(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】サーバ装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20240307BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/49 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240307BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/35
A63F13/49
A63F13/69
A63F13/69 500
(21)【出願番号】P 2020055427
(22)【出願日】2020-03-26
【審査請求日】2022-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】加藤 美優子
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-033878(JP,A)
【文献】特許第6124096(JP,B1)
【文献】特開2013-186839(JP,A)
【文献】特開2014-229289(JP,A)
【文献】特許第6393846(JP,B1)
【文献】国際公開第2013/128709(WO,A1)
【文献】特開2017-164132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理を行う移行処理部と、を含
み、
前記第1の端末装置は、
前記第2の端末装置とは異なる端末装置であり、
前記識別コード生成部は、
前記第1の端末装置でゲームプレイするプレーヤが複数存在する場合、プレーヤ毎に、プレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理を行う移行処理部と、を含み、
前記判定部は、
前記識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合に、前記所定の条件を満たすと判定し、
前記所定の期間は、キャンペーンの期間又は特定のゲーム内のイベント期間であることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、前記ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置において当該特典を前記プレーヤに付与可能にする処理を行う特典処理部と、を含
み、
前記第1の端末装置は、
前記第2の端末装置とは異なる端末装置であり、
前記識別コード生成部は、
前記第1の端末装置でゲームプレイするプレーヤが複数存在する場合、プレーヤ毎に、プレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成することを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、前記ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置において当該特典を前記プレーヤに付与可能にする処理を行う特典処理部と、を含み、
前記判定部は、
前記識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合に、前記所定の条件を満たすと判定し、
前記所定の期間は、キャンペーンの期間又は特定のゲーム内のイベント期間であることを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
請求項
3又は4において、
前記特典処理部は、
前記第1の端末装置においてゲームプレイしたゲームの結果情報に基づいて、前記特典を決定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
請求項
3~5のいずれかにおいて、
前記第1の端末装置は、プレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
前記所定の条件を満たす場合に、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の情報、及び、プレーヤが参加した前記イベントの情報の少なくとも一方に基づいて、特典を決定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
請求項
3~6のいずれかにおいて、
前記第1の端末装置は、プレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
プレーヤが参加したイベントが複数存在する場合に、
一のイベントの参加時期と他のイベントの参加時期との時間差に基づいて、前記特典を決定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
請求項
3~7のいずれかにおいて、
前記第1の端末装置は、プレーヤ、及び、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
前記プレーヤと前記他のプレーヤのイベントの参加状況に基づいて、前記特典を決定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項9】
請求項
3~8のいずれかにおいて、
前記特典処理部は、
プレーヤ、及び、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤの前記ゲームの取得状況に基づいて、前記特典を決定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項10】
請求項
3~9のいずれかにおいて、
前記特典処理部は、
前記所定の条件を満たす場合であって、かつ、前記プレーヤから所定のアンケート情報の入力を受け付けた場合に、前記特典を付与可能にすると判定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項11】
請求項
1~10のいずれかにおいて、
前記判定部は、
前記識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合、かつ、前記プレイデータの移行回数が所定値未満である場合に、前記所定の条件を満たすと判定することを特徴とするサーバ装置。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれかにおいて、
前記識別コードを受信した受信時期、前記第1の端末装置におけるゲームプレイ時からの経過期間、及び、前記第1の端末装置においてゲームプレイしたゲーム回数の少なくとも1つに基づき、前記プレイデータを改変する処理を行う改変部を更に含むことを特徴とするサーバ装置。
【請求項13】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するプログラムであって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理を行う移行処理部として、コンピュータを機能させ
、
前記第1の端末装置は、
前記第2の端末装置とは異なる端末装置であり、
前記識別コード生成部は、
前記第1の端末装置でゲームプレイするプレーヤが複数存在する場合、プレーヤ毎に、プレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するプログラムであって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理を行う移行処理部として、コンピュータを機能させ、
前記判定部は、
前記識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合に、前記所定の条件を満たすと判定し、
前記所定の期間は、キャンペーンの期間又は特定のゲーム内のイベント期間であることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するプログラムであって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、前記ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置において当該特典を前記プレーヤに付与可能にする処理を行う特典処理部として、コンピュータを機能させ
、
前記第1の端末装置は、
前記第2の端末装置とは異なる端末装置であり、
前記識別コード生成部は、
前記第1の端末装置でゲームプレイするプレーヤが複数存在する場合、プレーヤ毎に、プレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成することを特徴とするプログラム。
【請求項16】
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するプログラムであって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、前記ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置において当該特典を前記プレーヤに付与可能にする処理を行う特典処理部として、コンピュータを機能させ、
前記判定部は、
前記識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合に、前記所定の条件を満たすと判定し、
前記所定の期間は、キャンペーンの期間又は特定のゲーム内のイベント期間であることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤがゲームを体験し、その後、プレーヤのプレイ内容の少なくとも一部を、会員情報を登録後にも引き継ぐことができるゲームシステムが存在する(特許文献1参照)。
【0003】
また、従来から、現実世界において、種々のゲームプレイ可能なイベントが開催されている。イベントに参加するプレーヤは、試遊機(ゲームを試しに遊べるようにしてある端末装置)で、ゲームプレイをして楽しむことが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、イベントに参加したプレーヤが、試遊機でゲームプレイをした場合、その試遊機でのプレイデータを自身が所有する端末装置(ゲーム機、スマートフォン等)に反映させることはできなかった。また、プレーヤが、試遊機で楽しんだゲームソフトを購入して、自身が所有する端末装置でゲームをプレイしようとした場合に、試遊機で得たアイテムなどは無視され、初期状態からゲームをプレイする必要があった。そのため、プレーヤは、継続的にゲームをプレイすることができず、ゲームに対するモチベーションを低下させる問題があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものでありその目的は、第1の端末装置(例えば、試遊機)でゲームプレイしたプレイデータを第2の端末装置(例えば、プレーヤ所有のゲーム機、スマートフォン等)に反映し、継続的にゲームを楽しむことが可能なサーバ装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理を行う移行処理部と、を含むことを特徴とするサーバ装置に関する。
【0008】
また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させる、プログラムに関する。また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、前記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0009】
本発明によれば、所定の条件を満たす場合に、第1の端末装置(例えば、試遊機)でゲームプレイしたプレイデータを第2の端末装置(例えば、プレーヤ所有のゲーム機やスマートフォン等)に反映することができるので、プレーヤは第2の端末装置においても継続的にゲームを楽しむことが可能となる。
【0010】
また、「第1の端末装置とは異なる所与の端末装置」とは、第2の端末装置であってもよいし、第1の端末装置及び第2の端末装置とは異なる第3の端末装置であってもよい。
【0011】
(2)また、本発明は、
プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理するサーバ装置であって、
第1の端末装置においてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する識別コード生成部と、
前記プレイデータと前記識別コードとを対応付けて記憶部に記憶する処理を行う記憶処理部と、
第1の端末装置とは異なる所与の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たす場合に、前記ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置において当該特典を前記プレーヤに付与可能にする処理を行う特典処理部と、を含むことを特徴とするサーバ装置に関する。
【0012】
また、本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させる、プログラムに関する。また、本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、前記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。
【0013】
本発明によれば、所定の条件を満たす場合に、ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置(例えば、プレーヤ所有のゲーム機やスマートフォン等)において当該特典を付与可能とすることができるので、プレーヤに第2の端末装置においてゲームを取得する動機を与えることができる。また、プレーヤは継続的にゲームを楽しむことが可能となる。
【0014】
(3)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記特典処理部は、
前記第1の端末装置においてゲームプレイしたゲームの結果情報に基づいて、前記特典を決定するようにしてもよい。
【0015】
本発明によれば、第1の端末装置においてゲームプレイしたゲームの結果情報が特典に反映されるので、例えば、ゲームの成績が良い程、有利な特典にするような処理を行うことができ、プレーヤに第1の端末装置のゲームプレイを促進させることができる。
【0016】
(4)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記特典処理部は、
前記ゲームの取得価値を割引する処理、前記ゲームの特殊オプションを有効に設定する処理、前記ゲームで使用可能なゲーム媒体を付与する処理、前記ゲームのパラメータを変動する処理、前記第2の端末装置に前記プレイデータを移行する処理、の少なくとも1つを、特典として決定する処理を行うようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、ゲームの取得価値(例えば、購入価格)を割引する、ゲームの特殊オプションを有効にする(例えば、ゲームを有利にする特殊オプションを有効にする等)、ゲームのパラメータを変動する処理(例えば、キャラクタのレベルを上げる等)、第2の
端末装置にプレイデータを移行する処理を行うので、継続して第2の端末装置でゲームプレイを促すことができる。
【0018】
(5)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記特典処理部は、
プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の各位置情報、及び、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置間の距離情報の少なくとも一方に基づいて、前記特典を決定するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の各位置情報、及び、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置間の距離情報、等が特典に反映されるので、プレーヤは第1の端末装置の位置、距離を考慮したゲームプレイを楽しむことができる。
【0020】
例えば、本発明によれば、多様な第1の端末装置でゲームプレイをするように促し、更に、第2の端末装置で継続してゲームを行わせることができる。
【0021】
(6)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記第1の端末装置は、プレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
前記所定の条件を満たす場合に、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の情報、及び、プレーヤが参加した前記イベントの情報の少なくとも一方に基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0022】
本発明によれば、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の情報(例えば、第1の端末装置の数、等)及びプレーヤが参加したイベントの情報が特典に反映されるので、プレーヤに、第1の端末装置の情報やイベントを考慮したゲームプレイをするように促し、更に、第2の端末装置で継続してゲームを行わせることができる。
【0023】
(7)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記第1の端末装置は、プレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
プレーヤが参加したイベントが複数存在する場合に、当該複数のイベント参加時期の時間差に基づいて、前記特典を決定するようにしてもよい。
【0024】
本発明によれば、例えば、プレーヤが大阪のイベントで第1の端末装置のゲームプレイし、その後、東京のイベントで第1の端末装置をゲームプレイするなどし、各イベント参加時期の時間差が短い程、特典を有利にすることができる。したがって、プレーヤに種々のイベントの参加を促し、更に、第2の端末装置で継続してゲームを行わせることができる。
【0025】
(8)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記第1の端末装置は、プレーヤ、及び、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤが参加可能なイベントの会場に設置され、
前記特典処理部は、
前記プレーヤと前記他のプレーヤのイベントの参加状況に基づいて、前記特典を決定するようにしてもよい。
【0026】
本発明によれば、プレーヤ及び他のプレーヤのイベントの参加状況が、特典に影響を与えるので、プレーヤだけでなく他のプレーヤに対してもイベントの参加を促すことができ
る。
【0027】
(9)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記特典処理部は、
プレーヤ、及び、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤの前記ゲームの取得状況に基づいて、前記特典を決定するようにしてもよい。
【0028】
本発明によれば、プレーヤ及び他のプレーヤのゲームの取得状況が、特典に影響を与えるので、プレーヤだけでなく他のプレーヤに対してもゲームの取得を促すことができる。
【0029】
(10)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記特典処理部は、
前記所定の条件を満たす場合であって、かつ、前記プレーヤから所定のアンケート情報の入力を受け付けた場合に、前記特典を付与可能にすると判定するようにしてもよい。
【0030】
本発明によれば、プレーヤが特典を所望する場合はアンケート情報の入力が必要となるので、アンケート情報の入力を促すことができる。
【0031】
(11)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記判定部は、
前記プレイデータの移行回数、前記識別コードを受信した受信時期、及び、前記第1の端末装置におけるゲームプレイ時からの経過期間の少なくとも1つに基づき、前記所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0032】
本発明によれば、プレイデータの移行回数、識別コードを受信した受信時期、及び、第1の端末装置におけるゲームプレイ時(例えば、ゲーム終了時)からの経過期間の少なくとも1つに基づき、所定の条件を満たすか否かを判定するので、第2の端末装置へのプレイデータの反映を、ある程度制限することができ、悪質な移行を阻止することができる。
【0033】
(12)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記識別コードを受信した受信時期、前記第1の端末装置におけるゲームプレイ時からの経過期間、及び、前記第1の端末装置においてゲームプレイしたゲーム回数の少なくとも1つに基づき、前記プレイデータを改変する処理を行う改変部を更に含むようにしてもよい。
【0034】
本発明によれば、識別コードを受信した受信時期、第1の端末装置におけるゲームプレイ時(例えば、ゲーム終了時)からの経過期間、及び、第1の端末装置においてゲームプレイしたゲーム回数の少なくとも1つに基づき、プレイデータを改変する処理を行うので、プレーヤにとって第2の端末装置でゲーム処理を行う面白みを向上させることができる。
【0035】
(13)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記判定部は、
前記第2の端末装置とネットワークを介して接続された第3の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0036】
本発明によれば、第3の端末装置からの識別コードの受信を許容しているので、プレーヤにとって利便性の高いサービスを提供することができる。
【0037】
(14)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記判定部は、
前記第2の端末装置から前記識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0038】
本発明によれば、第2の端末装置からの識別コードの受信を許容しているので、プレーヤにとって利便性の高いサービスを提供することができる。
【0039】
(15)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記第2の端末装置から前記ゲームの初回プレイ時に識別コードを受け付ける受け付け部を、更に含むようにしてもよい。
【0040】
本発明によれば、第2の端末装置においてゲームの初回プレイ時(例えば、ゲーム開始時)に識別コードの入力を受け付けるので、ユーザが識別コードの入力を失念する事態を回避し、利便性の高いサービスを提供することができる。
【0041】
(16)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
プレイデータの移行に関する分析を行う分析部を、更に含み、
前記記憶処理部は、
前記プレイデータと、前記識別コードと、前記第1の端末装置を識別するための第1の端末装置識別情報と、第1の端末装置から第2の端末装置にプレイデータを移行したことを示す情報とを、それぞれ対応付けて前記記憶部に記憶する処理を行い、
前記分析部は、
前記第1の端末装置毎に、第1の端末装置の第1の端末装置識別情報に対応付けられた前記記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0042】
本発明によれば、第1の端末装置毎に、その後、第2の端末装置で移行が行われたか、等、分析することができ、分析結果を、ゲームサービスの向上に役立てることができる。
【0043】
(17)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
プレイデータの移行に関する分析を行う分析部を、更に含み、
前記記憶処理部は、
前記プレイデータと、前記識別コードと、前記第2の端末装置のプレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報と、第1の端末装置から第2の端末装置にプレイデータを移行したことを示す情報とを、それぞれ対応付けて前記記憶部に記憶する処理を行い、
前記分析部は、
プレーヤ毎に、プレーヤのプレーヤ識別情報に対応付けられた前記記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0044】
本発明によれば、プレーヤ毎に、その後、第2の端末装置で移行が行われたか、等、分析することができ、分析結果を、ゲームサービスの向上に役立てることができる。
【0045】
(18)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
プレイデータの移行に関する分析を行う分析部を、更に含み、
前記記憶処理部は、
前記プレイデータと、前記識別コードと、前記第2の端末装置を識別するための第2の端末装置識別情報と、第1の端末装置から第2の端末装置にプレイデータを移行したことを示す情報とを、それぞれ対応付けて前記記憶部に記憶する処理を行い、
前記分析部は、
第2の端末装置毎に、第2の端末装置の第2の端末装置識別情報に対応付けられた前記
記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0046】
本発明によれば、第2の端末装置毎に、その後、第2の端末装置で移行が行われたか、等、分析することができ、分析結果を、ゲームサービスの向上に役立てることができる。
【0047】
(19)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記分析部による分析結果に基づいて、前記第2の端末装置に対して広告情報を提供する情報提供部を更に含むようにしてもよい。
【0048】
本発明によれば、第2の端末装置に対して、分析結果に基づく適切な広告情報を提供することができる。
【0049】
(20)また、本発明のサーバ装置、プログラム及び情報記憶媒体は、
前記識別コードを第1の端末装置に提供する情報提供部を更に含むようにしてもよい。本発明によれば、プレーヤは第1の端末装置に提供された識別コードを使用して、プレイデータを移行する或いは特典を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】本実施形態のゲームシステムのネットワーク図の一例。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の機能ブロック図の一例。
【
図3】本実施形態のプレーヤ端末装置の機能ブロック図の一例。
【
図4】本実施形態のプレイデータの移行の概念図の一例。
【
図6】本実施形態のプレイデータの移行の概念図の一例。
【
図7】本実施形態の第1の端末装置20Aの処理の流れの一例。
【
図8】本実施形態の第2の端末装置20Bの処理の流れの一例。
【
図9】本実施形態のサーバ装置10の処理の流れの一例。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0052】
[1]ゲームシステムの概要
まず、
図1を用いて本実施形態のゲームシステムの概要及び概要構成について説明する。なお、
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。なお、ゲームシステムは、情報制御システム又は管理システムと言い換えてもよい。
【0053】
本実施形態のゲームシステムは、
図1に示すように、サーバ装置10と、端末装置20と、を備えるゲームシステムである。また、サーバ装置10が、端末装置20に、ゲームサービスなどのゲーム(ゲームプログラム、アプリケーション、或いはアプリケーションプログラムともいう)を提供する。また、サーバ装置10は、プレーヤの操作入力に基づいてゲームを実行し、当該ゲームのプレイデータを管理する。
【0054】
そして、プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレイし、サーバ装置10から情報を閲覧することができる。さらに、プレーヤは、端末装置20からサーバ装
置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図ることができる。
【0055】
また、本実施形態の運営会社は、サーバ装置10が提供するゲームサービスをより深く楽しんでもらうために、現実世界において当該ゲームサービスに関するイベント(体験会)を開催する。例えば、運営会社は、イベントの会場に、プレーヤ非所有の試遊用の第1の端末装置20Aを複数設置し、プレーヤが自由に第1の端末装置20Aでゲームプレイできる環境を提供している。
【0056】
そして、プレーヤが第1の端末装置20Aで遊んだゲームの入手を望む場合、プレーヤはそのゲームを取得(例えば、購入して取得)し、自身が所有する第2の端末装置20B(ゲーム機やスマートフォン等)でゲームプレイすることになる。通常、プレーヤは、ダウンロード版のゲームプログラムをサーバ装置10からダウンロードして第2の端末装置20Bの記憶部270に記憶する、或いは、パッケージ版のゲームプログラムが格納されているゲームカード(記憶媒体)を取得して、ゲームカードを第2の端末装置20Bに抜き差しして、ゲームを楽しむことが多い。なお、ダウンロード版及びパッケージ版のいずれにおいて、有料又は無料を問わない。
【0057】
ところで、従来はプレーヤが試遊機20Aでゲームプレイしたプレイデータを、プレーヤが所有する第2の端末装置20Bに反映することはなかったので、プレーヤ自身がゲームを取得するモチベーションを低下させる問題や、プレーヤがゲーム入手後、初期状態から当該ゲームをプレイする必要があった。例えば、ゲームの初期段階の状況をもう一度ゲームプレイすることに煩わしさを感じるプレーヤも少なくなく、こうしたプレーヤに対して快適なゲーム環境を提供することが望ましい。また、イベントでの体験を有意義なものにすることが望ましい。
【0058】
そこで、本実施形態のサーバ装置10は、所定の条件を満たす場合に、第1の端末装置20Aのプレイデータを、プレーヤ自身が所有する第2の端末装置20Bに移行するように制御する。このようにすれば、第2の端末装置20Bに、そのゲームのプレイデータが反映されるので、ゲームに対するモチベーションを維持させながら、ゲームを楽しむことが可能となる。
【0059】
また、本実施形態では、所定の条件を満たす場合に、第1の端末装置20Aのプレイデータ(例えば、ゲーム成績)に基づいて特典を決定し、当該特典をプレーヤに付与可能に制御してもよい。このようにすれば、プレーヤに、第1の端末装置20Aでゲームプレイしたゲームを、第2の端末装置20Bにおいて更に継続してゲームを楽しむことができる。
【0060】
なお、イベントは、サーバ装置10が提供するサービスに関するイベントであるが、必ずしも当該サーバ装置10が提供するサービスと関連していなくてもよい。
【0061】
本実施形態のゲームシステムは、
図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、第1の端末装置20A、第2の端末装置20B)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されるサーバ装置・クライアントで構成されるゲームシステムとすることができる。本実施形態では、主にサーバ装置・クライアント型のゲームシステムに関して説明を行う。
【0062】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信される情報に基づき、ゲームをプレイすることができる。
【0063】
なお、以下において、説明の便宜上において、プレーヤ非所有である試遊用の端末装置を第1の端末装置20Aで説明し、プレーヤが所有する端末装置を第2の端末装置20Bで説明する。第1の端末装置20Aは、別の言い方をすれば第1の種類の端末装置20Aであり、複数存在していてもよい。また、第2の端末装置20Bは、別の言い方をすれば第2の種類の端末装置20Bであり、複数存在していてもよい。
【0064】
[2]サーバ装置
次に、
図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、
図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。なお、サーバ装置を、第1のサーバ装置、ゲームサーバ装置、情報処理装置と言い換えてもよい。
【0065】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバ装置として機能してもよし、SNSサーバ装置に接続されていてもよい。ここで、SNSサーバ装置とは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0066】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバ装置として機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができる。
【0067】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができる。
【0068】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤのプレーヤ端末装置20(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0069】
また、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供してもよい。
【0070】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤの操作データをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させる。なお、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲームプログラムを取得してもよい。
【0071】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、サーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、サーバ装置10が管理するプレーヤ情報を取得させてゲームを実行する構成を有してもよい。
【0072】
また、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0073】
サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される情報(例えば、プレイデータ等)を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0074】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0075】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0076】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0077】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0078】
通信部196は、外部(例えば、端末装置、他のサーバ装置や他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0079】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0080】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームデータ記憶部144、プレーヤ情報記憶部146、プレイデータ記憶部147、を有していてもよい。
【0081】
ゲームデータ記憶部144には、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶される。ゲームデータ記憶部144には、ゲームが実施されるゲームフィールドの情報、及び、各種の判定に用いる条件情報、ゲームフィールド上の各オブジェクトの情報、各オブジェクトを変更するための情報、各種のテーブル情報、各キャラクタに関する情報及びゲームに用いられる各アイテムに関する情報などが記憶される。
【0082】
プレーヤ情報記憶部146は、各プレーヤの情報が記憶される。例えば、プレーヤの情報は、プレーヤのユーザID(ログインID)及びパスワード、年齢、性別、ニックネームなどの情報とすることができる。
【0083】
また、プレーヤ情報記憶部146は、ゲームの購入履歴、課金履歴、課金額などの課金に関する情報、ログイン(アクセス)の履歴に関する情報を記憶する。
【0084】
また、プレーヤ情報記憶部146は、登録されたフレンドやフォロワーなどの一定の関係性を有する他のプレーヤ(以下、「関連プレーヤ」ともいう。)に関する情報(以下、「関連プレーヤ情報」という。)を記憶してもよい。
【0085】
なお、関連プレーヤ情報としては、本実施形態のゲームだけではなく、他のゲーム、又は、ゲーム以外のアプリケーションや各種のネットワークサービス(例えば、SNS及び動画配信サービス)などの所与のプラットフォームを用いたサービスにおいて、フレンドやフォロワーなどの一定の関係を有するプレーヤ(ゲームでない場合には、プレーヤ)の情報が含まれる。
【0086】
特に、この場合には、後述するプレーヤ管理部104によって、ゲーム開始前、又は、ゲーム中の所定のタイミングに上記のようなアプリケーションやサービスなどのプラットフォームを介してフレンドなどのプレーヤの情報が取得され、当該取得された情報を関連プレーヤ情報としてプレーヤ情報記憶部146に記憶される。
【0087】
また、この場合に、プレーヤ管理部104は、このような外部のプラットフォームから関連プレーヤ情報を取得した場合において、本実施形態のゲームに参加しているプレーヤを、関連プレーヤとして特定し、その情報をプレーヤ情報記憶部146に登録してもよい。ただし、本実施形態においては、この場合には、他のプラットフォームサービスと本実施形態のゲームとにおいて、共通のプレーヤID(プレーヤID)、ニックネーム、クレジットカード情報、又は、携帯用プレーヤ端末装置における電話番号やUIDなど共通の識別情報に基づいて、関連プレーヤを特定し、その情報をプレーヤ情報記憶部146に登録する。
【0088】
プレイデータ記憶部147には、各プレーヤのゲームに関する情報であるプレイデータが記憶される。また、プレイデータ記憶部147には、プレイデータと当該プレイデータを識別するための識別コードを対応付けて記憶する。
【0089】
また、プレイデータ記憶部147には、プレイデータと、識別コードと、第1の端末装置を識別するための第1の端末装置識別情報と、第2の端末装置のプレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報(プレーヤID)と、第2の端末装置を識別するための第2の端末装置識別情報と、第1の端末装置から第2の端末装置にプレイデータを移行したことを示す情報と、をそれぞれ対応付けて記憶してもよい。
【0090】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0091】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0092】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0093】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、プレーヤ管理部104、オプション管理部105、状況検出部106、ミッション処理部107、タイマ管理部108、情報提供部109、識別コード生成部112、記憶処理部113、判定部114、移行処理部115、特典処理部116、改変部117、分析部118を少なくとも有している。
【0094】
通信制御部101は、端末装置20や種々の装置それぞれとネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0095】
特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0096】
また、通信制御部101は、端末装置20に入力されたプレーヤの指示を受け付けるための受け付け部1011を含む。例えば、受け付け部1011は、第2の端末装置からゲームの初回プレイ時に識別コードを受け付ける。
【0097】
Web処理部102は、Webサーバ装置として機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0098】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバ装置としての機能も備えている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバ装置と、SNS用のサーバ装置と別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0099】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、仮想空間としてのゲーム空間を構築し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、複数のプレーヤによって対戦すると戦闘若しくは格闘などを行うバトルゲーム、アクションゲーム、RPG、音ゲーム、又は、スポーツゲームなどの各種の対戦ゲームに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0100】
また、ゲーム管理部103は、端末装置20から送信されたプレーヤ指示に基づいて各種のゲーム処理を実行する。
【0101】
特に、ゲーム管理部103は、端末装置20に入力されたプレーヤの操作入力に応じて、各プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタにおけるゲーム空間内における移動やゲームに対する各行動を制御しつつ、関連する他のキャラクタやオブジェクトの動作や各種のゲーム処理を実行する。
【0102】
なお、ゲーム管理部103は、一人のプレーヤからの指示に基づいて、単一のプレーヤキャラクタに対する各種のゲーム処理を実行してもよいし、複数のプレーヤキャラクタに
対する各種のゲーム処理を実行するようにしてもよい。
【0103】
プレーヤ管理部104は、プレーヤが所有するアイテム、及び、獲得した特典を、プレイデータとして、プレイデータ記憶部147に登録して管理するとともに、ゲーム中にプレーヤによって設定されたプレーヤキャラクタ又はそれを設定したデッキの管理を行う。
【0104】
なお、プレーヤ管理部104は、プレイデータ記憶部147に、各プレーヤの識別情報(プレーヤID)に対応付けて、プレーヤの所持(所有、保有)するアイテムID(アイテムの識別情報)と、各アイテムの情報(アイテム名、パラメータ、レアリティ、アイテムのレベル、等)とが記憶される。
【0105】
オプション管理部105は、プレーヤ毎に、特殊オプションの有効、無効を管理する。例えば、オプション管理部105は、特典の一例として、特殊オプションを有効に設定してもよい。また、オプション管理部105は、所与の情報に基づき(例えば、第1の端末装置20Aにおいてゲームプレイしたプレイデータに基づき)、ゲームの特殊オプションを有効に設定する処理を行ってもよい。なお、オプション管理部105は、プレーヤが所与の対価を消費することを条件に、当該プレーヤに対して特殊オプションを有効に設定してもよい。
【0106】
状況検出部106は、プレーヤ毎に、所定のタイミングにおけるゲームに関するゲーム状況を検出する。
【0107】
また、状況検出部106は、プレーヤ毎に、プレーヤのイベントの参加状況を検出する。
【0108】
また、状況検出部106は、プレーヤ毎に、プレーヤの所有する第2の端末装置20Bにおいてのゲームの取得状況を検出する。
【0109】
また、状況検出部106は、検出したゲーム状況、イベント参加状況、ゲームの取得状況をプレーヤ情報記憶部146に記憶するようにしてもよい。
【0110】
ミッション処理部107は、複数のミッションそれぞれにおいて、プレーヤ、又は、当該プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタのミッションが、達成されたか否かを判定する。なお、ミッションを、ステージ、クエストなど別の言葉で言い換えてもよい。
【0111】
タイマ管理部108は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部108は、ゲーム管理部103と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部108は、各端末装置20と同期を取るために用いられる。
【0112】
情報提供部109は、端末装置20からの所与の要求に応じて、所与の情報(例えば、現在のプレーヤの情報や参加情報等)を端末装置20に提供する。
【0113】
例えば、情報提供部109は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0114】
そして、情報提供部109は、識別コードを第1の端末装置20Aに提供する。例えば、情報提供部109は、識別コードを第1の端末装置20Aに送信し、第1の端末装置20Aにおいて閲覧可能に制御する。
【0115】
また、情報提供部109は、分析部118による分析結果に基づいて、第2の端末装置20Bに対して広告情報を提供するようにしてもよい。
【0116】
識別コード生成部112は、第1の端末装置20Aにおいてプレーヤの操作入力に基づいて実行された前記ゲームのプレイデータを識別するための識別コードを、生成する。
【0117】
記憶処理部113は、プレイデータと識別コードとを対応付けて記憶部140(プレイデータ記憶部147)に記憶する処理を行う。
【0118】
記憶処理部113は、プレイデータと、識別コードと、第1の端末装置20Aを識別するための第1の端末装置識別情報と、第2の端末装置20Bのプレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報(プレーヤID)と、第2の端末装置20Bを識別するための第2の端末装置識別情報と、第1の端末装置20Aから第2の端末装置20Bにプレイデータを移行したことを示す情報(例えば、移行回数)とを、それぞれ対応付けて記憶部140(プレイデータ記憶部147)に記憶する処理を行う。
【0119】
なお、サーバ装置10は、プレイデータを移行したことを示す情報を、例えば、移行回数や移行フラグFによって示してもよい。なお、移行回数0の場合や移行フラグの値が0の場合は移行していないことを示す。また、移行回数が1以上の場合や移行フラグの値が1の場合は移行していることを示す。
【0120】
判定部114は、第1の端末装置20Aとは異なる所与の端末装置から識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0121】
判定部114は、プレイデータの移行回数、識別コードを受信した受信時期、及び、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時からの経過期間の少なくとも1つに基づき、所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0122】
また、判定部114は、第2の端末装置20Bとネットワークを介して接続された第3の端末装置から識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。また、判定部114は、第2の端末装置20Bから識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定するようにしてもよい。
【0123】
移行処理部115は、所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置20Bにプレイデータを移行する処理を行う。
【0124】
特典処理部116は、所定の条件を満たす場合に、ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置20Bにおいて当該特典をプレーヤに付与可能にする処理を行う。
【0125】
また、特典処理部116は、第1の端末装置20Aにおいてゲームプレイしたゲームの結果情報に基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0126】
また、特典処理部116は、ゲームの取得価値を割引する処理、ゲームの特殊オプションを有効に設定する処理、ゲームで使用可能なゲーム媒体を付与する処理、ゲームのパラメータを変動する処理、第2の端末装置20Bにプレイデータを移行する処理、の少なくとも1つを、特典として決定する処理を行うようにしてもよい。
【0127】
また、特典処理部116は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置20Aの各位置情報、及び、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置20A間の距離情報の少なくとも一方に基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0128】
また、特典処理部116は、所定の条件を満たす場合に、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置20Aの情報、及び、プレーヤが参加したイベントの情報の少なくとも一方に基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0129】
また、特典処理部116は、プレーヤが参加したイベントが複数存在する場合に、当該複数のイベント参加時期の時間差の少なくとも1つに基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0130】
また、特典処理部116は、プレーヤと当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤのイベントの参加状況に基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0131】
また、特典処理部116は、プレーヤ、及び、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤのゲームの取得状況の少なくとも1つに基づいて、特典を決定するようにしてもよい。
【0132】
また、特典処理部116は、所定の条件を満たす場合であって、かつ、プレーヤから所定のアンケート情報の入力を受け付けた場合に、特典を付与すると判定するようにしてもよい。
【0133】
改変部117は、識別コードを受信した受信時期、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時からの経過期間、及び、第1の端末装置20Aにおいてゲームプレイしたゲーム回数の少なくとも1つに基づき、プレイデータを改変する処理を行う。
【0134】
分析部118は、プレイデータの移行に関する分析を行う。例えば、分析部118は、第1の端末装置20A毎に、第1の端末装置20Aの第1の端末装置識別情報に対応付けられた記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0135】
また、分析部118は、プレーヤ毎に、プレーヤのプレーヤ識別情報に対応付けられた記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0136】
また、分析部118は、第2の端末装置20B毎に、第2の端末装置20Bの第2の端末装置識別情報に対応付けられた記憶部に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行うようにしてもよい。
【0137】
[3]端末装置の説明
次に、
図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、
図3は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0138】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0139】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で
作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させる。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0140】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバ装置として機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバ装置として機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する。
【0141】
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、プレーヤの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
【0142】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0143】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0144】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0145】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0146】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレー)などにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0147】
通信部296は、外部(例えば他の端末装置、サーバ装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0148】
処理部200(プロセッサ)は、通信部296を介してサーバ装置10から取得したゲ
ームに関する情報を取得し、入力部260からの入力情報、又は、プログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0149】
この処理部200は、記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0150】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、描画部220、音処理部230を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0151】
通信制御部210は、サーバ装置10、他の端末装置20、その他種々の装置とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。
【0152】
なお、通信制御部210は、サーバ装置の宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。そして、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0153】
特に、通信制御部210は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作情報を送信して、ゲームに関する情報(プレーヤ情報、ゲームカード情報、プレーヤのWebページ、及び、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0154】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0155】
また、通信制御部210は、所与のタイミング(例えば、ミッションが終了した時点やプレーヤのプレイデータ生成指示のタイミング)で、プレイデータをサーバ装置10に送信する。例えば、プレイデータと共に、端末装置20の識別情報や、プレーヤIDが決められている場合はプレーヤIDを送信してもよい。
【0156】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ装置(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ装置(サーバ装置10)に送信する。
【0157】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ装置(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0158】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバ装置からの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0159】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満た
された場合にゲームを開始する処理、ゲームを実行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0160】
そして、ゲーム処理部212は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0161】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0162】
また、ゲーム処理部212は、ゲームカードのデッキデータとしての設定の他に、ログイン時の各種の情報の送受信制御、サーバ装置10と連動してリアルタイムでゲームを実行する場合にはプレーヤの操作に基づくゲーム処理の実行、及び、自動演算によってゲームを実行する場合には受信した自動演算データの再生を含むゲーム処理を実行する。また、ゲーム処理部212は、プレイデータに基づいてゲーム処理を行う。
【0163】
また、表示制御部213は、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0164】
また、表示制御部213は、サーバ装置10から受信した識別コード(例えば、画像コード)を、表示部290に表示する処理を行う。
【0165】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0166】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0167】
[4]プレイデータの説明
本実施形態では、プレーヤが参加可能なイベントの会場に試遊機である第1の端末装置20Aを設置する。つまり、第1の端末装置20Aは、運営側が用意する、プレーヤの非所有の試遊用の端末装置である。
【0168】
そして、サーバ装置10は、試遊機である第1の端末装置20Aにおいてプレーヤの操作入力に基づいてゲームが実行され場合に、当該ゲームのプレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶する。
【0169】
図4は、プレイデータの移行の概念図を示す。例えば、
図4に示すように、第1の端末装置20Aにおいて、プレーヤの操作入力に基づいてゲームが実行される。そして、第1の端末装置20Aは、サーバ装置10にプレイデータを送信する。サーバ装置10は、第1の端末装置20Aから、プレイデータを受信し、当該プレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶する。
【0170】
本実施形態では、所与のタイミングで、プレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶する。例えば、サーバ装置10は、一のゲーム(例えば、ミッション、ステージ、クエ
ストなどの1単位のゲーム)の開始時点から当該ゲームの結果が判定されるタイミングで、1つのプレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶する。なお、サーバ装置10は、プレーヤからプレイデータを生成する指示情報を受け付けたタイミングで、プレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶してもよい。
【0171】
図5は、プレーヤP1が、試遊機である第1の端末装置20Aにおいて所与のゲームを実行した際のプレイデータの一例を示す。
【0172】
ここで、「プレイデータ」とは、ゲームを実行することによって得られるゲームの結果情報やゲーム演算に用いられるパラメータ等のゲーム情報である。例えば、「プレイデータ」は、ゲームを実行することによって演算されたレベル、ステージ、プレーヤが獲得したアイテムの情報、キャラクタの情報(例えば、キャラクタの衣装の情報)、ゲーム空間における各キャラクタの位置、プレイ時間、プレイ回数、ゲームのシーンに関する情報である。
【0173】
「プレイデータ」は、別の言い方をすれば、「セーブデータ」であり、プレイデータを第2の端末装置20Bの記憶部270に記憶(ロード)することによって、ゲームを再開することができる。
【0174】
プレイデータは、ゲームの結果情報を含む。ここで、「ゲームの結果情報」とは、ゲームの成績、プレイ時間、プレイ回数、等である。
【0175】
「ゲームの成績」とは、例えば、プレーヤがゲームプレイした各ミッション勝敗、プレーヤがゲームプレイしたミッションのクリア情報、プレーヤがゲームプレイしたミッションの得点(スコア)である。
【0176】
「プレイ時間」は、プレーヤがゲームプレイした合計時間、或いは、プレーヤがゲームプレイした各ミッションのプレイ時間等である。
【0177】
また、「プレイ回数」とは、プレーヤがゲームプレイしたミッション数である。
【0178】
プレイデータは、プレーヤのレベルを含む。なお、図示していないが、プレイデータは、経験値や獲得した特典を含んでもよい。なお、獲得した特典とは、アイテム、キャラクタを含む。なお、複数のプレーヤで構成されるチーム(グループ)でゲームプレイした場合には、チームの成績、レベル、獲得した特典を含む。
【0179】
また、プレイデータは、図示していないが、ゲームのキャラクタの情報を含んでもよい。例えば、キャラクタの体力値(ライフ)、攻撃力、防御力、回復力キャラクタの特性(能力の有無及び各能力を規定するパラメータ)、キャラクタの属性、キャラクタのレベル、キャラクタが保有するアイテムの情報を含む。
【0180】
なお、
図5に示すように、サーバ装置10は、第1の端末20Aからプレーヤを識別するためのプレーヤID(プレーヤ識別情報)を受け付けて、プレーヤIDとプレイデータとを対応付けてもよい。なお、第1の端末20Aは試遊用であるので、プレーヤIDがなくてもよい。
【0181】
また、
図5に示すように、サーバ装置10は、プレイデータに対応付けて、イベントを識別するためのイベント識別情報であるイベントIDを登録してもよい。
【0182】
[5]識別コードの生成と提示に関する説明
サーバ装置10は、所定のタイミングでプレーヤに対して、プレイデータを識別するための識別コードを生成する。そして、サーバ装置10は、所与のタイミングで第1の端末20Aに当該識別コードを提示する。
【0183】
サーバ装置10は、試遊前に、プレイデータに対応付けるための識別コードを事前に生成してもよいし、試遊終了時に、当該識別コードを生成してもよい。
【0184】
具体的に識別コードについて説明する。「識別コード」は、第1の端末装置20Aにおいてプレーヤの操作入力に基づいて実行されたゲームのプレイデータを識別するためのユニークな情報である。つまり、「識別コード」は、プレーヤのプレイデータを特定可能なユニークな情報である。例えば、識別コードは、文字列で示される情報でもよいし、バーコードのような1次元コード、QRコード(登録商標)などの2次元コード、カラーバーコードのような3次元コード等の画像コードでもよい。また、サーバ装置10は、画像コードのデータを記憶部140に記憶したファイルのファイル名を、プレイデータに対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0185】
そして、サーバ装置10は、一のゲーム(例えば、ミッション、ステージ、クエストなどの1単位のゲーム)の終了時や、試遊時間の終了時、或いは、プレーヤから識別コードの生成の指示を受け付けたタイミングで、生成された識別コードを第1の端末装置20Aに提示する。
【0186】
第1の端末装置20Aに提示する識別コードは、文字列で示された識別コードでもよいし、2次元バーコードに変換された識別コードでもよい。例えば、プレーヤは、プレイデータの移行を希望する場合、識別コードを自身が所有するスマートフォン(例えば、第3の端末装置20C)の撮影部で撮影してもよいし、画像コードを読み取り識別コードを取得して当該スマートフォンに識別コードを記憶するようにする。プレーヤは、プレイデータの移行を希望しない場合には、読み取りをせずにその場を立ち去ることもできる。なお、第3の端末装置20Cは、必ずしも第1、第2の端末装置20A、20Bのゲームプログラムをインストールする必要はなく、本実施形態のゲーム処理を行わなくてもよい(以下、同様)。
【0187】
なお、サーバ装置10は、第1の端末装置20A以外の所与の端末装置20からアクセスがあった場合に、認証処理を行い、認証を許可した場合に識別コードを当該端末装置20に提供してもよい。つまり、サーバ装置10は、所与の端末装置20からアクセスがあった場合に、プレーヤID(例えば、プレーヤID及びパスワード)に基づく認証処理を行い、認証を許可した場合であって当該プレーヤIDと識別コードとが対応づけられている場合に、当該識別コードを当該端末装置20に提供してもよい。
【0188】
[6]判定処理の説明
プレーヤP1は、試遊機である第1の端末20Aから、プレーヤP1が所有する第2の端末装置20Bに、プレイデータを移行希望する場合、まず、移行のために入手した識別コードを、プレーヤP1の操作入力に基づき端末装置20からサーバ装置10に送信する必要がある。
【0189】
例えば、サーバ装置10は、所与の端末装置から識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定する。つまり、本実施形態において「所定の条件」は、移行をするか否かを判断するための条件となる。なお、「所与の端末装置」は、第1の端末装置20Aとは異なる端末装置20であり、プレーヤP1が所有する端末装置20B(例えば、ゲーム機)やスマートフォン(第3の端末装置20C)等である。
【0190】
例えば、サーバ装置10は、プレイデータの移行回数、識別コードを受信した受信時期、及び、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時(例えば、ゲーム終了時)からの経過期間の少なくとも1つに基づき、所定の条件を満たすか否かを判定する。このようにすれば、第2の端末装置20Bへのプレイデータの反映を、ある程度制限することができ、悪質な移行を阻止することができる。
【0191】
ここで、プレイデータの移行回数とは、同一のプレイデータについて第2の端末装置20Bに移行した回数である。例えば、サーバ・クライアント方式のゲームシステムの場合、「プレイデータの移行回数」は、第2の端末装置20Bにプレイデータを送信した送信回数である。また、サーバ装置10は、
図5に示すように、プレイデータ(識別コード)に対応づけて、プレイデータの移行回数を、識別コードに対応付けてプレイデータ記憶部147に記憶してもよい。
【0192】
具体的に説明すると、サーバ装置10は、プレイデータの移行回数が1回未満である場合に、所定の条件を満たすと判定し、プレイデータの移行回数が1回以上である場合に、所定の条件を満たさないと判定する。
【0193】
また、サーバ装置10は、識別コードを受信した受信時期が所定の期間内である場合に、所定の条件を満たすと判定し、識別コードを受信した受信時期が所定の期間外である場合に、所定の条件を満たさないと判定してもよい。所定の期間とは、例えば、キャンペーンの期間、特定のゲーム内のイベント期間、等とすることができる。
【0194】
例えば、サーバ装置10は、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時(例えば、ゲーム終了時)からの経過期間が1週間以内である場合に、所定の条件を満たすと判定し、第1の端末装置におけるゲームプレイ時からの経過期間が1週間を超えた場合、所定の条件を満たさないと判定してもよい。
【0195】
また、サーバ装置10は、移行先の第2の端末装置20Bとネットワークを介して接続された第3の端末装置20Cから識別コードを間接的に受信してもよい。
【0196】
また、サーバ装置10は、移行先の第2の端末装置20Bから識別コードを受信してもよい。なお、サーバ装置10は、移行先の第2の端末装置20Bから、ゲームの初回プレイ時(例えば、ゲーム開始時)に識別コードを受け付けてもよい。つまり、第2の端末装置20Bは、第2の端末装置20Bの表示部290に、初回プレイ時に「識別コードを入力しますか?」などの確認メッセージを表示し、識別コードの入力を受け付ける。第2の端末装置20Bは、識別コードの入力を受け付けた場合に、サーバ装置10に、受け付けた識別コードを送信する。そして、サーバ装置10は、識別コードを第2の端末装置20Bから受信して所定の条件を満たすか否かを判定する。このようにすれば、プレーヤが、第1の端末装置20Aから第2の端末装置20Bにプレイデータを引き継いでゲームプレイすることを望んでいる場合に、プレーヤ自身が移行するための識別コードの入力を失念することなく、確実に入力することができる。
【0197】
[7]プレイデータの移行処理の説明
サーバ装置10は、所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置20Bにプレイデータを移行する処理を行う。なお、「移行」とは、別の言い方をすれば引継ぎであり、サーバ・クライアント方式のゲームシステムの場合は、サーバ装置10から第2の端末装置20Bへの「送信」を意味する。
【0198】
例えば、
図4に示すように、第1の端末装置20Aと第2の端末装置20Bとが、同じプラットフォームの端末装置であり、プレイデータをそのまま送信することについて問題
がない場合、サーバ装置10は、プレイデータを第2の端末装置20Bに送信する。つまり、第1の端末装置でプレイしたプレイデータをそのまま第2の端末装置20Bに複製(コピー)されることになり、第1の端末装置20Aで行ったゲームプレイの続きからゲームを再開する。
【0199】
また、
図6に示すように、第1の端末装置20Aと第2の端末装置20Bとが、異なるプラットフォームの端末装置である場合、サーバ装置10は、プレイデータを移行先の第2の端末装置20Bで使用できるように、プレイデータを第2の端末装置20Bのプラットフォームに応じた変換処理を行い、変換処理後のプレイデータを第2の端末装置20Bに送信する。
【0200】
本実施形態によれば、例えば、第1の端末装置20Aと第2の端末装置20Bとが、同じプラットフォームであっても異なる場合であっても、例えば、第1の端末装置20Aでミッション番号「1」のミッションをクリアしている場合に、第2の端末装置20Bで、ミッション番号「1」のミッションがクリアされている状態で再開することができる。また、例えば、第1の端末装置20Aで開始動画を再生している場合に、第2の端末装置20Bで開始動画を再生せずにゲームを開始することができる。
【0201】
なお、「移行」は、プレイデータの一部のデータを移行することを意味してもよい。例えば、第1の端末装置20Aの試遊時で獲得したアイテムのみを、第2の端末装置20Bにおいて移行するようにしてもよい。
【0202】
サーバ装置10は、プレイデータを第2の端末装置20Bに移行後、プレイデータ記憶部147に記憶されるプレイデータを、第2の端末装置20Bのプレイデータとして引き続き更新し記憶するようにしてもよい。また、サーバ装置10は、プレーヤIDが存在しない場合、プレーヤを識別するためのプレーヤIDを生成し、プレーヤIDとプレイデータとを対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0203】
[8]同一のゲームについて複数の識別コード(プレイデータ)が存在する場合
プレーヤP1が同一内容のゲームについて、複数回、第1の端末装置20Aで試遊することがある。かかる場合、複数のプレイデータが存在し、各プレイデータに識別コードが存在する。
【0204】
かかる場合、サーバ装置10は、プレーヤIDが存在する場合、プレーヤP1からプレーヤIDに対応する複数の識別コードの中から一つの識別コードの選択を受け付け、受け付けた識別コードのプレイデータを端末装置20Bに移行する。
【0205】
一方、サーバ装置10は、プレーヤIDが存在しない場合は、プレーヤの端末装置20Bにおいて最初に受け付けた識別コードに対応するプレイデータを移行するようにする。
【0206】
[9]プレイデータの改変処理
サーバ装置10は、識別コードを受信した受信時期、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時(例えば、ゲーム終了時)からの経過期間、及び、第1の端末装置20Aにおいてゲームプレイしたゲーム回数の少なくとも1つに基づき、プレイデータを改変する処理を行ってもよい。そして、サーバ装置10は、改変後のプレイデータを移行してもよい。
【0207】
例えば、サーバ装置10は、識別コードを受信した時期が、所定のキャンペーン期間内である場合、第1の端末装置20Aにおけるゲームプレイ時からの経過時間が所定期間内(例えば、1週間以内)である場合、第1の端末装置20Aにおいてゲームプレイしたゲ
ーム回数が所定回数以上(例えば、3回以上)である場合の少なくとも1つに該当する場合に、プレーヤにとって有利になるようにプレイデータを改変する。
【0208】
例えば、サーバ装置10は、有利にゲーム進行できる特別なアイテムをプレーヤP1の所持アイテムとなるようにプレイデータを改変する処理、プレーヤの操作対象のキャラクタのレベルに所定値(例えば、10)を加算する処理、等、プレーヤにとって有利になるようにプレイデータを改変する。
【0209】
[10]分析処理の説明
また、サーバ装置10は、プレイデータの移行に関する処理を分析する処理を行ってもよい。
【0210】
例えば、サーバ装置10は、プレイデータと、識別コードと、第1の端末装置を識別するための第1の端末装置20AのID(第1の端末装置識別情報)、第2の端末装置を識別するための第2の端末装置20BのID(第2の端末装置識別情報)、プレーヤID(第2の端末装置20Bのプレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報)と、第1の端末装置20Aから第2の端末装置20Bにプレイデータを移行したことを示す情報(例えば、移行回数)、イベントIDを、それぞれ対応付けて記憶部140(例えば、プレイデータ記憶部147)に記憶する処理を行う。
【0211】
そして、サーバ装置10は、第1の端末装置20A毎に、第1の端末装置20Aの第1の端末装置識別情報に対応付けられた記憶部147に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行ってもよい。
【0212】
また、サーバ装置10は、プレーヤID毎に、プレーヤIDに対応付けられた記憶部147に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行ってもよい。
【0213】
また、サーバ装置10は、第2の端末装置20B毎に、第2の端末装置20Bの第1の端末装置識別情報に対応付けられた記憶部147に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行ってもよい。
【0214】
また、サーバ装置10は、イベントID毎に、イベントIDに対応付けられた記憶部147に記憶された情報に基づいて、プレイデータの移行に関する分析を行ってもよい。
【0215】
このようにすれば、どの第1の端末装置20Aからの移行が多いのか、どのプレーヤが移行を行っているのか、どの第2の端末装置20Bに移行されているのか、どのイベントの会場での移行が多いのか、等を分析することができる。
【0216】
具体的に、サーバ装置10の分析処理について説明する。例えば、サーバ装置10は、第1の端末装置20A毎、第2の端末装置20B毎、プレーヤ毎、或いは、イベント毎に、所定期間(例えば、1週間)あたりの移行回数、移行したプレーヤ数の割合を示す移行率を算出する。例えば、どの第1の端末装置20Aの移行率が高いのか、どの第2の端末装置20Bへの移行率が高いのか、どのプレーヤの移行率が高いのか、或いは、どのイベントの移行率が高いのか等、分析することができる。
【0217】
また、サーバ装置10は、識別コードに対応付けて、移行された際の移行日時を登録し、第1の端末装置20A毎、第2の端末装置20B毎、プレーヤ毎、或いは、イベント毎に移行頻度(所定期間あたりの移行回数)を算出してもよい。
【0218】
なお、サーバ装置10は、所定周期(1日周期、1カ月周期等)で分析処理を行い、定
期的にゲームサービスの見直しを図れるようにしてもよい。このようにすれば、1月は好調だが、3月は低調である、など分析できる。
【0219】
また、サーバ装置10は、分析結果に基づいて、第2の端末装置20Bに対して広告情報を提供してもよい。
【0220】
例えば、第1の端末装置20A毎の分析により、移行割合の高い第1の端末装置20A(移行割合の高いイベント)について、次回のイベント情報を告知する情報を、各プレーヤの第2の端末装置20Bに対して提供する。
【0221】
例えば、サーバ装置10は、移行率が所定値以上(例えば、50%以上)のプレーヤについて、プレーヤが参加したことのある地域における次回のイベント情報を告知する情報を、当該プレーヤの第2の端末装置20Bに対して提供するようにしてもよい。
【0222】
[11]フローチャート
[11.1]第1の端末装置の処理の流れ
図7は、本実施形態の第1の端末装置20Aの処理の流れの一例を示す。まず、
図7に示すように、第1の端末装置20Aは、ゲーム開始入力を受け付けると(ステップS1)、ゲーム開始要求をサーバ装置10に送信する(ステップS2)。そして、ゲームの実行指示をサーバ装置10から受信すると(ステップS3)、ゲームを実行する(ステップS4)。例えば、一のミッションを実行する。なお、第1の端末装置20Aは、ゲーム処理で必要なゲーム情報をサーバ装置10から受信するようにしてもよい。
【0223】
そして、ゲームを終了すると(ステップS5)、プレイデータをサーバ装置10に送信する(ステップS6)。
【0224】
そして、サーバ装置10から、当該プレイデータに対応する識別コードを受信し(ステップS7)、識別コードを表示部に表示する(ステップS8)。以上で処理を終了する。
【0225】
[11.2]第2の端末装置の処理の流れ
図8は、本実施形態の第2の端末装置20Bのゲーム開始に関する処理の流れの一例を示す。なお、プレイデータを第2の端末装置20Bに移行することを希望するプレーヤP1は、イベント会場にて、第1の端末装置20Aにおいて表示された識別コードをメモする、スマートフォンで撮影する、或いは、識別コードを読み取る等の準備を必要とする。
【0226】
まず、
図8に示すように、ゲーム(第1の端末装置20Aでゲームプレイしたゲーム)をインストールする(ステップS11)。
【0227】
そして、ゲームを起動し(ステップS12)、ゲーム開始時に、識別コードを受け付けたか否かを判定する(ステップS13)。
【0228】
識別コードを受け付けた場合(ステップS13のY)、サーバ装置10に、識別コードを送信する(ステップS14)。そして、サーバ装置10からプレイデータを受信したか否かを判定する(ステップS15)。
【0229】
サーバ装置10からプレイデータを受信した場合(ステップS15のY)、プレイデータを端末装置20Bの記憶部270に記憶する(ステップS16)。プレイデータに基づいて、ゲームを開始する(ステップS17)。
【0230】
一方、識別コードを受け付けない場合(ステップS13のN)、又は、サーバ装置10
からプレイデータを受信しなかった場合、例えば、所定の条件を満たさない旨の情報を受信した場合(ステップS15のN)、初期状態でゲームを開始する(ステップS18)。以上で処理を終了する。
【0231】
[11.3]サーバ装置の処理の流れ
図9は、本実施形態のサーバ装置10の処理の流れを示す。まず、サーバ装置10は、第1の端末装置20Aからゲーム開始要求を受信する(ステップS21)。次に、サーバ装置10は、第1の端末装置20Aからプレイデータを受信すると(ステップS22)、当該プレイデータに対応する識別コードを生成し(ステップS23)、第1の端末装置20Aに識別コードを送信し(ステップS24)、プレイデータと識別コードとを対応付けてプレイデータ記憶部147に記憶する(ステップS25)。
【0232】
そして、サーバ装置10は、第2の端末装置20Bから識別コードを受信すると(ステップS26)、所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS27)。そして、所定の条件を満たす場合(ステップS27のY)、プレイデータを第2の端末装置20Bに送信する(ステップS28)。所定の条件を満たさない場合(ステップS27のN)、所定の条件を満たさない旨の情報を第2の端末装置20Bに送信する(ステップS29)。以上で処理を終了する。
【0233】
[12]特典付与の説明
図10は、特典付与の概念図を示す。例えば、
図10に示すように、第1の端末装置20Aにおいて、プレーヤの操作入力に基づいてゲームが実行された場合、サーバ装置10は、第1の端末装置20Aから、プレイデータを受信し、当該プレイデータをプレイデータ記憶部147に記憶する。そして、サーバ装置10は、所定の条件を満たす場合に、ゲームに関する特典を決定し、第2の端末装置20Bにおいて当該特典をプレーヤに付与可能にする処理を行う。
【0234】
なお、「付与可能」とは、プレーヤに、特典を実際に獲得するか否かの意思判断を委ねる意味を含む。つまり、サーバ装置10は、プレーヤの操作指示に基づいて、当該プレーヤに付与可能となった特典を付与する処理又は付与しない処理を行ってもよいし、プレーヤの操作指示によらず、一律にプレーヤに特典を付与してもよい。
【0235】
[12.1]特典の説明
ここで、「特典」とは、以下のように種々考えられる。
【0236】
(1)ゲームソフトの購入価格を割引
サーバ装置10は、第2の端末装置20Bにおいてゲームの取得要求時(ゲームの購入時)に、ゲームの取得価値(つまり、当該ゲームのゲームソフトの購入価格)を割引する処理を、特典として決定してもよい。
【0237】
(2)ゲームの特殊オプションを有効にする
サーバ装置10は、第2の端末装置20Bにおいてゲームの特殊オプションを有効にする処理を、特典として決定してもよい。例えば、特殊オプションを有効にするとは、特定なキャラクタを使用可能な状態に設定すること、課金(有料)で入手可能なアイテムを無課金(無料)で予め使用可能な状態に設定すること、である。なお、例えば、特殊オプションを所定期間に限って有効にしてもよいし、永続的に有効にしてもよい。
【0238】
(3)ゲーム媒体
サーバ装置10は、ゲームで使用可能なゲーム媒体を、特典としてもよい。
【0239】
ここで、「ゲーム媒体」とは、ゲームで利用する仮想的なアイテムやキャラクタである。例えば、「ゲーム媒体」とは、プレーヤキャラクタなどのキャラクタ、アイテム、ゲームカード、ゲームオブジェクト、キャラクタが所有する武器、道具、等である。
【0240】
(4)パラメータの変動
サーバ装置10は、キャラクタやアイテムに対応付けられたレベルなどのパラメータを、プレーヤに有利になるように変動(上昇)させることを、特典としてもよい。
【0241】
(5)プレイデータの移行
サーバ装置10は、識別コードに対応するプレイデータを、第2の端末装置20Bに送信することを、特典としてもよい。移行の説明については上述した通りであるので説明を省略する。
【0242】
(6)その他
以上のように特典は種々考えられるが、本実施形態では、プレーヤにとって得になることであれば特典は何でもよい。
【0243】
[12.2]特典の決定手法の説明
サーバ装置10は、種々の情報に基づき特典を決定する。
【0244】
(1)ゲーム結果情報
サーバ装置10は、プレーヤが試遊した第1の端末装置20Aのゲームの結果情報に基づいて、特典を決定してもよい。
【0245】
(2)イベント情報
また、サーバ装置10は、プレーヤが参加したイベント情報(例えば、イベントが開催された場所や地域)に基づき、特典を決定してもよい。例えば、プレーヤが参加したイベントが、東京で開催されたイベントの場合、東京限定のアイテムを特典として決定してもよい。
【0246】
(3)第1の端末装置20Aの情報
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置20Aの情報に基づき、特典を決定してもよい。例えば、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の数に基づいて特典を決定してもよい。なお、「プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の数」の場合は、イベントの会場や開催時期が異なる複数のイベントが開催される場合に、イベント単位での「プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の総数」でもよいし、プレーヤが参加した全てのイベントにおける「プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の数」の総数としてもよい。
【0247】
(4)第1の端末装置20Aの位置情報
サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の各位置情報に基づいて、特典を決定してもよい。なお、位置情報は、例えば、GPS(全地球測位システム)で取得される位置情報である。なお、位置情報は、携帯電話システムの基地局から取得される位置情報でもよい。
【0248】
例えば、第1の端末装置20Aは、プレイデータの登録時に現在位置の座標値(例えば、緯度及び経度)を算出(すなわち、検出)し、当該座標値を現在の位置情報とする。
【0249】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤP1がゲームプレイした第1の端末装置20Aの位置情報が、東京で開催されたイベントE1のエリア内であることを検出した場合、東京
限定のアイテムを特典として決定する。また、サーバ装置10は、プレーヤP1がゲームプレイした第1の端末装置20Aの位置情報が、大阪で開催されたイベントE2のエリア内であることを検出した場合、大阪限定のアイテムを特典として決定する。このようにすれば、プレーヤは第1の端末装置20Aの位置を考慮したゲームプレイを行うことになり、更に興趣性を高めることができる。
【0250】
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置の位置情報の組み合わせに基づいて、特典を決定してもよい。例えば、プレーヤP1がゲームプレイした第1の端末装置20Aが複数あり、例えば、東京で開催されたイベントE1のエリア内の第1の端末装置20Aと、大阪で開催されたイベントE2のエリア内の第1の端末装置20Aとを検出したとする。かかる場合、予め東京と大阪とに対応付けて決定されたアイテムA1を特典として決定する。つまり、サーバ装置10は、検出エリアの組み合わせに応じたアイテムを定め、当該組み合わせに応じて特典を決定する。例えば、東京と大阪の組み合わせはアイテムA1、東京と札幌の組み合わせはアイテムA2、東京と福岡の組み合わせはアイテムA3等、定め、組み合わせに応じて、特典を決定する。
【0251】
(5)複数の第1の端末装置20A間の距離情報
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置20A間の距離情報に基づいて、特典を決定してもよい。例えば、複数の第1の端末装置20A間の距離とは、時系列に応じた順番で第N番目の第1の端末装置20Aから第N+1番目の第1の端末装置20A間の移動距離を合計した総移動距離である。例えば、0~10キロメートル以内の距離はアイテムB1を特典として決定し、10キロメートル以上100キロメートル以内の距離はアイテムB2を特典として決定し、100キロメートル以上1000キロメートル以内の距離はアイテムB3を特典として決定し、1000キロメートル以上の距離は、アイテムB4を特典として決定する。このように、距離に応じて特典を予め定めてよい。
【0252】
(6)複数のイベント参加時期の時間差
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置20Aが設置された複数のイベント参加時期の時間差に基づいて、特典を決定してもよい。例えば、複数のイベント参加時期の時間差とは、時系列に応じた順番で第N番目のイベントの開始時点から第N+1番目のイベントの開始時点の差を合計した総時間差である。例えば、1日以内の時間差はアイテムC1を特典として決定し、1日以上1週間以内の時間差はアイテムC2を特典として決定し、1週間以上1ヵ月以内の時間差はアイテムC3を特典として決定し、1ヵ月以上の時間差はアイテムC4を特典として決定する。このように、時間差に応じて特典を予め定めてよい。
【0253】
(7)複数のプレーヤのイベントの参加状況
また、サーバ装置10は、複数のプレーヤのイベントの参加状況に基づいて、特典を決定してもよい。例えば、サーバ装置10は、プレーヤと、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤのイベントの参加状況に基づいて、特典を決定してもよい。
【0254】
所定関係を有するとは、登録されたフレンドやフォロワーなどの一定の関係性を有することである。例えば、プレーヤP1と所定関係を有する他プレーヤとが、同一のイベントに参加することが想定される。したがって、サーバ装置10(あるいは、ユーザ管理サーバ)は、事前に、複数のプレーヤで構成されるグループ参加予約を受け付けるようにしてもよい。そして、例えば、グループでお揃いとなるキャラクタの衣装を特典として決定し、当該グループを構成する各プレーヤの参加を受け付けた場合に、各プレーヤに当該特典を付与可能になるように制御する。
【0255】
なお、イベントの参加状況とは、イベントの参加有無、イベントの参加回数である。本実施形態では、イベントの参加有無を制御するためのイベント参加制御装置50をイベント会場に設置する。イベント参加制御装置50は、ユーザから参加コード(チケット情報)を取得する処理を行う。参加コードは、イベントIDやプレーヤIDを特定可能なコード(例えば、2次元バーコード)とすることができる。
【0256】
例えば、イベント参加制御装置50は、ユーザが所持する端末装置20C(スマートフォン等)に表示された参加コードを読取部によって読み取ることによって、参加コードを取得する。そして、参加コードが、正当な(正規の)参加情報であるか否かを判定し、正当性があると判定された場合に、イベントの参加を受け付ける処理を行い、正当性がない場合に、イベント参加を拒否する処理を行う。
【0257】
サーバ装置10は、イベント参加制御装置50とネットワークを介して接続される。そして、イベント参加制御装置50は、イベントの参加を受け付けた場合に、当該イベントID、プレーヤID及び参加を受け付けた旨の情報を、サーバ装置10に送信する。また、サーバ装置10は、イベント参加制御装置50から、イベントID、プレーヤID、参加を受け付けた旨の情報を受信し、記憶部140に記憶する。サーバ装置10は、プレーヤ毎に、プレーヤID及びイベントIDに対応付けて、イベントの参加回数を登録(更新)する。
【0258】
(7)複数のプレーヤのゲームの取得状況
また、サーバ装置10は、複数のプレーヤのゲームの取得状況に基づいて、特典を決定してもよい。なお、ゲームの取得は、ゲームを有料で取得(購入)する場合でもよいし、当該ゲームを無料で取得するようにしてもよい。例えば、サーバ装置10は、プレーヤと、当該プレーヤと所定関係を有する他のプレーヤのゲームの取得状況に基づいて、特典を決定してもよい。
【0259】
[12.3]特典の有利度合いについての説明
本実施形態のサーバ装置10は、特典を決定する際に、その特典の有利度合いも決定してもよい。有利度合いとは、数値が高いほど特典が有利であることを示す数値である。具体的に説明すると、サーバ装置10は、有利度合いが高い程、ゲームソフトの購入の割引率を高くする。また、サーバ装置10は、有利度合いが高い程、ゲームソフトの購入の割引率を高くする。また、サーバ装置10は、有利度合いが高い程、プレーヤに特典として付与するアイテムの個数が増えるように制御する。また、サーバ装置10は、有利度合いが高い程、プレーヤに特典として付与するパラメータ(攻撃力、防御力、等)が上昇するように制御する。また、サーバ装置10は、有利度合いが高い程、レア度の高いゲーム媒体を特典とする。
【0260】
また、サーバ装置10は、特典の有利度合いを種々の情報に基づき決定してもよい。
【0261】
(1)ゲーム結果情報
サーバ装置10は、プレーヤが試遊した第1の端末装置20Aのゲームの結果情報に基づいて、有利度合いを決めてもよい。
【0262】
例えば、サーバ装置10は、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたゲームのミッション番号「1」のゲーム結果が勝利(或いはゲームクリア)の場合、有利度合いが所定値以上の高いアイテム(例えば、レア度が3以上のアイテム)を特典に決定する。一方、サーバ装置10は、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたゲームのミッション番号「1」のゲーム結果が負け(或いはゲームオーバー)の場合、有利度合いが所定値未満のアイテム(例えば、レア度が3未満のアイテム)を特典に決定
する。なお、レア度とは、アイテムの希少度を示し、数値が高い程希少度が高いことを示す。
【0263】
つまり、サーバ装置10は、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたミッション番号「1」のゲーム結果について、負け(或いはゲームオーバー)よりも勝利(或いはゲームクリア)の方が、パラメータ(アイテムのレア度)が高くなる。
【0264】
また、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたゲームが、音楽ゲームのように得点(スコア)が算出されるゲームの場合、得点が高い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0265】
また、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたゲームのプレイ時間が長い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0266】
また、プレーヤP1が第1の端末装置20Aにおいてプレイしたゲームのプレイ回数が多い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0267】
(2)第1の端末装置の数
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置の数が多い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定してもよい。
【0268】
本実施形態で開催するイベントの会場には、複数の第1の端末装置20A(試遊機)が設置される。したがって、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした第1の端末装置20Aの数が多い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する(例えば、特典として付与するキャラクタ或いはアイテムのパラメータ(レベル等)を高い値に設定する)。このようにすれば、プレーヤは、1つの試遊機を楽しむだけでなく、多くの試遊機を試そうとする動機を与えることができ、イベントの興趣性を高め、また、第2の端末装置20Bにおいても継続してゲームをプレイする動機を高めることができる。
【0269】
(3)複数の第1の端末装置20A間の距離、時間差
また、サーバ装置10は、プレーヤがゲームプレイした複数の第1の端末装置20A間の距離が長い程、プレーヤにとって有利な特典になるように特典を決定する。
【0270】
例えば、プレーヤP1が東京で開催されたイベントE1のエリア内の第1の端末装置20Aでゲームプレイし、その後、プレーヤP1が大阪で開催されたイベントE2のエリア内の第1の端末装置20Aでゲームプレイしたとする。かかる場合、プレーヤP1のイベントの参加日時(プレイデータの登録時)から次にイベントの参加日時(プレイデータの登録時)の時間差が短い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0271】
(4)複数のプレーヤのイベントの参加状況
例えば、プレーヤP1が当該プレーヤP1と所定関係(例えば、フレンド関係)を有する他のプレーヤP2、P3、P4、P5とが存在する場合について説明する。まず、サーバ装置10は、同一のイベントE1について、プレーヤP1と、プレーヤP1と所定関係を有する他のプレーヤの参加人数が多い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0272】
また、サーバ装置10は、プレーヤP1と、プレーヤP1と所定関係を有する他のプレーヤのイベントの参加回数が多い程、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。例えば、東京のイベントE1だけでなく大阪のイベントE2にプレーヤP1~P5全員が参加した場合には、東京のイベントE1のみにプレーヤP1~P5全員が参加したときより
も、有利度合いが高くなるように、特典を決定する。
【0273】
(5)複数のプレーヤのゲームの取得状況
例えば、プレーヤP1が当該プレーヤP1と所定関係(例えば、フレンド関係)を有する他のプレーヤP2、P3、P4、P5とが存在する場合について説明する。サーバ装置10は、プレーヤP1だけでなく、プレーヤP2~P4のうちゲームを取得人数が多い程、プレーヤP1にとって有利な特典になるように、特典を決定する。
【0274】
[12.4]特典付与の判定処理
サーバ装置10は、所定の条件を満たす場合であって、かつ、プレーヤから所定のアンケート情報の入力を受け付けた場合に、特典を付与すると判定してもよい。このようにすれば、プレーヤにアンケートの入力を促進させることができる。
【0275】
[12.5]特典付与のタイミング
サーバ装置10は、所定の条件を満たした場合に特典を付与してもよい。また、サーバ装置10は、所定の条件を満たした場合であって、プレーヤの第2の端末装置20Bから特典を獲得する指示を受け付けた場合に、直ぐに当該特典を付与してもよいし、ゲーム中の所与のタイミングで特典を付与してもよい。
【0276】
[13]応用例
[13.1]クラウド型のゲームシステム
また、本実施形態のゲームシステムはクラウド型のゲームシステムでもよい。例えば、クラウド型のゲームシステムでは、サーバ装置10側だけで基本的なゲーム処理(描画処理などを含む)を行い、端末装置20側ではサーバ装置10の処理結果の表示制御、及び、サーバ装置10に対してコントローラの入力情報などの情報を送信する。すなわち、クラウド型のゲームシステムの場合は、サーバ装置10内で、第1の端末装置の識別情報に対応するプレイデータについて、対応付けを、第2の端末装置の識別情報に変更するなどして、プレイデータの移行が行われることになる。
【0277】
サーバ装置10は、所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置20Bにプレイデータを移行する処理を行う。なお、「移行」とは、クラウド型のゲームシステムの場合は、サーバ装置10が、プレイデータをプレイデータ記憶部147に維持したまま、第2の端末20Bにおいてゲームプレイ可能に制御することである。
【0278】
また、クラウド型のゲームシステムにおいて、第1の端末装置20Aと第2の端末装置20Bとが、同じプラットフォームの端末装置であり、移行に問題がない場合、プレイデータと第2の端末装置20Bの識別情報との対応付けを行う。
【0279】
また、クラウド型のゲームシステムにおいて、第1の端末装置20Aと第2の端末装置20Bとが、異なるプラットフォームの端末装置であり、移行に問題がある場合、サーバ装置10は、プレイデータを移行先の第2の端末装置20Bで使用できるように、プレイデータを第2の端末装置20Bのプラットフォームに応じた変換処理を行い、変換処理後のプレイデータと第2の端末装置20Bの識別情報との対応付けを行う。
【0280】
[13.2]情報記憶媒体からの移行
本実施形態では、イベント会場において、第1の端末装置20Aからプレイデータを、プレーヤが所持する情報記憶媒体に記憶させるようにしてもよい。そして、所定の条件を満たす場合に、情報記憶媒体のプレイデータを第2の端末装置20Bに移行(記憶)させるようにしてもよい。例えば、第2の端末装置20Bは、プレイデータを記憶する前に、サーバ装置10に対して識別コードを送信する。そして、サーバ装置10から、所定の条
件を満たす旨の情報を受信した場合に、情報記憶媒体のプレイデータを第2の端末装置20Bに移行(記憶)するように制御する。
【0281】
[13.3]第1の端末装置20Aの例
本実施形態では、第1の端末装置20Aについてイベント会場の試遊機を例にあげて説明したが、第1の端末装置20Aは、他のプレーヤが所有する端末装置20であってもよい。例えば、プレーヤP1が、友人宅で、ゲームプレイすることがある。かかる場合、友人(プレーヤP2)が所有する端末装置20を第1の端末装置20Aとしてもよい。つまり、サーバ装置10は、友人が所有する第1の端末装置20Aでプレイした当該プレイデータの識別コードを生成する。そして、サーバ装置10は、プレーヤP1が所有する第2の端末装置20Bから識別コードを受信した場合に、所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たす場合に、第2の端末装置20Bにプレイデータを移行する処理を行うようにしてもよい。
【0282】
[14]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0283】
本実施形態は、1のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバ装置システムを構築し、各ゲームをプレーヤ端末装置に提供してもよい。
【0284】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって提供されたゲームを端末装置20によって実行されているが、操作入力を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0285】
また、本実施形態においては、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよく、この場合には、複数の入力プレーヤ端末装置があればよい。
【0286】
そして、このようなゲームプレーヤ端末装置を有線又は無線によって複数連結させ、1のゲーム装置がサーバ装置10として機能して、複数のゲーム装置によって実現することも可能である。
【0287】
また、本実施形態においては、ネットワークを通じて端末装置20と連動して実行するサーバ装置10に本発明のゲームシステムを適用しているが、タブレット型情報プレーヤ端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置としても適用することができる。
【0288】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0289】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効
果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0290】
10 … サーバ装置
20A … 第1の端末装置
20B … 第2の端末装置
20C … 第3の端末装置
50 … イベント参加制御装置
100 … 処理部
101 … 通信制御部
1011 … 受け付け部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … プレーヤ管理部
105 … オプション管理部
106 … 状況検出部
107 … ミッション処理部
108 … タイマ管理部
109 … 情報提供部
112 … 識別コード生成部
113 … 記憶処理部
114 … 判定部
115 … 移行処理部
116 … 特典処理部
117 … 改変部
118 … 分析部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲームデータ記憶部
146 … プレーヤ情報記憶部
147 … プレイデータ記憶部
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
120 … 入力部
130 … 表示部
200 … 処理部
210 … 通信制御部
211 … Webブラウザ
212 … ゲーム処理部
213 … 表示制御部
220 … 描画部
230 … 音処理部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
260 … 入力部
262 … 検出部
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
292 … 音出力部
296 … 通信部