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▶ ブルックス オートメーション ユーエス、エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-02
(45)【発行日】2024-02-13
(54)【発明の名称】基板搬送装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240205BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20240205BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
【請求項の数】 45
(21)【出願番号】P 2020549654
(86)(22)【出願日】2019-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-11
(86)【国際出願番号】 US2019022768
(87)【国際公開番号】W WO2019178600
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】16/354,954
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/644,053
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522041444
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション ユーエス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビュシエール、クリストファー エー
(72)【発明者】
【氏名】タシジャン、ブレイク アール
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-503666(JP,A)
【文献】実開昭60-087692(JP,U)
【文献】実開平03-029746(JP,U)
【文献】特開2014-240677(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
捻れ運動駆動部材であって、前記捻れ運動駆動部材の回転軸を囲繞する外周面を有する捻れ運動駆動部材と、
本体部、および前記本体部に回転可能に連結されるベアリングカラーを含む捻れ運動従動部材であって、前記捻れ運動従動部材は、寸法略不変インターフェースによって、前記捻れ運動駆動部材に連結され、前記ベアリングカラーは、前記外周面が全体として前記ベアリングカラーに対して自由であるように、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面から切り離される、捻れ運動従動部材と
を備える基板搬送装置。
【請求項2】
前記ベアリングカラーは、前記寸法略不変インターフェースから切り離される、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記捻れ運動駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、前記捻れ運動従動部材は、従動部材位置基準面を有し、前記駆動部材位置基準面および前記従動部材位置基準面は、前記捻れ運動駆動部材および前記捻れ運動従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記寸法略不変インターフェースは、前記寸法略不変インターフェースによる前記捻れ運動駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記捻れ運動従動部材の前記従動部材位置基準面との係合が、前記捻れ運動従動部材および前記捻れ運動駆動部材の両方に対する前記寸法略不変インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、前記捻れ運動駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記捻れ運動従動部材の前記従動部材位置基準面を補完する構成を有する、請求項3記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記基板搬送装置は、前記捻れ運動従動部材を前記捻れ運動駆動部材に連結するように構成されるトルクバーをさらに備え、前記寸法略不変インターフェースは、前記トルクバー上に配置され、前記捻れ運動駆動部材および前記捻れ運動従動部材に同時に係合し、前記捻れ運動駆動部材から前記捻れ運動従動部材への捻れ力の伝達をもたらす、請求項3記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記トルクバーは、第1端部、第2端部、および前記第1端部と前記第2端部との間に配置されるスラスト面を含み、前記スラスト面は、前記寸法略不変インターフェースの少なくとも一部を画定し、前記捻れ運動駆動部材の前記駆動部材位置基準面に係合するように構成される、請求項5記載の基板搬送装置。
【請求項7】
前記第1端部は、第1くさび面を含み、前記第2端部は、第2くさび面を含み、前記第1くさび面および前記第2くさび面は、前記寸法略不変インターフェースを前記従動部材位置基準面に対して着座させ、付勢部材の端部制御面に予圧付与するために、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれと係合するように構成される、請求項6記載の基板搬送装置。
【請求項8】
前記寸法略不変インターフェースは、前記捻れ運動従動部材前記捻れ運動駆動部材に連結する略無摩擦継手である、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項9】
前記捻れ運動駆動部材の前記外周面は、前記ベアリングカラーが、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面を囲繞するが、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面に連結されないように、全体的に自由表面である、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項10】
前記捻れ運動従動部材は、プーリである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項11】
前記基板搬送装置は、前記プーリに接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手をさらに備える、請求項10記載の基板搬送装置。
【請求項12】
前記捻れ運動従動部材は、アームリンクである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項13】
前記捻れ運動駆動部材は、駆動シャフトである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項14】
前記捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの駆動シャフトである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項15】
前記捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの内側駆動シャフトまたは外側駆動シャフトのうちの1つである、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項16】
前記基板搬送装置は、アームリンクハウジングをさらに備え、前記捻れ運動従動部材は、前記本体部を前記ベアリングカラー上に着座させる少なくとも1つの軸受けをさらに備え、前記少なくとも1つの軸受けの軸受レースは、前記アームリンクハウジングに従属し、前記捻れ運動駆動部材から独立する、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項17】
前記ベアリングカラーは、前記捻れ運動駆動部材から独立する前記アームリンクハウジングに従属する、請求項16記載の基板搬送装置。
【請求項18】
前記寸法略不変インターフェースは、前記捻れ運動駆動部材から前記捻れ運動従動部材に付与されるトルクの各方向に対して剛性かつ略不変である、請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項19】
前記寸法略不変インターフェースは、付与される方向における最大トルクにて、およびトルクの過渡の間中、剛性かつ略不変であり、付与されるトルクの前記方向は、反対の適用される方向に、別の最大トルクへと切り替えられる、請求項18記載の基板搬送装置。
【請求項20】
捻れ運動駆動部材であって、前記捻れ運動駆動部材の回転軸の周りに外周面を有する捻れ運動駆動部材と、
本体部、および前記本体部に回転可能に連結されるベアリングカラーを含む捻れ運動従動部材であって、前記捻れ運動従動部材は、寸法略不変インターフェースによって、前記捻れ運動駆動部材に連結され、前記ベアリングカラーは、前記外周面が全体として前記ベアリングカラーから解放されるように、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面から自由である、捻れ運動従動部材と
を備える基板搬送装置。
【請求項21】
ベアリングカラーおよび本体部を含む捻れ運動従動部材を設けること
を含む方法であって、
前記捻れ運動従動部材は、寸法略不変インターフェースにより、捻れ運動駆動部材に連結され、前記ベアリングカラーは、前記捻れ運動駆動部材の外周面が全体として前記ベアリングカラーに対して自由であるように、前記捻れ運動駆動部材の外周面から切り離される、
方法。
【請求項22】
前記ベアリングカラーは、前記寸法略不変インターフェースから切り離される、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記捻れ運動駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、前記捻れ運動従動部材は、従動部材位置基準面を有し、前記駆動部材位置基準面および前記従動部材位置基準面は、前記捻れ運動駆動部材および前記捻れ運動従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである、請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記寸法略不変インターフェースは、前記寸法略不変インターフェースによる前記捻れ運動駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記捻れ運動従動部材の前記従動部材位置基準面との係合が、前記捻れ運動従動部材および前記捻れ運動駆動部材の両方に対する前記寸法略不変インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、前記捻れ運動駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記捻れ運動従動部材の前記従動部材位置基準面を補完する構成を有する、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記捻れ運動従動部材を前記捻れ運動駆動部材に連結するように構成されるトルクバーを設けることと、前記捻れ運動駆動部材および前記捻れ運動従動部材を同時に、前記トルクバー上に配置される前記寸法略不変インターフェースと係合させることと、前記捻れ運動駆動部材から前記捻れ運動従動部材への捩れ力の伝達をもたらすこととをさらに含む、請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記寸法略不変インターフェースは、前記捻れ運動従動部材前記捻れ運動駆動部材に連結する略無摩擦継手である、請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記捻れ運動駆動部材の前記外周面は、前記ベアリングカラーが、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面を囲繞するが、前記捻れ運動駆動部材の前記外周面に連結されないように、全体的に自由表面である、請求項21記載の方法。
【請求項28】
前記方法は、少なくとも1つの軸受けにより、前記本体部を前記ベアリングカラー上に着座させることをさらに含み、前記少なくとも1つの軸受けの軸受レースは、アームリンクハウジングに従属し、前記捻れ運動駆動部材から独立する、請求項21記載の方法。
【請求項29】
ツールフレームと、
前記ツールフレームに接続される基板搬送部と
を備える基板処理ツールであって、
前記基板搬送部は、
前記ツールフレームに対して回転し、トルクを発生させるように、移動可能に接続される回転駆動部材と、
前記回転駆動部材に接続される回転従動部材であって、前記回転従動部材は、前記回転駆動部材から前記回転従動部材に付与される前記トルクにより、前記ツールフレームに対する回転駆動部材の運動に従動するように、前記回転駆動部材に接続される、回転従動部材と、
前記回転駆動部材と前記回転従動部材との間の、接触式トルク伝達インターフェースを有する回転トルク伝達継手であって、前記接触式トルク伝達インターフェースは、剛性の略非滑り性インターフェースであり、前記剛性の略非滑り性インターフェースは、略非摩擦伝達により、前記回転駆動部材から前記回転トルク伝達継手を横切って前記回転従動部材への、前記トルクの双方向性のトルク伝達をもたらすように、前記接触式トルク伝達インターフェースにて所定の再現可能な双方向性の剛性および略非滑り性の接触を前記剛性の略非滑り性インターフェースが有するように構成される、回転トルク伝達継手と
を有する、
基板処理ツール。
【請求項30】
前記回転従動部材は、前記回転駆動部材が前記回転従動部材の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に前記回転駆動部材の内部に位置する、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項31】
前記回転駆動部材は、前記回転従動部材が前記回転駆動部材の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に前記回転従動部材の内部に位置する、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項32】
前記基板搬送は、高精度運動基板搬送装置である、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項33】
前記高精度運動基板搬送装置は、25μmの、または25μmよりも小さい運動の再現可能な正確性を有する高精度運動を有する、請求項32記載の基板処理ツール。
【請求項34】
前記回転駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、前記回転従動部材は、従動部材位置基準面を有し、前記駆動部材位置基準面および前記従動部材位置基準面は、前記回転駆動部材および前記回転従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項35】
前記接触式トルク伝達インターフェースは、前記接触式トルク伝達インターフェースによる前記回転駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記回転従動部材の前記従動部材位置基準面との係合が、前記回転従動部材および前記回転駆動部材の両方に対する前記接触式トルク伝達インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、前記回転駆動部材の前記駆動部材位置基準面、および前記回転従動部材の前記従動部材位置基準面を補完する構成を有する、請求項34記載の基板処理ツール。
【請求項36】
前記回転トルク伝達継手は、第1端部、第2端部、および前記第1端部と前記第2端部との間に配置されるスラスト面を含み、前記スラスト面は、前記接触式トルク伝達インターフェースの少なくとも一部を画定し、前記回転駆動部材の駆動部材位置基準面に係合するように構成される、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項37】
前記第1端部は、第1くさび面を含み、前記第2端部は、第2くさび面を含み、前記第1くさび面および前記第2くさび面は、従動部材位置基準面に対して前記回転トルク伝達継手を着座させ、付勢部材の端部制御面に予圧付与するために、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれと係合するように構成される、請求項36記載の基板処理ツール。
【請求項38】
前記第1付勢部材および前記第2付勢部材のそれぞれは、前記第1くさび面および前記第2くさび面のそれぞれの1つに係合するためのくさび係合面を含み、付勢部材のそれぞれと前記第1端部および前記第2端部との間の係合は、前記付勢部材を着座させ、補剛する、請求項37記載の基板処理ツール。
【請求項39】
実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、前記回転駆動部材から前記接触式トルク伝達インターフェースを横切って捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、前記回転駆動部材から前記回転トルク伝達継手の前記スラスト面へ、ならびに前記第1端部および前記第2端部のそれぞれの端部制御スラストインターフェースから前記回転従動部材へ、圧縮荷重が伝達される、請求項38記載の基板処理ツール。
【請求項40】
各付勢部材は、反作用荷重がピンにより前記回転従動部材に伝達されるように、前記回転従動部材にピン留めされる、請求項39記載の基板処理ツール。
【請求項41】
前記回転駆動部材の外周面は、前記回転従動部材が、前記回転駆動部材の前記外周面を囲繞するが、前記回転駆動部材の前記外周面に連結されないように、全体的に自由表面である、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項42】
前記回転従動部材は、プーリである、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項43】
前記基板処理ツールは、前記プーリに接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手をさらに備える、請求項42記載の基板処理ツール。
【請求項44】
前記接触式トルク伝達インターフェースは、前記回転駆動部材から前記回転従動部材に付与される前記トルクの各方向に対して剛性かつ略不変である、請求項29記載の基板処理ツール。
【請求項45】
前記接触式トルク伝達インターフェースは、付与される方向の最大トルクにおいて、およびトルクの過渡の間中、剛性かつ略不変であり、付与されるトルクの方向は、反対の付与される方向に、別の最大トルクへと切り替えられる、請求項29記載の基板処理ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年3月16日に出願された米国仮特許出願第62/644,053号の利益を主張する通常出願であって、その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
例示的実施形態は、概して、自動化された処理装置に関し、より具体的には、基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、半導体処理基板は、所定の位置内の処理位置に設置される。基板は、基板搬送装置によって、所定の位置に設置される。これらの基板搬送装置は、所定の位置における基板の再現可能な設置を可能にする駆動システム(たとえば、モータ、プーリ、ベルト、バンドなど)を有して構成される。たとえば、従来の基板搬送装置は、概して、約100μmの再現性で基板を設置する。しかし、技術の進歩に伴って基板上の特徴部がよりいっそう複雑になるにつれて、従来の基板搬送装置の設置精度は、ますます複雑となる特徴部に対応する望ましい精度で基板を処理位置に繰り返し設置するためには十分でない可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
たとえば、駆動部とアームリンクとの間におけるモータヒステリシスの影響を実質的に制限するために、基板搬送部のエンドエフェクタを駆動部と接続する略不変の剛性トルク継手を基板搬送部に設けることは有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
開示される実施形態の前述の態様および他の特徴を、添付の図面に関連して、以下の記述にて説明する。
【0006】
図1A】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1B】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1C】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1D】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1E】開示される実施形態の態様による図1A~1Dの基板処理装置の一部の概略図である。
図1F】開示される実施形態の態様による図1A~1Dの基板処理装置の一部の概略図である。
図1G】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1H】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1I】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1J】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1K】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1L】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図1M】開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。
図2A】開示される実施形態の態様による基板搬送駆動セクションの一部の概略図である。
図2B】開示される実施形態の態様による基板搬送駆動セクションの一部の概略図である。
図2C】開示される実施形態の態様による基板搬送駆動セクションの一部の概略図である。
図2D】開示される実施形態の態様による基板搬送駆動セクションの一部の概略図である。
図3A】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図3B】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図3C】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図3D】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図3E】開示される実施形態の態様による搬送アームの概略図である。
図4】開示される実施形態の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5】開示される実施形態の態様による、図1~4に図示される基板搬送装置の様々な態様を表す一部の概略図である。
図6A】開示される実施形態の態様による、図4に図示される基板搬送装置の一部の概略図の斜視図である。
図6B】開示される実施形態の態様による、図4に図示される基板搬送装置の一部の概略図の斜視図である。
図6C】開示される実施形態の態様による、図4に図示される基板搬送装置の一部の概略図の斜視図である。
図7】開示される実施形態の態様による、図5に図示される基板搬送装置の一部の断面立面概略図である。
図8】開示される実施形態の態様による、図5に図示される基板搬送装置の一部の拡大された部分断面立面概略図である。
図9】開示される実施形態の態様による、図5に図示される基板搬送装置の一部の拡大された部分断面立面概略図である。
図10】開示される実施形態の態様による、図1~4に図示される基板搬送装置の様々な態様を表す一部の平面概略図である。
図11】開示される実施形態の態様による、図10に図示される基板搬送装置の一部の部分断面立面概略図である。
図12A】開示される実施形態の態様による、図5および図10に図示される基板搬送装置の一部の概略図である。
図12B】開示される実施形態の態様による、図5および図10に図示される基板搬送装置の一部の概略図である。
図13】開示される実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送部の動作の方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1A~1Mは、開示される実施形態の態様による基板処理装置の概略図である。開示される実施形態の態様を図面に関連して説明するが、開示される実施形態の態様は、様々な形態で具体化され得ることが理解されるべきである。さらに、任意の適切なサイズ、形状または種類の要素または材料が使用されてもよい。
【0008】
開示される実施形態の態様は、基板搬送装置104Aの高精度運動をもたらす方法および装置を提供する(図4)。高精度運動は、基板搬送装置104Aに、既知の基板搬送装置に対し、基板の設置の再現性の向上を、そして特定の例においては、約100ミクロンより優れた基板の設置の再現性もたらす動きであり、それによって、基板搬送装置104Aのエンドエフェクタ、およびその上で担持される基板は、基板を設置する(または取り出す)ために、ウェハ搬送平面に沿って再現可能に伸長する。たとえば、以下においてさらに説明するように、開示される実施形態の態様は、基板搬送装置104Aのトルク継手に寸法略不変インターフェース500(図5)を含む基板搬送装置104Aを提供する。寸法略不変インターフェース500は、たとえば、基板搬送装置104Aの環境または他の動作条件により、(一貫性のない)影響を受ける可能性のある駆動システム内の摩擦継手(およびそれに固有の、一貫性のない、または再現不可能なばらつき)を実質的になくすことによって、基板搬送装置104Aの基板の設置の再現性および正確性を実質的に上昇させる。
【0009】
従来の基板搬送装置では、たとえば、膨張および収縮などの熱的影響、ロボット部品の摩耗、ロボット部品のずれ、モータヒステリシスなどにより引き起こされるロボットの性能の変動が、たとえば、処理ステーション130からの基板Sの設置および取り出しにおける再現性のエラーの原因となり得る。たとえば、ロボットアームは、処理中に温度変化に曝されるときに、(他の熱的影響および/または他の変動の中でも)熱膨張および熱収縮を受ける可能性がある。これらの温度変化は、エンドエフェクタの中央揃えされた位置(たとえば、所定の基板保持位置)がオフセットされるか、または位置変動ΔPVを有するように、ロボットアームの位置決めに影響を及ぼす。たとえば、搬送アーム315’(図4)のこれらの可変性を低減し、再現性および正確性を向上させるために、搬送アーム315’の基板搬送装置104Aの回転駆動部材と回転従動部材との間の継手(たとえば、トルク継手)は、寸法略不変インターフェース500(図5)と連結されてもよく、寸法略不変インターフェース500は、その略不変インターフェースによって、(「バング-バング(bang-bang)」制御を備えた定格モータτまたは最大モータの適用による最適軌道を含むすべての経路および軌道に沿った)アーム運動の最大範囲に亘り、再現性を提供する。アーム運動の範囲および軌道の適切な例は、2016年12月13日発行の、「TIME-OPTIMAL TRAJECTORIES FOR ROBOTIC TRANSFER DEVICES」と題される米国特許第9,517,558号明細書(その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているが、開示される実施形態は、任意の適切な軌道に適用可能である。以下においてさらに説明するように、寸法略不変インターフェース500は、略非摩擦トルク伝達によって、回転駆動部材と回転従動部材との間の、(アーム運動制御中のすべてのトルクの過渡に対し、およびそのトルクの過渡に亘る)総トルクのトルク伝達をもたらすための、剛性の、略非滑り性インターフェースである。
【0010】
たとえば、半導体ツールステーションなどの、開示される実施形態の態様による処理装置100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100Hが示される。半導体ツールステーションが図中に示されるが、本明細書において説明する、開示される実施形態の態様は、トルク継手を使用する任意のツールステーションまたは応用例に適用されてもよい。一態様では、処理装置100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H、100Iは、クラスタツール配置を有して示され(たとえば、基板保持ステーションが中央チャンバに接続されている)、一方、他の態様では、処理装置は、(その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる)2013年3月19日に発行された、「Linearly Distributed Semiconductor Workpiece Processing Tool」と題される米国特許第8,398,355号明細書に記載されるもののような線形に配置されたツール100L、100Mであってもよいが、開示される実施形態の態様は、任意の適切なツールステーションに適用されてもよい。装置100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H、100Iは、概して、大気フロントエンド101、少なくとも1つの真空ロードロック102、102A、102B、102Cおよび真空バックエンド103を含む。少なくとも1つの真空ロードロック102、102A、102B、102Cは、任意の適切な配置で、フロントエンド101および/またはバックエンド103の任意の適切な(1つまたは複数の)ポートまたは(1つまたは複数の)開口部に連結されてもよい。たとえば、一態様では、1つまたは複数のロードロック102、102A、102B、102Cは、図1B~1Dおよび1G~1Kに見られるように、共通の水平面上において横並び配置で配置されてもよい。他の態様では、1つまたは複数のロードロックは、少なくとも2つのロードロック102A、102B、102C、102Dが、図1Eに示すように、行(たとえば互いに離間した水平面)および列(たとえば互いに離間した垂直面)をなして配置されるように、グリッド形式で配置されてもよい。さらに他の態様では、1つまたは複数のロードロックは、図1Aに示すような、単一の一列のロードロック102であってもよい。さらに別の態様では、少なくとも1つロードロック102、102Eは、図1Fに示すような、積層された一列の配置で配置されてもよい。ロードロックは、搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fの端部100E1または面100F1上で図示されているが、他の態様では、1つまたは複数のロードロックは、搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fの、任意の数の側部100S1、100S2、端部100E1、100E2または面100F1~100F8上に配置されてもよいことが理解されるべきである。少なくとも1つロードロックのそれぞれは、また、1つまたは複数のウェハ/基板載置平面WRP(図1F)を含んでもよく、載置平面にて、基板は、それぞれのロードロック内で適切な支持部上に保持される。他の態様では、ツールステーションは、任意の適切な構成を有してもよい。フロントエンド101、少なくとも1つのロードロック102、102A、102B、102C、およびバックエンド103のそれぞれの構成要素は、たとえば、クラスタ型アーキテクチャ制御などの任意の適切な制御アーキテクチャの一部であってもよい制御装置110に接続されてもよい。制御システムは、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、2011年3月8日に発行された、「Scalable Motion Control System」と題される米国特許第7,904,182号明細書に記載されるものなどの、主制御装置(一態様では制御装置110であってもよい)、クラスタ制御装置、および自律型遠隔制御装置を有する閉ループ制御装置であってもよい。他の態様では、任意の適切な制御装置および/または制御システムが利用されてもよい。
【0011】
一態様では、フロントエンド101は、概して、ロードポートモジュール105、および、たとえば、イクイップメントフロントエンドモジュール(EFEM)などのミニエンバイロメント106を含む。ロードポートモジュール105は、300mmロードポートのSEMI規格E15.1、E47.1、E62、E19.5またはE1.9、前開き型または底開き型ボックス/ポッドおよびカセットに適合した、ボックスオープナー/ローダーツール標準(BOLTS)インターフェースであってもよい。他の態様では、ロードポートモジュールは、200mmウェハ/基板インターフェース、450mmウェハ/基板インターフェース、または、たとえば、より大型もしくはより小型の半導体ウェハ/基板、平面パネルディスプレイのための平面パネル、ソーラパネル、焦点板、他の任意の適切な物体のような、他の任意の適切な基板インターフェースとして構成されてもよい。図1A~1D、1J、および1Kには3つのロードポートモジュール105が示されているが、他の態様では、任意の適切な数のロードポートモジュールが、フロントエンド101に組み込まれてもよい。ロードポートモジュール105は、オーバーヘッド型搬送システム、無人搬送車、有人搬送車、レール型搬送車、または他の任意の適切な搬送手段から、基板キャリアまたはカセットCを受容するように構成されていてもよい。ロードポートモジュール105は、ロードポート107を通じて、ミニエンバイロメント106と接合してもよい。ロードポート107は、基板カセットとミニエンバイロメント106との間で、基板の通過を可能にしてもよい。ミニエンバイロメント106は、概して、本明細書において説明する1つまたは複数の開示される実施形態の態様を組み込んでもよい、任意の適切な移送ロボット108を含む。一態様では、ロボット108は、たとえば、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、1999年12月14日に発行された米国特許第6,002,840号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、および2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に記載されるもののようなトラック搭載ロボットであってもよい。他の態様では、ロボット108は、バックエンド103に対して本明細書において説明するものに実質的に類似であってもよい。ミニエンバイロメント106は、複数のロードポートモジュール間での基板移送のための、制御されたクリーンゾーンを提供してもよい。
【0012】
少なくとも1つの真空ロードロック102、102A、102B、102Cは、ミニエンバイロメント106とバックエンド103との間に位置してもよく、ミニエンバイロメント106およびバックエンド103に接続されてもよい。他の態様では、ロードポート105は、少なくとも1つロードロック102、102A、102B、102C、または搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fに実質的に直接連結されてもよく、基板キャリアCは、搬送チャンバ125A、125B、125C、125Dの真空へと真空引きされ、基板は、基板キャリアCと、ロードロックまたは移送チャンバとの間で直接移送される。この態様では、基板キャリアCは、搬送チャンバの処理真空が基板キャリアC内へと延びるように、ロードロックとして機能してもよい。理解できるように、基板キャリアCが、適切なロードポートを通してロードロックに実質的に直接連結される場合、基板を基板キャリアCへ、および基板キャリアCから移送するために、任意の適切な移送装置が、ロードロック内に設けられてもよい、またはキャリアCへのアクセスを有してもよい。なお、本明細書において使用される真空という用語は、基板が処理される、10-5Torr以下のような高真空を意味してもよい。少なくとも1つのロードロック102、102A、102B、102Cは概して、大気および真空スロットバルブを含む。ロードロック102、102A、102Bの(および処理ステーション130のための)スロットバルブは、大気フロントエンドから基板を搭載した後に、ロードロック内を排気するために使用され、窒素などの不活性ガスを用いてロック内に通気するときに、搬送チャンバ内の真空を維持するために使用される環境隔離を提供してもよい。本明細書において説明するように、処理装置100A、100B、100C、100D、100E、100F(および線形の処理装置100G、100H)のスロットバルブは、少なくとも処理ステーション130、および搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fに連結されるロードロック102、102A、102B、102Cへの、ならびにそれらからの基板の移送に対応するために、同一平面上に、もしくは垂直方向に積み重なった別々の平面上に位置してもよく、または、(ロードポートに関して既に説明したように)同一平面上に位置するスロットバルブおよび垂直方向に積み重なった別々の平面上に位置するスロットバルブの組合せであってもよい。少なくとも1つのロードロック102、102A、102B、102C(および/またはフロントエンド101)は、また、基板の基準を、処理のための所望の位置に位置合わせするためのアライナ、または他の任意の適切な基板測定機器を含んでもよい。他の態様では、真空ロードロックは、処理装置の任意の適切な場所に設置されていてもよく、任意の適切な構成を有していてもよい。
【0013】
真空バックエンド103は、概して、搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125F、1つまたは複数の処理ステーションまたはたモジュール130、および本明細書において説明する、1つまたは複数の開示される実施形態の態様を含んでもよい1つまたは複数の搬送ロボットを含む任意の適切な数の基板搬送装置104を含む。搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fは、たとえば、SEMI規格E72ガイドラインに準拠する任意の適切な形状およびサイズを有してもよい。基板搬送装置104および1つまたは複数の搬送ロボットは、以下において説明され、ロードロック102、102A、102B、120Cと(またはロードポートに位置するカセットCと)、様々な処理ステーション130との間で基板を搬送するために、少なくとも部分的に、搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125F内に位置してもよい。一態様では、基板搬送装置104は、基板搬送装置104がSEMI規格E72ガイドラインに準拠するように、モジュラユニットとして搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fから取り外し可能であってもよい。
【0014】
処理ステーション130は、様々な、成膜、エッチング、または他の種類の処理を通じて、基板上に電気回路または他の望ましい構造体を形成するために、基板に対して動作してもよい。典型的な処理は、限定されないが、プラズマエッチングまたは他のエッチング処理、化学蒸着(CVD)、プラズマ蒸着(PVD)、イオン注入などの注入、測定、急速熱処理(RTP)、乾燥細片原子層成膜(ALD)、酸化/拡散、窒化物の形成、真空リソグラフィ、エピタキシ(EPI)、ワイヤボンダ、および蒸発のような、真空を使用する薄膜処理、または他の真空圧を使用する薄膜処理を含む。搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fから処理ステーション130に、またはその逆に、基板を通過させることを可能にするために、処理ステーション130は、搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fに、スロットバルブSVを通してなど、任意の適切な方法で伝達可能に接続される。搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125FのスロットバルブSVは、対の(共通ハウジング内に位置するたとえば2つ以上の基板処理チャンバ)または横並びの処理ステーション130T1~130T8、単一の処理ステーション130Sおよび/または積み重ねられた処理モジュール/ロードロック(図1Eおよび1F)の接続を可能にするように配置されてもよい。以下においてさらに説明するように、基板搬送装置は、それぞれの処理装置内の処理に応じて基板搬送装置が曝される温度および圧力/真空の範囲および変化に亘り、再現性および正確性をもたらす。
【0015】
なお、移送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fに連結される処理ステーション130、ロードロック102、102A、102B、102C(またはカセットC)への、およびそれらからの基板の移送は、基板搬送装置104の1つまたは複数のアームが、基板搬送装置104の伸長および収縮軸Rに沿って、所定の処理ステーション130と位置合わせされるときに、行われてもよい。開示される実施形態の態様によると、1つまたは複数の基板は、個別に、または略同時に(たとえば、図1B、1C、1Dおよび1G~1Kに示すように、基板が横並びまたは縦並びの処理ステーションから取り出し/設置されるときなど)それぞれの所定の処理ステーション130に移送されてもよい。一態様では、基板搬送装置104は、ブームアーム143(たとえば図1Dおよび1G~1I参照)上に取り付けられてもよく、ブームアーム143は、単一のブームリンクもしくは複数のブームリンク121、122、または、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、「Processing Apparatus」と題され、2013年10月18日に出願された米国仮特許出願第61/892,849号明細書、「Processing Apparatus」と題され、2013年11月15日に出願された米国仮特許出願第61/904,908号明細書、「Substrate Processing Apparatus」と題され、2013年2月11日に出願された国際出願第PCT/US13/25513号明細書などに記載される線形キャリッジ144を有する。
【0016】
次に図1Lを参照すると、ツールインターフェースセクション2012が、概して搬送チャンバ3018の長手方向軸Xに(たとえば内向きに)向くが、長手方向軸Xからずれるように、ツールインターフェースセクション2012が搬送チャンバモジュール3018に取り付けられている、線形ウェハ処理システム100Gの概略平面図が示されている。搬送チャンバモジュール3018は、すでに参照により本明細書に組み込まれた、米国特許第8,398,355号明細書に記載されたように、他の搬送チャンバモジュール3018A、3018I、3018Jを接続部2050、2060、2070に取り付けることによって、任意の適切な方向に延長されてもよい。各搬送チャンバモジュール3018、3018A、3018I、3018Jは、ウェハを、処理システム100Gの全体に亘って、および、たとえば、処理モジュールPMの内外へ搬送するために、本明細書において説明する、開示される実施形態の1つまたは複数の態様を含んでもよい、任意の適切なウェハ搬送部2080を含んでいる。理解できるように、各チャンバモジュールは、隔離された、または制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄空気、真空)を維持することが可能であってもよい。
【0017】
図1Mを参照すると、線形搬送チャンバ416の長手方向軸Xに沿った、例示的な処理ツール100Hの概略的な立面図が示されている。図1Mに示される、開示される実施形態の態様では、ツールインターフェースセクション12は典型的に、搬送チャンバ416に接続されてもよい。この態様では、インターフェースセクション12は、ツール搬送チャンバ416の一方の端部を画定してもよい。図1Mに見られるように、搬送チャンバ416は、たとえば、インターフェースステーション12から反対の端部に、別のワークピース進入/退出ステーション412を有していてもよい。他の態様では、搬送チャンバからワークピースを挿入/除去するための、他の進入/退出ステーションが設けられてもよい。一態様では、インターフェースセクション12および進入/退出ステーション412は、ツールからのワークピースの搭載および取出しを可能にしてもよい。他の態様では、ワークピースは、一方の端部からツールに搭載され、他方の端部から取り除かれてもよい。一態様では、搬送チャンバ416は、1つまたは複数の搬送チャンバモジュール18B、18iを有してもよい。各チャンバモジュールは、隔離された、または制御された雰囲気(たとえば、N2、清浄空気、真空)を保持することが可能であってもよい。既に述べられたように、図1Mに示される搬送チャンバ416を形成する搬送チャンバモジュール18B、18i、ロードロックモジュール56A、56、およびワークピースステーションの構成/配置は例示的なものに過ぎず、他の態様では、搬送チャンバは、任意の望ましいモジュール配置で配置された、より多くのまたはより少ないモジュールを有してもよい。示される態様では、ステーション412はロードロックであってもよい。他の態様では、ロードロックモジュールは、(ステーション412に類似の)端部進入/退出ステーションの間に設置されてもよく、または、隣の(モジュール18iに類似の)搬送チャンバモジュールは、ロードロックとして動作するように構成されてもよい。
【0018】
既に述べられたように、搬送チャンバモジュール18B、18iは、搬送チャンバモジュール18B、18iに設置され、本明細書において説明する、開示される実施形態の1つまたは複数の態様を含んでもよい1つまたは複数の対応する基板搬送装置26B、26iを有してもよい。それぞれの搬送チャンバモジュール18B、18iの基板搬送装置26B、26iは、搬送チャンバ内に線形に分散されたワークピース搬送システム420を提供するために連携してもよい。この態様では、基板搬送装置26Bは、一般的なSCARAアーム構成を有してもよい(他の態様では、搬送アームは、以下において説明するような、他の任意の所望の配置を有してもよい)。
【0019】
図1Mに示される、開示される実施形態の態様では、搬送装置26Bのアームおよび/またはエンドエフェクタは、取り出し/配置場所から素早くウェハを交換する搬送を可能にする、いわゆる迅速交換配置(fast swap arrangement)を提供するように配置されてもよい。基板搬送装置26Bは、任意の適切な数の自由度(たとえば、Z軸運動を伴う、肩および肘関節部の周りの独立回転)を各アームに提供するために、任意の適切な駆動セクション(たとえば、同軸配置駆動シャフト、並置駆動シャフト、水平方向に隣接するモータ、垂直方向に積み重ねられたモータなど)を有してもよい。図1Mに見られるように、この態様では、モジュール56A、56、30iは、搬送チャンバモジュール18Bと18iとの間に介在して設置されてもよく、適切な処理モジュール、(1つまたは複数の)ロードロック、(1つまたは複数の)バッファステーション、(1つまたは複数の)測定ステーション、または他の任意の望ましい(1つまたは複数の)ステーションを画定してもよい。たとえば、ロードロック56A、56、およびワークピースステーション30iなどの中間モジュールはそれぞれ、搬送チャンバの線形軸Xに沿った搬送チャンバの全長に亘って、ワークピースの搬送を可能にするために基板搬送装置と連携する静止型ワークピース支持部/棚56S1、56S2、30S1、30S2を有する。例として、(1つまたは複数の)ワークピースが、インターフェースセクション12によって、搬送チャンバ416に搭載されてもよい。(1つまたは複数の)ワークピースは、インターフェースセクションの基板搬送装置15を用いて、ロードロックモジュール56Aの(1つまたは複数の)支持部上に位置決めされてもよい。ロードロックモジュール56A内で、(1つまたは複数の)ワークピースは、モジュール18B内の基板搬送装置26Bによって、ロードロックモジュール56Aとロードロックモジュール56との間で移動させられてもよく、同様の連続的な方法で、(モジュール18i内の)基板搬送装置26iを用いて、ロードロック56とワークピースステーション30iとの間で、モジュール18i内の基板搬送装置26iを用いて、ステーション30iとステーション412との間で移動させられてもよい。(1つまたは複数の)ワークピースを反対の方向に移動させるために、この処理は全体的に、または部分的に逆行されてもよい。したがって、一態様では、ワークピースは、軸Xに沿って任意の方向に、および搬送チャンバに沿って任意の位置に移動させられてもよく、搬送チャンバと連通する任意の望ましいモジュール(処理モジュール、あるいは別のモジュール)に、または任意の望ましいモジュールから、搭載または取り出されてもよい。他の態様では、静止型ワークピース支持部または棚を有する中間搬送チャンバモジュールは、搬送チャンバモジュール18Bと18iの間には設けられない。そのような態様では、隣接する搬送チャンバモジュールの基板搬送装置は、搬送チャンバを通してワークピースを移動させるために、ワークピースを、1つのエンドエフェクタまたは1つの搬送アームから直接、別の基板搬送装置のエンドエフェクタまたは搬送アームへ受け渡してもよい。処理ステーションモジュールは、様々な、成膜、エッチング、または他の種類の処理を通じて、ウェハ上に電気回路または他の望ましい構造体を形成するために、ウェハに対し動作してもよい。ウェハが、搬送チャンバから処理ステーションに、またはその逆に、受け渡されることを可能にするために、処理ステーションモジュールは、搬送チャンバモジュールに接続される。図1Dに示された処理装置と類似の一般的特徴を有する処理ツールの適切な例は、既に参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第8,398,355号明細書に記載されている。
【0020】
次に、図2A、2B、2C、2Dを参照すると、一態様では、基板搬送装置104は、少なくとも1つの駆動セクション200、200A、200B、200C、および以下において説明するロボットアーム314、315、316、317、318などの、少なくとも1つのロボットアームを含む。なお、図示される基板搬送装置104は、例示的であり、他の態様では、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2014年12月12日出願の、「Substrate transport apparatus」と題された、米国特許出願第14/568,742号明細書に記載されるものに実質的に類似の、任意の適切な構成を有してもよい。1つまたは複数のロボットアーム314、315、316、317、318は、(1つまたは複数の)駆動シャフトの回転が、(1つまたは複数の)搬送アーム314、315、316、317、318のそれぞれの移動をもたらすように、本明細書において説明するように、任意の適切な接続部CNXにて駆動セクション200、200A~200Cの1つのそれぞれの駆動シャフトに連結されてもよい。以下において説明するように、一態様では、搬送アーム314、315、316、317、318は、駆動セクションとの接続部CNXにて1つの搬送アームを別の搬送アームと交換するように、複数の別個の交換可能搬送アーム314、315、316、317、318から交換可能である。
【0021】
少なくとも1つの駆動セクション200、200A、200B、200Cは、処理装置100A~100Hの任意の適切なフレームに取り付けられる。一態様では、上記のように、基板搬送装置104は、任意の適切な方法で、リニアスライド144またはブームアーム143(なお、ブームアームは、本明細書にて説明する本開示の1つまたは複数の態様を含んでもよい)に取り付けられてもよく、リニアスライドおよび/またはブームアーム143は、本明細書において説明する駆動セクション200、200A、200B、200Cに実質的に類似である駆動セクションを有する。少なくとも1つの駆動セクション200、200A、200B、200Cは、Z軸駆動部270および回転駆動セクション282のうちの1つまたは複数を収容するフレーム200Fを含む共通の駆動セクションを含んでもよい。フレーム200Fの内部200FIは、以下において説明するように任意の適切な方法で密閉されてもよい。一態様では、Z軸駆動部は、搬送アーム314、315、316、317、318をZ軸に沿って移動させるように構成される任意の適切な駆動部であってもよい。Z軸駆動部は、図2Aでは、スクリュー型駆動部として図示されるが、他の態様では、駆動部は、リニアアクチュエータ、ピエゾモータなど任意の適切なリニア駆動部であってもよい。回転駆動セクション282は、たとえばハーモニック駆動セクションのような、任意の適切な駆動セクションとして構成されてもよい。たとえば、回転駆動セクション282は、駆動セクション282が、たとえば、3つの同軸配置されるハーモニック駆動モータ280、280A、280Bを含んでいる図2Bに見られるもののような、任意の適切な数の、同軸配置されるハーモニック駆動モータ280を含んでもよい。他の態様では、駆動セクション282の駆動部は、横並びで位置してもよい、および/または共軸配置であってもよい。一態様では、図2Aに示す回転駆動セクション282は、駆動シャフト280Sを駆動するための1つのハーモニック駆動モータ280を含むが、しかし、他の態様では、駆動セクションは、たとえば、共軸駆動システムにおいて任意の適切な数の駆動シャフト280S、280AS、280BS(図2B)に対応する、任意の適切な数のハーモニック駆動モータ280、280A、280B(図2B)を含んでもよい。
【0022】
ハーモニック駆動モータ280は、磁性流体シール276、277の構成部品が、基板搬送装置104の望ましい回転Tおよび伸長R移動の間、十分な安定性および間隔で、中心に配置され、少なくとも部分的にハーモニック駆動モータ280により支持されるように、高容量出力軸受けを有してもよい。なお、磁性流体シール276、277は、以下において説明するように略同心の同軸シールを形成する複数の部分を含んでもよい。この例では、回転駆動セクション282は、上で説明したもの、および/またはその開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,845,250号明細書、米国特許第5,899,658号明細書、米国特許第5,813,823号明細書、および米国特許第5,720,590号明細書に記載されるものに実質的に類似であってもよい、1つまたは複数の駆動モータ280を収容するハウジング281を含む。磁性流体シール276、277は、駆動シャフト組立体の中の各駆動シャフト280S、280AS、280BSを密閉するような耐性を有し得る。一態様では、磁性流体シールは、設けられなくてもよい。たとえば、駆動セクション282は、搬送アームが動作する環境から実質的に密閉されるステータを有する駆動部を含んでもよく、一方で、ロータおよび駆動シャフトは、アームが動作する環境を共有する。磁性流体シールを有しておらず、開示される実施形態の態様に利用されてもよい駆動セクションの適切な例には、以下において説明するような密閉キャン配置(sealed can arrangement)を有し得るBrooks Automation、Inc.製のMagnaTran(登録商標)7およびMagnaTran(登録商標)8ロボット駆動セクションが含まれる。なお、(1つまたは複数の)駆動シャフト280S、280AS、280BSは、また、たとえば、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、2016年7月7日に出願され、2016年11月10日に米国特許第2016/0325440号明細書として公開された米国特許出願第15/110,130号明細書に記載されるもののような別の駆動セクション、任意の適切な位置エンコーダ、制御装置、および/または駆動セクション200、200A、200B、200Cに取り付けられる少なくとも1つの移送アーム314、315、316、317、318への接続のために駆動部組立体を、ワイヤ290または他の任意の適切なアイテムが通過することを可能にするために、中空構造(たとえば、駆動シャフトの中心に沿って長手方向に延びる孔を有する)を有してもよい。理解できるように、駆動セクション200、200A、200B、200Cの駆動モータのそれぞれは、各搬送アーム314、315、316、317、318のエンドエフェクタ314E、315E、316E、317E1、317E1、318E1、318E2の位置を判定するために、それぞれのモータの位置を検出するように構成される任意の適切なエンコーダを含んでもよい。
【0023】
一態様では、ハウジング281は、キャリッジ270Cに取り付けられてもよく、キャリッジ270Cは、Z軸駆動部270が、キャリッジ(およびその上に位置するハウジング281)をZ軸に沿って移動させるように、Z軸駆動部270に連結される。理解できるように、搬送アーム314、315、316、317、318が動作する制御雰囲気を、(気圧ATM環境内で動作してもよい)駆動セクション200、200A、200B、200Cの内部200FIから密閉するために、駆動セクション200、200A、200B、200Cは、上記の磁性流体シール276、277のうちの1つまたは複数、およびベローシール275を含んでもよい。ベローシール275は、フレーム200Fの内部200FIが、搬送アーム314、315、316、317、318が動作する制御雰囲気から隔離されるように、キャリッジ270Cに連結される一端部、およびフレーム200Fの任意の適切な部分に連結される他端部を有してもよい。
【0024】
他の態様では、上記のように、Brooks Automation、Inc.製のMagnaTran(登録商標)7およびMagnaTran(登録商標)8ロボット駆動セクションなど、搬送アームが磁性流体シールなしで動作する雰囲気から密閉されるステータを有する駆動部が、キャリッジ270C上に設けられてもよい。たとえば、図2Cおよび2Dも参照すると、回転駆動セクション282は、モータのステータが、搬送アームが動作する環境から密閉されるように構成され、一方で、モータのロータは、ロボットアームが動作する環境を共有するように構成される。図2Cを参照すると、3軸回転駆動セクション282が図示されている。この態様では、駆動シャフト280A、280AS、280BSのそれぞれに連結されるロータ280R’、280AR’、280BR’をそれぞれ有する3つのモータ280’、280A’、280B’が存在する。各モータ280’、280A’、280B’は、また、それぞれのキャンシール280SC、280ACS、280BCSにより、(1つまたは複数の)搬送アームが動作する雰囲気から密閉されてもよい、それぞれのステータ280S’、280AS’、280BS’を含む。理解できるように、駆動シャフト(および(1つまたは複数の)駆動シャフトが動作させる(1つまたは複数の)アーム)の位置を判定するために、任意の適切なエンコーダ/センサが設けられてもよい。理解できるように、一態様では、図2Cに図示されるモータの駆動シャフトは、ワイヤ290フィードスルーを可能にしなくてもよく、一方で、他の態様では、ワイヤが、たとえば、図2Cに図示されるモータの中空の駆動シャフトを通過されてもよいように、任意の適切なシールが設けられてもよい。
【0025】
図2Dに図示される駆動セクション200Cは、4つの駆動シャフト126S1~126S4が同軸に配置され、4つのモータ126M1~126M4が、入れ子状に同軸に配置されるような、4モータ入れ子状または同心構成を含む。たとえば、モータ126M1は、モータ126M2内に入れ子になり(たとえば、モータ126M2に径方向に囲繞される)、モータ126M3は、モータ126M4内に入れ子になる。入れ子状のモータ126M1、126M2は、入れ子状のモータ126M1、126M2が、入れ子状のモータ126M3、125M4の上方に同軸に配置されるように、入れ子状のモータ126M3、126M4に対して同軸に配置される。しかし、モータ126M1~126M4は、積み重ね配置、並置配置、または図2Dに示す同心配置などの任意の適切な配置を有してもよいことが理解されるべきである。他の態様では、モータは、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2011年8月30日発行の「Substrate Processing Apparatus with Motors Integral to Chamber Walls」と題される米国特許第8,008,884号明細書、および2012年10月9日発行の「Robot Drive with Magnetic Spindle Bearings」と題される米国特許第8,283,813号明細書に記載されるものに略類似である方法で、モータが互いに同心で入れ子状になる、薄型平面型または「パンケーキ」型ロボット駆動構成であってもよい。
【0026】
モータは、回転モータとして図示されているが、他の態様では、たとえば、直接駆動リニアモータ、リニア圧電モータ、リニア誘導モータ、リニア同期モータ、ブラシまたはブラシレスリニアモータ、リニアステッパモータ、リニアサーボモータ、リラクタンスモータなど、(1つまたは複数の)任意の適切なモータおよび/または(1つまたは複数の)適切な駆動伝達部が使用されてもよい。適切なリニアモータの例は、たとえば、その開示内容の全てが参照により本明細書に組み込まれる、2011年10月31日出願の「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題される米国特許出願第13/286,186号明細書、2011年6月13日出願の「Substrate Processing Apparatus」と題される米国特許出願第13/159,034号明細書、2011年3月8日発行の「Apparatus and Methods for Transporting and Processing Substrates」と題される米国特許第7,901,539号明細書、2012年10月23日発行の「Apparatus and Methods for Transporting and Processing Substrates」と題される米国特許第8,293,066号明細書、2013年4月16日発行の「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題される米国特許第8,419,341号明細書、2009年8月18日発行の「Substrate Processing Apparatus」と題される米国特許第7,575,406号明細書、および2011年6月14日発行の「Substrate Processing Apparatus」と題される米国特許第7,959,395号明細書に記載されている。
【0027】
次に図3A~3Eを参照すると、ブームアーム143および/または基板搬送装置104は、(1つまたは複数の)任意の適切なアームリンク機構を含んでもよい。アームリンク機構の適切な例は、たとえば、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、2013年4月16日に発行された米国特許第8,419,341号明細書、「Dual Arm Robot」と題され、2011年11月10日に出願された米国特許出願第13/293,717号明細書、および「Linear Vacuum Robot with Z Motion and Articulated Arm」と題され、2013年9月5日に出願された米国特許出願第13/861,693号明細書に見られる。開示される実施形態の態様では、各基板搬送装置104、ブームアーム143および/またはリニアスライド144の少なくとも1つの移送アームは、アッパーアーム315U、バンド駆動フォアアーム315Fおよびバンド拘束エンドエフェクタ315Eを含む従来のSCARAアーム315(水平多関節ロボットアーム)(図3C)型設計より、または伸縮式アーム設計もしくはデカルト線形スライドアーム314(図3B)など、他の任意の適切なアーム設計より導出され得る。搬送アームの適切な例は、たとえば、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、「Substrate Transport Apparatus with Multiple Movable Arms Utilizing a Mechanical Switch Mechanism」と題され、2008年5月8日に出願された米国特許出願第12/117,415号明細書、および2010年1月19日に発行された米国特許第7,648,327号明細書に見られる。
【0028】
移送アームの動作は、互いに独立してもよく(たとえば各アームの伸長/収縮が他のアームから独立している)、ロストモーションスイッチにより動作されてもよく、またはアームが少なくとも1つの共通駆動軸を共有するように、任意の適切な方法で動作可能にリンクされてもよい。さらに他の態様では、搬送アームは、フロッグレッグアーム316(図3A)構成、リープフロッグアーム317(図3E)構成、左右対称アーム318(図3D)構成など、他の任意の望ましい配置を有してもよい。搬送アームの適切な例は、その開示内容の全てが、参照により本明細書に組み込まれる、2001年5月15日に発行された米国特許第6,231,297号明細書、1993年1月19日に発行された米国特許第5,180,276号明細書、2002年10月15日に発行された米国特許第6,464,448号明細書、2001年5月1日に発行された米国特許第6,224,319号明細書、1995年9月5日に発行された米国特許第5,447,409号明細書、2009年8月25日に発行された米国特許第7,578,649号明細書、1998年8月18日に発行された米国特許第5,794,487号明細書、2011年5月24日に発行された米国特許第7,946,800号明細書、2002年11月26日に発行された米国特許第6,485,250号明細書、2011年2月22日に発行された米国特許第7,891,935号明細書、「Dual Arm Robot」と題され、2011年11月10日に出願された米国特許出願第13/293,717号明細書および「Coaxial Drive Vacuum Robot」と題され、2011年10月11日に出願された米国特許出願第13/270,844号明細書に見られる。なお、ブームアーム143は、基板搬送装置104がエンドエフェクタ315E、316E、317E1、317E1、318E1、318E2の代わりにブームアーム143に取り付けられる、搬送アーム314、315、316、317、318に実質的に類似である構成を有してもよい。理解できるように、(1つまたは複数の)搬送アーム314、315、316、317、318は、それぞれの駆動セクション200、200A、200B、200Cに、開示される実施形態の態様に従い、回転可能に連結され、それによって、それぞれの駆動セクション200、200A、200B、200Cは、駆動セクション200、200A、200B、200Cから搬送アーム314、315、316、317、318への略非摩擦のトルク伝達をもたらして、フレーム200Fまたは処理ツール100A~100Hの任意の適切なフレームなどのフレームに対する、搬送アーム314、315、316、317、318の関節運動をもたらす。以下においてより詳細に説明するように、制御装置110などの任意の適切な制御装置は、搬送アーム314、315、316、317、318の関節運動をもたらすように、駆動セクション200、200A、200B、200Cを駆動させるために、任意の適切な方法で駆動セクション200、200A、200B、200Cに連結される。
【0029】
次に図4を参照すると、開示される実施形態の態様による例示的な基板搬送装置104Aが図示される。基板搬送装置104Aは、図1A~1Dおよび1G~1Kに関して既に説明した基板搬送部104に略類似であり、処理装置100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100Hに関して既に説明したものなどの、任意の適切な大気環境または真空環境にて採用されてもよい。一態様では、基板搬送装置104Aは、上記の搬送チャンバ125A、125B、125C、125D、125E、125Fのいずれか1つに略類似であり得る例示的な搬送チャンバ125’内に、少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0030】
基板搬送装置104Aは、駆動セクション200’が内部に配置された基部400BAを含む。基板搬送装置104Aは、駆動セクション200’に回転可能に連結される搬送アーム315’をさらに含む。搬送アーム315’は、アッパーアーム401、フォアアーム402、およびエンドエフェクタ403を含む。なお、駆動セクション200’は、三軸駆動セクション(図2Cに関して上で説明した駆動セクション282に略類似である)として図示および説明されるが、駆動セクション200’は、図2A、2B、および2Dに関して上で説明したものなど、任意の適切な駆動セクション構成を有してもよい。さらに、搬送アーム315’は、図3Cに関して上で説明した従来のSCARAアーム315に略類似である構成を有して図示および説明されるが、搬送アーム315’は、上記のアーム構成314、316、317、318などの、任意の適切なアーム構成を有してもよい。理解できるように、基板搬送装置104Aは、回転従動部材を駆動する回転駆動部材の間に少なくとも1つのトルク継手を有する他の任意の適切な基板搬送部であってもよい。
【0031】
理解できるように、基板搬送装置104Aは、上記の制御装置110などの任意の適切な制御装置に接続され、その制御装置と通信し、それによって、制御装置110が、搬送アーム315’の移動を制御してもよい。より具体的には、制御装置110は、制御装置モジュール110Mを含み、制御装置モジュール110Mは、既知の制御された方法で、搬送アーム315’のエンドエフェクタ403を、(基板搬送装置104Aの届く範囲内の)処理装置100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H内の任意の望ましい位置へと移動させるために、基板搬送装置104Aの位置移動を命令するように構成される。たとえば、搬送アーム315’は、既に説明したもの(すなわち、ハーモニック駆動部、固定ベース駆動部、三軸など)のような任意の適切な駆動セクションであってもよい駆動セクション200’に連結されてもよく、基板搬送装置104Aの動作をもたらすために、任意の適切な非一時的プログラムコードを有する制御装置モジュール110Mを含んでもよい。一態様では、制御装置110は、駆動セクション200’の最大トルクτmaxを用いて、エンドエフェクタ403など、基板搬送装置104Aの少なくとも一部の時間最適運動を生成するためにバング-バング制御装置として構成されてもよい。駆動セクション200’は、制御装置110の制御装置モジュール110Mに接続される任意の望ましい位置判定装置(たとえば、位置エンコーダまたはモータエンコーダ296など、図2A)を含んでもよい。エンコーダ296は、(1つまたは複数の)任意の適切な信号を、制御装置モジュール110Mに送信して、制御装置モジュール110Mが、搬送チャンバ125’に対する搬送アーム315’上の所定の点(エンドエフェクタの中心または他の任意の適切な場所)の位置を判定することを可能にする。
【0032】
図4に示す例示的実施形態では、駆動セクション200’は、多軸駆動スピンドル組立体410、および3つのモータ420、421、422を収容する基部400BA内に配置される。多軸駆動スピンドル組立体410は、たとえば、同軸構成に配置される3つの駆動シャフト410A、410B、410Cを有する。この態様では、駆動シャフト410A、410B、410Cは、ステンレス鋼によって構成されるが、他の任意の適切な材料であってもよい。上記のように、他の態様では、駆動セクションは、3つよりも多いまたは少ないモータと、3つよりも多いまたは少ない駆動シャフトを有してもよい。
【0033】
3つのモータ420、421、422は、それぞれ、ステータ420ST、421ST、422STと、内側駆動シャフト410A、中間駆動シャフト410B、および外側駆動シャフト410Cのそれぞれの1つと連結されるロータ420RT、421RT、422RTとを備える。各ステータ420ST、421ST、422STは、概して、電磁コイルを備え、基部400BAに沿って、異なる垂直方向の高さまたは位置にて、基部400BAに固定するように取り付けられる。各ロータ420RT、421RT、422RTは、永久磁石を含むが、代替的に、永久磁石を有していない磁気誘導ロータを備えてもよく、本明細書において説明する、開示される実施形態の態様によるそれぞれの駆動シャフト410A、410B、410Cに回転可能に連結されてもよい。様々な軸受けが、各駆動シャフト410A、410B、410Cが互いに対して、および基部400BAに対して独立して回転可能にするために、駆動シャフト410A、410B、410Cおよび基部400BAの周りに設けられてもよい。各駆動シャフト410A、410B、410Cには、互いに対する、および/または基部400BAに対する駆動シャフト410A、410B、410Cの回転位置を判定するために、それぞれの駆動シャフト410A、410B、410Cの位置信号を制御装置110に提供する適切な位置センサ/エンコーダが設けられてもよい。光学センサまたは誘導センサなど、任意の適切なセンサ/エンコーダが使用され得る。
【0034】
図4をさらに参照すると、搬送アーム315’のアッパーアーム401は、外側駆動シャフト410Cおよびアッパーアーム401が、一体となって、以下においてさらに説明するような再現性および正確性を有して肩回転軸Z1の周りを回転するように、寸法略不変インターフェースを介して、基板搬送装置104Aの肩部404にて駆動セクション200’の外側駆動シャフト410Cに連結される。アッパーアーム401は、概して、アッパーアームハウジング401Hおよびアッパーアームベアリングカラー401BCを含む。
【0035】
フォアアーム402は、肘駆動シャフト組立体430を介して、基板搬送装置104Aの肘部405にてアッパーアーム401に連結される。フォアアーム402は、概して、フォアアームハウジング402Hおよび(以下においてより詳細に説明するものと類似の方法で、ハウジング内にてフォアアームハウジング402Hに従属し、かつ肘駆動アセンブリ組立体430から独立する)フォアアームベアリングカラー402BCを含む。内側駆動シャフト410Aは、アッパーアーム401内の第1伝動部470に動作可能に連結される。第1伝動部470は、駆動プーリ471、アイドラプーリ472および駆動バンド473を含む。駆動プーリ471は、寸法略不変インターフェースを介して内側駆動シャフト410Aに連結され(以下においてさらに説明する)、駆動バンド473によりアイドラプーリ472に接続される。アイドラプーリ472は、アイドラプーリ472および肘部外側駆動シャフト431が、一体として、正確かつ再現可能に回転するように、寸法略不変インターフェースを介して、肘駆動シャフト組立体430の肘部外側駆動シャフト431(以下においてさらに説明する)に連結される。フォアアーム402をアッパーアーム401に接続する肘駆動シャフト組立体430は、肘駆動シャフト組立体430がアッパーアーム401に対して肘回転軸Z2の周りを回転することを可能にする適切な軸受けにより、アッパーアーム401から回転可能に支持される。フォアアーム402は、肘部外側駆動シャフト431およびフォアアーム402が、軸Z2の周りを一体として正確かつ再現可能に回転するように、寸法略不変インターフェースを介して、肘駆動シャフト組立体430の肘部外側駆動シャフト431に連結される。フォアアーム402は、アッパーアーム401内の第1伝動部470の駆動プーリ471が、駆動セクション200’の内側駆動シャフト410Aによって回転させられると、軸Z2の周りを回転させられる。したがって、駆動セクション200’の内側駆動シャフト410Aは、フォアアーム402をアッパーアーム401に対して独立して回転させるために使用される。
【0036】
エンドエフェクタ403は、基板搬送装置104Aの手首部406にある手首部駆動シャフト440によって、フォアアーム402に連結される。中間駆動シャフト410Bは、アッパーアーム401内の第2伝動部480に動作可能に連結される。アッパーアーム401内の第2伝動部480は、駆動プーリ481、アイドラプーリ482および駆動バンド483を含む。駆動プーリ481は、寸法略不変インターフェースを介して、駆動セクション200’内の多軸駆動スピンドル組立体410の中間駆動シャフト410Bに連結される。アイドラプーリ482は、寸法略不変インターフェースを介して、(フォアアーム402をアッパーアーム401に接続する)肘駆動シャフト組立体430の肘部内側駆動シャフト432に連結される。駆動バンド483は、駆動プーリ481をアイドラプーリ482に接続する。肘駆動シャフト組立体430の肘部内側駆動シャフト432は、フォアアーム402内の第3伝動部490に動作可能に接続される。フォアアーム402内の第3伝動部490は、駆動プーリ491、アイドラプーリ492および駆動バンド493を含む。駆動プーリ491は、寸法略不変インターフェースを介して、肘駆動シャフト組立体430の肘部内側駆動シャフト432に連結される。アイドラプーリ492は、寸法略不変インターフェースを介して、手首部駆動シャフト440に連結される。駆動バンド493は、駆動プーリ491をアイドラプーリ492に接続する。手首部駆動シャフト440は、手首部駆動シャフト440が、フォアアーム402に対して手首回転軸Z3の周りを回転することを可能にする適切な軸受けにより、フォアアーム402から回転可能に支持される。エンドエフェクタ403は、軸Z3の周りを一体として正確かつ再現可能に回転するように、寸法略不変インターフェースを介して、手首部駆動シャフト440に連結される。エンドエフェクタ403は、第3伝動部490のアイドラプーリ492が駆動プーリ491によって回転させられると、軸Z3の周りを回転させられる。次に駆動プーリ491は、肘シャフト組立体430の肘部内側駆動シャフト432によって回転させられる。アッパーアーム401内の第2伝動部480のアイドラプーリ482が駆動セクション200’の中間駆動シャフト410Bによって回転させられると、肘部内側駆動シャフト432が、回転させられる。ゆえに、エンドエフェクタ403は、以下においてさらに説明するように、再現性および正確性を有して、フォアアーム402およびアッパーアーム401に対して、軸Z3の周りを独立して回転され得る。
【0037】
基板搬送装置104Aの回転可能継手のそれぞれは、回転または捻れ運動駆動部材530(すなわち、駆動部材のそれぞれを参照すると、たとえば、駆動シャフト410A、410B、410C、431、432、440、ロータ420RT、421RT、422RT、およびアイドラプーリ472、482、492)と、回転または捻れ運動従動部材535(すなわち、従動部材のそれぞれを参照すると、たとえば、アームリンク401、402、403、プーリ471、481、491、および駆動シャフト410A、410B、410C、431、432、440)との間のトルク継手により画定される。なお、いくつかの例においては、捻れ運動駆動部材は、捻れ運動従動部材であってもよい。たとえば、肘部内側駆動シャフト432は、肘部内側駆動シャフト432とアイドラプーリ482との間のトルク継手に対する捻れ運動従動部材であり、同時に、肘部内側駆動シャフト432と駆動プーリ491との間のトルク継手に対する捻れ運動駆動部材でもある。一態様では、回転従動部材535は、回転駆動部材530が回転従動部材535の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に回転駆動部材530の内部に位置する(たとえば、肘部内側駆動シャフト432が少なくとも部分的にアイドラプーリ482の内部に位置する)。別の態様では、回転駆動部材530は、回転従動部材535が回転駆動部材530の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に回転従動部材535の内部に位置する(たとえば、肘部内側駆動シャフト432は、少なくとも部分的に駆動プーリ491の内部に位置する)。各捻れ運動駆動部材530、およびそれぞれの捻れ運動従動部材535は、寸法略不変インターフェース500、500’(図5および図10)を用いた略非摩擦トルク伝達により、互いの間でトルクを伝達するために互いに連結される。
【0038】
たとえば、図5~9を参照して、捻れ運動駆動部材530(たとえば、肘部内側駆動シャフト432)と、捻れ運動従動部材535(たとえば、駆動プーリ491)との間のトルク継手499(図4)を、開示される実施形態の態様に従い説明する。なお、開示される実施形態の態様は、利便性のみのため、たとえば、肘部内側駆動シャフト432と駆動プーリ491との間のトルク継手499への特定の参照により本明細書において説明するが、基板搬送装置104Aの1つまたは複数の他のトルク継手は、略類似の特徴を有してもよく、上記のものと実質的に同じ方法で連結されてもよい。
【0039】
上記のように、捻れ運動従動部材535は、捻れ運動駆動部材530に連結される。より具体的には、捻れ運動従動部材535は、トルクを捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535へ伝達するために、寸法略不変インターフェース500(接触式トルク伝達インターフェースとも呼称される)により捻れ運動駆動部材530に連結される。一態様では、寸法略不変インターフェース500は、剛性の、略非滑り性インターフェースである。寸法略不変インターフェース500は、剛性の、略非滑り性インターフェースが、寸法略不変インターフェース500にて、所定の再現可能な双方向性の剛性かつ略非滑り性接触部を有するように構成される。所定の再現可能な双方向性の剛性かつ略非滑り性接触部は、略非摩擦伝達により、たとえば、捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535へのトルクのトルク伝達をもたらす。上記のように、制御装置110は、最大トルクτmaxを基板搬送装置104Aに付与するように構成されるバング-バング制御装置であってもよい。寸法略不変インターフェース500は、トルク継手に付与されるトルク(すなわち、双方向性である)の各方向に対して、(既知の基板搬送装置に対して改善された、かついくつかの特定の例においては、運動の最大範囲に亘り約100ミクロンより優れた運動再現性に関して)剛性を有し、かつ略不変であるように構成される。たとえば、寸法略不変インターフェース500は、ゼロトルクの付与から最大トルク+τmaxの付与に亘り、およびそれらの間の各過渡において、剛性を有し、かつ略不変である。さらに、寸法略不変インターフェース500は、付与されるトルクの方向が、反対方向へと(すなわち、基板搬送装置104Aが完全に伸長され、トルクが基板搬送装置104Aを収縮するように切り替えられるときなどに+τmaxから-τmaxへと)切り替えられるトルクの過渡の間中、剛性を有し、かつ略不変である。寸法略不変インターフェース500は、各過渡トルクの付与を通して(すなわち、-τmaxから+τmaxまでの間)剛性かつ略不変である。なお、一態様では、τmaxは、基板搬送装置運動軌道の最適(たとえば、時間最適)「バング-バング」制御をもたらす制御装置により付与されるもののような、最大定格モータトルクである。一態様では、寸法略不変インターフェース500は、また、真空中および任意の温度を含む、安定状態動作条件における動作に対して、基板搬送装置104Aの教示/設定中を含め、常に剛性かつ略不変となるように構成される。寸法略不変インターフェース500は、たとえば、約400°Fまたはそれより高い温度で動作し得る処理ステーション130内での動作中の温度のすべての範囲において、剛性かつ略不変となるように構成される。寸法略不変インターフェース500は、「低」温(すなわち、初期のウォームアップの間、または非動作時)、および動作温度(たとえば、処理ステーション130または搬送チャンバ125A~Fの動作温度)の両方で、剛性かつ略不変となるように構成される。
【0040】
この態様では、捻れ運動駆動部材530は、肘回転軸Z2を囲繞する外周面530E(図6B)を有する。捻れ運動駆動部材530は、駆動部材位置基準面699および座面698を含む(図6B)。駆動部材位置基準面699は、以下においてさらに説明するように、部分的に、寸法略不変インターフェース500を画定する。
【0041】
捻れ運動従動部材535は、本体部510、および本体部510に回転可能に連結されるベアリングカラー511を含む。捻れ運動従動部材535の本体部510は、従動部材位置基準面599および従動部係合面910を含む(図9)。一態様では、捻れ運動従動部材535は、本体部510をベアリングカラー511に着座させる少なくとも1つの軸受け512をさらに含む(図8)。ベアリングカラー511は、たとえば、アームリンクハウジング402Hのねじ402T、たとえばフォアアーム402と連結するように構成されるねじ511T(図8)を含む。図7および図8に最もよく見られるように、一態様では、少なくとも1つの軸受け512の軸受レース512A、512Bが、捻れ運動駆動部材530から独立して、たとえば、捻れ運動従動部材535に従属し、それによって、ベアリングカラー511は、捻れ運動駆動部材530から独立する(すなわち、ベアリングカラー511は、捻れ運動駆動部材530の外周面530Eが、(たとえば、ベアリングカラーが摩擦継手内の駆動シャフトに従属する、または、その駆動シャフト上に、もしくはその駆動シャフトに対して直接着座される従来のSCARAトルク継手と比較して)全体として、ベアリングカラー511に対して自由であるように、捻れ運動駆動部材530に直接、連結しない)。一態様では、ベアリングカラー511は、寸法略不変インターフェース500から切り離される。ベアリングカラー511は、ステンレス鋼または他の任意の適切な材料で構成されてもよく、低熱膨張率を有してもよい。たとえば、ベアリングカラー511は、たとえば、-100~70°F(-73~21°C)の温度範囲にて、5.8×106in/in/°F(10.4μm/m・K)の平均熱膨張率、70~200°F(21~93°C)の温度範囲にて、6.0×106in/in/°F(10.8μm/m・K)の平均熱膨張率、70~600°F(21~316°C)の温度範囲にて、6.3×106in/in/°F(11.3μm/m・K)の平均熱膨張率、70~800°F(21~427°C)の温度範囲にて、6.5×106in/in/°F(11.7μm/m・K)の平均熱膨張率を有する17-H900ステンレス鋼で構成されてもよい。一態様では、ベアリングカラー511は、駆動特徴部を備える。
【0042】
捻れ運動駆動部材530の駆動部材位置基準面699、および捻れ運動従動部材535の本体部510の従動部材位置基準面599は、捻れ運動駆動部材530および捻れ運動従動部材535の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びで配置される。一態様では、寸法略不変インターフェース500は、捻れ運動駆動部材530の駆動部材位置基準面699、および捻れ運動従動部材535の従動部材位置基準面599を補完する構成を有する。この構成により、駆動部材位置基準面699および従動部材位置基準面599と係合する寸法略不変インターフェース500は、捻れ運動従動部材535および捻れ運動駆動部材530の両方に対する寸法略不変インターフェース500の再現可能な所定の同心位置をもたらす。
【0043】
図5~9をさらに参照すると、一態様では、基板搬送装置104Aは、トルクバー550(回転トルク伝達継手とも呼称される)、第1付勢部材560、および第2付勢部材565をさらに含む。一態様では、トルクバー550は、第1くさび面551が上に配置される第1端部550E1と、第2くさび面552が上に配置される第2端部550E2と、第1端部550E1と第2端部550E2との間に配置されるスラスト面555と、少なくとも1つのトルクバー取付部材553、554とを含む。トルクバー550は、捻れ運動駆動部材530の座面698に着座し(または着座され)、トルクバー取付部材553、554(たとえば、捻れ運動駆動部材530およびトルクバー550との係合からの実質的に軸荷重のみのために配置されるねじ付きクリアランスキャップボルト)により捻れ運動駆動部材530に連結するように構成される。少なくとも1つのトルクバー取付部材553、554は、捻れ運動駆動部材530に対してトルクバー550を予圧付与するように構成され、たとえば、ナットとボルト、ねじ、または他の任意の適切な締結部材であってもよい。トルクバー550は、(本明細書において説明するように)、捻れ運動従動部材535に連結するようにさらに構成され、それによって、捻れ運動従動部材535の捻れ運動駆動部材530への連結がもたらされる。他の態様では、捻れ運動駆動部材およびトルクバー要素は、捻れ運動駆動部材およびトルクバーが、一体ユニットを画定するように、一体ユニット(たとえばモノリシック)として形成されてもよい。そのような、捻れ運動駆動部材およびトルクバーの統合一体ユニットは、図5および図9に図示されるように、第1付勢部材560および第2付勢部材565と同様に、捻れ運動従動部材535に連結される。
【0044】
一態様では、トルクバー550は、部分的に、寸法略不変インターフェース500を画定する。たとえば、一態様では、寸法略不変インターフェース500は、トルクバー550上に配置され、捻れ運動駆動部材530および捻れ運動従動部材535に同時に係合する。この、トルクバー550の、捻れ運動駆動部材530および捻れ運動従動部材535との同時の係合は、捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535への回転運動/捻れ(またはトルク)の伝達をもたらす。一態様では、トルクバー550のスラスト面555は、捻れ運動駆動部材530の駆動部材位置基準面699に係合するように構成され、寸法略不変インターフェース500の少なくとも一部を画定する。スラスト面555の、駆動部材位置基準面699との係合が、捻れ運動駆動部材530から、略均一のスラスト荷重を寸法略不変インターフェース500の面に亘り、トルクバー550に分散させるように構成される制御分散接触スラストインターフェース800(図5)を画定する。トルクバー550のそれぞれのスラスト面555と、捻れ運動駆動部材530の位置基準面699との間の予圧は、略均一のスラスト荷重が、τmaxにて、およびその間の過渡にインターフェースに亘り生じるように、上記のように(取付部材553、554により)付与される。一体ユニットとして形成される、統合型の捻れ運動駆動部材およびトルクバーの態様では、スラストインターフェースは排除され、トルクバー部は、均一な伝達荷重と釣り合う略均一のトルクおよび運動伝達荷重分散をもたらすために、平面かつ断面に形状決めされてもよい。理解できるように、捻れ運動従動部材535と、統合型モノリシック捻れ運動駆動部材およびトルクバーとの間の係合は、捻れ運動駆動部材550および捻れ運動従動部材535の回転に対して接線方向に方向決めされる、統合型モノリシック捻れ運動駆動部材およびトルクバーの外周面から切り離されたままである。
【0045】
図6Bおよび図6Cにもっともよく見られるように、一態様では、第1付勢部材560および第2付勢部材565のそれぞれは、本体561、566、くさび係合面560WS、565WS、ピン562、567、および取付部材563、568をそれぞれ含む。第1付勢部材560および第2付勢部材565は、トルクバー550の第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれに係合するように構成される。より具体的には、第1付勢部材560および第2付勢部材565のくさび係合面560WS、565WSは、トルクバー550の第1くさび面551および第2くさび面552のそれぞれの1つに係合し、圧力面を画定するように構成される。各付勢部材560、565と、第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれとの間の係合は、従動部材位置基準面599に対して、駆動部材位置基準面699に着座されるトルクバー550(および寸法略不変インターフェース500)を着座させるように構成される。開示される実施形態の態様は、くさび面を有するものとして本明細書において説明するが、他の態様では、トルクバー550は、以下において説明するように、捻れ運動従動部材の側面を貫通する機械加工など任意の適切な方法で、または他の任意の適切な方法で着座されてもよい。
【0046】
一態様では、ピン562、567は、トルク荷重930が、ピン562、567を通して捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535へと伝達される(たとえば、図9に示すように、トルク荷重が従動部係合面910にて反作用される)ように、それぞれの付勢部材560、565を捻れ運動従動部材535にピン留めする(または所定の場所に固定する)ように構成される。理解できるように、付勢部材は、くさびインターフェースに沿って、くさびインターフェースによって方向決めされるリンクを画定し、付勢部材は、寸法略不変インターフェース500と強固に整列されるように、ピン継手にて、(完全に回転させるために)予圧を付与する。付勢部材は、トルク荷重930を、トルクバー550を通して、捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535の従動部係合面910へと伝達するために、同時に、捻れ運動従動部材535にピン留めされ、トルクバー550の第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれと係合されるように構成される。
【0047】
取付部材563、568は、上記のトルクバー締結部材553、554に略類似であってもよい。取付部材563、568は、第1付勢部材560および第2付勢部材565のそれぞれを所定の位置に締結および強固に係止し、略同時にトルクバー550の第1端部550E1および第2端部550E2と係合するように構成され、ピン562、567は、第1付勢部材563および第2付勢部材568をそれぞれ、捻れ運動従動部材535にピン留めする。取付部材563、568は、トルクバー550が、駆動部材位置基準面699および従動部材位置基準面599に押し当てられる/押し付けられるように、第1付勢部材563および第2付勢部材568のくさび係合面560WS、565WSの、トルクバー550の第1くさび面551および第2くさび面552との係合を強制する。第1付勢部材560および第2付勢部材565が締結されることによって、トルクバー550の各端部550E1、550E2にて、予圧が各付勢部材560、565の端部制御面920(図9)に付与される。一態様では、取付部材563、568は、締結されると、任意の熱成長ばらつきが接続部の弾性により吸収されるように、ばねのように動作するようにさらに構成される。
【0048】
一態様では、第1付勢部材560および第2付勢部材565は、締結位置で、捻れ運動従動部材535から実質的に分離されたままである(すなわち、第1付勢部材560および第2付勢部材565のそれぞれと、捻れ運動従動部材535の本体部510との間に、間隙GAPが存在する(図9))。捻れ運動従動部材535の本体部510との間に間隙GAPを維持する付勢部材560、565が、捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535へのトルクの略非摩擦伝達を可能にする。
【0049】
一態様では、トルクバー550は、第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェース900を画定する。スラスト荷重またはトルク荷重930は、端部制御スラストインターフェース900のそれぞれから、捻れ運動従動部材535の従動部係合面910のそれぞれへと伝達される。一態様では、端部制御スラストインターフェース900のそれぞれから、それぞれの従動部係合面910への、トルクのスラスト荷重伝達は、略非摩擦伝達である。一態様では、端部制御スラストインターフェース900は、捻れ運動従動部材535および制御分散接触スラストインターフェース800に対して、所定の略一定位置を有するように配置される(図5)。一態様では、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、捻れ運動駆動部材530から、寸法略不変インターフェース500を横切って、捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、捻れ運動駆動部材530から寸法略不変インターフェース500のスラスト面555へ、およびトルクバー550の第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれの端部制御スラストインターフェース900から捻れ運動従動部材535へ、圧縮荷重が伝達される。
【0050】
一態様では、捻れ運動従動部材535は、捻れ運動従動部材535に接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手515をさらに含む。予圧付与されたバンド-プーリ継手515は、駆動バンド593を捻れ運動従動部材535に連結するように構成される。予圧付与されたバンド-プーリ継手515は、取付部材518、バンド取付部材519(図6C)、および付勢部材570(図6C)を含む。取付部材518は、予圧付与されたバンド-プーリ継手515を、捻れ運動従動部材535の本体部510に連結するように構成される。バンド取付部材519は、バンド593を予圧付与されたバンド-プーリ継手515に取り付けるように構成される。付勢部材570は、上記の第1付勢部材560および第2付勢部材565に略類似であり、取付部材517と、予圧付与されたバンド-プーリ継手515を捻れ運動従動部材535の本体部510にピン留めするための、上記のピン562、567に略類似であるピン516とを含む。付勢部材570は、バンド593からのスラスト荷重600が、上記のものと略類似のピン516にて、捻れ運動従動部材535により反作用するように構成される。
【0051】
別の例では、図10図11、および図12A~12Bを参照すると、捻れ運動従動部材535’(たとえば、アッパーアーム401)は、捻れ運動駆動部材530’から捻れ運動従動部材535’にトルクを伝達するために、寸法略不変インターフェース500’により、捻れ運動駆動部材530’(たとえば、外側駆動シャフト410C)に連結される。寸法略不変インターフェース500’は、上記の寸法略不変インターフェース500に略類似である。この態様では、捻れ運動駆動部材530’は、肩回転軸Z1を囲繞する外周面530E’と、中間駆動シャフト410Bおよび内側駆動シャフト410Aが、捻れ運動駆動部材530’の中心を通過し得るように構成される貫通部1000とを有する。捻れ運動駆動部材530’は、駆動部材位置基準面699’を含む。駆動部材位置基準面699’は、以下においてさらに説明するように、部分的に、寸法略不変インターフェース500’を画定する。
【0052】
アッパーアーム401は、捻れ運動従動部材535に関して上で説明したものに略類似である本体部510’、および本体部510’に回転可能に連結されるベアリングカラー511’(図11)を含む。アッパーアーム401の本体部510’は、従動部材位置基準面599’を含む。捻れ運動駆動部材530と略同様に、捻れ運動駆動部材530’の外周面530E’は、全体的に自由表面である(すなわち、ベアリングカラー511’は、捻れ運動駆動部材530’に直接連結しない)。さらに、ベアリングカラー511’は、寸法略不変インターフェース500’から切り離される。
【0053】
捻れ運動駆動部材530’の駆動部材位置基準面699’、およびアッパーアーム401の本体部510’の従動部材位置基準面599’は、捻れ運動駆動部材530’およびアッパーアーム401の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びで配置される。寸法略不変インターフェース500’は、捻れ運動駆動部材530’の駆動部材位置基準面699’およびアッパーアーム401の従動部材位置基準面599’を補完し、アッパーアーム401および捻れ運動駆動部材530’の両方に対する寸法略不変インターフェース500’の再現可能な所定の同心位置をもたらす構成を有する。
【0054】
図10図11、および図12A~12Bをさらに参照すると、トルクバー550’は、第1端部550E1’、第2端部550E2’、第1端部550E1’と第2端部550E2’との間に配置されるスラスト面555’、およびトルクバー取付部材553’、554’を含む。上記のトルクバー550に略類似して、トルクバー550’は、トルクバーを捻れ運動駆動部材530’に対して予圧付与するために、トルクバー取付部材553’、554’により、捻れ運動駆動部材530’に連結するように構成される。トルクバー550’は、アッパーアーム401に連結し、それによってアッパーアーム401の、捻れ運動駆動部材530’への連結をもたらすようにさらに構成される。この態様では、トルクバー550’は、捻れ運動駆動部材530’に連結されると、貫通部1000の一部を画定する。
【0055】
一態様では、トルクバー550’は、部分的に、寸法略不変インターフェース500’を画定する。たとえば、一態様では、寸法略不変インターフェース500’は、トルクバー550’上に配置され、捻れ運動駆動部材530’およびアッパーアーム401に同時に係合する。トルクバー550’が捻れ運動駆動部材530’およびアッパーアーム401と同時に係合することで、捻れ運動駆動部材530’からアッパーアーム401への捻れ力の伝達がもたらされる。一態様では、トルクバー550’のスラスト面555’は、捻れ運動駆動部材530’の駆動部材位置基準面699’に係合するように構成され、寸法略不変インターフェース500’の少なくとも一部を画定する。スラスト面555’の、駆動部材位置基準面699’との係合は、略均一のスラスト荷重を、捻れ運動駆動部材530’から、寸法略不変インターフェース500’の面に亘り、トルクバー550’へと分散させるように構成される制御分散接触スラストインターフェース800’を画定する。
【0056】
第1付勢部材および第2付勢部材560’、565’が、上記の付勢部材560、565と実質的に同様に動作してもよい。別の態様では、図12Bに図示するように、トルクバー550’’は、アッパーアーム401の1つまたは複数の側面401S1、401S2を通して、アッパーアーム401にピン留めされてもよい。ピン1010は、トルクバー550’’の各端部550E1’’、550E2’’にて、凹状穴1020に挿入される。凹状穴1020内のテーパ面1021は、付勢部材560、565に関して上で説明したものと類似のトルクバー550’’を位置決めするために、ピン1010のテーパ面1011と接合するように構成される。
【0057】
一態様では、トルクバー550’は、第1端部550E1’および第2端部550E2’のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェースを画定する。端部制御スラストインターフェースのそれぞれからアッパーアーム401のそれぞれの従動部係合面へ、スラスト荷重が伝達される。一態様では、端部制御スラストインターフェース900’のそれぞれから従動部係合面910’のそれぞれへのトルクのスラスト荷重伝達は、略非摩擦伝達である。一態様では、端部制御スラストインターフェースは、アッパーアーム401および制御分散接触スラストインターフェース800’に対する所定の略一定位置を有するように配置される。
【0058】
一態様では、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、捻れ運動駆動部材530’から寸法略不変インターフェース500’を横切って捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、上記のものと類似の方法で、捻れ運動駆動部材530’から寸法略不変インターフェース500’のスラスト面555’へ、ならびにトルクバー550’の第1端部および第2端部550E1’、550E2’のそれぞれの端部制御スラストインターフェースからアッパーアーム401へ、圧縮荷重が伝達される。
【0059】
次に図13を参照して、開示される実施形態の態様の例示的動作を説明する。一態様では、方法1300は、ベアリングカラー511および本体部510を含む捻れ運動従動部材535などの捻れ運動従動部材を設けることを含む(図13、ブロック1201)。方法は、捻れ運動従動部材535を、寸法略不変インターフェース500により、捻れ運動駆動部材530などの捻れ運動駆動部材に連結することをさらに含む(図13、ブロック1202)。ベアリングカラー511は、外周面410BEが、全体として、ベアリングカラー511に対して自由であるように、捻れ運動駆動部材530の外周面410BEから切り離される。捻れ運動駆動部材530は、駆動セクション200’の中間駆動シャフト410Bによって駆動される第2伝動部480によって回転させられる。第2伝動部480により捻れ運動駆動部材530に提供されるトルクは、寸法略不変インターフェース500により、捻れ運動従動部材535に伝達される。
【0060】
一態様では、方法は、トルクバー550によって、捻れ運動従動部材535を捻れ運動駆動部材530に連結することをさらに含む。トルクバー550は、捻れ運動駆動部材530および捻れ運動従動部材535に同時に係合し、捻れ運動駆動部材530から捻れ運動従動部材535への捻れ力の伝達をもたらす(図13、ブロック1203)。一態様では、トルクバー550は、第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェース900を画定する。端部制御スラストインターフェース900のそれぞれから、捻れ運動従動部材535のそれぞれの従動部係合面910へとスラスト荷重が伝達される。一態様では、方法は、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、捻れ運動駆動部材530から、寸法略不変インターフェース500を横切って、捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、捻れ運動駆動部材530から寸法略不変インターフェース500のスラスト面555へ、および第1端部550E1および第2端部550E2のそれぞれの端部制御スラストインターフェース900から捻れ運動従動部材535へ、圧縮荷重を伝達することをさらに含む。
【0061】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、基板搬送装置が提供される。基板搬送装置は、捻れ運動駆動部材であって、捻れ運動駆動部材の回転軸を囲繞する外周面を有する捻れ運動駆動部材と、本体部、および本体部に回転可能に連結されるベアリングカラーを含む捻れ運動従動部材であって、捻れ運動従動部材は、寸法略不変インターフェースによって、捻れ運動駆動部材に連結され、ベアリングカラーは、外周面が全体としてベアリングカラーに対して自由であるように、捻れ運動駆動部材の外周面から切り離される、捻れ運動従動部材とを含む。
【0062】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材の回転に対して接線方向に方向決めされる外周面が、全体として、ベアリングカラーに対して自由であるように、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材の回転に対して接線方向に方向決めされる外周面から切り離される。
【0063】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、寸法略不変インターフェースから切り離される。
【0064】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、捻れ運動従動部材は、従動部材位置基準面を有し、駆動部材位置基準面および従動部材位置基準面は、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである。
【0065】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、寸法略不変インターフェースによる捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面、および捻れ運動従動部材の従動部材位置基準面との係合が、捻れ運動従動部材および捻れ運動駆動部材の両方に対する寸法略不変インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面、および捻れ運動従動部材の従動部材位置基準面を補完する構成を有する。
【0066】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、再現可能な所定位置は、同心位置である。
【0067】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、トルクバーは、捻れ運動従動部材を捻れ運動駆動部材に連結するように構成され、寸法略不変インターフェースは、トルクバー上に配置され、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材に同時に係合し、捻れ運動駆動部材から捻れ運動従動部材への捻れ力の伝達をもたらす。
【0068】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、トルクバーは、第1端部、第2端部、および第1端部と第2端部との間に配置されるスラスト面を含み、スラスト面は、寸法略不変インターフェースの少なくとも一部を画定し、捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面に係合するように構成される。
【0069】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、スラスト面の、駆動部材位置基準面との係合は、略均一のスラスト荷重を、捻れ運動駆動部材から、寸法略不変インターフェースの面に亘って分散させるように構成される制御分散接触スラストインターフェースを画定する。
【0070】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、トルクバーは、第1端部および第2端部のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェースを画定し、端部制御スラストインターフェースのそれぞれから、捻れ運動従動部材の、それぞれの従動部係合面にスラスト荷重が伝達される。
【0071】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースのそれぞれから、それぞれの従動部係合面へのトルクのスラスト荷重伝達は、略非摩擦伝達である。
【0072】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースは、捻れ運動従動部材および制御分散接触スラストインターフェースに対する所定の略一定位置を有するように配置される。
【0073】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1端部は、第1くさび面を含み、第2端部は、第2くさび面を含み、第1くさび面および第2くさび面は、寸法略不変インターフェースを従動部材位置基準面に対して着座させ、付勢部材の端部制御面に予圧付与するために、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれと係合するように構成される。
【0074】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれは、第1くさび面および第2くさび面のそれぞれの1つに係合するためのくさび係合面を含み、各付勢部材と第1端部および第2端部との間の係合は、付勢部材を着座させ、補剛する。
【0075】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、捻れ運動駆動部材から寸法略不変インターフェースを横切って捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、捻れ運動駆動部材から寸法略不変インターフェースのスラスト面へ、ならびに第1端部および第2端部のそれぞれの端部制御スラストインターフェースから捻れ運動従動部材へ、圧縮荷重が伝達される。
【0076】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、各付勢部材は、反作用荷重が、ピンにより捻れ運動従動部材に伝達されるように、捻れ運動従動部材にピン留めされる。
【0077】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、捻れ運動従動部材と捻れ運動駆動部材との間の略無摩擦継手である。
【0078】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材の外周面は、全体的に自由表面である。
【0079】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、プーリである。
【0080】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、プーリに接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手をさらに備える。
【0081】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、アームリンクである。
【0082】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、駆動シャフトである。
【0083】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの駆動シャフトである。
【0084】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの内側駆動シャフトまたは外側駆動シャフトのうちの1つである。
【0085】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、アームリンクハウジングをさらに備え、捻れ運動従動部材は、本体部をベアリングカラー上に着座させる少なくとも1つの軸受けをさらに備え、少なくとも1つの軸受けの軸受レースは、アームリンクハウジングに従属し、捻れ運動駆動部材から独立する。
【0086】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、捻れ運動駆動部材から独立するアームリンクハウジングに従属する。
【0087】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、ステンレス鋼を備える。
【0088】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、ステンレス鋼を備える。
【0089】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、低熱膨張率を有する。
【0090】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、駆動特徴部を備える。
【0091】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、捻れ運動駆動部材から捻れ運動従動部材に付与されるトルクの各方向に対して剛性かつ略不変である。
【0092】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、付与される方向の最大トルクにおいて、およびトルクの過渡の間中、剛性かつ略不変であり、付与されるトルクの方向は、反対の付与される方向に、別の最大トルクへと切り替えられる。
【0093】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、最大トルクと別の最大トルクとの間のそれぞれのトルクの適用の過渡の間中、剛性かつ略不変である。
【0094】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、方法が提供される。方法は、ベアリングカラーおよび本体部を含む捻れ運動従動部材を設けることを含み、捻れ運動従動部材は、寸法略不変インターフェースにより、捻れ運動駆動部材に連結され、ベアリングカラーは、捻れ運動駆動部材の外周面が全体としてベアリングカラーに対して自由であるように、捻れ運動駆動部材の外周面から切り離される。
【0095】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、寸法略不変インターフェースから切り離される。
【0096】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、捻れ運動従動部材は、従動部材位置基準面を有し、駆動部材位置基準面および従動部材位置基準面は、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである。
【0097】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、寸法略不変インターフェースによる捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面、および捻れ運動従動部材の従動部材位置基準面との係合が、捻れ運動従動部材および捻れ運動駆動部材の両方に対する寸法略不変インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面、および捻れ運動従動部材の従動部材位置基準面を補完する構成を有する。
【0098】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、再現可能な所定位置は、同心位置である。
【0099】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材を捻れ運動駆動部材に連結するように構成されるトルクバーを設けることと、捻れ運動駆動部材および捻れ運動従動部材を同時に、トルクバー上に配置される寸法略不変インターフェースと係合させることと、捻れ運動駆動部材から捻れ運動従動部材への捻れ力の伝達をもたらすこととを含む。
【0100】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、トルクバーは、第1端部、第2端部、および第1端部と第2端部との間に配置されるスラスト面を含み、スラスト面は、寸法略不変インターフェースの少なくとも一部を画定し、方法は、捻れ運動駆動部材の駆動部材位置基準面をスラスト面と係合させることをさらに含む。
【0101】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、スラスト面を駆動部材位置基準面と係合させることは、略均一のスラスト荷重を、捻れ運動駆動部材から、寸法略不変インターフェースの面に亘って分散させるように構成される制御分散接触スラストインターフェースを画定する。
【0102】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、トルクバーは、第1端部および第2端部のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェースを画定し、方法は、スラスト荷重を、端部制御スラストインターフェースのそれぞれから、捻れ運動従動部材のそれぞれの従動部係合面に伝達することをさらに含む。
【0103】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースのそれぞれからそれぞれの従動部係合面へのスラスト荷重の伝達は、略非摩擦伝達である。
【0104】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースは、捻れ運動従動部材および制御分散接触スラストインターフェースに対する所定の略一定位置を有するように配置される。
【0105】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1端部は、第1くさび面を含み、第2端部は、第2くさび面を含み、方法は、寸法略不変インターフェースを従動部材位置基準面に対して着座させ、付勢部材の端部制御面に予圧付与するために、第1くさび面および第2くさび面を、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれと係合させることをさらに含む。
【0106】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれは、第1くさび面および第2くさび面のそれぞれの1つに係合するためのくさび係合面を含み、各付勢部材と第1端部および第2端部との間の係合は、付勢部材を着座させ、補剛する。
【0107】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、方法は、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、捻れ運動駆動部材から寸法略不変インターフェースを横切って捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、捻れ運動駆動部材から寸法略不変インターフェースのスラスト面へ、ならびに第1端部および第2端部のそれぞれの端部制御スラストインターフェースから捻れ運動従動部材へ、圧縮荷重を伝達することを含む。
【0108】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、方法は、各付勢部材を捻れ運動従動部材にピン留めすることと、ピンによって、反作用荷重を捻れ運動従動部材に伝達することとを含む。
【0109】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、寸法略不変インターフェースは、捻れ運動従動部材と捻れ運動駆動部材との間の略無摩擦継手である。
【0110】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材の外周面は、全体的に自由表面である。
【0111】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、プーリである。
【0112】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、プーリに接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手を備える。
【0113】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、アームリンクである。
【0114】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、駆動シャフトである。
【0115】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの駆動シャフトである。
【0116】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、多軸駆動スピンドルの内側駆動シャフトまたは外側駆動シャフトのうちの1つである。
【0117】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、少なくとも1つの軸受けにより、本体部をベアリングカラー上に着座させることをさらに含み、少なくとも1つの軸受けの軸受レースは、アームリンクハウジングに従属し、捻れ運動駆動部材から独立する。
【0118】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、捻れ運動駆動部材から独立するアームリンクハウジングに従属する。
【0119】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動従動部材は、ステンレス鋼を含む。
【0120】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、捻れ運動駆動部材は、ステンレス鋼を含む。
【0121】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、低熱膨張率を有する。
【0122】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、駆動特徴部を備える。
【0123】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、基板処理ツールが提供される。基板処理ツールは、ツールフレームと、ツールフレームに接続される基板搬送部とを含み、基板搬送部は、ツールフレームに対して回転し、トルクを発生させるように移動可能に接続される回転駆動部材と、回転駆動部材に接続される回転従動部材であって、回転従動部材は、回転駆動部材から回転従動部材に付与されるトルクにより、ツールフレームに対する回転駆動部材の運動に従動するように、回転駆動部材に接続される、回転従動部材と、回転駆動部材と回転従動部材との間の、接触式トルク伝達インターフェースを有する回転トルク伝達継手であって、接触式トルク伝達インターフェースは、剛性の略非滑り性インターフェースであり、剛性の略非滑り性インターフェースは、略非摩擦伝達により、回転駆動部材から回転トルク伝達継手を横切って回転従動部材への、トルクの双方向性のトルク伝達をもたらすように、接触式トルク伝達インターフェースにて所定の再現可能な双方向性の剛性および略非滑り性の接触を剛性の略非滑り性インターフェースが有するように構成される、回転トルク伝達継手とを有する。
【0124】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転従動部材は、回転駆動部材が回転従動部材の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に回転駆動部材の内部に位置する。
【0125】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、回転従動部材が回転駆動部材の少なくとも一部の周りに配置されるように、少なくとも部分的に回転従動部材の内部に位置する。
【0126】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、基板搬送装置は、高精度運動基板搬送装置である。
【0127】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、高精度運動基板搬送装置は、約100ミクロンより優れた運動の再現性を有する高精度運動を有する。
【0128】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、駆動部材位置基準面を有し、回転従動部材は、従動部材位置基準面を有し、駆動部材位置基準面および従動部材位置基準面は、回転駆動部材および回転従動部材の互いに対する所定の位置を設定する所定の並びである。
【0129】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、接触式トルク伝達インターフェースは、接触式トルク伝達インターフェースによる回転駆動部材の駆動部材位置基準面、および回転従動部材の従動部材位置基準面との係合が、回転従動部材および回転駆動部材の両方に対する接触式トルク伝達インターフェースの再現可能な所定位置をもたらすように、回転駆動部材の駆動部材位置基準面、および回転従動部材の従動部材位置基準面を補完する構成を有する。
【0130】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、再現可能な所定位置は、同心位置である。
【0131】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、接触式トルク伝達インターフェースは、回転駆動部材および回転従動部材に同時に係合し、回転駆動部材から回転従動部材への捻れ力の伝達をもたらす。
【0132】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転トルク伝達継手は、第1端部、第2端部、および第1端部と第2端部との間に配置されるスラスト面を含み、スラスト面は、接触式トルク伝達インターフェースの少なくとも一部を画定し、回転駆動部材の駆動部材位置基準面に係合するように構成される。
【0133】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、スラスト面の、駆動部材位置基準面との係合は、略均一のスラスト荷重を、回転駆動部材から、接触式トルク伝達インターフェースの面に亘って、分散させるように構成される制御分散接触スラストインターフェースを画定する。
【0134】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転トルク伝達継手は、第1端部および第2端部のそれぞれにて、端部制御スラストインターフェースを画定し、スラスト荷重は、端部制御スラストインターフェースのそれぞれから回転従動部材のそれぞれの従動部係合面に伝達される。
【0135】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースのそれぞれからそれぞれの従動部係合面へのトルクのスラスト荷重伝達は、略非摩擦伝達である。
【0136】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、端部制御スラストインターフェースは、回転従動部材および制御分散接触スラストインターフェースに対する所定の略一定位置を有するように配置される。
【0137】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1端部は、第1くさび面を含み、第2端部は、第2くさび面を含み、第1くさび面および第2くさび面は、従動部材位置基準面に対して回転トルク伝達継手を着座させ、付勢部材の端部制御面に予圧付与するために、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれと係合するように構成される。
【0138】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、第1付勢部材および第2付勢部材のそれぞれは、第1くさび面および第2くさび面のそれぞれの1つに係合するためのくさび係合面を含み、付勢部材のそれぞれと第1端部および第2端部との間の係合は、付勢部材を着座させ、補剛する。
【0139】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、実質的に圧縮荷重が摩擦荷重から切り離されて、回転駆動部材から接触式トルク伝達インターフェースを横切って捻れ運動および総トルクの伝達をもたらすように、回転駆動部材から回転トルク伝達継手のスラスト面へ、ならびに第1端部および第2端部のそれぞれの端部制御スラストインターフェースから回転従動部材へ、圧縮荷重が伝達される。
【0140】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、各付勢部材は、反作用荷重がピンにより回転従動部材に伝達されるように、回転従動部材にピン留めされる。
【0141】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材の外周面は、全体的に自由表面である。
【0142】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転従動部材は、プーリである。
【0143】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、プーリに接続される予圧付与されたバンド-プーリ継手をさらに備える。
【0144】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転従動部材は、アームリンクである。
【0145】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、駆動シャフトである。
【0146】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、多軸駆動スピンドルの駆動シャフトである。
【0147】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、多軸駆動スピンドルの内側駆動シャフトまたは外側駆動シャフトの1つである。
【0148】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、アームリンクハウジングを備え、回転従動部材は、本体部をベアリングカラー上に着座させる少なくとも1つの軸受けをさらに備え、少なくとも1つの軸受けの軸受レースは、回転駆動部材から独立するアームリンクハウジングに従属する。
【0149】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、回転駆動部材から独立するアームリンクハウジングに従属する。
【0150】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転従動部材は、ステンレス鋼を含む。
【0151】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、回転駆動部材は、ステンレス鋼を含む。
【0152】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、低熱膨張率を有する。
【0153】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、ベアリングカラーは、駆動特徴部を備える。
【0154】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、接触式トルク伝達インターフェースは、捻れ運動駆動部材から捻れ運動従動部材に付与されるトルクの各方向に対して剛性かつ略不変である。
【0155】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、接触式トルク伝達インターフェースは、付与される方向の最大トルクにおいて、およびトルクの過渡の間中、剛性かつ略不変であり、付与されるトルクの方向は、反対の付与される方向に、別の最大トルクへと切り替えられる。
【0156】
開示される実施形態の1つまたは複数の態様によると、接触式トルク伝達インターフェースは、最大トルクと別の最大トルクとの間のそれぞれのトルクの適用の過渡の間中、剛性かつ略不変である。
【0157】
上記の記載は、開示される実施形態の態様の例示にすぎないことを理解されるべきである。当業者によって、様々な代替例および修正例が、開示される実施形態の態様から逸脱することなく案出され得る。したがって、開示された実施形態の態様は、添付の請求項の範囲に該当する、そのような代替例、修正例、および変形例のすべてを含むことを意図している。さらに、異なる特徴が、相互に異なる従属または独立請求項に詳述されるという一事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に使用することが出来ないということを意味せず、そのような組み合わせは、本発明の態様の範囲内に留まる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
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図12A
図12B
図13