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特許7413535エキシマ放電チャンバ窓の塵埃付着を減らすための方向付けられたガスパージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-04
(45)【発行日】2024-01-15
(54)【発明の名称】エキシマ放電チャンバ窓の塵埃付着を減らすための方向付けられたガスパージ
(51)【国際特許分類】
   H01S 3/036 20060101AFI20240105BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20240105BHJP
【FI】
H01S3/036
G03F7/20 502
G03F7/20 505
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022533236
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-22
(86)【国際出願番号】 US2020064124
(87)【国際公開番号】W WO2021126641
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】62/951,860
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513192029
【氏名又は名称】サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】メルキオール,ジョン,セオドア
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05373523(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0107870(US,A1)
【文献】特開平10-074993(JP,A)
【文献】特開平05-167135(JP,A)
【文献】特開平11-074601(JP,A)
【文献】米国特許第06069909(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 3/00-3/30
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、前記ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
前記チャンバに結合され、前記チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている金属フッ化物トラップと、
前記チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている窓ハウジング装置のセットと、
を備える光源装置であって、
各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって前記チャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った前記清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記インサートは、前記光学窓に沿った前記第1の流量が、前記アパーチャ装置を通る前記第2の流量以上になるように構成されている、光源装置。
【請求項2】
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、前記ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
前記チャンバに結合され、前記チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている金属フッ化物トラップと、
前記チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている窓ハウジング装置のセットと、
を備える光源装置であって、
各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって前記チャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った前記清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記インサートは、前記光学窓に沿った前記第1の流量を減少させ、前記アパーチャ装置を通る前記第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを備える、光源装置。
【請求項3】
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、前記ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
前記チャンバに結合され、前記チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている金属フッ化物トラップと、
前記チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている窓ハウジング装置のセットと、
を備える光源装置であって、
各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって前記チャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った前記清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記窓ハウジング装置は、前記窓ハウジングの入力ポートと前記金属フッ化物トラップの前記出力ポートとの間に配置された、ボアを有するプラグを更に備える、光源装置。
【請求項4】
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、前記ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
前記チャンバに結合され、前記チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている金属フッ化物トラップと、
前記チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている窓ハウジング装置のセットと、
を備える光源装置であって、
各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって前記チャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った前記清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
複数のタングが、前記アパーチャ装置の外面に配置され、前記アパーチャ装置の周囲を前記インサートに向かって流れるように、前記清浄ガスを導くように構成され、
前記複数のタングは、前記アパーチャ装置の前記外面よりも大きい外径を有して、前記清浄ガスが貫流するためのギャップを提供する、光源装置。
【請求項5】
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、前記ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
前記チャンバに結合され、前記チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている金属フッ化物トラップと、
前記チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている窓ハウジング装置のセットと、
を備える光源装置であって、
各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって前記チャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った前記清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記窓ハウジングは、前記光学窓からのフレネル反射を捕捉及び吸収して前記光学窓にとって所望の反射-透過比を実現するように構成されたフレネルビーム捕捉ポケットを備える、光源装置。
【請求項6】
前記ガス放電媒体は、エキシマ及び/又はエキシプレックスを含む、請求項1から5の何れか一項に記載の光源装置。
【請求項7】
前記チャンバの周囲に光共振器を形成するように構成された光学要素のセットを更に備える、請求項1から6の何れか一項に記載の光源装置。
【請求項8】
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された、窓ハウジング装置であって、
前記光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記窓ハウジングは、前記窓ハウジング内に、前記アパーチャ装置及び前記インサートを受け取るように構成されたボアを含む、窓ハウジング装置。
【請求項9】
前記ボアは、前記窓ハウジング装置内の前記清浄ガスの体積を増加させるように構成されたアンダーカット及び/又は窪みを備える、請求項に記載の窓ハウジング装置。
【請求項10】
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された、窓ハウジング装置であって、
前記光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
複数のタングは、前記アパーチャ装置の外面に沿って配置され、前記アパーチャ装置の周囲を前記インサートに向かって流れるように、前記清浄ガスを導くように構成されており、
前記複数のタングは、対称的に配置されている、窓ハウジング装置。
【請求項11】
前記アパーチャ装置の前記複数のタングは、前記インサート内の複数の窪みに機械的に嵌合する、請求項10に記載の窓ハウジング装置。
【請求項12】
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された、窓ハウジング装置であって、
前記光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記アパーチャ装置は、チャンバに向かって前端部から後端部へと減少する直径を有する少なくとも5つのセルを備える、窓ハウジング装置。
【請求項13】
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された、窓ハウジング装置であって、
前記光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記窓ハウジング装置は、前記光学窓に沿った前記第1の流量が、前記アパーチャ装置を通る前記第2の流量以上になるように構成されている、窓ハウジング装置。
【請求項14】
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された、窓ハウジング装置であって、
前記光学窓を支持している窓ハウジングと、
前記窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、前記アパーチャ装置を通って前記光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートであって、前記インサートは、前記光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、前記アパーチャ装置を通る前記清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備え、
前記インサートは、前記光学窓に沿った前記第1の流量を減少させ、前記アパーチャ装置を通る前記第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを備える、窓ハウジング装置。
【請求項15】
窓ハウジング装置内の光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らす方法であって、
金属フッ化物トラップから前記窓ハウジング装置の入力ポートを通って流れるように清浄ガスを導くことと、
前記窓ハウジング装置の窓ハウジング内に配置されたアパーチャ装置の周囲を前記アパーチャ装置と前記光学窓との間に配置されたインサートに向かって流れるように前記清浄ガスを導くことと、
前記窓ハウジング内のチャネルを通って前記光学窓の内面に沿って流れるように前記清浄ガスを導くことと、
前記光学窓から前記アパーチャ装置を通って流れるように前記清浄ガスを導くことと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記アパーチャ装置の周囲を流れるように前記清浄ガスを前記導くことは、前記アパーチャ装置の外面に配置された複数のタングを通って流れるように前記清浄ガスを導くことを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記アパーチャ装置の周囲を流れるように前記清浄ガスを前記導くことは、前記インサート内のチャネルを通って流れるように前記清浄ガスを導くことを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記光学窓から流れるように前記清浄ガスを前記導くことは、前記アパーチャ装置の前端部から後端部へと減少する直径を有する複数のセルを通って前記光学窓の前記内面から前記アパーチャ装置に向かって流れるように、前記清浄ガスを導くことを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2019年12月20日に出願された「DIRECTED GAS PURGE TO REDUCE DUSTING OF EXCIMER DISCHARGE CHAMBER WINDOWS」と題する米国特許出願第62/951,860号の優先権を主張し、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、窓ハウジング装置及びシステム、例えば、金属フッ化物塵埃付着を減らすための窓ハウジング装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、基板上に所望のパターンを適用するように構築された機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用することができる。リソグラフィ装置は、例えば、パターニングデバイス(例えば、マスク、レチクル)のパターンを、基板上に提供された放射感応性材料(フォトレジスト、又は単に「レジスト」)の層上に投影することができる。
【0004】
[0004] 基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は電磁放射を使用する場合がある。この放射の波長は、基板上に形成できるフィーチャの最小サイズを決定する。20~400nmの範囲内の波長、例えば193nm又は248nm、を有する深紫外(DUV)線を使用するリソグラフィ装置を使用して、基板上にフィーチャを形成することができる。
【0005】
[0005] 主発振器パワー増幅器(MOPA)又は主発振器パワーリング増幅器(MOPRA)は、高干渉性増幅光ビームを生成する2ステージ光共振器構成である。MOPA又はMOPRAの性能は、主発振器(MO)、パワー増幅器(PA)、及び/又はパワーリング増幅器(PRA)に強く依存する可能性がある。ガス放電媒体を取り囲むMO、PA、及び/又はPRAの電極が、時間の経過と共に劣化し、金属フッ化物塵埃を発生させる可能性がある。金属フッ化物塵埃は、MO、PA、及び/又はPRAの光学窓上に積もり、光学的損傷をもたらす可能性がある。光ビームのフルエンスは、MOよりはむしろPA又はPRAの方が高く、したがって、金属フッ化物塵埃は、時間の経過と共にPA又はPRAに早期の光学的損傷をもたらす可能性がある。更に、MO、PA、及び/又はPRAにおける金属フッ化物塵埃の循環が更に、電極からの放電電圧の低下、及びレーザー性能の低下をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0006】
[0006] したがって、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らし、窓ハウジング装置を通る流れ分布の制御を改善し、金属フッ化物トラップからの清浄ガス逆流速度を増加させることなく効率的なパージを提供し、金属フッ化物トラップと主発信器の両方の耐用寿命を延ばす必要がある。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、光源装置は、チャンバ、金属フッ化物トラップ、及び窓ハウジング装置のセットを含む。チャンバは、ガス放電媒体を保持するように構成され、ガス放電媒体は、光ビームを出力する。金属フッ化物トラップはチャンバに結合されており、チャンバから発生する金属フッ化物塵埃をトラップし、清浄ガス、すなわちフッ化物塵埃をほとんど含まないガスを、出力ポートに沿って供給するように構成されている。窓ハウジング装置のセットは、チャンバに結合されており、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている。各窓ハウジング装置は、窓ハウジング、アパーチャ装置、及びインサートを含む。窓ハウジングは光学窓を支持している。アパーチャ装置は、窓ハウジングに結合され、アパーチャ装置を通って光学窓に向かってチャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを含む。インサートは、アパーチャ装置と光学窓との間に配置されている。インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置を通る清浄ガスの第2の流量と、を制御するように構成されている。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態では、インサートは、光学窓に沿った第1の流量が、アパーチャ装置を通る第2の流量以上になるように構成されている。いくつかの実施形態では、インサートは、光学窓に沿った第1の流量を減少させ、アパーチャ装置を通る第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを含む。いくつかの実施形態では、チャネルの断面積は、第1の流量の減少と、第2の流量の増加と、に比例する。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置は、窓ハウジングの入力ポートと金属フッ化物トラップの出力ポートとの間に配置された、ボアを有するプラグを更に含む。いくつかの実施形態では、プラグ及び出力ポートは、チャンバのフレーム内に配置されている。いくつかの実施形態では、ボアは、窓ハウジング装置内への清浄ガスの流量を制御するように構成された直径を有する。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、アパーチャ装置の外面上に複数のタングが配置され、アパーチャ装置の周囲をインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成されている。いくつかの実施形態では、複数のタングは、アパーチャ装置の外面よりも大きい外径を有して、清浄ガスが貫流するためのギャップを提供する。
【0011】
[0011] いくつかの実施形態では、窓ハウジングは、清浄ガスを光学窓に沿ってフラッシュするように構成されたチャネルを含む。いくつかの実施形態では、窓ハウジングは、光学窓からのフレネル反射を捕捉及び吸収して光学窓にとって所望の反射-透過比を実現するように構成されたフレネルビーム捕捉ポケットを含む。
【0012】
[0012] いくつかの実施形態では、ガス放電媒体は、エキシマ及び/又はエキシプレックスを含む。いくつかの実施形態では、ガス放電媒体は、F2、ArF、KrF、及び/又はXeFを含む。
【0013】
[0013] いくつかの実施形態では、光源装置は、チャンバの周囲に光共振器を形成するように構成された光学要素のセットを更に含む。いくつかの実施形態では、光学要素のセットは、第1の窓ハウジング装置に光学的につながった光結合器と、第2の窓ハウジング装置に光学的につながった線幅狭隘化モジュールと、を含む。いくつかの実施形態では、光学要素のセットは、第1の窓ハウジング装置に光学的につながった波面エンジニアリングボックスと、第2の窓ハウジング装置に光学的につながったビーム反転器と、を含む。
【0014】
[0014] いくつかの実施形態では、インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量が、光学窓の内面に沿った熱境界層を減らすように構成されるように構成されている。
【0015】
[0015] いくつかの実施形態では、光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された窓ハウジング装置が、窓ハウジング、アパーチャ装置、及びインサートを含む。窓ハウジングは光学窓を支持している。アパーチャ装置は、窓ハウジングに結合されており、アパーチャ装置を通って光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを含む。インサートは、アパーチャ装置と光学窓との間に配置されている。インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置を通る清浄ガスの第2の流量と、を制御するように構成されている。
【0016】
[0016] いくつかの実施形態では、窓ハウジングは、窓ハウジング内に、アパーチャ装置及びインサートを受け取るように構成されたボアを含む。いくつかの実施形態では、ボアは、窓ハウジング装置内の清浄ガスの体積を増加させるように構成されたアンダーカット及び/又は窪みを含む。いくつかの実施形態では、窓ハウジングは、清浄ガスがアパーチャ装置を通って流れる前に、光学窓に沿って流れるように導くように構成されたチャネルを含む。
【0017】
[0017] いくつかの実施形態では、アパーチャ装置の外面に沿って複数のタングが配置され、アパーチャ装置の周囲をインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成されている。いくつかの実施形態では、複数のタングは対称的に配置されている。いくつかの実施形態では、アパーチャ装置の複数のタングは、インサートの複数の窪みと機械的に嵌合する。
【0018】
[0018] いくつかの実施形態では、アパーチャ装置は複数のセルを含み、各セルは、アパーチャ装置を通って光学窓に向かってチャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成されている。いくつかの実施形態では、アパーチャ装置は、チャンバに向かって前端部から後端部へと減少する直径を有する少なくとも5つのセルを含む。
【0019】
[0019] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置は、光学窓に沿った第1の流量が、アパーチャ装置を通る第2の流量以上になるように構成されている。
【0020】
[0020] いくつかの実施形態では、インサートは、光学窓に沿った第1の流量を減少させ、アパーチャ装置を通る第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを含む。いくつかの実施形態では、チャネルの断面積は、第1の流量の減少と、第2の流量の増加と、に比例する。
【0021】
[0021] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置における光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らす方法は、金属フッ化物トラップから窓ハウジング装置の入力ポートを通って流れるように、清浄ガスを導くことを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、窓ハウジング装置の窓ハウジング内に配置されたアパーチャ装置の周囲を、アパーチャ装置と光学窓との間に配置されたインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くことを更に含む。いくつかの実施形態では、この方法は、窓ハウジング内のチャネルを通って光学窓の内面に沿って流れるように、清浄ガスを導くことを更に含む。いくつかの実施形態では、この方法は、光学窓からアパーチャ装置を通って流れるように、清浄ガスを導くことを更に含む。
【0022】
[0022] いくつかの実施形態では、金属フッ化物トラップから流れるように清浄ガスを導くことは、入力ポートと金属フッ化物トラップの出力ポートとの間に配置されたプラグのボアを通って流れるように清浄ガスを導くことを含む。いくつかの実施形態では、ボアの直径は、窓ハウジング装置内への清浄ガスの流量を制御するように構成されている。
【0023】
[0023] いくつかの実施形態では、アパーチャ装置の周囲を流れるように清浄ガスを導くことは、アパーチャ装置の外面に配置された複数のタングを通って流れるように清浄ガスを導くことを含む。
【0024】
[0024] いくつかの実施形態では、アパーチャ装置の周囲を流れるように清浄ガスを導くことは、インサート内のチャネルを通って流れるように清浄ガスを導くことを含む。
【0025】
[0025] いくつかの実施形態では、チャネルを通って流れるように清浄ガスを導くことは、光学窓の内面の全体に沿ってチャネルから流れるように清浄ガスを導くことを含む。
【0026】
[0026] いくつかの実施形態では、光学窓から流れるように清浄ガスを導くことは、アパーチャ装置の前端部から後端部へと減少する直径を有する複数のセルを通って光学窓の内面からアパーチャ装置に向かって流れるように、清浄ガスを導くことを含む。
【0027】
[0027] いくつかの実施形態では、光学窓は、光ビームを出力するガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバの一部分を形成し、ガス放電媒体に光ビームを生成させることを更に含む。
【0028】
[0028] 上述した、いずれかの技術の実現形態は、DUV光源、システム、方法、プロセス、デバイス、及び/又は装置を含んでもよい。1つ以上の実現形態の詳細が、添付の図面及び以下の明細書に記述されている。他の特徴が、明細書及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0029】
[0029] 実施形態の更なる特徴及び例示的な態様、並びに様々な実施形態の構造及び動作が、添付の図面を参照して以下に詳細に記載されている。実施形態は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。そのような実施形態は、説明目的のためにのみ、本明細書で提示される。本明細書に含まれる教示に基づいて、更なる実施形態が、当業者には明らかになるであろう。
【0030】
[0030] 本明細書に組み込まれ本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明を例示し、また、説明文と併せて、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を実施し使用できるように更に機能する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1A】[0031]一実施形態による反射型リソグラフィ装置の概略図である。
図1B】[0032]一実施形態による透過型リソグラフィ装置の概略図である。
図2】[0033]例示的な一実施形態による、光源装置の概略図である。
図3】[0034]例示的な一実施形態による、図2に示す窓ハウジング装置の概略断面図である。
図4】[0035]例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置の窓ハウジングの概略斜視断面図である。
図5】[0036]例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置のアパーチャ装置の概略斜視図である。
図6】[0037]例示的な一実施形態による、図5に示すアパーチャ装置の概略断面図である。
図7】[0038]例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置のインサートの概略斜視図である。
図8】[0039]例示的な一実施形態による、インサートの概略斜視図である。
図9】[0040]例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置の流れ分布を示す概略図である。
図10】[0041]例示的な一実施形態による、金属フッ化物塵埃付着を減らすためのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[0042] 実施形態の特徴及び例示的な態様は、図面と併せて以下に記載する詳細な説明から、より明らかになるであろう。図面では、同様の参照符号は、全体を通じて対応する要素を特定する。図面では、同様の参照番号は一般的に同一の、機能的に類似の、かつ/又は構造的に類似の要素を示す。加えて、一般に、参照番号の最も左の桁は、参照番号が最初に現れる図面を特定している。特に断りの無い限り、本開示を通じて提供される図面は、縮尺通りの図面として解釈されるべきではない。
【0033】
[0043] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ又は複数の実施形態について開示する。開示される実施形態は、本発明を単に例示するに過ぎない。本発明の範囲は、開示される実施形態に限定されない。本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0034】
[0044] 記載される実施形態、及び「一実施形態」、「ある実施形態」、「例としての実施形態」、「例示的な実施形態」等への明細書中での言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得ることを示すが、必ずしも全ての実施形態が、その特定の特徴、構造、又は特性を含んでいなくてもよい。更に、そのような語句は、必ずしも同一の実施形態を指してはいない。更に、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造、又は特性が説明される場合、明示的に説明されていようといまいと、そのような特徴、構造、又は特性を他の実施形態に関連してもたらすことは、当業者の知識の範囲内であると理解される。
【0035】
[0045] 「下」、「下方」、「下側」、「上方」、「上」、「上側」などの空間的に相対的な用語を、説明を簡単にするために使用して、図に示すような1つの要素又は特徴の、別の要素又は特徴に対する関係を説明することがある。空間的に相対的な用語は、図に示されている向きに加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、それ以外の方向に向けられ(90度回転され又は他の向きにされ)てもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子もそれに応じて同様に解釈されてもよい。
【0036】
[0046] 本明細書で使用される場合、「約」又は「実質的に」又は「およそ」という用語は、特定の技術に基づいて変動する可能性がある所与の数量の値を示す。特定の技術に基づいて、「約」又は「実質的に」又は「およそ」という用語は、例えば、値の1~15%(例えば、値の±1%、±2%、±5%、±10%、又は±15%)内で変動する所与の数量の値を示す場合がある。
【0037】
[0047] 本開示の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。本開示の実施形態はまた、機械可読媒体に記憶された命令として実装されてもよく、命令は、1つ以上のプロセッサにより読み出され実行されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピューティングデバイス)により読み出し可能な形式で情報を記憶又は送信するための任意のメカニズムを含んでもよい。例えば、機械可読媒体は、読み出し専用メモリ(ROM);ランダムアクセスメモリ(RAM);磁気ディスク記憶媒体;光学的記憶媒体;フラッシュメモリデバイス;電気的、光学的、音響的又は他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、及びその他、を含んでもよい。更に、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、及び/又は命令は、本明細書では、特定のアクションを実行するものとして説明される場合がある。しかしながら、そのような説明は単に便宜上のものであり、そのようなアクションは、実際には、コンピューティングデバイス、プロセッサ、コントローラ、又はファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスから生じることが理解されるべきである。
【0038】
[0048] しかしながら、そのような実施形態をより詳細に説明する前に、本開示の実施形態を実現することができる例示的な環境を提示することが有益である。
【0039】
[0049] 例示的なリソグラフィシステム
[0050] 図1A及び図1Bは、それぞれ、本発明の実施形態を実施することができる、リソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’の概略図である。リソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’は、それぞれ、以下のものを含む、即ち、放射ビームB(例えば、深極端紫外線(DUV)放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク、レチクル、又はダイナミックパターニングデバイス)MAを支持するように構成され、かつパターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、フォトレジスト塗布ウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ基板Wを正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された、基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、を含む。リソグラフィ装置100及び100’は、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを、基板Wの(例えば、1つ又は複数のダイを含む)ターゲット部分Cに投影するように構成された、投影システムPSも有する。リソグラフィ装置100では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは反射型である。リソグラフィ装置100’では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは透過型である。
【0040】
[0051] 照明システムILは、放射ビームBの方向決め、成形、又は制御のための、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型、静電気型などの様々な種類の光学コンポーネント、又は他の種類の光学コンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせを含むことがある。
【0041】
[0052] サポート構造MTは、基準座標系に対するパターニングデバイスMAの向き、リソグラフィ装置100及び100’のうちの少なくとも1つの設計、及びパターニングデバイスMAが真空環境に保持されているか否かなどの他の条件、に依存するような態様で、パターニングデバイスMAを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電気式、又は他のクランプ技術を使用して、パターニングデバイスMAを保持することがある。サポート構造MTは、例えば、必要に応じて固定であることも又は可動であることもあるフレーム又はテーブルであり得る。センサを使用することにより、サポート構造MTは、パターニングデバイスMAが、例えば投影システムPSに対して所望の位置にあることを確実にすることができる。
【0042】
[0053] 「パターニングデバイス」MAという用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成するように、放射ビームBの断面にパターンを付与するために使用することができる任意のデバイスを指すものとして、広く解釈されるべきである。放射ビームBに付与されたパターンは、集積回路を形成するためにターゲット部分Cに生成されるデバイスの特定の機能層に対応することができる。
【0043】
[0054] パターニングデバイスMAは、(図1Bのリソグラフィ装置100’のように)透過型であっても、又は(図1Aのリソグラフィ装置100のように)反射型であってもよい。パターニングデバイスMAの例としては、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ、又はプログラマブルLCDパネルが挙げられる。マスクは、リソグラフィではよく知られており、バイナリ型、レベンソン型(交互位相シフト型)、又はハーフトーン型(減衰位相シフト型)などのマスクタイプ、並びに様々なハイブリッドマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型のミラーのマトリックス配置が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように、個々に傾斜していることがある。傾斜したミラーは、小型ミラーのマトリックスによって反射される放射ビームBにパターンを付与する。
【0044】
[0055] 「投影システム」PSという用語は、使用される露光放射に適した、又は基板W上での液浸液の使用若しくは真空の使用などの他の要因に適した、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型、及び静電気型の光学系、若しくはそれらの任意の組み合わせを含む、任意の種類の投影システムを包含することができる。真空環境は、DUV又は電子ビーム放射用に使用することができる、というのも、他のガスは、放射線又は電子をあまりに多く吸収することがあるからである。従って、真空壁及び真空ポンプの助けを借りて、ビームパス全体に真空環境を提供することができる。
【0045】
[0056] リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブルWT(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有する種類のものとすることができる。そのような「マルチステージ」の機械では、追加の基板テーブルWTを並行して使用することができ、又は、1つ又は複数のテーブルで準備工程を実行している間に、1つ又は複数の他の基板テーブルWTを露光用に使用することができる。場合によっては、追加のテーブルは基板テーブルWTではないことがある。
【0046】
[0057] リソグラフィ装置はまた、投影システムと基板との間の空間を満たすように、基板の少なくとも一部分が、比較的高い屈折率を有する液体、例えば水、によって覆われてもよいタイプのものであってもよい。液浸液もまた、リソグラフィ装置における他の空間に、例えばマスクと投影システムとの間に適用されてもよい。投影システムの開口数を増加させるために、液浸技術が当技術分野において周知である。本明細書で使用される場合、「液浸」という用語は、基板などの構造が液体中に浸漬されなければならないことを意味するのではなく、むしろ、露光中に液体が投影システムと基板との間に位置することを意味する。
【0047】
[0058] 図1A及び図1Bを参照すると、イルミネータILが放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば、放射源SOがエキシマレーザー(例えば、主発振器パワー増幅器(MOPA)、主発振器パワーリング増幅器(MOPRA))である場合、放射源SO及びリソグラフィ装置100、100’は、別個の物理的要素であることがある。そのような場合、放射源SOはリソグラフィ装置100又は100’の一部を形成するとはみなされず、放射ビームBは、例えば、適切な誘導ミラー及び/又はビーム拡大器を含む、ビームデリバリシステムBD(図1B)の助けを借りて、放射源SOからイルミネータILへと通過する。他の場合では、例えば放射源SOが水銀ランプである場合には、放射源SOは、リソグラフィ装置100、100’の一体化された部分とすることができる。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとまとめて、放射システムと呼ばれることがある。
【0048】
[0059] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調節するためのアジャスタAD(図1B)を含むことができる。一般的に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側及び/又は内側の径方向範囲(一般的に、それぞれ「σ-outer」及び「σ-inner」と呼ばれる)を調節することができる。更に、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの様々な他の構成要素(図1B)を含むことができる。イルミネータILを使用して、放射ビームBの断面において所望の均一性及び強度分布になるように放射ビームBを調節することができる。
【0049】
[0060] 図1Aを参照すると、放射ビームBが、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターン付けされる。リソグラフィ装置100では、放射ビームBはパターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは放射ビームBを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF2(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、又は静電容量センサ)の助けを借りて、基板テーブルWTを、(例えば、放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサIF1を使用して、放射ビームBの経路に対して正確にパターニングデバイス(例えば、マスク)MAを位置決めすることができる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。
【0050】
[0061] 図1Bを参照すると、放射ビームBが、サポート構造(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスクMA)に入射し、パターニングデバイスによってパターン付けされる。マスクMAを横断した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。投影システムは、照明システムの瞳IPUに結合した瞳PPUを有する。放射の部分は、照明システムの瞳IPUでの強度分布から放射され、マスクパターンでの回折による影響を受けることなくマスクパターンを通り抜け、照明システムの瞳IPUにおける強度分布の像を生成する。
【0051】
[0062] 投影システムPSは、マスクパターンMPのイメージMP’を投影し、イメージMP’は、強度分布からの放射によりマークパターンMPから生成された回折ビームにより、基板W上にコーティングされたフォトレジスト層上に形成される。例えば、マスクパターンMPは、ライン及びスペースのアレイを含む場合がある。アレイにおける放射の回折は、ゼロ次回折とは異なり、ラインに垂直な方向への方向変化を有する進路変更された回折ビームを生成する。回折されていないビーム(すなわち、いわゆるゼロ次回折ビーム)は、伝搬方向を全く変えることなくパターンを通過する。ゼロ次回折ビームは、投影システムPSの瞳共役PPUの上流にある、投影システムPSの上部レンズ又は上部レンズ群を通り抜けて、瞳共役PPUに到達する。瞳共役PPUの平面内の強度分布の一部分であって、ゼロ次回折ビームに関連付けられているのは、照明システムILの照明システム瞳IPUにおける強度分布のイメージである。アパーチャデバイスPDは、例えば、投影システムPSの瞳共役PPUを含む平面に又は実質的にその平面に配置される。
【0052】
[0063] 投影システムPSは、上部レンズ又は上部レンズ群L1、及び下部レンズ又は下部レンズ群L2により、ゼロ次回折ビームだけでなく、1次回折ビーム、又は1次とそれ以上の回折ビーム(図示せず)も捕捉するように配置されている。いくつかの実施形態では、ラインに垂直な方向に延びるラインパターンを画像化するためのダイポール照明を使用して、ダイポール照明の解像度向上効果を利用することができる。例えば、1次回折ビームは、ウェーハWのレベルにおいて、対応するゼロ次回折ビームと干渉して、可能な限り最大の解像度とプロセスウィンドウで(すなわち、使用可能な焦点深度を、許容可能な露光量偏差と組み合わせて)、ラインパターンMPのイメージMP’を構築する。いくつかの実施形態では、非点収差は、照明システム瞳IPUの対向する象限に放射極(図示せず)を設けることにより低減される場合がある。例えば、照明システム瞳IPUにおける照明は、BMW照明と呼ばれることもある2つの対向する照明象限のみを使用してもよく、その結果、残りの2つの象限は照明に使用されないが、1次回折ビームを捕捉するように構成される。更に、いくつかの実施形態では、非点収差は、対向する象限における放射極に関連付けられた投影システムの瞳共役PPUにおいてゼロ次ビームを遮断することにより低減される場合がある。
【0053】
[0064] 第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ、又は静電容量センサ)の助けを借りて、基板テーブルWTを、(例えば、放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサ(図1Bには図示せず)を使用して、(例えば、マスクライブラリの機械検索の後で、又は走査中に)放射ビームBの経路に対して正確にマスクMAを位置決めすることができる。
【0054】
[0065] 一般的に、マスクテーブルMTの移動は、第1のポジショナPMの一部を形成する、ロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けを借りて実現することができる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を形成する、ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現することができる。(スキャナとは対照的に)ステッパの場合、マスクテーブルMTはショートストロークアクチュエータのみに接続されるか、又は固定されることがある。マスクMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。基板アライメントマークは(図示するように)専用のターゲット部分を占めるが、これらのマークはターゲット部分同士の間のスペースに配置することもできる(スクライブレーンアライメントマークとして知られる)。同様に、マスクMA上に2つ以上のダイが設けられる場合には、マスクアライメントマークはダイの間に配置されることがある。
【0055】
[0066] マスクテーブルMT及びパターニングデバイスMAは真空チャンバV内にあることがあり、真空チャンバでは、真空内ロボットIVRを使用して、マスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバの内外へ移動させることができる。或いは、マスクテーブルMT及びパターニングデバイスMAが真空チャンバの外側にある場合、真空内ロボットIVRと同様に、真空外ロボットを様々な運搬動作用に使用することができる。真空内及び真空外ロボットの両方とも、移送ステーションの固定されたキネマティックマウントへ任意のペイロード(例えば、マスク)をスムーズに移送するために、較正する必要がある。
【0056】
[0067] リソグラフィ装置100及び100’は、以下のモードのうちの少なくとも1つで使用することができる。
【0057】
[0068] 1.ステップモードでは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT及び基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちながら、放射ビームBに付与された全体パターンを、ターゲット部分Cに一度に投影する(即ち、単一静的露光)。次いで、基板テーブルWTは、異なるターゲット部分Cを露光することができるように、X及び/又はY方向にシフトされる。
【0058】
[0069] 2.スキャンモードでは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT及び基板テーブルWTを同期して走査しながら、放射ビームBに付与されたパターンを、ターゲット部分Cに投影する(即ち、単一動的露光)。サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの(縮小)倍率及び像反転特性によって決定されることがある。
【0059】
[0070] 3.別のモードでは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTを、プログラマブルパターニングデバイスを保持させながら実質的に静止状態に保ち、また、基板テーブルWTを移動させるか又は走査しながら、放射ビームBに付与されたパターンをターゲット部分Cに投影する。パルス放射源SOを使用することができ、また、プログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの各移動の後で、又は走査中の連続的な放射パルスの合間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0060】
[0071] 説明された使用モードの組み合わせ及び/若しくは変形例、又は全く異なる使用モードを使用することもできる。
【0061】
[0072] 更なる実施形態では、リソグラフィ装置100は、EUVリソグラフィ用のEUV放射のビームを生成するように構成された、極端紫外線(EUV)放射源を含む。
【0062】
[0073] 相対真空、すなわち大気圧よりかなり低い圧力の少量のガス(例えば水素)を、放射源SO、照明システムIL、及び/又は投影システムPSに提供してもよい。放射源SOは、レーザー生成プラズマ(LPP)源、放電生成プラズマ(DPP)源、自由電子レーザー(FEL)、エキシマレーザー、主発振器パワー増幅器(MOPA)、主発振器パワーリング増幅器(MOPRA)、又はDUV放射を発生することが可能な任意の他の放射源であってもよい。
【0063】
[0074] 例示的な光源装置
[0075] 上で論じたように、主発振器パワー増幅器(MOPA)又は主発振器パワーリング増幅器(MOPRA)は、2ステージ光共振器構成である。主発振器(MO)(例えば、第1の光共振器ステージ)は、高干渉性光ビームを生成する。パワー増幅器(PA)又はパワーリング増幅器(PRA)(例えば、第2の光共振器ステージ)は、ビーム特性を維持しながら、光ビームの光パワーを増加させる。MOは、ガス放電チャンバ、光結合器(OC)、及び線幅狭隘化モジュール(LNM)を含むことができる。OC及びLNMは、ガス放電チャンバを取り囲んで光共振器を形成することができる。PA又はPRAは、第2のガス放電チャンバ、波面エンジニアリングボックス(WEB)、及びビーム反転器(BR)を含むことができる。WEB及びBRは、第2のガス放電チャンバを取り囲んで第2の光共振器を形成することができる。例えば、特定のMOPA及びMOPRAが、2010年1月5日に発行された米国特許第7,643,528号、及び2010年10月26日に発行された米国特許第7,822,092号に以前に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
[0076] MOPA又はMOPRAの性能は、MO、PA、及び/又はPRAに、例えば、光ビームを出力するMO、PA、及び/又はPRAの光学窓に、強く依存する可能性がある。エキシマレーザーは、エキシマ(例えば、励起二量体)又はエキシプレックス(例えば、励起錯体)を利用して、深紫外(DUV)線を出力する。エキシマは、2つの種(Ar、Kr、F、Xeなど)から形成される短寿命のホモ二量体分子である。エキシプレックスは、3種以上の種(例えば、ArF、KrCl、KrF、XeBr、XeCl、XeF)から形成されるヘテロ二量体分子である。ガス放電媒体(例えば、F、ArF、KrF、及び/又はXeF)を取り囲むMO、PA、及び/又はPRAの電極が、時間の経過と共に劣化し、金属フッ化物塵埃(例えば、平均直径が約2.0μm)を発生させる可能性がある。金属フッ化物塵埃は、MO、PA、及び/又はPRAの光学窓上に積もり、光学的損傷(例えば、局所的な熱吸着及び/又は加熱)をもたらす可能性がある。更に、MOにおける金属フッ化物塵埃の循環が更に、電極からの放電電圧の低下及びレーザー性能の低下をもたらす可能性がある。
【0065】
[0077] いくつかの実施形態では、金属フッ化物トラップ(MFT)を、MOのチャンバに、並びにPA及び/又はPRAのチャンバに結合させて、ガス放電媒体中の汚染を減らすことができる。例えば、特定のMFTが、2001年5月29日に発行された米国特許第6,240,117号、及び2010年10月26日に発行された米国特許第7,819,945号に以前に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。ガス放電媒体の一部分がMFTを通過するにつれて、汚染されたガス放電媒体中の金属フッ化物塵埃がトラップフィルタで吸着され、残っているあらゆる粒子が静電集塵器により収集される。静電集塵器は、強力な電界(例えば、数kVの印加電位)を介して、金属フッ化物トラップ(MFT)を流れる塵埃粒子に静電荷を誘起する。例えば、集塵管(例えば、円筒形)を軸方向に通過する中心ワイヤに電圧を印加することができ、これにより集塵管の内面に静電荷が生成される。残っているあらゆる金属フッ化物塵埃が、集塵管の内面に付着する。得られた清浄ガスを、開示された光学窓ハウジングを通して循環させてMOチャンバ、PAチャンバ、及び/又はPRAチャンバ内へと戻して、窓に塵埃が存在しないようにすることができる。
【0066】
[0078] しかしながら、いくつかの実施形態では、MFTセットアップは依然として、金属フッ化物塵埃を取り除くこと、及び光学窓ハウジングに(例えば、無塵の)清浄ガスの逆流を供給することに失敗する可能性がある。例えば、光学窓への金属フッ化物塵埃の蓄積に起因する熱的過負荷は、壊滅的なすべり面(例えば、CaF結晶転位及び/又は塑性変形)につながる場合があり、MOチャンバ、PAチャンバ、及び/又はPRAチャンバの交換をもたらす場合がある。したがって、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすことが重要である。なぜなら、たとえ少量の塵埃付着であっても、MOチャンバ、PAチャンバ、及び/又はPRAチャンバの性能及び寿命に回復不可能な変化をもたらす場合があるからである。更に、塵埃付着の問題を解決するために、MFTからの(例えば、無塵の)清浄ガスの逆流速度を単純に増加させることはできない。MFTからの清浄ガスの逆流速度を増加させること(例えば、入力ポートを開くこと)により、MFTは、MOチャンバ、PAチャンバ、及び/又はPRAチャンバの寿命よりもはるかに速い速度で金属フッ化物塵埃を蓄積する場合があり、したがって、MFT機能性及び全体としての光源寿命を限定する場合がある。具体的には、光ビームのフルエンスは、MOよりはむしろPA又はPRAの方が高く、したがって、金属フッ化物塵埃は、時間の経過と共にPA又はPRAに早期の光学的損傷をもたらす可能性がある。したがって、清浄ガスの逆流速度(例えば、MFTの寿命に影響を及ぼす)と、(例えば、チャンバにさらされる)光学窓の内面を清浄ガスの逆流で効率的にパージして、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすこと(例えば、MOチャンバ、PAチャンバ、及び/又はPRAチャンバの寿命に影響を及ぼす)、との間で適切なバランスを実現することができる。
【0067】
[0079] 以下に論じられる光源装置及びシステムの実施形態は、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らし、窓ハウジング装置を通る流れ分布の制御を改善し、金属フッ化物トラップからの清浄ガス逆流速度を増加させることなく効率的なパージを提供し、金属フッ化物トラップと、主発振器、パワー増幅器、及び/又はパワーリング増幅器と、の両方の耐用寿命を増加させて、エキシマレーザービーム(例えば、DUV放射)を、例えばDUVリソグラフィ装置に提供することができる。
【0068】
[0080] 図2は、様々な例示的な実施形態による、光源装置200を示す。光源装置200は、ガス放電ステージ210(例えば、MO、PA、PRA)における金属フッ化物塵埃汚染を減らし、例えば高干渉性で整列した光ビーム(例えば、光ビーム202)を、DUVリソグラフィ装置(例えば、リソグラフィ装置100’)に提供するように構成することができる。光源装置200は、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220における金属フッ化物塵埃の蓄積を低減させ、ガス放電ステージ210(例えば、MO、PA、PRA)及び/又は金属フッ化物トラップ(MFT)280の耐用寿命及びレーザー性能を向上させるように更に構成することができる。光源装置200が、スタンドアロン型の装置及び/又はシステムとして図2に示されているが、本開示の実施形態は、放射源SO、リソグラフィ装置100、100’、及び/又は他の光学システムなどであるが、これらに限定されない、他の光学システムと共に使用することができる。いくつかの実施形態では、光源装置200は、リソグラフィ装置100、100’における放射源SOであり得る。例えば、DUV放射ビームBは、光ビーム202であり得る。いくつかの実施形態では、光源装置200は、ガス放電ステージ210(例えば、MO)と、第2のガス放電ステージ(例えば、ガス放電ステージ210と同様のPA及び/又はPRA)(図示せず)とにより形成されるMOPA又はMOPRAとすることができる。上で論じたように、例えば、特定のMOPA及びMOPRAが、2010年1月5日に発行された米国特許第7,643,528号、及び2010年10月26日に発行された米国特許第7,822,092号に以前に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
[0081] 図2に示すように、光源装置200は、ガス放電ステージ210、電圧制御システム230、圧力制御システム240、及びMFT280を含むことができる。いくつかの実施形態では、上で列挙された構成要素の全てを、3次元(3D)フレーム201内に収容することができる。例えば、3Dフレーム201は、金属(例えば、アルミニウム、鋼など)、セラミック、及び/又は任意の他の好適な剛性材料を含むことができる。
【0070】
[0082] ガス放電ステージ210は、高干渉性光ビーム(例えば、光ビーム202)を出力するように構成することができる。ガス放電ステージ210は、光増幅器206、第1の光モジュール250(例えば、光結合器(OC)、波面エンジニアリングボックス(WEB))、及び第2の光モジュール260(例えば、線幅狭隘化モジュール(LNM)、ビーム反転器(BR))を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の光モジュール250が、第1の光共振器要素252を含むことができ、第2の光モジュール260が、第2の光共振器要素262を含むことができる。光共振器270は、第1の光モジュール250(例えば、第1の光共振器要素252を介して)及び第2の光モジュール260(例えば、第2の光共振器要素262を介して)により定義することができる。光共振器270を形成するために、第1の光共振器要素252は、部分的に反射性(例えば、部分ミラー)にすることができ、第2の光共振器要素262は、反射性(例えば、ミラー、回折格子など)にすることができる。光共振器270は、光増幅器206(例えば、自然放射増幅光(ASE))により生成された光を、固定数のパスにわたって光増幅器206内へと導いて、光ビーム202を形成することができる。いくつかの実施形態では、ガス放電ステージ210は、光ビーム202を、MOPA構成の一部としてのPAステージ(図示せず)に、又はMOPRA構成の一部としてのPRAステージ(図示せず)に出力することができる。いくつかの実施形態では、ガス放電ステージ210は、例えばOC及びLNMを有する、MOステージであり得る。いくつかの実施形態では、ガス放電ステージ210は、例えばWEB及びBRを有する、PAステージであり得る。いくつかの実施形態では、ガス放電ステージ210は、例えばWEB及びBRを有する、PRAステージであり得る。
【0071】
[0083] 図2に示すように、光増幅器206は、チャンバ211、第1の窓ハウジング装置218、及び第2の窓ハウジング装置220を含むことができる。チャンバ211は、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220内にガス放電媒体213を保持するように構成することができる。チャンバ211は、電極204、金属フッ化物塵埃208、ブロワ212、ガス放電媒体213、MFT280の方に向いた入力ポート214、第1の窓ハウジング装置218の方に向いた第1の出力ポート222、及び第2の窓ハウジング装置220の方に向いた第2の出力ポート224を含むことができる。入力ポート214は、ガス放電媒体213の一部分をチャンバ211内の金属フッ化物塵埃208と共に、MFT280内へと移送するように構成することができる。第1及び第2の出力ポート222、224は、MFT280からのガス放電媒体213の一部分(例えば、金属フッ化物塵埃208が除去された清浄ガス)を、再びチャンバ211に通して、それぞれ第1及び第2の窓ハウジング装置218、220に移送するように構成することができる。
【0072】
[0084] 光増幅器206は、第1の光モジュール250及び第2の光モジュール260に光学的に結合することができる。光増幅器206は、自然放射増幅光(ASE)及び/又は光ビーム202を出力するように構成することができる。光ビーム202は、第1の光モジュール250及び第2の光モジュール260によって規定される光共振器270のチャンバ211内の電極204間のガス放電媒体213中で生成することができる。チャンバ211は、MFT280と、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220と、に結合することができる。ガス放電媒体213を、ブロワ212により、チャンバ211内の電極204の間で循環させることができる。いくつかの実施形態では、ブロワ212は、横流ブロワであり得る。ガス放電媒体213の一部分を、ブロワ212の下流の入力ポート214において引き込み、MFT280を通して導くことができる。清浄ガスを、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220を通して循環させてチャンバ211内へと戻して、清浄ガスにレーザー残骸(例えば、金属フッ化物塵埃208)が存在しないようにできる。いくつかの実施形態では、ブロワ212及び/又は圧力制御システム240(例えば、真空ライン244)は、チャンバ211からMFT280(例えば、入力ポート214)内への流量を約100sccmに維持することができる。
【0073】
[0085] ガス放電媒体213は、ASE及び/又は光ビーム202(例えば、193nm)を出力するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ガス放電媒体213は、エキシマレイジング用のガス(例えば、Ar、Kr、F、Xe、ArF、KrCl、KrF、XeBr、XeCl、XeFなど)を含むことができる。例えば、ガス放電媒体213は、ArFを含むことができ、チャンバ211内で取り囲んでいる電極204からの励起(例えば、印加電圧)により、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220を通してASE及び/又は光ビーム202(例えば、193nm)を出力する。いくつかの実施形態では、ガス放電媒体213は、エキシマ及び/又はエキシプレックスを含むことができる。例えば、ガス放電媒体213は、F、ArF、KrF、及び/又はXeFを含むことができる。
【0074】
[0086] 第1の光モジュール250は、第2の窓ハウジング装置220と光学的につながるように構成することができる。いくつかの実施形態では、第1の光モジュール250は、光ビームを部分的に反射し、光共振器270の一部を形成するように構成することができる。例えば、第1の光モジュール(例えば、OC、WEB)は、2011年2月8日に発行された米国特許第7,885,309号、及び2010年1月5日に発行された米国特許第7,643,528号に以前に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。図2に示すように、第1の光モジュール250は、第1の光共振器要素252を含んで、光増幅器206からの光(例えば、ASE及び/又は光ビーム202)を導いて、光増幅器206内へと戻すこと、及び/又は光ビーム202を出力することができる。いくつかの実施形態では、第1の光共振器要素252は調整する(例えば、傾斜させる)ことが可能である。
【0075】
[0087] 第2の光モジュール260は、第1の窓ハウジング装置218と光学的につながるように構成することができる。いくつかの実施形態では、第2の光モジュール260は、光ビームにスペクトル線の狭隘化を提供し、光共振器270の一部を形成するように構成することができる。例えば、第2の光モジュール(例えば、LNM、BR)は、2012年2月28日に発行された米国特許第8,126,027号、及び2010年10月26日に発行された米国特許第7,822,092号に以前に記載されており、これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。図2に示すように、第2の光モジュール260は、第2の光共振器要素262を含んで、光増幅器206からの光(例えば、ASE及び/又は光ビーム202)を第1の光モジュール250に向かって導いて、光増幅器206内へと戻すことができる。いくつかの実施形態では、第2の光共振器要素262は調整する(例えば、傾斜させる、角度を付ける)ことが可能である。
【0076】
[0088] 電圧制御システム230は、チャンバ211内の電極204の両端に高電圧電気パルスを印加して、ガス放電媒体213を励起させて、ASE及び/又は光ビーム202(例えば、193nm)を出力するように構成することができる。電圧制御システム230は、電圧供給ライン232を含むことができる。いくつかの実施形態では、電圧制御システム230は、電極204の両端に高電圧電気パルスを提供するために、高電圧電源(図示せず)、電圧圧縮増幅器(図示せず)、パルスエネルギーモニタ(図示せず)、及び/又はコントローラ(図示せず)を含むことができる。例えば、電圧制御システムは、2001年5月29日に発行された米国特許第6,240,117号に以前に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
[0089] 圧力制御システム240は、チャンバ211内のフッ素濃度を制御し、ガス放電媒体213をチャンバ211に提供するように構成することができる。圧力制御システム240は、ガス放電ライン242及び真空ライン244を含むことができる。ガス放電ライン242は、ガス放電媒体213の1種以上のガス成分(例えば、Ar、Kr、F、Xe、ArF、KrCl、KrF、XeBr、XeCl、XeF、KrNeなど)をチャンバ211に供給するように構成することができる。真空ライン244は、例えば、1つ以上のガス成分をガス放電ライン242を介してガス放電媒体213に注入している間に、チャンバ211内のガス放電媒体213の一部分に負圧を印加する(例えば、引き出す)ように構成することができる。いくつかの実施形態では、圧力制御システム240は、チャンバ211内のフッ素濃度を制御し、チャンバ211内にガス放電媒体213を補充するために、1つ以上のガス源(図示せず)、1つ以上の圧力調整器(図示せず)、真空ポンプ(図示せず)、フッ素(F)トラップ、及び/又はコントローラ(図示せず)を含むことができる。例えば、圧力制御システムは、2001年5月29日に発行された米国特許第6,240,117号に以前に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、圧力制御システム240は、ガス放電ステージ210に結合され、ガス放電媒体213の一部分を金属フッ化物塵埃208と共に、MFT280の入力ポート214を通して、MFT280(例えば、充填層フィルタ)を通して、そしてMFT280の第1及び/又は第2の出力ポート222、224を通して流すように構成することができる。
【0078】
[0090] いくつかの実施形態では、MFT280は、ガス放電ステージ210のチャンバ211内のガス放電媒体213中で生成された金属フッ化物塵埃208をトラップするように構成することができる。MFT280は、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220における金属フッ化物塵埃208の蓄積を減らし、ガス放電ステージ210(例えば、MO、PA、PRA)の耐用寿命及びレーザー性能を向上させるように更に構成することができる。いくつかの実施形態では、MFT280は、光源装置200の3Dフレーム201の外部にあり得る。例えば、MFT280は、入力ポート214と、MFT280が3Dフレーム201の外部に存在するように延ばすことができる第1及び第2の出力ポート222、224と、を介して、チャンバ211に接続することができる。
【0079】
[0091] いくつかの実施形態では、MFT280は、MFTフレーム281、チャンバ211に結合された入力ポート214、チャンバ211及び第1の窓ハウジング装置218に結合された第1の出力ポート222、及びチャンバ211及び第2の窓ハウジング装置220に結合された第2の出力ポート224を含むことができる。いくつかの実施形態では、MFTフレーム281は円筒形であり得る。例えば、MFTフレーム281は、約10mm(直径)×約100mm(長さ)であり得る。
【0080】
[0092] いくつかの実施形態では、入力ポート214は、ガス放電媒体213の一部分をチャンバ211内の金属フッ化物塵埃208と共に、MFT280内へと移送するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ガス放電媒体213は、金属フッ化物塵埃収集器(図示せず)(例えば、充填層フィルタ)及び/又は静電集塵器(図示せず)を通って流れることができ、金属フッ化物塵埃208は、MFT280内に吸着され得る。第1及び第2の出力ポート222、224は、MFT280を通過したガス放電媒体213の一部分(例えば、金属フッ化物塵埃208が除去された清浄ガス)を、再びチャンバ211に通して、それぞれ第1及び第2の窓ハウジング装置218、220に移送するように構成することができる。いくつかの実施形態では、MFT280は、MFT280を通って流れる金属フッ化物塵埃208中に電荷を誘起し、残っている金属フッ化物塵埃208の吸着を促進するように構成された静電集塵器(図示せず)を含むことができる。
【0081】
[0093] 例示的な窓ハウジング装置
[0094] 図3は、例示的な一実施形態による、図2に示す光源装置200の窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)の概略断面図である。図4は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)の窓ハウジング400の概略斜視断面図である。図5は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)のアパーチャ装置500の概略斜視図である。図7は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)のインサート700の概略斜視図である。図9は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)の概略的な流れ分布である。
【0082】
[0095] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)は、光学窓(例えば、光学窓228)上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成することができる。窓ハウジング装置300は、金属フッ化物塵埃をトラップし、光学窓(例えば、光学窓228)に沿った(例えば、無塵の)清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置(例えば、アパーチャ装置500)を通る(例えば、無塵の)清浄ガスの第2の流量とを制御するように更に構成することができる。窓ハウジング装置300は、光学窓(例えば、光学窓228)に沿った熱境界層(例えば、局所的なホットスポット、熱レンズ効果など)の形成を減らすように更に構成することができる。
【0083】
[0096] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300は、第1の窓ハウジング装置218及び/又は第2の窓ハウジング装置220であり得る。例えば、図3に示すように、窓ハウジング装置300は、第2の窓ハウジング装置220であり得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220は、類似している可能性がある(例えば、鏡面対称)。例えば、第1及び第2の窓ハウジング装置218、220の両方が、窓ハウジング装置300に類似している可能性がある(例えば、第2の窓ハウジング装置220を、窓ハウジング装置300と同一にすることができ、第1の窓ハウジング装置218を、窓ハウジング装置300に対して鏡面対称にすることができる)。窓ハウジング装置300が、スタンドアロン型の装置及び/又はシステムとして図3に示されているが、本開示の実施形態は、放射源SO、リソグラフィ装置100、100’、光源装置200、光増幅器206、チャンバ211、及び/又は他の光学システムなどであるが、これらに限定されない、他の光学システムと共に使用することができる。
【0084】
[0097] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300は、チャンバ211(例えば、Oリングシール420を介して)及び入力ポート227に結合されて、出力ポート224に沿ってMFT280から清浄ガス(例えば、無塵の及び/又はフィルタを通したガス)を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300は、光学窓228、窓ハウジング400、プラグ225、アパーチャ装置500、及びインサート700を含むことができる。いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300は、チャンバ211内へと延びることができる。例えば、図3に示すように、窓ハウジング装置300(例えば、アパーチャ装置500の後端部502)は、チャンバ211の光ポート(例えば、ボアホール219)を通ってチャンバ211の内部へと延びることができる。
【0085】
[0098] 光学窓228は、チャンバ211からのASE及び/又は光ビーム202を反射及び透過するように構成された(例えば、二色)ビームスプリッタであり得る。例えば、図3に示すように、光学窓228は、ASE及び/又は光ビーム202の一部分を上部窓ハウジング404(例えば、上部フレネルビーム捕捉ポケット405)に向けて導く(例えば、反射させる)ために、そして、ASE及び/又は光ビーム202の一部分を下部窓ハウジング402(例えば、下部フレネルビーム捕捉ポケット403)に向けて導く(例えば、透過させる)ために、入射角(例えば、約70度)で窓ハウジング400内に配置することができる。
【0086】
[0099] 窓ハウジング400は、光学窓228を支持するように構成することができる。窓ハウジング400は、光学窓228の内面229に沿って清浄ガスをフラッシュするように更に構成することができる。窓ハウジング400は、光学窓228に所望の反射-透過比を提供するように更に構成することができる(例えば、下部及び上部フレネルビーム捕捉ポケット403、405を介して)。窓ハウジング400(例えば、上部窓ハウジング404)が、スタンドアロン型の装置及び/又はシステムとして図4に示されているが、本開示の実施形態は、放射源SO、リソグラフィ装置100、100’、光源装置200、光増幅器206、チャンバ211、窓ハウジング装置300、第1の窓ハウジング装置218、第2の窓ハウジング装置220、及び/又は他の光学システムなどであるが、これらに限定されない、他の光学システムと共に使用することができる。いくつかの実施形態では、窓ハウジング400は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウムなど)、セラミック、ポリマー、及び/又は任意の他の好適な剛性材料を含むことができる。
【0087】
[0100] 図3及び図4に示すように、いくつかの実施形態では、窓ハウジング400は、下部窓ハウジング402及び上部窓ハウジング404を含むことができる。下部窓ハウジング402及び上部窓ハウジング404が、光学窓228を支持し、光学窓228に沿って接続されることができる。例えば、下部窓ハウジング402と上部窓ハウジング404及び光学窓228が、例えば、窓Oリングシール及び/又は1つ以上の締結具を介して、密封アセンブリを形成することができる。下部窓ハウジング402は、光ビーム(例えば、光ビーム202)を受け取り、光ビームを窓ハウジング装置300(例えば、上部窓ハウジング404)内及びチャンバ211内へと伝達するように構成することができる。下部窓ハウジング402は、光学窓228から(例えば、フレネル反射から)の光ビーム(例えば、ASE及び/又は光ビーム202)の一部分を捕捉及び吸収する(例えば、マルチビームバウンス)ように構成された下部フレネルビーム捕捉ポケット403を含むことができる。下部フレネルビーム捕捉ポケット403は、光学窓228からのフレネル反射を捕捉及び吸収して、光学窓228にとって所望の反射-透過比を実現するように構成することができる。下部窓ハウジング402を、チャンバ211及び金属フッ化物塵埃208から(例えば、流体的に)分離することができ、したがって、MFT280から清浄ガスを受け取らない場合がある。いくつかの実施形態では、下部窓ハウジング402(例えば、外部)を、別個の清浄ガス(例えば、N)によりパージすることができる。
【0088】
[0101] 上部窓ハウジング404は、光ビーム(例えば、ASE及び/又は光ビーム202)を受け取り、光ビームを窓ハウジング装置300から外に(例えば、下部窓ハウジング402に)、そして光増幅器206から外に透過させるように構成することができる。上部窓ハウジング404は、上部フレネルビーム捕捉ポケット405、ハウジングボア406、ハウジングポート410、ハウジングチャネル412、ハウジングDスロット414、及びチャンバOリングシール420を含むことができる。上部フレネルビーム捕捉ポケット405は、光学窓228から(例えば、フレネル反射から)の光ビーム(例えば、ASE及び/又は光ビーム202)の一部分を捕捉及び吸収する(例えば、マルチビームバウンス)ように構成することができる。上部フレネルビーム捕捉ポケット405は、光学窓228からのフレネル反射を捕捉及び吸収して、光学窓228にとって所望の反射-透過比を実現するように構成することができる。図3に示すように、上部窓ハウジング404は、Oリングシール420を介してチャンバ211(例えば、チャンバフレーム223及びボアホール219)に結合することができる。例えば、アパーチャ装置500の後端部502及び入力ポート227は、チャンバ211及び出力ポート224を入力ポート227、アパーチャ装置500、及び窓ハウジング400に対して流体的に密封するために、Oリングシール420の内径内に配置することができる。いくつかの実施形態では、Oリングシール420は、金属(例えば、モネル、ニッケル、ステンレス鋼、銅、アルミニウムなど)であり得る。いくつかの実施形態では、上部窓ハウジング404(例えば、内部)は、MFT280からの清浄ガス(例えば、フッ化物塵埃をほとんど含まないガス)によりパージすることができる。
【0089】
[0102] ハウジングボア406は、アパーチャ装置500(例えば、窓部分520)及びインサート700を受け取るように構成することができる。ハウジングボア406は、ハウジングボアアンダーカット408、ハウジングの窪み416、及びハウジングリップ418を含むことができる。ハウジングボアアンダーカット408及び/又はハウジングの窪み416は、窓ハウジング装置300内の清浄ガスの体積を増加させるように構成することができる。例えば、アパーチャ装置500の周囲をインサート700に向けて清浄ガスを導くために、ハウジングボアアンダーカット408及び/又はハウジングの窪み416の外径は、アパーチャ装置500及び/又はインサート700の外径よりも大きくすることができる。ハウジングの窪み416は、アパーチャ装置500(例えば、第1及び第3のタング522、526)及びインサート700との密な流体シールを形成するように構成することができる。ハウジングリップ418は、アパーチャ装置500(例えば、窓部分520)及び入力ポート227との密な流体シールを形成するように構成することができる。ハウジングリップ418は、ハウジングボアアンダーカット408よりも小さい直径を有することができる。
【0090】
[0103] ハウジングポート410、ハウジングチャネル412、及びハウジングDスロット414は、清浄ガスが、ハウジングチャネル412を通ってハウジングポート410内へと流れ、光学窓228の内面229に沿って、インサート700及びアパーチャ装置500に向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成することができる。ハウジングチャネル412は、光学窓228の内面229に沿って(例えば、無塵の)清浄ガスをフラッシュするように構成することができる。ハウジングチャネル412は、清浄ガスがアパーチャ装置500及びインサート700を通って流れる前に、光学窓228に沿って流れるように、清浄ガスを導くように更に構成することができる。いくつかの実施形態では、ハウジングチャネル412及び/又はハウジングポート410は、清浄ガスが光学窓228の内面229全体に沿ってハウジングチャネル412から流れるように、清浄ガスを導くように構成することができる。ハウジングボア406は、ハウジングチャネル412及びハウジングポート410(例えば、ハウジングDスロット414の周囲)に流体接続することができる。
【0091】
[0104] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300は、ボア226を有するプラグ225を含むことができる。いくつかの実施形態では、プラグ225は、入力ポート227と出力ポート224との間に配置することができる。例えば、図3に示すように、出力ポート224は、チャンバ211内(例えば、チャンバフレーム223内)に配置することができ、プラグ225は、出力ポート224内に配置することができる。プラグ225は、ゴム、シリコーン、コルク、及び/又は、出力ポート224と入力ポート227との間でスルーボア226を除く場所で流体の流れを遮断することができる任意の他の好適な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300内への清浄ガスの流量(例えば、100sccm)を制御する(例えば、増加させる又は減少させる)ために、プラグ225を、異なるボア径を有する同様のプラグと置換及び/又は交換することができる(例えば、70ミルから50ミルに、60ミルから100ミルに、など)。
【0092】
[0105] ボア226は、出力ポート224と窓ハウジング装置300の入力ポート227との間で清浄ガスを流体接続する貫通孔であり得る。ボア226は、MFT280から窓ハウジング装置300への清浄ガスの流量を制御するように構成された直径を有することができる。例えば、ボア226の直径(d)は、入力ポート227内への清浄ガスの流量に比例することができる(例えば、d)(例えば、直径の減少は、流量の減少(例えば、16倍)に比例し、直径の増加は、流量の増加(例えば、16倍)に比例する)。いくつかの実施形態では、ボア226の直径は、約50ミル(1.27mm)から約150ミル(3.81mm)であり得るが、他の実施形態では、他の直径が使用される。例えば、ボア226の直径は、約70ミル(1.778mm)であり得る。
【0093】
[0106] いくつかの実施形態では、MFT280からの清浄ガスの流れ分布は、出力ポート(例えば、第1及び/又は第2の出力ポート222、224)に沿って、プラグ225のボア226を通り、入力ポート227を通り、ハウジングボアアンダーカット408を通り、アパーチャ装置500の周囲を通り(例えば、第1及び第2のタング522、524と第3及び第4のタング526、528との間の第2の外面514の周囲を通り)、インサート700に向かい、ハウジングチャネル412を通り、ハウジングポート410を通り、ハウジングDスロット414の周囲を通り、インサート700を通り、そしてアパーチャ装置500を通って進む。
【0094】
[0107] 例示的なアパーチャ装置
[0108] 図5は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)のアパーチャ装置500の概略斜視図である。図6は、例示的な一実施形態による、図5に示すアパーチャ装置500の概略断面図である。
【0095】
[0109] アパーチャ装置500は、アパーチャ装置500を通って流れる金属フッ化物塵埃208をトラップするように構成することができる。アパーチャ装置500が、スタンドアロン型の装置及び/又はシステムとして図5及び図6に示されているが、本開示の実施形態は、放射源SO、リソグラフィ装置100、100’、光源装置200、光増幅器206、チャンバ211、窓ハウジング装置300、第1の窓ハウジング装置218、第2の窓ハウジング装置220、窓ハウジング400、及び/又は他の光学システムなどであるが、これらに限定されない、他の光学システムと共に使用することができる。
【0096】
[0110] 図5及び図6に示すように、いくつかの実施形態では、アパーチャ装置500は、後端部502、前端部504、チャンバ部分510、ウィンドウ部分520、及び複数のセル548、558、568、578、588を含むことができる。後端部502はチャンバ211に向くことができ、前端部504は光学窓228に向くことができる。チャンバ部分510は、チャンバ211内へと延びるように構成することができる(例えば、チャンバフレーム223内のボアホール219を介して)。チャンバ部分510は、第1の直径を有する第1の外面512を含むことができる。いくつかの実施形態では、アパーチャ装置500は、金属(例えば、モネル、ニッケル、ステンレス鋼、アルミニウムなど)、セラミック、及び/又は任意の他の好適な剛性材料を含むことができる。
【0097】
[0111] 窓部分520は、窓ハウジング400内へと延びるように構成することができる(例えば、ハウジングボア406を介して)。窓部分520は、チャンバ部分510の第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の外面514を含むことができる。窓部分520は、ノッチ516及び複数のタング522、524、526、528を含むことができる。ノッチ516は、窓ハウジング400及びチャンバフレーム223に入力ポート227を提供するように構成することができる。
【0098】
[0112] タング522、524、526、528は、アパーチャ装置500(例えば、第2の外面514)の周囲をインサート700に向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成することができる。図5に示すように、タング522、524、526、528は、第2の外面514上に配置することができる。タング522、524、526、528は、清浄ガスがインサート700のインサートポート720に向かって流れるための小さなギャップを提供するために、第2の外面514よりも大きな外径を有することができる。第1及び第2のタング522、524は、第2の外面514に沿って互いに分離することができ、第3及び第4のタング526、528は、第2の外面514に沿って互いに分離することができる。いくつかの実施形態では、図5に示すように、第1及び第2のタング522、524並びに第3及び第4のタング526、528は対称的に配置することができる(例えば、2回対称、180度回転)。いくつかの実施形態では、図5に示すように、第1のタング522及び第3のタング526は、インサート700及び/又はハウジングボア406(例えば、ハウジングの窪み416)に結合するために、前端部504(例えば、第1のバッフル530)を超えて延びることができる。例えば、第1のタング522及び第3のタング526は、インサート700の窪み712、716と機械的に嵌合するように構成することができる。
【0099】
[0113] セル548、558、568、578、588は、(例えば、バッフル530、540、550、560、570、580、及び/又はベンチュリ効果を介して)チャンバ211からアパーチャ装置500を通って光学窓228に向かって上流に流れる金属フッ化物塵埃208をトラップするように構成することができる。各セル548、558、568、578、588は、チャンバ211からアパーチャ装置500を通って光学窓228に向かって上流に流れる金属フッ化物塵埃208をトラップするように構成することができる(例えば、清浄ガスの下流の流れは、前端部504から後端部502に向かい、チャンバ211からの金属フッ化物塵埃208の上流の流れは、後端部502から前端部504に向かう)。いくつかの実施形態では、セル548、558、568、578、588は、チャンバ211に向かって前端部504から後端部502へと減少する外径を有することができる。例えば、図6に示すように、セル548はセル558よりも大きな直径を有することができ、セル558はセル568よりも大きな直径を有することができ、セル568はセル578よりも大きな直径を有することができ、セル578はセル588よりも大きな直径を有することができる。
【0100】
[0114] 図6に示すように、各セル548、558、568、578、588は、対応するバッフル530、540、550、560、570、580から形成され得る。(例えば、前端部504における)第1のバッフル530は、第1の上部バッフル532、第1の下部バッフル534、及び第1のアパーチャ536を含むことができる。第2のバッフル540は、第2の上部バッフル542、第2の下部バッフル544、及び第2のアパーチャ546を含むことができる。第3のバッフル550は、第3の上部バッフル552、第3の下部バッフル554、及び第3のアパーチャ556を含むことができる。第4のバッフル560は、第4の上部バッフル562、第4の下部バッフル564、及び第4のアパーチャ566を含むことができる。第5のバッフル570は、第5の上部バッフル572、第5の下部バッフル574、及び第5のアパーチャ576を含むことができる。(例えば、後端部502における)第6のバッフル580は、第6の上部バッフル582、第6の下部バッフル584、及び第6のアパーチャ586を含むことができる。第1のセル548は、第1のバッフル530と第2のバッフル540との間に形成でき、第2のセル558は、第2のバッフル540と第3のバッフル550との間に形成でき、第3のセル568は、第3のバッフル550と第4のバッフル560との間に形成でき、第4のセル578は、第4のバッフル560と第5のバッフル570との間に形成でき、第5のセル588は、第5のバッフル570と第6のバッフル580との間に形成できる。
【0101】
[0115] いくつかの実施形態では、アパーチャ536、546、556、566、576、586は同じ直径を有することができる一方で、他の実施形態では、それらの直径は異なる。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッフル530、540、550、560、570、580を、アパーチャ装置500の横軸に対して角度付けすることができる。例えば、図6に示すように、第1のバッフル530を、前端部504に向かって角度付けすることができ、第6のバッフル580を、後端部502に向かって角度付けすることができる。
【0102】
[0116] 例示的なインサート
[0117] 図7及び図8は、様々な例示的な実施形態による、インサート700、700’の概略斜視図である。図7は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)のインサート700の概略斜視図である。
【0103】
[0118] インサート700は、光学窓228に沿った清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置500を通る清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成することができる。インサート700は、アパーチャ装置500と光学窓228との間に配置することができる。いくつかの実施形態では、光学窓228に沿った第1の流量は、アパーチャ装置500を通る第2の流量以上であり得る。インサート700が、スタンドアロン型の装置及び/又はシステムとして図7に示されているが、本開示の実施形態は、放射源SO、リソグラフィ装置100、100’、光源装置200、光増幅器206、チャンバ211、窓ハウジング装置300、第1の窓ハウジング装置218、第2の窓ハウジング装置220、窓ハウジング400、アパーチャ装置500、及び/又は他の光学システムなどであるが、これらに限定されない、他の光学システムと共に使用することができる。
【0104】
[0119] 図7に示すように、いくつかの実施形態では、インサート700は、後端部702、前端部704、第1の窪み712、第2の窪み716、インサートポート720、及びインサートアパーチャ730を含むことができる。後端部702は、アパーチャ装置500(例えば、前端部504)に向くことができ、前端部704は、光学窓228に向くことができる。前端部704は、前面706を含むことができる。インサート700は、アパーチャ装置500の前端部504と同様の外径を有することができる。いくつかの実施形態では、インサート700は、金属(例えば、モネル、ニッケル、ステンレス鋼、アルミニウムなど)、セラミック、及び/又は任意の他の好適な剛性材料を含むことができる。
【0105】
[0120] 第1及び第2の窪み712、716は、アパーチャ装置500及びインサート700を一緒に流体的に密封するために、アパーチャ装置500の第1及び第3のタング522、526に機械的に嵌合するように構成することができる。インサートポート720は、ハウジングの窪み416と嵌合するように、及び/又はハウジングチャネル412に向かって流れるように清浄ガスを導くように、構成することができる。インサートアパーチャ730は、アパーチャ装置500(例えば、第1のバッフル530)を通って流れるように清浄ガスを導くように構成することができる。いくつかの実施形態では、インサートポート720は、アパーチャ装置500の第1のバッフル530と同様(例えば、長方形のアパーチャ)であり得る。例えば、インサートポート720の直径は、アパーチャ536、546、556、566、576、586と同じであり得る。
【0106】
[0121] 図8は、例示的な一実施形態による、インサート700’の概略斜視図である。図7に示すインサート700の実施形態と、図8に示すインサート700’の実施形態は、類似していてもよい。図7に示すインサート700の実施形態の同様の特徴と、図8に示すインサート700’の実施形態の同様の特徴を示すために、同様の参照番号が使用されている。図7に示すインサート700の実施形態と、図8に示すインサート700’の実施形態との差の1つは、インサート700’が、前面706’にインサートチャネル722を含み、インサートチャネル722は、インサートアパーチャ730を通って流れるように清浄ガスの一部分を導き、図7に示すインサート700の前面706よりもむしろ、光学窓228の内面229に沿った、第1の流量を減少させるように構成されていることである。
【0107】
[0122] 図8に示すように、インサート700’の例示的な態様はインサートチャネル722であり、インサートチャネル722は、例えば、ハウジングチャネル412、ハウジングポート410、及び光学窓228に向かって流れている清浄ガスの一部分をインサートアパーチャ730に進路変更することにより、インサートアパーチャ730を通って流れるように清浄ガスの一部分を導き、光学窓228の内面229に沿った第1の流量を減少させるように構成されている。いくつかの実施形態では、インサートチャネル722は、光学窓228に沿った第1の流量を減少させ、アパーチャ装置500を通る第2の流量を増加させるように構成することができる。例えば、インサートチャネル722の断面積(例えば、直径d)は、光学窓228の内面229に沿った第1の流量減少、及びインサートアパーチャ730内への第2の流量の増加に比例し得る(例えば、d)(例えば、インサートチャネル722の直径の減少は、インサートアパーチャ730内への第2の流量の減少(例えば、16倍)、及び光学窓228の内面229に沿った第1の流量の増加(例えば、16倍)に比例する)。同様に、インサートチャネル722の直径の増加は、光学窓228の内面229に沿った第1の流量の減少(例えば、16倍)、及びインサートアパーチャ730内への第2の流量の増加(例えば、16倍)に比例する。インサートチャネル722は、ハウジングチャネル412、ハウジングポート410、及び光学窓228に向かって流れる清浄ガスの一部分を、アパーチャ装置500のインサートアパーチャ730及び第1のバッフル530に進路変更させ、したがって、光学窓228への第1の流量を減少させ、アパーチャ装置500を通る第2の流量を増加させることができる。
【0108】
[0123] 例示的な流れ分布
[0124] 図9は、例示的な一実施形態による、図3に示す窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)の流れ分布900を示す概略図である。図9に示すように、流れ分布900は、第1の流れ位置902(例えば、入力ポート227)、第2の流れ位置904(例えば、ハウジングボアアンダーカット408)、第3の流れ位置906(例えば、窓部分520の周囲)、第4の流れ位置908(例えば、ハウジングチャネル412を通る)、第5の流れ位置910(例えば、ハウジングポート410を通り、光学窓228の内面229に沿って)、及び第6の流れ位置912(例えば、インサート700及びアパーチャ装置500を通る)を含む。窓ハウジング装置300(例えば、第2の窓ハウジング装置220)内の清浄ガス流の方向(例えば、流れ分布900)は、連続する流れ位置902、904、906、908、910、912に従う。いくつかの実施形態では、流れ分布900は、光学窓228上の金属フッ化物塵埃付着を減らすために、光学窓228の内面229全体に沿って延びている。
【0109】
[0125] いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300内の流れ分布900は、層流又は層流に近い流れであり得る。例えば、光学窓228の内面229に沿った流れ分布900は、内面229上に形成されるいかなる熱境界層をも破壊するために、層流又は層流に近い流れであり得る。いくつかの実施形態では、窓ハウジング装置300内の流れ分布900は、高流量であり得る(例えば、約100sccmを超える)。例えば、光学窓228の内面229に沿った流れ分布900は、内面229の近くのいかなる金属フッ化物塵埃付着208にも短い滞留(滞在)時間をもたらすことができる。
【0110】
[0126] 例示的なフロー図
[0127] 図10は、一実施形態による、窓ハウジング装置300内の金属フッ化物塵埃付着208を減らすための流れ図1000を示す。本明細書で提供される開示を実行するために、図10の全てのステップが必要とは限らないことを理解されたい。更に、いくつかのステップは、同時に、連続して、及び/又は図10に示すものとは異なる順序で実行されてもよい。流れ図1000は、図2図9を参照して説明されることになる。しかしながら、流れ図1000は、それらの例示的な実施形態に限定されない。
【0111】
[0128] ステップ1002において、図2図3、及び図9の例に示すように、MFT280から窓ハウジング装置300の入力ポート227を通って流れるように、(例えば、無塵の)清浄ガスを導くことができる。例えば、ステップ1002は、図9に示す第1の流れ位置902を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ1002は、MFT280の入力ポート227と出力ポート224との間に配置されたプラグ225のボア226を通って流れるように、清浄ガスを導くことを含むことができ、ボア226の直径は、窓ハウジング装置300内への清浄ガスの流量を制御するように構成することができる。
【0112】
[0129] ステップ1004において、図2図9の例に示すように、窓ハウジング装置300の窓ハウジング400内のアパーチャ装置500の周囲を、アパーチャ装置500と光学窓228との間に配置されたインサート700に向かって流れるように、(例えば、無塵の)清浄ガスを導くことができる。例えば、ステップ1004は、図9に示す第2及び第3の流れ位置904、906を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ1004は、アパーチャ装置500の第2の外面514上に配置されたタング522、524、526、528を通って流れるように、清浄ガスを導くことを含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ1004は、インサート700’内のインサートチャネル722を通って流れるように、清浄ガスを導くことを更に含むことができる。
【0113】
[0130] ステップ1006において、図2図9の例に示すように、窓ハウジング400のハウジングチャネル412及びハウジングポート410を通って光学窓228の内面229に沿って流れるように、(例えば、無塵の)清浄ガスを導くことができる。例えば、ステップ1006は、図9に示す第4及び第5の流れ位置908、910を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ1006は、光学窓228の内面229全体に沿ってハウジングチャネル412及びハウジングポート410から流れるように、清浄ガスを導くことを含むことができる。
【0114】
[0131] ステップ1008において、図2図9の例に示すように、光学窓228からアパーチャ装置500を通って流れるように、(例えば、無塵の)清浄ガスを導くことができる。例えば、ステップ1008は、図9に示す第6の流れ位置912を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ1008は、光学窓228の内面229からアパーチャ装置500に向かって、アパーチャ装置500の前端部504から後端部502へと直径が減少するセル548、558、568、578、588を通って流れるように、清浄ガスを導くことを含むことができる。
【0115】
[0132] 本明細書では、ICの製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的に言及されている可能性があるが、本明細書で説明するリソグラフィ装置は、磁区メモリ、フラットパネルディスプレイ、LCD、薄膜磁気ヘッド等のためのガイダンス及び検出パターン、集積光学システムの製造などの、他の用途を有することがあることを理解されたい。当業者であれば、そのような代替の用途の文脈において、本明細書での「ウェーハ」又は「ダイ」という用語の使用は、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」というより一般的な用語の同義としてみなすことができることを、理解するであろう。本明細書で言及される基板は、露光の前又は後で、例えば、トラックユニット(通常、レジストの層を基板に塗布し、露光されたレジストを現像するツール)、計測ユニット及び/又は検査ユニットで処理されることがある。適用可能である場合、本明細書の開示は、そのような他の基板処理ツールに適用することができる。更に、基板は、例えば多層ICを生成するために2度以上処理されることがあり、その結果、本明細書で使用する基板という用語は、複数の処理済層を既に包含している基板を指すこともある。
【0116】
[0133] 光リソグラフィに関連して、実施形態の使用について上記で具体的に言及してきたが、実施形態は他の用途、例えばインプリントリソグラフィにおいても使用することができ、状況が許せば、光リソグラフィに限定はされないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが、基板上に生成されるパターンを規定する。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジストの層にプレスされることがあり、基板上では、電磁放射、熱、圧力、又はそれらの組み合わせを印加することにより、レジストが硬化される。パターニングデバイスはレジストから外部に移動され、レジストが硬化された後でレジストにパターンを残す。
【0117】
[0134] 本明細書の語句又は用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものではなく、本明細書の用語又は語句は、関連技術分野の当業者によって、本明細書の教示に照らし合わせて解釈されるべきものであることを、理解されたい。
【0118】
[0135] 本明細書で使用される場合、「基板」という用語は、その上に材料層が追加される材料を表す。いくつかの実施形態では、基板自体がパターン形成されてもよく、基板の上部に追加された材料もまたパターン形成されてもよく、又はパターン形成されないままであってもよい。
【0119】
[0136] 以下の例は、本開示の実施形態の例示であるが、限定するものではない。当分野で通常遭遇する、及び関連技術分野の当業者には明らかとなるであろう、様々な条件及びパラメータの他の好適な修正及び適合が、本開示の趣旨及び範囲内にある。
【0120】
[0137] 本明細書では、ICの製造における装置及び/又はシステムの使用について具体的に言及されている場合があるが、そのような装置及び/又はシステムには多くの他の可能な用途があることを明確に理解すべきである。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンス及び検出パターン、LCDパネル、薄膜磁気ヘッドなどの製造に使用できる。当業者であれば、そのような代替の用途との関連において、本明細書における「レチクル」、「ウェーハ」、又は「ダイ」という用語の使用は、それぞれ、「マスク」、「基板」、及び「ターゲット部分」という、より一般的な用語で置き換えられると考えるべきであることを理解するであろう。
【0121】
[0138] 具体的な実施形態について上記で説明したが、本実施形態は、説明したものとは別の態様で実施されてもよいことが理解されるであろう。説明は、特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。
【0122】
[0139] 「発明の概要」及び「要約」の章ではなく、「発明を実施するための形態」の章が、請求項を解釈するために使用されるように意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約」の章は、発明者らによって企図された例示的な実施形態の、全てではないが1つ又は複数を記載していることがあり、従って、いかなる態様でも、実施形態及び添付の特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【0123】
[0140] 具体的な機能の実装及びそれらの関係を示す機能的構成ブロックの助けを借りて実施形態を上述してきた。これらの機能的構成ブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書では任意に規定される。特定の機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替の境界を規定することができる。
【0124】
[0141] 特定の実施形態についての前述の説明は、実施形態の一般的性質を完全に明らかにしているので、当分野の技術の範疇の知識を応用することによって、他者が、実施形態の一般的な概念から逸脱することなく、不適当な実験を行うことなしに、そのような特定の実施形態を容易に修正する及び/又は様々な用途へ適合させることができる。従って、そのような適合及び修正は、本明細書で提示された教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の均等物の趣旨及び範囲の内部にあることが意図されている。
【0125】
[0142] 本発明の他の態様が、以下の番号付けされた条項に記載される。
条項1.
ガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバであって、ガス放電媒体は光ビームを出力する、チャンバと、
チャンバに結合され、チャンバから発生した金属フッ化物塵埃をトラップし、出力ポートに沿って清浄ガスを供給するように構成されている、金属フッ化物トラップと、
チャンバに結合され、光学窓上への金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成されている、窓ハウジング装置のセットと、を備える光源装置であって、各窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、アパーチャ装置を通って光学窓に向かってチャンバから上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
アパーチャ装置と光学窓との間に配置されたインサートであって、インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置を通る清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、を備える、光源装置。
条項2.
インサートは、光学窓に沿った第1の流量が、アパーチャ装置を通る第2の流量以上になるように構成されている、条項1に記載の光源装置。
条項3.
インサートは、光学窓に沿った第1の流量を減少させ、アパーチャ装置を通る第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを備える、条項1に記載の光源装置。
条項4.
チャネルの断面積は、第1の流量の減少と、第2の流量の増加とに比例する、条項3に記載の光源装置。
条項5.
窓ハウジング装置は、窓ハウジングの入力ポートと金属フッ化物トラップの出力ポートとの間に配置された、ボアを有するプラグを更に備える、条項1に記載の光源装置。
条項6.
プラグ及び出力ポートは、チャンバのフレーム内に配置されている、条項5に記載の光源装置。
条項7.
複数のタングが、アパーチャ装置の外面に配置され、アパーチャ装置の周囲をインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成され、複数のタングは、アパーチャ装置の外面よりも大きい外径を有して、清浄ガスが貫流するためのギャップを提供する、条項1に記載の光源装置。
条項8.
窓ハウジングは、清浄ガスを光学窓に沿ってフラッシュするように構成されたチャネルを備える、条項1に記載の光源装置。
条項9.
窓ハウジングは、光学窓からのフレネル反射を捕捉及び吸収して光学窓にとって所望の反射-透過比を実現するように構成されたフレネルビーム捕捉ポケットを備える、条項1に記載の光源装置。
条項10.
ガス放電媒体は、エキシマ及び/又はエキシプレックスを含む、条項1に記載の光源装置。
条項11.
ガス放電媒体は、F、ArF、KrF、及び/又はXeFを含む、条項10に記載の光源装置。
条項12.
チャンバの周囲に光共振器を形成するように構成された光学要素のセットを更に備える、条項1に記載の光源装置。
条項13.
光学要素のセットは、
第1の窓ハウジング装置に光学的につながった光結合器と、
第2の窓ハウジング装置に光学的につながった線幅狭隘化モジュールとを備える、条項12に記載の光源装置。
条項14.
光学要素のセットは、
第1の窓ハウジング装置に光学的につながった波面エンジニアリングボックスと、
第2の窓ハウジング装置に光学的につながったビーム反転器とを備える、条項12に記載の光源装置。
条項15.
インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量が、光学窓の内面に沿った熱境界層を減らすように構成されるように構成されている、条項1に記載の光源装置。
条項16.
光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らすように構成された窓ハウジング装置であって、窓ハウジング装置は、
光学窓を支持している窓ハウジングと、
窓ハウジングに結合されたアパーチャ装置であって、アパーチャ装置を通って光学窓に向かって流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成された複数のセルを備える、アパーチャ装置と、
アパーチャ装置と光学窓との間に配置されたインサートであって、
インサートは、光学窓に沿った清浄ガスの第1の流量と、アパーチャ装置を通る清浄ガスの第2の流量とを制御するように構成されている、インサートと、
を備える、窓ハウジング装置。
条項17.
窓ハウジングは、窓ハウジング内に、アパーチャ装置及びインサートを受け取るように構成されたボアを含む、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項18.
ボアは、窓ハウジング装置内の清浄ガスの体積を増加させるように構成されたアンダーカット及び/又は窪みを備える、条項17に記載の窓ハウジング装置。
条項19.
窓ハウジングは、清浄ガスがアパーチャ装置を通って流れる前に、光学窓に沿って流れるように導くように構成されたチャネルを備える、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項20.
複数のタングがアパーチャ装置の外面に沿って配置され、アパーチャ装置の周囲をインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くように構成されており、複数のタングは対称的に配置されている、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項21.
アパーチャ装置の複数のタングは、インサート内の複数の窪みに機械的に嵌合する、条項20に記載の窓ハウジング装置。
条項22.
アパーチャ装置は複数のセルを備え、各セルは、チャンバからアパーチャ装置を通って光学窓に向かって上流に流れる金属フッ化物塵埃をトラップするように構成されている、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項23.
アパーチャ装置は、チャンバに向かって前端部から後端部へと減少する直径を有する少なくとも5つのセルを備える、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項24.
窓ハウジング装置は、光学窓に沿った第1の流量が、アパーチャ装置を通る第2の流量以上になるように構成されている、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項25.
インサートは、光学窓に沿った第1の流量を減少させアパーチャ装置を通る第2の流量を増加させるように構成されたチャネルを備える、条項16に記載の窓ハウジング装置。
条項26.
チャネルの断面積は、第1の流量の減少と、第2の流量の増加とに比例する、条項25に記載の窓ハウジング装置。
条項27.
窓ハウジング装置内の光学窓上の金属フッ化物塵埃付着を減らす方法であって、方法は、
金属フッ化物トラップから窓ハウジング装置の入力ポートを通って流れるように、清浄ガスを導くことと、
窓ハウジング装置の窓ハウジング内に配置されたアパーチャ装置の周囲をアパーチャ装置と光学窓との間に配置されたインサートに向かって流れるように、清浄ガスを導くことと、
窓ハウジング内のチャネルを通って光学窓の内面に沿って流れるように、清浄ガスを導くことと、
光学窓からアパーチャ装置を通って流れるように、清浄ガスを導くことと、を含む方法。
条項28.
金属フッ化物トラップから流れるように清浄ガスを導くことは、入力ポートと金属フッ化物トラップの出力ポートとの間に配置されたプラグのボアを通って流れるように清浄ガスを導くことを含み、ボアの直径は、窓ハウジング装置内への清浄ガスの流量を制御するように構成されている、条項27に記載の方法。
条項29.
アパーチャ装置の周囲を流れるように清浄ガスを導くことは、アパーチャ装置の外面に配置された複数のタングを通って流れるように清浄ガスを導くことを含む、条項27に記載の方法。
条項30.
アパーチャ装置の周囲を流れるように清浄ガスを導くことは、インサート内のチャネルを通って流れるように清浄ガスを導くことを含む、条項27に記載の方法。
条項31.
チャネルを通って流れるように清浄ガスを導くことは、光学窓の内面の全体に沿ってチャネルから流れるように清浄ガスを導くことを含む、条項27に記載の方法。
条項32.
光学窓から流れるように清浄ガスを導くことは、アパーチャ装置の前端部から後端部へと減少する直径を有する複数のセルを通って光学窓の内面からアパーチャ装置に向かって流れるように、清浄ガスを導くことを含む、条項27に記載の方法。
条項33.
光学窓は、光ビームを出力するガス放電媒体を保持するように構成されたチャンバの一部分を形成し、ガス放電媒体に光ビームを生成させることを更に含む、条項27に記載の方法。
【0126】
[0143] 実施形態の広さ及び範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以降の請求項及びそれらの均等物に従ってのみ、規定されるべきである。
図1A
図1B
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