IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアの特許一覧

特許7408674(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの香料としての使用
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-22
(45)【発行日】2024-01-05
(54)【発明の名称】(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの香料としての使用
(51)【国際特許分類】
   C11B 9/00 20060101AFI20231225BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20231225BHJP
   A61Q 13/00 20060101ALI20231225BHJP
   A61K 31/215 20060101ALI20231225BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20231225BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20231225BHJP
   D06M 13/224 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
C11B9/00 S
A61K8/37
A61Q13/00 101
A61K31/215
A61Q15/00
A23L27/00 Z
D06M13/224
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021549624
(86)(22)【出願日】2020-02-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-14
(86)【国際出願番号】 EP2020053955
(87)【国際公開番号】W WO2020173726
(87)【国際公開日】2020-09-03
【審査請求日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】19159189.0
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒックマン,フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】ダンツ,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】ガルリヒス,フロリアン
【審査官】黒川 美陶
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0037844(US,A1)
【文献】H. KIM et al.,Journal of Food Science,1989年,54(3),770-773,DOI: 10.1111/j.1365-2621.1989.tb04707.x
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11B 9/00
A61K
A61Q
A23L
D06M
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用。
【請求項2】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのフレグランスの印象を増強及び/又は変更するために使用される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの、香料としての使用。
【請求項4】
組成物のアロマを増強及び/又は変更するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)を含む、使用。
【請求項5】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、組成物のフレグランスの印象を増強及び/又は変更するために使用される、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択される組成物における、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.001wt.%~50wt.%の量で使用される、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.01wt.%~20wt.%の量で使用される、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.1wt.%~15wt.%の量で使用される、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(iv)(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料、又は
(v)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(vi)(i)及び(ii)の両方
を含む組成物。
【請求項11】
アロマ組成物である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
フレグランス組成物である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
組成物が、芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択される、請求項10から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.001wt.%~50wt.%の量存在する、請求項10から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.01wt.%~20wt.%の量で存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択され、且つ(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.01wt.%~20wt.%の量で存在する、請求項10から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.1wt.%~15wt.%の量で存在する、請求項10から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
組成物を調製する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)、及び/又は少なくとも1種の非香料キャリア(ii)と混合する工程を含む、方法。
【請求項19】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料、又は
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(i)及び(ii)の両方
を混合する工程を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
アロマを組成物にもたらす方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを組成物に組み込む工程を含む、方法。
【請求項21】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを含む組成物に組み込む工程を含む、方法。
【請求項22】
組成物のアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料を含む組成物に組み込む工程を含む、方法。
【請求項23】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.01wt.%~20wt.%の量で使用される、請求項18から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.1wt.%~15wt.%の量で使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
組成物が、芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択される、請求項18から24のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。本発明は、香料としての、また組成物のアロマを増強及び/又は変更するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用にさらに関する。本発明は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに少なくとも1種の香料及び/又は少なくとも1種の非香料キャリアを含む組成物にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
香料、特にフレグランス(fragrances)は、特に化粧品並びに洗浄及び洗濯用組成物の分野において、強い関心が持たれている。天然由来のフレグランスは大抵高価であり、多くの場合その利用可能な量が制限されており、環境条件が変動することによって、その含有量、純度等が変動することもある。したがって、これらの望ましくない要素を回避するために、より高価で天然のフレグランスに似ている官能的特性を有するか、又は新規で興味深い官能的プロファイルを有する合成物質を作成することに強い関心が持たれている。
【0003】
多数の既存の香料にもかかわらず、極めて多様な領域の用途に望ましい多数の特性を満たすことを可能とするために、新規な成分に対する一定の必要性が存在する。これらは第1に、官能的特性を含み、すなわち、化合物は、都合のよい、芳香を放つ(odiferous)(嗅覚(olfactory))特性又は味覚特性を有するべきである。さらに、香料はまた、追加の有益な二次特性、例えば、効率的な調製方法、他の香料との相乗効果の結果としてよりよい感覚プロファイルをもたらす可能性、特定の適用条件下でのより高い安定性、より高い拡張性、よりよい持続性等を有するべきである。
【0004】
ネオペンチルグリコールジアセテート(IUPAC名:(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート)及びネオペンチルグリコールモノアセテート(IUPAC名:(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート)を含む、2,2-ジメチル-1,3プロパンジオール及び脂肪族カルボン酸のエステル、並びにそれらを調製する方法は、20年超にわたり公知であり、以前に水溶性塗料のフィルム形成剤成分として記載されている(WO98/32728)。より最近は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、甘く、フレッシュな気持ちのよいアロマとして記載されている(WO2016/118882)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、特に心地よさ、簡明さ及び強さに関して、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマ特性を改善することであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートにより増強及び/又は変更することができると意外にも見出した。具体的には、生じた混合物のアロマは、改善した心地よさ及び簡明さを有すると見出した。さらに、生じた混合物のアロマは、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマと比較して改善した強さを有すると見出した。
【0007】
本発明のさらなる目的は、香料として使用できる物質を提供することであった。本発明のさらなる目的は、好ましくはアロマ組成物である組成物に、例えば芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、家庭用洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物又は作物保護組成物等に使用できる物質を提供することであった。特に、感じのよい匂いを有する物質が求められている。
【0008】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、感じのよい官能的特性を示し、都合よく香料として使用できることを意外にも見出した。
【0009】
したがって、本発明の一実施形態は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。
【0010】
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの、香料としての使用に関する。
【0011】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、香料と組み合わせて、新規なアロマプロファイルを作成することができる組成物に使用できる。本発明のさらなる実施形態は、したがって、化学組成物のアロマを増強及び/又は変更するための、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関し、この使用は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料をさらに含む。
【0012】
本発明のさらなる実施形態は、
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料、又は
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(iii)(i)及び(ii)の両方
を含む組成物に関する。
【0013】
(i)の少なくとも1種の前記香料は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、組成物は、アロマ組成物、より好ましくは匂い組成物、より好ましくはフレグランス組成物である。
【0015】
本発明による組成物は、芳香組成物、ボディケア組成物(化粧用組成物並びに口腔及び歯科衛生用品を含む)、衛生用品、洗浄組成物(食器洗い用組成物を含む)、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物からなる群から選択され得るが、それらに限定されない。
【0016】
本発明のさらなる実施形態は、組成物を調製する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、少なくとも1種の香料(i)及び/又は少なくとも1種の非香料キャリア(ii)と混合して、組成物を得る工程を含む、方法に関する。前記方法では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、これらの2種の化合物を含む混合物又は組成物の形態で(したがって並行して)、又は別々に(連続して又は並行して)添加され得る。
【0017】
本発明のさらなる実施形態は、アロマを組成物にもたらす方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを組成物に組み込む工程を含む、方法に関する。
【0018】
本発明のさらなる実施形態は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)を含む組成物に組み込む工程を含む、方法に関する。
【0019】
本発明のさらなる実施形態は、組成物のアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料を含む組成物に組み込む工程を含む、方法に関する。前記方法では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、これらの2種の化合物を含む混合物又は組成物の形態で(したがって並行して)、又は別々に(連続して又は並行して)組成物に組み込まれ得る。
【0020】
感じのよいアロマ、低い揮発性及び優れた溶解度により、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、気持ちのよいアロマが望ましい組成物において適切な成分になる。その物理的特性により、前記組合せは、組成物、例えば特にフレグランス組成物中の香料及び他の通例の成分に、特に良好な、事実上普遍的な溶媒特性を有する。したがって、本明細書に記載されている(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、都合よく香料に組み合わせ可能であり、特に、新規な都合のよい感覚プロファイルを有するアロマ組成物、特にフレグランス組成物の生成を可能とする。
【発明を実施するための形態】
【0021】
定義:
本発明に関連して、「アロマ」という用語は、感覚特性を指し、匂い及び/又は香味を含む。
【0022】
「香料」という用語は、感覚又は官能的(本明細書で互換的に使用される)印象を得るために使用される物質を表し、嗅覚及び/又は香味の印象を得るためのその使用を含む。「嗅覚の印象」という用語は、あらゆる肯定的又は否定的な判断のない匂いの印象を表すが、本明細書で使用する場合の「香りの印象」又は「フレグランスの印象」という用語(本明細書で互換的に使用される)は、一般的に感じがよいと感じられる匂いの印象につながる。したがって「フレグランス」又は「香り」は、感じのよい匂いの印象を優位に引き起こす香料を表す。香味料は、味の印象を引き起こす香料を表す。
【0023】
本明細書で使用する場合の「アロマ組成物」という用語は、アロマを引き起こす組成物を指す。アロマ組成物という用語は、「匂い組成物」及び/又は「香味組成物」を含む。匂い組成物は、匂いの印象を優位に引き起こす組成物であり、香味組成物は、味の印象を優位に引き起こす組成物である。
【0024】
匂い組成物という用語は、一般的に感じがよいと感じられる匂いの印象を優位に引き起こす「フレグランス組成物」又は「香り組成物」(本明細書で互換的に使用される)を含む。
【0025】
組成物のアロマが、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び/若しくは(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートによって、並びに/若しくは(存在する場合)、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)によって、又はそれらの任意の組合せによって付与され得ることは、本発明の範囲内である。
【0026】
「都合のよい感覚特性」又は「都合のよい官能的特性」という一般的な快楽表現は、香料により伝えられる官能的印象の心地よさ及び簡明さを説明する。「心地よさ」及び「簡明さ」は、当業者、例えば香料製造者になじみ深い用語である。心地よさは、一般に、自然にもたらされ、肯定的に知覚される、感じのよい感覚印象を指す。しかしながら、「心地よい」は、「甘い(sweet)」と同義である必要はない。「心地よい」はまた、ジャコウ(musk)又はビャクダン(sandalwood)の匂いであってもよい。「簡明さ」は、一般に、同じ試験パネルに対して、特定の何かを再現性よく同一に思い出させる、自然にもたらされる感覚印象を指す。例えば、物質は、「リンゴ」の匂いを自然に連想させる匂いを有することができ、それゆえ、その匂いは、簡明に「リンゴ」の匂いになるであろう。このリンゴの匂いが、例えば、甘く、完熟したリンゴを連想させるので非常に感じのよかった場合は、その匂いは「心地よい」と呼ばれるであろう。しかしながら、典型的には、酸味のあるリンゴの匂いも、簡明になり得る。両方の反応が、物質の匂い、この例ではしたがって心地よく簡明なリンゴの匂いをかぐ際に発生する場合、この物質は、特に都合のよい感覚特性を有する。
【0027】
「の組合せ」、「と組み合わせて」又は「と組み合わせた」という表現は、本明細書で使用される場合、2種の化合物の組成物、方法又は使用、例えば(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用を指し、2種の化合物が、前記化合物の物理的混合物の形態で使用される必要はないが、別々に使用され(例えば添加され)得るということが考慮に入れられる。したがって、本明細書に記載されている(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用は、これらの化合物の両方が、別々に、又は両方の化合物を含む物理的混合物若しくは組成物の形態で使用されることを意味する。化合物が別々に使用される場合、これらは、連続して(すなわち交互に)あらゆる順番で、又は並行して(すなわち基本的に同時に)使用され(例えば添加され)得る。本発明の好ましい実施形態では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、前記化合物の両方を含む物理的混合物又は組成物の形態で使用される。
【0028】
「ブーストすること」又は「ブーストする」という用語は、香料又は組成物のアロマを増強及び/又は変更する効果を説明するために本明細書で使用される。「増強すること」という用語は、アロマの心地よさ及び/若しくは簡明さの改善、並びに/又は強さの改善を含む。「改変すること」という用語は、アロマプロファイルの変化を含む。
【0029】
強さは、しきい値測定により測定できる。匂いのしきい値は、もはやそれを定義する必要はないが、匂いの印象が代表的な試験パネルにより依然としてちょうど知覚できる関連する気体空間中の物質の濃度である。
【0030】
ブースター効果は、トップノートが特徴的な用途が要求される場合にフレグランス組成物に特に望まれ、ここで、匂いは、例えばデオドラント、エアフレッシュナーにおいて、又はチューインガムの味の部門において、特に迅速且つ強く伝えられ得る。
【0031】
「本発明は~に関する」及び「本発明は~を対象とする」という用語は、本発明を通じて同義で使用される。「化合物」及び「物質」という用語は、本発明を通じて同義で使用される。
【0032】
本発明の実施形態
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの感覚プロファイルをブーストすることを意外にも見出した。
【0033】
したがって、本発明は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。好ましい実施形態によれば、本発明は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの嗅覚の印象、好ましくはフレグランスの印象を増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。
【0034】
本発明の一実施形態では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマのフレッシュなノートをブーストするために使用される。本発明の一実施形態では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、シトラスのノートを(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマに付与するために使用される。本発明の一実施形態では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、ベリーのノートを(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマに付与するために使用される。
【0035】
本発明の一実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの、香料としての使用に関する。好ましい実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの、フレグランスとしての使用に関する。
【0036】
本発明の一実施形態は、シトラス様ノートを組成物に付与するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。
【0037】
本発明の一実施形態は、ベリーのノートを組成物に付与するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。
【0038】
本発明の一実施形態は、ソフト、フルーティー、グルマン、フレッシュな、またわずかにシトラス様ノートを組成物に付与するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用を対象とする。
【0039】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)を含む組成物の感覚特性をブーストできることを意外にも見出した。
【0040】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、特にアロマ組成物の感覚特性をより心地よく、及びより簡明にし、任意選択で、さらなるアロマの印象、好ましくはさらなるフレグランスの印象を組成物に加える。
【0041】
したがって、本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)をさらに含む組成物のアロマ(好ましくは匂い、より好ましくはフレグランスの印象)を増強及び/又は変更するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。
【0042】
本発明の好ましい実施形態では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、芳香組成物、ボディケア組成物(化粧用組成物並びに口腔及び歯科衛生用品を含む)、衛生用品、洗浄組成物(食器洗い用組成物を含む)、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物からなる群から選択される組成物に使用される。
【0043】
さらに、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、それが使用される組成物に対してさらなる肯定的な効果を有し得る。例えば、組合せは、それが組み込まれる組成物の全体的な性能、例えば安定性、例えば組成物の配合安定性、拡張性、又は持続力を増強できる。
【0044】
ブーストは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの全量に対して、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量、並びに/又は(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量を変化することにより達成され得る。
【0045】
組成物
本発明のさらなる実施形態は、
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料、又は
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(iii)(i)及び(ii)の両方
を含む組成物に関する。
【0046】
前記組成物は、好ましくは香料組成物、より好ましくはフレグランス組成物である。
【0047】
本発明の一実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の香料(i)を含む組成物を対象とする。
【0048】
本発明の一実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の非香料キャリア(ii)を含む組成物を対象とする。
【0049】
本発明の一実施形態は、
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料、及び
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア
を含む組成物を対象とする。
【0050】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、好ましくはアロマ組成物に使用され得る。好ましい実施形態では、アロマ組成物はフレグランス組成物であり、すなわち感じのよい匂いを引き起こす。
【0051】
本発明による組成物は、芳香組成物、ボディケア組成物(化粧用組成物並びに口腔及び歯科衛生用品を含む)、衛生用品、洗浄組成物(食器洗い用組成物を含む)、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物からなる群から選択され得るが、それらに限定されない。
【0052】
少なくとも1種の香料(i)を含む組成物
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの物理的特性により、前記化合物の組合せは、アロマ組成物、例えば特にフレグランス組成物中の香料及び他の通例の成分に、特に良好な、事実上普遍的な溶媒特性を有する。したがって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる香料と十分に組み合わせ可能であり、特に、新規な都合のよい感覚プロファイルを有するアロマ組成物(好ましくはフレグランス組成物)の生成を可能とする。特に、既に上で説明したように、組合せは、香料の(例えばフレグランス等の)感覚プロファイルをブーストでき、前記香料は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる。
【0053】
本発明の組成物は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料を含み得る。少なくとも1種の前記香料は、例えば1種、好ましくは2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種又はそれ以上の香料であり得る。
【0054】
少なくとも1種の前記香料は、例えば、
ゲラニルアセテート(3,7-ジメチル-2,6オクタジエン-1イルアセテート)、アルファ-ヘキシルシンナムアルデヒド、2-フェノキシエチルイソブチレート(Phenirat1)、ジヒドロミルセノール(2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール)、メチルジヒドロジャスモネート(好ましくは、シス型異性体の含量が60wt.%超である)(Hedione9、Hedione HC9)、4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロシクロペンタ[g]ベンゾピラン(Galaxolid3)、テトラヒドロリナロオール(3,7-ジメチルオクタン-3-オール)、エチルリナロオール、ベンジルサリチレート、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール(Lysmeral2)、シンナミルアルコール、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5-インデニルアセテート及び/又は4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-6-インデニルアセテート(Herbaflorat1)、シトロネロール、シトロネリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、バニリン、リナリルアセテート、スチロリルアセテート(1-フェニルエチルアセテート)、オクタヒドロ-2,3,8,8-テトラメチル-2-アセトナフトン及び/又は2-アセチル-1,2,3,4,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8-テトラメチルナフタレン(Iso E Super3)、ヘキシルサリチレート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート(Oryclone1)、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート(Agrumex HC1)、アルファ-イオノン(4-(2,2,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-3-ブテン-2-オン)、n-アルファ-メチルイオノン、アルファ-イソメチルイオノン、クマリン、テルピニルアセテート、2-フェニルエチルアルコール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド(Lyral3)、アルファ-アミルシンナムアルデヒド、エチレンブラシレート、(E)-及び/又は(Z)-3-メチルシクロペンタデカ-5-エノン(Muscenon9)、15-ペンタデカ-11-エノリド及び/又は15-ペンタデカ-12-エノリド(Globalide1)、15-シクロペンタデカノリド(Macrolide1)、1-(5,6,7,8-テトラヒドロ-3,5,5,6,8,8-ヘキサメチル-2-ナフタレニル)エタノン(Tonalid10)、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール(Florol9)、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール(Sandolen1)、cis-3-ヘキセニルアセテート、trans-3-ヘキセニルアセテート、trans-2/cis-6-ノナジエノール、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド(Vertocitral1)、2,4,4,7-テトラメチルオクタ-6-エン-3-オン(Claritone1)、2,6-ジメチル-5-ヘプテン-1-アール(Melonal2)、ボルネオール、3-(3-イソプロピルフェニル)ブタナール(Florhydral2)、2-メチル-3-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-プロパナール(Helional3)、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール(Florazon1)、7-メチル-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-3(4H)-オン(Calone)、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアセテート(好ましくは、シス型異性体の含量が70wt.%である)以上、2,5,5-トリメチル-1,2,3,4,4a,5,6,7-オクタヒドロナフタレン-2-オール(Ambrinol S1)、3-(4-tert-ブチルフェニル)-プロパナール(Bourgeonal4)、エチル2-メチルペンタノエート(Manzanate4)、エトキシメトキシシクロドデカン(Amberwood1)、2,4-ジメチル-4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d][1,3]ジオキシン(Magnolan1)、(2-tert-ブチルシクロヘキシル)アセテート(Verdox3)及び3-[5,5,6-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]シクロヘキサン-1-オール(Sandela4)からなる群から選択される1種、好ましくは2種、3種、4種、5種、6種、7種、8種又はそれ以上の香料であり得る。したがって、本発明の文脈において、上記香料(複数可)は、好ましくは、上記のように(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせられる。
【0055】
上記において商標が示されている場合、これらは、以下の供給元を指す。
1ドイツ、Symrise GmbHの商標、
2BASF SEの商標、
3アメリカ、International Flavors & Fragrances Inc.の商標、
4スイス、Givaudan AG、
9スイス、Firmenich S.A. の商標、
10オランダ、PFW Aroma Chemicals B.V. の商標。
【0056】
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びにメチルベンゾエート、ベンジルアセテート、ゲラニルアセテート、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール及びリナロールからなる群から選択される少なくとも1種の香料を含む組成物に関する。
【0057】
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オールを含む組成物に関する。
【0058】
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及びメチルベンゾエートを含む組成物に関する。
【0059】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せと、本発明による組成物を得るために組み合わされ得るさらなる香料は、例えば、S. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals、第I及びII巻、Montclair, N. J.、1969、自費出版、又はK. Bauer、D. Garbe及びH. Surburg、Common Fragrance and Flavor Materials、第4版、Wiley- VCH、Weinheim 2001で見出されている。具体的には、
【0060】
天然原料から得た抽出物、例えば精油、凝固物、アブソリュート、樹脂、レジノイド、バルサム、チンキ、例えば、
【0061】
アンバーグリスチンキ、アミリス油、アンゼリカ種油、アンゼリカ根油、アニス油、吉草根油、メボウキ油、ウッドモスアブソリュート、ベイ油、ヨモギ油、ベンゾイン樹脂、ベルガモット油、蜜蝋アブソリュート、バーチタール油、ビターアーモンド油、セイバリー油、ブークリーフ油、カブリューバ油、カデ油、ショウブ油、ショウノウ油、カナンガ油、カルダモン油、カスカリラ油、カッシャ油、カッシャアブソリュート、カストリュームアブソリュート、シダーリーフ油、シダーウッド油、ゴジアオイ油、シトロネラ油、レモン油、コパイババルサム、コパイババルサム油、コリアンダー油、コスタスルート油、クミン油、シプレス油、ダバナ油、イノンドハーブ油、イノンド種子油、オードブルアブソリュート(Eau de brouts absolute)、オークモスアブソリュート、エレミ油、エストラゴン油、ユーカリプトスシトリオドラ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、松葉油、ガルバナム油、ガルバナム樹脂、ゼラニウム油、グレープフルーツ油、グアヤックウッド油、ガージャンバルサム、ガージャンバルサム油、ムギワラギクアブソリュート、ムギワラギク油、ショウガ油、イリス根アブソリュート、イリス根油、ジャスミンアブソリュート、ショウブ油、ブルーカモミル油、ローマカモミール油、ニンジン種子油、カスカリラ油、松葉油、スペアミント油、キャラウェー油、ラブダナム油、ラブダナムアブソリュート、ラブダナム樹脂、ラバンジンアブソリュート、ラバンジン油、ラベンダーアブソリュート、ラベンダー油、レモングラス油、ロベージ油、蒸留ライム油、圧搾ライム油、リナロール油、リトセアキュベバ油、ローレル(laurel)リーフ油、メース油、マジョラム油、マンダリン油、マッソイバーク油、ミモザアブソリュート、ジャコウ種子油、ジャコウチンキ、クラリセージ油、ナツメグ油、ミルラアブソリュート、ミルラ油、ミルテ油、丁子葉油、丁子花油、ネロリ油、乳香アブソリュート、乳香油、オポパナックス(opopanax)油、オレンジフラワーアブソリュート、オレンジ油、オリガナム油、パルマローザ油、パッチュリ油、エゴマ油、ペルーバルサム油、パセリ葉油、パセリ種子油、プチグレン油、ペパーミント油、胡椒油、ピメント油、パイン油、ペニーローヤル油、ローズアブソリュート、ボアドローズ油、ローズ油、ローズマリー油、ダルマチアセージ油、スペインセージ油、白檀油、セロリ種子油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、エゴ油、タゲテス油、ファーニードル油、ティーツリー油、テレピン油、タイム油、トルーバルサム、トンカアブソリュート、チュベローズアブソリュート、バニラ抽出物、バイオレットリーフアブソリュート、バーベナ油、ベチバ油、ジュニパーベリー油、ワイン澱油、アブサン油、ウィンターグリーン(winter green)油、ヒソップ油、シベットアブソリュート、シナモンリーフ油、シナモンバーク油及びこれらの画分又はこれらから単離される成分、
【0062】
炭化水素の群からの個別のフレグランス、例えば3-カレン、アルファ-ピネン、ベータ-ピネン、アルファ-テルピネン、ガンマ-テルピネン、p-シメン、ビサボレン、カンフェン、カリオフィレン、セドレン、ファルネセン、リモネン、ロンギフォレン、ミルセン、オシメン、バレンセン、(E,Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、スチレン、ジフェニルメタン、
【0063】
脂肪族アルコール、例えばヘキサノール、オクタノール、3-オクタノール、2,6-ジメチルヘプタノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、(E)-2-ヘキセノール、(E)-及び(Z)-3-ヘキセノール、1-オクテン-3-オール、3,4,5,6,6-ペンタメチル-3/4-ヘプテン-2-オールと3,5,6,6-テトラメチル-4-メチレンヘプタン-2-オールとの混合物、(E,Z)-2,6-ノナジエノール、3,7-ジメチル-7-メトキシオクタン-2-オール、9-デセノール、10-ウンデセノール、4-メチル-3-デセン-5-オール、
【0064】
脂肪族アルデヒド及び脂肪族アルデヒドのアセタール、例えばヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2-メチルオクタナール、2-メチルノナナール、(E)-2-ヘキセナール、(Z)-4-ヘプテナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテナール、10-ウンデセナール、(E)-4-デセナール、2-ドデセナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ヘプタナールジエチルアセタール、1,1-ジメトキシ-2,2,5-トリメチル-4-ヘキセン、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、(E/Z)-1-(1-メトキシプロポキシ)-ヘキサ-3-エン、脂肪族ケトン及び脂肪族ケトンのオキシム、例えば2-ヘプタノン、2-オクタノン、3-オクタノン、2-ノナノン、5-メチル-3-ヘプタノン、5-メチル-3-ヘプタノンオキシム、2,4,4,7-テトラメチル-6-オクテン-3-オン、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、
【0065】
脂肪族硫黄含有化合物、例えば3-メチルチオヘキサノール、3-メチルチオヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキサノール、3-メルカプトヘキシルアセテート、3-メルカプトヘキシルブチレート、3-アセチルチオヘキシルアセテート、1-メンテン-8-チオール、
【0066】
脂肪族ニトリル、例えば2-ノネンニトリル、2-ウンデセンニトリル、2-トリデセンニトリル、3,12-トリデカジエンニトリル、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエンニトリル、3,7-ジメチル-6-オクテンニトリル、
【0067】
脂肪族カルボン酸のエステル、例えば(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルホルメート、エチルアセトアセテート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、3,5,5-トリメチルヘキシルアセテート、3-メチル-2-ブテニルアセテート、(E)-2-ヘキセニルアセテート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルアセテート、オクチルアセテート、3-オクチルアセテート、1-オクテン-3-イルアセテート、エチルブチレート、ブチルブチレート、イソアミルブチレート、ヘキシルブチレート、(E)-及び(Z)-3-ヘキセニルイソブチレート、ヘキシルクロトネート、エチルイソバレレート、エチル2-メチルペンタノエート、エチルヘキサノエート、アリルヘキサノエート、エチルヘプタノエート、アリルヘプタノエート、エチルオクタノエート、エチル(E,Z)-2,4-デカジエノエート、メチル2-オクチネート、メチル2-ノニネート、アリル2-イソアミルオキリアセテート、メチル-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノエート、4-メチル-2-ペンチルクロトネート、
【0068】
非環式テルペンアルコール、例えばゲラニオール、ネロール、リナロール、ラバンジュロール、ネロリドール、ファルネソール、テトラヒドロリナロール、2,6-ジメチル-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチルオクタン-2-オール、2-メチル-6-メチレン-7-オクテン-2-オール、2,6-ジメチル-5,7-オクタジエン-2-オール、2,6-ジメチル-3,5-オクタジエン-2-オール、3,7-ジメチル-4,6-オクタジエン-3-オール、3,7-ジメチル-1,5,7-オクタトリエン-3-オール、2,6-ジメチル-2,5,7-オクタトリエン-1-オール、並びにこれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレート、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート、
【0069】
非環式テルペンアルデヒド及びケトン、例えばゲラニアール、ネラール、シトロネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、ゲラニルアセトン、並びにゲラニアール、ネラール、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナールのジメチル-及びジエチルアセタール、環状テルペンアルコール、例えばメントール、イソプレゴール、アルファ-テルピネオール、テルピン-4-オール、メンタン-8-オール、メンタン-1-オール、メンタン-7-オール、ボルネオール、イソボルネオール、リナロールオキシド、ノポール、セドロール、アンブリノール、ベチベロール、グアイオール(guajol)、並びにこれらのホルメート、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ブチレート、イソバレレート、ペンタノエート、ヘキサノエート、クロトネート、チグリネート及び3-メチル-2-ブテノエート、
【0070】
環状テルペンアルデヒド及びケトン、例えばメントン、イソメントン、8-メルカプトメンタン-3-オン、カルボン、ショウノウ、フェンコン、アルファ-イオノン、ベータ-イオノン、アルファ-n-メチルイオノン、ベータ-n-メチルイオノン、アルファ-イソメチルイオノン、ベータ-イソメチルイオノン、アルファ-イロン、アルファ-ダマスコン、ベータ-ダマスコン、ベータ-ダマセノン、デルタ-ダマスコン、ガンマ-ダマスコン、1-(2,4,4-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテン-1-オン、1,3,4,6,7,8a-ヘキサヒドロ-1,1,5,5-テトラメチル-2H-2,4a-メタノナフタレン-8(5H)-オン、2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、ノートカトン、ジヒドロノートカトン、4,6,8-メガスチグマトリエン-3-オン、アルファ-シネンサール、ベータ-シネンサール、アセチル化シダーウッド油(メチルセドリルケトン)、
【0071】
環状アルコール、例えば4-tert-ブチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、2,6,9-トリメチル-Z2,Z5,E9-シクロドデカトリエン-1-オール、2-イソブチル-4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール、
【0072】
脂環式アルコール、例えばアルファ-3,3-トリメチルシクロヘキシルメタノール、1-(4-イソプロピルシクロヘキシル)エタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ブタノール、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-2-ブテン-1-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)ペンタン-2-オール、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、3,3-ジメチル-5-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンタ-1-イル)-4-ペンテン-2-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ペンタン-3-オール、1-(2,2,6-トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン-3-オール、
【0073】
環状及び脂環式エーテル、例えばシネオール、セドリルメチルエーテル、シクロドデシルメチルエーテル、1,1-ジメトキシシクロドデカン、(エトキシメトキシ)シクロドデカン、アルファ-セドレンエポキシド、3a,6,6,9a-テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、3a-エチル-6,6,9a-トリメチルドデカヒドロナフト[2,1-b]フラン、1,5,9-トリメチル-13-オキサビシクロ-[10.1.0]トリデカ-4,8-ジエン、ローズオキシド、2-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-5-メチル-5-(1-メチルプロピル)-1,3-ジオキサン、
【0074】
環状及び大環状ケトン、例えば4-tert-ブチルシクロヘキサノン、2,2,5-トリメチル-5-ペンチルシクロペンタノン、2-ヘプチルシクロペンタノン、2-ペンチルシクロペンタノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-cis-2-ペンテン-1-イル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテン-1-オン、3-メチル-4-シクロペンタデセノン、3-メチル-5-シクロペンタデセノン、3-メチルシクロペンタデカノン、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサノン、4-tert-ペンチルシクロヘキサノン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、8-シクロヘキサデセン-1-オン、7-シクロヘキサデセン-1-オン、(7/8)-シクロヘキサデセン-1-オン、9-シクロヘプタデセン-1-オン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデカノン、
【0075】
脂環式アルデヒド、例えば2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチルシクロヘキセン-1-イル)-2-ブテナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテン-1-イル)-3-シクロヘキセンカルバルデヒド、
【0076】
脂環式ケトン、例えば1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-4-ペンテン-1-オン、2,2-ジメチル-1-(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)-1-プロパノン、1-(5,5-ジメチル-1-シクロヘキセン-1-イル)-4-ペンテン-1-オン、2,3,8,8-テトラメチル-1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2-ナフタレニルメチルケトン、メチル2,6,10-トリメチル-2,5,9-シクロドデカトリエニルケトン、tert-ブチル(2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-イル)ケトン、
【0077】
環状アルコールのエステル、例えば2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、4-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアセテート、デカヒドロ-2-ナフチルアセテート、2-シクロペンチルシクロペンチルクロトネート、3-ペンチルテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルアセテート、デカヒドロ-2,5,5,8a-テトラメチル-2-ナフチルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニルアセテート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニルプロピオネート、4,7-メタノ-3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-5又は6-インデニルイソブチレート、4,7-メタノオクタヒドロ-5又は6-インデニルアセテート、
【0078】
脂環式アルコールのエステル、例えば1-シクロヘキシルエチルクロトネート、
【0079】
脂環式カルボン酸のエステル、例えばアリル3-シクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、cis-及びtrans-メチルジヒドロジャスモネート、cis-及びtrans-メチルジャスモネート、メチル2-ヘキシル-3-オキソシクロペンタンカルボキシレート、エチル2-エチル-6,6-ジメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル2,3,6,6-テトラメチル-2-シクロヘキセンカルボキシレート、エチル2-メチル-1,3-ジオキソラン-2-アセテート、
【0080】
芳香脂肪族アルコール、例えばベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、3-フェニルプロパノール、2-フェニルプロパノール、2-フェノキシエタノール、2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノール、2,2-ジメチル-3-(3-メチルフェニル)プロパノール、1,1-ジメチル-2-フェニルエチルアルコール、1,1-ジメチル-3-フェニルプロパノール、1-エチル-1-メチル-3-フェニルプロパノール、2-メチル-5-フェニルペンタノール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、3-フェニル-2-プロペン-1-オール、4-メトキシベンジルアルコール、1-(4-イソプロピルフェニル)エタノール、
【0081】
芳香脂肪族アルコール及び脂肪族カルボン酸のエステル、例えばベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、ベンジルイソブチレート、ベンジルイソバレレート、2-フェニルエチルアセテート、2-フェニルエチルプロピオネート、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレレート、1-フェニルエチルアセテート、アルファ-トリクロロメチルベンジルアセテート、アルファ,アルファ-ジメチルフェニルエチルアセテート、アルファ,アルファ-ジメチルフェニルエチルブチレート、シンナミルアセテート、2-フェノキシエチルイソブチレート、4-メトキシベンジルアセテート、
【0082】
芳香脂肪族エーテル、例えば2-フェニルエチルメチルエーテル、2-フェニルエチルイソアミルエーテル、2-フェニルエチル1-エトキシエチルエーテル、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ヒドロアトロパアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドグリセロールアセタール、2,4,6-トリメチル-4-フェニル-1,3-ジオキサン、4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン、4,4a,5,9b-テトラヒドロ-2,4-ジメチルインデノ[1,2-d]-m-ジオキシン、
【0083】
芳香族及び芳香脂肪族アルデヒド、例えばベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロパナール、ヒドロアトロパアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-メチルフェニルアセトアルデヒド、3-(4-エチルフェニル)-2,2-ジメチルプロパナール、2-メチル-3-(4-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-イソブチルフェニル)プロパナール、3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール、シンナムアルデヒド、アルファ-ブチルシンナムアルデヒド、アルファ-アミルシンナムアルデヒド、アルファ-ヘキシルシンナムアルデヒド、3-メチル-5-フェニルペンタナール、4-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアルデヒド、4-ヒドロキシ-3-エトキシベンズアルデヒド、3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2-メチル-3-(4-メトキシフェニル)プロパナール、2-メチル-3-(4-メチレンジオキシフェニル)プロパナール、
【0084】
芳香族及び芳香脂肪族ケトン、例えばアセトフェノン、4-メチルアセトフェノン、4-メトキシアセトフェノン、4-tert-ブチル-2,6-ジメチルアセトフェノン、4-フェニル-2-ブタノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、1-(2-ナフタレニル)エタノン、2-ベンゾフラニルエタノン、(3-メチル-2-ベンゾフラニル)エタノン、ベンゾフェノン、1,1,2,3,3,6-ヘキサメチル-5-インダニルメチルケトン、6-tert-ブチル-1,1-ジメチル-4-インダニルメチルケトン、1-[2,3-ジヒドロ-1,1,2,6-テトラメチル-3-(1-メチルエチル)-1H-5-インデニル]エタノン、5',6',7',8'-テトラヒドロ-3',5',5',6',8',8'-ヘキサメチル-2-アセトナフトン、
【0085】
芳香族及び芳香脂肪族カルボン酸並びに芳香族及び芳香脂肪族カルボン酸のエステル、例えば安息香酸、フェニル酢酸、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、ヘキシルベンゾエート、ベンジルベンゾエート、メチルフェニルアセテート、エチルフェニルアセテート、ゲラニルフェニルアセテート、フェニルエチルフェニルアセテート、メチルシンナメート、エチルシンナメート、ベンジルシンナメート、フェニルエチルシンナメート、シンナミルシンナメート、アリルフェノキシアセテート、メチルサリチレート、イソアミルサリチレート、ヘキシルサリチレート、シクロヘキシルサリチレート、cis-3-ヘキセニルサリチレート、ベンジルサリチレート、フェニルエチルサリチレート、メチル2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル3-フェニルグリシデート、エチル3-メチル-3-フェニルグリシデート、
【0086】
窒素含有芳香族化合物、例えば2,4,6-トリニトロ-1,3-ジメチル-5-tert-ブチルベンゼン、3,5-ジニトロ-2,6-ジメチル-4-tert-ブチルアセトフェノン、シンナモニトリル、3-メチル-5-フェニル-2-ペンテノニトリル、3-メチル-5-フェニルペンタノニトリル、メチルアントラニレート、メチル-N-メチルアントラニレート、メチルアントラニレートと7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール又は2,4-ジメチル-3-シクロヘキセンカルバルデヒドとのシッフ塩基、6-イソプロピルキノリン、6-イソブチルキノリン、6-sec-ブチルキノリン、2-(3-フェニルプロピル)ピリジン、インドール、スカトール、2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン、2-イソブチル-3-メトキシピラジン、
【0087】
フェノール、フェニルエーテル及びフェニルエステル、例えばエストラゴール、アネトール、オイゲノール、オイゲニルメチルエーテル、イソオイゲノール、イソオイゲニルメチルエーテル、チモール、カルバクロール、ジフェニルエーテル、ベータ-ナフチルメチルエーテル、ベータ-ナフチルエチルエーテル、ベータ-ナフチルイソブチルエーテル、1,4-ジメトキシベンゼン、オイゲニルアセテート、2-メトキシ-4-メチルフェノール、2-エトキシ-5-(1-プロペニル)フェノール、p-クレシルフェニルアセテート、
【0088】
複素環式化合物、例えば2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-2H-フラン-3-オン、3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン、2-エチル-3-ヒドロキシ-4H-ピラン-4-オン、
【0089】
ラクトン、例えば1,4-オクタノリド、3-メチル-1,4-オクタノリド、1,4-ノナノリド、1,4-デカノリド、8-デセン-1,4-オリド、1,4-ウンデカノリド、1,4-ドデカノリド、1,5-デカノリド、1,5-ドデカノリド、4-メチル-1,4-デカノリド、1,15-ペンタデカノリド、cis-及びtrans-11-ペンタデセン-1,15-オリド、cis-及びtrans-12-ペンタデセン-1,15-オリド、1,16-ヘキサデカノリド、9-ヘキサデセン-1,16-オリド、10-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、11-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、12-オキサ-1,16-ヘキサデカノリド、エチレン1,12-ドデカンジオエート、エチレン1,13-トリデカンジオエート、クマリン、2,3-ジヒドロクマリン、オクタヒドロクマリン
を挙げることができる。
【0090】
スイートなノートを有する香料、例えばエチルバニリン、バニリン、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン(フラネオール)又は3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン(マルトール)との組合せは都合がよい。これらの実施形態では、スイートなノートは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートによりブーストされる。
【0091】
したがって、本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及びエチルバニリン、バニリン、2,5-ジメチル-4-ヒドロキシ-2H-フラン-3-オン(フラネオール)又は3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン(マルトール)からなる群から選択される少なくとも1種の香料を含む組成物に関する。
【0092】
少なくとも1種の非香料キャリア(ii)を含む組成物
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の非香料キャリア(ii)を含む組成物を対象とする。前記非香料キャリア(複数可)は、好ましくはトルエンとは異なる。
【0093】
少なくとも1種の非香料キャリア(ii)は、感覚特性又は注目に値する感覚特性を有さない化合物、化合物の混合物又は他の添加剤であり得る。非香料キャリア(ii)は、3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに組成物に含まれる場合、任意選択で、上に定義されたような少なくとも1種の香料(i)の希釈及び/又は定着に役立ち得る。
【0094】
本発明のさらなる実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに、界面活性剤、油成分及び溶媒からなる群から選択される少なくとも1種の非香料キャリアを含む組成物を対象とする。前記非香料キャリア(複数可)は、好ましくはトルエンとは異なる。
【0095】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記非香料キャリア(複数可)は、以下に列挙されている界面活性剤、油成分及び溶媒から選択される。
【0096】
本発明の一実施形態は、本明細書に記載されている(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせたアセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の溶媒を含む組成物を対象とする。前記溶媒(複数可)は、好ましくはトルエンとは異なる。
【0097】
本発明に関連して、「溶媒」は、それ自体のアロマを有さない、本発明に従って使用される(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び/又は(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの希釈に役立つ。
【0098】
1種以上の溶媒は、本組成物に対して0.01~99wt.%の量で本組成物中に存在し得る。本発明の好ましい実施形態では、本組成物は、本組成物の合計重量に対して0.1~90wt.%、好ましくは0.5~80wt.%の溶媒(複数可)を含む。溶媒(複数可)の量は、本組成物に応じて選択することができる。本発明の一実施形態において、本組成物は、本組成物の合計重量に対して0.05~10wt.%、好ましくは0.1~5wt.%、より好ましくは0.2~3wt.%を含む。本発明の一実施形態において、本組成物は、本組成物の合計重量に対して20~70wt.%、好ましくは25~50wt.%の溶媒(複数可)を含む。
【0099】
好ましい溶媒は、エタノール、ジプロピレングリコール(DPG)、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチルフタレート(DEP)、イソプロピルミリステート(IPM)、トリエチルシトレート(TEC)、1-メトキシプロパン-2-オール及びベンジルベンゾエート(BB)である。
【0100】
特に好ましい溶媒は、エタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチルシトレート、ベンジルベンゾエート及びイソプロピルミリステートからなる群から選択される。
【0101】
本発明の好ましい実施形態において、溶媒は、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチルシトレート及びイソプロピルミリステートからなる群から選択される。
【0102】
さらなる実施形態によれば、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、本発明に従って界面活性剤含有組成物に使用される。その特徴的なフレグランス特性のため、組合せは、匂い、好ましくはフレグランスの印象を界面活性剤含有組成物、例えば洗浄剤(特に、ランドリーケア用品及び多目的洗浄剤)等にもたらすために使用することができる。
【0103】
本発明の一実施形態は、したがって(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の界面活性剤を含む組成物を対象とする。
【0104】
界面活性剤(複数可)は、アニオン性、非イオン性、カチオン性及び/又は両性若しくは双性界面活性剤から選択されてもよい。例えばシャワージェル、泡入浴剤(foam bath)、シャンプー等の界面活性剤含有組成物は、好ましくは、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含有する。
【0105】
本発明による組成物は通常、界面活性剤(複数可)を全体として、組成物の総重量に対して0~40wt.%、好ましくは0~20wt.%、より好ましくは0.1~15wt.%、特に0.1~10wt.%の量で含有する。非イオン性界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシ化トリグリセリド、混合エーテル及び混合ホルマール、任意選択により部分的に酸化されたアルキル(アルケニル)オリゴグリコシド又はグルクロン酸誘導体、脂肪酸-N-アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特に、コムギを主体とした植物性生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート並びにアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有する場合、非イオン性界面活性剤は、従来のホモログ分布を有してもよいが、好ましくは、範囲が狭いホモログ分布を有する。
【0106】
双性界面活性剤は、分子中に少なくとも1個の第四級アンモニウム基及び少なくとも1個の-COO(-)又は-SO3 (-)基を含有する、界面活性化合物である。特に適切な双性界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えば、アルキル基又はアシル基中に8~18個の炭素原子を含有する、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン、並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルベタインのCTFA名で知られた脂肪酸アミド誘導体が、特に好ましい。
【0107】
両性界面活性剤は、特に共界面活性剤としても適している。両性界面活性剤は、C8~C18アルキル又はアシル基の他にも、分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基及び少なくとも1個の-COOH-基又は-SO3H-基を含有し、内塩を形成することができる、界面活性化合物である。適切な両性界面活性剤の例は、アルキル基中に約8~18個の炭素原子を含有する、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネート及びアシルサルコシンである。
【0108】
アニオン性界面活性剤は、水溶性化作用のあるアニオン性基、例えばカルボキン酸基、硫酸基、スルホン酸基又はリン酸基及び親油性基を特徴とする。皮膚科学的に安全なアニオン性界面活性剤は、開業医には、関連する教本から多数知られており、市販されている。アニオン性界面活性剤は特に、アルカリ金属塩、アンモニウム塩又はアルカノールアンモニウム塩の形態のアルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルエーテルカルボキシレート、アシルイセチオネート、アシルサルコシネート、直鎖状C12~C18アルキル基又はアシル基を含有するアシルタウリン、並びに、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩の形態のスルホスクシネート及びアシルグルタメートである。
【0109】
特に適切なカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム化合物、好ましくはアンモニウムのハロゲン化物、より特定すると塩化物及び臭化物、例えばアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びトリアルキルメチルアンモニウムクロリド、例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド及びトリセチルメチルアンモニウムクロリドである。さらに、容易に生分解され得る第四級エステル化合物、例えば、Stepantexeの名称で販売されているジアルキルアンモニウムメトスルフェート及びメチルヒドロキシアルキルジアルコイルオキシアルキル(dialkoyloxyalkyl)アンモニウムメトスルフェート並びに対応するDehyquart(登録商標)シリーズという製品が、カチオン性界面活性剤として使用されてもよい。「エステルクォート(esterquat)」は一般に、第四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩であると理解される。エステルクォートは、本組成物に格別の柔らかさを付与することができる。エステルクォートは、関連する有機化学的な方法によって調製された、公知の物質である。本発明による使用に適した他のカチオン性界面活性剤は、第四級化タンパク質加水分解物である。
【0110】
本発明の一実施形態は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、及び少なくとも1種の油成分を含む組成物を対象とする。
【0111】
油成分は、一般的に、組成物の合計重量に対して、0.1~80wt.%、好ましくは0.5~70wt.%、より好ましくは1~60wt.%、さらにより好ましくは1~50wt.%、特に1~40wt.%、より特定すると5~25wt.%、具体的には5~15wt.%の量で存在する。
【0112】
油成分は例えば、6~18個、好ましくは8~10個の炭素原子を含有する脂肪アルコールを主体としたゲルベアルコール並びに他のさらなるエステル、例えばミリスチルミリステート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルオレエート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルエルケート、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルエルケート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、ステアリルベヘネート、ステアリルエルケート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルステアレート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、イソステアリルベヘネート、イソステアリルオレエート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルエルケート、エルシルミリステート、エルシルパルミテート、エルシルステアレート、エルシルイソステアレート、エルシルオレエート、エルシルベヘネート及びエルシルエルケートから選択されてもよい。同様に適しているものは、C18~C38アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖状又は分岐状C6~C22脂肪アルコール、特により特定するとジオクチルマレートとのエステル、直鎖状及び/又は分岐状脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ダイマージオール若しくはトリマートリオール)とのエステル、C6~C10脂肪酸を主体としたトリグリセリド、C6~C18脂肪酸を主体とした液体状モノ-、ジ-及びトリグリセリド混合物、C6~C22脂肪アルコール及び/又はゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、より特定すると安息香酸とのエステル、ジカルボン酸と2~10個の炭素原子及び2~6個のヒドロキシル基を含有するポリオールとのエステル、植物油、分岐状第一級アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖状及び分岐状C6~C22脂肪アルコールカルボネート、例えばジカプリリルカルボネート(Cetiol(登録商標)CC)、6~18個、好ましくは8~10個の炭素原子を含有する脂肪アルコールを主体としたゲルベカルボネート、安息香酸と直鎖状及び/又は分岐状C6~C22アルコール(例えば、Finsolv(登録商標)TN)とのエステル、アルキル基1個当たり6~22個の炭素原子を含有する直鎖状又は分岐状の対称又は非対称ジアルキルエーテル、例えばジカプリリルエーテル(Cetiol(登録商標)OE)、エポキシ化脂肪酸エステルとポリオール及び炭化水素との開環生成物或いはこれらの混合物である。
【0113】
本明細書に記載されている(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せは、幅広い組成物、好ましくはアロマ組成物、より好ましくはフレグランス組成物に使用できる。組合せ、並びにその成分(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの嗅覚特性及び物質特性(通常の溶媒への溶解性及びこのような組成物のさらなる通常の構成要素との適合性等)は、記載してきた使用目的及び組成物に対する組合せの特段の適性を際立たせている。
【0114】
適切な組成物は、例えば芳香組成物、ボディケア組成物(化粧用組成物並びに口腔及び歯科衛生用品を含む)、衛生用品、洗浄組成物(食器洗い用組成物を含む)、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物である。
【0115】
芳香組成物は、ファインフレグランス、液体形態、ゲル状の形態又は固体キャリアに塗布された形態のエアフレッシュナー、エアロゾルスプレー、香り付き洗浄剤、香りキャンドル、及びオイル、例えばランプオイル又はメッセージ用オイルから選択することができる。
【0116】
ファインフレグランスの例は、香水抽出物(perfume extracts)、オードパルファン、オードトワレ、オーデコロン、オードソリッド及びエクストレパルファン(Extrait Parfum)である。
【0117】
ボディケア組成物は、化粧用組成物並びに口腔及び歯科衛生用品を含み、アフターシェーブ、プレシェーブ製品、スプラッシュコロン、固体石けん及び液体石けん、シャワージェル、シャンプー、ひげ剃り用石けん、シェービングフォーム、バスオイル、水中油型、油中水型及び水中油中水型の化粧品用エマルション、例えばスキンクリーム及びスキンローション、フェイスクリーム及びフェイスローション、日焼け止めクリーム及び日焼け止めローション、日焼けケア用クリーム及び日焼けケア用ローション、ハンドクリーム及びハンドローション、フットクリーム及びフットローション、脱毛クリーム及び脱毛ローション、アフターシェーブクリーム及びアフターシェーブローション、日焼けクリーム及び日焼けローション、ヘアケア製品、例えばヘアスプレー、ヘア用ジェル、整髪ローション、ヘアコンディショナー、ヘアシャンプー、パーマネント型及びセミパーマネント型の毛染め剤、ヘアシェイピング用組成物、例えばコールドウェーブ用薬剤(cold wave)及びヘアスムージング用組成物、ヘアトニック、ヘアクリーム及びヘアローション、デオドラント及び制汗剤、例えばわきの下用のスプレー剤、ロールオン、デオドラントスティック及びデオドラントクリーム、装飾化粧品、例えばアイライナー、アイシャドウ、マニキュア液、メーキャップ、口紅及びマスカラ、並びに口腔及び歯科衛生用品、例えば練り歯磨き、デンタルフロス、マウスウォッシュ、ブレスフレッシュナー、デンタルフォーム、デンタルジェル、及びデンタルストリップから選択することができる。
【0118】
衛生用品は、線香、殺虫剤、防虫剤、噴射剤、さび取り剤、芳香付きふき取りシート(perfumed freshening wipe)、わきパッド、赤ちゃん用おむつ、生理用ナプキン、トイレットペーパー、化粧品ふき取りシート(cosmetic wipe)、ポケットティッシュ、食洗機及び脱臭剤から選択することができる。
【0119】
洗浄組成物、例えば固体表面のための洗浄剤は、芳香付きの酸性、アルカリ性及び中性洗浄剤、例えば床用洗浄剤、窓用洗浄剤、手洗い用及び機械洗浄用の食器洗い用組成物、浴室用洗浄剤及びサニタリー用洗浄剤、スカーリングミルク(scouring milk)、固体型及び液体型トイレ用洗浄剤、粉末型及び泡型カーペット用洗浄剤、ワックス及び磨き剤、例えば家具用磨き剤、床用ワックス、靴クリーム、消毒剤、表面消毒剤及びサニタリー用洗浄剤、ブレーキ用洗浄剤、パイプ用洗浄剤、水垢除去剤、グリル用及びオーブン用洗浄剤、藻類除去剤及びコケ除去剤、カビ除去剤、ファサード洗浄剤(facade cleaner)から選択することができる。
【0120】
繊維用洗剤組成物は、液体洗剤、粉末洗剤、洗濯用前処理剤、例えば漂白剤、漬け置き剤及び染み除去剤、繊維柔軟剤、洗濯用石けん、洗濯用錠剤から選択することができる。
【0121】
食品は、食べることができる生の、調理済みの若しくは加工済みの物質、氷、飲料、又は、人間の消費のために全体若しくは一部が使用される若しくは使用されることが意図された成分、或いは、チューインガム、グミ、ゼリー及び菓子類を意味する。
【0122】
栄養補助食品は、さらなる栄養価を飲食物に加えるように意図された食用成分を含有する、摂取が意図された製品である。食用成分は、次の物質、すなわち、ビタミン、ミネラル、ハーブ又は他の植物性薬品、アミノ酸、合計飲食物摂取量の増大によって飲食物を補助することを目的とした人々が使用するための飲食物用物質、濃縮物、代謝物質、構成要素又は抽出物のうちの1つ又は任意の組合せであってもよい。栄養補助食品は、錠剤、カプセル、軟質ゲル、ジェルキャップ、液体又は粉末等の数多くの形態で見出され得る。
【0123】
医薬組成物は、疾患の診断、治療、軽減、処置又は予防における使用のために意図された組成物、及び、人間又は他の動物の身体の構造又は何らかの機能に影響するように意図された(食品以外の)物品を含む。
【0124】
作物保護組成物は、農業作物及び森林を損なう植物病害、雑草及び他の有害生物(脊椎動物と無脊椎動物との両方)の管理のために意図された、組成物を含む。
【0125】
本発明による組成物は、1種以上の物質、例えば、保存料、研磨剤、抗にきび剤、皮膚の老化を抑えるための作用物質、抗細菌剤、脂肪沈着防止剤、フケ防止剤、抗炎症剤、刺激予防剤、刺激緩和剤、抗菌剤、抗酸化剤、収れん剤、発汗抑制剤、消毒剤、静電気防止剤、結合剤、緩衝材、キャリア材料、キレート化剤、細胞刺激物質、洗浄剤、手入れ用物質(care agent)、脱毛剤、界面活性物質、消臭剤、制汗剤、乳化剤、酵素、精油、繊維、フィルム形成剤、定着剤(fixative)、泡形成剤、泡安定剤、発泡を予防するための物質、発泡増進剤、殺菌剤、ゲル化剤、ゲル形成剤、ヘアケア剤、ヘアシェイピング剤、ヘアスムージング剤、水分付与剤、加湿物質、湿潤剤物質、漂白剤、補強剤、染み除去剤、蛍光増白剤、含浸剤、汚れ忌避剤(soil repellent)、摩擦低減剤、滑沢剤、加湿クリーム、軟膏、乳白剤、可塑剤、被覆剤、磨き剤、光沢剤、ポリマー、粉末、タンパク質、加脂剤(refatting agent)、スクラブ剤、シリコーン、皮膚鎮静剤、皮膚洗浄剤、スキンケア剤、皮膚治癒剤、皮膚美白剤、皮膚保護剤、皮膚軟化剤、冷却剤、皮膚冷却剤、加温剤(warming agent)、皮膚加温剤、安定剤、紫外線吸収剤、紫外線フィルター、繊維柔軟剤、懸濁剤、日焼け剤、増粘剤、ビタミン、ワックス、脂肪、リン脂質、飽和脂肪酸、モノ不飽和又はポリ不飽和脂肪酸、α-ヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ脂肪酸、液化剤、染料、着色防止剤(color-protection agent)、顔料、防食剤、ポリオール、電解質又はシリコーン誘導体をさらに含むことができる。
【0126】
組成物の調製
本明細書に記載されている(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、組成物と直接的に混合するだけで、組成物に用いられ得る。(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、これらの2種の化合物を含む混合物又は組成物の形態で(したがって並行して)、又は別々に(連続して又は並行して)組成物に組み込まれ得る。
【0127】
さらなる実施形態では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、早い段階で封入材料、例えばポリマー、カプセル、マイクロカプセル及びナノカプセル、リポソーム、フィルム形成剤、吸収剤例えば炭素又はゼオライト、環状オリゴ糖並びにそれらの混合物に封入してよく、又は、外部刺激、例えば光、酵素等が適用され、次いで組成物と混合される際に、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの放出に適合している基材に化学的に結合していてよい。
【0128】
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せ、並びに本発明によるこれらの化合物を含む組成物は、マイクロカプセル封入された形態、噴霧乾燥形態、包接錯体の形態、又は押出製品の形態であってもよい。より目標を絞った香気の放出に関する特性は、適切な材料を用いたいわゆる「コーティング」によって、さらに最適化することが可能であり、この目的ために、好ましくは、例えばポリビニルアルコール等のワックス状合成物質が使用される。
【0129】
マイクロカプセル封入は例えば、いわゆるコアセルベーション法によって、例えばポリウレタン状物質又は軟ゼラチンから製造されたカプセル材料を用いて実施することができる。噴霧乾燥された香油は、例えば、本明細書に記載されている本発明の(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、又は組成物を含むエマルション又は分散物を噴霧乾燥させることによって製造することができ、使用され得るキャリア物質は、変性デンプン、タンパク質、デキストリン、及び植物性ガムである。包接錯体は、例えば、フレグランス組成物及びシクロデキストリン又は尿素誘導体の分散物を適切な溶媒、例えば水に導入することによって、調製することができる。押出製品は、本明細書に記載されている本発明の(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート又は組成物を、適切なワックス状物質と一緒にして、任意選択により適切な溶媒、例えばイソプロパノール中で、溶融させ、押出した後に固化させることによって、製造することができる。
【0130】
本発明のさらなる実施形態は、組成物、好ましくはアロマ組成物、好ましくはフレグランス組成物を調製する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを組成物に組み込む工程を含む、方法を対象とする。前記方法により調製される組成物は、アロマ組成物、好ましくはフレグランス組成物であり得る。
【0131】
例えば、方法は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料、又は
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(iii)(i)及び(ii)の両方
を混合することにより実行できる。
【0132】
少なくとも1種の前記香料は、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる。本発明の方法により調製される組成物は、好ましくは香料組成物である。
【0133】
本発明は、組成物、好ましくはフレグランス組成物のアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを組成物に、好ましくはフレグランス組成物に組み込む工程を含む、方法も対象とする。
【0134】
特に、本発明は、芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物又は作物保護組成物を調製する方法であって、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物又は作物保護組成物に含ませる工程を含む、方法を対象とする。
【0135】
先述の方法では、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、これらの2種の化合物を含む混合物又は組成物の形態で(したがって並行して)、又は別々に(連続して又は並行して)、組成物に組み込まれ得る。
【0136】
量(複数可)
一般的に、本発明による組成物、方法及び使用における(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せの量は、典型的には、特定の使用目的又は意図する用途に適合され、よって、広範囲にわたって変化し得る。原則として、従来の標準的な市販品の香料、好ましくは香りの量が用いられる。
【0137】
本発明による組成物は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せを、組成物の合計重量に対して0.001~99.9wt.%の量で含み得る。
【0138】
本発明の組成物は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せを、組成物の合計重量に対して、0.001~99.5wt.%、好ましくは50~99wt.%、特に80~95wt.%、より特定すると90~95wt.%の量で含み得る。
【0139】
本発明の組成物は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せを、組成物の合計重量に対して、0.005~80wt.%の量、好ましくは0.1~30wt.%の量、より好ましくは1~20wt.%、特に5~15wt.%の量で含み得る。
【0140】
本発明の組成物は、本明細書に記載されている(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せを、組成物の合計重量に対して、0.001~20wt.%の量で、好ましくは0.005~6wt.%、より好ましくは0.05~4wt.%、特に0.1~3wt.%の量で含み得る。
【0141】
一般的に、本発明による組成物、使用及び方法における(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量に対する(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量は、典型的には、特定の使用目的又は意図する用途に適合され、よって、広範囲にわたって変化し得る。
【0142】
本発明の組成物、使用及び方法では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、好ましくは少なくとも0.001wt.%、より好ましくは少なくとも0.005wt.%、好ましくは少なくとも0.01wt.%、より好ましくは少なくとも0.05wt.%、より好ましくは少なくとも0.06wt.%、より好ましくは少なくとも0.07wt.%、より好ましくは少なくとも0.1wt.%、より好ましくは少なくとも0.25wt.%、より好ましくは少なくとも0.5wt.%、より好ましくは少なくとも1wt.%の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用される。
【0143】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、少なくとも1.1wt.%、好ましくは少なくとも1.2wt.%、より好ましくは少なくとも1.5wt.%、より好ましくは少なくとも2wt.%、より好ましくは少なくとも5wt.%の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用されることは、本発明の範囲内である。
【0144】
本発明の組成物、使用及び方法では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、好ましくは50wt.%又は50wt.%未満、好ましくは25wt.%又は25wt.%未満、好ましくは20wt.%又は20wt.%未満、より好ましくは15wt.%又は15wt.%未満、より好ましくは10wt.%又は10wt.%未満の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用される。
【0145】
本発明の組成物、使用及び方法では、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、好ましくは0.001wt.%~50wt.%、好ましくは0.01wt.%~20wt.%、より好ましくは0.1wt.%~15wt.%の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用される。
【0146】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの調製
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、有機化学の標準方法によって、及び当技術分野に記載されている方法によって調製できる。より正確に言えば、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、例えばWO98/32728及びWO2016/118882に記載されているように、1,3-ジオール系エステルを調製する標準方法によって調製できる。
【0147】
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、それぞれのアルコール(ネオペンチルグリコールともいわれる2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール)のアセチル化、すなわち例えば酢酸、無水酢酸又はアセチルハロゲン化物(例えば臭化アセチル又は塩化アセチル等)との反応による2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールのエステル化により調製できるエステルである。したがって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートは、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールを、(i)酢酸又は(ii)無水酢酸又は(iii)アセチルハロゲン化物又は(i)~(iii)の混合物と反応させることにより調製できる。前記反応は、典型的には、エステル化触媒又は塩基の存在下で行われる。
【0148】
この反応に適用され得る適切なエステル化触媒及び塩基は、当業者に周知である。適切なエステル化触媒は、例えば鉱酸(例えば硫酸、塩酸又はリン酸)又は有機スルホン酸(例えばメタンスルホン酸又はパラ-トルエンスルホン酸)である。
【0149】
塩基は、無水酢酸又はアセチルハロゲン化物(例えば臭化アセチル又は塩化アセチル等)とアセチル化に特に使用される。適切な塩基は、例えば第三級アミン(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エチルジイソプロピルアミン等)、又は塩基性N-ヘテロ環(例えばモルホリン、ピリジン、ルチジン、DMAP、DABCO、DBU、DBN又はイミダゾール)である。
【0150】
そのような(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの調製に対する適切な反応条件は、当業者に周知である。
【0151】
モノエステル(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを調製する場合、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールは、典型的には等モルより少ない量から等モル量まで、例えば0.7、0.8、0.9又は1.0当量の酢酸、無水酢酸、アセチルハロゲン化物又はそれらの混合物と反応させる。
【0152】
ジエステル(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを調製する場合、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールは、典型的には少なくとも2当量、例えば2.0、2.1、2.5又は3.0当量の酢酸、無水酢酸、アセチルハロゲン化物又はそれらの混合物と反応させる。
【0153】
典型的には、アセチル化から得られる粗生成物は、続いて精製して、望ましくない副生成物及び/又は不純物、例えば残留出発材料及び/又は触媒を除去する。一般的に、精製は、よく知られている精製法、例えば結晶化、蒸留又はクロマトグラフィー法等、例としてカラムクロマトグラフィー又は高速液体クロマトグラフィーを使用して行われる。粗生成物が、少量の不純物及び副生成物しか含有しない場合、これは、単純な抽出による後処理(extractive workup)により精製できる。
【0154】
本発明のさらなる実施形態は、
- 香料組成物のアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用
- (3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(i)少なくとも1種の香料((3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる)、又は
(ii)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(i)及び(ii)の両方
を含む組成物、
- 組成物を調製する方法であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、他の原料、例えば、少なくとも1種の香料((3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる)及び/又は少なくとも1種の非香料キャリア等と混合して、組成物を得る工程を含む、方法
- 組成物のアロマを増強及び/又は変更する方法であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを組成物に組み込む工程を含む、方法、並びに
- (3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの組合せの代わりに類似した手段で使用される、本明細書に記載されている方法及び使用の他の実施形態に関する。
【0155】
本発明のさらなる実施形態は、1種以上の香料に対する溶媒としての、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用に関する。前記1種以上の香料は、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる。
【0156】
以下の実施例は、本発明のさらなる例示としての役割を果たす。
【0157】
[実施例]
1. (3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの調製
テトラヒドロフラン(150g)中の2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール(343.1g)の溶液を、65℃にて用意した。無水酢酸(338.9g)を前記溶液に30min以内に滴下添加した。2.5h後、混合物を放置して室温に冷却し、溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。残渣をトルエンに再溶解し、水で数回抽出して、残留2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールを除去した。有機相の溶媒は、次いでロータリーエバポレーターによって除去した。残渣の一部を大過剰の水に移し、少量のヘキサンで数回抽出して、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを除去した。最終的に、水性相を、2-メトキシ-2-メチルプロパン(MTBE)で抽出した。次いで、溶媒を除去し、>99%純度の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを得た。
13C-NMR (125 MHz, CDCl3): δ = 171.5, 69.2, 67.7, 35.8, 21.1 (2C), 20.5 ppm. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 3.72 (s, 2H), 3.42 (br s, OH), 3.14 (s, 2H), 1.89 (s, 3H), 0.73 (s, 6H) ppm.
【0158】
2. (3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの調製
無水酢酸(4019g)を、反応器中で約140℃にて還流させながら用意した。2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール(2000g)を約150℃にて溶融し、著しい熱生成下で、90min以内に無水酢酸を含有する反応器に投与した。2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオールの前記添加に続いて、混合物を30min攪拌し、次いで放置して室温に冷却した。粗生成物(5992g)を攪拌薄膜エバポレーター(8000~4000Pa、90~110℃)により加工し、続いて第2の、攪拌薄膜エバポレーター(2000~2500Pa、120℃)により精製した。分別蒸留により、99%を超える純度の(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが得られた。
13C-NMR (125 MHz, CDCl3): d = 170.8 (2C), 69.1 (2C), 34.6, 21.7 (2C), 20.7 (2C) ppm. 1H-NMR (500 MHz, CDCl3): d = 3.69 (s, 4 H), 1.87 (s, 6 H), 0.78 (s, 6H) ppm.
【0159】
3. 嗅覚試験
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの混合物の匂いの質及び強さは、香りストリップ試験を行うことにより評価した。
【0160】
この目的のために、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートを、一定量の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと混合した。吸収紙のストリップは、試験される混合物に浸漬させた。香りの印象は、熟練のパフューマー3名のパネルにより嗅覚で評価した。
【0161】
香り試験の結果は、表1で要約されている。
【0162】
【表1】
【0163】
2. 都合のよいフレグランス組成物
実施例1.2及び1.3の混合物を、表2及び3に従って組成物に製剤化した。表2及び3に示されている量は、グラムの重量単位である。
【0164】
【表2】
【0165】
【表3】
【0166】
フレグランス組成物3は、実施例1.2の混合物が、同一の量の実施例1.3の混合物により置き換えられるフレグランス組成物1Aに相当する。
【0167】
フレグランス組成物4は、実施例1.2の混合物が、同一の量の実施例1.3の混合物により置き換えられるフレグランス組成物2Aに相当する。
【0168】
フレグランス組成物5は、実施例1.2の混合物が、同一の量の実施例1.3の混合物により置き換えられるフレグランス組成物1Bに相当する。
【0169】
フレグランス組成物6は、実施例1.2の混合物が、同一の量の実施例1.3の混合物により置き換えられるフレグランス組成物2Bに相当する。
(付記)
(付記1)
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのアロマを増強及び/又は変更するための(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用。
(付記2)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートのフレグランスの印象を増強及び/又は変更するために使用される、付記1に記載の使用。
(付記3)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの、香料としての使用。
(付記4)
組成物のアロマを増強及び/又は変更するための、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの使用であって、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートとは異なる少なくとも1種の香料(i)を含む、使用。
(付記5)
(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、組成物のフレグランスの印象を増強及び/又は変更するために使用される、付記4に記載の使用。
(付記6)
芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択される組成物における、付記1から5のいずれかに記載の使用。
(付記7)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.001wt.%~50wt.%の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用される、付記1から6のいずれかに記載の使用。
(付記8)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートと組み合わせた(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート、並びに
(iv)少なくとも1種の香料、又は
(v)少なくとも1種の非香料キャリア、又は
(vi)(i)及び(ii)の両方
を含む組成物。
(付記9)
アロマ組成物である、付記8に記載の組成物。
(付記10)
フレグランス組成物である、付記10に記載の組成物。
(付記11)
組成物が、芳香組成物、ボディケア組成物、衛生用品、洗浄組成物、繊維用洗剤組成物、香りディスペンサー用組成物、食品、栄養補助食品、医薬組成物及び作物保護組成物から選択される、付記8から10のいずれかに記載の組成物。
(付記12)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートが、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテート及び(3-アセトキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの合計重量に対して、0.001wt.%~50wt.%の(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロピル)アセテートの量で使用される、付記8から11のいずれかに記載の組成物。