(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-24
(45)【発行日】2024-02-01
(54)【発明の名称】推定装置、推定方法および推定プログラム
(51)【国際特許分類】
A61F 13/42 20060101AFI20240125BHJP
A61F 13/84 20060101ALI20240125BHJP
A61F 5/44 20060101ALI20240125BHJP
G16H 40/00 20180101ALI20240125BHJP
【FI】
A61F13/42 F
A61F13/84
A61F5/44 S
G16H40/00
(21)【出願番号】P 2020021892
(22)【出願日】2020-02-12
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 友亮
(72)【発明者】
【氏名】島津 健
(72)【発明者】
【氏名】川端 訓功
(72)【発明者】
【氏名】田中 嘉則
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-509280(JP,A)
【文献】特表2015-534153(JP,A)
【文献】特開2019-130243(JP,A)
【文献】特表2003-503104(JP,A)
【文献】特開2011-177310(JP,A)
【文献】特開2019-118543(JP,A)
【文献】特表2018-501864(JP,A)
【文献】特表2015-506192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
A61L15/16-15/64
A61F 5/00- 6/24
G16H10/00-80/00
G06Q50/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の状態を示す状態情報として、利用者の排泄に関する状態を示す排泄状態情報と、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報と、前記利用者の姿勢を示す状態情報とを取得する取得部と、
前記排泄状態情報の履歴から特定された前記利用者の排便頻度のタイプと、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体動のタイプと、前記利用者の姿勢を示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体位のタイプとの組合せに基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定するリスク推定部と
を有することを特徴とする推定装置。
【請求項2】
前記リスク推定部は、前記排便頻度のタイプに応じたスコアと、前記利用者の体動のタイプに応じたスコアと、前記利用者の体位のタイプに応じたスコアとを取得し、取得した前記スコアのそれぞれを掛け合わせた結果に基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
前記取得部は、
所定の検出装置が検出した前記利用者の身体的な動きを示す状態情報を取得する
ことを特徴とする請求項1
または2に記載の推定装置。
【請求項4】
前記取得部は、
所定の検出装置が検出した前記利用者の姿勢を示す状態情報を取得する
ことを特徴とする請求項1
~3のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記排泄状態情報として、前記利用者の排泄頻度を示す頻度情報
を取得
する
ことを特徴とする請求項1~
4のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記利用者が装着する吸収性物品に取付けられた第1検知装置が当該利用者の排泄を検知した頻度を示す頻度情報を取得する
ことを特徴とする請求項
5に記載の推定装置。
【請求項7】
前記利用者の体内の状態を検知する第2検知装置が検知した状態に基づいて、当該利用者の排泄に関する状態を推定する排泄状態推定部
を有し、
前記取得部は、前記排泄状態推定部により推定された排泄に関する状態を示す情報
を取得する
ことを特徴とする請求項1~
6のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項8】
前記排泄状態推定部は、前記利用者が排泄する便の状態を推定する
ことを特徴とする請求項
7に記載の推定装置。
【請求項9】
前記排泄状態推定部が推定した便の状態に基づいて、前記利用者に所定の薬品を投薬するタイミングを決定する決定部
をさらに有することを特徴とする請求項
8に記載の推定装置。
【請求項10】
前記リスク推定部により推定されたリスクに基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品の交換を提案する提案部
をさらに有することを特徴とする請求項1~
9のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項11】
前記提案部は、前記リスクの値がより高い利用者程優先的に前記吸収性物品の交換を提案する
ことを特徴とする請求項
10に記載の推定装置。
【請求項12】
前記取得部は、複数の利用者の状態情報を取得し、
前記リスク推定部は、利用者ごとに前記リスクを推定し、
前記提案部は、各利用者のリスクに基づいて、前記吸収性物品を交換する交換者が
、各利用者が装着する吸収性物品を交換する順番を提案する
ことを特徴とする請求項
10または
11に記載の推定装置。
【請求項13】
前記取得部は、前記利用者に投薬した薬品を示す情報をさらに取得し、
前記リスク推定部は、前記取得部により取得された状態情報と、前記利用者に投薬した薬品とに基づいて、前記リスクを推定する
ことを特徴とする請求項1~
12のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、
前記リスク推定部は、前記利用者が排尿を行った場合は、前記リスクの値を上昇させる
ことを特徴とする請求項1~
13のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項15】
前記リスク推定部は、前記状態情報に基づいて、前記利用者が排尿をしたか否かを推定し、当該利用者が排尿を行ったと推定される場合は、前記リスクの値を上昇させる
ことを特徴とする請求項1~
14のうちいずれか1つに記載の推定装置。
【請求項16】
推定装置が実行する推定方法であって、
利用者の状態を示す状態情報として、利用者の排泄に関する状態を示す排泄状態情報と、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報と、前記利用者の姿勢を示す状態情報とを取得する取得工程と、
前記排泄状態情報の履歴から特定された前記利用者の排便頻度のタイプと、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体動のタイプと、前記利用者の姿勢を示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体位のタイプとの組合せに基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定するリスク推定工程と
を含むことを特徴とする推定方法。
【請求項17】
利用者の状態を示す状態情報として、利用者の排泄に関する状態を示す排泄状態情報と、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報と、前記利用者の姿勢を示す状態情報とを取得する取得手順と、
前記排泄状態情報の履歴から特定された前記利用者の排便頻度のタイプと、前記利用者の身体的な動きを示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体動のタイプと、前記利用者の姿勢を示す状態情報の履歴から特定された前記利用者の体位のタイプとの組合せに基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定するリスク推定手順と
をコンピュータに実行させるための推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定装置、推定方法および推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸収性物品に関する各種の情報を利用者に提供する技術が知られている。このような技術の一例として、吸収性物品に取付けられたセンサの測定結果に基づいて、尿漏れが発生した際の姿勢から、吸収性物品の当て方を提案する技術が知られている。また、吸収性物品の尿吸収量に基づいて、適切な吸収性物品や交換タイミングを提案する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-202154号公報
【文献】特開2018-206381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、適切な介護を促進しているとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、尿漏れが生じないように、利用する吸収性物品、吸収性物品の当て方、もしくは吸収性物品の交換タイミングを提案しているに過ぎない。このため、上述した従来技術では、排便がなされた場合等、できるだけ迅速な吸収性物品の交換が求められたとしても、吸収性物品の交換を行うことができるとは言えない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、適切な介護を促進することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る推定装置は、所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された状態情報に基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定するリスク推定部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、適切な介護を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るリスク推定処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、端末装置に表示される提案コンテンツの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、利用者データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る交換者データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
(クレーム1)
所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された状態情報に基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品から便が漏れ出すリスクを推定するリスク推定部とを有することを特徴とする推定装置。
【0012】
このような推定装置によれば、所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを効率的に回避できるような介護業務を交換者に対して容易に把握させることができる。この結果、情報処理装置100は、適切な介護を促進することができる。
【0013】
(クレーム2)
また、推定装置は、前記検出装置が検出した前記利用者の身体的な動きを示す状態情報を取得する。
【0014】
このような推定装置によれば、検出装置が検出した利用者の身体的な動きを示す状態情報を取得するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを高精度に推定することができる。
【0015】
(クレーム3)
また、推定装置は、前記検出装置が検出した前記利用者の姿勢を示す状態情報を取得する。
【0016】
このような推定装置によれば、検出装置が検出した利用者の姿勢を示す状態情報を取得するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを高精度に推定することができる。
【0017】
(クレーム4)
また、推定装置は、前記利用者の排泄頻度を示す頻度情報をさらに取得し、前記頻度情報と前記状態情報とに基づいて、前記リスクを推定する。
【0018】
このような推定装置によれば、利用者の排泄頻度を示す頻度情報をさらに取得し、頻度情報と状態情報とに基づいて、リスクを推定するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを高精度に推定することができる。
【0019】
(クレーム5)
また、推定装置は、前記利用者が装着する吸収性物品に取付けられた第1検知装置が当該利用者の排泄を検知した頻度を示す頻度情報を取得する。
【0020】
このような推定装置によれば、利用者が装着する吸収性物品に取付けられた第1検知装置が当該利用者の排泄を検知した頻度を示す頻度情報を取得するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを高精度に推定することができる。
【0021】
(クレーム6)
また、推定装置は、前記利用者の体内の状態を検知する第2検知装置が検知した状態に基づいて、当該利用者の排泄に関する状態を推定する排泄状態推定部を有し、前記取得部は、前記排泄状態推定部により推定された排泄に関する状態を示す情報を前記状態情報として取得する。
【0022】
このような推定装置によれば、利用者の体内の状態を検知する第2検知装置が検知した状態に基づいて、当該利用者の排泄に関する状態を推定し、推定した排泄に関する状態を示す情報を状態情報として取得するため、排泄が行われるタイミングを効果的に予測することができる。
【0023】
(クレーム7)
また、推定装置は、前記利用者が排泄する便の状態を推定する。
【0024】
このような推定装置によれば、利用者が排泄する便の状態を推定するため、排泄が行われるタイミングを効果的に予測することができる。
【0025】
(クレーム8)
また、推定装置は、前記排泄状態推定部が推定した便の状態に基づいて、前記利用者に所定の薬品を投薬するタイミングを決定する決定部をさらに有する。
【0026】
このような推定装置によれば、推定した便の状態に基づいて、利用者に所定の薬品を投薬するタイミングを決定するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクがより高められてしまうという状況を効果的に防止することができる。
【0027】
(クレーム9)
また、推定装置は、前記リスク推定部により推定されたリスクに基づいて、前記利用者が装着する吸収性物品の交換を提案する提案部をさらに有する。
【0028】
このような推定装置によれば、推定したリスクに基づいて、利用者が装着する吸収性物品の交換を提案するため、排泄物が漏れ出すリスクと、リスクに基づく交換の優先度を介護者側に向けて可視化することができる。
【0029】
(クレーム10)
また、推定装置は、リスクの値がより高い利用者程優先的に吸収性物品の交換を提案する。
【0030】
このような推定装置によれば、リスクの値がより高い利用者程優先的に吸収性物品の交換を提案するため、作業に追われて、便漏れが発生するまでに吸収性物品を交換することに間に合わないといった状況を効果的に防止することができる。
【0031】
(クレーム11)
また、推定装置は、複数の利用者の状態情報を取得し、利用者ごとに前記リスクを推定し、各利用者のリスクに基づいて、前記吸収性物品を交換する交換者が各利用者が装着する吸収性物品を交換する順番を提案する。
【0032】
このような推定装置によれば、複数の利用者の状態情報を取得し、利用者ごとにリスクを推定し、各利用者のリスクに基づいて、吸収性物品を交換する交換者が各利用者が装着する吸収性物品を交換する順番を提案するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを効率的に回避できるような介護業務を交換者に対して容易に把握させることができる。
【0033】
(クレーム12)
また、推定装置は、前記利用者に投薬した薬品を示す情報をさらに取得し、取得した状態情報と、前記利用者に投薬した薬品とに基づいて、前記リスクを推定する。
【0034】
このような推定装置によれば、利用者に投薬した薬品を示す情報をさらに取得し、取得した状態情報と、利用者に投薬した薬品とに基づいて、リスクを推定するため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクをより高精度に推定することや、水様便を排泄する利用者の交換優先度をより高めることができる。
【0035】
(クレーム13)
また、推定装置は、前記利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、前記利用者が排尿を行った場合は、前記リスクの値を上昇させる。
【0036】
このような推定装置によれば、利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、利用者が排尿を行った場合は、リスクの値を上昇させるため、収性物品から排泄物が漏れ出すリスクをより高精度に推定することができる。
【0037】
(クレーム14)
また、推定装置は、前記状態情報に基づいて、前記利用者が排尿をしたか否かを推定し、当該利用者が排尿を行ったと推定される場合は、前記リスクの値を上昇させる。
【0038】
このような推定装置によれば、状態情報に基づいて、利用者が排尿をしたか否かを推定し、当該利用者が排尿を行ったと推定される場合は、リスクの値を上昇させるため、収性物品から排泄物が漏れ出すリスクをより高精度に推定することができる。
【0039】
[実施形態]
以下に、推定装置、推定方法および推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により推定装置、推定方法および推定プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0040】
〔1.実施形態に係る情報処理の概要〕
まず、前提に沿って実施形態に係る情報処理の概要について説明する。例えば、介護の現場で排泄物が漏れた際の困窮度が高いのは、尿漏れではなく、吸収性物品からの便漏れの方である。例えば、介護施設への入所者は、筋力の低下や様々な疾患により体が不自由で寝たきりであることが多いため、普段、吸収性物品(大人用おむつ)を着用していることが多いが、疾患、投与している薬品(例えば、点滴や下剤等)、寝たきり状態での体勢変化等の影響で、吸収性物品から便が漏れ出してしまうリスクが常にある。
【0041】
また、便が漏れ出してしまうと、介護職員や家族といった介護者への負担が大きくなる。例えば、便が漏れ出してしまうと、シーツ交換の手間が増えたり、洗濯機が汚染されてしまったり、周辺や入所者本人への感染症が発生することが考えられ、これらは介護者への大きな負担となっている。
【0042】
また、介護の現場においては、排便よりも排尿の回数が多いため排尿に起因する吸収性物品の交換頻度が高く、介護の業務内容も排尿に対するケアが占めるため、排便に対するケアに注力することが難しいことも便漏れのリスクを高めている。
【0043】
このように、介護現場では、尿漏れよりも便漏れの方が問題になっているにも拘わらず、上記の通り、現状は、尿漏れが生じないように、利用する吸収性物品、吸収性物品の当て方、もしくは吸収性物品の交換タイミングを提案する技術が中心である。そこで、実施形態に係る情報処理は、利用者が装着する吸収性物品から排泄物(特に大便)が漏れ出すリスクを介護者側に向けて可視化することで、利用者が装着する吸収性物品からの便漏れを事前に防げるようにすることを前提(目的)としている。また、利用者が装着する吸収性物品からの便漏れを事前に防止することができれば、適切な介護を促進することができると考えられる。
【0044】
すなわち、実施形態に係る情報処理は、利用者の身体的な状態を示す状態情報に基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定しこれを対象者に提示するものである。
【0045】
以下の実施形態では、このような情報処理は、情報処理装置100(推定装置の一例)によって行われるものとする。そして、情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理として次のような処理を行う。具体的には、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定する。そして、情報処理装置100は、推定したリスクに基づいて、利用者が装着する吸収性物品の交換を対象者に提案する。
【0046】
〔2.情報処理システムについて〕
以下、
図1~
図4を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明するが、これに先立って、
図5を用いて、実施形態に係る情報処理システムについて説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。実施形態に係る情報処理システム1は、
図5に示すように、端末装置10と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。
【0047】
端末装置10は、利用者が装着する吸収性物品の交換を行う交換者によって利用される情報処理端末である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0048】
また、端末装置10には、情報処理装置100との情報の送受信を実現する所定のアプリケーション(以下、「アプリAP」とする)が予めインストールされているものとする。したがって、端末装置10は、アプリAPの制御に従って、情報処理装置100に対して、利用者に関する情報や勤務表を登録したり、情報処理装置100から送信された情報を受信しそれを自装置の表示画面に表示したりする。なお、本実施形態では、交換者が情報処理装置100によるサービスを受ける媒体はアプリAPであるものとするが、媒体は端末装置10に搭載されるブラウザであってもよい。
【0049】
ここで、利用者が着用する吸収性物品の交換を行う交換者としては、例えば、介護施設の職員(介護職員)や、吸収性物品を装着する利用者の家族等が考えられるが、本実施形態では、交換者は介護職員であるものとする。また、このようなことから、吸収性物品を装着する利用者は介護施設への入所者であるものとする。一方で、実施形態に係る情報処理で対象とされる現場は、介護施設に限らず、例えば、吸収性物品を装着する利用者の自宅といった訪問介護現場であってもよい。
【0050】
情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理を行う装置である。情報処理装置100は、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0051】
〔3.検出装置について〕
情報処理装置100は、以下の2つの検出装置により検出(検知)された情報を取得し、取得した情報を用いて、実施形態に係る情報処理を行う。このような検出装置の一つとして、第1センサSN1が挙げられる。第1センサSN1は、第1検知装置の一例であり、利用者が装着する吸収性物品に対して予め取付けられるウェアラブルデバイスである。そして、第1センサSN1は、吸収性物品に取付けられることで、当該吸収性物品の利用者の身体的な動き(体動)や姿勢を検出する。例えば、第1センサSN1は、加速度センサを用いて利用者の身体的な動きを示す加速度(角速度)情報(利用者の身体的な動きを示す状態情報の一例)を検出する。また、例えば、第1センサSN1は、ジャイロセンサを用いて利用者の姿勢を推定するための傾き情報(利用者の姿勢を示す状態情報の一例)を検出する。加速度情報や傾き情報は、利用者の身体的な状態を示す状態情報の一例ともいえる。
【0052】
また、第1センサSN1は、吸収性物品に取付けられることで、利用者の排泄を検知することもできるものとする。例えば、第1センサSN1は、吸収性物品におけるインピーダンスに基づいて、利用者の排泄を検知する。例えば、第1センサSN1は、インピーダンス情報に基づいて、排泄行為の有無を推定するとともに、排泄行為有り(排泄された)と推定した場合には、このときの排泄物を推定するという推定処理を行うことにより、結果的に利用者の排泄を検知する。なお、第1センサSN1は、インピーダンス情報に基づき排泄検知する以外にも、例えば、吸収性物品における電気抵抗あるいは臭気に基づいて、排泄検知してもよい。また、排泄物に反応して変色するインジケータが吸収性物品に設けられている場合、第1センサSN1は、インジケータによる色の変化により排泄検知してもよい。すなわち、第1センサSN1は、如何なる情報に基づき排泄検知してもよい。
【0053】
例えば、第1センサSN1は、所定のタイミング(例えば、5秒間隔のタイミング)でこのような推定処理を行い、推定処理を行う度に、推定結果(排泄行為の有無情報、排泄行為有の場合における排泄物情報)を、排泄に関する状態を示す情報である排泄状態情報として情報処理装置100に送信する。例えば、第1センサSN1は、推定処理を行った際において検出した状態情報と、推定結果を示す排泄状態情報とを対応付けて、情報処理装置100に送信する。
【0054】
また、第1センサSN1は、利用者の排泄を検知した際に、利用者の周辺環境を示す情報(例えば、外気温、湿度等)も検知することで、利用者の周辺環境を示す情報も合わせて情報処理装置100に送信してもよい。
【0055】
また、情報処理装置100は、第1センサSN1から状態情報、および、排泄状態情報を受け付けると、受け付けた日時(推定処理が行われたタイミングを示す日時)でのこの状態情報および排泄状態情報を1つの履歴として、利用者データベース121に登録する。
【0056】
また、情報処理装置100は、受け付けた状態情報に基づいて、利用者の姿勢を推定し、推定した姿勢を示す推定姿勢(利用者の姿勢を示す状態情報の一例)も今回のレコードに対応付けて利用者データベース121に登録する。
【0057】
また、第1センサSN1が行うものとして説明した上記推定処理は、情報処理装置100によって行われてもよい。例えば、情報処理装置100は、所定のタイミング(例えば、5秒間隔のタイミング)で第1センサSN1からインピーダンス情報を受け付けると、受け付ける度に、受け付けたインピーダンス情報に基づき推定処理を行う。そして、情報処理装置100は、推定結果を排泄状態情報として利用者データベース121に登録する。
【0058】
ここまで、検出装置の一つである第1センサSN1について説明してきたが、検出装置としては、第2センサSN2も挙げられる。第2センサSN2は、第2検知装置の一例であり、利用者に装着されることで利用者の体内の状態を検知することができる。例えば、第2センサSN2は、利用者の下腹部に装着されることで、利用者が排泄を行うタイミングを予測することができる。例えば、第2センサSN2は、超音波により、利用者の膀胱における現在の尿量を検知し、検知した尿量と利用者の膀胱の容量とに基づいて、利用者が排尿するタイミング(排尿日時)を予測する。また、例えば、第2センサSN2は、超音波により、利用者の大腸の動きを検知することで、利用者が排便するタイミング(排便日時)を予測する。
【0059】
また、第2センサSN2は、利用者が排泄する便の状態(例えば、固形便であるのか水様便であるのか)も推定することができる。一方で、情報処理装置100が、第2センサSN2により検知された体内の状態に基づき、利用者が排泄を行うタイミングを予測したり、利用者が排泄する便の状態を推定してもよい。例えば、情報処理装置100は、第1センサSN1による排泄検知に応じて、第1センサSN1から、利用者の身体的な動きを示す状態情報(加速度情報)、および、排泄状態情報(インピーダンス情報)を取得したことで、利用者が排便したと推定した場合には、便の状態も推定してもよい。また、情報処理装置100は、便の状態を示す情報をさらに利用者データベース121に登録してもよい。
【0060】
〔4.利用者データベースについて〕
ここで、実施形態に係る情報処理の一例について説明する前に、
図4を用いて、情報処理装置100が有する記憶部のうち、利用者データベース121の一例について説明しておく。利用者データベース121は、利用者に関する各種情報を記憶する。
図4の例では、利用者データベース121は、「利用者ID」と、「利用者情報」と、「センサ情報」と、「登録情報」といった項目を有する。また、
図4の例では、「センサ情報」には、「日時」、「加速度」、「推定姿勢」、「湿度」、「インピーダンス」、「推定排泄」といった項目が含まれる。また、
図4の例では、「登録情報」には、「投薬履歴」、「排泄履歴」といった項目が含まれる。
【0061】
「利用者ID」は、吸収性物品を着用する利用者を識別する識別情報を示す。「利用者情報」は、吸収性物品を着用する利用者に関するパーソナル情報を示す。「利用者情報」は、例えば、吸収性物品の交換を行う交換者によって予め情報処理装置100に対して登録される。
【0062】
「センサ情報」は、検出装置である第1センサSN1、または、第2センサN2による検出(検知)動作によって得られた情報に基づく履歴情報を示す。「日時」は、第1センサSN1から状態情報、および、排泄状態情報を受け付けた日時(推定処理が行われたタイミングを示す日時)を示す。「加速度」は、利用者の身体的な動き(加速度)を示す加速度情報である。例えば、「加速度」は、第1センサSN1により検出された、利用者の身体的な動き(加速度)を示す加速度情報である。また、「日時」毎の「加速度」は、「状態情報の履歴(加速度)」といえる。「推定姿勢」は、状態情報に含まれる傾き情報に基づき推定された姿勢を示す情報である。「推定姿勢」は、例えば、情報処理装置100により推定される。また、「日時」毎の「推定姿勢」は、「状態情報の履歴(姿勢)」といえる。
【0063】
「湿度」は、「日時」での利用者周辺の湿度を示す。「湿度」は、例えば、第1センサSN1により検知される。「インピーダンス」は、吸収性物品におけるインピーダンスを示すインピーダンス情報である。例えば、第1センサSN1は、インピーダンスに基づいて、利用者の排泄を検知するための推定処理を行う。「推定排泄」は、推定処理による推定結果を示す排泄状態情報である。すなわち、「推定排泄」は、排泄行為の有無を示す情報、または、排泄行為有り(排泄された)と推定した場合における排泄物を示す情報を示す。また、「日時」毎の「推定排泄」は、「排泄状態情報の履歴」といえる。
【0064】
したがって、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」によって識別される利用者(利用者U1)の利用者情報は「利用者情報♯1」である例を示す。また、
図4の例では、「2019年5月1日10時15分30秒」における利用者U1の加速度として「加速度♯2」が検出され、利用者U1周辺の湿度として「湿度♯2」が検出され、このとき利用者が装着する吸収性物品からはインピーダンスとして「インピーダンス♯2」が検出された例を示す。
【0065】
また、
図4の例では、「加速度♯2」に基づき「2019年5月1日10時15分30秒」での利用者の姿勢として「臥位」が推定され、また、「2019年5月1日10時15分30秒」に検出された「インピーダンス♯2」に基づく推定処理により、このタイミングにおいて利用者U1は「排尿」したことが検知された例を示す。
【0066】
次に、「登録情報」は、吸収性物品の交換を行う交換者によって登録された登録情報であって、この交換者による吸収性物品交換の介護を受けている利用者に関する登録情報を示す。「投薬履歴」は、交換者が利用者に対してどのようなスケジュールでのような薬剤を投薬したかが示される履歴情報を示す。「排泄履歴」は、吸収性物品を装着する利用者が行った排泄行為の履歴を示す。
【0067】
したがって、
図4の例では、利用者ID「UID♯1」によって識別される利用者(利用者U1)に対して「投薬履歴♯1」という内容で投薬されたことが登録され、また、利用者U1が「排泄履歴♯1」という内容で排泄したことが登録された例を示す。
【0068】
〔5.情報処理の一例について〕
ここからは、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1では、介護施設FC1において、交換者T1が利用者U1の吸収性物品Dの交換を行う状況が概念的に示されている。また、
図1に示す端末装置10は交換者T1によって利用される。また、
図1では、利用者U1の装着する吸収性物品Dには、第1センサSN1が取付けられている例が示されている。
【0069】
このような状態において、第1センサSN1は、例えば、加速度センサを用いて利用者U1の身体的な動きを示す加速度(角速度)情報を検出し、ジャイロセンサを用いて利用者の姿勢を推定するための傾き情報を検出する(ステップS1)。
【0070】
また、第1センサSN1は、所定のタイミングになった場合に、このときの吸収性物品Dのインピーダンス情報に基づいて、利用者U1について推定処理を行うことにより、利用者U1の排泄を検知する(ステップS2)。そして、第1センサSN1は、利用者U1の利用者ID「UID♯1」に対して、状態情報(加速度情報、傾き情報)、インピーダンス情報、および、推定結果を示す排泄状態情報を対応付けて情報処理装置100に送信する(ステップS3)。
【0071】
情報処理装置100は、利用者ID「UID♯1」、状態情報、インピーダンス情報、排泄状態情を受け付けると、受け付けた「日時」、状態情報、インピーダンス情報、排泄状態情を利用者ID「UID♯1」に対応付けて利用者データベース121に登録する。また、情報処理装置100は、状態情報に含まれる傾き情報に基づいて、「日時」における利用者U1の姿勢を推定し、推定した姿勢を示す情報も利用者データベース121に登録する。
【0072】
ここで、ステップS3で受け付けられた排泄状態情報が、利用者U1が排便したことを示していたとすると、情報処理装置100は、利用者U1が装着する吸収性物品Dの交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったと判断する。そうすると、情報処理装置100は、状態情報が示す利用者の姿勢や動きと、排泄状態情報が示す履歴から、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定するリスク推定処理を実行する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、利用者データベース121を参照し、利用者U1に対応する履歴情報に基づいて、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定するリスク推定処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、利用者U1に対応する排泄状態情報の履歴、状態情報の履歴(加速度)、状態情報の履歴(姿勢)に基づいて、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。
【0073】
ここで、
図2を用いて、リスク推定処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係るリスク推定処理の一例を示す図である。
図2の例によると、情報処理装置100は、利用者U1に対応する「排泄状態情報の履歴」と、交換者T1により登録された「排泄履歴」(排泄履歴♯1)とに基づいて、利用者U1の「排便頻度のタイプ」を特定する。この点、情報処理装置100は、利用者U1が日常的にどの程度の排便頻度の傾向にあるかを特定する、と言い換えることができる。例えば、情報処理装置100は、利用者U1は、排便頻度のタイプが「高頻度(例えば、3回以上/週)タイプ」、「中頻度(例えば、2回/週)タイプ」、「低頻度(例えば、1回/週)タイプ」のうちのいずれであるかを特定する。このようにして、情報処理装置100は、利用者U1の排便頻度を示す排便情報を取得する。
【0074】
また、
図2では、不図示であるが、「高頻度(例えば、3回以上/週)タイプ」、「中頻度(例えば、2回/週)タイプ」、「低頻度(例えば、1回/週)タイプ」には、排泄漏れが生じるリスクに応じたスコアが対応付けられている。例えば、排便頻度が高い程、排泄漏れが生じるリスクは高くなるという観点から、「高頻度(例えば、3回以上/週)タイプ」に最も高いスコアが対応付けられる。
【0075】
また、
図2の例によると、情報処理装置100は、利用者U1に対応する「状態情報の履歴(加速度)」に基づいて、利用者U1の「体動のタイプ」を特定する。この点、情報処理装置100は、利用者U1が日常的にどの程度動いている傾向にあるかを特定する、と言い換えることができる。例えば、情報処理装置100は、利用者U1は、体動のタイプが「多いタイプ」、「標準タイプ」、「少ないタイプ」のうちのいずれであるかを特定する。
【0076】
また、
図2では、不図示であるが、「多いタイプ」、「標準タイプ」、「少ないタイプ」にも、排泄漏れが生じるリスクに応じたスコアが対応付けられている。例えば、体動が多い程、排泄漏れが生じるリスクは高くなるという観点から、「多いタイプ」に最も高いスコアが対応付けられる。
【0077】
また、
図2の例によると、情報処理装置100は、利用者U1に対応する「状態情報の履歴(姿勢)」に基づいて、利用者U1の体位のタイプを特定する。この点、情報処理装置100は、利用者U1がどのような体位で日常を過ごしている傾向にあるかを特定する、と言い換えることができる。例えば、情報処理装置100は、利用者U1は、「体位のタイプ」が「立位タイプ」、「臥位タイプ」、「座位タイプ」のうちのいずれであるかを特定する。また、情報処理装置100は、利用者U1は「臥位タイプ」であると特定した場合、「臥位タイプ」の中でも、「仰臥位タイプ」、「伏臥位タイプ」、「側臥位タイプ」のいずれであるかをさらに特定してもよい。
【0078】
また、
図2では、不図示であるが、「立位タイプ」、「臥位タイプ」、「座位タイプ」にも、排泄漏れが生じるリスクに応じたスコアが対応付けられている。例えば、立っているときや座っているときよりも寝ているときの方が排泄漏れの生じるリスクは高くなるという観点から、「座位タイプ」、「立位タイプ」、「臥位タイプ」の順により高いスコアが対応付けられる。
【0079】
このように、情報処理装置100は、利用者U1を対象に、「排便頻度のタイプ」、「体動のタイプ」、「体位のタイプ」の3項目について特定したタイプを示す情報を掛け合わせることで、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。例えば、情報処理装置100は、「排便頻度のタイプ」、「体動のタイプ」、「体位のタイプ」の3項目について特定したタイプを示す情報(例えば、スコア)を掛け合わせることで、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。
【0080】
例えば、情報処理装置100は、「排便頻度のタイプ;高頻度」、「体動のタイプ;多いタイプ」、「体位のタイプ;臥位タイプ」、と特定したとすると、これらに対応付けられる各スコアを掛け合わせることで、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。
【0081】
そして、情報処理装置100は、ステップS4で算出したリスクの値に基づいて、吸収性物品Dの交換を提案する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、
図2に示すように、排便されたことを示す情報(排便の有無)と、排泄漏れが生じるリスクの値に応じた優先度であって利用者U1の吸収性物品Dを交換する優先度を示す情報とがアラート情報として表示されるコンテンツを生成する。そして、情報処理装置100は、生成したコンテンツを交換者T1の端末装置10に送信する。
図1および
図2の例では、情報処理装置100は、このようなコンテンツの一例として、吸収性物品Dの交換を提案する提案コンテンツC10を生成し、生成した提案コンテンツC10を交換者T1の端末装置10に送信したものとする。そうすると、端末装置10は、提案コンテンツC10を表示画面に表示する。
【0082】
ここで、
図3には、端末装置10に表示される提案コンテンツC10の一例が示されている。
図3の例によると、情報処理装置100は、排泄漏れが生じるリスクの値に応じた優先度であって利用者U1の吸収性物品Dを交換する優先度を示す情報である優先度情報IF11と、利用者U1に関する利用者情報IF12とが表示される提案コンテンツC10を生成している。
【0083】
ここで、介護施設FC1には、利用者U1以外にも多数の利用者が入所しているとする。係る場合、情報処理装置100は、介護施設FC1の入所者のうち、介護施設FC1を示す情報に対応付けて登録されている全ての入所者を対象に
図1および
図2で説明した情報処理を行う。具体的には、情報処理装置100は、介護施設FC1に入所している利用者であって登録されている利用者それぞれの状態情報および排泄状態情報を取得し、利用者毎にリスク推定処理を行う。そして、情報処理装置100は、各利用者について推定したリスクの値に基づいて、吸収性物品を交換する交換者が各利用者の装着する吸収性物品を交換する優先度(交換する順番)を提案する。例えば、情報処理装置100は、介護施設FC1に入所している利用者のうち、排泄漏れが生じるリスクの値が高い利用者程、高い優先度(早い交換順)を決定し、決定した優先度を示す情報である優先度情報が表示されるコンテンツを生成する。
【0084】
このようなことから、提案コンテンツC10に表示される優先度情報IF11は、利用者U1に対応するリスクの値と、介護施設FC1における他の利用者であって、例えば、利用者U1と同じタイミングで排便が検知された利用者に対応するリスクの値とを比較することにより決定された優先度情報である。また、
図3の例によると、情報処理装置100は、利用者データベース121のうち、利用者ID「UID♯1」に対応付けられる情報(例えば、「センサ情報」および「登録情報」)や、リスク推定処理で特定したタイプを示す利用者情報IF12が表示される提案コンテンツC10を生成する。
【0085】
ここで、
図1の説明に戻ると、交換者T1は、情報処理装置100からの提案に基づいて、排泄漏れが生じる前に、吸収性物品Dの交換を行う(ステップS6)。例えば、情報処理装置100は、介護施設FC1の職員である交換者T1は、現在の業務の状況と、提案コンテンツC10で示される情報(例えば、優先度情報IF11)とに基づいて、自身のタイミングで利用者U1の着用する吸収性物品Dの交換をしに行く。
【0086】
図1~
図4を用いて説明してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定する。そして、情報処理装置100は、推定したリスクに基づいて、利用者が装着する吸収性物品の交換を交換者に提案する。より具体的には、情報処理装置100は、対象の施設に属する複数の利用者の状態情報を取得し、利用者ごとにリスクを推定し、各利用者のリスクに基づいて、吸収性物品を交換する交換者が各利用者の装着する吸収性物品を交換する優先度(優先順位)を提案する。
【0087】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、排泄物(特に大便)が漏れ出すリスクと、リスクに基づく交換の優先度を介護者側に向けて可視化することができるため、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを効率的に回避できるような介護業務を交換者に対して容易に把握させることができる。この結果、情報処理装置100は、適切な介護を促進することができる。
【0088】
〔6.情報処理のバリエーションについて〕
上記実施形態に係る情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0089】
〔6-1.排泄予測との連携について〕
上記実施形態では、情報処理装置100は、利用者が排泄したことを検知された場合に、吸収性物品の交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったと判断し、このタイミングでの利用者のタイプ(3項目それぞれでのタイプ)を特定することでリスクの値を推定する例を示した。しかし、情報処理装置100は、利用者が排便すると予測されたタイミング(予測排便日時)での利用者のタイプ(3項目それぞれでのタイプ)を特定することでリスクの値を推定し、推定したリスクの値に基づく提案を行ってもよい。
【0090】
この点について、利用者U1を例に挙げて説明する。また、係る例では、利用者U1が装着している第2センサSN2は、利用者U1の体内の状態を検知しているものとする。そうすると、情報処理装置100は、第2センサSN2が検知した利用者U1の体内の状態に基づいて、利用者U1が排便するタイミングを予測する。例えば、情報処理装置100は、15分間隔の時間帯のうち、利用者U1が排便する可能性が所定値以上の時間帯を利用者U1が排便するタイミングと予測する。例えば、情報処理装置100は、「2019年5月2日13時00分~2019年5月2日13時15分」、「2019年5月2日13時15分~2019年5月2日13時30分」といった15分間隔のうち、利用者U1が排便する可能性が所定値以上の時間帯を利用者U1が排便するタイミングと予測する。
【0091】
なお、このような予測処理は、例えば、排泄状態推定部133(
図6)によって行われる。また、このような予測処理は、第2センサSN2側で行われてもよく、その場合には、情報処理装置100は、第2センサSN2により予測された予測排便日時を第2センサSN2から取得する。
【0092】
ここでは、情報処理装置100が、「2019年5月2日13時00分~2019年5月2日13時15分」の時間帯(「時間帯TM1」と略す)を利用者U1が排便するタイミングと予測したものとする。
【0093】
また、このように予測すると、情報処理装置100は、吸収性物品Dの交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったか否かを判定する。例えば、情報処理装置100は、時間帯TM1よりも前の時刻(例えば、時間帯TM1にさしかかる15分前の時刻)になった場合に、吸収性物品Dの交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったか否かを判定する。
【0094】
そして、情報処理装置100は、吸収性物品Dの交換を提案するタイミングになったと判定すると、「排泄状態情報の履歴」と、交換者T1により登録された「排泄履歴」(排泄履歴♯1)とに基づいて、利用者U1の「排便頻度のタイプ」を特定する。例えば、情報処理装置100は、時間帯TM1では、「排便頻度のタイプ」として、どのタイプ(高頻度、中頻度、低頻度)であるかを予測する。つまり、情報処理装置100は、時間帯TM1での利用者U1のこれまでの傾向から、時間帯TM1では、「排便頻度のタイプ」として、どのタイプ(高頻度、中頻度、低頻度)であるかを予測することで、時間帯TM1での「排便頻度のタイプ」を予測する。
【0095】
また、情報処理装置100は、「状態情報の履歴(加速度)」に基づいて、利用者U1の「体動のタイプ」を特定する。例えば、情報処理装置100は、時間帯TM1では、「体動のタイプ」として、どのタイプ(多い、標準、少ない)であるかを予測する。つまり、情報処理装置100は、時間帯TM1での利用者U1のこれまでの傾向から、時間帯TM1では、「体動のタイプ」として、どのタイプ(多い、標準、少ない)であるかを予測することで、時間帯TM1での「体動のタイプ」を特定する。
【0096】
また、情報処理装置100は、「状態情報の履歴(姿勢)」に基づいて、利用者U1の「体位のタイプ」を特定する。例えば、情報処理装置100は、時間帯TM1では、「体位のタイプ」として、どのタイプ(立位、臥位、座位)であるかを予測する。つまり、情報処理装置100は、時間帯TM1での利用者U1のこれまでの傾向から、時間帯TM1では、「体位のタイプ」として、どのタイプ(立位、臥位、座位)であるかを予測することで、時間帯TM1での「体位のタイプ」を特定する。
【0097】
そして、情報処理装置100は、「排便頻度のタイプ」、「体動のタイプ」、「体位のタイプ」の3項目について特定したタイプを示す情報(スコア)を掛け合わせることで、吸収性物品Dから排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。このように、情報処理装置100は、利用者が排便するタイミングを予測するとともに、予測したタイミングで排便された場合排泄漏れが生じるリスクの値を推定する。
【0098】
また、情報処理装置100は、介護施設FC1に入所している利用者のうち、利用者U1以外にも時間帯TM1に排便されると予測した利用者が存在している場合には、時間帯TM1に排便されると予測した利用者それぞれのリスクの値を比較することで、リスクの値がより高い利用者程、高い優先度を決定する。
【0099】
そして。情報処理装置100は、予測排便日時、予測排便日時において吸収性物品の交換する優先度が表示されるような提案コンテンツを端末装置10に配信することで、例えば、利用者U1が装着する吸収性物品Dの交換を提案する。なお、上記例によると、このような提案が行われるのは、時間帯TM1よりも前の時刻(例えば、時間帯TM1にさしかかる2~3時間前の時刻)である。ここで、介護を行う者がより介護業務における効率的なスケジューリングをするためには、数時間前に通知をされると良い。一方で、数分前(例えば15分前等)の直前に通知することで、アラート機能のように活用してもよい。
【0100】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者が排便するタイミングを予測するとともに、予測したタイミングで排便された場合排泄漏れが生じるリスクの値を推定し、予測結果および推定結果に基づく吸収性物品の交換を提案する。これにより、情報処理装置100は、介護業務における効率的なスケジューリングを行わすことができるため、適切な介護を促進することができる。
【0101】
〔6-2.投薬内容を考慮したリスク推定〕
また、情報処理装置100は、利用者に投薬した薬品を示す情報をさらに取得することで、状態情報と、利用者に投薬した薬品とに基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定してもよい。例えば、利用者は下剤を投与されたり、点滴で薬剤を投与されたり養分を補給されていることが多く水様便になりやすい。また、水様便は、通常の固形便と比べて吸収性物品から漏れ出しやすい。したがって、情報処理装置100は、利用者に投薬した薬品を示す情報に基づき、利用者が水様便を排泄していると推測される場合(または、所定の日時に利用者が水様便を排泄すると予測される場合)には、状態情報および排泄状態情報を用いたリスク推定処理で推定したリスクの値を補正(重み付け)することにより、リスクの値を上昇させる。
【0102】
また、利用者に投薬した薬品を示す情報とは、利用者データベース121に登録される「投薬履歴」であってよい。また、重み付けされる値は、投薬履歴から判明する投薬量、投薬時刻に応じて制御されてよい。例えば、情報処理装置100は、投薬量および投薬時刻に基づいて、所定値を超える量の水様便が排泄されている(あるいは、排泄されると予測される)場合には、リスクの値をより大きく上昇させるために、より高い値で重み付けすることができる。
【0103】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、状態情報と、利用者に投薬した薬品とに基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定する。これにより、情報処理装置100は、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクをより高精度に推定することや、水様便を排泄する利用者の交換優先度をより高めることができるため、吸収性物品から排泄物が漏れ出してしまうことを効果的に防止することができる。この結果、情報処理装置100は、適切な介護を促進することができる。
【0104】
〔6-3.排尿を考慮したリスク推定〕
また、情報処理装置100は、利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、利用者が排尿を行った場合は、リスクの値を上昇させてもよい。例えば、情報処理装置100は、利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、取得した状態情報に基づいて、利用者が排尿をしたか否かを推定する。そして、情報処理装置100は、利用者が排尿を行ったと推定される場合は、リスクの値を上昇させる。上記の通り、排尿の有無は、第1センサSN1により検知されてもよいし、情報処理装置100が、第1センサSN1から取得したインピーダンス情報に基づき推定処理を行うことで排尿を検知(推定)してもよい。
【0105】
ここで、例えば、既に尿を吸収している状態の吸収性物品は、吸収性能が低下しているため、この状態でさらに排便されると、漏れ出すリスクが高くなる。例えば、排便される便が水様便の場合、既に排尿を吸収することで吸収性能が低下している状態の吸収性物品に重ねて水様便が排泄されると、吸収性物品が、排泄された水様便を十分吸収できず、排便のモレが発生する。したがって、情報処理装置100は、利用者が排尿を行ったと推定される状態で、当該利用者が今回排便したことを検知されたとすると、リスク推定処理で推定したリスクの値を補正(重み付け)することにより、リスクの値を上昇させる。
【0106】
また、情報処理装置100は、利用者が排便するタイミングを予測し、予測したタイミングでのリスクの値を推定してもよい点、上記バリエーションに一例として説明した。ここで、情報処理装置100、利用者が排尿するタイミングをさらに予測し、例えば、予測排便日時よりも前の所定のタイミング(例えば、予測排便日時に対する15分前)に利用者が排尿すると予測された場合には、予測排便日時を対象に推定したリスクの値を補正(重み付け)することにより上昇させてもよい。
【0107】
このように実施形態に係る情報処理装置100は、用者による排尿の有無を示す状態情報を取得し、利用者が排尿を行った場合は、リスクの値を上昇させる。これにより、情報処理装置100は、収性物品から排泄物が漏れ出すリスクをより高精度に推定することができる。
【0108】
〔7.情報処理装置の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図6に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0109】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0110】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、利用者データベース121と、交換者データベース122とを有する。利用者データベース121については、
図4で説明した通りである。
【0111】
(交換者データベース122について)
交換者データベース122は、介護職員としての立場にある交換者についての勤務体系に関する情報を記憶する。ここで、
図7に実施形態に係る交換者データベース122の一例を示す。
図7の例では、交換者データベース122は、「交換者ID」と、「交換者情報」と、「勤務時間」と、「対象利用者」といった項目を有する。また、「交換者ID」、「交換者情報」、「勤務時間」、「対象利用者」は、例えば、交換者によって情報処理装置100に対して予め登録される。
【0112】
「交換者ID」は、交換者を識別する識別情報を示す。また、「交換者ID」は、交換者が所有する端末装置10を識別する識別情報であってもよい。「交換者情報」は、交換者に関するパーソナル情報を示す。「勤務時間」は、交換者の勤務時間を示す情報である。「勤務時間」は、時間帯毎に勤務内容が割り当てられた介護スケジュール(タイムテーブル)であってもよい。「対象利用者」は、交換者により吸収性物品を交換される対象の利用者を示す情報である。
【0113】
すなわち、
図7の例では、交換者ID「♯T1」によって識別される交換者(交換者T1)は、「勤務時間♯1」が示す勤務体系で勤務し、この勤務体系の中で、「利用者U1」および「利用者U2」に対する吸収性物品の交換を担当している例を示す。
【0114】
なお、
図2では、不図示であるが、介護施設を識別する施設ID毎に、「交換者ID」と、「交換者情報」と、「勤務時間」と、「対象利用者」とが対応付けられていてもよい。
【0115】
図6に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0116】
図6に示すように、制御部130は、取得部131と、リスク推定部132と、排泄状態推定部133と、提案部134と、決定部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0117】
(取得部131について)
取得部131は、所定の検出装置が検出した利用者の身体的な状態を示す状態情報を取得する。例えば、取得部131は、検出装置が検出した利用者の身体的な動きを示す状態情報を取得する。また、例えば、取得部131は、検出装置が検出した利用者の姿勢を示す状態情報を取得する。
【0118】
また、取得部131は、利用者の排泄頻度を示す頻度情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者が装着する吸収性物品に取付けられた第1検知装置が当該利用者の排泄を検知した頻度を示す頻度情報を取得する。
【0119】
また、取得部131は、後述する排泄状態推定部133により推定された排泄に関する状態を示す情報を状態情報として取得する。また、取得部131は、利用者に投薬した薬品を示す情報を取得する。また、取得部131は、利用者による排尿の有無を示す状態情報を取得する。
【0120】
(リスク推定部132について)
リスク推定部132は、取得部131により取得された状態情報に基づいて、利用者が装着する吸収性物品から排泄物(例えば、便)が漏れ出すリスクを推定する。例えば、リスク推定部132は、
図2で説明したようなリスク推定処理により、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定する。具体的には、リスク推定部132は、頻度情報(頻度情報の履歴)と状態情報(状態情報の履歴)とに基づいて、リスクを推定する。
【0121】
また、リスク推定部132は、取得部131により取得された状態情報と、利用者に投薬した薬品とに基づいて、リスクを推定してもよい。また、リスク推定部132は、利用者が排尿を行った場合、あるいは、利用者による排尿の有無を示す状態情報に基づき利用者が排尿をしたと推定した場合には、リスク推定処理により推定したリスクの値をさらに上昇させる。
【0122】
(排泄状態推定部133について)
排泄状態推定部133は、利用者の体内の状態を検知する第2検知装置が検知した状態に基づいて、当該利用者の排泄に関する状態を推定する。例えば、排泄状態推定部133は、利用者が排泄する便の状態を推定する。
【0123】
(提案部134について)
提案部134は、リスク推定部132により推定されたリスクに基づいて、利用者が装着する吸収性物品の交換を提案する。例えば、提案部134は、リスクの値がより高い利用者程優先的に吸収性物品の交換を提案する。例えば、提案部134は、吸収性物品の交換する際の優先度や、リスク推定部132によるリスク推定処理で特定された利用者のタイプ、投薬情報、排便の有無を示す情報が示される提案コンテンツを生成し、生成した提案コンテンツを交換者の端末装置10に配信する。
【0124】
(決定部135について)
決定部135は、排泄状態推定部133が推定した便の状態に基づいて、利用者に所定の薬品を投薬するタイミングを決定する。例えば、排泄状態推定部133は、第2検知装置が検知した利用者の体内の状態に基づいて、利用者がどのタイミングでどのような状態の便をどれくらいの量排出するか排便予測を行う。上記バリエーションで説明した通り、排泄状態推定部133は、利用者の体内の状態に基づいて、将来における15分間隔の時間帯毎に、処理対象の利用者が排便する可能性を算出する。そして、排泄状態推定部133は、例えば、15分間隔の時間帯のうち、処理対象の利用者が排便する可能性が所定値以上の時間帯を利用者が排便するタイミングと予測することができる。
【0125】
例えば、排泄状態推定部133は、「2019年5月2日13時00分~2019年5月2日13時15分」の時間帯(時間帯TM1)において、処理対象の利用者が排便する可能性が高いと予測したものとする。つまり、排泄状態推定部133は、「2019年5月2日13時00分~2019年5月2日13時15分」の時間帯(時間帯TM1)を処理対象の利用者が排便するタイミングと予測したものとする。
【0126】
ここで、例えば、時間帯TM1の前(例えば、30分前等)に、点滴により薬剤を投与することがスケジュールで決められていたとする。しかし、このスケジュールで薬剤が投与されると、薬剤の影響で、時間帯TM1よりも早い段階での排泄が行われてしまったり、水様便化が促進されたりする可能性が高くなる。例えば、時間帯TM1よりも早い段階でしかも水様便が排泄されてしまうと、急な排泄により交換者は対処できず、結果的に吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクが高くなることが考えられる。
【0127】
したがって、このような状況を防ぐために、係る例では、決定部135は、例えば、時間帯TM1の後の所定の時間帯を、処理対象の利用者に薬剤を投与するタイミングとして決定する。また、提案部134は、決定部135により決定されたタイミングで薬剤を投与するよう交換者に提案する。これにより、情報処理装置100は、薬剤の影響で排便や水様便化が促進されてしまうことで、吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクがより高められてしまうという状況を効果的に防止することができるため、交換者の負担を軽減することができる。この結果、情報処理装置100は、適切な介護を促進することができる。
【0128】
また、排泄状態推定部133が推定した利用者が排便する可能性が高いと予測される時間帯TMIで排泄がされなかった場合、決定部135は、時間帯TM1の後の所定の時間帯を、排泄を促進させるために座薬等の薬剤を投与する時間帯として決定してもよい。係る場合、提案部134は、決定部135により決定された時間帯を、交換者の端末装置10に配信することで、交換者に対して薬剤を投与する時間帯を提案する。また、提案部は、利用者データベース121における排泄履歴に基づき、所定期間以上排便していない利用者を特定された場合には、係る利用者に下剤などを投与するよう提案してもよい。このような提案により、情報処理装置100は、利用者に対する体調管理にも貢献することができる。
【0129】
また、決定部135は、排泄状態推定部133による予測処理が示す予測結果(予測排便日時)に基づいて、交換者の介護スケジュールを決定してもよい。例えば、決定部135は、排泄状態推定部133による予測処理が示す予測結果(予測排便日時)に基づいて、交換者データベース122に登録されている介護スケージュールを、介護をより効率化できるようなスケジュールへと変更する。この点について、交換者T1と、交換者T1が担当する利用者U1とを例に挙げて説明する。
【0130】
例えば、排泄状態推定部133は、「2019年5月2日13時00分~2019年5月2日13時15分」の時間帯(時間帯TM1)を利用者U1が排便するタイミングと予測したとする。また、交換者T1の勤務時間♯1が示す介護スケジュールでは、交換者T1が時間帯TM1に重なる時間帯において、交換業務以外の他の業務(例えば、入浴介護)を行うことが規定されていたとする。このような状況において、交換者T1が勤務時間♯1が示す介護スケジュールの通り入浴介護を行うと、入浴介護を行っている間に利用者U1が排便し、さらに、入浴介護により交換が遅れることで便漏れが生じてしまうことが予測される。一方で、時間帯TM1と、入浴介護を行う時間帯とが重ならないような介護スケジュールであれば、交換者T1は、時間帯TM1において交換業務に専念することが可能となり、便漏れが生じる前に吸収性物品を交換することができるようになる。
【0131】
このようなことから、決定部135は、時間帯TM1と、交換者T1の勤務時間♯1とを比較し、時間帯TM1に重なる時間帯において、交換者T1は交換業務以外の他の業務(例えば、入浴介護)を設定されているか否かを判定する。そして、決定部135は、時間帯TM1に重なる時間帯において、交換者T1は交換業務以外の他の業務を設定されていると判定した場合には、時間帯TM1とは異なるいずれかの時間帯を、他の業務を行う時間帯として決定することで、時間帯TM1において交換業務以外に手間のかかる業務が重ならないよう介護スケジュールを変更する。また、提案部134は、変更後の介護スケジュールで介護業務を行うよう交換者T1に提案する。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、作業に追われて、便漏れが発生するまでに吸収性物品を交換することに間に合わないといった状況を効果的に防止することができるため、適切な介護を促進することができる。
【0132】
なお、決定部135は、交換者T1の勤務時間♯1を参照し、例えば、時間帯TM1の前の時間帯に利用者U1の入浴介護を行うよう規定されていることを特定した場合には、勤務時間♯1よりも後の時間帯を、入浴介護する時間帯として決定してもよい。これにより、情報処理装置100は、例えば、入浴した直後に排便が行われてしまうことで、利用者U1が汚れてしまう(あるいは、汚れにより再度入浴が必要となる)といった状況を回避させることができるため、適切な介護を促進することができる。
【0133】
また、決定部135は、上記のように介護スケジュールの制御だけではなく、どの介護業務にどれだけの人員を配置されるかといった人員配置をさらに制御してもよい。上記例と同様に、決定部135は、時間帯TM1と、交換者T1の勤務時間♯1とを比較することで、時間帯TM1に重なる時間帯において、交換者T1は交換業務以外の他の業務を設定されていると判定したとする。係る場合、決定部135は、時間帯TM1を交換者T1が交換業務を行う時間帯として決定する一方で、交換者データベース122を参照し、交換者T1の代わりに他の業務を行う人数と、他の業務を行う職員(交換者)とを決定する。そして、決定部135は、決定した職員を、時間帯TM1に重なる時間帯において他の業務行う人員として割り当てる。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、適切な介護を促進することができる。
【0134】
(取得部131、リスク推定部132、提案部134について)
取得部131は、複数の利用者の状態情報を取得し、リスク推定部132は、利用者ごとにリスクを推定し、提案部134は、各利用者のリスクに基づいて、吸収性物品を交換する交換者が各利用者が装着する吸収性物品を交換する順番(あるいは、順番に基づく優先度)を提案する。
【0135】
〔8.処理手順〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【0136】
まず、取得部131は、センサ情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。例えば、取得部131は、利用者の身体的な状態を示す状態情報(利用者の身体的な動きを示す状態情報、利用者の姿勢を示す状態情報)や、排泄状態情報(推定処理による推定結果)を受け付けたか否かを判定する。一例としては、取得部131は、利用者ID、状態情報(加速度情報、傾き情報)、インピーダンス情報、および、推定結果を示す排泄状態情報の組を受け付けたか否かを判定する。
【0137】
取得部131は、センサ情報を受け付けていない間(ステップS101;No)、センサ情報を受け付けるまで待機する。一方、取得部131は、センサ情報を受け付けた場合には(ステップS101;Yes)、受け付けたセンサ情報を利用者データベース121に登録する(ステップS102)。このようにして、利用者データベース121には、利用者毎に、利用者の状態情報(動きや姿勢)、および、利用者の排泄状態情報(排尿の有無、排便の有無)がそれぞれ履歴として蓄積される。
【0138】
このような状態において、リスク推定部132は、所定の処理タイミングになったか否かを判定する(ステップS103)。例えば、リスク推定部132は、今回受け付けられた排泄状態情報が利用者が排便したことを示していたとすると所定の処理タイミングになったと判定する。具体的には、リスク推定部132は、今回受け付けられた排泄状態情報が利用者が排便したことを示していたとすると、この利用者を処理対象の利用者として、処理対象の利用者が装着する吸収性物品の交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったと判定する。このようなことから、リスク推定部132は、排便が検知された場合に、排便が検知された利用者を処理対象の利用者として、処理対象の利用者が装着する吸収性物品の交換を提案するタイミング(所定の処理タイミング)になったと判定する。
【0139】
リスク推定部132は、所定の処理タイミングになっていないと判定している間は(ステップS103;No)、ステップS101へと処理を戻す。一方、リスク推定部132は、所定の処理タイミングになったと判定した場合には(ステップS103;Yes)、
図2で説明したようなリスク推定処理を実行する(ステップS104)。具体的には、リスク推定部132は、処理対象の利用者の体動や姿勢、排泄の履歴等に基づいて、処理対象の利用者が装着する吸収性物品から排泄物が漏れ出すリスクを推定する。
【0140】
次に、提案部134は、リスク推定部132により推定されたリスクの値が所定値を超えたか否かを判定する(ステップS105)。提案部134は、リスクの値が所定値を超えていないと判定した場合には(ステップS105;No)、ステップS101へと処理を戻す。一方、提案部134は、リスクの値が所定値を超えたと判定した場合には(ステップS105;Yes)、処理対象の利用者に対応する交換者に対して、吸収性物品の交換を提案する(ステップS106)。
【0141】
〔9.その他の実施形態〕
排泄状態推定部133は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、吸収性物品を着用する利用者の排便時期(排便するタイミング)を予測してもよい。以下、係る利用者を利用者U1として説明する。例えば、排泄状態推定部133は、センサ情報のうち、利用者U1が着用する吸収性物品に排泄された便に関する情報(便が吸収性物品内に排泄された時間、排泄された便の状態(柔らかさ、水分含有量、色、消化具合等)、排泄された便の量等)に基づいて、利用者U1の排便時期を予測する。
【0142】
また、リスク推定部132は、取得部131により取得されたセンサ情報に基づいて、上記のようにして排泄状態推定部133により予測された排便時期において排便されたときの排泄漏れリスクを推定する。例えば、リスク推定部132は、排泄状態推定部133により予測された排便時期における利用者U1の身体的な情報(体動や体位等)に基づいて、この排便時期において排便されたときの排泄漏れリスクを推定する。
【0143】
一例を示すと、リスク推定部132は、排泄状態推定部133により予測された排便時期における利用者U1の体動に関する情報(例えば、体動量)や、体位を推定する。そして、リスク推定部132は、このように推定した身体的な情報に基づいて、予測された排便時期において排便されたときの排泄漏れリスクを推定する。例えば、リスク推定部132は、利用者U1に対応する「状態情報の履歴(加速度)」に基づいて、利用者U1が係る時間帯においてどの程度動いている傾向にあるかを特定する。また、リスク推定部132は、利用者U1に対応する「状態情報の履歴(姿勢)」に基づいて、利用者U1がどのような体位の傾向にあるかを特定する。
【0144】
ここで、予測された排便時期が深夜の時間帯であると仮定し、また、リスク推定部132は、「状態情報の履歴(加速度)」により、利用者U1は、日中の体動量は多いが就寝後(深夜の時間帯)は安静にしている傾向にあることを特定したとする。係る場合、リスク推定部132は、一日の平均の体動量が多くても、予測された排便時期(深夜の時間帯)での体動量は少ないとの判断から、例えば、
図2で説明したようにして推定した排泄漏れリスクよりも低い値の排泄漏れリスクを推定する。
【0145】
また、他の例として、リスク推定部132は、「状態情報の履歴(加速度)」により、利用者U1は、通常は体動量が少ないが、排便後に吸収性物品が気になり、吸収性物品を触る、足を動かす等といったように体動用が増加する傾向にあることを特定したとする。係る場合、リスク推定部132は、一日の平均の体動量が少なくても、予測された排便時期での体動量は多いとの判断から、例えば、
図2で説明したようにして推定した排泄漏れリスクよりも高い値の排泄漏れリスクを推定する。
【0146】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、排便された時間帯、あるいは、排便されると予測される時間帯における利用者の体動や姿勢の傾向を特定することで、排泄漏れリスクをより高精度に推定することができるようになる。
【0147】
また、決定部135は、リスク推定部132によって推定されたリスクに応じて、スケジュールの決定を行い、そして、提案部134は、推定されたリスクやスケジュールを含む提案を行う。すなわち、提案部134は、利用者に対する介護やケアに関して提案する提案情報を出力させる。具体的には、提案部134は、利用者に対する介護やケアに関して提案する提案情報が、交換者の端末装置10に表示されるよう出力させる。また、例えば、予測された排便時期に排便がされると、第1センサSN1は、排便を検知し、交換者に通知する。
【0148】
このように、排便時期が予測や予測された排便時時期に基づく提案が行われ、また、予測された時期に排便が行われたとすると、交換者は、すぐに吸収性物品の交換を実施することができるようになる。このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、吸収性物品から排便が漏れるリスクを効果的に減らすことができる。
【0149】
なお、スケジュールの表示は、各介護者の所持する端末装置10上に表示されてもよいが、他の端末装置、例えば各介護者のスケジュールを管理している端末装置等に表示されてもよい。また、排泄予測の結果や排泄検知結果の出力方法としては、端末装置10の画面に表示させる方法以外にも、端末装置10から音声や光を出力させる方法や、端末装置10を振動させる方法が挙げられる。
【0150】
また、予測された排便時期とは異なる時期に排便が検知された場合、排便検知結果の出力方法として、通常と異なる出力方法が採用されてもよい。例えば、通常の出力方法は画面表示のみであるとすると、予測された排便時期とは異なる時期に排便が検知された場合、通常の出力方法に対して音声出力が付加されてもよい。また、予測された排便時期とは異なる時期に排便が検知された場合、通常の振動パターンとは異なる振動のパターン(例えば、振動の強弱を変更)で端末装置10が振動させられてもよい。このように、提案部134は、状況に合わせて、その状況に応じた個別の出力方法を採用して、端末装置10に対して提案を行う。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、例えば、介護者に対して、予定されていない交換にすぐに気づかせることができる。また、この結果、介護者は、排便に対して臨機応変に対処(すぐに交換に向かう、他の介護者へ通知して交換に行ってもらう等)することができるようになる。
【0151】
〔10.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0152】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0153】
〔11.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0154】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0155】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0156】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0157】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0158】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現することとなる。
【符号の説明】
【0159】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
120 記憶部
121 利用者データベース
122 交換者データベース
130 制御部
131 取得部
132 リスク推定部
133 排泄状態推定部
134 提案部
135 決定部