導体装置10Aが主面41a上に配置された状態で第1支持部材20に吸着可能な吸着パッド47が配置される。吸着パッド47が第1支持部材20に吸着することにより、第1支持部材20を支持台41に強固に固定できる。
【0089】
また、支持台41には、貫通孔21に流体を供給する開口41cが設けられる。開口41cには、第1支持部材20が支持台41上に配置された状態で、第1支持部材20において貫通孔21の周囲に位置する部分に接触可能な環状のシール部材48が配置される。そのため、開口41cに供給した流体が、第1支持部材20と支持台41との間に入り込むことを低減できる。
【0090】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図13Aおよび図13Bは、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
なお、以下の説明においては、原則として、主に第1の実施形態との相違点を主に説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様に構成できる。
【0091】
本実施形態では、第1押さえ部材42により、接着シート30の外周部31を第1支持部材20に押し付ける工程S2において、図13Aに示すように、第2押さえ部材43を半導体装置10に接触させない。具体的には、工程S2において第2押さえ部材43は、図13Bに示すように工程S3において上昇した半導体装置10に接触可能な位置P1に配置される。このような場合、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分を第1支持部材20から剥離させる工程S3において、上昇した半導体装置10は待ち構えていた第2押さえ部材43に接触する。そのため、接着シート30において外周部31よりも内側に位置する部分と第1支持部材20との剥離時に半導体装置10が変形することを抑制できる。
【符号の説明】
【0092】
10 :半導体装置
10A :第1支持部材付き半導体装置
10a :面
10p :部分
11 :透光部材
11a、11b:面
11c :凹部
12 :発光素子
12a :半導体構造体
12b、12c:電極
13 :第1光反射部材
14 :第2光反射部材
20 :第1支持部材
20a、20b:面
21 :貫通孔
30 :接着シート
30s :空間
31 :外周部
40 :剥離装置
41 :支持台
41a :主面
41b :穴
41c :開口
41d :流路
42 :第1押さえ部材
42a :第1延伸部
42b :第2延伸部
43 :第2押さえ部材
43a :面
43b :吸引路
44a、44b:可動装置
44a1、44b1:シリンダ
44a2、44b2:ロッド
44a3、44b3:圧力調整部
44s1、44s2、44s3、44s4:空間
45a、45b:流体吸引器
45c :流体供給器
45d :圧力センサ
46 :制御部
47 :吸着パッド
47a :吸引路
48 :シール部材
50 :第2支持部材
60 :枠部材
70 :切削具
C :中心
D1 :法線方向
F1 :第1弾性力
F2 :第2弾性力
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13A
図13B