(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-14
(45)【発行日】2024-02-22
(54)【発明の名称】容器、および、その製造方法
(51)【国際特許分類】
A45D 40/00 20060101AFI20240215BHJP
A47G 19/00 20060101ALI20240215BHJP
B65D 23/00 20060101ALI20240215BHJP
B65D 51/24 20060101ALI20240215BHJP
【FI】
A45D40/00 Z
A45D40/00 N
A47G19/00 A
A47G19/00 G
B65D23/00 T
B65D51/24 200
(21)【出願番号】P 2020006399
(22)【出願日】2020-01-17
【審査請求日】2022-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000224101
【氏名又は名称】藤森工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124419
【氏名又は名称】井上 敬也
(74)【代理人】
【識別番号】100162293
【氏名又は名称】長谷 久生
(74)【代理人】
【識別番号】100126170
【氏名又は名称】水野 義之
(72)【発明者】
【氏名】平田 陽
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 真一郎
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3059554(JP,U)
【文献】特開2004-331162(JP,A)
【文献】実開昭57-140361(JP,U)
【文献】特開2004-099115(JP,A)
【文献】特開2002-283391(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 40/00
A45D 19/00
A45D 34/00
A47G 19/00
B65D 23/00
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部を開口した内容物を収納可能な
本体容器と、その
本体容器の開口部分に装着される蓋部材とからなる容器であって、
前記蓋部材が、筒状の周面形成体と、前記
本体容器の開口部分を覆うように
本体容器と螺合可能な中栓体とを有するものであり、
前記周面形成体が、
表面をアセチル化処理した植物由来材の粒子を含有したポリオレフィンを主成分とする合成樹脂によって形成されていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記周面形成体が、中空な円柱状あるいは中空な角柱状であることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記中栓体の上部に、平板状の上面形成体が取り付けられていることを特徴とする請求項1、または2に記載の容器。
【請求項4】
前記本体容器が、中空な円柱状あるいは中空な角柱状の収容部から、その収容部より小径で中空な円柱状あるいは中空な円柱状の筒状部を突出させたものであるとともに、
前記収容部の外周を覆うように、中空な円柱状あるいは中空な角柱状の被覆体が取り付けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の容器。
【請求項5】
前記蓋部材の外面に加飾部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
前記周面形成体の外面に、筋状の装飾が施されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の容器。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の容器を製造するための製造方法であって、
溶融押し出し成形された長尺な筒状体を所定の長さで裁断することによって前記周面形成体を形成する押出裁断工程と、
形成された各周面形成体の内部に中栓体を組み込む組込工程とを有するものであることを特徴とする容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品、薬剤、食品等を収容するための容器、および、その製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧品、薬剤、食品等の液状物、半固形物、粉状物、粒状物等の物質を収納するための容器として、特許文献1の如く、内容物を収納可能な本体容器の上部に、キャップ状の蓋部材を螺着可能に設けたものが知られている。また、そのような容器においては、本体容器として、ガラスや透明な合成樹脂等によって形成されたものが使用され、蓋部材として、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアクリル等の各種の合成樹脂を射出成形することによって一体的に形成されたものが使用されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の如き従来の化粧品、薬剤等の容器は、合成樹脂製の蓋部材が燃焼時に多くのCO2を排出させるものであるため、廃棄時における環境負荷が大きい。また、蓋部材が合成樹脂の射出成形によって形成されたものであるため、色彩以外の装飾性に乏しく、美観に優れているとは言い難い。
【0005】
本発明の目的は、上記従来の化粧品、薬剤等の容器が有する問題点を解消し、カーボンニュートラルな性質を有する物質を含有しており廃棄時の環境負荷が小さい上、美観に優れた容器を提供することにある。また、そのような環境負荷が小さい上、美観に優れた容器を効率良く安価に製造することが可能な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の内、請求項1に記載された発明は、上部を開口した内容物を収納可能な本体容器と、その本体容器の開口部分に装着される蓋部材とからなる容器であって、前記蓋部材が、筒状の周面形成体と、前記本体容器の開口部分を覆うように本体容器と螺合可能な中栓体とを有するものであり、前記周面形成体が、表面をアセチル化処理した植物由来材の粒子を含有したポリオレフィンを主成分とする合成樹脂によって形成されていることを特徴とするものである。なお、植物由来材とは、各種の木質材、竹、竹炭、食品残渣からなるセルロース、あるいはそれらの混合物のことである。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記周面形成体が、中空な円柱状あるいは中空な角柱状であることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記中栓体の上部に、平板状の上面形成体が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項1~3のいずれかに記載された発明において、前記本体容器が、中空な円柱状あるいは中空な角柱状の収容部から、その収容部より小径で中空な円柱状あるいは中空な円柱状の筒状部を突出させたものであるとともに、前記収容部の外周を覆うように、中空な円柱状あるいは中空な角柱状の被覆体が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5に記載された発明は、請求項1~4のいずれかに記載された発明において、前記蓋部材の外面に加飾部材が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項6に記載された発明は、請求項1~5のいずれかに記載された発明において、前記周面形成体の外面に、筋状の装飾が施されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項7に記載された発明は、請求項1~6のいずれかに記載の容器を製造するための製造方法であって、溶融押し出し成形された長尺な筒状体を所定の長さで裁断することによって前記周面形成体を形成する押出裁断工程と、形成された各周面形成体の内部に中栓体を組み込む組込工程とを有するものであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る容器は、蓋部材の周面形成体が筒状であるので、外周面(正面、背面、左右の側面等)に印刷や一体的な装飾を施し易く製造が容易である。また、蓋部材の周面形成体が植物由来材を含むため、質感(木質感等)があり、美観に優れている。さらに、請求項1に係る容器は、蓋部材の周面形成体がカーボンニュートラルな植物由来材の粒子を含有しているので、(廃棄時の)環境負荷が小さい。加えて、請求項1に係る容器は、本体容器の開口部分と接触する蓋部材の中栓体が周面形成体と別個に形成されているため、植物由来材の粒子を含有していない合成樹脂等で中栓体を形成することによって耐食性に優れたものとすることが可能である。
【0014】
請求項2に係る容器は、周面形成体が中空な円柱状あるいは中空な角柱状であるため、O字状やロ字状のダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって周面形成体を簡単に形成することができるので、製造がきわめて容易である。
【0015】
請求項3に係る容器は、中栓体の上部に平板状の上面形成体が取り付けられているため、上面形成体の形成材料を周面形成体のものと合わせる等の方法によって、蓋部材の装飾性に一体感を持たせることができるので、きわめて美観に優れている。
【0016】
請求項4に係る容器は、本体容器の収容部の外周を覆うように筒状の被覆体が取り付けられているため、被覆体の形成材料を周面形成体のものと合わせる等の方法によって、蓋部材の装飾性に一体感を持たせることができるので、きわめて美観に優れている。
【0017】
請求項5に係る容器は、蓋部材の外面に加飾部材が取り付けられているため、加飾部材の色彩や模様を、周面形成体、上面形成体等の色彩や模様と異ならせることによって、より高い装飾効果を発現させることが可能である。また、加飾部材の色彩を金属色等にすることによって、高級感を醸出させることが可能となる。
【0018】
請求項6に係る容器は、周面形成体の外面に筋状の装飾が施されているため、安価な構成により木質材に近い外観を醸し出すことが可能である。
【0019】
請求項7に係る容器の製造方法によれば、美観に優れており、かつ、(廃棄時の)環境負荷が小さな容器を、きわめて容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第一実施形態の容器、およびその形成過程を示す説明図である(aは容器の斜視図であり、bは容器の鉛直断面図であり、cは周面形成体を形成する様子を示す斜視図である)。
【
図2】第二実施形態の容器を示す説明図である(aは容器の斜視図であり、bは容器の鉛直断面図である)。
【
図3】第三実施形態の容器、およびその形成過程を示す説明図である(aは容器の斜視図であり、bは容器の平面図であり、cは容器の鉛直断面図であり、dは周面形成体を形成する様子を示す斜視図である)。
【
図4】第四実施形態の容器、およびその形成過程を示す説明図である(aは容器の斜視図であり、bは容器の平面図であり、cは容器の鉛直断面図であり、dは周面形成体を形成する様子を示す斜視図である)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係る容器は、上部を開口した内容物を収納可能な本体容器と、その本体容器の開口部分に装着される蓋部材とからなる容器であって、蓋部材が、筒状の周面形成体と、本体容器の開口部分を覆うように本体容器と螺合可能な中栓体とを有するものであり、周面形成体が、植物由来材の粒子を含有した合成樹脂によって形成されていることを特徴としている。すなわち、本発明に係る容器は、蓋部材を構成する周面形成体が合成樹脂製のものであることが必要である。
【0022】
蓋部材の周面形成体(周面形成体、中栓体等)を形成するための合成樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィン等を用いることができるが、それら合成樹脂の中でも、ポリオレフィンを主成分とするポリオレフィン系樹脂(すなわち、ポリオレフィンの比率が概ね80質量%以上である樹脂)を用いると、容器の製造が容易なものとなるので好ましい。また、そのようなポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)等の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを、単独で、あるいは、それらの内の2種以上を混合して用いることができる。加えて、ポリオレフィンとして、LLDPEを用いると、合成樹脂と植物由来材の粒子との馴染み(親和性)が良好なものとなり、周面形成体の内部にボイドやクラックがきわめて形成されにくくなるので好ましい。
【0023】
また、本発明に係る容器は、蓋部材の一部を構成する周面形成体が、植物由来材の粒子を含有した合成樹脂によって形成されていることを特徴としている。そのように、蓋部材の周面形成体を植物由来材の粒子を含有した合成樹脂製のものとすることによって、外観の良好な容器を形成することが可能となる上、容器を廃棄する際の環境負荷を小さくすることが可能となる。
【0024】
蓋部材の周面形成体の合成樹脂原料中に充填する植物由来材の粒子としては、木質材、竹、竹炭、食品残渣からなるセルロース、あるいはそれらの混合物を粒子状に粉砕したものを好適に用いることができる。また、植物由来材として木質材を利用する場合には、スギ、ヒノキ、パイン(松)、スプルース等の針葉樹や、ローズウッド、カリン、チーク、マホガニー、ウォールナット、ナラ(オーク)、ブナ、タモ、キリ、サクラ、ラワン、カバ等の広葉樹、あるいはそれらを混合したものを好適に用いることができる。そのような植物由来材の粒子の中でも、スギを粒子状に粉砕したものを用いると、合成樹脂中での植物由来材の粒子の分散性がきわめて良好なものとなり、均一に分散しやすくなるので好ましい。
【0025】
加えて、上述した植物由来材の粒子の大きさは、特に限定されないが、粒子径(粒子の最大径の平均値)が10~500μmであると、合成樹脂と混ざりやすくなり、周面形成体を成形した際に、斑のない均一な物性を有するものが得られるので好ましく、粒子径が20~100μmであるとより好ましく、粒子径が40~60μmであると特に好ましい。なお、粒子の最大径は、数平均径として、顕微鏡の画像解析により得ることができ、粒子100点の直径(粒子が円形でない場合には粒子径の長さが最も長くなる径)の平均値を採用することができる。また、植物由来材の粒子として、表面をアセチル化処理(アセチレンによる処理等)した粒子を用いると、合成樹脂中での分散性が一段と良好なものとなるので好ましい。さらに、植物由来材の粒子として針状のものを用いると、周面形成体の強度が良好なものとなるので特に好ましい。
【0026】
また、本発明において植物由来材の粒子は、合成樹脂に対して、1~70質量%の割合で添加すると好ましい。植物由来材の粒子の添加量が1質量%未満であると、周面形成体(蓋部材)を廃棄する際の環境負荷が大きくなるので好ましくない。反対に、植物由来材の粒子の添加量が70質量%を上回ると、合成樹脂と混ざりにくくなって周面形成体を成形しにくくなる上、合成樹脂本来の特性が発現されにくくなるので好ましくない。植物由来材の粒子の添加量は、樹脂の強度の観点から、好ましくは5~50%であり、さらに好ましくは10~30%である。
【0027】
さらに、植物含有樹脂中には、植物由来材の粒子とともに、相溶化剤を添加することも可能である。かかる相溶化剤としては、ワックス成分、界面活性剤、酸変性樹脂組成物、脂肪族エステル化合物、多価アルコールエステル、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、ステアリン酸、ポリアルキレングリコール等を好適に用いることができる。加えて、それらの相溶化剤の中でも、酸変性樹脂組成物を用いるのがより好ましく、酸変性ポリオレフィン(マレイン酸変性ポリエチレンやマレイン酸変性ポリプロピレン等)を用いるのが特に好ましい。そのように相溶化剤を添加することによって、植物含有樹脂中での植物由来材の粒子の分散性が一段と良好なものとなる。さらに、相溶化剤を添加する際には、相溶化剤の添加量を、0.1~30重量%に調整すると、合成樹脂と植物由来材の粒子との親和性が良好なものとなり、周面形成体の内部にボイドやクラックが形成されにくくなるので好ましい。加えて、植物含有樹脂中には、防カビ剤を添加することも可能であり、添加することが好ましい。
【0028】
また、本発明に係る容器においては、蓋部材の中栓体は、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィン等の各種の合成樹脂や金属等によって形成することができ、周面形成体と別の合成樹脂によって形成することも可能であるし、周面形成体と同一の合成樹脂によって形成することも可能である。なお、中栓体は、本体容器の開口部分と接触するものであるので、植物由来材の粒子を含有していない合成樹脂等で形成されたものとすることによって、容器(蓋部材)の耐食性を向上させることが可能になる。
【0029】
また、本発明に係る容器の蓋部材は、上記の如く、周面形成体と中栓体とを有していることが必要であるが、それらの部品の他に、中栓体の上部に取り付ける平板状の上面形成体等を有するものでも良い。そのように、蓋部材の部品に、上面形成体を含めた場合には、当該上面形成体を植物由来材の粒子を充填した合成樹脂で形成することによって、周面形成体と一体になって統一されたデザインを蓋部材に容易に施すことができる。
【0030】
また、本発明に係る容器の蓋部材には、合成樹脂や金属等で形成された加飾部材を取り付けることも可能である。そのように、周面形成体、中栓体や上面形成体等と別個に加飾部材を蓋部材に設けることによって、蓋部材や容器全体の装飾性を飛躍的に向上させることが可能になる。なお、加飾部材を合成樹脂によって形成する場合には、加飾部材の表面に金属色の塗装を施したり、金属蒸着を施したりすることによって、加飾部材を金属のように見せかけることも可能である。
【0031】
一方、本発明に係る容器の本体容器は、合成樹脂製のものでも良いし、エラストマー、金属、ガラスや各種の複合材料製のものでも良い。また、本体容器を合成樹脂によって形成する場合には、当該合成樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィン等の各種のものを目的に合わせて利用することができる。加えて、本体容器を合成樹脂によって形成する場合には、収容された内容物の状態を確認できるように、合成樹脂を透明なものとすることも可能である。
【実施例】
【0032】
以下、本発明に係る容器について、実施例によって詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
【0033】
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態の容器を示したものであり、容器1は、内容物を収納するための本体容器2と、その本体容器2の上端の開口部Oを閉栓するための蓋部材3とによって構成されており、直径(外径)×高さ=60mm×60mmの大きさを有している。
【0034】
本体容器2は、透明な合成樹脂(アクリル樹脂)によって形成されている。そして、扁平で中空な円柱状に形成された収容部2aの上側に、収容部2aより小径の円筒状の螺合部2bが連設された状態になっている。さらに、その螺合部2bの外周には、蓋部材3と螺合させるためのネジ山(スクリュー)2cが設けられている。
【0035】
一方、蓋部材3は、容器1の周面を形成するための円筒状の周面形成体4、円形の板状の上面形成体5、本体容器2の螺合部2bと螺合させるための中栓体6とによって形成されている。中栓体6は、直鎖状低密度ポリエチレン(植物由来材を含有していないもの)によって形成されており、本体容器2の螺合部2bより一回り大径の扁平な円筒体6aの上側に天板6bを連設したキャップ状になっている。そして、円筒体6aの内周には、本体容器2の螺合部2bと螺合させるためのネジ山(スクリュー)6cが設けられている。さらに、天板6bの下面には、容器1の密封性を向上させるための突起体6dが円形に設けられている。
【0036】
また、周面形成体4は、下記の組成を有する植物由来材含有樹脂組成物Aによって、内径が中栓体6の外径(=本体容器2の収容部2aの外径)と略同一な円筒状に形成されている。さらに、周面形成体4の表面には、長手方向に沿って多数の(横幅10mm当たり30本)微細な筋状の凹部(深さ=0.1~0.5mm)・・が形成されており、それらの筋状の凹部によって木質調の装飾が施された状態になっている。一方、上面形成体5は、周面形成体4と同様な植物含有樹脂混合物Aによって、周面形成体4の内径と略同一な直径を有する円板状に形成されている。
[植物含有樹脂混合物Aの組成]
・直鎖状低密度ポリエチレン 77.5重量部
・木質材(スギを乾燥させたもの)を粉砕してなる粒子(粒子の最大径=250μm) 20質量部
・マレイン酸変性ポリプロピレン(相溶加剤) 2.5重量部
【0037】
上記した周面形成体4を成形する際には、O字状の吐出孔を有するダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法を利用することができる。そして、上記した植物由来材含有樹脂組成物Aを押出機に投入し、150~200℃の成形温度で溶融混練した後、溶融させた植物由来材含有樹脂組成物Aをダイから押し出す。そして、
図1(c)の如く、ダイから溶融押出しされた円筒状で長尺な成形品Fを、押出し直後に、ダイの後方に設置された水冷(水温=約20℃)用の冷却水槽を通過させて急冷することによって固化させる。しかる後、その固化した長尺な成形品を、所定の長さ(30mm)毎にカッターで裁断することによって、筒状(円筒状)の周面形成体4,4・・を得ることができる。
【0038】
蓋部材3は、上記の如く得られた周面形成体4を、中栓体6の外周を覆うように固着(接着)させ、中栓体6の上面を覆うように上面形成体5を固着(接着)させ、かつ、その上面形成体5を周面形成体4の上端際の内部に嵌め込んだ状態になっている。そして、容器1においては、上記の如く組み付けられた蓋部材3が、本体容器2の上端の開口部Oを覆うように螺合された状態になっている。
【0039】
<第一実施形態の容器の効果>
容器1は、上記の如く、蓋部材3が筒状の周面形成体4と、本体容器2の開口部分Oを覆うように本体容器2と螺合可能な中栓体6とを有するものであるため、外周面(正面、背面、左右の側面等)に印刷や一体的な装飾を施し易く製造が容易である。また、容器1は、周面形成体4が所定量の植物由来材を含んでいるため、実用上問題ない十分な強度を発現するにもかかわらず、質感(木質感等)があり、美観に優れている上、(廃棄時の)環境負荷が小さい。加えて、容器1は、本体容器2の開口部分Oと接触する中栓体6が、周面形成体4と別個に、植物由来材の粒子を含有していない樹脂で形成されているので耐食性に優れている。
【0040】
また、容器1は、周面形成体4が中空な円柱状であるため、O字状ダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって簡単に形成することができるので、製造がきわめて容易である。さらに、容器1は、中栓体6の上部に、平板状の上面形成体5が取り付けられており、当該上面形成体5の形成材料が周面形成体4のものと同一であるので、蓋部材3の装飾が一体感を有しており、きわめて美観に優れている。加えて、容器1は、周面形成体4の外面に、筋状の装飾が施されており、安価な構成によって木質材の表層に近い外観が醸し出されている。
【0041】
[第二実施形態]
図2は、第二実施形態の容器を示したものであり、容器11は、内容物を収納するための本体容器12と、その本体容器12の上端の開口部Oを閉栓するための蓋部材13と、本体容器12の外周を装飾するための被覆体17a,17bとによって構成されており、直径(外径)×高さ=60mm×60mmの大きさを有している。
【0042】
本体容器12は、第一実施形態の本体容器2と同様な透明な合成樹脂によって形成されており、第一実施形態の本体容器2と同様に、扁平で中空な円柱状の収容部12aの上側に、収容部2aより小径の円筒状の螺合部12bが連設されているが、収容部2aの外径、高さ、および螺合部12bの高さが、第一実施形態の本体容器2と異なっている。すなわち、収容部12aは、外径が第一実施形態の本体容器2より小さくなっているとともに、高さが第一実施形態の本体容器2より低くなっている。加えて、螺合部12bの高さが、第一実施形態の本体容器2より高くなっている。
【0043】
一方、蓋部材13は、周面を形成するための円筒状の周面形成体14、および、本体容器12の螺合部12bと螺合させるための中栓体16とによって形成されている。中栓体16は、第一実施形態の中栓体6と同様に、直鎖状低密度ポリエチレンによって形成されており、本体容器12の螺合部12bより一回り大径の扁平な円筒体16aの上側に天板16bを連設したキャップ状になっているが、円筒体16aの高さが、本体容器12の螺合部12bの高さと合致するように第一実施形態の円筒体6aより低くなっている。そして、円筒体16aにも、第一実施形態の円筒体6aと同様に、ネジ山16cおよび突起体16dが設けられている。
【0044】
また、周面形成体14は、第一実施形態の周面形成体4と同様に、植物由来材含有樹脂組成物Aによって、内径が中栓体16の外径と略同一な円筒状に形成されているが、高さが、中栓体16の高さと合致するように第一実施形態の周面形成体4より低くなっている。そして、蓋部材13は、中栓体16の外周を覆うように周面形成体14を固着(接着)させた状態になっている。
【0045】
また、被覆体17a,17bは、周面形成体14と同様に、植物由来材含有樹脂組成物Aによって、内径が本体容器12の収納部12bの外径と略同一な円筒状に形成されており、本体容器12の収納部12bの1/2の高さになっている。さらに、それらの被覆体17a,17bの表面にも、周面形成体14と同様に、長手方向に沿って多数の微細な筋状の凹部が形成されており、それらの筋状の凹部によって木質調の装飾が施された状態になっている。
【0046】
それらの被覆体17a,bは、本体容器12の収納部12aの外周を覆うように固着(接着)されている。そして、容器11においては、蓋部材13が、本体容器2の上端の開口部Oを覆うように螺合されており、蓋部材13の周面形成体14および被覆体17a,17bが面一になって(同一面を形成して)、統一的な木目調の外観を呈した状態になっている。
【0047】
<第二実施形態の容器の効果>
容器11は、上記の如く、蓋部材13が筒状の周面形成体14と、本体容器12の開口部分Oを覆うように本体容器12と螺合可能な中栓体16とを有するものであるため、外周面に印刷や一体的な装飾を施し易く製造が容易である。また、容器11は、周面形成体14が所定量の植物由来材を含んでいるため、実用上問題ない十分な強度を発現するにもかかわらず、質感があり美観に優れている上、(廃棄時の)環境負荷が小さい。加えて、容器11は、本体容器12の開口部分Oと接触する中栓体16が、周面形成体14と別個に、植物由来材の粒子を含有していない樹脂で形成されているので耐食性に優れている。
【0048】
また、容器11は、周面形成体14が中空な円柱状であるため、O字状のダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって簡単に形成することができるので、製造がきわめて容易である。さらに、容器11は、本体容器12の収容部12aの外周を覆うように、中空な円柱状の被覆体17a,17bが取り付けられているとともに、被覆体17a,17bの形成材料が周面形成体14のものと同一であるので、蓋部材13の装飾が一体感を有しているため、きわめて美観に優れている。また、容器11は、周面形成体14の外面に、筋状の装飾が施されており、安価な構成によって木質材の表層に近い外観が醸し出されている。
【0049】
[第三実施形態]
図3は、第三実施形態の容器を示したものであり、容器21は、内容物を収納するための本体容器22と、その本体容器22の上端の開口部Oを閉栓するための蓋部材23とによって構成されており、左右幅×前後幅×高さ=60mm×60mm×60mmの大きさを有している。
【0050】
本体容器22は、第一実施形態の本体容器2と同様な透明な合成樹脂によって形成されており、第一実施形態の本体容器2と同様に、中空な収容部22aの上側に、円筒状の螺合部22bが連設されているが、収容部22aの形状が、第一実施形態の本体容器2と異なっている。すなわち、本体容器22の収容部22aは、扁平で中空の四角柱状(各側面が外向きに膨出するように湾曲した四角柱状)に形成されている。なお、螺合部22bの形状は、第一実施形態の本体容器2の螺郷部2bの形状と同様である。
【0051】
一方、蓋部材23は、周面を形成するための円筒状の周面形成体24、円形の板状の上面形成体25、および、本体容器22の螺合部22bと螺合させるための中栓体26によって形成されている。中栓体26は、第一実施形態の中栓体6と同様に、直鎖状低密度ポリエチレンによって形成されており、本体容器22の螺合部22bより一回り大径の扁平な円筒体26aの上側に天板26bを連設したキャップ状になっている。そして、円筒体26aにも、第一実施形態の円筒体6aと同様に、ネジ山26cおよび突起体26dが設けられている。
【0052】
また、周面形成体24は、下記の組成を有する植物由来材含有樹脂組成物Bによって、本体容器22の収容部22aと水平断面の輪郭を同じくするように、扁平で一定の厚みを有する中空な四角柱状(各側面が外向きに膨出するように湾曲した四角柱状)に形成されている。なお、かかる周面形成体24は、ロ字状の吐出孔を有するダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって形成することができる。
[植物由来材含有樹脂組成物Bの組成]
・直鎖状低密度ポリエチレン 67.5重量部
・木質材(スギを乾燥させたもの)を粉砕してなる粒子 30質量部
・マレイン酸変性ポリプロピレン(相溶加剤) 2.5重量部
【0053】
一方、上面形成体24は、周面形成体24と同様な植物由来材含有樹脂組成物Bによって、周面形成体24の水平断面における内部形状と略同一な略矩形状(各辺が外向きに膨出するように湾曲した矩形状)に形成されている。
【0054】
そして、蓋部材23は、中栓体26の外周を覆うように周面形成体24を固着(接着)させ(周面形成体24の内壁における中栓体26との接点を固着させ)、中栓体26の上面を覆うように上面形成体25を固着(接着)させ、かつ、その上面形成体2を周面形成体24の上端際の内部に嵌め込んだ状態になっている。そして、容器21においては、上記の如く組み付けられた蓋部材23が、本体容器22の上端の開口部Oを覆うように螺合された状態になっている。
【0055】
<第三実施形態の容器の効果>
容器21は、上記の如く、蓋部材23が筒状の周面形成体24と、本体容器22の開口部分Oを覆うように本体容器22と螺合可能な中栓体26とを有するものであるため、外周面に印刷や一体的な装飾を施し易く製造が容易である。また、容器21は、周面形成体24が所定量の植物由来材を含んでいるため、実用上問題ない十分な強度を発現するにもかかわらず、質感があり美観に優れている上、(廃棄時の)環境負荷が小さい。加えて、容器21は、本体容器22の開口部分Oと接触する中栓体26が、周面形成体24と別個に、植物由来材の粒子を含有していない樹脂で形成されているので耐食性に優れている。
【0056】
また、容器21は、周面形成体24が中空な角柱状であるため、ロ字状のダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって簡単に形成することができるので、製造がきわめて容易である。さらに、容器21は、中栓体26の上部に、平板状の上面形成体25が取り付けられており、その上面形成体25の形成材料が周面形成体24のものと同一であるので、蓋部材23の装飾が一体感を有しており、きわめて美観に優れている。加えて、容器21は、周面形成体24の外面に、筋状の装飾が施されており、安価な構成によって木質材の表層に近い外観が醸し出されている。
【0057】
[第四実施形態]
図4は、第四実施形態の容器を示したものであり、容器31は、内容物を収納するための本体容器32と、その本体容器32の上端の開口部Oを閉栓するための蓋部材33とによって構成されており、直径(外径)×高さ=60mm×60mmの大きさを有している。
【0058】
本体容器32は、第一実施形態の本体容器2と同様な透明な合成樹脂によって形成されており、第一実施形態の本体容器2と同様に、扁平で中空な円柱状の収容部32aの上側に、収容部32aより小径の円筒状の螺合部32bが連設されているが、螺合部32bの外径が、第一実施形態の本体容器2よりも小さくなっている。
【0059】
一方、蓋部材33は、周面を形成するための円筒状の周面形成体34、本体容器32の螺合部32bと螺合させるための中栓体36、および、装飾体38によって形成されている。装飾体38は、直鎖状低密度ポリエチレン(植物由来材を含有してないもの)によって、棒状体(高さ方向に扁平な四角柱状体)の左右を鉛直下向きに屈曲させたコ字状に形成されている。そして、表面が金属色(金色)に塗装されている。
【0060】
また、周面形成体34は、下記の組成を有する植物由来材含有樹脂組成物Cによって、第一実施形態の周面形成体4と同様に、内径が中栓体36の外径よりもわずかに大きな円筒状に形成されている。さらに、周面形成体34の周面には、装飾体38を嵌合させるための嵌合溝39が、軸心に沿って対峙するように設けられている。なお、かかる周面形成体34は、O字状(左右にコ字状の凹みを設けたO字状)の吐出孔を有するダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって形成することができる。
[植物由来材含有樹脂組成物Cの組成]
・直鎖状低密度ポリエチレン 57.5重量部
・木質材(スギを乾燥させたもの)を粉砕してなる粒子 40質量部
・マレイン酸変性ポリプロピレン(相溶加剤) 2.5重量部
【0061】
一方、中栓体36は、第一実施形態の中栓体6と同様に、直鎖状低密度ポリエチレンによって形成されており、本体容器32の螺合部32bより一回り大径の扁平な円筒体36aの上側に天板36bを連設したキャップ状になっている。そして、円筒体36aにも、第一実施形態の円筒体6aと同様に、ネジ山36cおよび突起体36dが設けられている。さらに、中栓体36には、第一実施形態の中栓体6と異なり、周面形成体34の嵌合溝39,39を嵌め込むための嵌込溝40,40が、軸心に沿って左右に対峙するように設けられている。
【0062】
また、上面形成体35は、上記した植物由来材含有樹脂組成物Cによって、周面形成体34の外径と略同一の直径を有する円板状に形成されている。そして、上面の中央には、装飾体38を嵌合させるための嵌合溝(図示せず)が形成されており、その嵌合溝の左右の端縁際には、装飾体38の左右の屈曲部分を嵌め込むための切り欠き(図示せず)が設けられている。
【0063】
そして、蓋部材33は、中栓体36の嵌込部40,40に周面形成体34の嵌合部39,39を嵌合させるようにして、中栓体36の外周を覆うように周面形成体34を固着(接着)させ、中栓体36の上面を覆うように上面形成体35を中栓体36および周面形成体34に固着(接着)させ、かつ、装飾体38の水平部分を上面形成体35の上面の嵌合溝(図示せず)に嵌め込み、装飾体38の左右の鉛直部分を上面形成体35の切り欠き(図示せず)および周面形成体34の嵌合溝39に嵌合させた状態になっている。そして、容器31においては、上記の如く組み付けられた蓋部材33が、本体容器32の上端の開口部Oを覆うように螺合されている。さらに、蓋部材33においては、装飾体38が上面形成体35および周面形成体34の周面と面一になっている(同一面を形成した状態になっている)。
【0064】
<第四実施形態の容器の効果>
容器31は、上記の如く、蓋部材33が筒状の周面形成体34と、本体容器32の開口部分Oを覆うように本体容器32と螺合可能な中栓体36とを有するものであるため、外周面に印刷や一体的な装飾を施し易く製造が容易である。また、容器31は、周面形成体34が所定量の植物由来材を含んでいるため、実用上問題ない十分な強度を発現するにもかかわらず、質感があり美観に優れている上、(廃棄時の)環境負荷が小さい。加えて、容器31は、本体容器32の開口部分Oと接触する中栓体36が、周面形成体34と別個に、植物由来材の粒子を含有していない樹脂で形成されているので耐食性に優れている。
【0065】
また、容器31は、周面形成体34が、中空な円柱状であるため、O字状のダイを備えた溶融押出装置を用いた押出成形法によって簡単に形成することができるので、製造がきわめて容易である。さらに、容器31は、中栓体36の上部に、平板状の上面形成体35が取り付けられており、その上面形成体35)の形成材料が周面形成体34のものと同一であるので、蓋部材33の装飾が一体感を有しており、きわめて美観に優れている。また、容器31は、蓋部材33の外面に加飾部材38が取り付けられており、当該加飾部材38の色彩が周面形成体34、上面形成体35等の色彩と異なっているため、きわめて高い装飾性を有している。加えて、加飾部材38の色彩が金属色であるため、高級感が醸し出されている。加えて、容器31は、周面形成体34の外面に、筋状の装飾が施されており、安価な構成によって木質材の表層に近い外観が醸し出されている。
【0066】
<容器の変更例>
本発明に係る容器は、上記した実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、本体容器、蓋部材(周面形成体、上面形成体、中栓体、被覆部材、装飾部材)の材質、形状、構造、大きさ等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
【0067】
たとえば、本発明に係る容器は、上記実施形態の如く、本体容器が合成樹脂によって形成されているものに限定されず、本体容器がガラスによって形成されたもの等に変更することも可能である。また、本発明に係る容器は、上記実施形態の如く、中栓体が周面形成体や上面形成体と別個に形成されているものに限定されず、中栓体が周面形成体や上面形成体と一緒に形成されているもの等に変更することも可能である。さらに、本発明に係る容器は、上記実施形態の如く、中栓体が合成樹脂によって形成されているものに限定されず、中栓体が金属によって形成されているもの等に変更することも可能である。加えて、本発明に係る容器は、上記実施形態の如く、周面形成体と中栓体(あるいは上面形成体)とが接着されているものに限定されず、周面形成体内に中栓体(あるいは上面形成体)が隙間なく嵌め込まれているだけであるもの等に変更することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明に係る容器は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、化粧品や薬品をはじめとする各種の液状物、半固形物、粉状物、粒状物を収納するための容器として好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0069】
1,11,21,31・・容器
2,12,22,32・・本体容器
2a,12a,22a,32a・・収容部
2b,12b,22b,32b・・螺合部
3,13,23,33・・蓋部材
4,14,24,34・・周面形成体
5,25,35・・上面形成体
6,16,26,36・・中栓体
17a,17b・・被覆体
38・・装飾体