(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、画像形成システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2020049600
(22)【出願日】2020-03-19
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】石井 駿
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 潔
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-040312(JP,A)
【文献】特開2018-043517(JP,A)
【文献】特開2002-133256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1広告主が操作する第1広告主端末から取得した第1画像データと、前記第1広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第1宛先情報と、第2広告主が操作する第2広告主端末から取得した第2画像データと、に基づいて第1広告画像データを生成し、
前記第2広告主端末から取得した第3画像データと、前記第2広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第2宛先情報と、前記第1広告主端末から取得した第4画像データと、に基づいて第2広告画像データを生成する広告画像生成部
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、さらに、
第1広告主の第1広告主端末から、広告を共同で送付する相手に関する条件を受け付ける条件受付部と、
前記条件に基づいて複数の広告主を特定し、前記第1広告主端末から複数の前記広告主から所定の広告主である第2広告主を特定する入力を受け付ける広告主特定部と、
前記第2広告主の第2広告主端末に対して、共同で広告を作成することを依頼する旨の通知を送る通知部と、
前記第2広告主端末から共同で広告を作成することを承認する旨の通知を受け付ける承認受付部と、
を備え、
前記広告画像生成部は、前記承認受付部が承認を受け付けると、前記第1広告画像データと、前記第2広告画像データを生成する
ことを特徴とする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記条件受付部は、広告を共同で送付する相手の業種を含む前記条件を受け付けることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は、さらに、
前記第1広告主端末から前記第1宛先情報を取得し、前記第2広告主端末から前記第2宛先情報を取得する宛先取得部と、
前記第1広告主端末から前記第1画像データと前記第4画像データを取得し、前記第2広告主端末から前記第2画像データと前記第3画像データを取得する
画像取得部を備えることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、さらに、
前記第1宛先情報と、前記第2宛先情報とを比較し、該第1宛先情報と該第2宛先情報とで重複している、宛先を示す顧客情報を前記第1宛先情報又は第2宛先情報の何れか一方から削除する
宛先管理部を備えることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、さらに、
前記第1宛先情報と、前記第2宛先情報と、を取得する
宛先取得部を備えることを特徴とする
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置と通信可能に接続された画像形成装置を含む画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、前記情報処理装置が出力した前記第1広告画像データと、前記第2広告画像データと、に基づいて、記録媒体上に画像形成を行う画像形成部を備える
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
前記第1広告画像データと、前記第2広告画像データは、それぞれ異なる記録媒体に形成されることを特徴とする
請求項7に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記記録媒体は、葉書であることを特徴とする
請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記記録媒体は、圧着葉書であることを特徴とする
請求項8に記載の画像形成システム。
【請求項11】
情報処理装置が実行し、該情報処理装置に、
第1広告主が操作する第1広告主端末から取得した第1画像データと、前記第1広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第1宛先情報と、第2広告主が操作する第2広告主端末から取得した第2画像データと、に基づいて第1広告画像データを生成し、
前記第2広告主端末から取得した第3画像データと、前記第2広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第2宛先情報と、前記第1広告主端末から取得した第4画像データと、に基づいて第2広告画像データを生成する広告画像生成部
の機能を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像形成システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の広告主が共同して広告を生成する方法が知られている。
【0003】
例えば、まず、一方の広告主であり、「主」となる主広告主と、主広告主とは別の広告主である副広告主とが、広告に用いる、それぞれの広告画像を用意する。このようにして用意される主広告主の広告画像と、副広告主の広告画像と、顧客情報とを含む印刷画像を生成することで広告を共同で生成する方法が知られている(例えば、特許文献1等を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、一方の広告主が提供する顧客情報にしか基づかないため、広告が送付されない場合がある。すなわち、従来の方法では、複数の広告主のうち、いずれかの広告主を「主」とするため、「主」以外の広告主である「副」となる広告主は、顧客情報を提供しないため、「副」となる広告主が所有する顧客情報が活用されない。
【0005】
本発明の一実施形態は、複数の広告主によって用意される複数の顧客情報を用いて広告を生成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の一実施形態は、情報処理装置が、
第1広告主が操作する第1広告主端末から取得した第1画像データと、前記第1広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第1宛先情報と、第2広告主が操作する第2広告主端末から取得した第2画像データと、に基づいて第1広告画像データを生成し、
前記第2広告主端末から取得した第3画像データと、前記第2広告主端末から取得した少なくとも1つの住所を含む第2宛先情報と、前記第1広告主端末から取得した第4画像データと、に基づいて第2広告画像データを生成する広告画像生成部
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、複数の広告主によって用意される複数の顧客情報を用いて広告を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】広告生成システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】広告生成システムが有する情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】広告生成システムの機能構成例を示す図である。
【
図4】第1画像データが示す画像、第2画像データが示す画像、第3画像データが示す画像、第4画像データが示す画像の例を示す図である。
【
図6】第1広告画像データ、第2広告画像データが示す画像の一例を示す図である。
【
図7】記憶部410が格納する第1広告主、第2広告主に関する情報の一例を示す図である。
【
図8】広告主が広告主端末を用いて、広告主に関する情報を登録する流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】ステップS801で第1広告主端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】ステップS805で第1広告主端末の表示部に表示される広告主が画像データを登録する画面の一例を示す図である。
【
図11】広告主が登録した画像データのプレビューを表示するプレビュー画面の一例を示す図である。
【
図12】第1広告主が、共同で広告を作成する相手(第2広告主)を検索する流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】ステップS1201で第1広告主端末の表示部に表示される共同で広告を作成する相手を検索する画面の一例を示す図である。
【
図14】ステップS1202で、第1広告主端末に表示される依頼画面の一例を示す図である。
【
図15】広告マッチング装置3の各機能が実行する処理の流れの一例を示したフローチャートである。
【
図16】広告マッチング装置3から出力された第1広告画像データ、第2広告画像データに基づいて、印刷装置4が葉書に画像を形成する処理の流れの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重畳した説明を省略する。
【0010】
図1は、広告生成システムの全体構成例を示す図である。以下、広告生成装置を「広告マッチング装置3」とし、広告生成システムを「広告マッチングシステム100」とする例で説明する。
【0011】
また、以下の説明では、記録媒体の例である、葉書に対して画像形成システムが画像形成を行うことで、広告を生成する場合を例に説明する。以下の説明では広告主が2者の場合を例にして説明する。つまり、第1広告主と第2広告主とが広告マッチングシステム100を利用する場合を例にして説明する。
【0012】
広告マッチングシステム100は、情報処理装置の一例である広告マッチング装置3と、印刷装置4と、印刷業者端末5とを有する構成である。なお、広告マッチングシステム100は、図示するような装置で構成されるに限られず、他に情報処理装置が更にあってもよいし、広告マッチング装置3、印刷装置4及び印刷業者端末が一体となった装置であってもよい。
【0013】
そして、広告マッチングシステム100には、ネットワークNWを介して、第1広告主端末1、第2広告主端末2、・・・、というように、複数の広告主が操作する端末が接続される。
【0014】
第1広告主端末1、第2広告主端末2、・・・は、それぞれ広告主が所有する端末である。例えば、それぞれの広告主端末は、PC(Personal Computer)、タブレット端末、又はスマートフォン等の情報処理装置である。なお、広告マッチングシステム100に接続する広告主端末の数は、任意である。
【0015】
広告マッチング装置3は、広告主からの入力に基づいて、葉書に形成する画像である広告画像データを生成する情報処理装置である。
【0016】
印刷装置4は、広告マッチング装置3から受け取った広告画像データに基づいて、葉書に画像を形成する画像形成装置である。なお、広告マッチングシステム100には、印刷装置が複数含まれてもよい。また、広告マッチングシステムの印刷装置4は、ネットワークNWを介さずに、広告マッチング装置3に接続されもよい。
【0017】
また、印刷業者端末5は、印刷業者が所有するコンピュータである。例えば、印刷業者端末5はPC、タブレット端末又はスマートフォン等の情報処理装置である。
【0018】
印刷業者端末5は、広告マッチング装置3からの印刷発注を受け付けると、印刷発注に応じた印刷を印刷装置4等に要求する。次に、印刷装置4は、印刷業者端末5からの印刷要求に基づいて、広告マッチング装置3でマッチングされた顧客の宛先及び画像等の情報を広告体に印刷してDM等の広告を生成する。なお、図示する広告マッチングシステム100が有する印刷業者端末5及び印刷装置4の数は、図示する数に限られず、任意である。
【0019】
<ハードウェア構成例>
図2は、広告生成システムが有する情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【0020】
広告マッチング装置3は、CPU(Central Processing Unit、以下「CPU301」という。)と、ROM(Read-Only Memory、以下「ROM302」という。)と、RAM(Random Access Memory、以下「RAM303」という。)と、HDD(Hard Disk Drive、以下「HDD304」という。)とを有するハードウェア構成である。さらに、広告マッチング装置3は、入力装置305と、表示装置306と、通信インタフェース307と、システムバス308とを有する。
【0021】
CPU301は、プログラムを実行することにより、RAM303等と協働して、広告マッチング装置3が有するハードウェア資源を制御し、広告マッチング装置3の機能を実現する演算装置及び制御装置の例である。
【0022】
ROM302は、CPU301が実行するプログラム及び各種のデータ等を記憶する。
【0023】
RAM303は、CPU301に作業領域を提供する主記憶装置の例である。
【0024】
HDD304は、CPU301が実行するプログラム及び各種のデータを記憶する補助記憶装置の例である。
【0025】
入力装置305は、ユーザの操作に応じた情報又は外部装置等が入力する情報を広告マッチング装置3に入力する。入力装置305は、タッチパネル、キーボード、又は、マウス等であるが、これに限られない。
【0026】
表示装置306は、画面を表示する出力装置の例である。例えば、表示装置306は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ又はプラズマディスプレイ等であるが、これに限らない。
【0027】
通信インタフェース307は、広告マッチング装置3とネットワークNW等とを接続するインタフェースである。具体的には、広告マッチング装置3は、通信インタフェース307を介して、広告主端末又は印刷装置4等の外部装置と通信する。
【0028】
システムバス308は、CPU301、ROM302、RAM303、HDD304、入力装置305、表示装置306、及び通信インタフェース307を相互に接続する。
【0029】
なお、広告マッチング装置等のハードウェア構成は、図示する例に限られない。例えば、広告マッチング装置等は、各種の周辺機器を備えてもよい。また、広告主端末及び印刷業者端末5等のハードウェア構成は、例えば、図示する構成と同様であるため、説明を省略する。ただし、各装置は、同様のハードウェア構成でなくともよい。
【0030】
<機能構成例>
図3は、広告生成システムの機能構成例を示す図である。
【0031】
図示するように、広告マッチング装置3は、情報取得部401と、画像取得部402と、宛先取得部403と、条件受付部404と、広告主特定部405と、通知部406と、承認受付部407と、広告画像生成部408と、宛先管理部409と、を有している。また、HDDやSDDである記憶部410を有している。
【0032】
印刷装置4は、画像形成部411を有している。
【0033】
広告マッチング装置3の上記機能は、CPU301がプログラム実行することによって実現される機能である。画像形成部411は、印刷装置4のエンジン等によって実現される機能である。
【0034】
情報取得部401は、第1広告主端末から、第1広告主の業種や会社名等の第1広告主に関する情報と、第1広告主が送付する広告の名称や、第1広告主が共同で広告を送付する相手を募集する期間である掲載期間、第1広告主が発送する予定の広告の数である発送予定部数等の情報を取得し、記憶部410に格納する。
【0035】
また、情報取得部401は、第1広告主端末から、第1広告主が所有する顧客の宛先情報と、共同で広告を送付する場合の送付先を指定する送付先情報や、共同で広告を送付する相手が所有する顧客の宛先情報それぞれに共同で広告を送付することを希望するか否かの選択等を取得してもよい。
【0036】
画像取得部402は、第1広告主端末及び後述の第2広告主となる広告主が所有する第2広告主端末より、第1画像データ、第2画像データ、第3画像データ、第4画像データを取得する。
【0037】
第1画像データと、第4画像データは、画像取得部402が第1広告主端末から取得する画像データであり、第2画像データと、第3画像データは、画像取得部402が第2広告主端末から取得する画像データである。
【0038】
図4は、第1画像データが示す画像、第2画像データが示す画像、第3画像データが示す画像、第4画像データが示す画像の例を示す図である。
【0039】
第1画像と第2画像は、印刷装置4により、同一の葉書に形成される。また、第3画像と第4画像は、印刷装置4により、第1画像と第2画像が形成された葉書とは異なる、同一の葉書に形成される。
【0040】
宛先取得部403は、第1広告主端末及び第2広告主端末より、第1宛先情報と、第2宛先情報を取得する。第1宛先情報は、第1広告主端末から取得する情報であり、第1広告主が所有する住所、氏名を含む顧客の宛先情報である。
【0041】
第2宛先情報は、後述の第2広告主となる広告主の第2広告主端末から取得する情報であり、後述の第2広告主となる広告主が所有する住所、氏名を含む顧客の宛先情報である。
【0042】
図5は、第1宛先情報の一例を示す図である。なお、第2宛先情報は、第1宛先情報と内容が異なるが同じ項目であるため説明を省略する。
【0043】
第1宛先情報には、顧客を識別する情報である顧客識別情報の一例である顧客ID、顧客の氏名、顧客の住所、顧客の電話番号、顧客の年齢、顧客の性別、顧客の趣味等が対応付けられている。第1顧客情報や第2顧客情報は、これらの項目以外の項目を含んでもよいが、顧客の住所は少なくとも含む。
【0044】
条件受付部404は、第1広告主端末から、第1広告主が、第1広告主と共同で広告を送付する相手を特定する条件を受け付ける。
【0045】
広告主特定部405は、条件受付部404が受け付けた条件に基づいて、第1広告主が共同で広告を送付する相手の候補を特定する。第1広告主端末から、広告主特定部405が特定した共同で広告を送付する相手の候補から、相手が選択されたことを受け付ける。
【0046】
通知部406は、広告主特定部405が第1広告主端末から相手が選択されたことを受け付けると、その相手が所有する広告主端末に、第1広告主が共同で広告を作成することを依頼している旨の通知を行う。
【0047】
承認受付部407は、通知部406が通知を行った広告主端末から、その広告主が第1広告主と共同で広告を作成することを承認する旨の通知を受け取る。また、広告主特定部405は、承認受付部407が広告主から承認する旨の通知を受け取ると、その広告主を第2広告主として特定する。
【0048】
広告画像生成部408は、承認受付部407が第2広告主による承認する旨の通知を受け取ると、第1広告主端末から取得した第1画像データと第1宛先情報と、第2広告主端末から取得した第2画像データと、に基づいて、葉書に形成する画像を示す第1広告画像データを生成する。また、広告画像生成部408は、第2広告主端末から取得した第3画像データと第2宛先情報と、第1広告主端末から取得した第4画像データと、に基づいて、葉書に形成する画像を示す第2広告画像データを生成する。
【0049】
図6は、第1広告画像データ、第2広告画像データが示す画像の一例を示す図である。第1広告画像データが示す画像のうち(1-A)が示す画像は、第1宛先情報と、第1画像データに基づいて生成された画像である。また、(1-B)が示す画像は、第2画像データに基づいて生成された画像である。
【0050】
また、第2広告画像データが示す画像のうち(2-A)が示す画像は、第1宛先情報と、第3画像データに基づいて生成された画像である。また、(2-B)が示す画像は、第4画像データに基づいて生成された画像である。
【0051】
このように、第1広告主、第2広告主それぞれが用意した画像データと宛先情報に基づいて、デザインの異なる2つの広告を作成することができる。したがって、第1広告主と第2広告主とがそれぞれ用意した第1宛先情報と第2宛先情報とに重複があった場合でも、2つの広告を送付された顧客へ与える違和感や、同じ又は似ている内容の広告を2つ送られたことによる不快感を低減することができる。
【0052】
宛先管理部409は、第1宛先情報と、第2宛先情報と、に重複がある場合、第1宛先情報又は第2宛先情報の何れかから重複している宛先を削除する。例えば、宛先管理部3409は、第1宛先情報と、第2宛先情報とから、氏名又は住所が同じである顧客の情報を、第1宛先情報又は第2宛先情報の何れか一方から削除する。
【0053】
このように、宛先管理部409が第1宛先情報と第2宛先情報とで重複している宛先を削除すると、デザインが異なるが内容が同じ又は似ている広告が同じ顧客に送付されることを防ぐことができ、広告が送付された顧客に与える違和感を低減することもできる。
【0054】
また、宛先管理部409は、第1宛先情報と第2宛先情報とを合成し、新たに第3宛先情報を生成してもよい。そして、宛先管理部409は、生成した第3宛先情報の中で、氏名が重複している顧客の情報や、住所が重複している顧客の情報を、その顧客情報が重複されない状態になるまで削除してもよい。
【0055】
記憶部410は、第1広告主端末、第2広告主端末それぞれから取得した各種画像データや各種宛先情報を格納する。
【0056】
図7は、記憶部410が格納する第1広告主、第2広告主に関する情報の一例を示す図である。テーブルT1は、広告主を識別する情報である広告主識別情報の一例である広告主IDと、広告主の会社名、広告主の業種等をそれぞれ対応付けているデータテーブルである。
【0057】
テーブルT2は、広告主IDと、広告主が登録した広告の名称を識別する広告識別情報の一例である広告IDと、広告の名称、発送予定日、掲載期間、発送予定部数、広告主が広告に使う葉書の種別である葉書種別、共同で広告を作成する相手が使える葉書の面である募集広告面数、広告主が広告を送付する地域である宛先エリア、広告主が広告を送る顧客の性別を示すターゲット性別、広告主が広告を送る顧客の年齢を示すターゲット年齢、広告主が広告を送る顧客の趣味を示すターゲット趣味等の情報を対応付けられたデータテーブルである。
【0058】
画像形成部411は、広告画像生成部408が生成した第1広告画像データ、第2広告画像データに基づいて、葉書に画像形成を行う。なお、第1広告画像データが示す画像と第2広告画像データが示す画像はそれぞれ異なる葉書に形成される。
【0059】
<広告主に関する情報の登録の流れ>
図8は、広告主が広告主端末を用いて、広告主に関する情報を登録する流れの一例を示すフローチャートである。なお、広告の記録媒体として見開き部分が閉じられている圧着葉書を例にし、説明をする。
【0060】
ステップS801では、第1広告主は、第1広告主端末の表示部に表示された画面に基づいて、広告主に関する情報である広告主情報の入力を行う。第2広告主も同様に第2広告主端末を用いて広告主情報の入力を行う。
【0061】
図9は、ステップS801で第1広告主端末の表示部に表示される画面の一例を示す図である。第1広告主は、
図9に示した画面の広告主情報登録欄に、広告主の業種の分野を「業種」の欄に入力し、「業種」の欄に入力した分野の中でどのような業種なのかを「業種2」に入力する。なお、「業種」及び「業種2」の欄には、キーボードやマウス等の入力装置を用いて入力してもよいし、プルダウンから表示された選択肢の中から選択してもよい。第2広告主についても同様であるため説明を省略する。
【0062】
第1広告主は、「業種」及び「業種2」の他に、広告主の会社名、広告の見出しである「DM名」、共同で広告を作成する相手を募集する期間である「掲載期間」、広告を発送する予定の部数である「発送予定部数」の入力を行う。
【0063】
次に、ステップS802では、第1広告主は、第1広告主端末の表示部に表示された画面に基づいて、他の広告主と共同で広告を作成する際に、共同で作成した広告を送付する地域の条件を設定する送付先条件設定欄に送付先情報を入力する。第2広告主も同様に第2広告主端末を用いて送付先情報を入力する。
【0064】
図9に示した送付先条件設定欄では、チェックボックス形式で送付先情報を入力できるようになっている。しかし、これに限られず、テキスト形式で入力してもよいし、プルダウンから第1広告主に選択させる形式でもよい。第2広告主についても同様であるため説明を省略する。
【0065】
ステップS803では、第1広告主は、第1広告主端末の表示部に表示された画面に基づいて、第1広告主が所有する第1宛先情報と、共同で広告を作成する相手が所有する宛先情報と、それぞれに共同で作成した広告を送付することを希望するか否かを広告相互送付希望欄に入力する。第2広告主も同様に第2広告主端末を用いて入力する。
【0066】
図9に示した広告相互送付希望欄では、チェックボックス形式で希望を入力できるようになってる。しかし、これに限られず、テキスト形式で入力してもよいし、プルダウンから第1広告主に選択させる形式でもよい。ステップS804では、第2広告主も同様に広告相互送付希望欄の入力を行う。
【0067】
ステップS805では、第1広告主は、第1広告主端末の表示部に表示された画面に基づいて、広告に使用する画像データを広告マッチングシステム100に登録する。第2広告主も同様に第2広告主端末を用いて画像データを広告マッチングシステム100に登録する。
【0068】
図9に示した画像登録欄では、第1広告主が提供する画像が、圧着葉書のどの部分に形成されるかを示している。第1広告主が「アップロード画面へ」というボタンを押下することで、第1広告主端末の画面が第1画像データと第4画像データとを登録する画面に移行する。
【0069】
図10は、ステップS805で第1広告主端末の表示部に表示される広告主が画像データを登録する画面の一例を示す図である。
図10の画面には、第1画像データを登録する第1画像データ登録欄と、第4画像データを登録する第2画像データ登録欄が表示されている。なお、第2広告主が画像データ登録する場合、第1画像データ登録欄に第2画像データ、第2画像データ登録欄に第3画像データを登録する。
【0070】
図11は、広告主が登録した画像データのプレビューを表示するプレビュー画面の一例を示す図である。第1広告主は、
図10に示した画面の「DM原稿のプレビュー」というボタンを押下することで、
図11に示す画面を第1広告主端末に表示させることができる。第1画像データプレビュー欄には、第1画像データ登録欄に登録された画像データのプレビューが表示され、第2画像データプレビュー欄には、第2画像データ登録欄に登録された画像データのプレビューが表示される。
【0071】
また、第1広告主は、プレビュー画面にある「宛先のアップロード」ボタンを押下し、第1宛先情報を広告マッチングシステム100にアップロードすることができる。第2広告主も同様に第2宛先情報を広告マッチングシステム100にアップロードすることができる。
【0072】
このように、広告主は、広告主端末を用いて広告主に関する情報等を入力したり、画像データを登録することで、他の広告主から共同で広告を作成する相手として検索されるようになる。
【0073】
<共同で広告を作成する相手を検索する流れ>
図12は、第1広告主が、共同で広告を作成する相手(第2広告主)を検索する流れの一例を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS1201では、第1広告主は、第1広告主端末の表示部に表示された画面に基づいて、共同で広告を作成する相手の検索を行う。
【0075】
図13は、ステップS1201で第1広告主端末の表示部に表示される共同で広告を作成する相手を検索する画面の一例を示す図である。第1広告主は、検索条件入力欄に、共同で広告を作成する相手を検索する条件を入力する。そして、第1広告主が、検索条件入力欄にある「検索」ボタンを押下すると、共同で広告を作成する相手の候補となる広告主が検索結果表示欄に表示される。
【0076】
さらに、第1広告主は、絞込条件設定欄の「メーカー」の欄から「車」を選択したり、「サービス」の欄から「ゴルフ」を選択したりすることで、検索結果表示欄に表示される広告主の数を調節することができる。
【0077】
ステップS1202では、第1広告主は、検索結果表示欄に表示されている広告主から、共同で広告を作成する相手を選択する。具体的には、検索結果表示欄に表示されている各広告主に対応する「選択」ボタンを押下することで、その広告主に共同で広告を作成することを依頼することができる。
【0078】
図14は、ステップS1202で、第1広告主端末に表示される依頼画面の一例を示す図である。第1広告主は、情報確認欄に表示されている発送予定部数や、発送にかかる費用である発送料金、広告の発送先等を確認することができる。そして、第1広告主は、依頼画面中の「発注申請」ボタンを押下することでステップ1202で押下した「選択」ボタンに対応する広告主に、共同で広告を作成することを依頼することができる。
【0079】
<広告マッチング装置3の処理の流れ>
図15は、広告マッチング装置3の各機能が実行する処理の流れの一例を示したフローチャートである。
【0080】
ステップS1501では、情報取得部401が、第1広告主と第2広告主がステップS801乃至S804で入力した各種情報を取得し、記憶部410に格納する。
【0081】
ステップS1502では、画像取得部402が、第1広告主と第2広告主がステップS805で登録した第1画像データ、第2画像データ、第3画像データ、第4画像データを取得し、記憶部410に格納する。
【0082】
ステップS1503では、宛先取得部403が、第1広告主と第2広告主がS805でアップロードした第1宛先情報と、第2宛先情報とを取得し、記憶部410に格納する。
【0083】
ステップS1504では、条件受付部404が、第1広告主がS1201で入力した検索条件を取得し、広告主特定部405に出力する。広告主特定部405は、検索条件に基づいて、検索結果表示欄に表示される、第1広告主が共同で広告を作成する相手の候補を特定する。そして、第1広告主がステップS1202で、共同で広告を作成することを依頼することを選択した場合、その広告主を第2広告主として特定する。
【0084】
ステップS1505では、通知部406が、広告主特定部405が特定した第2広告主が所有する第2広告主端末に、第1広告主から共同で広告を作成することを依頼されている旨の通知をする。
【0085】
ステップS1506では、承認受付部407が、第2広告主端末から第2広告主が共同で広告を作成することを承認する旨の通知を受け取ると、ステップS1507へ進む。承認受付部407は、第2広告主端末から共同で広告を作成することを否認する旨の通知を受け取ると、通知部406が第1広告主端末に否認された旨の通知をし、ステップS1504へ進む。
【0086】
ステップS1507では、広告画像生成部408が、記憶部410に格納されている第1宛先情報、第1画像データ、第2画像データに基づいて、第1広告画像データを生成する。また、広告画像生成部408は、第2宛先情報と、第3画像データ、第4画像データに基づいて、第2広告画像データを生成する。
【0087】
また、ステップS1507において、宛先管理部409が、第1宛先情報と第2宛先情報とを比較し、重複する顧客情報があった場合に、第1宛先情報又は第2宛先情報の何れか一方から重複している顧客情報を削除してもよい。宛先管理部409が重複する顧客情報を削除した場合、広告画像生成部408は、宛先管理部409の処理が反映された第1あて先情報と、第2宛先情報に基づいて、第1広告画像データ、第2広告画像データそれぞれを生成する。
【0088】
<広告を生成する処理の流れ>
図16は、広告マッチング装置3から出力された第1広告画像データ、第2広告画像データに基づいて、印刷装置4が葉書に画像を形成する処理の流れの一例を説明する図である。
【0089】
ステップS1601では、広告画像生成部408が、印刷装置4に、第1広告画像データと、第2広告画像データとを出力する。
【0090】
ステップS1602では、印刷装置4の画像形成部411が、第1広告画像データに基づいて葉書(第1記録媒体の一例)に画像形成を行う。また、画像形成部411は、第2広告画像データに基づいて、第1記録媒体とは異なる葉書(第2記録媒体の一例)に画像形成を行う。
【0091】
このように、第1広告主は、広告マッチングシステム100を利用することで、他の広告主と共同で広告を作成し、それぞれの広告主が所有する宛先情報が示す顧客へ広告を送付することができる。これにより、第1広告主は、第1広告主が認知していなかった顧客に対しても広告を送付することができるようになる。
【0092】
<その他の実施形態>
各装置は、1つの装置でなくともよい。すなわち、各装置は、複数の装置の組み合わせであってもよい。なお、図示する以外の装置が更に含まれる構成であってもよい。
【0093】
なお、本発明に係る各処理の全部又は一部は、コンピュータ言語で記述され、コンピュータに広告生成方法を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、広告生成装置又は広告生成システム等といったコンピュータに各処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0094】
したがって、プログラムに基づいて広告生成方法が実行されると、コンピュータが有する演算装置及び制御装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて演算及び制御を行う。また、コンピュータが有する記憶装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて、処理に用いられるデータを記憶する。
【0095】
また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて頒布することができる。なお、記録媒体は、磁気テープ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気ディスク等のメディアである。さらに、プログラムは、電気通信回線を通じて頒布することができる。
【0096】
なお、本発明に係る実施形態は、複数の情報処理装置を有する広告生成システムによって実現されてもよい。また、広告生成システムは、各処理及びデータの記憶を冗長、分散、並列、仮想化又はこれらを組み合わせて実行してもよい。
【0097】
以上、実施形態における一例について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。すなわち、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 第1広告主端末
2 第2広告主端末
3 広告マッチング装置
4 印刷装置
5 印刷業者端末
100 広告マッチングシステム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】