(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】加熱装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20240306BHJP
H05B 3/00 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
G03G15/20 515
H05B3/00 335
(21)【出願番号】P 2020004284
(22)【出願日】2020-01-15
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100207181
【氏名又は名称】岡村 朋
(72)【発明者】
【氏名】下川 俊彦
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-216977(JP,A)
【文献】特開2013-068661(JP,A)
【文献】特開2004-205748(JP,A)
【文献】特開2016-109755(JP,A)
【文献】特開2016-018160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/20
15/20
H05B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転部材と、
前記回転部材に対向する対向部材と、
前記回転部材の内側に設けられ、前記回転部材を介して、前記対向部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、
前記回転部材を加熱する加熱部材とを備えた加熱装置であって、
前記ニップ形成部材は、金属部材を有し、
前記金属部材は、被加熱物搬送方向に延在するニップ形成部と、前記ニップ形成部よりも被加熱物搬送方向の上流側あるいは下流側の少なくとも一方に設けられ、前記被加熱物搬送方向と交差する方向で、前記ニップ形成部材の長手方向と異なる方向に曲げられた曲げ部とを有し、
前記金属部材は、前記曲げ部に剛性低下部を備え
、
前記剛性低下部は、前記曲げ部の前記長手方向および厚み方向に交差する方向の一方の端部側に開口したスリットであることを特徴とする加熱装置。
【請求項2】
前記曲げ部は前記ニップ形成部の被加熱物搬送方向の上流側および下流側に設けられ、
それぞれの曲げ部に前記剛性低下部を有する請求項1記載の加熱装置。
【請求項3】
被加熱物搬送方向の上流側および下流側の前記剛性低下部が、前記長手方向の同じ位置に設けられる請求項2記載の加熱装置。
【請求項4】
前記金属部材は板金材のプレス加工品であり、
前記金属部材の前記回転部材に対向する面側に、
プレス加工によるダレ部が配置される請求項1から3いずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項5】
前記金属部材は前記回転部材に接触する面に、摺動剤がコーティングされている請求項1から
4いずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項6】
前記金属部材と前記回転部材との間に、摺動シートを有する請求項1から
5いずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項7】
前記ニップ形成部材は、前記金属部材に対して前記ニップ部側と反対側に設けられた樹脂部材をさらに有する請求項1から
6いずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項8】
前記ニップ形成部材は、前記金属部材そのものである請求項1から
7いずれか1項に記載の加熱装置。
【請求項9】
請求項1から
8いずれか1項に記載の加熱装置は、記録媒体に画像を定着させる定着装置。
【請求項10】
請求項1から
9いずれか1項に記載の加熱装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加熱装置として、プリンタなどの画像形成装置に設けられた定着装置が存在する。定着装置は、回転部材としての定着ベルトを備え、定着ベルトの内側に、定着ベルトを加熱する加熱部材や、加圧ローラとの間に定着ニップを形成するためのニップ形成部材が設けられる。
【0003】
板金材によって形成された金属部材を有するニップ形成部材が、摺動シートなどを介さず、直に定着ベルトに摺動する構成の定着装置が存在する。このような金属部材は、平板状に形成すると、用紙搬送方向の端部のエッジが定着ベルトと摺動して定着ベルトの摩耗や損傷の原因となるおそれがある。また、摺動シートを介する場合でも、摺動シートが金属部材の上記エッジと摺動して、摺動シートが摩耗あるいは損傷してしまう原因となるおそれがある。
【0004】
上記の対策として、その用紙搬送方向両端部側を、用紙搬送方向と交差する方向へ曲げ成形した構成の、金属製の均熱部材が存在する(例えば特許文献1)。このような構成により、用紙搬送方向両側で、定着ベルトが均熱部材の曲面部と摺動することになり、定着ベルトの摩耗や損傷を防止できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
金属部材の剛性が大きく、その形状に柔軟性がないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明は、回転部材と、前記回転部材に対向する対向部材と、前記回転部材の内側に設けられ、前記回転部材を介して、前記対向部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、前記回転部材を加熱する加熱部材とを備えた加熱装置であって、前記ニップ形成部材は、金属部材を有し、前記金属部材は、被加熱物搬送方向に延在するニップ形成部と、前記ニップ形成部よりも被加熱物搬送方向の上流側あるいは下流側の少なくとも一方に設けられ、前記被加熱物搬送方向と交差する方向で、前記ニップ形成部材の長手方向と異なる方向に曲げられた曲げ部とを有し、前記金属部材は、前記曲げ部に剛性低下部を備え、前記剛性低下部は、前記曲げ部の前記長手方向および厚み方向に交差する方向の一方の端部側に開口したスリットであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
金属部材の剛性を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】本発明の一実施形態に係る定着装置の概略構成図である。
【
図6】曲げ部のスリットとステーの支持面との長手方向の位置関係を示す図である。
【
図7】剛性低下部の異なる形態を示す斜視図である。
【
図8】剛性低下部の異なる形態を示す斜視図である。
【
図9】剛性低下部の異なる形態を示す斜視図である。
【
図10】摺動シートを有するニップ形成部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。以下、各実施形態において、加熱装置の例として、トナーを熱により定着させる定着装置を説明する。
【0010】
図1に示すカラー画像形成装置1の中央には、4つのプロセスユニット9Y,9M,9C,9Kが着脱可能に設けられた画像形成部2が配置されている。各プロセスユニット9Y,9M,9C,9Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
【0011】
具体的な各プロセスユニット9としては、表面上に現像剤としてのトナーを担持可能なドラム状の回転体である感光体ドラム10と、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させる帯電ローラ11と、感光体ドラム10の表面にトナーを供給する現像ローラを有する現像装置12等を備えている。
【0012】
プロセスユニット9の下方には、露光部3が配置されている。露光部3は、画像データに基づいて、レーザ光を発するように構成されている。
【0013】
画像形成部2の上方には転写部4が配置されている。転写部4は、駆動ローラ14および従動ローラ15に周回走行可能に張架されている無端状の中間転写ベルト16、各プロセスユニット9の感光体ドラム10に対して中間転写ベルト16を挟んだ対向位置に配置されている一次転写ローラ13等で構成されている。各一次転写ローラ13はそれぞれの位置で中間転写ベルト16の内周面を押圧しており、中間転写ベルト16の押圧された部分と各感光体ドラム10とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。
【0014】
また、中間転写ベルト16を挟んで駆動ローラ14に対向した位置には二次転写ローラ17が配設されている。二次転写ローラ17は中間転写ベルト16の外周面を押圧しており、二次転写ローラ17と中間転写ベルト16とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。駆動ローラ14、中間転写ベルト16、そして、二次転写ローラ17は、画像を用紙に転写する画像転写部として機能する。
【0015】
給紙部5は、画像形成装置1の下部に位置しており、記録媒体あるいは被加熱物としての用紙Pを収容した給紙カセット18や、給紙カセット18から用紙Pを搬出する給紙ローラ19等からなっている。
【0016】
搬送路7は、給紙部5から搬出された用紙Pを搬送する搬送経路であり、一対のレジストローラ20の他、後述する排紙部8に至るまで、搬送ローラ対が搬送路7の途中に適宜配置されている。
【0017】
定着装置6は、加熱部材によって加熱される定着ベルト31、その定着ベルト31を加圧可能な加圧ローラ32等を有している。
【0018】
排紙部8は、画像形成装置1の搬送路7の最下流に設けられる。この排紙部8には、用紙Pを外部へ排出するための一対の排紙ローラ21と、排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ22とが配設されている。
【0019】
画像形成装置1の上部には、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色トナーが充填されたトナーボトル23Y,M,C,Kが着脱可能に設けられている。そして、このトナーボトル23Y,M,C,Kから各現像装置12との間に設けた補給路を介して、各色の現像装置12に各色トナーが補給される。
【0020】
以下、
図1を参照して上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
【0021】
画像形成装置1において、画像形成動作が開始されると、各プロセスユニット9Y,9M,9C,9Kの感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム10に露光部3によって露光される画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。各感光体ドラム10上には静電潜像が形成され、各現像装置12に蓄えられたトナーが、ドラム状の現像ローラによって感光体ドラム10に供給されることにより、静電潜像は顕像であるトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
【0022】
転写部4では、駆動ローラ14の回転駆動により中間転写ベルト16が図の矢印Aの方向に走行駆動される。また、各一次転写ローラ13には、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、一次転写ニップにおいて転写電界が形成され、各感光体ドラム10に形成されたトナー画像は一次転写ニップにて中間転写ベルト16上に順次重ね合わせて転写される。
【0023】
一方、画像形成動作が開始されると、画像形成装置1の下部では、給紙部5の給紙ローラ19が回転駆動することによって、給紙カセット18に収容された用紙Pが搬送路7に送り出される。搬送路7に送り出された用紙Pは、レジストローラ20によってタイミングを計られて、二次転写ローラ17と駆動ローラ14との間の二次転写ニップに送られる。このとき、中間転写ベルト16上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、二次転写ニップに転写電界が形成されている。二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト16上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
【0024】
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置6へと搬送され、定着ベルト31と加圧ローラ32とによって用紙Pが加熱および加圧されてトナー画像が用紙Pに定着される。そして、トナー画像が定着された用紙Pは、定着ベルト31から分離され、搬送ローラ対によって搬送され、排紙部8において排紙ローラ21によって排紙トレイ22へと排出される。
【0025】
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット9Y,9M,9C,9Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニット9を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
【0026】
次に、定着装置6のより詳細な構成について、
図2を用いて説明する。
【0027】
図2に示すように、定着装置6は、定着部材あるいは回転部材としての定着ベルト31と、加圧部材あるいは対向部材としての加圧ローラ32と、ニップ形成部材50と、加熱部材としてのヒータ40と、支持部材としてのステー35と、定着部材保持部材としてのホルダ36と、側板37等を備える。ニップ形成部材50、ヒータ40およびステー35は、定着ベルト31の内周面側に設けられる。また、ニップ形成部材50、ヒータ40およびステー35は、定着ベルト31の長手方向(図の紙面に直交する方向で、
図4の両矢印D方向参照。また、加圧ローラ32の軸方向、あるいは、定着装置に通紙される用紙の幅方向でもある)に延在する部材である。以下、この方向を単に長手方向とも呼ぶ。また、
図2の上下方向が、ニップ形成部材50(あるいは金属部材33)の短手方向で、用紙搬送方向(
図2の矢印C1参照)でもある。
【0028】
図2に示すように、定着ベルト31は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト31は、ニッケル若しくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)等の樹脂材料で形成された内周側の基材を備える。更に、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させても良い。
【0029】
加圧ローラ32は、芯金と、芯金の表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム又はフッ素ゴム等から成る弾性層と、弾性層の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層によって構成されている。そして、加圧ローラ32は、付勢手段によって定着ベルト31側へ付勢され、定着ベルト31を介してニップ形成部材50(金属部材33)に当接している。加圧ローラ32と定着ベルト31とが圧接する箇所では、加圧ローラ32の弾性層が押し潰されることで、所定の幅のニップ部Nが形成される。ニップ部Nは長手方向に連続形成される。
【0030】
また、加圧ローラ32は、画像形成装置本体に設けられたモータ等の駆動源によって矢印B1方向に回転駆動するように構成されている。そして、加圧ローラ32が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト31に伝達され、定着ベルト31が矢印B2方向に従動回転するようになっている。
【0031】
本実施形態では、ニップ形成部材50が、金属材料によって形成された金属部材33のみによって構成される。ただし、後述する実施形態のように、ニップ形成部材50が、樹脂製のベースパッド(樹脂部材)と金属部材とを有する構成とすることもできる。
【0032】
金属部材33は、定着ベルト31の長手方向の温度分布を均一化するために、金、銀、銅、グラファイト等の熱伝導率の高い材料で構成されることが好ましい。また金属部材33は、定着ベルト31との摺動抵抗を小さくするため、定着ベルト31に当接する面にグリース等の摺動剤がコーティングされている。
【0033】
金属部材33は、ニップ形成部33aと、曲げ部33bとを有する。金属部材33は、例えば板金材を曲げ成形することにより形成できる。
【0034】
ニップ形成部33aは、定着ベルト31にその内周面側から当接し、加圧ローラ32との間に前述のニップ部Nを形成する部分である。ニップ形成部33aは、用紙搬送方向(図の上下方向)に延在する。ただし、用紙搬送方向に対して平行な方向に限らず、本実施形態では、ニップ形成部33aの下流側部分は、用紙搬送方向に対して傾いた方向へ延在している。
【0035】
ニップ形成部33aは、定着ベルト31の加圧ローラ32に対向する部分に、その内周面側から当接する。この当接により、金属部材33は、定着ベルト31を介して、加圧ローラ32との間に前述のニップ部Nを形成する。
【0036】
ニップ形成部33aの用紙搬送方向上流側端部および下流側端部には、曲げ部33bが設けられる。つまり、金属部材33は、その用紙搬送方向上流側端部および下流側端部に、用紙搬送方向と交差する方向で、図の左方向へ曲げられた曲げ部33bを有する。別の言い方をすると、金属部材33は、加圧ローラ32から離れる方向へ曲げられた曲げ部33bを有する。曲げ部33bは、金属部材33の長手方向の大部分にわたって設けられる。
【0037】
曲げ部33bは、曲面部33cと先端部33dとからなる。曲面部33cは、曲面状をなし、金属部材33の延在方向を変化させる部分である。先端部33dは、曲面部33cよりも金属部材33の端部側に設けられた部分であり、図の左右方向に延在する。
【0038】
本実施形態の構成と異なり、金属部材33を平板状に形成した場合、つまり、金属部材33の用紙搬送方向上流側および下流側に曲げ部33bを設けない構成の場合、金属部材33の用紙搬送方向(図の上下方向)の端縁のエッジ部分に定着ベルト31が摺接して、定着ベルト31が摩耗あるいは損傷してしまうおそれがある。これに対して、本実施形態のように金属部材33の用紙搬送方向上流側および下流側に曲面部33cを形成することにより、用紙搬送方向の両端で、金属部材33が曲面部33cにより定着ベルト31と摺動する。従って、定着ベルト31と金属部材33との間に生じる摩擦力を低減し、定着ベルト31の摩耗あるいは損傷を防止できる。
【0039】
本実施形態のヒータ40はハロゲンヒータである。ヒータ40は、赤外線光を放射することで、定着ベルト31を輻射熱により内周側から加熱する加熱部材である。またヒータ40は、IHコイル、抵抗発熱体、カーボンヒータ等であってもよい。
【0040】
ステー35は金属部材33をその背面側から支持する。より具体的には、ステー35は、金属部材33に対して、加圧ローラ32の加圧方向とは反対側(図の左側)から、その長手方向にわたって支持面35aを突き当てる。これにより、加圧ローラ32の加圧によって金属部材33が撓むことをその長手方向にわたって抑制し、定着ベルト31と加圧ローラ32との間により平坦なニップ部Nを形成する。特にステー35が加圧方向(図の左右方向)に延在することで、加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、加圧ローラ32の加圧力に抗して金属部材33の撓みを効果的に抑制することができる。
【0041】
ステー35は、金属部材33の撓み防止機能を満足させるために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成されることが望ましい。この際、ステー35の各板材が鉄鋼板の打ち抜き加工によって作成されることが望ましい。鉄鋼板で作成されることで、安価で剛性の高いステー35を作成することができる。
【0042】
ホルダ36は、定着ベルト31の長手方向両端側に設けられ、定着ベルト31をその内周面側から支持する。ホルダ36は、定着ベルト31の周方向において、定着ベルト31が金属部材33に対向する位置、および、その近傍を除いた位置で、定着ベルト31の内周面に当接する。ホルダ36が定着ベルト31をその内周面側から支持することにより、定着ベルト31がその筒形状を維持することができる。
【0043】
側板37は、定着装置6の長手方向両端にそれぞれ設けられ、ステー35およびホルダ36を保持する。ステー35は、側板37に穿設された穴部37aに被支持面35bを嵌合されることにより、側板37によって支持されている。側板37は定着装置6の筐体に固定されている。
【0044】
さらに、ヒータ40からの輻射熱を反射する反射板が、ヒータ40とステー35との間に配置される。反射板はステー35に固定される。また、定着ベルト31の温度を検知する温度検知手段としての温度センサが、定着ベルト31に対向して設けられる。
【0045】
次に、ステー35のより詳細な構成について、
図3を用いて説明する。
【0046】
ステー35は、
図3に示すように、ステー上351、ステー下352、ステー右353から構成されている。ステー上351およびステー下352は板金材によって形成される。ステー上351、ステー下352の
図3における下端面は、長手方向にわたってその高さが均一な直線状の剪断面で形成されている。ステー上351、ステー下352は、その上端面側に長手方向に断続的に設けられた突出部を有する。この突出部が、ステー右353を図の上下方向に貫通しており、突出部の上端面によって一方の剪断面である支持面35aが形成される。
図4に示すように、支持面35aは、長手方向の両端部から中央部に向かうに従い徐々にその突出量が高くなっていく。言い換えると、支持面35aは両端部から中央部へ向けた凸形状を形成する。なお、
図4では定着ベルト31等の部材を省略して、ステー35と金属部材33およびその周辺の部材を中心に記載している。
【0047】
図3に示すように、ステー下352の
図3における上端面は、ステー下352が途中で曲折されることにより(
図2参照)、ステー上351の上端面に対して所定距離だけ離間している。つまり、ステー上351およびステー下352によってそれぞれ形成される支持面35aの長手方向の列(支持列)が、用紙搬送方向(
図2の上下方向)に所定距離だけ離間して設けられる。
【0048】
ステー上351とステー下352とは、溶接、接着、カシメやねじ止め等により固定されている。また、各ステー351、352は、ステー右353とも、溶接、接着、カシメやねじ止め等により固定されている。各ステー351、352の下端面は他方の剪断面である被支持面35bを構成している。
【0049】
板金製のステー35に形成された剪断面である支持面35aは、その寸法精度が出しやすい。従って、支持面35aにより金属部材33を支持することで、金属部材33を高精度に位置決めすることができる。これにより、部品の信頼性が向上して検査コストを低減可能な定着装置を提供できる。
【0050】
ところで、
図4に示すように、ステー35は、その長手方向両端部で側板37によって支持される両持ち梁の構成のため、長手方向中央側で撓みやすい。このような撓みにより、長手方向中央側で定着ベルト31と加圧ローラ32を十分に圧接させることができず、長手方向中央側でニップ幅(ニップ部Nの短手方向の幅)が小さくなってしまうおそれがある。そして、ニップ幅が長手方向に不均一になると、ニップ部Nを通過する用紙上のトナーに与える熱量に過不足が生じ、定着不良の原因となってしまう。
【0051】
しかし本実施形態では、支持面35aが、上記のように、長手方向の両端部から中央部に向かうに従って、ステー右353からの突出量が大きくなっていくことにより、ステー35の撓みによるニップの偏差を相殺して均一なニップ幅のニップ部Nを得ることができる。
【0052】
またステー35の支持面35aを長手方向に断続的に設けることで、ステー35の金属部材33に対する接触面積を減らすことができる。これにより、金属部材33からステー35への伝熱量を減らし、定着装置6が効率的に定着ベルト31を加熱することができる。つまり、定着装置6を省エネルギー化および高速化することができる。
【0053】
さらに、各支持面35aを断続的に設けることで、各支持面35aの形状を個別に設定あるいは微調整できるため、部品の信頼性を容易に向上させることができる。
【0054】
ところで、本実施形態の金属部材33のように、その用紙搬送方向両側に曲げ部33bを設けることで、金属部材33の長手方向の剛性(長手方向と交差する方向への変形に対する剛性)が大きくなり、金属部材33が前述のステー35の支持面35aの中央側へ向けて形成された凸形状(
図4参照)に倣いにくくなる。そして、金属部材33が支持面35aに対して十分に倣わない場合、ニップ部Nのニップ幅が不均一になってしまう。また、金属部材33が長手方向にねじれてしまい、定着ベルト31との間で局所的に摩擦力が大きくなって偏摩耗を生じたり、ニップ部Nを通過する用紙へのニップ圧が局所的に大きくなって紙しわなどの搬送不良を生じてしまうという課題があった。
【0055】
上記の課題を解決するための本実施形態の構成、具体的には、金属部材33に設けた剛性低下部について、
図5を用いて説明する。
図5は、加圧ローラ32と金属部材33とを抜き出して表示した斜視図である。
【0056】
図5に示すように、金属部材33の用紙搬送方向の両側に設けられた各曲げ部33bには、その長手方向の途中に、剛性低下部としてのスリット33b1が設けられる。
【0057】
スリット33b1は、先端部33dに設けられ、先端部33dの端部側(金属部材33の長手方向と異なる方向で図の左側)に開口した切り欠き部分である。スリット33b1は、長手方向の複数箇所に設けられる。ただし、1箇所でもよい。なお、
図5に示すスリット33b1のうち、図の左上のスリット33b1は金属部材33の長手方向の略中央位置に形成されている。
【0058】
先端部33dの長手方向の途中にスリット33b1を設けることで、金属部材33の曲げ剛性、特に長手方向の曲げ剛性を小さくし、金属部材33がステー35の凸形状に倣いやすくなる。従って、ニップ部Nのニップ幅が不均一になることを防止でき、前述した定着不良を防止できる。また、金属部材33が長手方向にねじれることを防止できる。
【0059】
また、
図5に示すように、用紙搬送方向の上流側および下流側の曲げ部33bに設けられたスリット33b1は、長手方向の同じ位置に配置されることが好ましい。これにより、曲げ部33bにおいて、長手方向の剛性の小さい位置を揃えることができるため、金属部材33をステー35の形状に対して、より倣いやすくすることができる。
【0060】
図6(a)に示すように、長手方向(両矢印D方向)において、スリット33b1を、ステー35の支持面35aに対向する位置に配置することができる。これにより、長手方向において、ステー35が金属部材33に当接する位置で金属部材33の剛性を小さくすることができ、金属部材33をステー35の凸形状に対して、より倣いやすくすることができる。また、
図6(b)に示すように、長手方向において、スリット33b1を支持面35aと異なる位置に配置することもできる。スリット33b1(あるいは、後述する各剛性低下部)は、金属部材33の中で、熱容量が部分的に小さくなる部分であるため、スリット33b1を支持面35aと長手方向の異なる位置に配置することで、スリット33b1の周辺でその熱量が小さくなりすぎることを防止できる。従って、金属部材33の温度を長手方向により均一化し、定着ベルト31の温度を長手方向により均一化することができる。ただし、あるスリット33b1は支持面35aと同じ位置に配置し、別のスリット33b1は支持面35aと異なる位置に配置することもでき、長手方向の各位置で、剛性あるいは均熱化のどちらを優先するかにより適宜選択することができる。
【0061】
上記の金属部材33では、スリット33b1を曲げ部33bの先端部33dに設ける場合を示したが、例えば
図7に示すように、先端部33d、曲面部33c、そして、ニップ形成部33aにわたってスリット33b1を設けてもよい。これにより、金属部材33の剛性をより小さくし、金属部材33をステー35の凸形状に対して、より倣わせ易くすることができる。
【0062】
本実施形態では、スリット33b1はその長手方向の幅が2mm以下で設けられることが好ましい。つまり、スリット33b1を曲面部33cやニップ形成部33aにまでわたって設ける場合、ニップ形成部33aの定着ベルト31に当接する側、あるいはその近傍に、部分的な開口部が設けられることになる。従って、スリット33b1の幅が大きすぎると、定着ベルト31がスリット33b1に入り込んでしまう虞がある。スリット33b1の幅を2mm以下にすることで、このような不具合を防止できる。
【0063】
本実施形態のスリット33b1は、一例としてプレス加工により形成される。そして、上記のようにスリット33b1を、曲面部33cやニップ形成部33aにわたって設ける場合、金属部材33の定着ベルト31に対向する側の面に、プレス加工によるダレ部が設けられる側とし、その反対側の面をバリが設けられる側とすることが好ましい。言い換えると、金属部材33の定着ベルト31に対向する側をプレス加工時に剪断方向の上流側とすることが好ましい。仮に、ニップ形成部33aのスリット33b1が形成された部分に定着ベルト31が入り込んだとしても、上記のように定着ベルト31に対向する側をダレ部が形成される側とすることで、金属部材33に形成されたバリによって定着ベルト31が摩耗あるいは損傷することを防止できる。
【0064】
以上の説明では、金属部材33に設けられる剛性低下部がスリットの形状である場合を示したが、これに限らない。
【0065】
例えば
図8に示すように、金属部材33に、剛性低下部としての孔部33b2を設けてもよい。孔部33b2は、金属部材33の厚み方向に貫通しており、先端部33dの端縁側に開口していない。本実施形態では、孔部33b2は、先端部33d、曲面部33c、そしてニップ形成部33aにわたって設けられる。ただし、定着品質に寄与しやすいニップ形成部33aは切り欠かずに、孔部33b2を、先端部33dから曲面部33cにわたって設けたり、曲面部33cのみに設けたりしても良い。
【0066】
また
図9に示すように、金属部材33に、剛性低下部としての薄肉部33b3を設けることもできる。本実施形態では、薄肉部33b3は上流側の先端部33dの端縁から下流側の先端部33dの端縁にわたって設けられるが、その一部だけを薄肉化してもよい。この場合、薄肉部33b3を曲げ部33bに設ける方が効果的に剛性を落とすことができて、より好ましい。また、ニップ形成部33aは定着ベルト31と接触する位置にあたるため、均熱化等の観点からも、金属部材33の短手方向の一部分だけ薄肉化する場合には、曲げ部33bに薄肉部33b3を設けた方が良い。これにより、金属部材33の熱伝導性を極力損なわないようにすることができる。
【0067】
これらの剛性低下部により、金属部材33の曲げ部33bの特に長手方向の剛性を下げ、金属部材33をステー35の凸形状に倣わせ易くすることができる。従って、ニップ部Nのニップ幅が不均一になったり、金属部材33が長手方向にねじれることを防止できる。
【0068】
次に、ニップ形成部材50が、金属部材と樹脂部材とを備えた構成の定着装置について説明する。
【0069】
例えば、
図10(a)に示すように、本実施形態では、ニップ形成部材50が、金属部材33と樹脂製のベースパッド34(樹脂部材34)とを有する。また、ニップ形成部材50と定着ベルト31との間に、摺動シート41が設けられる。また、本実施形態の金属部材33も、前述の実施形態のように、ニップ形成部33aや曲げ部33bを有する。
【0070】
ベースパッド34は、金属部材33に対して、ニップ部Nと反対側(図の左側)に設けられる。ベースパッド34のステー35に当接する当接面34aは、前述の実施形態のステー35の支持面35a(
図4参照)のように、その長手方向中央側へ向けて凸状に形成される。これにより、ステー35の撓みによるニップの偏差を相殺して均一なニップ幅のニップ部Nを得ることができる。
【0071】
摺動シート41は、例えば、PTFE製の糸から形成されものにシリコーンオイル等の潤滑剤を含浸させて形成することができる。摺動シート41は、ベースパッド34の用紙搬送方向(図の上下方向)の一端側から他端側にわたって設けられ、ベースパッド34あるいは金属部材33の定着ベルト31に対向する面を覆っている。摺動シート41を設けることにより、金属部材33と定着ベルト31との摺動性を改善し、定着ベルト31の摩耗を抑制できる。
【0072】
また、
図10(b)あるいは
図10(c)に示すように、金属部材33が、ニップ形成部材50の用紙搬送方向の上流側端部から下流側の途中まで設けた構成とすることもできる。つまり本実施形態では、ニップ形成部材50の用紙搬送方向下流側に金属部材33が配置されておらず、用紙搬送方向下流側では、ベースパッド34が摺動シート41を介して定着ベルト31に当接し、定着ベルト31と加圧ローラ32との間にニップ部Nを形成する。本実施形態では、ベースパッド34の用紙搬送方向下流側部分が加圧ローラ32側(図の右側)へ凸状をなしている。金属部材33が、このベースパッド34の凸状部分に対向しない構成とすることで、金属部材33の加工を容易にすることができる。
【0073】
摺動シート41を設ける構成の場合、金属部材33が定着ベルト31に直に当接しないため、
図10(b)に示すように、ニップ形成部33aの用紙搬送方向下流側部分に曲げ部を形成しない構成とすることができる。しかしこの場合でも、金属部材33の用紙搬送方向上流側の曲げ部33bに、前述した剛性低下部を形成することができる。なお、定着ベルト31の回転により、金属部材33に対して用紙搬送方向上流側から下流側に向けた力が生じるため、金属部材33の用紙搬送方向上流側に曲げ部33bを設けることにより、金属部材33のベースパッド34に対する位置ずれを防止したり、上流側部分において、金属部材33と摺動シート41との間に生じる摩擦力を低減したりすることができる。ただし、
図10(c)に示すように、金属部材33の用紙搬送方向の下流側に曲げ部33bを形成し、先端部33dが用紙搬送方向と交差する方向へ延在してもよい。この場合、用紙搬送方向上流側および下流側の曲げ部33bに剛性低下部を形成できる。これらの剛性低下部により、特に金属部材33の長手方向の剛性を小さくし、金属部材33をベースパッド34の凸形状に倣わせ易くすることができる。なお、剛性低下部はスリットに限らず、孔部や薄肉部であってもよい。
【0074】
また本発明を適用する定着装置は上記の定着装置に限らない。例えば、以下の
図11に示す定着装置にも本発明を適用することができる。
【0075】
図11に示すように、本実施形態の定着装置6は、前述の実施形態と同様、定着ベルト31と、加圧ローラ32と、ニップ形成部材50と、ヒータ40と、ステー35と、ホルダ36と側板等を備える。また定着装置6は、反射部材38、定着ベルト31の外周面に対向して定着ベルト31の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ29、定着ベルト31から用紙を分離する分離部材42等を有する。ニップ形成部材50は、金属部材33とベースパッド34とを有する。また、ニップ形成部材50と定着ベルト31との間に、摺動シート41が設けられている。
【0076】
ベースパッド34は、強度確保のためにある程度硬い材料で、かつ耐熱温度200℃以上の耐熱性材料で構成されている。ベースパッド34の材料としては、例えば、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を使用できる。
【0077】
ベースパッド34のステー35に当接する当接面は、前述の実施形態のように、その長手方向中央側へ向けて凸状に形成される。
【0078】
本実施形態では、ステー35が、ベースパッド34と接触し、用紙搬送方向(
図2の上下方向)に延在するベース部35cと、ベース部35cの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ32の当接方向(
図2の左側)に向かって延びる立ち上がり部35dとを有する。立ち上がり部35dを設けることで、ステー35が加圧ローラ32の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー35の機械的強度を向上させることが可能となる。
【0079】
また、ベース部35cと両側に形成される立ち上がり部35dとの間に形成される凹部にヒータ40を配置し、ヒータ40とステー35との間に反射部材38を配置している。このような配置により、定着ベルト31の内周面側のスペースを有効活用し、定着ベルト31を小径化できる。
【0080】
以上の定着装置6においても、金属部材33の用紙搬送方向両側に曲げ部33bが設けられており、先端部33dが用紙搬送方向と交差する方向へ延在している。そして、この曲げ部33bに前述した剛性低下部を設けることにより、金属部材33の曲げ剛性、特に長手方向の曲げ剛性を小さくし、金属部材33をベースパッド34の凸形状に倣わせ易くすることができる。従って、ニップ部Nのニップ幅が不均一になったり、金属部材33が長手方向にねじれることを防止できる。
【0081】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0082】
本発明に係る画像形成装置は、
図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
【0083】
記録媒体としては、用紙P(普通紙)の他、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔等が含まれる。
【0084】
また、本発明は、上記の実施形態で説明したような定着装置に限らず、用紙に塗布されたインクを乾燥させる乾燥装置、さらには、被覆部材としてのフィルムを用紙等のシートの表面に熱圧着するラミネータや、包材のシール部を熱圧着するヒートシーラーなどの熱圧着装置のような加熱装置にも適用可能である。このようなインクジェット式の画像形成装置や熱圧着装置にも本発明を適用することで、金属部材の特に長手方向の剛性を低下させることができる。従って、ニップ部Nのニップ幅が不均一になったり、金属部材が長手方向にねじれることを防止できる。
【符号の説明】
【0085】
1 画像形成装置
6 定着装置(加熱装置)
31 定着ベルト(定着部材あるいは回転部材)
32 加圧ローラ(加圧部材あるいは対向部材)
33 金属部材
33a ニップ形成部
33b 曲げ部
33b1 スリット(剛性低下部)
33b2 孔部(剛性低下部)
33b3 薄肉部(剛性低下部)
33c 曲面部
33d 先端部
34 ベースパッド(樹脂部材)
35 ステー(支持部材)
35a 支持面
35b 被支持面
40 ヒータ(加熱部材)
50 ニップ形成部材
P 用紙(記録媒体あるいは被加熱物)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】