(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-25
(45)【発行日】2024-01-09
(54)【発明の名称】電力制御方法、電力制御システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/14 20060101AFI20231226BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20231226BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20231226BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
H02J3/14
H02J3/32
H02J3/38 110
H02J13/00 311T
H02J13/00 311A
(21)【出願番号】P 2019211711
(22)【出願日】2019-11-22
【審査請求日】2022-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000183646
【氏名又は名称】出光興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】薄田 健一
(72)【発明者】
【氏名】橋本 和則
(72)【発明者】
【氏名】尾定 佑太郎
【審査官】早川 卓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-125907(JP,A)
【文献】特開2014-164729(JP,A)
【文献】特開2003-032889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J13/00
H02J3/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の速い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令であってある期限までに当該電力系統における消費電力を減らす下げ指令を受信するステップと、
前記下げ指令に応じて、優先度に応じて選択された前記自家発電設備で発電を開始させるステップと、
前記期限までに前記第1需要家が前記下げ指令において指定された電力調整を達成できそうか、前記自家発電設備の稼働状況を用いて判断をするステップと、
前記下げ指令に応えられないと判断された場合、当該下げ指令おいて指定された電力調整量と当該
判断された時点における前記自家発電設備の発電量との差分を定量化するステップと、
複数の候補の中から、前記自家発電設備より応答の速い前記電気設備であって、
前記判断された時点で不足している電力調整量を出力でき、かつ
前記自家発電設備による発電量が要求される電力調整量に達するまでの間において不足が見込まれる電力量を出力できる
前記電気設備を特定するステップと、
前記差分を補償するように、前記特定された電気設備を有する前記第2需要家を制御するステップと
を有する電力制御方法。
【請求項2】
前記第1需要家の稼働状況を監視するステップ
を有し、
前記判断をするステップにおいて、前記監視された稼働状況を参照して、前記第1需要家において前記指令に応えられるか判断される
請求項1に記載の電力制御方法。
【請求項3】
前記指令を受信すると、前記第1需要家における電力調整の時間変化の予測をするステップを有し、
前記判断をするステップにおいて、前記予測の結果を参照して前記第1需要家が前記指令に応えられるか判断し、
前記定量化するステップにおいて、前記予測の結果を参照して当該指令との差分を定量化する
請求項2に記載の電力制御方法。
【請求項4】
前記指令を受信すると、当該指令に応じて前記第2需要家よりも前に前記第1需要家における発電量又は消費電力量を調整するステップを有し、
前記指令を受信してから所定の時間が経過した時点において、前記稼働状況を参照して前記第1需要家における電力調整の実績が当該時点における電力調整の期待値に達していない場合、前記判断をするステップにおいて前記第1需要家が前記指令に応えられないと判断し、
前記制御するステップにおいて前記差分を補償するように前記第2需要家を制御する
請求項2に記載の電力制御方法。
【請求項5】
前記制御するステップにおいて、前記負荷の稼働タイミングが制御される
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力制御方法。
【請求項6】
前記制御するステップにおいて、前記電気設備の稼働タイミングが制御される
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電力制御方法。
【請求項7】
前記電気設備が蓄電池であり、
前記制御するステップにおいて、前記蓄電池の充放電タイミングが制御される
請求項6に記載の電力制御方法。
【請求項8】
前記電気設備が、蓄電池である
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電力制御方法。
【請求項9】
電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の早い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令であってある期限までに当該電力系統における消費電力を減らす下げ指令を受信する受信手段と、
前記下げ指令に応じて、優先度に応じて選択された前記自家発電設備で発電を開始させる制御手段と、
前記期限までに前記第1需要家が前記下げ指令において指定された電力調整を達成できそうか、前記自家発電設備の稼働状況を用いて判断する判断手段と、
前記下げ指令に応えられないと判断された場合、当該下げ指令おいて指定された電力調整量と当該
判断された時点における前記自家発電設備の発電量との差分を定量化する定量化手段と、
複数の候補の中から、前記自家発電設備より応答の速い前記電気設備であって、
前記判断された時点で不足している電力調整量を出力でき、かつ
前記自家発電設備による発電量が要求される電力調整量に達するまでの間において不足が見込まれる電力量を出力できる
前記電気設備を特定する特定手段と、
前記差分を補償するように、前記特定された電気設備を有する前記第2需要家を制御する制御手段と
を有する電力制御システム。
【請求項10】
コンピュータに、
電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の早い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令であってある期限までに当該電力系統における消費電力を減らす下げ指令を受信するステップと、
前記下げ指令に応じて、優先度に応じて選択された前記自家発電設備で発電を開始させるステップと、
前記期限までに前記第1需要家が前記下げ指令において指定された電力調整を達成できそうか、前記自家発電設備の稼働状況を用いて判断するステップと、
前記下げ指令に応えられないと判断された場合、当該下げ指令おいて指定された電力調整量と当該
判断された時点における前記自家発電設備の発電量との差分を定量化するステップと、
複数の候補の中から、前記自家発電設備より応答の速い前記電気設備であって、
前記判断された時点で不足している電力調整量を出力でき、かつ
前記自家発電設備による発電量が要求される電力調整量に達するまでの間において不足が見込まれる電力量を出力できる
前記電気設備を特定するステップと、
前記差分を補償するように、前記特定された電気設備を有する前記第2需要家を制御するステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーチャルパワープラントにおける電力制御に関する。
【背景技術】
【0002】
需要家のエネルギーリソースを活用する仕組みや、需要家の受電電力量を変化させるデマンドレスポンス(DR:Demand Response)の取り組みが考えられている。この取り組みにおいて、エネルギーリソースとして、電気自動車の蓄電池や需要家が有する蓄電池を利用することが開示されている(特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-148679号公報
【文献】特開2019-134522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、エネルギーリソースによっては、デマンドレスポンスの指令によって要請された時間までに要請された量の受電電力量を調整することが難しい場合がある。これに対し本発明は、エネルギーリソースを有効活用し、且つ、指令に適切に応じることが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の速い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令を受信するステップと、前記第1需要家が前記指令に応えられるか判断をするステップと、前記指令に応えられないと判断された場合、当該指令との差分を定量化するステップと、前記差分を補償するように、前記第1需要家及び前記第2需要家の少なくとも一方を制御するステップとを有する電力制御方法を提供する。
【0006】
本発明の別の態様は、電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の早い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令を受信する受信手段と、前記第1需要家が前記指令に応えられるか判断する判断手段と、前記指令に応えられないと判断された場合、当該指令との差分を定量化する定量化手段と、前記差分を補償するように、前記第1需要家及び前記第2需要家の少なくとも一方を制御する制御手段とを有する電力制御システムを提供する。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、コンピュータに、電力を生成する自家発電設備及び当該自家発電設備により生成された電力を消費する負荷を含む第1需要家、並びに当該自家発電設備より応答の早い電気設備を含む第2需要家を有する1以上の電力系統に対する、電力調整の指令を受信するステップと、前記第1需要家が前記指令に応えられるか判断するステップと、前記指令に応えられないと判断された場合、当該指令との差分を定量化する定量化手段と、前記差分を補償するように、前記第1需要家及び前記第2需要家の少なくとも一方を制御するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、エネルギーリソースを有効活用し、且つ、指令に適切に応じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】VPPを事業として行う際のプレイヤーを示す図。
【
図2】一実施形態に係るVPPの概要を例示する図。
【
図5A】VPPの一実施形態に係る動作を例示するシーケンスチャート。
【
図5B】VPPの一実施形態に係る動作を例示するシーケンスチャート。
【
図8A】VPPの変形例に係る動作を例示するシーケンスチャート。
【
図8B】VPPの変形例に係る動作を例示するシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.関連技術
発電に関し、一般に電力は貯めることが難しいので、時々刻々と変化する需要に応じて供給すなわち発電量が調整されなければならない。この需給調整は、電力会社の大きな役割の一つであった。そのため電力会社は、最大の需要に対応できるだけの発電設備を備えなければならず、大きな負担となっていた。この問題に対し、バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant、仮想発電所、以下VPPという。)という概念が提唱されている。VPPとは、工場や家庭などが有するエネルギーリソースを高度なエネルギーマネジメント技術により遠隔・統合制御し、あたかも1つの発電所のように機能させることで、需給調整機能を実現しようとするものである。
【0011】
図1は、VPPを事業として行う際のプレイヤーを示す図である。VPPは、発電所と同等の機能を提供する。VPPは、例えば、サービスを受給する一般送配電事業者や電力小売業者などの事業者(例えば、電力会社)に対して需給調整サービスを提供する。VPPは、アグリゲーター及び複数の需要家を含む。なお、各プレイヤーの数は任意であり、図示した例に限定されない。また、事業者は、電力会社に限定されない。VPPにおける需給調整は次のように行われる。(1)電力会社が、アグリゲーターに需給調整を依頼する。(2)アグリゲーターが、需要家に需給調整を依頼する。(3)アグリゲーターは、需要家における需給調整量を束ねる。(4)アグリゲーターは、束ねられた需給調整量を電力会社に提供する。(5)電力会社は、アグリゲーターに報酬を提供する。(6)アグリゲーターは、需要家に報酬を提供する。このように、アグリゲーターは、電力会社からの多くの依頼に応えることで多くの報酬を得ることができる。
【0012】
需要家の中には、自家発電設備を有するものがある。自家発電設備は、比較的大量の電力需要をまかなえる設備であるが、一般に応答が遅いという問題がある。例えば最大出力2.5MWであるが、最大出力に到達するのに30分かかる自家発電設備を考える。例えば、電力会社から「15分以内に電力需要を2.5MW減らせ」という依頼があった場合、依頼を受けてからこの自家発電設備を稼働したのでは依頼に応えることができない。本実施形態はこの問題に対処する。
【0013】
2.構成
図2は、一実施形態に係るVPP1の概要を例示する図である。この例において、VPP1は、アグリゲーター10及び需要家20を含む。複数の需要家20の各々を区別するときは、需要家20[1]、需要家20[2]、…と記載する。ここで「需要家」とは電力の供給を受けて使用する者をいい、例えば、工場、事業所、一般家庭、事務所、商店、及び飲食店のいずれかである。また、電力系統とは、電力を需要家の受電設備に供給するための、発電、変電、送電、及び配電を統合したシステムをいう。この例において複数の需要家20の一部は、他の一部とは異なる電力会社から電力の供給を受けてもよい。すなわち、電力会社9は、1以上の電力系統に対し需給調整を要求してもよい。
【0014】
一般にアグリゲーター等(本実施形態では、単にアグリゲーターと呼ぶ)は、需要家側エネルギーリソースや分散型エネルギーリソースを統合制御し、送配電事業者、小売電気事業者、需要家、及び発電事業者といった取引先に対し、調整力、インバランス回避、電力料金削減、及び出力抑制回避等の各種サービスを提供する事業者のことをいう。この例において、アグリゲーター10は、電力会社9に対しては需給調整サービスを、需要家20に対しては電力料金削減サービスを、それぞれ提供する。アグリゲーター10は、制御装置11を有する。制御装置11は、電力会社9(正確には「電力会社9のコンピュータ装置」であるが、以下単に電力会社9という。)からの指令を受け、需要家20を制御する。
【0015】
需要家20[1]は、アグリゲーター10の管理下にある需要家(第1需要家の一例)である。需要家20[1]は、自家発電設備21及び負荷22を有する。自家発電設備21は、需要家20[1]が自ら消費するための電力を生成する設備である。自家発電設備21は、水力、火力、又は新エネルギー(例えば、風力、太陽光、地熱、又はバイオマス等)等、どのような原動力を用いたものでもよい。負荷22は電力(系統から供給される電力又は自家発電設備21により生成される電力)を消費する設備である。一例において、需要家20[1]は工場であり、負荷22は工場内の設備(例えば、工作装置、電気炉、又はエレベーター等)である。
【0016】
需要家20[2]は、アグリゲーター10の管理下にある需要家(第2需要家の一例)である。需要家20[2]は、電気設備23を有する。電気設備23は、自家発電設備21よりも電力の供給量は低いが、応答が速い電気設備である。「応答が速い」とは、指令を受けてから所定量の電力を出力できる状態になるまでの時間が短いことをいう。一例において、需要家20[2]は事業所又は工場であり、電気設備23は蓄電池である。なおここで蓄電池とは、二次電池本体及び二次電池の充放電を制御するコントローラーを組み合わせた装置をいう。
【0017】
図3は、制御装置11の機能構成を例示する図である。制御装置11は、記憶手段111、監視手段112、受信手段113、判断手段114、定量化手段115、及び制御手段116を有する。記憶手段111は、各種のデータ及びプログラムを記憶する。この例において、記憶手段111が記憶するデータには、自家発電設備21の稼働状況を示すデータ及び電気設備23の稼働状況を示すデータが含まれる。さらに、記憶手段111が記憶するデータには、複数の需要家20の各々について、需要家20の識別子とその需要家20が有する設備の識別子とを対応づける情報が含まれる。さらに、記憶手段111が記憶するデータには、需要家20が有する各設備の特性(例えば、定格消費電力、定格出力、及び応答速度等)が含まれる。
【0018】
監視手段112は、需要家20が有する電気設備の稼働状況を監視する。この例において、監視手段112は、自家発電設備21、負荷22、及び電気設備23の稼働状況を監視する。監視手段112は、自家発電設備21及び電気設備23の稼働状況を示すデータを記憶手段111に書き込む。受信手段113は電力会社9からの指令(又は依頼)を受信する。判断手段114は、需要家20[1]がこの指令に応えられるか判断する。需要家20[1]がこの指令に応えられないと判断された場合、定量化手段115は、指令との差分を定量化する。制御手段116は、この判断結果及び定量化された差分に応じて、第1需要家及び第2需要家の少なくとも一方、この例においては需要家20[1]及び需要家20[2]の少なくとも一方を制御する。例えば、判断手段114による判断の結果が指令に応えられないことを示す場合、制御手段116は、定量化手段115が定量化した差分を補償するように、需要家20[1]及び需要家20[2]の少なくとも一方を制御する。なお「第2需要家」は複数の需要家20を含んでもよく、この場合において「第1需要家及び第2需要家の少なくとも一方」は、(a)第1需要家のみ、(b)単一の第2需要家のみ、(c)2以上の第2需要家、(d)第1需要家及び単一の第2需要家、及び(e)第1需要家及び2以上の第2需要家、の5つの例を包含する。
【0019】
図4は、制御装置11のハードウェア構成を例示する図である。制御装置11は、CPU101、メモリ102、ストレージ103、及び通信IF104を有するコンピュータ装置である。CPU101は、プログラムに従って他のハードウェア要素を制御する処理装置である。メモリ102は、CPU101が処理を実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ103は、プログラム及びデータを記憶する補助記憶装置である。通信IF104は、所定の通信規格に従って他の装置と通信するための装置である。所定の規格は例えばイーサネット(登録商標)であり、制御装置11はインターネット又は専用網を介して、電力会社9のコンピュータ装置及び需要家20の装置と通信する。
【0020】
この例において、ストレージ103は、コンピュータ装置をアグリゲーター10の制御装置11として機能させるためのプログラム(以下「制御プログラム」という)を記憶する。制御プログラムを実行している状態において、CPU101が監視手段112、判断手段114、定量化手段115、及び制御手段116の一例である。メモリ102及びストレージ103の少なくとも一方が記憶手段111の一例である。通信IF104が受信手段113の一例である。
【0021】
需要家20においては、各設備に例えばIoTデバイスが設置される。IoTデバイスは、例えば、センサー、プロセッサ、及び通信IFを有する。これらのIoTデバイスは、それぞれ、各設備に関する物理現象を測定、検知、又は観測し、その結果を示すデータを他の装置に送信する。なお図示は省略したが、各需要家20は、制御装置11との通信を中継するための中継装置を有し、その需要家20に属する設備は、この中継装置を介して制御装置11にデータを送信してもよい。あるいは、IoTデバイスが直接、制御装置11にデータを送信してもよい。あるいは、設備が通信機能を有している場合には、その設備はIoTデバイスを介さず、自身の通信機能を用いて制御装置11にデータを送信してもよい。また、IoTデバイスは、制御装置11等の他の装置からの指示に応じて、設備を制御する機能(例えば、設備を起動したり、停止したり、出力を変更したりする機能)を有してもよい。各設備の稼働状況を示すデータ(以下「稼働データ」という)を制御装置11に送信する。稼働データは、例えば、発電装置であれば発電量、負荷であれば稼働中であるか否か及び消費電力量、蓄電池であれば蓄電量(又は残量)に関する情報を含む。
【0022】
3.動作
3-1.動作例1
図5A及び
図5Bは、VPP1の一実施形態に係る動作を例示するシーケンスチャートである。なお以下において記憶手段111等の機能要素を処理の主体として記載することがあるが、これは、制御プログラムを実行しているCPU101の制御下で、ストレージ103等のハードウェア要素が他のハードウェア要素と協働して処理を行うことを意味する。
【0023】
ステップS101において、自家発電設備21は、稼働データを制御装置11に送信する。ここで、「自家発電設備21がデータを送信する」という記載は、自家発電設備21に設置されたIoTデバイスが自家発電設備21の状態を検知し、このIoTデバイスが、検知した情報をデータ化して送信することを意味する。以下、負荷22及び電気設備23についても同様である。自家発電設備21から送信される稼働データは、自家発電設備21が稼働しているか否か(すなわち発電しているか否か)を示す情報、発電している場合にはその発電量を示す情報、これらの情報が取得された時刻を示すタイムスタンプ、及び自家発電設備21の識別子を含む。
【0024】
ステップS102において、負荷22は、稼働データを制御装置11に送信する。負荷22から送信される稼働データは、負荷22が稼働しているか否かを示す情報、稼働している場合にはその消費電力量を示す情報、これらの情報が取得された時刻を示すタイムスタンプ、及び負荷22の識別子を含む。
【0025】
ステップS103において、電気設備23は、稼働データを制御装置11に送信する。この例において、電気設備23は蓄電池である。電気設備23から送信される稼働データは、この蓄電池が蓄えている電気量を示す情報、この蓄電池がいま放電中であるか充電中であるかを示す情報、これらの情報が取得された時刻を示すタイムスタンプ、及び蓄電池の識別子を含む。
【0026】
制御装置11において、受信手段113は、自家発電設備21、負荷22、及び電気設備23から稼働データを受信する。監視手段112は、これらの稼働データを記憶手段111に書き込む(ステップS104)。なお、各設備の稼働データが記憶手段111に書き込まれるという意味において、この処理は、監視手段112が各設備の稼働状況を監視することに相当する。
【0027】
図6は、稼働データを例示する図である。この例において、稼働データは、設備ID及び設備属性情報を含む。設備IDは、その設備の識別子である。設備属性情報は、設備の属性を示す情報である。この例において、設備属性情報は、項目として「種別」、「候補」、「特性」、及び「稼働状況」を含む。項目「種別」は、その設備の種別を示す。項目「候補」は、その設備が主設備又は従設備の候補となり得るか否かを示す。主設備及び従設備については後述する。項目「特性」は、その設備の特性、特に、電力の供給及び消費に関する特性を含む。具体的には、自家発電設備に対しては「最大出力」及び「応答速度」の情報が、工作装置に対しては「消費電力」の情報が、蓄電池に対しては「最大出力」、「定格容量」、及び「応答速度」の情報が、それぞれ含まれる。なお、設備の特性のうち応答速度については後述する。項目「稼働状況」は、その設備が稼働中であるか停止中であるかを示す。その設備は電力の供給を行うことができる設備であれば、電力の供給能力を示す情報、具体的には、発電設備であれば発電量、蓄電池であれば蓄電量を示す情報を含む。
【0028】
再び
図5A及び
図5Bを参照する。ステップS105において、受信手段113は、電力会社9から電力調整の指令を受信する。電力調整の指令は、何時までに、これだけの消費電力量を、減らせ/増やせ、という情報を含む。一例において、この指令は「今から15分後までに、受電量を2.5MW減らせ」という情報を含む。電力会社9においては、電力品質を維持するため、中央給電指令所が、需要と供給とを一致させるための制御を行っており、この指令はその制御の一環である。電力会社9は、この制御のために必要な調整力(すなわち電源等)を、VPP1から調達する。電力調整の指令は、例えば、以下の事象(1)~(3)のいずれかに起因して発生する。
(1)予測誤差。
(2)時間内変動。
(3)電源脱落。
予測誤差は、発電の計画値と実績値との差である。予測誤差において、計画値及び実績値は、所定期間(例えば30分間)の平均値を用いて評価される。時間内変動は、(1)の所定期間未満の細かい期間における需要と供給との差である。電源脱落は、発電装置の故障等、予想外の発電量低下による需要と供給との差である。
【0029】
ここではまず、電力会社9から消費電力量を減らせという指令(以下「下げ指令」という)を受信手段113が受信した場合を考える。電力会社9から下げ指令を受信すると、制御手段116は、まず対象となる設備を特定する。電力会社9から下げ指令を受信したときに最初に制御の対象となる設備を「主設備」という。この例において、主設備は自家発電設備21である。VPP1において、各設備にはあらかじめ主設備となる優先度が割り当てられている。各設備と主設備の優先度とを対応させる情報は、記憶手段111に記憶されている。制御手段116は、この情報を参照し、その時点で稼働していない主設備候補のうち、優先度が最も高い設備を主設備として特定する。
【0030】
ステップS106において、制御手段116は、受信した指令に応じて、従たる需要家よりも前に主たる需要家における発電量又は消費電力量を調整する。この例において、制御手段116は、発電量を増やすよう、主設備、この例においては自家発電設備21を制御する。これは、自家発電設備21における発電量を増やすことにより、電力会社9から供給を受ける電力量を減らす趣旨である。自家発電設備21が例えば発電をしていない状態であった場合、制御手段116は、自家発電設備21が発電を開始するよう、自家発電設備21に指示を送信する。なお、制御手段116が「自家発電設備21に指示を送信する」とは、自家発電設備21に設置されているIoTデバイスに対し、自家発電設備21に発電を開始させるための信号を出力することをいう。負荷22及び電気設備23についても同様である。
【0031】
制御手段116が主設備(自家発電設備21)に発電を開始させた後も、監視手段112は継続的に各設備の稼働状況を監視する。受信手段113が下げ指令を受信してから所定の時間が経過した時点で、判断手段114は、対象となる需要家20がこの指令に応えられるか判断する(ステップS107)。この判断の際、判断手段114は、記憶手段111に記憶されている稼働状況を参照する。対象となる需要家20(以下、「主たる需要家20」という)は、主設備を有する需要家20、この例では需要家20[1]である。具体的には、判断手段114は、受信手段113が下げ指令を受信してから所定の時間が経過した時点で、自家発電設備21による発電量が所定の基準(電力調整の期待値の一例)に達したか判断する。基準に達した場合、判断手段114は、主たる需要家20がこの指令に応えられると判断する。基準に達していない場合、判断手段114は、主たる需要家20がこの指令に応えられないと判断する。主たる需要家20がこの指令に応えられないと判断された場合、定量化手段115は、指令において要求される電力調整量と、主たる需要家20において対応可能な電力調整量との差分を定量化する(ステップS108)。制御手段116は、この差分を補償するように(すなわち差分をゼロに近づけるように)、需要家20を制御する(ステップS109)。この例では、制御手段116は、従たる需要家20(後述)の設備である電気設備23を制御する。しかし、制御の対象は従たる需要家20に限定されず、主たる需要家20が制御されてもよい。
【0032】
図7は、VPP1の受電量の時間変化を例示する図である。ここでは4つのグラフを示す。一番上のグラフは、VPP1の受電量(すなわち電力会社9から供給を受ける電力量)の時間変化を示す。上から2番目のグラフは、自家発電設備21の発電量の時間変化を示す。上から3番目のグラフは、電気設備23(蓄電池)の放電量の時間変化を示す。一番下のグラフは、負荷22の消費電力の時間変化を示す。これらのグラフにおいて、時刻t0は受信手段113が電力会社9から、受電量をPr減らす下げ指令を受信した時刻を示す。
【0033】
以下、
図7を参照しつつ、ステップS106~S109の具体例を説明する。この例では、時刻t0において、主設備である自家発電設備21が発電を開始する(ステップS106)。この図に示すように、自家発電設備21は瞬時に最大の出力をすることができず、発電量が要求値(Pr)に達するまでには、ある時間が必要である。発電量の時間変化における傾きを自家発電設備21の「応答速度」という。なおここでは、時刻t0からtpの間、VPP1における消費電力量は図示した時間内において一定であると仮定しており、図における受電量の減少量は、自家発電設備21による発電量に相当する。
【0034】
時刻t0から所定の時間が経過した時刻tpとなった時点で、判断手段114は、自家発電設備21による発電量が所定の基準Ps[tp]に達したか判断する(ステップS107)。ここで用いられる基準Ps[tp]は、例えば次式(1)により表される。
Ps[tp]=Pr・((tp-t0)/(Tr-t0)) …(1)
ここで、Prは下げ指令において要求されている電力調整量(すなわち消費電力を減らす量)を、Trは指令により指定される電力調整の期限となる時刻を示す。すなわち、この例において、基準Ps[tp]は、指令において要求されている電力調整量及び電力調整の期限に応じて決められる、といえる。図示した例においては、自家発電設備21による発電量Po[tp]は基準Ps[tp]に達していない。この場合、定量化手段115は、要求値Prと発電量Po[tp]との差分ΔPを定量化すなわち計算する(ステップS108)。
【0035】
再び
図5A及び
図5Bを参照する。自家発電設備21による発電量Po[tp]が基準Ps[tp]に達していないと判断された場合、制御手段116は、差分ΔPをゼロに近づけるため、次に対象となる設備(以下、「従設備」という。)から電力を供給するよう、その従設備を制御する(ステップS109)。従設備は、この時点で不足している電力調整量(
図7における差分ΔP)を出力でき、かつ自家発電設備21による発電量が要求される電力調整量に達するまでの間、不足が見込まれる電力量(
図7におけるS[tp])を供給可能な設備、すなわち蓄電量がS[tp]以上である蓄電池である。制御手段116は、記憶手段111に記憶されている、需要家20が有する各設備の特性を参照し、従設備を特定する。この例において、電気設備23(蓄電池)が従設備として特定される。制御手段116は、ΔPの電力を出力するよう、従設備(電気設備23)を制御する。なお、従設備を有する需要家を「従たる需要家20」という。この例では需要家20[2]が従たる需要家20である。
【0036】
ステップS109以降、所定のタイミングにおいて(例えば、定期的に)、判断手段114及び制御手段116は、ステップS107~S109の処理を繰り返し行う。すなわち、制御手段116は、自家発電設備21の発電量が増加すると、電気設備23(蓄電池)の出力を下げ、VPP1全体として指令を達成できるように制御する。
【0037】
ステップS107~S109の処理は、下げ指令により指定された期限を過ぎた後も引き続き行われる。例えば、それまで稼働していなかった負荷22が急に稼働を開始し、消費電力量が急に増加した場合、監視手段112がこの傾向を検知し、消費電力の変動を打ち消すよう、判断手段114、定量化手段115及び制御手段116が従設備(電気設備23)の充放電を制御する。すなわち、負荷22による消費電力が急に増加した場合、電気設備23は放電を開始する(
図7のS[t1])。あるいは、それまで稼働していた負荷22が急に停止し、消費電力量が急に減少した場合、電気設備23は充電を開始する(
図7のS[t2])。このように、VPP1においては、主設備(自家発電設備21)では対応できないほど高速の、消費電力量の変動を、従設備(電気設備23(蓄電池))の充放電で打ち消している(又は吸収している)。この点に関し、電気設備23(蓄電池)に着目すると、制御手段116はその稼働タイミング、具体的には充放電タイミングを制御するといえる。
【0038】
なお、時刻tpにおいて、自家発電設備21による発電量Po[tp]が基準Ps[tp]に達したと判断された場合、定量化手段115は、差分が0であると定量化するため、制御手段116は、ステップS109の処理を行わない。
【0039】
本実施形態によれば、自家発電設備21だけでは対応できない高速の下げ指令に対しても応えることができる。
【0040】
4.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である、以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載された事項のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0041】
4-1.判断のタイミング
実施形態においては、電力会社9から下げ指令を受信すると、まず主設備(すなわち自家発電設備21)を稼働し、その稼働後、ある時間が経過した時点で発電量の実績を参照し、電力会社9の下げ指令に応えられそうか判断手段114が判断する例を説明した。しかし、判断手段114がこの判断を行うタイミングは、実施形態において説明した例に限定されない。例えば、電力会社9から下げ指令を受信すると、主設備を稼働する前に、主設備の稼働のみで電力会社9の下げ指令に応えられそうか判断手段114が予測し、その予測結果に応じて制御手段116が主設備を制御してもよい。
【0042】
図8A及び
図8Bは、VPP1の変形例に係る動作を例示するシーケンスチャートである。
図8のシーケンスは、ステップS105の処理までは
図5と共通である。電力会社9から下げ指令を受信すると、受信手段113は、下げ指令を判断手段114に通知する。この通知を受けると、判断手段114は、主設備による電力調整の時間変化を予測する(ステップS206)。これはすなわち、
図7の上から2番目のグラフに例示したような、発電量の時間変化を予測する処理である。例えば、自家発電設備21が太陽光発電又は風力発電等、発電量が外部要因(例えば気象条件等)に大きく依存する設備であった場合、判断手段114は、この外部要因に関する情報を、インターネット等を介して取得し、取得した情報を用いて電力調整の時間変化を予測する。この予測に際し、機械学習等のいわゆるAI(Artificial Intelligence)関連技術が用いられてもよい。
【0043】
ステップS207において、判断手段114は、主設備の稼働のみで電力会社9の下げ指令に応えられそうか判断する。具体的な判断手法は、
図7の上から2番目のグラフが実績ではなく予測に置き換わる点を除いては実施形態で説明したとおりである。定量化手段115は、指令において要求される電力調整量と、予測の結果に基づいて算出された電力調整量との差分を定量化する(ステップS208)。制御手段116は、この差分を補償するように、主設備又は従設備(例えば電気設備23)を制御する(ステップS209)。この例によれば、発電量が外部要因に依存する場合の電力調整をより適切に行うことができる。
【0044】
4-2.主設備の決定
主設備を特定する方法は実施形態において説明した例に限定されない。例えば、各設備の優先度が動的に決められてもよい。一例において、判断手段114は、主設備の候補の中から、下げ指令により要求される電力調整量がしきい値を超える場合には最大出力の大きい順に優先度を割り当て、要求される電力調整量がしきい値以下である場合には応答速度が高い順に優先度を割り当ててもよい。別の例において、判断手段114は、主設備の候補の中から、下げ指令により要求される電力調整量以上の最大出力を有する設備を抽出し、抽出された設備に対し応答速度の高い順に優先度を割り当ててもよい。
【0045】
あるいは、例えば、VPP1が複数の自家発電設備を含む場合、判断手段114がこれら複数の自家発電設備について電力調整の時間変化を予測し、指令を最も速く達成できると予測される設備を主設備として特定してもよい。
【0046】
4-3.従設備の決定
従設備を特定する方法は実施形態において説明した例に限定されない。例えば、各設備の優先度が動的に決められてもよい。一例において、制御手段116は、従設備の候補の中から、応答速度が最も高い設備を従設備として特定する。この場合において、従設備の候補は単一の需要家20から選択されるものに限定されず、複数の需要家20をまたいで選択されてもよい。例えば、需要家20[2]における電気設備23が第1の従設備候補であり、需要家20[1]における負荷22が第2の従設備候補であってもよい。例えば、ステップS109又はステップS209において、負荷22が制御されてもよい。
【0047】
4-4.主設備及び従設備の数
主設備及び従設備の数は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、下げ指令において要求される調整量が大きく、単一の主設備では指令に応えることが難しい場合、判断手段114は、2以上の設備を主設備として特定してもよい。この場合、判断手段114は、これら2つの主設備による発電の実績又は予測に基づいて、従設備を稼働すべきか判断する。さらに、従設備を稼働する場合において、単一の従設備では指令に応えることが難しい場合、制御手段116は、2以上の設備を従設備として特定してもよい。
【0048】
4-5.他の変形例
VPP1を構成する設備の具体例は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、電気設備23は蓄電池に限定されず、電気温水器、電気自動車、燃料電池、又は自家発電装置等、どのような設備であってもよい。同様に負荷22も実施形態の例に限定されずどのような装置でもよく、複数の装置を含んでもよい。
【0049】
なお、本実施形態では、指令の送信元が電力会社9であることを例に説明を行ったが、本開示はこれに限定されない。例えば、VPP1が複数のアグリゲーター10を含む場合、VPP1は、電力会社9からの指令を受け付け、複数のアグリゲーター10の内、その指令に応じることが可能な1以上のアグリゲーター10にその指令の一部又は全部を送信する機能(いわゆるアグリゲーションコーディネーターの機能)を含んでもよい。この場合において、アグリゲーションコーディネーターの機能は、電力会社9のコンピュータ装置に実装されてもよいし、アグリゲーター10のコンピュータ装置に実装されてもよいし、その他の事業者のコンピュータに実装されてもよい。つまり、制御装置11は、上位システムから指令を受信すればよく、指令の送信元は特に限定されない。
【0050】
本実施形態では下げ指令の例を用いて説明を行ったが、本開示はこれに限定されない。例えば需要家20において消費電力の高い設備を定常的に稼働している場合は、その設備の発電量を減らすことで、上げ指令に応えてもよい。
【0051】
本実施形態では、監視手段112が自家発電設備21、負荷22、及び電気設備23の稼働状況をそれぞれ監視しているが、監視対象の装置はこれに限定されない。監視手段112は、需要家20の受電端における稼働状況を監視してもよい。
【0052】
各需要家20が有する設備は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、本実施形態では需要家20[2]が負荷を有していないが、需要家20[2]は負荷を有してもよい。
【0053】
本実施形態では、需要家20において受電量を減らす制御を例示したが、需要家20は逆潮流をしてもよい。逆潮流とは、自家発電設備において余剰になる電力をすべて系統に逆送することをいい、いわゆる売電のことである。この場合において、アグリゲーター10は、電力の需要調整に代えて、又は加えて、電力の供給調整を行うよう、需要家20を制御してもよい。
【0054】
CPU101等が実行するプログラムは、インターネット等の通信網を介して提供されてもよく、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の非一時的記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…VPP、9…電力会社、10…アグリゲーター、11…制御装置、20…需要家、21…自家発電設備、22…負荷、23…電気設備、101…CPU、102…メモリ、103…ストレージ、104…通信IF、111…記憶手段、112…監視手段、113…受信手段、114…判断手段、115…定量化手段、116…制御手段