(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】加工装置、及び加工装置に用いる支持部
(51)【国際特許分類】
B24B 49/16 20060101AFI20240206BHJP
B24B 7/04 20060101ALI20240206BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20240206BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
B24B49/16
B24B7/04 A
B24B41/06 L
H01L21/304 622K
(21)【出願番号】P 2020010725
(22)【出願日】2020-01-27
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】桑名 一孝
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-326456(JP,A)
【文献】特開2015-205351(JP,A)
【文献】特開2018-072121(JP,A)
【文献】国際公開第2018/061721(WO,A1)
【文献】特開2019-029374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 49/16
B24B 7/04
B24B 41/06
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持面によって被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物を加工する加工具を回転可能に装着した加工手段と、該保持手段と該加工手段とを相対的に該保持面に垂直な方向に移動させる昇降手段と、該昇降手段によって該加工具を該保持手段に保持された被加工物に接触させることにより該保持手段に掛かる荷重を検知する第1荷重センサと、を備える加工装置であって、
該保持手段は、基台の上に第1支持部を介して支持され、
該第1支持部は、第1上部材と、第1下部材と、該第1荷重センサと、を備え、
該第1支持部は、該第1荷重センサを該第1上部材と該第1下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を該第1荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されてい
て、
該加工手段は、該昇降手段の昇降する昇降ベースに第2支持部を介して支持され、
該第2支持部は、第2上部材と、第2下部材と、第2荷重センサと備え、
該第2支持部が備える該第2荷重センサは、該昇降手段によって該加工具を該保持手段に保持された被加工物に接触させることにより該加工手段に掛かる荷重を検知し、
該第2支持部は、該第2荷重センサを該第2上部材と該第2下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を該第2荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されている、
加工装置。
【請求項2】
前記保持手段を支持する前記第1支持部は、該保持手段と前記基台との間の距離を調整可能な、請求項1記載の加工装置。
【請求項3】
前記加工手段を支持する前記第2支持部は、前記保持面に対する該加工手段に装着した前記加工具の下端面の平行度を調整可能な、請求項1、又は請求項2記載の加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハ等の被加工物を加工する加工装置、及び加工装置に用いる支持部に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示されているような半導体ウェーハ等の被加工物を研磨パッドで研磨する研磨装置は、被加工物を保持する保持手段を支持部を介して基台で支持している。なお、基台とは、例えば、保持手段を公転させて研磨パッドの下方に位置付けるターンテーブルや、保持手段を水平方向(例えば、Y軸方向)に直動させて研磨パッドの下方に位置付けるY軸移動ベース等である。
【0003】
さらに研磨装置は、基台と保持手段との間に荷重センサを介在させている。つまり、支持部と基台との間、または、保持手段と支持部との間に荷重センサを配置している。該荷重センサは、例えば中央に開口を有する板状リングで形成されており、例えば保持手段の中心を中心として周方向に均等角度を空けて少なくとも3つ配置している。該荷重センサは、保持手段が保持した被加工物に研磨パッドを押し付けた際に、保持手段が受ける荷重を検知している。
【0004】
また、被加工物を研削砥石で研削する研削装置(例えば、特許文献2、又は特許文献3参照)では、被加工物を保持する保持手段を基台(ターンテーブルやY軸移動ベース)の上で支持している。このような研削装置においても、砥石を被加工物に押し付ける際の荷重を荷重センサで測定しながら研削加工を施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-326456号公報
【文献】特開平08-090376号公報
【文献】特開2002-001653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記研磨装置において、研磨パッドを被加工物に押し付けた際に、3つの荷重センサ全てが押しつぶされる方向に力が掛からない事がある。そして、荷重センサは、鉛直方向(Z軸方向)において押しつぶされる方向の力と、引っ張られる方向(荷重が解除される方向)の力とを測定する必要がある。その両方向の力の測定を可能にするため、荷重センサは装着の際に所定の圧力で押しつぶして、支持部と基台との間、または、保持手段と支持部との間に装着させている。
【0007】
そのため、荷重センサが故障した際や、保持手段が故障した際などに、保持手段と基台との間に介在させている荷重センサを取り外してメンテナンスし、再度、取り付ける際には、所定の圧力で荷重センサを圧縮させる必要があり、作業時間が多く掛かるという問題がある。
【0008】
よって、荷重センサを備え被加工物を加工する研磨装置や研削装置等の加工装置においては、例えば保持手段側に配設された荷重センサの交換または荷重センサの装着に時間が多く取られないようにするという課題がある。さらに、上記のように保持手段側に荷重センサを配置するのではなく、加工手段側に荷重センサを配置する場合においても、荷重センサを所定の圧力を加えてから配置するため、交換や装着の際の作業時間を多く取られないようにするという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、保持面によって被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物を加工する加工具を回転可能に装着した加工手段と、該保持手段と該加工手段とを相対的に該保持面に垂直な方向に移動させる昇降手段と、該昇降手段によって該加工具を該保持手段に保持された被加工物に接触させることにより該保持手段に掛かる荷重を検知する第1荷重センサと、を備える加工装置であって、該保持手段は、基台の上に第1支持部を介して支持され、該第1支持部は、第1上部材と、第1下部材と、該第1荷重センサと、を備え、該第1支持部は、該第1荷重センサを該第1上部材と該第1下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を該第1荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されていて、該加工手段は、該昇降手段の昇降する昇降ベースに第2支持部を介して支持され、該第2支持部は、第2上部材と、第2下部材と、第2荷重センサと備え、該第2支持部が備える該第2荷重センサは、該昇降手段によって該加工具を該保持手段に保持された被加工物に接触させることにより該加工手段に掛かる荷重を検知し、該第2支持部は、該第2荷重センサを該第2上部材と該第2下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を該第2荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されている、加工装置である。
【0011】
前記保持手段を支持する前記第1支持部は、該保持手段と前記基台との間の距離を調整可能であると好ましい。
【0012】
前記加工手段を支持する前記第2支持部は、前記保持面に対する該加工手段に装着した前記加工具の下端面の平行度を調整可能であると好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る加工装置は、保持手段が基台の上に第1支持部を介して支持され、第1支持部は、第1上部材と、第1下部材と、第1荷重センサと、を備え、第1支持部は、例えば装置の配設箇所に装着する前に、第1荷重センサを第1上部材と第1下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されているので、例えば、加工装置の保持手段と基台との間に第1支持部を装着する作業を行う場合に、第1荷重センサに所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第1荷重センサの装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0015】
加工手段は、昇降手段の昇降する昇降ベースに第2支持部を介して支持され、第2支持部は、第2上部材と、第2下部材と、第2荷重センサと備え、第2支持部が備える第2荷重センサは、昇降手段によって加工具を保持手段に保持された被加工物に接触させることにより加工手段に掛かる荷重を検知し、第2支持部は、第2荷重センサを第2上部材と第2下部材とで予め挟み所定の圧縮圧力を第2荷重センサに与えた状態を維持するように一体化されていることで、例えば、昇降手段の昇降する昇降ベースに第2支持部を装着して第2支持部を介して加工手段を支持する場合に、第2荷重センサに所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第2荷重センサの装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0016】
保持手段を支持する第1支持部は、保持手段と基台との間の距離を調整可能であることで、保持手段の保持面の高さを所望の高さに位置付けることが可能となる。
【0017】
加工手段を支持する第2支持部は、保持面に対する加工手段に装着した加工具の下端面の平行度を調整可能であることで、保持手段に保持された被加工物を加工する際に加工具の下端面の平行度を所望の値に調整することができる。
【0018】
加工装置に用いる本発明に係る支持部は、上部材と、下部材と、荷重センサとを備え、荷重センサを、上部材と下部材とで挟み、荷重センサに所定の圧縮圧力を加えた状態を維持するように一体化してあることで、例えば、加工装置の保持手段と基台との間に支持部を装着する作業を行う場合に、荷重センサに所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、荷重センサの装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】加工装置(研削装置)の一例を示す斜視図である。
【
図2】加工装置(研削装置)の一例を示す断面図である。
【
図4】
図4(A)は、第2支持部の一例を示す断面図である。
図4(B)は、
図4(A)に示す第2支持部をY軸方向側から見た場合の断面図である。
【
図5】加工装置(研磨装置)の一例を示す断面図である。
【
図6】研磨装置が備える第1支持部の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態1)
図1に示す本発明に係る加工装置1(以下、実施形態1の加工装置1とする。)は、保持手段30上に保持された被加工物80を加工手段16によって研削する装置であり、加工装置1の装置ベース10上の前方(-Y方向側)は、保持手段30に対して被加工物80の着脱が行われる領域であり、装置ベース10上の後方(+Y方向側)は、加工手段16によって保持手段30上に保持された被加工物80の研削が行われる領域である。なお、本発明に係る加工装置1において、加工手段16は
図1に示すように1軸ではなく、粗研削手段と仕上げ研削手段との2軸となっていてもよい。
【0021】
被加工物80は、例えば、シリコン母材等からなる円形の半導体ウェーハであり、
図1において下方を向いている被加工物80の表面801は、格子状に区画された領域に複数のデバイスが形成されており、保護テープ81が貼着されて保護されている。被加工物80の裏面802は、研削加工が施される被加工面となる。なお、被加工物80はシリコン以外にガリウムヒ素、サファイア、窒化ガリウム、セラミックス、樹脂、又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよいし、矩形のパッケージ基板等であってもよい。
【0022】
被加工物80を保持する保持手段30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなり被加工物80を吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸着部300の露出面と枠体301の上面とからなる保持面302上で被加工物80を吸引保持する。
保持面302は、例えば、保持手段30の回転中心を頂点とし肉眼では目視できない程度の極めて緩やかな円錐面となっている。
【0023】
図1に示すように、保持手段30は、カバー39によって囲繞されていると共に、テーブルベース33上に図示しない固定ボルトを用いて着脱可能に装着されている。そして、保持手段30は、テーブルベース33を介して下方に連結されたテーブル回転手段36により、Z軸方向(鉛直方向)の回転軸を軸に回転可能である。また、保持手段30は、
図1に示すカバー39及びカバー39に連結された蛇腹カバー392の下方に配設されたY軸移動手段14によってY軸方向に往復移動可能となっている。
【0024】
Y軸移動手段14は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ140と、ボールネジ140と平行に配設された一対のガイドレール141と、ボールネジ140に連結しボールネジ140を回動させるモータ142と、内部に備えるナットがボールネジ140に螺合し底部がガイドレール141上を摺動するスライダーである基台143とを備えており、モータ142がボールネジ140を回動させると、これに伴い基台143がガイドレール141にガイドされてY軸方向に移動し、基台143上にテーブル回転手段36を介して配設された保持手段30がY軸方向に移動する。蛇腹カバー392は保持手段30及びカバー39の移動に伴ってY軸方向に伸縮する。
【0025】
図1に示すように、装置ベース10上の後方(+Y方向側)にはコラム11が立設されている。
コラム11の前面には、保持手段30と加工手段16とを相対的に保持面302に垂直な方向(Z軸方向)に移動させる昇降手段17が配設されている。昇降手段17は、Z軸方向の軸心を有するボールネジ170と、ボールネジ170と平行に配設された一対のガイドレール171と、ボールネジ170の上端に連結しボールネジ170を回動させるモータ172と、内部のナットがボールネジ170に螺合し側部がガイドレール171に摺接する可動板173と、加工手段16のハウジング161を例えば第2支持部42を介して支持し可動板173にその側面が固定された昇降ベース174と、を備えており、モータ172がボールネジ170を回動させると、これに伴い可動板173がガイドレール171にガイドされてZ軸方向に往復移動し、加工手段16もZ軸方向に往復移動する。
【0026】
加工手段16は、軸方向がZ軸方向であるスピンドル160と、スピンドル160を回転可能に支持するハウジング161と、スピンドル160を回転駆動するモータ162と、スピンドル160の先端に連結された円形板状のマウント163と、マウント163の下面に装着された加工具164と、を備える。
【0027】
図1に示す加工具164は、平面視円環状のホイール基台1641を備えており、ホイール基台1641の下面には、略直方体形状で下面が平坦な研削面となる研削砥石1642が環状に複数配設されている。研削砥石1642は、所定のボンド剤でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されている。
【0028】
本実施形態においては、
図1に示すように、加工装置1は、加工手段16のZ軸方向における高さを測定する高さ位置測定手段18を備えている。高さ位置測定手段18は、例えば、ガイドレール171上においてガイドレール171に沿ってZ軸方向に延在するスケール180と、可動板173に固定されスケール180に対向し可動板173と共に昇降する読み取り部181とを備えている。読み取り部181は、例えば、スケール180に形成された目盛りの反射光を読み取る光学式のものであり、読み取ったスケール180の目盛りから加工手段16のZ軸方向における高さを測定できる。
【0029】
図1に示すように、保持手段30の移動経路上方には、例えば、保持手段30で吸引保持された被加工物80の厚みを接触式にて測定するハイトゲージ38が配設されている。
【0030】
加工装置1は、例えば、装置の全体の制御を行う制御手段9を備えており、制御手段9は、制御プログラムに従って演算処理するCPU及びメモリ等の記憶媒体等から構成されており、図示しない有線又は無線の通信経路を介して、保持手段30をY軸方向に移動させるY軸移動手段14、及び加工手段16等に電気的に接続されており、制御手段9の制御の下で、被加工物80を吸引保持した保持手段30のY軸方向における移動制御や加工手段16に対する位置づけ制御、及び加工手段16における加工具164の回転動作の制御等がされる。
【0031】
加工装置1は、昇降手段17によって加工具164を保持手段30に保持された被加工物80に接触させることにより保持手段30に掛かる荷重を検知する第1荷重センサ410を備えている。
【0032】
本実施形態における保持手段30は、該第1荷重センサ410を備える第1支持部41によって支持されてY軸移動手段14の基台143の上に配設されている。
なお、例えば、加工装置1が複数軸の加工手段を備える加工装置である場合には、保持手段30は、ターンテーブルである基台の上に第1支持部41を介して支持されていてもよい。
【0033】
図1、2に示す第1支持部41は、第1上部材411と、第1下部材412と、第1荷重センサ410と、を備えている。本実施形態において、第1支持部41は、3つ(
図1,2においては2つのみ図示)配設されており、保持手段30の下方において周方向に120度間隔空けて、即ち、正三角形の頂点にそれぞれ位置している。
なお、正三角形の2頂点に第1支持部41を配設し、1つの頂点には固定柱を配設してもよい。
【0034】
図2に示す第1下部材412は、例えば、例えば、SUS等の金属又は硬質プラスチックなどで形成されており、平板状の部材基部4121と、部材基部4121の中央において一体的に立設されたボス部4122と、ボス部4122の上面から上方に延在するネジシャフト4123と、を備えている。
【0035】
部材基部4121の下面から第1下部材412の内部に向かってネジ穴4124が形成されており、ネジ穴4124に後述する
図2に示す昇降シャフト414が螺合する。
ボス部4122の上面には、平面視環状の第1荷重センサ410が配置されている。第1荷重センサ410は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電素子を用いたキスラー社製の薄型力センサ等で構成されている。
【0036】
第1上部材411は、例えば、平ナットであり、中央に形成されたネジ孔をネジシャフト4123に螺合させて締め付けることにより、第1荷重センサ410が第1上部材411と第1下部材412のボス部4122とによりZ軸方向両側から挟まれて、第1支持部41が組み立てられた状態になる。即ち、第1支持部41は、
図3に示すように第1荷重センサ410を第1上部材411と第1下部材412とでZ軸方向両側から挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサ410に与えた状態を維持するように一体化されている。なお、第1荷重センサ410に加えられている圧縮圧力は、第1上部材411の締め付け具合で所望の値に設定することができる。
【0037】
このように構成される第1支持部41は、
図3に示す状態で例えば作業者がハンドリング可能、即ち、
図2に示す加工装置1の設置場所への取り付け可能、設置場所からの取り外し可能、及び取り付け場所への搬送可能等となっている。以下に、第1支持部41の加工装置1における取り付けについて説明する。
【0038】
例えば、基台143の内部には、作業者が開閉可能なモータ収容室が形成されており、該モータ収容室に第1モータ413が配設されている。そして、該第1モータ413には、Z軸方向に延在する昇降シャフト414が連結されている。
【0039】
昇降シャフト414は、基台143の上面から回転可能に突き出ており、基台143の上面に配設されたベアリング支持プレート417内に収容されたスラストベアリング416によって、回転可能に支持されている。
【0040】
ベアリング支持プレート417の上面には、Z軸方向に伸縮可能なコイルバネ等の平面視環状の弾性部材415が取り付けられており、基台143の上面から突き出た昇降シャフト414は、該弾性部材415に囲繞された状態になっている。昇降シャフト414の上部側の外側面にはネジが形成されている。
【0041】
第1荷重センサ410を第1上部材411と第1下部材412とで予め挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサ410に与えた状態を維持するように一体化されている
図3に示す第1支持部41を昇降シャフト414上に持ってきて、そのネジ穴4124を昇降シャフト414のネジに螺合させることで、基台143の上に第1支持部41を取り付けることができる。また、
図2に示す弾性部材415には図示しないカップリングが取り付けられており、該カップリングを介して
図2に示す第1支持部41の第1下部材412が連結される。そして、弾性部材415は、第1下部材412を例えば-Z方向に付勢する。
【0042】
例えば、保持手段30が固定装着されたテーブルベース33の上面の外周側の領域は、中央側よりも一段低い環状の段差面となっており、該段差面には周方向に一定の間隔をおいて3つのボルト挿通穴334が厚み方向(Z軸方向)に向かって貫通形成されている。
【0043】
基台143の周方向における均等間隔を空けた三か所に上記のように第1支持部41を取り付けた後、テーブルベース33の3つのボルト挿通穴334と3つの第1支持部41のネジシャフト4123とを重ね合わせて、ボルト挿通穴334を通したネジシャフト4123に固定ナット335を螺合させ締め付けることにより、保持手段30が基台143の上に第1支持部41を介して支持された状態になる。
また、保持手段30とテーブル回転手段36とのテーブルベース33を介した連結が行われ、さらに、保持手段30の保持面302と図示しない吸引源との連通が行われることで、保持手段30が被加工物80を吸引保持可能で、かつ、回転可能となる。
【0044】
また、第1支持部41は、各第1荷重センサ410が検知した荷重に対応する電圧信号を無線又は有線の通信経路を介して制御手段9に出力することができる。例えば、制御手段9には、研削荷重が掛けられる前の所定の圧縮圧力を加えられた状態の第1荷重センサ410から送られる電圧信号を0電圧とする設定がされる。
【0045】
本実施形態において、保持手段30を支持する第1支持部41は、保持手段30と基台143との間の距離を調整可能であることで、保持手段30の保持面302の高さを所望の高さに位置付けることが可能となる。
即ち、例えば、保持手段30の保持面302の高さを下降させるには、
図2に示す第1モータ413が昇降シャフト414を回転させることで、弾性部材415を介してベアリング支持プレート417に接続されている第1支持部41内のネジ穴4124を昇降シャフト414が上昇していく。その結果、相対的に第1支持部41全体が下がっていき、保持面302の高さも下がる。
なお、例えば、それぞれの第1支持部41に連結された昇降シャフトの回転量を制御して、各第1支持部41の高さを異なるものとし、保持面302を傾けて加工具164の研削砥石1642の下端面に対する保持面302の平行度を調整することも可能である。
【0046】
上記のように、本発明に係る加工装置1は、保持手段30が基台143の上に第1支持部41を介して支持され、第1支持部41は、第1上部材411と、第1下部材412と、第1荷重センサ410と、を備え、第1支持部41は、第1荷重センサ410を第1上部材411と第1下部材412とで予め挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサ410に与えた状態を維持するように一体化されているので、例えば、加工装置1の保持手段30と基台143との間に第1支持部41を装着する作業を行う場合に、第1荷重センサ410に所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第1荷重センサ410の装着作業を容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0047】
上記のように加工装置1に用いる本発明に係る支持部である、例えば第1支持部41は、第1上部材411と、第1下部材412と、第1荷重センサ410とを備え、第1荷重センサ410を、第1上部材411と第1下部材412とで挟み、第1荷重センサ410に所定の圧縮圧力を加えた状態を維持するように一体化していることで、例えば、加工装置1の保持手段30と基台143との間に第1支持部41を装着する作業を行う場合に、第1荷重センサ410に所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第1荷重センサ410の装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0048】
本実施形態における加工装置1の加工手段16は、例えば、
図2に示すように、昇降手段17の昇降する昇降ベース174に第2支持部42を介して支持される。そして、第2支持部42は、第2上部材421と、第2下部材422と、第2荷重センサ420と備えている。
【0049】
本実施形態において、第2支持部42は、3つ(
図2には2つのみ図示)配設されており、加工手段16の周方向に120度間隔空けて、即ち、正三角形の頂点にそれぞれ位置している。
【0050】
図4(A)、(B)に示す第2下部材422は、例えば、SUS等の金属又は硬質プラスチック等を四角柱状又は円柱状に形成したものである。第2下部材422には、下面から内部に向かってボルト穴4223が形成されており、上面から内部に向かってボルト穴4224が形成されている。
第2下部材422の上面には、第1荷重センサ410と略同一構成の環状の第2荷重センサ420が、配置されている。
【0051】
第2上部材421は、例えば第2荷重センサ420よりも大きな平プレート4214と、固定ボルト4215とから構成されている。そして、平プレート4214を第2荷重センサ420の上面に当接させた状態で、固定ボルト4215を平プレート4214の中央の挿通孔4217を通して第2下部材422のボルト穴4224に螺合させて締め付けることにより、第2荷重センサ420が第2上部材421と第2下部材422とによりZ軸方向両側から挟まれて、第2支持部42が組み立てられた状態になる。即ち、第2支持部42は、第2荷重センサ420を第2上部材421と第2下部材422とでZ軸方向両側から挟み所定の圧縮圧力を第2荷重センサ420に与えた状態を維持するように一体化されている。なお、第2荷重センサ420に加えられている圧縮圧力は、固定ボルト4215の締め付け具合で所望の値に設定することができる。
【0052】
例えば、
図4(B)に示すように、平プレート4214は、厚み方向に取り付けボルト44を挿通させる挿通孔4216を複数備えている。なお、
図4(B)は、
図4(A)に示す第2支持部42をY軸方向側から見た場合の断面図を示している。即ち、
図4(B)は、
図4(A)に示す第2支持部42を水平面内において90°回転させた場合の断面図を示している。
【0053】
このように構成される第2支持部42は、
図4(A)、(B)に示す状態で例えば作業者がハンドリング可能、即ち、加工装置1の設置場所への取り付け可能、設置場所からの取り外し可能、及び取り付け場所への搬送可能等となっている。以下に、第2支持部42の加工装置1における取り付けについて説明する。
【0054】
例えば、
図2に示すように、昇降ベース174は、例えば、略円筒状の側板1742と、側板1742の下端面に分離可能に取り付けられる環状底板1743とを備え、縦断面が略凹状となっている。そして、例えば、第2支持部42は、側板1742の下端面と環状底板1743の上面との間に上下方向から挟まれ、環状底板1743の上面に装着された加工手段16の重量を支える形で配設される。すなわち、第2支持部42は、加工手段16からの荷重が作用する作用点部となるように配設される。
【0055】
具体的には、例えば、側板1742の下端面には、図示しない取り付けボルト穴が形成されており、該取り付けボルト穴と
図4(B)に示す第2支持部42の平プレート4214の挿通孔4216とを重ね合わせ、さらに、挿通孔4216を通した取り付けボルト44を該取り付けボルト穴に螺合させることで、側板1742の下端面に第2支持部42が取り付けられる。なお、
図2に示す側板1742の下端面側には、固定ボルト4215の高さ位置の変更を許容する空間が設けられている。
【0056】
また、
図2に示す環状底板1743に形成されたボルト挿通孔を通した固定ボルト4218を、第2下部材422のボルト穴4223に螺合させることで、第2支持部42が側板1742の下端面と環状底板1743の上面との間に上下方向から挟まれて配設され、加工手段16が昇降手段17の昇降ベース174に第2支持部42を介して支持される。
【0057】
また、第2支持部42は、第2荷重センサ420が検知した荷重に対応する電圧信号を無線又は有線の通信経路を介して制御手段9に出力することができる。例えば、制御手段9には、研削荷重が掛けられる前に既に所定の圧縮圧力を加えられた状態の第2荷重センサ420から送られる電圧信号を、0電圧とする設定がされる。
【0058】
上記のように、本発明に係る加工装置1において、例えば、加工手段16は、昇降手段17の昇降する昇降ベース174に第2支持部42を介して支持され、第2支持部42は、第2上部材421と、第2下部材422と、第2荷重センサ420と備え、第2支持部42が備える第2荷重センサ420は、昇降手段17によって加工具164を保持手段30に保持された被加工物80に接触させることにより加工手段16に掛かる荷重を検知し、第2支持部42は、例えば、加工装置1の配設箇所に装着する前に、第2荷重センサ420を第2上部材421と第2下部材422とで予め挟み所定の圧縮圧力を第2荷重センサ420に与えた状態を維持するように一体化されていることで、例えば、昇降手段17の昇降する昇降ベース174に第2支持部42を装着して第2支持部42を介して加工手段16を支持する場合に、第2荷重センサ420に所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第2荷重センサ420の装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0059】
本実施形態において、例えば、
図2に示す環状底板1743は、第2支持部42を支点として前後方向に傾動可能になっており、第2支持部42の環状底板1743に螺入された前後調整用ネジ4219の突き上げ量によって傾きが調整される。環状底板1743が前後方向に傾動することで、環状底板1743の上面に装着された加工手段16の傾きも変化する。即ち、本実施形態において、加工手段16を支持する第2支持部42は、保持手段30の保持面302に対する加工手段16に装着した加工具164の研削砥石1642の下端面の平行度を調整可能となっている。
【0060】
(実施形態2)
図5に示す本発明に係る加工装置7(以下、実施形態2の加工装置7とする)は、保持手段30上に保持された被加工物80を加工手段13によって研磨する研磨装置である。研磨装置である加工装置7と実施形態1の研削装置である加工装置1とは、一部構成が略同一の構成となっており、
図5では、
図2の加工装置1と同様に構成される部位には
図2と同一の符号を付している。
なお、加工装置7は、乾式研磨装置であってもよいし、研磨加工中にスラリーを用いる湿式のCMP装置であってもよい。
【0061】
以下に、実施形態2の加工装置7の実施形態1の加工装置1と相違する構成について、重点的に説明していく。
加工装置7の研磨手段である加工手段13は、スピンドル160の先端に連結された円形板状のマウント163の下面に円形板状のプラテン165が取り付けられており、プラテン165の下面に平面視円形の研磨パッドである加工具166が接着剤等によって接着されている。
加工具166は、例えば、フェルト等の不織布からなり、プラテン165の直径と同程度の大きさとなっており、また、保持手段30に保持される被加工物80の直径よりも大径となっている。
【0062】
加工装置7は、昇降手段17によって加工具166を保持手段30に保持された被加工物80に接触させることにより保持手段30に掛かる荷重を検知する第1荷重センサ460を備えている。なお、第1荷重センサ460は、
図2に示す第1荷重センサ410と略同一のものである。
【0063】
本実施形態における保持手段30は、該第1荷重センサ460を備える第1支持部46によって支持されてY軸移動手段14の基台143の上に配設されている。
第1支持部46は、第1上部材461と、第1下部材462と、第1荷重センサ460と、を備えている。本実施形態において、第1支持部46は、保持手段30の下方において周方向に120度間隔空けて、即ち、正三角形の頂点にそれぞれ位置するように3つ配設されている。
【0064】
図6に示す第1下部材462は、例えば、SUS等の金属又は硬質プラスチック等を円環板状に形成したものである。第1下部材462は、中央に固定ボルト466を挿通させる挿通孔4621を備えており、さらに、挿通孔4621よりも外周側に位置し取り付けボルト483(
図5参照)を挿通させる複数の挿通孔4623を備えている。
【0065】
第1上部材461は、例えば、例えば、SUS等の金属又は硬質プラスチック等を四角柱状又は円柱状に形成したものである。第1上部材461には、下面から内部に向かってボルト穴4613が形成されており、上面から内部に向かってボルト穴4614が形成されている。そして、第1上部材461の下面には、環状の第1荷重センサ460が配置されている。
【0066】
図6に示すように、第1支持部46は、第1下部材462の中央に形成された挿通孔4621を、第1荷重センサ460の中央口、及び第1上部材461の下面側のボルト穴4613に重ね合わせて、固定ボルト466を挿通させボルト穴4613に螺合させて締め付けることにより、第1荷重センサ460が第1上部材461と第1下部材462とによりZ軸方向両側から挟まれて組み立てられた状態になる。即ち、第1支持部46は、第1荷重センサ460を第1上部材461と第1下部材462とでZ軸方向両側から挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサ460に与えた状態を維持するように一体化されている。なお、第1荷重センサ460に加えられている圧縮圧力は、固定ボルト466の締め付け具合で所望の値に設定することができる。
【0067】
このように構成される第1支持部46は、
図6に示す状態で例えば作業者がハンドリング可能、即ち、
図5に示す加工装置7の設置場所への取り付け可能、設置場所からの取り外し可能、及び取り付け場所への搬送可能等となっている。以下に、第1支持部46の加工装置7における取り付けについて説明する。
【0068】
例えば、
図5に示す基台143の上面には図示しないボルト穴が形成されており、該ボルト穴と第1下部材462の挿通孔4623とを重ね合わせて、取り付けボルト483を該ボルト穴に螺合させることで、基台143の上に第1支持部46を取り付けることができる。
なお、基台143内部の上面側には、固定ボルト466のネジ頭の高さ位置の変更を許容する空間が設けられている。
【0069】
基台143の周方向における均等間隔を空けた三か所に上記のように第1支持部46を取り付けた後、テーブルベース33の3つのボルト挿通穴334と3つの第1支持部46のボルト穴4614とを重ね合わせて、ボルト挿通穴334を通した固定ボルト487をボルト穴4614に螺合させ締め付けることにより、保持手段30が基台143の上に第1支持部46を介して支持された状態になる。
また、保持手段30とテーブル回転手段36とのテーブルベース33を介した連結が行われ、さらに、保持手段30の保持面302と図示しない吸引源との連通が行われることで、保持手段30が被加工物80を吸引保持可能で、かつ、回転可能となる。
なお、
図1、2に示す実施形態1の加工装置1において、保持手段30は、
図2に示す第1支持部41に代えて、
図5に示す第1支持部46を介して基台143上に支持されてもよい。
【0070】
また、第1支持部46は、第1荷重センサ460が検知した荷重に対応する電圧信号を無線又は有線の通信経路を介して制御手段9に出力することができる。例えば、制御手段9には、研磨荷重が掛けられる前に既に所定の圧縮圧力を加えられた状態の第1荷重センサ460から送られる電圧信号を0電圧とする設定がされる。
【0071】
このように、本発明に係る加工装置7は、保持手段30が基台143の上に第1支持部46を介して支持され、第1支持部46は、第1上部材461と、第1下部材462と、第1荷重センサ460と、を備え、例えば加工装置7の配設箇所に装着する前に、第1支持部46は、第1荷重センサ460を第1上部材461と第1下部材462とで予め挟み所定の圧縮圧力を第1荷重センサ460に与えた状態を維持するように一体化されているので、例えば、加工装置7の保持手段30と基台143との間に第1支持部46を装着する作業を行う場合に、第1荷重センサ460に所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第1荷重センサ460の装着作業が容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0072】
本実施形態における加工装置7の加工手段13は、例えば、昇降手段17の昇降する昇降ベース174に第2支持部47を介して支持される。そして、第2支持部47は、本実施形態においては、第1支持部46と略同様の構成となっている。即ち、第2支持部47は、第1上部材461と略同一の第2上部材471と、第1下部材462と略同一の第2下部材472と、前記第1荷重センサ460と略同一の第2荷重センサ470と、を備えている。
【0073】
第1支持部46と略同様の構成である
図5に示す第2支持部47は、
図5に拡大して示す第1支持部46を、上下逆転させて、さらに、水平面内において90°回転させた状態を図示している。
【0074】
本実施形態において、第2支持部47は、3つ(
図5には2つのみ図示)配設されており、加工手段13の周方向に120度間隔空けて、即ち、正三角形の頂点にそれぞれ位置している。そして、例えば、第2支持部47は、昇降ベース174の側板1742の下端面と環状底板1743の上面との間に上下方向から挟まれ、環状底板1743の上面に装着された加工手段13の重量を支える形で配設される。すなわち、第2支持部47は、加工手段13からの荷重が作用する作用点部となるように配設される。
【0075】
具体的には、例えば、側板1742の下端面には、図示しない取り付けボルト穴が形成されており、該取り付けボルト穴と第2支持部47の第2下部材472の複数の挿通孔(
図6に示す第1下部材462の複数の挿通孔4623と同様の挿通孔)とを重ね合わせ、さらに、該挿通孔を通した取り付けボルトを側板1742の下面の図示しない取り付けボルト穴に螺合させることで、側板1742の下端面に第2支持部47が取り付けられた状態になる。なお、側板1742内部の下端面側には、第2支持部47を常時一体化させている固定ボルト476のネジ頭の高さ位置の変更を許容する空間が設けられている。
【0076】
また、環状底板1743に形成されたボルト挿通孔を通した固定ボルト4218を、第2上部材471のボルト穴4714に螺合させることで、第2支持部47が側板1742の下端面と環状底板1743の上面との間に上下方向から挟まれて配設され、加工手段13が昇降手段17の昇降ベース174に第2支持部47を介して支持される。
【0077】
また、第2支持部47は、第2荷重センサ470が検知した荷重に対応する電圧信号を無線又は有線の通信経路を介して制御手段9に出力することができる。例えば、制御手段9には、研磨荷重が掛けられる前に既に所定の圧縮圧力を加えられた第2荷重センサ470から送られる電圧信号を0電圧とする設定がされる。
【0078】
上記のように、本発明に係る加工装置7において、例えば、加工手段13は、昇降手段17の昇降する昇降ベース174に第2支持部47を介して支持され、第2支持部47は、第2上部材471と、第2下部材472と、第2荷重センサ470と備え、第2支持部47が備える第2荷重センサ470は、昇降手段17によって加工具166を保持手段30に保持された被加工物80に接触させることにより加工手段13に掛かる荷重を検知し、例えば加工装置7の配設箇所に装着する前に、第2支持部47は、第2荷重センサ470を第2上部材471と第2下部材472とで予め挟み所定の圧縮圧力を第2荷重センサ470に与えた状態を維持するように一体化されていることで、例えば、昇降手段17の昇降ベース174に第2支持部47を装着して第2支持部47を介して加工手段13を支持する場合に、第2荷重センサ470に所定の荷重を加える調整作業を行う必要がないので、第2荷重センサ470の装着作業を容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0079】
本発明に係る加工装置は、上述の実施形態1の加工装置1、又は実施形態2の加工装置7に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。例えば、本発明に係る加工装置は、粗研削手段として機能する
図1に示す加工手段16と、研削砥石1642中に含まれる砥粒が比較的小さく仕上げ研削手段として機能する加工手段16と、研磨手段である
図5に示す加工手段13とを備え、保持手段30がその上面に複数周方向に等間隔を空けて配置されたターンテーブルで被加工物80を各研削加工手段16又は研磨加工手段13の下方に位置づけ可能な3軸の研削研磨装置等であってもよい。そして、例えば該3軸の加工手段を備える研削研磨装置において、粗研削加工手段16及び仕上げ研削加工手段16は、
図1、
図2に示す第2支持部42を介して昇降手段17の昇降する昇降ベース174に支持されており、一方、保持手段30は、
図2に示す第1支持部41に代えて、
図5に示す第1支持部46を介して基台となるターンテーブルに支持されてもよい。即ち、
図2に示す第2支持部42と
図5に示す第1支持部46とを一緒に、研削加工装置、研磨加工装置、又は研削研磨加工装置内で用いてもよい。
また、本発明に係る支持部も、第1支持部41や第2支持部42等に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0080】
80:被加工物 81:保護テープ
1:加工装置(研削装置) 10:装置ベース 11:コラム 9:制御手段
30:保持手段 302:保持面 33:テーブルベース 334:ボルト挿通穴 335:固定ナット 36:テーブル回転手段 39:カバー
14:Y軸移動手段 140:ボールネジ 143:基台(スライダー)
17:昇降手段 170:ボールネジ
174:昇降ベース 1742:側板 1743:環状底板
16:加工手段 160:スピンドル 161:ハウジング 164:加工具
18:高さ位置測定手段 38:ハイトゲージ 9:制御手段
41:第1支持部 410:第1荷重センサ
411:第1上部材
412:第1下部材 4121:部材基部 4122:ボス部 4123:ネジシャフト
4124:ネジ穴
413:第1モータ 414:昇降シャフト 415:弾性部材 416:スラストベアリング 417:ベアリング支持プレート
42:第2支持部 420:第2荷重センサ
421:第2上部材 4214:平プレート 4125:固定ボルト 4216:挿通孔
422:第2下部材 4223:ボルト穴 4224:ボルト穴
4218:固定ボルト 4219:前後調整用ネジ
7:加工装置(研磨装置)
13:加工手段 165:プラテン 166:加工具
46:第1支持部 460:第1荷重センサ
461:第1上部材 4613:ボルト穴 4614:ボルト穴
462:第1下部材 4621:挿通孔 4623:挿通孔 466:固定ボルト
47:第2支持部 471:第2上部材 472:第2下部材 470:第2荷重センサ