(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】エッジリングリフトを用いた動的シース制御
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20240221BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240221BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240221BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/302 101G
H01L21/68 R
C23C16/458
(21)【出願番号】P 2021530834
(86)(22)【出願日】2019-11-14
(86)【国際出願番号】 US2019061458
(87)【国際公開番号】W WO2020112372
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-14
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイスター・ジェイコブ・リー
(72)【発明者】
【氏名】ブランク・リチャード・エム.
(72)【発明者】
【氏名】ベイリー・カーチス・ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ジャニッキ・マイケル・ジェイ.
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-318630(JP,A)
【文献】特表2016-510946(JP,A)
【文献】特開2008-166706(JP,A)
【文献】特開2019-192734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
H01L 21/3065
H01L 21/683
C23C 16/458
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトによって支持されているペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
アジャスタプレートと、
前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されている前記アジャスタプレートまで延伸し、前記中心シャフトを囲むスリーブと、
前記ペデスタルの外周近傍位置で前記アジャスタプレートにそれぞれ接続されている複数のリングアジャスタピンであって、前記アジャスタプレートから垂直上向きに配向され、前記リングの縁部下面と接触するよう構成されている複数のリングアジャスタピンとを含み、
前記アジャスタフランジは、前記アジャスタフランジの対応位置を上下させるように構成されているコントローラによって制御される少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合され、前記アジャスタフランジ、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータおよび前記コントローラは相まって、前記基板または前記リングを通るRF流路の相対
静電容量を変調するために、
前記リングアジャスタピンを垂直に移動させ、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さまたは傾きを規定するように配置されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のペデスタルアセンブリであって、前記円筒部分は、前記中心シャフトに隣接している、ペデスタルアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から垂直に延伸し、上面直径によって規定されている前記上面と、
前記上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記直径の外側まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、キャリアリングを含み、前記キャリアリングは、前記キャリアリングの最大外径まで延伸する複数のタブを備え、前記複数のタブの各タブは、対応するリングアジャスタピンと整列している、ペデスタルアセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、均一な外径を有するフォーカスリングを含む、ペデスタルアセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータは、水平面の周りで互いに等距離に放射状に離間されている接触点と整列して、前記アジャスタフランジに接続されている、ペデスタルアセンブリ。
【請求項8】
請求項7に記載のペデスタルアセンブリであって、
前記アジャスタプレートは、前記接触点に対応する複数のアームを備え、
前記複数のリングアジャスタピンは、前記複数のアームの端部に接続されている、ペデスタルアセンブリ。
【請求項9】
請求項7に記載のペデスタルアセンブリであって、前記アジャスタフランジ上の対応する接触点の垂直移動が、前記スリーブおよび前記アジャスタプレートを通して、対応するアジャスタピンに伝達される、ペデスタルアセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載のペデスタルアセンブリであって、さらに、
前記アジャスタプレート上に配置され、前記ペデスタルに対する前記アジャスタプレートの上向きの垂直移動を制限するよう構成されている複数のハードストップを備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項11】
ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトによって支持されているペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
前記中心シャフトの下側部分の周りに配置され、前記中心シャフト内の真空を維持するよう構成されている下側フランジと、
前記下側フランジに接続されている下側ベローズと、
アジャスタプレートと、
前記下側ベローズに接続され、前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されている前記アジャスタプレートまで延伸し、前記中心シャフトを囲むスリーブと、
前記アジャスタフランジに接続されている上側ベローズと、
前記上側ベローズに接続されている上側フランジと、
前記ペデスタルの外周近傍位置で前記アジャスタプレートにそれぞれ接続されている複数のリングアジャスタピンであって、前記アジャスタプレートから垂直上向きに配向され、前記リングの縁部下面と接触するよう構成されている複数のリングアジャスタピンとを含み
前記アジャスタフランジは、前記アジャスタフランジの対応位置を上下させるように構成されているコントローラによって制御される少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合され、前記アジャスタフランジ、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータおよび前記コントローラは相まって、前記基板または前記リングを通るRF流路の相対
静電容量を変調するために、
前記リングアジャスタピンを垂直に移動させ、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さまたは傾きを規定するように配置されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項12】
請求項11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項13】
請求項11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から垂直に延伸し、上面直径によって規定されている前記上面と、
前記上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記直径の外側まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
【請求項14】
請求項11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、キャリアリングであり、前記キャリアリングは、前記キャリアリングの外径まで延伸する複数のタブを備え、前記複数のタブの各タブは、対応するリングアジャスタピンと整列している、ペデスタルアセンブリ。
【請求項15】
請求項11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、均一な外径を有するフォーカスリングを含む、ペデスタルアセンブリ。
【請求項16】
請求項11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータは、前記アジャスタフランジの接触点と整列して前記アジャスタフランジに接続されており、前記接触点は、水平面の周りで互いに等距離に放射状に離間されている、ペデスタルアセンブリ。
【請求項17】
ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトによって支持されているペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成され、複数のアームにおいて前記ペデスタルの外径の外側まで延伸するリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
アジャスタプレートと、
前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されている前記アジャスタプレートまで延伸し、前記中心シャフトを囲むスリーブであって、前記スリーブは、複数の接触点において前記中心シャフトに対する垂直移動を行うよう構成され、前記複数の接触点は、前記複数のアームと整列している、スリーブと、
前記アジャスタプレートの対応するアーム上の前記ペデスタルの外周近傍位置で前記アジャスタプレートにそれぞれ接続されている複数のリングアジャスタピンとを含み、前記複数のリングアジャスタピンは、前記アジャスタプレートから垂直上向きに配向され、前記ペデスタルの外径の外側に配置され、前記複数のリングアジャスタピンは、前記リングの縁部下面と接触するよう構成され、
前記アジャスタフランジは、前記複数の接触点と整列している少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合され、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータは、前記アジャスタフランジの対応位置を上下させるように構成されているコントローラによって制御され、前記アジャスタフランジ、前記少なくとも3つのアジャスタアクチュエータおよび前記コントローラは相まって、前記基板または前記リングを通るRF流路の相対
静電容量を変調するために、
前記リングアジャスタピンを垂直に移動させ、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さまたは傾きを規定するように配置されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項18】
請求項17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
【請求項19】
請求項17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から垂直に延伸し、上面直径によって規定されている前記上面と、
前記上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記外径まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
【請求項20】
請求項17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングはキャリアリングまたはフォーカスリングを含む、ペデスタルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体基板処理装置ツールに関し、より具体的には、エッジリングリフトのために構成された動的シース制御に関する。
【背景技術】
【0002】
膜均一性の向上が、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)およびプラズマ原子層蒸着(ALD)技術において重要である。PECVDおよびALD処理を実施するチャンバシステムは、様々な原因の不均一性を導入しうる。特に、PECVDおよびALDを実行するマルチステーションモジュールは、周方向不均一性およびエッジドロップ効果に寄与しうる大きい開放型リアクタを特徴とする。不均一性は、シングルステーションモジュールにも存在する。例えば、標準的なペデスタル構成は、プラズマ処理中にウエハのエッジ付近で所望の流れプロファイルおよび/または材料条件を提供しない。ウエハ付近でPECVDハードウェアを用いる現行の構成の結果として、レシピ条件によっては、より低いまたは高いエッジ蒸着プロファイルが生じうる。ダイがますますウエハエッジの近くまで配置されるにつれて、全体の不均一性に対するこの周方向不均一性の数的寄与が大きくなる。損傷および/または不均一な蒸着プロファイルを最小化するための最大限の努力にもかかわらず、従来のPECVDおよびプラズマALDのスキームにはまだ改良が必要である。
【0003】
特に、標準的なペデスタル構成は、プラズマ処理中にウエハのエッジ付近で所望の流れプロファイルおよび/または材料条件を提供しない。ウエハ付近でPECVDハードウェアを用いる現行の構成の結果として、より低いエッジ蒸着プロファイルが生じうる。さらに、均一性は、主にウエハエッジ(流れプロファイルおよび局所的条件に最も敏感な場所である)において、時間と共に低下するため、常に安定したエッジ条件を維持する必要が生じる。
【0004】
さらに、単一のキャリア/フォーカスリングでは、多様な蒸着膜に適合することがない。キャリア/フォーカスリングとウエハとの様々な組み合わせに対して最適なエッジプロファイルを生み出すことができたとしても、プラットフォーム側の他の制約(スロットバルブ、ロードロックなど)により、キャリア/フォーカスリングの交換を自動的に実行することはできない。また、膜タイプに基づいてキャリアを手動で交換することは、製品の稼働時間が確保されない(チャンバ冷却、チャンバ開、交換、チャンバ閉、再適格性確認)ので、実現可能ではない。
【0005】
本明細書で提供されている背景技術の記載は、本開示の背景を概略的に提示するためのものである。ここに名を挙げられている発明者の業績は、この背景技術に記載された範囲において、出願時に従来技術として通常見なされえない記載の態様と共に、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0006】
本開示の実施形態は、このような文脈で生まれたものである。
【発明の概要】
【0007】
本実施形態は、関連技術で見られる1または複数の課題を解決することに関し、具体的には、RF場がウエハの間またはエッジリングを通して経験する相対静電容量を調節するために、PECVD蒸着ペデスタルのエッジリングを上げるおよび/または下げることによってウエハのエッジ付近の蒸着プロファイルを調整することを含む半導体処理を実行することに関する。以下では、本開示の発明の実施形態をいくつか記載する。
【0008】
蒸着チャンバ(例えば、PECVD、ALD、など)は、高周波(RF)源と、ウエハと、RF源に対向する接地された表面とを備えた1または複数のステーションを収容する。エッジリング(例えば、フォーカスリングまたはキャリアリング)が、ステーション内でペデスタル上に配置されているウエハのエッジ付近の蒸着プロファイルを形作るために用いられる。本開示の実施形態では、動的シース制御(DSC)が、ウエハを通る流路およびエッジリングを通る流路においてRF場が経験する相対静電容量を調節するために、蒸着ペデスタル上のエッジ(例えば、フォーカス/キャリア)リングの縁部の持ち上げを提供する。
【0009】
本開示の実施形態は、ウエハ上に膜を蒸着させるための処理チャンバのペデスタルアセンブリを含む。ペデスタルアセンブリは、基板を支持するためのペデスタルを備える。ペデスタルは、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフトを有する。ペデスタルアセンブリは、ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングを備える。ペデスタルアセンブリは、リングアジャスタサブアセンブリを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタフランジに接続され、アジャスタフランジから、ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタプレートに接続され、アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンを備える。複数のリングアジャスタピンの各々は、ペデスタルの直径に隣接して外側にあるアジャスタプレート上の対応する位置にある。複数のリングアジャスタピンは、リングの縁部下面に接触するよう構成されている。アジャスタフランジは、ペデスタルの上面に対するリングの高さおよび傾きを規定するために、少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。
【0010】
本開示の別の実施形態は、ウエハ上に膜を蒸着させるための処理チャンバの別のペデスタルアセンブリを含む。ペデスタルアセンブリは、基板を支持するためのペデスタルを備える。ペデスタルは、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフトを有する。ペデスタルアセンブリは、ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングを備える。ペデスタルアセンブリは、リングアジャスタサブアセンブリを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、中心シャフトの下側部分の周りに配置され、中心シャフト内の真空を維持するよう構成されている下側フランジを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、下側フランジに接続されている下側ベローズを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、下側ベローズに接続され、中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタフランジに接続され、アジャスタフランジから、ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタフランジに接続されている上側ベローズを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、上側ベローズに接続されている上側フランジを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタプレートに接続され、アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンを備える。複数のリングアジャスタピンの各々は、ペデスタルの直径に隣接して外側にあるアジャスタプレート上の対応する位置にある。複数のリングアジャスタピンは、リングの縁部下面に接触するよう構成されている。アジャスタフランジは、ペデスタルの上面に対するリングの高さおよび傾きを規定するために、少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。
【0011】
本開示のさらに別の実施形態は、ウエハ上に膜を蒸着させるための処理チャンバの別のペデスタルアセンブリを含む。ペデスタルアセンブリは、基板を支持するためのペデスタルを備える。ペデスタルは、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフトを有する。ペデスタルアセンブリは、ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成され、複数のアームにおいてペデスタルの外径の外側まで延伸するリングを備える。ペデスタルアセンブリは、リングアジャスタサブアセンブリを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジを備える。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタフランジに接続され、アジャスタフランジから、ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブを備える。スリーブは、複数の接触点において中心シャフトに対する垂直移動を独立的に行うよう構成され、複数の接触点は、複数のアームと整列している。リングアジャスタサブアセンブリは、アジャスタプレートに接続され、アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンを備える。複数のリングアジャスタピンの各々は、ペデスタルの直径に隣接して外側にあるアジャスタプレートの対応するアーム上の対応する位置にある。複数のリングアジャスタピンは、リングの縁部下面に接触するよう構成されている。アジャスタフランジは、ペデスタルの上面に対するリングの高さおよび傾きを規定するために、複数の接触点と整列している少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。
【0012】
本開示の別の実施形態は、ウエハ上に膜を蒸着させるための処理チャンバを含む。処理チャンバは、ウエハを受けるよう構成されているペデスタルを備える。ペデスタルは、ペデスタルの中心軸から中央上面直径まで広がっている中央上面を備える。ペデスタルは、中央上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面を備える。環状表面は、中央上面から一段下がっている。ペデスタルは、ペデスタルの中心軸から、シャフト外面に対応するシャフト直径まで広がる中心シャフトを備える。中心シャフトは、ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成されている。処理チャンバは、エッジリングを備えており、エッジリングは、環状表面に隣接して配置され、エッジリングの複数の半径方向延長部において環状表面の内径から外径の外側まで延伸する。処理チャンバは、シャフト外面に隣接する外側シースを備える。外側シースは、外側シースの複数の接触点において中心シャフトに対する垂直移動を独立的に行うよう構成されている。複数の接触点は、エッジリングの複数の半径方向延長部に対応している。処理チャンバは、外側シースに接続されているファンネル部を備える。処理チャンバは、ファンネル部に接続されているDSC(動的シース制御)リフトピンプレートを備える。DSCリフトピンプレートは、外側シースの複数の接触点に対応する複数のアームを有する。処理チャンバは、複数のアームの端部においてDSCリフトピンプレートに接続されている複数のDSCリフトピンを備える。複数のDSCリフトピンは、エッジリングの複数の半径方向延長部に接触するよう構成されている。外側シースの独立的な垂直移動は、ファンネル部とDSCリフトピンプレートの1または複数のアームとを通して1または複数のDSCリフトピンへ伝達される。
【0013】
これらの利点およびその他の利点は、明細書全体および特許請求の範囲を読めば、当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
実施形態は、添付の図面に関連して行う以下の説明を参照することによって最も良く理解できる。
【0015】
【
図1】ウエハを処理するために(例えば、ウエハ上に膜を形成するために)用いられる基板処理システムを示す図。
【0016】
【
図2】一実施形態に従って、4つの処理ステーションが提供されているマルチステーション処理ツールを示す上面図。
【0017】
【
図3】一実施形態に従って、入口ロードロックおよび出口ロードロックを備えたマルチステーション処理ツールの一実施形態を示す概略図。
【0018】
【
図4A】本開示の一実施形態に従って、蒸着処理(PECVDまたは原子層蒸着(ALD)処理など)のためにウエハを受けるよう構成されているペデスタルにおいて、ペデスタル構成が、ウエハのエッジ付近においてウエハまたはエッジリングを通る流路の間で見られる相対静電容量を調整するよう構成されている動的シース制御(DSC)システムを備えることを示す図。
【0019】
【
図4B】本開示の一実施形態に従って、エッジリングとペデスタルとの間の嵌め合いを示す
図4Aのペデスタルの一部の切り欠き斜視図。
【0020】
【
図4C】本開示の一実施形態に従って、ペデスタル上に配置されているウエハのエッジ付近で、ペデスタル上に配置されているウエハまたはエッジリングを通る流路の間で見られる相対静電容量を示す切り欠き図。
【0021】
【
図4C-1】本開示の一実施形態に従って、エッジリングを通ってペデスタルへ至る流路の全静電容量を示す図。
【0022】
【
図4C-2】本開示の一実施形態に従って、ウエハを通ってペデスタルへ至る流路の全静電容量を示す図。
【0023】
【
図5A】本開示の一実施形態に従って、キャリアリングであるエッジリングを備え、接触部分において1または複数の接触点に接続されている1または複数のアジャスタアクチュエータによって可能になる接触部分の独立的な垂直移動を含む動的シース制御をサポートするペデスタル構成を示す上面図。
【0024】
【
図5B】本開示の一実施形態に従って、フォーカスリングであるエッジリングを備え、接触部分において1または複数の接触点に接続されている1または複数のアジャスタアクチュエータによって可能になる接触部分の独立的な垂直移動を含む動的シース制御をサポートするペデスタル構成を示す上面図。
【0025】
【
図5C】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはキャリアリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でキャリアリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるペデスタル構成の
図5Aまたは
図5Bの線X--Xに沿って得られた断面図。
【0026】
【
図5D-1】本開示の一実施形態に従って、キャリア/フォーカスリングが環状表面上に載っている時、ウエハまたはキャリア/フォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されているキャリア/フォーカスリングの寸法を示す図。
【0027】
【
図5D-2】本開示の一実施形態に従って、キャリア/フォーカスリングが環状表面から持ち上げられている時、ウエハまたはキャリア/フォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されている
図5D-1のキャリア/フォーカスリングの寸法を示す図。
【0028】
【
図5D-3】本開示の一実施形態に従って、キャリア/フォーカスリングが環状表面上に載っている時、ウエハまたはキャリア/フォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されている薄いキャリア/フォーカスリングの寸法を示す図。
【0029】
【
図5D-4】本開示の一実施形態に従って、キャリア/フォーカスリングが環状表面から持ち上げられている時、ウエハまたはキャリア/フォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されている
図5D-3の薄いキャリア/フォーカスリングの寸法を示す図。
【0030】
【
図6A】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはキャリアリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でキャリアリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるペデスタルアセンブリを示す切り欠き図。
【0031】
【
図6B】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはキャリアリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でキャリアリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えたペデスタル構成を示す等角図。
【0032】
【
図6C】本開示の一実施形態に従って、キャリアリングをステーションからステーションへ移動させる時にタブがチャンバの壁と干渉しないようなキャリアリングのタブまたは半径方向延長部の配置を示すマルチステーション処理ツールの上面図。
【0033】
【
図7A】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはフォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でフォーカスリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるペデスタル構成を示す切り欠き図。
【0034】
【
図7B】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはフォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でフォーカスリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えたペデスタル構成を示す等角図。
【0035】
【
図8A】本願の一実施形態に従って、ウエハまたはエッジリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でエッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されている、ペデスタルの中心シャフトとシースまたはスリーブとの間の境界を示す断面図。
【0036】
【
図8B】本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはエッジリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でエッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されている、ペデスタルの中心シャフトとシースまたはスリーブとの相対移動を示す図。
【0037】
【
図9】上述のシステムを制御するための制御モジュールを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下の詳細な説明は、例示の目的で多くの具体的な詳細事項を含むが、当業者であれば、以下の詳細事項への多くの変形および変更が本開示の範囲内にあることを理解する。したがって、以下に記載する本開示の態様は、この説明の後に続く特許請求の範囲の一般性を失うことなく、かつ、特許請求の範囲に限定を課すことなしに、説明されている。
【0039】
概して、本開示の様々な実施形態は、シングルステーションシステムおよびマルチステーションシステムにおけるウエハ処理(例えば、PECVDおよびALD処理)中の膜均一性を改善するシステムを記載している。特に、本開示の様々な実施形態は、蒸着処理中にウエハのエッジでRF場が経験する流路の相対静電容量の調節を提供するペデスタルアセンブリを記載している。例えば、ウエハのエッジにおいて、1つの流路がウエハを通り、第2流路がエッジリングを通る。特に、エッジリングは、ウエハのエッジでの蒸着プロファイルを修正する目的で、ペデスタルに対してエッジリングの持ち上げおよび/または傾斜を行うために1または複数の点において持ち上げられる。ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点における相対静電容量を調整することによって実行されるエッジプロファイルのレシピ制御による調整が、特定のレシピまたは膜特性に基づいてなされてよい。
【0040】
エッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されたペデスタルアセンブリを開示する様々な実施形態の利点は、ウエハのエッジ付近で好ましい蒸着プロファイルを実現することで、ダイの形成に適したウエハの利用可能領域を拡大すると共にウエハ当たりのダイの数を増大させるために、ウエハまたはエッジリングを通るRF流路の相対静電容量の調整または調節を行うことを含む。すなわち、本開示の実施形態は、ウエハのエッジプロファイルのレシピ制御による調整を提供するが、現行の蒸着ハードウェア技術は、エッジプロファイルのレシピ制御による調整のために構成されていない。エッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されたペデスタルアセンブリを開示する様々な実施形態の他の利点は、チャンバの改良(これは、コストが掛かり、適時ではなく、一部の顧客サイトでは実現不可能でさえある)を必要としない後付け可能なソリューションを含む。いくつかの実施形態において、圧力作動調整が、後付けの場合には、利用されていなかったスペースを利用し、はるかに低いコスト(モータなし、わずかな電子制御、など)で、より細かい調整分解能(例えば、<1mmの移動範囲)のマイクロアクチュエーションを提供する。別の実施形態において、モータ作動(例えば、ボールネジを備えたモータによる)調整が、より細かい調整分解能(例えば、>5mmの移動範囲)のマイクロアクチュエーションを提供する後付け可能なソリューションを提供する。
【0041】
様々な実施形態の上記の一般的な理解の下、様々な図面を参照しつつ、実施形態の詳細事項の例を記載する。1または複数の図において同様の符号を付した要素および/または構成要素は、一般に、同じ構成および/または機能を有することを意図されている。さらに、図は、縮尺通りに描かれていない場合があるが、新規の概念を図解および強調するよう意図されている。本実施形態は、これらの具体的な詳細事項の一部または全部がなくても実施可能であることが明らかである。また、本実施形態が不必要に不明瞭となることを避けるため、周知の処理動作の詳細な説明は省略した。
【0042】
図1は、基板上に膜(PECVDまたはALD処理で形成される膜など)を蒸着するために利用されうるリアクタシステム100を示している。これらのリアクタは、2以上のヒータを利用してよく、共通端子構成が、均一性またはカスタム設定のために温度を制御するために、このリアクタ例で用いられてよい。より具体的には、
図1は、ウエハ101を処理するために用いられる基板処理システム100を示す。システムは、下側チャンバ部分102bおよび上側チャンバ部分102aを有するチャンバ102を備える。中心柱が、ペデスタル140を支持するよう構成されており、ペデスタル140は、一実施形態において、給電される電極である。ペデスタル140は、整合回路網106を介して電源104に電気接続されている。電源は、制御モジュール110(例えば、コントローラ)によって制御される。制御モジュール110は、処理入力/制御108を実行することによって、基板処理システム100を動作させるよう構成されている。処理入力/制御108は、ウエハ101上に膜を蒸着または形成などするために、電力レベル、タイミングパラメータ、処理ガス、ウエハ101の機械的移動などの処理レシピを備えてよい。
【0043】
また、中央柱(例えば、中心シャフトとしても知られる)は、リフトピン(図示せず)を備えており、各リフトピンは、リフトピン制御122によって制御される通りに、対応するリフトピン作動リング120によって作動される。リフトピンは、エンドエフェクタがウエハを持ち上げることを可能にするようにペデスタル140からウエハ101を持ち上げるため、および、エンドエフェクタによって配置された後にウエハ101を降ろすために用いられる。基板処理システム100は、さらに、処理ガス114(例えば、設備からのガス化学物質供給)に接続されたガス供給マニホルド112を備える。実行される処理に応じて、制御モジュール110は、ガス供給マニホルド112を通る処理ガス114の供給を制御する。次いで、選択されたガスは、シャワーヘッド150に流され、ウエハ101に対向するシャワーヘッド150面とペデスタル140上にあるウエハ101との間に規定された空間に分散される。ALD処理において、ガスは、吸収のためまたは吸収した反応物質との反応のために選択された反応物質でありうる。
【0044】
さらに、処理ガスは、予混合されてもされなくてもよい。処理の蒸着およびプラズマ処理の段階中に、正確なガスが供給されることを保証するために、適切なバルブ操作およびマスフロー制御メカニズムが利用されてよい。処理ガスは、流出口を通してチャンバから出る。真空ポンプ(例えば、1段または2段の機械的乾式ポンプおよび/またはターボ分子ポンプなど)が、処理ガスを引き出し、スロットルバルブまたは振り子バルブなどの閉ループ制御された流量制限装置によってリアクタ内の適切な低圧を維持する。
【0045】
また、ペデスタル140の外側領域および/または外周領域を取り囲むエッジリング430(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)も示されている。エッジリング430は、ウエハ101のエッジ付近の蒸着プロファイルを形作るよう構成されている。エッジリング430は、ペデスタル140の中央のウエハ支持領域から一段下がった環状リング支持領域上に載るよう構成されている。エッジリング430は、そのディスク構造の外縁側(例えば、外径)と、ウエハ101の載置される場所に最も近いそのディスク構造のウエハエッジ側(例えば、内径)と、を備える。キャリアリングのウエハエッジ側は、エッジリング430(例えば、キャリアリング)がスパイダフォーク180によって持ち上げられた時に、ウエハ101を持ち上げるよう構成されている複数の接触支持構造を備える。したがって、エッジリング430(例えば、キャリアリング)は、ウエハ101と共に持ち上げられ、例えば、マルチステーションシステムにおける別のステーションに向かって回転されうる。別の実施形態において、チャンバは、シングルステーションチャンバである。
【0046】
また、アジャスタフランジ(図示せず)と、スリーブ469と、複数のリングアジャスタピン445とを備えたリングアジャスタサブアセンブリも示されている。アジャスタピン445は、リングアジャスタプレート440に接続されている。エッジリングアジャスタピン制御124によって制御される1または複数のアジャスタアクチュエータ(図示せず)が、リングアジャスタサブアセンブリひいてはアジャスタピン445の垂直移動を駆動する。アジャスタピン445は、ウエハまたはエッジリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的で、エッジリング430の放射状部分を上げ下げするために用いられる。そのように、ウエハのエッジ付近の蒸着プロファイルは、エッジにおける流路の相対静電容量を調整することによって調整されうる。特定のレシピまたはウエハの膜特性(例えば、顧客のウエハタイプの間で異なる)に応じて、好ましいエッジプロファイルを達成することができ、これは、蒸着エッジプロファイルに大きく影響する。したがって、特にウエハのエッジ付近の蒸着プロファイルの半径方向の均一性が達成されうる。
【0047】
図2は、4つの処理ステーションが提供されているマルチステーション処理ツールを示す上面図である。この上面図は、(例えば、上側チャンバ部分102aを図示のために取り除いた)下側チャンバ部分102bの図であり、ここで、4つのステーションは、スパイダフォーク226によってアクセスされている。各スパイダフォークすなわちフォークは、第1および第2アームを備えており、各アームは、ペデスタル140の各側の一部の周りに配置されている。この図において、スパイダフォーク226は、エッジリング430(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)の下方にあることを示すために、点線で描かれている。スパイダフォーク226は、係合/回転メカニズム220を利用し、さらなるプラズマ処理、処置、および/または、膜蒸着をそれぞれのウエハ101に行うことができるように、ステーションから同時にエッジリング430を(すなわち、エッジリング430の下面から)持ち上げ、その後、次の位置にエッジリング430(ここで、エッジリングの内の少なくとも1つがウエハ101を支持している)を降ろす前に少なくとも1または複数のステーションを回転させるよう構成されている。
【0048】
図3は、入口ロードロック302および出口ロードロック304を備えたマルチステーション処理ツール300の一実施形態を示す概略図である。大気圧下にあるロボット306が、ポッド308を通してロードされたカセットから大気ポート310を介して入口ロードロック302内に基板を移動させるよう構成されている。入口ロードロック302は、大気ポート310が閉じられた時に、入口ロードロック302がポンプダウンされうるように、真空源(図示せず)に接続されている。入口ロードロック302は、処理チャンバ102bと連結されているチャンバ移動ポート316も備える。したがって、チャンバ移動316が開かれると、別のロボット(図示せず)が、処理に向けて、入口ロードロック302から第1処理ステーションのペデスタル140へ基板を移動させてよい。
【0049】
図の処理チャンバ102bは、
図3に示した実施形態において、1から4までの番号を付した4つの処理ステーションを備える。いくつかの実施形態において、処理チャンバ102bは、基板が、真空の中断および/または空気への暴露を経験することなしに、処理ステーション間でエッジリング430(例えば、キャリアリング430A)を用いて移動されうるように、低圧環境を維持するよう構成されていてよい。
図3に示す各処理ステーションは、処理ステーション基板ホルダ(ステーション1用が318と示されている)および処理ガス供給ライン流入口を備える。
【0050】
図3は、処理チャンバ102b内で基板を移動させるためのスパイダフォーク226も図示している。スパイダフォーク226は、回転して、ステーション間のウエハの移動を可能にする。移動は、スパイダフォーク226が、エッジリング430(例えば、キャリアリング430A)を外側底面から持ち上げる(これにより、ウエハを持ち上げる)ことを可能にすることによって行われ、ウエハおよびキャリアを一緒に次のステーションまで回転させる。一構成において、スパイダフォーク226は、処理中に高レベルの加熱に耐えるために、セラミック材料から製造されている。
【0051】
図4Aは、蒸着処理(PECVDおよびALD処理など)のためにウエハを受け入れるよう構成されているペデスタルアセンブリ400Aを示す。ウエハは、中央上面402を備えており、中央上面402は、ペデスタルの中心軸420から、中央上面402のエッジを規定する上面径422まで広がる円形の領域によって規定されている。中央上面402は、複数のウエハ支持体404を備えており、ウエハ支持体404は、中央上面402上に規定され、中央上面の上方の支持レベルにウエハを支持するよう構成されている。ウエハ支持レベルは、ウエハ支持体上に載置された時のウエハの底面の垂直位置によって規定される。さらに、リフトピンを収容するよう構成されている凹部406が示されている。上述のように、リフトピンは、エンドエフェクタによる係合を可能にするためにウエハをウエハ支持体から持ち上げるために利用されうる。
【0052】
いくつかの実施形態において、各ウエハ支持体は、最小接触面積(MCA)を規定する。MCAは、高い精度または公差が求められる場合、および/または、欠陥リスクを低減するために最小限の物理的接触が望ましい場合に、表面の間の正確な嵌め合いを向上させるために用いられる。後に詳述するように、エッジリング支持体上、エッジリングを支持する環状リング上、および、エッジリングの内側ウエハ支持領域上などの、システムにおけるその他の領域も、MCAを利用することができる。
【0053】
ペデスタルアセンブリ400Aは、さらに、(中央上面402の外縁にある)ペデスタルの上面径422から環状表面の外径424まで広がる環状表面410を備える。環状表面410は、中央上面402を取り囲む環状領域を規定しているが、中央上面から一段下がっている。すなわち、環状表面410の垂直位置は、中央上面402の垂直位置よりも低い。
【0054】
複数のエッジリング支持体412a、412b、および、412cが、実質的に環状表面410のエッジ(外径)に/エッジに沿って配置され、環状表面の周りに対称に分散されている。エッジリング支持体は、いくつかの実施形態において、対応するエッジリングを支持するためのMCA504を規定する。MCA504は、環状表面410上の1または複数の位置に配置されてよい。いくつかの実施例において、エッジリング支持体412a、412b、および、412cは、環状表面の外径424の外側まで延伸するが、別の実施例においては、そうではない。いくつかの実施例において、エッジリング支持体の上面は、エッジリングがエッジリング支持体上に着座している時に、エッジリングが環状表面410の上方の所定の距離に支持されるように、環状表面410よりも若干高い高さを有している。各エッジリング支持体は、凹部(エッジリング支持体412aの凹部413など)を備えてよく、エッジリングがエッジリング支持体によって支持された時に、エッジリングの下側から突出した突起が凹部の中に着座する。エッジリング突起をエッジリング支持体の凹部へ嵌め合わせることで、エッジリングの確実な位置決めを提供し、エッジリング支持体上に着座した時にエッジリングが移動することを防ぐ。
【0055】
いくつかの実施例において、エッジリング支持体412の上面は、環状表面410と同一平面上にあり、または、別の実施例では、エッジリングが環状表面上に直接載りうるように、環状表面と別個に規定されたエッジリング支持体がない。結果として、エッジリングと環状表面410との間にギャップが存在しない。かかる実施例では、エッジリングと環状表面410との間の経路が閉じられることで、この経路を介して前駆体がウエハ背面に至ることを防ぐ。
【0056】
図の実施形態では、環状表面の外縁領域に沿って対称に配置されている3つのエッジリング支持体412a、412b、および、412cがある。しかしながら、別の実施例において、安定載置構成でエッジリングを支持するために、ペデスタルアセンブリ400Aの環状表面410に沿った任意の位置に分散された4以上のエッジリングが存在してもよい。
【0057】
ウエハがウエハ支持体によって支持され、エッジリングがエッジリング支持体によって支持された時に、ウエハのエッジ領域は、いくつかの実施形態において、エッジリングの内側部分の上に配置されることがわかる。概して、ウエハのエッジ領域は、ウエハの外周エッジから約2~5ミリメートル(mm)だけ内側に広がっている。それにより、垂直分離が、ウエハのエッジ領域とエッジリングの内側部分との間に規定される。
【0058】
本開示の実施形態に従って、環状表面410の上方の上記距離におけるエッジリングの支持と、ウエハのエッジ領域およびエッジリングの内側部分の間の分離は、ウエハのエッジ領域におけるウエハの背面への蒸着を制限するため(例えば、ウエハのエッジ下方かつ環状表面410の上方のギャップにおけるプラズマ形成を最小限に抑えるため)、および/または、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量を調整することによって実行されるエッジプロファイルのレシピ制御による調整のために、調整されることがわかる。特に、リングアジャスタアセンブリは、エッジリングの外周に沿った1または複数の点(例えば、円周上の点)でエッジリングを持ち上げるために構成されている。
【0059】
複数の実施形態において、エッジリングは、特定のレシピまたは膜特性に基づいて蒸着プロファイルを修正して調整するために、(例えば、半径方向の均一性を改善するように)一点で、および/または、(例えば、半径方向および周方向の均一性を改善するように)3以上の点で、持ち上げられる。単一の点で持ち上げると、垂直調節が可能になる。3つの点で持ち上げると、垂直調節、および、(例えば、傾斜を提供するための)2つの水平面軸に関する回転が可能になる。4以上の点で持ち上げると、垂直調節、および、(例えば、傾斜を提供するための)複数の水平面軸に関する回転が可能になる。このように、リングアジャスタアセンブリは、ペデスタル140の中央上面402に対するエッジリングの高さおよび傾きを規定するよう構成されている。複数の実施形態において、エッジリングの動きの範囲は、0.5ミリメートル(mm)未満である。別の実施形態において、エッジリングの動きの範囲は、1.0mm未満である。さらに別の実施形態において、エッジリングの動きの範囲は、5.0mm未満である。さらに別の実施形態において、エッジリングの動きの範囲は、10.0mm未満である。
【0060】
リングアジャスタアセンブリは、少なくとも1つのアジャスタプレート440と、複数のリングアジャスタピン445と、を備える。特に、複数のリングアジャスタピン445は、アジャスタプレート440に接続され、アジャスタピン445は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。リングアジャスタピン445の各々は、ペデスタル140の直径149に隣接して外側にあるアジャスタプレート440上の対応する位置に配置されている。より具体的には、複数のリングアジャスタピン445は、エッジリング(図示せず)の縁部下面に接触するよう構成されている。図に示すように、複数のリングアジャスタピン445は、水平面の周りで互いに等距離に放射状に離間されている3つのリングアジャスタピン445a、445b、および、445cを含む。リングアジャスタピンの各々は、垂直方向に独立的に移動可能であり、エッジリングに接触している時に、ペデスタルの上面(例えば、中央上面402)に対するエッジリングの高さおよび傾きを規定する。複数のリングアジャスタピン445の作動については、後に、
図5A~
図5C、
図6A、および、
図7Aに関連して詳述する。
【0061】
図4Bは、本発明の一実施形態に従って、ペデスタルアセンブリ400Aのペデスタル140の一部を示す切り欠き斜視図である。切り欠き図は、エッジリング支持体の内の1つ(例えば、エッジリング支持体312a)を横切る縦断面図である。エッジリング430が、エッジリング支持体412aの上に載っている様子が示されている。この構成において、エッジリング突起431は、エッジリング支持体412aの凹部413内に着座している。また、ウエハ101が、ペデスタルの中央上面402の上に載っている(ウエハ支持体(図示せず)によって支持されている)様子が示されている。エッジリング支持体412aは、エッジリングが支持されている環状表面410から上方への距離を調節することを可能にするために、高さ調節可能である。いくつかの実施例において、エッジリング支持体は、MCAを規定してよく、または、別個に、MCA504が、エッジリング支持体412を用いる代わりに環状表面410上に配置されてもよい。いくつかの実施例において、エッジリング支持体412aは、エッジリング支持体の内の少なくとも1つの高さを調節するためのスペーサ(例えば、シム)416を備える。すなわち、スペーサ416は、エッジリングがキャリアリング支持体412上に載っている時に、エッジリング430と環状表面410との間の制御された距離を提供するように選択される。さらに、後に詳述するように、ペデスタル140の中央上面402に対するエッジリングの位置決め(例えば、垂直配置および傾斜)が、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流の間の相対静電容量を調整することによって実行されるウエハのエッジ蒸着プロファイルのレシピ制御による調整のために調整されてよい。
【0062】
さらに、エッジリング支持体412aおよびスペーサ416は、取り付け金具414によってペデスタルに固定されている。いくつかの実施例において、金具414は、エッジリング支持体412およびスペーサ416をペデスタルに固定するのに適したネジ、ボルト、釘、ピン、または、任意のその他のタイプの金具であってよい。別の実施例において、エッジリング支持体412およびスペーサ416をペデスタル140に固定するためのその他の技術/材料(適切な接着剤など)が利用されてもよい。
【0063】
図4Cは、本開示の一実施形態に従って、ペデスタル140上に配置されているウエハ(図示せず)のエッジ付近で見られる流路の相対静電容量を示す切り欠き図である。図に示すように、ペデスタルアセンブリ400Cは、基板(例えば、ウエハ)(図示せず)を支持するために構成された少なくとも1つのペデスタル140を備える。ペデスタル140は、ペデスタルの温度制御のために構成された1または複数の加熱流路および/または冷却流路480を備えてよい。ペデスタルアセンブリ400Cは、ペデスタルの外周に沿って配置するよう構成されているリングまたはエッジリング(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)を備える。ペデスタルアセンブリ400Cに示すように、エッジリング430が、ペデスタル140の中央上面402の縁部上に配置されている環状表面に隣接して配置されており、ここで、環状表面は、中央上面から一段下がっていてよい。
【0064】
上述のように、ペデスタルアセンブリ400Cは、ペデスタル140の中央上面402に対してエッジリングの位置決め(例えば、垂直配置および傾斜)を行うよう構成されているリングアジャスタサブアセンブリを備えるエッジリングの位置決めは、ペデスタル140の中央上面402上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整を可能にする。図に示すように、エッジリング430の縁部下面が、ペデスタル140の直径に隣接して外側にある位置で、アジャスタプレート440に接続されている複数のリングアジャスタピン445と接触している。アジャスタピン445は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。例えば、エッジリング430は、
図4Cに示すように、リングアジャスタピン445bによって接触されている。
【0065】
ペデスタルアセンブリ400Cの動作時に(例えば、ウエハの処理中に)、2つの異なるRF流路が存在する。ペデスタル140の中央上面402上に配置され、処理を受けているウエハを仮定すると、1つのRF流路470bが、ウエハを通り、第2RF流路470aが、ウエハのエッジ付近などでエッジリング430を通る。
【0066】
特に、ウエハ(図示せず)を通るRF流路470bについて以下で説明する。RF電力が、ソース(例えば、シャワーヘッド150)から、ウエハを通り(図示しないが、一般に、ペデスタル140の中央上面402へ向かって下向きに)、ウエハとペデスタル140の中央上面402との間の小さい空隙を通り、ペデスタル140へ接地している。
図4C-2は、本開示の一実施形態に従って、ウエハを通ってペデスタル140へ至るRF流路470bの全静電容量を示す。ウエハの静電容量(例えば、C
wafer)および空気の静電容量(例えば、C
air)は両方とも一定であり、接地と直列に接続されている。
【0067】
静電容量は、以下の式(1)で定義され、ここで、Cは、静電容量(ファラッド)であり、Aは、2つのプレートの重複面積(平方メートル)であり、ε
rは、プレート間の材料の静的比誘電率(誘電率とも呼ばれる)であり、ε
0は、電気定数(例えば、ε
0≒8.854x10
-12F・m
-1)であり、dは、プレート間の分離(メートル)である。
【数1】
【0068】
エッジ(例えば、キャリア/フォーカス)リング430を通るRF流路470aについて以下で説明する。RF電力は、ソース(例えば、シャワーヘッド150)から、エッジリング430を通り、エッジリング430とペデスタルとの間の小さい空隙を通り、ペデスタルに接地している。DSCでは、キャリアリング持ち上げ(CRL)またはエッジリング持ち上げのメカニズムが、例えば、3点(または任意の様々な数の点)で、エッジリング430とペデスタル140との間の空隙を調節するために実装される。空気の静電容量は、シリコン(例えば、ウエハ)またはアルミナ(例えば、エッジリング)の約1/10(10分の1)であるので、空隙の非常に小さい変化が、エッジリング430を通るRF流路470aの静電容量に非常に大きい変化をもたらす。2つの流路470aおよび470bの間の相対静電容量を調節できることは、蒸着エッジプロファイルの調整を動的に可能にし、蒸着エッジプロファイルは、顧客のウエハタイプの間で大きく変化しうる他の膜特性に大きく依存する。2つのRF流路の静電容量を調整することで、蒸着プロファイルの半径方向の不均一性が低減される。さらに、3点以上で独立的にエッジリング430を持ち上げる(例えば、傾ける)ことで、エッジ付近で生じる任意の周方向の非対称性の修正も可能になる。
図4C-1は、本開示の一実施形態に従って、エッジリングを通ってペデスタルへ至るRF流路470aの全静電容量を示す。エッジリングの静電容量(例えば、C
ring)および空気の静電容量(例えば、C
air)は、接地と直列に接続されている。エッジリングの静電容量は、一定である。一方、本開示の複数の実施形態において、空気の静電容量(例えば、C
air)は、ペデスタル140の中央上面402に対するエッジリングの外周に沿った1または複数の点の高さおよび傾きを調節することによって調整可能である。
【0069】
エッジリングの位置決め(例えば、ペデスタル140の環状表面上のエッジリングの配置)の調整がなければ、(例えば、流路470aおよび47bを通した)ウエハの外周エッジとエッジリングの内縁との間の干渉が、プラズマシースに影響する電圧勾配を形成しうる望ましくない電気的断絶を生み出す場合がある。例えば、薄いエッジリングは、一般に、ウエハの中央で薄くエッジで厚い蒸着メッキプロファイルに関連する(ライン471を参照)。また、厚いエッジリングは、一般に、ウエハの中央で厚くエッジで薄い反対の蒸着メッキプロファイルに関連する(ライン472を参照)。一方、調整を行えば、ライン475によって示するように、特にウエハのエッジで、より均一な蒸着プロファイルが提供される。
【0070】
図5Aは、本開示の一実施形態に従って、ペデスタル上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整を行うよう構成されているペデスタルアセンブリ構成(
図4Cのペデスタルアセンブリ400Cなど)を示す上面図である。図に示すように、ペデスタルアセンブリは、下方にあるペデスタルの外周に構成された環状表面上に支持されているキャリアリング430Aを備える。キャリアリング430Aは、内縁433を備えており、内縁433は、ペデスタルの中央上面402の直径に隣接して配置されており、ウエハを持ち上げる目的でウエハのエッジの底部の真下に位置しうる。
【0071】
キャリアリング430Aは、さらに、1または複数のタブ435すなわち半径方向延長部が外向きに放射状に(例えば、キャリアリング430Aの中心から放射状に)伸びる外縁432を備える。例えば、キャリアリング430Aは、3つのタブ435a、435b、および、435cを備える。一実施形態において、タブは、キャリアリング430Aの上面によって規定される水平面上で互いから等距離に(例えば、等しい半径方向距離に)配置されている。1または複数のタブ435の下面の各々は、動的シース制御(DSC)を実施するための持ち上げ用の対応するリングアジャスタピンと接触するように位置決めされている。すなわち、タブの各々は、最大直径まで延伸する。最大直径は、(点線で輪郭を示されている)フォーカスリング430Bの外径にも対応する。特に、DSCは、対応するDSCアジャスタアクチュエータによって駆動された通りに、キャリアリング430Aの接触部分(例えば、タブ435)における接触点を独立的に垂直移動させることで可能になる。例えば、リングアジャスタピンの各々は、対応するDSCアジャスタアクチュエータ505を用いて駆動される(例えば、垂直移動される)。例えば、リングアジャスタピン445a(図示せず)は、タブ435aと接触し、DSCアジャスタアクチュエータA(505a)を用いて駆動される。また、リングアジャスタピン445b(図示せず)は、タブ435bと接触し、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)を用いて駆動される。さらに、リングアジャスタピン445c(図示せず)は、タブ435cと接触し、DSCアジャスタアクチュエータC(505c)を用いて駆動される。上述したように、リングアジャスタピン445の各々は、ペデスタル140の直径に隣接して外側にある位置でアジャスタプレートに接続されており、ここで、アジャスタピン445は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。リングアジャスタピン445の作動については、
図5C、
図6A、および、
図7Aに関連し後に詳述する。
【0072】
図5Bは、本開示の一実施形態に従って、ペデスタル上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整を行うよう構成されているペデスタルアセンブリ(
図4Cのペデスタルアセンブリ400Cなど)を示す上面図である。図に示すように、ペデスタルアセンブリは、下方にあるペデスタルの外周に構成された環状表面上に支持されているフォーカスリング430Bを備える。フォーカスリング430Bは、内縁435を備えており、内縁435は、ペデスタルの中央上面402の直径に隣接して配置されており、ギャップ内でのプラズマ形成を最小化するためにウエハのエッジと環状表面との間の任意のギャップを埋めるように、ウエハのエッジの底部の真下に位置しうる。
【0073】
フォーカスリング430Bは、さらに、半径方向に均一であって、フォーカスリング430Bの外径を規定する外縁436を備える。外縁436は、フォーカスリング430Bの底面が外縁において、動的シース制御(DSC)を実施するための持ち上げ用の対応するリングアジャスタピンと接触するように、構成されている。また、外縁436または外径は、(例えば、タブにおける)キャリアリングの最大直径にも対応し、ここで、キャリアリング430Aは、輪郭(例えば、点線)が示されている。特に、DSCは、対応するDSCアジャスタアクチュエータによって駆動された通りに、フォーカスリング430Bの接触点を独立的に垂直移動させることで可能になる。例えば、リングアジャスタピンの各々は、対応するDSCアジャスタアクチュエータ505を用いて駆動される(例えば、垂直移動される)。例えば、リングアジャスタピン445a(図示せず)は、フォーカスリング430Bの外周の底面と接触し、DSCアジャスタアクチュエータA(505a)を用いて駆動される。また、リングアジャスタピン445b(図示せず)は、フォーカスリング430Bの外周の底面と接触し、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)を用いて駆動される。さらに、リングアジャスタピン445c(図示せず)は、フォーカスリング430Bの外周の底面と接触し、DSCアジャスタアクチュエータC(505c)を用いて駆動される。上述したように、リングアジャスタピン445の各々は、ペデスタル140の直径に隣接して外側にある位置でアジャスタプレートに接続されており、ここで、アジャスタピン445は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。リングアジャスタピン445の作動については、
図5C、
図6A、および、
図7Aに関連し後に詳述する。
【0074】
図5Cは、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはエッジリング(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)を通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でキャリアリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるよう構成されているペデスタルアセンブリ(例えば、
図4Cのペデスタルアセンブリ400C)の
図5Aまたは
図5Bの線X--Xに沿って概略的に示された切り欠き図である。
【0075】
ペデスタルアセンブリは、基板(例えば、ウエハ)(図示せず)を支持するためのペデスタル140を備える。ペデスタル140は、単に例示のために、2つの部分140aおよび140bを有するよう図示されている。例えば、ペデスタル140は、流路480によって実装される複数の加熱素子および/または冷却素子の製造時の形成に対応するために2つの部分で形成されてよい。上述のように、ペデスタル140は、1つの要素と見なされることが理解される。ペデスタル140は、上から見ると一般に円形を有すると記載されうるが、ペデスタル140のフットプリントは、様々な形状(キャリアリング支持体、フォーカスリング、および、エンドエフェクタアクセスなど)に対応するために、円形とは異なっていてもよい。
【0076】
一実施形態において、ペデスタル140は、ペデスタルの中心軸420から中央上面直径422まで広がる中央上面402を備える。1または複数のウエハ支持体404(例えば、MCA)が、中央上面402上に規定されてよく、中央上面402の上方の高さに基板(例えば、ウエハ)を支持するよう構成されている。さらに、環状表面410が、中央上面直径422から環状表面410の外径424まで広がっている。一実施形態において、環状表面410は、中央上面402から一段下がるように構成されている。1または複数のエッジリング支持体504(例えば、MCA)が、環状表面410上に規定されてよく、エッジリングを支持するよう構成されている。
【0077】
ペデスタル140は、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフト510を備える。図に示すように、ペデスタル140は、ペデスタルアクチュエータ515に接続されており、ペデスタルアクチュエータ515は、ペデスタルの移動を制御するために構成されている。特に、中心シャフト510は、アクチュエータ515とペデスタル140との間に伸びるように、アクチュエータ515およびペデスタル140に結合されている。中心シャフト510は、中心軸420に沿ってペデスタル140を移動させるよう構成されている。したがって、アクチュエータ515の動きは、中心シャフト510の垂直移動につながり、ひいては、その垂直移動がペデスタル140の垂直移動につながる。
【0078】
リング430が、ペデスタル140の外周に沿って配置されるよう構成されている。リング430は、
図5Cでは一般的に図示されている。一実施形態において、リング430は、キャリアリングの最大外径まで延伸する複数のタブを備えたキャリアリング430Aを含む。別の実施形態において、リング430は、フォーカスリング430Bを含み、ここで、フォーカスリングは、半径方向に均一な外径を有する。リング430は、環状表面410に隣接して配置され、少なくともリングの複数の半径方向延長部においてペデスタル140の直径149の外側まで延伸する。すなわち、リング430は、キャリアリングの延長部の最大半径方向距離またはフォーカスリングの直径が、リング430を持ち上げる目的でのアジャスタピンとの接触を可能にするために、ペデスタル140の直径140の外側まで伸びるように、キャリアリングの場合には、1または複数の半径方向延長部を備えてよく(例えば、各タブまたは半径方向延長部が、対応するリングアジャスタピンと整列する)、もしくは、フォーカスリングの場合には、半径方向に均一な直径を有してよい。
図5Cに示すように、リング430は、アジャスタピン445aと接触し、アジャスタピン445bとも接触している。
【0079】
図5Cのペデスタルアセンブリは、ペデスタル140の中央上面402に対して(例えば、垂直配置および傾斜に対して)、エッジリング430の位置決め(例えば、垂直配置および傾斜)を行うよう構成されているリングアジャスタサブアセンブリを備える。このように、相対静電容量のレシピ制御による調整が、ウエハエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路(例えば、エッジリング430を通る流路またはウエハを通る流路)の間で可能になる。特に、リングアジャスタサブアセンブリは、中心シャフト510の中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジ542を備える。さらに、スリーブ469が、アジャスタフランジ542に接続され、アジャスタフランジ542から、ペデスタル140の下方に配置されているアジャスタプレート440まで延伸する。一実施形態において、スリーブ469は、アジャスタプレート440に接続されているファンネル部460を備える。スリーブ469は、さらに、アジャスタフランジ542に結合されている円筒部分465すなわちシースを備える。円筒部分465は、中心シャフト510と隣接しているが、中心シャフトに対して独立的に移動するよう構成されている。例えば、円筒部分および/またはスリーブ469は、中心シャフト510とは独立的に、中心シャフト510に対して移動するよう構成されている。
【0080】
複数のリングアジャスタピン445が、アジャスタプレート440に接続されている。アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。さらに、アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440上で、ペデスタル140の直径149に隣接して外側にある対応する位置に配置されている。このように、各リングアジャスタピンは、リング430の縁部下面と接触するよう構成されている。図に示すように、リングアジャスタピン445aおよび445bは、ペデスタルの直径に隣接して外側にある位置においてリング430の縁部下面と接触している。同様に、第3リングアジャスタピン445c(図示せず)が、リング430の縁部下面と接触するよう構成されていてよい。
【0081】
アジャスタフランジ542は、ペデスタル140の中央上面402に対するリング430の高さおよび/または傾きを規定するために、1または複数のアジャスタアクチュエータに結合されている。一実施形態において、アジャスタフランジ542は、ペデスタル140の中央上面402に対するリング430の高さおよび傾きを規定するために、3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。図に示すように、アジャスタフランジ542は、リングアジャスタピン445aの垂直移動を制御するためのDSCアジャスタアクチュエータA(505a)と、リングアジャスタピン445bの垂直移動を制御するためのDSCアジャスタアクチュエータB(505b)と、に接続および/または結合されている。同様に、第3DSCアジャスタアクチュエータC(505c)(図示せず)が、アジャスタフランジに接続および/または結合されており、リングアジャスタピン445cの垂直移動を制御するよう構成されている。
【0082】
特に、アジャスタアクチュエータの各々は、スリーブ上の接触点および/またはスリーブの円筒部分465すなわちシースと整列して、アジャスタフランジ542に接続されている。接触点は、水平面の周りで互いから等距離に放射状に離間されていてよい。さらに、接触点は、リングアジャスタピンに対応し、および/または、リングアジャスタピンと整列している。具体的には、アジャスタプレート440は、接触点に対応する複数のアーム(例えば、半径方向延長部)を備える。例えば、各アームは、対応する接触点と整列している。さらに、複数のリングアジャスタピンは、ペデスタル140の直径149に隣接して外側にある位置で複数のアームの端部に接続されている。その結果として、アジャスタフランジ542上の接触点、アジャスタプレート440の複数のアーム、および、複数のアジャスタピン445が整列する。
【0083】
したがって、(例えば、対応するアクチュエータとの相互作用による)アジャスタフランジ542上の対応する接触点の垂直移動が、スリーブ469およびアジャスタプレート440を通して対応するアジャスタピンに伝達される。例えば、DSCアジャスタアクチュエータA(505a)は、アジャスタフランジ542上の対応する接触点を駆動して垂直移動を与え、その垂直移動は、さらに、(例えば、円筒部分すなわちシース465とファンネル部460とを通して)アジャスタプレート440の対応するアームすなわち半径方向延長部にも伝えられ、対応するアジャスタピン445aに伝達される。同様に、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)は、アジャスタフランジ542上の対応する接触点を駆動し、これは、アジャスタプレート440の対応するアームに伝えられ、対応するアジャスタピン445bに伝達される。また、DSCアジャスタアクチュエータC(505c)は、アジャスタフランジ542上の対応する接触点を駆動し、これは、アジャスタプレート440の対応するアームに伝えられ、対応するアジャスタピン445cに伝達される。このように、ペデスタル140の中央上面402に対するリング430の位置を調整する(例えば、垂直移動および傾斜させる)ことにより、中央上面402上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整が可能になる。
【0084】
さらに、1または複数のハードストップ540が、アジャスタプレート440上に配置されている。ハードストップ540は、ペデスタル140に対するアジャスタプレート440の上向きの垂直移動を制限するよう構成されている。このように、アジャスタプレート440の垂直移動は、ペデスタル140への損傷を防ぐため、および/または、ウエハの底面とのリング430の接触を防ぐために、制限されてよい。
【0085】
図5D-1は、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはリングを通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されているリング430(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)の寸法を示す。特に、
図5D-1は、
図5Cに示したペデスタルアセンブリのペデスタル140の外側領域565およびリング430をさらに詳細に示している。特に、ペデスタルアセンブリは、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整を促進するために、1または複数の点でリング430を持ち上げるよう構成されている。
【0086】
図に示すように、ペデスタルアセンブリは、中央上面402を有するペデスタル140を備える。中央上面402は、1または複数のMCA404を備えてよい。ペデスタル140は、例えば距離D9などだけ、中央上面402から一段下がって配置されている環状表面410を備える。厚さD2のウエハ101が、MCA404によって実施されるように、ウエハ支持レベルD6だけ中央上面402の上方に配置されている。
【0087】
リング430は、環状表面410の上(MCA504の上または上述のリング支持体412の上、など)に載っている。リング430は、MCAまたはリング支持体によって実施されるように、距離D4だけ環状表面410から分離されてよい。リング430は、従来的な厚さD1を有する。さらに、リング430は、内縁433(例えば、キャリアリング430Aの場合)または435(例えば、フォーカスリング430Bの場合)を備える。例示の目的で、キャリアリング430Aおよびフォーカスリング430Bの両方の内縁433/435は、中央上面402上に配置されているウエハ101の底面の真下にある表面561を有するステップ560を備えるよう同様に構成されていてよい。ステップ560の厚さは、D5として示されており、ステップの表面561と、ウエハ101の底面におおよそ対応する中央上面402との間の分離D3を規定する。本開示の複数の実施形態において、ステップ561の厚さD5は、中央上面402に対するリング430の垂直分離および/または傾きを調整可能にする目的でリング430の持ち上げを提供するために、通常のリングよりも薄い。
【0088】
通常、分離D3は、ギャップ内でのプラズマ形成を最小化する目的で、ウエハの底面と環状表面410との間のギャップを最小化するために、ゼロに近くなっている。しかしながら、距離D3は、一実施形態において、
図5D-1に示したペデスタルアセンブリが持ち上げ位置にある様子を示す
図5D-2でさらに示すように、DSCの実施を可能にするために増大される。図に示すように、リング430は、本開示の一実施形態に従って、環状表面410から持ち上げられている。特に、リング430は、ステップ560の表面561がウエハ101の底面に近づくように、少なくともリングピンアジャスタ445aによって持ち上げられている。すなわち、表面561と中央上面402との間の距離D3’は、ほぼゼロである。したがって、リング430は、MCA504とも、環状表面410とも、接触しないように、環状表面から分離されている。リング430は、リング(例えば、表面561)がウエハ101に接触していない限りは、例えば、距離D3を調整するために任意の高さに持ち上げられてよいことが理解される。
【0089】
図5D-3は、本開示の一実施形態に従って、ウエハ101またはリング430’を通るRF流路の相対静電容量を調整するよう構成されている薄いリング430’(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)の寸法を示しており、ここで、キャリア/フォーカスリングは、環状表面上に載っている。特に、
図5D-3は、
図5Cに示したペデスタルアセンブリのペデスタル140の外側領域565およびリング430をさらに詳細に示している。特に、
図5D-3のペデスタルアセンブリは、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整を促進するために、1または複数の点でリング430を持ち上げるよう構成されている。
図5D-3のペデスタルアセンブリは、リング430’の厚さD1’が、
図5D-1および
図5D-2のリング430の厚さD1より小さいことを除けば、
図5D-1のペデスタルアセンブリと同様である。これは、特定の厚さのリングを選択する(例えば、レシピおよびウエハタイプに最適な厚さを得るためにリングを交換する)ことによってRF流路間の相対静電容量の追加調整を提供する。
【0090】
特に、
図5D-3のリング430’は、環状表面410の上(MCA504の上またはリング支持体412の上、など)に載っている様子が示されている。リング430’は、距離D4だけ環状表面410から分離されてよい。キャリアリング430Aおよびフォーカスリング430Bの両方の内縁433/435は、中央上面402上に配置されているウエハ101の底面の真下にある表面561’を有するステップ560’を備えるよう同様に構成されていてよい。ステップ560の厚さは、D15として示されており、ステップの表面561’と、ウエハ101の底面におおよそ対応する中央上面402との間の分離D13を規定する。本開示の複数の実施形態において、ステップ561’の厚さD15は、中央上面402に対するリング430の垂直分離および/または傾きを調整可能にする目的でリング430の持ち上げを提供するために、従来のリングよりも薄い。
【0091】
上述のように、通常、分離D13は、ギャップ内でのプラズマ形成を最小化する目的で、ウエハ101の底面と環状表面410との間のギャップを最小化するために、ゼロに近くなっている。しかしながら、距離D13は、一実施形態において、
図5D-3に示したペデスタルアセンブリが持ち上げ位置にある様子を示す
図5D-4でさらに示すように、DSCの実施を可能にするために増大される。特に、リング430’は、本開示の一実施形態に従って、環状表面410から持ち上げられている。図に示すように、リング430は、ステップ560’の表面561’がウエハ101の底面に近づくように、少なくともリングピンアジャスタ445aによって持ち上げられている。すなわち、表面561’と中央上面402との間の距離D13’は、ほぼゼロである。したがって、リング430’は、MCA504とも、環状表面410とも、接触しないように、環状表面から分離されている。リング430’は、リング(例えば、表面561’)がウエハ101に接触していない限りは、例えば、距離D13を調整するために任意の高さに持ち上げられてよいことが理解される。
【0092】
図6Aは、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはキャリアリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でキャリアリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるペデスタルアセンブリを示す切り欠き図である。切り欠き図は、
図5Aの線Z--Zに沿って取られたものであってよい。ペデスタルアセンブリは、例えば、基板処理システム内に備えられている。
図6Aのペデスタルアセンブリは、マルチステーション処理ツールおよびシングルステーション処理ツールなど、
図1~
図3のシステム内に実装されてよい。
【0093】
ペデスタルアセンブリは、基板を支持するためのペデスタル140を備えており、ここで、ペデスタル140は、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフト510を備える。ペデスタルは、上述のように、中央上面を備える。キャリアリング430Aが、ペデスタル140の外周に沿って配置されるよう構成されている。特に、キャリアリング430は、上述のように、ペデスタル140の環状表面の上に支持される。キャリアリング430Aは、リングの外径まで延伸する複数のタブを備える。特に、キャリアリング430Aは、環状表面に隣接して配置され、少なくともリング430Aの複数の半径方向延長部においてペデスタル140の直径149の外側まで延伸する。例えば、
図5Aの線Z--Zに沿って取られ
図6Aに示された切り欠き図において、キャリアリング430Aは、ペデスタル140の直径149の外側にあるリングアジャスタピン445bに接触するなどのために、最大直径まで(例えば、放射状のアームまたは延長部で)延伸する。しかしながら、
図6Aの左側において、キャリアリング430Aは、最大直径まで達しておらず、外周エッジ432(
図5A参照)までしか伸びていないため、ペデスタル140の直径149の外側まで伸びていない。
【0094】
ペデスタルアセンブリは、リングアジャスタサブアセンブリを備える。サブアセンブリは、中心シャフト510の下側部分の周りに配置されている下側フランジ541を備える。下側フランジ541は、中心シャフト内の真空を維持するよう構成されている。下側フランジ541は、ペデスタルアクチュエータに接続されたバケット525に接続されていてよく、ここで、バケット525および下側フランジ541は、中心シャフト510内の真空を維持する。サブアセンブリは、さらに、下側フランジ541に接続された下側ベローズ530を備える。アジャスタフランジ542(例えば、中間フランジ)が、下側ベローズ530に接続され、中心シャフト510の中央部分の周りに配置されている。スリーブが、アジャスタフランジ542に接続され、アジャスタフランジ542から、ペデスタル140の下方に配置されているアジャスタプレート440まで延伸する。スリーブは、アジャスタフランジに接続されると共に中心シャフト510に隣接しているシースすなわち円筒部分465を備える。シースすなわち円筒部分465は、DSC実施の目的で中心シャフト510から独立して移動されることができ、また、DSCが実施されない時には、中心シャフトと共に移動する。スリーブは、シースすなわち円筒部分とアジャスタプレート440とに接続されたファンネル部を備える。上側ベローズ535が、アジャスタフランジ542に接続されている。上側フランジ543が、上側ベローズ535に接続されている。フランジ、ベロー、および、スリーブの構成は、DSC実施中にアジャスタプレートの移動を提供する。
【0095】
上述のように、複数のリングアジャスタピン445が、アジャスタプレート440に接続されている。アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。さらに、アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440上で、ペデスタル140の直径149に隣接して外側にある対応する位置に配置されている。このように、各リングアジャスタピンは、キャリアリング430Aの縁部下面と接触するよう構成されている。図に示すように、リングアジャスタピン445bは、ペデスタルの直径に隣接して外側にある位置においてキャリアリング430Aの縁部下面と接触している。他のリングアジャスタピンも、キャリアリング430Aの縁部下面に接触していてよい。
【0096】
より具体的には、アジャスタフランジ542は、ペデスタル140の中央上面402に対するキャリアリング430Aの高さおよび/または傾きを規定するために、1または複数のアジャスタアクチュエータに結合されている。一実施形態において、アジャスタフランジ542は、キャリアリング430Aの高さおよび傾きを規定するために、3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。
【0097】
特に、アジャスタアクチュエータの各々は、スリーブの円筒部分465すなわちシース上の接触点と整列して、すなわち、さらに、(例えば、アジャスタプレート440のアームまたは半径方向延長部を通して)リングアジャスタピンと整列して、アジャスタフランジ542に接続されている。その結果として、アジャスタフランジ542上の接触点、アジャスタプレート440の複数のアーム、および、複数のアジャスタピン445が整列する。このように、(例えば、対応するアクチュエータとの相互作用による)アジャスタフランジ542上の対応する接触点の垂直移動が、対応するアジャスタピンに伝達される。例えば、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)は、アジャスタフランジ542上の対応する接触点を駆動して垂直移動を与え、その垂直移動は、さらに、(例えば、円筒部分すなわちシース465とファンネル部460とを通して)アジャスタプレート440の対応するアームすなわち半径方向延長部にも伝えられ、対応するアジャスタピン445bに伝達される。同様の伝達が、アジャスタピン445aおよび445cの移動のために達成される。このように、ペデスタル140の中央上面402に対するキャリアリング430Aの位置(例えば、高さおよび傾き)を調整することにより、中央上面402上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整が可能になる。
【0098】
図6Bは、本開示の一実施形態に従って、ウエハ(図示せず)またはキャリアリング430Aを通るRF流路の相対静電容量を調整する目的でキャリアリング430Aの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備える
図6Aに示したペデスタルアセンブリを示す等角図である。特に、キャリアリング430Aは、ペデスタル140の直径149の外側に伸びるタブ435a、435b、および、435cを備える。このように、タブ435a、435b、および、435cは、それぞれ、リングアジャスタピン445a、445b、および、445cと接触してよい。リング支持体412a、412b、および、412cが、リングの横移動を防ぐためにキャリアリング430Aと係合する様子も示されている。
【0099】
図6Cは、本開示の一実施形態に従って、キャリアリングをステーションからステーションへ移動させる時にタブがチャンバの壁と干渉しないようなキャリアリングのタブまたは半径方向延長部の配置を示すマルチステーション処理ツールの上面図である。マルチステーション処理ツールは、
図1の基板処理システム100内に実装されてよく、基板処理システム100は、少なくとも下側チャンバ部分102b(
図6Cに図示)および上側チャンバ部分を有するチャンバ102を備える。マルチステーション処理ツールは、4つのステーション(例えば、ステーション1~4)を備えてよく、各ステーションは、ペデスタルアセンブリ(上述したものなど)を備えるよう同様に構成されている。例えば、各ペデスタルアセンブリは、ペデスタル140と、キャリアリング430Aと、リングアジャスタアセンブリと、を備える。回転送りプレート690が、マルチステーション処理ツールに備えられている。回転送りプレート690は、さらなるプラズマ処理、処置、および/または、膜蒸着をそれぞれのウエハに行うことができるように、ステーションから同時にキャリアリング430Aを持ち上げ、その後、次の位置へエッジリング430Aを降ろす前に少なくとも1または複数のステーションを回転させるよう構成されている。
【0100】
キャリアリング430Aは、キャリアリングを回転させる時に、各キャリアリング430A上のタブ435がチャンバの壁(例えば、下側チャンバ部分102bの壁)と接触しないように、各ステーション1~4内に配置される。例えば、キャリアリング430Aは、タブ435a、435b、および、435cが回転送り中にチャンバ壁と接触しないように、ステーション1内で方向付けられる。図に示すように、ステーション1内のキャリアリング430Aのタブ435bは、ウエハおよび対応するキャリアリング430Aをステーション1からステーション2へ回転送りする時に、タブ435bがチャンバ壁と接触しないように、おおよそ弧691をたどる。
【0101】
図7Aは、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはフォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調整する目的でフォーカスリングの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備えるペデスタルアセンブリを示す切り欠き図である。切り欠き図は、
図5Bの線Z--Zに沿って取られたものであってよい。ペデスタルアセンブリは、例えば、基板処理システム内に備えられている。
図7Aのペデスタルアセンブリは、マルチステーション処理ツールおよびシングルステーション処理ツールなど、
図1~
図3のシステム内に実装されてよい。
【0102】
ペデスタルアセンブリは、基板を支持するためのペデスタル140を備えており、ここで、ペデスタル140は、動作中に或る高さにペデスタルを配置する中心シャフト510を備える。ペデスタルは、上述のように、中央上面を備える。フォーカスリング430Bが、ペデスタル140の外周に沿って配置されるよう構成されている。特に、フォーカスリング430Bは、上述のように、ペデスタル140の環状表面の上に支持される。フォーカスリング430Bは、半径方向に均一な外径を有する。特に、フォーカスリング430Bは、環状表面に隣接して配置され、ペデスタル140の直径149の外側まで延伸する。例えば、
図5Bの線Z--Zに沿って取られ
図7Aに示された切り欠き図において、フォーカスリング430Bは、ペデスタル140の直径149の外側にあるリングアジャスタピン445bに接触するように延伸する。フォーカスリング430Bは、均一な外径を有しているので、
図7Aの左側において、対応するリングアジャスタピンに接触していない場合でも、ペデスタルの直径149お外側まで到達している。
【0103】
ペデスタルアセンブリは、リングアジャスタサブアセンブリを備える。サブアセンブリは、中心シャフト510の下側部分の周りに配置されている下側フランジ541を備える。下側フランジ541は、中心シャフト内の真空を維持するよう構成されている。下側フランジ541は、ペデスタルアクチュエータに接続されたバケット525に接続されていてよく、ここで、バケット525および下側フランジ541は、中心シャフト510内の真空を維持する。サブアセンブリは、さらに、下側フランジ541に接続された下側ベローズ530を備える。アジャスタフランジ542(例えば、中間フランジ)が、下側ベローズ530に接続され、中心シャフト510の中央部分の周りに配置されている。スリーブが、アジャスタフランジ542に接続され、アジャスタフランジ542から、ペデスタル140の下方に配置されているアジャスタプレート440まで延伸する。スリーブは、アジャスタフランジに接続されると共に中心シャフト510に隣接しているシースすなわち円筒部分465を備える。シースすなわち円筒部分465は、DSC実施の目的で中心シャフト510から独立して移動されることができ、また、DSCが実施されない時には、中心シャフトと共に移動する。スリーブは、シースすなわち円筒部分とアジャスタプレート440とに接続されたファンネル部を備える。上側ベローズ535が、アジャスタフランジ542に接続されている。上側フランジ543が、上側ベローズ535に接続されている。フランジ、ベロー、および、スリーブの構成は、DSC実施中にアジャスタプレートの移動を提供する。
【0104】
上述のように、複数のリングアジャスタピン445が、アジャスタプレート440に接続されている。アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440から垂直に延伸する。さらに、アジャスタピン445の各々は、アジャスタプレート440上で、ペデスタル140の直径149に隣接して外側にある対応する位置に配置されている。このように、各リングアジャスタピンは、フォーカスリング430Bの縁部下面と接触するよう構成されている。図に示すように、リングアジャスタピン445bは、ペデスタル140の直径に隣接して外側にある位置においてフォーカスリング430Bの縁部下面と接触している。他のリングアジャスタピンも、フォーカスリング430Bの縁部下面に接触していてよい。
【0105】
アジャスタフランジ542は、ペデスタル140の中央上面402に対するフォーカスリング430Bの高さおよび/または傾きを規定するために、1または複数のアジャスタアクチュエータに結合されている。一実施形態において、アジャスタフランジ542は、フォーカスアリング430Bの高さおよび傾きを規定するために、3つのアジャスタアクチュエータに結合されている。上述のように、アジャスタアクチュエータの各々は、スリーブの円筒部分465すなわちシース上の接触点と整列して、すなわち、さらに、(例えば、アジャスタプレート440のアームまたは半径方向延長部を通して)リングアジャスタピンと整列して、アジャスタフランジ542に接続されている。このように、(例えば、対応するアクチュエータとの相互作用による)アジャスタフランジ542上の対応する接触点の垂直移動が、対応するアジャスタピンに伝達される。例えば、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)は、アジャスタフランジ542上の対応する接触点を駆動して垂直移動を与え、その垂直移動は、さらに、(例えば、円筒部分すなわちシース465とファンネル部460とを通して)アジャスタプレート440の対応するアームすなわち半径方向延長部にも伝えられ、対応するアジャスタピン445bに伝達される。このように、ペデスタル140の中央上面402に対するフォーカスリング430Bの位置(例えば、高さおよび傾き)を調整することにより、中央上面402上に配置されているウエハのエッジ蒸着プロファイルを最適化するために、ウエハの外周エッジに沿った1または複数の点におけるRF流路の間の相対静電容量のレシピ制御による調整が可能になる。
【0106】
図7Bは、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはフォーカスリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でフォーカスリング430Bの放射状部分を持ち上げるために動的シース制御を備える
図7Aに示したペデスタルアセンブリを示す等角図である。
【0107】
特に、フォーカスリング430Bは、ペデスタル140の直径149の外側に伸びる半径方向に均一な外径を有する。このように、フォーカスリング430Bの外縁は、リングアジャスタピン445a、445b、および、445cと接触しうる。リング支持体412a、412b、および、412cが、リングの横移動を防ぐために、フォーカスリング430Bと係合する様子も示されている。
【0108】
図8A~
図8Bは、本願の一実施形態に従って、ウエハまたはエッジリング(例えば、キャリアリング、フォーカスリングなど)を通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でエッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されている、ペデスタル140の中心シャフト410とスリーブ469との間の境界を示す断面図である。スリーブは、中心シャフト510を取り囲むファンネル部460およびシースすなわち円筒部分465を備える。リングアジャスタサブアセンブリが、エッジリングの移動(例えば、ペデスタルの中央上面に対する高さおよび傾き)に変換される中心シャフト510に対するスリーブ469の独立的な移動を提供する。特に、リングアジャスタサブアセンブリの一部が
図8A~
図8Bに示されている。サブアセンブリは、中心シャフト510の下側部分の周りに配置されている下側フランジ541を備え、ペデスタル140の中心シャフト内の真空を維持するようさらに構成されている。例えば、下側フランジ541は、バケット525および/またはバケットの境界に接続され、中心シャフトの下側部分の周りにアクセス可能なシールを形成している。中心シャフトの移動が、下側フランジ541に接続されたバケット525の駆動によって提供される。下側ベローズ530が、下側フランジ541に接続されている。アジャスタフランジ542が、下側ベローズ530に接続され、さらに、中心シャフト510の中央部分の周りに配置されている。スリーブは、シースすなわち円筒部分465を備えており、シースすなわち円筒部分465は、一端でアジャスタフランジ542に接続され、アジャスタフランジ542から、他端において、ペデスタル(図示せず)の下方に配置されているアジャスタプレート(図示せず)まで延伸する。上側ベローズ535が、一端でアジャスタフランジ542に接続され、反対端で上側フランジ543に接続されている。
【0109】
図8A~
図8Bのフランジおよびベローズの構成は、中心シャフト510内の真空を維持しつつ、真空の外側にある中間フランジ542およびシースすなわち円筒部分465の駆動も提供する。より具体的には、
図8Bは、本開示の一実施形態に従って、ウエハまたはエッジリングを通るRF流路の相対静電容量を調節する目的でエッジリング(例えば、キャリアリングまたはフォーカスリング)の放射状部分を持ち上げるための動的シース制御用に構成されている、ペデスタル140の中心シャフト510およびスリーブのシースすなわち円筒部分465の相対移動を示す。中心シャフト510に対するシースすなわち円筒部分465の独立的な移動について、距離D811、D820、D821、および、D822に関連して説明できる。特に、D811は、下側フランジ541と、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542との間の距離を記述する。また、D820は、バケット525と、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542との間の距離を記述する。バケットおよび下側フランジ541は、互いに対して固定されているので、D820は、D811と同様の情報を提供する。さらに、D821は、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542と、上側フランジ542との間の距離を記述する。さらに、D822は、バケット525と上側フランジ542との間の距離を記述する。
【0110】
特に、
図8Bに示すように、バケット525が垂直に(例えば、Z1)移動された時、D811およびD820の寸法は、対応する構成要素がバケット525と共に移動するので、一定のままである。つまり、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542と下側フランジ541との間の相対距離D811は、一定のままである。また、下側フランジ541は、バケットに対して固定されているので、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542とバケット525との間の相対距離D820は、一定のままである(すなわち、下側ベローズ530は、伸長も収縮/圧縮もされない)。これは、モータ810およびボールネジアセンブリ(ボールネジ811およびブロック812を含む)を備えたアクチュエータシステムが、バケット525および中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の両方に取り付けられているからである。Z1が変化する時、アクチュエータシステムが有効でない限りは、相対距離811および820は一定のままである。一実施例において、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542と、上側フランジ543との間の距離821は、Z1の変化に伴って変化する。同様に、上側フランジ543と下側フランジ541との間の距離822も変化する。例えば、バケット525がZ1において垂直上向きに移動されると、上側ベローズは圧縮し、D821(およびD822)が小さくなる。距離D811およびD820は、一定のままである。同様に、バケット525がZ1において垂直下向きに移動されると、上側ベローズは伸長し、D821(およびD822)が大きくなる。
【0111】
一方、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542が駆動されると、寸法D811、D820、D821、および、D822は変化しうる。中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の駆動は、モータ810およびボールネジアセンブリ(例えば、ボールネジ811、ブロック812など)によって達成されてよい。中間フランジすなわちアジャスタフランジ542は、エッジリング平面からオフセットされた調節可能な平面として機能する。その他の駆動方法が、他の実施形態でサポートされてもよい。特に、ボールネジが回転されると、ブロック812は、垂直に上または下へ移動される。ブロック812は、例えば、取り付け金具を用いて中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の1つの接触点または接触部分に固定されている。したがって、ブロック812の垂直移動は、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の接触点または接触部分の移動(例えば、垂直移動)に変換される。このように、下側ベローズ530は、距離D811およびD820が変化するように、伸長または収縮し、ここで、D811およびD820は、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542と下側フランジ541との間の相対距離に関する情報を提供する。上側フランジ543、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542、および、下側フランジ541の間の相対距離に関する情報を提供する距離D821およびD822は、変化してよく、または、一定のままであってよい。
【0112】
さらなるアクチュエータシステムが、上述のように、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の様々な他の接触点または接触部分の垂直移動を提供するために実装されてもよい。例えば、3接触点システムが、ペデスタルの中央上面に対してエッジリングの高さおよび傾きを規定する動的シース制御を実施するために、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542上に実装されてよい。特に、DSCアジャスタアクチュエータA(505a)(例えば、モータおよびボールネジアセンブリを備える)が、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の第1接触点または接触部分に接続されてよい。また、DSCアジャスタアクチュエータB(505b)が、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の第2接触点または接触部分に接続されてよい。さらに、DSCアジャスタアクチュエータC(505c)が、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542の第3接触点または接触部分に接続されてよい。各DSCアジャスタアクチュエータは、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542における対応する接触点の独立的な移動を提供するように独立的に動作されてよい。つまり、中間フランジすなわちアジャスタフランジ542における第1接触点が、その他の接触点に対して独立的に移動されてよい。したがって、接触点の内の1または複数が、スリーブ469(例えば、シースすなわち円筒部分465およびファンネル部460)の高さおよび傾きを規定するために移動されてよく、これは、上述のように、アジャスタプレート440へ、そして、リングアジャスタピンの内の1または複数へ、伝達される。さらに別の実施形態において、3つのアクチュエータアセンブリの代わりに、1つのアクチュエータアセンブリが、対向するベアリングガイドと共に用いられてもよい(例えば、コスト削減、スペースの要件、または、単純化のために)。
【0113】
動的シース制御を提供するための少なくとも
図8A~
図8Bに記載したデュアルベローズシステムは、(例えば、スリーブ、アジャスタプレート、アジャスタピンなどとの適切な接続を通して)エッジリングの持ち上げおよび/または傾斜を行うために1または複数のベローズを備えるよう実施されてよいことが理解される。
【0114】
一実施形態において、アクチュエータアセンブリおよび/またはリングアジャスタサブアセンブリは、ペデスタルに溶接されている圧力制御されたフレクシャと、ペデスタル自体に機械加工されている圧力マニホルドとを備える。駆動距離は、フレクシャの寸法(例えば、内径--ID、外径--OD、ステムOD、材料厚さ、材料、など)と、(チャンバ側(例えば、大気圧であるか真空であるかに応じて、約0psiまたは約14.7psiのいずれか)に対する)圧入力と、フレクシャの温度(弾性率に影響する)と、の関数である。圧力が、制御変数になる。
【0115】
さらに別の実施形態において、アクチュエータアセンブリおよび/またはリングアジャスタサブアセンブリは、ペデスタルに溶接されている圧力制御されたベローズを、ペデスタル自体に機械加工されている圧力マニホルドと共に備える。駆動距離は、ベローズの寸法またはバネ定数(山径(ID)/谷径(OD)、板厚、材料)と、(チャンバ側(例えば、大気圧であるか真空であるかに応じて、約0psiまたは14.7psiのいずれか)に対する)圧入力と、弾性率に影響するフレクシャの温度と、の関数である。圧力が、制御変数になる。
【0116】
図9は、上述のシステムを制御するための制御モジュール900を示す。例えば、制御モジュール900は、プロセッサと、メモリと、1または複数のインターフェースとを備えてよい。制御モジュール900は、検知された値に部分的に基づいて、システム内の装置を制御するために用いられてよい。単に例として、制御モジュール900は、検知された値およびその他の制御パラメータに基づいて、バルブ902、フィルタヒータ904、ポンプ906、および、その他の装置908の内の1または複数を制御してよい。制御モジュール900は、単に例として、圧力計910、流量計912、温度センサ914、および/または、その他のセンサ916から検知された値を受信する。制御モジュール900は、前駆体供給および膜蒸着の間に処理条件を制御するためにも用いられてもよい。制御モジュール900は、通例、1または複数のメモリデバイスと、1または複数のプロセッサとを備える。
【0117】
制御モジュール900は、前駆体供給システムおよび蒸着装置の動作を制御してよい。制御モジュール900は、特定の処理の処理タイミング、供給システムの温度、フィルタにわたる圧力差、バルブポジション、ガスの混合、チャンバ圧、チャンバ温度、基板温度、RF電力レベル、基板チャックまたはペデスタルの位置、ならびに、その他のパラメータを制御するための命令のセットを含むコンピュータプログラムを実行する。制御モジュール900は、圧力差を監視し、蒸気前駆体の供給を1または複数の流路から1または複数のその他の流路に自動的に切り替えてもよい。制御モジュール900に関連するメモリデバイスに格納された他のコンピュータプログラムが、いくつかの実施形態において用いられてもよい。
【0118】
通例は、制御モジュール900に関連したユーザインターフェースが存在する。ユーザインターフェースは、ディスプレイ918(例えば、装置および/または処理条件の表示スクリーンおよび/またはグラフィカルソフトウェアディスプレイ)と、ポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクなどのユーザ入力デバイス920とを含んでよい。
【0119】
処理シーケンスにおける前駆体の供給、蒸着、および、その他の処理を制御するためのコンピュータプログラムは、任意の従来のコンピュータ読み取り可能プログラミング言語、例えば、アセンブリ言語、C、C++、パスカル、フォートランなどで書くことができる。コンパイルされたオブジェクトコードまたはスクリプトが、プラグラム内に特定されたタスクを実行するために、プロセッサによって実行される。
【0120】
制御モジュールパラメータは、例えば、フィルタ圧力差、処理ガスの組成および流量、温度、圧力、プラズマ条件(RF電力レベルおよび低周波RF周波数など)、冷却ガス圧、ならびに、チャンバ壁の温度などの処理条件に関連する。
【0121】
システムソフトウェアは、多くの異なる方法で設計または構成されうる。例えば、本発明の蒸着処理を実行するのに必要なチャンバ構成要素の動作を制御するために、様々なチャンバ構成要素サブルーチンまたは制御オブジェクトが書かれてよい。このためのプログラムまたはプログラムセクションの例は、基板配置コード、処理ガス制御コード、圧力制御コード、ヒータ制御コード、および、プラズマ制御コードを含む。
【0122】
基板配置プログラムは、ペデスタルまたはチャック上に基板をロードするため、および、基板とチャンバの他の部品(ガス流入口および/またはガスターゲットなど)との間の間隔を制御するために用いられるチャンバ構成要素を制御するためのプログラムコードを備えてよい。処理ガス制御プログラムは、ガス組成および流量を制御するため、ならびに、任意選択的に、チャンバ内の圧力を安定させるために蒸着の前にチャンバ内にガスを流すためのコードを備えてよい。フィルタ監視プログラムは、測定された差を所定の値と比較するコードおよび/または流路を切り替えるためのコードを含む。圧力制御プログラムは、例えば、チャンバの排気システムのスロットルバルブを調節することにより、チャンバ内の圧力を制御するためのコードを備えてよい。ヒータ制御プログラムは、前駆体供給システム内の構成要素、基板、および/または、システムのその他の部分を加熱するための加熱ユニットへの電流を制御するためのコードを含んでよい。あるいは、ヒータ制御プログラムは、基板チャックへの熱伝導ガス(ヘリウムなど)の供給を制御してもよい。
【0123】
蒸着中に監視されうるセンサの例は、マスフローコントロールモジュール、圧力センサ(圧力計910など)、供給システム、ペデスタル、または、チャックに配置されている熱電対、ならびに、
図9A~
図9Cの状態センサ920を含むが、これらに限定されない。適切にプログラムされたフィードバックアルゴリズムおよび制御アルゴリズムが、所望の処理条件を維持するためにこれらのセンサからのデータと共に用いられてよい。以上、シングルチャンバまたはマルチチャンバの半導体処理ツールにおける本開示の実施形態の実施について説明した。
【0124】
いくつかの実施例において、コントローラは、システムの一部であり、システムは、上述の例の一部であってよい。かかるシステムは、1または複数の処理ツール、1または複数のチャンバ、処理のための1または複数のプラットフォーム、および/または、特定の処理構成要素(基板ペデスタル、ガスフローシステムなど)など、半導体処理装置を備えうる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および、処理後に、システムの動作を制御するための電子機器と一体化されてよい。電子機器は、「コントローラ」と呼ばれてもよく、システムの様々な構成要素または副部品を制御しうる。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および動作設定、ならびに、ツールおよび他の移動ツールおよび/または特定のシステムと接続または結合されたロードロックの内外への基板移動など、本明細書に開示の処理のいずれを制御するようプログラムされてもよい。
【0125】
概して、コントローラは、命令を受信する、命令を発行する、動作を制御する、洗浄動作を可能にする、エンドポイント測定を可能にすることなどを行う様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/または、ソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されるチップ、および/または、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1または複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含みうる。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに伝えられて、半導体基板に対するまたは半導体基板のための特定の処理を実行するための動作パラメータ、もしくは、システムへの動作パラメータを定義する。動作パラメータは、いくつかの実施形態において、ウエハの1または複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/または、ダイの加工中に1または複数の処理工程を達成するために処理エンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0126】
コントローラは、いくつかの実施例において、システムと一体化されるか、システムに接続されるか、その他の方法でシステムとネットワーク化されるか、もしくは、それらの組み合わせでシステムに結合されたコンピュータの一部であってもよいし、かかるコンピュータに接続されてもよい。例えば、コントローラは、基板処理のリモートアクセスを可能にできるファブホストコンピュータシステムの全部または一部の「クラウド」内にあってよい。コンピュータは、現在の処理のパラメータを変更する、現在の処理に従って処理工程を設定する、または、新たな処理を開始するために、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造動作の現在の進捗を監視する、過去の製造動作の履歴を調べる、もしくは、複数の製造動作からの傾向または性能指標を調べうる。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)が、ネットワーク(ローカルネットワークまたはインターネットを含みうる)を介してシステムに処理レシピを提供してよい。
【0127】
リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを備えてよく、パラメータおよび/または設定は、リモートコンピュータからシステムに通信される。一部の例において、コントローラは、データの形式で命令を受信し、命令は、1または複数の動作中に実行される処理工程の各々のためのパラメータを指定する。パラメータは、実行される処理のタイプならびにコントローラがインターフェース接続するまたは制御するよう構成されたツールのタイプに固有であってよいことを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、ネットワーク化されて共通の目的(本明細書に記載の処理および制御など)に向けて動作する1または複数の別個のコントローラを備えることなどによって分散されてよい。かかる目的のための分散コントローラの一例は、チャンバでの処理を制御するために協働するリモートに配置されている(プラットフォームレベルにある、または、リモートコンピュータの一部として配置されるなど)1または複数の集積回路と通信するチャンバ上の1または複数の集積回路である。
【0128】
限定はしないが、システムの例は、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、蒸着チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層蒸着(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに、半導体ウエハの加工および/または製造に関連するかまたは利用されうる任意のその他の半導体処理システムを含みうる。
【0129】
上述のように、ツールによって実行される1または複数の処理工程に応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近くのツール、工場の至る所に配置されるツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、もしくは、半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートに向かってまたはそこからウエハのコンテナを運ぶ材料輸送に用いられるツール、の内の1または複数と通信してもよい。
【0130】
以上の実施形態の記載は、例示および説明を目的としたものである。包括的であることも本開示を限定することも意図していない。特定の実施形態の個々の要素または特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されず、適用可能であれば、置き換え可能であり、特に図示も記載もない限りは、選択された実施形態で利用できる。同じものが、多くの方法で変形されてもよい。かかる変形は、本開示からの逸脱と見なされず、すべてのかかる変形は、本発明の範囲内に含まれると意図される。
【0131】
理解を深めるために、本実施形態について、ある程度詳しく説明したが、添付の特許請求の範囲内でいくらかの変更および変形を行ってもよいことは明らかである。 したがって、本実施形態は、例示的なものであって、限定的なものではないとみなされ、実施形態は、本明細書に示した詳細に限定されず、特許請求の範囲および等価物の範囲内で変形されてよい。
[適用例1]ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトを有するペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブと、
前記アジャスタプレートに接続され、前記アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンと、を備え前記複数のリングアジャスタピンの各々は、前記ペデスタルの直径に隣接し、外側にある前記アジャスタプレート上の対応する位置にあり、前記複数のリングアジャスタピンは、前記リングの縁部下面と接触するよう構成され、前記アジャスタフランジは、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さおよび傾きを規定するために少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例2]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例3]適用例2に記載のペデスタルアセンブリであって、前記円筒部分は、前記中心シャフトに隣接している、ペデスタルアセンブリ。
[適用例4]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から中央上面直径まで広がっている中央上面と、
前記中央上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記中央上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記直径の外側まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
[適用例5]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、キャリアリングを含み、前記キャリアリングは、前記キャリアリングの最大外径まで延伸する複数のタブを備え、各タブは、対応するリングアジャスタピンと整列している、ペデスタルアセンブリ。
[適用例6]適用例1に記載のパッドであって、前記リングは、均一な外径を有するフォーカスリングを含む、パッド。
[適用例7]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記アジャスタアクチュエータは、水平面の周りで互いに等距離に放射状に離間されている接触点と整列して、前記アジャスタフランジに接続されている、ペデスタルアセンブリ。
[適用例8]適用例7に記載のペデスタルアセンブリであって、
前記アジャスタプレートは、前記接触点に対応する複数のアームを備え、
前記複数のリングアジャスタピンは、前記複数のアームの端部に接続されている、ペデスタルアセンブリ。
[適用例9]適用例7に記載のペデスタルアセンブリであって、前記アジャスタフランジ上の対応する接触点の垂直移動が、前記スリーブおよびアジャスタプレートを通して、対応するアジャスタピンに伝達される、ペデスタルアセンブリ。
[適用例10]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、さらに、
前記アジャスタプレート上に配置され、前記ペデスタルに対する前記アジャスタプレートの上向きの垂直移動を制限するよう構成されている複数のハードストップを備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例11]ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトを有するペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成されているリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
前記中心シャフトの下側部分の周りに配置され、前記中心シャフト内の真空を維持するよう構成されている下側フランジと、
前記下側フランジに接続されている下側ベローズと、
前記下側ベローズに接続され、前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブと、
前記アジャスタフランジに接続されている上側ベローズと、
前記上側ベローズに接続されている上側フランジと、
前記アジャスタプレートに接続され、前記アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンと、を備え、前記複数のリングアジャスタピンの各々は、前記ペデスタルの直径に隣接して外側にある前記アジャスタプレート上の対応する位置にあり、前記複数のリングアジャスタピンは、前記リングの縁部下面と接触するよう構成され、前記アジャスタフランジは、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さおよび傾きを規定するために少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例12]適用例11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例13]適用例11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から中央上面直径まで広がっている中央上面と、
前記中央上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記中央上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記直径の外側まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
[適用例14]適用例11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、キャリアリングを含み、前記キャリアリングは、前記アリングの外径まで延伸する複数のタブを備え、各タブは、対応するリングアジャスタピンと整列している、ペデスタルアセンブリ。
[適用例15]適用例1に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングは、均一な外径を有するフォーカスリングを含む、ペデスタルアセンブリ。
[適用例16]適用例11に記載のペデスタルアセンブリであって、前記アジャスタアクチュエータは、前記アジャスタフランジの接触点と整列して前記アジャスタフランジに接続されており、前記接触点は、水平面の周りで互いに等距離に放射状に離間されている、ペデスタルアセンブリ。
[適用例17] ペデスタルアセンブリであって、
基板を支持するためのペデスタルであって、動作中に或る高さに前記ペデスタルを配置する中心シャフトを有するペデスタルと、
前記ペデスタルの外周に沿って配置されるよう構成され、複数のアームにおいて前記ペデスタルの外径の外側まで延伸するリングと、
リングアジャスタサブアセンブリであって、
前記中心シャフトの中央部分の周りに配置されているアジャスタフランジと、
前記アジャスタフランジに接続され、前記アジャスタフランジから、前記ペデスタルの下方に配置されているアジャスタプレートまで延伸するスリーブであって、前記スリーブは、複数の接触点において前記中心シャフトに対する垂直移動を独立的に行うよう構成され、前記複数の接触点は、前記複数のアームと整列している、スリーブと、
前記アジャスタプレートに接続され、前記アジャスタプレートから垂直に延伸する複数のリングアジャスタピンと、を備え、前記複数のリングアジャスタピンの各々は、前記ペデスタルの直径に隣接して外側にある前記アジャスタプレートの対応するアーム上の対応する位置にあり、前記複数のリングアジャスタピンは、前記リングの縁部下面と接触するよう構成され、前記アジャスタフランジは、前記ペデスタルの上面に対する前記リングの高さおよび傾きを規定するために前記複数の接触点と整列している少なくとも3つのアジャスタアクチュエータに結合されている、リングアジャスタサブアセンブリと、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例18]適用例17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記スリーブは、
前記アジャスタフランジに接続されている円筒部分と、
前記円筒部分と、前記アジャスタプレートとに接続されているファンネル部と、
を備える、ペデスタルアセンブリ。
[適用例19]適用例17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記ペデスタルは、
前記ペデスタルの中心軸から中央上面直径まで広がっている中央上面と、
前記中央上面直径から環状表面の外径まで広がっている環状表面であって、前記中央上面から一段下がっている、環状表面と、
を備え、
前記中心シャフトは、前記中心軸からシャフト直径まで広がり、前記ペデスタルへ伝達される垂直移動をするよう構成され、
前記リングは、前記環状表面に隣接して配置され、少なくとも前記リングの複数の半径方向延長部において前記ペデスタルの前記直径の外側まで延伸する、ペデスタルアセンブリ。
[適用例20]適用例17に記載のペデスタルアセンブリであって、前記リングはキャリアリングまたはフォーカスリングを含む、ペデスタルアセンブリ。