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特許7416611テープロール識別用シール、テープ貼着装置及びテープロールの識別方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-09
(45)【発行日】2024-01-17
(54)【発明の名称】テープロール識別用シール、テープ貼着装置及びテープロールの識別方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20240110BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H01L21/78 M
H01L21/68 N
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019224906
(22)【出願日】2019-12-12
(65)【公開番号】P2021093506
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関家 一馬
【審査官】宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-154148(JP,A)
【文献】特開2001-180058(JP,A)
【文献】特開2015-220365(JP,A)
【文献】特開2016-098046(JP,A)
【文献】特開昭57-111675(JP,A)
【文献】特開2018-053022(JP,A)
【文献】特開平05-238115(JP,A)
【文献】特開平09-278291(JP,A)
【文献】特開2012-171750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されたテープロールの該芯の端面に貼着されるテープロール識別用シールであって、
該芯の外径より大きい外径で、該芯の内径と同等の内径を有する、環状または円弧状の本体部と、
該本体部の裏面の、該芯の端面に対応する領域の粘着層と、
該本体部の表面で、該テープの種類を表示する種類情報表示部と、を備え
該本体部は、該芯に巻回された該テープの残量の視認を許容するスリット部を備えるテープロール識別用シール。
【請求項2】
該本体部の内径から径方向中央に向かって延在し、該芯の内側に貼着されるのりしろ部を備える請求項1に記載のテープロール識別用シール。
【請求項3】
円筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されかつ請求項1又は請求項2に記載のテープロール識別用シールが端部に貼着されたテープロールから該テープを繰り出し、被着体に該テープを貼着するテープ貼着装置であって、
該テープロールの回転自在に固定するテープ固定部と、
該テープロールから該テープを繰り出す繰り出しユニットと、
被着体を固定するテーブルと、
該繰り出しユニットが繰り出した該テープを該テーブルに固定された被着体に貼着する貼着ユニットと、
該テープ固定部に固定された該テープロールの該テープの種類を識別する識別部と、
該識別部からの該テープロールの種類情報と、予め登録された該テープ固定部に固定する該テープロールの該テープの種類情報とが合致するか否かを判定する判定部と、
判定結果を報知する報知部と、を備え、
該識別部は、該テープ固定部に固定された該テープロールの該端部を撮影して得た画像情報から、該端部に配置された該テープの該種類情報と該テープロールに巻回された該テープの残量を検出するテープ貼着装置。
【請求項4】
円筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されたテープロールの該テープの種類の識別方法であって、
請求項1又は請求項2に記載のテープロール識別用シールが装着されたテープロールを準備するテープロール準備ステップと、
該テープロールをテープ貼着装置のテープ固定部に固定し、該テープロール識別用シールが貼着した該テープロールの端部をカメラの撮影範囲に位置付けるテープロール設定ステップと、
該テープ固定部に固定された該テープロールの該端部を該カメラで撮影して得た画像情報から、該テープの該種類情報を検出し該テープの種類を識別する識別ステップと、を備えるテープロールの識別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープロール識別用シール、テープ貼着装置及びテープロールの識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスチップを製造する工程では、各種様々な部材を用いて加工及び処理を行う。これらの部材の中に、半導体デバイスが形成されたウェーハを保護するテープ(粘着テープ及び粘着層の無いシートを含む)がある。これらのテープは、テープ貼着装置(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)により被着体である半導体ウェーハ等に貼着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3250160号公報
【文献】特開2015-220365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したテープは、一見同様に見える外観であっても、種類が異なることが多々ある。テープは、例えば、種類が異なると、基材層の種類や厚さ、粘着層の種類や厚さ、紫外線の照射によって粘着層が硬化するか、などが異なり、貼着された後の工程で、その種類によって異なる効果が発揮される。
【0005】
しかし、テープは、見た目では種類の違いがわかりにくいため、所望の種類と異なるテープを前述したテープ貼着装置にセットしてしまう恐れがある。
【0006】
また、例えば、テープ自体に種類情報をプリントしても良いが、プリントした材料が被加工物に付着する恐れがあるので、テープ自体に種類情報をプリントすることは望ましくない。また、テープが巻回されている円筒状の芯部分に、種類情報を装着しても良いが、芯の厚さは1cm以下と狭く、種類情報のプリント及び検出が難しい。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、テープロールに巻回されたテープの種類を容易に認識することができるテープロール識別用シール、テープ貼着装置及びテープロールの識別方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のテープロール識別用シールは、円筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されたテープロールの該芯の端面に貼着されるテープロール識別用シールであって、該芯の外径より大きい外径で、該芯の内径と同等の内径を有する、環状または円弧状の本体部と、該本体部の裏面の、該芯の端面に対応する領域の粘着層と、本体部の表面で、該テープの種類を表示する種類情報表示部と、を備え、該本体部は、該芯に巻回された該テープの残量の視認を許容するスリット部を備えることを特徴とする。
【0010】
前記テープロール識別用シールにおいて、該本体部の内径から径方向中央に向かって延在し、該芯の内側に貼着されるのりしろ部を備えても良い。
【0011】
本発明のテープ貼着装置は、円筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されかつ前記テープロール識別用シールが端部に貼着されたテープロールから該テープを繰り出し、被着体に該テープを貼着するテープ貼着装置であって、該テープロールの回転自在に固定するテープ固定部と、該テープロールから該テープを繰り出す繰り出しユニットと、被着体を固定するテーブルと、該繰り出しユニットが繰り出した該テープを該テーブルに固定された被着体に貼着する貼着ユニットと、該テープ固定部に固定された該テープロールの該テープの種類を識別する識別部と、該識別部からの該テープロールの種類情報と、予め登録された該テープ固定部に固定する該テープロールの該テープの種類情報とが合致するか否かを判定する判定部と、判定結果を報知する報知部と、を備え、該識別部は、該テープ固定部に固定された該テープロールの該端部を撮影して得た画像情報から、該端部に配置された該テープの該種類情報と該テープロールに巻回された該テープの残量とを検出することを特徴とする。
【0013】
本発明のテープロールの識別方法は、筒状の芯の外周に長尺のテープが巻回されたテープロールの該テープの種類の識別方法であって、前記テープロール識別用シールが装着されたテープロールを準備するテープロール準備ステップと、該テープロールをテープ貼着装置のテープ固定部に固定し、該テープロール識別用シールが貼着した該テープロールの端部をカメラの撮影範囲に位置付けるテープロール設定ステップと、該テープ固定部に固定された該テープロールの該端部を該カメラで撮影して得た画像情報から、該テープの該種類情報を検出し該テープの種類を識別する識別ステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、テープロールに巻回されたテープの種類を容易に認識することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施形態1に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。
図2図2は、図1に示されたテープロール識別用シールを背面側からみた平面図である。
図3図3は、図1中のIII-III線に沿う断面図である。
図4図4は、図1に示されたテープロール識別用シールが貼着されるテープロールの斜視図である。
図5図5は、図4に示されたテープロールの端面の平面図である。
図6図6は、図4に示されたテープロールのテープの要部の断面図である。
図7図7は、実施形態1に係るテープロール識別用シールが貼着されたテープローラの端部の側面図である。
図8図8は、実施形態1に係るテープ貼着装置の概略の構成を一部断面で模式的に示す側面図である。
図9図9は、図8中のIX-IX線に沿う断面図である。
図10図10は、図8に示されたテープ貼着装置のカメラが撮像して得た画像情報の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態1に係るテープロールの識別方法の流れを示すフローチャートである。
図12図12は、図11に示されたテープロールの識別方法のテープロール設定ステップにおいて、カメラが撮像して得た画像情報の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態2に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。
図14図14は、図13に示されたテープロール識別用シールを背面側からみた平面図である。
図15図15は、図13中のXV-XV線に沿う断面図である。
図16図16は、図13に示されたテープロール識別用シールが貼着されたテープロールの要部の断面図である。
図17図17は、実施形態3に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。
図18図18は、実施形態1、実施形態2及び実施形態3の変形例1に係るテープの要部の断面図である。
図19図19は、実施形態1、実施形態2及び実施形態3の変形例2に係るテープの要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0017】
〔実施形態1〕
(テープ識別用シール)
本発明の実施形態1に係るテープロール識別用シールを図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。図2は、図1に示されたテープロール識別用シールを背面側からみた平面図である。図3は、図1中のIII-III線に沿う断面図である。図4は、図1に示されたテープロール識別用シールが貼着されるテープロールの斜視図である。図5は、図4に示されたテープロールの端面の平面図である。図6は、図4に示されたテープロールのテープの要部の断面図である。図7は、実施形態1に係るテープロール識別用シールが貼着されたテープローラの端部の側面図である。
【0018】
実施形態1に係る図1図2及び図3に示すテープロール識別用シール1(以下、識別用シールと記す)は、図4及び図5に示すテープロール100の芯101の一方の端面102に貼着されて、テープロール100の一方の端部103に取り付けられる。識別用シール1は、テープロール100のテープ110の種類を識別可能とするものである。図4及び図5に示すテープロール100は、円筒状の芯101の外周に長尺のテープ110が巻回されている。
【0019】
テープロール100は、図4及び図5に示すように、円筒状の芯101と、芯101の外周に巻回されたテープ110とを備える。実施形態1において、テープ110は、図6に示すように、合成樹脂から構成され粘着力を有しない基材層111と、基材層111上に積層されかつ貼着力を有する粘着層112とを備えて、長尺なシート状の部材として成形されている。
【0020】
テープ110は、外径が被着体である被加工物200よりも大径でかつ円環状の環状フレーム203の外径よりも小径な円形に切断されて、図6に示すように粘着層112が離型シート113に貼着された状態で芯101の外周に少なくとも1周以上巻回されて、ロール状に巻かれる。テープ110は、芯101の外周面上に少なくとも1層以上積層され、テープロール100を構成する。実施形態1では、テープロール100は、図4及び図5に示すように、テープ110を離型シート113の外周側に配置されて、テープ110及び離型シート113をロール状に巻いている。また、実施形態1では、テープロール100は、円形のテープ110を離型シート113上に間隔をあけて配置している。
【0021】
識別用シール1は、図1図2及び図3に示すように、本体部10と、粘着層20と、種類情報表示部30とを備える。実施形態1において、本体部10は、円環状に形成されている。本体部10は、芯101の外径よりも大きな外径で、芯101の内径と同等の内径を有している。実施形態1において、本体部10は、厚手の紙により構成されているが、本発明では、厚手の紙に限定されることなく、段ボール又はプラスチックなどの合成樹脂により構成されても良い。
【0022】
粘着層112は、本体部10の裏面11(図2及び図3に示す)に積層されており、粘着力を有する合成樹脂により構成されている。粘着層20は、本体部10が芯101の端面と同軸に配置されると、裏面11の芯101の端面102と重なる領域(図1中の点線の内側の領域)の全体に設けられている。なお、裏面11の端面102と重なる領域は、端面102に対応する領域である。なお、実施形態1では、粘着層20は、裏面11の芯101と重なる領域の全体に設けられているが、本発明では、これに限定されることなく、裏面11の芯101と重なる領域の少なくとも一部分に設けられても良い。
【0023】
種類情報表示部30は、テープ110の種類を表示するものであり、本体部10の表面12(図1及び図3に示す)に設けられている。実施形態1では、種類情報表示部30は、本体部10の周方向に等間隔に複数(2つ)設けられている。種類情報表示部30は、本体部10の一部分に印刷などが施されて形成される。種類情報表示部30は、テープ110の種類を示す、文字、数字、バーコード又は2次元バーコードを含んでいる。なお、実施形態1では、種類情報表示部30は、オペレータがテープ110の種類を読み取ることが可能な文字、数字により構成される文字情報と、オペレータがテープ110の種類を読み取ることができずにコンピュータなどで所定の計算を行うことで、テープ110の種類を読み取ることができるバーコード又は2次元バーコードにより構成される識別子とを含んでいるが、本発明では、文字情報と識別子との一方を含んでいれば良い。また、本発明では、種類情報表示部30は、文字情報を含んでいるのが望ましい。また、本発明では、種類情報表示部30は、色、柄等を用いて、テープ110の種類を表示しても良い。
【0024】
前述した構成の識別用シール1は、本体部10が芯101の端面102と同軸に配置され、粘着層20が端面102に貼着されて、図7に示すように、テープロール100の芯101の端面102に装着される。また、実施形態1では、識別用シール1の本体部10は、スリット部13を備える。実施形態1では、スリット部13は、本体部10の周方向に等間隔に複数(2つ)設けられている。
【0025】
スリット部13は、本体部10の外縁から本体部10の径方向に沿って本体部10の一部分を切り欠いている。スリット部13は、識別用シール1が芯101の端面102に貼着された際に、芯101の外周に巻回されたテープ110を露出して、テープ110の残量のオペレータの視認を許容する。
【0026】
(テープ貼着装置)
本発明の実施形態1に係るテープ貼着装置を図面に基づいて説明する。図8は、実施形態1に係るテープ貼着装置の概略の構成を一部断面で模式的に示す側面図である。図9は、図8中のIX-IX線に沿う断面図である。図10は、図8に示されたテープ貼着装置のカメラが撮像して得た画像情報の一例を示す図である。
【0027】
図8に示すテープ貼着装置40は、被着体である被加工物200の裏面201にテープ110を貼着する装置である。実施形態1において、テープ貼着装置40によりテープ110が貼着される被加工物200は、シリコン、サファイア、又はガリウムヒ素などを基板とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等のウェーハである。被加工物200は、基板の表面202の複数の分割予定ラインによって区画された領域にそれぞれデバイスが形成されている。デバイスは、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
【0028】
なお、実施形態1において、テープ貼着装置40は、被加工物200の裏面201にテープ110を貼着するが、本発明では、被加工物200の表面202にテープ110を貼着しても良い。また、実施形態1では、テープ貼着装置40は、被加工物200とともに、被加工物200の外径よりの内径が大きな円環状の環状フレーム203にテープ110を貼着するが、本発明では、環状フレーム203にテープ110を貼着しなくても良い。
【0029】
テープ貼着装置40は、前述した識別用シール1が貼着されたテープロール100からテープ110を繰り出し、被加工物200の裏面201と環状フレーム203とにテープ110を貼着し、テープ110を環状フレーム203の内縁と外縁との間で切断する装置である。テープ貼着装置40は、図8に示すように、装置本体41と、テーブル42と、テープ固定部43と、繰り出しユニット44と、貼着ユニット45と、カメラ46と、制御ユニット47とを備える。
【0030】
実施形態1において、装置本体41は、鉛直方向と平行な立設柱411と、立設柱411の上端に連なり水平方向と平行な水平梁412とを少なくとも備える。
【0031】
テーブル42は、水平梁412の下方に配置され、被加工物200及び環状フレーム203を固定するものである。テーブル42は、被加工物200を保持して固定する第1保持面421と、環状フレーム203を保持して固定する第2保持面422とを備える。第1保持面421と第2保持面422は、被加工物200及び環状フレーム203が載置されて、これらを保持し、被加工物200と環状フレーム203とを同軸となる位置に位置付ける。また、第1保持面421と第2保持面422とは被加工物200の裏面201と環状フレーム203の上面とを同一平面上に位置付ける。
【0032】
テープ固定部43は、テープロール100を回転自在に固定するものである。テープ固定部43は、図9に示すように、円柱状の回転軸431と、回転軸431の外周面に設けられかつ外径を拡大、縮小する拡縮径部432とを備える。テープ固定部43は、水平梁412に取り付けられた支持梁413(図9に示す)により支持されて、テーブル42の上方に配置される。回転軸431は、支持梁413により軸心が水平方向と平行に支持され、軸心回りに回転自在に支持される。
【0033】
テープ固定部43は、テープロール100の芯101の内側に挿入されて、テープロール100が固定される。テープ固定部43は、回転軸431が軸心回りに回転自在に支持されることで、回転軸431がテープロール100とともに軸心回りに回転して、テープロール100を回転自在にする。また、テープ固定部43は、図9に示すように、テープロール100の軸心方向の位置を調整する進退調整部433を備えている。
【0034】
繰り出しユニット44は、テープロール100からテープ110をテーブル42上に繰り出すものである。繰り出しユニット44は、テープ固定部43の下方に配置され、軸心がテープ固定部43の回転軸431の軸心と平行な円柱状に形成され、外周面にテープロール100の離型シート113の先端側を巻回する。繰り出しユニット44は、図示しないモータにより外周面に離型シート113を巻き取る方向に回転する。繰り出しユニット44は、図示しないモータにより外周面に離型シート113を巻き取る方向に回転することで、テープロール100からテープ110を繰り出す。
【0035】
貼着ユニット45は、繰り出しユニット44が繰り出したテープ110をテーブル42に固定された被加工物200及び環状フレーム203に貼着するものである。貼着ユニット45は、繰り出しユニット44の側方に配置され、テーパ状の先端部でテープ110が折り返される押圧板451と、押圧板451の隣りに配置された押圧ローラ452と、図示しない相対移動部とを備える。
【0036】
押圧板451は、テープ固定部43の斜め下方に配置され、テープ固定部43から離れた側の先端部を下方に位置付けるように水平方向に対して傾斜した板状に形成されている。押圧板451の先端部は、テープ固定部43から離れるのにしたがって徐々に薄くなっている。押圧板451の軸心方向の幅は、テープ110の幅より大きい。押圧板451は、先端部上で折り返すテープ110の粘着層112をテーブル42に固定された環状フレーム203及び被加工物200に送り出すとともに離型シート113から剥離する。
【0037】
押圧ローラ452は、軸心がテープ固定部43の回転軸の軸心と繰り出しユニット44の軸心との双方と平行に配置され、軸心回りに回転自在に支持されている。押圧ローラ452は、押圧板451により環状フレーム203及び被加工物200に送り出されて離型シート113から剥離されたカット済みのテープ110を環状フレーム203及び被加工物200に更に押圧する。
【0038】
相対移動部は、水平方向と平行でかつ軸心に対して直交する方向に、テーブル42に対して押圧板451及び押圧ローラ452を相対的に移動するものである。
【0039】
貼着ユニット45は、図8に示すように、押圧板451の先端部上で折り返され離型シート113から剥離したカット済みのテープ110を環状フレーム203のテープ固定部43から離れた側の端部に押圧した位置から、環状フレーム203のテープ固定部43寄りの端部に押圧する位置に向かって、相対移動部がテーブル42に対して押圧板451及び押圧ローラ452を相対的に移動することで、繰り出しユニット44が繰り出したテープ110を被加工物200及び環状フレーム203に貼着する。
【0040】
カメラ46は、テープ固定部43に固定されたテープロール100の芯101の端面102に貼着された識別用シール1の種類情報表示部30を撮像するものである。実施形態1では、カメラ46は、水平梁412に取り付けられた支持梁414(図9に示す)に取り付けられて、識別用シール1と対面している。カメラ46は、識別用シール1の種類情報表示部30を撮影する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。
【0041】
カメラ46は、識別用シール1の種類情報表示部30を撮像して得た画像情報300(図10に例示する)を制御ユニット47に出力する。なお、実施形態1では、カメラ46は、撮影範囲が識別用シール1の本体部10の全体と本体部10の周りを含んでおり、本体部10の全体を撮像するが、本発明では、識別用シール1の少なくとも種類情報表示部30を撮像すれば良い。このために、図10に例示された画像情報300は、テープ固定部43に固定されたテープロール100に貼着された識別用シール1の種類情報表示部30を含む。
【0042】
制御ユニット47は、テープ貼着装置40を構成する上述した各構成要素をそれぞれ制御して、被加工物200に対するテープ110の貼着動作をテープ貼着装置40に実行させるものである。制御ユニット47は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有し、コンピュータプログラムを実行可能なコンピュータである。
【0043】
制御ユニット47の演算処理装置は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムをRAM上で実行して、テープ貼着装置40を制御するための制御信号を生成する。制御ユニット47の演算処理装置は、生成した制御信号を入出力インターフェース装置を介してテープ貼着装置40の各構成要素に出力する。
【0044】
また、テープ貼着装置40は、貼着動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット48と、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない入力ユニットと、オペレータに音と光のうち少なくとも一方により報知する報知灯49とを備える。表示ユニット48、入力ユニット及び報知灯49は、制御ユニット47に接続している。入力ユニットは、表示ユニット48に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。
【0045】
なお、表示ユニット48と報知灯49は、特許請求の範囲に記載された報知部50を構成している。なお、報知部50は、オペレータに対して報知するものであり、報知灯49が音と光のうち少なくとも一方を発することと、表示ユニット48の表示画面に表示することとのうち少なくとも一方によりオペレータに報知する。また、本発明は、報知部50としては、端末やサーバーに判定した結果や読み取った情報を送信する機能を有しても良い。
【0046】
前述した構成のテープ貼着装置40は、テーブル42に被加工物200及び環状フレーム203が載置され、テープ固定部43にテープロール100が固定されるとともに、テープ110の先端部が押圧板451の先端部上で折り返された後、繰り出しユニット44の外周に巻回された状態で、制御ユニット47がオペレータが入力ユニットから入力した加工内容情報を受け付け、貼着動作開始指示を受け付けると、貼着動作を開始する。なお、加工内容情報は、被加工物200に貼着するテープ110の種類を示す情報(種類情報に相当し、以下、登録種類情報と記す)を含む。登録種類情報は、貼着動作を開始する前に制御ユニット47に予め登録される情報である。
【0047】
貼着動作では、テープ貼着装置40は、テーブル42に被加工物200及び環状フレーム203を固定する。テープ貼着装置40は、図8に示す貼着ユニット45の押圧板451の先端部上で折り返されたテープ110を環状フレーム203のテープ固定部43から離れた側の端部に押圧した位置から、環状フレーム203のテープ固定部43寄りの端部に押圧する位置に向かって、相対移動部がテーブル42に対して押圧板451及び押圧ローラ452を相対的に移動して、貼着ユニット45がテープ110を被加工物200及び環状フレーム203に貼着するなどして、貼着動作を終了する。
【0048】
また、貼着動作中、テープ貼着装置40は、カメラ46が常時又は予め所定時間毎に識別用シール1の全体を撮像する。貼着動作中では、テープ貼着装置40の制御ユニット47は、カメラ46が撮像して得た図10に例示する画像情報300からテープロール100のテープ110の残量が予め定められた所定の残量以下であるか否かを判定する。実施形態1では、制御ユニット47は、画像情報300からスリット部13の内縁から芯101に巻回されたテープ110の外表面までの距離400(図10に示す)を算出し、算出した距離400が所定の残量に対応する所定の距離以下であるか否かを判定する。
【0049】
制御ユニット47は、算出した距離400が所定の距離以下であると判定すると、テープロール100のテープ110の残量が所定の残量以下であると判定して、報知部50によりオペレータに報知する。制御ユニット47は、算出した距離400が所定の距離を超えていると判定すると、テープロール100のテープ110の残量が所定の残量を超えていると判定して、貼着動作を継続する。なお、前述した所定の距離は、加工内容情報に含まれる。
【0050】
また、制御ユニット47は、図8に示すように、記憶部471と、識別部472と、判定部473とを備える。記憶部471は、登録種類情報及び所定の距離等を含む加工内容情報を記憶するものである。
【0051】
識別部472は、カメラ46が撮像したテープ固定部43に固定されたテープロール100に貼着された識別用シール1の種類情報表示部30を含む画像情報300から種類情報表示部30が示すテープ110の種類を読み取って識別するものである。こうして、識別部472は、テープ固定部43に固定されたテープロール100の芯101の端面102を含む端部103を撮像して得た画像情報300からテープロール100に巻回されているテープ110の種類情報を検出するものである。
【0052】
また、識別部472は、画像情報300からスリット部13の内縁から芯101に巻回されたテープ110の外表面までの距離400を算出し、算出した距離400が所定の距離以下であるか否かを判定して、画像情報300からテープロール100に巻回されたテープ110の残量を検出するものである。なお、識別部472は、検出したテープ110の残量が所定の残量以下であると判定すると報知部50によりオペレータに報知し、検出したテープ110の残量が所定の残量を超えていると判定すると、貼着動作を継続する。
【0053】
判定部473は、識別部472が識別したテープロール100のテープ110の種類を示す情報(種類情報に相当する)と、予め記憶部471に登録されたテープ固定部43に固定するテープロール100のテープ110の登録種類情報とが合致するか否かを判定するものである。即ち、判定部473は、識別部472がテープロール100に貼着されている識別用シール1の種類情報表示部30から識別したテープ110の種類情報と、予め登録された登録種類情報とが合致しているか否かを判定する。判定部473は、判定結果を報知部50でオペレータに報知する。このように、実施形態1では、報知部50は、判定部473の判定結果をオペレータに報知するものである。
【0054】
なお、記憶部471の機能は、記憶装置により実現され、識別部472及び判定部473の機能は、演算処理装置が記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0055】
(テープロールの識別方法)
本発明の実施形態1に係るテープロールの識別方法を図面に基づいて説明する。図11は、実施形態1に係るテープロールの識別方法の流れを示すフローチャートである。図12は、図11に示されたテープロールの識別方法のテープロール設定ステップにおいて、カメラが撮像して得た画像情報の一例を示す図である。
【0056】
テープロールの識別方法は、テープ固定部43に固定されたテープロール100のテープ110の種類を識別する方法であって、テープ110の種類を識別するタイミングで実施される。テープ110種類を識別するタイミングは、例えば、テープ固定部43に固定するテープロール100を交換した直後、又は貼着動作の開始時等のタイミングである。テープロールの識別方法は、図11に示すように、テープロール準備ステップST1と、テープロール設定ステップST2と、識別ステップST3とを備える。
【0057】
テープロール準備ステップST1は、前述した識別用シール1が装着された図7に例示するテープロール100を準備するステップである。テープロール準備ステップST1では、オペレータが図7に例示するテープロール100を準備して、テープロール設定ステップST2に進む。
【0058】
テープロール設定ステップST2は、テープロール100をテープ貼着装置40のテープ固定部43に固定し、識別用シール1が貼着したテープロール100の端部103をカメラ46の撮影範囲に位置付けるステップである。テープロール設定ステップST2では、オペレータがテープロール準備ステップST1において準備したテープロール100をテープ固定部43に固定して、カメラ46の撮影範囲にテープロール100に貼着された識別用シール1の種類情報表示部30を位置付ける。
【0059】
テープロール設定ステップST2では、オペレータがテープロール100の離型シート113を押圧板451の先端部上で折り返して繰り出しユニット44の外周面に巻回する。そして、テープロール設定ステップST2では、オペレータが入力ユニットを操作して、制御ユニット47がオペレータからのテープ110の種類の読み取り開始指示を受け付けると、カメラ46でテープロール100の端部103即ち識別用シール1を撮像して、図12に示す画像情報301を取得し、取得した画像情報301を制御ユニット47に出力して、識別ステップST3に進む。
【0060】
識別ステップST3は、テープ固定部43に固定されたテープロール100の端部103をカメラ46で撮影して得た画像情報301から、テープ110の種類情報を検出し、テープ110の種類を識別するステップである。識別ステップST3では、テープ貼着装置40の制御ユニット47の識別部472が、画像情報301中の種類情報表示部30が示すテープ110の種類を読み取って、テープロール100に巻回されているテープ110の種類情報を検出する。
【0061】
識別ステップST3では、テープ貼着装置40の制御ユニット47の判定部473が、記憶部471から予め登録された登録種類情報を取得し、取得した登録種類情報と識別部472が識別したテープロール100のテープ110の種類情報とが合致するか否かを判定する。識別ステップST3では、テープ貼着装置40の制御ユニット47の判定部473が、登録種類情報と種類情報とが合致していると判定すると、テープ貼着装置40の貼着動作を許容して、テープ種類の識別方法を終了する。また、識別ステップST3では、テープ貼着装置40の制御ユニット47の判定部473が、登録種類情報と種類情報とが合致していないと判定すると、報知部50によりオペレータに報知し、テープ貼着装置40の貼着動作を規制して、テープ種類の識別方法を終了する。
【0062】
以上説明した実施形態1に係る識別用シール1は、芯101の外径より大きい外径で芯101の内径と同等の内径を有し、芯101の端面に貼着される本体部10の表面12に種類情報表示部30を備えている。このように、実施形態1に係る識別用シール1は、種類情報表示部30を表示することができる領域を芯101の端面102よりも広い本体部10とするので、種類情報表示部30の情報を読み取ることができ、テープロール100に巻回されたテープ110の種類を容易に認識することができるという効果を奏する。
【0063】
また、識別用シール1は、本体部10がテープ110の残量の視認を許容するスリット部13を備えているので、テープロール100に巻回されて積層されたテープ110の残量をスリット部13を通して確認できる。また、識別用シール1は、本体部10が厚手の紙により構成されているので、テープ110の残量が減少し、識別用シール1の幅より巻回するテープ110の厚みが薄くなっても本体部10が倒れることを抑制できる。
【0064】
実施形態1に係るテープ貼着装置40は、テープロール100に前述した識別用シール1が貼着されているので、テープロール100に巻回されたテープ110の種類を容易に認識することができるという効果を奏する。
【0065】
また、テープ貼着装置40は、識別用シール1に表示された種類情報表示部30をカメラ46で撮像して取得した画像情報300からテープ110の種類情報を検出するので、識別用シール1が貼着されたテープロール100をテープ固定部43にセットするだけで、自動的にテープ110の種類を識別できる。また、テープ貼着装置40は、識別用シール1に表示された種類情報表示部30をカメラ46で撮像して取得した画像情報300からテープ110の種類情報を検出するので、テープロール100をテープ固定部43にセットするだけで、自動的にテープ110の種類を登録することも可能となる。
【0066】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るテープロール識別用シールを図面に基づいて説明する。図13は、実施形態2に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。図14は、図13に示されたテープロール識別用シールを背面側からみた平面図である。図15は、図13中のXV-XV線に沿う断面図である。図16は、図13に示されたテープロール識別用シールが貼着されたテープロールの要部の断面図である。なお、図13図14図15及び図16は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0067】
実施形態2に係るテープロール識別用シール1-2(以下、識別用シールと記す)は、図13図14図15及び図16に示すように、のりしろ部14を備えること以外、実施形態1と同じである。
【0068】
のりしろ部14は、図13図14及び図15に示すように、本体部10の内径である内縁から径方向中央に向かって延在し、図16に示すように、芯101の内側に貼着されるものである。のりしろ部14は、本体部10の周方向に等間隔に複数(実施形態2では、4つ)設けられている。のりしろ部14は、本体部10と一体の基材部141と、粘着層20と一体の粘着部142とを備えて、粘着層20が端面102に貼着されて識別用シール1がテープロール100に貼着される際に、折り曲げられて粘着部142が芯101の内面に貼着する。
【0069】
実施形態2に係る識別用シール1-2は、芯101の外径より大きい外径で芯101の内径と同等の内径を有し、芯101の端面に貼着される本体部10の表面12に種類情報表示部30を備えているので、実施形態1と同様に、テープロール100に巻回されたテープ110の種類を容易に認識することができるという効果を奏する。
【0070】
また、実施形態2に係る識別用シール1は、のりしろ部14を備えるので、テープロール100に強固に固定されることができる。なお、本発明は、粘着層がのりしろ部14にのみに有っても良い、即ち、粘着層20を備えずに、のりしろ部14の粘着部142のみを備えても良い。
【0071】
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るテープロール識別用シールを図面に基づいて説明する。図17は、実施形態3に係るテープロール識別用シールを正面側からみた平面図である。なお、図17は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
実施形態3に係るテープロール識別用シール1-3(以下、識別用シールと記す)は、図17に示すように、本体部10-3が環状ではなく円弧状に形成されていること以外、実施形態1と同じである。なお、図17では、識別用シール1-3の本体部10-3は、C字状に形成されて、円弧状に形成されているが、本発明では、円弧状に形成されていれば良く、C字状に限定されない。また、図17では、識別用シール1-3は、本体部10-3が切り欠かれた箇所13-3が、芯101に巻回されたテープ110の残量を表示するスリット部である。
【0073】
実施形態3に係る識別用シール1-3は、芯101の外径より大きい外径で芯101の内径と同等の内径を有し、芯101の端面に貼着される本体部10の表面12に種類情報表示部30を備えているので、実施形態1と同様に、テープロール100に巻回されたテープ110の種類を容易に認識することができるという効果を奏する。また、本発明では、実施形態3に係る識別用シール1-3は、実施形態2と同様に、のりしろ部14を備えても良い。
【0074】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明では、テープ110は、被加工物200及び環状フレーム203に貼着される前のテープロール100に巻回された状態では、図18に示すように、粘着層112に離型シート113が貼着されても良く、図19に示すように、基材層111のみから構成されても良い。離型シート113は、テープ110同士が貼着することを規制するために粘着層112を保護するためのものであり、被加工物200及び環状フレーム203に貼着される前に粘着層112から剥離される。
【0075】
なお、図18は、実施形態1、実施形態2及び実施形態3の変形例1に係るテープの要部の断面図である。図19は、実施形態1、実施形態2及び実施形態3の変形例2に係るテープの要部の断面図である。図18及び図19は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0076】
また、本発明では、種類情報表示部30は、テープ110の種類に加え、テープ110の使用期限などの他の情報を示す文字情報と識別子との一方を含んでいても良い。また、本発明では、テープロール100が円形に切断される前のテープ110を巻回し、テープ貼着装置40がテープ110を切断する切断ユニットを備えても良い。この場合、テープ貼着装置40は、貼着ユニット45がテープ110を被加工物200及び環状フレーム203に貼着した後に、切断ユニットが環状フレーム203に貼着されたテープ110の環状フレーム203の内縁と外縁との間を切断して、被加工物200及び環状フレーム203に貼着されたテープ110から不要部分を除去するのが望ましい。
【符号の説明】
【0077】
1,1-2,1-3 テープロール識別用シール
10 本体部
11 裏面
12 表面
13 スリット部
13-3 箇所(スリット部)
14 のりしろ部
20 粘着層
30 種類情報表示部
40 テープ貼着装置
42 テーブル
43 テープ固定部
44 繰り出しユニット
45 貼着ユニット
50 報知部
100 テープロール
101 芯
102 端面
103 端部
110 テープ
200 被加工物(被着体)
300,301 画像情報
472 識別部
473 判定部
ST1 テープロール準備ステップ
ST2 テープロール設定ステップ
ST3 識別ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19