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特許7409770ゲームシステム、プログラム及び端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】ゲームシステム、プログラム及び端末装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/426 20140101AFI20231226BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20231226BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20231226BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20231226BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20231226BHJP
【FI】
A63F13/426
A63F13/2145
A63F13/533
G06F3/041 532
G06F3/0488
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2018247138
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020103724
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】宮野 鉄平
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-29821(JP,A)
【文献】特開2018-23792(JP,A)
【文献】特開2017-21466(JP,A)
【文献】特開2016-171874(JP,A)
【文献】特開2016-116904(JP,A)
【文献】特開2013-85811(JP,A)
【文献】特開2012-252587(JP,A)
【文献】特開2012-125286(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0318705(US,A1)
【文献】国際公開第2015/151640(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/01, 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、前記領域外操作入力が行われた場合に、前記マッピング座標が前記入力座標に設定される仮想入力モードから、前記タッチ操作座標が前記入力座標に設定される通常入力モードに切り替えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合には、前記マッピング座標を前記入力座標として、第1のゲーム処理を行い、前記領域外操作入力が行われた場合には、前記領域外での前記タッチ操作座標を前記入力座標として、前記第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標の位置を前記プレーヤに認識させる報知処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1において、
前記入力処理部は、
ゲーム状況に応じて前記仮想入力モードと前記通常入力モードを切り替えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記タッチスクリーンでの前記仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状の変更処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域処理部は、
ゲーム状況に応じて、前記仮想タッチ領域を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域への前記タッチ操作が行われた後、前記プレーヤのタッチ操作部位が前記タッチスクリーンから離れたタイミングでの前記タッチ操作座標に対応する前記マッピング座標を、前記入力座標に設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記タッチスクリーンにおいて前記仮想タッチ領域を識別表示する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域は、前記タッチスクリーンの右下側領域又は左下側領域に設定されることを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかにおいて、
前記仮想タッチ領域の面積は、前記タッチスクリーンの面積の1/2以下であることを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部として、
コンピュータを機能させ、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、前記領域外操作入力が行われた場合に、前記マッピング座標が前記入力座標に設定される仮想入力モードから、前記タッチ操作座標が前記入力座標に設定される通常入力モードに切り替えることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部として、
コンピュータを機能させ、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項15】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部として、
コンピュータを機能させ、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項16】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部として、
コンピュータを機能させ、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合には、前記マッピング座標を前記入力座標として、第1のゲーム処理を行い、前記領域外操作入力が行われた場合には、前記領域外での前記タッチ操作座標を前記入力座標として、前記第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項17】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、前記領域外操作入力が行われた場合に、前記マッピング座標が前記入力座標に設定される仮想入力モードから、前記タッチ操作座標が前記入力座標に設定される通常入力モードに切り替えることを特徴とする端末装置。
【請求項18】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行うことを特徴とする端末装置。
【請求項19】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行うことを特徴とする端末装置。
【請求項20】
タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、
前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、
前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、
を含み、
前記仮想タッチ領域処理部は、
前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであるTC1を、前記仮想タッチ領域のサイズを表す第1パラメータ又は前記タッチスクリーンのサイズを表す第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC1に変換し、前記仮想タッチ領域内での複数の前記タッチ操作座標のうちの1つであって前記TC1とは異なるTC2を、前記第1パラメータ又は前記第2パラメータに応じて、前記タッチスクリーン上のマッピング座標MC2に変換し、
前記入力処理部は、
前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断し、
前記ゲーム処理部は、
前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合には、前記マッピング座標を前記入力座標として、第1のゲーム処理を行い、前記領域外操作入力が行われた場合には、前記領域外での前記タッチ操作座標を前記入力座標として、前記第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理を行うことを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムプログラム及び端末装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレットPC、携帯型ゲーム装置などの端末装置においてプレイ可能なゲームでは、プレーヤは、タッチパネルディスプレイのタッチスクリーンに対してタッチ操作を行うことで、ゲームの操作入力を行う。タッチスクリーンへのタッチ操作に基づいてゲーム処理を行うゲームシステムの従来技術としては、例えば特許文献1に開示される技術が知られている。特許文献1のゲームシステムでは、基準位置からタッチ操作入力の指示位置までのスライド操作入力における操作量と操作方向を検出する。そして基準位置からスライド操作入力を行う領域の端部までの距離に基づいて、操作量を補正する処理を行う。また特許文献2には、ペン型マウスの仮想入力領域を設定し、ユーザが、仮想入力領域においてペン型マウスを移動すると、ペン型マウスの移動に対応するように、ディスプレイ装置に表示されたマウスポインタを移動させる手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-126512号公報
【文献】特開2014-89713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、タッチパネルディスプレイのタッチスクリーンは大型化している傾向にあり、大きくなればなるほど、タッチスクリーン全体をタッチするのに、プレーヤは指を大きく動かさなくてはならないという問題がある。
【0005】
本開示によれば、狭いタッチ操作範囲へのタッチ操作で、ゲーム処理のための操作入力を可能にするゲームシステム及びプログラム等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、タッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記タッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける受け付け部と、前記タッチスクリーンよりも小さい領域として前記タッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域内での前記タッチ操作座標を、前記タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける仮想タッチ領域処理部と、前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記タッチ操作が行われた前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標に対して、前記タッチ操作が行われたとして、前記マッピング座標を入力座標に設定する入力処理部と、前記入力座標に基づいて、ゲーム処理を行うゲーム処理部と、を含むゲームシステムに関係する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0007】
本発明の一態様によれば、タッチスクリーンに対してタッチ操作が行われると、タッチ操作が行われたタッチ操作座標が受け付けられる。そして仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われると、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標が入力座標に設定され、マッピング座標である入力座標に基づいてゲーム処理が行われる。即ち、タッチスクリーンよりも小さい領域としてタッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われると、タッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標に対してタッチ操作が行われたとして、マッピング座標を入力座標とするゲーム処理が実行されるようになる。従って、狭いタッチ操作範囲へのタッチ操作で、ゲーム処理のための操作入力を可能にするゲームシステム等の提供が可能になる。
【0008】
また本発明の一態様では、前記仮想タッチ領域処理部は、前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記仮想タッチ領域内の前記タッチ操作座標に対応づけられる前記マッピング座標の位置を前記プレーヤに認識させる報知処理を行ってもよい。
【0009】
このようにすれば、プレーヤは、仮想タッチ領域に対してタッチ操作を行った場合に、そのタッチ操作の位置に対応するマッピング座標の位置を確認できるようになり、プレーヤの利便性を向上できるようになる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、仮想入力モードにおいては、前記マッピング座標を前記入力座標に設定し、通常入力モードにおいては、前記タッチ操作座標を前記入力座標に設定してもよい。
【0011】
このように、仮想入力モードと通常入力モードというような入力モードを用意することで、各種の状況に適した入力モードに設定して、プレーヤに適切なゲーム操作を行わせることが可能になる。
【0012】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、ゲーム状況に応じて前記仮想入力モードと前記通常入力モードを切り替えてもよい。
【0013】
このようにすれば、ゲーム状況に応じた適切な入力モードに設定して、プレーヤに適切なゲーム操作を行わせることが可能になる。
【0014】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、前記仮想タッチ領域の領域外に対して前記タッチ操作が行われた場合に、前記領域外に対して行われた前記タッチ操作を、領域外操作入力であると判断してもよい。
【0015】
このようにすれば、仮想タッチ領域の領域外のタッチ操作が領域外操作入力であると判断されるため、プレーヤは、この領域外操作入力を行うことで、種々の操作を行うことが可能になり、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。
【0016】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、前記領域外操作入力を、前記プレーヤが行う所定操作に割り当ててもよい。
【0017】
このようにすれば、プレーヤにより領域外操作入力が行われると、領域外操作入力が割り当てられた所定操作が行われたと判断され、当該所定操作に対応する種々の処理が実行されるようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0018】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、前記領域外操作入力が行われた場合に、前記マッピング座標が前記入力座標に設定される仮想入力モードから、前記タッチ操作座標が前記入力座標に設定される通常入力モードに切り替えてもよい。
【0019】
このようにすれば、仮想タッチ領域内へのタッチ操作を行ってゲームをプレイしていたプレーヤが、領域外操作入力を行うことで、仮想入力モードから通常入力モードへと切り替わるようになる。
【0020】
また本発明の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行ってもよい。
【0021】
このようにすれば、仮想タッチ領域へのタッチ操作を行ってゲームをプレイしていたプレーヤが、領域外操作入力を行うことで、進行していたゲームがポーズされるようになる。
【0022】
また本発明の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行ってもよい。
【0023】
このようにすれば、プレーヤが領域外操作入力を行うことで、その時点のゲーム画像のスクリーンショットが生成されるようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0024】
また本発明の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記仮想タッチ領域に対して前記タッチ操作が行われた場合には、前記マッピング座標を前記入力座標として、第1のゲーム処理を行い、前記領域外操作入力が行われた場合には、前記領域外での前記タッチ操作座標を前記入力座標として、前記第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理を行ってもよい。
【0025】
このようにすれば、仮想タッチ領域内へのタッチ操作に基づく第1のゲーム処理と、仮想タッチ領域の領域外へのタッチ操作に基づく第2のゲーム処理の両方を実現できるようになり、多様なゲーム処理を実現できるようになる。
【0026】
また本発明の一態様では、前記仮想タッチ領域処理部は、前記タッチスクリーンでの前記仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状の変更処理を行ってもよい。
【0027】
このようにすれば、各状況に応じた適切な位置に仮想タッチ領域を設定したり、各状況に応じた適切なサイズ又は形状に仮想タッチ領域のサイズ又は形状を設定できるようになる。
【0028】
また本発明の一態様では、前記仮想タッチ領域処理部は、ゲーム状況に応じて、前記仮想タッチ領域を変更してもよい。
【0029】
このようにすれば、ゲーム状況に応じた適切な状態に仮想タッチ領域を変更できるようになる。
【0030】
また本発明の一態様では、前記入力処理部は、前記仮想タッチ領域への前記タッチ操作が行われた後、前記プレーヤのタッチ操作部位が前記タッチスクリーンから離れたタイミングでの前記タッチ操作座標に対応する前記マッピング座標を、前記入力座標に設定してもよい。
【0031】
このようにすれば、プレーヤは、タッチ操作部位で仮想タッチ領域へのタッチ操作を行った後、タッチ操作部位を動かしてタッチ操作位置を修正できるようになる。そして、その後にタッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標が、入力座標として設定されるようになる。
【0032】
また本発明の一態様では、前記仮想タッチ領域処理部は、前記タッチスクリーンにおいて前記仮想タッチ領域を識別表示する処理を行ってもよい。
【0033】
このような仮想タッチ領域の識別表示を行うことで、どの範囲の領域でタッチ操作を行えばよいのかを、プレーヤは識別できるようになるため、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本実施形態のゲームシステムの構成例。
図2】大型のタッチスクリーンへのタッチ操作における問題点の説明図。
図3】仮想タッチ領域へのタッチ操作についての説明図。
図4】タッチ操作座標をマッピング座標に対応づける処理の説明図。
図5】マッピング座標を入力座標として行われるゲーム処理の例の説明図。
図6】マッピング座標を入力座標として行われるゲーム処理の例の説明図。
図7】マッピング座標を入力座標として行われるゲーム処理の例の説明図。
図8】マッピング座標の位置をプレーヤに認識させる報知処理の説明図。
図9】本実施形態の処理を説明するフローチャート。
図10】入力モードの切り替え処理を説明するフローチャート。
図11】領域外操作入力についての処理を説明するフローチャート。
図12】領域外操作入力による通常入力モードへの切り替えについての説明図。
図13】領域外操作入力によるゲーム進行のポーズについての説明図。
図14】領域外操作入力によるスクリーンショットの撮影についての説明図。
図15】仮想タッチ領域へのタッチ操作なのか領域外操作入力なのかに応じてゲーム処理を異ならせる処理のフローチャート。
図16】仮想タッチ領域の変更処理の説明図。
図17】仮想タッチ領域の変更処理の説明図。
図18】仮想タッチ領域の変更処理の説明図。
図19】仮想タッチ領域の変更処理を説明するフローチャート。
図20】タッチ操作部位が離れたタイミングでのタッチ操作座標を入力座標に設定する処理を説明するフローチャート。
図21】仮想タッチ領域の識別表示についての説明図。
図22】仮想タッチ領域を識別表示についての説明図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、必須構成要件であるとは限らない。
【0036】
1.ゲームシステム
図1は、本実施形態のゲームシステム(端末装置、ゲーム装置、画像生成装置)の構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態のゲームシステムは図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0037】
操作部160は、プレーヤ(ユーザ)が種々の操作入力情報(入力情報)を入力するためのものである。操作部160は、例えば操作ボタン、方向指示キー又はジョイスティック等により実現できる。なおタッチパネルディスプレイ190も操作部160として機能する。
【0038】
撮像部162は、対象物の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
【0039】
記憶部170は各種の情報を記憶する。記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域として機能する。プログラムや、プログラムの実行に必要なデータは、この記憶部170に保持される。記憶部170の機能は、半導体メモリ(DRAM、SRAM、VRAM)、HDD(hard disk drive)、又はSSD(Solid State Drive)などにより実現できる。記憶部170は、仮想タッチ領域情報記憶部176、描画バッファ178を含む。仮想タッチ領域情報記憶部176は、仮想タッチ領域に関する情報を記憶する。例えば仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状についての情報を記憶する。描画バッファ178は、フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファである。
【0040】
情報記憶媒体180は、コンピュータにより読み取り可能な媒体であり、プログラムやデータなどを格納するものである。情報記憶媒体180は、光ディスク(DVD、BD、CD)、HDD、或いは半導体メモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(入力装置、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0041】
タッチパネルディスプレイ190は、本実施形態により生成された画像を出力するディスプレイであり、タッチパネルを有する液晶ディスプレイ(LCD)又は有機ELディスプレイなどにより実現できる。例えばタッチパネルディスプレイ190は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイと、これらのディスプレイに一体的に形成されたタッチパネルにより実現できる。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などがある。またタッチパネルディスプレイ190には、タッチ位置(接触位置)を、同時に1点のみ検出可能な1点検出型と、同時に複数点を検出可能な複数点検出型がある。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ又はヘッドホン等により実現できる。
【0042】
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリカード)、USBメモリ、或いは磁気カードなどにより実現できる。
【0043】
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部(他の装置)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0044】
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(或いは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバによる情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
【0045】
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作入力情報やプログラムなどに基づいて、受け付け処理、仮想タッチ領域処理、入力処理、ゲーム処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
【0046】
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシター等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルター回路等を含んでもよい。メモリ(記憶部170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0047】
処理部100は、受け付け部102、仮想タッチ領域処理部104、入力処理部106、ゲーム処理部108、表示処理部120、音処理部130を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリ)により実現できる。なお、これらの構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0048】
受け付け部102は、プレーヤの操作情報などの各種の情報の受け付け処理を行う。仮想タッチ領域処理部104は、仮想タッチ領域についての各種の処理を行う。入力処理部106は、操作情報などの各種の情報についての入力処理を行う。これらの各部の処理の詳細については後述する。
【0049】
ゲーム処理部108はプレーヤがゲームをプレイするための種々のゲーム処理を行う。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績を演算する処理などである。
【0050】
表示処理部120は、タッチパネルディスプレイ190に画像を表示するための処理を行う。例えば表示処理部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、タッチパネルディスプレイ190に表示する。例えば描画バッファ178に対する描画処理を行うことで、ゲーム画像を生成する。ゲーム画像は3次元画像(疑似3次元画像)であってもよいし、2次元画像であってもよい。
【0051】
音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音の生成処理を行う。具体的には、楽曲(音楽、BGM)、効果音、又は音声などを生成し、音出力部192に出力させる。
【0052】
そして本実施形態のゲームシステムは、図1に示すように、受け付け部102と仮想タッチ領域処理部104と入力処理部106とゲーム処理部108を含む。
【0053】
受け付け部102は、タッチパネルディスプレイ190のタッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われた場合に、タッチ操作が行われたタッチスクリーンでの座標をタッチ操作座標として受け付ける処理を行う。例えばタッチスクリーンでのタッチ操作の位置の座標がタッチパネルディスプレイ190から出力される。タッチスクリーンは、タッチパネルディスプレイ190のスクリーン(画面)であり、タッチ操作の対象となるスクリーンである。受け付け部102は、このタッチ操作の位置の座標をモニターしており、タッチ操作が行われたときのタッチ操作の位置の座標を、タッチ操作座標として受け付ける。タッチ操作座標は、例えばタッチスクリーンのスクリーン座標系での座標である。
【0054】
仮想タッチ領域処理部104は、仮想タッチ領域内でのタッチ操作座標を、タッチスクリーン上のマッピング座標に対応づける処理を行う。仮想タッチ領域は、タッチスクリーンよりも小さい領域としてタッチスクリーンに設定された領域である。仮想タッチ領域は、タッチスクリーンの面積の例えば1/2以下の面積の領域である。一例としては、仮想タッチ領域は、タッチスクリーンの右下側又は左下側に設定される。例えば仮想タッチ領域は、タッチスクリーンの右下のコーナー部分又は左下のコーナー部分を含む領域として設定される。仮想タッチ領域処理部104は、仮想タッチ領域内でのタッチ操作座標を、タッチスクリーン上のマッピング座標にマッピングする処理を行う。このマッピング処理は、所定の演算処理を行うことで実現してもよいし、仮想タッチ領域内でのタッチ操作座標を入力とし、マッピング座標を出力とするようなマッピングテーブルを用いて実現してもよい。
【0055】
入力処理部106は、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合に、タッチ操作が行われた仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標に対して、タッチ操作が行われたとして、マッピング座標を入力座標に設定する。即ち、通常のタッチパネル操作では、タッチスクリーンにタッチ操作が行われた場合に、タッチ操作が行われた位置の座標であるタッチ操作座標が、入力座標に設定される。これに対して本実施形態では、実際にタッチ操作が行われた位置の座標であるタッチ操作座標ではなく、タッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標の位置に対してタッチ操作が行われたとして、当該マッピング座標を入力座標に設定する。そしてゲーム処理部108は、入力座標に基づいて、ゲーム処理を行う。即ちマッピング座標を入力座標と見なして、ゲーム処理を行う。例えばゲーム処理部108は、ゲームの進行処理、メニューやオプションなどの選択項目の選択処理、ゲームのコマンド処理、キャラクタの制御処理、ゲームの開始処理、ゲームの終了処理又はゲーム成績の演算処理などのゲーム処理を、マッピング座標である入力座標に基づいて実行する。例えばゲーム処理部108は、マッピング座標である入力座標を操作情報として、ゲーム処理を実行する。このようにすることでプレーヤは、仮想タッチ領域をタッチ操作することで、ゲームをプレイするための各種操作を行うことが可能になる。
【0056】
また仮想タッチ領域処理部104は、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合に、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標の位置をプレーヤに認識させる報知処理を行う。例えば仮想タッチ領域処理部104は、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応するマッピング座標を、プレーヤが視覚的に認識できるようにする報知処理を行う。例えばマッピング座標の位置にエフェクトなどの表示物を表示する報知処理を行う。この場合に、表示されるエフェクト等の表示物のアニメーション処理などを行ってもよい。
【0057】
また入力処理部106は、仮想入力モードにおいては、マッピング座標を入力座標に設定し、通常入力モードにおいては、タッチ操作座標を入力座標に設定する。例えば仮想入力モードは第1の入力モードであり、通常入力モードは第2の入力モードである。本実施形態では、仮想タッチ領域をタッチ操作領域として用いる仮想入力モードと、タッチスクリーンの全体をタッチ操作領域として用いる通常入力モードの切り替えが可能になっている。そして仮想入力モードにおいて、プレーヤが仮想タッチ領域にタッチ操作を行うと、タッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標を入力座標として、ゲーム処理等の各種の処理が実行される。一方、通常入力モードにおいて、プレーヤがタッチスクリーンにタッチ操作を行うと、タッチ操作座標を入力座標として、ゲーム処理等の各種の処理が実行される。
【0058】
また入力処理部106は、ゲーム状況に応じて仮想入力モードと通常入力モードを切り替える。ゲーム状況は、ゲームの進行状況、プレーヤの操作履歴に基づくゲームプレイの状況、獲得ゲームポイント等のゲーム成績の状況、ゲームレベルの状況、ゲームのマップや環境の状況、或いはプレーヤがゲームで使用するキャラクタの状況などである。例えばプレーヤのゲーム進行状況が第1の進行状況である場合には、入力モードが通常入力モードに設定されるが、第1の進行状況から進んで第2の進行状況になると、入力モードが通常入力モードから仮想入力モードに切り替わる。これによりプレーヤは仮想タッチ領域へのタッチ操作によりゲーム操作を行うことが可能になる。また例えばプレーヤの操作履歴などのゲームプレイ状況に基づいて、プレーヤが仮想タッチ領域に頻繁にタッチ操作していると判断される場合には、入力モードを仮想入力モードに切り替える。この場合に例えばニューラルネットワークを用いたAI(Artificial Intelligence)の処理などの機械学習処理により、入力モードの切り替え処理を行ってもよい。或いは、プレーヤのゲーム成績が所定成績になったり、プレーヤのゲームレベルが所定レベルになった場合や、プレーヤが特定のキャラクタを使用した場合に、仮想入力モードによるゲーム操作入力をプレーヤに許可するようにしてもよい。
【0059】
また入力処理部106は、仮想タッチ領域の領域外に対してタッチ操作が行われた場合に、領域外に対して行われたタッチ操作を、領域外操作入力であると判断する。即ち、仮想タッチ領域内に対してタッチ操作が行われた場合には、タッチ操作座標に対応するマッピング座標が、入力座標に設定されるが、仮想タッチ領域の領域外に対してタッチ操作が行われた場合には、タッチ操作座標に対応するマッピング座標が存在しないことになる。そこでこのような領域外に対して行われたタッチ操作は、領域外操作入力であるとして、例えば領域外操作入力に応じたゲーム処理等の各種の処理を実行するようにする。
【0060】
例えば入力処理部106は、領域外操作入力を、プレーヤが行う所定操作に割り当てる。例えばプレーヤがゲームにおいて行う所定操作に領域外操作入力を割り当てる。このようにすれば、プレーヤが仮想タッチ領域の領域外に対してタッチ操作を行うと、領域外操作入力に割り当てられた所定操作が行われたと判断されるようになる。例えば後述するように、ゲーム進行をポーズする操作や、スクリーンショットを撮影する操作や、ゲームのモードを切り替える操作に、領域外操作入力を割り当てる。このようにすれば、プレーヤは、領域外操作入力を行うことで、ゲームをポーズさせたり、ゲーム画像のスクリーンショットを撮影したり、ゲームのモードを切り替えることが可能になる。或いは、プレーヤが使用するキャラクタの必殺技やスキルを発動させる操作に、領域外操作入力を割り当ててもよい。このようにすれば、プレーヤは、仮想タッチ領域に対するタッチ操作により、キャラクタの行動制御やメニュー選択などの通常のゲーム操作を行いながら、領域外操作入力を行うことで、キャラクタに必殺技やスキルを発動させることが可能になる。
【0061】
また領域外操作入力に割り当てられる所定操作は、複数の操作を組み合わせたような操作であってもよい。例えば通常ではプレーヤが複数の一連の操作を行うことで、当該所定操作が行われたと判断されるが、プレーヤが、領域外操作入力を行うと、これらの複数の一連の操作のショートカット操作として、領域外操作入力が扱われるようになる。例えばオプション画面におけるオプション設定のためにプレーヤが一連の複数の操作を行う必要がある場合に、これらの一連の複数の操作のショートカット操作を、領域外操作入力に割り当てる。
【0062】
また領域外操作入力に割り当てる所定操作を、例えばゲームのオプション画面などにおいてプレーヤが自由に設定できるようにしてもよい。例えば領域外操作入力が行われた場合のゲーム上の動作を、プレーヤが予め設定できるようにする。
【0063】
また入力処理部106は、領域外操作入力が行われた場合に、マッピング座標が入力座標に設定される仮想入力モードから、タッチ操作座標が入力座標に設定される通常入力モードに切り替える。例えば仮想入力モードでは、プレーヤは、仮想タッチ領域内にタッチ操作を行うことで、ゲーム操作を行う。そしてこの仮想入力モードにおいて、プレーヤが、仮想タッチ領域の領域外をタッチ操作する領域外操作入力を行うと、仮想入力モードから通常入力モードに切り替わる。これにより、プレーヤがタッチスクリーンにタッチ操作することで、タッチスクリーン上のタッチ操作座標が入力座標となるゲーム処理が行われるようになる。
【0064】
またゲーム処理部108は、領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行う。例えばプレーヤが仮想入力モードにおいて仮想タッチ領域内にタッチ操作を行うことで、ゲーム操作が行われて、ゲームが進行する。そしてこの仮想入力モードにおいて、プレーヤが領域外操作入力を行うと、ゲーム進行がポーズされる。例えばプレーヤに用事ができた場合や、プレーヤが、時間に余裕を持って他の操作を行いたい場合には、領域外操作入力を行うことで、ゲーム進行をポーズすることができる。そして、もう一度、領域外操作入力を行ったり、仮想タッチ領域にタッチ操作を行うなどの所定の操作が行われると、ポーズしていたゲームが再開されるようになる。
【0065】
またゲーム処理部108は、領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行う。例えばプレーヤが仮想入力モードにおいて仮想タッチ領域内にタッチ操作を行うことで、ゲームが進行し、ゲーム画像がタッチスクリーンに表示されているときに、プレーヤが領域外操作入力を行うと、その時点でのゲーム画像(ゲーム画面)のスクリーンショットが生成されるようになる。これにより、プレーヤは、ゲームの進行中に、領域外操作入力という簡素な操作を行うことで、スクリーンショットの撮影ができるようになる。
【0066】
またゲーム処理部108は、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合には、マッピング座標を入力座標として、第1のゲーム処理を行う。一方、領域外操作入力が行われた場合には、領域外でのタッチ操作座標を入力座標として、第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理を行う。このようにすれば、仮想タッチ領域へのタッチ操作により、第1のゲーム処理におけるゲーム操作が行われて、ゲームが進行するようになる。そしてプレーヤが、領域外操作入力が行うと、領域外でのタッチ操作座標を入力座標に基づいて、第1のゲーム処理とは異なる第2のゲーム処理におけるゲーム操作が行われて、ゲームが進行するようになる。
【0067】
また仮想タッチ領域処理部104は、タッチスクリーンでの仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状の変更処理を行う。例えばタッチスクリーンのスクリーン座標系での仮想タッチ領域の位置や、仮想タッチ領域のサイズや、仮想タッチ領域の境界の形状などを変更する処理が行われる。例えば仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を、プレーヤが変更できるようにする。例えばオプション設定画面などにおけるプレーヤの設定に応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を変更する。例えばプレーヤが利き腕の設定入力を行うと、その利き腕の設定入力に応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を変更する。例えばプレーヤが右利きである場合には、仮想タッチ領域の位置を、右利きに適した位置に変更し、プレーヤが左利ききである場合には、仮想タッチ領域の位置を、左利きに適した位置に変更する。或いはプレーヤの設定入力に基づいて、仮想タッチ領域のサイズを拡大したり、縮小したり、仮想タッチ領域の形状を設定入力に応じた形状に設定する。或いは、所定の変更条件が満たされると、タッチスクリーンでの仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状が変更される。例えばゲームシステムが実現される端末装置の姿勢を検知して、縦画面表示から横画面表示に切り替わった場合や、横画面表示から縦画面表示に切り替わった場合には、所定の変更条件が満たされたと判断して、タッチスクリーンでの仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を変更する。
【0068】
また仮想タッチ領域処理部104は、ゲーム状況に応じて、仮想タッチ領域を変更する。例えば、ゲームの進行状況、プレーヤの操作履歴に基づくゲームプレイの状況、ゲーム成績の状況、ゲームレベルの状況、ゲームのマップや環境の状況、或いはプレーヤがゲームで使用するキャラクタの状況に応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状等を変更する。例えば細かいゲーム操作が要求されるようなゲーム状況では、仮想タッチ領域のサイズを大きくし、大雑把なゲーム操作で十分なゲーム状況では、仮想タッチ領域のサイズを小さくする。或いは、仮想タッチ領域の位置を、プレーヤの操作履歴に適する位置に設定したり、仮想タッチ領域のサイズを、プレーヤの操作履歴に応じたサイズに設定する。或いはプレーヤのゲーム成績が低い成績か高い成績かに応じて、或いはプレーヤのゲームレベルが低いか高いかに応じて、仮想タッチ領域のサイズを変化させたり、形状を変化させる。或いはプレーヤが使用するキャラクタの種類又はサイズなどに応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状等を変更する。
【0069】
また入力処理部106は、仮想タッチ領域へのタッチ操作が行われた後、プレーヤのタッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標を、入力座標に設定する。例えば仮想タッチ領域へのタッチ操作が行われた場合に、そのタイミングでのタッチ操作座標を用いずに、プレーヤの指等のタッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標を、入力座標に設定して、ゲーム処理を実行する。この場合に、例えばタッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標を、記憶部170(仮想タッチ領域情報記憶部176)に保存しておく。そして、その後、プレーヤが再タップなどの所定の操作を行った場合に、記憶部170に保存しておいたマッピング座標を入力座標に設定してもよい。
【0070】
また仮想タッチ領域処理部104は、タッチスクリーンにおいて仮想タッチ領域を識別表示する処理を行う。例えば、仮想タッチ領域の境界等をプレーヤが視覚的に認識できるように、仮想タッチ領域の識別表示を行う。例えば仮想タッチ領域の境界に、所定種類の線を描画したり、仮想タッチ領域の境界をプレーヤが認識できるようにするマーカ等の表示物を表示する。或いはタッチスクリーンにおいて、仮想タッチ領域とそれ以外の領域とで色味や輝度を異ならせるような識別表示を行う。
【0071】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお以下では本実施形態のゲームシステムが適用される端末装置がスマートフォンである場合を主に例にとり説明するが、本実施形態のゲームシステムが適用される端末装置はスマートフォンには限定されず、携帯型ゲーム装置、タブレットPC等の携帯型通信端末などであってもよい。
【0072】
2.1 仮想タッチ領域
図2ではプレーヤは、スマートフォンなどの端末装置10を右手に持ってゲームをプレイしている。端末装置10はタッチパネルディスプレイ190を有しており、プレーヤは、タッチパネルディスプレイ190のタッチスクリーンSCにタッチすることで、ゲーム操作を行う。具体的には図2では、プレーヤは親指を伸ばして、タッチスクリーンSCの中央付近をタッチしている。例えばプレーヤが電車に乗ってゲームをプレイする場合には、左手でつり革につかまりながら、右手で図2に示すようなタッチ操作を行う必要があるため、ゲーム操作が難しかった。特に、近年、タッチパネルディスプレイ190のタッチスクリーンSCは大型化している傾向にあり、大きくなればなるほど、タッチスクリーン全体をタッチするのに、プレーヤは指を大きく動かさなくてはならないという問題がある。このような問題を解決するものとして、例えばホームボタンをダブルタップすることで、画面表示が下側に下がり、上側のタッチしづらい部分がタッチしやすくなるという簡易アクセス機能も知られている。しかしながら、簡易アクセス機能の利用のための操作が煩雑であると共に、簡易アクセス機能の利用時は元々の画面の下側が隠れてしまいタッチできなくなってしまうという問題がある。
【0073】
そこで本実施形態では図3に示すように、端末装置10のタッチスクリーンSCに対して仮想タッチ領域VTAを設定する。端末装置10は図1に示す本実施形態のゲームシステムを実現する端末装置であり、例えばスマートフォン、携帯型ゲーム装置又はタブレットPCなどである。仮想タッチ領域VTAは、タッチスクリーンSCよりも小さい領域としてタッチスクリーンSCに設定された領域である。仮想タッチ領域VTAは、タッチスクリーンSCの通常のタッチ領域とは異なる仮想的な領域として設定される。図3では仮想タッチ領域VTAは、タッチスクリーンSCの右下の領域に設定されている。例えばプレーヤが右利きである場合には、右手でゲーム操作を行うと考えられるので、このようにタッチスクリーンSCの右下の領域に仮想タッチ領域VTAを設定することが望ましい。一方、プレーヤが左利きである場合には、左手でゲーム操作を行うと考えられるので、タッチスクリーンSCの左下の領域に仮想タッチ領域VTAを設定することが望ましい。
【0074】
そして本実施形態のゲームシステムは、プレーヤによりタッチスクリーンSCに対してタッチ操作が行われると、タッチ操作が行われたタッチスクリーンSCでの座標をタッチ操作座標TCとして受け付ける。即ちタッチ操作位置の座標をタッチ操作座標TCとして取得する。タッチ操作座標TCは例えばタッチスクリーンSCのスクリーン座標系での座標である。一例としてはタッチスクリーンSCの右下や右下のコーナー位置にスクリーン座標系の原点が設定される。
【0075】
ここで本実施形態では、図3のA1に示すように、仮想タッチ領域VTA内でのタッチ操作座標TCを、タッチスクリーンSC上のマッピング座標MCに対応づける処理が行われる。例えば仮想タッチ領域VTA内でのタッチ操作座標TCをマッピング座標MCに変換するマッピング処理が行われる。
【0076】
そして図3に示すように仮想タッチ領域VTAに対して親指等の指によるタッチ操作が行われると、タッチ操作が行われた仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TCに対応づけられるマッピング座標MCに対して、タッチ操作が行われたとして、マッピング座標MCを入力座標に設定する。そして、この入力座標に基づいて、ゲーム処理が行われる。即ち入力座標であるマッピング座標MCに応じた操作情報が入力されて、各種のゲーム処理が実行される。
【0077】
図4はタッチ操作座標をマッピング座標に対応づける処理の説明図である。図4では、仮想タッチ領域VTAのタッチ操作座標TC1はマッピング座標MC1に対応づけられ、タッチ操作座標TC2はマッピング座標MC2に対応づけられる。即ち、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TC1、TC2はマッピング座標MC1、MC2にマッピングされる。例えば仮想タッチ領域VTAの横方向であるX方向の長さをa、縦方向であるY方向の長さをbとし、タッチスクリーンSCのX方向の長さをc、Y方向の長さをdとする。a、bは仮想タッチ領域VTAのサイズを表すパラメータとなり、c、dは、タッチスクリーンSCのサイズを表すパラメータになる。また図4の右下のコーナー位置を原点座標(0、0)とし、タッチ操作座標TC1のX、Y座標を、各々、XT1、YT1とし、タッチ操作座標TC2のX、Y座標を、各々、XT2、YT2とする。またマッピング座標MC1のX、Y座標を、各々、XM1、YM1とし、マッピング座標MC2のX、Y座標を、各々、XM2、YM2とする。この場合には、例えば下式(1)、(2)、(3)、(4)に示すような変換式により、タッチ操作座標TC1、TC2がマッピング座標MC1、MC2に変換される。
【0078】
XM1=(c/a)×XT1 (1)
YM1=(d/b)×YT1 (2)
XM2=(c/a)×XT2 (3)
YM2=(d/b)×YT2 (4)
このようにすれば、仮想タッチ領域VTAのサイズを表すパラメータa、bや、タッチスクリーンSCのサイズを表すパラメータc、dを用いて、タッチ操作座標TC1、TC2をマッピング座標MC1、MC2に変換できるようになる。例えばタッチスクリーンSCに設定される仮想タッチ領域VTAのサイズを、パラメータa、bにより設定する。そしてプレーヤが使用する端末装置10の画面サイズからパラメータc、dが設定される。これにより上式(1)~(4)の変換式により、タッチ操作座標TC1、TC2をマッピング座標MC1、MC2に変換することが可能になる。
【0079】
なお仮想タッチ領域内のタッチ操作座標をマッピング座標に対応づける処理は、上式(1)~(4)のような変換式を用いた処理には限定されない。例えば上式(1)~(4)とは異なる演算式により、タッチ操作座標をマッピング座標に対応づける処理を実現してもよい。或いは、タッチ操作座標を入力とし、マッピング座標を出力とするマッピングテーブルを用意し、このマッピングテーブルを用いて、タッチ操作座標をマッピング座標に対応づける処理を実現してもよい。
【0080】
また本実施形態では、タッチスクリーンのタッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標を入力座標として、ゲーム処理が行われる。
【0081】
例えば図5では、マッピング座標を入力座標として、ゲームのメニュー選択のためのゲーム処理が行われている。具体的には図5では、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TC1、TC2、TC3、TC4がマッピング座標MC1、MC2、MC3、MC4に対応づけられている。そしてマッピング座標MC1、MC2、MC3、MC4の位置には、ゲームのメニューアイコンが表示されている。具体的にはホーム、ミッション、ショップ、オプションのメニューアイコンが表示されている。従って、プレーヤが、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TC1の位置をタッチすると、タッチ操作座標TC1に対応づけられたマッピング座標MC1が入力座標と見なされて、ホームのメニューアイコンを選択できるようになる。即ちタッチ操作座標TC1の位置へのタッチ操作が、マッピング座標MC1の位置へのタッチ操作と見なされて、ホームのメニューアイコンが選択される。同様にプレーヤが、タッチ操作座標TC2、TC3、TC4の位置をタッチすると、タッチ操作座標TC2、TC3、TC4に対応づけられたマッピング座標MC2、MC3、MC4が入力座標と見なされて、ミッション、ショップ、オプションのメニューアイコンを選択できるようになる。
【0082】
なおマッピング座標を入力座標として、コマンド処理のゲーム処理を行うようにしてもよい。例えばタッチスクリーンSCに、コマンド選択のためのコマンドアイコンを表示する。そしてコマンドアイコンが位置するマッピング座標に対応する仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標がタッチされると、コマンドアイコンが選択されたとして、コマンドアイコンに対応するコマンドを実行する。このようにすることで、マッピング座標を入力座標として、プレーヤが所望するコマンドを選択して、当該コマンドを実行できるようになる。
【0083】
また図6では、マッピング座標を入力座標として、プレーヤが操作するキャラクタCHの行動制御のゲーム処理が行われており、具体的には移動制御のゲーム処理が行われている。例えば図6では、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TC1、TC2がマッピング座標MC1、MC2に対応づけられている。そしてプレーヤは、タッチ操作座標TC1の位置にタッチし、タッチ操作座標TC2の位置に向かってドラッグする操作を行っている。これにより、タッチ操作座標TC1に対応するマッピング座標MC1の位置に居たキャラクタCHが、タッチ操作座標TC2に対応するマッピング座標MC2の位置に移動するようになる。即ち、マッピング座標MC1、MC2を入力座標として、プレーヤが操作するキャラクタCHの移動制御のゲーム処理が行われている。
【0084】
また図7でも、マッピング座標を入力座標として、プレーヤが操作するキャラクタCHの行動制御のゲーム処理が行われており、具体的には攻撃行動のためのゲーム処理が行われている。例えば図7では、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TC1、TC2、TC3がマッピング座標MC1、MC2、MC3に対応づけられている。マッピング座標MC1、MC2、MC3には敵キャラクタCHE1、CHE2、CHE3が位置している。そしてプレーヤは、タッチ操作座標TC1の位置にタッチすることで、敵キャラクタCHE1を攻撃対象として選択している。これによりプレーヤのキャラクタCHが敵キャラクタCHE1に対して攻撃を行うようになる。即ち、マッピング座標MC1を入力座標として、プレーヤが操作するキャラクタCHの攻撃行動のためのゲーム処理が行われている。
【0085】
以上のように本実施形態では、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標に対応するマッピング座標を入力座標として、メニュー選択の処理、コマンド処理、プレーヤが使用するキャラクタの行動制御処理、又はゲームの進行処理などの各種のゲーム処理を行うことが可能になる。
【0086】
また本実施形態では、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合に、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標の位置をプレーヤに認識させる報知処理を行う。
【0087】
例えば図8では、プレーヤが仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TCを指でタッチしている。このタッチ操作座標TCにはマッピング座標MCが対応づけられており、このマッピング座標MCの位置にエフェクトEFが表示される。エフェクトEFは、マッピング座標MCの位置をプレーヤに認識させための表示物であり、例えば波紋を表すエフェクトとなっている。このようなエフェクトEFを表示することで、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作座標TCに対応づけられるマッピング座標MCの位置をプレーヤに視覚的に認識させる報知処理が実現される。なおこのような報知処理を実現するエフェクトは、図8に示すような波紋の表示物に限定されず、種々の変形実施が可能である。例えばマッピング座標MCの位置から星や泡などの表示物が発生するようなエフェクト表示であってもよい。また報知処理はエフェクトによる報知処理には限定されない。例えばマッピング座標MCの位置に、マッピング座標のX、Y座標などを示す文字を表示したり、吹き出しを表示するようにしてもよい。
【0088】
図9は本実施形態の処理例を説明するフローチャートである。まずタッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われたか否かを判断する(ステップS1)。例えばタッチパネルディスプレイ190の出力情報をモニターすることで、タッチスクリーンに対してタッチ操作が行われたか否かを判断する。そしてタッチ操作が行われたタッチスクリーンでの座標を、タッチ操作座標として受け付ける(ステップS2)。例えばタッチパネルディスプレイ190がタッチ操作座標の情報を出力する場合に、受け付け部102は、このタッチパネルディスプレイ190からのタッチ操作座標の情報を取得して受け付ける。
【0089】
次に入力モードが仮想入力モードか否かを判断する(ステップS3)。即ち、タッチ操作座標ではなく、タッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標が入力座標に設定される仮想入力モードか否かを判断する。そして入力モードが仮想入力モードである場合には、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標を取得する(ステップS4)。例えば図4で説明したように、上述した式(1)~(4)などを用いて、ステップS2で受け付けたタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標を取得する。そしてマッピング座標の位置をプレーヤに認識させるエフェクトを、マッピング座標の位置に表示する(ステップS5)。例えば図8に示すように、波紋等のエフェクトEFをマッピング座標MCの位置に表示する。またマッピング座標を入力座標に設定する(ステップS6)。例えばマッピング座標をゲーム操作における入力座標に設定する。そして、この入力座標に基づいてゲーム処理を実行する(ステップS9)。例えば図5図7で説明したように、メニュー選択の処理、コマンド処理、キャラクタの行動制御処理又はゲームの進行処理などの各種のゲーム処理を、マッピング座標である入力座標に基づいて行う。
【0090】
一方、ステップS3で入力モードが仮想入力モードではないと判断された場合には、入力モードは通常入力モードであると判断し、タッチ操作座標を入力座標に設定する(ステップS7、S8)。そして、この入力座標に基づいてゲーム処理を実行する(ステップS9)。このように本実施形態では、仮想入力モードにおいては、マッピング座標を入力座標に設定し、通常入力モードにおいては、タッチ操作座標を入力座標に設定する。
【0091】
以上のように本実施形態では、タッチスクリーンに対してタッチ操作が行われると、タッチ操作が行われたタッチ操作座標を受け付ける。そして仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合には、仮想タッチ領域内のタッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標を入力座標に設定し、マッピング座標である入力座標に基づいてゲーム処理を行う。即ち、プレーヤが、タッチスクリーンよりも小さい領域としてタッチスクリーンに設定された仮想タッチ領域に対してタッチ操作を行うと、タッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標に対してタッチ操作が行われたとして、マッピング座標を入力座標とするゲーム処理が実行されるようになる。従って、プレーヤは、タッチスクリーンよりも狭い仮想タッチ領域を用いて、タッチ操作によるゲーム操作等を行うことが可能になる。即ち本実施形態では、タッチスクリーン上に、タッチスクリーン全体の大きさよりも小さな仮想タッチ領域を設定し、当該仮想タッチ領域へのタッチ操作があった場合に、タッチスクリーン上のいずれかの場所がタッチされたとみなす。これにより、指などのタッチ操作部位の移動範囲が、仮想タッチ領域をタッチするのに必要な範囲に限られるようになるため、タッチ操作部位を大きく動かす必要がなくなり、プレーヤの利便性を向上できる。例えばタッチスクリーンが大型化した場合にも、プレーヤは、指などのタッチ操作部位をそれほど大きく動かさなくても、ゲーム操作を行うことが可能になり、タッチパネルディスプレイを備える端末装置に好適な操作インターフェース環境を実現できるようになる。
【0092】
また本実施形態では図8に示すように、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合に、タッチ操作座標に対応づけられるマッピング座標の位置をプレーヤに認識させる報知処理が行われる。
【0093】
このようなマッピング座標の位置をプレーヤに認識させる報知処理を行えば、プレーヤは、仮想タッチ領域の所望の位置にタッチした際に、その位置に対応するマッピング座標の位置を確認できるようになり、このような確認をしながら、ゲーム操作を行うことが可能になる。これにより操作インターフェース環境の向上を図れ、プレーヤの利便性を向上できるようになる。
【0094】
2.2 入力モードの切り替え
本実施形態では仮想入力モードと通常入力モードの切り替え処理を行う。具体的にはゲーム状況に応じて仮想入力モードと通常入力モードを切り替える。そして仮想入力モードにおいては、マッピング座標を入力座標に設定し、通常入力モードにおいては、タッチ操作座標を入力座標に設定する。図10は入力モードの切り替え処理を説明するフローチャートである。
【0095】
まずゲーム進行状況、プレーヤの操作履歴などのゲームプレイ状況、或いはプレーヤが操作するキャラクタの状況などのゲーム状況を取得する(ステップS11)。例えばゲーム処理部108での各種のゲーム処理に応じてゲーム状況を判断する。次にゲーム状況に基づいて入力モードを判断する(ステップS12)。そしてゲーム状況に基づいて入力モードが仮想入力モードに設定されると判断した場合には、タッチ操作座標に対応づけられたマッピング座標を入力座標に設定する(ステップS13、S14)。そしてマッピング座標である入力座標に基づいて、ゲーム処理を実行する(ステップS17)。一方、ゲーム状況に基づいて入力モードが通常入力モードに設定されると判断した場合には、タッチ操作座標を入力座標に設定する(ステップS13、S15、S16)。そしてタッチ操作座標である入力座標に基づいて、ゲーム処理を実行する(ステップS17)。
【0096】
このように本実施形態では、仮想入力モードと通常入力モードの2つの入力モードが設けられる。そして仮想入力モードでは、マッピング座標が入力座標に設定され、通常入力モードでは、タッチ操作座標が入力座標に設定される。そして入力座標に基づくゲーム処理が行われる。このように仮想入力モードと通常入力モードというような2つの入力モードを用意することで、ゲーム状況などの各種の状況に応じて、当該状況に適した入力モードに設定して、プレーヤに適切なゲーム操作を行わせることが可能になる。例えば狭い範囲の仮想タッチ領域を用いたゲーム操作の方が好ましい状況である場合には、入力モードを仮想入力モードに設定する。このようにすればプレーヤは、タッチスクリーンの面積が広くても、例えば自身の利き腕の指だけを用いてゲーム操作を行うことができ、プレーヤの利便性を向上できる。一方、タッチスクリーンの画面全体でゲーム操作を行うことが好ましい状況である場合には、入力モードを通常入力モードに設定する。例えば狭い範囲の仮想タッチ領域では、適切なゲーム操作や正確なゲーム操作を行えないような状況では、通常入力モードに設定する。こうすることで、プレーヤは、タッチスクリーンの画面全体を使って、ゲーム操作を行うことが可能になり、適切なゲーム操作や正確なゲーム操作を行えるようになる。
【0097】
また本実施形態では、図10で説明したように、ゲーム状況に応じて仮想入力モードと通常入力モードを切り替える。例えばゲームの進行状況、プレーヤの操作履歴に基づくゲームプレイの状況、獲得ゲームポイント等のゲーム成績の状況、ゲームレベルの状況、ゲームのマップや環境の状況、或いはプレーヤがゲームで使用するキャラクタの状況などのゲーム状況に応じて、仮想入力モードと通常入力モードを切り替える。例えば第1のゲーム状況では、入力モードを仮想入力モードに設定して、マッピング座標に基づくゲーム処理を実行する。一方、第2のゲーム状況では、入力モードを通常入力モードに設定して、タッチ操作座標に基づくゲーム処理を行う。例えばゲームが進行して、通常入力モードよりも仮想入力モードの方が、ゲーム操作の入力として適したゲームの進行状況になった場合には、入力モードを通常入力モードから仮想入力モードに切り替える。或いは、プレーヤの操作履歴のモニター結果から、プレーヤがタッチスクリーンの例えば右下の領域を頻繁にタッチしていると判断された場合には、プレーヤが、タッチスクリーンの右下に設定される仮想タッチ領域を用いたゲーム操作を所望していると判断して、通常入力モードから仮想入力モードに切り替える。この判断処理はAI処理などの機械学習処理により実現してもよい。またプレーヤのゲーム成績が所定の成績になった場合や所定のゲームレベルになった場合に、プレーヤに対する特典として、仮想入力モードによるゲーム操作を許可するようにしてもよい。即ち通常入力モードから仮想入力モードに切り替えて、仮想入力モードによるゲーム操作を行えるようにする。またプレーヤが操作するキャラクタの状況に応じて仮想入力モードと通常入力モードを切り替えてもよい。例えば、キャラクタを移動させたり、キャラクタに戦闘させる画面では、入力モードを仮想入力モードに設定し、キャラクタに武器やアイテムを装備したりキャラクタのステータスを見るようなメニュー画面では、入力モードを通常入力モードに設定する。或いは逆に、キャラクタを移動又は戦闘させる画面では通常入力モードに設定し、メニュー画面では仮想入力モードに設定してもよい。
【0098】
2.3 領域外操作入力
本実施形態では、仮想タッチ領域の領域外に対してタッチ操作が行われた場合に、領域外に対して行われたタッチ操作を、領域外操作入力であると判断する。例えば領域外操作入力を、プレーヤが行う所定操作に割り当てて、領域外操作入力が行われた場合には、当該所定操作が行われたと判断する。そして所定操作に応じたゲーム処理等の処理を実行する。図11は領域外操作入力についての処理を説明するフローチャートである。
【0099】
まず仮想入力モードにおいて、仮想タッチ領域の領域外にタッチ操作が行われたか否かを判断する(ステップS21)。例えば仮想タッチ領域のタッチ操作座標をモニターし、タッチ操作座標が仮想タッチ領域の領域外の座標か否かを判断する。そして仮想タッチ領域の領域外にタッチ操作が行われた場合には、領域外へのタッチ操作を、領域外操作入力であると判断する(ステップS22)。即ち領域外操作入力がプレーヤにより行われたと判断する。そして領域外操作入力に割り当てられた操作入力が行われたとして、ゲーム処理等の処理を実行する(ステップS23)。例えば領域外操作入力に割り当てられた操作入力に対応づけられた処理を実行する。
【0100】
このように本実施形態では、仮想タッチ領域の領域外のタッチ操作が領域外操作入力であると判断されるため、プレーヤは、この領域外操作入力を行うことで、種々の操作を行うことが可能になり、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。例えば本実施形態では、領域外操作入力が、プレーヤが行う所定操作に割り当てられる。従って、プレーヤが、領域外操作入力を行うことで、領域外操作入力が割り当てられた所定操作が行われたと判断され、当該所定操作に対応する種々の処理が実行されるようになり、プレーヤの利便性を向上できる。例えば本実施形態では、領域外操作入力に対して、後述するようなゲームのモードを切り替える操作や、ゲーム進行をポーズする操作や、スクリーンショットを撮影する操作を割り当てる。このようにすれば、プレーヤが領域外操作入力を行うと、ゲームのモードが切り替わったり、ゲーム進行がポーズしたり、スクリーンショットが撮影されるようになる。或いは領域外操作入力に対して、キャラクタの必殺技やスキルを発動させる操作を割り当てる。このようにすれば、プレーヤが領域外操作入力を行うと、プレーヤが操作しているキャラクタが必殺技やスキルを発動するようになる。或いは領域外操作入力を、オプション設定を行うための操作に割り当てる。このようにすれば、プレーヤが領域外操作入力を行うと、領域外操作入力がショートカット操作になり、オプション設定のための一連の操作が行われたと見なされるようになる。これによりプレーヤは、領域外操作入力という簡素な操作を行うだけで、通常は煩雑な操作が必要なオプション設定が行われるようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0101】
この場合に、領域外操作入力に割り当てる所定操作を、プレーヤが自由に設定できるようにしてもよい。例えばプレーヤのオプション設定等により、領域外操作入力を、ゲームのモードを切り替える操作、ゲーム進行をポーズする操作、或いはスクリーンショットを撮影する操作のいずれかに割り当てる。このようにすれば、プレーヤは、領域外操作入力を行うことで、自身がオプション設定等において領域外操作入力に割り当てた操作が行われるようになり、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。
【0102】
例えば本実施形態では、領域外操作入力が行われた場合に、マッピング座標が入力座標に設定される仮想入力モードから、タッチ操作座標が入力座標に設定される通常入力モードに切り替える。即ち図12では、プレーヤは、仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作ではなく、仮想タッチ領域VTAの領域外OTAをタッチする操作を行っている。このような領域外OTAのタッチ操作が行われると、領域外操作入力が行われたと判断されて、例えば仮想入力モードから通常入力モードに切り替わるようになる。このようにすれば、仮想タッチ領域VTA内へのタッチ操作を行ってゲームをプレイしていたプレーヤが、領域外操作入力を行うことで、仮想入力モードから通常入力モードに切り替わるようになる。そしてプレーヤが、タッチスクリーンSCの全体画面において、ゲームプレイに必要な位置をタッチすることで、その位置のタッチ操作座標を入力座標としてゲーム処理が行われるようになる。例えばプレーヤは、タッチスクリーンSCにおいて、ゲーム進行に必要なアイコンに直接にタッチしたり、プレーヤが操作するキャラクタや敵キャラクタに直接にタッチすることで、ゲームを進めることが可能になる。
【0103】
また本実施形態では、領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム進行のポーズ処理を行う。即ち図13では、プレーヤは、仮想タッチ領域VTAの領域外OTAをタッチする操作を行っている。このような領域外OTAのタッチ操作が行われると、領域外操作入力が行われたと判断されて、ゲーム進行がポーズされる。このようにすれば、仮想タッチ領域VTA内へのタッチ操作を行ってゲームをプレイしていたプレーヤが、領域外操作入力を行うことで、進行していたゲームがポーズされるようになる。例えばプレーヤが図6に示すように仮想タッチ領域VTA内でドラッグ操作を行って、キャラクタCHを移動させたり、図7に示すように仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作で、攻撃対象となる敵キャラクタCHE1を選択するなどして、ゲームをプレイしていたとする。このようなゲームプレイによりゲームが進行しているときに、プレーヤに用事ができるなどして、ゲームプレイを継続できなくなった場合に、プレーヤは仮想タッチ領域VTAの領域外OTAをタッチする領域外操作入力を行う。これによりゲーム進行がポーズするため、このポーズ期間において、プレーヤは用事を済ますことが可能になる。或いは、ゲームの進行中に、領域外操作入力によりゲーム進行をポーズして、武器やアイテムの装備などをできるようにしてもよい。
【0104】
また本実施形態では、領域外操作入力が行われた場合に、ゲーム画像のスクリーンショットの生成処理を行う。即ち図14では、プレーヤは、仮想タッチ領域VTAの領域外OTAをタッチする操作を行っている。これにより、領域外操作入力が行われたと判断されて、ゲーム画像のスクリーンショットが撮影される。例えばプレーヤが図6に示すように仮想タッチ領域VTA内でドラッグ操作を行って、キャラクタCHを移動させたり、図7に示すように仮想タッチ領域VTA内のタッチ操作で、攻撃対象となる敵キャラクタCHE1を選択するなどして、ゲームをプレイしていたとする。このようなゲームプレイ中において、スクリーンショットを撮りたいようなゲーム画像になったときに、プレーヤが、領域外操作入力を行うことで、その時点のゲーム画像のスクリーンショットが撮影されるようになる。これによりプレーヤは、ゲームのプレイ中に所望のゲーム画像においてスクリーンショットを撮影できるようになり、プレーヤの利便性を向上できる。
【0105】
また本実施形態では、仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われた場合には、マッピング座標を入力座標として、第1のゲーム処理を行う。そして領域外操作入力が行われた場合には、領域外でのタッチ操作座標を入力座標として、第2のゲーム処理を行う。このようにすれば、仮想タッチ領域へのタッチ操作により、第1のゲーム処理におけるゲーム操作が行われて、ゲーム等が進行するようになる。そしてプレーヤが領域外操作入力を行うと、領域外でのタッチ操作座標に基づいて、第2のゲーム処理におけるゲーム操作が行われて、ゲーム等が進行するようになる。図15は、仮想タッチ領域へのタッチ操作なのか領域外操作入力なのかに応じてゲーム処理を異ならせる処理を説明するフローチャートである。
【0106】
まずタッチスクリーンに対してプレーヤによりタッチ操作が行われたか否かを判断する(ステップS31)。そしてタッチ操作が行われた場合には、タッチ操作が行われたタッチスクリーンでの座標を、タッチ操作座標として受け付ける(ステップS32)。
【0107】
次に、受け付けたタッチ操作座標に基づいて、仮想タッチ領域にタッチ操作が行われたか否かを判断する(ステップS33)。即ち、タッチ操作座標が、仮想タッチ領域の領域内の座標なのか、領域外の座標なのかを判断する。そして仮想タッチ領域に対するタッチ操作である場合には、入力座標として設定されたマッピング座標に基づいて、第1のゲーム処理を実行する(ステップS34)。一方、仮想タッチ領域に対するタッチ操作ではない場合には、タッチ操作は領域外操作入力であると判断する(ステップS35)。そして領域外でのタッチ操作座標を入力座標として、第2のゲーム処理を実行する(ステップS36)。
【0108】
例えばプレーヤが仮想タッチ領域へのタッチ操作を行うことで、マッピング座標を入力座標として、図6図7に示すようにキャラクタの移動や攻撃行動の制御などを行う第1のゲーム処理が実行される。一方、領域外操作入力が行われた場合には、領域外でのタッチ操作座標を入力座標として、例えば図5のようなメニューアイコンの選択のための第2のゲーム処理が実行される。即ち図5ではマッピング座標に基づいてメニューアイコンが選択されているが、タッチ操作座標に基づいて、メニューアイコンが直接に選択されるようにする。或いは、逆に、マッピング座標を入力座標として、メニューアイコンの選択のための第1のゲーム処理を実行し、領域外でのタッチ操作座標を入力座標として、キャラクタの移動や攻撃行動の制御などを行う第2のゲーム処理を実行するようにしてもよい。
【0109】
このようにすれば、仮想タッチ領域内へのタッチ操作に基づく第1のゲーム処理と、仮想タッチ領域の領域外へのタッチ操作に基づく第2のゲーム処理の両方を実現できるようになり、多様なゲーム処理を実現できる。また仮想タッチ領域へのタッチ操作がゲーム操作として適しているゲーム処理については、マッピング座標を入力座標とする第1のゲーム処理により実現し、仮想タッチ領域の領域外へのタッチ操作がゲーム操作として適しているゲーム処理については、タッチ操作座標を入力座標とする第2のゲーム処理により実現できるようになる。即ち、第1、第2の各ゲーム処理に適した座標を入力座標に設定して、各ゲーム処理を実行することが可能になる。
【0110】
2.4 仮想タッチ領域の変更、仮想タッチ領域の識別表示
本実施形態では、タッチスクリーンでの仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状の変更処理を行う。例えばゲーム状況に応じて、仮想タッチ領域を変更する。このように仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状の変更処理を行うことで、各状況に応じた適切な位置に仮想タッチ領域を設定したり、各状況に応じた適切なサイズ又は形状に仮想タッチ領域のサイズ又は形状を設定できるようになる。例えばゲーム状況に応じて仮想タッチ領域を変更することで、ゲーム状況に応じた適切な状態に仮想タッチ領域を変更できるようになる。
【0111】
例えば図16に示すように、プレーヤが右利きである場合には、タッチスクリーンSCでの仮想タッチ領域VTAの位置を、タッチスクリーンSCの例えば右下の位置に設定する。右利きのプレーヤが片手でゲーム操作を行う場合には、利き腕である右手で端末装置10を持ち、右手の指でタッチ操作を行うと考えられる。このため、仮想タッチ領域VTAをタッチスクリーンSCの右下の位置に設定することで、右利きのプレーヤに好適な仮想タッチ領域VTAの位置設定が可能になる。一方、プレーヤが左利きである場合には、タッチスクリーンSCでの仮想タッチ領域VTAの位置を、タッチスクリーンSCの例えば左下の位置に設定する。左利きのプレーヤが片手でゲーム操作を行う場合には、利き腕である左手で端末装置10を持ち、左手の指でタッチ操作を行うと考えられる。このため、仮想タッチ領域VTAをタッチスクリーンSCの左下の位置に設定することで、左利きのプレーヤに好適な仮想タッチ領域VTAの位置設定が可能になる。
【0112】
プレーヤが右利きであるか左利きであるかは、例えばオプション画面においてプレーヤが設定してもよいし、自動的に判定するようにしてもよい。例えばプレーヤが端末装置10のタッチスクリーンSCの右下側を頻繁にタッチする場合には、プレーヤは右利きであると推定する。一方、タッチスクリーンSCの左下側を頻繁にタッチする場合には、プレーヤは左利きであると推定する。この推定処理は、AI処理などの機械学習処理により行ってもよい。
【0113】
またスマートフォン等の端末装置10が縦画面表示の場合には、図17に示すように、縦画面表示における右下側の位置に仮想タッチ領域VTAを設定する。なおプレーヤが左利きである場合には、縦画面表示における左下側の位置に仮想タッチ領域VTAを設定する。一方、端末装置10が横画面表示の場合には、図17に示すように、横画面表示における右下側の位置に仮想タッチ領域VTAを設定する。なおプレーヤが左利きである場合には、横画面表示における左下側の位置に仮想タッチ領域VTAを設定する。縦画面表示と横画面表示の切り替えは、端末装置10が有するジャイロセンサや加速度センサなどの姿勢センサを用いた姿勢検出により実現できる。
【0114】
横画面表示における右下側の位置は縦画面表示における右上の位置に対応するため、図17では縦画面表示と横画面表示とで、タッチスクリーンSCにおける仮想タッチ領域VTAの位置が変更されている。また縦画面表示であるか横画面表示であるかに応じて、仮想タッチ領域VTAの形状を変更してもよい。例えば仮想タッチ領域VTAの縦横比を変更する。このように縦画面表示なのか横画面表示なのかに応じて、仮想タッチ領域VTAのサイズ又は形状等を変更することで、縦画面表示及び横画面表示の各表示に好適なサイズ又は形状等に仮想タッチ領域VTAを設定できるようになる。
【0115】
また図18では、図3に示すような親指による仮想タッチ領域VTAへのタッチ操作のし易さを考慮して、仮想タッチ領域VTAの形状(境界の形状)を扇形にしている。このような形状にすれば、プレーヤが片手で端末装置10を持ちながらゲーム操作を行う場合に、仮想タッチ領域VTAでのタッチ操作によるタッチ操作座標の指示が容易になり、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。なお仮想タッチ領域VTAの位置、サイズ又は形状については、例えばオプション画面などにおいてプレーヤが設定できるようにすることが望ましい。例えばプレーヤのカスタマイズにより仮想タッチ領域VTAの位置、サイズ又は形状を可変に設定できるようにする。
【0116】
図19は仮想タッチ領域の変更処理を説明するフローチャートである。まずゲーム進行状況、プレーヤの操作履歴などのゲームプレイ状況、或いはプレーヤが操作するキャラクタの状況などのゲーム状況を取得する(ステップS41)。例えばゲーム処理部108での各種のゲーム処理に応じてゲーム状況を判断する。次にゲーム状況が仮想タッチ領域の変更条件を満たしたか否かを判断する(ステップS42)。そして変更条件を満たした場合には、ゲーム状況に応じた仮想タッチ領域の変更処理を行う(ステップS43)。
【0117】
このように本実施形態では、ゲーム状況に応じて仮想タッチ領域を変更する。例えばゲーム状況に応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状等を変更する。例えば細かいゲーム操作が要求されるようなゲーム状況では、図3のような仮想タッチ領域内への親指によるタッチ操作が難しくなる。従って、このようなゲーム状況になった場合には、仮想タッチ領域のサイズを拡大する。一方、細かいゲーム操作が不要なゲーム状況では、仮想タッチ領域のサイズを縮小する。例えば第1のゲーム状況では、タッチスクリーンの右隅又は左隅に対して極小のサイズの仮想タッチ領域を設定して、第1のゲーム状況から第2のゲーム状況になった場合に、仮想タッチ領域のサイズを図3に示すような通常サイズに戻すようにしてもよい。或いは、プレーヤのタッチ操作についての操作履歴をモニターし、操作履歴に応じた位置、サイズ又は形状に、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を設定してもよい。或いはプレーヤのゲーム成績やゲームレベルに応じた位置、サイズ又は形状に、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を設定してもよい。例えばプレーヤのゲーム成績が所定成績になった場合や、プレーヤのゲームレベルが所定レベルになった場合に、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を、ゲーム操作に好適な位置、サイズ又は形状に設定する。例えばプレーヤのゲーム成績又はゲームレベルが所定成績又は所定レベルになった場合に、図18に示すような特殊な形状の仮想タッチ領域の設定を許可する。或いは、プレーヤが使用するキャラクタの種類又はサイズなどに応じて、仮想タッチ領域の位置、サイズ又は形状を設定してもよい。例えばキャラクタの種類に応じて、仮想タッチ領域の形状を変更したり、キャラクタのサイズに応じて、仮想タッチ領域のサイズを変更する。このようにすれば、ゲーム状況に応じた適切な位置、サイズ又は形状に、仮想タッチ領域を設定することが可能になり、プレーヤのゲーム操作環境の向上を図れる。
【0118】
また本実施形態では、仮想タッチ領域へのタッチ操作が行われた後、プレーヤの指等のタッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標を、入力座標に設定する。例えばタッチ操作部位がタッチスクリーンにタッチしたタイミングでのタッチ操作座標ではなく、タッチ操作部位がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作部位に対応するマッピング座標を、入力座標に設定する。図20は、タッチ操作部位が離れたタイミングでのタッチ操作座標を入力座標に設定する処理を説明するフローチャートである。
【0119】
まず仮想タッチ領域に対してタッチ操作が行われたか否かを判断する(ステップS51)。そしてタッチ操作が行われた場合には、プレーヤのタッチ操作部位である指がタッチスクリーンから離れた否かを判断する(ステップS52)。この場合に、指がタッチスクリーンから離れるタイミングまでのタッチ操作座標を、記憶部170に順次に保存しておく。そして指がタッチスクリーンから離れたと判断された場合には、指がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標を、入力座標に設定する(ステップS53)。例えば記憶部170に保存されるタッチ操作座標群のうち、指がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標を選択して、入力座標に設定する。そして入力座標に基づいて、ゲーム処理を実行する(ステップS54)。
【0120】
このようにすれば、プレーヤは、タッチ操作部位である指により仮想タッチ領域のタッチ操作を行った後、指をちょっと動かしてタッチ操作位置を修正できるようになる。そして、その後に指がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標に対応するマッピング座標が、入力座標として設定されて、ゲーム処理が実行されるようになる。
【0121】
なお指がタッチスクリーンから離れたタイミングでのタッチ操作座標を保存しておき、プレーヤが例えば再タップするなどの所定の操作を行った場合に、保存したタッチ操作座標を入力座標として確定するようにしてもよい。
【0122】
また本実施形態では、タッチスクリーンにおいて仮想タッチ領域を識別表示する処理を行う。例えば図21では、タッチスクリーンSCに対して、仮想タッチ領域VTAの境界VTDを表示する識別表示を行うことで、仮想タッチ領域VTAの位置、サイズ、形状等をプレーヤに識別させている。このような仮想タッチ領域VTAの識別表示を行うことで、どの範囲の領域でタッチ操作を行えばよいのかを、プレーヤは視覚的に識別できるようになるため、プレーヤの操作インターフェース環境を向上できる。
【0123】
また図22では、タッチスクリーンSCに対して、仮想タッチ領域VTAの左上のコーナー位置を示すマーカMKを表示する識別表示を行うことで、仮想タッチ領域VTAの位置、サイズ等をプレーヤに識別させている。なお図16の左利き用の場合には、仮想タッチ領域VTAの右上のコーナー位置を示すマーカMKを表示すればよい。或いはプレーヤが仮想タッチ領域VTA内にタッチしたタイミングでは、図21に示すように仮想タッチ領域VTAの境界VTDを表示する識別表示を行い、タッチタイミングから所定時間が経過すると、図22に示すように、マーカMKだけを表示する簡素な識別表示を行うようにしてもよい。図21のように仮想タッチ領域VTAの境界VTDを表示すると、この境界VTDの表示が邪魔になってゲーム画像が見えにくくなってしまうおそれもある。これに対して、図22のようにマーカMKだけを表示する識別表示では、境界VTDの表示に比べて、ゲーム画像の表示に邪魔にならず、ゲーム画像が見えにくくなってしまうのを抑制できるようになる。
【0124】
なお仮想タッチ領域を識別表示する処理は図21図22には限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば仮想タッチ領域とそれ以外の領域とで色味や輝度を異ならせるような識別表示を行ってもよい。例えば仮想タッチ領域に対して、所定色の矩形の半透明画像をα合成する識別表示を行ってもよい。或いは仮想タッチ領域の輝度を、タッチスクリーンのそれ以外の領域の輝度に比べて、高くするような識別表示を行ってもよい。
【0125】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(タッチ操作部位等)と共に記載された用語(指等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またタッチ操作座標の受け付け処理、タッチ操作座標にマッピング座標を対応づける処理、入力座標の設定処理、ゲーム処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法・処理・構成も本開示の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0126】
SC タッチスクリーン、VTA 仮想タッチ領域、VTD 境界、
TC、TC1~TC4 タッチ操作座標、MC、MC1~MC4 マッピング座標、
CH キャラクタ、CHE1~CHE3 敵キャラクタ、
EF エフェクト、VTD 境界、MK マーカ、OTA 領域外、
10 端末装置、100 処理部、102 受け付け部、
104 仮想タッチ領域処理部、106 入力処理部、108 ゲーム処理部、
120 表示処理部、130 音処理部、160 操作部、162 撮像部、
170 記憶部、176 仮想タッチ領域情報記憶部、178 描画バッファ、
180 情報記憶媒体、190 タッチパネルディスプレイ、192 音出力部、
194 I/F部、195 携帯型情報記憶媒体、196 通信部、
図1
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