(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】多源照明ユニット及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/84 20060101AFI20240118BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240118BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20240118BHJP
G01N 21/956 20060101ALN20240118BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240118BHJP
F21Y 103/00 20160101ALN20240118BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20240118BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240118BHJP
【FI】
G01N21/84 E
F21S2/00 340
G03F7/20 521
G01N21/956 A
F21Y115:15
F21Y103:00
F21Y101:00 100
F21Y101:00 300
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021515100
(86)(22)【出願日】2019-09-20
(86)【国際出願番号】 EP2019075313
(87)【国際公開番号】W WO2020074238
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-05-11
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,イーシャン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ジウェン
【審査官】三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-069612(JP,A)
【文献】特開2006-208258(JP,A)
【文献】国際公開第2017/115290(WO,A1)
【文献】特開2017-107201(JP,A)
【文献】特開2010-182583(JP,A)
【文献】特開2004-164967(JP,A)
【文献】特開2012-104296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
G03F 7/20 - G03F 7/24
G03F 9/00 - G03F 9/02
F21K 9/00 - F21K 9/90
F21S 2/00 - F21S 45/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波を第1の方向に出力するための回路を含む第1の電磁波源と、
第2の電磁波を前記第1の方向と略反対の第2の方向に出力するための回路を含む第2の電磁波源と、
前記サンプルの第2の領域を照明するために前記第2の電磁波を略前記第1の方向に反射するように構成されたリフレクタと、
前記第1の電磁波源及び/又は前記第2の電磁波源を前記第1の方向及び/又は前記第2の方向に移動させるように構成された移動機構と、
コリメート機能と集束機能の両方を同時に提供するコンデンサと、
を備える、照明ユニット。
【請求項2】
前記第1の電磁波源を制御するための回路を含む第1のコントローラと、
前記第2の電磁波源を制御するための回路を含む第2のコントローラと、
を更に備え、
前記第1のコントローラ及び前記第2のコントローラは、独立して動作する、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記移動機構は、前記第1の電磁波源を前記第1の方向に移動させるように前記第1のコントローラにより制御される第1の移動機構を有する、請求項2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記第1の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム又は磁力制御システムを含む、請求項3に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記第1の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム及び磁力制御システムのうちの複数を含む、請求項3に記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記移動機構は、前記第2の電磁波源を前記第2の方向に移動させるように前記第2のコントローラにより制御される第2の移動機構を有する、請求項2に記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記第2の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム又は磁力制御システムを含む、請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記第2の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム及び磁力制御システムのうちの複数を含む、請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記第1の電磁波源の照明面に面する第1のディフューザであって、前記第1の電磁波源から出力された前記第1の電磁波を拡散させるように構成される、第1のディフューザを更に備える、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項10】
前記リフレクタの直径は、前記第1のディフューザの直径よりも大きい、請求項9に記載の照明ユニット。
【請求項11】
前記
コンデンサは、前記第1のディフューザに面する
とともに、前記第1のディフューザを通して拡散された前記第1の電磁波をコリメートす
る、請求項9に記載の照明ユニット。
【請求項12】
前記コンデンサ及び前記第1のディフューザは、接触している、請求項11に記載の照明ユニット。
【請求項13】
前記コンデンサは、前記第1のディフューザと略同じ大きさを有する、請求項11に記載の照明ユニット。
【請求項14】
前記リフレクタに面する第2のディフューザであって、前記リフレクタから反射された前記第2の電磁波を拡散させるように構成される、第2のディフューザを更に備える、請求項9に記載の照明ユニット。
【請求項15】
前記第2のディフューザの大きさは、前記第1のディフューザの大きさよりも大きい、請求項14に記載の照明ユニット。
【請求項16】
前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザは、同じ材料で作製される、請求項14に記載の照明ユニット。
【請求項17】
サンプルを照明するための方法であって、
前記サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波源から第1の電磁波を第1の方向に出力することと、
第2の電磁波源から第2の電磁波を前記第1の方向と略反対の第2の方向に出力することと、
前記サンプルの第2の領域を照明するために前記第2の電磁波を略前記第1の方向に反射することと、
前記第1の電磁波源及び/又は前記第2の電磁波源を前記第1の方向及び/又は前記第2の方向に移動させることと、
コンデンサを用いて、コリメート機能と集束機能の両方を同時に提供することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2018年10月11日に出願された米国特許出願第62/744,558号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示と一致する装置及び方法は、概して光学系に関し、より詳細には、2つの電磁波源を有する照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 照明ユニットは、例えば、半導体ウェーハ検査システム、リソグラフィシステム、投影装置システム、生体サンプル結像システムなどの、様々な用途向けの光学システムにおける主要なコンポーネントの1つである。発光ダイオード(LED)ランプ又はキセノンランプなどの光源を備える照明ユニットは、多くの場合、固定視野で単調な電磁波を提供する。当技術分野の更なる向上が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 本開示のいくつかの態様によれば、照明ユニットが提供される。照明ユニットは、サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波を第1の方向に出力するための回路を含む第1の電磁波源と、第2の電磁波を第1の方向と略反対の第2の方向に出力するための回路を含む第2の電磁波源と、サンプルの第2の領域を照明するために第2の電磁波を略第1の方向に反射するように構成されたリフレクタと、を備える。照明ユニットは、第1の電磁波源を制御するための回路を含む第1のコントローラと、第2の電磁波源を制御するための回路を含む第2のコントローラと、を更に備えてもよく、第1のコントローラ及び第2のコントローラは相乗的に又は独立して動作してもよい。
【0005】
[0005] 照明ユニットは、第1の電磁波源を移動させるように第1のコントローラにより制御される第1の移動機構と、第2の電磁波源を移動させるように第2のコントローラにより制御される第2の移動機構と、を更に備えてもよく、第1の移動機構及び第2の移動機構の少なくとも一方が、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム、及び磁力制御システムのうちの1つを含む。
【0006】
[0006] 照明手段は、第1の電磁波源の照明面に面する第1のディフューザであって、第1の電磁波源から出力された第1の電磁波を拡散させるように構成される第1のディフューザと、第1のディフューザに面するコンデンサであって、第1のディフューザを通して拡散された第1の電磁波をコリメートするコンデンサと、を更に備えてもよい。リフレクタの直径は、第1のディフューザの直径よりも大きくてもよく、且つコンデンサは、第1のディフューザと略同じ大きさを有してもよい。コンデンサ及び第1のディフューザは接触していてもよい。
【0007】
[0007] 照明ユニットは、リフレクタに面する第2のディフューザであって、リフレクタから反射された第2の電磁波を拡散させるように構成される第2のディフューザを更に備えてもよい。第2のディフューザの大きさは、第1のディフューザの大きさよりも大きくてもよい。第1のディフューザ及び第2のディフューザは、同じ材料又は異なる材料で作製されてもよい。
【0008】
[0008] 照明ユニットは、第1のディフューザ及び第2のディフューザの少なくとも一方を所定の箇所に投影するように構成された投影レンズを更に備えてもよく、投影レンズの半径は、第2のディフューザの半径と略同じである。
【0009】
[0009] 本開示のいくつかの実施形態によれば、照明ユニットであって、第1の電磁波源からサンプルの第1の領域に第1の電磁波を拡散させるように構成された第1のディフューザと、第2の電磁波源からサンプルの第2の領域に第2の電磁波を拡散させるように構成された第2のディフューザと、を備え、第1のディフューザから拡散された第1の電磁波及び第2のディフューザから拡散された第2の電磁波が、サンプルの第1の領域及び第2の領域を同時に照明する、照明ユニットが提供される。第1のディフューザ及び第2のディフューザは、互いに重なり合ってもよい。第1のディフューザの大きさは、第2のディフューザの大きさよりも小さくてもよい。第1のディフューザは、第1のディフューザ及び第2のディフューザが同じ平面上に位置決めされるように、第2のディフューザの凹部内に位置決めされてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、第1の電磁波源からの第1の電磁波及び第2の電磁波源からの第2の電磁波が同じ伝搬方向を有するように、並列に配置されてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、背面合わせの形態で配置されてもよく、且つ照明ユニットは、第2の電磁波を第1の電磁波の伝搬方向と略同じ方向に反射するリフレクタを更に備えてもよい。
【0010】
[0010] 本開示のいくつかの実施形態によれば、照明デバイスであって、第1の電磁波を第1の方向に出力するための回路を含む第1の電磁波源と、第2の電磁波を第1の方向と反対の第2の方向に出力するための回路を含む第2の電磁波源と、第1の電磁波源に面する第1のビームエキスパンダであって、出力された第1の電磁波を拡大して視野角を提供するように構成される第1のビームエキスパンダと、第1のビームエキスパンダに面するビームコリメータであって、拡大された第1の電磁波をコリメートするように構成されるビームコリメータと、第2の電磁波源に面するビームリフレクタであって、出力された第2の電磁波を反射するように構成されるビームリフレクタと、ビームリフレクタに面する第2のビームエキスパンダであって、反射された第2の電磁波を拡大して視野角を提供するように構成される第2のビームエキスパンダと、を備える、照明デバイスが提供される。照明デバイスは、第1のビームエキスパンダ及び第2のビームエキスパンダの少なくとも一方を所定の位置に投影するように構成された投影レンズを更に備えてもよい。
【0011】
[0011] 本開示のいくつかの実施形態によれば、サンプルを照明するための方法であって、サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波を第1の方向に出力することと、第2の電磁波を第1の方向と略反対の第2の方向に出力することと、サンプルの第2の領域を照明するために第2の電磁波を略第1の方向に反射することと、を含む方法が提供される。
【0012】
[0012] この方法は、第1の電磁波を第1のビームエキスパンダに通過させることと、拡大された第1の電磁波をコリメータに通過させることと、反射された第2の電磁波を第2のビームエキスパンダに通過させることと、コリメートされた第1の電磁波と拡大された第2の電磁波とを投影レンズに通過させることと、を更に含んでもよい。
【0013】
[0013] 以下の主題は、詳細に説明し添付の図面に図示する種々の具体的で例示的な実施形態により教示される。本発明を図示する目的で、現時点で好ましい形態が図面に示されているが、本発明は、図示の精密な配置及び手段に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】[0014]本開示のいくつかの実施形態と一致する、背面合わせの形態で配置された2つの電磁波源を有する例示的な照明ユニットを図示する概略図である。
【
図2】[0015]本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図1の照明ユニットにより照明されたサンプルの表面を図示する概略図である。
【
図3】[0016]本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図1の照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである。
【
図4】[0017]本開示のいくつかの実施形態と一致する、照明面が同じ方向に面するように配置された2つの電磁波源を有する別の例示的な照明ユニットを図示する概略図である。
【
図5】[0018]本開示のいくつかの実施形態と一致する、ディフューザの動作機構を示す、ディフューザを透過した波を図示する概略図である。
【
図6】[0019]本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図4の照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである。
【
図7】[0020]本開示のいくつかの実施形態と一致する、背面合わせの形態で配置された2つの電磁波源を有する別の例示的な照明ユニットを図示する概略図である。
【
図8】[0021]本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図7の照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである。
【
図9】[0022]本開示のいくつかの実施形態と一致する、背面合わせの形態で配置された2つの電磁波源を有する別の例示的な照明ユニットを図示する概略図である。
【
図10】[0023]本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図9の照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである。
【
図11】[0024]本開示のいくつかの実施形態と一致する、互いに移動可能な2つの電磁波源を有する別の例示的な照明ユニットを図示する概略図である。
【
図12】[0025]本開示のいくつかの実施形態と一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニットを利用した結像システムの例示的な配置を図示する。
【
図13】[0026]本開示のいくつかの実施形態と一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニットを利用した結像システムの別の例示的な配置を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0027] ここで例示的な実施形態について詳細に言及し、その例を添付の図面に図示する。以下の記載では、別段の表示がない限り、異なる図面中の同じ番号が同じ又は同様の要素を表す添付の図面を参照する。例示的な実施形態の以下の記載で明示された実施態様は、本発明と一致する、全ての実施態様を表すわけではない。むしろ、それらの実施態様は、添付の特許請求の範囲に列挙される、本発明に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例に過ぎない。例えば、いくつかの実施形態は、可視光を利用する文脈で記載されているが、本開示は、そのように限定されるものではない。他の種類の電磁波、例えば、赤外線、紫外線、X線、及び蛍光も同様に適用される。
【0016】
[0028] デバイスの物理的大きさの小型化と同時に、集積回路(IC)チップ上のトランジスタ、キャパシタ、ダイオードなどの回路コンポーネントの実装密度を大幅に増加させることにより、電子デバイスの向上した演算能力を達成することができる。例えば、スマートフォンでは、ICチップ(親指の爪の大きさである)は、20億個を超えるトランジスタを含むことがあり、各トランジスタの大きさは、人間の髪の毛の1/1000よりも小さい。当然のことながら、半導体ICの製造は、数百にのぼる個別のステップを含む、複雑なプロセスである。たった1つのステップでのエラーが、最終製品の機能に大きな影響を及ぼす可能性がある。たった1つの「キラー欠陥」がデバイス故障の原因となる可能性がある。製造プロセスの目標は、プロセスの全体的歩留まりを向上させることである。例えば、75%の歩留まりを得るための50ステップのプロセスの場合、各個別のステップは99.4%よりも高い歩留まりを有しなければならず、個別ステップの歩留まりが95%の場合、プロセス全体の歩留まりは7%まで低下する。
【0017】
[0029]キラー欠陥は、中でもとりわけ、ダイにおけるマクロ/ミクロの亀裂又はボイド、フリップチップのアンダーフィルボイド、シールの欠落、層間剥離、金属相互接続部のボイド、及びナノメートルスケールのパターン欠陥を含む、半導体製造プロセスの種々のステップにおいて発生するあらゆる致命的な損傷又は欠陥であり得る。半導体デバイスの大きさが(任意の欠陥と共に)小さくなり続けるにつれて、欠陥の特定がより困難且つ高コストになる。現時点において、半導体製造ラインの技術者は、最終製品への影響を最小限に抑えるために小さな欠陥の箇所を特定するのに数時間(更には数日)を費やすこともある。
【0018】
[0030] 光学結像は、多くの種類の欠陥を特定するための大規模で迅速な非破壊検査方法を提供する。欠陥の特定を補助するために、従来のシステムは、ウェーハの一部分に特定の波長の光を放出する光源(例えば、照明ユニット)を使用して、更なる分析のためにウェーハ画像をキャプチャする。結像されるウェーハは通常、異なる光反射率を有する異なるエリアを含む。例えば、半導体ウェーハでは、金属堆積エリアは、その周囲のエリアよりも高い反射率を有することがある。この場合、均一な光で半導体ウェーハを照明することにより、キャプチャされた画像に強過ぎるコントラストが生じることが多い。すなわち、金属堆積エリアが露光過多となり、その一方で、周囲のエリアが露光不足となる。別の例として、凹凸構造を含む半導体ウェーハでは、凹凸構造の山と谷が強い影を落とし、その一方で、凹凸構造の周囲のエリアが、入射する照明光を最適に反射する。結果として得られる低品質の画像は、欠陥特定の困難又は更には不良を引き起こし、このことは、製造された半導体デバイスの性能及び信頼性を低下させる可能性があるか、又は更にはデバイス故障の原因となる可能性がある。これらの低品質の画像はまた、結像後の分析プロセスを長引かせ、それにより、欠陥検査の効率を低下させ、スループットを低下させる。
【0019】
[0031] 本開示のいくつかの実施形態は、高品質のウェーハ画像の取得に寄与する複数の照明配置を提供し、それにより、欠陥特定の精度及び効率を向上させ、これにより、スループットのみならず、製造された半導体デバイスの性能及び信頼性も向上させる。例えば、開示の実施形態は、異なる電磁波で又は異なる強度の同じ電磁波でサンプルの異なるエリアを同時に照明する能力を提供する。これらの異なる照明配置を使用することにより、開示の実施形態は、コントラストの影響を最小限に抑え、従来のシステムの下で発生する強い影を低減することができる。その上、記載の実施形態は、照明エリア又は視野角を調節する能力を提供する。多強度光又は多波長光を使用してサンプルの異なるエリアを同時に照明する能力を提供することにより、画像の品質を向上させ、これにより、欠陥検出の精度及び効率を向上させ、それにより、スループットの増大をもたらす。
【0020】
[0032] 本明細書で使用される場合、特段の定めがない限り、「又は」という用語は、実行不可能な場合を除き、可能な全ての組み合わせを包含する。例えば、データベースがA又はBを含み得ると定められている場合、特段の定めがない限り又は実行不可能でない限り、データベースは、A、又はB、又はA及びBを含んでもよい。第2の例として、データベースがA、B、又はCを含み得ると定められている場合、特段の定めがない限り又は実行不可能でない限り、データベースは、A、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はB及びC、又はA及びB及びCを含んでもよい。
【0021】
[0033] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、背面合わせの形態で配置された2つの電磁波源を有する例示的な照明ユニットを図示する概略図である、
図1を参照する。
図1に示すように、照明ユニット100は、照明面112と、波発生器110と、コントローラ104と、を含む第1の電磁波源を備える。波発生器110は、種々の方法により、例えば、化学エネルギーを電磁波に変換することにより、第1の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器110から発生させた電磁波116は、照明面112を通して放出されて前方向に伝搬する。コントローラ104は、波発生器110を制御することにより、例えば、波発生器に流す電流を調節することにより、電磁波116の強度を制御してもよい。コントローラ104は、波発生器110に含まれるコンポーネント、又はワイヤにより波発生器110に接続された離れた場所にあるコンポーネント、又は赤外線信号、無線信号、WIFI信号、若しくは任意の電気通信信号などの、無線遠隔信号により波発生器110を制御する無線遠隔コンポーネント(図示せず)であってもよい。
【0022】
[0034] 照明ユニット100は、照明面106と、波発生器108と、コントローラ102と、を含む第2の電磁波源を更に備えてもよい。波発生器108は、種々の方法により、例えば、電気エネルギーを第2の電磁波に変換することにより、第2の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器108から発生させた電磁波118は、照明面106を通して放出されて後方向に伝搬する。コントローラ102は、波発生器108を制御することにより、例えば、波発生器108に流す電流を調節することにより、電磁波118の強度を制御してもよい。波発生器110及び波発生器108は、背面合わせの形態で配置されてもよく、すなわち、波発生器110及び波発生器108が互いに隣接し、その一方で、照明面106及び112が波発生器110及び108により互いに離間して位置し、照明面106及び112は、それぞれ、異なる方向、例えば、後方向及び前方向に面する。
【0023】
[0035] 本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ種類又は異なる種類の電磁波源であってもよい。例えば、本開示の実施形態を限定することなく、第1の電磁波源は有機発光ダイオード型であってもよく、その一方で、第2の電磁波源は無機発光ダイオード型であってもよい。第1の電磁波の帯域幅は、第2の電磁波の帯域幅と同じでも異なってもよい。第1の電磁波及び第2の電磁波の帯域幅は、狭帯域幅又は広帯域幅であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源又は第2の電磁波源の種類は、中でもとりわけ、無機発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、冷陰極蛍光ランプ、プラズマランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、水銀アークランプ、又は水銀キセノン放電ランプであってもよい。第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ大きさ又は異なる大きさを有してもよい。第1の電磁波の強度は、中でもとりわけ、相乗的な方式又は独立した方式の何れかの、コントローラ102及び104の制御方式に応じて、第2の電磁波の強度と同じでも又は異なってもよい。
【0024】
[0036] 照明ユニット100は、第2の電磁波源から送出された電磁波118をコリメートするように構成されたリフレクタ114を更に備える。リフレクタ114の反射面は、種々の入射角で入射する電磁波を曲面ミラーの表面で反射して略前方向に伝搬する略平行な電磁波を形成できるような、曲面ミラーであってもよい。いくつかの実施形態では、「略平行な電磁波」とは、反射された電磁波の平行からのずれが±15°未満であることを意味し、また、「略前方向に」とは、反射された電磁波の前方向からのずれが±15°未満であることを意味する。本開示のいくつかの実施形態では、リフレクタ114の半径は、リフレクタ114と第2の電磁波源との間の距離の2倍であってもよい。リフレクタ114は、曲面ミラーに限定されるものではなく、電磁波の伝搬方向を変えることができる任意のコリメータ又はデバイスとすることができる。その上、リフレクタ114は、ある特定の方向(この場合には前方向)に平行又は略平行に進む電磁波のみが通過を許可されるように、ある特定の電磁波をフィルタリングすることができる。第2の電磁波を前方向にコリメートすることにより、照明ユニット100は、第1の電磁波及び第2の電磁波でサンプル122を略同時に照明してもよい。当業者であれば、サンプルを略同時に照明する2つの電磁波が、電磁波の伝搬及び検出の遅延、及び照明ユニットを制御する際の遅延を含み得ることを理解するであろう。本開示のいくつかの実施形態では、コントローラ102及び104は、電磁波118の出力と電磁波の出力116との間に制御された期間が存在するように、波発生器108及び110をそれぞれ制御することにより電磁波118及び116の出力の開始時間を制御してもよい。
【0025】
[0037] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図1の照明ユニットにより照明されたサンプルの表面を図示する概略図である、
図2を参照する。
図2に示すように、サンプルの表面200は、第1の電磁波により照明される領域202と、第2の電磁波により照明される領域204と、を含む。領域202及び領域204は、2つの異なる電磁波により照明されてもよく、例えば、領域202は、蛍光により照明されてもよく、その一方で、領域204は、白色光により照明されてもよく、又は同じ電磁波、例えば、白色光により照明されてもよい。領域202及び領域204は、異なる強度を有する同じ電磁波により照明されてもよく、例えば、領域202は、高強度の光で照明されてもよく、その一方で、領域204は、低強度の光で照明されてもよい。
図1の照明ユニットを使用して、2つの異なる電磁波による照明の下で、サンプルの2つの異なる領域を別々に観察又は結像することができる。
【0026】
[0038] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図1に示すような照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである、
図3を参照する。
図3において、ステップS302及びS304は、第1の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS302では、第1の電磁波が、
図1の波発生器110などの、第1の電磁波源から放出されて、電磁波116と同じように、前方向に送出される。第1の電磁波は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。ステップS304では、第1の電磁波が、
図2の領域202などの、サンプルの第1の領域に出力される。
図3において、ステップS306及びS308は、第2の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS306では、
図1の波118などの第2の電磁波が、波発生器108などの、第2の電磁波源から放出されて、後方向に送出され、
図1のリフレクタ114などの、リフレクタに衝突する。ステップS308では、リフレクタにより反射されコリメートされた第2の電磁波が、前方向に伝搬して、
図2の領域204などの、サンプルの第2の領域に出力される。その結果、ステップS310では、サンプルの第1の領域が第1の電磁波により照明され、その一方で、サンプルの第2の領域が第2の電磁波により照明される。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波及び第2の電磁波は、サンプルの第1の領域及び第2の領域を略同時に照明してもよい。当業者であれば、サンプルの第1の領域及び第2の領域を略同時に照明する2つの電磁波が、電磁波の伝搬及び検出の遅延、及び照明ユニットを制御する際の遅延を含み得ることを理解するであろう。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波及び第2の電磁波の出力の開始時間は、第1の電磁波の出力と第2の電磁波の出力との間に制御された期間が存在するように制御される。
【0027】
[0039] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、照明面が同じ方向に面するように配置された2つの電磁波源を有する別の例示的な照明ユニットを図示する概略図である、
図4を参照する。
図4に示すように、照明ユニット400は、照明面414と、波発生器412と、コントローラ404と、を含む第1の電磁波源を備える。波発生器412は、種々の方法により、例えば、化学エネルギーを電磁波に変換することにより、第1の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器412から発生させた電磁波416は、照明面414を通して放出されて前方向に伝搬する。コントローラ404は、波発生器412を制御することにより、例えば、波発生器412に流す電流を調節することにより、電磁波416の強度を制御してもよい。コントローラ404は、波発生器412に含まれるコンポーネント、又はワイヤにより波発生器412に接続された離れた場所にあるコンポーネント、又は赤外線信号、無線信号、WIFI信号、若しくは任意の電気通信信号などの、遠隔信号により波発生器412を制御する無線遠隔コンポーネント(図示せず)であってもよい。
【0028】
[0040] いくつかの実施形態では、照明ユニット400は、第1の電磁波源の照明面414に面するディフューザ418を更に備える。ディフューザ418は、第1の電磁波源から送出された入射する電磁波418を拡散させるように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、ディフューザ418は、第1の電磁波源の照明面414に面する任意のビームエキスパンダであって、電磁波418を拡大して所望の視野を提供するように構成されたビームエキスパンダであってもよい。ディフューザの動作機構が
図5に概略的に示されている。
図5に示すように、電磁波502がディフューザ504に入射すると、ディフューザ内での電磁波の散乱により電磁波が再分配される。ある特定の散乱角(角度θとして示す)を有する散乱された電磁波は最大強度を有し、散乱角θの増加に伴って電磁波強度が低下する。ディフューザ504の全視野角は、電磁波の強度が電磁波の最大強度の50%まで低下する散乱角を有する電磁波により定められることがある。
【0029】
[0041] 再び
図4を参照すると、照明ユニット400は、照明面408と、波発生器406と、コントローラ402と、を含む第2の電磁波源を更に備える。波発生器406は、種々の方法により、例えば、電気エネルギーを第2の電磁波に変換することにより、第2の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器406から発生させた電磁波410は、照明面408を通して放出されて前方向に伝搬する。コントローラ402は、波発生器406を制御することにより、例えば、波発生器に流す電流を調節することにより、電磁波410の強度を制御してもよい。
【0030】
[0042] いくつかの実施形態では、照明ユニット400は、第2の電磁波源の照明面408に面するディフューザ420を更に備える。ディフューザ420は、第2の電磁波源から送出された入射する電磁波410を拡散させるように構成される。ディフューザ420の大きさは、ディフューザ418の大きさよりも大きくてもよい。ディフューザ418及びディフューザ420は、互いに重なり合ってもよい。ディフューザ418は、ディフューザ418及びディフューザ420が同じ平面上に位置決めされるように、ディフューザ420の凹部内に位置決めされてもよい。ディフューザ418及びディフューザ420は、同じ材料又は異なる材料で作製されてもよい。
【0031】
[0043] ディフューザ418を通して拡散された電磁波416は、ディフューザ420を通して拡散された電磁波410と合成されて、大きな照明エリアを形成する。そして、ディフューザ420は、拡散された電磁波422及び424の散乱角により概略的に示すように、ディフューザ418の視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット400は、小さな視野角で大きな照明エリアを提供することができる。また、ディフューザ420及びディフューザ418は、拡散された電磁波422及び424が異なる品質(例えば、柔らかさ/強さ)を有するように、異なる光散乱度を有する異なる材料から選択されてもよい。例えば、ディフューザ418は、ディフューザ418を通して拡散された光が柔らかな光であり、その一方で、ディフューザ420を通して拡散された光が強い光であるように、ディフューザ420の光散乱度よりも高い光散乱度を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット400は、異なるレベルの柔らかさ/強さを有する2つの異なる電磁波を提供することができる。
【0032】
[0044] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図4に示すような照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである、
図6を参照する。
図6において、ステップS602及びS604は、第1の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS602では、
図4の電磁波416などの、第1の電磁波が、
図4の波発生器412などの、第1の電磁波源から放出されて前方向に送出される。第1の電磁波は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。ステップS604では、第1の電磁波が、
図4のディフューザ418などの、第1のディフューザに入射し、拡散された第1の電磁波がサンプルの第1の領域を照明する。
【0033】
[0045]
図6において、ステップS606及びS608は、第2の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS606では、電磁波410などの第2の電磁波が、波発生器406などの、第2の電磁波源から放出されて前方向に送出される。第2の電磁波は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。ステップS608では、第2の電磁波が、ディフューザ420などの、第2のディフューザに入射し、拡散された第2の電磁波がサンプルの第2の領域を照明する。いくつかの実施形態では、第1の領域及び第2の領域は重なるが、その一方で、他の実施形態では、第1の領域及び第2の領域は重ならない。結果として、ステップS610では、サンプルの第1の領域が、拡散された第1の電磁波により照明され、その一方で、サンプルの第2の領域が、拡散された第2の電磁波により照明される。第2のディフューザは、第1のディフューザの視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよく、このように、サンプルは、小さな視野角を有する大きな照明エリアを有してもよい。第2のディフューザは、第1のディフューザの散乱度よりも小さな散乱度を有するように選択されてもよい。このように、サンプルは、2つの異なるレベルの柔らかさを有する2つの電磁波により照明されてもよく、この場合、より柔らかな第1の電磁波は、第1の電磁波に部分的又は完全に重なってもよく、より強い第2の電磁波に囲まれる。
【0034】
[0046] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、背面合わせの形態で配置された2つの電磁波源を有する例示的な照明ユニットを図示する概略図である、
図7を参照する。
図7に示すように、照明ユニット700は、照明面718と、波発生器716と、コントローラ704と、を含む第1の電磁波源を備える。波発生器716は、種々の方法により、例えば、化学エネルギーを電磁波に変換することにより、第1の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器716により発生させた電磁波720は、照明面718を通して放出されて前方向に伝搬する。コントローラ704は、波発生器716を制御することにより、例えば、波発生器716に流す電流を調節することにより、電磁波720の強度を制御してもよい。コントローラ704は、波発生器716に含まれるコンポーネント、又はワイヤにより波発生器716に接続された離れた場所にあるコンポーネント、又は赤外線信号、無線信号、WIFI信号、若しくは任意の電気通信信号などの、遠隔信号により波発生器716を制御する無線遠隔コンポーネント(図示せず)であってもよい。
【0035】
[0047] いくつかの実施形態では、照明ユニット700は、第1の電磁波源の照明面718に面するディフューザ722を更に備える。ディフューザ722は、第1の電磁波源から送出された入射する電磁波720を拡散させるように構成される。
【0036】
[0048] 照明ユニット700は、照明面712と、波発生器714と、コントローラ702と、を含む第2の電磁波源を更に備えてもよい。波発生器714は、種々の方法により、例えば、電気エネルギーを第2の電磁波に変換することにより、第2の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器714により発生させた電磁波708は、照明面712を通して放出されて後方向に伝搬する。コントローラ702は、波発生器714を制御することにより、例えば、波発生器に流す電流を調節することにより、電磁波708の強度を制御してもよい。波発生器714及び波発生器716は、予め定められた背面合わせ構成の形態で配置されてもよい。
【0037】
[0049] 本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ種類又は異なる種類の電磁波源であってもよい。第1の電磁波の帯域幅は、第2の電磁波の帯域幅と同じでも異なってもよい。第1の電磁波及び第2の電磁波の帯域幅は、狭帯域幅又は広帯域幅であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源の種類は、中でもとりわけ、無機発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、冷陰極蛍光ランプ、プラズマランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、水銀アークランプ、又は水銀キセノン放電ランプであってもよい。第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ大きさ又は異なる大きさを有してもよい。第1の電磁波の強度は、中でもとりわけ、相乗的な方式又は独立した方式の何れかの、コントローラ102及び104の方式に応じて、第2の電磁波の強度と同じでも異なってもよい。
【0038】
[0050] 照明ユニット700は、第2の電磁波源から送出された電磁波708を反射してコリメートするように構成されたリフレクタ706を更に備える。リフレクタ706の反射面は、種々の入射角で入射する電磁波を曲面ミラーの表面で反射して前方向に伝搬する平行な電磁波を形成できるような、曲面ミラーであってもよい。リフレクタ706は曲面ミラーに限定されるものではなく、リフレクタ706は、電磁波の伝搬方向を変えることができるか、又はある特定の方向(この場合には前方向)に平行若しくは略平行に進む電磁波のみが通過を許可されるようにある特定の電磁波をフィルタリングできる、任意のコリメータ又はデバイスとすることができる。
【0039】
[0051] 照明ユニット700は、リフレクタ706に面するディフューザ724を更に備える。ディフューザ724は、入射する反射された第2の電磁波710を拡散させるように構成される。ディフューザ724の大きさは、ディフューザ722の大きさよりも大きくてもよい。ディフューザの大きさは、リフレクタ706の大きさと同様であってもよい。ディフューザ722及びディフューザ724は、互いに重なり合ってもよい。ディフューザ722は、ディフューザ722及びディフューザ724が同じ平面上に位置決めされるように、ディフューザ724の凹部内に位置決めされてもよい。ディフューザ722及びディフューザ724は、同じ材料又は異なる材料で作製されてもよい。ディフューザ722を通して拡散された電磁波720は、ディフューザ724を通して拡散された電磁波710と合成されて、大きな照明エリアを形成する。そして、ディフューザ724は、拡散された電磁波726及び728の散乱角により概略的に示すように、ディフューザ722の視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット700は、小さな視野角で大きな照明エリアを提供することができる。また、ディフューザ722及びディフューザ724は、拡散された電磁波726及び728が異なる品質(例えば、柔らかさ/強さ)を有するように、異なる光散乱度を有する異なる材料から選択されてもよい。例えば、ディフューザ724は、ディフューザ724を通して拡散された光が柔らかな光であり、その一方で、ディフューザ722を通して拡散された光が強い光であるように、ディフューザ722の光散乱度よりも高い光散乱度を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット700は、異なるレベルの柔らかさ/強さを有する2つの異なる電磁波を提供することができる。
【0040】
[0052] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図7に示すような照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである、
図8を参照する。
図8において、ステップS802及びS804は、第1の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS802では、
図7の電磁波720などの、第1の電磁波が、
図7の波発生器716などの、第1の電磁波源から放出されて前方向に送出される。第1の電磁波は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。ステップS804では、第1の電磁波が、
図7のディフューザ722などの、第1のディフューザに入射し、拡散された第1の電磁波がサンプルの第1の領域を照明する。
【0041】
[0053]
図8において、ステップS806~S810は、第2の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS806では、
図7の電磁波708などの、第2の電磁波が、第2の電磁波源から放出されて後方向に送出される。第2の電磁波は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。ステップS808では、第2の電磁波が、リフレクタにより反射されコリメートされて前方向に伝搬する。ステップS810では、反射された第2の電磁波が、
図7のディフューザ724などの、第2のディフューザに入射し、拡散された第2の電磁波がサンプルの第2の領域を照明する。結果として、ステップS812では、(例えば、
図2に示すように)サンプルの第1の領域が、拡散された第1の電磁波により照明され、その一方で、サンプルの第2の領域が、拡散された第2の電磁波により照明される。第2のディフューザは、第1のディフューザの視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよい。このように、サンプルは、小さな視野角を有する大きな照明エリアを有してもよい。第2のディフューザは、第1のディフューザの散乱度よりも小さな散乱度を有するように選択されてもよい。このように、サンプルは、2つの異なるレベルの柔らかさを有する2つの電磁波により照明されてもよく、この場合、より柔らかな第1の電磁波は、より強い第2の電磁波に囲まれる。
【0042】
[0054] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、予め定められた背面合わせ構成の形態で配置された2つの電磁波源を有する例示的な照明ユニットを図示する概略図である、
図9を参照する。
図9に示すように、照明ユニット900は、照明面918と、波発生器916と、コントローラ904と、を含む第1の電磁波源を備える。波発生器916は、種々の方法により、例えば、化学エネルギーを電磁波に変換することにより、第1の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器916により発生させた電磁波920は、照明面918を通して放出されて前方向に伝搬する。コントローラ904は、波発生器916を制御することにより、例えば、波発生器に流す電流を調節することにより、電磁波920の強度を制御してもよい。コントローラ904は、波発生器916に含まれるコンポーネント、又はワイヤにより波発生器916に接続された離れた場所にあるコンポーネント、又は遠隔信号により波発生器916を制御する無線遠隔コンポーネント(図示せず)であってもよい。
【0043】
[0055] いくつかの実施形態では、照明ユニット900は、第1の電磁波源の照明面918に面するディフューザ922を更に備える。ディフューザ922は、第1の電磁波源から送出された入射する電磁波920を拡散させるように構成される。本開示のいくつかの実施形態では、ディフューザ922及び照明面918は、略同じ半径を有する円形状を有してもよい。ここで、「略同じ半径」とは、ディフューザ922の半径と照明面918の半径とに最大±10%の差があり得ることを意味する。
【0044】
[0056] 照明ユニット900は、ディフューザ922に面するコンデンサ928を更に備える。コンデンサ928は、ディフューザ922を透過した入射する電磁波をコリメートするように構成される。コンデンサ928は、レンズなどの光コリメータであってもよいが、レンズに限定されるものではない。コンデンサ928は、電磁波の伝搬方向を変えることができるか、又はある特定の方向(この場合には前方向)に平行若しくは略平行に進む電磁波のみが通過を許可されるようにある特定の電磁波をフィルタリングできる、任意のコリメータ又はデバイスとすることができる。コンデンサ928は光コリメータに限定されるものではない。すなわち、コンデンサ928は、ディフューザ922を透過した入射する電磁波を集束させるように構成された任意の要素又はデバイスであってもよい。コンデンサ928は、コリメート機能と集束機能の両方を同時に提供してもよい。コンデンサ928及びディフューザ922は、互いに接触しているか、又は互いに離間して位置してもよい。コンデンサ928は、ディフューザ922の大きさと略同じ又は異なる大きさを有してもよい。ここで、「略同じ」とは、コンデンサ928の大きさとディフューザ922の大きさとに最大±10%の差があり得ることを意味する。
【0045】
[0057] 照明ユニット900は、照明面912と、波発生器914と、コントローラ902と、を含む第2の電磁波源を更に備える。波発生器914は、種々の方法により、例えば、電気エネルギーを第2の電磁波に変換することにより、第2の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。波発生器914により発生させた電磁波908は、照明面912を通して放出されて後方向に伝搬する。コントローラ902は、波発生器914を制御することにより、例えば、波発生器に流す電流を調節することにより、電磁波908の強度を制御してもよい。波発生器914及び波発生器916は、波発生器が完全に重なるか又は部分的に重なる背面合わせの形態で配置されてもよい。
【0046】
[0058] 本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ種類又は異なる種類の電磁波源であってもよい。第1の電磁波の帯域幅は、第2の電磁波の帯域幅と同じでも又は異なってもよい。第1の電磁波及び第2の電磁波の帯域幅は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、第1の電磁波源及び第2の電磁波源の種類は、中でもとりわけ、無機発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、冷陰極蛍光ランプ、プラズマランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、水銀アークランプ、又は水銀キセノン放電ランプであってもよい。第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、同じ大きさ又は異なる大きさを有してもよい。第1の電磁波の強度は、相乗的な方式又は独立した方式の何れかの、コントローラ102及び104の方式に応じて、第2の電磁波の強度と同じでも又は異なってもよい。
【0047】
[0059] 照明ユニット900は、第2の電磁波源から送出された電磁波908をコリメートするように構成されたリフレクタ906を更に備える。リフレクタ906の反射面は、種々の入射角で入射する電磁波を曲面ミラーの表面で反射して前方向に伝搬する平行な電磁波を形成できるような、曲面ミラーであってもよい。リフレクタ906は曲面ミラーに限定されるものではない。すなわち、リフレクタ906は、電磁波の伝搬方向を変えることができるか、又はある特定の方向(この場合には前方向)に平行若しくは略平行に進む電磁波のみが通過を許可されるようにある特定の電磁波をフィルタリングできる、任意のコリメータ又はデバイスとすることができる。
【0048】
[0060] 照明ユニット900は、リフレクタ906に面するディフューザ924を更に備える。ディフューザ924は、入射する反射された第2の電磁波910を拡散させるように構成される。ディフューザ924の大きさは、ディフューザ922の大きさよりも大きくてもよい。ディフューザ924の大きさは、リフレクタ906の大きさと同様であってもよい。ディフューザ922及びディフューザ924は、互いに重なり合ってもよい。ディフューザ922は、ディフューザ922及びディフューザ924が同じ平面上に位置決めされるように、ディフューザ924の凹部内に位置決めされてもよい。ディフューザ922及びディフューザ924は、同じ材料又は異なる材料で作製されてもよい。
【0049】
[0061] 第1の電磁波源から放出された第1の電磁波は、コンデンサ928によりコリメート又は集束される。また、コンデンサ928の手前で、第1の電磁波がディフューザ922を透過し、ディフューザにより再分配される。このように、大きな視野角を有する比較的小さな照明エリアを得ることができる。ディフューザ922及びコンデンサ928を透過した電磁波920は、ディフューザ924を通して拡散された電磁波910と合成されて、大きな照明エリアを形成する。そして、ディフューザ924は、拡散された電磁波926及び930の散乱角により概略的に示すように、ディフューザ922の視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット900は、小さな視野角で大きな照明エリアを提供することができる。電磁波930は、サンプルの第1のエリアを照明し、且つ電磁波926は、サンプルの第2のエリアを照明する。第1のエリア及び第2のエリアは、重なっても又は重ならなくてもよい。
【0050】
[0062] ディフューザ922及びディフューザ924は、拡散された電磁波926及び928が異なる品質(例えば、柔らかさ/強さ)を有するように、異なる光散乱度を有する異なる材料から選択されてもよい。例えば、ディフューザ924は、ディフューザ924を通して拡散された光が柔らかな光であり、その一方で、ディフューザ922を通して拡散された光が強い光であるように、ディフューザ922の光散乱度よりも高い光散乱度を有するように選択されてもよい。このように、照明ユニット900は、異なるレベルの柔らかさ/強さを有する2つの異なる電磁波を提供することができる。
【0051】
[0063] コントローラ902及びコントローラ904は、相乗的に又は独立して動作してもよい。コントローラ902及びコントローラ904は、それぞれ、2つの電磁波源の光束を制御してもよい。それぞれの制御回路を調整することにより、照明のための画像システムへの利用可能な光束のバランスを異なる視野に対して保つことができる。
【0052】
[0064] 2つの電磁波源は同時に動作してもよい。第2の電磁波源をオンにしたまま、第1の電磁波源のスイッチをオフにしたときに、照明ユニットは、リング状の照明を与える。このように、照明ユニットは、低周波フィーチャが不活性化される一方で高周波フィーチャが活性化されることを示す、暗視野モードのような働きをする。このような照明モードでは、画像のコントラストを高めることができる。
【0053】
[0065] 例として、本開示のいくつかの実施形態では、515~575nmの範囲の波長を有する緑色LEDが、第1の電磁波源及び第2の電磁波源で使用される。50%の相対光度でのLEDの視野角は約120°であり、その一方で、85%の相対光度での視野角は約60°である。全視野での照明を比較的均一にするために、60°の視野角が使用されてもよい。熱シンクを用いた場合、LEDの大きさはφ=10mmであってもよい。前方向の照明の場合、φ=10mmの大きさのディフューザ922が照明面918の正面に位置決めされる。照明面918とディフューザ922との間の離隔距離は約8.66mmである。照明面918からの光がディフューザ922を通して拡散され、集光レンズ928によりコリメートされるように、ディフューザ922の次に、約8.66mmの有効焦点距離を有する集光レンズ928が使用される。ディフューザ922は、±30°の均一な散乱光角度を有する。このように、前方向の照明の場合、30°の視野角を有するφ=10mmの照明エリアが達成されてもよい。
【0054】
[0066] その一方で、後方向の照明の場合、照明面912の60°の視野角も使用される。リフレクタ906は、照明面912の正面に位置決めされる。リフレクタ906と照明面912との間の離隔距離は約30mmである。リフレクタ906の曲率半径は約60mmである。LED光源2からの光は、リフレクタ906によりコリメートされて前方向に伝搬する。リフレクタ906に面するディフューザ924は、リフレクタ906によりコリメートされた光がディフューザ924を通して拡散されるように位置決めされる。ディフューザ924は、ディフューザ922に接触し且つディフューザ922と同心である。ディフューザ924は大きさがφ=30mmであり、且つディフューザ924の均一な散乱光角度は約±10°である。このように、後方向の照明の場合、10°の視野角を有するφ=30mmの照明エリアが達成されてもよい。
【0055】
[0067] 照明ユニット900は、本開示のいくつかの実施形態と一致する、2つの電磁波源からの電磁波を投影する投影レンズ932を更に備えてもよい。投影レンズ932は、レンズの倍率に応じて、入射する電磁波を特定の箇所に誘導してもよい。コンデンサ928の後焦点面がディフューザと重ならない場合、適切な拡大係数を有する投影レンズを使用して、ディフューザをコンデンサの後焦点面と共役させることができる。拡大係数は、投影レンズとディフューザとの間の距離を変えることにより調整することができる。
【0056】
[0068] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、
図9に示すような2つの電磁波源を有する照明ユニットを動作させる例示的な方法を表すフローチャートである、
図10を参照する。
図10において、ステップS1001~S1004は、第1の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS1001では、
図9の電磁波920などの、第1の電磁波が、第1の電磁波源から放出されて、
図9のディフューザ922などの、第1のディフューザに前方向に送出される。第1の電磁波源は、中でもとりわけ、狭帯域幅又は広帯域幅の電磁波であってもよい。第1のディフューザは、入射する第1の電磁波を散乱機構により再分配する。ある特定の散乱角を有する散乱された第1の電磁波は最大強度を有し、散乱角の増加に伴って電磁波強度が低下する。ステップS1002では、拡散された第1の電磁波を、第1のディフューザに面する、
図9のコンデンサ928などの、コンデンサに通過させる。コンデンサは、拡散された第1の電磁波を前方向にコリメートするか又は集束させることにより、第1の電磁波を集光してもよい。ステップS1003では、任意選択として、集光された第1の電磁波が、
図9の投影レンズ932などの、投影レンズを通過する。ステップS1004では、投影レンズを透過した第1の電磁波が、サンプルの第1の領域に出力される。
【0057】
[0069]
図10において、ステップS1005~S1008は、第2の電磁波源を動作させるステップを記載している。ステップS1005では、
図9の電磁波908などの、第2の電磁波が、第2の電磁波源から後方向に放出されて、
図9のリフレクタ906などの、リフレクタに達する。後方向は、前方向と反対の方向である。リフレクタは、第2の電磁波の伝搬方向を前方向に変えて、第2の電磁波をコリメートする。第2の電磁波の種類は、第1の電磁波の種類と同じでも又は異なってもよい。ステップS1006では、反射された第2の電磁波を、リフレクタに面する、
図9のディフューザ924などの、第2のディフューザに通過させる。第2のディフューザは、反射された第2の電磁波を散乱機構により再分配する。ステップS1007では、任意選択として、拡散された第2の電磁波を投影レンズに通過させる。ステップS1008では、第2の電磁波が、サンプルの第2の領域に出力される。ステップS1009では、ステップS1001~1008の動作の結果として、第1の電磁波及び第2の電磁波が、サンプルの2つの異なる領域を同時に照明してもよい。例えば、第1の領域は、電磁スペクトルの赤色光により照明されてもよく、その一方で、第2の領域は、電磁スペクトルの青色光により照明されてもよい。第1の領域及び第2の領域は、異なる強度を有する同じ電磁波により照明されてもよい。例えば、第1の領域は高強度の光で照明されてもよく、その一方で、第2の領域は低強度の光で照明されてもよい。第1の領域及び第2の領域は、重なっても又は重ならなくてもよい。また、第1のディフューザ及び第2のディフューザの異なる組み合わせを選択することにより、照明方法は、種々の視野角又は種々の品質の電磁波を有する種々の照明エリアを提供することができる。
【0058】
[0070] ここで、本開示のいくつかの例示的な実施形態と一致する、互いに移動可能な2つの電磁波源を有する例示的な照明ユニットを図示する概略図である、
図11を参照する。
図11に示すように、照明ユニット1100は、照明面1118と、駆動部1116と、コントローラ1104と、を含む第1の電磁波源1134を備える。駆動部1116は、例えば、ある種のエネルギーを、照明面1118を通して放出される電磁波1120に変換することにより、第1の電磁波を発生させるように構成された回路を含む。コントローラ1104は、駆動部1116を制御することにより電磁波1120の強度を制御してもよい。駆動部1116は、第1の電磁波源を前後方向に移動させるように構成された第1の移動機構を更に含む。第1の移動機構は、中でもとりわけ、サーボモータ又はロボットアーム又は磁気浮上システム又は磁力制御システムを含んでもよい。コントローラ1104は、第1の移動機構の回路を制御することにより移動方向及び速度を制御してもよい。
【0059】
[0071] 照明ユニット1100は、照明面1112と、駆動部1114と、コントローラ1102と、を含む第2の電磁波源1132を更に備える。駆動部1114は、第2の電磁波1108を発生させるように構成された回路を含む。発生した第2の電磁波1108は、照明面1112を通して放出される。コントローラ1102は、駆動部1114を制御することにより電磁波1108の強度を制御してもよい。駆動部1114は、第2の電磁波源1132を前後方向に移動させるように構成された第2の移動機構を更に含む。第2の移動機構は、中でもとりわけ、サーボモータ又はロボットアーム又は磁気浮上システム又は磁力制御システムを含んでもよい。第1の移動機構及び第2の移動機構は、同じでも又は異なってもよい。コントローラ1102は、第2の移動機構の回路を制御することにより移動方向及び速度を制御してもよい。第1の電磁波源及び第2の電磁波源は、第1の電磁波源及び第2の電磁波源が互いに完全に重なるか又は部分的に重なる背面合わせの形態で配置される。コントローラ1102及び1104は、それぞれ、駆動部1114及び1116に含まれてもよく、又は駆動部1114及び1116から離隔されてもよい。
【0060】
[0072] いくつかの実施形態では、照明ユニット1100は、ディフューザ1122と、コンデンサ1126と、リフレクタ1106と、ディフューザ1124と、任意選択的に、投影レンズ(図示せず、
図9の投影レンズ932と同様のもの)と、を更に備える。ディフューザ1122、コンデンサ1126、リフレクタ1106、ディフューザ1124及び投影レンズの機能は、
図9に示すような、ディフューザ922、コンデンサ928、リフレクタ906、ディフューザ924及び投影レンズ932の機能と同様であり、簡潔にするために、ここでは詳細な記載を省略する。ディフューザ1124を通して拡散された電磁波1110は、コンデンサ1126を透過した電磁波と合成されて、大きな照明エリアを形成する。ディフューザ1124は、ディフューザ1122の視野角よりも小さな視野角を有するように選択されてもよい。電磁波1128は、サンプルの第1のエリアを照明し、且つ電磁波1130は、サンプルの第2のエリアを照明する。この場合、第2のエリアは第1のエリアを取り囲む。電磁波源を移動させることにより、第1の照明エリア及び第2の照明エリアを調節してもよい。例えば、電磁波源1132をリフレクタ1106に向けて移動させることにより、第2の照明エリアを増大させてもよく、また、電磁波源1132をディフューザ1122に向けて移動させることにより、第2の照明エリアを減少させてもよい。このように、照明エリア又は視野角は、システムの要件に従って即座に調節されることがある。第1の照明エリア及び第2の照明エリアは、重なっても又は重ならなくてもよい。
【0061】
[0073] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニットを利用した結像システムの例示的な配置である、
図12を参照する。
図12に示すように、結像システム1200は、上記の実施形態の何れか1つと一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニット1202を備える。照明ユニット1202は、結像システムの照明ユニットとして使用される。結像システム1200は、対物レンズ1208と、チューブレンズ1204と、チューブレンズ1206と、2つのビームスプリッタ1210及び1212と、を更に備える。ビームスプリッタ1210及び1212は、中でもとりわけ、2つの三角形ガラスプリズム又は金属被覆ミラー又はダイクロイックミラープリズムから作製されてもよい。ビームスプリッタ1210は、照明ユニット1202から放出された電磁波1230を電磁波1232と電磁波1234とに分割するように構成される。電磁波1232はチューブレンズ1206に入射し、電磁波1234はビームスプリッタ1212に入射する。ビームスプリッタ1212は、電磁波1234を、それぞれ、チューブレンズ1204と対物レンズ1208とに入射する、電磁波1236と電磁波1238とに更に分割するように構成される。対物レンズ1208は、一般的な対物レンズであってもよい。チューブレンズ1204は、高倍率結像システム用の長い焦点距離を有するレンズ1214を含んでもよい。チューブレンズ1206は、低倍率結像システム用の短い焦点距離を有するレンズ1218を含んでもよい。チューブレンズ1204、チューブレンズ1206、及び対物レンズ1208を透過した電磁波は、それぞれ、サンプル1216、1220、及び1228を照明する。本開示のいくつかの実施形態で開示される照明ユニットは、結像システムが狭視野及び広視野の両方と照明エリア及び視野の適応調節とを考慮に入れるので、高倍率、通常倍率、及び低倍率を含むそのような結像システムにおいて使用することができる。
【0062】
[0074] 例えば、
図12に示すような結像システム1200の例に図示するように、一般的な対物レンズ1208は、有効焦点距離が約85mmであり且つ無限遠が補正された対物レンズであってもよい。高倍率結像システム用のチューブレンズ1204は、有効焦点距離が約215mmであるレンズであってもよい。約0.12の物体空間NA(開口数)及びφ=2.4mmの視野が達成されてもよい。低倍率画像システム用のチューブレンズ1206は、有効焦点距離が約42.5mmのレンズであってもよい。約0.026の物体空間NA及びφ=12mmの視野が達成されてもよい。このように、本開示で開示される照明ユニットを使用することにより、高倍率、通常倍率、及び低倍率を網羅する結像システムを、ビームスプリッタ1210及び1212を用いて実現することができる。
【0063】
[0075] ここで、本開示のいくつかの実施形態と一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニットを利用した結像システムの例示的な配置である、
図13を参照する。
図13に示すように、結像システム1300は、上記の実施形態の何れか1つと一致する、2つの電磁波源を有する照明ユニット1302を備える。照明ユニット1302は、システムの照明ユニットとして使用される。結像システム1300は、レンズM、N、及びKのアレイを更に備える。レンズの各アレイは、複数のレンズを含んでもよい。
図13では、アレイMは、対物レンズ1304...対物レンズ1310として示す、複数の一般的な対物レンズを含み、アレイNは、対物レンズ1314...対物レンズ1318として示す、複数の高倍率レンズを含み、且つアレイKは、レンズ1320...レンズ1328として示す、複数の低倍率レンズを含む。結像システム1300は、2つのビームスプリッタ1350及び1360を更に備える。ビームスプリッタ1350は、照明ユニット1302から放出された電磁波を、アレイMの対物レンズ1304及びビームスプリッタ1360にそれぞれ入射する2つの電磁波に分割する。ビームスプリッタ1360は、ビームスプリッタ1350から送出された電磁波を、アレイKの対物レンズ1320とアレイNの対物レンズ1318とにそれぞれ入射する2つの電磁波に更に分割する。対物レンズM、N、及びKのアレイを透過した電磁波は、それぞれ、サンプル1342、1340、及び1336を照明する。本出願のいくつかの実施形態で開示される照明ユニットは、狭視野及び広視野の両方と照明エリア及び視野の適応調節とを考慮に入れるので、かかる画像システムにおいて使用することができる。
【0064】
[0076] 実施形態について、以下の条項を使用して更に記載することができる。
1.サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波を第1の方向に出力するための回路を含む第1の電磁波源と、
第2の電磁波を前記第1の方向と略反対の第2の方向に出力するための回路を含む第2の電磁波源と、
前記サンプルの第2の領域を照明するために前記第2の電磁波を略前記第1の方向に反射するように構成されたリフレクタと、
を備える、照明ユニット。
2.前記第1の電磁波源を制御するための回路を含む第1のコントローラと、
前記第2の電磁波源を制御するための回路を含む第2のコントローラと、を更に備え、
前記第1のコントローラ及び前記第2のコントローラは独立して動作する、条項1に記載の照明ユニット。
3.前記第1の電磁波源を前記第1の方向に移動させるように前記第1のコントローラにより制御される第1の移動機構を更に備える、条項2に記載の照明ユニット。
4.前記第2の電磁波源を前記第2の方向に移動させるように前記第2のコントローラにより制御される第2の移動機構を更に備える、条項2又は3に記載の照明ユニット。
5.前記第1の移動機構又は前記第2の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム、又は磁力制御システムを含む、条項3又は4に記載の照明ユニット。
6.サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム、又は磁力制御システムを含む、前記第1の移動機構又は前記第2の移動機構は、サーボモータ、ロボットアーム、磁気浮上システム、又は磁力制御システムのうちの1つ又は複数を含む、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を含む、条項5に記載の照明ユニット。
7.前記第1の電磁波源の照明面に面する第1のディフューザであって、前記第1の電磁波源から出力された前記第1の電磁波を拡散させるように構成される、第1のディフューザを更に備える、条項1~6の何れか一項に記載の照明ユニット。
8.前記リフレクタの直径は、前記第1のディフューザの直径よりも大きい、条項7に記載の照明ユニット。
9.前記第1のディフューザに面するコンデンサであって、前記第1のディフューザを通して拡散された前記第1の電磁波をコリメートする、コンデンサを更に備える、条項7又は8に記載の照明ユニット。
10.前記コンデンサ及び前記第1のディフューザは、接触している、条項9に記載の照明ユニット。
11.前記コンデンサは、前記第1のディフューザと略同じ大きさを有する、条項9又は10に記載の照明ユニット。
12.前記リフレクタに面する第2のディフューザであって、前記リフレクタから反射された前記第2の電磁波を拡散させるように構成される、第2のディフューザを更に備える、条項7~11の何れか一項に記載の照明ユニット。
13.前記第2のディフューザの大きさは、前記第1のディフューザの大きさよりも大きい、条項12に記載の照明ユニット。
14.前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザは、同じ材料で作製される、条項12又は13に記載の照明ユニット。
15.前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザは、異なる材料で作製される、条項12又は13に記載の照明ユニット。
16.前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザの少なくとも一方を所定の箇所に投影するように構成された投影レンズを更に備える、条項7~15の何れか一項に記載の照明ユニット。
17.前記投影レンズの半径は、前記第2のディフューザの半径と略同じである、条項16に記載の照明ユニット。
18.前記第1の電磁波源及び前記第2の電磁波源は、背面合わせで配置される、条項1~17の何れか一項に記載の照明ユニット。
19.前記第1の電磁波及び前記第2の電磁波は、同じ種類の電磁波である、条項1~18の何れか一項に記載の照明ユニット。
20.前記第1の電磁波及び前記第2の電磁波は、異なる種類の電磁波である、条項1~18の何れか一項に記載の照明ユニット。
21.前記第1の電磁波及び前記第2の電磁波の少なくとも一方は、広帯域電磁波である、条項1~20の何れか一項に記載の照明ユニット。
22.前記リフレクタの半径は、前記リフレクタと前記第2の電磁波源との間の距離の略2倍である、条項1~21の何れか一項に記載の照明ユニット。
23.前記第1の領域及び前記第2の領域は、互いに重なり合わない、条項1~21の何れか一項に記載の照明ユニット。
24.前記第1の領域及び前記第2の領域は、互いに部分的に重なり合う、条項1~21の何れか一項に記載の照明ユニット。
25.第1の電磁波源からサンプルの第1の領域に第1の電磁波を拡散させるように構成された第1のディフューザと、
第2の電磁波源からサンプルの第2の領域に第2の電磁波を拡散させるように構成された第2のディフューザと、を備え、
前記第1のディフューザから拡散された前記第1の電磁波及び前記第2のディフューザから拡散された前記第2の電磁波は、前記サンプルの前記第1の領域及び前記第2の領域を同時に照明する、
照明ユニット。
26.前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザは、互いに重なり合う、条項25に記載の照明ユニット。
27.前記第1のディフューザの大きさは、前記第2のディフューザの大きさよりも小さい、条項25又は26に記載の照明ユニット。
28.前記第1のディフューザは、前記第1のディフューザ及び前記第2のディフューザが同じ平面上に位置決めされるように、前記第2のディフューザの凹部内に位置決めされる、条項25に記載の照明ユニット。
29.前記第2の電磁波を前記第1の電磁波の伝搬方向と略同じ方向に反射するリフレクタを更に備える、条項25~28の何れか一項に記載の照明ユニット。
30.条項1~29の何れか一項に記載の照明ユニットを照明源として使用する、結像システム。
31.異なる開口数を有する少なくとも2つのチューブレンズを更に備える、条項30に記載の結像システム。
32.異なる視野を有する少なくとも2つのチューブレンズを更に備える、条項30又は31に記載の結像システム。
33.前記結像システムは、複数の結像システムを含み、
前記複数の結像システムの少なくとも1つは、異なる開口数を有する少なくとも2つのチューブレンズを備え、
前記第1の電磁波及び前記第2の電磁波は、少なくとも1つのビームスプリッタを通過することにより前記複数の結像システムに達する、条項30に記載の結像システム。
34.第1の電磁波を第1の方向に出力するための回路を含む第1の電磁波源と、
第2の電磁波を前記第1の方向と略反対の第2の方向に出力するための回路を含む第2の電磁波源と、
前記第1の電磁波源に面する第1のビームエキスパンダであって、前記出力された第1の電磁波を拡大して第1の視野角を提供するように構成される、第1のビームエキスパンダと、
前記第1のビームエキスパンダに面するビームコリメータであって、前記拡大された第1の電磁波をコリメートするように構成される、ビームコリメータと、
前記第2の電磁波源に面するビームリフレクタであって、前記出力された第2の電磁波を反射するように構成された、ビームリフレクタと、
前記ビームリフレクタに面する第2のビームエキスパンダであって、前記反射された第2の電磁波を拡大して第2の視野角を提供するように構成される、第2のビームエキスパンダと、
を備える、照明デバイス。
35.前記第1のビームエキスパンダ及び前記第2のビームエキスパンダの少なくとも一方を所定の位置に投影するように構成された投影レンズを更に備える、条項34に記載の照明デバイス。
36.条項34又は35に記載の照明デバイスを照明源として使用する、結像システム。
37.サンプルを照明するための方法であって、
前記サンプルの第1の領域を照明するために第1の電磁波を第1の方向に出力することと、
第2の電磁波を前記第1の方向と略反対の第2の方向に出力することと、
前記サンプルの第2の領域を照明するために前記第2の電磁波を略前記第1の方向に反射することと、
を含む、方法。
38.前記第1の電磁波を第1のビームエキスパンダに通過させることを更に含む、条項37に記載の方法。
39.前記拡大された第1の電磁波をコリメータに通過させることと、
前記反射された第2の電磁波を第2のビームエキスパンダに通過させることと、
を更に含む、条項38に記載の方法。
40.前記コリメートされた第1の電磁波と前記拡大された第2の電磁波とを投影レンズに通過させることを更に含む、条項39に記載の方法。
【0065】
[0077] 前述の実施形態はサンプルを照明することを目的とするが、記載の実施形態は、他の分野で使用することもできる。例えば、生命科学及び医学的研究では、生理学的パラメータ(例えば、血流、酸素消費、ヘモグロビンなどの組織代謝物の濃度)は、組織の光学特性を決定することにより、例えば、組織による1つ又は複数の波長における光の吸収を測定することにより測定することができる。異なる生理学的データを同時に収集できること、例えば、異なる光波長を使用して、組織酸素化及び全血液量などの組織パラメータをリアルタイムで同時に監視することが望ましい。
【0066】
[0078] 例示の実施形態については、方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図又はブロック図を参照して上に記載されている。コンピュータプログラム命令を使用して(例えば、
図1、
図4、
図7、
図9、及び
図11に示す種々のコントローラに命令を伝えることにより)、フローチャート図又はブロック図の各ブロック、及びフローチャート図又はブロック図におけるブロックの組み合わせを実施できることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理装置により実行される命令が、フローチャート又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/動作を実施するための手段を生み出すように、コンピュータのプロセッサに又は機械を生成する他のプログラマブルデータ処理装置に提供されてもよい。
【0067】
[0079] これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、フローチャート又はブロック図の1つ若しくは複数のブロックで指定された機能/動作を実施する命令を含む製品を形成するように、コンピュータのハードウェアプロセッサコア、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することができるコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。
【0068】
[0080] コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータ、他のプログラマブル装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実施させて、コンピュータ実施プロセスを生成するために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスにロードされてもよい。
【0069】
[0081] 1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定されるものではないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置、若しくはデバイス、又は上記の任意の好適な組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)としては、以下のもの、すなわち、1本又は複数本のワイヤを有する電気接続、携帯用コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM、EEPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯用コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記の任意の好適な組み合わせが挙げられる。本文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスにより又はこれらに関連して用いられるプログラムを格納又は記憶できる任意の有形媒体であってもよい。
【0070】
[0082] コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、限定されるものではないが、無線、有線、光ファイバケーブル、RF、IRなど、又は上記の任意の好適な組み合わせを含む、任意の好適な媒体を使用して送信されてもよい。
【0071】
[0083] 動作、例えば実施形態を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などの、オブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は類似のプログラミング言語などの、従来の手続き型プログラミング言語を含む、任意の組み合わせの1つ又は複数のプログラミング言語で記述されてもよい。
【0072】
[0084] 図のフローチャート及びブロック図は、種々の実施形態による、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能性、及び動作の例を図示する。いくつかの代替的実施態様では、ブロックに記載される機能が、図に記載される順序から逸脱して行われ得ることにも留意すべきである。例えば、実際には、連続して示す2つのブロックを略同時に実行してもよく、又は、時として、これらのブロックを、関連する機能に応じて逆の順序で実行してもよい。
【0073】
[0085] 記載の実施形態は相互に排他的ではなく、1つの例示的な実施形態に関連して記載した要素、コンポーネント、材料、又はステップが、所望の設計目的を達成するために好適な方法で他の実施形態と組み合わせられ得るか、又は他の実施形態から排除され得ることを理解されたい。
【0074】
[0086] 本明細書での「いくつかの実施形態」又は「いくつかの例示的な実施形態」についての言及は、その実施形態に関連して記載した特定のフィーチャ、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれる可能性があることを意味する。本明細書中の種々の場所での「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、又は「いくつかの例示的な実施形態」という語句の出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指すわけではなく、必ずしも他の実施形態の相互に排他的な別個の又は代替的実施形態であるわけもない。
【0075】
[0087] 本明細書に明示した例示の方法のステップを必ずしも記載した順序で実施する必要はないことが理解されるべきであり、そのような方法のステップの順序は単なる例であると理解されるべきである。同様に、種々の実施形態と一致する方法では、そのような方法に追加のステップが含まれてもよく、特定のステップが省略されるか又は組み合わされてもよい。
【0076】
[0088] 本出願で使用される場合、「例示的な」という単語は、本明細書では、例、事例、又は例示として役立つことを意味するために使用される。本明細書で「例示的」として記載されるいかなる態様又は設計も、他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると必ずしも解釈されるべきではない。むしろ、この単語の使用は、概念を具体的に提示することが意図されている。
【0077】
[0089] 明示的に別段の定めがない限り、各数値及び範囲は、「約」又は「およそ」などの単語が値又は範囲の値の前に付されているかのように概算であると解釈されるべきである。
【0078】
[0090] 特許請求の範囲における図番号又は図参照符号の使用は、特許請求の範囲の解釈を容易にするために特許請求される主題の1つ又は複数の可能な実施形態を特定することが意図されている。かかる使用は、これらの特許請求の範囲を対応する図に示された実施形態に限定するものと必ずしも解釈されるべきではない。
【0079】
[0091] 以下の方法請求項における要素は、もしあれば、対応する符号を用いて特定の順番で列挙されているが、請求項の列挙は、それらの要素の一部又は全部を実行するための特定の順番を他に意味する場合を除き、それらの要素は、必ずしもその特定の順番で実行されることに限定されるように意図されているわけではない。
【0080】
[0092] 記載の実施形態の本質を説明するために記載され図示されている部分の詳細、材料、及び配置の種々の変更が、以下の特許請求の範囲に表わされる範囲から逸脱することなく当業者によりなされ得ることが更に理解されるであろう。