IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ディスコの特許一覧

<>
  • 特許-ナットセット組み合わせ装置 図1
  • 特許-ナットセット組み合わせ装置 図2
  • 特許-ナットセット組み合わせ装置 図3
  • 特許-ナットセット組み合わせ装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-13
(45)【発行日】2024-02-21
(54)【発明の名称】ナットセット組み合わせ装置
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/10 20060101AFI20240214BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
B23P19/10
F16B5/10 L
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020028133
(22)【出願日】2020-02-21
(65)【公開番号】P2021130185
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001014
【氏名又は名称】弁理士法人東京アルパ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大村 浩俊
(72)【発明者】
【氏名】古本 圭
(72)【発明者】
【氏名】西岡 伸健
(72)【発明者】
【氏名】福元 崚汰
(72)【発明者】
【氏名】荻 傑
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-096461(JP,A)
【文献】特開昭56-163052(JP,A)
【文献】特開2006-036464(JP,A)
【文献】特開平09-118421(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0326860(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0071992(US,A1)
【文献】特開昭47-004859(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/10
F16B 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角柱のアルミフレームの外面に該アルミフレームの延在方向に平行に形成された溝に進入させる、矩形のナットと該ナットの外周を囲むことができる環状の樹脂枠とを組み合わせたナットセットを形成するナットセット組み合わせ装置であって、
該ナットを一つずつ供給するナット供給手段と、
該樹脂枠を一つずつ供給する樹脂枠供給手段と、
該ナット供給手段から供給された該ナットと該樹脂枠供給手段から供給された該樹脂枠とを組み合わせる組み合わせ手段と、を備え
該ナット供給手段は、該ナットが収容されたナットドラムと、該ナットドラムの中心を通る回転軸を軸に該ナットドラムを回転させるナットドラム回転機構と、該ナットドラムの外壁に貫通形成され該ナットドラムに収容した該ナットが通過するナットドラム貫通穴と、を備え、
該樹脂枠供給手段は、
該樹脂枠が収容された樹脂枠ドラムと、該樹脂枠ドラムの中心を通る回転軸を軸に該樹脂枠ドラムを回転させる樹脂枠ドラム回転機構と、該樹脂枠ドラムの外壁に貫通形成され該樹脂枠ドラムに収容した該樹脂枠が通過する樹脂枠ドラム貫通穴と、を備え、
該組み合わせ手段は、
該ナットドラム貫通穴を通過した該ナットを載置させるナット載置部と、該ナットドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一であるナット載置部回転軸を軸に該ナット載置部を周回させるナット載置部回転機構と、
該樹脂枠ドラム貫通穴を通過した該樹脂枠を載置させる樹脂枠載置部と、該樹脂枠ドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一である樹脂枠載置部回転軸を軸に該樹脂枠載置部を該ナット載置部の周回方向の逆方向に周回させる樹脂枠載置部回転機構と、を備え、
該ナット載置部回転軸の軸周りに周回する該ナット載置部に載置された該ナットと該樹脂枠載置部回転軸の軸周りに周回する該樹脂枠載置部に載置された該樹脂枠とを向かい合わせた際に、該ナットと該樹脂枠とを組み合わせ該ナットセットの形成を可能とする、ナットセット組み合わせ装置。
【請求項2】
前記ナットドラムと前記ナット載置部との間に延在し前記ナットドラム貫通穴を通過した前記ナットを該ナット載置部に移動させるナットレールと、
前記樹脂枠ドラムと前記樹脂枠載置部との間に延在し前記樹脂枠ドラム貫通穴を通過した前記樹脂枠を該樹脂枠載置部に移動させる樹脂枠レールと、を備えた請求項記載のナットセット組み合わせ装置。
【請求項3】
前記樹脂枠は、前記ナットと組み合わせた際に、該ナットの上面又は下面を支持する爪を備え、
前記樹脂枠ドラムの内部に配置され前記樹脂枠ドラム貫通穴に接続し該樹脂枠の該爪を引っかけ該樹脂枠ドラムを回転させた際に該爪がひっかかった該樹脂枠を該樹脂枠ドラム貫通穴に導くバーを備えた、請求項、又は請求項記載のナットセット組み合わせ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナットセットを形成するナットセット組み合わせ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば半導体ウェーハ等を加工する加工装置は、角柱のアルミフレームを特許文献1又は特許文献2に開示されているように組み立てて、装置の外枠を形成している。このようにアルミフレームを組立てて装置の外枠を作る際には、アルミフレームを交差させ、交差した部分に連結具をネジ固定させている。即ち、アルミフレームは、外面にアルミフレームの延在方向に延在した溝(例えば、断面が略C字状の溝)が形成されていて、該溝に緩嵌合するナットを挿入し、ナットのネジ穴に連結具のネジ固定を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-329305号公報
【文献】特開2016-156390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ナットは、溝内で溝の延在方向に自由に移動できるように、溝幅より僅かに狭い幅で形成されている。アルミフレームの組立作業においては、ナットを所定の溝内の所定位置に固定させ連結具に形成される貫通穴を貫通させたネジを螺合させ連結具のネジ固定を行いたい。しかし、ナットが溝内を自由に移動してしまうことで、ナットを溝内で探さなければならないことがあり、組立作業に手間がかかることがある。
【0005】
ナットを溝内の所定の位置で固定させたいため、ナットの幅と溝の幅との間の僅かな隙間に弾性を備える樹脂枠を介入させ、樹脂枠と溝内面との間に働く摩擦力によってナットを所定の位置に固定させている。つまり、ナットに樹脂枠を嵌めたナットセットを形成し、ナットセットを溝に進入させている。
【0006】
樹脂枠はナットの外周を囲むように環状に形成されていて、ナットセットを溝に進入させた際に、溝内のナットと溝との間に樹脂枠が介在する事で、作業者が力を掛ければナットセットの移動は可能となるが、力が掛かっていない状態のナットセットは樹脂と溝内面との間の摩擦力により自由に動かなくなるので、ナットセットの溝内での勝手な移動が無くなり、作業者による連結具の取り付けが容易となり、アルミフレーム組立の作業時間を短縮する事ができる。
【0007】
しかし、作業者がナットに樹脂枠を嵌め込むナットセット組み合わせ作業を行う必要があり、この組み合わせ作業に時間がかかっている。
したがって、アルミフレームの組立作業において、作業者が行うナットセット組み合わせ作業を無くしたいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、角柱のアルミフレームの外面に該アルミフレームの延在方向に平行に形成された溝に進入させる、矩形のナットと該ナットの外周を囲むことができる環状の樹脂枠とを組み合わせたナットセットを形成するナットセット組み合わせ装置であって、該ナットを一つずつ供給するナット供給手段と、該樹脂枠を一つずつ供給する樹脂枠供給手段と、該ナット供給手段から供給された該ナットと該樹脂枠供給手段から供給された該樹脂枠とを組み合わせる組み合わせ手段と、を備え、該ナット供給手段は、該ナットが収容されたナットドラムと、該ナットドラムの中心を通る回転軸を軸に該ナットドラムを回転させるナットドラム回転機構と、該ナットドラムの外壁に貫通形成され該ナットドラムに収容した該ナットが通過するナットドラム貫通穴と、を備え、該樹脂枠供給手段は、該樹脂枠が収容された樹脂枠ドラムと、該樹脂枠ドラムの中心を通る回転軸を軸に該樹脂枠ドラムを回転させる樹脂枠ドラム回転機構と、該樹脂枠ドラムの外壁に貫通形成され該樹脂枠ドラムに収容した該樹脂枠が通過する樹脂枠ドラム貫通穴と、を備え、該組み合わせ手段は、該ナットドラム貫通穴を通過した該ナットを載置させるナット載置部と、該ナットドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一であるナット載置部回転軸を軸に該ナット載置部を周回させるナット載置部回転機構と、該樹脂枠ドラム貫通穴を通過した該樹脂枠を載置させる樹脂枠載置部と、該樹脂枠ドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一である樹脂枠載置部回転軸を軸に該樹脂枠載置部を該ナット載置部の周回方向の逆方向に周回させる樹脂枠載置部回転機構と、を備え、該ナット載置部回転軸の軸周りに周回する該ナット載置部に載置された該ナットと該樹脂枠載置部回転軸の軸周りに周回する該樹脂枠載置部に載置された該樹脂枠とを向かい合わせた際に、該ナットと該樹脂枠とを組み合わせ該ナットセットの形成を可能とする、ナットセット組み合わせ装置である。
【0010】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、前記ナットドラムと前記ナット載置部との間に延在し前記ナットドラム貫通穴を通過した前記ナットを該ナット載置部に移動させるナットレールと、前記樹脂枠ドラムと前記樹脂枠載置部との間に延在し前記樹脂枠ドラム貫通穴を通過した前記樹脂枠を該樹脂枠載置部に移動させる樹脂枠レールと、を備えると好ましい。
【0011】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、前記樹脂枠は、前記ナットと組み合わせた際に、該ナットの上面又は下面を支持する爪を備え、前記樹脂枠ドラムの内部に配置され前記樹脂枠ドラム貫通穴に接続し該樹脂枠の該爪を引っかけ該樹脂枠ドラムを回転させた際に該爪がひっかかった該樹脂枠を該樹脂枠ドラム貫通穴に導くバーを備えると好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、ナットを一つずつ供給するナット供給手段と、樹脂枠を一つずつ供給する樹脂枠供給手段と、ナット供給手段から供給されたナットと樹脂枠供給手段から供給された樹脂枠とを組み合わせる組み合わせ手段と、を備えることで、自動でナットセットを形成させることができ、作業者が手間のかかるナットセット組み合わせ作業を行う必要が無くなる。
【0013】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、ナット供給手段は、ナットが収容されたナットドラムと、ナットドラムの中心を通る回転軸を軸にナットドラムを回転させるナットドラム回転機構と、ナットドラムの外壁に貫通形成されナットドラムに収容したナットが通過するナットドラム貫通穴と、を備え、樹脂枠供給手段は、樹脂枠が収容された樹脂枠ドラムと、樹脂枠ドラムの中心を通る回転軸を軸に樹脂枠ドラムを回転させる樹脂枠ドラム回転機構と、樹脂枠ドラムの外壁に貫通形成され樹脂枠ドラムに収容した樹脂枠が通過する樹脂枠ドラム貫通穴と、を備え、組み合わせ手段は、ナットドラム貫通穴を通過したナットを載置させるナット載置部と、ナットドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一であるナット載置部回転軸を軸にナット載置部を周回させるナット載置部回転機構と、樹脂枠ドラム貫通穴を通過した樹脂枠を載置させる樹脂枠載置部と、樹脂枠ドラム回転機構の回転軸と軸方向が同一である樹脂枠載置部回転軸を軸に樹脂枠載置部をナット載置部の周回方向の逆方向に周回させる樹脂枠載置部回転機構と、を備えることで、ナット載置部回転軸の軸周りに周回するナット載置部に載置されたナットと樹脂枠載置部回転軸の軸周りに周回する樹脂枠載置部に載置された樹脂枠とを向かい合わせた際に、ナットと樹脂枠とを自動的に組み合わせてナットセットの形成を行うことが可能となる。
【0014】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、ナットドラムとナット載置部との間に延在しナットドラム貫通穴を通過したナットをナット載置部に移動させるナットレールと、樹脂枠ドラムと樹脂枠載置部との間に延在し樹脂枠ドラム貫通穴を通過した樹脂枠を樹脂枠載置部に移動させる樹脂枠レールと、を備えることで、ナット載置部回転軸の軸周りに周回するナット載置部に載置されたナットと樹脂枠載置部回転軸の軸周りに周回する樹脂枠載置部に載置した樹脂枠とを組み合わせるために適切に向かい合わせることが可能となる。
【0015】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置は、樹脂枠は、ナットと組み合わせた際に、ナットの上面又は下面を支持する爪を備え、樹脂枠ドラムの内部に配置され樹脂枠ドラム貫通穴に接続し樹脂枠の爪を引っかけ樹脂枠ドラムを回転させた際に爪がひっかかった樹脂枠を樹脂枠ドラム貫通穴に導くバーを備えることで、樹脂枠載置部に載置する樹脂枠の向きを揃えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ナットセット組み合わせ装置の一例を示す斜視図である。
図2】角柱のアルミフレームの一例を示す斜視図である。
図3】ナット載置部の一例を示す断面図である。
図4】樹脂枠載置部の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示すナット80は、図1に示す樹脂枠82と組み合わせられたナットセット85となった状態で、図2に示す角柱のアルミフレーム89の溝890に進入せしめられる。
【0018】
図2に示す角柱のアルミフレーム89は、半導体加工装置等の各種装置を構成する骨材である。アルミフレーム89の外面には延在方向(図2におけるX軸方向)に平行に伸長して形成される断面視略C字形状の溝890が形成されている。溝890上で外面の内側に伸びる突設部891は、溝890に進入させたナットセット85がアルミフレーム89の外面から抜け落ちてしまうのを規制する。
【0019】
図1に示すナット80は、平面視矩形に形成されており、図2に示す溝890に緩嵌合できる大きさにその横幅、縦幅、及び厚みが設定されている。そして、ナット80の中央部には雌ねじ802が貫通形成されている。
【0020】
樹脂枠82は、例えば、ある程度の弾性を備えており、平面視四角環状の外形を備えている。樹脂枠82の開口820にナット80が嵌合する。本実施形態においては、樹脂枠82は、ナット80と組み合わせた際に、ナット80の上面805又は下面806を支持する爪825を備えている。例えば、爪825は、樹脂枠82の図1における上面から立設しており、側面視略逆L字状(かぎ状)の外形を備えている。図1におけるナットセット85は、下面806側から爪825によってナット80が支持された状態になっており、ナット80の外周は樹脂枠82によって囲まれている。そして、図2に示すアルミフレーム89の溝890に進入させたナットセット85は、作業者が力を加えれば、樹脂枠82が僅かに変形して図2に示す溝890を溝890の延在方向であるX軸方向にスライド移動可能であり、ナットセット85に力が加えられていない場合には、樹脂枠82と溝890の内側面との間に働く摩擦力によって、溝890内で固定された状態になる。
【0021】
上記のナット80と樹脂枠82とを自動的に組み合わせてナットセット85を形成することができる本発明に係る図1に示すナットセット組み合わせ装置1は、ナット80を一つずつ供給するナット供給手段2と、樹脂枠82を一つずつ供給する樹脂枠供給手段3と、ナット供給手段2から供給されたナット80と樹脂枠供給手段3から供給された樹脂枠82とを組み合わせる組み合わせ手段7と、を備える。
【0022】
ナットセット組み合わせ装置1の大まかな構成は、ベース10上にコラム11が立設され、コラム11の-Y方向側の前面に、上から順にナット供給手段2及び樹脂枠供給手段3、組み合わせ手段7、さらに、ナットセット収容箱19が配設されている。なお、ナットセット組み合わせ装置1は、図示しない複数段の棚を備え、該棚にナット供給手段2及び樹脂枠供給手段3、並びに組み合わせ手段7等が載置された構成となっていてもよい。
【0023】
本実施形態において、図1に示すコラム11前面の上部-X方向側の領域に配設されたナット供給手段2は、ナット80が収容されたナットドラム20と、ナットドラム20の中心を通る回転軸220を軸にナットドラム20を回転させるナットドラム回転機構22と、ナットドラム20の外壁203に貫通形成されナットドラム20に収容したナット80が通過するナットドラム貫通穴207と、を備えている。
【0024】
例えば円筒状の内部空間を備えるナットドラム20の背面側(+Y方向側)には、ナットドラム回転機構22の回転軸220が連結されている。回転軸220の軸方向は、鉛直方向(Z軸方向)に直交するY軸方向となっており、図示しないベアリングを介してコラム11によって回転可能に支持されている。回転軸220の他端側には、回転軸220を回転駆動する駆動力を生み出すナットドラム回転機構22のモータ222が連結されている。
【0025】
ナットドラム20の内部から外に向かってナット80が通過可能なナットドラム貫通穴207は、ナットドラム20の側面側の外壁203、即ち外周面となる外壁203に、ナットドラム20の周方向に向かって均等間隔を空けて複数貫通形成されている。各ナットドラム貫通穴207は、例えば、ナット80の側面807と略相似形でナット80の大きさよりも少しだけ大きく形成されており、ナット80が一つずつ通過できる大きさとなっている。
【0026】
図1に示すコラム11前面の上部+X方向側の領域にナット供給手段2に対向するように配設された樹脂枠供給手段3は、樹脂枠82が収容された樹脂枠ドラム30と、樹脂枠ドラム30の中心を通る回転軸322を軸に樹脂枠ドラム30を回転させる樹脂枠ドラム回転機構32と、樹脂枠ドラム30の外壁303に貫通形成され樹脂枠ドラム30に収容した樹脂枠82が通過する樹脂枠ドラム貫通穴307(図1においては、3つのみ図示)と、を備えている。
【0027】
円柱状の内部空間を備える樹脂枠ドラム30の背面側(+Y方向側)には、樹脂枠ドラム回転機構32の回転軸322が連結されている。回転軸322の軸方向は、Y軸方向となっており、図示しないベアリングを介してコラム11によって回転可能に支持されている。回転軸322の他端側には回転軸322を回転駆動する駆動力を生み出す樹脂枠ドラム回転機構32のモータ323が連結されている。
【0028】
樹脂枠ドラム30の内部から外に向かって樹脂枠82が通過可能な樹脂枠ドラム貫通穴307は、樹脂枠ドラム30の前面側である外壁303の中央領域に、樹脂枠ドラム30の周方向に向かって均等間隔を空けて複数貫通形成されている。各樹脂枠ドラム貫通穴307は、例えば、爪825を備える樹脂枠82を側面823側から見た形と略相似形(例えば、略凹形状)で樹脂枠82の大きさよりも少しだけ大きく形成されており、樹脂枠82が一つずつ通過できる大きさとなっている。
【0029】
本実施形態においては、樹脂枠ドラム30の内部には、樹脂枠ドラム貫通穴307に接続し樹脂枠82の爪825を引っかけ樹脂枠ドラム30を回転させた際に爪825がひっかかった樹脂枠82を樹脂枠ドラム貫通穴307に導くバー37(図2においては、3つのみ図示)を備えている。
【0030】
バー37は、例えば、樹脂枠ドラム30の内部に複数本周方向に等間隔を空けて配設されており、-Y方向側から見て樹脂枠ドラム30の外壁303の中央領域から放射状に延在している。また、それぞれのバー37は、それぞれの樹脂枠ドラム貫通穴307に連結する先端側(-Y方向側)から他端側(+Y方向側)に向けて傾斜しており、複数本のバー37は、全体として複数本の先端側を頂点とする略円錐状を形成している。複数本のバー37と複数の樹脂枠ドラム貫通穴307とは、それぞれ1対1で対応しており、両方ともに樹脂枠ドラム30の回転に伴って周回する。
【0031】
バー37の外形は、例えば、横断面が略L字状、又は横断面が略V字状に形成されており、樹脂枠82の爪825が引っ掛かりやすくなっている。樹脂枠ドラム30が回転すると内部で樹脂枠ドラム30の中心を軸として下方から上方に向かうように周回するバー37に樹脂枠82の爪825が引っ掛かり、さらに、樹脂枠82の爪825が引っ掛かった状態で樹脂枠ドラム30内部の上方までバー37が移動すると、バー37の傾斜に沿ってバー37の側面を樹脂枠82が滑り降りる。そして、バー37の先端側につながる樹脂枠ドラム貫通穴307から樹脂枠82が樹脂枠ドラム30外にその向きが一定の方向に定められた状態で排出される。
【0032】
組み合わせ手段7は、ナットドラム貫通穴207を通過したナット80を載置させるナット載置部702と、ナットドラム20を回転させるナットドラム回転機構22の回転軸220と軸方向が同一のY軸方向であるナット載置部回転軸700を軸にナット載置部702を周回させるナット載置部回転機構70と、樹脂枠ドラム貫通穴307を通過した樹脂枠82を載置させる樹脂枠載置部733と、樹脂枠ドラム回転機構32の回転軸322と軸方向が同一のY軸方向である樹脂枠載置部回転軸730を軸に樹脂枠載置部733をナット載置部702の周回方向の逆方向に周回させる樹脂枠載置部回転機構73と、を備えている。
【0033】
ナット載置部回転機構70は、軸方向がY軸方向であるナット載置部回転軸700と、円柱状のナット載置部周回台701と、を備えている。ナット載置部回転軸700は、コラム11によって図示しないベアリングを介して回転可能に支持されている。ナット載置部周回台701の外周面7011の中央領域には、周方向に均等間隔を空けてナット載置部702が配設されている。ナット載置部702は、例えば、ナット載置部周回台701の外周面7011の中央領域をナット80よりも少しだけ大きく相似な矩形状に切り欠いて形成されており、ナット80を下面806を上側に露出させて収容することができる。図1に示すナット載置部702のa1-a2線断面は、図3に示すように凹状になる。例えば、ナット載置部702に載置されたナット80は、その一部がナット載置部702から上方に露出した状態になる。
【0034】
例えば、図1に示すナット載置部周回台701の外周面7011のナット載置部702のY軸方向両脇となる位置には、図示しないギア歯が形成されており、該ギア歯はナット載置部周回台701の外周面7011を一周している。
【0035】
本実施形態においては、ナットセット組み合わせ装置1は、ナットドラム20とナット載置部702との間に、ナットドラム20の側面側となる外壁203の接線方向に延在しナットドラム貫通穴207を通過したナット80をナット載置部702に移動させるナットレール50を備えている。ナットレール50は、図示しない支持棒によってコラム11の前面に所定の角度で斜め下方に延在するように固定されている。ナットレール50の上端側はナットドラム20の下方に位置しており、ナットレール50の下端側は、ナット載置部周回台701の上方に位置している。ナットレール50は、例えば、ナットドラム20から落下してきたナット80の向きを揃え、1つずつの状態、又は複数のナット80を一列にした状態でナット載置部周回台701側へ滑らせることができる。
【0036】
樹脂枠載置部回転機構73は、軸方向がY軸方向である樹脂枠載置部回転軸730と、円柱状の樹脂枠載置部周回台731と、を備えている。樹脂枠載置部回転軸730は、コラム11によって図示しないベアリングを介して回転可能に支持されている。樹脂枠載置部周回台731の外周面7311の中央領域には、周方向に均等間隔を空けて樹脂枠載置部733が配設されている。樹脂枠載置部733は、例えば、樹脂枠載置部周回台731の外周面7311の中央領域を樹脂枠82よりも少しだけ大きな四角環状に切り欠いて形成されており、樹脂枠82を例えば爪825が形成されていない側を上側に露出させて収容することができる。図1に示す樹脂枠載置部733のb1-b2断面は、図4に示すように凹部の中央に凸部が形成された形状になっている。例えば、樹脂枠載置部733に載置された樹脂枠82は、その一部が樹脂枠載置部733から上方に露出した状態になる。
【0037】
例えば、樹脂枠載置部周回台731の外周面7311の樹脂枠載置部733のY軸方向両脇となる位置には、図示しないギア歯が形成されており、該ギア歯は樹脂枠載置部周回台731の外周面7311を一周している。そして、樹脂枠載置部周回台731とナット載置部周回台701とはX軸方向において接しており、互いのギア歯が噛合している。そして、ナット載置部周回台701の外周面7011に周方向に均等間隔を空けて複数形成されたナット載置部702と、樹脂枠載置部周回台731の外周面7311に周方向に均等間隔を空けて複数形成された樹脂枠載置部733とが、ナット載置部周回台701が回転し、かつ樹脂枠載置部周回台731が回転した際に常に互いが対面するように該ギア歯の噛合が設定されている。
なお、樹脂枠載置部周回台731とナット載置部周回台701とは該ギア歯を備えていなくてもよい。
【0038】
本実施形態におけるナットセット組み合わせ装置1は、樹脂枠ドラム30と樹脂枠載置部733との間に延在し樹脂枠ドラム貫通穴307を通過した樹脂枠82を樹脂枠載置部733に移動させる樹脂枠レール56を備えている。
本実施形態における樹脂枠レール56は、樹脂枠ドラム30の樹脂枠ドラム貫通穴307に連通し外壁303の手前側に向かって下方に傾斜するように延在する上部側レール560と、上部側レール560を滑り下りてきた樹脂枠82を受け取る下部側レール562とを備えている。下部側レール562は、図示しない支持棒によってコラム11の前面に所定の角度で樹脂枠載置部周回台731の外周面7311の接線方向に斜め下方に延在するように固定されている。
【0039】
上部側レール560の下端側と下部側レール562の上端側とは、平面視で略直交しており、該直交部分には、下部側レール562の延在方向に向かって、樹脂枠82を押し出すピストン機構566が設置されている。樹脂枠レール56は、例えば、樹脂枠ドラム30の樹脂枠ドラム貫通穴307から抜け出してきた樹脂枠82の向きを揃え、1つずつの状態、又は複数の樹脂枠82を一列にした状態で上部側レール560へと滑らせ、下部側レール562は滑り下りてきた樹脂枠82の向きを揃えて受け取り、1つずつの状態、又は複数を一列にした状態で樹脂枠載置部周回台731へ向かって滑らせていく。ピストン機構566は、下部側レール562上における樹脂枠82の滑り動作をサポートするが、該直交部分に配設されていなくてもよい。
【0040】
ナット載置部回転機構70のナット載置部回転軸700と、樹脂枠載置部回転機構73の樹脂枠載置部回転軸730とは、本実施形態においては図1に示すモータ77が生み出す回転駆動力によって回転可能となっている。
図1に示すように、ナット載置部回転軸700には、第一ギア771が取り付けられており、樹脂枠載置部回転軸730には第二ギア772が取り付けられている。また、モータ77のシャフトにはモータギア773が取り付けられており、モータギア773には、従動ギア774が噛合していると共に、第一ギア771が噛合しており、従動ギア774には第二ギア772が噛合している。したがって、図1に示すように、モータ77が作動することで、ナット載置部702を周回させるナット載置部回転軸700は、-Y方向側から見て例えば時計回り方向に回転し、樹脂枠載置部733を周回させる樹脂枠載置部回転軸730は、-Y方向側から見て例えば反時計回り方向に回転する。即ち、樹脂枠載置部733は、ナット載置部702の周回方向の逆方向に周回する。
【0041】
ベース10上には、形成されたナットセット85を収容するナットセット収容箱19が配設されている。ナットセット収容箱19は、例えば、組み合わせ手段7の下方において開口している。ナットセット収容箱19の上部には、例えば、発光部と受光部とを備える透過型の光センサが配設されている。ナットセット85が、組み合わせ手段7によりナットセット収容箱19内に落とされていき、ナットセット収容箱19内にナットセット85が所定の高さまで積み上がり、発光部から出射された検査光がナットセット85により遮られ受光部の受光量が減少することで、光センサはナットセット収容箱19内に回収すべき量のナットセット85が溜まったことを検出する。ナットセット収容箱19は、重量センサを備えていてもよいし、センサを備えていない構成となっていてもよい。
また、ナットセット収容箱19は、ベース10上から取り外し可能となっていてもよい。
【0042】
以下に、図1に示す本発明に係るナットセット組み合わせ装置1を用いて、ナット80と樹脂枠82とを組み合わせてナットセット85を形成する場合について説明する。
【0043】
ナットドラム回転機構22のモータ222が-Y方向側から見て回転軸220を時計回り方向に回転させることで、ナットドラム20が同方向に回転する。その結果、ナットドラム20の外壁203に形成されたナットドラム貫通穴207からナットドラム20内に収容されているナット80が一つずつナットドラム20外に排出されナットレール50上に落下し、さらに、ナットレール50上で向きが所定の方向に合わせられた状態でナットレール50上を滑り下りていく。
【0044】
ナットドラム回転機構22がナットドラム20を回転させるのと並行して、モータ77がモータギア773等を介してナット載置部回転軸700を例えば-Y方向側から見て時計回り方向に回転させる。これに合わせて、ナット載置部周回台701が-Y方向側から見て所定の回転速度で回転して、複数のナット載置部702がナット載置部回転軸700を軸に周回する。そして、ナットレール50上を滑り下りてきたナット80が、ナットレール50の下端側に位置付けられたナット載置部702に例えば下面806を露出させた状態で載置される。
なお、モータ222の制御によりナットドラム20の回転速度は一定に保たれ、また、モータ77の制御によりナット載置部周回台701の回転速度が一定に保たれることで、ナットドラム20からナットレール50に落下した新たなナット80がナットレール50を滑ってナット載置部周回台701に到着するまでに、先にナット80が載置されたナット載置部702の次のナット載置部702がナットレール50の下端側に位置付けられ、新たなナット80がナット載置部702に載置される動作が繰り返される。
【0045】
上記のようにナット供給手段2により組み合わせ手段7のナット載置部702に一つずつナット80が供給されるのと並行して、樹脂枠供給手段3から組み合わせ手段7の樹脂枠載置部733に一つずつ樹脂枠82が供給される。即ち、樹脂枠ドラム回転機構32のモータ323が-Y方向側から見て回転軸322を反時計回り方向に回転させることで、樹脂枠ドラム30が同方向に回転する。
【0046】
樹脂枠ドラム30が回転することで、樹脂枠ドラム30内部に配設されている複数のバー37と樹脂枠ドラム貫通穴307とが樹脂枠ドラム30の中心を軸に周回する。そして、樹脂枠ドラム30の内部において、樹脂枠82の爪825が下方から上方に向かうように周回するバー37に引っ掛かり、さらに、樹脂枠82の爪825が引っ掛かった状態で樹脂枠ドラム30内部の上方までバー37が移動すると、バー37の傾斜に沿ってバー37の側面を樹脂枠82が滑り降りる。そして、そのまま、バー37の先端側につながる樹脂枠ドラム貫通穴307から樹脂枠82が樹脂枠ドラム30外に向きが一定の方向に定められた状態で排出される。即ち、バー37に引っ掛かり、かつ樹脂枠ドラム貫通穴307の形状に合った状態の樹脂枠82のみが、樹脂枠ドラム貫通穴307を通り抜けてくるので、樹脂枠ドラム貫通穴307を通り抜けた樹脂枠82は常に向きが所定の方向に揃えられる。
【0047】
樹脂枠ドラム30の外壁303の中央に形成された樹脂枠ドラム貫通穴307から樹脂枠82が一つずつ樹脂枠ドラム30外に排出され樹脂枠レール56の上部側レール560上に落下し、さらに、上部側レール560上で向きが所定の方向に合わせられた状態で上部側レール560上を滑り下りていく。そして、樹脂枠82が上部側レール560と下部側レール562との直交部分に到達すると、ピストン機構566が作動して、該樹脂枠82を下部側レール562の延在方向に押し出し、樹脂枠82が下部側レール562を滑り降りていく。
【0048】
樹脂枠ドラム回転機構32が樹脂枠ドラム30を回転させるのと並行して、モータ77がモータギア773等を介して樹脂枠載置部回転軸730を例えば-Y方向側から見て反時計回り方向に回転させる。これに合わせて、樹脂枠載置部周回台731が-Y方向側から見て所定の回転速度で回転して、複数の樹脂枠載置部733が樹脂枠載置部回転軸730を軸に周回する。そして、下部側レール562上を滑り下りてきた樹脂枠82が、下部側レール562の下端側に位置付けられた四角環状の樹脂枠載置部733に収容され、例えば爪825が形成されていない側を上側に露出させて載置される。
【0049】
なお、モータ323の制御により樹脂枠ドラム30の回転速度は一定に保たれ、また、モータ77の制御により樹脂枠載置部周回台731の回転速度が一定に保たれることで、樹脂枠ドラム30から樹脂枠レール56に落下した新たな樹脂枠82が樹脂枠レール56を滑って樹脂枠載置部周回台731に到着するまでに、先に樹脂枠82が載置された樹脂枠載置部733の次の樹脂枠載置部733が下部側レール562の下端側に位置付けられ、新たな樹脂枠82が樹脂枠載置部733に載置される動作が繰り返される。
【0050】
先に説明したように、モータ77がモータギア773を-Y方向側から見て反時計回り方向に回転させることで、ナット載置部702は-Y方向側から見て時計回り方向にナット載置部回転軸700を軸に周回し、樹脂枠載置部733は、ナット載置部702の周回方向の逆方向である-Y方向側から見て反時計回り方向に樹脂枠載置部回転軸730を軸に周回する。そして、ナット80が例えば下面806を露出させた状態で載置されているナット載置部702と、樹脂枠82が例えば爪825が形成されていない側を上側に露出させた状態で載置されている樹脂枠載置部733とが向かい合わされることで、樹脂枠82の開口820にナット80が嵌合し、ナット80の下面806が爪825によって支持されたナットセット85が形成される。ナットセット85の外周面は環状の樹脂枠82によって囲まれ、両部材の間に働く摩擦力によって、例えば作業者がナット80に力を加えて樹脂枠82から押し出さない限り、ナット80が樹脂枠82から外れないようになっている。
【0051】
形成されたナットセット85は、周回するナット載置部702及び樹脂枠載置部733から落下して、ナットセット収容箱19内に収容される。
【0052】
上記のように本発明に係るナットセット組み合わせ装置1は、ナット80を一つずつ供給するナット供給手段2と、樹脂枠82を一つずつ供給する樹脂枠供給手段3と、ナット供給手段2から供給されたナット80と樹脂枠供給手段3から供給された樹脂枠82とを組み合わせる組み合わせ手段7と、を備えることで、自動でナットセット85を形成させることができ、作業者が手間のかかるナットセット85の組み合わせ作業を行う必要が無くなる。
【0053】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置1は、ナット供給手段2は、ナット80が収容されたナットドラム20と、ナットドラム20の中心を通る回転軸220を軸にナットドラム20を回転させるナットドラム回転機構22と、ナットドラム20の外壁203に貫通形成されナットドラム20に収容したナット80が通過するナットドラム貫通穴207と、を備え、樹脂枠供給手段3は、樹脂枠82が収容された樹脂枠ドラム30と、樹脂枠ドラム30の中心を通る回転軸322を軸に樹脂枠ドラム30を回転させる樹脂枠ドラム回転機構32と、樹脂枠ドラム30の外壁303に貫通形成され樹脂枠ドラム30に収容した樹脂枠82が通過する樹脂枠ドラム貫通穴307と、を備え、組み合わせ手段7は、ナットドラム貫通穴207を通過したナット80を載置させるナット載置部702と、ナットドラム回転機構22の回転軸220と軸方向が同一であるナット載置部回転軸700を軸にナット載置部702を周回させるナット載置部回転機構70と、樹脂枠ドラム貫通穴307を通過した樹脂枠82を載置させる樹脂枠載置部733と、樹脂枠ドラム回転機構32の回転軸322と軸方向が同一である樹脂枠載置部回転軸730を軸に樹脂枠載置部733をナット載置部702の周回方向の逆方向に周回させる樹脂枠載置部回転機構73と、を備えることで、ナット載置部回転軸700の軸周りに周回するナット載置部702に載置されたナット80と樹脂枠載置部回転軸730の軸周りに周回する樹脂枠載置部733に載置された樹脂枠82とを向かい合わせた際に、ナット80と樹脂枠82とを自動的に組み合わせてナットセット85の形成を行うことが可能となる。
【0054】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置1は、ナットドラム20とナット載置部702との間に延在しナットドラム貫通穴207を通過したナット80をナット載置部702に移動させるナットレール50と、樹脂枠ドラム30と樹脂枠載置部733との間に延在し樹脂枠ドラム貫通穴307を通過した樹脂枠82を樹脂枠載置部733に移動させる樹脂枠レール56と、を備えることで、ナット載置部回転軸700の軸周りに周回するナット載置部702に載置されたナット80と樹脂枠載置部回転軸730の軸周りに周回する樹脂枠載置部733に載置した樹脂枠82とを組み合わせるために適切に向かい合わせることが可能となる。
【0055】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置1は、樹脂枠82は、ナット80と組み合わせた際に、ナット80の上面805又は下面806を支持する爪825を備え、樹脂枠ドラム30の内部に配置され樹脂枠ドラム貫通穴307に接続し樹脂枠の爪825を引っかけ樹脂枠ドラム30を回転させた際に爪825がひっかかった樹脂枠82を樹脂枠ドラム貫通穴307に導くバー37を備えることで、樹脂枠載置部733に載置する樹脂枠82の向きを揃えることが可能となる。
【0056】
本発明に係るナットセット組み合わせ装置1は上記実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、添付図面に図示されているナットセット組み合わせ装置1の各構成の形状等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0057】
89:アルミフレーム 890:溝 891:突設部
80:ナット 802:雌ねじ 805:ナットの上面 806:ナットの下面 807:ナットの側面
82:樹脂枠 823:樹脂枠の側面 825:爪 85:ナットセット
1:ナットセット組み合わせ装置 10:ベース 11:コラム
2:ナット供給手段 20:ナットドラム 203:外壁 207:ナットドラム貫通穴 22:ナットドラム回転機構 220:回転軸 222:モータ
3:樹脂枠供給手段 30:樹脂枠ドラム 303:外壁 307:樹脂枠ドラム貫通穴 32:樹脂枠ドラム回転機構 322:回転軸 323:モータ
37:バー
7:組み合わせ手段 70:ナット載置部回転機構 700:ナット載置部回転軸 701:ナット載置部周回台 7011:ナット載置部周回台の外周面 702:ナット載置部
73:樹脂枠載置部回転機構 730:樹脂枠載置部回転軸 731:樹脂枠載置部周回台 7311:樹脂枠載置部周回台の外周面 733:樹脂枠載置部
77:モータ 773:モータギア 771:第一ギア 772:第2ギア 774:従動ギア
50:ナットレール 56:樹脂枠レール 560:上部側レール 562:下部側レール
19:ナットセット収容箱
図1
図2
図3
図4