(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】実装基板及び半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240122BHJP
【FI】
H01L23/12 F
(21)【出願番号】P 2020119617
(22)【出願日】2020-07-13
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】島田 誠一
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開平6-216508(JP,A)
【文献】特開平5-048254(JP,A)
【文献】特開2014-110303(JP,A)
【文献】特開平5-335731(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁樹脂層と、
前記絶縁樹脂層の上に設けられた電極パッドと、
前記絶縁樹脂層の上に設けられ、前記電極パッドの一部を露出する開口部が形成された絶縁性の保護膜と、
を有し、
平面視で、
前記電極パッドは、
第1方向に延びる第1辺と、
前記第1方向に延び、前記第1方向に直交する第2方向で前記第1辺から離れた第2辺と、
前記第1辺の第1端部と前記第2辺の第2端部とを結ぶ第3辺と、
を有し、
前記開口部は、
少なくとも一部が前記電極パッドと重なる第1開口領域と、
前記第1開口領域に前記第3辺側で繋がり、前記絶縁樹脂層の一部を露出する第2開口領域と、
を有し、
前記第1開口領域は、
前記第1辺より前記第2辺側に位置し、前記第1方向に延びる第4辺と、
前記第4辺と前記第2辺との間に位置し、前記第1方向に延びる第5辺と、
を有し、
前記第2開口領域の前記第2方向における最大寸法は、前記第4辺の前記第3辺側の第3端部と前記第5辺の前記第3辺側の第4端部との間の距離よりも大きいことを特徴とする実装基板。
【請求項2】
前記第2開口領域は、
前記第4辺の前記第3辺側の第3端部から、前記第2方向において前記第5辺から離れる方向に延びる第6辺と、
前記第5辺の前記第3辺側の第4端部から、前記第2方向において前記第4辺から離れる方向に延びる第7辺と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の実装基板。
【請求項3】
前記第2開口領域は、前記第1端部と前記第2端部とを結ぶ直線上に、前記最大寸法を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の実装基板。
【請求項4】
平面視で、
前記第2開口領域の前記第2方向における一方の縁は、前記第1辺の延長線上にあり、
前記第2開口領域の前記第2方向における他方の縁は、前記第2辺の延長線上にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項5】
前記第3辺は曲線を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項6】
前記絶縁樹脂層の上に、前記第1方向で隣り合うように2個の前記電極パッドが設けられ、
前記保護膜には、それぞれが2個の前記電極パッドに対応するように2個の前記開口部が形成されており、
2個の前記開口部の各々は、前記第2開口領域が他方の前記開口部から離間する側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の実装基板と、
前記実装基板の前記電極パッドに接続された電極を備えた電子部品と、
を有することを特徴とする半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、実装基板及び半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チップ部品が実装される実装基板として、基板上に、電極パッドと、電極パッドの一部を露出する開口部が形成された保護膜とを備えたプリント配線板が提案されている(特許文献1)。このプリント配線板では、開口部に隣接するように、開口部と同じ幅の溜まり部が保護膜に隣接して形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の実装基板の上に電子部品を実装した場合、十分な接続信頼性を得ることが困難である。
【0005】
本開示は、接続信頼性を向上することができる実装基板及び半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態によれば、絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の上に設けられた電極パッドと、前記絶縁樹脂層の上に設けられ、前記電極パッドの一部を露出する開口部が形成された絶縁性の保護膜と、を有し、平面視で、前記電極パッドは、第1方向に延びる第1辺と、前記第1方向に延び、前記第1方向に直交する第2方向で前記第1辺から離れた第2辺と、前記第1辺の第1端部と前記第2辺の第2端部とを結ぶ第3辺と、を有し、前記開口部は、少なくとも一部が前記電極パッドと重なる第1開口領域と、前記第1開口領域に前記第3辺側で繋がり、前記絶縁樹脂層の一部を露出する第2開口領域と、を有し、前記第1開口領域は、前記第1辺より前記第2辺側に位置し、前記第1方向に延びる第4辺と、前記第4辺と前記第2辺との間に位置し、前記第1方向に延びる第5辺と、を有し、前記第2開口領域の前記第2方向における最大寸法は、前記第4辺の前記第3辺側の第3端部と前記第5辺の前記第3辺側の第4端部との間の距離よりも大きい実装基板が提供される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、接続信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る実装基板を示す図である。
【
図3】第1実施形態における絶縁樹脂層及び電極パッドと、ソルダレジストとを別々に示す図である。
【
図4】第2実施形態に係る半導体装置を示す図である。
【
図5】第2実施形態に係る半導体装置の製造方法におけるはんだペーストの挙動を示す図である。
【
図6】第1変形例及び第2変形例を示す平面図である。
【
図7】第3変形例及び第4変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。また、本開示においては、X1-X2方向、Y1-Y2方向、Z1-Z2方向を相互に直交する方向とする。X1-X2方向及びY1-Y2方向を含む面をXY面と記載し、Y1-Y2方向及びZ1-Z2方向を含む面をYZ面と記載し、Z1-Z2方向及びX1-X2方向を含む面をZX面と記載する。なお、便宜上、Z1-Z2方向を上下方向とする。また、平面視とは、Z1側から対象物を見ることをいう。但し、実装基板及び半導体装置は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。X1-X2方向は第1方向の一例であり、Y1-Y2方向は第2方向の一例である。
【0010】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は実装基板に関する。
図1は、第1実施形態に係る実装基板を示す図である。
図2は、
図1中の一部を拡大して示す図である。
図3は、第1実施形態における絶縁樹脂層及び電極パッドと、ソルダレジストとを別々に示す図である。
図1(a)は平面図であり、
図1(b)は
図1(a)中のIb-Ib線に沿った断面図である。
図2(a)は平面図であり、
図2(b)は
図2(a)中のIIb-IIb線に沿った断面図である。
図3(a)は絶縁樹脂層及び電極パッドを示す平面図であり、
図3(b)はソルダレジストを示す平面図である。
【0011】
第1実施形態に係る実装基板1は、
図1に示すように、絶縁樹脂層100と、絶縁樹脂層100の上に設けられた複数の電極パッド200と、絶縁樹脂層100の上に設けられ、電極パッド200の一部を露出する開口部303が形成されたソルダレジスト300とを有する。実装基板1は、平面視で、4行×2列の合計8個の電極パッド200を有する。すなわち、X1-X2方向に2個の電極パッド200が並び、この電極パッド200の組がY1-Y2方向に4組並んでいる。例えば、X1-X2方向で隣り合う電極パッド200の間の距離は0.5mm~1.5mmであり、Y1-Y2方向で隣り合う電極パッドの間の距離は0.1mm~0.2mmである。絶縁樹脂層100は、例えばエポキシ又はポリイミド等の基材(図示せず)と、基材内に設けられた複数の配線層(図示せず)とを含み、電極パッド200は、配線層の一部に接続されている。ソルダレジスト300は、絶縁性の保護膜の一例である。
【0012】
ここで、
図2及び
図3を参照しながら、X1-X2方向に並ぶ電極パッド200のうちX1側に位置するものと、その周辺におけるソルダレジスト300の構成について説明する。
図2及び
図3は、
図1中の領域Rの構成を示す。
【0013】
電極パッド200の平面形状は、例えば長方形である。平面視で、電極パッド200は、X1-X2方向に延びる辺211と、X1-X2方向に延び、Y1-Y2方向で辺211からY2側に離れた辺212とを有する。辺211と辺212とは互いに平行である。平面視で、電極パッド200は、更に、Y1-Y2方向に延びる辺213と、Y1-Y2方向に延び、X1-X2方向で辺213からX2側に離れた辺214とを有する。辺213と辺214とは互いに平行である。辺213は、辺211のX1側の端部221と、辺212のX1側の端部222とを結ぶ。辺214は、辺211のX2側の端部223と、辺212のX2側の端部224とを結ぶ。例えば、辺211及び辺212の長さは0.2mm~0.5mmであり、辺213及び辺214の長さは0.1mm~0.3mmである。辺211は第1辺の一例であり、辺212は第2辺の一例であり、辺213は第3辺の一例である。また、端部221は第1端部の一例であり、端部222は第2端部の一例である。
【0014】
開口部303は、少なくとも一部が電極パッド200と重なる第1開口領域301と、第1開口領域301にX1側(辺213側)で繋がり、絶縁樹脂層100の一部を露出する第2開口領域302とを有する。
【0015】
第1開口領域301は、電極パッド200の辺211よりも辺212側(Y2側)に位置し、X1-X2方向に延びる辺311と、辺311と辺212との間に位置し、X1-X2方向に延びる辺312とを有する。第1開口領域301は、更に、辺311のX2側の端部と辺312のX2側の端部とを結ぶ辺313を有する。辺313は辺214よりもX1側に位置する。例えば、平面視において、辺311と辺211との間の距離は0.03mm~0.08mmであり、辺312と辺212との間の距離は0.03mm~0.08mmであり、辺313と辺214との間の距離は0.03mm~0.08mmである。辺311は第4辺の一例であり、辺312は第5辺の一例である。
【0016】
第2開口領域302は、辺311のX1側の端部321からY1側に延びる辺314と、辺312のX1側の端部322からY2側に延びる辺315とを有する。つまり、辺314は、端部321からY1-Y2方向において辺312から離れる方向に延び、辺315は、端部322からY1-Y2方向において辺311から離れる方向に延びる。第2開口領域302は、更に、X1-X2方向に延びる辺316及び辺317と、Y1-Y2方向に延びる辺318とを有する。辺316は、辺314のY1側の端部からX1側に延び、辺317は、辺315のY2側の端部からX1側に延びる。辺318は、辺316のX1側の端部と辺317のX1側の端部とを結ぶ。例えば、辺316及び辺317の長さは0.05mm~0.10mmである。端部321は第3端部の一例であり、端部322は第4端部の一例である。辺314は第6辺の一例であり、辺315は第7辺の一例である。
【0017】
開口部303において、第2開口領域302のY1-Y2方向における最大寸法W2は、端部321と端部322との間の距離W1よりも大きく、最大寸法W2は、例えば辺211と辺212との間の距離以下である。最大寸法W2が辺211と辺212との間の距離と等しくてもよい。このように、開口部303は、T字状の平面形状を有する。
【0018】
第1実施形態では、辺311の端部321及び辺312の端部322が電極パッド200の辺213の上にある。すなわち、第1開口領域301と第2開口領域302との境界が辺213の上にある。更に、辺314及び辺315も辺213の上にある。そして、第2開口領域302は、端部221と端部222とを結ぶ直線L1上に、最大寸法W2を有する。
【0019】
8個の電極パッド200のうち、X1側に配置された残りの3個の電極パッド200についても、同様の開口部303が形成されている。8個の電極パッド200のうち、X2側に配置された4個の電極パッド200については、X1-X2方向での配置が反対になって、同様の開口部303が形成されている。すなわち、例えば、X2側に配置された4個の電極パッド200については、第2開口領域302が第1開口領域301にX2側で繋がっている。従って、X1-X2方向で隣り合う2個の開口部303に着目すると、一方の開口部303の第2開口領域302が他方の開口部303から離間する側に配置されている。
【0020】
詳細は第2実施形態において説明するが、第1実施形態によれば、電極パッド200と、実装基板1の上に実装される電子部品の電極との間の接続信頼性を向上することができる。
【0021】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に係る実装基板1を含む半導体装置に関する。
図4は、第2実施形態に係る半導体装置を示す図である。
図4(a)は平面図であり、
図4(b)は
図4(a)中のIVb-IVb線に沿った断面図である。
【0022】
第2実施形態に係る半導体装置2は、
図4に示すように、第1実施形態に係る実装基板1と、実装基板1の上に実装された電子部品500とを有する。電子部品500は、平面視で、4行×2列の合計8個の電極510を有する。すなわち、X1-X2方向に2個の電極510が並び、この電極510の組がY1-Y2方向に4組並んでいる。電極510の各々は、Z1-Z2方向で電極パッド200に対向し、電極510と電極パッド200とがはんだ400を介して接続されている。はんだ400は、例えば鉛フリーのSnSbはんだである。
【0023】
ここで、第2実施形態に係る半導体装置2の製造方法について説明する。
図5は第2実施形態に係る半導体装置2の製造方法におけるはんだペーストの挙動を示す図である。
図5には、
図2に相当する領域を示す。
図5(a)は、平面図であり、
図5(b)は、
図5(a)中のVb-Vb線に沿った断面図である。ただし、
図5(a)では、電子部品500(電極510を含む)を省略している。
【0024】
一般に、電子部品の実装の際には、電極パッドの上にはんだペーストが塗布され、はんだペーストの上に電子部品の電極が配置され、リフローが行われる。リフローの際には、はんだペースト中にボイドが発生する。ボイドは、例えば、はんだペースト中に内在していた空間から発生したり、はんだペーストに含まれるフラックスが気化して発生したりする。そして、リフロー後にボイドが電極パッドと電子部品の電極との間に残存していると、電気抵抗の上昇、機械的強度の低下等が生じ、十分な接続信頼性が得られない。また、ボイドを含んだはんだペーストがソルダレジスト上に広がることもあり、このような場合には、ボイドよりも先端に広がったはんだが冷却時にボイドの部分で分断され、ソルダレジストの上に残存することがある。ソルダレジストの上に残存するはんだは短絡を引き起こすおそれがある。
【0025】
第1実施形態に係る実装基板1を含む半導体装置2の製造にあたっては、スクリーン印刷等により電極パッド200の上にはんだペースト410が塗布され、はんだペースト410の上に電子部品500の電極510が配置され、リフローが行われる。リフロー後の冷却により、はんだペースト410が固化して電極510と電極パッド200とを接続するはんだ400が得られる。リフローの際には、はんだペースト410中にボイド411が発生し得る。
【0026】
実装基板1では、第2開口領域302の辺314が、第1開口領域301の辺311の端部321から、Y1-Y2方向において辺312から離れる方向に延び、第2開口領域302の辺315が、第1開口領域301の辺312の端部322から、Y1-Y2方向において辺311から離れる方向に延びている。このため、
図5中で矢印Aが示すように、リフロー時にはんだペースト410の一部が電極パッド200の上から第2開口領域302に向けて容易に流れる。つまり、はんだペースト410は第2開口領域302の壁面からの抵抗を受けにくく、容易に第2開口領域302内に流れ込む。この時、はんだペースト410中のボイド411は、電極パッド200と電極510との間に留まるよりも、第2開口領域302に移動しやすい。従って、リフロー後に電極パッド200と電極510との間に残存するボイド411を低減し、接続信頼性を向上することができる。
【0027】
また、第2開口領域302は、電極パッド200と電極510との間から流れ出たはんだペースト410を貯留できるため、はんだペースト410をソルダレジスト300の上に広がりにくくすることができる。更に、はんだペースト410は、第1開口領域301から第2開口領域302に向かって移動するため、冷却後に固化したはんだがソルダレジスト300の上に残存するとしても、その位置は、平面視で、電極パッド200及び電極510よりも電子部品500の縁に近い位置となる。例えば、X1側に位置する4組の電極パッド200及び電極510に着目すると、はんだが残る位置は、これら電極パッド200及び電極510よりもX1側となる。また、X2側に位置する4組の電極パッド200及び電極510に着目すると、はんだが残る位置は、これら電極パッド200及び電極510よりもX2側となる。このような位置に残存したはんだは、複数の電極パッド200及び電極510によって囲まれていないため、例えば超音波洗浄等により実装基板1と電子部品500との間から除去しやすい。このように、第1実施形態に係る実装基板1を用いることで、ソルダレジスト300の上のはんだの残存を抑制することができ、また、はんだの残存が生じるとしても、その位置を除去しやすい位置とすることができる。
【0028】
なお、平面視で、第2開口領域302のY1側の縁(辺316)は、辺211の延長線上にあることが好ましい。Y1-Y2方向において、辺316が辺211の延長線よりも辺311とは反対側(Y1側)にあると、当該開口部303の第2開口領域302と、当該開口部303のY1側に設けられた隣接開口部303の第2開口領域302との間で短絡が生じるおそれがあるためである。同様の理由で、平面視で、第2開口領域302のY2側の辺317は、辺212の延長線上にあることが好ましい。
【0029】
平面視で、第2開口領域302のY1側の辺316が、Y1-Y2方向において、辺211の延長線よりも辺311側(Y2側)にあってもよく、第2開口領域302のY2側の辺317が、Y1-Y2方向において、辺212の延長線よりも辺312側(Y1側)にあってもよい。
【0030】
(変形例)
次に、種々の変形例について説明する。電極パッド200の平面形状は、長方形でなくてもよい。
図6は、第1変形例及び第2変形例を示す平面図である。
【0031】
図6(a)に示すように、電極パッド200の辺213に円弧状にX1側に張り出す部分が含まれていてもよい。この場合、はんだペースト410の第2開口領域302への流れを促進し、ボイド411を電極パッド200と電極510との間から排除しやすい。
【0032】
図6(b)に示すように、電極パッド200の辺213に複数の極大及び極小を備えた波形の部分が含まれていてもよい。この場合、辺213の近傍ではんだペースト410同士の衝突が生じ、はんだペースト410内からボイド411を排除しやすい。
【0033】
第1開口領域301の辺311の端部321及び辺312の端部322は、電極パッド200の辺211の端部221と辺212の端部222とを結ぶ線分上になくてもよい。
図7は、第3変形例及び第4変形例を示す平面図である。
【0034】
図7(a)に示すように、端部321及び端部322が、端部221と端部222とを結ぶ直線L1よりX1側にあってもよい。逆に、
図7(b)に示すように、端部321及び端部322が、端部221と端部222とを結ぶ直線L1よりX2側にあってもよい。
【0035】
各辺が線分でなくてもよい。
図8は、第5変形例を示す平面図である。
【0036】
図8に示すように、辺314に、端部321からテーパ状に湾曲する部分が含まれていてもよく、辺315に、端部322からテーパ状に湾曲する部分が含まれていてもよい。
【0037】
電極パッドの数及び電極パッドの配列は特に限定されない。
図9は、第6変形例を示す平面図である。
【0038】
図9に示すように、合計で16個の電極パッド200が絶縁樹脂層100上に設けられ、これらに対応するように、合計で16個の開口部303がソルダレジスト300に形成されていてもよい。例えば、16個の電極パッド200は、平面形状が矩形の絶縁樹脂層100の4辺の各々に沿って4個ずつ配置されてもよい。この場合、各開口部303において、第2開口領域302は第1開口領域301よりも絶縁樹脂層100の中心から離れる側に設けられていることが好ましい。上記のように、はんだがソルダレジスト300の上に残存したとしても、超音波洗浄等により除去しやすいためである。
【0039】
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 実装基板
2 半導体装置
200 電極パッド
211、212、213、214 辺
221、222、223、224 端部
300 ソルダレジスト
301 第1開口領域
302 第2開口領域
303 開口部
311、312、313、314、315、316、317 辺
321、322 端部
400 はんだ
410 はんだペースト
500 電子部品
510 電極