(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-20
(45)【発行日】2023-12-28
(54)【発明の名称】DRAM STIアクティブカットパターニングへのマルチカラーアプローチ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/76 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
H01L21/76 L
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022163921
(22)【出願日】2022-10-12
(62)【分割の表示】P 2021504502の分割
【原出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-11-08
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シン, テジンダー
(72)【発明者】
【氏名】越澤 武仁
(72)【発明者】
【氏名】マリック, アブヒジット バス
(72)【発明者】
【氏名】マンナ, プラミット
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ナンシー
(72)【発明者】
【氏名】ベンカタサブラマニアン, エスワラナンド
(72)【発明者】
【氏名】ウォン, ホー-ヤン デーヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ゴットハイム, サミュエル イー.
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/060069(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/053296(WO,A1)
【文献】特開2014-072226(JP,A)
【文献】特表2016-513883(JP,A)
【文献】特開2017-117978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスを形成する方法であって、
第1の方向に沿って延在する第1のスペーサ材料を含む複数の第1のラインと、前記第1の方向に沿って延在する第2のスペーサ材料を含む複数の第2のラインとの間に、炭素間隙充填材料を形成することであって、前記第2のラインは、前記第1のラインと前記第2のラインとの間に前記炭素間隙充填材料が存在するように前記複数の第1のラインのいずれかの側に配置される、炭素間隙充填材料を形成することと、
前記第1のスペーサ材料、前記第2のスペーサ材料、及び前記炭素間隙充填材料の上面に、酸化物層を形成することと、
第3のスペーサ材料の複数の離間した第3のラインを、前記第3のラインが前記第1のライン及び前記炭素間隙充填材料と交差するように、前記第1の方向とは異なる第2の方向に形成することと、
隣接する第4のラインの間に前記第2の方向に沿って延在するトレンチを残して、前記酸化物層の上面を露出させるように、離間した前記第3のラインのいずれかの側に第4のスペーサ材料の前記第4のラインを形成することと
を含む方法。
【請求項2】
前記炭素間隙充填材料を形成することは、トレンチを前記炭素間隙充填材料で充填するように、流動性膜を堆積させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭素間隙充填材料を形成することは、前記第1のスペーサ材料と前記第2のスペーサ材料との間のトレンチを前記炭素間隙充填材料で充填し、前記第1の方向に沿って延在する炭素ラインと、充填された前記トレンチ内の前記炭素間隙充填材料と整列した開口部を有する表土炭素材料とを形成するための、共形間隙充填プロセスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記表土炭素材料の前記開口部を、スピンオンカーボン(SOC)層で充填することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のスペーサ材料、前記第2のスペーサ材料、及び前記炭素間隙充填材料の上面を露出させるために、前記SOC層及び前記表土炭素材料を除去することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記炭素間隙充填材料及び前記表土炭素材料が、ダイヤモンドライクカーボンを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ダイヤモンドライクカーボンが、-500MPa以下の応力、1.8g/cc以上の密度、又は150GPa以上の弾性率のうちの、1つ又は複数を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記炭素間隙充填材料及び前記表土炭素材料が、間隙充填前駆体を用いた化学気相堆積又はプラズマ化学気相堆積プロセスにより形成される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記間隙充填前駆体が炭化水素を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記炭化水素が、C
2H
2、C
3H
6、CH
4、C
4H
8、1,3-ジメチルアダマンタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン(2,5-ノルボルナジエン)、アダマンチン(C
10H
16)、ノルボルネン(C
7H
10)、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、電子デバイス製造の分野、特に3次元(3D)メモリ構造に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、アクティブカット自己整合四重パターニング(SAQP)を適用するための方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
[0002]一般に、集積回路(IC)は、電子デバイスのセット、例えば、半導体材料、典型的にはシリコンの小さなチップ上に形成されたトランジスタを指す。通常、ICは、ICの電子デバイスを互いに接続し、外部接続に接続するための金属線を有するメタライゼーションの1又は複数の層を含む。通常、絶縁のために、層間誘電体材料の層がICのメタライゼーション層の間に配置される。
【0003】
[0003]現在のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のアクティブカットパターニング(D1x、D1yノード)では、交差自己整合二重パターニング(X-SADP)又はリソグラフィ-エッチング-リソグラフィ-エッチング(LELE)スキームが採用されている。ただし、これらのスキームを統合すると、テクノロジーノードが向上するにつれて、シャロートレンチアイソレーション(STI)のアクティブアイランドエリア(アクティブエリアとも呼ばれる)が減少する。アクティブエリアが縮小すると、ワードラインのパターニングが埋もれ、歩留まりの問題が発生し得る。したがって、当技術分野では、アクティブカットエリアを改善する方法が継続的に必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示の1又は複数の実施形態は、電子デバイスを形成する方法を対象とする。処理用の基板が提供される。基板は、第1の方向に沿って延在し、第1のスペーサ材料を含む複数の第1のラインと、第2のスペーサ材料を含み、第1の方向に沿って延在する複数の第2のラインであって、複数の第1のラインのいずれかの側に配置され、隣接する第2のライン間に基板の一部を露出させるトレンチを有する複数の第2のラインとを含む。トレンチを炭素間隙充填材料で充填して第1の方向に沿って炭素ラインを形成し、充填されたトレンチの炭素間隙充填材料と整列した開口部を有する表土炭素材料を堆積させる共形間隙充填プロセスが実施される。表土炭素材料の開口部を充填し、充填されたトレンチの炭素間隙充填材料及び表土炭素材料を覆うために、炭素材料上にスピンオンカーボン(SOC)層が堆積される。第1のスペーサ材料、第2のスペーサ材料、及び炭素間隙充填材料の上面を露出させるために、SOC層及び表土炭素材料が除去される。
【0005】
[0005]本開示の追加の実施形態は、電子デバイスを形成する方法を対象とする。第1の方向に沿って延在する複数の第1のラインと、第1の方向に沿って延在する複数の炭素材料のラインであって、各炭素材料のラインが隣接する第1のラインから第2のラインによって分離されている、複数の炭素材料のラインと、第1のライン、第2のライン、及び炭素材料のライン上の酸化物層と、酸化物層上の複数の第3のラインであって、第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延在し、隣接する第3のライン間にトレンチを形成するために離間している複数の第3のラインとを含む基板が提供される。隣接する第3のライン間のトレンチを第4のスペーサ材料で充填するために、共形間隙充填プロセスが実施される。第4のスペーサ材料の複数の第4のラインを得るために、第4のスペーサ材料の一部が除去される。各第4のラインは、各第3のラインがそのいずれかの側に第4のラインを有し、酸化物層を露出させる開口部を形成するように第3のラインに隣接している。酸化物層と、酸化物層の下の第1のライン及び炭素材料のラインの一部とを除去して第2のラインを残すために、第1のカットエッチングプロセスが実施される。
【0006】
[0006]本開示の更なる実施形態は、半導体デバイスを形成するための処理ツールを対象とする。処理ツールは、中央移送ステーションの周囲に配置された複数の処理チャンバを有する中央移送ステーションを備える。ロボットは中央移送ステーション内にあり、複数の処理チャンバ間で基板を移動させるように構成されている。第1の処理チャンバは中央移送ステーションに接続されている。第1の処理チャンバは、エッチングプロセスを実施するように構成されている。第2の処理チャンバは中央移送ステーションに接続されている。第2の処理チャンバは、堆積プロセスを実施するように構成されている。コントローラは、中央移送ステーション、ロボット、第1の処理チャンバ、及び/又は第2の処理チャンバのうちの1又は複数に接続されている。コントローラは、複数の処理チャンバ間でロボット上の基板を移動させるための第1の構成、処理チャンバの1又は複数において共形間隙充填プロセスを実施するための第2の構成、1又は複数のエッチングプロセスを実施するための第3の構成、化学機械平坦化プロセスを実施するための第4の構成、及びリソグラフィプロセスを実施するための第5の構成から選択された1又は複数の構成を有する。
【0007】
[0007]上述した本開示の特徴を詳細に理解できるように、一部が添付の図面に例示されている実施形態を参照しながら、上記に要約した本開示をより具体的に説明する。しかし、添付の図面は本開示の典型的な実施形態のみを示すものであり、したがって、実施形態の範囲を限定するものと見なすべきではなく、本開示は他の等しく有効な実施形態も許容しうることに留意されたい。本明細書に記載の実施形態は、例として示されており、同様の参照が同様の要素を示す添付の図面の図に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】一実施形態に係る電子デバイス構造を示す等角図である。
【
図2A】一実施形態に係る共形スペーサ堆積プロセス後の、
図1Aと同様の図である。
【
図3A】一実施形態に係るスペーサエッチングプロセス後の、
図2Aと同様の図である。
【
図4A】一実施形態に係るマンドレル引抜きプロセス後の、
図3Aと同様の図である。
【
図5A】一実施形態に係るスペーサオンスペーサ堆積プロセス後の、
図4Aと同様の図である。
【
図6A】一実施形態に係る第2のスペーサエッチングプロセス後の、
図5Aと同様の図である。
【
図7A】一実施形態に係る間隙充填プロセス後の、
図6Aと同様の図である。
【
図8A】一実施形態に係るスピンオン材料堆積プロセス後の、
図7Aと同様の図である。
【
図9A】一実施形態に係るエッチバックプロセス後の、
図8Aと同様の図である。
【
図10A】一実施形態に係る酸化物層堆積プロセス後の、
図9Aと同様の図である。
【
図11A】一実施形態に係る窒化物層堆積プロセス後の、
図10Aと同様の図である。
【
図12A】一実施形態に係る第3のラインの形成後に90°回転させた、
図11Aと同様の図である。
【
図12C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図12Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図12D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図12Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図13C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図13Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図13D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図13Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図14A】一実施形態に係るスペーサエッチングプロセス後の、
図13Aと同様の図である。
【
図14C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図14Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図14D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図14Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図15A】一実施形態に係る第1のカットプロセス後の、
図14Aと同様の図である。
【
図15C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図15Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図15D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図15Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図16C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図16Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図16D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図16Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図17A】一実施形態に係るエッチバックプロセス後の、
図16Aと同様の図である。
【
図17C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図17Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図17D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図17Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図18A】一実施形態に係るマンドレル引抜きプロセス後の、
図17Aと同様の図である。
【
図18C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図18Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図18D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図18Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図19A】一実施形態に係る酸化物エッチングプロセス後の、
図18Aと同様の図である。
【
図19C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図19Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図19D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図19Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図20A】一実施形態に係る、第4のラインを除去するエッチバックプロセス後の、
図19Aと同様の図である。
【
図20C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図20Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図20D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図20Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図21C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図21Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図21D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図21Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図22A】一実施形態に係る、基板上にパターニングされたラインを形成する酸化物除去プロセス後の、
図21Aと同様の図である。
【
図22C】y-z平面において線C-Cに沿って切り取られた、
図22Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図22D】y-z平面において線D-Dに沿って切り取られた、
図22Aに示す電子デバイス構造の断片である。
【
図23】本開示の1又は複数の実施形態で使用するための処理ツールを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0075]本開示の幾つかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に記載される構築又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施又は実行することができる。
【0010】
[0076]本明細書で使用する「基板」は、製造プロセス中に膜処理が実施される基板上に形成されたすべての基板又は材料表面を指す。例えば、処理が行われ得る基板表面には、用途に応じて、シリコン、酸化ケイ素、歪みシリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、炭素がドープされた酸化ケイ素、アモルファスシリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、ガラス、サファイア等の材料、及び金属、金属窒化物、金属合金等の他の材料、及びその他の導電性材料が含まれる。基板には、半導体ウエハが含まれるが、これに限定されない。基板は、基板表面を研磨、エッチング、還元、酸化、ヒドロキシル化、アニーリング、及び/又は焼成するための前処理プロセスに暴露され得る。基板自体の表面上で直接膜処理することに加えて、本開示では、開示される膜処理ステップのいずれも、以下により詳細に開示するように、基板上に形成された下層上で実施され得る。「基板表面」という用語は、文脈が示すように上記下層を含むと意図される。したがって、例えば、膜/層又は部分的な膜/層が基板表面上に堆積された場合、新たに堆積された膜/層の露出面が基板表面になる。
【0011】
[0077]本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する「前駆体」、「反応物」、「反応性ガス」等の用語は、基板表面と反応し得るすべてのガス種を指すために交換可能に使用される。
【0012】
[0078]本開示の1又は複数の実施形態は、マルチカラーアプローチを使用するDRAMシャロートレンチアイソレーション(STI)アクティブカットのための統合スキームを対象とする。このように使用する場合の「マルチカラー」という用語は、互いにエッチング選択的である複数の膜を指す。本開示の幾つかの実施形態は、最大25%改善されたシャロートレンチアイソレーションエリア(アクティブエリア)を有利に提供する。幾つかの実施形態は、埋込みワードラインパターニングのマージンが増加した方法を有利に提供する。本開示の1又は複数の実施形態は、アクティブエリアパターニング用の新たな間隙充填材料(炭素ベース)、及び高アクティブエリアを達成するためのマルチカラーアプローチを使用する新規の自己整合二重パターニングプロセスを提供する。
【0013】
[0079]本開示の幾つかの実施形態は、間隙充填材料を使用するアクティブエリアパターニングに自己整合四重パターニング(SAQP)及びマルチカラーアプローチを使用する交差自己整合二重パターニング(X-SADP)を使用する統合スキームを対象とする。間隙充填アプローチを使用したSAQPは、スピンオン材料に対する1:1の選択比から恩恵を受ける。これは、例えば、H2/N2プラズマによって達成され得る。例えば、X-SADPの幾つかの実施形態は、材料Aが材料B及び材料Cに対して選択的であるマルチカラーアプローチを使用する。本開示の幾つかの実施形態は、パターニングのステップとコストの数値を削減する、アクティブエリアパターニングのためのスペーサオンスペーサスキームを提供する。幾つかの実施形態は、パターニングのステップとコストの数値を削減する、アクティブカットパターニングのためのスペーサオンスペーサスキームを提供する。本開示の幾つかの実施形態は、アクティブエリアを約10%、15%、20%又は25%以上増加させる。
【0014】
[0080]幾つかの実施形態では、多色膜は、高SP3炭素(C)、スピンオン炭素(SOC)、ホウ化ケイ素(SiB)、物理的気相堆積(PVD)窒化ケイ素(SiN)、低温酸化物(LTO)のうちの1又は複数から選択される。幾つかの実施形態では、1又は複数の多色膜は、存在する他の膜に対して>10:1のエッチング選択比を有する。
【0015】
[0081]以下の説明では、本開示の1又は複数の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の材料、化学、要素の寸法等の多くの特定の詳細が示されている。しかしながら、本開示の1又は複数の実施形態がこれらの特定の詳細なしで実施され得ることは当業者には明らかであろう。他の例では、半導体製造プロセス、技術、材料、機器等は、この説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、詳細には説明していない。当業者は、含まれる説明を用いて、過度の実験なくとも、適切な機能性を実施することができるであろう。
【0016】
[0082]本開示の特定の例示的な実施形態を添付の図面に記載及び図示したが、上記実施形態は単なる例示であり、現在の開示を限定するものではなく、本開示は、当業者による修正が可能であるため、図示した特定の構造及び配置に限定されないことを理解されたい。
【0017】
[0083]本明細書全体における「一実施形態」、「別の実施形態」、又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所での「1つの実施形態では」、又は「実施形態では」等の句の出現は、必ずしもすべて本開示の同じ実施形態を指すとは限らない。更に、1又は複数の実施形態において特定の特徴、構造、又は特性を任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0018】
[0084]本開示の1又は複数の実施形態に係るプロセスを示す
図1Aから
図22Dを参照する。当業者は、図示した実施形態が1つの可能な方法の単なる例示であり、変形及び修正が本開示の範囲内にあることを認識するであろう。更に、当業者は、本方法が、図示した電子デバイスのいずれかからでも開始できることを認識するであろう。例えば、本方法は、記載した実施形態と同様のデバイスがさらなる処理のために提供される
図6A及び
図6Bに示す電子デバイスから開始することができる。
【0019】
[0085]
図1Aから
図11Bに提示した図は、本開示の1又は複数の実施形態に係る方法のアクティブエリア部分を示している。これらの図のそれぞれにおいて、「A」図(例えば、
図1A)は、電子デバイス構造の等角図を提供し、「B」図(例えば、
図1B)は、x-z平面に沿って切り取られたそれぞれの「A」図の電子デバイス構造の正面図を提供し、y軸は図のページに垂直に延在する。
図1Aから
図11Bの座標軸は、
図1A及び
図1Bにのみ示されている。しかしながら、当業者は、
図2Aから
図11Bの「A」図及び「B」図のそれぞれの座標軸がそれぞれ
図1A及び
図1Bに図示されていることを認識するであろう。
【0020】
[0086]
図1Aは、一実施形態に係る電子デバイス構造を示す等角
図100である。
図1Bは、
図1Aに示す電子デバイスの正面
図110である。基板101は、その上に反射防止コーティング(ARC)103を備えたスペーサ材料102を有する。一実施形態では、基板101は、半導体材料、例えば、シリコン(Si)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウム砒素(GaAs)、リン化インジウム(InP)、インジウムガリウム砒素(InGaAs)、アルミニウムインジウムヒ素(InAlAs)、その他の半導体材料、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一実施形態では、基板101は、バルク下部基板、中間絶縁層、及び上部単結晶層を含む半導体オンアイソレータ(SOI)基板である。上部単結晶層は、上記に挙げた任意の材料、例えばシリコンを含み得る。様々な実施形態では、基板101は、例えば、有機基板、セラミック基板、ガラス基板、又は半導体基板であり得る。基板101を形成し得る材料の幾つかの例をここで説明するが、受動及び能動電子デバイス(例えば、トランジスタ、メモリ、コンデンサ、インダクタ、抵抗器、スイッチ、集積回路、増幅器、光電子デバイス、又は他の任意の電子デバイス)が構築され得る基礎として機能し得る任意の材料は、本開示の精神及び範囲内に含まれる。
【0021】
[0087]幾つかの実施形態のスペーサ材料102は、スピンオンカーボン(SOC)を含む。幾つかの実施形態の反射防止コーティング103は、シリコンARCを含む。スペーサ材料102及びARC103の幅は、最終構造の目標幅と実施されたマルチパターニング工程に応じて、任意の適切な幅にすることができる。
【0022】
[0088]スペーサ材料102及びARC103は、当業者に周知の任意の適切なプロセスによって形成され得る。一実施形態では、スペーサ材料102及び/又はARC103は、非限定的に、化学気相堆積(「CVD」)、物理的気相堆積(「PVD」)、分子ビームエピタキシ(「MBE」)、有機金属化学気相堆積(「MOCVD」)、原子層堆積(「ALD」)、スピンオン、又はマイクロ電子デバイス製造の当業者に周知の他の絶縁堆積技術等の堆積技術のうちの1つを使用して独立して堆積される。
【0023】
【0024】
[0090]幾つかの実施形態の第1のスペーサ材料201は、ホウ化物膜を含む。幾つかの実施形態では、第1のスペーサ材料201は、ホウ化ケイ素を含む、又は本質的にホウ化ケイ素で構成される、又はホウ化ケイ素で構成される。このように使用する場合の「本質的に構成される」という用語は、指定された膜又は材料が、記載された材料の約95%、98%、99%、又は99.5%以上であることを意味する。
【0025】
[0091]第1のスペーサ材料201は、当業者に周知の任意の適切な共形堆積技術によって堆積させることができる。例えば、第1のスペーサ材料201は、ALD又はCVDプロセスによって堆積させることができる。
【0026】
[0092]
図3Aは、一実施形態に係る、第1のスペーサ材料201及びARC103のエッチング後の、
図2Aの等角
図200と同様の
図300である。
図3Bは、
図3Aに示す電子デバイスの正面
図310である。第1のスペーサ材料201及びARC103の一部が除去された結果、第1のスペーサ材料を含む複数の第1のライン301が形成される。第1のライン301は、第1の方向に延在する。図は、Y軸に沿って延在する第1の方向を示している。第1のライン301の上面302及びARC103の上面104が、除去プロセスによって露出している。第1のスペーサ材料201及びARC103は、当業者に周知の任意の適切なプロセスによって除去され得る。幾つかの実施形態では、第1のスペーサ材料201及びARC103は、エッチング液により制御された方法で第1のスペーサ材料201及びARC103の上部が選択的に除去され、第1の材料の第1のライン301が残る選択的エッチングプロセスによって除去される。
【0027】
[0093]
図4Aは、一実施形態に係る、スペーサ材料102の除去後の、
図3Aの等角
図300と同様の
図400である。
図4Bは、
図4Aに示す電子デバイスの正面
図410である。
図4A及び
図4Bに示すプロセスは、マンドレル引抜きプロセスと称され得る。スペーサ材料102が除去されることにより、基板101の上面105が第1のライン301間で露出したままとなる。
【0028】
[0094]スペーサ材料102は、プロセスが第1のライン301に対してスペーサ102を選択的に除去する選択的エッチング又はアッシングプロセスを含むがこれらに限定されない任意の適切なプロセスによって除去され得る。幾つかの実施形態では、スペーサ材料102はスピンオンカーボンを含み、第1のライン301はホウ化ケイ素を含み、エッチング液はスピンオンカーボンに対して選択的であり、ホウ化ケイ素の第1のラインが残される。
【0029】
[0095]
図5Aは、1又は複数の実施形態による、スペーサ材料501が第1のライン301上に共形堆積された後の、
図4Aの等角
図400と同様の
図500である。
図5Bは、
図5Aに示す電子デバイスの正面
図510である。このプロセスは、スペーサオンスペーサ堆積とも称され得る。第2のスペーサ材料501は、低温酸化膜を含むがこれに限定されない任意の適切な組成物であり得る。幾つかの実施形態では、第2のスペーサ材料501は、ALD又はCVDプロセスの1又は複数によって堆積される。
【0030】
[0096]
図6Aは、1又は複数の実施形態に係る第2のスペーサエッチングを実施した後の、
図5Aの等角
図500と同様の
図600である。
図6Bは、
図6Aに示す電子デバイスの正面
図610である。第2のスペーサ材料501をエッチングして、第1のライン301の上面302及び基板101から第2のスペーサ材料501を除去して、基板表面105の一部を露出させる。第2のスペーサエッチングにより、第1の方向に沿って延在する第2のスペーサ材料の複数の第2のライン601が形成される。第2のライン601は、第1のライン302のそれぞれのいずれかの側に配置され、隣接する第2のライン601は、基板表面105が露出するライン間にトレンチ602が形成されるように離間している。
【0031】
[0097]
図7Aは、1又は複数の実施形態に係る間隙充填プロセスを実施した後の、
図6Aの等角
図600と同様の
図700である。
図7Bは、
図7Aの電子デバイスの正面
図710である。間隙充填プロセスは、トレンチ602を炭素間隙充填材料703で充填して、隣接する第2のライン601間の第1の方向に沿って延在する炭素ラインを形成し得る炭素材料701を堆積させる。表土炭素材料704は、第1のライン301及び第2のライン601の上面に形成され得る。幾つかの実施形態では、間隙充填プロセスは、トレンチ602を充填し、表土材料703を形成する。
【0032】
[0098]間隙充填プロセスは、共形間隙充填プロセス、ボトムアップ間隙充填プロセス、又は非共形間隙充填プロセスであり得る。幾つかの実施形態では、間隙充填プロセスは、流動性膜を使用してトレンチ602を充填する。図示した実施形態では、間隙充填プロセスは、共形プロセスで炭素間隙充填材料703及び表土炭素材料704を形成し、その結果、炭素材料701に開口部702が形成される。炭素材料701の開口部702は、炭素間隙充填材料703で充填されたトレンチ602と整列している。表土炭素材料704の開口部702は、トレンチ602と同じ幅でよく、図示したように、より狭くてもよい。
【0033】
[0099]幾つかの実施形態の炭素材料701は、ダイヤモンドライクカーボン材料である。ダイヤモンドライクカーボン材料の場合、間隙充填に求められるバルク特性には、高密度及び弾性率(例えば、より高いsp3含有量、よりダイヤモンド状)及び低応力(例えば、<-500MPa)が含まれ得るが、これらに限定されない。ダイヤモンドライクカーボン膜の幾つかの実施形態は、1又は複数の高密度(例えば、>1.8g/cc)、高弾性率(例えば、>150GPa)及び/又は低応力(例えば、<-500MPa)を有する。幾つかの実施形態に係る炭素材料701は、低応力及び高sp3炭素含有量を有する。
【0034】
[00100]幾つかの実施形態では、本明細書に記載の炭素材料701は、間隙充填前駆体を使用する化学気相堆積(プラズマ及び/又は熱)プロセスによって形成され得る。幾つかの実施形態では、間隙充填前駆体は炭化水素を含み、間隙充填はダイヤモンドライクカーボン材料を含む。幾つかの実施形態では、炭化水素は、C2H2、C3H6、CH4、C4H8、1,3-ジメチルアダマンタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン(2,5-ノルボルナジエン)、アダマンチン(C10H16)、ノルボルネン(C7H10)、又はそれらの組み合わせで構成される群から選択される。
【0035】
[00101]炭素材料701の堆積は、摂氏-50度から摂氏600度の範囲の温度で実行され得る。堆積プロセスは、処理領域において0.1mTorrから10Torrの範囲の圧力で実行され得る。間隙充填前駆体は、He、Ar、Xe、N2、H2のいずれか1つ又はそれらのいずれかの組み合わせを更に含み得る。
【0036】
[00102]幾つかの実施形態では、炭素材料701の前駆体は、膜の品質を改善するために、Cl2、CF4、NF3等のエッチャントガスを更に含み得る。プラズマ(例えば、容量結合プラズマ)は、上部電極と下部電極又は側面電極のいずれかから形成され得る。電極は、基板の特徴に間隙充填材料を堆積させるために、本明細書に記載されている反応ガスのいずれか又はすべてとともに、CVDシステムにおいて交互又は同時に使用されている、シングルパワード電極、デュアルパワード電極、又はこれらに限定されないが、350kHz、2MHz、13.56MHz、27MHz、40MHz、60MHz、及び100MHz等の複数の周波数を有する複数の電極から形成され得る。
【0037】
[00103]幾つかの実施形態では、炭素材料701の堆積中に遠隔プラズマ源(RPS)を介して水素ラジカルが供給される。RPS水素ラジカルは、sp2混成炭素原子を選択的にエッチングして、炭素材料701のsp3混成炭素原子の割合を増加させ得る。
【0038】
[00104]
図8Aは、1又は複数の実施形態に係る、炭素材料701上にスピンオンカーボン(SOC)層801を堆積させた後の、
図7Aの等角
図700と同様の
図800である。
図8Bは、
図8Aの電子デバイスの正面
図810である。SOC層801は、バルク堆積、共形堆積、流動性膜堆積を含むがこれらに限定されない、当業者に周知の任意の適切な技術によって堆積され得る。SOC層801は、開口部702を炭素材料802で充填し、充填されたトレンチの炭素材料及び表土炭素材料を覆う。
【0039】
[00105]
図9Aは、1又は複数の実施形態に係る、表土炭素材料及びSOC層801を除去した後の、
図8Aの等角
図800と同様の
図900である。
図9Bは、
図9Aの電子デバイスの正面
図910である。SOC層801及び表土炭素材料701は、任意の適切な技術によって除去され得る。幾つかの実施形態では、SOC層801及び表土炭素材料701は、1:1選択的であるエッチングプロセスによって除去される。このように使用される場合の「1:1選択的」という用語は、エッチングプロセスが、単位時間あたり実質的に等しい量のSOC層801及び表土炭素材料701を除去することを意味する。このように使用される場合の「実質的に等しい量」は、エッチングプロセスによって除去されるSOC層801の任意の量(例えば、厚さ)に対し、同時に除去される表土炭素材料701の量が除去されるSOC層801の量の約90%から約110%の範囲であることを意味する。幾つかの実施形態では、表土炭素材料701及びSOC層801は、H
2/N
2プラズマ又はCF
4/O
2プラズマによってエッチングされる。幾つかの実施形態では、表土材料701は、スピンオンカーボンを含み、選択的エッチングは、分子水素(H
2)及び分子窒素(N
2)のプラズマ混合物を使用して実施される。幾つかの実施形態では、表土材料701は、シリコン反射防止コーティング(SiARC)を含み、選択的エッチングは、四フッ化炭素(CF
4)と分子状酸素(O
2)とのプラズマ混合物を使用して実施される。幾つかの実施形態では、SOC層801及び表土炭素材料701は、化学機械平坦化(CMP)プロセスによって除去される。除去後、基板101は、すべて第1の方向に沿って延在する、第1のライン301、第2のライン601、およびラインを形成している炭素間隙充填材料703を有する。
【0040】
[00106]
図10Aは、1又は複数の実施形態に係る酸化物層1001の堆積後の、
図9Aの等角
図900と同様の
図1000である。
図10Bは、
図10Aの電子デバイスの正面
図1010である。幾つかの実施形態の酸化物層1001は、酸化ケイ素膜又は誘電体材料を含む。酸化物層1001は、当業者に周知の任意の適切な技術によって堆積させることができる。
【0041】
[00107]
図11Aは、1又は複数の実施形態に係る窒化物層1101の堆積後の、
図10Aの等角
図1000と同様の
図1100である。
図10Bは、
図11Aの電子デバイスの正面
図1110である。幾つかの実施形態の窒化物層1101は、窒化ケイ素膜を含む。窒化物層1101は、当業者に周知の任意の適切な技術によって堆積させることができる。
【0042】
[00108]
図1Aから
図11Bのプロセスは、
図12Aから
図22Dに続く。説明のために、
図1Aから
図11Bに示す電子デバイス構造を、
図12Aから
図22Dでは、z軸を中心に90°回転させている。第1のライン301、第2のライン601、及び炭素材料のライン703が依然としてy軸の長さに沿って延在する第1の方向。
図12Aから22Dの場合、各「A」図は、電子デバイスの等角図を示し、各「B」図は、対応する「A」図のy-z平面に沿って切り取られた図示の等角図の前部における電子デバイスの断片を示す。各「C」図は、ラインC-Cに沿ってy-z平面に沿って切り取られた対応する「A」図の電子デバイスの断片を示し、各「D」図は、ラインD-Dに沿ってy-z平面に沿って切り取られた対応する「A」図の電子デバイスの断片を示す。「B」、「C」、「D」図に示す断片は断面図ではなく、図示した平面の前後にある電子デバイスの部分は図示していない。「B」図に示す断片は、第2のライン601に沿って切り取られたデバイスを示す。「C」図に示す断片は、第1のライン301に沿って切り取られたデバイスを示す。「D」図に示す断片は、炭素材料のライン703に沿って切り取られたデバイスを示す。
【0043】
[00109]
図12Aは、デバイスがz軸を中心に90°回転した、
図11Aと同様の電子デバイス構造を示す
図1200である。幾つかの実施形態では、本方法は、
図12A~
図12Dに示すデバイスから開始する。
図12Aのものと同様の基板が処理のために提供され得る。幾つかの実施形態の基板は、第1の方向に沿って延在する複数の第1のライン301、第1の方向に沿って延在する複数の炭素材料のライン703、及び第1の方向に沿って延在する複数の第2のライン601を含む。各第1のライン301は、そのいずれかの側に第2のライン601を有する。第1のライン301及び隣接する炭素材料のライン703は、第2のライン601によって分離されている。酸化物層1001は、第1のライン301、第2のライン601、及び炭素材料のライン703上にある。第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延在する複数の第3のライン1201は、酸化物層1001上にある。第3のライン1201は、隣接する第3のラインとの間にトレンチ1203が形成されるように離間されている。
【0044】
【0045】
[00111]スペーサ堆積プロセスは、第3のラインの上部1202及び酸化物層1001の上面1102を覆う第4のスペーサ材料1301の膜を形成する。第4のスペーサ材料1301は、第3のライン1201の間に形成された間隙1302を有する。
【0046】
[00112]第4のスペーサ材料1301は、第3のスペーサ材料に対してエッチング選択的である任意の適切なスペーサ材料であり得る。幾つかの実施形態では、第4のスペーサ材料は、ホウ化物膜を含む。1又は複数の実施形態では、第4のスペーサ材料1301は、ホウ化ケイ素を含む、又は本質的にホウ化ケイ素で構成される、又はホウ化ケイ素で構成される。
【0047】
[00113]
図14Aは、第4のスペーサ材料の複数の第4のライン1401を得るために、第4のスペーサ材料1301の一部を除去した後の、
図13Aの等角
図1300と同様の
図1400である。
図14Bは、
図14Aの正面を示す
図1410である。
図14Cは、
図14Aの線C-Cに沿ってy-z平面で切り取られた断片を示す
図1420である。
図14Dは、
図14Aの線D-Dに沿ってy-z平面で切り取られた断片を示す
図1430である。第4のスペーサ材料1301の一部を除去した後に、複数の第4のライン1401が、複数の第3のライン1201のそれぞれに隣接してそのいずれかの側に形成され、第3のライン1201の上部1202が露出し、隣接する第4のライン1301間に開口部1402が残される。第4のスペーサ材料1301の一部の除去は、任意の適切なプロセスによって行われ得る。幾つかの実施形態では、第4のスペーサ材料1301の一部の除去は、エッチングプロセスによって行われる。
【0048】
【0049】
[00115]第1のカットエッチングプロセスは、開口部1402を通して、酸化物層1001と、酸化物層1001の下の第2のライン601及び炭素材料のライン703の一部とを除去する。
図15B及び
図15Dはそれぞれ、基板表面105を露出させる第2のライン601及び炭素材料のライン703の除去を示している。このプロセスは、
図15Cに示すように、第1のライン301に対してエッチング選択的であり、その結果、第1のライン301は、エッチングによって実質的に影響を受けず、上面302が残される。第1のカットエッチングプロセスは、当業者に周知の任意の適切な技術によって行われ得る。
【0050】
[00116]幾つかの実施形態では、第1のカットエッチングプロセスによってエッチングされる膜は、酸化ケイ素又は低温酸化物の1又は複数を含む。幾つかの実施形態では、第1のカットエッチングプロセスの影響を受けない膜は、窒化ケイ素(CVD又はPVD)又は臭化ケイ素の1又は複数を含む。
【0051】
【0052】
[00118]スピンオン材料1601により第1のカットエッチングプロセスで形成された開口部1501が充填され、第2のライン601及び炭素材料のライン703の一部の除去によってできた空間が充填される。
図16A~
図16Dに示す実施形態では、スピンオン材料1601は、第3のライン1201及び第4のライン1401の上部に表土1602を形成する。
【0053】
[00119]スピンオン材料1601は、当業者に周知の任意の適切な技術によって堆積された任意の適切な材料であり得る。幾つかの実施形態では、スピンオン材料1601は、スピンオン炭素膜を含む。
【0054】
[00120]幾つかの実施形態では、スピンオン材料1601の堆積は、第3のライン1201の上面1202及び第4のライン1401の上面1403を露出したままにする。表土1602が形成される実施形態では、表土は、エッチバックプロセスで除去される。
図17Aは、1又は複数の実施形態に係るエッチバックプロセス後の、
図16Aの等角
図1600と同様の
図1700である。
図17Bは、
図17Aの正面を示す
図1710である。
図17Cは、
図17Aの線C-Cに沿ってy-z平面で切り取られた断片を示す
図1720である。
図17Dは、
図17Aの線D-Dに沿ってy-z平面で切り取られた断片を示す
図1730である。
【0055】
[00121]エッチバックプロセスは、任意の適切なプロセスであり得る。幾つかの実施形態では、エッチバックプロセスは、第3のライン1201又は第4のライン1401に影響を与えることなく、スピンオン材料1601を除去する選択的エッチングプロセスである。幾つかの実施形態では、エッチバックプロセスは、当業者によって理解されるように、アッシングプロセスを含み、スピンオン材料1601の上面1701が、露出した第3のライン1201の上面1202及び第4のライン1401の上面1403と同じ高さ、又はわずかに下になる。
【0056】
【0057】
[00123]マンドレル引抜きプロセスは、第3のライン1201を選択的に除去して、開口部1801を通して酸化物層1001の上面1102を露出させる。幾つかの実施形態のマンドレル引抜きプロセスは、第3のライン1201に対してエッチング選択的である。幾つかの実施形態では、第3のラインは窒化ケイ素を含む。幾つかの実施形態では、引抜き後に残っている膜は、ホウ化物(例えば、ホウ化ケイ素)、スピンオン材料(例えば、スピンオンカーボン)、又は酸化物(例えば、酸化ケイ素)のうちの1又は複数を含む。
【0058】
【0059】
[00125]酸化物エッチングプロセスは、マンドレルの引抜きにおいて形成された開口部1801を通して酸化物層1001を除去する。酸化物層1001の除去により、第2のライン601(
図19B)の上面603、第1のライン301(
図19C)の上面302、及び炭素材料のライン703(
図19D)の上面705が露出する。
【0060】
[00126]酸化物の除去は、当業者に周知の任意の適切なプロセスによって実施され得る。幾つかの実施形態では、酸化膜は、酸化ケイ素又は低温酸化物材料のうちの1又は複数である。幾つかの実施形態では、酸化物のエッチング後に残る膜(すなわち、選択的膜)は、ホウ化物(例えば、ホウ化ケイ素)、スピンオン材料(例えば、スピンオンカーボン)、窒化物(例えば、窒化ケイ素)又は低温酸化物のうちの1又は複数を含む。
【0061】
【0062】
[00128]第4のライン1401が除去されると、第3のライン1201の上面1202が露出する。幾つかの実施形態では、第4のライン1401は、化学機械平坦化プロセスによって除去され、その結果、スピンオン材料1601の上面1701は、第3のライン1201の上面1202と同じ高さのままである。幾つかの実施形態では、
図20Cに示すように、基板101の上面105は、開口部2001を通して露出している。
【0063】
【0064】
[00130]スピンオン材料1601の除去により、開口部2101を通して基板101の表面105が露出する。断片の図からわかるように、基板101の表面105は、交互の開口部を通して露出し得る。基板101の表面105は、第1のライン301の開口部2001を通して、及び炭素材料のライン703及び第2のライン601の開口部2101を通して露出している。
【0065】
[00131]除去プロセスは、当業者に周知の任意の適切なプロセスであり得る。幾つかの実施形態では、除去プロセスは、他の材料に影響を与えることなくスピンオン材料1601を除去するアッシングプロセスを含む。
【0066】
【0067】
[00133]酸化物層1001は、当業者に周知の任意の適切な技術によって除去され得る。幾つかの実施形態では、酸化物層1001は、CMPプロセスによって除去される。幾つかの実施形態では、酸化物層1001は、ホウ化物材料、スピンオン材料、又は窒化物材料のうちの1又は複数と比較して酸化物層1001に対して選択的である選択的エッチングプロセスによって除去される。
【0068】
[00134]酸化物層1001を除去すると、第2のライン601も同時に除去され得る。幾つかの実施形態では、第2のライン601は、酸化物層1001の除去とは別のプロセスで除去される。酸化物層1001及び第2のライン601の除去により、パターニングされた第1のライン2201及びパターニングされた炭素材料のライン2202を備えた基板101が得られる。
【0069】
[00135]
図23を参照すると、本開示の追加の実施形態は、本明細書に記載の方法を実行するための処理ツール2300を対象とする。
図23は、本開示の一実施形態に係る基板を処理するのに使用され得るシステム2300を示している。システム2300は、クラスタツールと称され得る。システム2300は、その中にロボット2312を備えた中央移送ステーション2310を含む。ロボット2312は、シングルブレードロボットとして示されている。しかしながら、当業者は、他のロボット2312構成が本開示の範囲内にあることを認識するであろう。ロボット2312は、中央移送ステーション2310に接続されたチャンバ間で1又は複数の基板を移動するように構成される。
【0070】
[00136]少なくとも1つの前洗浄/バッファチャンバ2320が中央移送ステーション2310に接続されている。前洗浄/バッファチャンバ2320は、ヒータ、ラジカル源又はプラズマ源の1又は複数を含み得る。前洗浄/バッファチャンバ2320は、個々の半導体基板又は処理用のウエハのカセットのための保持エリアとして使用され得る。前洗浄/バッファチャンバ2320は、前洗浄プロセスを実施し得る、又は処理のために基板を予熱し得る、又は単にプロセスシーケンスのステージングエリアであり得る。幾つかの実施形態では、中央移送ステーション2310に接続された2つの前洗浄/バッファチャンバ2320が存在する。
【0071】
[00137]
図23に示す実施形態では、前洗浄チャンバ2320は、ファクトリインターフェース2305と中央移送ステーション2310との間の通過チャンバとして機能し得る。ファクトリインターフェース2305は、基板をカセットから前洗浄/バッファチャンバ2320に移動させるための1又は複数のロボット2306を含み得る。次に、ロボット2312は、基板を前洗浄/バッファチャンバ2320からシステム2300内の他のチャンバに移動させ得る。
【0072】
[00138]第1の処理チャンバ2330は、中央移送ステーション2310に接続され得る。第1の処理チャンバ2330は、エッチングチャンバとして構成され得、1又は複数の反応性ガス源と流体連結していてよく、第1の処理チャンバ2330に反応性ガスの1又は複数の流れを提供し得る。基板は、絶縁バルブ2314を通過するロボット2312によって処理チャンバ2330に、及び処理チャンバ2330から移動され得る。
【0073】
[00139]処理チャンバ2340も、中央移送ステーション2310に接続され得る。幾つかの実施形態では、処理チャンバ2340は、堆積チャンバを含み、1又は複数の反応性ガス源と流体連結して、反応性ガスの流れを処理チャンバ2340に提供し、1又は複数の堆積プロセスを実施する。基板は、絶縁バルブ2314を通過するロボット2312によって、堆積チャンバ2340に、及び堆積チャンバ2340から移動され得る。堆積チャンバ2340の数及びタイプは、実施されている特定のプロセスに応じて変更可能である。幾つかの実施形態では、堆積チャンバは、原子層堆積チャンバ、化学気相堆積チャンバ、エピタキシャル成長チャンバ、又は物理的気相堆積チャンバのうちの1又は複数から選択される。
【0074】
[00140]処理チャンバ2345も、中央移送ステーション2310に接続され得る。幾つかの実施形態では、処理チャンバ2345は、処理チャンバ2340と同じプロセスを実施するように構成された同じタイプの処理チャンバ2340である。この配置は、処理チャンバ2340で行われるプロセスが、処理チャンバ2330でのプロセスよりもはるかに長い時間がかかる場合に有用であり得る。
【0075】
[00141]幾つかの実施形態では、処理チャンバ2360は、中央移送ステーション2310に接続され、選択的エッチング処理チャンバとして機能するように構成される。処理チャンバ2360は、1又は複数の異なる選択的エッチングプロセスを実施するように構成され得る。
【0076】
[00142]幾つかの実施形態では、処理チャンバ2330、2340、2345、及び2360はそれぞれ、処理方法の異なる部分を実施するように構成される。当業者は、ツール上の個々の処理チャンバの数及び配置が変更可能であり、
図23に示す実施形態は単に1つの可能な構成を表すものであることを認識するであろう。
【0077】
[00143]少なくとも1つのコントローラ2350が、中央移送ステーション2310、前洗浄/バッファチャンバ2320、処理チャンバ2330、2340、2345、又は2360のうちの1又は複数に連結される。幾つかの実施形態では、個々のチャンバ又はステーションに接続された2つ以上のコントローラ2350があり、一次制御プロセッサが、システム2300を制御するために別個のプロセッサのそれぞれに連結されている。コントローラ2350は、様々なチャンバ及びサブプロセッサを制御するための、産業環境で使用され得る、任意の形態の汎用コンピュータプロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ等のうちの1つであり得る。
【0078】
[00144]少なくとも1つのコントローラ2350は、プロセッサ2352、プロセッサ2352に結合されたメモリ2354、プロセッサ2352に結合された入力/出力デバイス2356、及び異なる電子部品間の通信のための支援回路2358を有し得る。メモリ2354は、一過性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)及び非一過性メモリ(例えば、ストレージ)の1又は複数を含み得る。
【0079】
[00145]プロセッサのメモリ2354、又はコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、又は他の任意の形態のローカル又はリモートのデジタルストレージ等の容易に利用可能なメモリのうちの1又は複数であり得る。メモリ2354は、システム2300のパラメータ及び構成要素を制御するためにプロセッサ2352によって動作可能な命令セットを保持し得る。支援回路2358は、従来の方法でプロセッサを支援するように、プロセッサ2352に結合される。回路は、例えば、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、サブシステム等を含み得る。
【0080】
[00146]プロセスは、一般に、プロセッサによって実行されると、プロセスチャンバに本開示のプロセスを実施させるソフトウェアルーチンとしてメモリに格納され得る。ソフトウェアルーチンはまた、プロセッサによって制御されているハードウェアから離れて位置する第2のプロセッサ(図示せず)によって格納及び/又は実行され得る。本開示の方法のいくつか又は全てもまた、ハードウェアで実施され得る。したがって、プロセスは、ソフトウェアで実装され、コンピュータシステムを使用して、例えば、特定用途向け集積回路又は他のタイプのハードウェア実装としてのハードウェアで、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして実行され得る。ソフトウェアルーチンは、プロセッサによって実行されると、汎用コンピュータを、プロセスが実施されるようにチャンバの動作を制御する特定目的のコンピュータ(コントローラ)に変換する。
【0081】
[00147]幾つかの実施形態では、コントローラ2350は、方法を実施するために個々のプロセス又はサブプロセスを実行するための1又は複数の構成を有する。コントローラ2350は、方法の機能を実施するために中間構成要素を操作するように接続及び構成され得る。例えば、コントローラ2350は、ガスバルブ、アクチュエータ、モータ、スリットバルブ、真空制御等のうちの1又は複数を制御するように接続及び構成され得る。
【0082】
[00148]幾つかの実施形態のコントローラ2350は、複数の処理チャンバ間でロボット上の基板を移動させる構成;マンドレル引抜きプロセスを実施するための構成;共形堆積プロセスを実施するための構成;等方性エッチングプロセスを実施するための構成;異方性エッチングプロセスを実施するための構成;間隙充填プロセスを実施するための構成;スピンオン堆積プロセスを実施するための構成;エッチバックプロセスを実施するための構成;酸化物層堆積プロセスを実施するための構成;窒化物層堆積プロセスを実施するための構成;スペーサ堆積プロセスを実施するための構成;スペーサエッチングプロセスを実施するための構成;第1のカットプロセスを実施するための構成;第3のラインのマンドレル引抜きプロセスを実施するための構成;酸化物エッチングプロセスを実施するための構成;スピンオン材料エッチングプロセスを実施するための構成;ホウ化物膜エッチングプロセスを実施するための構成;アッシングプロセスを実施するための構成及び/又は酸化物除去プロセスを実施するための構成から選択される1又は複数の構成を有する。
【0083】
[00149]前述の明細書では、本開示の実施形態がその特定の例示的な実施形態を参照しながら説明されてきた。以下の特許請求の範囲に記載されるように、本開示の実施形態のより広い精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正を加えることができることは明らかであろう。したがって、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきである。