(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】歯車
(51)【国際特許分類】
F16H 55/14 20060101AFI20240214BHJP
F16H 55/06 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
F16H55/14
F16H55/06
(21)【出願番号】P 2020083701
(22)【出願日】2020-05-12
【審査請求日】2023-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】株式会社レゾナック
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【氏名又は名称】平野 裕之
(74)【代理人】
【識別番号】100156395
【氏名又は名称】荒井 寿王
(72)【発明者】
【氏名】森尾 洋一
(72)【発明者】
【氏名】角田 大
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康行
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-111658(JP,U)
【文献】実開平03-028353(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 55/14
F16H 55/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に複数の歯部を有する歯車本体と、
歯面から露出しないように前記歯部の内部に少なくとも設けられ、前記歯車本体よりも弾性率が低い低弾性部材と、を備え
、
前記歯部には、前記歯部の一方の端面と他方の端面とを貫通する孔が設けられ、
前記低弾性部材は、前記歯部の前記孔に設けられ、前記歯部の頂面から露出しない、歯車。
【請求項2】
前記低弾性部材は、前記歯部の内部のみに配置されている、請求項1に記載の歯車。
【請求項3】
前記低弾性部材は、複数の前記歯部のうちの全ての歯部の内部に設けられている、請求項1又は2に記載の歯車。
【請求項4】
前記低弾性部材は、複数の前記歯部のうちのN個(Nは1以上の整数)おきの歯部の内部に設けられている、請求項1又は2に記載の歯車。
【請求項5】
前記低弾性部材は、前記歯部の端
面から露出するように設けられている、請求項1~4の何れか一項に記載の歯車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯車に関する。
【背景技術】
【0002】
歯車としては、金属製ブッシュと、金属製ブッシュの周囲に設けられ外周に歯部が形成された樹脂部材と、金属製ブッシュと樹脂部材との間に設けられた弾性部材と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の歯車では、低騒音化の要求が高まる中、歯車が噛み合う際に発生する歯打ち音(噛合い音とも称される)を抑制することが求められる。歯打ち音の抑制のために、種々の対策が考えられるが、当該対策に起因して歯車の強度が低下してしまうおそれがある。
【0005】
本発明の一態様は、歯車の強度を維持しつつ歯打ち音を抑制することが可能な歯車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る歯車は、外周に複数の歯部を有する歯車本体と、歯面から露出しないように歯部の内部に少なくとも設けられ、歯車本体よりも弾性率が低い低弾性部材と、を備える。
【0007】
この歯車では、低弾性部材が歯部の内部に存在することから、歯打ち音が発生する歯部自体にその減衰効果をもたせることができ、歯打ち音を効果的に抑制することができる。また、低弾性部材が歯面からは露出しないように設けられていることから、低弾性部材が歯部の内部に存在することにより歯面強さが低下するのを抑制することができ、ひいては、歯車の強度が低下してしまうことを抑制することができる。したがって、歯車の強度を維持しつつ歯打ち音を抑制することが可能となる。
【0008】
本発明の一態様に係る歯車では、低弾性部材は、歯部の内部のみに配置されていてもよい。この構成では、歯車の強度を維持しやすくなる。
【0009】
本発明の一態様に係る歯車では、低弾性部材は、複数の歯部のうちの全ての歯部の内部に設けられていてもよい。この構成では、歯打ち音をより抑制することができる。また、歯車における軸回りの対称性を確保しやすくなる。
【0010】
本発明の一態様に係る歯車では、低弾性部材は、N個(Nは1以上の整数)おきの歯部の内部に設けられていてもよい。この構成では、歯車の強度を維持しやすくなる。また、歯車における軸回りの対称性を確保しやすくなる。
【0011】
本発明の一態様に係る歯車では、低弾性部材は、歯部の端面及び頂面の少なくとも一方から露出するように設けられていてもよい。この構成では、例えば歯部の内部に低弾性部材を充填しやすく、低弾性部材を容易に設けることが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、歯車の強度を維持しつつ歯打ち音を抑制することが可能な歯車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る歯車の斜視図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1の歯車の製造方法を示す斜視図である。
図2(b)は、
図2(a)の続きを示す斜視図である。
【
図3】
図3(a)は、
図2(b)の続きを示す断面図である。
図3(b)は、
図3(a)の続きを示す断面図である。
【
図4】
図4(a)は、
図3(b)の続きを示す斜視図である。
図4(b)は、
図4(a)の続きを示す斜視図である。
図4(c)は、
図4(b)の続きを示す斜視図である。
【
図5】
図5は、第2実施形態に係る歯車の斜視図である。
【
図6】
図6(a)は、
図5の歯車の製造方法を示す斜視図である。
図6(b)は、
図6(a)の続きを示す斜視図である。
【
図7】
図7(a)は、
図6(b)の続きを示す斜視図である。
図7(b)は、
図7(a)の続きを示す斜視図である。
【
図8】
図8は、変形例に係る歯車の一部を拡大して示す斜視図である。
【
図9】
図9は、他の変形例に係る歯車の一部を拡大して示す斜視図である。
【
図10】
図10は、更に他の変形例に係る歯車の一部を拡大して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
図1及び
図2に示されるように、第1実施形態に係る歯車1は、金属製ギヤであって、車両用又は産業用の歯車として用いられる。例えば歯車1は、エンジン内のバランスシャフトギヤ及びカムシャフトギヤ等に使用できる。歯車1は、歯車本体3と、低弾性部材5と、を備える。歯車1は、平歯車である。
【0016】
歯車本体3は、例えば回転軸(図示省略)に取り付けられる部材である。歯車本体3は、他の歯車と噛み合う部材である。歯車本体3は、例えば、ステンレス鋼等の金属で形成されている。歯車本体3は、本体部7と、複数の歯部9と、を有している。本体部7は、環状である。本体部7には、貫通孔7hが設けられている。貫通孔7hは、本体部7の一方の端面と他方の端面とを貫通している。貫通孔7hには、回転軸が挿入される。歯部9は、本体部7の外周に複数設けられている。歯部9は、本体部7の周方向において、所定の間隔をあけて複数形成されている。複数の歯部9のそれぞれには、孔11が設けられている。孔11は、歯部9の一方の端面9aと他方の端面9bとを貫通している。ここでの孔11は、円形孔である。孔11は、歯部9のみに設けられ、本体部7には設けられていない。
【0017】
低弾性部材5は、歯車1が他の歯車と噛み合うことで発生する歯打ち音を減衰する部材である。低弾性部材5は、複数の歯部9の孔11に設けられている。すなわち、低弾性部材5は、歯面9fから露出しないように歯部9の内部に少なくとも設けられている。低弾性部材5は、歯車本体3よりも弾性率が低い。低弾性部材5は、例えば、ゴムにより形成されている。ゴムは、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロロヒドリンゴム又はシリコーンゴム等である。ゴムは、耐久性及び耐熱性の観点から、フッ素ゴム又はシリコーンゴムであることが好ましい。
【0018】
図示する例では、低弾性部材5は、複数の歯部9のうちの全ての歯部9の内部に設けられている。低弾性部材5は、歯部9の内部のみに設けられ、本体部7には設けられていない。低弾性部材5は、孔11の内部に隙間なく充填されている。低弾性部材5は、歯部9の端面9a及び端面9bと面一になるように設けられている。低弾性部材は、歯部9の端面9a及び端面9bから露出するように設けられている。
【0019】
続いて、歯車1の製造方法の一例について説明する。
【0020】
本実施形態に係る歯車1の製造方法は、金属部材加工工程と、孔加工工程と、弾性部材形成工程と、歯切加工工程と、を含む。以下、各工程について順に説明する。
【0021】
<金属部材加工工程>
金属部材加工工程では、
図2(a)に示されるように、円環状の金属部材20を形成する。金属部材加工工程では、金属部材20を切削して金属部材20の寸法を調整する。金属部材加工工程では、金属部材20を旋盤等の工作機械によって切削加工する。具体的には、金属部材加工工程では、金属部材20の外径部分及び内径部側面を削り、金属部材20を所定の寸法に加工する。金属部材20を切削した後、金属部材20を洗浄する。
【0022】
<孔加工工程>
孔加工工程では、
図2(b)に示されるように、金属部材20の外周部に複数の孔11を形成する孔加工を行う。例えば孔加工工程では、ボール盤等の工作機械のドリルを用いて、金属部材20の外周部に複数の孔11を、周方向に沿って並ぶように形成する。
【0023】
<弾性部材形成工程>
弾性部材形成工程では、金属部材20の孔11に低弾性部材5を形成する。例えば弾性部材形成工程では、
図3(a)に示されるように、複数の孔11が形成された金属部材20を下型31に配置する。続いて、
図3(b)に示されるように、ゴム材料Gを上型32によって孔11に押し込み、孔11にゴム材料Gを注入して充填する。そして、充填したゴム材料Gの加硫及び加熱を行う。これにより、
図4(a)に示されるように、金属部材20の孔11に低弾性部材5が形成される。必要に応じて、低弾性部材5のバリの除去等を行う。
【0024】
<歯切加工工程>
歯切加工工程では、
図4(b)及び
図4(c)に示されるように、低弾性部材5の位置と歯部9の位置との位相を併せて、金属部材20の歯切加工を行う。適用される歯切加工としては、ホブ盤又はシェービング盤による仕上げ加工が挙げられる。歯切加工工程により、低弾性部材5を内部に含む歯部9が、端面9a及び端面9bからは低弾性部材5が露出し且つ歯面9fからは低弾性部材5が露出しないように形成される。以上の工程により、歯車1が製造される。歯車1の製造方法としては、上述した方法に限定されず、公知の種々の手法を用いることができる。
【0025】
以上説明したように、本実施形態に係る歯車1では、低弾性部材5が歯部9の内部に存在することから、歯打ち音が発生する歯部9自体にその減衰効果をもたせることができ、歯打ち音を効果的に抑制することができる。また、低弾性部材5が歯面9fからは露出しないように設けられていることから、低弾性部材5が歯部9の内部に存在することにより歯面強さが低下するのを抑制することができ、ひいては、歯車1の強度が低下してしまうことを抑制することができる。したがって、歯車1の強度を維持しつつ歯打ち音を抑制することが可能となる。
【0026】
歯車1では、低弾性部材5は、歯部9の内部のみに配置されている。この構成では、歯車1の強度を維持しやすくなる。
【0027】
歯車1では、低弾性部材5は、複数の歯部9のうちの全ての歯部9の内部に設けられている。この構成では、歯打ち音をより抑制することができる。また、歯車1における軸回りの対称性を確保しやすくなる。
【0028】
歯車1では、低弾性部材5は、歯部9の端面9a及び端面9bから露出するように設けられている。この構成では、低弾性部材5が全く露出しない場合に比べて、歯部9の内部に低弾性部材5を充填しやすく、低弾性部材5を容易に設けることが可能となる。
【0029】
歯車1の歯打ち音の低減効果に関する実証試験について説明する。実証試験では、歯車1を実施例1とし、低弾性部材5及び孔11を備えない以外は歯車1と同様な歯車を比較例とし、実施例1及び比較例の歯打ち音(dB)を計測して比較した。歯打ち音の計測は、公知の計測手法を用いた(以下の実証試験において同じ)。歯打ち音の計測時における実施例1及び比較例の回転数は、ともに6000rpmとした。実証試験の結果、実施例1では、比較例に対して歯打ち音を約20%低減できることを確認することができた。
【0030】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態と異なる点を説明し、重複する説明は省略する。
【0031】
図5に示されるように、第2実施形態に係る歯車101は、低弾性部材5が歯部9の頂面9yからも露出するように設けられている点で、上述した歯車1(
図1参照)と異なる。複数の歯部9のそれぞれには、孔11と連通する孔12が設けられている。孔12は、歯部9の頂面9yに開口し、径方向に沿って延びる。ここでの孔12は、孔11よりも小径の円形孔である。低弾性部材5は、複数の歯部9の孔12に更に設けられている。低弾性部材5は、孔12の内部に隙間なく充填されている。低弾性部材5は、歯部9の頂面9yと面一になるように設けられている。
【0032】
本実施形態の歯車101の製造方法では、孔加工工程において、
図6(a)及び
図6(b)に示されるように、ボール盤等の工作機械のドリルDRを用い、金属部材20に孔11を形成した後、金属部材20の孔11に連通するように孔12を形成する。弾性部材形成工程において、ゴム材料を上型及び下型によって孔11及び孔12に押し込み、孔11及び孔12にゴム材料を注入して充填し、ゴム材料の加硫及び加熱を行う。これにより、
図7(a)に示されるように、金属部材20の孔11及び孔12に低弾性部材5が形成される。歯切加工工程により、低弾性部材5を内部に含む歯部9が、端面9a、端面9b及び頂面9yから低弾性部材5が露出し且つ歯面9fからは低弾性部材5が露出しないように形成される(
図7(b)参照)。
【0033】
以上、本実施形態に係る歯車101においても、その強度を維持しつつ歯打ち音を抑制することが可能となる。また、歯車101では、低弾性部材5は、歯部9の頂面9yから露出するように設けられている。この構成では、歯部9の内部に低弾性部材5を一層充填しやすく、低弾性部材5を一層容易に設けることが可能となる。
【0034】
[変形例]
以上、実施形態について説明してきたが、本発明の一態様は必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0035】
上記実施形態では、低弾性部材5を歯部9の内部のみに設けたが、
図8に示される歯車201のように、低弾性部材5を歯部9及び本体部7の内部に形成してもよい。例えば、低弾性部材5は、歯部9の内部から径方向内側に延在し、本体部7の内部に至っていてもよい。
【0036】
上記実施形態において、低弾性部材5の大きさ及び範囲は特に限定されない。例えば
図9に示される歯車301のように、低弾性部材5は、端面9a及び端面9bに露出する部分と頂面9yに露出する部分とが連なるように設けられていてもよい。歯車301の低弾性部材5は、板状を呈し、端面9aと端面9bと頂面9yとに露出しつつ歯部9に埋め込まれるように構成されている。
【0037】
歯車301の歯打ち音の低減効果に関する実証試験について説明する。ここでは、歯車301を実施例2とし、実施例2及び上記比較例の歯打ち音(dB)を計測して比較した。歯打ち音の計測時における実施例2及び比較例の回転数は、ともに6000rpmとした。実証試験の結果、実施例2では、比較例に対して歯打ち音を約10%低減できることを確認することができた。
【0038】
また例えば
図10に示される歯車401のように、低弾性部材5は、歯車301(
図9参照)よりも径方向内側に延在し、本体部7の内部に至っていてもよい。歯車401の歯打ち音の低減効果に関する実証試験について説明する。ここでは、歯車401を実施例3とし、実施例3及び上記比較例の歯打ち音(dB)を計測して比較した。歯打ち音の計測時における実施例3及び比較例の回転数は、ともに6000rpmとした。実証試験の結果、実施例3では、比較例に対して歯打ち音を約8%低減できることを確認することができた。
【0039】
上記実施形態では、全ての歯部9の内部に低弾性部材5を設けたが、低弾性部材5は、N個(Nは1以上の整数)おきの歯部9の内部に設けられていてもよい。この構成では、歯車1の強度を維持しやすくなる。また、歯車1における軸回りの対称性を確保しやすくなる。なお、低弾性部材5は、複数の歯部9の少なくとも何れかの内部に設けられていればよい。
【0040】
上記実施形態では、低弾性部材5は、歯部9の端面9a、端面9b及び頂面9yの少なくとも何れかから露出していなくてもよい。上記実施形態では、歯車1が平歯車である形態を一例に説明したが、歯車1は、はすば歯車等であってもよい。上記実施形態では、低弾性部材5がゴムにより形成されている形態を一例に説明したが、低弾性部材5は、ゴムに限定されない。低弾性部材5は、歯車本体3よりも弾性率が低い部材であればよい。
【0041】
上記実施形態では、歯車1が金属製歯車である形態を一例に説明したが、本発明の一態様に係る歯車は、樹脂製歯車であってもよい。樹脂製歯車における歯車本体は、環状の金属製ブッシュと、金属製ブッシュの周囲に設けられ外周に歯部を有する環状の樹脂部材と、を含む。この場合、低弾性部材は、当該樹脂部材よりも弾性率が低い。
【0042】
上記実施形態及び変形例における各構成には、上述した材料及び形状に限定されず、様々な材料及び形状を適用することができる。上記実施形態又は変形例における各構成は、他の実施形態又は変形例における各構成に任意に適用することができる。上記実施形態又は変形例における各構成の一部は、本発明の一態様の要旨を逸脱しない範囲で適宜に省略可能である。
【符号の説明】
【0043】
1,101,201,301,401…歯車、3…歯車本体、5…低弾性部材、9…歯部、9a,9b…端面、9f…歯面、9y…頂面。