(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-28
(45)【発行日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ウェハクッション、ウェハキャリアおよびウェハを支持する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
H01L21/68 V
(21)【出願番号】P 2022503529
(86)(22)【出願日】2020-07-15
(86)【国際出願番号】 US2020042060
(87)【国際公開番号】W WO2021016008
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-02-24
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ハー、コルトン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】フラー、マシュー エイ.
【審査官】中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-063064(JP,A)
【文献】特開平05-063065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/673
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハクッションであって、
フレームと、
複数のばねビームと、を含み、複数のばねビームのそれぞれは、
第1のアームであって、フレームに接合されるとともに、フレームの中心線に向かう第1の方向において第1のアームの端部まで延びる第1のアームと、
第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる、フレームの中心線から離れる第2の方向において第2のアームの端部まで延びる第2のアームと、
第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部と、を含
んでおり、
第2のアームは、第1のアームに接合された端部からウェハ接触部に接合された端部まで延びるにつれて湾曲することによって、第1のアームに接合された位置またはその近くにおいて二次接触点を形成する、ウェハクッション。
【請求項2】
ウェハキャリアであって、ウェハクッションを含み、ウェハクッションは、
フレームと、
複数のばねビームと、を含み、複数のばねビームのそれぞれは、
第1のアームであって、フレームに接合されるとともに、フレームの中心線に向かう第1の方向において第1のアームの端部まで延びる第1のアームと、
第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる、フレームの中心線から離れる第2の方向において第2のアームの端部まで延びる第2のアームと、
第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部と、を含
んでおり、
第2のアームは、第1のアームに接合された端部からウェハ接触部に接合された端部まで延びるにつれて湾曲することによって、第1のアームに接合された位置またはその近くにおいて二次接触点を形成する、ウェハキャリア。
【請求項3】
ウェハを支持する方法であって、
2つのウェハ接触部でウェハを接触させることを含み、
2つのウェハ接触部のそれぞれは、別々のばねビームに接合されており、
ばねビームはそれぞれ、フレームの中心線に向かう第1の方向に延びる第1のアームと、第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる、フレームの中心線から離れる第2の方向に延びる第2のアームと、を含み、
2つのウェハ接触部は、第2のアームが第1のアームに接合されている位置の反対側の第2のアームの端部に位置して
おり、
第2のアームは、第1のアームに接合された端部からウェハ接触部に接合された端部まで延びるにつれて湾曲することによって、第1のアームに接合された位置またはその近くにおいて二次接触点を形成する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、前面開閉一体型ポッド(front opening unified pod、「FOUP」)などの半導体処理に使用されるウェハキャリアで使用されるウェハクッションに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェハキャリアは、手動または自動で取り扱うまたは輸送することができる。このような輸送および取り扱いは、ウェハキャリアに物理的な衝撃をもたらすことがある。そのような衝撃事象には、例えば、落下、誤った取り扱い、輸送車両の制動、およびウェハキャリアの他のそのような動き、または約2m/s2を超える別の加速または減速による、ウェハキャリアの突然の加速または減速が含まれる。ウェハクッションは、ウェハキャリア内の半導体基板などのウェハの移動を制限するために、例えば、物理的衝撃が発生したときにウェハがウェハキャリアの側面に衝突するのを防止するために、ウェハキャリアに使用される。
【0003】
ウェハクッションは、通常、フレームからドアの中心線まで延在し、ウェハがウェハクッションと接触する接触点(contact point)で終わるアームを含む。これらの接触点での接触は、ウェハが他のウェハまたはウェハキャリアの内側の部分に衝突するのを防ぎ、ウェハキャリアが衝撃を受けた際に破損する可能性を減らす。
【0004】
ウェハクッションは、ウェハキャリア内に収容されたウェハに一定の力を与えて保持するとともに、保持力を所定の範囲内に維持して、ウェハへの損傷や半導体処理および製造に悪影響を与える可能性のある粒子の発生を防止する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記したウェハクッションをより向上させたウェハクッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、例えば、前面開閉一体型ポッド(以下、「FOUP」と称する。)などの半導体処理に使用されるウェハキャリア等のウェハキャリアで使用するためのウェハクッションに関する。
【0007】
Vバネを用いることにより、ウェハとの接触とウェハクッションのフレームとの間のモーメントアームを小さくすることができる。このモーメントアームを小さくすることで、ウェハクッションにかかるねじれ力を低減し、たわみムラを低減して、ウェハクッションの保持力のアンバランスを緩和することができる。
【0008】
一実施形態では、ウェハクッションは、フレームおよび複数のばねビームを含む。複数のばねビームのそれぞれは、第1のアームであって、フレームに接合される(joined)とともに、第1のアームの端部まで第1の方向に延びる第1のアームと、第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに接合されるとともに、第2のアームの端部まで、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2のアームと、第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部(wafer contact)と、を含む。
【0009】
一実施形態では、複数のばねビームは、ウェハが複数のばねビームのうちの2つによって支持されるとき、ウェハが、その2つのばねビームの第2のアームの端部でのみウェハ接触部に接触するように構成される。
【0010】
一実施形態では、ウェハ接触部はV溝型ウェハ接触部である。一実施形態では、ウェハ接触部はパドル型ウェハ接触部である。
一実施形態では、ウェハに接触するように構成されたウェハ接触部の表面は凸面を有する。
【0011】
一実施形態では、第1のアームはフレームの周囲でフレームに接合され、第1の方向はフレームの中心線に向かう方向である。
一実施形態では、ばねビームのそれぞれは、第2のアームが第1のアームに接合される場所に配置された、第2のアーム上に二次接触点(secondary contact point)を含み、二次ウェハ接触部(secondary wafer contact)は、衝撃事象が発生したときにのみウェハに接触するように構成される。
【0012】
一実施形態では、ウェハキャリアはウェハクッションを含み、ウェハクッションはフレームと複数のばねビームとを含む。複数のばねビームのそれぞれは、第1のアームであって、フレームに接合されるとともに第1のアームの端部まで第1の方向に延びる第1のアームと、第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに接合されるとともに、第2のアームの端部まで、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2のアームと、第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部と、を含む。
【0013】
一実施形態では、ウェハクッションは、ウェハキャリアのドアに取り付けられる。
一実施形態では、ウェハキャリアは前面開閉一体型ポッドである。
一実施形態では、基板を支持する方法は、2つのウェハ接触部で基板を接触させることを含み、2つのウェハ接触部のそれぞれは、別々のばねビームに接合されており、ばねビームはそれぞれ、第1の方向に延びる第1のアームと、第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2のアームと、を含み、2つのウェハ接触部は、第2のアームが第1のアームに接合されている位置の反対側の第2のアームの端部に位置する。
【0014】
一実施形態では、この方法は、衝撃事象が発生したときに、2つのウェハ接触部が配置されているVばねの第2のアーム上の2つの二次接触点で基板を接触させることをさらに含む。
【0015】
一実施形態では、基板は2つのウェハ接触部でのみばねビームと接触している。
一実施形態では、2つのウェハ接触部は基板と接触するように構成された位置に凸面を有する。
【0016】
添付の図面に関連する様々な例示的な実施形態の以下の説明を考慮して、本開示をより一層理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】一実施形態によるウェハクッションの斜視図を示している。
【
図2】一実施形態によるウェハクッションの断面図を示している。
【
図3】基板がウェハクッションと接触しているときの一実施形態によるウェハクッションの一部の断面図を示している。
【
図4A】一実施形態によるウェハ接触部の斜視図を示している。
【
図4B】線4A-4Aに沿った
図4Aのウェハ接触部の断面図を示している。
【
図5】一実施形態によるウェハ接触部の平面図を示している。
【
図6】一実施形態による前面開閉一体型ポッドを示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、様々な修正および代替の形態に従うことができるが、その具体的な内容は、図面に例として示されており、詳細に説明される。しかしながら、本開示の態様を記載された特定の例示的な実施形態に限定する意図はない。それどころか、本開示の精神および範囲内に入るすべての修正物、同等物、および代替物を網羅する意図がある。
【0019】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」の単数形は、内容が明確に別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、用語「または(or)」は、内容が明らかに他のことを指示しない限り、一般に、「および/または(and/or)」を含むその意味で使用される。
【0020】
「約(about)」という用語は、一般に、列挙された値(例えば、同じ機能または結果を有する)と同等であると見なされる数の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語には、最も近い有効数字に丸められた数値を含むことがある。
【0021】
端点(endpoint)を使用して表される数値範囲には、その範囲内に含まれるすべての数値が含まれる(例えば、1から5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
【0022】
以下の詳細な説明は、異なる図面の類似した要素に同じ番号が付けられている図面を参照して読む必要がある。必ずしも縮尺されていない詳細な説明および図面は、例示的な実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。示されている例示的な実施形態は、例示としてのみ意図されている。任意の例示的な実施形態の選択された特徴は、別段の定めがない限り追加の実施形態に組み込むことができる。
【0023】
図1は、一実施形態によるウェハクッションの斜視図を示している。ウェハクッション100は、例えば、ウェハキャリアの内部空間に面するウェハキャリアの一部(例えば、ウェハキャリアのドアの内側など)に接合される(joined)、ウェハキャリア(図示せず)に組み込むことができる構成要素である。ウェハクッション100は、限定されない例として、スナップ、フランジ、タブ、またはスロットなどの1つ以上の機械的係合特徴、接着接合、またはウェハクッション100をウェハキャリアまたはウェハキャリアのドアなどのウェハキャリアの一部に接合する他のそのような特徴など、ウェハキャリアに接合できる特徴(図示せず)を含むことができる。ウェハクッション100は、例えばウェハ接触部110で基板に接触することにより、ウェハキャリア内で基板を機械的に保持することができる。ウェハクッション100は、ばね力を使用して基板の動きを制限して、基板の著しい変位または基板とウェハキャリアの内部空間の壁との接触を防止することができる。
【0024】
ウェハクッション100はフレーム102を含む。複数のばねビーム104はフレーム102に接合されている。ばねビーム104のそれぞれは、フレーム102に接合されて第1の方向に延びる第1のアーム106と、第1のアーム106がフレーム102に接合される位置の反対側の第1のアーム106の端部で第1のアーム106に接合される第2のアーム108と、を含む。第2のアーム108は、第1のアーム106に接合される位置から第2の方向に延びており、第2の方向は第1のアーム106がフレーム102から延びる第1の方向とは異なる。各ばねビーム104は、第2のアーム108が第1のアーム106に接合されている位置の反対側の第2のアーム108の端部においてウェハ接触部110を含む。
【0025】
フレーム102は、ウェハ接触部110を含むばねビーム104の支持および位置決めを行う。一実施形態では、フレーム102は、長方形であり、中心線112がフレーム102の長手方向に沿って延びる。一実施形態では、フレーム102は、長方形の周囲を形成する外側部分と、中心線112に沿ってフレーム102の一端から他端まで延びるリブとを含む。一実施形態では、フレーム102は、ウェハキャリア(図示せず)のドアのくぼみに適合するように構成される。一実施形態では、ウェハクッション100をウェハキャリアまたはその一部に接合するように構成されたウェハクッション100の特徴は、フレーム102上に配置することができる。フレーム102は、ウェハクッション100がウェハキャリアの内部空間内に収容可能であるように、また、ばねビーム104が、ウェハ接触部110を提供することで、ウェハ接触部110がウェハキャリア内の基板と係合できるように、フレームに接合可能であるような、他の形状を有することができる。
【0026】
各ばねビーム104はフレーム102に接合されている。各ばねビーム104はウェハ接触部110を含む。ばねビーム104は、非限定的な例として、ばね板、片持ち式線形屈曲ばね、またはVばねであってもよい。ばねビーム104は対に配置することができ、基板がウェハキャリア内に配置されるとき、各対は、対のばねビーム104のウェハ接触部110を介して1つの基板に接触するように構成される。ばねビーム104はすべて、ばねビーム104が、ウェハキャリアの内部空間に対してフレーム102の同じ側にウェハ接触部110を提供するように、例えば、ウェハクッション100がウェハキャリアに設置されたときにウェハキャリアの外部空間に延びるように配置されてもよい。ばねビーム104は、基板がウェハクッション100を設置するウェハキャリア内に配置されるときに、ばねビーム104が一緒になって、1つの基板に接触するように配置された2つのウェハ接触部110を提供するように、フレーム102に対してフレーム102の中心線112から反対側に互いに整列させることができる。
【0027】
第1のアーム106は、第1の端部でフレーム102に接合され、第1の端部の反対側の第2の端部で第2のアーム108に接合される。一実施形態では、第1のアーム106は、フレーム102の周囲からフレーム102の中心線112に向かって、フレーム102に対して内方に延びる。一実施形態では、第1のアーム106は、フレーム102からフレーム102の中心線112まで延びるにつれて先細になる。
【0028】
第2のアーム108は第1のアーム106に接合されている。第2のアーム108は、第1のアーム106がフレーム102に接合されている位置の反対側の第1のアーム106の端部で第1のアーム106に接合することができる。第2のアーム108は、第1のアーム106が延びる第1の方向とは異なる第2の方向に延びることができる。第2のアーム108は、第1のアーム106がフレーム102の周囲およびフレーム102の中心線112に対して延びる方向とは反対の方向に延びることができる。例えば、第1のアーム106がフレーム102の周囲から中心線112に向かって内側に延びる実施形態では、第2のアーム108は、中心線112から離れる反対方向に延びることができる。
【0029】
第2のアーム108は、第1のアーム106と第2のアーム108との間に角度が形成されるように、第1のアーム106に接合することができる。一実施形態では、第1のアーム106とフレーム102との間の角度は、0°~40°の範囲内である。一実施形態では、第1のアーム106と第2のアーム108との間の角度は、5°~40°の範囲内である。一実施形態では、第2のアーム108の長さと第1のアーム106の長さとの比は、2:1~1:3の範囲内とすることができる。一実施形態では、第2のアーム108は、第1のアーム106の長さの少なくとも半分の長さを有することができる。ウェハクッション100が300mmのFOUPで使用するように構成される一実施形態では、第1のアーム106は、15mm~45mmの範囲の長さを有することができる。ウェハクッション100がウェハキャリアのくぼみに配置される実施形態では、第1のアーム106および第2のアーム108の長さおよび角度は、ウェハ接触部110がウェハキャリアのくぼみに配置されるようなものであってもよい。
【0030】
ウェハ接触部110は、第2のアーム108が第1のアーム106に接合されている位置の反対側の第2のアーム108の端部に配置されている。ウェハ接触部110は、基板がウェハ容器内にあるときに基板と係合するように構成された特徴である。ウェハ接触部110は、基板の縁部に接触するように構成された表面を含むことができる。一実施形態では、基板の縁部に接触するように構成された表面は、凸状の形状で湾曲させることができる。凸状の形状は、ウェハ接触部110と基板との間に転がり界面(rolling interface)を提供し、基板と表面に沿った縁部または点との接触による粒子の発生を制限することができる。一実施形態では、ウェハ接触部110は、互いに離れて延びる耳を含むV溝ウェハ接触部であり、表面は、耳が互いに離れて延びるにつれて耳によって形成されるV字形の頂点またはその付近で基板の縁部に接触するように構成されている。このようなウェハ接触部を
図4Aに示し、以下に説明する。一実施形態では、ウェハ接触部110は、パドル型ウェハ接触部であり、幅広部分と、幅広部分から互いに平行に延びる2つの耳とを備えている。ウェハ接触部110がパドル型ウェハ接触部である場合、表面は、耳の間に位置する基板に接触するように構成される。このようなウェハ接触部を
図5に示し、以下に説明する。一実施形態では、ウェハ接触部110は、ウェハクッション100に包囲される基板に接触するように構成された唯一の特徴である。一実施形態では、第2のアーム108が第1のアーム106に接合される位置の反対側の第2のアーム108の端部に配置されたウェハ接触部110を除いて、他のウェハ接触部は提供されない。
【0031】
一実施形態では、フレーム102、ばねビーム104、およびウェハ接触部110のそれぞれは、射出成形可能なポリマーなどの1つまたは複数のポリマーで作ることができる。一実施形態では、1つまたは複数のポリマーは、1つまたは複数のポリオレフィンを含む。一実施形態では、1つまたは複数のポリマーは、ポリカーボネートを含む。一実施形態では、カーボンフィルは、1つまたは複数のポリマーに含まれる。一実施形態では、1つまたは複数のポリマーは、熱可塑性ポリマーである。一実施形態では、1つまたは複数のポリマーは、ウェハクッション100とウェハキャリアとの間の界面、またはウェハクッション100と基板との間の界面の1つまたは複数での材料の脱落に基づいて選択される。一実施形態では、ウェハクッション100は、例えば、非限定的な例として、射出成形などの方法によって単一の部品として形成される。一実施形態では、ウェハクッション100全体が、同じ材料または材料の組み合わせから形成される。
【0032】
図2は、一実施形態によるウェハクッション200の断面図を示している。フレーム202は、ウェハキャリアからの突起を受け入れるための溝204を含む。ばねビーム206は、フレーム202から端まで第1の方向に延びる第1のアーム208を含み、ここで、第1のアーム208は、第2のアーム210に接合される。第2のアーム210は、ウェハ接触部212に接合される位置から第2の方向に延びる。
【0033】
フレーム202は、フレーム202の周囲を画定する外側部分214を含む。垂直突起216は、例えば、フレーム202に剛性を追加するため、ウェハキャリア内でのフレーム202の位置合わせを補助するため、ウェハキャリアの特徴とインターフェースするため、またはウェハキャリア内で他の機能を実行するために、フレーム202に含まれてもよい。
【0034】
溝204は、ウェハクッション200が取り付けられているウェハキャリア(図示せず)の1つまたは複数の保持機能を受け入れ、ウェハキャリア内でフレームを位置合わせすることができる。非限定的な実施形態では、ウェハキャリアの保持機能は、溝204に沿ってフレーム202を通る開口部(図示せず)に嵌め込んで(snap into)、フレーム202とウェハキャリアとの間にスナップフィット(snap fit)を提供することができるフランジ(図示せず)を含むことができる。
【0035】
図2に示す実施形態では、ばねビーム206は、フレーム202の両側に配置され、外側部分214に接合される。第1のアーム208は、フレーム202の外側部分214からフレーム202の中心線に向かって内側に延びる。
【0036】
第2のアーム210は、第1のアーム208がフレーム202に接合されている位置の反対側の第1のアーム208の端部で第1のアーム208に接合されている。第2のアーム210は、第1のアーム208に接合された位置から、第1のアーム208が延びる方向とは異なる第2の方向に延びる。第2の方向は、フレーム202の周囲および中心線に関して第1の方向とは反対方向であってもよい。一実施形態では、第2のアーム210は、第1のアーム208と第2のアーム210との間に角度が形成されるように、第1のアーム208に接合することができる。一実施形態では、第1のアーム208とフレーム202との間の角度は、0°~40°の範囲内である。一実施形態では、第1のアーム208と第2のアーム210との間の角度は、5°~40°の範囲内である。一実施形態では、第2のアーム210の長さと第1のアーム208の長さとの比は、2:1~1:3の範囲内とすることができる。一実施形態では、第2のアーム210は、第1のアーム208の長さの少なくとも半分の長さを有することができる。ウェハクッション200が300mmのFOUPで使用するように構成される一実施形態では、第1のアーム208は、25mm~45mmの範囲の長さを有することができる。ウェハクッション200がウェハキャリアのくぼみに配置される実施形態では、第1のアーム208および第2のアーム210の長さおよび角度は、ウェハ接触部220がウェハキャリアのくぼみに配置されるようなものであってもよい。
【0037】
図2に示すように、第2のアーム210は、第2のアーム210が第1のアーム208からウェハ接触部212まで延びるにつれて湾曲させることができる。第2のアーム210は、第1のアーム208からウェハ接触部212まで上向きに湾曲している。第2のアーム210の湾曲は、基板がウェハ接触部212と接触しているとき、ウェハ接触部212の外側で基板に最も近い部分が、第2のアーム210が第1のアーム208に接合される位置またはその近くに配置される二次接触点218であるようなものであってもよい。二次接触点218は、衝撃事象などの特定の条件下でウェハに接触することがある。そのような衝撃事象には、非限定的な例として、例えば、落下、誤った取り扱い、輸送車両の制動、および保持力を補うためのウェハキャリアの他のそのような動きによる、ウェハキャリアの突然の加速または減速を含む。一実施形態では、二次接触点218は、ウェハがウェハキャリアに対して大きすぎる場合、例えば、301mm以上のウェハが300mmのFOUPに配置される場合などに、ウェハに接触する。
【0038】
ウェハ接触部212は、第2のアーム210が第1のアーム208に接合された位置の反対側の第2のアーム210の端部で第2のアーム210に接合されている。ウェハ接触部212は、基板がウェハ容器内にあるときに基板と係合するように構成された特徴である。ウェハ接触部212は、基板の縁部に接触するように構成された表面を含むことができる。一実施形態では、基板の縁部に接触するように構成された表面は、凸状の形状で湾曲させることができる。凸状の形状は、ウェハ接触部212と基板との間に転がり界面を提供することができる。転がり界面は、基板と表面に沿った縁部または点との間の接触による粒子の発生を低減することができる。一実施形態では、ウェハ接触部212は、互いに離れて延びる耳を含むV溝ウェハ接触部であり、表面は、耳が互いに離れて延びるにつれて耳によって形成されるV字形の頂点またはその付近で基板の縁部に接触するように構成されている。このようなウェハ接触部を
図4Aに示し、以下に説明する。一実施形態では、ウェハ接触部212は、パドル型ウェハ接触部であり、幅広部分と、幅広部分から互いに平行に延びる2つの耳とを備えている。ウェハ接触部212がパドル型ウェハ接触部である場合、表面は、耳の間に位置する基板に接触するように構成される。このようなウェハ接触部を
図5に示し、以下に説明する。
【0039】
図3は、基板302がばねビーム300を含むウェハクッションと接触しているときの一実施形態によるばねビーム300の断面図を示している。ばねビーム300は、第1のアーム304、第2のアーム306、およびウェハ接触部308を含む。
【0040】
基板302は、非限定的な例として、半導体製造で使用される基板である。基板302は、基板を使用する半導体の製造中など、輸送または処理のためのウェハクッションを含むウェハキャリアに配置することができる。
【0041】
第1のアーム304は、フレーム102またはフレーム202などのフレームに接合されるか、一体的に形成されるか、またはFOUPなどのウェハキャリアの一部に直接接合される。第1のアーム304は、ウェハキャリアのフレームまたは表面に接合される位置から第2のアーム306に接合される第1のアームの端部304まで第1の方向に延びる。
【0042】
第2のアーム306は、第1のアーム304からウェハ接触部308まで延びる。
図3に示すように、第2のアーム306は、第1のアーム304に接合された端部からウェハ接触部308を含む端部まで延びるにつれて湾曲する。この湾曲により、二次接触点310は、第2のアーム306が第1のアーム304に接合される位置またはその近くに、すなわち、基板302に最も近い第2のアーム306上の部分(point)に配置されることになる。二次接触点310は、衝撃事象などの特定の条件下でウェハに接触することがある。そのような衝撃事象には、非限定的な例として、例えば、落下、誤った取り扱い、輸送車両の制動、およびウェハキャリアの他のそのような動きによる、ウェハキャリアの突然の加速または減速を含む。二次接触点310およびウェハ接触部308が基板302に接触するとき、ばねビーム300は、基板302に追加の保持力を提供する。
【0043】
ウェハ接触部308は、ばねビーム300が基板302に接触する場所である。ウェハ接触部308は、例えば、
図3に示すように、V溝ウェハ接触部を含んでもよく、基板302は、V字形を形成する2つの耳の間に保持される。
図3の断面図では、耳の1つである耳312が確認でき、耳312と接触している基板302によって部分的に隠されている。基板302に接触するウェハ接触部308の表面は凸状の表面であってもよく、凸状の表面は基板302に向かって外側に湾曲している。凸状の表面により、基板302との接触をローリング型接触とすることを可能にし、基板302とウェハ接触部308との接触による応力の増加箇所または粒子発生箇所を減らすことができる。
【0044】
図3に示すように、基板302は、通常の状態では、ばねビームのウェハ接触部308のみに接触する。衝撃事象中の基板302の変位およびばねビームの第2のアームのたわみは、ウェハキャリアに対する基板の加速度が閾値を超える場合、例えば衝撃事象中に、基板302がばねビーム300の二次接触点310に接触することを可能にする。衝撃事象は、ウェハキャリアの特定の用途および取り扱い手順に従って定義することができる。非限定的な実施形態では、衝撃事象は、約2m/s
2よりも大きいウェハキャリアの加速または減速によって定義することができる。いくつかの実施形態では、ばねビーム300は、衝撃事象ならびにウェハキャリアの通常の取り扱いを含むすべての条件下で、ウェハ接触部308のみが基板302と接触するように構成することができる。一実施形態では、基板302がウェハキャリアに対して大きすぎる場合、例えば、基板302が301mm以上のウェハであり、ばねビーム300を含むウェハキャリアが300mmのFOUPである場合に、二次接触点310と接触させることもできる。
【0045】
図4Aは、一実施形態によるウェハ接触部400の斜視図である。
図4Bは、
図4Aに示すウェハ接触部400の断面図である。
図4Aおよび4Bに示す実施形態では、ウェハ接触部400は、V溝ウェハ接触部である。ウェハ接触部400は、
図1に示した上述のばねビーム104の第2のアーム108、または
図2に示した上述の第2のアーム210のばねビーム206などの、ばねビームのアームの端部に配置することができる。ウェハ接触部400は、第1の耳402Aおよび第2の耳402Bを含むV溝ウェハ接触部である。接触面404は、第1の耳402Aが第2の耳402Bに接合される位置に配置されている。
図4Aに示すように、接触面404は凸状の形状を有することができる。第2の耳は第1の耳402の鏡像であってもよい。第1の耳402Aおよび第2の耳402Bは、それらが接触面404から離れる方向に延在するにつれて分岐して、接触面404を頂点とするV字形状を形成する。ウェハ接触部が基板に接触しているとき、基板は、接触面と、第1の耳402Aおよび第2の耳402Bの一部と接触することができる。特定の接触点は、ウェハ接触部400が接触するウェハの特定の形状によって変更してもよい。
【0046】
図5は、一実施形態によるウェハ接触部450の平面図を示している。
図5に示す実施形態では、ウェハ接触部450は、パドル型ウェハ接触部である。ウェハ接触部450は、
図1に示した上述のばねビーム104の第2のアーム108、または
図2に示した上述のばねビーム206の第2のアーム210などの、ばねビームのアームの端部に配置することができる。ウェハ接触部450は、ウェハ接触部450が取り付けられているばねビームのアームの幅よりも広い幅を有する幅広部分452を含むことができる。2つの耳454は、幅広部分452から延びることができる。一実施形態では、2つの耳454は、互いに平行に、かつ接触面456に対して垂直に延びる。接触面456は、ウェハ接触部450の幅広部分452上の耳454の間にあってもよい。接触面456は凸状であってもよく、耳454が延びる方向において外向きに膨らむ曲線を含むことができる。特定の接触点は、ウェハ接触部400が接触するウェハの特定の形状によって変更してもよい。
【0047】
図6は、一実施形態によるFOUP500を示している。FOUP500は、ドア504から延びる複数のばねビーム502を含む。ばねビーム502のそれぞれは、第1のアーム506および第2のアーム508を含み、第2のアーム508の端部にウェハ接触部510がある。
【0048】
一実施形態では、複数のばねビーム502は、FOUP500のドア504と一体である。
一実施形態では、複数のばねビーム502は、FOUP500のドア504とは別に、
図1に示す上述のフレーム102などのフレームに取り付けられている。フレームは、例えば、1つまたは複数の接合方法によってドア504に接合することができ、接着剤、スナップフィット機能、フランジおよびタブを含む非限定的な例を伴う。
【0049】
各ばねビーム502はウェハ接触部510を含む。ばねビーム502は、Vばねであってもよい。ばねビーム502は対に配置することができ、基板がウェハキャリア内に配置されるとき、各対は、対のばねビーム502のウェハ接触部510を介して1つの基板に接触するように構成される。ばねビーム502は、1つの基板がFOUP500内に配置されたときにその基板に接触するように配置された2つのウェハ接触部510を一緒に提供するように整列することができる。
【0050】
ばねビーム502はそれぞれ、第1のアーム506および第2のアーム508を含む。第2のアーム508は第1のアーム506に接合されている。第1のアーム506は、第1の方向に延びることができる。第2のアーム508は、第1のアーム506が延びる第1の方向とは異なる第2の方向に延びることができる。一実施形態では、第2のアーム508は、第1のアーム506が延びる方向とは反対の方向に延びることができる。第2のアーム508は、第1のアーム506と第2のアーム508との間に角度が形成されるように、第1のアーム506に接合することができる。一実施形態では、第1のアーム506とフレーム502との間の角度は、0°~40°の範囲内である。一実施形態では、第1のアーム506と第2のアーム508との間の角度は、5°~40°の範囲内である。一実施形態では、第2のアーム508の長さと第1のアーム506の長さとの比は、2:1~1:3の範囲内とすることができる。一実施形態では、第2のアーム508は、第1のアーム506の長さの少なくとも半分の長さを有することができる。FOUP500が300mmのFOUPである実施形態では、第1のアーム506は、55mm~45mmの範囲の長さを有することができる。
【0051】
ウェハ接触部510は、第2のアーム508が第1のアーム506に接合されている位置とは反対側の第2のアーム508の端部に配置されている。ウェハ接触部510は、基板がウェハ容器内にあるときに基板と係合するように構成された特徴である。ウェハ接触部510は、基板の縁部に接触するように構成された表面を含むことができる。一実施形態では、基板の縁部に接触するように構成された表面は、凸状の形状で湾曲させることができる。凸状の形状は、ウェハ接触部510と基板との間に転がり界面を提供し、基板と表面に沿った縁部または点との接触による粒子の発生を制限することができる。一実施形態では、ウェハ接触部510は、互いに離れて延びる耳を含むV溝ウェハ接触部であり、表面は、耳が互いに離れて延びるにつれて耳によって形成されるV字形の頂点またはその付近で基板の縁部に接触するように構成されている。このようなウェハ接触部を
図4Aに示すとともに上述している。一実施形態では、ウェハ接触部510は、パドル型ウェハ接触部であり、幅広部分と、幅広部分から互いに平行に延びる2つの耳とを備えている。ウェハ接触部510がパドル型ウェハ接触部である場合、表面は、耳の間に位置する基板に接触するように構成される。このようなウェハ接触部を
図5に示すとともに上述している。一実施形態では、第2のアーム508が第1のアーム506に接合される位置の反対側の第2のアーム508の端部に配置されたウェハ接触部510を除いて、他のウェハ接触部はばねビーム502に提供されない。
【0052】
複数のばねビーム502は、FOUP512の内部空間にウェハ接触部510を提供するように配置されている。一実施形態では、ばねビーム502は、FOUP512のドアからFOUP512の内部空間に突出している。FOUPは、その側壁514に沿ってウェハ支持体516をさらに含むことができ、ウェハ支持体516は基板518がFOUP内にある間基板518を支持する。
【0053】
態様:
態様1~7のいずれも、態様8~16または態様17~20のいずれかと組み合わせることができる。態様8~16のいずれも、態様17~20のいずれかと組み合わせることができる。
【0054】
態様1.ウェハクッションであって、フレームと、複数のばねビームと、を含み、複数のばねビームのそれぞれは、第1のアームであって、フレームに接合されるとともに、第1の方向において第1のアームの端部まで延びる第1のアームと、第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに結合されるとともに、第1の方向とは異なる第2の方向において第2のアームの端部まで延びる第2のアームと、第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部と、を含む、ウェハクッション。
【0055】
態様2.複数のばねビームは、ウェハが複数のばねビームのうちの2つによって支持されるとき、ウェハがその2つのばねビームの第2のアームの端部でのみウェハ接触部に接触するように、構成される、態様1に記載のウェハクッション。
【0056】
態様3.ウェハ接触部がV溝ウェハ接触部またはパドル型ウェハ接触部である、態様1または2に記載のウェハクッション。
態様4.ウェハに接触するように構成されたウェハ接触部の表面が凸面を有する、態様1~3のいずれかに記載のウェハクッション。
【0057】
態様5.第1のアームがフレームの周囲でフレームに接合され、第1の方向がフレームの中心線に向かう方向である、態様1~4のいずれかに記載のウェハクッション。
態様6.ばねビームのそれぞれが、第2のアームが第1のアームに接合される位置に配置された第2のアーム上の二次接触点を含み、二次ウェハ接触部が、衝撃事象が発生したときにのみウェハに接触するように構成される、態様1~5のいずれかに記載のウェハクッション。
【0058】
態様7.ウェハキャリアであって、ウェハクッションを含み、ウェハクッションは、フレームと、複数のばねビームと、を含み、複数のばねビームのそれぞれは、第1のアームであって、フレームに接合されるとともに、第1の方向において第1のアームの端部まで延びる第1のアームと、第2のアームであって、第1のアームの端部で第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる第2の方向において第2のアームの端部まで延びる第2のアームと、第2のアームの端部で第2のアームに接合されたウェハ接触部と、を含む、ウェハキャリア。
【0059】
態様8.ウェハクッションがウェハキャリアのドアに取り付けられている、態様7に記載のウェハクッション。
態様9.ウェハキャリアが、前面開閉一体型ポッドである、態様7または8に記載のウェハクッション。
【0060】
態様10.ウェハが複数のばねビームのうちの2つのばねビームによって支持されるとき、ウェハが、ウェハキャリアが静止しているときのその2つのばねビームの第2のアームの端部でのみウェハ接触部に接触するように、複数のばねビームが構成される、態様7~9のいずれかに記載のウェハクッション。
【0061】
態様11.各ウェハ接触部がV溝ウェハ接触部またはパドル型ウェハ接触部である、態様7~10のいずれかに記載のウェハクッション。
態様12.ウェハに接触するように構成されたウェハ接触部の表面が凸面を有する、態様7~11のいずれかに記載のウェハクッション。
【0062】
態様13.第1のアームがフレームの周囲でフレームに接合され、第1の方向がフレームの中心線に向かう方向である、態様7~12のいずれかに記載のウェハクッション。
態様14.ばねビームのそれぞれが、第2のアームが第1のアームに接合される位置に配置された第2のアーム上の二次接触点を含み、二次ウェハ接触部が、衝撃事象が発生したときにのみウェハに接触するように構成される、態様7~13のいずれかに記載のウェハクッション。
【0063】
態様15.ウェハを支持する方法であって、2つのウェハ接触部で基板を接触させることを含み、2つのウェハ接触部のそれぞれは、別々のばねビームに接合されており、ばねビームはそれぞれ、第1の方向に延びる第1のアームと、第1のアームに接合されるとともに、第1の方向とは異なる第2の方向に延びる第2のアームと、を含み、2つのウェハ接触部は、第2のアームが第1のアームに接合されている位置の反対側の第2のアームの端部に位置する、方法。
【0064】
態様16.衝撃事象が発生したときに、2つのウェハ接触部が配置されているVばねの第2のアーム上の2つの二次接触点で基板を接触させることをさらに含む、態様15に記載の方法。
【0065】
態様17.基板が、2つのウェハ接触部でのみばねビームと接触している、態様15に記載の方法。
態様18.2つのウェハ接触部が、基板に接触するように構成された位置に凸面を有する、態様15~17のいずれかに記載の方法。
【0066】
このように本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明したので、当業者は、さらに他の実施形態が、本明細書に添付される特許請求の範囲内で作成および使用され得ることを容易に理解するであろう。本文書がカバーする開示の多くの利点は、前述の説明に示されている。しかしながら、この開示は、多くの点で、例示にすぎないことが理解されよう。本開示の範囲を超えることなく、詳細、特に形状、サイズ、および部品の配置に関して変更を加えることができる。当然のことであるが、開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を表現する言語で定義されている。