IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許7444906イメージセンサを備えた半導体素子及びその形成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-27
(45)【発行日】2024-03-06
(54)【発明の名称】イメージセンサを備えた半導体素子及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240228BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20240228BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20240228BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L21/88 J
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022001075
(22)【出願日】2022-01-06
(65)【公開番号】P2022107525
(43)【公開日】2022-07-21
【審査請求日】2022-01-07
(31)【優先権主張番号】63/135,085
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/321,909
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.8, Li-Hsin Rd.6, Hsinchu Science Park, Hsinchu, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(72)【発明者】
【氏名】高 敏峰
(72)【発明者】
【氏名】楊 敦年
(72)【発明者】
【氏名】劉 人誠
(72)【発明者】
【氏名】林 杏芝
(72)【発明者】
【氏名】洪 豐基
(72)【発明者】
【氏名】丁 世汎
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-023207(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0255495(US,A1)
【文献】特開2019-114728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 21/3205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子であって、
互いに反対に表面側及び背面側を有する基板と、
前記基板において、画素領域内に配置された複数の光検出器と、
前記画素領域内において、前記光検出器間に配置された隔離構造であって、
前記基板の前記背面側から前記基板内の或る位置まで延設された背面側隔離構造を備える前記隔離構造と、
前記基板において、周辺領域内に配置された導電プラグ構造と、
前記基板の前記背面側に配置され、前記画素領域から前記周辺領域まで延設され、前記背面側隔離構造を前記導電プラグ構造に電気的に接続する導電キャップと、
前記導電プラグ構造上に着地し、前記導電プラグ構造及び前記導電キャップを通じて、前記背面側隔離構造に電気的に接続された導電コンタクトと、を備え、
前記隔離構造は、前記基板の前記表面側から前記背面側隔離構造まで延設された表面側隔離構造をさらに備え、前記表面側隔離構造は、前記背面側隔離構造に電気的に連結される半導体素子。
【請求項2】
前記隔離構造は、第1のウェル領域、導電材料を有する浅いトレンチ構造、又は前記基板の部分を備える、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記背面側隔離構造は、
第1の導電プラグと、
前記第1の導電プラグ及び前記基板の間に配置された第1の誘電構造と、を備える請求項1または2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記導電プラグ構造は、
前記基板の前記表面側から前記基板内の或る位置まで延設された表面側プラグ構造と、
前記基板の背面側から前記表面側プラグ構造まで延設された背面側プラグ構造と、を備える請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記背面側隔離構造、前記導電キャップ、及び前記導電プラグ構造は、連続導電層を備える請求項1~4のいずれか1項に記載の半導体素子。
【請求項6】
半導体素子であって、
互いに反対に表面側及び背面側を有する基板と、
前記基板において、画素領域内に配置された複数の光検出器と、
前記基板の背面側から前記基板内の或る位置まで延設された導電プラグ構造であって、
前記画素領域内に配置され、前記光検出器を互いに隔離する第1のプラグ構造と、
周辺領域に配置され、前記第1のプラグ構造から横方向に離間した第2のプラグ構造と、を備える導電プラグ構造と、
前記画素領域から前記周辺領域まで延設され、前記第1のプラグ構造を前記第2のプラグ構造に電気的に接続する導電キャップと、
前記周辺領域内に配置され、前記第2のプラグ構造及び前記導電キャップを通じて、前記第1のプラグ構造に隔離バイアスを付与するように構成された第1の導電コンタクトと、
前記基板の表面側から前記基板内の或る位置まで延設され、前記導電プラグ構造に電気的に連結されるウェル領域と、
を備える半導体素子。
【請求項7】
前記基板の表面側において、前記画素領域内に配置された第2の導電コンタクトをさらに備え、前記第1のプラグ構造に電気的に連結される請求項6に記載の半導体素子。
【請求項8】
半導体素子の形成方法であって、
互いに反対に表面側及び背面側を有する基板を設けることと、
前記基板において、画素領域内に複数の光検出器を形成することと、
前記背面側から前記基板にパターニングを行い、前記画素領域内に第1の開口、周辺領域内に第2の開口を形成することと、
前記基板上に導電材層を形成して前記第1及び第2の開口を埋めることであって、前記導電材層は、前記第1の開口内に第1の導電プラグ、前記第2の開口内に第2の導電プラグ、前記基板の背面側に亘る上方部分を含み、前記第1の導電プラグは、前記光検出器間に配置された隔離構造の第1の部分として機能することと、
前記導電材層の前記上方部分をパターニングし、導電キャップを形成することであって、前記導電キャップは、前記画素領域から前記周辺領域まで延設され、前記第1及び第2の導電プラグに電気的に接続されることと、
前記周辺領域内において、前記基板の前記表面側に亘る前記第2の導電プラグ上に、導電コンタクトを形成することと、
前記表面側から、前記画素領域内及び前記周辺領域内に、前記基板内の第1のウェル領域及び第2のウェル領域を、それぞれ形成することであって、前記第1の開口及び前記第2の開口は、前記基板の背面側から、前記第1のウェル領域及び前記第2のウェル領域に延設するように、それぞれ形成され、前記第1のウェル領域は、前記隔離構造の第2の部分として機能することと、
を備える方法。
【請求項9】
前記導電材層を形成するのに先立って、前記方法は、
前記第1及び第2の開口の側壁及び底面上に誘電ライナを形成することと、
前記第1及第2の開口の前記底面を被覆する前記誘電ライナの一部を除去することと、をさらに備える請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、イメージセンサを備えた半導体素子及びその形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の多くの電子素子(例えば、デジタルカメラ、光学撮像素子等)は、イメージセンサを備える。イメージセンサは、光学画像を、デジタル画像として表され得るデジタルデータに変換する。イメージセンサは、画素センサの配列を備えるが、これは、光学画像をデジタルデータへ変換するための単位素子である。画素センサの種別によっては、電荷結合素子(CCD)画素センサと、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画素センサと、を備える。CMOSイメージセンサは、低消費電力、小型、高速データ処理、直接的なデータ出力、及び低製造コストといった点で好ましい。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施形態は、半導体素子であって、基板と、複数の光検出器と、隔離構造と、導電プラグ構造と、導電キャップと、導電コンタクトとを備える半導体素子を提供する。基板は、互いに反対に表面側及び背面側を有する。光検出器は、基板において、画素領域内に配置される。隔離構造は、画素領域内において、光検出器間に配置される。隔離構造は、基板の背面側から基板内の或る位置まで延設された背面側隔離構造を備える。導電プラグ構造は、基板において、周辺領域内に配置される。導電キャップは、基板の背面側に配置され、画素領域から周辺領域まで延設され、背面側隔離構造を導電プラグ構造に電気的に接続する。導電コンタクトは、導電プラグ構造上に着地し、導電プラグ構造及び導電キャップを通じて、背面側隔離構造に電気的に接続される。
【0004】
本開示の実施形態は、半導体素子であって、互いに反対に表面側及び背面側を有する基板と、複数の光検出器と、導電プラグ構造と、導電キャップと、第1の導電コンタクトとを備える半導体素子を提供する。光検出器は、基板において、画素領域内に配置される。導電プラグ構造は、基板の背面側から基板内の或る位置まで延設される。導電プラグ構造は、画素領域内に配置されて光検出器を互いに隔離する第1のプラグ構造と、周辺領域に配置されて第1のプラグ構造からは横方向に離間した第2のプラグ構造と、を備える。導電キャップは、画素領域から周辺領域まで延設され、第1のプラグ構造を第2のプラグ構造に電気的に接続する。第1の導電コンタクトは、周辺領域内に配置され、第2のプラグ構造及び導電キャップを通じて、第1のプラグ構造に、隔離バイアスを付与するように構成される。
【0005】
本開示の実施形態は、半導体素子の形成方法であって、互いに反対に表面側及び背面側を有する基板を設けることと、基板において、画素領域内に複数の光検出器を形成することと、背面側から基板をパターニングし、画素領域内に第1の開口、周辺領域内に第2の開口を形成することと、基板上に導電材層を形成して第1及び第2の開口を埋めることであって、導電材層は、第1の開口内に第1の導電プラグ、第2の開口内に第2の導電プラグ、及び基板の背面側に亘る上方部分を含み、第1の導電プラグは、光検出器間に配置された隔離構造の第1の部分として機能することと、導電材層の上方部分をパターニングし、導電キャップを形成することであって、導電キャップは、画素領域から周辺領域まで延設され、第1及び第2の導電プラグに電気的に接続されることと、周辺領域内において、基板の表面側に亘る第2の導電プラグ上に、導電コンタクトを形成することと、を備える半導体の形成方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の態様は、以下の詳細な説明を添付の図面とともに読むことで最もよく理解される。当分野の標準的な慣行によると、種々の特徴が正寸でない。実際のところ、種々の特徴の臨界寸法は、討論を明確に行うため、任意で増減され得る。
図1図1A及び図1Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子を示した模式断面図である。
図2図2A図2Hは、本開示の他のいくつかの実施形態に係る半導体を示した模式断面図である。
図3図3A図3Dは、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の上面図である。
図4図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の背面側隔離構造及び導電キャップのレイアウトを模式的に示している。
図5図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図6図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図7図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図8図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図9図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図10図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図11図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図12図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図13図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
図14図5A及び図5B図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の形成方法の中間段階を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の実施形態は、イメージセンサを備えた半導体素子及びその形成方法を提供するものであり、イメージセンサの性能を効果的に向上する。
【0008】
本開示の実施形態において、周辺領域からプラグ構造を通じて隔離構造に、隔離バイアスが付与されてもよく、これにより、光検出器の隔離の改善が達成され、イメージセンサの性能が向上し得る。一方、画素領域内に隔離バイアスを付与するための高濃度ドープ領域は、省略されてもよく、画素領域における光検出器のための面積が向上される。
【0009】
以下の開示は、与えられた主題の異なる特徴を実現するために、多くの異なる実施形態、又は、例を提供するものである。本開示を簡易化するため、構成要素及びアレンジメントの特定の例を以下に説明する。当然のことながら、これらは単なる例であって、限定を意図するものでない。例えば、以降の説明の中で、第1の特徴の上方又は上に第2の特徴が形成される場合、第2の特徴と第1の特徴が直接接触して形成される実施形態を含んでもよく、且つ、第2の特徴と第1の特徴との間に追加の特徴が形成されて、第2の特徴と第1の特徴が直接接触しなくてもよい実施形態も含んでよい。さらに、本開示は、種々の例において、参照数字、及び/又は、文字を反復することがある。この反復は、簡易さ及び明確さを目的とするものであり、それ自体が、検討される種々の実施形態間、及び/又は、構成間の関係を指示するものでない。
【0010】
さらに、「下側」、「下方」、「下」、「上」、「上方」、「重ね合わせる」、「上側」、「上方」等の空間的に相対的な用語は、本明細書において、図中に示される1つの要素又は特徴の、他の要素又は特徴に対する関係を説明する際、説明を簡易にするために使用され得る。空間的に相対的な用語は、使用中又は動作中の素子について、図中に描かれる向きに加え、異なる向きを網羅することが意図されるものである。素子は、他の向きに向いていてもよく(90°回転されるか、又は他の向き)、本明細書において使用される空間的に相対的な記述は、これに応じて同様に解釈されてもよい。
【0011】
図1A及び図1Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の断面図を模式的に示したものである。図3Aは、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子の上面図を模式的に示したものである。図1A及び図1Bは、各々、図3AのI-I’線及びII-II’線に沿ったものである。
【0012】
図1A及び図1Bは、半導体素子500Aを示している。半導体素子500Aは、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサ等のイメージセンサであってもよく、又は、イメージセンサを備えてもよく、イメージセンサダイであってもよく、又はイメージセンサダイに含まれてもよい。
【0013】
図1A及び図3Aを参照すると、いくつかの実施形態において、半導体素子500Aは、第1の領域R1と、第2の領域R2と、を備える。第1の領域R1は、画素領域であってもよく、第2の領域R2は、論理領域等、周辺領域であってもよい。図3Aに示される通り、画素領域R1は、周辺領域R2に包囲されてもよい。いくつかの実施形態において、境界領域が、画素領域R1と周辺領域R2との間に配置されてもよい。境界領域は、例えば、画素領域R1と周辺領域R2とを分離するための、1つ以上のガードリンクGRを備えてもよい。ガードリンクGRは、浅いトレンチ隔離(STI)構造、ディープトレンチ隔離(DTI)等、又はそれらの組み合わせ等、隔離材料を含む任意の好適な隔離構造を備えてもよい。なお、例示のため、画素領域の一部(例えば、中央部分)のみが図3Aの上面図に示されている。さらに、簡潔さのため、ガードリンクGRを備えた境界領域は、断面図中には示されていない。
【0014】
いくつかの実施形態において、半導体素子500Aは、互いに反対の表面100fと背面100bとを有する基板100を備える。したがって、基板100/半導体素子500Aの表面100fを有するか、又はこれに近い側は、基板100/半導体素子500Aの表面側と称され、基板100/半導体素子500Aの背面100bを有するか、又はこれに近い側は、基板100/半導体素子500Aの背面側と称され得る。
【0015】
基板100は、半導体基板である。設計の要件に応じて、基板100は、p型基板、n型基板、又はこれらの組み合わせであってもよく、内部にドープ領域(例えば、N型ウェル、及び/又は、P型ウェル)を有してもよい。複数の光検出器PDが、基板100において、画素領域R1内に配置される。光検出器PDは、フォトダイオードであってもよく、又はこれを備えてもよい。いくつかの実施形態において、光検出器PDは、例えば、基板100の背面側から入射する放射線又は入射光(例えば、フォトン)を、電気信号に変換するように構成される。光検出器PDは、第1の導電型を有した第1のドープ領域101を備えてもよい。いくつかの実施形態において、光検出器PDは、ドープ領域101に隣接し、第1の導電型とは反対の第2の導電型を有した第2のドープ領域101aを有してもよい。いくつかの実施形態において、第1の導電型は、n型であり、第2の導電型はp型であってもよく、又は逆であってもよい。第2のドープ領域101aは、第1のドープ領域101(例えば、全体)を包囲するように配置されてもよいが、本実施形態はこれに限定されるものでない。いくつかの実施形態において、第2のドープ領域101aは、第1のドープ領域101の1つ以上の側方に配置されてもよい。例えば、第2のドープ領域101aは、第1のドープ領域101の表面側において、第1のドープ領域101と基板100の表面100fとの間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、基板100は、p型基板であり、第2のドープ領域101aは、第1のドープ領域101を包囲する基板100の一部であってもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。
【0016】
光検出器PDは、基板100の表面側から基板100における位置まで延設される。光検出器PDは、上から下まで均一の幅を有するものとして示されているが、本開示は、これに限定されるものでない。いくつかの実施形態において、基板100の表面側に近い光検出器PDの幅は、基板100の背面側に近い光検出器PDの幅より大きい。例えば、光検出器PDの幅は、基板100の表面側から背面側まで、基板100に直交する方向において、徐々に短くなってもよい。いくつかの実施形態において、光検出器PDの第1のドープ領域101は、基板100の表面側から背面側まで、基板100に直交する方向において、濃度が徐々に低下してもよい。なお、図示の光検出器PDのドープ領域の形状、構成、及びサイズは、単なる例示であり、本開示は、これに限定されるものでない。
【0017】
図1A及び図3Aを参照すると、いくつかの実施形態において、光検出器PDは、互いから離間して横方向に離間しており、列、及び/又は、行を有する配列に配置されてもよい。なお、図示の光検出器PDの数は、単なる例示であり、本開示は、これに限定されるものでない。画素領域R1には、製品設計に応じて、任意の好適な数の光検出器PDが配置されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、第2の導電型(例えば、p型)を有する複数のドープ領域102が、基板100において、光検出器PDの横隣りに配置される。ドープ領域102は、pウェル領域等、ウェル領域と称され得る。いくつかの実施形態において、ウェル領域102は、画素領域R1に配置されたウェル領域102aと、周辺領域R2に配置されたウェル領域102bとを備える。いくつかの実施形態において、ウェル領域102aは、光検出器PDの周辺に連続的に延設され、各光検出器PDの周辺で横方向に配置され、光検出器PD間で隔離構造の一部として機能し、光検出器PDを分離してもよい。ウェル領域102aは、ドープ隔離構造と称され得る。いくつかの実施形態において、ウェル領域102aは、格子形状又はメッシュ形状を有するように構成されてもよい。
【0019】
ウェル領域102bは、周辺領域R2内に配置される。いくつかの実施形態において、第2の導電型を有するドープ領域103は、ウェル領域102bと基板100の表面100fとの間に配置される。ドープ領域103及びウェル領域102bは、同一の導電型を有し、ドープ領域103のドープ濃度が、ウェル領域102bよりも高い。したがって、ドープ領域103は、高濃度ドープ領域と称され得る。第2の導電型がp型である実施形態において、ドープ領域103は、p+ドープ領域と称され得る。ドープ領域103は、ドープ領域102bよりも幅が広くてもよい。この実施形態において、高濃度ドープ領域103は、画素領域R1内において、ウェル領域102aと基板100の表面100fとの間に配置されないため、高濃度ドープ領域(例えば、p+ドープ領域)と光検出器PDのドープ領域101との間の物理的接触を回避し、引いては、特に、画素領域R1の収縮時、光検出器PDと高濃度ドープ領域との間の望ましくないP-N接合の形成を回避する。したがって、望ましくないP-N接合によって引き起こされ得る漏れ電流等の問題が回避される。
【0020】
ドープ領域101が矩形として示されているが、ドープ領域101は、実際には、より均一度の低く、直線度の低い形状であってもよいことが理解されなければならない。例えば、ドープ領域101は、塊様であってもよく、及び/又は、ドープ領域101の表面は、非均一、及び/又は、波形であってもよい。高濃度ドープ領域103がウェル領域102aと表面100fとの間に存在した場合、ドープ領域101のいくつかの隅部、及び/又は、縁部は、ドープ領域103に過剰に接近し、上述の望ましくないP-N接合を生じ得る。したがって、ウェル領域102aと表面100fとの間の高濃度ドープ領域103を省略することにより、望ましくないP-N接合を回避し、漏れ電流を低減してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、ドープ領域104は、光検出器PDの隣か、又は隣接する光検出器PD間に配置されてもよい。ドープ領域104は、第1の導電型を有し、ウェル領域102a内に配置されてもよい。
【0022】
図1Aを再び参照すると、いくつかの実施形態において、転送ゲートGは、基板100の表面側に亘って配置され、光検出器PDに連結される。転送ゲートGは、対応する光検出器PDとドープ領域104との間の位置に配置される。いくつかの実施形態において、転送ゲートGは、基板100の表面100fに直交する方向において、対応する光検出器PDとドープ領域104とに部分的に重ね合わせられる。転送ゲートGは、対応する光検出器PDとドープ領域104との間の導電チャンネルを選択的に形成するように構成され、(例えば、入射する放射線の吸収によって)対応する光検出器PDに蓄積された電荷が、ドープ領域104に転送されるようにする。いくつかの実施形態において、転送ゲートGは、ゲート誘電層105と、ゲート誘電層105に配置されたゲート電極106とを備えてもよい。
【0023】
相互接続構造112は、基板100の表面側に配置される。いくつかの実施形態において、相互接続構造112は、誘電構造107と、誘電構造107に埋め込まれた複数の導電特徴と、を備える。いくつかの実施形態において、誘電構造107は、層間誘電層(ILD)及び金属間誘電層(IMD)等、複数の誘電層を含む。導電特徴には、導電ライン109、導電ビア110、及び導電コンタクト108aから108cの多層が含まれてもよい。導電ビア110は、IMD内に配置され、異なる段の導電ライン109を電気的に接続してもよい。導電コンタクト108a、108b、及び108cは、ILD内に配置され、高濃度ドープ領域103、ドープ領域104、及び転送ゲートGを、各々、導電ライン109に電気的に接続してもよい。
【0024】
図1Aを再び参照すると、いくつかの実施形態において、導電構造120aは、基板110を部分的に貫通し、基板100の背面側からウェル領域102まで延設される。いくつかの実施形態において、誘電層118aは、基板の背面100bに亘って配置され、導電構造120aは、誘電層118をさらに貫通し、誘電層118aの上方に突出する。換言すると、導電構造120aは、第1の部分P1と、第1の部分P1上の第2の部分P2と、を備える。第1の部分P1は、基板100及び誘電層118a内に埋め込まれ、ウェル領域102に電気的に連結され、第2の部分P2は、誘電層118aの上面から突出し、第1の部分P1に電気的に接続される。いくつかの実施形態において、第1の部分P1は、ウェル102内に向かって延設され、ウェル領域102内に部分的に埋め込まれ、第1の部分P1の底面は、ウェル領域102の上面より低い。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。他のいくつかの実施形態において、第1の部分P1は、ウェル領域102の上面に着地してもよく、第1の部分P1の底面がウェル領域102の頂上面に接触するようにしてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態において、誘電層116及びスペーサ層117は、導電構造120aの第1の部分P1の側壁と基板100との間に配置されてもよく、誘電層118aと基板100の背面100bとの間にさらに配置されてもよい。スペーサ層117は、導電構造120aの第1の部分P1と誘電層116との間、及び/又は、誘電層116と誘電層118との間に配置される。
【0026】
導電構造120aの第1の部分P1は、導電プラグ又は導電ビアとも称され得るもので、導電構造120aの第2の部分P2は、導電キャップとも称され得る。いくつかの実施形態において、導電プラグP1と、誘電層116の部分と、導電プラグP1の側壁を被覆するスペーサ層117と、の組み合わせは、導電プラグ構造とも称され得る。いくつかの実施形態において、導電プラグP1は、画素領域R1内に配置される導電プラグP1aと、周辺領域R2内に配置される導電プラグP1bと、を備える。導電キャップP2は、画素領域R1内に配置される導電キャップP2aと、周辺領域R2内に配置される導電キャップP2bと、を備える。
【0027】
図1A図1B、及び図3Aを参照すると、導電プラグP1a及び導電プラグP1bは、各々、ウェル領域102a及び102bに電気的に連結される。画素領域R1における導電プラグP1aは、相互接続され、光検出器PDの周辺に連続的に延設されてもよい。周辺領域R2における導電プラグP1bは、画素領域R1における導電プラグP1aから物理的に離間される。導電キャップP2a及びP2bは、各々、導電プラグP1a及びP1bの上方に配置され、互いに物理的及び電気的に接続されて、導電プラグP1a及びP1bが導電キャップP2a及びP2bを通じて互いに電気的に接続されるようにする。換言すると、導電キャップP2は、境界領域を横切って、画素領域R1から連続的に延設され、周辺領域R2まで延設されることで、導電プラグP1aを導電プラグP1bに電気的に接続するようにする。
【0028】
いくつかの実施形態において、導電プラグP1a、導電プラグP1aの側壁上の誘電層116及びスペーサ層117の部分、ウェル領域102aは、複数の光検出器PDを互いに隔離するために使用され、隔離構造ISとも称され得る。ウェル領域102aは、第1の隔離構造又は表面側隔離構造IS1とも称され得る。導電プラグP1a、導電プラグP1aの側壁上の誘電層116及びスペーサ層117の部分は、背面側トレンチ隔離(BTI)構造又は背面側ディープトレンチ隔離(BDTI)構造等、第2の隔離構造又は背面側隔離構造IS2とも称され得る。表面側隔離構造IS1及び背面側隔離構造IS2は、各々、基板100の表面側及び背面側から延設され、基板100の或る位置において互いに合流する。いくつかの実施形態において、背面側隔離構造IS2は、表面側隔離構造IS1内に向かってさらに延設され、表面側隔離構造IS1に部分的に埋め込まれ、表面側隔離構造IS1に包囲されてもよい。基板100の背面から背面側隔離構造IS2の底面までに規定される背面側隔離構造IS2の高さ(又は深さ)は、基板100の表面から表面側隔離構造IS1の上面までに規定される表面側隔離構造IS1の高さ(又は深さ)よりも大きくてもよく、同一であってもよく、これより小さくてもよい。例えば、基板100の厚さは、1μm~10μmの範囲であってもよく、表面側隔離構造IS1の高さ(又は深さ)は、0.5μm~9μmの範囲であってもよく、及び/又は、背面側隔離構造IS2の高さ(又は深さ)は、0.5μm~9μmの範囲であってもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、周辺領域R2内では、導電プラグP1b、導電プラグP1bの側壁上の誘電層116及びスペーサ層117の部分、及びウェル領域102b及び103は、(導電)プラグ構造CP又は(導電)ビア構造とも称され得るもので、これは、導電キャップP2を通じて、画素領域R1内の隔離構造ISをコンタクト108aに電気的に接続するように構成される。ウェル領域102b及び103は、第1のプラグ(ビア)構造又は表面側プラグ(ビア)構造CP1とも称され得る。導電プラグP1bと、導電プラグP1bの側壁上の誘電層116及びスペーサ層117の部分とは、第2のプラグ(ビア)構造又は背面側プラグ(ビア)構造CP2とも称され得る。表面側ビア構造CP1及び背面側ビア構造CP2は、各々、基板100の表面側及び背面側から延設され、基板100の或る位置において互いに合流する。背面側ビア構造CP2は、表面側ビア構造CP1内に向かってさらに延設されてもよく、表面側ビア構造CP1に部分的に埋め込まれ、表面側ビア構造CP1に包囲されてもよい。この実施形態において、隔離構造IS及び導電プラグ構造CPは、導電プラグ構造CPが導電コンタクト108aに着地する高濃度ドープ領域103を備え、隔離構造ISが高濃度ドープ領域を備えなくてもよい以外は、同様の構造を有する。
【0030】
図1A図1B、及び図3Aを再び参照すると、いくつかの実施形態において、画素領域R1内では、隔離構造ISは、格子形状又はメッシュ形状として構成されてもよく、複数の光検出器PDの周囲に連続的に延設されて、光検出器PDを互いに分離してもよい。ここで、「格子」という用語は、線/ストライプ(等)が互いに交差して一連の相互接続リング形状部を形成する網を含む構造をいうものであり、リング形状は、正方形リング形状、矩形リング形状、円形リング形状、楕円形リング形状等を有してもよい。換言すると、隔離構造ISは、一連の相互接続リング形状部を含み、このリング形状部は、対応する光検出器PDを横方向に包囲する。いくつかの実施形態において、表面側隔離構造IS1及び背面側隔離構造IS2の双方は、格子形状又はメッシュ形状として構成され、略同一又は異なるサイズ(例えば、幅)を有してもよい。表面側隔離構造IS1及び背面側隔離構造IS2の側壁は、互いに実質的に並べられてもよく、又は横方向にシフトしていてもよい。基板100の表面100f上における背面側隔離構造IS2の正投影は、基板100の表面100f上における表面側隔離構造IS1の正投影内に略完全に収まるか、又は部分的に収まってもよい。なお、簡潔さのため、いくつかの構成要素(例えば、誘電層116、スペーサ層117、及びドープ領域102/103)は、上面図には具体的に図示しない。
【0031】
導電キャップP2aは、隔離構造ISの背面側隔離構造IS2上に配置される。いくつかの実施形態において、導電キャップP2aも、格子形状又はメッシュ形状として構成され、導電格子とも称され得る。いくつかの実施形態において、導電キャップP2aは、隔離構造ISの背面側隔離構造IS2と実質的に並べられてもよく、横方向にシフトしてもよく、略同一又は異なるサイズ(例えば、幅、長さ等)を有してもよい。換言すると、背面側隔離構造IS2(又は隔離構造IS)のリング形状部の中央は、基板100の表面又は背面と直交する方向において、導電キャップP2aのリング形状部の中央と実質的に並べられてもよく、又は横方向にシフトしてもよい。基板100の表面100f上の背面側隔離構造IS2の正投影は、基板100の表面100f上の導電キャップP2aの正投影内に実質的に収まってもよく、又は逆であってもよい。代替又は追加として、基板100の表面100f上の背面側隔離構造IS2の正投影は、基板100の表面100f上の導電キャップP2aの正投影に部分的に重なってもよい。
【0032】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る背面側隔離構造IS2及び導電キャップP2aのレイアウトを模式的に示している。拡大図A及びBは、各々、画素領域R1の中央部分及び縁部分における背面側隔離構造IS2及び導電キャップP2aのレイアウトを示している。図4に示される通り、導電キャップP2aは、背面側隔離構造IS2に重なる。格子形状の背面側隔離構造IS2は、複数のリング形状部U1を備え、格子形状の導電キャップP2aは、複数のリング形状部U2を備える。いくつかの実施形態において、画素領域R1内の異なる位置における背面側隔離構造IS2と導電キャップP2aとの位置関係は、異なってもよい。例えば、拡大図Aに示される通り、画像領域R1の中央部分では、導電キャップP2aは、背面側隔離構造IS2と実質的に並べられ、導電キャップP2aのリング形状部U2と背面側隔離構造IS2のリング形状部が実質的に同心となるようにしてもよい。一方、拡大図Bに示される通り、画素領域R2の縁部分では、導電キャップP2aは、背面側隔離構造IS2から横方向にシフトしてもよく、導電キャップP2aのリング形状部U2の中心が背面側隔離構造IS2のリング形状部U1の中心から横方向にシフトするようにしてもよい。なお、図4に示される導電キャップP2a及び背面側隔離構造IS2のレイアウトは、単なる例示であり、本開示は、これに限定されるものでない。導電キャップP2a及び背面側隔離構造IS2のレイアウトは、製品設計に基づいて調整されてもよい。
【0033】
図1A図1B、及び図3Aに戻って参照すると、導電キャップP2bは、画素領域R1内の導電キャップP2aの近隣から周辺領域R2まで延設される。いくつかの実施形態において、導電キャップP2bは、導電キャップP2aの延長部分とも称され得る。図3A図3Dは、本開示のいくつかの実施形態に係る導電キャップP2b及び導電プラグ構造CPの種々の構成を示している。
【0034】
いくつかの実施形態において、図3A図3Cに示される通り、導電格子P2aのセグメントのうちの少なくとも1つは、その長さ方向に沿って、周辺領域R1まで延設され、導電キャップP2bを形成するようにする。導電キャップP2bは、導電格子P2aに接続された1つ以上の導電ストリップを備えてもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。他のいくつかの実施形態において、導電キャップP2bは、1つ以上の金属プレートを備えてもよい。例えば、図3Dに示される通り、導電キャップP2bは、導電格子P2aを横方向に包囲するリング型金属プレートを備える。或いは、導電キャップP2bが導電格子P2aに接続された1つ以上の導電ストリップを備える実施形態において、1つ以上の追加の金属プレートが導電ストリップ上にさらに配置されてもよい。このような実施形態において、金属プレートは、半導体素子500Aの背面側から入射する放射線から周辺領域R2を遮蔽することにより、周辺領域R2におけるデバイス(例えば、論理デバイス)を、入射する放射線によるダメージから保護するように構成されてもよい。金属プレートは、画素領域R1と周辺領域R2との間の境界領域を被覆してもよく、被覆しなくてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、導電プラグ構造CPは、導電キャップP2bの下層に配置され、これに電気的に接続される。導電プラグ構造CPは、図3Aに示される通り、隔離構造ISを横方向に包囲したリング形状構造として構成されてもよく、導電キャップP1bの金属ストリップに電気的に接続されてもよい。このような実施形態において、導電プラグ構造CPは、導電リングとも称され得る。導電リングは、連続リングであってもよく、又は互いに離間した複数のセグメントを含む非連続リング(図示せず)であってもよい。
【0036】
いくつかの代替の実施形態において、導電プラグ構造CPは、図3Bに示される通り、互いから離間し、導電キャップP2bの対応する金属ストリップに各々接続された複数のビア構造を備えてもよい。ビア構造の上面図は、円形、楕円形、正方形、矩形等、又は他の任意の好適な形状であってもよい。さらに他の実施形態において、導電プラグ構造CPは、図3Cに示される通り、導電キャップP2bに電気的に接続された1つ以上の導電ストリップを備えてもよい。以上を鑑みると、上面図において見たとき、背面プラグ構造CP2を含む導電プラグ構造CPは、1つ以上のリング、1つ以上のビア、1つ以上のストリップ等、又はこれらの組み合わせとして構成されてもよい。なお、図3A図3Dに示される導電プラグ構造CP及び導電キャップP2bの構成、形状、及びサイズは、単なる例示であり、本開示は、これに限定されるものでない。導電プラグ構造CP及び導電キャップP2bは、導電プラグ構造CPが導電キャップP2及び導電コンタクト108aに電気的に接続される限り、製品設計に基づき、任意の好適な構成、形状、及び/又は、サイズを有してもよい。
【0037】
図1A及び図1Bを参照すると、いくつかの実施形態において、1つ以上の導電コンタクト108aが、周辺領域R2内に配置され、導電プラグ構造CPと電気的に接続される。導電コンタクト108aは、高濃度ドープ領域103に着地してもよく、ドープ領域103、102b、導電プラグ構造CPの背面プラグ構造CP2、及び導電キャップP2を通じて、隔離構造ISに電気的に接続される。いくつかの実施形態において、導電コンタクト108aは、画素領域R1内に配置されない。換言すると、画素領域R1は、画素領域R1内の隔離構造ISのウェル領域102aに直接着地する導電コンタクトを備えなくてもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。
【0038】
導電コンタクト108aは、接地電圧又は負のバイアスを隔離構造ISに付与するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、導電コンタクト108aは、導電プラグ構造CP、導電キャップP2、隔離構造IS、及び接地間の電気的接続を付与するように構成される。例えば、接地電圧(例えば、約0ボルト(V))が、導電コンタクト108a、導電プラグ構造CP、及び導電キャップP2を通じて、隔離構造ISに印可されることで、隔離構造ISが接地されるようにしてもよい。いくつかの実施形態において、負のバイアス(隔離バイアスとも称される)が、導電コンタクト108a、導電プラグ構造CP、及び導電キャップP2を通じて、隔離構造ISに印可されてもよい。負のバイアスは、隔離構造ISの側壁に沿ってホールの蓄積を生成することで、光検出器の隔離を改善し、引いては、イメージセンサの性能を向上してもよい。
【0039】
図1Aに戻って参照すると、いくつかの実施形態において、硬質マスク122aが導電キャップP2上に任意に配置される。硬質マスク122aは、導電キャップP2と略同一のパターン(例えば、格子パターン)を有する。いくつかの実施形態において、導電キャップP2aと画素領域R1内の硬質マスク122aの部分との組み合わせは、格子構造とも称され得る。誘電ライナ126は、導電キャップP2上に配置され、導電キャップP2の上面及び側壁と、誘電層118aの上面とを配列してもよい。誘電ライナ126は、誘電ライナ又は誘電スペーサ層とも称され得る。いくつかの実施形態において、誘電層127は、誘電ライナ126上に配置され、誘電キャップP2及び硬質マスク122aを含む格子構造の開口を埋めてもよい。
【0040】
複数の光フィルタ(例えば、カラーフィルタ)128とレンズ(例えば、マイクロレンズ)130が、画素領域R1内の格子構造及び誘電層127に亘って配置される。いくつかの実施形態において、光フィルタ128及びレンズ130は、各々、1つ以上の光検出器PDに対応してもよい。光フィルタ128は、各々、特定波長の入射光を伝達するように構成される。レンズ130は、光フィルタ128に亘って配置され、例えば、光検出器PDに向かって入射光を集光するように構成される。
【0041】
図2A図2Hは、本開示の他のいくつかの実施形態に係る半導体素子500B~500Iの断面図を示している。半導体素子500B~500Iは、以下に詳細に説明する差異以外、半導体素子500Aと同様である。
【0042】
図2Aを参照すると、いくつかの実施形態において、半導体素子500A(図1A)の誘電層127は、省略されてもよく、光フィルタ128は、誘電キャップP2、及び/又は、硬質マスク122aを含む格子構造の開口に配置されてもよい。
【0043】
図2Bを参照すると、いくつかの実施形態において、半導体素子500Cは、対応する光検出器PDに部分的に埋め込まれた転送ゲートG’を備える。転送ゲートG’は、光検出器PD及びドープ領域104と重なり、これらに連結される。転送ゲートG’は、光検出器PD内に向かってさらに延設され、光検出器PDに埋め込まれ、光検出器PDに横方向に包囲された延長部分を有する。以上のように、転送ゲートG’と光検出器PDとの間の連結領域が増えることにより、光検出器PDからドープ領域104への電荷の転送効率を上げる。
【0044】
図2Cを参照すると、いくつかの実施形態において、表面側隔離構造IS1及び表面側プラグ構造CP1は、各々、トレンチ構造(例えば、浅いトレンチ構造)82a及び82bであってもよく、又はこれを備えてもよく、ウェル領域102(図1A)は、省略されてもよい。浅いトレンチ構造82a/82bは、基板100の表面100fから基板100の或る位置まで延設され、導電プラグP1に電気的に接続される。このような実施形態において、表面側隔離構造IS1は、浅いトレンチ隔離(STI)構造とも称され得る。浅いトレンチ構造82a/82bは、導電層81と、導電層81及び基板100の間に配置された誘電ライナ80と、を備えてもよい。いくつかの実施形態は、導電プラグP1は、誘電ライナ80を貫通し、導電層81に電気的に接続される。誘電ライナ80は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン等、又はこれらの組み合わせ等、任意の好適な誘電材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、導電層81は、ドープポリシリコン層等、ポリシリコン層を備えてもよい。例えば、ドープポリシリコン層は、第2の導電型(例えば、p型)を有するドーパント(例えば、ホウ素)を含んでもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。いくつかの代替の実施形態において、導電層81は、金属、合金等、他の任意の導電材料を含んでもよい。例えば、導電層81は、タングステン、銅、AlCu、Alを含んでもよい。導電層81は、導電構造120aと同一又は異なる導電材料を含んでもよい。なお、簡潔さのため、ドープ領域104(図1A)は、図2Cには示されていない。
【0045】
いくつかの実施形態において、周辺領域R2内では、導電コンタクト108a1が、表面側導電プラグ構造CP1の導電層81上に着地し、接地電圧又は負のバイアスを隔離構造ISに付与する。いくつかの実施形態において、画素領域R1は、表面側隔離構造IS1の導電層81上に着地する導電コンタクトを備えなくてもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。いくつかの代替の実施形態において、1つ以上の導電コンタクト108a2が、画素領域R1内に任意で配置されてもよく、隔離構造IS1の導電層81に着地してもよく、追加で接地電圧又は負のバイアスを隔離構造IS1に付与するようにする。このような実施形態において、印可されたバイアスと隔離構造ISとの間の導電経路は、短縮される。
【0046】
図2Dを参照すると、いくつかの実施形態において、表面側隔離構造ISIは、STI構造82aと、ウェル領域102aとの組み合わせを備えてもよい。例えば、表面側隔離構造IS1の一部は、ウェル領域102aを備え、表面側隔離構造ISの他の部分は、STI構造82aを備える。STI構造82a及びウェル領域102aは、隣り合わせて配置され、互いに接続されてもよく、連続した表面側隔離構造IS1を構築するようにする。
【0047】
図2Eは、本開示の代替実施形態に係る、STI構造82aと、ウェル領域102aとの組み合わせで構築された表面側隔離構造IS1を備える半導体素子500Fを示している。いくつかの実施形態において、浅いトレンチ構造82a及び82bのうちの一方又は双方が、ウェル領域102a及び102bに任意で配置されてもよい。いくつかの実施形態において、STI構造82aは、ウェル領域102a内に配置され、ウェル領域102aによって横方向に包囲されてもよい。STI構造82a及びウェル領域102aは、基板100の表面100fに直交する方向で、互いに重ね合わせられる。背面側隔離構造IS2は、ウェル領域102a及び誘電ライナ80を貫通し、導電層81に着地して電気的に接続する。同様に、トレンチ構造82bが、ウェル領域102b内に任意で配置されてもよく、導電プラグ構造CPの構造的特徴は、隔離構造ISと略同様である。
【0048】
図2Fは、背面側隔離構造IS2、及び/又は、背面側導電プラグ構造CP2が対応するウェル領域102a/102bに着地する以外は、半導体素子500F(図2E)と同様の半導体素子500Gを示している。図2Fを参照すると、いくつかの実施形態において、浅いトレンチ構造82a/82bは、導電層81を備え、誘電ライナを備えなくてもよい。導電層81の側壁は、ウェル領域102に物理的に接触し、ウェル領域102に連結される。このような実施形態において、背面側隔離構造IS2及び背面側プラグ構造CP2は、各々、ウェル領域102a及び102bに着地して電気的に連結されてもよく、ウェル領域102a及び102bを通じて導電層81にさらに電気的に連結してもよい。浅いトレンチ構造82が誘電ライナを備えない実施形態においては、背面隔離構造IS2及び背面側プラグ構造CP2もまた、ウェル領域102a及び102bを貫通して導電層81に着地してもよいことが理解されなければならない。
【0049】
図2Gは、本開示の他のいくつかの実施形態に係る半導体素子500Hを示している。半導体素子500Hは、STI構造82aの一部が省略されている以外、半導体素子500D(図2D)と同様である。いくつかの実施形態において、基板100は、p型基板等、第2の導電型を有する基板である。このような実施形態において、基板100の部分100aは、表面側隔離構造IS1の少なくとも一部として機能してもよく、背面側隔離構造IS2に電気的に連結してもよく、画素領域R1内のSTI構造82aの一部又は全部が省略されてもよい。換言すると、隔離構造IS1は、基板100の部分100a、及び/又は、STI構造82aを備えてもよい。
【0050】
図2Hは、本開示のさらに他の実施形態に係る半導体素子500Iを示している。いくつかの実施形態において、転送ゲートG’は、光検出器PD内に向かって延設され、基板100の表面100fから突出する。浅いトレンチ構造82a/82bは、基板100内に埋め込まれ、基板100の表面100fからさらに突出してもよい。いくつかの実施形態において、導電コンタクト108cに接触する転送ゲートG’の面と、導電コンタクト108a1/108a2に接触する浅いトレンチ構造82a/82Bの面とは、互いに略同一平面/レベルであってもよく、又は異なるレベルの高さであってもよい。転送ゲートG’及び浅いトレンチ構造82a/82bは、略同一の材料又は異なる材料を含んでもよく、同時又は順次、形成されてもよい。いくつかの実施形態において、パッド層85は、基板100の表面100f上に配置されてもよい。パッド層85は、酸化シリコン等の酸化物を含んでもよく、パッド酸化層とも称され得る。いくつかの実施形態において、転送ゲートG’及び浅いトレンチ構造82は、パッド酸化層85を貫通し、誘電構造107に対抗するパッド酸化層85の面から突出する。
【0051】
図5A図14は、本開示のいくつかの実施形態に係る半導体素子を形成する方法を示す断面図である。
【0052】
図5Aを参照すると、基板100が設けられる。いくつかの実施形態において、基板100は、バルク半導体基板、半導体・オン・インシュレータ(SOI)基板等の半導体基板であり、(例えば、p型又はn型のドーパントで)ドープされてもよく、又はドープされなくてもよい。基板100は、イメージセンサダイを形成するように構成されたシリコンウェハ等のウェハであってもよい。多層基板又は勾配基板等、他の基板も使用されてよい。いくつかの実施形態において、基板100の半導体材料には、シリコンや、ゲルマニウムや、炭化ケイ素(SiC)、ガリウム砒素(GaAs)、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム(InP)、砒化インジウム(InAs)、及び/又は、アンチモン化インジウム(InSb)等の化合物半導体や、SiGe、GaAsP、AlInAs、AlGaAs、GaInAs、GaInP、及び/又は、GaInAsP等の合金半導体や、これらの組み合わせが含まれてもよい。
【0053】
基板100は、設計に応じて、p型基板、n型基板、又はこれらの組み合わせであってもよく、内部にドープ領域(例えば、n型ウェル、及び/又は、p型ウェル)を有してもよい。基板100は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサデバイス用に構成されてもよい。基板100は、表面100fと、表面100fの反対側に背面100bと、を有する。
【0054】
いくつかの実施形態において、基板100は、画素領域等の第1の領域R1と、周辺領域等の第2の領域R2と、を備える。複数の光検出器(例えば、フォトダイオード)PDが、基板100において、画素領域R1内に形成される。光検出器PDは、列、及び/又は、行を含む配列に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、光検出器PDは、第1の導電型(例えば、n型)を有するドープ領域101を備えてもよい。いくつかの実施形態において、光検出器PDはさらに、ドープ領域101に隣接して、第1の導電型の反対となる第2の導電型(例えば、p型)を有するドープ領域101aをさらに備える。ドープ領域101aは、第2の導電型を有する基板100の一部であってもよい。
【0055】
光検出器PDの形成には、注入プロセスが含まれてもよい。例えば、パターン化マスク層が、基板100の上方に形成されるが、ここで、パターン化マスク層は、ドープ領域101の意図された箇所に基板100の一部を露出する開口を有する。その後、基板100上にパターン化マスク層を配した状態で、第1の導電型(例えば、n型)を有するドーパント種(例えば、リン、砒素、又はこれらの組み合わせ)が基板100に注入され、光検出器PDのドープ領域101を形成する。いくつかの実施形態において、パターン化マスク層の形成に先立って、パッド層(例えば、図2Hに示されるパッド酸化層85)が基板100の表面100f上に形成されてもよく、表面100fが注入プロセスのイオン衝撃に直接晒されることがないようにすることで、表面100fを注入プロセスによるダメージから保護するようにしてもよい。
【0056】
図5Aを再び参照すると、複数のウェル領域102が、基板100に形成される。ウェル領域102は、画素領域R1内に形成されたウェル領域102aと、周辺領域R2内に形成されたウェル領域102bと、を備える。ウェル領域102は、第1の導電型(例えば、n型)とは反対の第2の導電型(例えば、p型)を有するドーパント(例えば、ホウ素、及び/又は、BF )を含んでもよい。ウェル領域102の形成には、第2の導電型を有するドーパントを基板100内に注入する注入プロセスが含まれてもよい。いくつかの実施形態において、第2の導電型(例えば、p型)を有するドープ領域103は、さらなる注入プロセスにより、周辺領域R2内のウェル領域102b上に形成される。ドープ領域103のドープ濃度は、ウェル領域102bのドープ濃度より高い。いくつかの実施形態において、ドープ領域103は、p+領域等、高濃度ドープ領域とも称され得る。ドープ領域103の幅は、ウェル領域102bより広くてもよいが、本開示は、これに限定されるものでない。いくつかの実施形態において、ドープ領域103は、画素領域R1内のウェル領域102a上に形成されない。いくつかの実施形態において、画素領域R1内のウェル領域102aは、互いに接続されてもよく、光検出器PDを横方向に包囲し、光検出器PDを離間させる格子構造として構成されてもよい。
【0057】
図5Aを再び参照すると、いくつかの実施形態において、ドープ領域104は、基板100の画素領域R1内に形成され、光検出器PDの横方向隣、又は、光検出器PD間に配置される。ドープ領域104は、第1の導電型(例えば、n型)を有するドープ種を基板100内に注入することで形成されてもよい。いくつかの実施形態において、ドープ領域104は、ウェル領域102a内に配置されてもよい。
【0058】
このような実施形態において、ドープ領域101~104の注入プロセスは、基板100の表面側から実施され、ドープ領域101~104が基板の表面側から、基板100の表面100fと背面100bとの間の位置まで延設されるようにする。いくつかの実施形態において、ドープ領域101の深さは、ウェル領域102の深さより深いが、本開示は、これに限定されるものでない。
【0059】
図5Bを参照すると、いくつかの代替の実施形態において、複数のトレンチ(例えば、浅いトレンチ)構造82が、基板100に形成されてもよい。浅いトレンチ構造82は、ウェル領域102内に形成されてもよい。浅いトレンチ構造82は、画素領域R1内に形成された浅いトレンチ構造82aと、周辺領域R2内に形成された浅いトレンチ構造82bと、を含んでもよい。浅いトレンチ構造82bが形成されるいくつかの実施形態において、高濃度ドープ領域103(図5A)が省略されてもよい。換言すると、図5Aに示される高濃度ドープ領域103は、浅いトレンチ構造82bに置き換えられてもよい。浅いトレンチ構造82aが画素領域R1に形成されるいくつかの実施形態において、ウェル領域102aが、部分的又は完全に省略されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、浅いトレンチ構造82は、誘電ライナ80と、導電層81と、を備える。浅いトレンチ構造82は、以下のプロセスで形成されてもよい。基板100が、パターニングされ、基板100にトレンチ(例えば、浅いトレンチ)を形成する。その後、誘電材料及び導電材料が、基板100上に形成され、トレンチを埋め、基板100の表面100fを被覆する。いくつかの実施形態において、化学的機械研磨(CMP)処理等の平面化処理が実施され、基板100の表面100f上方の誘電材料及び導電材料の過剰部分を除去し、トレンチ内の残余の誘電材料及び残余の導電材料が、各々、誘電ライナ80及び導電層81を構築する。いくつかの実施形態において、浅いトレンチ構造82の誘電ライナ80及び導電層81の上面は、基板100の表面100fと略同一平面又はレベルであってもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。パッド酸化層(図示せず)が基板100の表面100f上に形成される他のいくつかの実施形態において、浅いトレンチ構造82の上面は、パッド酸化層の上面と略同一平面又はレベルであってもよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、導電材料は、ドープポリシリコンであるか、又はこれを含む。しかしながら、他の材料が加えられてもよい。導電材料がドープポリシリコンであるか、又はこれを含むいくつかの実施形態において、トレンチを埋める導電材料の形成には、ドープポリシリコンを蒸着して、ドープポリシリコンが蒸着時にドープされるようにすることが含まれる。導電材料がドープポリシリコンであるか、又はこれを含む他の実施形態において、トレンチを埋める導電材料の形成には、ドープされていない導電材料を蒸着し、次いで、この導電材料をドープすることが含まれる。このドープは、例えば、イオン注入又はその他何らかのドーププロセスで実施されてもよい。
【0062】
いくつかの代替の実施形態において、誘電材料及び導電材料が基板100上に形成された後、誘電材料及び導電材料が、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチングのプロセスでパターニングされてもよい。このようにして、浅いトレンチ構造82は、図2Hに示される通り、基板100の表面100fからさらに突出するように形成されてもよい。
【0063】
図6Aを参照すると、1つ以上の転送ゲートGが、基板100上に形成される。転送ゲートGは、ゲート誘電層105と、ゲート誘電層105上のゲート電極106と、を備えてもよい。転送ゲートGの形成には、基板100上に誘電層及び導電層を蒸着した後、誘電層及び導電層をゲート誘電層105及びゲート電極106にパターニングすることが含まれてもよい。誘電層は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、又はhigh-k誘電材料を含んでもよい。high-k誘電材料は、約4超、又は約7又は10超の誘電率を有してもよい。いくつかの実施形態において、high-k誘電材料は、ZrO、Gd、HfO、BaTiO、AlO、LaO、TiO、TaO、Y、STO、BTO、BaZrO、HfZrO、HfLaO、HfTaO、HfTiO、これらの組み合わせ、又は好適な材料等の金属酸化物を含む。代替の実施形態において、誘電層は、HfSiO、LaSiO、AlSiO、これらの組み合わせ、好適な材料等、ケイ酸塩を任意で含んでもよい。誘電層は、ドープポリシリコンや、銅、アルミニウム、タングステン、コバルト(Cо)等の金属材料や、その組み合わせ等のポリシリコンを含んでもよい。
【0064】
図6Bは、本開示の他のいくつかの実施形態に係る転送ゲートG’を形成するための代替プロセスを示している。いくつかの実施形態において、転送ゲート用に誘電層及び導電層を蒸着するのに先立って、複数のトレンチ(又は、窪みと称する)が、光検出器PDに形成される。その後、誘電層及び導電層が、基板100の表面100f上に形成され、トレンチを埋める。その後、誘電層及び導電層がパターニングされ、転送ゲートG’を形成する。このような実施形態において、トレンチ内及び基板の表面上に残余の誘電層及び導電層の一部が、転送ゲートG’を構築する。
【0065】
図6Aに戻って参照すると、いくつかの実施形態において、相互接続構造112が、基板100の表面側に形成される。相互接続構造112は、誘電構造107と、誘電構造107内に形成された複数の導電特徴(例えば、導電コンタクト108a~108c、導電ライン109、及び導電ビア110)と、を備える。誘電構造107は、酸化シリコン、窒化シリコン、オキシ炭化ケイ素(SiOC)、ケイ酸塩ガラス、酸化テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、非ドープケイ酸塩ガラス等の炭素含有酸化物、又はホウリンケイ酸ガラス(BPSG)、フッ素ドープシリカガラス(FSG)、リンケイ酸ガラス(PSG)、ホウ素ドープシリコンガラス(BSG)等のドープ酸化シリコン、これらの組み合わせ、及び/又は、他の好適な誘電材料等の好適な誘電材料を含む。誘電構造107は、多層構造であってもよく、化学気相蒸着(CVD)、プラズマ加速CVD(PECVD)、流動性CVD(FCVD)、スピンコーティング等によって形成されてもよい。導電特徴は、タングステン(W)、銅(Cu)、銅合金、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、又はこれらの組み合わせ等、金属、金属合金、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。導電特徴の形成には、シングルダマシンプロセス、デュアルダマシンプロセス、又はこれらの組み合わせが含まれてもよい。いくつかの実施形態において、導電コンタクト108aは、周辺領域R2内に形成され、ウェル領域102bの上方の高濃度ドープ領域103上に着地する。画素領域RAは、ドープ領域102aに着地するように形成される導電コンタクトを備えなくてもよい。
【0066】
なお、図5B及び図6Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る、図5A及び図6Aのいくつかの代替の実施形態を示している。以下に説明のプロセスは、図5A及び図6Aに示されるプロセスに続くものとして示されている。以下に説明されるプロセスは、図5B/6Bに示されるプロセスと組み合わせられ、図2A図2Hに示される半導体素子500B~500I等、代替の半導体素子を形成してもよい。
【0067】
図6A及び図7を参照すると、いくつかの実施形態において、図6Aに示される構造は、上下をひっくり返し、後続のプロセスのために、基板100の背面側が上向きにされている。いくつかの実施形態において、この構造は、ダイ(例えば、論理ダイ)、及び/又は、搬送基板(図示せず)に接合されてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、パターニングプロセスが実施され、基板100における複数の開口115を形成する。開口115は、トレンチ(例えば、ディープトレンチ)、穴部等、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、開口115は、基板100の背面100bからウェル基板102まで延設される。いくつかの実施形態において、開口115は、少なくともウェル領域102の上面を露出し、ウェル領域102内に向かってさらに延設されて、ウェル領域102の側壁を露出してもよい。換言すると、開口115は、基板100の一部を貫通し、ウェル領域102の一部を露出する。パターニングプロセスには、フォトリソグラフィ及びエッチングのプロセスが含まれてもよい。例えば、パターン化マスク層は、基板100の背面側に形成される。パターン化マスク層は、フォトレジスト、及び/又は、1つ以上の硬質マスク層を含んでもよい。パターン化マスク層は、基板100の一部を露出し、ウェル領域102上方に直接配置される開口を有する。その後、パターン化マスク層をエッチングマスクとして使用するエッチングプロセスを実施して、パターン化マスク層によって露出される基板100の少なくとも一部を除去し、開口115を形成してウェル領域102を露出するようにする。いくつかの実施形態において、ウェル領域102の一部もエッチングされることで、開口115がウェル領域102内に向かってさらに延設されるようにしてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態において、開口115は、画素領域R1に形成された開口115aと、周辺領域R2内に形成された開口115bと、を備える。開口115aは、他のものと空間的に接続されてもよく、光検出器PD周辺に連続的に延設される。例えば、開口115aは、連続トレンチであってもよく、格子形状として構成されてもよい。開口115bは、開口115aから離間しており、ビアホール、トレンチ等、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、開口115bは、格子形状として形成されてもよく、画素領域R1を横方向に包囲する。
【0070】
図8を参照すると、いくつかの実施形態において、誘電層116は、基板100上に形成され、開口115の面を並べる。誘電層116は、誘電ライナとも称され得る。誘電層116は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒シリコン、又はhigh-k材料等、好適な誘電材料を含んでもよい。high-k誘電材料は、例えば、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ハフニウム(HfO)、ハフニウム酸化シリコン(HfSiO)、ハフニウム酸化アルミニウム(HfAlO)、又はハフニウム酸化タンタル(HfTaO)等を含んでもよい。
【0071】
その後、スペーサ層117が、誘電層116上に形成されてもよい。スペーサ層117は、基板100の背面側に配置され、開口115内を埋め、誘電層116の面を被覆する。スペーサ層117は、酸化シリコン等の酸化物、又はその他好適な誘電材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、スペーサ層117及び誘電層116の形成には、原子層蒸着(ALD)等、良好なギャップ埋め能力を有する蒸着プロセスが含まれ、スペーサ層117及び誘電層116が開口115の面を共形に並べる。ここでは、層が共形であると記載された場合、その層が形成される領域に沿って延びる厚さが略均一であることをいう。
【0072】
図9を参照すると、いくつかの実施形態において、誘電層118が基板100上に形成される。誘電層118の材料は、酸化物(例えば、酸化シリコン)、窒化物(例えば、窒化シリコン)、酸窒化物(例えば、酸窒化シリコン)等、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。誘電層118は、単層構造又は多層構造を備えてもよい。いくつかの実施形態において、誘電層118は、第1の誘電層と、第1の誘電層上の第2の誘電層と、を備えてもよい。第1の誘電層は、酸化シリコン等の酸化物を含んでもよい。第2の誘電層は、窒化シリコン等の窒化物を含んでもよい。しかしながら、本開示は、これに限定されるものでない。
【0073】
いくつかの実施形態において、誘電層118は、PECVDプロセス等、ギャップ埋め能力の乏しい蒸着プロセスで形成される。このように、誘電層118は、非共形層として形成されてもよい。いくつかの実施形態において、基板100の背面100b上方の誘電層118の厚さは、開口115内の誘電層118の厚さよりはるかに厚い。いくつかの実施形態において、誘電層118は、開口115内に実質的に埋められない。いくつかの実施形態において、開口115の上部が誘電層118で被覆されてもよい。
【0074】
図9及び図10を参照すると、いくつかの実施形態において、除去プロセスが実施され、開口115の上部を被覆している誘電層118の一部と、開口115の底部における誘電層116、スペーサ層117、及び/又は、誘電層118(存在する場合)の一部を少なくとも除去し、開口115が再度露出するようにし、ウェル領域102が開口115によって露出されるようにする。この除去プロセスには、ブランケットエッチングプロセスが含まれてもよい。エッチングプロセスでは、誘電層118の厚さを低減することで、誘電層118aが形成されるようにしてもよい。いくつかの実施形態において、除去プロセスの実施後、開口115の底部が、ウェル領域102を露出し、開口115の側壁が、誘電層116及びスペーサ層117によって被覆される。誘電層118aは、開口115の直上に開口を含む。
【0075】
図11を参照すると、導電層120は、基板100の上方に形成され、誘電層118aの上面を被覆し、開口115及び誘電層118aの開口を埋める。導電材層120は、タングステン(W)、銅(Cu)、AlCu、Al、又はそれらの組み合わせ等の金属、及び/又は、金属合金を含んでもよい。いくつかの実施形態において、導電材層120の形成には、CVD、PVD等の蒸着プロセス、めっきプロセス、又はそれらの組み合わせが含まれてもよい。いくつかの実施形態において、導電材層120の形成には、CMPプロセス等の平面化プロセスがさらに含まれてもよく、導電材層120が略平面的な上面を有するように形成されるようにする。導電材層120は、基板100及び誘電層118aに埋め込まれた第1の部分(例えば、導電プラグ)P1と、誘電層118aの上面上に延設された第2の部分(例えば、上方部分)P2’と、を備える。
【0076】
図12A及び図12B図13A及び図13Bは、本開示のいくつかの実施形態に係る導電材層120のパターニングを示している。図12A図13A及び図12B図13Bは、製造プロセスの中間段階における半導体素子の断面図を示しており、各々、図3AのI-I’線及びII-II’線に沿ったものである。
【0077】
図11図12A及び図12Bを参照すると、いくつかの実施形態において、マスク層125が、導電材層120上に形成される。マスク層125は、硬質マスク層122と、硬質マスク層122上に配置されたパターン化フォトレジスト123と、を備えてもよい。パターン化フォトレジスト123は、導電材層120をパターニングするように構成されたパターンを備える。いくつかの実施形態において、パターン化フォトレジスト123は、画素領域R1及び周辺領域R2において異なるパターンを有する。例えば、パターン化フォトレジスト123は、画素領域R1内に格子パターン又はメッシュパターンを有してもよく、周辺領域R2内にビアパターン、トレンチパターン、プレートパターン、又はそれらの組み合わせを有してもよい。硬質マスク層122は、単層構造又は多層構造であってもよい。いくつかの実施形態において、硬質マスク層122は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化チタニウム、窒化チタニウム(TiN)、SiOC、テトラエトシロキサンテトラエチルオルトシリケート(TEOS)等、又はそれらの組み合わせ等の酸化物、及び/又は、窒化物を含む任意の好適な硬質マスク材料を含む。いくつかの実施形態において、反射防止層が硬質マスク層122内に配置されてもよく、又は硬質マスク層122と導電材層120との間に配置されてもよい。
【0078】
図12A図12B及び図13A図13Bを参照すると、その後、パターニングプロセスが、マスク層125に応じて、導電材層120上に実施される。具体的には、パターニングプロセスは、導電材層122の上方部分P2’に実施される。いくつかの実施形態において、硬質マスク122aは、エッチングマスクとしてのパターン化フォトレジスト123でエッチングされ、フォトレジスト123のパターンが硬質マスク層122内に転写されるようにし、硬質マスク122aを含むパターン化膜層125aが形成されるようにする。いくつかの実施形態において、硬質マスク層122のエッチング中、パターン化フォトレジスト123が部分的又は全体的に消費されてもよい。その後、導電材層120は、エッチングマスクとしてのパターン化マスク層125aを使用してエッチングされ、パターン化マスク層125aのパターンが導電材層120の上方部分P2’内に転写されるようにし、第1の部分(導電プラグ)P1と第2の部分(導電キャップ)P2とを含む導電構造120aが形成されるようにする。導電プラグP1は、画素領域内に配置された導電プラグP1aと、周辺領域R2内に配置された導電プラグP1bと、を備える。導電キャップP2は、画素領域R1から周辺領域R2まで連続的に延設され、導電プラグP1a及びP1bに電気的/物理的に接続される。導電キャップP2及び導電プラグP1の詳細な説明については、図1A図1B、及び図3Aを参照した説明が参照されてもよく、ここでは説明を繰り返さない。
【0079】
図13A及び図14を参照すると、パターン化マスク層125aが、部分的又は全体的に除去される。いくつかの実施形態において、パターン化フォトレジスト123(存在する場合)が除去され、硬質マスク122aは、導電構造120a上に任意に残されてもよい。いくつかの実施形態において、硬質マスク122aも除去される。硬質マスク122aが残される実施形態において、画素領域R1における硬質マスク122a及び導電構造120aの導電キャップP2aは、格子構造GSと総称され得る。図14を参照すると、いくつかの実施形態において、スペーサ層126は、導基板100上方に形成され、導電構造120a、硬質マスク122a、及び/又は、誘電層118aの面を被覆する/並べる。スペーサ層126は、酸化物(例えば、酸化シリコン)等、誘電材料を含むが、本開示は、これに限定されるものでない。スペーサ層126は、誘電ライナとも称され得る。
【0080】
その後、誘電層127は、基板100の上方に形成され、格子構造GSの開口を埋める。誘電層127は、酸化シリコン等の酸化物、窒化シリコン等の窒化物、又は酸窒化シリコン等の酸窒化物、又はその他好適な誘電材料を含んでもよい。誘電層127は、以下のプロセスで形成されてもよい。誘電材料が、基板100の上方に蒸着され、格子構造GS及びスペーサ層126を被覆する。その後、平面化プロセス(例えば、CMP)が実施され、スペーサ層126の頂上面を被覆する誘電材料の一部を除去し、格子構造GS及びスペーサ層126の横方向隣に誘電層127を形成するようにしてもよい。
【0081】
その後、複数の光フィルタ(例えば、カラーフィルタ)128が、画素領域R1内の光検出器PD上方に形成される。光フィルタ128は、各々、対応する波長の光を通過させつつ、他の波長の光を遮断する材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態において、異なる波長の光を透過するよう構成された光フィルタ128が交互に配置される。例えば、第1の光フィルタ(例えば、赤色光フィルタ)は、第1の範囲内の波長を有する光を透過させてもよく、第2の光フィルタ(例えば、緑色光フィルタ)は、第1の範囲とは異なる第2の範囲の波長を有する光を透過させてもよく、第3の光フィルタ(青色光フィルタ)は、第1及び第2の範囲とは異なる第3の範囲の波長を有する光を透過させてもよい。光フィルタ128を形成するプロセスには、光フィルタ層を形成し、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチングのプロセスを使用して光フィルタ層をパターニングすることが含まれてもよい。本実施形態において、光フィルタ128は、格子構造GS及び誘電層127上に形成されるが、本開示は、これに限定されるものでない。他のいくつかの実施形態において、図2Hに示される通り、誘電層127(図14)の形成が省略されてもよく、光フィルタ128が格子構造GSの開口内に形成されてもよい。
【0082】
複数のレンズ130が、光フィルタ128上に形成される。いくつかの実施形態において、レンズ130は、光フィルタ128に当接する略平坦な底面を有し、屈曲した上方面をさらに有する。屈曲した上方面は、入射した光を下地の光検出器PDに集光するように構成される。
【0083】
本開示の実施形態において、画素領域内の光検出器を隔離するために使用されるBDTI構造は、導電材料で形成され、BDTI構造の上方に配置される導電格子は、画素領域から周辺領域まで延設され、BDTI構造を、周辺領域内に配置された導電プラグ構造に電気的に接続する。このようにして、隔離バイアスが、周辺領域から、導電プラグ構造を通じて、BDTI構造に付与されてもよく、BDTI構造に負のバイアスを付与することによって、隔離が向上されてもよい。したがって、隔離バイアスを付与するために画素領域に形成される高濃度ドープ領域が省略され、高濃度ドープ領域と光検出器との間に形成され得る、望ましくないP-N接合が回避されるので、望ましくないP-N接合によって生じ得る接合漏れを回避し、さらには、接合漏れの結果として生じ得る暗電流又はホワイトピクセル等の問題を回避する。さらに、画素領域内に隔離バイアスを付与するための高濃度ドープ領域が省略されるため、画素領域内の光検出器の面積が改善される。またBDTI構造が金属材料を含むため、BDTI構造は、反射器としても作用し、イメージセンサの量子効率を向上し得る。したがって、イメージセンサの性能が向上する。
【0084】
本開示のいくつかの実施形態によると、半導体素子は、基板と、複数の光検出器と、隔離構造と、導電プラグ構造と、導電キャップと、導電コンタクトと、を備える。基板は、互いに反対に表面側と背面側とを有する。光検出器は、基板において、画素領域内に配置される。隔離構造は、画素領域内において、光検出器間に配置される。隔離構造は、基板の背面側から基板内の或る位置まで延設された背面側隔離構造を備える。導電プラグ構造は、基板において、周辺領域内に配置される。導電キャップは、基板の背面側に配置され、画素領域から周辺領域まで延設され、背面側隔離構造を導電プラグ構造に電気的に接続する。導電コンタクトは、導電プラグ構造に着地し、導電プラグ構造及び導電キャップを通じて、背面側隔離構造に電気的に接続される。
【0085】
本開示のいくつかの実施形態において、半導体素子は、互いに反対に表面側及び第2の側を有する基板と、複数の光検出器と、導電プラグ構造と、導電キャップと、第1の導電コンタクトとを備える。光検出器は、基板において、画素領域内に配置される。導電プラグ構造は、基板の背面側から基板の或る位置まで延設される。導電プラグ構造は、画素領域内に配置され、光検出器を互いから隔離する第1のプラグ構造と、周辺領域内に配置され、第1のプラグ構造から横方向に離間した第2のプラグ構造と、を備える。導電キャップは、画素領域から周辺領域まで延設され、第1のプラグ構造を第2のプラグ構造に電気的に接続する。第1の導電コンタクトは、周辺領域内に配置され、第2のプラグ構造及び導電キャップを通じて、第1のプラグ構造に隔離バイアスを付与するように構成される。
【0086】
本開示のいくつかの実施形態によると、半導体素子を形成する方法であって、互いに反対に表面側及び背面側を有する基板を設けることと、基板において、画素領域内に複数の光検出器を形成することと、背面側から基板をパターニングして、画素領域内に第1の開口、周辺領域内に第2の開口を形成することと、基板上に導電材層を形成し、第1及び第2の開口を埋めることであって、導電材層は、第1の開口内の第1の導電プラグ、第2の開口内の第2の導電プラグ、基板の背面側に亘る上方部分を含み、第1の導電プラグは、光検出器間に配置された隔離構造の第1の部分として機能することと、導電材層の上方部分をパターニングして、導電キャップを形成することであって、導電キャップは、画素領域から周辺領域まで延設され、第1及び第2の導電プラグに電気的に接続されることと、周辺領域内において、基板の表面側に亘って第2の導電プラグ上に導電コンタクトを形成することと、を備える。
【0087】
以上、当業者が本開示の態様をよりよく理解するように、いくつかの実施形態の特徴について概要を示した。当業者は、本明細書において紹介した実施形態と同一の目的、及び/又は、同一の効果を実現するために、他のプロセス及び構造を設計又は変更するための基礎として、本開示を容易に使用し得る旨、理解しなければならない。当業者はまた、このような同等の構造も、本開示の要旨及び範囲から逸脱するものでなく、本開示の要旨及び範囲から逸脱しない範囲内で、種々の変更、置換、及び交換がなされてよいことを認識しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本開示の実施形態は、種々のイメージセンサ及び電子素子に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10、100:基板
80、126:誘電ライナ
81:導電層
82、82b:浅いトレンチ構造
82a:トレンチ構造
85:パッド層
100a:部分
100b:背面
100f:表面
101、101a、102、103、104:ドープ領域
102a、102b:ウェル領域
105:ゲート誘電層
106:ゲート電極
107:誘電構造
108a、108b、108a1、108a2、108c:導電コンタクト
109:導電ライン
110:導電ビア
112:相互接続構造
115、115a、115b:開口
116、118、118a、127:誘電層
117:スペーサ層
120:誘電材層
120a:導電構造
122:硬質マスク層
122a:硬質マスク
123:パターン化フォトレジスト
125:マスク層
125a:パターン化マスク層
128:光フィルタ
130:レンズ
500A、500B、500C、500D、500F、500G、500H、500I:半導体素子
A、B:拡大図
CP:プラグ構造
CP1:表面側プラグ構造
CP2:背面側プラグ構造
G、G’:転送ゲート
GR:ガードリング
GS:格子構造
IS:隔離構造
IS1:表面側隔離構造
IS2:背面側隔離構造
P1:第1の部分
P1a、P1b:導電プラグ
P2、P2’:第2の部分
P2a、P2b:導電キャップ
PD:光検出器
R1:第1の領域
R2:第2の領域
U1、U2:リング形状部
I-I’、II-II’:線
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図14