IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラム リサーチ コーポレーションの特許一覧

特許7408637ステーション間の均一性を提供するための方法および装置
<>
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図1
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図2
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図3
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図4
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図5A
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図5B
  • 特許-ステーション間の均一性を提供するための方法および装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】ステーション間の均一性を提供するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20231225BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
C23C16/455
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021510748
(86)(22)【出願日】2019-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 US2019046171
(87)【国際公開番号】W WO2020046565
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-02
(31)【優先権主張番号】16/115,970
(32)【優先日】2018-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラボア・エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】アガーワル・プルキット
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0046206(US,A1)
【文献】特開2011-233905(JP,A)
【文献】特開2011-187507(JP,A)
【文献】特開2005-310819(JP,A)
【文献】特開2004-119705(JP,A)
【文献】特開2003-221673(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/86
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための装置であって、
第1ガス源と、
前記第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、
前記第1ガス源に接続された第2ガスマニホルドと、
第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、前記第1ガス流出口は、前記第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、
第2ガス流出口を有する第2処理ステーションであって、前記第2ガス流出口は、前記第2ガスマニホルドに接続されている、第2処理ステーションと、
前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第2ガス流出口との間にある第2可変コンダクタンスバルブと、
前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1可変コンダクタンスバルブと前記第1ガス流出口との間にある第1混合マニホルドと、
前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第2可変コンダクタンスバルブと前記第2ガス流出口との間にある第2混合マニホルドと、
第2ガス源と、
前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3ガスマニホルドと、
前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4ガスマニホルドと、
前記第3ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3可変コンダクタンスバルブと、
前記第4ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4可変コンダクタンスバルブと、
前記第1混合マニホルドと前記第1ガス流出口との間にある第5可変コンダクタンスバルブと、
前記第2混合マニホルドと前記第2ガス流出口との間にある第6可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
【請求項2】
請求項に記載の装置であって、さらに、
前記第1ガス源に接続された第5ガスマニホルドと、
前記第1ガス源に接続された第6ガスマニホルドと、
前記第2ガス源に接続された第7ガスマニホルドと、
前記第2ガス源に接続された第8ガスマニホルドと、
第3ガス流出口を有する第3処理ステーションと、
第4ガス流出口を有する第4処理ステーションと、
前記第5ガスマニホルドおよび前記第7ガスマニホルドと前記第3ガス流出口との間に接続された第3混合マニホルドと、
前記第1ガス源と前記第3混合マニホルドとの間にある第7可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガス源と前記第3混合マニホルドとの間にある第8可変コンダクタンスバルブと、
前記第6ガスマニホルドおよび前記第8ガスマニホルドと前記第4ガス流出口との間に接続された第4混合マニホルドと、
前記第1ガス源と前記第4混合マニホルドとの間に接続された第9可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガス源と前記第4混合マニホルドとの間にある第10可変コンダクタンスバルブと、
前記第3混合マニホルドと前記第3ガス流出口との間にある第11可変コンダクタンスバルブと、
前記第4混合マニホルドと前記第4ガス流出口との間にある第12可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
【請求項3】
請求項に記載の装置であって、さらに、処理チャンバを備え、 前記第1処理ステーション、前記第2処理ステーション、前記第3処理ステーション、および、前記第4処理ステーションが、前記処理チャンバ内にある、装置。
【請求項4】
請求項に記載の装置であって、さらに、RF電力を前記処理チャンバに供給するためのRF源を備える、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、さらに、処理チャンバを備え、
前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーションが、前記処理チャンバ内にある、装置。
【請求項6】
請求項に記載の装置であって、さらに、RF電力を前記処理チャンバに供給するためのRF源を備える、装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置であって、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブは、調整可能な流れ抵抗を提供する、装置。
【請求項8】
請求項に記載の装置であって、さらに、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブに制御可能に接続されたコントローラを備え、
前記コントローラは、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブの流れ抵抗を調整するよう適合されている、装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブは、バタフライバルブである、装置。
【請求項10】
処理システム内で複数のスタックを処理する方法であって、
前記処理システムは、第1ガス源と、前記第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、前記第1ガス源に接続された第2ガスマニホルドと、第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、前記第1ガス流出口は、前記第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、第2ガス流出口を有する第2処理ステーションであって、前記第2ガス流出口は、前記第2ガスマニホルドに接続されている、第2処理ステーションと、前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第2ガス流出口との間にある第2可変コンダクタンスバルブと、前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1可変コンダクタンスバルブと前記第1ガス流出口との間にある第1混合マニホルドと、前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第2可変コンダクタンスバルブと前記第2ガス流出口との間にある第2混合マニホルドと、第2ガス源と、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3ガスマニホルドと、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4ガスマニホルドと、前記第3ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3可変コンダクタンスバルブと、前記第4ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4可変コンダクタンスバルブと、前記第1混合マニホルドと前記第1ガス流出口との間にある第5可変コンダクタンスバルブと、前記第2混合マニホルドと前記第2ガス流出口との間にある第6可変コンダクタンスバルブと、を備え、
前記方法は、前記第1可変コンダクタンスバルブ、前記第2可変コンダクタンスバルブ、前記第3可変コンダクタンスバルブ、前記第4可変コンダクタンスバルブ、前記第5可変コンダクタンスバルブ、および、前記第6可変コンダクタンスバルブを調整して、前記第1処理ステーションと前記第2処理ステーションとの間の均一性を改善する工程を備える、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーション内でテストウエハの基板を処理する工程と、
前記基板を測定する工程と、
前記第1処理ステーションと前記第2処理ステーションとの間で、ステーション間の均一性を決定する工程と、
を備える、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、さらに、前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーション内で生産用ウエハの基板を処理する工程を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2018年8月29日出願の米国特許出願第16/115,970号に基づく優先権の利益を主張し、その出願は、参照によってすべての目的に対して本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、半導体デバイスの形成に関する。より具体的には、本開示は、複数のステーションがガス源を共有するシステムにおける半導体デバイスの形成に関する。
【発明の概要】
【0003】
上記を達成するために、本発明の目的に従い、基板を処理するための装置が提供されている。第1ガス源が提供されている。第1ガスマニホルドが、第1ガス源に接続されている。第2ガスマニホルドが、第1ガス源に接続されている。第1処理ステーションが、第1ガス流出口を有しており、第1ガス流出口は、第1ガスマニホルドに接続されている。第2処理ステーションが、第2ガス流出口を有しており、第2ガス流出口は、第2ガスマニホルドに接続されている。第1可変コンダクタンスバルブが、第1ガスマニホルドに沿って、第1ガス源と第1ガス流出口との間にある。第2可変コンダクタンスバルブが、第2ガスマニホルドに沿って、第1ガス源と第2ガス流出口との間にある。
【0004】
別の態様において、スタックを処理するための装置が提供されている。第1ガス源が提供されている。第1ガスマニホルドが、第1ガス源に接続されている。第1処理ステーションが、第1ガス流出口を有しており、第1ガス流出口は、第1ガスマニホルドに接続されている。第1可変コンダクタンスバルブが、第1ガスマニホルドに沿って、第1ガス源と第1ガス流出口との間にある。
【0005】
別の態様において、処理システム内で複数のスタックを処理する方法が提供されており、処理システムは、第1ガス源と、第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、第1ガス源に接続された第2ガスマニホルドと、第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、第1ガス流出口は、第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、第2ガス流出口を有する第2処理ステーションであって、第2ガス流出口は、第2ガスマニホルドに接続されている、第2処理ステーションと、第1ガスマニホルドに沿って、第1ガス源と第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、第2ガスマニホルドに沿って、第1ガス源と第2ガス流出口との間にある第2可変コンダクタンスバルブと、第1ガスマニホルドと第1ガス流出口との間にある第1混合マニホルドであって、第1可変コンダクタンスバルブは、第1ガス源と第1混合マニホルドとの間にある、第1混合マニホルドと、第2ガスマニホルドと第2ガス流出口との間にある第2混合マニホルドであって、第2可変コンダクタンスバルブは、第1ガス源と第2混合マニホルドとの間にある、第2混合マニホルドと、第2ガス源と、第2ガス源と第1混合マニホルドとの間に接続された第3ガスマニホルドと、第2ガス源と第2混合マニホルドとの間に接続された第4ガスマニホルドと、第3ガスマニホルドに沿って、第2ガス源と第1混合マニホルドとの間に接続された第3可変コンダクタンスバルブと、第4ガスマニホルドに沿って、第2ガス源と第2混合マニホルドとの間に接続された第4可変コンダクタンスバルブと、第1混合マニホルドと第1ガス流出口との間にある第5可変コンダクタンスバルブと、第2混合マニホルドと第2ガス流出口との間にある第6可変コンダクタンスバルブと、を備え、方法は、第1可変コンダクタンスバルブ、第2可変コンダクタンスバルブ、第3可変コンダクタンスバルブ、第4可変コンダクタンスバルブ、第5可変コンダクタンスバルブ、および、第6可変コンダクタンスバルブを調整して、第1処理ステーションと第2処理ステーションとの間の均一性を改善する工程を備える。
【0006】
添付の図面を参照しつつ行う本開示の詳細な説明において、本開示の上述の特徴およびその他の特徴を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
添付の図面では、限定ではなく例示を目的として本開示を図示する。なお、これらの添付図面においては、同様の構成要素には同様の符号が付されている。
【0008】
図1】一実施形態の概略図。
【0009】
図2】一実施形態で利用できる処理チャンバを示す概略図。
【0010】
図3】一実施形態の実施に利用できるコンピュータシステムを示す概略図。
【0011】
図4】一実施形態のフローチャート。
【0012】
図5A】別の実施形態の切り欠き上面図。
【0013】
図5B図5Aに示した実施形態の切り欠き側面図。
【0014】
図6図5Aに示した実施形態で用いられるガスシステムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付図面に例示されたいくつかの好ましい実施形態を参照しつつ、本開示の詳細な説明を行う。以下の説明では、本開示の完全な理解を促すために、数多くの具体的な詳細事項が示されている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本開示は、これらの具体的な詳細事項の一部または全てがなくとも実施することが可能である。また、本開示が不必要に不明瞭となるのを避けるため、周知の処理工程および/または構造については、詳細な説明を省略した。
【0016】
図1は、一実施形態の概略図である。この例では、システムに、第1ガス源104および第2ガス源108が提供されている。第1ガス源104は、第1可変コンダクタンスバルブ112および第2可変コンダクタンスバルブ116に接続されている。可変コンダクタンスバルブは、調節可能な流れ抵抗を提供するバルブである。第2ガス源108は、第3可変コンダクタンスバルブ120および第4可変コンダクタンスバルブ124に接続されている。システムは、さらに、第1処理ステーション128および第2処理ステーション132を備える。第1処理ステーション128は、第1ガス流出口136を有する。第2処理ステーション132は、第2ガス流出口140を有する。第5可変コンダクタンスバルブ144が、第1ガス流出口136に接続されている。第6可変コンダクタンスバルブ148が、第2ガス流出口140に接続されている。第1混合マニホルド152が、第5可変コンダクタンスバルブ144に接続されている。第2混合マニホルド156が、第6可変コンダクタンスバルブ148に接続されている。第1マニホルド160が、第1可変コンダクタンスバルブ112と第1混合マニホルド152との間に接続されている。第2マニホルド164が、第2可変コンダクタンスバルブ116と第2混合マニホルド156との間に接続されている。第3マニホルド168が、第3可変コンダクタンスバルブ120と第1混合マニホルド152との間に接続されている。第4マニホルド172が、第4可変コンダクタンスバルブ124と第2混合マニホルド156との間に接続されている。この段落において、接続は、第1アイテムから第2アイテムへ流体が通過することを許容する流体接続である。例えば、第1混合マニホルド152は、第5可変コンダクタンスバルブ144に接続されているので、ガスなどの流体が、第1混合マニホルド152から第5可変コンダクタンスバルブ144へ通過できる。さらに、流体が、第1マニホルド160、第1混合マニホルド152、および、第5可変コンダクタンスバルブ144を通して、第1可変コンダクタンスバルブ112から第1ガス流出口136へ通過できるので、第1可変コンダクタンスバルブ112は、第1ガス流出口136に接続されている。
【0017】
図2は、一実施形態において第1処理ステーション128に利用できる処理チャンバを示す概略図である。1または複数の実施形態において、第1処理ステーション128は、チャンバ壁252に囲まれたチャンバ249内に、分配プレートの形態の第1ガス流出口136と、ウエハ支持体208と、を備える。チャンバ249内で、基板203が、ウエハ支持体208上に配置されている。エッジリング209が、ウエハ支持体208を取り囲んでいる。支持体温度コントローラ250が、ウエハ支持体208に接続されている。高周波(RF)源230が、上側電極にRF電力を提供し、上側電極は、この実施形態においては、第1ガス流出口136である。例示的実施形態において、400kHz、13.56MHz、および、任意選択的に2MHz、27MHzの電源が、RF源230を構成する。この実施形態においては、ウエハ支持体208が接地されている。この実施形態においては、各周波数に対して1つの発生器が提供されている。別の実施形態において、複数の発生器が、別個のRF源内にあってもよいし、別個のRF発生器が、異なる電極に接続されてもよい。例えば、上側電極は、異なるRF源に接続された内側および外側電極を有してよい。RF源および電極の他の構成が、他の実施形態で用いられてもよい。コントローラ235が、RF源230、排気ポンプ220、および、ガス源210に制御可能に接続されている。かかるチャンバの一例は、カリフォルニア州フレモントのラムリサーチ社製のStriker(商標)酸化物システムである。
【0018】
図3は、実施形態で用いられるコントローラ235を実装するのに適切なコンピュータシステム300を示すハイレベルブロック図である。コンピュータシステムは、集積回路、プリント基板、および、小型携帯デバイスから大型スーパコンピュータまで、多くの物理的形態を有してよい。コンピュータシステム300は、1以上のプロセッサ302を備えており、さらに、電子ディスプレイデバイス304(画像、テキスト、および、その他のデータを表示するためのもの)と、メインメモリ306(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))と、ストレージデバイス308(例えば、ハードディスクドライブ)と、リムーバブルストレージデバイス310(例えば、光学ディスクドライブ)と、ユーザインターフェースデバイス312(例えば、キーボード、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、または、その他のポインティングデバイスなど)と、通信インターフェース314(例えば、無線ネットワークインターフェース)と、を備えてもよい。通信インターフェース314は、リンクを介してコンピュータシステム300および外部デバイスの間でソフトウェアおよびデータを転送することを可能にする。システムは、さらに、上述のデバイス/モジュールが接続される通信インフラ316(例えば、通信バス、クロスオーバーバー、または、ネットワーク)を備えてもよい。
【0019】
通信インターフェース314を介して転送される情報は、電子信号、電磁信号、光信号、または、信号を搬送する通信リンクを介して通信インターフェース314によって受信できるその他の信号など、信号の形態であってよく、電線すなわちケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、無線周波リンク、および/または、通信チャネルを用いて実施されてよい。かかる通信インターフェースを用いて、1または複数のプロセッサ302は、上述の方法の工程を実行する際に、ネットワークから情報を受信、または、ネットワークに情報を出力しうることが想定される。さらに、方法の実施形態は、プロセッサだけで実行されてもよいし、インターネットなどのネットワークを介して、処理の一部を分担する遠隔プロセッサと協働で実行されてもよい。
【0020】
「非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体」という用語は、一般に、メインメモリ、二次メモリ、リムーバブルストレージ、および、ストレージデバイスなどのメディア(ハードディスク、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD-ROM、および、その他の形態の持続性メモリなど)を指すために用いられ、搬送波または信号など、一時的な対象を網羅すると解釈されるべきではない。コンピュータコードの例としては、コンパイラによって生成されたコードなどのマシンコードや、インタープリタを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含むファイルが挙げられる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、搬送波で具現化されたコンピュータデータ信号によって転送されると共にプロセッサが実行可能な一連の命令を表すコンピュータコードであってもよい。
【0021】
図4は、別の実施形態で用いられる方法のハイレベルフローチャートである。複数の基板203が、第1処理ステーション128および第2処理ステーション132で処理される(工程404)。基板203は、テスト用のブランクウエハもしくはウエハ上にスタックおよび/またはデバイスを備えたウエハなど、テストウエハであってよい。処理された基板203は、ステーション間の均一性を測定して決定するために測定される(工程408)。第1、第2、第3、第4、第5、および、第6可変コンダクタンスバルブ112、116、120、124、144、および、148は、流量を調整してステーション間の均一性を改善するために、流れ抵抗を変更するよう調整される(工程412)。変更の結果をチェックするために、さらなるテストが必要とされる場合(工程416)、処理は、工程404へ戻る。そうでなければ、第1処理ステーション128および第2処理ステーション132は、生産で基板203を処理するために用いられる(工程420)。基板203は、ステーションをテストするのではなくデバイスを生産するために用いられる生産用ウエハであってよい。
【0022】
上記の処理チャンバ例において、第1処理ステーション128および第2処理ステーション132は、酸化シリコン(SiO)の原子層蒸着に用いられる。上記の例において、第1処理ステーション128は、第2処理ステーション132とは別個の処理チャンバ内にある。上記の例において、および、その他のタイプの基板処理において、異なるステーションが共通のガス源を共有する場合のステーション間の均一性は、必ずしも達成されるわけではない。理論に縛られることなく、ガス流システムの異なる抵抗、異なる容積、異なる電力、または、異なる温度など、ステーション間の差異が、異なるステーションにおけるウエハの処理における差異を引き起こすと考えられる。異なる可変コンダクタンスバルブを用いてガス流の抵抗を変更することにより、ガス流システムにおける抵抗の差以外の処理チャンバにおける差異によって不均一性が引き起こされている場合でも、ステーション間の均一性を改善することができることが予想外にわかった。
【0023】
別の実施形態において、異なる数のステーションが、共通のガス源を共有してもよい。いくつかの実施形態において、2以上の処理ステーションが、単一のチャンバ内にあってよい。別の実施形態が、異なる数のガス源を有してもよい。例えば、一実施形態が、2以上の処理ステーションに対して単一のガス源を有してよい。別の例は、2以上の処理ステーションに対して3以上のガス源を有してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、可変コンダクタンスバルブは、可変コンダクタンスバルブの抵抗を調整するよう設計されたバタフライバルブであってよい。別の実施形態において、一連の異なるサイズのオリフィスが、可変コンダクタンスバルブを提供するために抵抗を調整するのに用いられてよい。いくつかの実施形態において、可変コンダクタンスバルブは、機械的に調整されてよい。別の実施形態において、可変コンダクタンスバルブは、電子的に調整されてもよい。電子的に調整される可変コンダクタンスバルブは、コントローラ235によって調整されてよい。基板の処理、処理された基板の測定、コントローラ235による可変コンダクタンスバルブの調整、および、その後のさらなる基板の処理は、フィードバックループを提供する。第1ガス源104は、マスフローコントローラを有してよい。第2ガス源108は、マスフローコントローラを有してよい。可変コンダクタンスバルブは、マスフローコントローラが流量を提供するよう設定されるので、マスフローコントローラから分離して異なっているが、調整可能な可変コンダクタンスバルブが、調整可能な流れ抵抗を提供する。
【0025】
別の例において、単一処理ステーションが、1または複数のガス源に接続され、単一処理ステーションと1または複数のガス源との間に可変コンダクタンスバルブが設けられてもよい。この例では、単一処理ステーションが、他の単一処理ステーションとガス源を共有しない場合でも、可変コンダクタンスバルブの存在を利用して、ステーション間の均一性を改善できる。処理に対して、レシピが提供されてよい。レシピは、複数ステーションに用いられてよい。上記のステーションが別の容積を有するか、または、ヒータが正確に測定されていない場合、提供されたレシピは、別のステーションとは異なる結果を出すことになる。可変コンダクタンスバルブの調整は、差異(異なる容積または温度など)を補償するために用いられうると考えられる。かかる補償は、処理ステーションが、所与のレシピについて、その他の処理ステーションと共に、より均一な結果を提供することを可能にする。
【0026】
別の実施形態において、4つの処理ステーションが、単一の処理チャンバ内でガス源を共有してもよい。図5Aは、4つの処理ステーションを備えた処理チャンバ500の切り欠き上面図である。処理チャンバ500は、チャンバ壁504を有する。図5Bは、チャンバの切り欠き側面図である。チャンバ壁504内では、処理チャンバ500内の4つの処理ステーションに配置された4つの基板508が配置されている。各処理ステーションは、基板508を支持するためのペデスタル512と、基板508にガスを供給するためのガス流出口516と、ガス流出口516を可変コンダクタンスバルブおよび混合マニホルド(図示せず)に接続するマニホルド520と、を備える。
【0027】
図6は、図5の処理チャンバ500に利用できるガス供給システム600の概略図である。この例において、ガス供給システム600は、第1ガス源604および第2ガス源608を有する。第1ガス源604は、この例では、4つの処理ステーション(図示せず)のための4つのガス流出口516の間で共有されているので、4つの可変コンダクタンスバルブ612と流体接続している。第2ガス源608は、4つの可変コンダクタンスバルブ616と流体接続している。4つのガス流出口516の各々は、図に示すように、マニホルド520を通して可変コンダクタンスバルブ620および混合マニホルド624に接続されている。各混合マニホルド624は、マニホルド628を通して、第1ガス源604と流体接続する可変コンダクタンスバルブ612に接続され、マニホルド632を通して、第2ガス源608と流体接続する可変コンダクタンスバルブ616に接続されている。
【0028】
この実施形態は、同じガス源に接続されている4つの処理ステーションについて、ステーション間の均一性の改善を可能にする。かかるシステムにおけるステーション間の不均一性は、不均一性の最も重大な原因であることがわかった。
【0029】
以上、いくつかの好ましい実施形態を参照しつつ本開示について説明したが、本開示の範囲内で、様々な代替物、変形物、置換物、および、等価物が存在する。また、本開示の方法および装置を実施する他の態様が数多く存在することにも注意されたい。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨および範囲内に含まれる代替物、変形物、置換物、および、等価物の全てを網羅するものとして解釈される。本開示は以下の適用例を含む。
[適用例1]
基板を処理するための装置であって、
第1ガス源と、
前記第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、
前記第1ガス源に接続された第2ガスマニホルドと、
第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、前記第1ガス流出口は、前記第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、
第2ガス流出口を有する第2処理ステーションであって、前記第2ガス流出口は、前記第2ガスマニホルドに接続されている、第2処理ステーションと、
前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第2ガス流出口との間にある第2可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
[適用例2]
適用例1に記載の装置であって、さらに、
前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1可変コンダクタンスバルブと前記第1ガス流出口との間にある第1混合マニホルドと、
前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第2可変コンダクタンスバルブと前記第2ガス流出口との間にある第2混合マニホルドと、
第2ガス源と、
前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3ガスマニホルドと、
前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4ガスマニホルドと、
前記第3ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3可変コンダクタンスバルブと、
前記第4ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4可変コンダクタンスバルブと、
前記第1混合マニホルドと前記第1ガス流出口との間にある第5可変コンダクタンスバルブと、
前記第2混合マニホルドと前記第2ガス流出口との間にある第6可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
[適用例3]
適用例2に記載の装置であって、さらに、
前記第1ガス源に接続された第5ガスマニホルドと、
前記第1ガス源に接続された第6ガスマニホルドと、
前記第2ガス源に接続された第7ガスマニホルドと、
前記第2ガス源に接続された第8ガスマニホルドと、
第3ガス流出口を有する第3処理ステーションと、
第4ガス流出口を有する第4処理ステーションと、
前記第5ガスマニホルドおよび前記第7ガスマニホルドと前記第3ガス流出口との間に接続された第3混合マニホルドと、
前記第1ガス源と前記第3混合マニホルドとの間にある第7可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガス源と前記第3混合マニホルドとの間にある第8可変コンダクタンスバルブと、
前記第6ガスマニホルドおよび前記第8ガスマニホルドと前記第4ガス流出口との間に接続された第4混合マニホルドと、
前記第1ガス源と前記第4混合マニホルドとの間に接続された第9可変コンダクタンスバルブと、
前記第2ガス源と前記第4混合マニホルドとの間にある第10可変コンダクタンスバルブと、
前記第3混合マニホルドと前記第3ガス流出口との間にある第11可変コンダクタンスバルブと、
前記第4混合マニホルドと前記第4ガス流出口との間にある第12可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
[適用例4]
適用例3に記載の装置であって、さらに、処理チャンバを備え、 前記第1処理ステーション、前記第2処理ステーション、前記第3処理ステーション、および、前記第4処理ステーションが、前記処理チャンバ内にある、装置。
[適用例5]
適用例4に記載の装置であって、さらに、RF電力を前記処理チャンバに供給するためのRF源を備える、装置。
[適用例6]
適用例1に記載の装置であって、さらに、処理チャンバを備え、
前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーションが、前記処理チャンバ内にある、装置。
[適用例7]
適用例6に記載の装置であって、さらに、RF電力を前記処理チャンバに供給するためのRF源を備える、装置。
[適用例8]
適用例1に記載の装置であって、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブは、調整可能な流れ抵抗を提供する、装置。
[適用例9]
適用例8に記載の装置であって、さらに、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブに制御可能に接続されたコントローラを備え、
前記コントローラは、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブの流れ抵抗を調整するよう適合されている、装置。
[適用例10]
適用例1に記載の装置であって、前記第1および第2可変コンダクタンスバルブは、バタフライバルブである、装置。
[適用例11]
スタックを処理するための装置であって、
第1ガス源と、
前記第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、
第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、前記第1ガス流出口は、前記第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、
前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、
を備える、装置。
[適用例12]
適用例11に記載の装置であって、さらに、
処理チャンバであって、前記第1処理ステーションが前記処理チャンバ内にある、処理チャンバと、
RF電力を前記処理チャンバに供給するためのRF源と、
を備える、装置。
[適用例13]
処理システム内で複数のスタックを処理する方法であって、
前記処理システムは、第1ガス源と、前記第1ガス源に接続された第1ガスマニホルドと、前記第1ガス源に接続された第2ガスマニホルドと、第1ガス流出口を有する第1処理ステーションであって、前記第1ガス流出口は、前記第1ガスマニホルドに接続されている、第1処理ステーションと、第2ガス流出口を有する第2処理ステーションであって、前記第2ガス流出口は、前記第2ガスマニホルドに接続されている、第2処理ステーションと、前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第1ガス流出口との間にある第1可変コンダクタンスバルブと、前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第1ガス源と前記第2ガス流出口との間にある第2可変コンダクタンスバルブと、前記第1ガスマニホルドに沿って、前記第1可変コンダクタンスバルブと前記第1ガス流出口との間にある第1混合マニホルドと、前記第2ガスマニホルドに沿って、前記第2可変コンダクタンスバルブと前記第2ガス流出口との間にある第2混合マニホルドと、第2ガス源と、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3ガスマニホルドと、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4ガスマニホルドと、前記第3ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第1混合マニホルドとの間に接続された第3可変コンダクタンスバルブと、前記第4ガスマニホルドに沿って、前記第2ガス源と前記第2混合マニホルドとの間に接続された第4可変コンダクタンスバルブと、前記第1混合マニホルドと前記第1ガス流出口との間にある第5可変コンダクタンスバルブと、前記第2混合マニホルドと前記第2ガス流出口との間にある第6可変コンダクタンスバルブと、を備え、
前記方法は、前記第1可変コンダクタンスバルブ、前記第2可変コンダクタンスバルブ、前記第3可変コンダクタンスバルブ、前記第4可変コンダクタンスバルブ、前記第5可変コンダクタンスバルブ、および、前記第6可変コンダクタンスバルブを調整して、前記第1処理ステーションと前記第2処理ステーションとの間の均一性を改善する工程を備える、方法。
[適用例14]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーション内でテストウエハの基板を処理する工程と、
前記基板を測定する工程と、
前記第1処理ステーションと前記第2処理ステーションとの間で、ステーション間の均一性を決定する工程と、
を備える、方法。
[適用例15]
適用例14に記載の方法であって、さらに、前記第1処理ステーションおよび前記第2処理ステーション内で生産用ウエハの基板を処理する工程を備える、方法。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6