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特許7404259単独使用のための充電式バッテリを含むNFC血糖値測定器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-15
(45)【発行日】2023-12-25
(54)【発明の名称】単独使用のための充電式バッテリを含むNFC血糖値測定器
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20231218BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20231218BHJP
   A61B 5/145 20060101ALI20231218BHJP
【FI】
A61B5/00 N
A61M5/142 520
A61B5/145
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020552132
(86)(22)【出願日】2018-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2018085114
(87)【国際公開番号】W WO2019121450
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】17306807.3
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504456798
【氏名又は名称】サノフイ
【氏名又は名称原語表記】SANOFI
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・クレム
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505648(JP,A)
【文献】特開2013-135557(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0055890(US,A1)
【文献】特開2017-196423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイス(100)であって、
生理学的パラメータの値を測定するように適用されている測定ユニット(110)と、
該測定ユニット(110)にエネルギー供給を行う、該測定ユニット(110)と連結されているエネルギー貯蔵ユニット(190)と、
フェライトコア(199)またはディスクを含む、NFCアンテナ(193)と、
該NFCアンテナ(193)およびエネルギー貯蔵ユニット(190)に連結されているエネルギー供給ユニット(195)であって、所定の周波数範囲の電磁場が存在する際、NFCアンテナ(193)の周囲の電磁場からエネルギーが引き出されエネルギー貯蔵ユニット(190)に貯蔵されるようにNFCアンテナ(193)を制御する、エネルギー供給ユニット(195)と、
エネルギー貯蔵ユニット(190)に連結され、該エネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷を判定するように適用されている充電制御ユニット(196、196A)であって、該充電制御ユニット(196、196A)は、測定ユニット(110)によって生理学的パラメータの1回の測定が行われる前に、エネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷を判定するように適用されている、充電制御ユニット(196、196A)と、
該充電制御ユニット(196、196A)と連結されている通信ユニット(160)であって、該充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、所定の視覚的、聴覚的、および/または触覚的な信号を出力するように適用されている、通信ユニット(160)と、
を含み、
該測定ユニットは、該充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、該測定ユニットによる生理学的パラメータの値の判定をブロックするように適用される、
前記医療デバイス。
【請求項2】
生理学的パラメータは血糖レベルである、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
充電制御ユニットはガスゲージ(196)を含む、請求項1または2に記載の医療デバイス。
【請求項4】
NFCアンテナ(193)は、PCB(197)上にプリントされた構造によって形成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項5】
充電制御ユニット(196、196A)はエネルギー供給ユニット(195)に連結されており、該充電制御ユニット(196、196A)は、該充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニットを起動しNFCアンテナを使用してエネルギーを引き出す、請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項6】
スリープ状態において、充電制御ユニット(196、196A)は、該充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニット(195)を起動しNFCアンテナを使用してエネルギーを引き出す、請求項に記載の医療デバイス。
【請求項7】
デバイスは測定された値または生理学的パラメータの値に基づいて薬剤を投与するように適用されている、請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項8】
医療デバイスは、温度を連続的にチェックする組み込まれた温度追跡器を含み、この場合、最小温度値以下の温度または最大温度値以上の温度では、誤った測定値を回避するために、使用者が生理学的パラメータの測定を行うことが阻止される、請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項9】
所定の最小電荷値は30mAである、請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイスの作動方法であって、
測定ユニット(110)によって生理学的パラメータの1回の測定が行われる前に、エネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷を判定する工程、
充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値よりも大きい場合に、測定ユニットを使用して生理学的パラメータを測定する工程、または
充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、通信ユニット(160)によって所定の視覚的、聴覚的、および/もしくは触覚的な信号を出力する工程、を含む、前記方法。
【請求項11】
充電制御ユニット(196、196A)によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット(190)に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニット(195)を起動しNFCアンテナ(193)を使用してエネルギーを引き出す工程を含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、健康管理を支援するための医療デバイス、およびそのような医療デバイスのための動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本開示の以下の説明では主として、健康問題としての糖尿病と、処方された治療の有効性の評価のための、制御されるべき生理学的パラメータとしての血糖レベルと、に言及する。しかし、本開示はまた、他の健康問題に関して、ならびに、(a)高血圧性心疾患における血圧、(b)心疾患および脳卒中のリスク要因のある患者のコレステロールまたはリポタンパク質プロファイル、(c)喘息患者のピークフロー、(d)血友病治療中の患者の血液凝固、といった他の生理学的パラメータデータの管理のために使用することもできる。
【0003】
糖尿病は、代謝性疾患のうち、膵臓で十分なインスリンが産生されないかまたは産生されるインスリンに細胞が反応しないかのいずれかの理由で、患者が高血糖となる一群である。糖尿病の治療は、低血糖症を引き起こすことなく、血糖レベルを可能な限り正常値(「正常血糖」)付近に維持することが中心となる。このことは通常、食事制限、運動、および適切な医薬品(1型糖尿病の場合はインスリン;2型糖尿病では経口医薬品、および場合によってはインスリン)の使用によって達成可能である。
【0004】
インスリンを用いる糖尿病管理の必須の要素は、処方された治療の進展および成果に関する通常の情報を得るために、患者自身が血中グルコース濃度の定期的なチェックを行うことである。この理解、および患者参画が不可欠であるが、その理由は、血糖値の管理が良好な患者では糖尿病の合併症の発生が遥かに少なく、重症度も低いからである。これに関連して、血糖レベルは一日を通して変動し、投与されるインスリンの量、ならびに、消費される食べ物の量および種類、運動レベル、ならびにストレスといった生活様式の要因から直接影響を受けることを、考慮しなければならない。
【0005】
したがって、血中の糖レベルのモニタリングは2重の目的を果たす:一方では、これにより血糖管理の現在の状態についての情報が患者に提供される。他方では、測定された値は、患者または医療提供者(HCP)が、医薬品、たとえば摂取すべきインスリンの量の調整が示唆されているかどうかを判定するための情報として役立つ。
【0006】
これらの目的を達成するためには、または所望の血糖管理に可能な限り近付くためには、通常はHCPによって処方される試験レジメンに従い、1日に1回または数回、血糖値計(BGM)を使用して血糖測定値をモニタするのが慣例である。BGMは通常、ディスプレイユニットおよび/もしくは別の通信ユニット、メモリ、ならびに測定ユニット、ならびに/またはBGMの他の要素に電源電圧を提供する、エネルギー貯蔵ユニットを含む。エネルギー貯蔵ユニットはNFC(近接場制御)を使用して充電することができる。NFCは無線周波数識別技術(RFIDとして知られる)を基礎としており、この技術によって、適合するハードウェアが電波を使用して、普段は電力供給されないパッシブ型電子タグに電力を供給することおよびこれと通信することの両方が可能になる。これはエネルギー供給、識別、認証、および追跡のために使用される。
【0007】
特許文献1は、グルコースを測定するための測定デバイスであって:溶液または流体中、特に血液中のグルコース包含量を判定するための、および、測定されたグルコース包含量をコード化形態で提示される測定データを用いて電気信号の形態で再現するための、グルコースセンサと;NFCアンテナと;所定の周波数範囲内の電磁波が存在する場合にNFCアンテナがNFCアンテナの周囲の場からエネルギーを引き出すような様式でNFCアンテナを制御する、NFCアンテナの下流にあるエネルギー引き出しユニットと、を含み、NFCアンテナはグルコースセンサの上流にありこれに電気エネルギーを供給する、測定デバイス、に関する。
【0008】
十分な健康管理を実現するためには、生理学的パラメータの測定が必要であるかまたは予定されている時間に、そのようなBGMがすぐに動作できるようにしておく必要がある。NFCによってBGMを使用して適切な測定を行うためには、電圧および/または電荷の形態の、電力供給にとって十分な量のエネルギーが、たとえば1回のグルコース測定には30mAの電荷が、必要になる。電流の測定が小さ過ぎる電荷および/または電圧の影響を受ける場合、NFCが崩壊することが当然予想され、このことは誤った血糖測定値を生じさせる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】WO2013/063634A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、血糖測定または他の生理学的パラメータの測定が、低い電圧および/または電荷の影響を受けないことを保証することが、本開示の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
特に、本開示によれば、医療デバイスは、
・生理学的パラメータの値、たとえば血糖レベルを測定するように適用されている測定ユニットと、
・測定ユニットにエネルギー供給を行う、測定ユニットと連結されているエネルギー貯蔵ユニットと、
・内部NFCアンテナと、
・NFCアンテナとおよびエネルギー貯蔵ユニットと連結されているエネルギー供給ユニットであって、所定の周波数範囲の電磁場が存在する際、NFCアンテナの周囲の電磁場からエネルギーが引き出されエネルギー貯蔵ユニットに貯蔵されるようにNFCアンテナを制御する、エネルギー供給ユニットと、
・エネルギー貯蔵ユニットに連結されエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷を判定するように適用されている充電制御ユニットと、
・充電制御ユニットと連結されている通信ユニットであって、充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、所定の視覚的、聴覚的、および/または触覚的な信号を出力するように適用されている、通信ユニットと、を含む。
【0012】
NFCアンテナとエネルギー供給ユニットと充電制御ユニットとを含む上記医療デバイスを使用すれば、エネルギー貯蔵ユニットに含まれている電圧および/または電荷が小さ過ぎる場合に、デバイスが動作できないことを通信ユニットが通信するので、生理学的パラメータの測定(たとえば血糖測定)を行うのを回避できる。このことにより、誤った測定値を判定することが回避される。測定ユニットを、充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、測定ユニットによる生理学的パラメータの値の判定をブロックするように適用することができる。
【0013】
一実施形態によれば、エネルギー貯蔵ユニットは、非常に大容量の充電式バッテリまたはキャパシタ(X5RまたはSuper-Cap)であり得る。
【0014】
一実施形態では、NFCアンテナ(内部アンテナとも呼ばれる)の寸法は3×3×0.5cmとすることができ、3Vで最大3mAを提供し得る。
【0015】
エネルギー供給のために、携帯電話またはスマートフォンまたは別の充電デバイスの、外部NFCアンテナを使用することができる。
【0016】
本開示によれば、NFCは短距離ワイヤレス技術の集合であり、通常は離間が10cm以下である必要がある。NFCは、ISO/IEC18000-3エアインターフェースの13.56MHzで、106kbit/sから424kbit/sまでの範囲の速度で動作する。NFCはイニシエータとターゲットとを必ず含んでいる;イニシエータはパッシブ型ターゲットに電力供給できるRF場を能動的に生成する。このことにより、NFCターゲットが、電源を有さないタグ、ステッカ、キーフォブ、またはカードといった、非常に単純なフォームファクタ(form factor)をとることが可能になる。両デバイスに電力が供給されていれば、NFCピアツーピア通信が可能である。NFC規格は、ISO/IEC14443、18092、およびNFCフォーラムが定めたものを含む、既存のRFID規格に基づいている。NFCは、たとえばECMA-340およびISO/IEC18092において標準化されている。
【0017】
ある実施形態では、充電制御ユニットはガスゲージを含む。ガスゲージ(燃料ゲージまたはクーロンカウンタとも呼ばれる)は、自動車の燃料計と同様に、充電式バッテリなどエネルギー供給ユニット内で負荷計量のために電子分野において使用される。ガスゲージは非常に抵抗の低い抵抗器を含み、エネルギー供給ユニットに含まれている電荷を判定するために、抵抗器を流れる電流の積分値(または等価なものとして抵抗器の両端の電圧降下)を判定する。ガスゲージはA/D変換器、カウンタをさらに含むことができ、クロックユニットに連結することができる。A/D変換器は、測定された抵抗器の両端の電圧降下を、クロックユニットが提供する所定の時間期間内の電流のレベルおよびその方向を反映した、A/D変換器の計数に変換する。高電流はカウンタ値の加速的な増加をもたらし、高い電荷を示唆し、低電流は低い増加をもたらし、エネルギー供給ユニットに含まれている電荷が低いことを示唆する。負の電流はカウンタ値の減少をもたらし、エネルギー供給ユニットが放電モードであることを示唆する。
【0018】
別の実施形態では、充電制御ユニットは、たとえばキャパシタであるエネルギー供給ユニットの両端の電圧降下の時間依存変化を、連続的に観測する。この場合、充電工程および放電工程によってその都度、キャパシタの両端の電圧降下の変化が引き起こされる。充電制御ユニットは電圧降下の推移を経時的に観測し、このことにより、電圧降下のこの連続的な観測と公知の関係Q=C×Uとに基づいて、キャパシタへと流れるまたはキャパシタから流出する電荷の量を判定する。上式において、Uは電圧、Cはコンデンサの容量、Qは電荷である。
【0019】
別の実施形態では、NFCアンテナは、より効率的な充電を実現するために、フェライトコアまたはディスクを含む。フェライトは、酸化鉄であるヘマタイト(Fe2O3)、稀にマグネタイト(Fe3O4)、および他の金属酸化物を原料とした、電気特性の悪いまたは非導電性の、強磁性セラミック材料である。フェライトは組成に応じて硬磁性または軟磁性であり得る。
【0020】
ある実施形態では、NFCアンテナおよび/またはフェライトコアもしくはディスクは、PCB(プリント回路基板)上にプリントされた構造によって形成されている。
【0021】
さらなる実施形態には、以下の構成のうちの少なくとも1つを含めることができる:
- エネルギー貯蔵ユニットと連結されている、追加のエネルギー供給のための太陽電池、この太陽電池はPCBに組み込むことができる、
- 測定ユニットは組み込まれたA1c推定アルゴリズムを提供できる、
- デバイスは、MRSA対応洗浄剤で洗浄できるように封止することができる。
- デバイスは温度を連続的にチェックする組み込まれた温度追跡器を含んでもよく、この場合、最小温度値以下の温度または最大温度値以上の温度(最大温度値は最小温度値よりも大きい)では、誤った測定値を回避するために、使用者が生理学的パラメータの測定を行うことが阻止される、
- デバイスは、モバイルデバイスから独立して機能するために、NFCインスリン管理デバイスへのインターフェースを含むことができる、
- デバイスはBGMデータの管理を行うことができる、
- デバイスは、測定されたまたは記憶されているBGMデータ、ならびにBGMターゲットデータを、表示することができる、
- デバイスのインターフェースは、アプリ、クラウド、HCPデータベースへの接続、ならびにこのデータベースへのアクセスを提供することができる。
【0022】
デバイスをさらに、生理学的パラメータの測定された1つまたは複数の値、たとえば測定された血糖値、たとえば最近測定された値または所定の時間期間にわたって測定された値に基づいて、薬剤を投与するように適用することができる(すなわち追加的に薬物送達デバイスとして機能する)。
【0023】
「薬物」または「薬剤」という用語は、本明細書では同義的に用いられ、1つもしくはそれ以上の活性医薬成分またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物と、場合により薬学的に許容可能な担体と、を含む医薬製剤を記述する。活性医薬成分(「API」)とは、最広義には、ヒトまたは動物に対して生物学的効果を有する化学構造体のことである。薬理学では、薬剤または医薬は、疾患の治療、治癒、予防、または診断に使用されるか、さもなければ身体的または精神的なウェルビーイングを向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限定された継続期間で、または慢性障害では定期的に使用可能である。
【0024】
以下に記載されるように、薬物または薬剤は、1つもしくはそれ以上の疾患の治療のために各種タイプの製剤中に少なくとも1つのAPIまたはその組合せを含み得る。APIの例としては、500Da以下の分子量を有する低分子、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえば、ホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素)、炭水化物および多糖、ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(ネイキッドおよびcDNAを含む)、RNA、アンチセンス核酸たとえばアンチセンスDNAおよびRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが挙げられ得る。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに取り込み可能である。1つまたはそれ以上の薬物の混合物も企図される。
【0025】
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスでの使用に適合化された一次パッケージまたは「薬物容器」に包含可能である。薬物容器は、たとえば、1つもしくはそれ以上の薬物の収納(たとえば、短期または長期の収納)に好適なチャンバを提供するように構成されたカートリッジ、シリンジ、リザーバ、または他の硬性もしくは可撓性のベッセルであり得る。たとえば、いくつかの場合には、チャンバは、少なくとも1日間(たとえば、1日間~少なくとも30日間)にわたり薬物を収納するように設計可能である。いくつかの場合には、チャンバは、約1カ月~約2年間にわたり薬物を収納するように設計可能である。収納は、室温(たとえば、約20℃)または冷蔵温度(たとえば、約-4℃~約4℃)で行うことが可能である。いくつかの場合には、薬物容器は、投与される医薬製剤の2つ以上の成分(たとえば、APIと希釈剤、または2つの異なる薬物)を各チャンバに1つずつ個別に収納するように構成されたデュアルチャンバカートリッジであり得るか、またはそれを含み得る。かかる場合には、デュアルチャンバカートリッジの2つのチャンバは、人体もしくは動物体への投薬前および/または投薬中に2つ以上の成分間の混合が可能になるように構成可能である。たとえば、2つのチャンバは、互いに流体連通するように(たとえば、2つのチャンバ間の導管を介して)かつ所望により投薬前にユーザによる2つの成分の混合が可能になるように構成可能である。代替的または追加的に、2つのチャンバは、人体または動物体への成分の投薬時に混合が可能になるように構成可能である。
【0026】
本明細書に記載の薬物送達デバイスに含まれる薬物または薬剤は、多くの異なるタイプの医学的障害の治療および/または予防のために使用可能である。障害の例としては、たとえば、糖尿病または糖尿病に伴う合併症たとえば糖尿病性網膜症、血栓塞栓障害たとえば深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症が挙げられる。障害のさらなる例は、急性冠症候群(ACS)、アンギナ、心筋梗塞、癌、黄斑変性、炎症、枯草熱、アテローム硬化症および/または関節リウマチである。APIおよび薬物の例は、ローテリステ2014年(Rote Liste 2014)(たとえば、限定されるものではないがメイングループ12(抗糖尿病薬剤)または86(オンコロジー薬剤))やメルク・インデックス第15版(Merck Index,15th edition)などのハンドブックに記載されているものである。
【0027】
1型もしくは2型糖尿病または1型もしくは2型糖尿病に伴う合併症の治療および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえば、ヒトインスリン、もしくはヒトインスリンアナログもしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、GLP-1アナログもしくはGLP-1レセプターアゴニスト、はそのアナログもしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害剤、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、またはそれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「アナログ」および「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドに存在する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失および/または交換によりおよび/または少なくとも1つのアミノ酸残基の付加により天然に存在するペプチドの構造たとえばヒトインスリンの構造から形式的に誘導可能な分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換アミノ酸残基は、コード可能アミノ酸残基または他の天然に存在する残基または純合成アミノ酸残基のどれかであり得る。インスリンアナログは、「インスリンレセプターリガンド」とも呼ばれる。特に、「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドの構造から形式的に誘導可能な分子構造、たとえば、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば脂肪酸)がアミノ酸の1つまたはそれ以上に結合したヒトインスリンの分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然に存在するペプチドに存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失し、および/または非コード可能アミノ酸を含めて他のアミノ酸によって置き換えられ、または天然に存在するペプチドに非コード可能なものを含めてアミノ酸が付加される。
【0028】
インスリンアナログの例は、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValまたはAlaに置き換えられたうえに位置B29のLysがProに置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28~B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンである。
【0029】
インスリン誘導体の例は、たとえば、B29-N-ミリストイル-des(B30)ヒトインスリン、Lys(B29)(N-テトラデカノイル)-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、レベミル(Levemir)(登録商標));B29-N-パルミトイル-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-ミリストイルヒトインスリン;B29-N-パルミトイルヒトインスリン;B28-N-ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28-N-パルミトイル-LysB28ProB29ヒトインスリン;B30-N-ミリストイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30-N-パルミトイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29-N-(N-パルミトイル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン、B29-N-オメガ-カルボキシペンタデカノイル-ガンマ-L-グルタミル-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、トレシーバ(Tresiba)(登録商標));B29-N-(N-リトコリル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)-des(B30)ヒトインスリンおよびB29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0030】
GLP-1、GLP-1アナログおよびGLP-1レセプターアゴニストの例は、たとえば、リキシセナチド(リキスミア(Lyxumia)(登録商標))、エキセナチド(エキセンジン-4、バイエッタ(Byetta)(登録商標)、ビデュリオン(Bydureon)(登録商標)、ヒラモンスターの唾液腺により産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(ビクトーザ(Victoza)(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(シンクリア(Syncria)(登録商標))、デュラグルチド(トルリシティ(Trulicity)(登録商標))、rエキセンジン-4、CJC-1134-PC、PB-1023、TTP-054、ラングレナチド/HM-11260C、CM-3、GLP-1エリゲン、ORMD-0901、NN-9924、NN-9926、NN-9927、ノデキセン、ビアドール-GLP-1、CVX-096、ZYOG-1、ZYD-1、GSK-2374697、DA-3091、MAR-701、MAR709、ZP-2929、ZP-3022、TT-401、BHM-034、MOD-6030、CAM-2036、DA-15864、ARI-2651、ARI-2255、エキセナチド-XTENおよびグルカゴン-Xtenである。
【0031】
オリゴヌクレオチドの例は、たとえば、家族性高コレステロール血症の治療のためのコレステロール低下アンチセンス治療剤ミポメルセンナトリウム(キナムロ(Kynamro)(登録商標))である。
【0032】
DPP4阻害剤の例は、ビダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンである。
【0033】
ホルモンの例としては、脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモンまたはレギュラトリー活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニスト、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(Somatropine)(ソマトロピン(Somatropin))、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンが挙げられる。
【0034】
多糖の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはそれらの誘導体、もしくは硫酸化多糖たとえばポリ硫酸化形の上述した多糖、および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例は、エノキサパリンナトリウムである。ヒアルロン酸誘導体の例は、ハイランG-F20(シンビスク(Synvisc)(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムである。
【0035】
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、イムノグロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。イムノグロブリン分子の抗原結合部分の例としては、抗原への結合能を保持するF(ab)およびF(ab’)フラグメントが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、キメラ抗体、脱免疫化もしくはヒト化抗体、完全ヒト抗体、非ヒト(たとえばネズミ)抗体、または一本鎖抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を有するとともに補体を固定可能である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcレセプターへの結合能が低減されているか、または結合能がない。たとえば、抗体は、Fcレセプターへの結合を支援しない、たとえば、Fcレセプター結合領域の突然変異もしくは欠失を有するアイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは突然変異体であり得る。抗体という用語は、4価二重特異的タンデムイムノグロブリン(TBTI)および/またはクロスオーバー結合領域配向を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗原結合分子も含む。
【0036】
「フラグメント」または「抗体フラグメント」という用語は、完全長抗体ポリペプチドを含まないが依然として抗原に結合可能な完全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を含む抗体ポリペプチド分子由来のポリペプチド(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)を指す。抗体フラグメントは、完全長抗体ポリペプチドの切断部分を含み得るが、この用語は、かかる切断フラグメントに限定されるものではない。本開示に有用な抗体フラグメントとしては、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、線状抗体、単一特異的または多重特異的な抗体フラグメント、たとえば、二重特異的、三重特異的、四重特異的および多重特異的抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)、1価または多価抗体フラグメント、たとえば、2価、3価、4価および多価の抗体、ミニボディ、キレート化組換え抗体、トリボディまたはビボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュール免疫医薬(SMIP)、結合ドメインイムノグロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体が挙げられる。抗原結合抗体フラグメントの追加の例は当技術分野で公知である。
【0037】
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、特異的抗原認識を媒介する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。「フレームワーク領域」という用語は、CDR配列でないかつ抗原結合が可能になるようにCDR配列の適正配置を維持する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、典型的には抗原結合に直接関与しないが、当技術分野で公知のように、ある特定の抗体のフレームワーク領域内のある特定の残基は、抗原結合に直接関与し得るか、またはCDR内の1つもしくはそれ以上のアミノ酸と抗原との相互作用能に影響を及ぼし得る。
【0038】
抗体の例は、抗PCSK-9 mAb(たとえば、アリロクマブ)、抗IL-6 mAb(たとえば、サリルマブ)、および抗IL-4 mAb(たとえば、デュピルマブ)である。
【0039】
本明細書に記載のいずれのAPIの薬学的に許容可能な塩も、薬物送達デバイスで薬物または薬剤に使用することが企図される。薬学的に許容可能な塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。
【0040】
本明細書に記載するAPI、調合物、装置、方法、システム、および実施形態の様々な構成要素の修正(追加および/または削除)を、本開示の最大限の趣旨および範囲から逸脱することなく行うことができ、そこにはかかる修正形態およびそのありとあらゆる等価物が包含されていることを、当業者は理解するであろう。
【0041】
本開示はさらに、医療デバイスを上で説明した実施形態に従って動作させるための方法であって:
・測定ユニットによって生理学的パラメータの1回の測定が行われる前に、エネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷を判定する工程、
・充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値よりも大きい場合に、測定ユニットを使用して生理学的パラメータを測定する工程、または
・充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、通信ユニットによって所定の視覚的、聴覚的、および/もしくは触覚的な信号を出力する工程、を含む、方法、に言及する。
【0042】
一実施形態では、方法は、充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニットを起動しNFCアンテナを使用してエネルギーを引き出す工程をさらに含む。
【0043】
上記の方法により、誤った測定値を決定するリスクも低減する。
【0044】
本開示の例示的な実施形態について、以下の概略的な図を参照して本明細書に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本開示の実施形態に係る医療デバイスを示す斜視図である。
図2図1に示すような医療デバイスの模式図である。
図3図1の医療デバイス用の充電制御ユニットの、第1の実施形態の回路構成を描写した図である。
図4図1の医療デバイス用の充電制御ユニットの第2の実施形態を示す図である。
図5】PCB上のNFCアンテナの実施形態を示す図である。
図6】「BG測定(Measure BG)」モードの図1の医療デバイスによって実現される手順を含むフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下のパラグラフでは本開示の様々な実施形態について記載する。例示のみを目的として、それらの実施形態を、血糖値を測定する健康管理支援医療デバイスおよびその動作方法に関連して概説する。しかし、使用される用語、および医療デバイスまたは健康指示方法に関する実施形態の説明は、本開示の原理および発想をそのような単一のデバイスまたは方法に限定することは意図しておらず、他の生理学的な値にも相応に適用できる。
【0047】
本開示の実施形態に係る医療デバイス100の、図1は概略図であり、図2は模式図である。医療デバイス100は、血糖レベルおよびデータ処理を測定するように配置されている、血糖測定ユニット110を含む。さらに、測定ユニット110は、インターフェースと、試験ストリップを挿入するためのスロット112と、を含む。
【0048】
血糖測定ユニット110は、たとえば血糖測定データを、データストレージ130(記憶ユニットまたは手段)またはメモリ、たとえばフラッシュメモリに、転送することができる。別法として、血糖測定ユニット110は、データストレージ130から、たとえば血糖値データなどの記憶されているデータを取得することができる。血糖測定ユニットは、マイクロコントローラもしくはマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、および/または類似のものなどの、データ処理のためのプロセッサ(処理ユニットまたは手段)をさらに含む。
【0049】
血糖測定ユニット110は、ユーザインターフェースの使用者入力ユニット150にさらに連結されている。使用者入力ユニット150は、たとえばキー151、確定キー(OKボタン)152、下スクロールキー153(下向きボタン)および上スクロールキー154(上向きボタン)による、医療デバイス100の使用者からの入力を受信するように配置されている。使用者入力データは使用者入力ユニット150から血糖測定ユニット110へと転送され、血糖測定ユニット110は、それをプロセッサおよび/またはデータストレージ130に転送することができる。
【0050】
またさらに、医療デバイス100のユーザインターフェースは、ディスプレイ162を有するディスプレイユニット160を含み、これは血糖測定ユニット110にも連結されている。ディスプレイユニット160は、血糖測定ユニット110から、ディスプレイ162が表示すべきデータを受信することができる。
【0051】
医療デバイス100は、データを受信および/またはデータを送信するために、たとえばシリアルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、mini-USBインターフェースなどの有線インターフェース、または赤外(たとえばIRDA)インターフェース、Bluetooth(登録商標)インターフェースなどのワイヤレスインターフェース、および/または類似のものなどの、さらなるインターフェース170を追加的に含み得る。血糖測定ユニット110からデータを受信するためおよび/または血糖測定ユニット110にデータを転送するために、インターフェース170を、血糖測定ユニット110に連結することができる。
【0052】
さらに、医療デバイス100は、たとえばクロック生成器に基づいて日付および時間の情報を提供する、クロックユニット180を含み、この情報はディスプレイ162に表示可能である。たとえば、クロックユニット180は、データ処理のためおよび/または関連する血糖測定に関するタイムスタンプを生成するために、日付および時間の情報を血糖測定ユニット110に提供し得る。
【0053】
図1および2に描かれている実施形態では、医療デバイス100は、NFCアンテナ193と、エネルギー供給ユニット195と、充電制御ユニット196と、をさらに含み、これらは全て、測定ユニット110とおよび互いと電気的に連結されている。さらに、これらの構成要素は、たとえば充電式バッテリまたはキャパシタ(スーパーキャパシタ)によって形成される、医療デバイス100の構成要素に電気エネルギー(電圧または電流)を提供するエネルギー貯蔵ユニット190と連結される。エネルギー貯蔵ユニット190はしたがって、医療デバイス100の全構成要素と連結されて、エネルギーを供給する。
【0054】
上で概説したように、医療デバイス100は血糖測定ユニット110を含む。血糖測定ユニット110は、たとえば使用者の血液中の血糖レベルを、スロット112に挿入されている試験ストリップ上の血液の液滴を試験することによって測定するように配置することができる。測定は、測定ユニット110によって、たとえば電気化学的な方法または光学的な方法を使用して行うことができる。スロット112内への試験ストリップの完全な挿入は、対応するセンサ、たとえば近接スイッチによって検出することができ、これにより測定ユニット110を起動することができる。別法として、血糖測定ユニット110は、赤外線診断法または代替の非接触測定方法を介して使用者の血糖レベルを測定するように配置される。
【0055】
血糖測定の測定は、使用者入力ユニット150を介して受信される使用者入力によって、または試験ストリップを検出したスロット112からの信号に基づいて、トリガすることができる。別法として、トリガ信号を、クロックユニット180によってまたは血糖測定ユニット110のプロセッサによって、自動的に生成してもよい。
【0056】
血糖測定ユニット110は、いくつかの機能ユニット同士の間のデータの取り扱いを管理するマイクロプロセッサまたはバスシステムの、入力ポートおよび出力ポートを含み得る。これには、マイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサに連結されている外部のバスシステムにおいて実装される、たとえばAdvanced Microprocessor Bus Architectureバスシステムなどのバスシステムが含まれる。血糖測定ユニット110は要求に応じてデータストレージ130からデータを取得し、それらをそのプロセッサに、ディスプレイユニット160に、またはインターフェース170に転送することができる。またさらに、血糖測定ユニット110は、トリガ信号または制御信号などの制御信号を、たとえばディスプレイユニット160またはインターフェース170に転送することができる。
【0057】
データストレージ130は、使用者入力ユニット150を介して入力されたデータ、タイムスタンプおよび/または各測定データと関連する少なくとも1つのイベントタグと一緒に血糖測定ユニット110から受信した複数の血糖測定データ、プロセッサ140が処理した複数の血糖測定値から計算したデータ、および/またはインターフェース170を介して受信したデータを記憶するように配置されている。
【0058】
またさらに、データストレージ130は、記憶されたデータを、血糖測定ユニット110のプロセッサに、ディスプレイユニット160に、および/またはインターフェース170に提供するように配置されている。データストレージ130は、フラッシュメモリなどの半導体メモリとして実装することができる。別法として、データストレージ130は、ハードディスクメモリとして、または血糖測定ユニット110のプロセッサのオンチップメモリとして、実装される。
【0059】
使用者入力ユニット150は、1つまたはそれ以上の押しボタン151、152、153、154を含むキーボードとして実装できる。キーボードは1つまたはそれ以上のソフトキーを含んでもよく、これらのソフトキーの機能をディスプレイ162上に表示することができる。別法として、使用者入力ユニット150はキーボードまたはタッチスクリーンである。別法として、使用者入力ユニット150は、音声入力を介してデータを入力できるように、音声入力を受信するためのマイクロフォンを含む。
【0060】
ディスプレイユニット160はLCDまたはLEDディスプレイ162を含み得る。一実施形態では、ディスプレイは、たとえば現時点で測定された血糖値を使用者への追加の指示とともに表示できるように、いくつかの英数字を表示することができる。別法としてまたは追加として、ディスプレイユニット160は、グラフまたはアイコンなどのグラフィックを表示するためのグラフィックディスプレイを含む。さらに、ディスプレイユニット160のディスプレイは、タッチスクリーンを含み得る。
【0061】
インターフェース170はワイヤレスインターフェース、たとえばIRDA、Bluetooth(登録商標)、GSM、UMTS、ZigBee(登録商標)、またはWI-FI(登録商標)等として実現することができる。別法として、インターフェースはデータを受信および送信するための有線インターフェース、たとえばUSBポート、mini-USBポート、シリアルデータポート、パラレルデータポート、等である。さらなる代替の実施形態では、医療デバイス100はインターフェース170を含まない。
【0062】
別の代替実施形態によれば、医療デバイス100は、メモリカードリーダまたはメモリカードリーダインターフェースを含み得る。メモリカードリーダを、フラッシュメモリカードまたは任意の種類のSIMカードなどのメモリカードから、情報を読み取るように適用することができる。この目的のために、メモリカードはメモリを含み、選択されたアルゴリズムは対応するパラメータとともに、血糖値の履歴、ならびに/または投与されたインスリン用量、等のうちの少なくとも1つが記憶される。したがって、医療デバイス100に欠陥がある場合に、関連するデータは依然としてメモリカードに保存されている可能性があり、このメモリカードは医療デバイス100のメモリカードリーダから容易に取り出して、新しい医療デバイス100に移すことができる。またさらに、メモリカード100は、治療の履歴についての情報をたとえばHCPに提供するために使用することができる。
【0063】
メモリカードがモバイル通信ネットワーク用の加入者識別を提供するSIMカードであり、さらにインターフェースユニット170がモバイル通信インターフェースである場合、そのSIMカードのプロバイダは、医療デバイス100の追加の機能のロックを電気通信チャネルを介して解除することができる。このことは、医療デバイス100が他の電気通信デバイスと、UMTSまたはGSMなどの所定のチャネルを介して通信できる可能性をもたらす。SIMカードに記憶されているIMSIとも呼ばれる国際携帯機器加入者識別情報を介して、医療デバイス100はネットワーク内でそれ自体を識別し、この結果、ネットワークを介したアドレス指定が可能になる。そのような場合には、たとえばモバイル通信ユニットを電話番号でアドレス指定することによって、インターフェースユニット170を介した医療デバイス100のチェック、遠隔制御、更新、モニタリング等が容易になり得る。
【0064】
またさらに、医療デバイス100は、SMS、電子メールを介して、またはモバイルインターネット接続を介してデータを送信可能であってもよい。またさらに、このことにより、緊急時の医療デバイス100の位置の特定が可能になる。
【0065】
血糖測定ユニット110が(たとえば埋め込み型の)連続センサである場合、自動送達システムを形成するインスリンポンプを有する用量送達ユニットがさらに実現できる。
【0066】
NFCアンテナ193とエネルギー供給ユニット190と充電制御ユニット196とを含む上記の医療デバイスを使用すれば、低過ぎる電圧および/または電荷で血糖測定を行うことを回避でき、このことにより、誤った測定値を測定するリスクが低減されるが、この理由は、充電制御ユニット196が、測定ユニット110によって血糖測定が行われる前に、エネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷を判定するように適用されているからである。一実施形態では、たとえば、充電制御ユニット196は、スロット112にストリップを完全に挿入することによって測定ユニット110が起動した直後に、エネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷をチェックする。測定は、充電制御ユニット196によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷が所定の最小電荷値よりも大きい場合にのみ、行われる。それ以外の場合には、ディスプレイユニット160によって、ディスプレイ162に、所定の視覚的、聴覚的、および/または触覚的な信号、たとえば対応する警告テキストが生成される。
【0067】
別の実施形態では、充電制御ユニット196は、充電制御ユニット196によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニット195を起動しNFCアンテナ193を使用してエネルギーを引き出す。
【0068】
一実施形態では、NFCアンテナ(内部アンテナとも呼ばれる)193の寸法は3×3×0.5cmとすることができ、3Vで最大3mAを提供し得る。
【0069】
エネルギー供給のために、携帯電話またはスマートフォンまたは別の充電デバイスの、外部NFCアンテナを使用することができる。
【0070】
NFCアンテナ193は、ISO/IEC18000-3エアインターフェースの13.56MHzで、106kbit/sから424kbit/sまでの範囲の速度で動作する。NFCアンテナ193は、外部アンテナ200(図3および5を参照)が生成した電磁場からエネルギーを受け取る。
【0071】
図3に示す実施形態では、充電制御ユニット196はガスゲージを含む。ガスゲージ(燃料ゲージまたはクーロンカウンタとも呼ばれる)は、自動車の燃料計と同様に、充電式バッテリなどエネルギー供給ユニット内で負荷計量のために電子分野において使用される。ガスゲージは、非常に抵抗の低い抵抗器202と、エネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷を判定するために抵抗器202の両端の電圧降下を判定する、電圧計204と、を含む。ガスゲージはA/D変換器をさらに含み得る。充電制御ユニットのプロセッサ206は、クロックユニット180に連結されている。A/D変換器は、電圧計204が測定した抵抗器202の両端の測定された電圧降下を、A/D変換器の計数に変換する。電圧降下またはそのA/D変換器の計数が、プロセッサ206によって、クロックユニット180が提供する所定の時間期間にわたって合算され、このことにより、エネルギー貯蔵ユニット190へと流れる電流のレベルおよびその方向を反映した電圧値が判定される。高電流はカウンタ値の加速的な増加をもたらし、高い電荷を示唆し、低電流は低い増加をもたらし、エネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷が低いことを示唆する。負の電流はカウンタ値の減少をもたらし、エネルギー貯蔵ユニット190が放電モードであることを示唆する。電流を連続的に観測すると、エネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷値を判定することができる。
【0072】
図4に示す別の実施形態では、充電制御ユニット196Aは、たとえばキャパシタであるエネルギー供給ユニット190の両端の電圧降下Vの時間依存変化を、連続的に観測する。この場合、充電工程および放電工程によって、その都度コンデンサの電圧降下の変化が引き起こされる。充電制御ユニットは電圧降下の推移を経時的に観測し、このことにより、電圧降下のこの連続的な観測と公知の関係Q=C×Uとに基づいて、コンデンサへと流れるまたはキャパシタから流出する電荷の量を判定する。上式において、Uは電圧、Cはキャパシタの容量、Qは電荷である。
【0073】
図5にはNFCアンテナ193の実施形態が示されている。この図には、前面に電気回路を含むPCB197が描かれている。その背面にはコイル198が取り付けられてアンテナを形成している。さらに、NFCアンテナ193はPCBの前側に、より効率的な充電を実現するためのフェライトコアまたはディスク199を含む。フェライトは、酸化鉄であるヘマタイト(Fe2O3)、稀にマグネタイト(Fe3O4)、および他の金属酸化物を原料とした、電気特性の悪いまたは非導電性の、強磁性セラミック材料である。フェライトは組成に応じて硬磁性または軟磁性であり得る。
【0074】
図6に示すように、医療デバイス100は、いくつかの動作プロセスを実行することができる。代替形態によれば、たとえばキー151、152、153、または154、たとえば確定キー152を所定の時間の間押すことによってオンにした、またはスロット112内の試験ストリップを検出した後で、医療デバイス100は初期化工程310を実行して、医療デバイス100の機能構成要素を初期化する。この後、表示工程320において、医療デバイス100において実装されている様々な動作モード、たとえば「BG測定」、「ログブック(Logbook)」、および/または「設定(Settings)」などの動作モードが表示される。
【0075】
工程330において、使用者は、使用者入力ユニット150を介して、たとえば上または下にスクロールするためのキー153、154によって、表示される動作モードのうちの1つを選択し、選択されたものを確定キー152を使用して確定する。
【0076】
工程340において、選択された動作モードが実行される。例として、血糖測定を実行するために、モード「BG測定」が選択される。このモードを実行すると、使用者/患者は、血液試料を有する試験ストリップを提供するよう要求される。
【0077】
「ログブック」モードでは、以前の測定の履歴および統計的な結果を計算および表示することができる。「設定」モードでは、使用者が医療デバイス100のいくつかのパラメータを定義および変更することが可能になる。
【0078】
モード「BG測定」の選択後、工程350において、血液の液滴を試験ストリップの試験部分に付着させ、これを医療デバイス100のスロット112に挿入する。
【0079】
動作プロセスの代替版によれば、特定の動作モードが事前選択される場合には、工程310から340をスキップしてもよい。この場合、初期化後、使用者によって事前選択されるかまたは特定の事象、たとえばスロット112への試験ストリップの完全な挿入の検出に従って自動的に選択される、事前選択された動作モードにおいて、動作プロセスは続く工程350に進み、上で示したように、充電制御ユニット196を使用してエネルギー貯蔵ユニット190の状態がチェックされる。充電制御ユニット196によって判定されたエネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷が所定の最小電荷値よりも大きい場合、方法は工程360へと続き、血液の液滴を試験ストリップに付着させるように使用者に求める。その場合方法は、事前選択された1つまたはそれ以上の動作モード、たとえばモード「BG測定」を実行する。そして工程360において、測定ユニット110はたとえば電気化学的な方法によって血糖レベルを判定し、スロット112に挿入された試験ストリップを使用して、それぞれの新しい測定値をディスプレイ162に表示する。
【0080】
次の工程370では、クロックユニット180は、日付および時間の情報を含む、現時点の測定のタイムスタンプを生成する。タイムスタンプはまたディスプレイ162に表示され、現時点の血糖測定値および関連するタイムスタンプの両方が、受信ユニット120によってデータストレージ130へと伝達される。
【0081】
次の工程380では、プロセッサ140は、現時点の血糖測定値のタイムスタンプを時間範囲の各々と比較して、関連する事象タグとして選択可能な、データストレージ130に記憶されている事象の事前選択をタグ付けする。現時点の測定値(新しい測定値)のタイムスタンプ、特にタイムスタンプの時間情報が、たとえば空腹(fasting)事象の現在の時間範囲内にある場合、使用者が確認できるように自動的にその空腹タグが提供され、対応するサイン、たとえば取り消し線の付いた輪郭だけのりんごとともに、ディスプレイ162に表示される。確認が必要なことを示すために、ディスプレイ162に表示されるタグのサイン168は明滅する。そうすると、使用者はたとえば確定キー152を押すことによって、空腹タグを確定することができる。
【0082】
別法として、使用者は上下キー153、154を使用して、タグを食前タグ、食後タグ、またはタグ無し(ゼロ)へと変更することができる。適正なタグが選ばれると、使用者は確定キー152を押すことによってタグを確定する。確定キー152によるタグの確定によって、表示されているタグ標識の明滅が停止し、タグ標識は点滅せずに連続的に表示される。この状態では、上/下キー153、154を押してもタグは変更されない。次いで、プロセッサ140は血糖測定ユニット110を介して、データストレージ130への、最近の測定値に関する確定済みの関連するタグの記憶を開始する。
【0083】
工程380においてプロセッサ140が、現時点の測定値のタイムスタンプの時間情報を参照する事前選択をタグ付けするための範囲を全く見つけられない場合、タグは事前選択されない。
【0084】
確定キー152を押した後で使用者が再び確定キーを押した場合には、タグは再び明滅を開始し、使用者は再び上で説明したように上/下キーを押してタグを変更できるようになる。
【0085】
さらに、「ログブック」モードでは使用者は上で説明した様式でのタグの変更を許可されるが、関連する血糖測定値のタイムスタンプから所定の時間範囲内、たとえば10日以内に限られる。
【0086】
次の任意選択的な工程390では、現時点の測定値に対するコメントを、使用者が上下キー153、154を使用して選択できる。このコメントを次いで確定キー152で確定することができ、その後選ばれたコメントは、現時点の測定値と関連付けられて、データストレージ130に記憶される。
【0087】
医療デバイス100は、「BG測定」モードであるとき、たとえば新しいアクションがないまま120秒経つと、自動的にスリープ状態になってもよい。デバイスが新しい測定値を返してから、たとえば使用者とのやりとりがないまま60秒経つと、デバイスは自動的にスリープ状態になる。スリープ状態への変化が図6に工程400で描かれている。
【0088】
充電制御ユニット196、196Aによって判定されたエネルギー貯蔵ユニット190に含まれている電荷が所定の最小電荷値、たとえば30mA以下である場合、方法は工程410へと続く。この工程では、エネルギー貯蔵ユニットの電荷が低過ぎてこの時点では測定を行うことができないことを使用者に伝えるために、ディスプレイユニット160は、使用者のために、所定の視覚的、聴覚的、および/または触覚的な信号を生成する。たとえば、ディスプレイ162にそれぞれの警告メッセージが表示される。方法は次いで、工程400へとさらに進む。
【0089】
スリープ状態では、充電制御ユニット196は、充電制御ユニットによって判定されたエネルギー貯蔵ユニットに含まれている電荷が所定の最小電荷値以下である場合に、エネルギー供給ユニット195を起動しNFCアンテナ193を使用してエネルギーを引き出すことができる。
【0090】
上で説明したように、医療デバイス100は少なくとも1つの、「ログブック」モードと呼ばれるメモリレビューモードを提供する。使用者が医療デバイス100を起動したときに、たとえば確定ボタン152を押すことによって、「ログブック」モードに入ることができる。「ログブック」では、測定値はたとえば、入力がデバイスに投入された順序で、または別法として、測定値に割り当てられた時間および日付に従って、表示される。特に、「ログブック」モードに入ったときに、直近の血糖測定値が示される。上下キー153、154を押すと使用者は複数の記録をスクロールさせることができ、たとえば、下キー153を押すことによって、使用者は時間を遡るようにスクロールさせることができ、上キー154を押すことによって、使用者は時間が進むようにスクロールさせることができる。
【符号の説明】
【0091】
100 医療デバイス
110 血糖測定ユニット
112 スロット
130 データストレージ
150 使用者入力ユニット
151、153 キー
154 キー
152 確定キー
160 ディスプレイユニット
162 ディスプレイ
170 インターフェース
180 クロックユニット
190 エネルギー貯蔵ユニット
193 NFCアンテナ(内部)
195 エネルギー供給ユニット
196、196A 充電制御ユニット
197 電子回路を有するPCB
198 コイル
199 フェライトコア
200 外部NFCアンテナ
202 抵抗器
204 電圧計
206 プロセッサ
310、320 医療デバイスの動作方法の工程
330、340 医療デバイスの動作方法の工程
350、360 医療デバイスの動作方法の工程
370、380 医療デバイスの動作方法の工程
390、400 医療デバイスの動作方法の工程
410 医療デバイスの動作方法の工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6