IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ディスコの特許一覧

<>
  • 特許-発電機構 図1
  • 特許-発電機構 図2
  • 特許-発電機構 図3
  • 特許-発電機構 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-06
(45)【発行日】2024-02-15
(54)【発明の名称】発電機構
(51)【国際特許分類】
   H02N 2/18 20060101AFI20240207BHJP
   B06B 1/06 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
H02N2/18
B06B1/06 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020025530
(22)【出願日】2020-02-18
(65)【公開番号】P2021132436
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金崎 泰三
(72)【発明者】
【氏名】武田 昇
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-330424(JP,A)
【文献】特開平05-329482(JP,A)
【文献】特開2016-164500(JP,A)
【文献】特開2013-110920(JP,A)
【文献】国際公開第2014/050348(WO,A1)
【文献】特開2017-093148(JP,A)
【文献】特開2009-159619(JP,A)
【文献】特開2016-133309(JP,A)
【文献】特開平06-218329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02N 2/18
B06B 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構であって、
液体を貯留する液槽と、
該液槽内の液体を振動させるように配設された超音波振動子と、
を含み、
該液槽内の液体の振動を検知可能な位置に位置付けられた圧電素子と、
該圧電素子で検知された振動から変換された電圧によって駆動する測定器と、
を備え、
該圧電素子の共振周波数は、該超音波振動子の発振周波数と同等であり、
該測定器が、該超音波振動子が付与した該液体の超音波の振動を電圧として計測することで該液槽内の液体の音圧を測定する音圧計であることを特徴とする、超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構。
【請求項2】
該圧電素子が該液体に浸漬されることを特徴とする、請求項1に記載の発電機構。
【請求項3】
超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構であって、
液体を貯留する液槽と、
該液槽内の液体を振動させるように配設された超音波振動子と、
を含み、
該液槽内の液体の振動を検知可能な位置に位置付けられ、該液体に浸漬された圧電素子と、
該圧電素子で検知された振動から変換された電圧によって駆動し、該超音波振動子が付与した該液体の超音波の振動を電圧として計測することで該液槽内の液体の音圧を測定する音圧計である測定器と、
を備え、
該液槽内の液体内にインゴットまたは被洗浄物を入れることで生じる該超音波振動子の発振周波数の変位を考慮して、該超音波振動子の発振周波数および該圧電素子の共振周波数が予め補正されることを特徴とする、超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構。
【請求項4】
該圧電素子で検知された振動を直流電圧へと変換する回路をさらに備え、
該測定器は、該回路によって変換された該直流電圧によって駆動することを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の発電機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波振動による発電機構に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波振動子を評価する方法の一つとして、音圧の測定がある。例えば超音波洗浄装置では、一般に音圧が高いほど洗浄効果が高いとされており、音圧測定を実施することで洗浄効果の目安とすることができる。また、振動子の故障や寿命等で超音波が弱くなった場合にも、音圧を測定することで状態を確認することができる(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-218329号公報
【文献】特開2016-133309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記した特許文献1、2では、音圧計を駆動するために音圧計に電力を供給する電源を別途準備する必要があり、使用する環境や設備を整えなければならないという課題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源を別途準備する必要がなく、超音波振動子を評価する等の測定器を駆動することができる発電機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の発電機構は、超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構であって、液体を貯留する液槽と、該液槽内の液体を振動させるように配設された超音波振動子と、を含み、該液槽内の液体の振動を検知可能な位置に位置付けられた圧電素子と、該圧電素子で検知された振動から変換された電圧によって駆動する測定器と、を備え、該圧電素子の共振周波数は、該超音波振動子の発振周波数と同等であり、該測定器が、該超音波振動子が付与した該液体の超音波の振動を電圧として計測することで該液槽内の液体の音圧を測定する音圧計であることを特徴とする。この発電機構において、該圧電素子が該液体に浸漬されてもよい。
【0007】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の発電機構は、超音波振動子による振動を用いて発電する発電機構であって、液体を貯留する液槽と、該液槽内の液体を振動させるように配設された超音波振動子と、を含み、該液槽内の液体の振動を検知可能な位置に位置付けられ、該液体に浸漬された圧電素子と、該圧電素子で検知された振動から変換された電圧によって駆動し、該超音波振動子が付与した該液体の超音波の振動を電圧として計測することで該液槽内の液体の音圧を測定する音圧計である測定器と、を備え、該液槽内の液体内にインゴットまたは被洗浄物を入れることで生じる該超音波振動子の発振周波数の変位を考慮して、該超音波振動子の発振周波数および該圧電素子の共振周波数が予め補正されることを特徴とする。
【0008】
該圧電素子で検知された振動を直流電圧へと変換する回路をさらに備え、該測定器は、該回路によって変換された該直流電圧によって駆動してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、電源を別途準備する必要がなく、超音波振動子を評価する等の測定器を駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1に係る発電機構を示す断面図である。
図2図2は、圧電素子の共振周波数と回路で変換された直流電圧との測定データを示す表である。
図3図3は、図2の測定データを示すグラフである。
図4図4は、実施形態2に係る発電機構を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0013】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る発電機構1を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る発電機構1を示す断面図である。実施形態1に係る発電機構1は、図1に示すように、液槽11と、超音波振動子12と、圧電素子13と、回路14と、測定器15と、を備える。発電機構1は、装置100に備え付けられ、超音波振動子12による振動を用いて発電する機構である。
【0014】
液槽11は、液体20を貯留する。超音波振動子12は、液槽11内の液体20を振動させるように配設されている。ここで、本明細書では、超音波振動子12が液体20を振動させるとは、超音波振動子12が液体20に所定の超音波21を付与することをいう。また、本明細書では、液体20の振動とは、液体20に付与された超音波21の振動のことをいう。
【0015】
超音波振動子12は、実施形態1では、液槽11の外側から液槽11の底部に接触して設けられており、液槽11の底部に超音波21を付与することを介して、液槽11内の液体20に超音波21を付与するいわゆるフランジ型の超音波振動子である。なお、超音波振動子12は、本発明ではこれに限定されず、液槽11内に配置され、液槽11内の液体20に直接超音波21を付与するいわゆる投げ込み型の超音波振動子であってもよい。
【0016】
装置100は、液体20を貯留する液槽11と、超音波振動子12とを備える。液槽11と超音波振動子12とは、発電機構1が備え付けられる装置100を構成する構成要素であるとともに、発電機構1を構成する構成要素でもある。
【0017】
装置100は、実施形態1では、例えば、液槽11内に液体20として水を貯留し、レーザー照射により所定の深さに剥離層を形成した単結晶SiC等のインゴットを液槽11内の液体20中に浸漬し、超音波振動子12により、インゴットの固有振動数と近似する周波数以上の周波数を有する超音波21を液槽11内の液体20に付与することで、剥離層を界面としてインゴッドの一部を剥離してウエーハを形成する剥離装置である。
【0018】
装置100は、本発明では上記した剥離装置に限定されず、液槽11内に液体20として洗浄液を貯留し、被洗浄物を液槽11内の液体20中に浸漬し、超音波振動子12により超音波21を液槽11内の液体20に付与することで、被洗浄物を超音波洗浄する超音波洗浄装置であってもよい。この場合、洗浄液は、例えば、水または薬液である。
【0019】
圧電素子13は、液槽11内の液体20の振動を検知可能な位置に位置付けられている。圧電素子13は、液体20の振動を検知すると、液体20の振動に応じた変形を起こす。圧電素子13は、この変形と、圧電素子13自身の圧電効果とによって、内部に交流電圧を発生させる。
【0020】
回路14は、圧電素子13で検知された振動を直流電圧へと変換する。回路14は、実施形態1では、圧電素子13が振動を検知することで発生させた交流電圧を、所定の2端子間の直流電圧へと変換し、測定器15に供給する。回路14は、実施形態1では、交流直流変換器(コンバータ)が使用される。
【0021】
測定器15は、圧電素子13で検知された振動から変換された電圧によって駆動する。なお、本発明では、測定器15を駆動させる電圧は、直流電圧と交流電圧との両方を含む。測定器15は、実施形態1では、回路14によって変換され、供給された直流電圧によって駆動する。測定器15は、測定端子16を有する。測定端子16は、測定器15が測定を実施する先端部分である。測定端子16は、液槽11内の液体20内に浸漬されており、液槽11内の液体20内で所定の測定を実施する。測定器15は、実施形態1では、PZT(Lead(Pb) Zirconate Titanate)等の圧電素子で構成され、この圧電素子に伝わる超音波21の振動を電圧として計測することで、液槽11内の液体20の音圧を測定する音圧計であり、液体20の音圧を測定することで超音波振動子12を評価することができる。
【0022】
図2は、圧電素子13の共振周波数と回路14で変換された直流電圧との測定データを示す表である。図3は、図2の測定データを示すグラフである。図2の測定データと図3のグラフは、超音波振動子12の超音波21の発振周波数を40.0kHzに固定した場合に得られたものである。以下において、図2及び図3を用いて、実施形態1に係る発電機構1では、圧電素子13の共振周波数は、超音波振動子12の発振周波数と同等である、ということについて説明する。
【0023】
実施形態1に係る発電機構1では、圧電素子13の共振周波数を、超音波振動子12の発振周波数と同等となるように設定する。ここで、本明細書では、圧電素子13の共振周波数が超音波振動子12の発振周波数と同等とは、圧電素子13の共振周波数と超音波振動子12の発振周波数との差分が所定の閾値以内にあることをいう。実施形態1に係る発電機構1は、圧電素子13の共振周波数が超音波振動子12の発振周波数と同等であるため、装置100の通常使用時と同様に超音波振動子12が液体20へ超音波21を付与する条件下で、圧電素子13で超音波振動子12からの振動を検知することで、回路14で所定の閾値以上の大きさの直流電圧に変換でき、測定器15を駆動可能にする発電ができる。
【0024】
発電機構1は、圧電素子13の共振周波数が超音波振動子12の発振周波数に対して値が近いほど、圧電素子13で超音波振動子12からの振動を効率的に検知できるため、回路14でより大きな直流電圧に変換できる。
【0025】
具体的には、発電機構1は、図2及び図3に示すように、圧電素子13の共振周波数が36.0kHzであり、超音波振動子12の発振周波数である40.0kHzからわずか4kHzしか離れておらず十分に近い場合、回路14で変換された直流電圧が257Vとなり、測定器15を十分に駆動可能にする発電ができる。また、発電機構1は、図2及び図3に示すように、圧電素子13の共振周波数が37.0kHzであり、超音波振動子12の発振周波数である40.0kHzからわずか3kHzしか離れておらず、上記の36.0kHzよりもさらに1.0kHz近い場合、回路14で変換された直流電圧が506Vとなり、上記の257Vよりもさらに大きなものとなる。
【0026】
一方、発電機構1は、圧電素子13の共振周波数が超音波振動子12の発振周波数に対して値が外れているほど、圧電素子13で超音波振動子12からの振動を検知する効率が低下するため、回路14でより小さな直流電圧にしか変換できない。
【0027】
具体的には、発電機構1は、図2及び図3に示すように、圧電素子13の共振周波数が28.4kHz、50.3kHz、63.8kHzといずれも超音波振動子12の発振周波数である40.0kHzから10kHz以上と大きく外れている場合、回路14で変換された直流電圧がそれぞれ、40V、33V、68Vとなり、いずれも測定器15を駆動可能にする発電ができない。
【0028】
発電機構1では、超音波振動子12の発振周波数と同等とする圧電素子13の共振周波数の範囲を規定する所定の閾値を、適宜決定することができる。発電機構1では、例えば、所定の閾値を、圧電素子13の共振周波数と回路14で変換された直流電圧との測定データの近似曲線における半値幅もしくは半値幅に所定の定数を積算した値に設定することができる。また、装置100の通常使用時に超音波振動子12が液体20へ付与する超音波21が強い場合、発電機構1での発電効率が少々低めになっても測定器15を駆動可能にする発電ができれば十分であるため、所定の閾値を大きめに設定することができる。
【0029】
以上のような構成を有する実施形態1に係る発電機構1の動作について、以下に説明する。発電機構1は、発電機構1が備え付けられる装置100が通常の動作をして、超音波振動子12が液槽11内の液体20へ超音波21を付与することで、動作を開始する。発電機構1の圧電素子13は、超音波振動子12からの超音波21の振動を検知して、この振動に応じた変形を起こし、この変形と、圧電素子13自身の圧電効果とによって、内部に交流電圧を発生させる。発電機構1の回路14は、圧電素子13が振動を検知することで発生させた交流電圧を、所定の2端子間の直流電圧に変換し、測定器15に供給する。発電機構1の測定器15は、回路14からの直流電圧の供給を受けて駆動し、超音波21の音圧を測定することで、超音波振動子12を評価する。
【0030】
以上のような構成を有する実施形態1に係る発電機構1は、液槽11内の液体20の振動を検知可能な位置に位置付けられた圧電素子13と、圧電素子13が振動を検知することで発生させた交流電圧を直流電圧へと変換する回路14と、回路14で変換された直流電圧によって駆動する測定器15と、を備える。このため、実施形態1に係る発電機構1は、液槽11内の装置100が使用していないスペースを利用して、装置100で得られる電圧を回路14を用いて測定器15に使用可能な直流電圧に変換して発電する構成となるので、超音波振動子12を評価する等の測定器15を駆動するための外部の電源を別途準備する必要がなくなり、電源準備の手間が削減できるだけでなく、使用電力の削減にも貢献できるという作用効果を奏する。
【0031】
実施形態1に係る発電機構1は、圧電素子13の共振周波数が、超音波振動子12の発振周波数と同等である。このため、実施形態1に係る発電機構1は、より確実に、測定器15を駆動可能にする発電をすることができるという作用効果を奏する。
【0032】
実施形態1に係る発電機構1は、測定器15が音圧計である。このため、実施形態1に係る発電機構1は、装置100で得られる電圧を利用して、装置100を構成する超音波振動子12を評価することができるという作用効果を奏する。
【0033】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る発電機構1-2を説明する。図4は、実施形態2に係る発電機構を示す断面図である。図4は、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
実施形態2に係る発電機構1-2は、実施形態1に係る発電機構1において、回路14を省略したものである。実施形態2では、圧電素子13は、圧電素子13が振動を検知することで発生させた交流電圧を測定器15に供給する。実施形態2では、測定器15は、圧電素子13から供給された交流電圧によって駆動する。
【0035】
以上のような構成を有する実施形態2に係る発電機構1-2は、回路14を省略したものであるので、実施形態1に係る発電機構1と比較してより少ない構成で、超音波振動子12を評価する等の測定器15を駆動するための外部の電源を別途準備する必要がなくなり、電源準備の手間が削減できるだけでなく、使用電力の削減にも貢献できるという作用効果を実現する。
【0036】
なお、実施形態1に係る発電機構1は、圧電素子13からの交流電圧を直流電圧に変換する回路14を備えることで、回路14を省略した実施形態2に係る発電機構1-2と比較して、測定器15にとってより安定的な電圧の供給を実現することができる。
【0037】
〔変形例1〕
本発明の実施形態1及び実施形態2の変形例1に係る発電機構1,1-2を説明する。変形例1に係る発電機構1は、実施形態1及び実施形態2に係る発電機構1,1-2において、測定器15を変更したものである。変形例1では、測定器15は、液槽11内の液体20の温度を測定する温度計、液槽11内の液体20の液位を測定する液位計、液槽11内の液体20が溶液である場合に溶質の濃度を測定する濃度計、または、液槽11内の液体20の溶存酸素量を測定する溶存酸素計である。
【0038】
液槽11内の液体20の温度、液位、溶質の濃度、溶存酸素量は、装置100が剥離装置である場合には、剥離のしやすさに影響を与える可能性がある計測量である。また、液槽11内の液体20の温度、液位、溶質の濃度、溶存酸素量は、装置100が洗浄装置である場合には、洗浄効率に影響を与える可能性がある計測量である。
【0039】
以上のような構成を有する変形例1に係る発電機構1,1-2は、装置100が剥離装置である場合の剥離のしやすさや、装置100が洗浄装置である場合の洗浄効率に影響を与える可能性がある計測量を、外部の電源を設置したり装置100に対して別途の改造を加えたりしなくても、装置100で得られる電圧を利用して、容易に取得することができるという作用効果を奏する。
【0040】
〔変形例2〕
本発明の実施形態1及び実施形態2の変形例2に係る発電機構1,1-2を説明する。変形例2に係る発電機構1,1-2は、実施形態1及び実施形態2に係る発電機構1,1-2において、超音波振動子12の発振周波数及び圧電素子13の共振周波数の取り扱いを変更したものである。
【0041】
超音波振動子12の発振周波数は、液槽11内の液体20内にインゴットや被洗浄物等を入れることで、変位(シフト)が生じる場合がある。このため、変形例2では、液槽11内の液体20内にインゴットや被洗浄物等を入れることにより変位(シフト)が生じることを考慮して、超音波振動子12の発振周波数を予め補正する
【0042】
以上のような構成を有する変形例2に係る発電機構1,1-2は、液槽11内の液体20内にインゴットや被洗浄物等を入れることで変位(シフト)が生じる可能性を考慮して、超音波振動子12の発振周波数及び圧電素子13の共振周波数を補正するので、より確実に、圧電素子13の共振周波数と超音波振動子12の発振周波数とを同等にすることができるという作用効果を奏する。
【0043】
なお、本発明は上記実施形態、変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0044】
1,1-2 発電機構
11 液槽
12 超音波振動子
13 圧電素子
14 回路
15 測定器
20 液体
21 超音波
100 装置
図1
図2
図3
図4