(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】半導体デバイス
(51)【国際特許分類】
H10B 41/27 20230101AFI20240118BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240118BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20240118BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20240118BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240118BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20240118BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240118BHJP
【FI】
H10B41/27
H01L29/78 371
H01L21/302 105A
H01L21/306 D
H10B43/27
(21)【出願番号】P 2021568841
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2019093603
(87)【国際公開番号】W WO2020258224
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】519237948
【氏名又は名称】長江存儲科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Yangtze Memory Technologies Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.88 Weilai 3rd Road,East Lake High-tech Development Zone,Wuhan,Hubei,China
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】ワン・チーグアン
(72)【発明者】
【氏名】ウ・ゴンリアン
【審査官】柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0350830(US,A1)
【文献】特開2008-041895(JP,A)
【文献】米国特許第09570463(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0154892(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106920798(CN,A)
【文献】特開2018-049935(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0273462(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0076214(US,A1)
【文献】特開2010-067745(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0203227(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 41/27
H10B 43/27
H01L 29/788
H01L 21/336
H01L 21/3065
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向に延在するチャネル構造を有する半導体デバイスの基板上に前記垂直方向に積層された、トランジスタの列を備える半導体デバイスであって、
ゲート誘電体構造と、
チャネル層とを備え、
前記トランジスタの列が、前記チャネル構造の第1の部分に沿って配置されたトランジスタの第1のサブ列、前記チャネル構造の第2の部分に沿って配置されたトランジスタの第2のサブ列、および前記チャネル構造の第3の部分に沿って配置されたトランジスタの第3のサブ列を含み、前記トランジスタの第2のサブ列が、前記トランジスタの第1のサブ列と前記トランジスタの第3のサブ列との間にあり、
前記第1のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第1の絶縁層によって分離されており、前記第2のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第2の絶縁層によって分離されており、かつ前記第3のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第3の絶縁層によって分離されており、また、
前記第2の絶縁層の体積質量密度が、前記第3の絶縁層の体積質量密度よりも低く、
前記ゲート誘電体構造が、前記チャネル層と、前記第1のサブ列内のトランジスタのゲート構造、前記第2のサブ列内のトランジスタのゲート構造及び前記第3のサブ列内のトランジスタのゲート構造との間に配置され、
前記チャネル構造の前記第2の部分における下部側の限界寸法(CD3)と前記チャネル構造の前記第1の部分における上部側の
限界寸法(CD2
)との間に生じる不連続性が、|(CD3-CD2)|/CD2で表され、0.05~0.15であり、
前記チャネル構造の前記第3の部分における下部側の
限界寸法(CD6
)と前記チャネル構造の前記第2の部分における上部側の
限界寸法(CD5
)との間に生じる不連続性が、|(CD6-CD5)|/CD5で表され、0.05~0.15である、半導体デバイス。
【請求項2】
前記第2の絶縁層の体積質量密度が、前記第1の絶縁層の体積質量密度よりも低い、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記第1の絶縁層の体積質量密度が、前記第3の絶縁層の体積質量密度と等しい、請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記第2の絶縁層が、酸化シリコンであり、前記第3の絶縁層が、酸化シリコンである、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記第2の絶縁層の材料組成が、前記第3の絶縁層の材料組成とは異なっている、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記第2のサブ列内のトランジスタの個数と前記第3のサブ列内のトランジスタの個数との和に対する前記第2のサブ列内のトランジスタの個数の比が、10%~30%である、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
垂直方向に延在するチャネル構造を有する半導体デバイスの基板上に前記垂直方向に積層された、トランジスタの列を備える半導体デバイスであって、
ゲート誘電体構造と、
チャネル層とを備え、
前記トランジスタの列が、前記チャネル構造の第1の部分に沿って配置されたトランジスタの第1のサブ列、前記チャネル構造の第2の部分に沿って配置されたトランジスタの第2のサブ列、および前記チャネル構造の第3の部分に沿って配置されたトランジスタの第3のサブ列を含み、前記トランジスタの第2のサブ列が、前記トランジスタの第1のサブ列と前記トランジスタの第3のサブ列との間にあり、
前記チャネル構造の前記第1の部分が先細りの円筒形状を有し、前記第1の部分における下部側の限界寸法(CD)が、前記第1の部分における上部側の
限界寸法(CD2
)よりも小さく、
前記チャネル構造の前記第2の部分の中央における
限界寸法(CD
)が、前記第1の部分における下部側の
限界寸法(CD
)および前記第3の部分における下部側の
限界寸法(CD6
)よりも大きく、
前記チャネル構造の前記第3の部分が先細りの円筒形状を有し、前記第3の部分における下部側の
限界寸法(CD6
)が、前記第3の部分における上部側の
限界寸法(CD
)よりも小さく、
前記ゲート誘電体構造が、前記チャネル層と、前記第1のサブ列内のトランジスタのゲート構造、前記第2のサブ列内のトランジスタのゲート構造及び前記第3のサブ列内のトランジスタのゲート構造との間に配置され、
前記チャネル構造の前記第2の部分における下部側の
限界寸法(CD3
)と前記チャネル構造の前記第1の部分における上部側の
限界寸法(CD2
)との間に生じる不連続性が、|(CD3-CD2)|/CD2で表され、0.05~0.15であり、
前記チャネル構造の前記第3の部分における下部側の
限界寸法(CD6
)と前記チャネル構造の前記第2の部分における上部側の
限界寸法(CD5
)との間に生じる不連続性が、|(CD6-CD5)|/CD5で表され、0.05~0.15であ
り、
前記第1のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第1の絶縁層によって分離されており、前記第2のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第2の絶縁層によって分離されており、かつ前記第3のサブ列内のトランジスタのゲート構造が、第3の絶縁層によって分離されており、また、
前記第2の絶縁層の体積質量密度が、前記第3の絶縁層の体積質量密度よりも低い、半導体デバイス。
【請求項8】
前記チャネル構造の前記第2の部分における上部側の
限界寸法(CD5
)が、前記第3の部分における下部側の
限界寸法(CD6
)よりも大きい、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記チャネル構造の前記第2の部分における下部側の
限界寸法(CD3
)が、前記第1の部分における下部側の
限界寸法(CD
)よりも大きい、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記第2の絶縁層の体積質量密度が、前記第1の絶縁層の体積質量密度よりも低い、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
前記第1の絶縁層の体積質量密度が、前記第3の絶縁層の体積質量密度と等しい、請求項
10に記載の半導体デバイス。
【請求項12】
前記第2の絶縁層が、酸化シリコンであり、前記第3の絶縁層が、酸化シリコンである、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【請求項13】
前記第2の絶縁層の材料組成が、前記第3の絶縁層の材料組成とは異なっている、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【請求項14】
前記第2のサブ列内のトランジスタの個数と前記第3のサブ列内のトランジスタの個数との和に対する前記第2のサブ列内のトランジスタの個数の比が、10%~30%である、請求項
7に記載の半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
集積回路内のデバイスの限界寸法が一般的なメモリセル技術の限界まで縮小するにつれて、より大容量の記憶容量を実現するための技術が開発されている。プレーナ型トランジスタ構造と比較して、3D NANDメモリデバイスの垂直構造は、より複雑な製造プロセスに関与している。この3D NANDメモリデバイスがより多くのメモリセル層を有する構成に移行して、ビット当たりのコストを低下させながらより高密度化を実現するにつれて、その構造や製造方法を改良することがますます困難になっている。
【発明の概要】
【0002】
本開示の態様によれば、半導体デバイスは、垂直方向に延在するチャネル構造を有する半導体デバイスの基板上に垂直方向に積層された、トランジスタの列を備える。このトランジスタの列は、チャネル構造の第1の部分、第2の部分、および第3の部分にそれぞれ沿って配置されたトランジスタの第1のサブ列、第2のサブ列、および第3のサブ列を含む。第1のサブ列、第2のサブ列、および第3のサブ列内のトランジスタのゲート構造は、それぞれ第1の絶縁層、第2の絶縁層、および第3の絶縁層によって分離されており、また、第2の絶縁層のエッチング速度は、第3の絶縁層のエッチング速度よりも速い。
【0003】
一実施形態では、チャネル構造の第2の部分における下部側の限界寸法(critical dimension:CD)とチャネル構造の第1の部分における上部側のCDとの間に生じる不連続性は、閾値未満である。チャネル構造の第3の部分における下部側のCDとチャネル構造の第2の部分における上部側のCDとの間に生じる不連続性は、閾値未満である。この閾値を、0.05~0.15とすることができる。
【0004】
一実施形態では、第2の絶縁層の体積質量密度は、第3の絶縁層の体積質量密度よりも低い。一実施例では、第2の絶縁層は、高密度プラズマ化学気相堆積法によって形成された酸化シリコンであり、第3の絶縁層は、テトラエトキシシラン(tetraethoxysilane:TEOS)をベースとして形成された酸化シリコンである。
【0005】
一実施形態では、第2の絶縁層の材料組成は、第3の絶縁層の材料組成とは異なっている。
【0006】
一実施例では、第2のサブ列内のトランジスタの個数と第3のサブ列内のトランジスタの個数との和に対する第2のサブ列内のトランジスタの個数の比は、10%~30%である。第1の絶縁層および第3の絶縁層のエッチング速度を、実質的に同一とすることができる。
【0007】
本開示の態様によれば、半導体デバイスを製造する方法は、交互に配置された第1の絶縁層および第1のゲート層を含む第1のスタックの第1のビア内に犠牲層を充填するステップであって、第1のスタックが半導体デバイスの基板上にあり、上部側の初期CD(CD2初期)が第1のビアの下部側の初期CD(CD1初期)よりも大きい、ステップを含む。本方法は、第1のスタック上に垂直方向に沿って、交互に配置された第2の絶縁層および第2のゲート層を含む第2のスタックを形成するステップと、第2のスタック上に垂直方向に沿って、交互に配置された第3の絶縁層および第3のゲート層を含む第3のスタックを形成するステップと、を含む。第2の絶縁層は第3の絶縁層よりも速い速度でエッチングされており、第2のゲート層は第3のゲート層よりも速い速度でエッチングされている。本方法は、第1のスタック、第2のスタック、および第3のスタック内にビアを形成するステップであって、このビアが、それぞれ第1のスタック、第2のスタック、および第3のスタック内に第1のビア、第2のビア、および第3のビアを含む、ステップをさらに含む。
【0008】
一実施形態では、ビアを形成するステップは、第2のスタックおよび第3のスタックの一部を除去して、第2のビアおよび第3のビアを含む複合ビアを形成するステップであって、この複合ビアが第1のビアの上方にあり、この複合ビアの下部側の初期CD(CD3初期)がCD2初期未満であり、また、初期不連続性がCD2初期~CD3初期である、ステップをさらに含む。ビアを形成するステップは、第2のスタックの追加部分をエッチングして、第2のビアを拡大し、かつ複合ビアの下部側の最終CDと第1のビアの上部側の最終CDとの間に生じる最終不連続性まで初期不連続性を低減するステップであって、第2の絶縁層が第3の絶縁層よりも速い速度でエッチングされており、第2のゲート層が第3のゲート層よりも速い速度でエッチングされている、ステップをさらに含む。ビアを形成するステップは、第1のビアから犠牲層を除去するステップをさらに含む。
【0009】
一実施例では、ビアを形成するステップは、第2のスタックの追加部分をエッチングしながら、第3のスタックの追加部分を除去するステップであって、第3のビアの下部側のCDと第2のビアの上部側のCDとの間に生じる不連続性が、CD2初期とCD3初期との間に生じる初期不連続性よりも小さい、ステップをさらに含む。
【0010】
一実施形態では、第2のゲート層の体積質量密度は、第3のゲート層の体積質量密度よりも低い。一実施例では、第2のスタックを形成するステップは、高密度プラズマ化学気相堆積法により、第2の絶縁層として酸化シリコンを堆積させ、また、第2のゲート層としてポリシリコンを堆積させるステップを含み、第3のスタックを形成するステップは、TEOSから第3の絶縁層として酸化シリコンを形成し、また、第3のゲート層として窒化シリコンを形成するステップを含む。
【0011】
一実施形態では、第2のゲート層の材料組成は、第3のゲート層の材料組成とは異なっている。
【0012】
一実施形態では、本方法は、チャネル層およびゲート誘電体構造を含むチャネル構造をビア内に形成するステップであって、チャネル構造が、第1のビア、第2のビア、および第3のビア内に第1の部分、第2の部分、および第3の部分をそれぞれ含む、ステップをさらに含む。本方法は、第1のゲート層、第2のゲート層、および第3のゲート層をそれぞれゲートメタル材料と置き換えることにより、第1のゲート構造、第2のゲート構造、および第3のゲート構造を形成するステップであって、チャネル構造の第1の部分、第2の部分、および第3の部分、並びに対応する第1のゲート構造、第2のゲート構造、および第3のゲート構造が、トランジスタの列におけるトランジスタの第1のサブ列、第2のサブ列、および第3のサブ列をそれぞれ形成している、ステップを含む。
【0013】
一実施例では、第1のゲート層および第3のゲート層のエッチング速度は、実質的に同一である。
【0014】
本開示の態様によれば、半導体デバイスを製造する方法は、第1のスタック上に垂直方向に第2のスタックを形成するステップであって、第2のスタックが、交互に配置された第2の絶縁層および第2のゲート層を含む、ステップを含む。本方法は、第2のスタック上に垂直方向に沿って、交互に配置された第3の絶縁層および第3のゲート層を含む第3のスタックを形成するステップであって、第2の絶縁層が第3の絶縁層よりも速い速度でエッチングされており、第2のゲート層が第3のゲート層よりも速い速度でエッチングされている、ステップと、第1のスタック、第2のスタック、および第3のスタック内にビアを形成するステップと、をさらに含む。ビアは、それぞれ第1のスタック、第2のスタック、および第3のスタック内に第1のビア、第2のビア、および第3のビアを含む。一実施例では、第2のビアの下部側のCDと第1のビアの上部側のCDとの間に生じる不連続性は、閾値未満である。一実施例では、第3のビアの下部側のCDと第2のビアの上部側のCDとの間に生じる不連続性は、閾値未満である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の態様は、添付の図面と併せて読解すると、以下の詳細な説明から最良に理解される。なお、業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴が縮尺通りに描画されてはいない。実際には、様々な特徴の寸法は、説明を明確にするために任意に拡大または縮小されてもよい。
【
図1】本開示の典型的な実施形態による、半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図2】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図3】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図4】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図5】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図6】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図7】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図8】本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
【
図9】本開示の一実施形態による、典型的な半導体製造のプロセスを概説しているフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の開示は、記載している主題の様々な特徴を実装するための、多種多様な実施形態または実施例を提供するものである。本開示を簡略化するために、構成要素および配置の具体例を以下に説明する。当然ながら、これらは単なる例であり、限定することを意図するものではない。例えば、以下の説明における第2の特徴の上方、または上に第1の特徴を形成することは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触して形成される実施形態を含んでもよく、また、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触しないように、これら第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成され得る実施形態をさらに含んでもよい。さらに、本開示では、様々な実施例において参照番号および/または参照文字を繰り返してもよい。この繰り返しは、簡略化および明確化を目的としたものであり、述べている様々な実施形態および/または構成間の関係をそれ自体が規定するものではない。
【0017】
さらに、「下(beneath)」、「下側(below)」、「下部(lower)」、「上側(above)」、および「上部(upper)」などの空間的な相対語を、図面に示しているある要素または特徴と別の要素(複数可)または特徴(複数可)との関係を表す際、説明を簡単にするために本明細書で用いてもよい。これらの空間的な相対語は、図面に示している向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの種々の向きをも包含することが意図されている。本装置を他の方向に向けてもよく(90度または他の方位に回転させて)、また本明細書で使用している空間的な相対記述子を、それに応じて同様に解釈してもよい。
【0018】
交互に配置された絶縁層およびゲート層を含むスタックを形成し、このスタック内にビアを形成し、かつ垂直方向に沿って延在するビアの側壁に沿ってチャネル構造を形成することにより、トランジスタの列が半導体デバイス内に形成され得る。トランジスタ密度(即ち、単位面積当たりのトランジスタの個数)が高まり、かつビアの深さが増すにつれて、このビアは、例えば、ビアの下部および上部を形成するように、複数のエッチングプロセスを用いて形成され得る。しかしながら、ビアの下部と上部とを分離する境界で幅の不連続性(不連続性とも呼ばれている)が生じる可能性があり、その結果、ビアの側壁に鋭利なエッジまたは階段状プロファイルが生じ得る。したがって、その後に形成されるチャネル構造内の層の厚さが、この境界付近で不均一になる可能性があるため、当該半導体デバイスのデバイス性能に悪影響が及ぶ恐れがある。
【0019】
このデバイス性能を最適化するために、追加のエッチングプロセスを実行して、不連続性が低減され、より平滑なエッジがもたらされるようにすることができる。こうした結果を実現するために、スタック内の境界付近の部分が、このスタックの別の部分のエッチング速度とは異なるエッチング速度を有する、1つまたは複数の材料から作製され得る。
【0020】
図1は、本開示の典型的な実施形態による、半導体デバイス100の一部を示す断面図である。半導体デバイス100は、基板101上に複数のトランジスタの列102を備える。各列102は、トランジスタ密度を高めるために基板101の上方に垂直方向103に沿って積層された、トランジスタ121b~121qなどの複数のトランジスタを含む。列102は、列102内のビア(図示せず)に沿って存在する側壁160に沿って形成された、チャネル構造165を有する。チャネル構造165は、垂直方向103に沿って延在している。図示のように、垂直方向103を、基板101の作業面または作業側に対して垂直とすることができる。
【0021】
列102は、チャネル構造165の第1の部分165(1)、第2の部分165(2)、および第3の部分165(3)に沿ってそれぞれ配置された、第1のサブ列102(1)、第2のサブ列102(2)、および第3のサブ列102(3)を含む。第1のサブ列102(1)、第2のサブ列102(2)、および第3のサブ列102(3)内のトランジスタ121b~121qのゲート構造153b~153qは、それぞれ第1の絶縁層124、第2の絶縁層224、および第3の絶縁層324によって分離されている。第1の絶縁層124、第2の絶縁層224、および第3の絶縁層324は、ゲート構造153b~153qを互いから、かつ半導体デバイス100内の他の構造から電気的に分離することができる。第1の絶縁層124、第2の絶縁層224、および第3の絶縁層324は、酸化シリコン、酸化シリコン炭素(SiCO)、酸化シリコンゲルマニウム(SiGeO2)などの任意の適切な絶縁材料を含み得る。
【0022】
本開示の態様によれば、エッチングプロセス中の第2の絶縁層224のエッチング速度は、第3の絶縁層324のエッチング速度よりも速い。第2の絶縁層224の体積質量密度(密度または膜密度とも呼ばれている)は第3の絶縁層324の密度よりも低くなり得るため、第2の絶縁層224のエッチング速度は第3の絶縁層324のエッチング速度よりも速くなり得る。例えば、第2の絶縁層224は高密度プラズマ化学気相堆積(chemical vapor deposition:CVD)法によって形成された酸化シリコンであるため、第3の絶縁層324、一例としてテトラエトキシシラン(TEOS)をベースとして形成された酸化シリコンよりも密度が低い。代替的にまたは付加的に、第2の絶縁層224の材料組成は、第3の絶縁層324の材料組成とは異なっており、第2の絶縁層224は、第3の絶縁層324よりも速い速度でエッチングされている。第2の絶縁層224は、第3の絶縁層324の酸化シリコンなどの材料(複数可)とは異なるSiCO、およびSiGeO2などの材料(複数可)から形成され得、これらSiCOおよびSiGeO2のエッチング速度は、酸化シリコンのエッチング速度よりも速い。
【0023】
一実施形態では、第2の絶縁層224の密度もまた、第1の絶縁層124の密度よりも低くなり得、かつ/または第2の絶縁層224の材料組成もまた、第1の絶縁層124の材料組成とは異なり得るため、第2の絶縁層224のエッチング速度は、第1の絶縁層124のエッチング速度よりも速い。
【0024】
一実施例では、第1の絶縁層124および第3の絶縁層324の厚さと材料組成とは実質的に同一であるため、これらのエッチング速度も実質的に同一である。このため、第2の絶縁層224のエッチング速度は、第1の絶縁層124および第3の絶縁層324のエッチング速度よりも速い。
【0025】
第1の絶縁層124、第2の絶縁層224、および第3の絶縁層324の厚さを、半導体デバイス100の所望の特性に応じて、20nm~40nmなどの任意の適切なものとすることができる。一実施例では、第1の絶縁層124、第2の絶縁層224、および第3の絶縁層324の厚さを、25nmなどの実質的に同一のものとすることができる。
【0026】
本開示の態様によれば、第1のサブ列102(1)と第2のサブ列102(2)との境界171に生じる不連続性Δd1と、第2のサブ列102(2)と第3のサブ列102(3)との境界172に生じる不連続性Δd2などの列102に生じる不連続性は、閾値未満である。一実施例では、境界に生じる不連続性ΔdをΔd=|(W’-W)|/Wのように記述することができ、ここで、W’とWとは、それぞれ境界の上方および下方の限界寸法(CD)を表している。一実施形態では、このCDは、側壁160の対向側面間の距離を指し得る。よって、この不連続性Δd1をΔd1=|(CD3-CD2)|/CD2のように記述することができ、ここで、CD3とCD2とは、それぞれ第1の境界171の上方および下方の限界寸法を表している。CD3は、第2の部分165(2)の下部側の限界寸法を表し得、CD2は、第1の部分165(1)の上部側の限界寸法を表し得る。同様に、不連続性Δd2をΔd2=|(CD6-CD5)|/CD5のように記述することができ、ここで、CD6とCD5とは、それぞれ第2の境界172の上方および下方の限界寸法を表している。CD6は、第3の部分165(3)の下部側の限界寸法を表し得、CD5は、第2の部分165(2)の上部側の限界寸法を表し得る。この閾値を、0.05~0.15とすることができる。一実施例では、この閾値は0.1である。列102を製造するプロセスに応じて、別の不連続性が生じる可能性がある。本開示の態様によれば、こうした別の不連続性も同様に閾値未満であるため、側壁160は比較的平滑であり、チャネル構造165における境界171~172付近の層の厚さは、比較的均一である。
【0027】
図1を参照すると、トランジスタ121b~121iを含む第1のサブ列102(1)は、基板101上に形成されており、また、チャネル構造165の第1の部分165(1)(第1の部分165(1)とも呼ばれている)に沿って配置されている。これらのトランジスタ121b~121iは、第1の部分165(1)に隣接しているそれぞれのゲート構造153b~153iをさらに含む。トランジスタ121j~121lを含む第2のサブ列102(2)は、第1のサブ列102(1)上に積層されており、また、チャネル構造165の第2の部分165(2)(第2の部分165(2)とも呼ばれている)に沿って配置されている。これらのトランジスタ121j~121lは、第2の部分165(2)に隣接しているそれぞれのゲート構造153j~153lをさらに含む。トランジスタ121m~121qを含む第3のサブ列102(3)は、第2のサブ列102(2)上に積層されており、また、チャネル構造165の第3の部分165(3)(第3の部分165(3)とも呼ばれている)に沿って配置されている。これらのトランジスタ121m~121qは、第3の部分165(3)に隣接しているそれぞれのゲート構造153m~153qをさらに含む。
【0028】
一実施形態では、半導体デバイス100は、記憶密度を高めるために、トランジスタ121b~121qが垂直方向103に沿って積層された、三次元(3D)NANDフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリデバイスである。
【0029】
いくつかの実施例では、トランジスタ121b~121qは、データを記憶するメモリセル121b~121qとして使用されている。列102は、メモリセル121b~121qと直列に結合された、第1の選択構造121aおよび第2の選択トランジスタ121rをさらに含み得る。通常、メモリデバイス内のデータを記憶する個々のトランジスタにアクセスするために、以下に記載しているように追加の回路が形成され得る。例えば、第2の選択トランジスタ121rに関連付けられた第2のコンタクト139を介して、列102の一方の側にビット線(図示せず)が結合され得る。例えば、第1の選択構造121aに関連付けられた第1のコンタクト131を介して、列102のもう一方の側にソース線(図示せず)が結合され得る。第2の選択トランジスタ121rは、ビット線と最上部のメモリセル121qとの間に配置され得る。第1の選択構造121aは、最下部のメモリセル121bとソース線との間に配置され得る。いくつかの実施例では、同じ層内の複数のメモリセルが、それぞれのゲート構造に結合されたワード線(図示せず)によって制御され得る。例えば、メモリセル121qは、ゲート構造153qに結合されたワード線によって制御され、メモリセル121pは、別のワード線によって制御される、などとなり得る。
【0030】
いくつかの実施形態(
図1には示さず)では、第1の選択構造121aの構造、寸法、および材料は、メモリセル121b~121qの構造、寸法、および材料と同様または同一であるが、この第1の選択構造121aは、メモリセルの代わりに第1の選択トランジスタとして機能することができる。
図1に示すようないくつかの実施形態では、第1の選択構造121aの構造および材料は、メモリセル121b~121qの構造および材料とは異なっている。第2の選択トランジスタ121rの構造、寸法、および材料は、メモリセル121b~121qの構造、寸法、および材料と同様または同一であるが、この第2の選択トランジスタ121rは、メモリセルの代わりに第2の選択トランジスタとして機能することもできる。
【0031】
第2の選択トランジスタ121rに加えて、1つまたは複数の追加のトランジスタがトランジスタ121rの上方に配置され、これが列102内の第2の選択トランジスタとして使用され得る。同様に、第1の選択構造121aに加えて、1つまたは複数の追加の選択構造がトランジスタ153bの下方に配置され、これが列102内の第1の選択構造として使用され得る。いくつかの実施形態では、第1の選択構造および第2の選択トランジスタの構造を、メモリセルの構造と同様または同一とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の選択構造および第2の選択トランジスタの構造を、メモリセルの構造とは異なるものとすることができる。例えば、ゲート誘電体構造137において第2の選択トランジスタ121rに対応する部分はブロッキング絶縁層を含む一方、ゲート誘電体構造137においてトランジスタ121b~121qに対応する部分は、トンネル絶縁層134、電荷蓄積層135、およびブロッキング絶縁層136などの複数の誘電体層を含む。
【0032】
図1に示しているようないくつかの実施形態では、ゲート構造153aは下部選択ゲートである。いくつかの実施例では、第1のコンタクト131は、誘電体層(
図1には図示せず)によってゲート構造153aから分離されている。第1のコンタクト131は、基板101内にさらに延在し得る。いくつかの実施形態では、第1のコンタクト131の上面は、ゲート構造153aの上面よりも上方にあり、かつゲート構造153bの底面よりも下方にある。例えば、第1のコンタクト131の上面は、ゲート構造153aの上面とゲート構造153bの底面との間の中間位置に位置する。第2の選択トランジスタ121rは、ゲート構造153rを含む。その後、酸化プロセスにより、第1のコンタクト131上に酸化物層132が形成され得る。
【0033】
チャネル構造165の形状、寸法、および材料は、任意の適切なものとすることができる。複数のチャネル構造165を基板101上に互いから分離して配置することにより、複数の列102が形成され得る。一実施例では、チャネル構造165の形状は、柱形状、円筒形状、または先細りの円筒形状など、垂直方向103に延在する形状のうちの1つまたは組み合わせである。
図1を参照すると、チャネル構造165は、第1の部分165(1)~第3の部分165(3)に対応する複数の形状を含む。第1の部分165(1)および第3の部分165(3)は先細りの円筒形状を有し、第2の部分165(2)は円筒形状を有する。
【0034】
チャネル構造165は、ビアの側壁160に沿って順次形成されているゲート誘電体構造137、チャネル層133、および絶縁層138を含み得る。ゲート誘電体構造137は、チャネル層133とゲート構造153a~153rとの間に配置されている。ゲート誘電体構造137は、垂直方向103に延在し得る。ゲート誘電体構造137の形状(複数可)、寸法、および材料は、任意の適切なものとすることができる。一実施例では、ゲート誘電体構造137の形状は、中空円筒形状、または先細りの中空円筒形状などの形状のうちの1つまたは組み合わせである。
【0035】
いくつかの実施形態では、ゲート誘電体構造137は、チャネル層133上に順次積層されているトンネル絶縁層134、電荷蓄積層135、およびブロッキング絶縁層136などの複数の誘電体層を含む。メモリセル121b~121qを、チャネル層133からの電荷を、トンネル絶縁層134を介して量子トンネリングプロセスによって電荷蓄積層135へと転送することができる、フローティングゲートトランジスタとすることができる。電荷蓄積層135(フローティングゲートとも呼ばれている)は、データ、例えば電荷を記憶することができる。
【0036】
チャネル層133の形状(複数可)、寸法、および材料は、任意の適切なものとすることができる。一実施例では、チャネル層133の形状は、中空円筒形状、または先細りの中空円筒形状など、垂直方向103に延在する形状のうちの1つまたは組み合わせである。チャネル層133は、1つまたは複数の半導体材料を含み得る。これら1つまたは複数の半導体材料を、真性、p型ドープ、およびn型ドープなどとすることができる。一実施例では、チャネル層133はポリシリコンを含む。
図1を参照すると、絶縁層138は、チャネル層133に包囲された空間を充填している。
【0037】
ゲート構造153a~153rは、金属などの導電性材料を含み得る。いくつかの実施例では、ゲート構造153a~153rは、高誘電率(high-K)材料を有する層(high-K層とも呼ばれている)、およびタングステン(W)などの金属層を含む。ゲート構造153a~153rの厚さは、例えば35nmなど、20nm~50nmの範囲とすることができる。一実施例では、ゲート構造153aと基板101との間に下部絶縁層111が形成されており、ゲート構造153aとゲート構造153bとの間に絶縁層116が形成されている。これらゲート構造153a~153rの厚さは、半導体デバイス100の所望の特性に応じて、任意の適切なものとすることができる。例えば、ゲート構造153a~153rの厚さを互いに等しくするか、または互いに異なるようにすることができる。
【0038】
チャネル層133、ゲート誘電体構造137、およびゲート構造153b~153qは、それぞれトランジスタ121b~121qを形成している。通常、トランジスタ121b~121qの動作、例えば、メモリセル121b~121qへのデータの書込み、これらからの消去、およびこれらからの読出しは、それぞれのゲート構造153b~153qに適切な電圧を印加することによって制御されている。
【0039】
通常、チャネル層133は第1のコンタクト131に電気的に結合され得、また、第1のコンタクト131は基板101に電気的に結合され得る。第1のコンタクト131は、単結晶Siなどのシリコン(Si)を含み得る。チャネル層133は、例えばポリシリコンから作製された第2のコンタクト139を介して、ビット線に電気的に結合され得る。
【0040】
当然ながら、半導体デバイス100の容量に応じて、列102および/またはサブ列102(1)~(3)の各々に、任意の適切な個数のメモリセルが形成され得る。一実施例では、第1のサブ列102(1)内のメモリセルの第1の個数は、第2のサブ列102(2)内のメモリセルの第2の個数と、第3のサブ列102(3)内のメモリセルの第3の個数との和に等しい。列102内のメモリセルの個数は、64個、または128個などとすることができるため、第1の個数と、第2の個数と第3の個数との和は32個、または64個などである。この第2の個数を、第3の個数よりも少なくすることができ、これらの和に対する第2の個数の比を、10%~30%とすることができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、列102は、第3のサブ列102(3)上に積層された、追加のサブ列を含み得る。例えば、この第3のサブ列102(3)上に、第4のサブ列と第5のサブ列とが順次積層され得る。第4のサブ列の構造、寸法、および材料は、第2のサブ列102(2)の構造、寸法、および材料と同様または同一とすることができ、また、第5のサブ列の構造、寸法、および材料は、第3のサブ列102(3)の構造、寸法、および材料と同様または同一とすることができる。
【0042】
図2~
図8は、本開示の典型的な実施形態による、あるプロセスの様々なステップにおける半導体デバイス100の一部を示す断面図である。
図9は、本開示の一実施形態による、半導体製造のプロセス900を概説しているフローチャートである。プロセス900は、
図1に示す半導体デバイス100内に列102を製造するために使用され得る。本明細書で使用する場合、半導体デバイスは、トランジスタ(例えば、電界効果トランジスタおよびフローティングゲートトランジスタ)、集積回路、半導体チップ(例えば、3D NANDメモリデバイスを含むメモリチップ、半導体ダイ上の論理チップ)、半導体チップのスタック、半導体パッケージ、および半導体ウェハなどを含み得る。
【0043】
図2および
図9を参照すると、プロセス900はステップS901から開始され、ステップS910に進む。ステップS910で、基板上に第1のスタックが形成され得る。
図2に示すように、第1のスタック110は、交互に配置された第1のゲート層122および第1の絶縁層124を含む。この第1のスタック110内に、第1のサブ列102(1)などのトランジスタの複数の第1のサブ列が形成され得る。基板101を任意の適切な基板とすることができ、この基板101は、種々の適切な機構を使用して加工処理され得る。この基板101は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、SiGe、化合物半導体、および混晶半導体などの任意の適切な半導体材料から形成され得る。さらに、基板101は、半導体基板上に形成された導電層または絶縁層を含む、様々な層を含み得る。基板101は、シリコン・オン・インシュレータ(silicon-on-insulator:SOI)基板とすることができる。さらに、基板101は、インシュレータ上に形成されたエピタキシャル層を含み得る。基板101は、設計要件に応じて様々なドーピング構成を含み得る。
【0044】
第1のスタック110は、フォトリソグラフィ、炉式CVD法、および減圧CVD法などを含むCVD法、物理気相堆積(physical vapor deposition:PVD)法、原子層堆積(atomic layer deposition:ALD)法、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、化学機械平坦化(chemical mechanical planarization:CMP)法、およびイオン注入法などの様々な半導体処理技術を用いて製造され得る。
【0045】
第1のスタック110は、基板101と最下部のゲート層122(1)との間に、絶縁層111および116並びに層123などの1つまたは複数の追加の層をさらに含み得る。いくつかの実施例では、絶縁層111は、厚さが約18nmのSiO2を含み、層123は、厚さが10nm~100nmの窒化シリコンを含み、絶縁層116は、厚さが130nm~180nmのSiO2を含む。
【0046】
第1のゲート層122と第1の絶縁層124とは、絶縁層116上に交互に形成されており、例えば、エッチング速度が異なる任意の適切な誘電体材料を含み得る。例えば、第1のゲート層122は窒化シリコンで形成され得、第1の絶縁層124は、第1のゲート層122とはそのエッチング速度が異なるSiO2などの誘電体材料を使用して形成され得る。様々な実施形態では、層123と第1のゲート層122とは除去され、後続のステップでゲート構造153a~153iとそれぞれ置き換えられる。
【0047】
上述のように、いくつかの実施例では、ゲート構造153b~153iは、メモリセル121b~121i内のワード線に対応している。第1のゲート層122の厚さを互いに異なるものとすることができ、または互いに同一のものとすることもできる。一実施例では、第1のゲート層122の厚さは20nm~50nmの範囲であり、例えば、第1のゲート層122の厚さを約35nmとすることができる。CVD法、PVD法、ALD法、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な堆積プロセスを適用して、第1のゲート層122が形成され得る。
【0048】
第1の絶縁層124の厚さを、20nm~40nmなどの任意の適切なものとすることができ、この第1の絶縁層124は、CVD法、PVD法、ALD法、またはそれらの任意の組み合わせを実行することによって形成され得る。一実施例では、第1の絶縁層124の厚さは25nmである。
【0049】
一実施例では、第1のスタック110の厚さを、約1ミクロン~10ミクロン、より具体的には4ミクロン~6ミクロンとすることができる。16個、32個、64個、および96個など、任意の適切な個数のトランジスタまたはメモリセルが、第1のスタック110内に形成され得る。したがって、第1のゲート層122の数は、第1のスタック110内のメモリセル121b~121iの個数に応じて変化してもよい。
【0050】
後続の加工処理中に半導体デバイス100を保護するために、
図2に示すように、第1のスタック110の最上部の第1のゲート層122(2)などの最上層上に、マスク層または犠牲層250が形成かつパターン化され得る。マスク層250は、窒化シリコンおよび酸化シリコンなどの1つまたは複数のハードマスクサブ層を含み得る。
図2を参照すると、マスク層250はサブ層251~253を含み、ここで、サブ層251は酸化シリコンであり、サブ層252は窒化シリコンであり、サブ層253は酸化シリコンである。様々な実施形態では、このマスク層250はリソグラフィプロセス(例えば、フォトリソグラフィまたは電子ビームリソグラフィ)によってパターン化され得、このリソグラフィプロセスは、フォトレジストコーティング(例えば、スピンオンコーティング)、ソフトベーク、マスク位置合わせ、露光、露光後ベーク、フォトレジスト現像、リンス洗浄、および乾燥(例えば、スピン乾燥および/またはハードベーク)などをさらに含んでいてもよい。
【0051】
基板101内へと延在する開口部280は、任意の適切なプロセスを用いて、マスク層250に沿って形成され得る。一実施例では、基板101の上部、絶縁層111および116、層123、第1のゲート層122、並びに第1の絶縁層124においてパターン化マスク層250によって露出された部分が除去されて、開口部280が形成される。この開口部280は、ウェットエッチング法、プラズマ穿孔法と呼ばれるプラズマエッチングなどのドライエッチング法、またはそれらの組み合わせなどのエッチングプロセスを用いて形成されている。
【0052】
開口部280の形状は、円柱形状、四角柱形状、および楕円柱形状などの任意の適切なものとすることができる。開口部280は、
図2に示すように、上部開口部が下部開口部よりも大きくなっている先細りプロファイルを有し得る。この先細りプロファイルは、パターン化マスク層250のマスクプロファイルを先細りにすること、および本エッチングプロセスのパラメータを調整することなどによって得ることができる。先細りプロファイルにすることにより、後続の堆積ステップが促進されて、側壁被覆率が改善され得る。いくつかの実施例では、後続のプラズマ灰化およびウェット洗浄を適用して、残りのマスク層250が除去され得る。
図2では、マスク層250は第1のスタック110上に残存している。
【0053】
様々な実施形態では、第1のコンタクト131は、開口部280内で基板101から形成されている。第1のコンタクト131は、選択的エピタキシャル成長技術によって堆積されたシリコンを使用して形成され得る。第1のコンタクト131は単結晶Siを含み得る。一実施例では、第1のコンタクト131の厚さは190nmである。通常、酸化物層132は、その後酸化プロセスによって第1のコンタクト131上に形成され得る。例えば、この酸化物層132は、厚さ2nm~5nmの酸化シリコンを含む。開口部280内に、そして第1のコンタクト131および酸化物層132の上方に、第1のビア230が形成されている。一実施例では、第1のビア230の上部CD、CD2初期は120nmなど、90nm~160nmの範囲とすることができ、下部CD、CD1初期は95nmなど、50nm~110nmの範囲とすることができ、また、第1のビア230は、CD1初期がCD2初期よりも小さくなっている先細りプロファイルを有し得る。
【0054】
図3および
図9を参照すると、プロセス900のステップS920で、第1のビア230が犠牲層310で充填される。一実施例では、この犠牲層310は、第1のスタック110の上方にある第1の部分310a、および第1のビア230を充填する第2の部分310bを含む。いくつかの実施例では、第1のビア230は完全に覆われている一方で、第2の部分310bによって部分的に充填されている。
図3に示す実施例では、第1のビア230は、第2の部分310bによって完全に充填されている。
【0055】
通常、犠牲層310は、酸化物層132の上面上に1つまたは複数の犠牲材料を堆積させることにより、整合的に形成され得る。様々な実施形態では、この犠牲層310はまた、マスク層250の上面320および第1のビア230の側壁160上に形成されている。犠牲層310は、ALD法、CVD法、PVD法、またはそれらの組み合わせなどの任意の適切なプロセスを用いて形成され得る。例えば、犠牲層310は、ポリシリコン、およびタングステンなどから形成され得る。一実施例では、犠牲層310はポリシリコンから形成されている。
【0056】
図4および
図9を参照すると、プロセス900のステップS930で、CMP法などの表面平坦化プロセスを用いて、第1のスタック110の上面420上に堆積された、余剰半導体材料が除去され得る。様々な実施例では、この表面平坦化プロセスにより、第1の部分310aが除去される。その結果、第1のスタック110の上面420と第2の部分310bの上面421とは同一平面上に位置するようになり、第1のスタック110上にその後第2のスタック120を形成することが容易になる。
【0057】
図5および
図9を参照すると、プロセス900のステップS940で、第1のスタック110上に垂直方向103に沿って、第2のスタック120と第3のスタック130とが形成される。第2のスタック120は、第1のスタック110上に交互に形成された、第2の絶縁層224および第2のゲート層222を含む。第3のスタック130は、第2のスタック120上に交互に形成された、第3の絶縁層324および第3のゲート層322を含む。第2のサブ列102(2)などの複数の第2のサブ列が第2のスタック120内に形成され得、また、第3のサブ列102(3)などの複数の第3のサブ列が第3のスタック130内に形成され得る。一実施例では、第1のサブ列102(1)、第2のサブ列102(2)、および第3のサブ列102(3)はそれぞれ、垂直方向103に沿って配置されて、半導体デバイス100の第1のスタック110、第2のスタック120、および第3のスタック130を含む複合スタック内に複数の列102を形成している。CVD法、PVD法、ALD法、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な堆積プロセスを適用して、第2のスタック120および第3のスタック130が形成され得る。一実施形態では、絶縁層551~553は、第3のスタック130の上方にマスク層、ハードマスク層、または犠牲層550を形成している。これらの絶縁層551~553は、酸化シリコン、および窒化シリコンなどを含み得る。
【0058】
一実施形態では、第3の絶縁層324の材料、厚さ、および機能は、第1の絶縁層124の材料、厚さ、および機能と同様または同一とすることができ、また、第3のゲート層322の材料、厚さ、および機能は、第1のゲート層122の材料、厚さ、および機能と同様または同一とすることができる。このため、簡潔さを期す目的で、第3の絶縁層324並びにゲート層322の材料、厚さ、および機能の詳細な説明を省略している。一実施例では、第3の絶縁層324および第3のゲート層322は、第1の絶縁層124および第1のゲート層122に用いられたプロセスと同一のプロセスをそれぞれ用いて形成されている。一実施例では、第2のゲート層222および第3のゲート層322を、例えば35nmなど、20nm~50nmの範囲とすることができる。
【0059】
本開示の態様によれば、特定のエッチングプロセスでは、第2のスタック120のエッチング速度は第3のスタック130のエッチング速度よりも速く、本プロセスでは、第2の絶縁層224のエッチング速度は、第3の絶縁層324のエッチング速度よりも速い。第2のゲート層222のエッチング速度は、第3のゲート層322のエッチング速度よりも速くなり得る。一実施形態では、第2の絶縁層224および第2のゲート層222はそれぞれ、酸化シリコンおよびポリシリコンであり、第3の絶縁層324および第3のゲート層222は、酸化シリコンおよび窒化シリコンである。一実施例では、第2の絶縁層224の酸化シリコンは高密度プラズマCVD法によって形成されており、また、第3の絶縁層324の酸化シリコンはテトラエトキシシラン(TEOS)をベースとして形成されているため、第3の絶縁層324の密度は第2の絶縁層224の密度よりも高くなっている。第2のゲート層222中のポリシリコンは、シラン(SiH4)、またはジシラン(Si2H6)などから、減圧(low pressure:LP)CVD法によって形成され得る。第3のゲート層322中の窒化シリコンは、シラン、またはハロシランなどから、LPCVD法によって形成され得る。窒化シリコンを形成する際の成膜温度を変更することにより、第3のゲート層322の膜密度およびエッチング速度が調整され得る。一実施例では、窒化シリコンの成膜温度は、第3のゲート層322のエッチング速度が第2のゲート層222のエッチング速度よりも遅くなるように選択されている。その結果、第3のスタック130の密度は、第2のスタック120の密度よりも高くなる。第2のスタック120の材料組成は、第3のスタック130の材料組成とは異なり得、また、第2のスタック120は、第3のスタック130よりも速い速度でエッチングされている。第3の絶縁層324と第3のゲート層322とは、それぞれ酸化シリコンおよび窒化シリコンとすることができる。第2の絶縁層224と第2のゲート層222とは、それぞれSiCOおよびポリシリコンとすることができる。第2の絶縁層224と第2のゲート層222とを、それぞれSiGeO2および酸化窒化シリコンとすることもできる。
【0060】
特定のエッチングプロセスでは、第2のスタック120のエッチング速度は第1のスタック130のエッチング速度よりも速く、本プロセスでは、第2の絶縁層224のエッチング速度は、第1の絶縁層124のエッチング速度よりも速い。第2のゲート層222のエッチング速度もまた、第1のゲート層122のエッチング速度よりも速くなり得る。
【0061】
様々な実施形態では、第2のゲート層222および第3のゲート層322は除去され、後続のステップにおいて、トランジスタ121j~121rのゲート構造153j~153rと置き換えられる。次いで、第1のサブ列102(1)、第2のサブ列102(2)、および第3のサブ列102(3)が、第1のスタック110、第2のスタック120、および第3のスタック130をベースとして形成され得る。これら複数の列102は、第1のスタック110、第2のスタック120、および第3のスタック130を含む複合スタック内に形成され得る。
【0062】
一実施例では、第2のスタック120の第2の厚さと第3のスタック130の第3の厚さとの和は、例えば4ミクロン~6ミクロンなど、約1ミクロン~10ミクロンである。第2のスタック120内に形成されるトランジスタの第2の個数と第3のスタック130内におけるトランジスタの第3の個数との和は、32個、64個、および96個などとなり得る。この和に対する第2の個数の比は、10%~30%になり得る。一実施例では、第2の絶縁層224の数は、10~20の範囲とすることができる。
【0063】
図6および
図9を参照すると、プロセス900のステップS950で、第2のスタック120および第3のスタック130においてマスク層550のパターンによって露出される部分を除去することにより、第1のスタック110上に複合ビア630が形成される。図示のように、この複合ビア630は、第2のスタック120および第3のスタック130内にそれぞれ形成された、第2のビア631および第3のビア632を含む。複合ビア630は、エッチングプロセスを用いて形成され得る。
図6に示す実施例では、複合ビア630はドライエッチング法を用いて形成されている。
【0064】
複合ビア630の形状および寸法は、例えば、第1のビア230のものと同様または同一の、任意の適切な形状および寸法とすることができる。
図6に示す実施例では、複合ビア630は、複合ビア630の下部CD(即ち、CD3
初期)が複合ビア630の上部CD(即ち、CD4
初期)よりも小さくなっている先細りプロファイルを有し得る。例えば、CD4
初期は120nmなど、90nm~160nmの範囲とすることができ、また、CD3
初期は95nmなど、50nm~110nmの範囲とすることができる。CD4
初期はまた、第3のビア632の上部CDであり(即ち、複合ビア630の上部)、CD3
初期はまた、第2のビア631の下部CDである(即ち、複合ビア630の下部)。したがって、境界171における初期不連続性Δd初期はΔd初期=|(CD3
初期-CD2
初期)|/CD2
初期となり、ここで、CD3
初期とCD2
初期とは、それぞれ境界171の上方および下方の限界寸法である。上述したように、ステップS910およびS960で複数のエッチングプロセスを実行すると、第1のビア230および複合ビア630が先細りプロファイルになり得、これにより、第1のビア230と第2のビア631との境界171に、初期不連続性Δd初期がもたらされることになる。一実施例では、初期不連続性Δd初期は、0.2など、0.15~0.35の範囲とすることができ、鋭利なエッジをもたらすことになる。したがって、後続のプロセスで形成されるチャネル構造165内の層の厚さが、境界171付近で不均一になる可能性があるため、デバイス性能に悪影響が及ぶ恐れがある。
【0065】
境界171における初期不連続性Δd初期を低減し、デバイス性能を最適化するために、境界171付近にある第2のスタック120が、上述したように、第3のスタック130のエッチング速度とは異なるエッチング速度を有する、1つまたは複数の材料から作製され得る。
図6を参照すると、CD3
初期はCD2
初期よりも小さいため、CD3
初期が拡大される一方で、CD2
初期への影響が最小限になるように、境界171付近の追加のエッチングプロセスを実行して、第2のスタック120から追加部分が除去され得る。その結果、
図7に示すように、初期不連続性Δd初期が低減され、より平滑なエッジとなる。
【0066】
図7および
図9を参照すると、プロセス900のステップS960で、境界171付近の追加のエッチングプロセスが実行されて、第2のスタック120から追加部分が除去される。これにより、第2のビア631(CD3
初期を含む)が拡大され、境界171における初期不連続性Δd初期が低減されて、不連続性Δd1となる。CD2
初期およびCD3
初期は、追加のエッチングプロセスの後にそれぞれCD2およびCD3となり、ここで、CD2とCD3とは、それぞれ境界171の上方および下方の限界寸法を表す。CD2は、例えば120nmなど、90nm~160nmの範囲とすることができる。CD3は、例えば110nmなど、70nm~140nmの範囲とすることができる。CD4
初期はCD4となる。一実施例では、CD4はCD4
初期と同様または同一である。
【0067】
例えば第2のスタック120のエッチング速度が第3のスタック130のエッチング速度とは異なっているため、この追加のエッチングプロセスにより、第2のビア631と第3のビア632との境界172に生じるCD5およびCD6間の不連続性Δd2などの、1つまたは複数の他の不連続性がさらに形成され得る。CD5は、例えば115nmなど、70nm~140nmの範囲とすることができる。CD6は、例えば105nmなど、70nm~140nmの範囲とすることができる。この追加のエッチングプロセスにより、犠牲層310bの一部および/または第1のスタック110の一部がエッチングされ得、その結果、第1のビア230の個々の部分間の境界173に不連続性がもたらされることになる。
【0068】
一実施形態では、この追加のエッチングプロセスを、例えば、フッ化水素酸および水酸化テトラメチルアンモニウム(tetramethylammonium hydroxide:TMAH)を含む溶液をベースとしたウェットエッチングプロセスとすることができる。この溶液におけるTMAHに対するフッ化水素酸の比、またはエッチング時間を調整することにより、追加のエッチングプロセスで、第3のスタック130、犠牲層310b、および第1のスタック110などの隣接構造よりも速い速度で、第2のスタック120がエッチングされ得る。一実施例では、第1のスタック110への影響が最小限となっている。本開示の態様によれば、追加のエッチングプロセスの実行により、当該不連続性Δd1は初期不連続性Δd初期よりも小さくなっている。当該不連続性Δd1は閾値未満であり得る。1つまたは複数の他の不連続性が形成される場合、これらも同様に、初期不連続性Δd初期よりも小さくなっている。これら1つまたは複数の他の不連続性も、同様に閾値未満であり得る。したがって、複合ビア630のプロファイルは不連続性を有し得るが、この不連続性は比較的平滑であるため、チャネル構造165内に続いて形成される層の厚さは、比較的均一となり得る。
【0069】
図8および
図9を参照すると、プロセス900のステップS970で、第1のビア230から犠牲層310bを除去することにより、拡大ビア830(ビア830とも呼ばれている)が形成される。ビア830は、第1のビア230、第2のビア631、および第3のビア632を含む。様々な実施形態では、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、またはそれらの組み合わせなどのエッチングプロセスを用いて、犠牲層310bが除去されている。一実施例では、本エッチングプロセスはウェットエッチング法である。本エッチングプロセスは、犠牲層310b内の1つまたは複数の材料を除去しながら、ビア830を包囲している第1のスタック110、第2のスタック120、および第3のスタック130への影響を最小限にするように選択的とすることができる。ビア830のプロファイルは、不連続性Δd1およびΔd2などの比較的小さな不連続性を含み得、これらの不連続性Δd1およびΔd2は、初期不連続性Δd初期および/または閾値よりも小さい。
【0070】
図1および
図9を参照すると、プロセス900のステップS980で、ビア830内にチャネル構造165を形成し、第2のコンタクト139を形成し、例えばCMP法によって最上部の第3の絶縁層324上方にある追加の材料を除去することにより、列102が形成される。
図1に示す列102は、フォトリソグラフィ、CVD法、PVD法、ALD法、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、CMP法、およびイオン注入法などの様々な半導体処理技術を用いて製造され得る。いくつかの実施形態では、第1のゲート層122、第2のゲート層222、および第3のゲート層322並びに層123は除去され、例えばhigh‐K層、およびWなどの金属層を含むゲート構造153a~153rとそれぞれ置き換えられる。次いで、プロセス900はステップS999に進み、終了する。
【0071】
当然ながら、半導体デバイス100の容量に応じて、任意の適切な個数のトランジスタが半導体デバイス100内に積層され得る。一実施例として、列102内のメモリセルの個数は64個、および128個などであり、列102の厚さは8ミクロン~12ミクロンの範囲である。
【0072】
また、プロセス900の前、最中、および後に追加のステップを設けることができ、プロセス900の追加の実施形態のために、上述のステップのうちの1つまたは複数が異なる順序で置き換えられ得、省略され得、適合され得、かつ/または実行され得る。一実施例では、
図2に示すようにステップS910で形成する代わりに、犠牲層310bを除去するステップS970の後に、第1のコンタクト131が形成され得る。様々な追加の相互接続構造(例えば、導電線および/またはビアを有するメタライゼーション層)が、半導体デバイス100上に形成されてもよい。そのような相互接続構造は、半導体デバイス100を他のコンタクト構造および/またはアクティブデバイスと電気的に結合して、機能回路を形成している。パッシベーション層、および入出力構造などの追加のデバイスフィーチャも同様に形成されてもよい。
【0073】
他のタイプのトランジスタ、バイポーラ接合トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、およびヒューズなどの他の適切な半導体部品(図示せず)を半導体デバイス100上に製造するために、他のプロセスフローとプロセス900とが組み合わされ得る。様々な実施形態では、他の適切な回路、例えばメモリセルを駆動するための周辺回路、メモリセルに記憶されたデータを読み出すためのセンスアンプ、および/または復号回路などを製造するために、追加のプロセスフローとプロセス900とが同様に組み合わされ得る。
図2~
図9を参照して付与される任意の説明を含むプロセス900のステップは、単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
【0074】
上記は、当業者が本開示の態様をより良好に理解することができるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者であれば、本明細書に導入された実施形態と同じ目的を実行し、かつ/または同じ利点を実現するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として、本開示を容易に用いることができることを理解しているはずである。当業者であれば、そのような同等の構造が本開示の趣旨および範囲から逸脱するものではなく、本開示のこうした趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更、置換、および改変を行うことができることも理解しているはずである。