(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-05
(45)【発行日】2024-03-13
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20240306BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240306BHJP
H10B 63/00 20230101ALI20240306BHJP
H10B 63/10 20230101ALI20240306BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240306BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20240306BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20240306BHJP
H10B 41/40 20230101ALI20240306BHJP
H10B 43/40 20230101ALI20240306BHJP
【FI】
H10B43/27
H10B41/27
H10B63/00
H10B63/10
H01L29/78 371
H10B41/40
H10B43/40
(21)【出願番号】P 2020002774
(22)【出願日】2020-01-10
【審査請求日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0050639
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】310024033
【氏名又は名称】エスケーハイニックス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SK hynix Inc.
【住所又は居所原語表記】2091, Gyeongchung-daero,Bubal-eub,Icheon-si,Gyeonggi-do,Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ソニョン
(72)【発明者】
【氏名】イ ナムジェ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0366483(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0207226(US,A1)
【文献】特開2019-009383(JP,A)
【文献】特開2019-057623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H10B 41/27
H10B 63/00
H10B 63/10
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
H10B 41/40
H10B 43/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ソース膜上に窒化物を含む第1犠牲膜を形成する段階と、
前記第1犠牲膜上にアルミニウム酸化物を含む第2犠牲膜を形成する段階と、
前記第2犠牲膜上に第2ソース膜を形成する段階と、
前記第2ソース膜上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、
前記積層物、前記第2ソース膜、前記第2犠牲膜及び前記第1犠牲膜を貫通するチャネル膜及び前記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、
前記積層物及び前記第2ソース膜を貫通し、前記第2犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、
前記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、
前記スリットを介して前記第1犠牲膜及び前記第2犠牲膜を除去して開口部を形成する段階と、
前記開口部を介して前記メモリ膜をエッチングし、前記チャネル膜を露出させる段階と、
前記開口部内に前記チャネル膜と接する第3ソース膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1犠牲膜及び前記第2犠牲膜を除去するとき、前記ポリシリコンスペーサーで前記第1物質膜及び前記第2物質膜を保護することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記メモリ膜をエッチングするとき、前記ポリシリコンスペーサーで前記第1物質膜及び前記第2物質膜を保護することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記ポリシリコンスペーサーを形成する段階は、
前記スリット内にポリシリコン物質膜を形成する段階と、
前記第1犠牲膜が露出されるように前記ポリシリコン物質膜及び前記第2犠牲膜をエッチングする段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記ポリシリコンスペーサーを形成する段階は、
前記スリット内にポリシリコン膜を形成する段階と、
前記第1ソース膜が露出されるように前記ポリシリコン膜、前記第2犠牲膜及び第1犠牲膜をエッチングする段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第3ソース膜を形成する段階は、
前記開口部及び前記スリット内にポリシリコン膜を蒸着する段階と、
前記スリット内のポリシリコン膜をウェットエッチングして、前記第3ソース膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記ポリシリコン膜をウェットエッチングするとき、前記第1ソース膜の上部面にグルーブが形成されることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記グルーブは前記スリットの下部に位置したことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記スリットを介して前記第1物質膜を第3物質膜に代替する段階と、
前記スリット内に絶縁膜を形成する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1犠牲膜は前記第2犠牲膜に比べて厚い厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1ソース膜は金属ソース膜上に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記第1~第3ソース膜のそれぞれはポリシリコン膜を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記ポリシリコンスペーサーは単一膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記スリットは、前記積層物の底面に対応する第1レベルで第1幅を有し、前記第2ソース膜の上部面に対応する第2レベルで第2幅を有し、第2幅が第1幅に比べて広いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
第1~第4犠牲膜を含む犠牲構造を形成する段階と、
前記犠牲構造上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、
前記積層物及び前記犠牲構造を貫通するチャネル膜及び前記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、
前記積層物及び前記第4犠牲膜を貫通し、前記第3犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、
前記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、
前記スリットを介して前記第3犠牲膜をエッチングし、前記第2犠牲膜を露出させる段階と、
前記スリットを介して第2及び第3犠牲膜を除去し、前記メモリ膜を露出させる開口部を形成する段階と、
前記チャネル膜が露出されるように前記メモリ膜の一部、前記第1犠牲膜及び前記第4犠牲膜を除去する段階と、
前記開口部内に前記チャネル膜と接するソース膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記ポリシリコンスペーサーは、前記第2犠牲膜、前記第3犠牲膜及び前記メモリ膜に対して高いエッチング選択比を有することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記第1犠牲膜は酸化膜で、前記第2犠牲膜は窒化膜で、前記第3犠牲膜はアルミニウム酸化膜で、前記第4犠牲膜は酸化膜であることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
第1ソース膜上に第1~第4犠牲膜を含む犠牲構造を形成する段階と、
前記犠牲構造上に第2ソース膜を形成する段階と、
前記第2ソース膜上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、
前記積層物、前記第2ソース膜及び前記犠牲構造を貫通するチャネル膜及び前記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、
前記積層物、前記第2ソース膜及び前記第4犠牲膜を貫通し、前記第3犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、
前記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、
前記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして前記第1~第3犠牲膜をエッチングし、前記第1ソース膜を露出させる段階と、
前記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして前記第2及び第3犠牲膜を除去し、前記メモリ膜を露出させる開口部を形成する段階と、
前記チャネル膜が露出されるように前記メモリ膜の一部、前記第1犠牲膜及び前記第4犠牲膜を除去する段階と、
前記開口部内に前記チャネル膜と接する第3ソース膜を形成する段階と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記ポリシリコンスペーサーは、前記第2犠牲膜、前記第3犠牲膜及び前記メモリ膜に対して高いエッチング選択比を有することを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1犠牲膜は酸化膜で、前記第2犠牲膜は窒化膜で、前記第3犠牲膜はアルミニウム酸化膜で、前記第4犠牲膜は酸化膜であることを特徴とする請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子装置に関し、より詳細には半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不揮発性メモリ素子は、電源供給が遮断されても保存されたデータがそのまま保持されるメモリ素子である。基板上に単層でメモリセルを形成する2次元不揮発性メモリ素子の集積度の向上が限界に達したことにより、基板上に垂直にメモリセルを積層する3次元不揮発性メモリ素子が提案されている。
【0003】
3次元不揮発性メモリ素子は、交互に積層された層間絶縁膜及びゲート電極、これらを貫通するチャネル膜を含み、チャネル膜を沿ってメモリセルが積層される。3次元構造を有する不揮発性メモリ素子の動作信頼性の向上のために、様々な構造及び製造方法が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施例は、製造工程が容易で、安定的な構造及び改善された特性を有する半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例による半導体装置の製造方法は、第1ソース膜上に窒化物を含む第1犠牲膜を形成する段階と、上記第1犠牲膜上にアルミニウム酸化物を含む第2犠牲膜を形成する段階と、上記第2犠牲膜上に第2ソース膜を形成する段階と、上記第2ソース膜上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、上記積層物、上記第2ソース膜、上記第2犠牲膜及び上記第1犠牲膜を貫通するチャネル膜及び上記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、上記積層物及び上記第2ソース膜を貫通し、上記第2犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、上記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、上記スリットを介して上記第1犠牲膜及び上記第2犠牲膜を除去して開口部を形成する段階と、上記開口部を介して上記メモリ膜をエッチングし、上記チャネル膜を露出させる段階と、上記開口部内に上記チャネル膜と接する第3ソース膜を形成する段階と、を含んでもよい。
【0006】
本発明の一実施例による半導体装置の製造方法は、第1ソース膜上に第1~第4犠牲膜を含む犠牲構造を形成する段階と、上記犠牲構造上に第2ソース膜を形成する段階と、上記第2ソース膜上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、上記積層物、上記第2ソース膜及び上記犠牲構造を貫通するチャネル膜及び上記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、上記積層物、上記第2ソース膜及び上記第4犠牲膜を貫通し、上記第3犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、上記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、上記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして上記第1~第3犠牲膜をエッチングし、上記第1ソース膜を露出させる段階と、上記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして上記第2及び第3犠牲膜を除去し、上記メモリ膜を露出させる開口部を形成する段階と、上記チャネル膜が露出されるように上記メモリ膜の一部、上記第1犠牲膜及び上記第4犠牲膜を除去する段階と、上記開口部内に上記チャネル膜と接する第3ソース膜を形成する段階と、を含んでもよい。
【0007】
本発明の一実施例による半導体装置の製造方法は、第1ソース膜上に第1~第4犠牲膜を順に形成する段階と、上記第4犠牲膜上に第2ソース膜を形成する段階と、上記第2ソース膜上に交互に積層された第1物質膜及び第2物質膜を含む積層物を形成する段階と、上記積層物、上記第2ソース膜及び上記第1~第4犠牲膜を貫通するチャネル膜及び上記チャネル膜を覆うメモリ膜を形成する段階と、上記積層物、上記第2ソース膜及び上記第4犠牲膜を貫通し、上記第3犠牲膜を露出させるスリットを形成する段階と、上記スリット内にポリシリコンスペーサーを形成する段階と、上記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして上記第1~第3犠牲膜をエッチングし、上記第1ソース膜を露出させる段階と、上記ポリシリコンスペーサーを保護膜にして上記第2及び第3犠牲膜を除去し、上記メモリ膜の一部を露出させる開口部を形成する段階と、上記チャネル膜が露出されるように上記メモリ膜の一部、上記第1犠牲膜及び上記第4犠牲膜を除去する段階と、上記開口部内に上記チャネル膜と接する第3ソース膜を形成する段階と、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0008】
安定した構造を有し、信頼性が向上された半導体装置を提供することができる。また、半導体装置を製造するにおいて、工程の難易度を下げ、プロセスを簡素化し、費用を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1a】本発明の一実施例による半導体装置の構造を説明するためのものである。
【
図1b】本発明の一実施例による半導体装置の構造を説明するためのものである。
【
図2a】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2b】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2c】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2d】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2e】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2f】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2g】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2h】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図2i】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図3a】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図3b】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図3c】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
【
図4】本発明の一実施例によるメモリシステムの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施例によるメモリシステムの構成を示すブロック図である。
【
図6】本発明の一実施例によるコンピューティングシステムの構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の一実施例によるコンピューティングシステムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本発明の実施例について説明する。図面において、厚さと間隔は説明の便宜のために表現されたものであり、実際の物理的な厚さに比べて誇張されて図示されることがある。本発明を説明するにおいて、本発明の要旨と関係のない公知の構成は省略されることができる。各図面の構成要素に参照番号を付するにあたり、同じ構成要素に限ってはたとえ他の図面上に表示されても可能な限り同じ番号を付したことに留意すべきである。
【0011】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているというときは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して「間接的に連結」されている場合も含む。明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というときは、他の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいことを意味する。
【0012】
図1a及び
図1bは本発明の一実施例による半導体装置の構造を説明するためのものである。
図1aは断面図であり、
図1bは斜視図である。
【0013】
図1aを参照すると、本発明の一実施例による半導体装置は、ソース構造S、積層物ST、及びチャネル構造CHを含む。また、半導体装置は、スリットSL及びスリット絶縁膜20をさらに含んでもよい。
【0014】
ソース構造Sは多層構造であってもよく、順に積層された第1~第4ソース膜11~14を含んでもよい。第1~第4ソース膜11~14は実質的に同じ物質または異なる物質を含んでもよく、同じ抵抗または異なる抵抗を有してもよい。また、第1~第4ソース膜11~14は実質的に同じ厚さまたは異なる厚さを有してもよい。
【0015】
第1ソース膜11は、第2~第4ソース膜12~14のそれぞれに比べて低い抵抗を有してもよい。第1ソース膜11は金属を含み、第2~第4ソース膜12~14のそれぞれはポリシリコンを含んでもよい。例えば、第1ソース膜11は金属プレートであり、第2~第4ソース膜12~14のそれぞれはポリシリコン膜であってもよい。
【0016】
積層物STは交互に積層された導電膜15及び絶縁膜16を含んでもよい。導電膜15はメモリセル、選択トランジスタなどのゲート電極であってもよく、絶縁膜16は積層された導電膜15を互いに絶縁させるためのものであってもよい。導電膜15はポリシリコン、タングステン、金属、金属窒化物などを含んでもよく、絶縁膜16は酸化物、窒化物などを含んでもよい。
【0017】
チャネル構造CHはソース構造Sの一部及び積層物STを貫通してもよい。チャネル構造CHは、チャネル膜18及びチャネル膜18を覆うメモリ膜17を含んでもよい。また、チャネル構造CHはチャネル膜18内のギャップフィル膜19をさらに含んでもよい。
【0018】
チャネル膜18はメモリセル、選択トランジスタなどのチャネルを形成するためのものであり、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)などの半導体物質を含んでもよい。メモリ膜17は、トンネル絶縁膜、データ保存膜、及び電荷遮断膜のうち少なくとも1つを含んでもよい。データ保存膜は、フローティングゲート、電荷トラップ物質、ナノ構造、可変抵抗物質、相変化物質などを含んでもよい。ギャップフィル膜19は酸化物などの絶縁物質を含んでもよく、内部にエアギャップを含んでもよい。
【0019】
メモリ膜17はチャネル膜18の側壁の一部を露出させる開口部を含んでもよい。第3ソース膜13はメモリ膜17の開口部を介してチャネル膜18と接することができる。即ち、第3ソース膜13がメモリ膜17を貫通してチャネル膜18と直接連結されることができる。
【0020】
上述したような構造によると、チャネル膜18からソース構造Sに電流経路が形成される(
図1aにおける点線の矢印を参照)。また、ソース構造S内で相対的に低い抵抗を有する第1ソース膜11に電流が流れることができる。
【0021】
図1bを参照すると、チャネル構造CHは第1方向I及び第1方向Iと交差した第2方向IIに配列される。第1方向Iに隣接するチャネル構造CHが第2方向IIにオフセットされるか、第2方向IIに隣接するチャネル構造CHが第1方向Iにオフセットされることができる。また、チャネル構造CHは、第1方向I及び第2方向IIと交差する第3方向IIIに拡張されてもよい。
図1aを参照して説明したように、チャネル構造CHは、ソース構造Sの一部及び積層物を貫通することができる。但し、
図1bでは、理解を助けるために、
図1aの積層物を省略し、チャネル構造CHは一部のみを示した。
【0022】
チャネル構造CHはビット線22とソース構造Sの間に連結される。ビット線22は金属を含むことができ、銅(Cu)を含んでもよい。
【0023】
ソース構造Sは、金属を含む第1ソース膜11と、ポリシリコンを含む第2~第4ソース膜12~14と、を含んでもよい。ここで、第1ソース膜11は、第1方向I及び第2方向IIで定義される平面に沿って拡張されたプレート状であってもよい。第2~第4ソース膜12~14は第1ソース膜11の上部に位置し、第1ソース膜11の上部面と第2ソース膜12の下部面が直接接することができる。第2~第4ソース膜12~14のそれぞれは、第1方向I及び第2方向IIで定義される平面に沿って拡張されたプレート状であってもよい。
【0024】
複数のスリット絶縁膜20は第2方向IIに平行に拡張される。隣接するスリット絶縁膜20の間に複数のチャネル構造CHが位置してもよい。例えば、第2方向IIに配列されたチャネル構造CHが1つの列(row)を構成し、隣接するスリット絶縁膜20の間に複数の列が位置してもよい。
【0025】
ソース構造Sの下部には周辺回路CIRCUIT、インターコネクション構造などが位置してもよい。インターコネクション構造はコンタクトプラグ、配線などを含み、周辺回路とソース構造Sを電気的に連結させることができる。周辺回路CIRCUITはデコーダなどを含んでもよい。
【0026】
参考までに、本図面では、チャネル構造CHの下部にソース構造Sが位置し、ソース構造Sの下部に周辺回路CIRCUITが位置した構造を示した。しかし、本発明の実施例はこれに限定されず、本発明の一実施例による構造は異なる順に配置されたチャネル構造CH、ソース構造S、及び周辺回路CIRCUITを含んでもよい。例えば、周辺回路CIRCUITの下部にソース構造Sが位置し、ソース構造Sの下部にチャネル構造CHが位置することができる。
【0027】
図2a~
図2iは、本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。以下、上述した内容と重複する内容は省略して説明する。
【0028】
図2aを参照すると、第1ソース膜41上に犠牲構造SCを形成した後、犠牲構造SC上に第2ソース膜42を形成する。次いで、第2ソース膜42上に積層物STを形成する。積層物STは、交互に積層された第1物質膜43及び第2物質膜44を含んでもよい。参考までに、第1ソース膜41は金属膜(例えば、
図1aのソース膜11)上に形成されてもよい。金属膜はソース膜であってもよく、プレート状であってもよい。
【0029】
第1ソース膜41及び第2ソース膜42は導電膜であってもよい。第1ソース膜41及び第2ソース膜のそれぞれはポリシリコンを含んでもよい。第1ソース膜41は第1ポリシリコン膜で、第2ソース膜42は第2ポリシリコン膜であってもよい。第1ソース膜41は第2ソース膜42に比べて厚い厚さを有してもよい。実施例として、第1ソース膜41の厚さT1は1000~2000Åで、第2ソース膜42の厚さT4は600~1200Åであってもよい。例えば、第1ソース膜41の厚さT1は、第2ソース膜42の厚さT4の約1.5倍から約3倍であることができる。
【0030】
第1物質膜43はメモリセル、選択トランジスタなどのゲート電極を形成するためのものであってもよく、第2物質膜44は積層されたゲート電極を互いに絶縁させるためのものであってもよい。第1物質膜43は、第2物質膜44に対してエッチング選択比の高い物質で形成される。例えば、第1物質膜43は窒化物などを含む犠牲膜であり、第2物質膜44は酸化物などを含む絶縁膜であってもよい。他の例として、第1物質膜43はポリシリコン、タングステンなどを含む導電膜であり、第2物質膜44は酸化物などを含む絶縁膜であってもよい。さらに他の例として、第1物質膜43はドープポリシリコンなどを含む導電膜であり、第2物質膜44はアンドープポリシリコンなどを含む犠牲膜であってもよい。
【0031】
犠牲構造SCは、第1ソース膜41と第2ソース膜42との間に第3ソース膜(例えば、
図2hの第3ソース膜49A)を形成するための空間を確保するためのものである。犠牲構造SCは多層膜であってもよく、後工程でエッチング停止膜、保護膜などとして用いられるための膜を含んでもよい。
【0032】
犠牲構造SCは、第2犠牲膜32及び第2犠牲膜32上の第3犠牲膜33を含んでもよい。第3犠牲膜33は、第1及び第2物質膜43、44、第2ソース膜42、及び第4犠牲膜34に対して高いエッチング選択比を有する物質を含んでもよい。第1物質膜43が窒化物を、第2物質膜44が酸化物を、第2ソース膜42がポリシリコンを、第4犠牲膜34が酸化物を含む場合、第3犠牲膜33はアルミニウム酸化物を含んでもよい。また、第3犠牲膜33は、第2犠牲膜32に比べてエッチング速度が速い物質を含んでもよい。第2犠牲膜32は窒化物を含み、第3犠牲膜33はアルミニウム酸化物を含んでもよい。
【0033】
第2犠牲膜32は、第3犠牲膜33に比べて厚い厚さ(T2>T3)を有してもよい。第2犠牲膜32は300Å~450Åの厚さT2で、第3犠牲膜33は10Å~50Åの厚さT3であってもよい。例えば、第2犠牲膜32の厚さT2は、第3犠牲膜33の厚さT3に比べて約10倍~約15倍の厚い厚さであってもよい。
【0034】
犠牲構造SCは第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34をさらに含んでもよい。犠牲構造SCは順に積層された第1~第4犠牲膜31~34を含んでもよい。第1及び第4犠牲膜31、34は、後工程において犠牲構造SCを第3ソース膜に代替するとき、第1及び第2ソース膜41、42を保護するための保護膜として用いられてもよい。第1及び第4犠牲膜31、34は、第2及び第3犠牲膜32、33に対してエッチング選択比の高い物質を含んでもよい。第2犠牲膜32が窒化物を、第3犠牲膜33がアルミニウム酸化物を含む場合、第1及び第4犠牲膜31、34は酸化物を含んでもよい。また、第1及び第4犠牲膜31、34はメモリ膜45と類似する物質を含んでもよい。例えば、第1及び第4犠牲膜31、34はシリコン酸化膜であってもよい。
【0035】
第1犠牲膜31と第4犠牲膜34は同じ物質または異なる物質を含んでもよい。第1犠牲膜31と第4犠牲膜34は実質的に同じ厚さまたは異なる厚さであってもよい。第1及び第4犠牲膜31、34は、第3犠牲膜33の第3厚さT3に比べて薄い厚さを有してもよい。第1及び第4犠牲膜31、34のそれぞれは、第2犠牲膜32の厚さT2に比べて薄い厚さを有してもよい。
【0036】
図2bを参照すると、積層物ST、第2ソース膜42、及び犠牲構造SCを貫通するチャネル構造CHを形成する。チャネル構造CHは第1ソース膜41までさらに拡張されてもよい。チャネル構造CHの底面は、第1ソース膜41の底面に比べて高く位置することができる。チャネル構造CHは、チャネル膜46及びチャネル膜46を覆うメモリ膜45を含んでもよく、チャネル膜46内のギャップフィル膜47をさらに含んでもよい。
【0037】
次いで、積層物ST及び第2ソース膜42を貫通するスリットSLを形成する。他の実施例として、チャネル構造CHを形成する前にスリットSLを形成することも可能である。スリットSLは第4犠牲膜34をさらに貫通してもよく、第3犠牲膜33を露出させることができる。ここで、第3犠牲膜33は、第1及び第2物質膜43、44、第2ソース膜42、及び第4犠牲膜34に対して高いエッチング選択比を有する物質を含んでもよい。従って、スリットSLを形成するとき、第3犠牲膜33のエッチング率は、第1及び第2物質膜43、44、第2ソース膜42及び第4犠牲膜34のエッチング率に比べて低くてもよい。また、スリットSLを形成するとき、第3犠牲膜33がエッチング停止膜として用いられてもよい。
【0038】
スリットSLは、下部に行くほど幅が狭くなるテーパー状の断面を有することができる。また、スリットSLの側壁は、第2ソース膜42と積層物STの界面において外に突出した突出部Pを有してもよい。例えば、積層物STの底面に対応する第1レベルでのスリットSLの幅W1と第2ソース膜42の上部面に対応する第2レベルでのスリットSLの幅W2が異なってもよく、幅W2が幅W1に比べて大きい値を有することができる。このような幅の違いは、積層物STと第2ソース膜42のエッチング率の違い、エッチングレシピ調整によるものであることができる。
【0039】
次いで、スリットSL内にスペーサー用物質膜48を形成する。スペーサー用物質膜48は、スリットSLの内壁及び底面に沿ってコンフォーマルに形成されてもよい。スペーサー用物質膜48は、第2犠牲膜32、第3犠牲膜33、及びメモリ膜45に対してエッチング選択比の高い物質を含んでもよい。第2犠牲膜32が窒化物を含み、メモリ膜45が酸化物、窒化物またはその両方を含む場合、スペーサー用物質膜48はポリシリコンを含んでもよい。スペーサー用物質膜48はポリシリコン膜であってもよく、単一膜であってもよい。例えば、スペーサー用物質膜48の厚さは2nm~6nmであってもよい。
【0040】
図2cを参照すると、スペーサー用物質膜48をエッチングして、スリットSLの内壁にポリシリコンを含むスペーサー48Aを形成する。例えば、スペーサー48Aはポリシリコン膜であってもよく、単一膜であってもよい。全面エッチング工程を利用してスペーサー用物質膜48をエッチングすることができる。これにより、スペーサー用物質膜48のうちスリットSLの底面に形成された領域がエッチングされ、第3犠牲膜33が露出される。また、スリットSLの側壁に形成された領域はエッチングされずに残留し、スペーサー48Aを形成する。また、スペーサー48AのうちスリットSLの底面と隣接する領域Aは、
図2bの突出部Pによってエッチング環境に少なく露出される。従って、エッチング過程において領域Aの物質が損失されることを減少させることができる。
【0041】
次いで、スペーサー48Aを保護膜にして第3犠牲膜33をエッチングする。ドライエッチング工程を利用して第3犠牲膜33をエッチングすることができる。第3犠牲膜33をエッチングするとき、スペーサー48Aによって第1及び第2物質膜43、44が保護される。第3犠牲膜33がエッチングされると、第2犠牲膜32が露出される。第2犠牲膜32は、第3犠牲膜33の厚さT3に比べて厚い厚さT2で形成され、スペーサー48Aを形成するためエッチング工程でエッチング停止膜として使用されることができる。
【0042】
図2d及び
図2eを参照すると、スペーサー48Aを保護膜にして第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33を除去する。第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33を除去するとき、スペーサー用物質膜48のエッチング率が第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33のエッチング率に比べて低くてもよい。従って、スペーサー48Aにより第1及び第2物質膜43、44が保護される。これにより、開口部OPが形成され、開口部OPを介してメモリ膜45が露出される。ここで、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33は、スペーサー48A及びメモリ膜45に対して高いエッチング選択比を有する。例えば、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33のそれぞれは、スペーサー48A及びメモリ膜45に対して高いエッチング率を有してもよく、これにより、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33を選択的にエッチングすることができる。このとき、第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34は残留する。従って、第1ソース膜41及び第2ソース膜42が露出されず、第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34によって第1ソース膜41及び第2ソース膜42を保護することができる。
【0043】
第2犠牲膜32が窒化膜で、第3犠牲膜33がアルミニウム酸化膜である場合、リン酸を利用して第2及び第3犠牲膜32、33を除去することができる。また、アルミニウム酸化膜が窒化膜に比べてエッチング率が高く、第3犠牲膜33が第2犠牲膜32の厚さT3に比べて薄い厚さT2で形成されたため、
図2dに示したように、第3犠牲膜33が先に除去されることができる。第3犠牲膜33が除去された領域は、エッチング液が流入される通路として使用することができる。エッチング液の流入経路が増加するに伴い、第2犠牲膜32のエッチング率が増加し、これにより、第2犠牲膜32のエッチング工程の効率が増加することができる。従って、第3犠牲膜33が除去された領域を通じてリン酸が流入され、
図2eに示したように第2犠牲膜32が選択的に除去される。
【0044】
図2fを参照すると、スペーサー48Aを保護膜にしてメモリ膜45を一部エッチングする。メモリ膜45を一部エッチングするとき、スペーサー用物質膜48のエッチング率がメモリ膜45のエッチング率に比べて低くてもよい。従って、スペーサー48Aにより第1及び第2物質膜43、44が保護されることができる。これにより、開口部OP内にチャネル膜46が一部露出される。また、メモリ膜45をエッチングするとき、第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34がともにエッチングされてもよい。ここで、第1犠牲膜31、第4犠牲膜34、及びメモリ膜45は、スペーサー48Aに対して高いエッチング選択比を有する。例えば、第1物質膜31、第4犠牲膜34、及びメモリ膜45のそれぞれは、スペーサー48Aに比べて高いエッチング率を有する。従って、スペーサー48Aを保護膜にしてメモリ膜45の一部、第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34を選択的にエッチングすることができる。これにより、開口部OP内に第1ソース膜41及び第2ソース膜42が露出される。
【0045】
図2gを参照すると、開口部OP及びスリットSL内に第3ソース用物質膜49を形成する。例えば、開口部OPを満たすようにポリシリコン膜を蒸着する。このような場合、開口部OPの内部だけでなく、スリットSL内にもポリシリコン膜が蒸着される。参考までに、選択的成長方法により開口部OP内に第3ソース用物質膜49を形成することも可能である。
図2gの実施例によると、チャネル膜46、第1ソース膜41及び第2ソース膜42からポリシリコン膜が成長して開口部OPを満たすことができる。
【0046】
図2hを参照すると、第3ソース用物質膜49をエッチングして第3ソース膜49Aを形成する。例えば、ウェットエッチング工程を利用して第3ソース用物質膜49をエッチングする。これにより、スリットSL内の第3ソース用物質膜49がエッチングされ、開口部OP内に第3ソース膜49Aが形成される。第3ソース膜49Aはチャネル膜46と接してもよい。例えば、第3ソース膜49Aは、メモリ膜45を貫通してチャネル膜46と直接接することができる。
【0047】
第3ソース用物質膜49をエッチングするとき、第1ソース膜41が露出されることができる。従って、第1ソース膜41の上部面が一部エッチングされてグルーブGが形成されることができる。グルーブGはスリットSLの下部に位置することができる。
【0048】
第3ソース用物質膜49をエッチングするとき、スペーサー48Aが一緒にエッチングされることができる。これにより、スリットSL内に第1及び第2物質膜43、44が露出される。また、スペーサー48Aがエッチングされるとき、エッチング条件に応じてスリットSL側壁の突出部P(
図2Bを参照)が保持または除去されることができる。
【0049】
図2iを参照すると、スリットSLを介して第1物質膜43または第2物質膜44を第3物質膜51に代替する。
図2iに示された実施例では、第1物質膜43が犠牲膜で、第2物質膜44が絶縁膜である場合、第1物質膜43を導電膜に代替する。他の例として、第1物質膜43が導電膜で、第2物質膜44が絶縁膜である場合、第1物質膜43をシリサイド化して第3物質膜51を形成する。さらに他の例として、第1物質膜43が導電膜で、第2物質膜44が犠牲膜である場合、第2物質膜44を絶縁膜(不図示)に代替する。
【0050】
次いで、スリットSL内に絶縁膜52を形成する。絶縁膜52は酸化物を含んでもよい。
【0051】
上述のような工程によると、スリットSL内に単一膜で形成されたスペーサー48Aを形成することができる。従って、多層膜を含むスペーサーを形成する場合に比べて、スリットSLの幅を減少させることができる。
【0052】
また、第1ソース膜41の下部に金属プレート(例えば、
図1aのソース膜11)を形成し、スリットSL内に絶縁膜52を形成することができる。スリットSL内に絶縁膜52のみが形成されるため、スリットSL内に導電性のソースコンタクト構造と絶縁膜52をともに形成する場合に比べて、構造及び工程を単純化することができる。
【0053】
図3a~
図3cは本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。以下、上述した内容と重複する内容は省略して説明する。
【0054】
図3aは上述した
図2cに対応する図面である。前の工程は、上述した
図2a及び
図2bを参照して説明したものと実質的に同じである。
図3aを参照すると、
図2bのスペーサー用物質膜48及び犠牲構造SCの一部をエッチングしてスペーサー48Aを形成する。
【0055】
まず、スペーサー用物質膜48のうちスリットSL’の底面に形成された領域をエッチングしてスペーサー48Aを形成する。次いで、スペーサー48Aを保護膜にして第3犠牲膜33及び第2犠牲膜32をエッチングすることができる。また、第1犠牲膜31をさらにエッチングすることができる。第1犠牲膜31までエッチングすると、第1ソース膜41が露出されることができる。
図3aに示された実施例では、第1ソース膜41がエッチング停止膜として用いられてもよい。このような場合、
図2a~
図2hを参照して説明した実施例に比べて、犠牲構造SCの厚さを減少させることができる。例えば、
図3aの第2犠牲膜32の厚さを
図2aの第2犠牲膜32の厚さT2に比べて減少させることができる。また、
図3aの第2犠牲膜32の厚さを
図2aの第3犠牲膜33の厚さT3に比べて減少させることができる。
【0056】
図3bを参照すると、スペーサー48Aを保護膜にして第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33を除去して開口部OPを形成する。このとき、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33がスペーサー48A、メモリ膜45、及び第1ソース膜41に対して高いエッチング選択比を有する条件でエッチング工程を行う。例えば、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33のそれぞれは、スペーサー48A、メモリ膜45、及び第1ソース膜41に比べて高いエッチング率を有することができる。従って、第1ソース膜41の損傷を減少させ、第2犠牲膜32及び第3犠牲膜33を選択的にエッチングすることができる。
【0057】
図3cを参照すると、スペーサー48Aを保護膜にしてメモリ膜45の一部、第1犠牲膜31及び第4犠牲膜34をエッチングする。次いで、開口部OP及びスリットSL’内にソース物質膜を形成する。それから、スリットSL’内のソース物質膜及びスペーサー48Aをエッチングして開口部OP内に第3ソース膜49Aを形成する。次に、第1物質膜43または第2物質膜44を第3物質膜51に代替する。それから、スリットSL’内に絶縁膜52を形成する。
【0058】
図3a~
図3cを参照し、上述のような製造方法によると、
図3aの犠牲構造SCの厚さを減少させることができる。また、
図2aの犠牲構造SCの幅及び
図2iのスリットSLの幅のそれぞれに比べて、
図3cのスリットSL’の幅を減少させることができる。
【0059】
図4は本発明の一実施例によるメモリシステムの構成を示すブロック図である。
【0060】
図4を参照すると、本発明の一実施例によるメモリシステム1000は、メモリ装置1200とコントローラ1100を含む。
【0061】
メモリ装置1200は、テキスト、グラフィック、ソフトウェアコードなどの様々なデータ形式を有するデータ情報を保存するために使用される。メモリ装置1200は不揮発性メモリであってもよい。また、メモリ装置1200は、
図1a~
図3cを参照して説明した構造であってもよく、
図1a~
図3cを参照して説明した製造方法により製造されてもよい。メモリ装置1200の構造及び製造方法は上述した説明と同じであるため、具体的な説明は省略する。
【0062】
コントローラ1100はホスト及びメモリ装置1200に連結され、ホストからの要求に応答してメモリ装置1200にアクセスするように構成される。例えば、コントローラ1100はメモリ装置1200の読み取り、書き込み、消去、背景(background)動作などを制御するように構成される。
【0063】
コントローラ1100は、RAM(Random Access Memory)1110、CPU(Central Processing Unit)1120、ホストインターフェース(Host Interface)1130、ECC回路(Error Correction Code Circuit)1140、メモリインターフェース(Memory Interface)1150などを含む。
【0064】
ここで、RAM1110はCPU1120の動作メモリ、メモリ装置1200とホスト間のキャッシュメモリ、メモリ装置1200とホスト間のバッファメモリなどに使用されてもよい。参考までに、RAM1110は、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などに代替されてもよい。
【0065】
CPU1120は、コントローラ1100の全体的な動作を制御するように構成される。例えば、CPU1120は、RAM1110に保存されているフラッシュ変換階層(Flash Translation Layer;FTL)のようなファームウェアを運用するように構成される。
【0066】
ホストインターフェース1130は、ホストとのインターフェーシングを行うように構成される。例えば、コントローラ1100は、USB(Universal Serial Bus)プロトコル、MMC(MultiMedia Card)プロトコル、PCI(Peripheral Component Interconnection)プロトコル、PCI-E(PCI-Express)プロトコル、ATA(Advanced Technology Attachment)プロトコル、Serial-ATAプロトコル、Parallel-ATAプロトコル、SCSI(Small Computer Small Interface)プロトコル、ESDI(Enhanced Small Disk Interface)プロトコル、及びIDE(Integrated Drive Electronics)プロトコル、プライベート(private)プロトコルなどの様々なインターフェースプロトコルのうち少なくとも1つを介してホストと通信する。
【0067】
ECC回路1140は、誤り訂正コードECCを利用してメモリ装置1200から読み込まれたデータに含まれた誤りを検出し、訂正するように構成される。
【0068】
メモリインターフェース1150は、メモリ装置1200とのインターフェーシングを行うように構成される。例えば、メモリインターフェース1150は、NAND型インターフェースまたはNOR型インターフェースを含む。
【0069】
参考までに、コントローラ1100はデータを一時的に保存するためのバッファメモリ(不図示)をさらに含んでもよい。ここで、バッファメモリは、ホストインターフェース1130を介して外部に伝達されるデータを一時的に保存したり、メモリインターフェース1150を介してメモリ装置1200から伝達されるデータを一時的に保存するのに用いられてもよい。また、コントローラ1100は、ホストとのインターフェーシングのためのコードデータを保存するROMをさらに含んでもよい。
【0070】
このように、本発明の一実施例によるメモリシステム1000は集積度が向上し、特性が改善されたメモリ装置1200を含むため、メモリシステム1000の集積度及び特性も向上させることができる。
【0071】
図5は本発明の一実施例によるメモリシステムの構成を示すブロック図である。以下、上述した内容と重複する内容は省略して説明する。
【0072】
図5を参照すると、本発明の一実施例によるメモリシステム1000’は、メモリ装置1200’とコントローラ1100を含む。また、コントローラ1100は、RAM1110、CPU1120、ホストインターフェース1130、ECC回路1140、メモリインターフェース1150などを含む。
【0073】
メモリ装置1200’は不揮発性メモリであってもよい。また、メモリ装置1200’は、
図1a~
図3cを参照して説明した構造であってもよく、
図1a~
図3cを参照して説明した製造方法により製造されてもよい。メモリ装置1200’の構造及び製造方法は上述した説明と同じであるため、具体的な説明は省略する。
【0074】
また、メモリ装置1200’は複数のメモリチップからなるマルチチップパッケージであってもよい。複数のメモリチップは複数のグループに分割され、複数のグループは第1~第kチャネルCH1~CHkを介してコントローラ1100と通信するように構成される。また、1つのグループに属するメモリチップは、共通チャネルを介してコントローラ1100と通信するように構成される。参考までに、1つのチャネルに1つのメモリチップが連結されるようにメモリシステム1000’が変形されることも可能である。
【0075】
このように、本発明の一実施例によるメモリシステム1000’は集積度が向上し、特性が改善されたメモリ装置1200’を含むため、メモリシステム1000’の集積度及び特性も向上させることができる。特に、メモリ装置1200’をマルチチップパッケージで構成することにより、メモリシステム1000’のデータ保存容量を増加させ、駆動速度を向上させることができる。
【0076】
図6は本発明の一実施例によるコンピューティングシステムの構成を示すブロック図である。以下、上述した内容と重複する内容は省略して説明する。
【0077】
図6を参照すると、本発明の一実施例によるコンピューティングシステム2000は、メモリ装置2100、CPU2200、RAM2300、ユーザーインターフェース2400、電源2500、システムバス2600などを含む。
【0078】
メモリ装置2100は、ユーザーインターフェース2400を介して提供されたデータ、CPU2200によって処理されたデータなどを保存する。また、メモリ装置2100は、システムバス2600を介してCPU2200、RAM2300、ユーザーインターフェース2400、電源2500などに電気的に連結される。例えば、メモリ装置2100はコントローラ(不図示)を介してシステムバス2600に連結されるか、システムバス2600に直接連結されてもよい。メモリ装置2100がシステムバス2600に直接連結される場合、コントローラの機能は、CPU2200、RAM2300などにより行われてもよい。
【0079】
ここで、メモリ装置2100は不揮発性メモリであってもよい。また、メモリ装置2100は、
図1a~
図3cを参照して説明した構造であってもよく、
図1a~
図3cを参照して説明した製造方法により製造されてもよい。メモリ装置2100の構造及び製造方法は上述した説明と同じであるため、具体的な説明は省略する。
【0080】
また、メモリ装置2100は、
図5を参照して説明したように複数のメモリチップからなるマルチチップパッケージであってもよい。
【0081】
このような構成を有するコンピューティングシステム2000は、コンピュータ、UMPC(Ultra Mobile PC)、ワークステーション、ネットブック(net-book)、PDA(Personal Digital Assistants)、ポータブルコンピューター(portable computer)、ウェブタブレット(web tablet)、無線電話機(wireless phone)、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、電子ブック(e-book)、PMP(Portable MultimediaPlayer)、携帯用ゲーム機、ナビゲーション(navigation)装置、ブラックボックス(black box)、デジタルカメラ(digital camera)、3次元テレビジョン(3-dimensional television)、デジタル音声録音機(digital audiorecorder)、デジタル音声再生機(digital audioplayer)、デジタル映像レコーダー(digital picture recorder)、デジタル映像再生機(digital picture player)、デジタルビデオレコーダー(digital video recorder)、デジタルビデオプレーヤー(digital video player)、情報を無線環境で送受信できる装置、ホームネットワークを構成する様々な電子装置の内1つ、コンピュータネットワークを構成する様々な電子装置のうち1つ、テレマティクスネットワークを構成する様々な電子装置のうち1つ、RFID装置などであってもよい。
【0082】
このように、本発明の一実施例によるコンピューティングシステム2000は集積度が向上し、特性が改善されたメモリ装置2100を含むため、コンピューティングシステム2000の特性も向上させることができる。
【0083】
図7は本発明の一実施例によるコンピューティングシステムを示すブロック図である。
【0084】
図7を参照すると、本発明の一実施例によるコンピューティングシステム3000は、オペレーティングシステム3200、アプリケーション3100、ファイルシステム3300、変換階層3400などを含むソフトウェア階層を含む。また、コンピューティングシステム3000はメモリ装置3500などのハードウェア階層を含む。
【0085】
オペレーティングシステム3200はコンピューティングシステム3000のソフトウェア、ハードウェア資源を管理するためのもので、中央処理装置のプログラムの実行を制御することができる。アプリケーション3100はコンピューティングシステム3000で実施される様々なアプリケーションプログラムで、オペレーティングシステム3200によって実行されるユーティリティであってもよい。
【0086】
ファイルシステム3300は、コンピューティングシステム3000に存在するデータ、ファイルなどを管理するための論理的構造を意味し、規則に従ってメモリ装置3500などに保存するファイルまたはデータを組織化する。ファイルシステム3300は、コンピューティングシステム3000で使用されるオペレーティングシステム3200によって決定されてもよい。例えば、オペレーティングシステム3200がマイクロソフト(Microsoft)社のウィンドウズ(登録商標)(Windows)系列である場合、ファイルシステム3300はFAT(File Allocation Table)、NTFS(NT file system)などであることができる。また、オペレーティングシステム3200がユニックス/リナックス(登録商標)R(Unix/Linux(登録商標))系列である場合、ファイルシステム3300はEXT(extended file system)、UFS(Unix File System)、JFS(Journaling File System)などであることができる。
【0087】
本図面では、オペレーティングシステム3200、アプリケーション3100、及びファイルシステム3300を別途のブロックで図示したが、アプリケーション3100及びファイルシステム3300は、オペレーティングシステム3200内に含まれたものであってもよい。
【0088】
変換階層(Translation Layer)3400は、ファイルシステム3300からの要求に応答してメモリ装置3500に適した形にアドレスを変換する。例えば、変換階層3400は、ファイルシステム3300が生成したロジックアドレスをメモリ装置3500のフィジカルアドレスに変換する。ここで、ロジックアドレスとフィジカルアドレスのマッピング情報は、アドレス変換テーブル(address translation table)に保存されてもよい。例えば、変換階層3400は、フラッシュ変換階層(Flash Translation Layer;FTL)、ユニバーサルフラッシュストレージリンク階層(Universal Flash Storage Link Layer;ULL)などであってもよい。
【0089】
メモリ装置3500は不揮発性メモリであってもよい。また、メモリ装置3500は、
図1a~
図3cを参照して説明した構造であってもよく、
図1a~
図3cを参照して説明した製造方法により製造されてもよい。メモリ装置3500の構造及び製造方法は上述した説明と同じであるため、具体的な説明は省略する。
【0090】
当該構成を有するコンピューティングシステム3000は、上位レベル領域で遂行されるオペレーティングシステム階層と下位レベル領域で遂行されるコントローラ階層に区分されることができる。ここで、アプリケーション3100、オペレーティングシステム3200、及びファイルシステム3300はオペレーティングシステム階層に含まれ、コンピューティングシステム3000の動作メモリによって駆動されることができる。また、変換階層3400はオペレーティングシステム階層に含まれるか、コントローラ階層に含まれることができる。
【0091】
このように、本発明の一実施例によるコンピューティングシステム3000は集積度が向上し、特性が改善されたメモリ装置3500を含むため、コンピューティングシステム3000の特性も向上させることができる。
【0092】
本発明の技術思想は実施例により具体的に記述されたが、上記した実施例は説明のためのものであり、それを制限するためのものでないことに注意すべきである。また、本発明の技術分野の通常の専門家であれば、本発明の技術思想の範囲内で多様な実施例が可能であることが理解できるだろう。
【符号の説明】
【0093】
11 第1ソース膜
12 第2ソース膜
13 第3ソース膜
14 第4ソース膜
15 導電膜
16 絶縁膜
17 メモリ膜
18 チャネル膜
19 ギャップフィル膜
20 絶縁膜
22 ビット線
31 第1犠牲膜
32 第2犠牲膜
33 第3犠牲膜
34 第4犠牲膜
41 第1ソース膜
42 第2ソース膜
43 第1物質膜
44 第2物質膜
45 メモリ膜
46 チャネル膜
47 ギャップフィル膜
48 スペーサー用物質膜
48A スペーサー
49 第3ソース用物質膜
49A 第3ソース膜
50 酸化膜
50A 酸化パターン
51 第3物質膜
52 絶縁膜