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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-21
(45)【発行日】2024-01-04
(54)【発明の名称】PSA法によるガス分離装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/047 20060101AFI20231222BHJP
   C01B 21/04 20060101ALI20231222BHJP
【FI】
B01D53/047
C01B21/04 D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020019316
(22)【出願日】2020-02-07
(65)【公開番号】P2021122801
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-11-22
(73)【特許権者】
【識別番号】320011650
【氏名又は名称】大陽日酸株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127845
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 壽彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 貞弘
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-149721(JP,U)
【文献】特表2000-505722(JP,A)
【文献】米国特許第05531807(US,A)
【文献】特開2005-087937(JP,A)
【文献】特開2019-198818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/10-18
B01D 53/02-12
C01B 13/02、21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの吸着塔と、各吸着塔に接続される接続部を有する弁ユニットを有するPSA法によるガス分離装置であって、
一方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第1接続管と、他方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第2接続管とを備え、前記各吸着塔を平面視した際の、前記各吸着塔の各中心を結ぶ中心線を中心線Aとし、前記各吸着塔を平面視した際の、各弁ユニットにおける各吸着塔との接続部の中心を結ぶ直線を直線Bとしたときに、前記中心線Aと、前記直線Bとが平行ではなく交差する関係になるように、前記2つの吸着塔が配置され
前記2つの吸着塔が、前記直線Bに対して同じ側に配置され、
前記2つの吸着塔の配置の自由度を増すことができることを特徴とするPSA法によるガス分離装置。
【請求項2】
前記第1接続管と前記第2接続管の容量の比率が、1.0以上17以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のPSA法によるガス分離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力変動吸着法〔以下、PSA法という(Pressure Swing Adsorption)によるガス分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
PSA法によるガス分離装置(以下、単に「ガス分離装置」という)は、特定のガスを選択的に吸着する性能を有する吸着剤を充填した吸着塔に、複数の組成から成る原料ガスを加圧して供給し、高純度の製品ガスを取り出すものである(例えば、特許文献1参照)。
このガス分離装置について、原料空気から高純度の窒素ガスを取り出す場合を例に挙げて説明する。
【0003】
上記のようなガス分離装置41は、図7図8に示すように、圧縮された原料空気が導入されて原料空気中の不要成分を吸着する吸着剤が充填された一対の第1吸着塔3、第2吸着塔5、及び製品ガスを貯留するバッファタンク(図示なし)を備えている。
ガス分離装置41は、第1吸着塔3、第2吸着塔5を定期的に切り替えてガス分離を行うため、第1吸着塔3、第2吸着塔5の下部には、原料ガスを導入するための入側ラインユニット7、上部には製品ガスを取り出すための出側ラインユニット9が設けられている。
入側ラインユニット7には、第1入側弁11、第2入側弁13、入側均圧ライン15及び入側均圧弁17がそれぞれ設けられ、出側ラインユニット9には、第1出側弁19、第2出側弁21、出側均圧ライン23及び出側均圧弁25がそれぞれ設けられている。
【0004】
このようなガス分離装置41を用いたガス分離方法は以下のような工程で行われる。
圧縮機によって圧縮した原料空気を第1吸着塔3内に導入して第1吸着塔3内を加圧し、原料空気中の不要成分を吸着剤に優先的に吸着させて、窒素が濃縮されたガスを得る加圧吸着工程と、この加圧吸着工程と同時に、第2吸着塔5の圧力を下げ、その第2吸着塔5内の吸着剤から前段階で吸着した不要成分を脱離させることで、第2吸着塔5内の吸着剤を再生する減圧再生工程と、第1吸着塔3、第2吸着塔5内に残留するガスを導入する均圧工程と、を第1吸着塔3、第2吸着塔5を切り換えながら連続的に行われる。
【0005】
ガス分離装置41を構成する第1吸着塔3、第2吸着塔5、入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9の配置は、メンテナンス性や装置寸法の縮小化を考慮し設計される。そのため、図7図8に示すように、入側ラインユニット7と、出側ラインユニット9はユニット化して設けられている。
そして、これら各ユニット7、9は、メンテナンスの都合上、第1吸着塔3、第2吸着塔5の前面側に設けられるのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平11-57374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図7図8に示すように、各ユニット7、9は左右対称に構成され、第1吸着塔3、第2吸着塔5から各ユニット7、9までの配管も同径で同じ長さになるように設定されている。このようにしているのは、PSA方式は、第1吸着塔3と第2吸着塔5を定期的に切り替えて使用するため、第1吸着塔3で生成される製品ガスと、第2吸着塔5で生成される製品ガスの性状が同一になるには、左右の切換えによって配管ボリューム等に差異が生じないようにする必要があると考えられていたためである。
【0008】
この場合、図8に示すように、第1吸着塔3、第2吸着塔5を平面視した際の、第1吸着塔3と第2吸着塔5の各中心(O1、O2)を結ぶ中心線を中心線Aとし、平面視において、出側ラインユニット9における第1吸着塔3と第2吸着塔5とのそれぞれの接続部の中心(C1、C2)を結ぶ直線を直線Bとしたときに、中心線Aと、直線Bとが平行になるように、第1吸着塔3と第2吸着塔5が配置されている。
そして、バッファタンク37を含む実際の配置を平面視すると、図9に示すようになっている。
【0009】
しかし、上記のように配置が固定化されていると、第1吸着塔3、第2吸着塔5を覆う筐体35の寸法が固定化され、さらなる小型化ができない。
また、ガス分離装置41を設置する場所に関し、その広さ(面積)は足りるが、配置場所の形状が例えば、隅角の平面視で三角形の場所のような場合には有効的に設置できないという問題がある。
【0010】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、メンテナンス性を考慮すると共に、第1、第2吸着塔の配置の自由度を増すことができるPSA法によるガス分離装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明者は、第1、第2吸着塔3、5の配置の自由度を増すために鋭意検討した。
まず、入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9はメンテナンス上の都合から従来通り前面側に配置されるべきであると考えた。このように考えると、これら入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9と一つの吸着塔、例えば第1吸着塔3とはできるだけ近傍に設置することが省スペースとなることから、これらの配置は必然的に決定される。そして、他の吸着塔、すなわち第2吸着塔5の配置の自由度を増すことを考えると、第1吸着塔3から弁ユニット(入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9)までの距離と第2吸着塔から弁ユニット(入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9)までの距離が異なり、その配管径は通常同じであることを考えると、2つの吸着塔で、までの接続部の容量が異なることになる。
従来は、これが異なると、左右で製造される製品ガス、すなわち窒素冨化ガスの性状に違いが出て、支障が出ると考えられていた。
【0012】
そこで、発明者は、このような固定観念について、検証するために、2つの吸着塔で弁ユニット(入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9)までのボリュームが異なることでどのような差異が生ずるかを実験的に確認した。
その結果、ボリュームの違いを所定の範囲に抑えると問題となるような差異が生じないことを確認した。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0013】
(1)本発明に係るPSA法によるガス分離装置は、2つの吸着塔と、各吸着塔に接続される接続部を有する弁ユニットを有するものであって、
一方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第1接続管と、他方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第2接続管とを備え、前記各吸着塔を平面視した際の、前記各吸着塔の各中心を結ぶ中心線を中心線Aとし、前記各吸着塔を平面視した際の、各弁ユニットにおける各吸着塔との接続部の中心を結ぶ直線を直線Bとしたときに、前記中心線Aと、前記直線Bとが平行ではなく交差する関係になるように、前記2つの吸着塔が配置されていることを特徴とするものである。
【0014】
(2)また、2つの吸着塔と、各吸着塔に接続される接続部を有する弁ユニットを有するPSA法によるガス分離装置であって、
一方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第1接続管と、他方の吸着塔と前記弁ユニットを接続する第2接続管とを備え、前記吸着塔を正面視した際の、前記各吸着塔の中心の最も高い点を結ぶ直線を直線Cとし、前記吸着塔を正面視した際の、各弁ユニットにおける各吸着塔との接続部の中心を結ぶ直線を直線Dとしたときに、前記直線Cと、前記直線Dとが平行ではなく交差する関係になるように、前記2つの吸着塔が配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記第1接続管と前記第2接続管の容量の比率が、1.0以上17以下に設定されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、吸着塔の配置は対称的に配置する必要がないことから、メンテナンススペースを確保しつつ設置に最も有効なレイアウトに合わせた設計が可能となり、また省スペース化も実現される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施の形態1に係るガス分離装置の構成の概要の説明図である。
図2】実施の形態1に係るガス分離装置の配置を説明する説明図である。
図3】実施の形態1に係るガス分離装置の実際の配置を説明する説明図であり、(a)が平面図、(b)が第1吸着塔の上部の正面図である。
図4】実施の形態1に係るガス分離装置の実際の配置を説明する平面図である(その1)。
図5】実施の形態1に係るガス分離装置の実際の配置を説明する平面図である(その2)。
図6】実施の形態2に係るガス分離装置の概要の説明図である。
図7】従来例のガス分離装置の概要の説明図である(その1)。
図8】従来例のガス分離装置の概要の説明図である(その2)。
図9】従来例の実際の配置を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施の形態1]
本実施の形態に係るPSA法によるガス分離装置1(以下、単に「ガス分離装置1」という)は、図1に示すように、2つの吸着塔(第1吸着塔3、第2吸着塔5)と、第1吸着塔3の下部に設けられて原料ガスを導入するための入側ラインユニット7、第1吸着塔3の上部には製品ガスを取り出すための出側ラインユニット9がそれぞれ設けられている。
そして、入側ラインユニット7には、第1入側弁11、第2入側弁13、入側均圧ライン15及び入側均圧弁17がそれぞれ設けられ、出側ラインユニット9には、第1出側弁19、第2出側弁21、出側均圧ライン23及び出側均圧弁25がそれぞれ設けられている。
入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9は、本発明の弁ユニットに相当する。
なお、図1は装置構成を説明するための説明図であり、第1吸着塔3と第2吸着塔5の配置を示すものではなく、第1吸着塔3と第2吸着塔5の配置は、図2に示す通りである。
【0019】
第1吸着塔3と第2吸着塔5は、第2吸着塔5が、図2に示すように、第1吸着塔3の背面側に位置するように配置されている。
第1吸着塔3と入側ラインユニット7は、入側第1接続管27で接続されている。また、第1吸着塔3と出側ラインユニット9は、出側第1接続管29で接続されている。
第2吸着塔5と入側ラインユニット7は、入側第2接続管31で接続されている。また、第2吸着塔5と出側ラインユニット9は、出側第2接続管33で接続されている。
【0020】
入側第1接続管27と入側第2接続管31の容量比(入側第1接続管容量/入側第2接続管容量)、出側第1接続管29と出側第2接続管33の容量比(出側第1接続管容量/出側第2接続管容量)は、1.0以上、17以下が好ましく、1.1以上17以下がより好ましく、2.3以上16.9以下が特に好ましい。このような比率にするのは、生成される製品ガスの性状に影響がでないようにするためである。なお、この点については、後述の実施例で実証している。
【0021】
また、図2に示すように、第1吸着塔3、第2吸着塔5を平面視した際の、第1吸着塔3と第2吸着塔5の各中心(O1、O2)を結ぶ中心線を中心線Aとし、平面視において、出側ラインユニット9における第1吸着塔3と第2吸着塔5とのそれぞれの接続部の中心(C1、C2)を結ぶ直線を直線Bとしたときに、中心線Aと、直線Bとが平行ではなく交差する関係(本例では、中心線Aと直線の成す角度が90°)になるように、第1吸着塔3と第2吸着塔5が配置されている。
【0022】
なお、入側第1接続管27と入側第2接続管31、及び出側第1接続管29と出側第2接続管33の配管径は通常同一径であるため、中心線Aと直線Bが交差するような配置にすると、接続管長さが第1接続管と第2接続管で異なるようになる。もっとも、容量比が1.0の場合であって、中心線Aと直線Bが交差するような配置の場合には、第1接続管と第2接続管で管径が異なる態様となる。
【0023】
上記のような配置は、従来では考えられなかったものであり、実際の筐体35内での配置は、製品ガスを貯留するバッファタンク37を含めて図3に示すようになる。
図3に示す例では、入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9を第1吸着塔3の正面に配置し、メンテナンス性を確保しつつ、第2吸着塔5は第1吸着塔3の背面に配置するという構成としている。
このようなレイアウトであれば、バッファタンク37を含めた各機器を収容する筐体35を立方体に近い形状にすることができ、全体形状をコンパクトにできる。
【0024】
もっとも、設置場所が細長い矩形状の場合には、図4に示すように、バッファタンク37を第2吸着塔5の背面側に配置するようにしてもよい。
また、設置場所が三角形のような場合には、図5に示すような配置にして、これらを覆う筐体を設けるようにしてもよい。
【0025】
このように、本実施の形態によれば、弁関係のメンテナンス性を確保しつつ第1吸着塔3と第2吸着塔5の配置の自由度が増し、それ故に、ガス分離装置1の設置場所の自由度が増すと共に、装置全体をコンパクトにすることができる。
【0026】
[実施の形態2]
実施の形態1においては、第1吸着塔3と第2吸着塔5が同一高さに設置されることを前提にして、平面上の配置の自由度を増すというものであった。
本実施の形態は、高さ方向の配置の自由度を増すためのものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
【0027】
本実施の形態に係るPSA法によるガス分離装置39は、図6に示すように、2つの吸着塔(第1吸着塔3、第2吸着塔5)と、各吸着塔に接続される接続部を有する弁ユニット(入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9)を有するものであって、第1吸着塔3と入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9を接続する入側第1接続管27及び出側第1接続管29と、第2吸着塔5と入側ラインユニット7及び出側ラインユニット9を接続する入側第2接続管31及び出側第2接続管33とを備え、入側第1接続管27と入側第2接続管の容量の比率、及び出側第1接続管29と出側第2接続管の容量の比率が、1.0以上17以下に設定されており、かつ、吸着塔を正面視した際の、各吸着塔の中心の最も高い点を結ぶ直線を直線Cとし、吸着塔を正面視した際の、各弁ユニットにおける各吸着塔との接続部の中心を結ぶ直線を直線Dとしたときに、直線Cと、直線Dとが平行ではなく交差する関係になるように、第1吸着塔3と第2吸着塔5が配置されていることを特徴とするものである。
【0028】
本実施の形態における構成機器は実施の形態と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0029】
本実施の形態によれば、第1吸着塔3と第2吸着塔5の設置高さを変えることが可能になり、実施の形態1と同様に、弁関係のメンテナンス性を確保しつつ第1吸着塔3と第2吸着塔5の配置の自由度が増し、それ故に、ガス分離装置39の設置場所の自由度が増すと共に、装置全体をコンパクトにすることができる。
【0030】
[実施の形態3]
本実施の形態3は、実施の形態1及び実施の形態2を組み合わせた形態であり、第1吸着塔3と第2吸着塔5における平面上の配置、及び高さ方向の配置をそれぞれ変更したものである。これにより、平面上の配置及び高さ方向の配置の両方において自由度を増すことができる。具体的な構成は、実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
【実施例
【0031】
本発明においては、入側第1接続管27と入側第2接続管31(出側第1接続管29と出側第2接続管33)の容量について検討したものである。一般的に、配管容量等に差異が生じると製品ガス純度に悪影響を与えると考えられている。本実施例ではこの点を、窒素冨化ガス製造装置を用いた試験により実証した。
試験は、各吸着塔上部の出側第1接続管29と出側第2接続管33のボリューム差による製品ガス(窒素冨化ガス)純度への影響を調べるというものである。比較例及び実施例では、出側第1接続管29と出側第2接続管33の長さを変え、各々、後段に設けたバッファタンク出口部における窒素冨化ガス中の酸素濃度を計測し評価した。比較例1は、図7及び図8の装置を用いた。比較例2は、図7及び8の装置の上部配管容量を2倍とした装置を用いた以外は、比較例1と同様の装置を用いた。実施例1は、図1及び図2の装置を用いた。実施例2は、図1及び2の装置の上部配管容量比(第1出側接続管/第2出側接続管)を16.9とした以外は、実施例1と同様の装置を用いた。装置の構成とその結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示されるように、上部配管容量比(第1出側接続管/第2出側接続管)を変更した実施例1及び2において、従来の装置を用いた比較例1及び比較例2と比較して、窒素冨化ガス中の酸素濃度及び酸素濃度平均に大きな差がでることはなく、容量比の違いが製品ガスの性状に影響を与えることがないことが分かる。
このことから吸着塔上部の接続配管容量が左右異なっていても窒素冨化ガス中の酸素濃度には影響がないことが実証された。
【符号の説明】
【0034】
1 ガス分離装置(実施の形態1)
3 第1吸着塔
5 第2吸着塔
7 入側ラインユニット
9 出側ラインユニット
11 第1入側弁
13 第2入側弁
15 入側均圧ライン
17 入側均圧弁
19 第1出側弁
21 第2出側弁
23 出側均圧ライン
25 出側均圧弁
27 入側第1接続管
29 出側第1接続管
31 入側第2接続管
33 出側第2接続管
35 筐体
37 バッファタンク
39 ガス分離装置(実施の形態2)
41 ガス分離装置(従来例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9