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▶ ブルックス オートメーション ユーエス、エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-07
(45)【発行日】2024-02-16
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240208BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B25J9/06 D
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021518777
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019054780
(87)【国際公開番号】W WO2020072950
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】62/742,000
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/592,431
(32)【優先日】2019-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522041444
【氏名又は名称】ブルックス オートメーション ユーエス、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ツァン、ビンセント ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】キャベニー、ロバート ティー
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-085127(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0019155(US,A1)
【文献】特開2018-137453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B25J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置であって、前記基板処理装置が、
フレームと、
SCARAアームであって、前記SCARAアームが、前記SCARAアームのショルダ関節で前記フレームに枢動可能に取り付けられ、前記SCARAアームが、少なくとも1つのエンドエフェクタが従属する2リンクアームであり、前記2リンクアームが、一端で前記ショルダ関節を含み、決定するアッパーアーム、および前記SCARAアームのエルボ関節を画定するように前記アッパーアームに枢動可能に接合されたフォアアームを画定し、前記少なくとも1つのエンドエフェクタの各々が、リスト関節軸を中心に前記フォアアームに対して回転するように、前記SCARAアームのリスト関節で前記フォアアームに枢動可能に接合される、SCARAアームと、
前記ショルダ関節でショルダ軸を中心に前記SCARAアームを回転させ、前記SCARAアームを伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッションを介して前記SCARAアームに動作可能に連結された少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションと、
を備え、
前記少なくとも1つのエンドエフェクタは、前記少なくとも1つのエンドエフェクタの少なくとも高さがリスト関節プーリの少なくとも高さとオーバーラップするように、リスト関節プーリに連結され、前記リスト関節プーリは、前記SCARAアームの伸長および収縮が、前記リスト関節プーリおよび連結された前記少なくとも1つのエンドエフェクタの、前記フォアアームに対する、前記リスト関節軸を中心にしたユニットとして一緒の回転をもたらすように構成され、
前記少なくとも1つのエンドエフェクタの高さは、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記リスト関節の合計スタック高さが、移送チャンバのスロットバルブのパススルーに適合し、移送チャンバのスロットバルブのパススルーを通過するよう寸法決めされるように、前記リスト関節のスタック高さプロファイル内にある、基板処理装置。
【請求項2】
前記リスト関節の前記スタック高さプロファイルが前記リスト関節プーリを含み、SCARAアームの伸長が、前記少なくとも1つのエンドエフェクタ、および前記リスト関節プーリの少なくとも一部を、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーを通して伸長させる、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記リスト関節プーリの回転をもたらす、前記リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループをさらに備え、前記バンドセグメントの少なくとも1つが、プーリとエンドエフェクタとの間の連結の一部を形成する前記リスト関節プーリのレベル面に対して接触して着座するエンドエフェクタのレベル接触面を横切って直立してまたがる高さを有する、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項4】
別のSCARAアームをさらに備え、前記別のSCARAアームは、前記ショルダ軸が前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームの両方に対する共通のショルダ軸となるように、前記フレームに取り付けられる、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記別のSCARAアームが、別のリスト関節に別のエンドエフェクタを有し、前記別のエンドエフェクタおよび前記別のリスト関節が、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーに適合し、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーを通過するように寸法決めされた合計スタック高さを有する別のスタック高さプロファイルを画定する、請求項4記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームは、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記別のエンドエフェクタがそれぞれ、互いに積み重ねられた異なる移送面を画定するように、構成されている、請求項5記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記駆動セクションが、前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームの少なくとも1つに動作可能に接続されたZ軸駆動部を含み、前記Z軸駆動部が、それぞれのスタック高さプロファイルのそれぞれの合計スタック高さと前記パススルーとの間の間隙に基づいて、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記別のエンドエフェクタの1つまたは複数のZ軸移動を生成する、請求項5記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記リスト関節プーリが、別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループによって前記駆動セクションに連結され、少なくとも1つの別個のバンドセグメントが、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに隣接した前記リスト関節プーリのレベル縁部に近接して配置され、前記リスト関節プーリに対して着座した前記少なくとも1つのエンドエフェクタのレベル着座面から前記少なくとも1つのエンドエフェクタに向かって突出する、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記別個のバンドセグメントの少なくとも1つが前記プーリ上に巻き付き、それにより、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに最も近接し、少なくとも1つの別個のバンドセグメントの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、前記巻き付きのレベルまたはそれより下に配置されるように、前記別個のバンドセグメントの各々を前記リスト関節プーリに接合するバンドアンカーポイントが配置される、請求項8記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記リスト関節プーリが、前記フレームに対するエンドエフェクタレベルを画定する、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面を有し、前記エンドエフェクタインターフェース着座面が、前記リスト関節プーリに連結された前記別個のバンドセグメントの少なくとも1つと共通するまたはそれより下のレベルにある、請求項8記載の基板処理装置。
【請求項11】
基板処理装置のフレームを提供する工程と、
SCARAアームを提供する工程であって、前記SCARAアームが、前記SCARAアームのショルダ関節で前記フレームに枢動可能に取り付けられ、前記SCARAアームが、少なくとも1つのエンドエフェクタが従属する2リンクアームであり、前記2リンクアームが、一端で前記ショルダ関節を含み、決定するアッパーアーム、および前記SCARAアームのエルボ関節を画定するように前記アッパーアームに枢動可能に接合されたフォアアームを画定し、前記少なくとも1つのエンドエフェクタの各々が、リスト関節軸を中心に前記フォアアームに対して回転するように、前記SCARAアームのリスト関節で前記フォアアームに枢動可能に連結され、リスト関節プーリに連結されている、工程と、
前記ショルダ関節でショルダ軸を中心に前記SCARAアームを回転させ、前記SCARAアームを伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッションを介して前記SCARAアームに動作可能に連結された少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションを提供する工程と、
前記SCARAアームの伸長および収縮の際に、前記リスト関節プーリおよび連結された前記少なくとも1つのエンドエフェクタの、前記フォアアームに対する、前記リスト関節軸を中心にしたユニットとして一緒の回転をもたらす工程と、
を含む方法であって、
前記少なくとも1つのエンドエフェクタの少なくとも高さが、前記リスト関節プーリの少なくとも高さとオーバーラップし、前記少なくとも1つのエンドエフェクタの高さは、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記リスト関節の合計スタック高さが、移送チャンバのスロットバルブのパススルーに適合し、移送チャンバのスロットバルブのパススルーを通過するよう寸法決めされるように、前記リスト関節のスタック高さプロファイル内にある、方法。
【請求項12】
前記リスト関節の前記スタック高さプロファイルが前記リスト関節プーリを含み、SCARAアームの伸長が、前記少なくとも1つのエンドエフェクタ、および前記リスト関節プーリの少なくとも一部を、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーを通して伸長させる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループを用いて前記リスト関節プーリの回転をもたらす工程であって、前記バンドセグメントの少なくとも1つが、プーリとエンドエフェクタとの間の連結の一部を形成する前記リスト関節プーリのレベル面に対して接触して着座する前記エンドエフェクタのレベル接触面を横切って直立してまたがる高さを有する、工程をさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
別のSCARAアームを提供する工程であって、前記別のSCARAアームは、前記ショルダ軸が前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームの両方に対する共通のショルダ軸となるように、前記フレームに取り付けられる、工程をさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記別のSCARAアームが、別のリスト関節に別のエンドエフェクタを有し、前記別のエンドエフェクタおよび前記別のリスト関節が、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーに適合し、前記移送チャンバのスロットバルブの前記パススルーを通過するように寸法決めされた合計スタック高さを有する別のスタック高さプロファイルを画定する、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームは、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記別のエンドエフェクタがそれぞれ、互いに積み重ねられた異なる移送面を画定するように、構成されている、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記SCARAアームおよび前記別のSCARAアームの少なくとも1つに動作可能に接続された前記駆動セクションのZ軸駆動部を用いて、それぞれのスタック高さプロファイルのそれぞれの合計スタック高さと前記パススルーとの間の間隙に基づいて、前記少なくとも1つのエンドエフェクタおよび前記別のエンドエフェクタの1つまたは複数のZ軸移動を生成する工程をさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記リスト関節プーリが、別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループによって前記駆動セクションに連結され、少なくとも1つの別個のバンドセグメントが、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに隣接した前記リスト関節プーリのレベル縁部に近接して配置され、前記リスト関節プーリに対して着座した前記少なくとも1つのエンドエフェクタのレベル着座面から前記少なくとも1つのエンドエフェクタに向かって突出する、請求項11記載の方法。
【請求項19】
前記別個のバンドセグメントの少なくとも1つが前記プーリ上に巻き付き、それにより、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに最も近接し、少なくとも1つの別個のバンドセグメントの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、前記巻き付きのレベルまたはそれより下に配置されるように、前記別個のバンドセグメントの各々を前記リスト関節プーリに接合するバンドアンカーポイントが配置される、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記リスト関節プーリが、前記フレームに対するエンドエフェクタレベルを画定する、前記少なくとも1つのエンドエフェクタに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面を有し、前記エンドエフェクタインターフェース着座面が、前記リスト関節プーリに連結された前記別個のバンドセグメントの少なくとも1つと共通するまたはそれより下のレベルにある、請求項18記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この非仮特許出願は、2018年10月5日に出願された米国仮特許出願第62/742,000号の優先権および利益を主張し、その開示は、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
例示的な実施形態は、概して、基板処理ツール、より具体的には、基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体処理では、半導体プロセスモジュールへ、および半導体プロセスモジュールからウェハを移送するために、デュアルSCARA(水平多関節ロボット)アームロボットが使用され得る。デュアルSCARAアームロボットは、概して、プロセスモジュールへ、およびプロセスモジュールからの基板の高速交換を可能にし、高速交換は、デュアルSCARAアームロボットのショルダ軸を中心にデュアルSCARAアームロボットをユニットとして回転させることのない、およびアームをバッテリー位置または完全に収縮位置に実質的に収縮させることのない、迅速に続く、プロセスモジュールからの1つの基板の取り出しおよび同じプロセスモジュールへの別の異なる基板の配置と呼ばれ得る。
【0004】
概して、デュアルSCARAアームロボットの各アームは、ショルダ軸を中心に回転可能なアッパーアームと、エルボ軸を中心にアッパーアームに回転可能に連結されたフォアアームと、リスト軸を中心にフォアアームに連結されたエンドエフェクタまたは基板ホルダとを含む。概して、図8Aおよび8Bを参照すると、リストプーリ800が、それに連結されたそれぞれのエンドエフェクタ811、812の回転を駆動させるために、各リスト軸850に配置されている。ここで、リストプーリ800およびそれぞれのエンドエフェクタ811、812は、ユニットとしてリスト軸850を中心に回転する(たとえば、リストプーリ800は、それぞれのエンドエフェクタ811、812と一致して回転する)。リストプーリは、リストプーリ800の回転軸に対して約180度に及ぶ弧をカバーするようにリストプーリ800の周りに巻き付けられている2つのバンド801、802から構成されるトランスミッションループ803によって駆動される。ここで、バンド801、802は、リストプーリ800上に上下に積み重ねられなければならず、それにより、リストプーリ800の高さPHを、単一のバンド801、802の高さBHの少なくとも2倍であるように画定する。リストプーリ800は、概して、それぞれのフォアアーム820、821内に配置され、シャフトによってそれぞれのエンドエフェクタ811、812に連結され、その結果、それぞれのエンドエフェクタ811、812は、それぞれのフォアアーム820、821の上(または下)で回転する。このように、たとえば、従来のSCARAアームロボットの単一のアームの場合、リスト関節830の高さWJHは、単一のバンド801、802の高さBHの少なくとも2倍に、それぞれのエンドエフェクタ811、812のリストプレート811P、812Pの厚さを加え、さらにそれぞれのフォアアーム820、821の壁厚さの2倍を加えたものになる。
【0005】
基板搬送ロボットは、概して、搬送チャンバ内で動作し、搬送チャンバの内部高さは、たとえば、アームと搬送チャンバの壁との間の必要とされる操作上のクリアランスに加えて、搬送ロボットのデュアルSCARAアームの高さ、アームのZ移動範囲に対応している。搬送チャンバは、典型的に、スロットバルブを含み、スロットバルブは、エンドエフェクタおよび/またはリスト関節がスロットバルブの開口部を通過することができるような寸法の開口部を有している。場合によっては、スロットバルブの開口部は、リスト関節が通過するのに十分な大きさではなく、リスト関節がスロットバルブの開口部を通過しないようにしながら、それぞれのSCARAアームの到達距離をもたらす長いエンドエフェクタのパンオフセットにつながる。しかし、エンドエフェクタのパンオフセットを大きくすると、エンドエフェクタの剛性が低下し、SCARAアームのスイング直径が大きくなる。
【発明の概要】
【0006】
開示された実施形態の前述の態様および他の特徴は、添付の図面に関連して行われた以下の記載において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図2】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図3A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による図1の基板搬送装置の一部の概略図である。
図3B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による図1の基板搬送装置の一部の概略図である。
図4】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5C】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5D】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5E】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5F】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5G】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の概略図である。
図5H】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるスロットバルブを通る移送アームの伸長の概略図である。
図6A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図6B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図6C】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるエンドエフェクタ駆動トランスミッションの一部の概略図である。
図6D】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるエンドエフェクタ駆動トランスミッションの一部の概略図である。
図6E】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるエンドエフェクタ駆動トランスミッションの一部の概略図である。
図6F】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による移送アームのリスト関節の概略断面図である。
図6G】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるスロットバルブを通って伸長する図6Fのリスト関節の概略図である。
図6H】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるそれぞれの移送アームのエンドエフェクタの一部の概略図である。
図6I】開示された実施形態の1つまたは複数の態様によるそれぞれの移送アームのエンドエフェクタの一部の概略図である。
図6J】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図6K】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図6L】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図6M】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7C】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7D】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7E】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7F】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7G】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図7H】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図8A】従来の基板搬送装置の一部の概略図である。
図8B】従来の基板搬送装置の一部の概略図である。
図9A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図9B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図10A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図10B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図11A】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図11B】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図11C】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による基板搬送装置の一部の概略図である。
図12】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による方法のフロー図である。
図13】開示された実施形態の1つまたは複数の態様による方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
リスト関節がスロットバルブの開口部を通過することができるように、および搬送チャンバの内部高さを低くされ、それによって搬送チャンバおよび/またはそのそれぞれのプロセスモジュールの内部容積が減少するように、リスト関節の高さを低くすることに利点がある。リスト関節がスロットバルブの開口部を通過するようにすることで、エンドエフェクタのパンオフセットがより短くなり、これにより、エンドエフェクタの剛性が高まり、(1つまたは複数の)基板搬送ロボットアームのスイング直径が短くなる。(1つまたは複数の)基板搬送アームのスイング直径を短くすると、移送チャンバの内部容積が減少し、これにより、チャンバをポンプダウンして真空にする、および/またはチャンバを排気して大気圧にする時間が短縮されるので、半導体処理システムのスループットが向上され得る。さらに、搬送チャンバの全体の高さを低くすると、搬送チャンバのコストが減少する。本開示の態様では、本明細書で説明するように、とりわけ、リストプーリバンド/ケーブルラップの量を減少させることによって、移送アームのリスト関節の高さを低くする。移送アームのリスト関節の高さを低くすると、リスト関節の少なくとも一部はスロットバルブ開口部を通過し得るが、これは、上記の利点に影響を与え得る。
【0009】
図1は、開示された実施形態の態様によるデュアルSCARAアーム基板処理装置100(本明細書では「搬送装置100」とも呼ばれる)を例示する。開示された実施形態の態様は、図面を参照して説明されるが、開示された実施形態の態様が、多くの形態で具体化され得ることが理解されるべきである。さらに、任意の適切な寸法、形状、またはタイプの要素または材料が使用され得る。
【0010】
一態様では、搬送装置100は、キャリッジまたはフレーム106、SCARAアームのショルダ関節でフレームに枢動可能に取り付けられたSCARAアーム110、120、およびフレームに取り付けられ、SCARAアーム110、120に連結された駆動セクション108を含む。一態様では、搬送装置100は、少なくとも2つのSCARAアーム110、120を含む。任意の適切な制御装置199は、駆動セクション108に接続され、本明細書に記載されるような搬送装置100の動作をもたらすための任意の適切なプログラムコードを含む。
【0011】
一態様では、少なくとも2つのSCARAアームは、フレーム106に接続された第1のSCARAアーム110と、フレーム106に接続された第2のSCARAアーム120とを含む。第1のSCARAアーム110は、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eが従属する2リンクアームである。たとえば、第1のSCARAアーム110の2つのリンクは、アッパーアームリンク110Uおよびフォアアームリンク110Fを画定する。アッパーアームリンク110Uは、ショルダ関節110SJを含み、決定し、アッパーアームリンク110Uは、アッパーアームリンク110Uの近位端(たとえば、ショルダ関節110SJ)でショルダ回転軸SAXを中心にフレーム106に回転可能に接続される。フォアアームリンク110Fは、エルボ回転軸EX1を画定するように、フォアアームリンク110Fの近位端でアッパーアームリンク110Uの遠位端に回転可能に(たとえば、枢動可能に)接続される。少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eの各々は、リスト回転軸WX1を中心にフォアアーム110Fに対して回転するように、リスト回転軸WX1を中心にリスト関節110WJでフォアアームリンク110Fの遠位端に回転可能に(たとえば、枢動可能に)連結される。
【0012】
第2のSCARAアーム120は、少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eが従属する2リンクアームである。たとえば、第2のSCARAアーム120の2つのリンクは、アッパーアームリンク120Uおよびフォアアームリンク120Fを画定する。アッパーアームリンク120Uは、ショルダ関節120SJを含み、決定し、アッパーアームリンク120Uは、アッパーアームリンク120Uの近位端で(たとえば、ショルダ関節120SJで)ショルダ回転軸SAXを中心にフレーム106に回転可能に接続される。フォアアームリンク120Fは、エルボ回転軸EX2を画定するように、フォアアームリンク120Fの近位端でアッパーアームリンク120Uの遠位端に回転可能に(たとえば、枢動可能に)接続される。少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eの各々は、リスト回転軸WX2を中心にフォアアーム120Fに対して回転するように、リスト回転軸WX2を中心にリスト関節120WJでフォアアームリンク120Fの遠位端に回転可能に(たとえば、枢動可能に)連結される。
【0013】
単一のエンドエフェクタ110E、120Eのみが、各リスト回転軸WX1、WX2に連結されるように例示されているが、他の態様では、基板の一括移送または基板の高速交換をもたらすために、任意の適切な数のエンドエフェクタが、リスト軸WX1、WX2の1つまたは複数に連結され得る。本態様では、ショルダ回転軸SAXは、第1および第2のSCARAアーム110、120の両方に共通しており、他の態様では、第1および第2のSCARAアーム110、120は、並んで配置されているそれぞれのショルダ回転軸を有し得る。さらに、本開示の態様は、SCARA型移送アームに関して説明されているが、本開示の態様は、(1つまたは複数の)従属エンドエフェクタまたはそれぞれの駆動軸によって駆動されるエンドエフェクタを有する任意の適切なタイプの移送アームに等しく適用可能であり、ここで、円弧端から円弧端へのエンドエフェクタの回転は約180°またはそれより下である。他の態様では、エンドエフェクタの円弧端から円弧端への回転は、約180°を超えてもよく、ここでは、移送アームリストのアイドラプーリ604、605のエンドエフェクタインターフェース着座面604ES、605ESの表面積(図6Dおよび6Eを参照)は縮小されるが、それでも、その上でエンドエフェクタ110E、120Eを支持するのに十分な表面積である。
【0014】
また図2、3Aおよび3Bを参照すると、一態様では、駆動セクション108は、任意の適切な方法でフレーム106に取り付けられている。駆動セクション108は、それぞれのショルダ関節110SJ、120SJでショルダ回転軸SAXを中心にSCARAアーム110、120を回転させ、およびSCARAアーム110、120の各々を伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッション299(図2および7Aを参照)を介してSCARAアーム110、120に動作可能に連結される少なくとも1つの自由度を有している。一態様では、駆動セクション108は、3軸(たとえば3自由度)の駆動セクションであり、他の態様では、駆動セクションは、任意の適切な数の駆動軸(たとえば、3つより多いまたは少ない駆動軸)を含み得る。一態様では、駆動セクション108は、概して、駆動シャフトアセンブリ241(これは、本明細書に記載されるような任意の適切なプーリ/バンドシステムと共にトランスミッション299の一部であり得る)および3つのモータ242、244、246を備える。本態様では、駆動シャフトアセンブリ241は、3つの駆動シャフト250A、250B、250Cを有する。理解され得るように、駆動システムは、3つのモータおよび3つの駆動シャフトに限定され得ない。
【0015】
第1のモータ242は、ステータ248A、および中央シャフト250Aに接続されたロータ260Aを備える。第2のモータ244は、ステータ248B、および外側シャフト250Bに接続されたロータ260Bを備える。第3のモータ246は、ステータ248C、および内側シャフト250Cに接続されたロータ260Cを備える。3つのステータ248A、248B、248Cは、フレーム106に沿った異なる垂直高さまたは位置でフレーム106に固定して取り付けられている(なお、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2011年11月10日に出願された米国特許出願第13/293,717号明細書および2011年8月30日に発行された米国特許第8,008,884号明細書に記載されているものなどの放射状に入れ子になったモータを含む3軸駆動システムも、搬送装置100を駆動するために使用され得る)。説明目的のみで、第1のステータ248Aは中央ステータであり、第2のステータ248Bは上部ステータであり、第3のステータ248Cは下部ステータである。各ステータは概して電磁コイルを備える。
【0016】
3つの駆動シャフト250A、250B、および250Cは、同軸駆動シャフトとして配置されている。3つのロータ260A、260B、260Cは、好ましくは、永久磁石から構成されるが、代替的に、永久磁石を有していない磁気誘導ロータを備えてもよい。スリーブまたは薄いキャンシール262は、好ましくは、ステータ248A、248B、248CをSCARAアーム110、120の動作環境から密閉するために、および駆動シャフトアセンブリ241が真空環境に配置され、ステータ248A、248B、248Cが真空環境の外側に配置されている状態で、搬送装置100を真空環境で使用可能にするために、ロータ260A、260B、260Cとそれぞれのステータ248A、248B、248Cとの間に配置される。しかし、搬送装置100が大気環境での使用のみを目的としている場合、スリーブ262を設ける必要はない。
【0017】
第3のシャフト250Cは内側シャフトであり、下部ステータ248Cから伸長する。内側シャフト250Cは、下部ステータ248Cと並べられた第3のロータ260Cを有する。中央シャフト250Aは、中央ステータ248Aから上方に伸長する。中央シャフトは、第1のステータ248Aと並べられた第1のロータ260Aを有する。外側シャフト250Bは、上部ステータ248Bから上方に伸長する。外側シャフトは、上部ステータ248Bと並べられた第2のロータ260Bを有する。シャフト250A-250Cおよびフレーム106の周りに様々なベアリングが設けられることで、各シャフトは互いにおよびフレーム106に対して独立して回転可能になる。
【0018】
一態様では、各シャフト250A-250Cには、位置センサ264が設けられてもよい。位置センサ264は、シャフト250A-250Cの互いに対するおよび/またはフレーム106に対する回転位置の信号を制御装置199に送るために使用される。光学式または誘導式のセンサなど、任意の適切なセンサが使用され得る。
【0019】
駆動セクション108はまた、搬送装置100のアッパーアームリンク110U、120U、フォアアームリンク110F、120F、およびエンドエフェクタ110E、120Eをユニットとしてショルダ回転軸SAXと実質的に略平行な(たとえば沿った)方向に移動させるための1つまたは複数の適切なZ軸駆動部190を含み得る。別の態様では、搬送装置100の1つまたは複数の回転関節(リスト軸またはエルボ軸など)が、たとえば、各アームの(1つまたは複数の)エンドエフェクタを互いに独立してZ方向に移動させるためのZ軸駆動部を含み得る。
【0020】
一態様では、外側シャフト250Bは、外側シャフト250Bおよびアッパーアームリンク110Uが、ショルダ回転軸SAXを中心にユニットとして回転するように、アッパーアームリンク110Uに連結される。中央シャフト250Aは、中央シャフト250Aおよびアッパーアームリンク120Uが、ショルダ回転軸SAXを中心にユニットとして回転するように、アッパーアームリンク120Uに連結される。他の態様では、外側シャフト250Bはアッパーアームリンク120Uに連結され得、中央シャフト250Aはアッパーアームリンク110Uに連結され得る。内側シャフト120Cは、各フォアアームリンク110F、120Fを共に駆動させるように、フォアアームリンク110F、120Fの各々に接続される。
【0021】
一態様では、図1、3Aおよび3Bに例示されるように、アッパーアームリンク110U、120U、およびフォアアームリンク110F、120Fは、略等しい長さを有し得るが、他の態様では、アッパーアームリンク110U、120U、およびフォアアームリンク110F、120Fは、等しくない長さを有し得る。別の態様では、第1および第2のSCARAアーム110、120が、図4に例示されるように収縮構成にあるときに、エンドエフェクタ110E、120Eは、アッパーアームリンク110U、120U、およびフォアアームリンク110F、120Fが、エンドエフェクタ110E、120Eの伸長方向400と反対の方向に掃引されるように、所定の長さを有し得る(たとえば、リスト回転軸WX1、WX2、およびエルボ回転軸EX1、EX2は、ショルダ回転軸SAXの後ろに配置される)。図1、3A、3Bおよび4に例示された態様では、エンドエフェクタ110E、120Eは、異なる移送面を画定するショルダ軸SAX上に上下に積み重ねられ、その結果、一方のエンドエフェクタ110E、120Eは、他方のエンドエフェクタ110E、120E上を通過し、各SCARAアーム110、120は、ショルダ回転軸SAX上を通過し、かつSCARAアーム110、120の両方に共通している伸長軸R(図3A、3Bおよび4を参照)に沿って独立した伸長および収縮を有する。他の態様では、また図5A-5Gを参照すると、エンドエフェクタ110E、120Eは、同じ平面上に配置され得(たとえば、一方が他方の上を通過しない)、第1および第2のSCARAアーム110、120の各々の伸長および収縮の軸400Rが互いに対して角度を付けられ、伸長および収縮の軸400Rの間の角度は、SCARAアーム110、120が配置されている移送チャンバ5020に連結されたプロセスモジュールPM1-PM4間の角度に対応している。
【0022】
ここで図6Aを参照して、搬送装置100はさらに詳細に説明される。上記のように、一態様では、外側駆動シャフト250Bはアッパーアームリンク120Uに連結され、中央駆動シャフト250Aはアッパーアームリンク110Uに連結され、その結果、各アッパーアームリンク110U、120Uは、それぞれの駆動シャフト250A、250Bの動力の下でショルダ回転軸SAXを中心に独立して回転し、ショルダ回転軸SAXは、第1および第2のSCARAアーム110、120によって共有される。内側駆動シャフト250Cは、内側駆動シャフト250Cに連結されている分割駆動プーリ606(図9Aおよび9Bの分割駆動プーリ906も参照)を介して両方のフォアアームリンク110F、120Fに接続され、分割駆動プーリ606、906は、ユニットとして、内側駆動シャフト250Cの動力の下で駆動セクション108のショルダ回転軸SAXで回転するように回転可能に取り付けられている。一態様では、分割駆動プーリ606、906は、少なくとも部分的に、アッパーアームリンク110U、120Uの各々内に配置される。他の態様では、搬送装置100が2つまたはそれ以上のSCARAアーム(たとえば少なくとも2つ)を含む場合、少なくとも2つのSCARAアームの各アッパーアームリンクを駆動するための駆動軸、および各分割駆動プーリが少なくとも2つのフォアアームの回転を駆動させる場合など、少なくとも2つのSCARAアームのフォアアームリンクに接続された少なくとも1つの分割駆動プーリを駆動させるための追加の駆動軸が存在し得る。一態様では、分割駆動プーリ606、906は、少なくとも2つのアイドラプーリ600、601に連結され、少なくとも2つのアイドラプーリ600、601の1つは、第1のSCARAアーム110に接続されて、第1のSCARAアーム110の伸長および収縮をもたらし、少なくとも2つのアイドラプーリ600、601のもう1つは、第2のSCARAアーム120に接続されて、第2のSCARAアーム120の伸長および収縮をもたらす。
【0023】
一態様では、アッパーアームリンク110U、120Uの各々は、エルボ回転軸EX1、EX2のそれぞれの1つに配置されたアイドラプーリ600、601を含む。各アイドラプーリ600、601は、アッパーアームリンク110U、120Uとは独立してエルボ回転軸EX1、EX2を中心に回転するように、それぞれのエルボ回転軸EX1、EX2を中心にそれぞれのアッパーアームリンク110U、120Uに取り付けられる。たとえば、アッパーアームリンク110U、120U内に、任意の適切なベアリング620A、620Bが設けられ得、アッパーアームリンク110U、120Uに、アイドラプーリ600、601がエルボ回転軸EX1、EX2を中心に回転するように取り付けられる。各アイドラプーリ600、601は、アイドラプーリ600、601が、それぞれのエルボ回転軸EX1、EX2を中心にそれぞれのフォアアームリンク110F、120Fと共にユニットとして回転するように、それぞれのフォアアームリンク110F、120Fに連結される。
【0024】
図6A、6C、および6Dを参照すると、各エンドエフェクタ110E、120Eは、各SCARAアーム110、120の伸長および収縮の軸に沿ったエンドエフェクタ110E、120Eの整列を維持するように、それぞれのSCARAアーム110、120のアッパーアームリンク110U、120Uに従属している。たとえば、一態様では、エルボ駆動プーリ603(図6Aおよび6Eを参照)は、エルボ駆動プーリ603がアッパーアームリンク110Uに対して回転可能に固定されるような任意の適切な方法で、エルボ回転軸EX1を中心にSCARAアーム110のアッパーアームリンク110Uに取り付けられる。アイドラプーリ604(たとえばリスト関節プーリ)は、リスト軸WX1を中心に回転するための任意の適切な方法でフォアアームリンク110F内に取り付けられる。アイドラプーリ604は、アイドラプーリ604が、標準/従来の移送アームの標準/従来のリスト関節の連結部および他の構造内に収容されるように、およびそれらとインターフェース接続するように寸法決めされ、形作られるように、内径IDおよび外径OD(図6Fを参照)を有する。たとえば、リスト関節は、所定の寸法を有し、たとえば、スロットバルブの寸法、移送アームによって担持される積載物、移送チャンバの寸法などに基づいて、所定の寸法を有する(1つまたは複数の)シャフトSHTおよびベアリングBRGを含む。これらの移送アームの制約を考慮すると、従来のリストプーリ(図8Aに示されるものなど)も、所定の寸法(たとえば、内径および外径など)を有する。開示された実施形態の態様によれば、アイドラプーリ604は、従来のリストプーリに課せられた同じ制約を考慮して、移送アーム110のリスト高さを低くするように、本明細書に記載されるように形作られ、寸法決めされる。本明細書でより詳細に説明するように、エンドエフェクタ110Eは、SCARAアーム110の伸長および収縮が、リスト軸WX1を中心としたアイドラプーリ604および連結された少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eのユニットとして一緒にフォアアーム110Fに対する回転をもたらすように、アイドラプーリ604に取り付けられる。アイドラプーリ604は、(本明細書に記載されるバンドセグメント701、702、711、712に略類似した)少なくとも2つの別個のバンド660A、660Bを有するセグメント化トランスミッションループ660を用いるなど、任意の適切な方法でエルボ駆動プーリ603に連結され、バンド660A、660Bの各々は、フォアアームリンク110Fがアッパーアームリンク110Uに対して移動すると、エルボ回転軸EX1でのフォアアームリンク110Fに対するエルボ駆動プーリ603の相対回転によって、バンド660A、660Bの一方がアイドラプーリ604を引っ張る一方で、他方のバンド660A、660Bが、アイドラプーリ604を押して、アイドラプーリ604の回転をもたらし、伸長および収縮の軸に沿ったエンドエフェクタ110Eの整列を維持するように、両方向に少なくとも部分的にアイドラプーリ604およびエルボ駆動プーリ603の周りに巻き付く。エルボ駆動プーリ603およびアイドラプーリ604は、約1:2の直径比を有し得るが、他の態様では、エルボ駆動プーリ603およびアイドラプーリ604は、任意の適切な直径比を有してもよい。
【0025】
同様に、エルボ駆動プーリ602(図6Aおよび6Dを参照)は、エルボ駆動プーリ602が、アッパーアームリンク120Uに対して回転可能に固定されるように、任意の適切な方法で、エルボ回転軸EX2を中心にSCARAアーム120のアッパーアームリンク120Uに取り付けられる。アイドラプーリ605(たとえばリスト関節プーリ)は、リスト軸WX2を中心に回転するための任意の適切な方法でフォアアームリンク120F内に取り付けられる。アイドラプーリ605は、アイドラプーリ604が、アイドラプーリ604に関する上記の方法と同じ方法で、標準/従来の移送アームの標準/従来のリスト関節の連結部および他の構造内に収容されるように、およびそれらとインターフェース接続するように寸法決めされ、形作られるように、内径IDおよび外径OD(図6Fを参照)を有する。本明細書でより詳細に説明するように、エンドエフェクタ120Eは、SCARAアーム120の伸長および収縮が、リスト軸WX2を中心としたアイドラプーリ605および連結された少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eのユニットとして一緒にフォアアーム120Fに対する回転をもたらすように、アイドラプーリ605に取り付けられる。アイドラプーリ605は、(本明細書に記載されるバンドセグメント701、702、711、712に略類似した)少なくとも2つの別個のバンド661A、661Bを有するセグメント化トランスミッションループ661を用いるなど、任意の適切な方法でエルボ駆動プーリ602に連結され、バンド661A、661Bの各々は、フォアアームリンク120Fがアッパーアームリンク120Uに対して移動すると、エルボ回転軸EX2でのフォアアームリンク120Fに対するエルボ駆動プーリ602の相対回転によって、バンド661A、661Bの一方がアイドラプーリ605を引っ張る一方で、他方のバンド661A、661Bが、アイドラプーリ605を押して、アイドラプーリ605の回転をもたらし、伸長および収縮の軸に沿ったエンドエフェクタ120Eの整列を維持するように、両方向に少なくとも部分的にアイドラプーリ605およびエルボ駆動プーリ602の周りに巻き付く。エルボ駆動プーリ602およびアイドラプーリ605は、約1:2の直径比を有し得るが、他の態様では、エルボ駆動プーリ602およびアイドラプーリ605は、任意の適切な直径比を有してもよい。
【0026】
図5H、6A、6C、6D、6E、6F、および6Gを参照すると、エンドエフェクタ110E、120E、およびアイドラプーリ604、605は、少なくとも1つのエンドエフェクタ110E、120Eの高さ670が、リスト関節110WJ、120WJ(図6G)のスタック高さプロファイル671(図6G)内にあり、それにより、少なくとも1つのエンドエフェクタ110E、120E、およびリスト関節110WJ、120WJの合計のスタック高さ672(図6G)が、スロットバルブ681(図6G)のパススルー680(図6G)に適合し、それを通過するように寸法決めされるように構成される。リスト関節110WJ、120WJのスタック高さプロファイル671は、それぞれのアイドラプーリ604、605を含み、SCARAアームの伸長は、少なくとも1つのエンドエフェクタ110E、120E、およびそれぞれのアイドラプーリ604、605の少なくとも一部を、スロットバルブ681のパススルー680を通して伸長させる。たとえば、一態様では、アッパーアーム110U、120U、フォアアーム110F、120F、およびエンドエフェクタ110E、120Eは、それぞれの長さ110UL、120UL、110FL、120FL、110EL、120ELを有し(たとえば、各エンドエフェクタの長さは、リスト軸WX1、WX2からエンドエフェクタ110E、120Eの基板保持位置110SHL、120SHLまで測定され得る)、(および、したがってそれぞれの移送アーム110、120は、)処理モジュールPM4(または他の適切な処理モジュール)の深部基板保持ステーション500(図5Hを参照)にアクセスすることができる長い到達距離を提供するように構成されている。アッパーアームリンク110U、120U、およびフォアアームリンク110F、120Fは、略同じ長さ110FL、120FL、110UL、120ULを有して例示されているが、他の態様では、アッパーアームリンク110U、120Uの長さ110UL、120UL、およびフォアアームリンク110F、120Fの長さ110FL、120FLは、等しくなくてもよい。深部基板保持ステーション500は、搬送チャンバPM4のスロットバルブ681のパススルー(またはポート)680の内面520からの(すなわち、移送アーム110、120の伸長および収縮の軸Rに沿って配置された)オフセット距離DISTが、リスト関節110WJ、120WJを保持する(すなわち、リスト軸WX1、WX2での)フォアアームリンク110F、120Fの長さ110FL、120FLの少なくとも一部の伸長と一致し、それに適応されるように、処理モジュールPM4内に配置され、リスト軸WX1、WX2からのフォアアームリンク110F、120Fの長さ110FL、120FLの一部およびエンドエフェクタ110E、120Eの長さ110EL、120ELは、スロットバルブ681の内面520を通って伸長する。
【0027】
さらに図6A、6C、6D、6E、6F、および6Gを参照すると、リスト関節110WJ、120WJは、それぞれの移送アーム110、120が、上記のようなスロットバルブ681(図5Hを参照)のパススルー680内に適合することを可能にするように構成されている。一態様では、それぞれのセグメント化トランスミッションループ660、661のバンド660A、660B、661A、661Bの高さ660H、661H(図6Cを参照)は、それぞれのバンド660A、660B、661A、661Bを収容するフォアアーム110F、120Fの高さ110HT、120HTが、少なくとも部分的に、バンド660A、660B、661A、661Bの高さ660H、661Hの関数であるように、(たとえば、移送されるトルクの量、移送アームの運動学的特性などに基づいて)予め決定される。他の態様では、フォアアーム110F、120Fの高さ110HT、120HTは、任意の適切な移送アームの特性の関数であってもよい。
【0028】
たとえば、図4および6Fで見ることができるように、エンドエフェクタ110E、120Eは、それぞれのリスト関節110WJ、120WJでそれぞれのフォアアーム110F、120Fとオーバーラップしている。図1および4で見ることができるように、フォアアーム120Fは、凹状部120FR内のフォアアーム120Fに対する、移送アーム120の伸長および収縮中の、エンドエフェクタ120Eの移動の自由を提供する凹状部または切り欠き120FRを含む。凹状部120FRの高さ120Hは、フォアアーム120Fの(上側)表面120FSが、エンドエフェクタ120Eのリストプレート120EPの(上側)表面120EPSと略同一平面上にあるか、またはその下にあるようなものであり得る。凹状部120FRは、任意の適切な基板保持ステーションに対するエンドエフェクタ120Eの伸長および収縮をもたらすように、リスト軸WX2を中心にした任意の適切な量の回転をエンドエフェクタ120Eに提供するように構成され得る。図1および4でも見ることができるように、フォアアーム110Fは、凹状部110FR内のフォアアーム110Fに対する、移送アーム110の伸長および収縮中の、エンドエフェクタ110Eの移動の自由を提供する凹状部または切り欠き110FRを含む。凹状部110FRの高さ110Hは、フォアアーム110Fの(上側)表面110FSが、エンドエフェクタ110Eのリストプレート110EPの(上側)表面110EPSと略同一平面上にあるか、またはその下にあるようなものであり得る。凹状部110FRは、任意の適切な基板保持ステーションに対するエンドエフェクタ110Eの伸長および収縮をもたらすように、リスト軸WX1を中心にした任意の適切な量の回転をエンドエフェクタ110Eに提供するように構成され得る。
【0029】
図6Fは、凹状部110FR、120FR内でのエンドエフェクタ110E、120Eとエンドエフェクタ110E、120Eを有するフォアアーム110F、120Fとのオーバーラップの断面を例示する。図6Fで見ることができるように、それぞれのフォアアーム110F、120Fおよびそれぞれのアイドラプーリ604、605とのエンドエフェクタ110E、120Eの(下部)インターフェース613は、エンドエフェクタ110E、120Eとそれぞれのフォアアーム110F、120Fとの間に任意の適切なクリアランスを提供するように構成されている。本態様では、エンドエフェクタ110E、120Eに最も隣接した、凹状部110FR、120FR内の、フォアアーム110F、120Fの最上縁部または表面612は、アイドラプーリ604、605の最上レベル縁部622が、それぞれの凹状部110FR、120FR内のそれぞれのフォアアーム110F、120Fの最上縁部または表面612の上に突出するように、配置される。他の態様では、アイドラプーリ604、605の最上レベル縁部622は、フォアアーム110F、120Fの最上縁部または表面612と略同一平面上にあり得るか、またはその下にあり得る。
【0030】
さらに図6A、6C、6D、6E、6F、および6Gを参照すると、アイドラプーリ605は、少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面605ESを有する。エンドエフェクタインターフェース着座面605ESは、フレーム106に対するエンドエフェクタレベルを画定する。エンドエフェクタインターフェース着座面605ESは、アイドラプーリ605に連結された別個のバンドセグメント661A、661Bの少なくとも1つと共通のレベルまたはその下にある。たとえば、図6Cおよび6Dで見ることができるように、アイドラプーリ605は、第1の高さ699を有する第1の周囲部651(図6F)および第2の高さ698を有する第2の周囲部652(図6F)を有する段付きプーリ周囲縁部650を有し、第1の高さ699は第2の高さ698よりも高い。エンドエフェクタ120Eは、基板保持位置120SHLの反対側のエンドエフェクタ120Eのリストプレート120EPの端部437(図4および6F)が、第1の周囲部651に隣接して配置されるように、アイドラプーリ605に連結される。段付きプーリ周囲縁部650は、アイドラプーリ605の凹状部630を形成し、エンドエフェクタのリストプレート120EPは、少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eおよびリスト関節120WJの合計のスタック高さ672(図6G)が、スロットバルブ681(図6G)のパススルー680(図6G)に適合し、それを通過するよう寸法決めされるように、凹状部630内に凹状にされている。
【0031】
各移送アーム110、120は、アイドラプーリ604、605の回転をもたらす、それぞれのアイドラプーリ604、605に連結された別個のバンドセグメント660A、660B、661A、660B(またはケーブルセグメントなどの任意の他の適切なトランスミッションリンク)のそれぞれのセグメント化トランスミッションループ660、661を含む。段付きプーリ周囲縁部650は、セグメント化トランスミッションループ661のそれぞれのバンド661A、661Bとインターフェース接続するバンドラップ表面635、636を形成する。バンドセグメント661Bなどの別個のバンドセグメントの少なくとも1つがアイドラプーリ605に巻き付き、それにより、少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eに最も近い(たとえば、エンドエフェクタ120Eの基板保持位置120SHLに最も近い)、および少なくとも1つの別個のバンドセグメント661Bの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、その巻き付きのレベルにまたはそれより下に配置されるように、別個のバンドセグメント661A、661Bの各々をアイドラプーリ605に接合するバンドアンカーポイント643、644が配置される。たとえば、第1の周囲部650は上側バンドラップ表面635を形成し、その周りにバンド661Bが巻き付けられる。第2の周囲部652は下側バンドラップ表面636を形成し、その周りにバンド661Aが巻き付けられる。上側および下側のバンドラップ表面635、636は、バンド661A、661Bが互いに対して異なる面に配置される(すなわち、一方のバンドが他方のバンドに巻き付かない)ように、アイドラプーリ605上の異なる高さに配置される。図6Fに示されるように、バンドセグメント661Bなどのバンドセグメントの少なくとも1つは、アイドラプーリ605とエンドエフェクタ120Eとの間の連結の一部を形成するアイドラプーリ605の(たとえば、エンドエフェクタインターフェース着座面605ESによって画定される)レベル面615に対して接触し、着座するエンドエフェクタ120Eのレベル接触/着座面610を横切って、直立して(たとえば、リスト軸WX2と略平行に)またがる(上側バンドラップ表面の高さに対応する)起立高さを有する。
【0032】
図6Fに示されるように、バンドセグメント661Bなどの少なくとも1つの別個のバンドセグメントは、少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eに隣接するアイドラプーリ605のレベル縁部622の近くに配置され、アイドラプーリ605に対して着座した少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eのレベル着座面610から少なくとも1つのエンドエフェクタ120Eに向かって突出する。本態様では、フォアアーム120Fおよびアイドラプーリ605とのエンドエフェクタ120Eの(下側)インターフェース613は、バンドセグメント661Bが少なくとも部分的に配置されるクリアランスを提供する任意の適切な凹部614を含む。また図6Iを参照すると、凹部614は、リストプレート120EPの側壁620に開口部または空間619を形成し得、その開口部619を通って、バンドセグメント661Bは、アイドラプーリ605とエルボ駆動プーリ602との間に伸長する。
【0033】
同様に、アイドラプーリ604は、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面604ESを有する。エンドエフェクタ着座面604ESは、フレーム106に対するエンドエフェクタレベルを画定する。エンドエフェクタインターフェース着座面604ESは、アイドラプーリ604に連結された別個のバンドセグメント660A、660Bの少なくとも1つと共通のレベルまたはその下にある。たとえば、図6Cおよび6Eで見ることができるように、アイドラプーリ604は、第1の高さ699を有する第1の周囲部651(図6F)および第2の高さ698を有する第2の周囲部652(図6F)を有する段付きプーリ周囲縁部650を有し、第1の高さ699は第2の高さ698よりも高い。エンドエフェクタ110Eは、基板保持位置110SHLの反対側のエンドエフェクタ110Eのリストプレート110EPの端部438(図4および6F)が、第1の周囲部651に隣接して配置されるように、アイドラプーリ604に連結される。段付きプーリ周囲縁部650は、アイドラプーリ604の凹状部630を形成し、エンドエフェクタリストプレート110EPは、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eおよびリスト関節110WJの総スタック高さ672(図6G)がスロットバルブ681(図6G)のパススルー680(図6G)に適合し、それを通過するよう寸法決めされるように、凹状部630内に凹状にされている。
【0034】
段付きプーリ周囲縁部650は、セグメント化トランスミッションループ660のそれぞれのバンド660A、660Bとインターフェース接続するバンドラップ表面635、636を形成する。バンドセグメント660Bなどの別個のバンドセグメントの少なくとも1つがアイドラプーリ604に巻き付き、それにより、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eに最も近く(たとえば、エンドエフェクタ110Eの基板保持位置110SHLに最も近く)、少なくとも1つの別個のバンドセグメント660Bの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、その巻き付きのレベルにまたはそれより下に配置されるように、別個のバンドセグメント660A、660Bの各々をアイドラプーリ604に接合するバンドアンカーポイント643、644が配置される。たとえば、第1の周囲部650は上側バンドラップ表面635を形成し、その周りにバンド660Bが巻き付けられる。第2の周囲部652は下側バンドラップ表面636を形成し、その周りにバンド660Aが巻き付けられる。上側および下側のバンドラップ表面635、636は、バンド660A、660Bが互いに対して異なる面に配置される(すなわち、一方のバンドが他方のバンドに巻き付かない)ように、アイドラプーリ604上の異なる高さに配置される。図6Fに示されるように、バンドセグメント660Bなどのバンドセグメントの少なくとも1つは、アイドラプーリ604とエンドエフェクタ110Eとの間の連結の一部を形成するアイドラプーリ604の(たとえば、エンドエフェクタインターフェース着座面604ESによって画定される)レベル面615に対して接触し、着座するエンドエフェクタ110Eのレベル接触/着座面610を横切って、直立して(たとえば、リスト軸WX1と略平行に)またがる(上側バンドラップ表面の高さに対応する)起立高さを有する。
【0035】
図6Fに示されるように、バンドセグメント660Bなどの少なくとも1つの別個のバンドセグメントは、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eに隣接するアイドラプーリ604のレベル縁部622の近くに配置され、アイドラプーリ604に対して着座した少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eのレベル着座面610から少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eに向かって突出する。本態様では、フォアアーム110Fおよびアイドラプーリ604とのエンドエフェクタ110Eの(下部)インターフェース613は、バンドセグメント660Bが少なくとも部分的に配置されるクリアランスを提供する任意の適切な凹部614を含む。また図6Hを参照すると、凹部614は、リストプレート110EPの側壁620に開口部または空間619を形成し得、その開口部619を通って、バンドセグメント660Bは、アイドラプーリ605とエルボ駆動プーリ602との間に伸長する。
【0036】
図6C-6Eおよび6J-6Mを参照すると、それぞれのアイドラプーリ604、605上の各バンドアンカーポイント643、644の位置は、バンド係合円弧B1、B2、B11、B12と接点TT1、TT2、TT11、TT12との間の回転挟角θ1、θ2、θ11、θ12が約90度またはそれより小さく、接点TT1、TT2、TT11、TT12で、バンドアンカーポイント643、644が、それぞれのバンドセグメント660A、660B、661A、661Bとそれぞれのアイドラプーリ604、605との間に接線を形成するように、それぞれのアイドラプーリ604、605とのバンド係合円弧B1、B2、B11、B12を画定する。
【0037】
一態様では、アイドラプーリ604、605、およびアイドラプーリ604、605がセグメント化トランスミッションループ660、661によって連結されるそれぞれのエルボ駆動プーリ603、603は、ショルダ軸SAXから所定の距離に配置された所定の基板保持位置から/へ基板をピッキング/配置するためにSCARAアーム110、120を伸長および収縮させるのに十分なそれぞれのエンドエフェクタ110F、120Fの回転を提供する任意の適切な駆動比を有する。たとえば、エルボ駆動プーリ602、603とそれぞれのアイドラプーリ604、605との間の比は、各SCARAアーム110、120の伸長運動のためのそれぞれのエンドエフェクタ110E、120Eの回転角θ(図3Aおよび3Bを参照)(すなわち、SCARAアーム110、120の完全な伸長および収縮のためのアイドラプーリ604、605の回転をもたらすための駆動軸の回転)によって、結果として、アイドラプーリ604、605上に少なくとも1つの円弧(たとえば、円弧B1、B2、B11、B12)をもたらし、それにより、それぞれのアイドラプーリ604、605の1つの周囲部651、652上の円弧B1、B2、B11、B12の1つの端部EE1での1つのバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのバンドアンカーポイント643、644が、それぞれのアイドラプーリ604、605の別の周囲部651、652上の対向するバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのバンドアンカーポイント643、644と一致するだけのような、アイドラプーリ604、605上のバンドアンカーポイント643、644の位置となるように構成される。たとえば、図6Cに例示されるように、対向するバンドセグメント661A、661Bのためのバンドアンカーポイント643、644は、実質的に上下に配置され、対向するバンドセグメント660A、660Bのバンドアンカーポイント643、644も、実質的に上下に配置される。他の態様では、1つのバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのバンドアンカーポイント643、644は、それぞれの対向するバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのバンドアンカーポイント643、644から任意の適切な分だけ円周方向に分離され得る。
【0038】
図6Cでも見ることができるように、バンドセグメント660A、660B、661A、661Bをそれぞれのエルボ駆動プーリ602、603に連結するバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのバンドアンカーポイント645、646は、略180°離れて配置される。このように、図6C-6Eおよび6J-6Mに示される例では(上記のように、エルボ駆動プーリ602、602とそれぞれのアイドラプーリ604、605との間の直径比が約1:2であることに留意すると)、エルボ駆動プーリ602、603の約±180度の回転によって、結果として、それぞれのアイドラプーリ604、605の約±90度の回転がもたらされるように、バンドアンカーポイント645、646はエルボ駆動プーリ602、603上で離間され、バンドアンカーポイント643、644はアイドラプーリ604、605上で離間される(なお、バンドプーリトランスミッションの0°構成が図6C-6Eおよび6J-6Mに例示され、バンドアンカーポイント643、644がエルボ駆動プーリ602、603から実質的に直接離れる方向に面している)が、他の態様では、(以下に記載されるように)エルボ駆動プーリ602、603とアイドラプーリ604、605との駆動比が約1:2よりも大きい場合、エルボ駆動プーリ602、603および/またはアイドラプーリ604、605の円周に沿ったバンドアンカーポイント間の相対位置は、上記のものとは異なり得る。
【0039】
円弧B1、B2、B11、B12の他方の端部EE2上には、バンド係合円弧B1、B2、B11、B12の端部EE1と接点TT1、TT2、TT11、TT12との間の回転挟角θ1、θ2、θ11、θ12が約90度またはそれより小さいように、バンドアンカーポイント643、644が位置づけられている(すなわち、バンドセグメント660A、660B、661A、661Bは、それぞれのアイドラプーリ604、605に接しており、それぞれのアイドラプーリ604、605の周りのバンドセグメント660A、660B、661A、661Bが曲がっていない純な張力状態である)。
【0040】
一態様では、上記のように、エルボ駆動プーリ602、603およびそれぞれのアイドラプーリ604、605は、制御装置199によってもたらされたエルボ駆動プーリ602、603の約±180度の回転が、(たとえば、バンド係合円弧B1、B2、B11、B12に対応する)それぞれのアイドラプーリ604、605の約±90度の回転を引き起こすように、約1:2の比を有し得る。上記のように、他の態様では、エルボ駆動プーリ602、603とそれぞれのアイドラプーリ604、605との間の駆動比は、約1:2より大きくてもよい。たとえば、エルボ駆動プーリ602、603とそれぞれのアイドラプーリ604、605との間の駆動比は、約1:2.5、約1:3、約1:4、またはSCARAアーム110、120の完全な伸長および収縮および/または一方のSCARAアーム110、120の他方のSCARAアーム110、120に対するショルダ軸SAXを中心にした回転をもたらすように構成された任意の他の適切な駆動比であり得る(たとえば、3を超える自由度を有する駆動が提供される場合の図5A-5Gを参照)。
【0041】
図4、6A、6D、6E、6G、および6J-6Mを参照すると、アイドラプーリ604、605、およびそれに連結されたそれぞれのエンドエフェクタ110E、120Eの回転をもたらすために、アイドラプーリ604、605は、時計回りおよび反時計回りの回転のための異なる構成(たとえば、左手および右手の構成)を有し得る。たとえば、移送アーム110は、右利き用アームと見なされ得る(アームが、伸長方向(たとえば、収縮構成から離れるエンドエフェクタの移動)を向いて伸長および収縮の軸の右手側に位置づけられるため)。同様に、移送アーム120は、左利き用アームと見なされ得る(アームが、伸長方向を向いて伸長および収縮の軸の左手側に位置づけられるため)。
【0042】
右利き用移送アーム110を参照すると、アッパーアームリンク110Uに対するエンドエフェクタ110Eの従属構成によって、結果として、移送アーム110が、図4に例示される収縮構成からの伸長および収縮の軸Rに沿って伸長されると、アイドラプーリ604およびそれに連結されたエンドエフェクタ110Eの反時計回りの回転がもたらされる。アイドラプーリ604の反時計回りの回転を提供するために、バンドセグメント660Bは、エンドエフェクタ110の基板保持位置110SHLよりもリスト軸WX1の反対側のアイドラプーリ604の上側レベル(上部)縁部622およびアイドラプーリ605の凹状部630の近くに配置される。バンドセグメント660Aは、(たとえば、(下側)バンドセグメント660Aが配置されるアイドラプーリ604の側が、(上部)バンドセグメント660Bと同じレベルでエンドエフェクタ110のための非妨害のインターフェースを形成するように)エンドエフェクタ110Eおよびエンドエフェクタインターフェース着座面604ESの下に配置される。このようにして、バンドセグメント660A、660Bは、エンドエフェクタインターフェース着座面604ESに着座したエンドエフェクタ110Eに干渉することなく、アイドラプーリ604に巻き付き、アイドラプーリ604から巻き付きを解くことができる。
【0043】
左利き用移送アーム120を参照すると、アッパーアームリンク120Uに対するエンドエフェクタ120Eの従属構成によって、結果として、移送アーム120が、図4に例示される収縮構成からの伸長および収縮の軸Rに沿って伸長されると、アイドラプーリ605およびそれに連結されたエンドエフェクタ120Eの時計回りの回転がもたらされる。アイドラプーリ605の時計回りの回転を提供するために、バンドセグメント661Bは、エンドエフェクタ120の基板保持位置120SHLよりもリスト軸WX2の反対側のアイドラプーリ605の上側レベル(上部)縁部622およびアイドラプーリ605の凹状部630の近くに配置される。バンドセグメント661Aは、(たとえば、(下側)バンドセグメント661Aが配置されるアイドラプーリ605の側が、(上部)バンドセグメント661Bと同じレベルでエンドエフェクタ120のための非妨害のインターフェースを形成するように)エンドエフェクタ120Eおよびエンドエフェクタインターフェース着座面605ESの下に配置される。このようにして、バンドセグメント661A、661Bは、エンドエフェクタインターフェース着座面605ESに着座したエンドエフェクタ120Eに干渉することなく、アイドラプーリ605に巻き付き、アイドラプーリ605から巻き付きを解くことができる。
【0044】
また図7A-7Cおよび9A-9Bを参照すると、分割駆動プーリ606、906は、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、2017年6月27日に出願され、(2018年1月18日に公開された)米国特許出願公開第2018/0019155号明細書として公開された米国特許出願第15/634,871号明細書に記載されるものに略類似し得る。分割駆動プーリ606、906は、それぞれのセグメント化トランスミッションループ700、710によってアイドラプーリ600、601に連結される。セグメント化トランスミッションループ700は別個のバンドセグメント701、702を含み、一方で、セグメント化トランスミッションループ710は別個のバンドセグメント711、712を含む。各々のセグメント化トランスミッションループ700、710のバンドセグメント701、702、711、712は、分割駆動プーリ606、906からそれぞれのアイドラプーリ600、601へのトルクの方向に対する対向するバンドとして配置され、それぞれのセグメント化トランスミッションループ710、711は、少なくともアイドラプーリが、同時におよび同じ方向に分割駆動プーリ606、906(およびしたがって、駆動セクション108の対応する自由度)によって駆動されるように、分割駆動プーリ606、906からそれぞれのアイドラプーリ600、601まで互いに対向する。なお、2つのアイドラプーリ600、601が分割駆動プーリに連結されていると例示されているが、他の態様では、少なくとも2つのアイドラプーリは、駆動セクションの単一の自由度によって提供される原動力が少なくとも2つのアイドラプーリに分割されるように、分割駆動プーリに連結される。ここで、分割駆動プーリ606、906は、駆動セクション108の1つの自由度から少なくとも2つのアイドラプーリ600、601を共通して駆動させるように、少なくとも2つのアイドラプーリ600、601間で駆動セクションの1つの自由度を分割する共通のプーリである。以下でより詳細に説明するように、分割駆動プーリ606、906は、バンドセグメント701、702、711、712が分割駆動プーリ606、906に取り付けられる複数のバンドインターフェースのレベルまたは面を有する。一態様では、以下で説明するように、それぞれのトランスミッションループ700、710のバンドセグメント701、702、711、712の少なくとも1つは、上下に配置されるよりもむしろ共通のバンド高さを有するように、共通のバンドインターフェースレベルを共有する(たとえば、共通の面に配置される)。したがって、分割駆動プーリ606、906(ショルダプーリまたはハブプーリとも呼ばれる)は、従来のショルダプーリまたはハブプーリと比較してコンパクトな高さを有すると記述され得、それに応じて、デュアルアームSCARA搬送装置は、結果として、従来のデュアルアームSCARA搬送装置と比較してコンパクトな高さを有する。
【0045】
図9Aおよび9Bを参照すると、一態様では、分割駆動プーリは、2つのバンドインターフェースレベル906L1、906L2を含み、各バンドインターフェースレベル906L1、906L2は、共通のバンドインターフェースレベルである。たとえば、セグメント化トランスミッションループ700のバンドセグメント701およびセグメント化トランスミッションループ710のバンドセグメント712は、バンドセグメント701、712が、分割駆動プーリ606に関して以下に説明するのと同様の方法で共通のバンド高さBHを共有するように、それぞれのバンドアンカーポイント770、772でバンドインターフェースレベル906L2において分割駆動プーリ906に連結される。セグメント化トランスミッションループ700のバンドセグメント702およびセグメント化トランスミッションループ710のバンドセグメント711は、バンドセグメント702、711が、分割駆動プーリ606に関して以下に説明するのと同様の方法で共通のバンド高さBHを共有するように、それぞれのバンドアンカーポイント771、773でバンドインターフェースレベル906L1において分割駆動プーリ906に連結される。ここで、分割駆動プーリ906は一体型の単一部材である。他の態様では、分割駆動プーリは、以下に説明するように、1つを超える部品で構成され得る。
【0046】
図6Bおよび7A-7Cを参照すると、一態様では、少なくとも2つのSCARAアーム110、120の1つは、取り外し可能なSCARAアームであり得る。たとえば、第1のSCARAアーム110がフレーム106からユニットとして取り外し可能であり得る一方で、第2のSCARAアーム120はフレーム106に取り付けられたままである。本態様では、分割駆動プーリ606は、プーリセグメント606Bをショルダ回転軸SAXから取り外すように、少なくとも1つのバンドインターフェースレベルを含む取り外し可能なプーリセグメント606Bを有するセグメント化されたプーリである。プーリセグメント606A、606Bは、プーリセグメント606Bをプーリセグメント606Aから取り外すことができる一方で、プーリセグメント606Aがショルダの回転軸に固定されたままであり、各々のそれぞれのSCARAアーム110、120のための各トランスミッションループ700、710のバンドセグメント701、702、711、712が、対応するプーリセグメント606A、606Bに固定されたままであるように構成されている。たとえば、プーリセグメント606Bが、ショルダ回転軸SAXを中心にアッパーアームリンク110Uに回転可能に取り付けられ得る一方で、プーリセグメント606Aは、ショルダ回転軸SAXを中心にアッパーアームリンク120Uに回転可能に取り付けられ得る。トランスミッションループ700のバンドセグメント701、702がプーリセグメント606Bに連結される一方で、トランスミッションループ710のバンドセグメント711、712はプーリセグメント606Aに連結される。SCARAアーム110が搬送装置100から取り外されると、SCARAアーム110が、トランスミッションループ700およびそれに取り付けられたプーリセグメント606Bとユニットとして取り外され得るように、プーリセグメント606Bはアッパーアーム110Uに固定されたままであり、一方でプーリセグメント606Aはアッパーアーム120Uに固定されたままである。
【0047】
一態様では、プーリセグメント606A、606Bの各々は、少なくとも1つの嵌合特徴部を含み、嵌合特徴部は、他のプーリセグメント606A、606Bの対応する嵌合特徴部と係合し、嵌合特徴部は、プーリセグメント606A、606Bが、ショルダ回転軸SAXを中心にユニットとして回転する(すなわち、プーリセグメントが、所定の回転方向で互いに同調される)ように、プーリセグメント606Aをプーリセグメント606Bに回転可能に固定する。たとえば、一態様では、プーリセグメント606Aは、プーリセグメント606Bの嵌合面740と嵌合する嵌合面730を含む。プーリセグメント606Aはまた、プーリセグメント606Bの嵌合面741と嵌合する嵌合面731を含み得る。嵌合面730、731、740、741は、プーリセグメントがショルダ回転軸SAXを中心にユニットとして回転するように、プーリセグメント606A、606Bを回転可能に固定するためのものとして例示および説明されているが、他の態様では、プーリセグメント606A、606Bは、ピン、クリップ、ショルダボルト、または任意の他の適切な留め具の1つまたは複数を用いるなど、任意の適切な方法で回転可能に固定され得る。図6A-6Bから理解され得るように、開示された実施形態の態様におけるSCARAアームのコンパクトな高さは、2つのSCARAアームから1つのSCARAアームに容易に再構成され得、その逆もしかりである。さらに、図6A-6Bに例示される例示的なアーム構成は、交換可能であるか、または前述のようにユニットとして交換され得る、少なくとも1つのSCARAアームを有する。
【0048】
図7A-7Dで見ることができるように、分割駆動プーリ606は、2つのトランスミッションループ700、710の4つのバンドセグメント701、702、711、712に適応する3つのバンドインターフェースレベル606L1、606L2、606L3を含む。一態様では、取り外し可能なプーリセグメント606Bは、バンドインターフェースレベル606L1およびバンドインターフェースレベル606L2のインターフェースレベル部606L2Bを含む。プーリセグメント606Aは、バンドインターフェースレベル606L2のインターフェースレベル部606L2Aおよびインターフェースレベル606L3を含む。本態様では、バンドセグメント701がバンドアンカーポイント770でプーリセグメント606Bのインターフェースレベル606L1に連結される一方で、バンドセグメント702はバンドアンカーポイント771でプーリセグメント606Bのインターフェースレベル部606L2Bに連結される。バンドインターフェースレベル606L2が両方のバンドセグメント702およびバンドセグメント711に共通であるように、バンドセグメント712がバンドアンカーポイント772でプーリセグメント606Aのバンドインターフェースレベル606L3に連結される一方で、バンドセグメント711はバンドアンカーポイント773でプーリセグメント606Aのインターフェースレベル部606L2Aに連結される。
【0049】
図7E-7Hを参照すると、分割駆動プーリ606、609上の各バンドアンカーポイント770-773の位置は、バンド係合円弧A1、A2、A11、A12と接点T1、T2、T11、T12との間の回転挟角α1、α2、α11、α12が約90度またはそれより小さく、接点T1、T2、T11、T12で、バンドアンカーポイント770、771、772、773が、それぞれのバンドセグメント701、702、711、712と分割駆動プーリ606との間に接線を形成するように、分割駆動プーリ606とのバンド係合円弧A1、A2、A11、A12を画定する。
【0050】
図7A-7Hを参照すると、一態様では、分割駆動プーリ606、609、および分割駆動プーリ606、609がトランスミッションループ700、710によって連結される少なくとも2つのアイドラプーリ600、601は、ショルダ軸SAXから所定の距離を離されて配置された所定の基板保持位置から/へ基板をピッキング/配置するためにSCARAアーム110、120を伸長および収縮させるのに十分なそれぞれのフォアアームリンク110F、120Fの回転を提供する任意の適切な駆動比を有する。たとえば、分割駆動プーリ606、609とアイドラプーリ600、601の各々との間の比は、各SCARAアーム110、120の伸長運動のための回転角β(図3Aおよび3Bを参照)(すなわち、SCARAアーム110、120の完全な伸長および収縮のためのアイドラプーリ600、601の回転をもたらすための駆動軸の回転)によって、結果として、少なくとも1つの円弧(たとえば、円弧A1、A2、A11、A12)が分割駆動プーリ606、609上にきて、それにより、円弧A1、A2、A11、A12の1つの端部E1での1つのバンドセグメント701、702、711、712のバンドアンカーポイント770、771、772、773が、同じまたは異なるバンドインターフェースレベル606L1、606L2、606L3上の対向するバンドセグメント701、702、711、712のバンドアンカーポイント770、771、772、773と一致するだけのような、分割駆動プーリ606、609上のバンドアンカーポイント770、771、772、773の位置となるように構成される。たとえば、図7A-7Cおよび9Aに例示されるように、対向するバンドセグメント701、702のためのバンドアンカーポイント770、771は、実質的に上下に配置され、対向するバンドセグメント711、712のためのバンドアンカーポイント772、773は、実質的に上下に配置される。他の態様では、バンドアンカーポイント770、771、772、773は、対向するバンドセグメント701、702、711、712のバンドアンカーポイント770、771、772、773から任意の適切な分だけ円周方向に分離され得る。図7A-7Hおよび9A-9Bに示される例では、バンドアンカーポイント770、771は、分割駆動プーリ606、906の約±90度の回転によって、結果として、アイドラプーリ600、601の約±180度の回転がもたらされるように、バンドアンカーポイント772、773から約180度離れて例示されているが、他の態様では、(以下に説明するように)分割駆動プーリ606、906とアイドラプーリ600、601との駆動比が約2:1よりも大きい場合、分割駆動プーリの円周に沿ったバンドアンカーポイント間の相対位置は、約180度離れている場合とは異なり得る。
【0051】
円弧A1、A2、A11、A12のもう一方の端部E2上には、バンド係合円弧A1、A2、A11、A12の端部E1と接点T1、T2、T11、T12との間の回転挟角α1、α2、α11、α12が約90度またはそれより小さいように、バンドアンカーポイント770、771、772、773が位置づけられている(すなわち、バンドセグメント701、702、711、712は、分割駆動プーリ606に接しており、分割駆動プーリ606、609の周りのバンドセグメント701、702、711、712が曲がっていない純な張力状態である)。
【0052】
一態様では、分割駆動プーリ606、609およびアイドラプーリ600、601は、制御装置199によってもたらされた(たとえば、バンド係合円弧A1、A2、A11、A12に対応する)分割駆動プーリ606、609の約±90度の回転が、アイドラプーリ600、601の約±180度の回転を引き起こすような約2:1の比を有し得る。上記のように、他の態様では、分割駆動プーリ606、609とアイドラプーリ600、601との間の駆動比は、約2:1より大きくてもよい。たとえば、分割駆動プーリ606、609とアイドラプーリ600、601との間の駆動比は、約2.5:1、約3:1、約4:1、または、上記のように、SCARAアーム110、120の完全な伸長および収縮および/または一方のSCARAアーム110、120の他方のSCARAアーム110、120に対するショルダ軸SAXを中心にした回転をもたらすように構成された任意の他の適切な駆動比であり得る(たとえば図5A-5Gを参照)。理解され得るように、分割駆動プーリ606、906とアイドラプーリ600、601との間の駆動比が約2:1よりも大きい場合、制御装置199は、SCARAアーム110、120を完全に伸長および収縮させるために、駆動比に応じて、分割駆動プーリ606、906の任意の適切な量の回転をもたらすように構成される。
【0053】
図10Aおよび10Bを参照すると、バンドアンカーポイント770-773(バンドアンカーポイント770のみが例示されているが、バンドアンカーポイント643、644を含む他のバンドアンカーポイントが、バンドアンカーポイント770に関して説明されたものに略類似していることが理解されるべきである)は、それぞれのバンドセグメント701、702、711、712を分割駆動プーリ606、906に連結する。さらに、バンドアンカーポイントは、分割駆動プーリ606に関して説明されているが、分割駆動プーリ906(およびプーリ600、601、602、603、604、605のためのバンドアンカーポイント)が略類似していることが理解されるべきである。たとえば、一態様では、各バンドアンカーポイント770-773は、ピン1062が取り付けられているベース1084を含む。各バンドセグメント701、702、711、712の端部は、ピン1062のスポーク1080が突出して通る孔を含む。バンドセグメント701、702、711、712をスポーク1080に固定するために、保持ばねクリップ1082または他の適切な保持器がスポーク1080に取り付けられる。スポーク1080は、ベース1084から突出して、バンドセグメント701、702、711、712のための取り付け位置を提供する。他の態様では、スポーク1080は、分割駆動プーリ606、906の円周方向の縁部または側部から直接突出し得る。一態様では、バンドセグメント701、702、711、712における孔は、スポーク1080よりもわずかに大きく、保持ばねクリップ1082は、バンドセグメント701、702、711、712が自由にスポーク1080を中心に枢動するように、バンドセグメント701、702、711、712をしっかりと保持しない。一態様では、ベース1084は、ピン1062の位置調整を提供し、それによって、バンドセグメント701、702、711、712の張力を調整するための調整可能なベースである。たとえば、ねじ1086は、分割駆動プーリ606、906における閾値開口部に入り、分割駆動プーリ606、906に隣接する締め付けウェッジ1088を保持する。締め付けウェッジ1088の一方の面は、ベース1084の対角面1090と係合する。バンドセグメント701、702、711、712における張力を増大させるために、ねじ1086が締められ、締め付けウェッジ1088を矢印Aの方向に押し下げる。これにより、ウェッジ1088を対角面1090に押し付け、それによって、ベース1084を矢印Bの方向に摺動させる。逆に、バンドセグメント701、702、711、712における張力を低下させるために、ねじ1086は緩められる。他の態様では、バンドセグメント701、702、711、712は、任意の適切な方法で、分割駆動プーリ606、906および搬送アーム100の他のプーリ600、601、602、603、604、605に連結され得る。バンドアンカーポイントの適切な例は、開示全体が引用により本明細書に組み込まれる、1998年7月14日に発行された米国特許第5,778,730号明細書に見られ得る。
【0054】
再び図2、5A-5G、7A-7D、および図11A-11Cを参照すると、一態様では、駆動セクション108は、SCARAアーム110、120がショルダ回転軸SAXを中心に互いに対して回転され得るように、プーリセグメント606Aとプーリセグメント606Bとの間の相対運動を引き起こすように構成された限定プーリセグメント駆動部108Lを含む。たとえば、図5A-5Gに例示されるSCARAアーム110、120は、同じ平面に配置されているエンドエフェクタ110E、120Eを有する(他の態様では、エンドエフェクタは異なる平面に配置され得る)。ここで、各SCARAアーム110、120は、基板プロセスモジュールPM1-PM4にアクセスし、たとえば、SCARAアーム110は、プロセスモジュールPM2-PM4のいずれか1つにアクセスするように、SCARAアーム120に対して移動可能である一方で、SCARAアーム120の伸長および収縮の軸400Rは、プロセスモジュールPM1と実質的に並べられている。SCARAアーム110をSCARAアーム120に対して回転させるために、限定プーリセグメント駆動部108Lは、プーリセグメント606A、606Bの両方に連結されるように、プーリセグメント606A、606B間に配置され得る。他の態様では、限定プーリセグメント駆動部108Lは、プーリセグメント606A、606B間の相対回転をもたらすために、アッパーアーム110U、120U内の任意の位置に配置され得る。限定プーリセグメント駆動部108Lは、たとえば、ソレノイド、ステッパモータ、リニアアクチュエータ、または回転アクチュエータなどの、プーリセグメント606A、606B間の相対運動をもたらすための任意の適切な駆動部であり得る。一態様では、限定プーリセグメント駆動部108Lのベース108LSが、プーリセグメント606A(これは駆動シャフト250Cに連結されている)に取り付けられ得る一方で、限定プーリセグメント駆動部108Lの可動部108LMは、プーリセグメント606Bに連結され得る。限定プーリセグメント駆動部108Lは、限定プーリセグメント駆動部108Lを作動させるための制御信号を受信するように任意の適切な方法で制御装置199に連結される。一態様では、プーリセグメント606A、606Bの嵌合面730、731、740、741は、任意の適切な距離Dだけ互いに円周方向に離間され得、ここで、距離Dは、プーリセグメント606A、606B間、したがってSCARAアーム110、120間の相対運動の角度θ2に対応している。プーリセグメント606A、606Bの部分606AP、606BPに沿って、バンドセグメント701、702、711、712は(バンドインターフェースレベル606L2上などで)インターフェース接続するが、プーリセグメント606A、606Bの部分606AP、606BPは、より大きな相対運動角度に適応するために、対応する嵌合面730、731、740、741が互いに接触すると、部分606AP、606BPがそれらのそれぞれのプーリセグメント606A、606Bに対する方向1111に移動するように、収縮可能であり得る。さらに他の態様では、プーリセグメント606A、606Bとアイドラプーリ600、601との間の駆動比はまた、ショルダ回転軸SAXを中心にしたSCARAアーム110、120間の相対回転を提供するために増大され得る。
【0055】
図4、5H、6A、6C-6E、6G、および12を参照すると、動作中に、2つのリンク移送アーム110、120は、エンドエフェクタ110E、120Eの伸長および収縮の軸400が、プロセスモジュールPM4(図4および5Hを参照)などのプロセスモジュールと整列させられる(図12、ブロック1200)ように、整列させられ得、移送アーム110、120のエンドエフェクタ110E、120Eの両方は、同じまたは共通のプロセスモジュール内に伸長する。他の態様では、各移送アーム110、120が、(図5Bに示されるように)それぞれの伸長および収縮の軸400Rを有するように独立して回転可能である場合、移送アーム110のためのエンドエフェクタ110Eの伸長軸は、たとえば、プロセスモジュールPM2と整列させられ、移送アーム120のためのエンドエフェクタ120Eの伸長および収縮の軸400Rは、たとえば、プロセスモジュールPM1と整列させられる(図12、ブロック1200)。一態様では、移送アーム110は、エンドエフェクタ110EがプロセスモジュールPM2-PM4の1つと整列させられるように、ショルダ軸SAXを中心に移送アーム120に対して回転させられ得、少なくとも限定プーリセグメント駆動部108Lは、プーリセグメント606Aをプーリセグメント606Bに対して所定の量だけ回転させるように作動され、それにより、各々のセグメント化トランスミッションループ700、710のバンドアンカーポイント770、771、772、772の位置は、(図11Aで見ることができるように)ショルダ軸SAXを中心に互いに対して変化し、移送アーム110のエンドエフェクタ110Eは、プロセスモジュールPM2-PM4の所定の1つと整列させられる(図12、ブロック1210)。
【0056】
一態様では、駆動シャフト250A-205Cの1つまたは複数は、限定プーリセグメント駆動部108Lの作動に加えて、SCARAアーム110、120の相対回転をもたらし、エンドエフェクタ110E、120Eの1つまたは複数の所定のプロセスモジュールPM1-PM4との整列を維持するように回転させられ得る。1つまたは複数の駆動シャフト250A-250Cは、それぞれのエンドエフェクタ110E、120E、およびそれぞれのリスト関節110WJ、120WJがスロットバルブ681のパススルー680を通って伸長するように(図5Hおよび6Gを参照)、移送アーム110、120の1つの伸長をもたらすよう回転させられ得る(図12、ブロック1220)。一態様では、移送アーム110、120の1つが伸長されている間に、移送アーム110、120のもう1つは収縮されたままである。一態様では、移送アーム110、120の1つがプロセスモジュールから収縮されると、移送アーム110、120のもう1つは、プロセスモジュールへ/からの基板の高速交換をもたらすように、実質的に同時に伸長し得るか、または少なくとも1つの移送アーム110、120を実質的に完全に収縮させた後に伸長し得る(図12、ブロック1230)。一態様では、各移送アーム110、120のリスト関節110WJ、120WJの少なくとも一部またはリスト関節110WJ、120WJ全体は、基板の高速交換または高速交換なしの基板移送のための、それぞれのプロセスモジュールの基板保持位置500での基板のピッキングまたは配置のために、スロットバルブ681のパススルーまたは開口部680を通って伸長し得る。
【0057】
上記のように、駆動セクション106は、移送アーム110、120の少なくとも1つに動作可能に接続されたZ軸駆動部190を含む。Z軸駆動部190は、それぞれのスタック高さプロファイル671のそれぞれの合計スタック高さ672(図6G)とパススルー680との間の(1つまたは複数の)間隙GAP1、GAP2(図6Gを参照)に基づいて、エンドエフェクタ110E、120EのZ高さをスロットバルブ681のパススルー680を通過するように調整する(図12、ブロック1240)ように、少なくとも1つのエンドエフェクタ110Eおよび他のエンドエフェクタ120Eのうちの1つまたは複数のZ軸移動を生成する。たとえば、アーム110のエンドエフェクタ110EのZ高さは、エンドエフェクタ110E、およびリスト関節110WJの少なくとも一部が、プロセスモジュールへ/から基板を移送させるためにパススルー680を通って伸長するように、調整され得る。アーム110が実質的に収縮されると、エンドエフェクタ120EのZ高さ(図4に例示されるようにエンドエフェクタが上下に配置される場合など)は、エンドエフェクタ120E、およびリスト関節120WJの少なくとも一部が、同じまたは異なるプロセスモジュールへ/から基板を移送させるために同じまたは異なるパススルー680を通って伸長するように、調整される。
【0058】
一態様では、基板処理装置100が提供され、基板処理装置100は、フレームと、少なくとも1つの自由度を有する駆動セクション108を含む、フレーム106に連結された基板搬送装置と、駆動セクション108によって駆動されるSCARAアーム110、120とが設けられ、SCARAアーム110、120は、エンドエフェクタ110E、120Eを含む2リンクアームであり、エンドエフェクタ110E、120Eは、リスト関節プーリ604、605によって2リンクアームのフォアアーム110F、120Fに枢動可能に連結され、リスト関節プーリ604、605は、フレーム106に対するエンドエフェクタレベルがリスト関節プーリ604、605によって設定され、SCARAアームの伸長および収縮が、リスト関節プーリ604、605に接合された別個のバンドセグメント660A、660B、661A、661Bのトランスミッションループ660、661を介して、フォアアーム110F、120Fに対する、エンドエフェクタ110E、120Eの回転をもたらすように構成されている(図13、ブロック1300)。基板S(図4)は、駆動セクション108の少なくとも1つの自由度でSCARAアーム110、120を伸長および収縮させることによって、エンドエフェクタ110E、120Eと共に搬送される(図13、ブロック1310)。搬送中、バンドセグメント660B、661Bの1つは、リスト関節プーリ604、605上に巻き付き、フレーム106に対してエンドエフェクタレベルを設定するリスト関節プーリ604、605の着座面604ES、605ESに対して着座したエンドエフェクタ110E、120Eの接触面610の周りおよび上に巻き付く。基板Sを搬送する際に、エンドエフェクタ110E、120Eは、駆動セクション108の別の自由度で、Z軸に沿って、フレーム106に接続されたスロットバルブ681のパススルー680によって画定された基板搬送面STP(図6G)に移動させられ、基板を搬送することは、エンドエフェクタ110E、120E、およびリスト関節プーリ604、605の少なくとも一部が、スロットバルブ681のパススルー680を通過するように、エンドエフェクタ110E、120Eを基板搬送面STPに沿って移動させることを含む。
【0059】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、
フレームと、
SCARAアームであって、SCARAアームが、SCARAアームのショルダ関節でフレームに枢動可能に取り付けられ、SCARAアームが、少なくとも1つのエンドエフェクタが従属する2リンクアームであり、2リンクアームが、一端でショルダ関節を含み、決定するアッパーアーム、およびSCARAアームのエルボ関節を画定するようにアッパーアームに枢動可能に接合されたフォアアームを画定し、少なくとも1つのエンドエフェクタの各々が、リスト関節軸を中心にフォアアームに対して回転するように、SCARAアームのリスト関節でフォアアームに枢動可能に接合される、SCARAアームと、
ショルダ関節でショルダ軸を中心にSCARAアームを回転させ、SCARAアームを伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッションを介してSCARAアームに動作可能に連結された少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションと、
を備え、
少なくとも1つのエンドエフェクタはリスト関節プーリに連結され、リスト関節プーリは、SCARAアームの伸長および収縮が、リスト関節プーリおよび連結された少なくとも1つのエンドエフェクタの、フォアアームに対する、リスト関節軸を中心にしたユニットとして一緒の回転をもたらすように構成され、
少なくとも1つのエンドエフェクタの高さは、少なくとも1つのエンドエフェクタおよびリスト関節の合計スタック高さが、スロットバルブのパススルーに適合し、スロットバルブのパススルーを通過するよう寸法決めされるように、リスト関節のスタック高さプロファイル内にある。
【0060】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節のスタック高さプロファイルはリスト関節プーリを含み、SCARAアームの伸長は、少なくとも1つのエンドエフェクタ、およびリスト関節プーリの少なくとも一部を、スロットバルブのパススルーを通して伸長させる。
【0061】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、リスト関節プーリの回転をもたらす、リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループをさらに備え、バンドセグメントの少なくとも1つは、プーリとエンドエフェクタとの間の連結の一部を形成するリスト関節プーリのレベル面に対して接触して着座するエンドエフェクタのレベル接触面を横切って直立してまたがる高さを有する。
【0062】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は別のSCARAアームをさらに備え、別のSCARAアームは、ショルダ軸がSCARAアームおよび別のSCARAアームの両方に対する共通のショルダ軸となるように、フレームに取り付けられる。
【0063】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、別のSCARAアームは、別のリスト関節に別のエンドエフェクタを有し、別のエンドエフェクタおよび別のリスト関節は、スロットバルブのパススルーに適合し、スロットバルブのパススルーを通過するように寸法決めされた合計スタック高さを有する別のスタック高さプロファイルを画定する。
【0064】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、SCARAアームおよび別のSCARAアームは、少なくとも1つのエンドエフェクタおよび別のエンドエフェクタがそれぞれ、互いに積み重ねられた異なる移送面を画定するように、構成されている。
【0065】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、駆動セクションは、SCARAアームおよび別のSCARAアームの少なくとも1つに動作可能に接続されたZ軸駆動部を含み、Z軸駆動部は、それぞれのスタック高さプロファイルのそれぞれの合計スタック高さとパススルーとの間の間隙に基づいて、少なくとも1つのエンドエフェクタおよび別のエンドエフェクタの1つまたは複数のZ軸移動を生成する。
【0066】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節プーリは、別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループによって駆動セクションに連結され、少なくとも1つの別個のバンドセグメントは、少なくとも1つのエンドエフェクタに隣接したリスト関節プーリのレベル縁部に近接して配置され、リスト関節プーリに対して着座した少なくとも1つのエンドエフェクタのレベル着座面から少なくとも1つのエンドエフェクタに向かって突出する。
【0067】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、別個のバンドセグメントの少なくとも1つがプーリ上に巻き付き、それにより、少なくとも1つのエンドエフェクタに最も近接し、少なくとも1つの別個のバンドセグメントの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、巻き付きのレベルまたはそれより下に配置されるように、別個のバンドセグメントの各々をリスト関節プーリに接合するバンドアンカーポイントが配置される。
【0068】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節プーリは、フレームに対するエンドエフェクタレベルを画定する、少なくとも1つのエンドエフェクタに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面を有し、エンドエフェクタインターフェース着座面は、リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントの少なくとも1つと共通するまたはそれより下のレベルにある。
【0069】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は、
フレームと、
SCARAアームであって、SCARAアームが、SCARAアームのショルダ関節でフレームに枢動可能に取り付けられ、SCARAアームが、少なくとも1つのエンドエフェクタが従属する2リンクアームであり、2リンクアームが、一端でショルダ関節を含み、決定するアッパーアーム、およびSCARAアームのエルボ関節を画定するようにアッパーアームに枢動可能に連結されたフォアアームを画定し、少なくとも1つのエンドエフェクタの各々が、リスト関節軸を中心にフォアアームに対して回転するように、SCARAアームのリスト関節でフォアアームに枢動可能に連結される、SCARAアームと、
ショルダ関節でショルダ軸を中心にSCARAアームを回転させ、SCARAアームを伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッションを介してSCARAアームに動作可能に連結された少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションと、
を備え、
少なくとも1つのエンドエフェクタはリスト関節プーリに連結され、リスト関節プーリは、SCARAアームの伸長および収縮が、リスト関節プーリおよび連結された少なくとも1つのエンドエフェクタの、フォアアームに対する、リスト関節軸を中心にしたユニットとして一緒の回転をもたらすように構成され、
リスト関節プーリは、別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループによって駆動セクションに連結され、リスト関節プーリは、フレームに対するエンドエフェクタレベルを画定する、エンドエフェクタに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面を有し、エンドエフェクタインターフェースの着座面は、プーリに連結された別個のバンドセグメントの少なくとも1つと共通するまたはそれより下のレベルにある。
【0070】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、少なくとも1つのエンドエフェクタの高さは、少なくとも1つのエンドエフェクタおよびリスト関節の合計スタック高さが、スロットバルブのパススルーに適合し、スロットバルブのパススルーを通過するよう寸法決めされるように、リスト関節のスタック高さプロファイル内にある。
【0071】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節のスタック高さプロファイルはリスト関節プーリを含み、SCARAアームの伸長は、少なくとも1つのエンドエフェクタ、およびリスト関節プーリの少なくとも一部を、パススルーを通して伸長させる。
【0072】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、バンドセグメントの少なくとも1つは、プーリとエンドエフェクタとの間の連結の一部を形成する、リスト関節プーリのインターフェース着座面のレベル面に対して接触して着座するエンドエフェクタのレベル接触面を横切ってまたがる、直立して起立する高さを有する。
【0073】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、別個のバンドセグメントの少なくとも1つがプーリ上に巻き付き、それにより、エンドエフェクタに最も近接し、少なくとも1つの別個のバンドセグメントの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、巻き付きのレベルまたはそれより下に配置されるように、別個のバンドセグメントの各々をリスト関節プーリに接合するバンドアンカーポイントが配置される。
【0074】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置は別のSCARAアームをさらに備え、別のSCARAアームは、ショルダ軸がSCARAアームおよび別のSCARAアームの両方に対する共通のショルダ軸となるように、フレームに取り付けられる。
【0075】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置において基板を処理する方法が提供される。当該方法は、
基板処理装置に、フレームと、少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションを含む、フレームに連結される基板搬送装置と、駆動セクションによって駆動されるSCARAアームとを設ける工程であって、SCARAアームが、エンドエフェクタを加えた2リンクアームであり、エンドエフェクタが、リスト関節プーリによって2リンクアームのフォアアームに枢動可能に連結され、リスト関節プーリは、フレームに対するエンドエフェクタレベルがリスト関節プーリによって設定され、SCARAアームの伸長および収縮が、リスト関節プーリに接合された別個のバンドセグメントのトランスミッションループを介して、フォアアームに対するエンドエフェクタの回転をもたらすように構成されている、工程と、
駆動セクションの少なくとも1つの自由度でSCARAアームを伸長および収縮させることによって、基板をエンドエフェクタで搬送する工程と、
を含み、
搬送中、バンドセグメントの1つが、リスト関節プーリ上に巻き付き、フレームに対してエンドエフェクタレベルを設定するリスト関節プーリの着座面に対して着座したエンドエフェクタの接触面の周りおよび上に巻き付く。
【0076】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、エンドエフェクタを、駆動セクションの別の自由度で、Z軸に沿って、フレームに接続されたスロットバルブのパススルーによって画定された基板搬送面に移動させる工程をさらに含み、基板を搬送する工程は、エンドエフェクタ、およびリスト関節プーリの少なくとも一部が、スロットバルブのパススルーを通過するように、エンドエフェクタを基板搬送面に沿って移動させることを含む。
【0077】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、方法が提供される。当該方法は、
基板処理装置のフレームを提供する工程と、
SCARAアームを提供する工程であって、SCARAアームが、SCARAアームのショルダ関節でフレームに枢動可能に取り付けられ、SCARAアームが、少なくとも1つのエンドエフェクタが従属する2リンクアームであり、2リンクアームが、一端でショルダ関節を含み、決定するアッパーアーム、およびSCARAアームのエルボ関節を画定するようにアッパーアームに枢動可能に接合されたフォアアームを画定し、少なくとも1つのエンドエフェクタの各々が、リスト関節軸を中心にフォアアームに対して回転するように、SCARAアームのリスト関節でフォアアームに枢動可能に連結され、リスト関節プーリに連結されている、工程と、
ショルダ関節でショルダ軸を中心にSCARAアームを回転させ、SCARAアームを伸長および収縮で関節運動させるように、トランスミッションを介してSCARAアームに動作可能に連結された少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションを提供する工程と、
SCARAアームの伸長および収縮の際に、リスト関節プーリおよび連結された少なくとも1つのエンドエフェクタの、フォアアームに対する、リスト関節軸を中心にしたユニットとして一緒の回転をもたらす工程と、
を含み、
少なくとも1つのエンドエフェクタの高さは、少なくとも1つのエンドエフェクタおよびリスト関節の合計スタック高さが、スロットバルブのパススルーに適合し、スロットバルブのパススルーを通過するよう寸法決めされるように、リスト関節のスタック高さプロファイル内にある。
【0078】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節のスタック高さプロファイルはリスト関節プーリを含み、SCARAアームの伸長は、少なくとも1つのエンドエフェクタ、およびリスト関節プーリの少なくとも一部を、スロットバルブのパススルーを通して伸長させる。
【0079】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループを用いてリスト関節プーリの回転をもたらす工程であって、バンドセグメントの少なくとも1つが、プーリとエンドエフェクタとの間の連結の一部を形成するリスト関節プーリのレベル面に対して接触して着座するエンドエフェクタのレベル接触面を横切って直立してまたがる高さを有する、工程をさらに含む。
【0080】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、別のSCARAアームを提供する工程であって、別のSCARAアームは、ショルダ軸がSCARAアームおよび別のSCARAアームの両方に対する共通のショルダ軸となるように、フレームに取り付けられる、工程をさらに含む。
【0081】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、別のSCARAアームは、別のリスト関節に別のエンドエフェクタを有し、別のエンドエフェクタおよび別のリスト関節は、スロットバルブのパススルーに適合し、スロットバルブのパススルーを通過するように寸法決めされた合計スタック高さを有する別のスタック高さプロファイルを画定する。
【0082】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、SCARAアームおよび別のSCARAアームは、少なくとも1つのエンドエフェクタおよび別のエンドエフェクタがそれぞれ、互いに積み重ねられた異なる移送面を画定するように、構成されている。
【0083】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、当該方法は、SCARAアームおよび別のSCARAアームの少なくとも1つに動作可能に接続された駆動セクションのZ軸駆動部を用いて、それぞれのスタック高さプロファイルのそれぞれの合計スタック高さとパススルーとの間の間隙に基づいて、少なくとも1つのエンドエフェクタおよび別のエンドエフェクタの1つまたは複数のZ軸移動を生成する工程をさらに含む。
【0084】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節プーリは、別個のバンドセグメントのセグメント化トランスミッションループによって駆動セクションに連結され、少なくとも1つの別個のバンドセグメントは、少なくとも1つのエンドエフェクタに隣接したリスト関節プーリのレベル縁部に近接して配置され、リスト関節プーリに対して着座した少なくとも1つのエンドエフェクタのレベル着座面から少なくとも1つのエンドエフェクタに向かって突出する。
【0085】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、別個のバンドセグメントの少なくとも1つがプーリ上に巻き付き、それにより、少なくとも1つのエンドエフェクタに最も近接し、少なくとも1つの別個のバンドセグメントの巻き付きに対向するプーリ周囲縁部が、巻き付きのレベルまたはそれより下に配置されるように、別個のバンドセグメントの各々をリスト関節プーリに接合するバンドアンカーポイントが配置される。
【0086】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、リスト関節プーリは、フレームに対するエンドエフェクタレベルを画定する、少なくとも1つのエンドエフェクタに対して着座したエンドエフェクタインターフェース着座面を有し、エンドエフェクタインターフェース着座面は、リスト関節プーリに連結された別個のバンドセグメントの少なくとも1つと共通するまたはそれより下のレベルにある。
【0087】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、基板処理装置が提供される。基板処理装置は、
フレームと、
フレームに連結された基板搬送装置と、
を含み、基板搬送装置は、
少なくとも1つの自由度を有する駆動セクションと、
駆動セクションによって駆動されるSCARAアームであって、SCARAアームが、エンドエフェクタを加えた2リンクアームであり、エンドエフェクタが、リスト関節プーリによって2リンクアームのフォアアームに枢動可能に連結され、リスト関節プーリは、フレームに対するエンドエフェクタレベルが、リスト関節プーリによって設定され、SCARAアームの伸長および収縮が、リスト関節プーリに接合された別個のバンドセグメントのトランスミッションループを介して、フォアアームに対するエンドエフェクタの回転をもたらすように構成されている、SCARAアームと、
を含み、
エンドエフェクタが、駆動セクションの少なくとも1つの自由度でSCARAアームを伸長および収縮させることによって基板を搬送するように構成され、
搬送中、バンドセグメントの1つが、リスト関節プーリ上に巻き付き、フレームに対してエンドエフェクタレベルを設定するリスト関節プーリの着座面に対して着座したエンドエフェクタの接触面の周りおよび上に巻き付く。
【0088】
開示された実施形態の1つまたは複数の態様によれば、駆動セクションの別の自由度によって、エンドエフェクタを、Z軸に沿って、フレームに接続されたスロットバルブのパススルーによって画定された基板搬送面に移動させ、エンドエフェクタは、エンドエフェクタ、およびリスト関節プーリの少なくとも一部が、スロットバルブのパススルーを通過するように、基板を基板搬送面に沿って搬送する。
【0089】
前述の説明が、開示された実施形態の態様の例示にすぎないことが理解されるべきである。開示された実施形態の態様から逸脱することなく、当業者によって様々な代替および修正が企図され得る。したがって、開示された実施形態の態様は、本明細書に添付された任意の請求項の範囲内にあるすべてのそのような代替、修正、および変形を包含することを意図している。さらに、異なる特徴が相互に異なる従属請求項または独立請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせが利点を有して使用することができず、そのような組み合わせが本発明の態様の範囲内にとどまることを示すものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図6K
図6L
図6M
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12
図13