(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】個別識別子を付与されたCVD装置部品及びその情報伝達方法
(51)【国際特許分類】
C23C 16/44 20060101AFI20240222BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
C23C16/44 B
H01L21/31 B
(21)【出願番号】P 2020551302
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(86)【国際出願番号】 EP2019057493
(87)【国際公開番号】W WO2019185574
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】102018107135.3
(32)【優先日】2018-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502010251
【氏名又は名称】アイクストロン、エスイー
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【氏名又は名称】河合 典子
(72)【発明者】
【氏名】ボーデ、マチアス・ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】シュミット、トマス
(72)【発明者】
【氏名】フランケ、ミーヒャ・コーネル
(72)【発明者】
【氏名】モーネン、マルクス
【審査官】西田 彩乃
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-533033(JP,A)
【文献】特開2005-142200(JP,A)
【文献】特開2016-154224(JP,A)
【文献】特表2007-520077(JP,A)
【文献】特開平08-245230(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0292815(US,A1)
【文献】特開2011-258615(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0221167(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0143016(US,A1)
【文献】特開平7-221165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00-16/56
H01L 21/31
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの基板(6)の熱処理のためのCVDリアクタ(1)のプロセスチャンバの部品(10、11、12、13)であって、
前記部品(10、11、12、13)がヒーター(5)により所与の温度に加熱され
る熱処理過程において、
構造(7、8、9)が形成された領域の表面領域(17、18、19)が、温度センサ(14
)のセンサ信号(20)のレベルに基づいて互いに区別することができ、
前記構造(7、8、9)が、前記温度センサ(14)により機械読み取り可能な個別識別子(16)
を構成することを特徴とする部品。
【請求項2】
前記部品(10、11、12、13)が、前記プロセスチャンバ(2)のサセプタ(10)、側部(11)、天井(12)、カバープレート(13)であることを特徴とする請求項1に記載の部品。
【請求項3】
前記構造が、前記部品(10、11、12、13)の外面に配置された凸部(7)又は凹部(8)から形成され
ること、かつ/又は、体積内に配置されたキャビティ(9)から形成されること、又は、前記領域が、粗面化、研磨、若しくは顔料塗布により構造化された表面領域であることを特徴とする請求項1又は2に記載の部品。
【請求項4】
前記構造(7、8、9)が、円弧ラインの中心の周りで回転するように駆動される前記部品(10)の前記円弧ラインに沿って配置されること、及び/又は、前記構造(7、8、9)が、直線に沿って配置されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の部品。
【請求項5】
前記個別識別子(16)が複数桁の数字列又は英数字列に変換可能であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の部品。
【請求項6】
前記字列がコード化された値を含むこと、かつ/又は、前記字列が暗号化されること、かつ/又は、前記個別識別子(16)が、前記部品(10、11、12、13)に関して計測可能であり、許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴の数値を含むことを特徴とする請求項5に記載の部品。
【請求項7】
前記部品(10、11、12、13)の材料厚さ及び熱伝導率が、前記部品(10、11、12、13)の第1の外面上に配置された構造を、前記第1の外面から反対側に向いた第2の外面上で赤外線感知センサである前記温度センサ(14)により認識可能で
あるように、選択されることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の部品。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載された部品(10、11、12、13)の個別化のための方法であって
、前記温度センサ(14)により機械読み取り可能な個別識別子(16)を
読み取ることを特徴とする方法。
【請求項9】
前記温度センサ(14)が、前記部品の温度の調整のためのセンサであり、かつ、制御装置(15)が、前記センサ信号の時間的変化から前記個別識別子(16)を決定するように装備されていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記温度センサ(14)の前記センサ信号の評価により、前記個別識別子(16)が複数桁の数字列又は英数字列に変換されることを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記字列がコード化された値を含むこと、かつ/又は、前記字列が暗号化されること、かつ/又は、前記個別識別子(16)が、前記部品(10、11、12、13)に関して計測可能であり、許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴の数値を含むこと、かつ/又は、前記個別識別子(16)の決定により制御装置の活性化機能が起動されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
プロセス制御装置(15)に情報を伝達するために以下のステップを有する方法。
- 請求項1~7のいずれかに記載の部品を設けるステップ
- 前記部品(10、11、12、13)の許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴を決定し、かつ/又は、基板の熱処理の過程におけるプロセス変数の値に対する物理的特徴の影響を決定すると共に
プロセス条件の補正のための補正値を決定するステップ
- プロセスに影響を及ぼす物理的特徴を決定し、補正値を前記個別識別子(16)に対して割り当てるステップ
- 前記個別識別子(16)、及び前記物理的特徴、及び/又は前記補正値を前記プロセス制御装置(15)に伝達するステップ
【請求項13】
プロセス制御装置(15)の
プロセス条件を補正するために以下のステップを有する方法。
- 請求項12に記載の前記個別識別子(16)、及び関係する物理的特徴、及び/又は補正値を前記プロセス制御装置(15)に伝達し、前記個別識別子(16)を備えた前記部品(10、11、12、13)を前記CVDリアクタ(1)に装着するステップ
- 前記CVDリアクタ(1)を閉じるステップ
- 前記CVDリアクタ(1)に装着された前記部品(10、11、12、13)の前記個別識別子(16)を決定するステップ
- 伝達された前記物理的特徴及び/又は前記補正値を用いて前記プロセス条件を補正するステップ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの基板の熱処理のための装置の部品に関し、熱処理の過程で部品がヒーターにより所与の温度に加熱され、その温度で、その部品において異なるように構造化された体積領域の表面領域が、温度センサ、例えば赤外線センサによってセンサ信号のレベルに基づいて互いに区別されることができる。
【0002】
本発明はさらに、1つの制御装置と1つの部品とを少なくとも備えた少なくとも1つの基板の熱処理のための装置に関し、熱処理の過程で1つの部品が所与の温度に加熱され、その温度で、その部品において異なるように構造化された体積領域の表面領域が、センサによってセンサ信号のレベルに基づいて互いに区別されることができる。
【0003】
本発明はさらに、プロセス制御装置に情報を伝達する方法、及びプロセス条件の補正方法に関する。
【背景技術】
【0004】
CVDリアクタを構成する部品は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、又は特許文献4に記載されている。
【0005】
特許文献5及び特許文献6から、個別識別子を備えた物体を設ける方法及び装置は公知技術である。オリジナリティ識別及び機械読み取り可能な文字配置も、特許文献7及び特許文献8に記載されている。
【0006】
本発明によるCVDリアクタは、壁により取り囲まれたプロセスチャンバを有する。プロセスチャンバの壁は、例えばセラミック、石英、グラファイト、又はモリブデンなどの耐熱材料の部品により形成されている。部品は、例えば基板上に層を堆積する過程である、基板の熱処理の過程で加熱される。層の堆積のために、プロセスチャンバ内にプロセスガスが供給され、それらのガスがそこで熱分解される。分解生成物、特にIII主族元素の有機金属化合物と、V主族元素の水素化物が堆積されて、基板の表面上に層を形成する。堆積された層の品質は、プロセスチャンバ内で所望の温度プロフィールが達成されるかに大きく依存する。例えば、基板を担持するサセプタ上でのいかなる横方向の温度勾配も、できる限りなくすことが必要である。本発明による所与のプロセスチャンバ内では、サセプタが下方から加熱され、そしてサセプタの反対側にあるプロセスチャンバ天井が冷却される。しかしながら、他の配置も提供され、その場合、プロセス天井も加熱される。部品の、特にサセプタの所与の物理的な、特に幾何学的な特徴は、例えば、プロセスチャンバ内の温度、又は温度プロフィールなどのプロセス変数に対して大きな影響を及ぼす。熱処理プロセスを実行可能とするために、そして特に再現可能な結果を得る層の堆積を実行可能とするために、所望のプロセス変数が、狭い許容範囲内に信頼性をもって維持される必要がある。所望されるプロセス変数を実現するために、ヒーターなどのアクチュエータ、又はフラッシング流量を調整するためのマスフローコントローラが、定形仕様のプロセス条件を用いて調整される。定形仕様のプロセス条件は、プロセスチャンバ内の所望のプロセス変数が、部品の物理的特徴の標準値によって実現されるように設計することができる。例えば1つの部品が別の部品と置き換えられたために物理的特徴が変わった場合、プロセス条件が変わらなくともプロセス変数が変わる。したがって、部品の置換は、プロセスチャンバ内の温度プロフィールに影響し得る。そしてそれにより、その中で基板上に堆積される層の品質にも影響し得る。ここで考慮される物理的数値は、特に許容範囲に影響を及ぼす数値であり、例えば部品の表面のコーティングの平均層厚、表面粗さ、表面の光放射率、又は部品の所与の長さ、幅、又は厚さの数値などである。
【0007】
部品の置換後は、プロセスチャンバ内で所望のプロセス変数を達成するために定形仕様のプロセス条件を修正することがしばしば必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】欧州特許第2 160 759号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2013 012 082号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2012 108 986号明細書
【文献】独国特許出願公開第10 2008 055 582号明細書
【文献】米国特許第9,568,421号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0323186号明細書
【文献】国際公開第2015/170306号 公報
【文献】米国特許第 3,636,317号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の根底にある目的は、第1の例では、基板の熱処理のための装置の操作を改善するための手段の仕様である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求の範囲で特定される発明により達成され、その場合、従属項は、二次的な請求項の有利なさらなる発展であるのみでなく、目的の独立した解決手段でもある。
【0011】
第1にかつ本質的に、提示される構造は、互いに異なる領域、特に体積領域が構造化されているものである。これらは、部品の局所的表面温度に影響を及ぼす構造の形態をとり、そして、全体として機械読み取り可能な個別識別子が得られる。個別識別子は、センサにより、特に温度センサ、すなわち例えば赤外線センサにより決定することができる。特にパイロメータが用いられ、それを用いて、CVDリアクタのプロセスチャンバのサセプタ、側部、天井、又はカバープレートの形態をとり得る部品の表面上の局所温度を局所的に決定することができる。個別識別子は、部品を回転させることにより、又は、部品の表面に亘ってセンサの計測点を移動させることにより、決定することができる。特に、センサが光学式温度センサであることが提供され、それにより装置の制御装置が、部品の実際の温度、特にサセプタの実際の温度についての情報を受け取り、そしてその場合、この温度が、部品の温度を調整するために制御装置によって用いられることが好ましい。
識別子は、例えば光ファイバケーブルの一端に配置された既存の光学式温度センサにより読み取られ、光ファイバケーブルの他端は部品に向けられている。このためには、部品を例えば500℃以上の温度に加熱することのみが必要であり、それによって、部品の表面が、赤外周波数スペクトルで放射し、それがセンサにより決定され得る。特に互いに隣合う異なる構造は、それらの放射強度又はそれらの放射スペクトルに基づいて互いに区別され得る。温度センサは、好ましくは赤外光学系を有する赤外線センサの形態をとり、それを用いて小さい表面領域の温度を決定することが可能である。特に、そのようなセンサは、高い空間分解能で計測するセンサの形態をとる。放射強度又は放射スペクトルに基づいて区別され得る構造は、前面がプロセスチャンバに向いている部品の背面に配置されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、ヒーターユニットに向いている部品の外面の表面温度が、温度センサを用いて決定される。これは、光ファイバーケーブルの一端に配置された、上述した温度センサを用いて行うことができる。光ファイバケーブルの他端は、部品の外面から短い距離にて終端しており、部品の外面の温度が計測される。一つの代替例によれば、温度が、背面とは反対側に向いた部品の前面で決定されることが提供される。温度センサにより温度が計測される前面は、平滑な壁として構成することができ、又は、例えば基板の位置決め固定用の凹部若しくはリブを具備する他の構造を設けることができる。
構造を設けられる体積領域は、それらの表面上に凸部又は凹部を有することができる。しかしながら、体積領域がキャビティを有することもでき、それらのキャビティにより体積領域が構造化されることによって、IRセンサに対向する、それらに関係する表面領域を、温度計測信号のレベルにより区別することができる。構造領域もまた表面領域となり得る。したがって、特に、表面における隣接する構造領域が、表面の特徴に関して異なることが提供される。表面仕上げは、粗面化、研磨、顔料塗布などにより構成することができ、特に、様々な方法で構成することができる。それらの構造は、円弧ラインの中心の周りで回転するように駆動される部品の円弧ラインに沿って配置することができる。特に、そのような部品は、サセプタの形態をとる。そのような構造の配置に関して、赤外線センサの計測点は移動する必要がない。その計測点は、プロセスチャンバに対して静止したままとすることができる。なぜなら、部品が計測点の下方を移動するからである。
一つの代替例においては、部品がプロセスチャンバに対して静止していることが提供される。この場合、構造が直線上に配置され、互いに前後して位置することができる。しかしながら、構造が面上に配置されることも提供される。構造により形成された個別識別子の読み取りは、その後、移動する計測点を用いて行われる。直線又は面は、バーコードリーダーによる方法と同様に赤外線センサによりスキャンされる。個別識別子を提供する構造は、好ましくは、互いに均等に離間した構造要素を有する。構造の構造要素は、バーコード又はQRコード(登録商標)の方式で配置することができる。構造、すなわち構造要素は、部品上に構造ユニットとして配置され、そして特に、前面と背面との間の異なる材料厚さをもつ領域により形成される。
【0012】
本発明はまた、部品の個別化のための方法に関する。本発明以外の場合には同じように構築される多数の部品の各々に対して個別識別子が設けられる。このために、上述したように、隣合う表面領域に関係する部品の体積領域に空間的構造が設けられる。これらが、好ましくは、赤外スペクトルで放射する構造の形態をとることによって、部品が加熱されたときにこれらを互いに区別することができる。これらの構造により、全体として機械読み取り可能な、部品の個別識別子が得られる。その識別子は、複数桁の数字列とすることができ、最も単純な場合はビット列の形態を取り、それは、値0が凹部無し又は凸部無しを意味し、そして値1が凹部又は凸部を意味することを特徴とすることができる。
しかしながら、識別子は、異なる高さ又は深さをもつ凸部又は凹部により形成することもできる。数字列に加えて、英数字列も考えられる。空間的構造により生成される熱画像は、特に空間分解能の高い温度センサにより決定される。センサ信号は、評価されて字列へと変換される。これは、コンピュータユニットで行われる。字列が、コード化又は暗号化された値を含むことも提供でき、それによって例えば偽造セキュリティの手段を実現することも提供できる。コード化された値は、チェックサム又はハッシュ値とすることができる。公開鍵と秘密鍵からなる一対の鍵のうちの一つの鍵で識別子を暗号化することも可能である。
【0013】
本発明のさらなる発展では、特に、部品における許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴が何であるかを個別識別子に含めることができる。許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴は、例えば、コーティングの厚さ、反射率又は放射率などの表面の特性、部品の長さ、幅、厚さ、又は、表面凹部又は表面凸部の寸法とすることができる。これらの特に許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴は、先ず、未だ識別されていない部品に対して決定される。その後、暗号化機能を用いて個別識別子が生成され、個別識別子の中に、部品に関して計測された物理的特徴が含められる。その後、その識別子は、上述した方法による材料の除去によって、例えば凹部の形成によって部品に取り付けられる。
【0014】
本発明はさらに、プロセス制御装置に情報を伝達するための方法に関する。プロセス制御装置は、定形仕様で格納されたプロセス条件を用いることによって、例えば、プロセスチャンバ内の所定の計測点で得られなければならない制御温度の仕様などの定形仕様で特定された加熱設定値のガスのマスフローを調整することにより基板の熱処理プロセ
スを制御する。
本発明の方法では、先ず、個別識別子を有する部品が準備され、例えば製造される。個別識別子は、例えばカメラにより例えば画像認識法を用いて光学的に読み取り可能であるが、レーザービームスキャンにより機械読み取りすることもできる。これは、室温で行うこともできる。しかしながら、識別子は、部品が加熱されたときに赤外線センサにより機械読み取りのみが可能であるように構成されることが好ましい。この部品については、数値が、特に許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴が決定される。これは、ここでは個別識別子が適用された後に行うことができる。その部品は、特にプロセスに影響を及ぼす物理的特徴に関して計測される。
これらの計測値は、識別子と共に、基板の熱処理用の装置の制御装置に伝達することができる。制御装置が、プロセス条件に対する物理的特徴の影響を決定できるコンピュータプログラムを有することも提供できる。特に、物理的特徴がプロセス変数の値に対して及ぼす影響を決定することも提供される。これは、経験則から手動で行うことができる。しかしながら、モデル計算をこのために実行することもできる。試験を行うことも提供され、その場合、部品がプロセス条件下で加熱され、プロセスチャンバ内の温度プロフィールが記録される。その後、モデル計算に基づいて、又はさらに経験的に補正値が決定され、それを用いてプロセス条件すなわち加熱出力又はガスのマスフローを制御するための数値が補正されることによって、所望のプロセス変数すなわち特にプロセスチャンバ内の温度を実現することができる。この補正値は、個別識別子を取り付けた部品を有する装置が用いられるときに、用いることができる。
しかしながら、部品の個々の個別識別子に対してこれらの補正値を論理的に割り当てることも提供される。これは、モデル計算がプロセス制御装置自体によって実行されずに別のコンピュータユニットにより実行されたときに行われることが好ましい。このために、例えば、補正値のみでなく個別識別子も含むファイルを作成したり、ファイル名が個別識別子であるファイルを作成したりすることができる。しかしながら、中央集中型又は分散型のデータベースで補正値と個別識別子とを論理的に互いにリンクさせることも提供される。これは、ファイルへのリンクを提出したり、ローカル又は中央データベースへのアクセスを許可したり、手紙や電話などの伝統的な通信手段を使って行うことができる。
定形仕様のプロセス条件を補正するための本発明の方法において、プロセス制御装置に伝達される補正値は、定形仕様で格納されたプロセス条件をそれにより修正するために用いられる。この方法は、特に、部品がCVDリアクタから取り外されて別の部品に置換された場合に用いられる。プロセスチャンバ、及び特に部品が所与の温度に加熱され、その温度で、プロセスチャンバ内に既に存在する赤外線センサに補助されて識別子を検知できる。目標温度にて赤外スペクトルで放射する識別子が、赤外線センサにより決定される。その後、個別識別子に対する補正値の論理的割り当てに基づいて、選択されたプロセス条件を補正値に基づいて修正することによって定形仕様を修正することができる。
【0015】
赤外線センサに補助されて、又は装置内に配置された他のセンサ又は計測要素に補助されて、プロセスチャンバ内に配置された部品の少なくとも1つの物理的特徴が決定されることも提供できる。計測された部品の個別識別子は、復号化される。復号化された値から物理的特徴を読み出すことができる。これは、原位置で計測された物理的特徴と比較することができる。一致する場合、その部品はオリジナルの部品とみなすことができる。原位置で計測された物理的特徴の数値が、個別識別子から得られた数値の範囲外である場合、その部品はオリジナルの部品ではないと考えられる。
【0016】
本発明の別の態様は、制御装置の機能の活性化に関する。例えば、装置が閉じられたとき、好ましくは装置内で決定される部品の個別識別子が、許容される個別識別子のグループに属する場合にのみ、制御装置の所与の機能を用いることができることを提供できる。この構成は、特に、装置上で方法を実行するためのプログラムが更新される場合を想定し
ている。
【0017】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、プロセス制御装置15と共にCVDリアクタ1及びその中に配置されたプロセスチャンバ2の概略的な断面を示す。
【
図2】
図2は、サセプタ10の平面図に対応する
図1におけるラインII-IIに沿った概略断面を示す。
【
図3】
図3は、サセプタ10の底面図に対応する
図1のラインIII-IIIに沿った断面を示す。
【
図4】
図4は、サセプタ10上の構造7、8を明確とするための
図3のラインIV-IVに沿った断面を示し、分かり易くするためにここでは極めて誇張された方式で示されている。
【
図5】
図5は、直線に沿って配置され、凹部8及び凸部7により形成された個別識別子16を有する部品10、11、12、13の1つの平面図を示す。
【
図6】
図6は、面上に配置された凹部8の形態による個別識別子16を示す。
【
図7】
図7は、部品10、11、12、13の体積内のキャビティ9、9’の形態による個別識別子16を示す。
【
図8】
図8は、プロセス制御装置15のコンピュータ、赤外線センサ14、及びヒーター5を用いた個別識別子の決定を概略的に示す。
【
図9】
図9は、サセプタ10の温度が光ファイバーケーブル21を用いてサセプタの下面で計測されるさらなる実施例の、
図1と同様の表示を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に概略的に示されたCVDリアクタ1は、気密性ハウジングを有し、その中にプロセスチャンバ2が配置されている。プロセスチャンバ2はサセプタ10を有し、それはグラファイト部品、石英部品、又はセラミック部品で形成することができる。サセプタ10の下方には、サセプタ10を500℃以上の、又は700℃以上の温度に加熱するためのヒーター5がある。
【0020】
プロセスチャンバ天井12に向いたサセプタ10の上面にはカバープレート13が配置され、それも複数の部品から構成することができる。カバープレート13は、円形開口を有し、その中に基板6が配置されている。基板6は、プロセスチャンバ2内で層によりコーティングされることになる。
【0021】
プロセスチャンバ天井12及び、プロセスチャンバ2を取り囲む側部11もまた、グラファイト、モリブデン、石英、又はセラミックから作製されている。
【0022】
基板6上に層を堆積するために、複数のガスから構成できるプロセスガスが、ガス入口3に補助されてプロセスチャンバ2に供給される。ガスの成分がプロセスチャンバ2内で分解することによって、層が基板6上に堆積する。反応生成物と、同じくガス入口3を通って供給される搬送ガスとは、その後、ガス出口4を通ってCVDリアクタ1から出ることができる。真空ポンプをガス出口4に接続することができる。特に、III主族の有機金属化合物及びV主族の水素化物が、プロセスガスとして用いられ、これらは、例えば水素である搬送ガスと共にガス入口部材(図示しないが従来技術から公知である)を用いてプロセスチャンバ2に供給される。
【0023】
サセプタ10は、赤外線ヒーター又はRFヒーターの形態をとり得るヒーター5により下方から加熱される。同時に、側部11及びプロセスチャンバ天井12もまた、高温に加
熱される。
【0024】
カバープレート13又はカバープレート13の下に位置するサセプタ10の表面温度は、例えばパイロメーターである赤外線センサ14により公知の方法で計測できる。
図1には示さないが、さらなるIRセンサ14が設けられ、それを用いて側部11、天井12、カバープレート13、又はサセプタ10の表面温度を決定できる。サセプタ10、側部11、天井12、及びカバープレート13は、総体的に部品を形成しており、それらの表面は、加熱されたときに赤外スペクトルで放射する。背面と前面の温度が互いに異なり得るので、熱が部品を通って流れる。
【0025】
本発明によれば、少なくとも1つの部品10、11、12、13が、好ましくはサセプタ10が、個別識別子を設けられることが提供される。その場合、個別識別子は、好ましくは体積領域を割り当てられ、温度勾配によってそれらを通って熱が流れる。部品10、11、12、13の異なる有効材料厚さの結果として、熱源とは反対側の表面上に局所的に異なる表面温度が確立される。
【0026】
回転軸の周りで回転可能なサセプタ10は、サセプタ10の回転中心の周りの円弧ラインに沿って延在する識別子16を有する。識別子16は、円弧ライン上に配置され互いに離間している凸部7、及び/又は、互いに離間している凹部8から形成することができる。凸部7又は凹部8は、円弧ラインの弧の方向において異なる幅を有することができる。これらの凹部8又は凸部7は、部品の有効材料厚さに影響を及ぼす。
【0027】
図4に示すように、凸部7と凹部8により形成された構造は、ヒーター5に向いた背面上に配置されている。凸部7と凹部8がサセプタ10を通る熱伝導に影響することによって、凸部7の反対側にある表面領域17と、凹部8の反対側にある表面領域18において互いに異なる温度が計測される。ヒーターからサセプタ10の下面への熱伝導が実質的に熱輻射により起きる場合、凹部8の領域における反対側の表面領域18への熱伝導距離は、凸部7の領域における反対側の表面領域17への熱伝導距離よりも短い。その結果、表面領域18における表面温度は、表面領域17におけるそれよりも僅かに高くなる。
【0028】
特に光学系を有する赤外線センサ14により、空間的に細長く規定された計測点で温度を計測できる。ここでサセプタ10が回転軸の周りで回転する場合、赤外線センサ14の計測点は、下面の同じ円弧ライン上に構造7、8を有するサセプタ10の上面の円弧ラインに沿って移動する。その結果、時系列的な温度センサ信号が得られ、それらから矩形信号を形成することができる。この矩形信号は、パルスシーケンスを表す。ビット信号は、パルスシーケンスのパルス長から得ることができる。そのビット信号は、部品10の個別識別子16を表す。
【0029】
図5に示す実施例においては、複数の凹部8が直線上に互いに前後して配置されている。しかしながら、互いに前後して配置されたそれらの構造は、線上に配置された凸部7によって形成することもできる。凸部7又は凹部8により形成された個別識別子16の決定のために、IRセンサ14の計測点が、例えば適切なミラーを用いて部品10、11、12、13の表面に亘って移動することができる。
【0030】
図6に示した実施例においては、特に凹部8である構造が表面上に配置されている。ここでは、計測点を表面上でスキャンすることによって、個別識別子を読み取ることができる。それらの構造は、ここではQRコード(登録商標)の方式で配置され、そして同じ方法でコード化することができ、それによってそれらの構造をQRコード(登録商標)スキャン法を用いて読み取ることができる。
【0031】
図3に示した例示的実施形態においては、そして図示しない他の例示的実施形態においては、構造がバーコードの方式で配置され、そしてバーコード読み取り方法を用いて認識することができる。
【0032】
図7に示す例示的実施形態では、識別子16が、部品10、11、12、13内のキャビティ9、9’を用いて得られる。キャビティ9、9’は、部品10、11、12、13の周りの細長い面から導入された穴の形態をとることができる。キャビティ9、9’は、互いに異なる直径を有する穴とすることができる。それらの穴はまた、互いに異なる離間距離で配置されている。特に、互いに隣合う同じサイズの表面領域が、大直径の穴を有するか、小直径の穴を有するか、又は穴無しかのいずれかであるように構造化されることが提供される。穴9、9’は、凸部7及び凹部8と共に、部品の広い面からその部品の反対側の広い面への熱伝導に影響することによって、隣合う表面領域17、18、19における表面温度が、特にパイロメータである赤外線センサにより計測できる方法において異なるものとなる。
【0033】
識別子16は、部品10、11、12、13の成形過程において機械加工により形成される構造のシーケンスの形態をとることができる。部品10~13は、構造7~9の適用後にコーティングすることができる。しかしながら、構造7、8、9が、部品10~13が別の方法で完全に製造された後にのみ適用されることも提供される。この変形例では、部品10~13の物理的特徴、例えば長さ寸法、幅寸法、厚さ寸法、又は表面構造の寸法が、識別子16の適用前に決定される。部品10~13をコーティングするコーティング材料の厚さを、物理的特徴として用いることも提供される。
【0034】
本発明の変形例では、識別子16が、1つのこのような物理的特徴の少なくとも1つの数値から決定される。その後、これは暗号化された形式で、部品10~13上の凸部7、又は凹部8、又はキャビティ9の形態であるビット列として適用される。識別子16が、その後、順次読み出されたならば、物理的特徴の数値を、復号化を用いて再構築することができる。それは、その後に再び計測された実際の物理的特徴と比較することができる。このようにして、オリジナルの部品を認識することができる。
【0035】
図8は、サセプタ10の背面に配置された識別子を、どのようにして赤外線センサ14を用いて光学的に読み取ることができるかを概略的に示している。
【0036】
サセプタ10は、ヒーター5を用いて下方から加熱される。下面には、隣合う凸部7と凹部8が配置されている。凸部7の反対側の表面領域17は、凹部8の反対側の上面の両面領域18よりも温度が低い。赤外線センサ14により、ヒーター5とは反対向きの、サセプタ10の前面の温度スキャンを行うことができる。その結果、
図8に模式的に示す温度プロフィール20が得られ、それは、センサ信号を符号化したものである。その後、プロセス制御装置15又は別のコンピュータによって、そのプロフィールから識別子16を決定することができ、それによりバイナリ値0が各凸部7に割り当てられ、そしてバイナリ値1が各凹部8に割り当てられる。ここでも、凹部8と凸部7は、分かり易くするために極めて誇張した方式で示されている。
【0037】
本発明の変形例によれば、部品10、11、12、13の製造後、関係する物理的特徴が決定されることが提供される。部品は、光学的に、又は別の方式で計測される。部品の長さ、幅、及び厚さ、又は他の構造の寸法が決定される。さらに、コーティングの厚さ及び光学的特性が決定される。これは、識別子16を形成する構造7、8、9の適用前、又は適用後に行うことができる。決定された物理的特徴は、データ媒体上の電子的なファイル、又は計測データシートに格納される。ファイルは、個別識別子により印付けされる。また、計測データシートも個別識別子により印付けすることができる。
【0038】
これにより、プロセスチャンバ2内の原位置で、製造中に交換された部品、例えば予備部品を認識することが可能となる。なぜなら、部品10~13が加熱された場合に、すなわち部品10~13の2つの広い面の間の温度勾配が形成された場合に、IRセンサ14によって識別子16を決定することができるからである。したがって、オペレーションの過程でどの部品10~13が存在するかを決定することによって、物理的特徴について前もって決定されたデータに基づいてプロセス条件を変更するように、おそらくは補正するように、プロセス中に介入することができる。
【0039】
本発明の変形例では、部品10~13の製造後、モデル計算を用いて又は経験則を用いて、特に許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴が、プロセス変数に対してどのような影響を有するかを決定することが提供される。ここで、特に1又は複数の温度が、特にプロセスチャンバ2内の温度プロフィール、又はサセプタ10の上面の横方向温度勾配、又は別の部品の温度勾配が、プロセス変数として考慮される。その後、プロセス変数を所望の値に近づけるために、プロセス条件、すなわち例えばヒーターの制御、特にその所望される又は目標とされる温度をどの程度まで変更しなければならないかを決定することができる。これにより補正値が生成される。これらは、製造装置のプロセス制御装置15に伝達することができる。製造装置は、プロセスチャンバ2に装着された部品10~13の識別子を独立して決定し、そしてその後、補正値を適用することにより定形仕様のプロセス条件を修正できることによって、従前に装着された部品とは異なる置換部品を用いても同じプロセス結果が得られる。
【0040】
図9は、
図1と同じ表現を示す。
図1に示した例示的実施形態では、サセプタ10の温度がその上面で、すなわちヒーター5とは反対側の面で計測されていたが、
図9に示した例示的実施形態は光ガイド21を有し、それはIRセンサの形態をとる光センサ14の一端に接続されている。光ガイド21の他端は、ヒーター5に向いたサセプタ10の面から短い距離にて終端している。この面は、機械読み取り可能な識別子が得られる凹部8を有する。ヒーター5とは反対側に向いた面上においてサセプタ10は、基板6が配置される開口を具備するカバープレート13を支持する。
【0041】
上記の記載は、本願によって登録された発明を全体として説明するためのものであり、先行技術をさらに発展させるものであり、少なくとも以下の特徴の組み合わせによって、それぞれの場合において独立してもよく、これらの特徴の組み合わせのうちの2つ、複数、又は全てを組み合わせることも可能である。すなわち:
【0042】
領域が構造7、8、9により構造化されることによって、機械読み取り可能な個別識別子16が得られることを特徴とする部品。
【0043】
領域が構造7、8、9により構造化されることによって、機械読み取り可能な個別識別子16が得られることを特徴とする装置。
【0044】
部品10、11、12、13の隣合う領域17、18、19に関係する部品10、11、12、13の体積領域に空間的構造7、8、9が設けられ、それらは互いに光学的に区別可能であり、かつ、まとまった一体の連続的な構造的配置として、センサ14により機械読み取り可能な個別識別子16を形成することを特徴とする方法。
【0045】
装置1の部品10、11、12、13が、CVDプロセスチャンバ2のサセプタ10、側部11、天井12、カバープレート13、又は別の部品であることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0046】
構造が、部品10、11、12、13の外面に配置された凸部7又は凹部8から形成され、外面の表面の特徴から形成され、かつ/又は、体積内に配置されたキャビティ9から形成されることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0047】
構造7、8、9が、円弧ラインの中心の周りで回転するように駆動可能な部品10の円弧ラインに沿って配置されること、かつ/又は、構造7、8、9が直線に沿って配置されることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0048】
センサ14が、部品の温度の調整のための温度センサであり、かつ、制御装置15が、識別子を決定可能であるように、又はセンサ信号の時間的変化から決定されるように装備されていることを特徴とする装置、又は方法。
【0049】
IRセンサ14のセンサ信号の評価により、識別子16が、複数桁の数字列又は英字列に変換可能であり、又は変換されることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0050】
字列がコード化された値を含むこと、かつ/又は、字列が暗号化されること、かつ/又は、個別識別子16が特に許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴の数値を含み、その特徴が部品10、11、12、13上で計測可能であること、かつ/又は、活性化機能が個別識別子16の決定により起動されることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0051】
領域が、粗面化、研磨、顔料塗布により構造化された表面領域であることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0052】
プロセス制御装置15に情報を伝達するために以下のステップを有する方法。
- 部品10、11、12、13における関係する体積領域の隣合う表面領域に、光学的に互いに区別可能でありかつ全体として機械読み取り可能な個別識別子16を形成する空間的構造7、8、9が設けられる、部品を設けるステップ
- 部品10、11、12、13の特に許容範囲に影響を及ぼす物理的特徴を決定し、かつ/又は、基板の熱処理の過程におけるプロセス変数の値に対する物理的特徴の影響を決定すると共にプロセス条件の補正のための補正値を決定するステップ
- 補正値及び/又は物理的特徴を個別識別子16に対して割り当てるステップ
- 個別識別子16、及び物理的特徴、及び/又は補正値をプロセス制御装置15に伝達するステップ
【0053】
プロセス制御装置15のプロセス条件を補正するために以下のステップを有する方法。
- 請求項11に記載の個別識別子16、及び関係する物理的特徴、及び/又は補正値をプロセス制御装置15に伝達し、個別識別子16を備えた部品10、11、12、13を装置に装着するステップ
- 装置1を閉じるステップ
- 装置に装着された部品10、11、12、13の個別識別子16を決定するステップ
- 伝達された物理的特徴及び/又は補正値を用いてプロセス条件を補正するステップ
【0054】
部品10、11、12、13の加熱の過程において、特に部品10、11、12、13を通って熱が流れる場合に、領域が赤外スペクトルで放射すること、かつ、センサが赤外線感知センサであることを特徴とする部品、又は装置、又は方法。
【0055】
部品10、11、12、13の材料厚さ及び熱伝導率が、部品10、11、12、13
の第1の外面上に配置された構造が、第1の外面から反対側に向いた第2の外面上で赤外線感知センサ14により認識可能であり、又は認識されるように選択されることを特徴とする部品。
【0056】
開示された全ての特徴は、(それ自体のために、また互いに組み合わされて)本発明に不可欠である。ここでの出願の開示は、関連する/追加された優先権書類(先の出願の写し)の開示内容をその内容全体に含み、それはこれらの書類の特徴を本願の請求項に組み込む目的でもある。従属請求項は、特にこれらの請求項に基づいて分割出願を行うために、引用される請求項の特徴がなくても、先行技術の独立した発明性のあるさらなる発展を特徴とする。各請求項で特定された発明は、前述の説明で特定された、特に参照符号が付与された、及び/又は符号の説明で特定された、1つ以上の機能を追加で有することができる。本発明はまた、特に、それらがそれぞれの使用目的に明らかに不要であるか、または技術的に同じ効果を有する他の手段で置き換えることができる限り、前述の説明で述べた特徴の個々のものが実装されない設計形態に関する。
【符号の説明】
【0057】
1 CVDリアクタ
2 プロセスチャンバ
3 ガス入口
4 ガス出口
5 ヒーター
6 基板
7 凸部、構造
8 凹部、構造
9 キャビティ、構造
9’ キャビティ、構造
10 サセプタ
11 側部 部品
12 天井、部品
13 カバープレート、部品
14 赤外線センサ
15 コンピュータ、プロセス制御装置
16 識別子
17 表面領域
18 表面領域
19 表面領域
20 センサ信号