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特許7431210基板処理装置、プラズマ生成装置、半導体装置の製造方法、プラズマ生成方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-05
(45)【発行日】2024-02-14
(54)【発明の名称】基板処理装置、プラズマ生成装置、半導体装置の製造方法、プラズマ生成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240206BHJP
   H01L 21/316 20060101ALI20240206BHJP
   H01L 21/318 20060101ALI20240206BHJP
   C23C 16/50 20060101ALI20240206BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20240206BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/316 X
H01L21/318 B
H01L21/318 C
C23C16/50
H05H1/46 M
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021215043
(22)【出願日】2021-12-28
(65)【公開番号】P2023098338
(43)【公開日】2023-07-10
【審査請求日】2022-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】原 大介
(72)【発明者】
【氏名】西野 達弥
(72)【発明者】
【氏名】竹田 剛
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168788(JP,A)
【文献】特表2020-521270(JP,A)
【文献】国際公開第2018/055700(WO,A1)
【文献】特開2020-043221(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/316
H01L 21/318
C23C 16/50
H05H 1/46
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理室を形成する反応管と、
複数の第1の電極と、
複数の第2の電極と、
高周波電力を供給する高周波電源と、
前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、
前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、
前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座と、
を備える基板処理装置。
【請求項2】
前記高周波印可用プレートは、前記高周波印可用プレートの中心位置で前記高周波電源と接続する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記接地用プレートは、前記接地用プレートの中心位置で接地される請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記基板を積載されるように保持する基板保持部を有し、
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極は、前記基板の積載方向に配置される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記高周波印可用プレートは、前記複数の第1の電極の下部に設けられる請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記接地用プレートは、前記複数の第2の電極の下部に設けられる請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記反応管の外部に設けられる請求項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とを固定するカバーを備える請求項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記反応管の上部と前記カバーの上部を固定するリング状の固定具を備える請求項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とを1つの電極ユニットとして構成し、前記電極ユニットを複数設ける請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記反応管の外側に加熱部を備える請求項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記反応管と前記加熱部の間に設けられる請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、交互に配置される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が同じ幅である請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が異なる請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅より大きい請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記第1の電極の本数と前記第2の電極の本数が同一である請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項18】
複数の第1の電極と、
複数の第2の電極と、
前記複数の第1の電極を高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、
前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、
前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座と、
を備えるプラズマ生成装置。
【請求項19】
基板を処理する処理室を形成する反応管と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座と、を備える基板処理装置に前記基板を搬入する工程と、
前記基板を処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項20】
複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、前記複数の第1の電極を高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座と、を備えるプラズマ生成装置の前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極により、プラズマを生成する工程と、
を有するプラズマ生成方法。
【請求項21】
基板を処理する処理室を形成する反応管と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座と、を備える基板処理装置の前記反応管に前記基板を搬入する手順と、
前記基板を処理する手順と、
をコンピュータにより前記基板処理装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置、プラズマ生成装置、半導体装置の製造方法および基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、基板処理装置の処理室内に基板を搬入し、処理室内に原料ガスと反応ガスとを供給して基板上に絶縁膜や半導体膜、導体膜等の各種膜を形成したり、各種膜を除去したりする基板処理が行われることがある。
【0003】
微細パターンが形成される量産デバイスにおいては、不純物の拡散を抑制したり、有機材料など耐熱性の低い材料を使用できるようにしたりするために低温化が求められることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-324477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような技術要求を満たすため、プラズマを用いて基板処理を行うことが一般的に行われているが、膜を均一処理することが困難となってしまう場合がある。
【0006】
本開示の目的は、基板処理の均一性の向上を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、基板を処理する処理室と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備える技術が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、基板処理の均一性の向上を可能とする技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面で示す図である。
図2図1に示す基板処理装置におけるA-A断面図である。
図3】(a)は、本開示の実施形態の電極を電極固定具に設置した際の斜視図であり、(b)は、本開示の実施形態のヒータ、電極固定具、電極、電極を固定する突起部、反応管の位置関係を示すための図である。
図4】(a)は、本開示の実施形態における第1の変形例の電極を電極固定具に設置した際の斜視図であり、(b)は、本開示の実施形態における第1の変形例のヒータ、電極固定具、電極、電極を固定する突起部、反応管の位置関係を示すための図である。
図5】(a)は、本開示の実施形態における第2の変形例の電極を電極固定具に設置した際の斜視図であり、(b)は、本開示の実施形態における第2の変形例のヒータ、電極固定具、電極、電極を固定する突起部、反応管の位置関係を示すための図である。
図6】(a)は、本開示の実施形態における第3の変形例の電極を電極固定具に設置した際の斜視図であり、(b)は、本開示の実施形態における第3の変形例のヒータ、電極固定具、電極、電極を固定する突起部、反応管の位置関係を示すための図である。
図7】(a)は、本開示の実施形態の電極の正面図であり、(b)は、電極を電極固定具に固定する点を説明する図である。
図8】(a)は本開示の実施形態のプレートを台座に設置した際の正面図であり、(b)は、本開示の実施形態の第1の電極、電極固定治具、台座、高周波印加用プレート、固定具の位置関係を示すための図であり、(c)は、本開示の実施形態の第2の電極、電極固定治具、台座、接地用プレート、固定具の位置関係を示すための図である。
図9】(a)は本開示の実施形態における第1の変形例のプレートを台座に設置した際の正面図であり、(b)は、本開示の実施形態における第1の変形例の第1の電極、電極固定治具、台座、高周波印加用プレート、固定具の位置関係を示すための図であり、(c)は、本開示の実施形態における第1の変形例の第2の電極、電極固定治具、台座、接地用プレート、固定具の位置関係を示すための図である。
図10】(a)は本開示の実施形態における第2の変形例のプレートを台座に設置した際の正面図であり、(b)は、本開示の実施形態における第2の変形例の第1の電極、電極固定治具、台座、高周波印加用プレート、固定具の位置関係を示すための図であり、(c)は、本開示の実施形態における第2の変形例の第2の電極、電極固定治具、台座、接地用プレート、固定具の位置関係を示すための図である。
図11】本開示の実施形態の反応管、電極、電極固定治具、台座、リング状の固定具の位置関係を示すための図である。
図12図1に示す基板処理装置におけるコントローラの概略構成図であり、コントローラの制御系の一例を示すブロック図である。
図13図1に示す基板処理装置を用いた基板処理プロセスの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図1から図12を参照しながら説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0011】
(1)基板処理装置の構成
(加熱装置)
図1に示すように、処理炉202は加熱装置(加熱機構、加熱部)としてのヒータ207を有する。ヒータ207は円筒形状であり、保持板に支持されることにより鉛直方向に立設するように据え付けられている。ヒータ207は、ガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。
【0012】
(処理室)
ヒータ207の内側には、後述する電極固定具301が配設され、更に電極固定具301の内側には、後述するプラズマ生成部の電極300が配設されている。更に、電極300の内側には、ヒータ207と同心円状に反応管203が配設されている。反応管203は、例えば石英(SiO)や炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料により構成され、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管203の下方には、反応管203と同心円状に、マニホールド209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)等の金属により構成され、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209の上端部は、反応管203の下端部に係合しており、反応管203を支持するように構成されている。マニホールド209と反応管203との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。マニホールド209がヒータベースに支持されることにより、反応管203は鉛直方向に立設するように据え付けられた状態となる。主に、反応管203とマニホールド209とにより処理容器(反応容器)が構成されている。処理容器の筒中空部には処理室201が形成されている。処理室201は、複数枚の基板としてのウエハ200を収容可能に構成されている。なお、処理容器は上記の構成に限らず、反応管203のみを処理容器と称する場合もある。
【0013】
(ガス供給部)
処理室201内には、第1、第2供給部としてのノズル249a,249bが、マニホールド209の側壁を貫通するようにそれぞれ設けられている。ノズル249a、249bを、それぞれ第1、第2ノズルとも称する。ノズル249a、249bは、例えば石英またはSic等の耐熱性材料により構成されている。ノズル249a,249bには、ガス供給管232a,232bが、それぞれ接続されている。このように、処理容器には2本のノズル249a,249bと、2本のガス供給管232a,232bとが設けられており、処理室201内へ複数種類のガスを供給することが可能となっている。なお、反応管203のみを処理容器とした場合、ノズル249a,249bは反応管203の側壁を貫通するように設けられていてもよい。
【0014】
ガス供給管232a,232bには、ガス流の上流側から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)241a,241bおよび開閉弁であるバルブ243a,243bがそれぞれ設けられている。ガス供給管232a,232bのバルブ243a,243bよりも下流側には、不活性ガスを供給するガス供給管232c,232dがそれぞれ接続されている。ガス供給管232c,232dには、上流方向から順に、MFC241c,241dおよびバルブ243c,243dがそれぞれ設けられている。
【0015】
図1図2に示すように、ノズル249a,249bは、反応管203の内壁とウエハ200との間における平面視において円環状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている。すなわち、ノズル249a,249bは、処理室201内へ搬入された各ウエハ200の端部(周縁部)の側方にウエハ200の表面(平坦面)と垂直にそれぞれ設けられている。ノズル249a,249bの側面には、ガスを供給するガス供給孔250a,250bがそれぞれ設けられている。ガス供給孔250aは、反応管203の中心を向くように開口しており、ウエハ200に向けてガスを供給することが可能となっている。ガス供給孔250a,250bは、それぞれ、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。
【0016】
このように、本実施形態では、反応管203の側壁の内壁と、反応管203内に配列された複数枚のウエハ200の端部(周縁部)と、で定義される平面視において円環状の縦長の空間内、すなわち、円筒状の空間内に配置したノズル249a,249bを経由してガスを搬送している。そして、ノズル249a,249bにそれぞれ開口されたガス供給孔250a,250bから、ウエハ200の近傍で初めて反応管203内にガスを噴出させている。そして、反応管203内におけるガスの主たる流れを、ウエハ200の表面と平行な方向、すなわち、水平方向としている。このような構成とすることで、各ウエハ200に均一にガスを供給でき、各ウエハ200に形成される膜の膜厚の均一性を向上させることが可能となる。ウエハ200の表面上を流れたガス、すなわち、反応後の残ガスは、排気口、すなわち、後述する排気管231の方向に向かって流れる。但し、この残ガスの流れの方向は、排気口の位置によって適宜特定され、垂直方向に限ったものではない。
【0017】
ガス供給管232aからは、原料(原料ガス)が、MFC241a、バルブ243a、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。
【0018】
ガス供給管232bからは、反応体(反応ガス)として、例えば、酸素(O)含有ガスが、MFC241b、バルブ243b、ノズル249bを介して処理室201内へ供給される。
【0019】
ガス供給管232c,232dからは、不活性ガスが、それぞれMFC241c,241d、バルブ243c,243d、ノズル249a,249bを介して処理室201内へ供給される。
【0020】
主に、ガス供給管232a、MFC241a、バルブ243aにより、第1のガス供給系としての原料供給系が構成される。主に、ガス供給管232b、MFC241b、バルブ243bにより、第2のガス供給系としての反応体供給系(反応ガス供給系)が構成される。主に、ガス供給管232c,232d、MFC241c,241d、バルブ243c,243dにより、不活性ガス供給系が構成される。原料供給系、反応体供給系および不活性ガス供給系を単にガス供給系(ガス供給部)とも称する。
【0021】
(基板支持具)
図1に示すように基板支持具としてのボート217は、複数枚、例えば25~200枚のウエハ200を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で鉛直方向に整列させて多段に支持するように、すなわち、間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート217は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成される。ボート217の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料で構成される断熱板218が多段に支持されている。この構成により、ヒータ207からの熱がシールキャップ219側に伝わりにくくなっている。但し、本実施形態はこのような形態に限定されない。例えば、ボート217の下部に断熱板218を設けずに、石英やSiC等の耐熱性材料で構成される筒状の部材として構成された断熱筒を設けてもよい。
【0022】
(プラズマ生成部)
次にプラズマ生成部について、図1から図7を用いて説明する。
【0023】
反応管203の外部、すなわち、処理容器(処理室201)の外部には、プラズマ生成用の電極300が設けられている。電極300に電力を印加することにより、反応管203の内部、すなわち、処理容器(処理室201)の内部でガスをプラズマ化させて励起させること、すなわち、ガスをプラズマ状態に励起させることが可能となっている。以下、ガスをプラズマ状態に励起させることを、単に印加されることで、反応管203内、すなわち、処理容器(処理室201)内に、プラズマは容量結合プラズマ(Capacitively Coupled Plasma、略称:CCP)を生成させるように構成されている。
【0024】
具体的には、図2に示すように、ヒータ207と反応管203との間に、電極300と、電極300を固定する電極固定具301と、が配設されている。ヒータ207の内側に、電極固定具301が配設され、電極固定具301の内側に、電極300が配設され、電極300の内側に、反応管203が配設されている。
【0025】
また、図1図2に示すように、電極300および電極固定具301は、ヒータ207の内壁と、反応管203の外壁との間における平面視において円環状の空間に、反応管203の外壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の配列方向に延びるようにそれぞれ設けられている。電極300は、ノズル249a、249bと平行に設けられている。電極300および電極固定具301は、平面視において、反応管203およびヒータ207と同心円状に、また、ヒータ207とは非接触となるように、配列、配置されている。電極固定具301は、絶縁性物質(絶縁体)で構成され、電極300および反応管203の少なくとも一部をカバーするように設けられていることから、電極固定具301をカバー(石英カバー、絶縁壁、絶縁板)、または、断面円弧カバー(断面円弧体、断面円弧壁)と称することもできる。
【0026】
図2に示すように、電極300は複数設けられ、これら複数の電極300が、電極固定具301の内壁に、固定されて設置されている。より具体的には、図7に示すように、電極固定具301の内壁面には、電極300を引っ掛けることが可能な突起部(フック部)310が設けられており、電極300には、突起部310を挿通可能な貫通孔である開口部305が設けられている。電極固定具301の内壁面に設けられた突起部310に、開口部305を介して電極300を引っ掛けることで、電極300を電極固定具301に固定することが可能となっている。なお、図3から図6では、1つの電極300-1につき、または、1つの電極300-2につき、2つの開口部305が設けられ、1つの電極300-1につき、または、1つの電極300-2につき、2つの突起部310を引っ掛けることで固定する例、すなわち、1つの電極を2箇所で固定する例を示している。なお、図2では、9つの電極300を、1つの電極固定具301に固定し、その構成(ユニット)が2組から成る例を示しており、図3では、8つの電極300-1、300-2を、1つの電極固定具301に固定する構成(ユニット)の例を示している。
【0027】
電極300(電極300-1、300-2)は、ニッケル(Ni)などの耐酸化材料で構成されている。電極300を、SUS、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金属材料で構成することもできるが、Niなどの耐酸化材料で構成することにより、電気伝導率の劣化を抑制することができ、プラズマ生成効率の低下を抑制することができる。さらに、電極300を、Alが添加されたNi合金材料で構成することもでき、この場合、耐熱性および耐腐食性の高い酸化被膜であるアルミニウム酸化膜(AlO膜)を、電極300(電極300-1、300-2)の最表面に形成するようにすることもできる。電極300(電極300-1、300-2)の最表面に形成されたAlO膜は、保護膜(ブロック膜、バリア膜)として作用し、電極300の内部の劣化の進行を抑制することができる。これにより、電極300(電極300-1、300-2)の電気伝導率の低下によるプラズマ生成効率の低下を、より抑制することが可能となる。電極固定具301は、絶縁性物質(絶縁体)、例えば、石英またはSiC等の耐熱性材料により構成されている。電極固定具301の材質は、反応管203の材質と、同様とすることが好ましい。
【0028】
図2および図3(a)に示すように、電極300は、複数の第1の電極300-1と、複数の第2の電極300-2を含む。第1の電極300-1は、後述する高周波印加用プレート、整合器325を介して、高周波電源(RF電源)320に接続されており、任意の電位が印加される。第2の電極300-2は、後述する接地用プレートを介してアースに接地されており、基準電位(0V)となる。第1の電極300-1をHot電極またはHOT電極とも称し、第2の電極300-2をGround電極またはGND電極とも称する。第1の電極300-1および第2の電極300-2は、それぞれ、正面視が鉛直方向に長い矩形形状の板状部材として構成されている。なお、図3(a)では、6つの第1の電極300-1と、6つの第2の電極300-2と、が設けられる例を示している。整合器325を介して高周波電源320から、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間にRF(無線周波数)電力を印加することで、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間の領域にプラズマが生成される。この領域をプラズマ生成領域とも称する。なお、図2に示すように、電極300(第1の電極300-1、第2の電極300-2)は、処理容器に対して鉛直方向(複数のウエハ200が積載される積載方向、垂直方向)に配置され、平面視において、円弧上に配置されており、また、等間隔に、すなわち、隣接する電極300(第1の電極、第2の電極)間の距離(間隙)が等しくなるように配置されている。また、電極300(第1の電極300-1および第2の電極300-2)は反応管203とヒータ207との間に、反応管203の外壁に沿うように平面視において略円弧状に配置され、例えば、中心角が30度以上240度以下となる円弧状に形成された電極固定具301の内壁面に固定されて配置される。また、上述のように、電極300(第1の電極300-1および第2の電極300-2)は、ノズル249a、249bと平行に設けられている。
【0029】
ここで、電極固定具301と電極300(第1の電極300-1、第2の電極300-2)とを、電極ユニットと称することもできる。電極ユニットは、図2に示すように、ノズル249a、249bおよび排気管231を避けた位置に配置されるようにすることが好ましい。図2では、2つの電極ユニットが、ノズル249a、249bおよび排気管231を避けて、ウエハ200(反応管203)の中心を挟んで対向(対面)するように配置される例を示している。なお、図2では、2つの電極ユニットが、平面視において、直線Lを対称軸として線対称に、すなわちシンメトリに配置される例を示している。電極ユニットをこのように配置することで、ノズル249a、249b、温度センサ263および排気管231を、処理室201内におけるプラズマ生成領域外に配置することが可能となり、これらの部材へのプラズマダメージ、これらの部材の消耗、破損、これらの部材からのパーティクルの発生を抑制することが可能となる。本開示では特に区別して説明する必要のない場合には、電極300として記載して説明する。
【0030】
電極300には、高周波電源320から整合器325を介し、例えば25MHz以上35MHz以下、より具的には、周波数27.12MHzの高周波が入力されることによって反応管203内にプラズマ(活性種)302が生成される。このように生成されたプラズマによって、ウエハ200の周囲から基板処理のためのプラズマ302をウエハ200の表面に供給することが可能となる。なお、周波数が25MHz未満では基板へのプラズマダメージが大きくなり、35MHz超では活性種の生成が困難となる。
【0031】
主に、電極300、すなわち、第1の電極300-1および第2の電極300-2により、ガスをプラズマ状態に励起(活性化)させるプラズマ生成部(プラズマ励起部、プラズマ活性化機構)が構成される。電極固定具301、整合器325、高周波電源320をプラズマ生成部に含めて考えてもよい。
【0032】
また、電極300には、図7(a)に示すように、後述する突起頭部311を通す円形切欠き部303と、突起軸部312をスライドさせるスライド切欠き部304からなる開口部305が形成されている。
【0033】
電極300は、十分な強度を持ち、かつ、熱源によるウエハ加熱の効率を著しく下げないように、厚さは0.1mm以上、1mm以下、幅は5mm以上、30mm以下となる範囲で構成されることが好ましい。また、ヒータ207の加熱による変形防止のための変形抑制部としての曲げ構造を有することが好ましい。この場合の電極300は、反応管203とヒータ207の間に配置されるため、そのスペースの制約上、曲げ角は90°~175°が適切である。電極表面は熱酸化による被膜が形成されており、熱応力によりそれが剥れてパーティクルが発生することがあるので、曲げ過ぎに注意する必要がある。
【0034】
本実施形態では、一例として、縦型基板処理装置において、高周波電源320の周波数を27.12MHzにて実施し、長さが1m、厚さが1mmからなる電極300を採用して、CCPモードのプラズマを生成する。
【0035】
例えば、図3に示すように、チューブ形状の反応管の外壁に、6本の幅15mmの第1の電極300-1と6本の幅15mmの第2の電極300-2を第1の電極300-1、第2の電極300-2、第1の電極300-1、第2の電極300-2、・・・の順に交互に配置し、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間の隙間を10mmで配置している。なお、それぞれの第1の電極300-1は一体構造で構成され、以下に示す図6の例と異なっている。なお、一体構造で構成される第1の電極300-1は、複数の分離した電極によって、一つの電極が構成されるものではない。
【0036】
例えば、図4に示すように、チューブ形状の反応管の外壁に、8本の幅10mmの第1の電極300-1と4本の幅10mmの第2の電極300-2を第1の電極300-1、第1の電極300-1、第2の電極300-2、第1の電極300-1、第1の電極300-1、第2の電極300-2、・・・の順に交互に配置し、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間の隙間を10mmで配置している。なお、それぞれの第1の電極300-1は一体構造で構成され、以下に示す図6の例と異なっている。なお、一体構造で構成される第1の電極300-1は、複数の分離した電極によって、一つの電極が構成されるものではない。
【0037】
例えば、図5に示すように、チューブ形状の反応管の外壁に、4本の幅25mmの第1の電極300-1と4本の幅10mmの第2の電極300-2を第1の電極300-1、第2の電極300-2、第1の電極300-1、第2の電極300-2、・・・の順に交互に配置し、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間の隙間を7.5mmで配置している。なお、それぞれの第1の電極300-1は一体構造で構成され、以下に示す図6の例と異なっている。なお、一体構造で構成される第1の電極300-1は、複数の分離した電極によって、一つの電極が構成されるものではない。
【0038】
また、図6に示すように、チューブ形状の反応管の外壁に、8本の幅12.5mmの第1の電極300-1と4本の幅10mmの第2の電極300-2を、第1の電極300-1、第1の電極300-1、第2の電極300-2、第1の電極300-1、第1の電極300-1、第2の電極300-2、・・・の順に、第1の電極300-1と第1の電極300-1との間の隙間を0mm、第1の電極300-1と第2の電極300-2との間の隙間を7.5mmで配置してもよい。すなわち、第1の電極300-1と第1の電極300-1とを接触させて隙間なく配置する。
【0039】
図3図4及び図6では、第1の電極300-1は第2の電極300-2と同じ幅(面積)を有しており、図5では、第1の電極300-1は、第2の電極300-2と異なる幅を有し、第2の電極300-2よりも大きな幅(面積)を有している。図3図4及び図6では、第1の電極300-1と第2の電極300-2の本数は異なっており、第2の電極300-2の本数は第1の電極300-1の本数の2倍の本数となっている。図6では、第1の電極300-1と第2の電極300-2の本数は同一である。
【0040】
ここで、基板処理時の炉内圧力は、10Pa以上、300Pa以下の範囲で制御されることが好ましい。これは、炉内の圧力が10Paより低い場合、プラズマのデバイ長よりもガス分子の平均自由工程が長くなってしまい、炉壁を直接叩くプラズマが顕著化するため、パーティクルの発生を抑制することが困難となってしまうためである。また、炉内の圧力が300Paより高い場合、プラズマの生成効率が飽和してしまうため、反応ガスを供給してもプラズマの生成量は変化することがなく、反応ガスを無駄に消費することとなってしまうと同時に、ガス分子の平均自由行程が短くなることで、ウエハまでのプラズマ活性種の輸送効率が悪くなってしまうためである。
【0041】
(電極固定治具)
次に電極300を固定する電極固定治具としての電極固定具301について、図3および図7を用いて説明する。図3(a),(b)、図7(a),(b)で示すように、複数本設けられた電極300は、その開口部305を湾曲形状の電極固定治具である電極固定具301の内壁面に設けられた突起部310に引掛け、スライドさせて固定し、この電極固定具301と一体となるようユニット化(フック式電極ユニット)して反応管203の外周に設置されている。なお、電極固定具301と電極300の材料として、それぞれ、石英とニッケル合金を採用している。電極300は後述する台座に固定され、電極固定具301は後述するリング状の固定具により反応管203に固定される。
【0042】
電極固定具301は、十分な強度を持ち、かつ、ヒータ207によるウエハ加熱の効率を著しく下げないよう、厚さは1mm以上、5mm以下の範囲となるように構成されることが好ましい。電極固定具301の厚みが1mm未満となってしまうと、電極固定具301の自重や温度変化などに対する所定の強度を得ることができなくなってしまい、5mmよりも大きく構成するとヒータ207から放射される熱エネルギーを吸収してしまうため、ウエハ200への熱処理を適切に行うことができなくなってしまう。
【0043】
また、電極固定具301は反応管203側である内壁面に、電極300を固定するための鋲形状の固定部としての突起部310を複数有している。この突起部310は、突起頭部311と突起軸部312から構成されている。突起頭部311の最大幅は、電極300の開口部305の円形切欠き部303の径より小さく、突起軸部312の最大幅は、スライド切欠き部304の幅よりも小さくなっている。電極300の開口部305は鍵穴のような形状をし、このスライド切欠き部304は上記の突起軸部312をスライド時に誘導でき、かつ、この突起頭部311はこのスライド切欠き部304で抜けない構造となっている。つまり、電極固定具301は、電極300が係止される柱状部である突起軸部312から抜けてしまうことを抑制する先端部である突起頭部311を備えた固定部を有しているといえる。なお、前述した開口部305と突起頭部311の形状は、電極300が電極固定具301に係止できれば、図3および図7に示した形状に限定されないことは明らかである。例えば、突起頭部311は、ハンマーやトゲのような凸形状を有してもよい。
【0044】
電極固定具301もしくは反応管203と電極300の距離を一定に離すために、両者の間にスペーサやバネ等の弾性体を電極固定具301または電極300に有してもよく、また、これらは電極固定具301または電極300と一体となった構造を有してもよい。本実施例においては、図7(b)で示すようなスペーサ330が電極固定具301と一体となった構造を有している。このスペーサ330は、一本の電極に対して複数個を有した方が、両者間の距離を一定にして固定する上では効果的である。
【0045】
基板温度500℃以下で高い基板処理能力を得るためには、電極固定具301の占有率を中心角30°以上240°以下の略円弧形状とし、また、パーティクルの発生を避けるために排気口である排気管231やノズル249a、249bなどを避けた配置が望ましい。つまり、電極固定具301は、反応管203内に設けられたガス供給部であるノズル249a、249bとガス排気部である排気管231が設置された位置以外の反応管203の外周に配置される。本実施形態においては中心角110°の電極固定具301を2台で左右対称に設置している。
【0046】
(スペーサ)
次に電極固定治具である電極固定具301や反応管203の外壁に対して、電極300を一定の距離で固定するためのスペーサ330を図7(a)、(b)示す。例えば、スペーサ330は、円柱形状の石英材料で電極固定具301と一体化され、電極300と当接することで、電極300は電極固定具301に固定されている。電極固定具301や反応管203に対して、電極300を一定の距離で固定できるであれば、スペーサ330はどのような形態であっても、電極300と電極固定具301のどちらかと一体化されてもよい。例えば、スペーサ330は半円柱形状の石英材料で電極固定具301と一体化して、電極300を固定してもよいし、また、スペーサ330はSUSなどの金属製板材として電極と一体化して、電極300を固定してもよい。いずれにしろ、突起部310とスペーサが設けられるため、電極300の位置決めが容易となり、また、電極300が劣化した場合に電極300のみを交換することができるため、コスト低減となる。ここで、スペーサ330は上述した電極ユニットに含めてもよい。
【0047】
(高周波印可用プレート、接地用プレート)
高周波印可用プレートおよび接地用プレートについて図8を用いて説明する。図8図3に示す電極300の配置と同様な場合であるが、電極300は3本の第1の電極300-1と3本の第2の電極300-2とで構成される例を示している。
【0048】
高周波印可用プレート350は、複数の第1の電極300-1を高周波電源320と接続するように構成され、複数の第1の電極300-1の下部に設けられる。高周波印可用プレート350は、3本の第1の電極300-1の下部より上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、3本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。高周波印可用プレート350の中心位置351で、高周波電源320と接続する給電ケーブルに接続される。中心位置351は3本の第1の電極300-1の真ん中の第1の電極300-1と高周波印可用プレート350の水平部分とが交わる位置である。高周波印可用プレート350は複数の第1の電極300-1と共にセラミック、樹脂等の絶縁体で構成される台座340に固定具352により固定される。これにより、複数の第1の電極300-1と高周波印可用プレート350は電気的に接続され、一つの高周波印可用プレート350により複数の第1の電極300-1に高周波電源を供給することができる。また、高周波印可用プレート350の中心位置351で高周波電源320と接続することにより、複数の第1の電極300-1により均等に高周波電源を供給することができる。また、高周波印可用プレート350を複数の第1の電極300-1の下部に設けることにより、高周波印可用プレート350および複数の第1の電極300-1を台座340に固定具352により共締めすることができる。
【0049】
接地用プレート360は、複数の第2の電極300-2を接地させるように構成され、複数の第2の電極300-2の下部に設けられる。接地用プレート360は、3本の第2の電極300-2の下部より下方に向かって立ち下がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、3本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。接地用プレート360の中心位置361で、アースと接続する給電ケーブルに接続して接地させる。中心位置361は3本の第2の電極300-2の真ん中の第2の電極300-2が延伸する方向の仮想線と接地用プレート360の水平部分とが交わる位置である。接地用プレート360は複数の第2の電極300-2と共に台座340に固定具362により固定される。これにより、複数の第2の電極300-2と接地用プレート360は電気的に接続され、一つの接地用プレート360により複数の第2の電極300-2を接地することができる。また、接地用プレート360の中心位置361で接地することにより、複数の第2の電極300-2により均等に接地電位を供給することができる。また、接地用プレート360を複数の第2の電極300-2の下部に設けることにより、接地用プレート360および複数の第2の電極300-2を台座340に固定具362により共締めすることができる。
【0050】
電極300と台座340の固定はプレートの固定を兼ねるが、別部品の高周波印可用プレート350と接地用プレート360とをわけているので、台座340は絶縁体で構成されるので、第1の電極300-1と第2の電極300-2とは電気的に分離される。高周波用プレートおよび接地用プレートにより複数の第1の電極および複数の第2の電極にそれぞれ給電するので、省スペース化ができる。高周波印可用プレート350および接地用プレート360のそれぞれの中心部に給電ケーブルを接続することで、すべての電極に均一に高周波を印可することが可能である。
【0051】
電極ユニットの取付手順について図7から図9を用いて説明する。まず、図7に示すように、電極固定具301に電極300を搭載する。続いて、台座340に電極300の下部を固定する。続いて、図9に示すように、石英等の耐熱部材で構成されるリング状の固定具370を電極固定具301の上部と反応管203の上部に被せて固定する。最後に、図8に示すように、高周波印可用プレート350および接地用プレート360を台座340の電極300を介して装着する。リング状の固定具370により電極固定具301を固定することにより、電極ユニットの転倒を防止することができる。
【0052】
図4から図6に示す電極300の配置においても図8と同様の高周波印可用プレートおよび接地用プレートを設けて電極300に給電することができる。図4に示す電極300の配置における高周波印可用プレートおよび接地用プレートについて図9を用いて説明する。図9図4に示す電極300の配置と同様な場合であるが、電極300は4本の第1の電極300-1と2本の第2の電極300-2とで構成される例を示している。
【0053】
図9に示すように、高周波印可用プレート350は、複数の第1の電極300-1を高周波電源320と接続するように構成され、複数の第1の電極300-1の下部に設けられる。高周波印可用プレート350は、4本の第1の電極300-1の下部より上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、4本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。高周波印可用プレート350の中心位置351で、高周波電源320と接続する給電ケーブルに接続される。中心位置351は2本の第1の電極300-1の間に配置される第2の電極300-2と高周波印可用プレート350の水平部分とが交わる位置である。高周波印可用プレート350は複数の第1の電極300-1と共に台座340に固定具352により固定される。
【0054】
接地用プレート360は、複数の第2の電極300-2を接地させるように構成され、複数の第2の電極300-2の下部に設けられる。接地用プレート360は、2本の第2の電極300-2の下部より下方に向かって立ち下がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、2本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。接地用プレート360の中心位置361で、アースと接続する給電ケーブルに接続して接地させる。中心位置361は2本の第2の電極300-2の間に配置される2本の第1の電極300-1の間隙が延伸する方向の仮想線と接地用プレート360の水平部分とが交わる位置である。接地用プレート360は複数の第2の電極300-2と共に台座340に固定具362により固定される。
【0055】
図5に示す電極300の配置における高周波印可用プレートおよび接地用プレートについて図10を用いて説明する。図10図5に示す電極300の配置と同様な場合であるが、電極300は3本の第1の電極300-1と3本の第2の電極300-2とで構成される例を示している。
【0056】
図10に示すように、高周波印可用プレート350は、複数の第1の電極300-1を高周波電源320と接続するように構成され、複数の第1の電極300-1の下部に設けられる。高周波印可用プレート350は、3本の第1の電極300-1の下部より上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、3本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。高周波印可用プレート350の中心位置351で、高周波電源320と接続する給電ケーブルに接続される。中心位置351は3本の第1の電極300-1の真ん中の第1の電極300-1と高周波印可用プレート350の水平部分とが交わる位置である。高周波印可用プレート350は複数の第1の電極300-1と共に台座340に固定具352により固定される。
【0057】
接地用プレート360は、複数の第2の電極300-2を接地させるように構成され、複数の第2の電極300-2の下部に設けられる。接地用プレート360は、3本の第2の電極300-2の下部より下方に向かって立ち下がるようにそれぞれ設けられている垂直部分と、3本の垂直部分を接続する水平部分で構成される。接地用プレート360の中心位置361で、アースと接続する給電ケーブルに接続して接地させる。中心位置361は3本の第2の電極300-2の真ん中の第2の電極300-2が延伸する方向の仮想線と接地用プレート360の水平部分とが交わる位置である。接地用プレート360は複数の第2の電極300-2と共に台座340に固定具362により固定される。
【0058】
(排気部)
反応管203には、図1に示すように処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231には、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245および排気バルブ(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ244を介して、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。APCバルブ244は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201内の真空排気および真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいて弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができるように構成されているバルブである。主に、排気管231、APCバルブ244、圧力センサ245により、排気系が構成される。真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。排気管231は、反応管203に設ける場合に限らず、ノズル249a,249bと同様にマニホールド209に設けてもよい。
【0059】
(周辺装置)
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるように構成されている。シールキャップ219は、例えばSUS等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。
【0060】
シールキャップ219の処理室201と反対側には、ボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に垂直に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ボート217を処理室201内外に搬入および搬出することが可能なように構成されている。
【0061】
ボートエレベータ115は、ボート217すなわちウエハ200を、処理室201内外に搬送する搬送装置(搬送機構)として構成されている。また、マニホールド209の下方には、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を降下させている間、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシャッタ219sが設けられている。シャッタ219sは、例えばSUS等の金属により構成され、円盤状に形成されている。シャッタ219sの上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220cが設けられている。シャッタ219sの開閉動作(昇降動作や回動動作等)は、シャッタ開閉機構115sにより制御される。
【0062】
反応管203の内部には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となる。温度センサ263は、ノズル249a,249bと同様に、反応管203の内壁に沿って設けられている。
【0063】
(制御装置)
次に制御装置について図10を用いて説明する。図10に示すように、制御部(制御装置)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バス121eを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
【0064】
記憶装置121cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する成膜処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する各種処理(成膜処理)における各手順をコントローラ121によって、基板処理装置に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、プロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。また、プロセスレシピを、単に、レシピともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、レシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0065】
I/Oポート121dは、上述のMFC241a~241d、バルブ243a~243d、圧力センサ245、APCバルブ244、真空ポンプ246、ヒータ207、温度センサ263、回転機構267、ボートエレベータ115、シャッタ開閉機構115s、高周波電源320等に接続されている。
【0066】
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピを読み出すように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、回転機構267の制御、MFC241a~241dによる各種ガスの流量調整動作、バルブ243a~243dの開閉動作、APCバルブ244の開閉動作および圧力センサ245に基づくAPCバルブ244による圧力調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、回転機構267によるボート217の正逆回転、回転角度および回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、シャッタ開閉機構115sによるシャッタ219sの開閉動作、高周波電源320の電力供給等を制御するようことが可能なように構成されている。
【0067】
コントローラ121は、外部記憶装置(例えば、ハードディスク等の磁気ディスク、CD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリ等の半導体メモリ)123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0068】
(2)基板処理工程(基板処置方法)
上述の基板処理装置を用い、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、基板上に膜を形成するプロセス例について、図11を用いて説明する。以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
【0069】
本明細書では、図8に示す成膜処理のシーケンスを、便宜上、以下のように示すこともある。以下の変形例や他の実施形態の説明においても、同様の表記を用いることとする。
【0070】
(原料ガス→反応ガス)×n
【0071】
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものを意味する場合や、ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体を意味する場合がある。本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものの表面を意味する場合や、ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面を意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
【0072】
(搬入ステップ:S1)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、シャッタ開閉機構115sによりシャッタ219sが移動させられて、マニホールド209の下端開口が開放される(シャッタオープン)。その後、図1に示すように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内へ搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219は、Oリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
【0073】
(圧力・温度調整ステップ:S2)
処理室201の内部が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプ246によって真空排気(減圧排気)される。この際、処理室201内の圧力は圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づきAPCバルブ244がフィードバック制御される(圧力調整)。真空ポンプ246は、少なくとも後述する成膜ステップが終了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。
【0074】
また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくとも後述する成膜ステップが終了するまでの間は継続して行われる。但し、成膜ステップを室温以下の温度条件下で行う場合は、ヒータ207による処理室201内の加熱は行わなくてもよい。なお、このような温度下での処理だけを行う場合には、ヒータ207は不要となり、ヒータ207を基板処理装置に設置しなくてもよい。この場合、基板処理装置の構成を簡素化することができる。
【0075】
続いて、回転機構267によるボート217およびウエハ200の回転を開始する。回転機構267によるボート217およびウエハ200の回転は、少なくとも後述する成膜ステップが終了するまでの間は継続して行われる。
【0076】
(成膜ステップ:S3,S4,S5,S6)
その後、ステップS3,S4,S5,S6を順次実行することで成膜ステップを行う。
【0077】
(原料ガス供給ステップ:S3,S4)
ステップS3では、処理室201内のウエハ200に対して原料ガスを供給する。
【0078】
バルブ243aを開き、ガス供給管232a内へ原料ガスを流す。原料ガスは、MFC241aにより流量調整され、ノズル249aを介してガス供給孔250aから処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。このとき、ウエハ200に対して原料ガスが供給されることとなる。このとき同時にバルブ243cを開き、ガス供給管232c内へ不活性ガスを流すようにしてもよい。不活性ガスは、MFC241cにより流量調整され、原料ガスと一緒に処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。
【0079】
また、ノズル249b内への原料ガスの侵入を防止するため、バルブ243dを開き、ガス供給管232d内へ不活性ガスを流すようにしてもよい。不活性ガスは、ガス供給管232d、ノズル249bを介して処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。
【0080】
本ステップにおける処理条件としては、
処理温度:室温(25℃)~550℃、好ましくは400~500℃
処理圧力:1~4000Pa、好ましくは100~1000Pa
原料ガス供給流量:0.1~3slm
原料ガス供給時間:1~100秒、好ましくは1~50秒
不活性ガス供給流量(ガス供給管毎):0~10slm
が例示される。
【0081】
なお、本明細書における「25~550℃」のような数値範囲の表記は、下限値および上限値がその範囲に含まれることを意味する。よって、例えば、「25~550℃」とは「25℃以上550℃以下」を意味する。他の数値範囲についても同様である。また、本明細書における処理温度とはウエハ200の温度または処理室201内の温度のことを意味し、処理圧力とは処理室201内の圧力のことを意味する。また、ガス供給流量:0slmとは、そのガスを供給しないケースを意味する。これらは、以下の説明においても同様である。
【0082】
上述の条件下でウエハ200に対して原料ガスを供給することにより、ウエハ200(表面の下地膜)上に、第1層が形成される。例えば、原料ガスとして、後述するシリコン(Si)含有ガスを用いる場合、第1層としてSi含有層が形成される。
【0083】
第1層が形成された後、バルブ243aを閉じ、処理室201内への原料ガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ244を開いたままとし、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは第1層の形成に寄与した後の原料ガスや反応副生成物等を処理室201内から排除する(S4)。また、バルブ243c,243dを開き、処理室201内へ不活性ガスを供給する。不活性ガスはパージガスとして作用する。
【0084】
原料ガスとしては、例えば、テトラキス(ジメチルアミノ)シラン(Si[N(CH、略称:4DMAS)ガス、トリス(ジメチルアミノ)シラン(Si[N(CHH、略称:3DMAS)ガス、ビス(ジメチルアミノ)シラン(Si[N(CH、略称:BDMAS)ガス、ビスジ(エチルアミノ)シラン(Si[N(C、略称:BDEAS)ガス、ビス(ターシャリーブチル)アミノシラン(SiH[NH(C)]、略称:BTBAS)ガス、(ジイソプロピルアミノ)シラン(SiH[N(C]、略称:DIPAS)ガス、等のアミノシラン系ガスを用いることができる。原料ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0085】
また、原料がとしては、例えば、モノクロロシラン(SiHCl、略称:MCS)ガス、ジクロロシラン(SiHCl、略称:DCS)ガス、トリクロロシラン(SiHCl、略称:TCS)ガス、テトラクロロシラン(SiCl、略称:STC)ガス、ヘキサクロロジシラン(SiCl、略称:HCDS)ガス、オクタクロロトリシラン(SiCl、略称:OCTS)ガス等のクロロシラン系ガスや、テトラフルオロシラン(SiF)ガス、ジフルオロシラン(SiH)ガス等のフルオロシラン系ガスや、テトラブロモシラン(SiBr)ガス、ジブロモシラン(SiHBr)ガス等のブロモシラン系ガスや、テトラヨードシラン(SiI)ガス、ジヨードシラン(SiH)ガス等のヨードシラン系ガスを用いることもできる。すなわち、原料ガスとしては、ハロシラン系ガスを用いることができる。原料ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0086】
また、原料ガスとしては、例えば、モノシラン(SiH、略称:MS)ガス、ジシラン(Si、略称:DS)ガス、トリシラン(Si、略称:TS)ガス等の水素化ケイ素ガスを用いることができる。原料ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0087】
不活性ガスとしては、例えば、窒素(N)ガスや、アルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、キセノン(Xe)ガス等の希ガスを用いることができる。この点は、後述する各ステップにおいても同様である。
【0088】
(反応ガス供給ステップ:S5,S6)
成膜処理が終了した後、処理室201内のウエハ200に対して反応ガスとしてのプラズマ励起させたOガスを供給する(S5)。
【0089】
このステップでは、バルブ243b~243dの開閉制御を、ステップS3におけるバルブ243a,243c,243dの開閉制御と同様の手順で行う。反応ガスは、MFC241bにより流量調整され、ノズル249bを介してガス供給孔250bから処理室201内へ供給される。このとき、高周波電源320から電極300へ高周波電力(RF電力、本実施の形態では周波数27.12MHz)を供給(印加)する。処理室201内へ供給された反応ガスは処理室201の内部でプラズマ状態に励起され、活性種としてウエハ200に対して供給され、排気管231から排気される。
【0090】
本ステップにおける処理条件としては、
処理温度:室温(25°)~550℃、好ましくは400~500℃
処理圧力:1~300Pa、好ましくは10~100Pa
反応ガス供給流量:0.1~10slm
反応ガス供給時間:1~100秒、好ましくは1~50秒
不活性ガス供給流量(ガス供給管毎):0~10slm
RF電力:50~1000W
RF周波数:27.12MHz
が例示される。
【0091】
上述の条件下でウエハ200に対して反応ガスをプラズマ状態に励起させて供給することにより、プラズマ中で生成されたイオンと電気的に中性な活性種の作用により、ウエハ200の表面に形成された第1有層に対して改質処理が行われ、第1層は第2層へ改質される。
【0092】
反応ガスとして、例えば、酸素(O)含有ガス等の酸化ガス(酸化剤)を用いる場合、O含有ガスをプラズマ状態に励起させることで、O含有活性種が発生し、このO含有活性種がウエハ200に対して供給されることとなる。この場合、O含有活性種の作用により、ウエハ200の表面に形成された第1層に対して改質処理として酸化処理が行わる。この場合において、第1層が、例えばSi含有層である場合、第1層としてのSi含有層は、第2層としてのシリコン酸化層(SiO層)へと改質される。
【0093】
また、反応ガスとして、例えば、窒素(N)及び水素(H)含有ガス等の窒化ガス(窒化剤)を用いる場合、N及びH含有ガスをプラズマ状態に励起させることで、N及びH含有活性種が発生し、このN及びH含有活性種がウエハ200に対して供給されることとなる。この場合、N及びH含有活性種の作用により、ウエハ200の表面に形成された第1層に対して改質処理として窒化処理が行わる。この場合において、第1層が、例えばSi含有層である場合、第1層としてのSi含有層は、第2層としてのシリコン窒化層(SiN層)へと改質される。
【0094】
第1層を第2層へ改質させた後、バルブ243bを閉じ、反応ガスの供給を停止する。また、電極300へのRF電力の供給を停止する。そして、ステップS4と同様の処理手順、処理条件により、処理室201内に残留する反応ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する(S6)。
【0095】
反応ガスとしては、上述のように、例えば、O含有ガスや、N及びH含有ガスを用いることができる。O含有ガスとしては、例えば、酸素(O)ガス、亜酸化窒素(NO)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、二酸化窒素(NO)ガス、オゾン(O)ガス、過酸化水素(H)ガス、水蒸気(HO)、水酸化アンモニウム(NH(OH))ガス、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO)ガス等を用いることができる。N及びH含有ガスとしては、アンモニア(NH)ガス、ジアゼン(N)ガス、ヒドラジン(N)ガス、Nガス等の窒化水素系ガスを用いることができる。反応ガスとしては、これらのうち1以上を用いることができる。
【0096】
不活性ガスとしては、例えば、ステップS4で例示した各種ガスを用いることができる。
【0097】
(所定回数実施:S7)
上述したステップS3,S4,S5,S6をこの順番に沿って非同時に、すなわち、同期させることなく行うことを1サイクルとし、このサイクルを所定回数(n回、nは1以上の整数)、すなわち、1回以上行うことにより、ウエハ200上に、所定組成および所定膜厚の膜を形成することができる。上述のサイクルは、複数回繰り返すことが好ましい。すなわち、1サイクルあたりに形成される第1層の厚さを所望の膜厚よりも小さくし、第2層を積層することで形成される膜の膜厚が所望の膜厚になるまで、上述のサイクルを複数回繰り返すことが好ましい。なお、第1層として、例えばSi含有層を形成し、第2層として、例えばSiO層を形成する場合、膜として、シリコン酸化膜(SiO膜)が形成されることとなる。また、第1層として、例えばSi含有層を形成し、第2層として、例えばSiN層を形成する場合、膜として、シリコン窒化膜(SiN膜)が形成されることとなる。
【0098】
(大気圧復帰ステップ:S8)
上述の成膜処理が完了したら、ガス供給管232c,232dのそれぞれから不活性ガスを処理室201内へ供給し、排気管231から排気する。これにより、処理室201内が不活性ガスでパージされ、処理室201内に残留する反応ガス等が処理室201内から除去される(不活性ガスパージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰:S8)。
【0099】
(搬出ステップ:S9)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、マニホールド209の下端が開口されるとともに、処理済のウエハ200が、ボート217に支持された状態でマニホールド209の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード)される。ボートアンロードの後は、シャッタ219sが移動させられ、マニホールド209の下端開口がOリング220cを介してシャッタ219sによりシールされる(シャッタクローズ)。処理済のウエハ200は、反応管203の外部に搬出された後、ボート217より取り出されることとなる(ウエハディスチャージ)。なお、ウエハディスチャージの後は、処理室201内へ空のボート217を搬入するようにしてもよい。
【0100】
ここで、基板処理時の炉内圧力は、10Pa以上、300Pa以下の範囲で制御されることが好ましい。これは、炉内の圧力が10Paより低い場合、プラズマのデバイ長よりもガス分子の平均自由工程が長くなってしまい、炉壁を直接叩くプラズマが顕著化するため、パーティクルの発生を抑制することが困難となってしまうためである。また、炉内の圧力が300Paより高い場合、プラズマの生成効率が飽和してしまうため、反応ガスを供給してもプラズマの生成量は変化することがなく、反応ガスを無駄に消費することとなってしまうと同時に、ガス分子の平均自由行程が短くなることで、ウエハまでのプラズマ活性種の輸送効率が悪くなってしまうためである。
【0101】
(3)本実施形態による効果
本実施形態によれば、複数の第1の電極300-1を接続する高周波印加用プレートおよび複数の第2の電極300-2を接続する接地用プレートを設けて均一な給電を行うことにより、ウエハ面内の安定放電が可能となり、ウエハ面内のプラズマ不均一を改善することができる。プラズマのムラの発生を低減できるので、プラズマ起因のパーティクル発生を低減できる。
【0102】
以上、本開示の実施形態について具体的に説明した。しかしながら、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0103】
また、例えば、上述の実施形態では、原料を供給した後に反応体を供給する例について説明した。本開示はこのような態様に限定されず、原料、反応体の供給順序は逆でもよい。すなわち、反応体を供給した後に原料を供給するようにしてもよい。供給順序を変えることにより、形成される膜の膜質や組成比を変化させることが可能となる。
【0104】
本開示は、ウエハ200上に、SiO膜やSiN膜を形成する場合だけでなく、ウエハ200上に、シリコン酸炭化膜(SiOC膜)、シリコン酸炭窒化膜(SiOCN膜)、シリコン酸窒化膜(SiON膜)等のSi系酸化膜を形成する場合にも、好適に適用可能である。
【0105】
例えば、上述したガスの他、もしくは、これらのガスに加え、アンモニア(NH)ガス等の窒素(N)含有ガス、プロピレン(C)ガス等の炭素(C)含有ガス、三塩化硼素(BCl)ガス等の硼素(B)含有ガス等を用い、例えば、SiN膜、SiON膜、SiOCN膜、SiOC膜、SiCN膜、SiBN膜、SiBCN膜、BCN膜等を形成することができる。なお、各ガスを流す順番は適宜変更することができる。これらの成膜を行う場合においても、上述の実施形態と同様な処理条件にて成膜を行うことができ、上述の実施形態と同様の効果が得られる。これらの場合、反応ガスとしての酸化剤には、上述した反応ガスを用いることができる。
【0106】
また、本開示は、ウエハ200上に、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属元素を含む金属系酸化膜や金属系窒化膜を形成する場合においても、好適に適用可能である。すなわち、本開示は、ウエハ200上に、TiO膜、TiOC膜、TiOCN膜、TiON膜、TiN膜、TiSiN膜、TiBN膜、TiBCN膜、ZrO膜、ZrOC膜、ZrOCN膜、ZrON膜、ZrN膜、ZrSiN膜、ZrBN膜、ZrBCN膜、HfO膜、HfOC膜、HfOCN膜、HfON膜、HfN膜、HfSiN膜、HfBN膜、HfBCN膜、TaO膜、TaOC膜、TaOCN膜、TaON膜、TaN膜、TaSiN膜、TaBN膜、TaBCN膜、NbO膜、NbOC膜、NbOCN膜、NbON膜、NbN膜、NbSiN膜、NbBN膜、NbBCN膜、AlO膜、AlOC膜、AlOCN膜、AlON膜、AlN膜、AlSiN膜、AlBN膜、AlBCN膜、MoO膜、MoOC膜、MoOCN膜、MoON膜、MoN膜、MoSiN膜、MoBN膜、MoBCN膜、WO膜、WOC膜、WOCN膜、WON膜、WN膜、WSiN膜、WBN膜、WBCN膜等を形成する場合にも、好適に適用することが可能となる。
【0107】
これらの場合、例えば、原料ガスとして、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン(Ti[N(CH、略称:TDMAT)ガス、テトラキス(エチルメチルアミノ)ハフニウム(Hf[N(C)(CH)]、略称:TEMAH)ガス、テトラキス(エチルメチルアミノ)ジルコニウム(Zr[N(C)(CH)]、略称:TEMAZ)ガス、トリメチルアルミニウム(Al(CH、略称:TMA)ガス、チタニウムテトラクロライド(TiCl)ガス、ハフニウムテトラクロライド(HfCl)ガス等を用いることができる。
【0108】
すなわち、本開示は、半金属元素を含む半金属系膜や金属元素を含む金属系膜を形成する場合に、好適に適用することができる。これらの成膜処理の処理手順、処理条件は、上述の実施形態や変形例に示す成膜処理と同様な処理手順、処理条件とすることができる。これらの場合においても、上述の実施形態と同様の効果が得られる。
【0109】
成膜処理に用いられるレシピは、処理内容に応じて個別に用意し、電気通信回線や外部記憶装置123を介して記憶装置121c内に格納しておくことが好ましい。そして、各種処理を開始する際、CPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のレシピの中から、処理内容に応じて適正なレシピを適宜選択することが好ましい。これにより、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の薄膜を汎用的に、かつ、再現性よく形成することができるようになる。また、オペレータの負担を低減でき、操作ミスを回避しつつ、各種処理を迅速に開始できるようになる。
【0110】
上述のレシピは、新たに作成する場合に限らず、例えば、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを変更することで用意してもよい。レシピを変更する場合は、変更後のレシピを、電気通信回線や当該レシピを記録した記録媒体を介して、基板処理装置にインストールしてもよい。また、既存の基板処理装置が備える入出力装置122を操作し、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを直接変更するようにしてもよい。
【0111】
<付記>
以下、本開示の好ましい態様について付記する。
【0112】
(付記1)
基板を処理する処理室と、
複数の第1の電極と、
複数の第2の電極と、
高周波電力を供給する高周波電源と、
前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、
前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、
を備える基板処理装置。
【0113】
(付記2)
前記高周波印可用プレートは、前記高周波印可用プレートの中心位置で前記高周波電源と接続する付記1の基板処理装置。
【0114】
(付記3)
前記接地用プレートは、前記接地用プレートの中心位置で接地される付記1又は2の基板処理装置。
【0115】
(付記4)
前記基板を前記処理室内に積載されるように保持する基板保持部を有し、
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極は、前記基板保持部に保持された前記基板の積載方向に配置される付記1~3のいずれかの基板処理装置。
【0116】
(付記5)
前記高周波印可用プレートは、前記複数の第1の電極の下部に設けられる付記4の基板処理装置。
【0117】
(付記6)
前記接地用プレートは、前記複数の第2の電極の下部に設けられる付記4又は5の基板処理装置。
【0118】
(付記7)
前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとを固定する台座を備える付記5又は6の基板処理装置。
【0119】
(付記8)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記処理室の外部に設けられる付記1~7のいずれかの基板処理装置。
【0120】
(付記9)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とを固定するカバーを備える付記8の基板処理装置。
【0121】
(付記10)
前記処理室の上部と前記カバーの上部を固定するリング状の固定具を備える付記9の基板処理装置。
【0122】
(付記11)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とを1つの電極ユニットとして構成し、前記電極ユニットを複数設ける付記1~11のいずれかの基板処理装置。
【0123】
(付記12)
前記処理室の外側に加熱部を備える付記1~11のいずれかの基板処理装置。
【0124】
(付記13)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記処理室と前記加熱部の間に設けられる付記12の基板処理装置。
【0125】
(付記14)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、交互に配置される付記1~13のいずれかの基板処理装置。
【0126】
(付記15)
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が同じ幅である付記1~14のいずれかの基板処理装置。
【0127】
(付記16)
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が異なる付記1~14のいずれかの基板処理装置。
【0128】
(付記17)
前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅より大きい付記1~14のいずれかの基板処理装置。
【0129】
(付記18)
前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅より大きい付記16の基板処理装置。
【0130】
(付記19)
前記第1の電極の本数と前記第2の電極の本数が同一である付記1~18のいずれかの基板処理装置。
【0131】
(付記20)
複数の第1の電極と、
複数の第2の電極と、
前記複数の第1の電極を高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、
前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、
を備えるプラズマ生成装置。
【0132】
(付記21)
前記高周波印可用プレートは、前記高周波印可用プレートの中心位置で前記高周波電源と接続する付記20のプラズマ生成装置。
【0133】
(付記22)
前記接地用プレートは、前記接地用プレートの中心位置で接地させる付記20又は21のプラズマ生成装置。
【0134】
(付記23)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極は、基板が積載される方向に配置される付記20~22のいずれかのプラズマ生成装置。
【0135】
(付記24)
前記高周波印可用プレートは、前記複数の第1の電極の下部に設けられる付記23のプラズマ生成装置。
【0136】
(付記25)
前記接地用プレートは、前記複数の第2の電極の下部に設けられる付記23又は24のプラズマ生成装置。
【0137】
(付記26)
前記高周波印可用プレートと前記接地用プレートとは台座に固定される付記24又は25の基板処理装置。
【0138】
(付記27)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、反応管の外部に設けられる付記20~26のいずれかのプラズマ生成装置。
【0139】
(付記28)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、カバーで固定される付記27のプラズマ生成装置。
【0140】
(付記29)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記処理室の上部と前記カバーの上部で、リング状の固定具で固定される付記28のプラズマ生成装置。
【0141】
(付記30)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、加熱部の内側に設けられる付記20~29のいずれかのプラズマ生成装置。
【0142】
(付記31)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、前記処理室と前記加熱部の間に設けられる付記30のプラズマ生成装置。
【0143】
(付記32)
前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極とは、交互に配置される付記20~30のいずれかのプラズマ生成装置。
【0144】
(付記33)
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が同じ幅である付記20~32のいずれかのプラズマ生成装置。
【0145】
(付記34)
前記第1の電極の幅と前記第2の電極の幅が異なる付記20~32のいずれかのプラズマ生成装置。
【0146】
(付記35)
前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅より大きい付記20~32のいずれかのプラズマ生成装置。
【0147】
(付記36)
前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅より大きい付記35のプラズマ生成装置。
【0148】
(付記37)
前記第1の電極の本数と前記第2の電極の本数が同一である付記20~35のいずれかのプラズマ生成装置。
【0149】
(付記38)
基板を処理する処理室と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備える基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する工程と、
前記基板を処理する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【0150】
(付記39)
基板を処理する処理室と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備える基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する工程と、
前記基板を処理する工程と、
を有する基板処理方法。
【0151】
(付記40)
基板を処理する処理室と、複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、高周波電力を供給する高周波電源と、前記複数の第1の電極を前記高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備える基板処理装置の前記処理室に前記基板を搬入する手順と、
前記基板を処理する手順と、
を前記基板処理装置に実行させるプログラム。
【0152】
(付記41)
複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、前記複数の第1の電極を高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備えるプラズマ生成装置の前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極により、プラズマを生成する工程と、
を有するプラズマ生成方法。
【0153】
(付記42)
複数の第1の電極と、複数の第2の電極と、前記複数の第1の電極を高周波電源と接続する高周波印可用プレートと、前記複数の第2の電極を接地させる接地用プレートと、を備えるプラズマ生成装置の前記複数の第1の電極と前記複数の第2の電極により、プラズマを生成する手順と、
を前記プラズマ生成装置に実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0154】
200・・・ウエハ(基板)
201・・・処理室
300-1・・・第1の電極
300-2・・・第2の電極
320・・・高周波電源
350・・・高周波印可用プレート
360・・・接地用プレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図13