(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-21
(45)【発行日】2024-03-01
(54)【発明の名称】プラズマ対向センサを有するプロセスセンサ及び光学壁
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H01L21/302 103
(21)【出願番号】P 2022526342
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(86)【国際出願番号】 US2020054970
(87)【国際公開番号】W WO2021096620
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-07-01
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リン, チュアンチア
(72)【発明者】
【氏名】ウメサラ, ウペンドラ
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2025873(KR,B1)
【文献】特開2001-160576(JP,A)
【文献】特開平09-036102(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/86
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学センサシステムであって、
第1の表面と、前記第1の表面と反対を向いている第2の表面とを有する光学的に透明な本体であって、前記第2の表面から奥まった第3の表面を更に含む、光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記第1の表面を前記ターゲットに光学的に結合する第1のリフレクタと
、
前記第1の表面を前記ターゲットに光学的に結合する第2のリフレクタと
を備え
、
前記第1のリフレクタ及び前記第2のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間にある、光学センサシステム。
【請求項2】
光学センサシステムであって、
第1の表面と、前記第1の表面と反対を向いている第2の表面とを有する光学的に透明な本体であって、前記第2の表面から奥まった第3の表面を更に含む、光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記第1の表面を前記ターゲットに光学的に結合する第1のリフレクタと、
前記第1の表面を前記ターゲットに光学的に結合する第2のリフレクタと
を備え、
前記第1のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間にあり、前記第2のリフレクタが、前記第1の表面と前記第3の表面との間にある、光学センサシステム。
【請求項3】
前記第1のリフレクタ及び第2のリフレクタが、前記光学的に透明な本体に埋め込まれている、請求項1
又は2に記載の光学センサ
システム。
【請求項4】
光路が、前記ターゲットを通過する、請求項1
又は2に記載の光学センサ
システム。
【請求項5】
ハウジングと、
前記ハウジング内のレンズであって、前記光学的に透明な本体の前記第1の表面に隣接している、レンズと
を更に備える、請求項1
又は2に記載の光学センサ
システム。
【請求項6】
前記光学的に透明な本体の前記第1の表面がレンズである、請求項1
又は2に記載の光学センサ
システム。
【請求項7】
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光源と、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光学検出器と
を更に備える、請求項1
又は2に記載の光学センサシステム。
【請求項8】
前記光源が、単一波長源又は広帯域光源である、請求項7に記載の光学センサシステム。
【請求項9】
前記光学検出器が、単一波長検出器又は分光計である、請求項7に記載の光学センサシステム。
【請求項10】
光学センサであって、
光学的に透明な本体であって、
第1の表面、
前記第1の表面と反対側の第2の表面、及び
前記第2の表面の中に奥まった第3の表面を含む、光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第2のリフレクタと、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光源と、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光学検出器と
を備え
、
前記第1のリフレクタ及び前記第2のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間に配置されている、光学センサ。
【請求項11】
光学センサであって、
光学的に透明な本体であって、
第1の表面、
前記第1の表面と反対側の第2の表面、及び
前記第2の表面の中に奥まった第3の表面を含む、光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第2のリフレクタと、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光源と、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光学検出器と
を備え、
前記第1のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間にあり、前記第2のリフレクタが、前記第1の表面と前記第3の表面との間にある
、光学センサ。
【請求項12】
前記光学的に透明な本体が、ガラス又はサファイアを含む、請求項10
又は11に記載の光学センサ。
【請求項13】
前記第1のリフレクタがミラーである、請求項10
又は11に記載の光学センサ。
【請求項14】
前記第1のリフレクタと前記ターゲットのうちの一方又は両方が、格子を含む、請求項10
又は11に記載の光学センサ。
【請求項15】
プラズマ処理チャンバであって、
前記プラズマ処理チャンバの壁を通過する光学感知システムを備え、前記光学感知システムは、
レンズと、
前記レンズに隣接した光学的に透明な本体であって、前記光学的に透明な本体は、
前記レンズに向く第1の表面、
前記第1の表面と反対側の第2の表面、及び
前記第2の表面の中に奥まった第3の表面を含み、前記第3の表面は前記
プラズマ処理チャンバの中央を向く、前記光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタと
、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第2のリフレクタと
を備え
、
前記第1のリフレクタ及び前記第2のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間に配置されている、プラズマ処理チャンバ。
【請求項16】
プラズマ処理チャンバであって、
前記プラズマ処理チャンバの壁を通過する光学感知システムを備え、前記光学感知システムは、
レンズと、
前記レンズに隣接した光学的に透明な本体であって、前記光学的に透明な本体は、
前記レンズに向く第1の表面、
前記第1の表面と反対側の第2の表面、及び
前記第2の表面の中に奥まった第3の表面を含み、前記第3の表面は前記プラズマ処理チャンバの中央を向く、前記光学的に透明な本体と、
前記第3の表面の上のターゲットと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタと、
前記光学的に透明な本体に埋め込まれた第2のリフレクタと
を備え、
前記第1のリフレクタが、前記第2の表面と前記第3の表面との間にあり、前記第2のリフレクタが、前記第1の表面と前記第3の表面との間にある、プラズマ処理チャンバ。
【請求項17】
前記光学感知システムが、プラズマの状態、壁の状態、基板の状態、又はそれらの任意の組み合わせを提供するように構成されている、請求項
15又は16に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項18】
複数の光学感知システムを更に備える、請求項
15又は16に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項19】
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光源と、
前記光学的に透明な本体に光学的に結合した光学検出器と
を更に備える、請求項
15又は16に記載のプラズマ処理チャンバ。
【請求項20】
前記ターゲットが、前記光学的に透明な本体の外側にあり、かつ、前記プラズマ処理チャンバ内にある、請求項
15又は16に記載のプラズマ処理チャンバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年11月13日出願の米国特許非仮出願第16/682,616号の優先権を主張し、その全内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
実施形態は、半導体製造の分野に関し、具体的には、チャンバ表面状態及びチャンバ処理パラメータを監視するためのインシトゥ光学センサを提供するためのシステム及び方法に関する。
【0003】
関連技術の記載
チャンバの表面の変化は、様々な処理パラメータに影響を及ぼす。例えば、エッチング副生成物のチャンバ壁への再堆積は、所与のプロセスのエッチング速度を変更し得る。したがって、基板がチャンバ内で処理されると、エッチング速度(又は他のプロセスパラメータ)が変化し、基板間の不均一な処理をもたらし得る。
【0004】
処理条件の変化を説明するために、発光分光法(OES)が処理チャンバに実装されている。OESは、チャンバの中のプラズマの発光スペクトルを監視することを伴う。窓がチャンバ壁に沿って配置され、発光スペクトルは、窓を通ってチャンバの外側のセンサに至る光路に沿って通過し得る。プラズマのスペクトルが変化するにつれて、処理動作の定性的分析を推論することができる。特に、OESは、処理動作の終点がいつ満たされたかを特定するのに有用である。最良の測定値を提供するために、窓は、光路に沿って堆積が生じないように設計される。更に、終点分析は可能であるが、現在、既存のOESシステムを用いて定量的分析を実装するためのプロセスは存在しない。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に開示の実施形態は、プラズマ処理ツールで使用するための光学センサシステムを含む。一実施形態では、光学センサシステムは、第1の表面と、第1の表面と反対を向いている第2の表面とを有する光学的に透明な本体を備える。一実施形態では、光学的に透明な本体は、第2の表面から奥まった第3の表面を更に含む。一実施形態では、光学センサシステムは、第3の表面の上のターゲットと、第1の表面をターゲットに光学的に結合する第1のリフレクタとを更に備える。
【0006】
本明細書に開示の実施形態は、光学センサも備え得る。一実施形態では、光学センサは、光学的に透明な本体を備える。一実施形態では、光学的に透明な本体は、第1の表面、第1の表面と反対側の第2の表面、及び第2の表面の中に奥まった第3の表面を含む。一実施形態では、光学センサは、第3の表面の上のターゲットと、光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタと、光学的に透明な本体に埋め込まれた第2のリフレクタとを更に備える。一実施形態では、光学センサは、光学的に透明な本体に光学的に結合した光源と、光学的に透明な本体に光学的に結合した光学検出器とを更に備える。
【0007】
本明細書に開示の実施形態は、プラズマ処理チャンバも備え得る。一実施形態では、プラズマ処理チャンバは、プラズマ処理チャンバの壁を通過する光学感知システムを備える。光学感知システムは、レンズと、レンズに隣接した光学的に透明な本体とを備える。一実施形態では、光学的に透明な本体は、レンズに向く第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面と、第2の表面の中に奥まった第3の表面であって、処理チャンバの中央を向く、第3の表面とを備える。一実施形態では、光学感知システムは、第3の表面の上のターゲットと、光学的に透明な本体に埋め込まれた第1のリフレクタとを更に備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る、光学センサシステムを有する処理ツールの断面図である。
【
図2A】一実施形態に係る、奥まったターゲット、及びリフレクタを有する光学センサシステムの断面図である。
【
図2B】一実施形態に係る、光路がターゲットを通過する、奥まったターゲットを有する光学センサシステムの断面図である。
【
図2C】一実施形態に係る、光路がターゲットの裏面に反射する、ターゲットを有する光学センサシステムの断面図である。
【
図2D】一実施形態に係る、反射性被覆を含む光学的に透明な本体を有する光学センサシステムの断面図である。
【
図2E】一実施形態に係る、レンズ表面を含む光学的に透明な本体を有する光学センサシステムの断面図である。
【
図3】一実施形態に係る、ターゲットの上の被覆を有する光学センサシステムの断面図である。
【
図4A】一実施形態に係る、光を光学検出器に反射するためのプリズムを有する光学センサシステムの断面図である。
【
図4B】一実施形態に係る、フィルタを有する光学センサシステムの断面図である。
【
図5】一実施形態に係る、光学センサシステムのアレイを有するチャンバの断面平面図である。
【
図6】一実施形態に係る、チャンバ壁を通過する光路を有する光学センサと併せて使用され得る例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載のシステム及び方法は、チャンバ状態、及び/又はチャンバの中の処理状態をインシトゥ監視するための光学センサを含む。以下の記載においては、実施形態の網羅的な理解を提供するために多数の具体的な詳細事項が明記される。当業者には、これらの具体的な詳細がなくとも実施形態が実施され得ることが明らかとなろう。他の事例では、実施形態が不必要に不明瞭にならないように、周知の態様については詳細に記載していない。更に、添付の図に示す様々な実施形態が例示的な表現であり、必ずしも縮尺通りには描かれないことを理解されたい。
【0010】
上述のように、現在利用可能な発光分光法(OES)システムは、終点決定などの機能を達成するための定性的測定を提供することはできるが、現在精密な定量的測定を提供することはできない。エッチング速度などの処理パラメータは、既存のOESシステムで直接測定することはできない。したがって、本明細書に開示の実施形態は、基準信号及びプラズマ発光スペクトルを測定する光学センサシステムを含む。例えば、基準信号は、光源で開始し、チャンバ壁を通過し、チャンバの中のターゲット表面から反射して、センサに向かって戻る。基準信号及び発光スペクトルは同じ光学センサシステム内を通過するので、基準信号は、チャンバを開けて動作を中断することなく、光路に起因する損失を特定するのに使用され得る。これは、発光スペクトルの正確かつ定量的な測定を可能にする。したがって、較正されたプラズマ発光スペクトルは、エッチング速度などの処理パラメータを特定するのに使用され得る。
【0011】
更に、現在利用可能なOESシステムは、光路に沿った堆積を防止するように設計されるが、本明細書に開示の実施形態は、処理環境に曝露されるターゲットを含む。幾つかの実施形態では、ターゲットは、チャンバの内面に実質的に一致するように選択され得る。加えて、ターゲットは、プラズマに向くように方向付けられ得る。これは、ターゲットがチャンバ表面と実質的に同じ環境条件をもつことを確実にする。したがって、ターゲット上への堆積は、チャンバの内面上に見られる堆積と実質的に類似している。ターゲットは、ソースによって放出された光子と相互作用し、したがって、堆積された膜の特性又は壁材料の変換を特定するのに使用され得る。例えば、光子のスペクトルの部分の吸収は、膜の特定の材料組成及び/又は厚さに相関させることができる。
【0012】
したがって、本明細書に開示の実施形態は、処理条件、基板条件、及び/又はチャンバ条件の定量的なインシトゥ測定を可能にする。定量的測定は、本明細書に開示の実施形態によって提供されるので、実施形態は、チャンバ一致測定(すなわち、種々のチャンバで実装される単一のプロセスの比較)を可能にし得る。幾つかの実施形態では、単一の光学センサが処理チャンバの中に含まれてもよい。他の実施形態は、処理チャンバの外周に配置された光学センサのアレイを含んでもよい。かかる実施形態は、チャンバ均一性データ(例えば、プラズマ均一性、チャンバ表面均一性、基板均一性等)が取得されることを可能にし得る。更に、かかる実施形態はまた、チャンバ異常(例えばチャンバドリフト)の兆候を提供し得る。
【0013】
ここで
図1を参照すると、一実施形態による、処理ツール100の断面図が示される。一実施形態では、処理ツール100はチャンバ105を備える。例えば、チャンバ105は、低圧処理動作に適していることがある。一実施形態では、処理動作は、チャンバ105の中でのプラズマ107の生成を含み得る。一実施形態では、基板支持体108がチャンバ105の中にある。基板支持体108は、チャック(例えば、静電チャック、真空チャックなど)、又は処理中に一以上の基板を載置することができる任意の他の適切な支持体であり得る。
【0014】
一実施形態では、処理ツール100は、インシトゥ光学センサ120を備え得る。インシトゥ光学センサ120は、チャンバ105の表面を通過することにより、光学センサ120の第1の部分がチャンバ105の内側にあり、光学センサの第2の部分がチャンバ105の外側にある。一実施形態では、光学センサ120は、チャンバ105の側壁を通過するものとして示される。しかし、光学センサ120は、チャンバ105の任意の表面を通して配置されてもよいことを理解されたい。
【0015】
図示された実施形態では、単一の光学センサ120が示される。しかし、実施形態はかかる構成に限定されず、2つ以上の光学センサ120が処理ツール100に含まれてもよいことを理解されたい。更に、光学センサ120は、チャンバ105を通る単一の光学的開口部(すなわち窓)のみを必要とする。より詳細に後述するように、光路は、ソース137からの光子を反射して同じ開口部を通って戻す光路に沿ったターゲット121を含む。例えば、一以上のリフレクタ123が光路に沿って含まれてもよい。これは、チャンバ105の空間を横切る光路を必要とし、チャンバを通る少なくとも2つの光学開口部を必要とする既存のシステムと対照的である。
【0016】
一実施形態では、ターゲット121は、チャンバ105の内部に向くように方向付けられる。ターゲット121がチャンバ105の内部に向くように、ターゲット121を方向付けることにより、ターゲット121の表面を、処理動作中にチャンバの内面が修正されるのと実質的に同じ方法で修正することが可能になる。例えば、チャンバ105の内面上に堆積された副生成物は、ターゲット121上にも堆積され得る。更に、ターゲット121のかかる向きは、チャンバ105の内面と実質的に同じイオン及び/又は電子衝突にターゲットを曝露する。したがって、ターゲット121上の化学反応は、チャンバ105の内面上の化学反応と実質的に類似している。特定の実施形態では、ターゲット121は、チャンバ105の内面と同じ材料を含むことがある。したがって、ターゲット121の表面への変化は、チャンバ105の内面への変化に実質的に一致すると仮定することができる。このようにして、チャンバ表面監視が、光学センサ120によって実装され得る。
【0017】
更なる実施形態では、ターゲット121は格子を含み得る。格子は、入射光の既知の波長依存の回折角を提供するように作製され得る。格子が変更されると(例えば、堆積、材料除去、又は材料変換によって)、ターゲットへの変化は、光学検出器で受け取られる強度の変化として検出され得、チャンバ状態を監視するための付加的な機構として役割を果たし得る。
【0018】
一実施形態では、光学センサ120はハウジングを備える。一実施態様では、ハウジングは、第1のハウジング124及び第2のハウジング122を含み得る。一実施形態では、第1のハウジング124は、任意の適切なファスナで第2のハウジング122に締結され得る。他の実施形態では、ハウジングは単一構造であってもよい。すなわち、第1のハウジング124と第2のハウジング122とは、単一構造に結合されてもよい。更に、第1のハウジング124及び第2のハウジング122が開示されているが、ハウジングは、ひとまとめに結合された任意の数の構成要素を含み得ることを理解されたい。
【0019】
一実施形態では、第1のハウジング124は、チャンバ105を通過してチャンバ105の内部に入る光学的に透明な本体126を固定し得る。一実施形態では、光学的に透明な本体126は、石英、サファイアなどであり得る。光学的に透明な本体126は、プラズマ107からの光子が光学センサ120に入ることを可能にする。加えて、ソース137からの光は、光学的に透明な本体126を通って伝搬し、リフレクタ123及びターゲット121のうちの一以上から反射し得る。
【0020】
幾つかの実施形態では、レンズ125は、第1のハウジング124と第2のハウジング122との間に固定される。レンズ125は、光路に沿って通過する光子を集束させるために、ソース137とターゲット121との間の光路に沿って配置される。幾つかの実施形態では、レンズ125は、チャンバ105を通る開口部を閉鎖するシールの一部であり得る。例えば、Оリングなど(図示せず)は、チャンバ105の方に向くレンズ125の表面に載せられてもよい。
【0021】
一実施形態では、光学センサ120は、ソース137及び光学検出器138を更に備え得る。ソース137及び光学検出器138は、光路に光学的に結合され得る。例えば、光ファイバケーブル132は、第2のハウジング122から延伸し得る。一実施形態では、光ファイバケーブル132は、光ファイバケーブル135からソース137に分岐するスプリッタ134と、光学検出器138に至る光ファイバケーブル136とを備え得る。
【0022】
一実施形態では、ソース137は、光路に沿って光子を伝播するための任意の適切なソースであり得る。特に、実施形態は、高精度源137を含む。高精度源137は、光学センサ120で測定値を較正するための基準ベースラインとして使用され得る既知の電磁スペクトル又は特定の波長及び強度を提供する。一実施形態では、ソース137は、単一波長源であってもよい。例えば、ソース137は、レーザ又は発光ダイオード(LED)であってもよい。他の実施形態では、ソース137は、広帯域光源であってもよい。例えば、ソース137は、アークフラッシュランプ(例えば、キセノンフラッシュランプ)であってもよい。
【0023】
一実施形態では、光学検出器138は、光子を検出するための任意の適切なセンサであり得る。一実施形態では、光学検出器138は、分光計を含み得る。例えば、分光計は、電荷結合デバイス(CCD)アレイを有し得る。他の実施形態では、光学検出器138は、光子の特定の波長を受けやすいフォトダイオードを有し得る。
【0024】
ここで、
図2Aを参照すると、一実施形態による、光学センサ220の断面図が示される。一実施形態では、光学センサ220は、第1のハウジング224及び第2のハウジング222を備える。第1のハウジング224は、チャンバ壁205を通過する光学的に透明な本体226を固定し得る。一実施形態では、光学的に透明な本体226は、第1の表面251、及び第1の表面251と反対側の第2の表面252を含む。一実施形態では、光学的に透明な本体226の第3の表面253は、第2の表面252から奥まっている。
【0025】
一実施形態では、ターゲット221は、第3の表面253の上に配設される。幾つかの実施形態では、ターゲット221は、チャンバ205の内面と同じ材料を含み得る。一実施形態では、ターゲット221は、処理チャンバの内部に曝露される。
【0026】
一実施形態では、第1のリフレクタ223A及び第2のリフレクタ223Bは、光学的に透明な本体226に埋め込まれる。リフレクタ223A及び223Bを光学的に透明な本体226に埋め込むことにより、チャンバ内の環境がリフレクタ223A及び223Bを変更することを防止する。第1のリフレクタ223A及び第2のリフレクタ223Bは、第2の表面252と第3の表面253との間に配置され得る。
図2Aに示される特定の実施形態では、第1のリフレクタ223A及び第2のリフレクタ223Bは、光学的に透明な本体226の角に位置する。一実施形態では、リフレクタ223A及び223Bは、任意の適切なリフレクタであり得る。例えば、リフレクタ223A及び223Bは、表面状のミラー、格子、又は光の経路を変更するのに適した任意の他の構造であってもよい。
【0027】
一実施形態では、光路は、光学センサ220を通過し得る。光路は、複数の光線追跡241~244で
図2Aに表される。光路は、光ケーブル232から第1のリフレクタ223Aへの光線241から始まる。光路は、第1のリフレクタ223Aからターゲット221へ反射する光線242で続く。すなわち、第1のリフレクタ223Aは、ターゲット221に光学的に結合されていると言及してもよい。一実施形態では、光路は、ターゲット221から第2のリフレクタ223Bへ反射する光線243で続く。すなわち、第2のリフレクタ223Bは、ターゲット221に光学的に結合されていると言及してもよい。一実施形態では、光路は、第2のリフレクタ223Bから光ケーブル232へ反射する光線244で続く。
【0028】
図2Aに示されるように、光線242及び243は、光学的に透明な本体226の部分を通って、及びチャンバ205の内部の部分を通って伝搬し得る。すなわち、光線242は、光学的に透明な本体226内で始まり、(側壁を通って)光学的に透明な本体226から出て、その後ターゲット221に到達する。同様に、光線243は、光学的に透明な本体226の外側から始まり、(側壁を通って)光学的に透明な本体226に入り、その後第2のリフレクタ223Bに到達する。したがって、ターゲット221は、光学的に透明な本体226の外部にあってもよい。このことは、ターゲット221がチャンバ205の内面と実質的に同じ環境条件に曝露されることを可能にする。
【0029】
一実施形態では、チャンバ205の内側の処理環境からの光子245は、光学的に透明な本体226の側壁を通って光学的に透明な本体226に入り得る。一実施形態では、光子245は、光学的に透明な本体226を通過し、光ケーブル232に入る。光子245の図は、いかなる反射面にも接触せず曲がって示されている。しかし、これは単なる図示のためであり、光子245は、光ケーブル232に到達する前に、任意の数の表面から反射し得ることを理解されたい。
【0030】
一実施形態では、光学センサ220は、レンズ225を更に備え得る。一実施形態では、レンズは、光学センサ220を通過する光子(例えば、光線241、光線244、又は光線245)を集束させるのに使用され得る。一実施形態では、光学センサ220は、光学的に透明な本体226の第1の表面251に隣接し得る。図示のように、第1の表面251は、レンズ225の形状に適合する。他の実施形態では、第1の表面251は、実質的に平面であり得る。
【0031】
ここで、
図2Bを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ220の断面図が示される。一実施形態では、
図2Bの光学センサ220は、リフレクタ223A及び223Bの配置を除いて、
図2Aの光学センサ220と類似し得る。更に、奥まった第3の表面253は、
図2Aの奥まった第3の表面253とは異なる構成を有し得る。
【0032】
図示のように、奥まった第3の表面253は、光学的に透明な本体226の単一の突出部のみがターゲット221を過ぎて延在する結果となる。一実施形態では、第1のリフレクタ223Aは、光学的に透明な本体226の突出部内に配置され得る。すなわち、第1のリフレクタ223Aは、第2の表面252と第3の表面253との間に配置され得る。一実施形態では、第2のリフレクタ223Bは、第3の表面253と第1の表面251との間に配置され得る。
【0033】
第2のリフレクタ223Bの位置への変化は、光学的に透明な本体226を通る別の光路をもたらす。図示のように、第1の光線241は、光学的に透明な本体226を通過し、第1のリフレクタ223Aを横切る。次いで、反射された第2の光線242Aは、光学的に透明な本体226の外側を通過し、ターゲット221を横切る。一実施形態では、光路はターゲット221を通って続く。すなわち、第2の光線242Aの一部分は、ターゲット221を通過して、光学的に透明な本体226(すなわち、第3の光線242B)に戻る。第3の光線242Bは、第2のリフレクタ223Bを横切る。第2の光線242Aの一部分は、ターゲット221(すなわち、第4の光線242C)から反射し得る。一実施形態では、次いで、光路は、光ケーブル232へと続く第5の光線243で続く。
【0034】
かかる光路は、光路がターゲット221を通過するという点で
図2Aの光路とは異なる。したがって、ターゲット221が(例えば、材料の堆積、材料のエッチングなどによって)変化すると、光線242Bの強度及び/又は光線242Bの波長が変化する。
【0035】
ここで、
図2Cを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ220の断面図が示される。
図2Cでは、ターゲット221は、第2の表面252の上に配置される。すなわち、幾つかの実施形態では、奥まった第3の表面は存在しない。かかる実施形態では、光路は、光学的に透明な本体226内に残る。例えば、第1の光線241は、光学的に透明な本体226を通過し、ターゲット221の裏面を横切る。一部分(すなわち、光線242B)は、ターゲット221を通過し、一部分(すなわち、光線242A)は、反射して光ケーブル232に戻る。
図2Bの実施形態と同様に、ターゲット221が変化すると(例えば、材料の堆積、材料のエッチングなどによって)、光線242Aの強度及び/又は光線242Aの波長が変化する。しかし、
図2Cの実施形態は、
図2Bの関心のある光がターゲット221を通過する光であるが、
図2Cの関心のある光がターゲット221から反射される光であるという点で、
図2Bの実施形態とは異なる。
【0036】
ここで、
図2Dを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ220の断面図が示される。一実施形態では、
図2Dの光学センサ220は、更なるリフレクタが含まれることを除いて、
図2Aの光学センサ220と実質的に類似している。特に、
図2Dに示す実施形態は、光学的に透明な本体226の一部分の外周を取り囲むリフレクタ261を更に備える。例えば、リフレクタ261は、チャンバ開口部内にあり、ハウジング224によって囲まれた光学的に透明な本体226の表面を覆うことができる。かかるリフレクタは、処理環境から抽出される光線245からの光量を増加させ得る。
【0037】
ここで、
図2Eを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ220の断面図が示される。
図2Eの光学センサ220は、別個のレンズ225が除去されることを除いて、
図2Aの光学センサ220と実質的に類似している。すなわち、本明細書に開示の実施形態は、集束レンズを含まない光学センサ220を含み得る。他の実施形態では(
図2Eに示すように)、光学的に透明な本体226は、レンズを提供するように形作られた第1の表面251を含み得る。したがって、光学的に透明な本体226は、一体化されたレンズを有し得る。
【0038】
ここで、
図3を参照すると、一実施形態による、光学センサ320の使用を示す断面図が示される。一実施形態では、光学センサ320は、上述の光学センサ220のいずれかと実質的に類似であってもよい。特定の実施形態では、光学センサ320は、
図2Aに示される光学センサ220と実質的に類似している。すなわち、光学センサ320は、第1のハウジング324、第2のハウジング322、レンズ325、及び光学的に透明な本体326を備え得る。光学センサ320は、チャンバ305の穴を通して挿入され得る。
【0039】
一実施形態では、光学的に透明な本体326は、第1の表面351、第2の表面352、及び奥まった第3の表面353を含み得る。一実施形態では、第1のリフレクタ323A及び第2のリフレクタ323Bは、第3の表面353と第2の表面352との間に配置され得る。一実施形態では、ターゲット321は、第3の表面353の上に配設され得る。ターゲット321は、チャンバ305の内面と実質的に同じ材料を含み得る。
【0040】
一実施形態では、チャンバ305の表面の上及びターゲット321の表面の上に膜306が配設され得る。膜306は、チャンバ305の中で実装される処理動作の副生成物であってもよい。例えば、膜306は、エッチングプロセスの副生成物の再堆積であってもよい。ターゲット321の表面がチャンバ305の内面と同じ材料である実施形態では、ターゲット321上の膜306は、チャンバ305の内面上の膜306を表す。特に、ターゲット321はチャンバ305の内部に向くので、ターゲット321は、チャンバ表面と実質的に同じ処理環境(例えば、チャンバ305の内面と実質的に同じイオン及び/又は電子衝突)を受ける。
【0041】
一実施形態では、膜306の光学測定は、センサ320を使用して行うことができる。例えば、ソース(図示せず)からの光は、ターゲット321の上の膜306を横切る光路に沿って伝搬され、その後光学検出器(図示せず)に到達し得る。光源及び光学検出器は、光ケーブル332によって光学センサ320に光学的に結合され得る。一実施形態では、光線341~344は、
図2Aに関して上述した光路と実質的に類似した光路を示す。
【0042】
ソースは、既知のスペクトル及び強度を有する光子を放出するので、膜306の堆積前の光学検出器による光線344の測定は、光路に沿った損失のベースラインを提供する。かかる測定値は、本明細書では、基準信号測定値と称され得る。したがって、ソースの既知のスペクトル及び強度に対する光線344の測定値(例えば、スペクトル及び強度)の間の差は、光学センサ320に固有の損失の測度を提供する。したがって、既知の損失を使用して、後に取得される信号を較正することができる。
【0043】
光学センサ320は、膜306の一以上の特性を特定するために使用され得る。一実施形態では、反射光線344を測定して、基準信号測定値に対する差を見出すことができる。例えば、膜306が堆積された後、反射光線344の特定の波長の減少(基準信号測定値に対する)を使用して、膜306を含む材料を特定することができる。特に、特定の材料は、基準信号のスペクトルの部分を優先的に吸収する。したがって、強度が減少した反射光線344の部分を識別することにより、膜306の組成物を特定することが可能になる。加えて、膜306の堆積に続く反射光線344への変更によって、膜の厚さを識別することも可能である。
【0044】
加えて、プラズマによって放出された光子は、センサによって感知され得る。例えば、プラズマ信号345は、光学的に透明な本体326の側壁を通過し、光路に沿って光学検出器(図示せず)に伝搬し得る。次いで、プラズマ信号345の測定値は、光学センサ320に固有の既知の損失を追加して戻すことによって補正され得る。したがって、プラズマによって放出された光子の定量的測定が提供され得る。
【0045】
ここで、
図4Aを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ420の断面図が示される。
図4Aの光学センサ420は、ソース437及び光学検出器438が第2のハウジング422に直接一体化されることを除いて、
図2Aの光学センサ220と実質的に類似している。例えば、光線441は、リフレクタ423A及び423B及びターゲット421に向かってプリズム439及びレンズ425を通過してもよく、反射光線444及びプラズマ信号445は、プリズム439によって光学検出器438に向かって方向変更されてもよい。したがって、ソース437及び光学検出器438の光路への光結合は、光ファイバケーブルなしで実装されてもよい。かかる実施形態はまた、よりコンパクトな光学センサ420を提供し得る。
【0046】
ここで、
図4Bを参照すると、更なる実施形態による、光学センサ420の断面図が示される。
図4Bの光学センサ420は、フィルタ447が光路に沿って配置されることを除いて、
図2Aの光学センサ220と実質的に類似している。一実施形態では、フィルタ447は、信号対雑音比を改善し、光学センサの性能を改善するために、特定の通過帯域を提供し得る。一実施形態では、フィルタ447は、レンズ425とセンサ(図示せず)との間に配置される。すなわち、フィルタ447は、処理環境から保護されるために、チャンバ空間の外側に配置される。
【0047】
ここで、
図5を参照すると、一実施形態による、処理ツール500の断面平面図が示される。一実施形態では、処理ツール500は、チャンバ505を備え得る。基板支持体508(例えばチャックなど)がチャンバ505内に位置し得る。一実施形態では、複数の光学センサ520A~Eが、チャンバ505の外周のアレイに配列される。光学センサ520A~Eは、上述した光学センサのうちの一以上に実質的に類似していることがある。図示された実施形態において、5つの光学センサ520A~Eが示される。しかし、任意の数の光学センサ520が処理ツール500に含まれてもよいことを理解すべきである。複数の光学センサ520の使用は、均一性データを取得することを可能にする。例えば、プラズマの均一性及び/又は壁の状態の均一性が取得され得る。加えて、チャンバドリフトが特定され得る。
【0048】
ここで、
図6を参照すると、処理ツールの例示的なコンピュータシステム660のブロック図が一実施形態にしたがって示される。一実施形態では、コンピュータシステム660が処理ツールに結合され、処理ツールでの処理を制御する。コンピュータシステム660は、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネットにおいて、他のマシンに接続され(例えばネットワーク化され)得る。コンピュータシステム660は、クライアント-サーバネットワーク環境においてはサーバ若しくはクライアントマシンの役割で、又は、ピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境においてはピアマシンとして動作し得る。コンピュータシステム660は、パーソナルコンピュータ(PC:personal computer)、タブレットPC、セットトップボックス(STB:set-top box)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ若しくはブリッジ、又は、そのマシンによって行われる動作を特定する(連続した又は別様な)命令のセットを実行可能な任意のマシンであり得る。更に、コンピュータシステム660として単一のマシンのみを示しているが、「マシン」という用語は、本明細書に記載の方法のうちの任意の一以上を実行するために、命令のセット(又は複数のセット)を個々に、又は連携的に実行するマシン(例えばコンピュータ)の任意の集合体を含むとも解釈すべきである。
【0049】
コンピュータシステム660は、命令が記憶されている非一時的機械可読媒体を有する、コンピュータプログラム製品又はソフトウェア622を含んでよく、命令は、実施形態によるプロセスを実行するコンピュータシステム660(又はその他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る。機械可読媒体は、マシン(例えばコンピュータ)が可読な形態で情報を記憶又は送信するための、任意の機構を含む。例えば、機械可読(例えばコンピュータ可読)媒体は、機械(例えばコンピュータ)が可読な記憶媒体(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等)や、マシン(例えばコンピュータ)が可読な送信媒体(電気的形態、光学的形態、音響的形態、又はその他の形態の、例えば赤外信号やデジタル信号といった伝搬信号)等を、含む。
【0050】
一実施形態では、コンピュータシステム660は、バス630を介して互いに通信する、システムプロセッサ602と、メインメモリ604(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、シンクロナスDRAM(SDRAM)又はランバスDRAM(RDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)等)と、スタティックメモリ606(例えばフラッシュメモリやスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)等)と、二次メモリ618(例えばデータ記憶デバイス)とを、含む。
【0051】
システムプロセッサ602は、一以上の汎用処理デバイス(例えばマイクロシステムプロセッサや中央処理ユニットなど)を表す。より具体的には、システムプロセッサは、複合命令セット演算(CISC)マイクロシステムプロセッサ、縮小命令セット演算(RISC)マイクロシステムプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロシステムプロセッサ、その他の命令セットを実装するシステムプロセッサ、又は、命令セットの組み合わせを実装するシステムプロセッサであり得る。システムプロセッサ602は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号システムプロセッサ(DSP)、ネットワークシステムプロセッサなどの、一以上の特殊用途処理デバイスでもあり得る。システムプロセッサ602は、本明細書に記載の動作を実行するための処理論理626を実行するように構成される。
【0052】
コンピュータシステム660は、その他のデバイス又は機械と通信するためのシステムネットワークインターフェースデバイス608を、更に含み得る。コンピュータシステム660は、ビデオディスプレイユニット610(例えば、液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)、発光ダイオードディスプレイ(LED:light emitting diode)、又は陰極線管(CRT:cathode ray tube))、英数字入力デバイス612(例えばキーボード)、カーソル制御デバイス614(例えばマウス)、及び信号生成デバイス616(例えばスピーカ)も含み得る。
【0053】
二次メモリ618は、本明細書に記載の方法又は機能のうちの一以上の任意のものを具現化する、一以上の命令セット(例えばソフトウェア622)が記憶されている、機械アクセス可能記憶媒体631(又は、より具体的には、コンピュータ可読記憶媒体)を含み得る。ソフトウェア622は、コンピュータシステム660によって実行されている間、完全に又は少なくとも部分的に、メインメモリ604及び/又はシステムプロセッサ602内に常駐していてもよく、メインメモリ604及びシステムプロセッサ602は更に、機械可読記憶媒体を構成する。ソフトウェア622は更に、システムネットワークインターフェースデバイス608を介して、ネットワーク620上で送信又は受信され得る。一実施形態では、ネットワークインタフェースデバイス608は、RF結合、光結合、音響結合、又は誘導結合を使用して動作し得る。
【0054】
例示的な一実施形態では、機械アクセス可能記憶媒体631を単一の媒体として示しているが、「機械可読記憶媒体(machine-readable storage medium)」という用語は、一以上の命令セットを記憶する単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中データベース若しくは分散データベース、並びに/又は、関連のキャッシュ及びサーバ)を含むと、解釈すべきである。「機械可読記憶媒体」という用語は、マシンによって実行される命令セットを記憶すること又は符号化することが可能であり、かつ、方法のうちの一以上の任意のものをマシンに実行させる、任意の媒体を含むとも、解釈すべきである。したがって、「機械可読記憶媒体」という用語は、固体状態メモリと、光媒体及び磁気媒体とを含むがそれらに限定されるわけではないと、解釈すべきである。
【0055】
前述の明細書において、特定の例示的な実施形態について記載してきた。以下の特許請求の範囲から逸脱しなければ、かかる実施形態に様々な改変が加えられ得ることが、明らかになろう。したがって、本明細書及び図面は、限定を意味するのではなく、例示を意味すると見なすべきである。