(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-06
(45)【発行日】2024-03-14
(54)【発明の名称】プログラム及びコンピュータシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/42 20140101AFI20240307BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/847 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/428 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20240307BHJP
A63F 13/211 20140101ALI20240307BHJP
【FI】
A63F13/42
A63F13/58
A63F13/53
A63F13/847
A63F13/428
A63F13/426
A63F13/211
(21)【出願番号】P 2021039466
(22)【出願日】2021-03-11
【審査請求日】2022-03-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】大西 清太郎
(72)【発明者】
【氏名】太田 昌希
(72)【発明者】
【氏名】高橋 亮二
(72)【発明者】
【氏名】井手 輝
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-183360(JP,A)
【文献】レッドデッド・リデンプション2攻略 動物狩り 最良の見つけ方や探し方,ゲーマーズZ [online],2020年01月28日,URL: <https://www.gamers1.jp/ps4/reddeadredemption2/1/>,[令和5年4月20日検索日]
【文献】テイム効果の意味を解説!昏睡中に攻撃するとどうなるの?,面白いPCゲームをやってくアーサーのブログ [online],2020年09月11日,URL: <https://okanezakuzaku.net/post-1604/>,[令和5年4月20日検索日]
【文献】[ポケモンGO]エクセレントスローを狙え!投げ方とコツを解説,GameWith [online],2020年12月28日,URL: <https://pokemongo.gamewith.jp/article/show/59825>,[令和5年4月20日検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムにゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御させるためのプログラムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの設定を変更することをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記成果内容変更手段は、前記ターゲットキャラクタに設定された属性と、前記操作キャラクタに設定された属性との属性関係に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラム。
【請求項2】
前記成果内容変更手段は、前記キャプチャプレイにおいて前記ターゲットキャラクタに与えたダメージ量に基づいて前記評価を行う、
請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記成果内容変更手段は、前記キャプチャプレイにおいて前記操作キャラクタが負ったダメージ量に基づいて前記評価を行う、
請求項
1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記成果内容変更手段は、前記ターゲットキャラクタと前記操作キャラクタとの体力差に基づいて前記評価を行う、
請求項1~
3の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
コンピュータシステムにゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御させるためのプログラムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、複数のターゲット候補キャラクタの中から、前記プレーヤの選択操作に基づいて1以上の前記ターゲットキャラクタを選択し、
前記成果内容変更手段は、複数の前記ターゲットキャラクタのキャプチャに成功した場合に、当該複数の前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラム。
【請求項6】
コンピュータシステムにゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御させるためのプログラムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記ゲームは、複数のプレーヤが参加可能であり、
前記成果内容変更手段は、複数の参加プレーヤが前記キャプチャに成功した場合に、前記キャプチャの対象となった前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラム。
【請求項7】
ゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの設定を変更することをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段と、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段と、
を備え、
前記成果内容変更手段は、前記ターゲットキャラクタに設定された属性と、前記操作キャラクタに設定された属性との属性関係に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
コンピュータシステム。
【請求項8】
ゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段と、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段と、
を備え、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、複数のターゲット候補キャラクタの中から、前記プレーヤの選択操作に基づいて1以上の前記ターゲットキャラクタを選択し、
前記成果内容変更手段は、複数の前記ターゲットキャラクタのキャプチャに成功した場合に、当該複数の前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
コンピュータシステム。
【請求項9】
ゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段と、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段と、
を備え、
前記ゲームは、複数のプレーヤが参加可能であり、
前記成果内容変更手段は、複数の参加プレーヤが前記キャプチャに成功した場合に、前記キャプチャの対象となった前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
コンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御するコンピュータシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
敵キャラクタが登場するゲームには、プレーヤが、遭遇した敵キャラクタの捕獲を試みることができるものがある。通常、捕獲の成否は所与の成功確率に従って決定され、捕獲に成功すると、その敵キャラクタをプレーヤ所有の味方のキャラクタとすることができる。この敵キャラクタの捕獲の成功確率を、敵キャラクタに与えたダメージ量やプレーヤの操作キャラクタが受けたダメージ量に応じて増減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来の技術においては、敵キャラクタの捕獲の成功確率を変更することができるが、捕獲に成功した場合に得られる成果としては、その敵キャラクタをプレーヤの所有キャラクタとして味方にできることであることには変わりはなかった。敵キャラクタの捕獲に関する背景技術を説明したが、敵キャラクタの捕獲はターゲットキャラクタのキャプチャの一例である。ターゲットキャラクタは、敵キャラクタではなく、例えば、中立的なコンピュータ制御キャラクタでもよい。また、キャプチャは、捕獲ではなく、例えば、手なずけることでもよいし、プレーヤの操作キャラクタの中にそっくり取り込むこと、であってもよい。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ターゲットキャラクタをキャプチャすることができるゲームにおいて、キャプチャに関する戦略性・興趣性の向上を図ることができる技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータシステムにゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御させるためのプログラムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段(例えば、
図9のキャプチャプレイ進行制御部212)、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段(例えば、
図9の成果内容変更部216)、
として前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラムである。
【0007】
他の発明として、
ゲームの進行をプレーヤのプレイ操作に基づいて制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記キャプチャの発動を含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段と、
前記キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段と、
を備えるコンピュータシステムを構成してもよい。
【0008】
第1の発明等によれば、ターゲットキャラクタのキャプチャが可能なゲームにおいて、キャプチャに関する戦略性・興趣性の向上を図ることができる。つまり、キャプチャの発動を含むキャプチャプレイの進行過程に基づいて、キャプチャにより得られるキャプチャ成果の内容が変更される。このため、プレーヤは、自身にとってより良いキャプチャ成果を得るために、どのようにキャプチャプレイを進めるのがよいか、どのタイミングでキャプチャするのがよいかといった検討や工夫を凝らすこととなり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、
前記キャプチャ成果は、前記ターゲットキャラクタを味方にすることであり、
前記成果内容変更手段は、味方にする前記ターゲットキャラクタのパラメータ値を前記評価結果に基づいて変更することで、前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラムである。
【0010】
第2の発明によれば、キャプチャ成果としてターゲットキャラクタが味方となる。但し、味方となるターゲットキャラクタのパラメータ値が、キャプチャプレイの進行過程の評価値に基づいて変更される。これにより、プレーヤは、キャプチャ成果としてターゲットキャラクタを味方にできるが、味方となるターゲットキャラクタのパラメータ値が所望となるよう、キャプチャプレイの進め方について検討・工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記キャプチャ成果は、前記操作キャラクタのパラメータ値を変更することで、前記操作キャラクタの設定を変更することであり、
前記成果内容変更手段は、前記操作キャラクタのパラメータ値を前記評価結果に基づいて変更することで、前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラムである。
【0012】
第3の発明によれば、キャプチャ成果として変更される操作キャラクタのパラメータ値が、キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて変更される。これにより、プレーヤは、キャプチャ成果として変更される操作キャラクタのパラメータ値が所望となるよう、キャプチャプレイの進め方について検討・工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0013】
第4の発明は、第1~第3の何れかの発明において、
前記キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値を、前記キャプチャプレイの進行過程に基づいて変更する第1の成否判定用パラメータ値変更手段(例えば、
図9の成否確率変更部218)、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、前記成否判定用パラメータ値を用いて前記キャプチャの成否を決定する、
プログラムである。
【0014】
第4の発明によれば、キャプチャの成否を決定するための成否判定用パラメータ値が、キャプチャプレイの進行過程に基づいて変更される。このため、プレーヤは、ターゲットキャラクタのキャプチャが成功するように、どのようにキャプチャプレイを進めるのがよいか、どのタイミングでキャプチャするのがよいかといった検討や工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を更に向上させることができる。
【0015】
第5の発明は、第1~3の何れかの発明において、
前記キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値を、前記プレーヤによる所与の連続的操作入力の連続状況に基づいて変更する第2の成否判定用パラメータ値変更手段(例えば、
図9の成否確率変更部218)、
として前記コンピュータシステムを機能させ、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、前記成否判定用パラメータ値を用いて前記キャプチャの成否を決定する、
プログラムである。
【0016】
第5の発明によれば、プレーヤによる所与の連続的操作入力の連続状況に基づいて、成否判定用パラメータ値が変更される。これにより、プレーヤが成否判定用パラメータ値を変更させることを目的として連続的操作入力を行うといった新たな興趣性をゲームに付加することができる。
【0017】
第6の発明は、第5の発明において、
前記第2の成否判定用パラメータ値変更手段は、前記連続的操作入力の種類、連続時間、及び連続回数のうちの少なくとも1つに基づいて前記成否判定用パラメータ値を変更する、
プログラムである。
【0018】
第6の発明によれば、連続的操作入力の種類、連続時間及び連続回数のうちの少なくとも1つに基づいて成否判定用パラメータ値が変更される。連続的操作入力の種類や連続時間、連続回数は、プレーヤにとって把握し易い要素であり、成否判定用パラメータ値との関係を意識しながら連続的操作入力を行うといった、戦略性・興趣性に富んだゲームプレイが可能となる。
【0019】
第7の発明は、第4~第6の何れかの発明において、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、前記成否判定用パラメータ値を示す提示、又は、仮に前記キャプチャが成功した場合に前記成果内容変更手段により変更される前記キャプチャ成果の内容を示す提示、を前記プレーヤに向けて行う提示手段(例えば、
図9の提示部214)を有する、
プログラムである。
【0020】
第7の発明によれば、成否判定用パラメータ値を示す提示、又は、キャプチャが変更された場合に変更されるキャプチャ成果の内容を示す提示、がプレーヤに向けて行われる。これにより、キャプチャプレイの進め方やキャプチャのタイミングを検討・工夫するための判断材料を、プレーヤに対して提供することができる。
【0021】
第8の発明は、第1~第7の何れかの発明において、
前記キャプチャ成果は、前記ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて前記操作キャラクタの設定を変更することであり、
前記成果内容変更手段は、前記ターゲットキャラクタに設定された属性と、前記操作キャラクタに設定された属性との属性関係に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラムである。
【0022】
第8の発明によれば、キャプチャ成果として変更される操作キャラクタの設定が、ターゲットキャラクタの属性と操作キャラクタの属性との属性関係に基づいて変更される。このため、プレーヤは、属性関係を判断材料として、どのターゲットキャラクタをキャプチャするかを判断するといったことができる。
【0023】
第9の発明は、第1~第8の何れかの発明において、
前記成果内容変更手段は、前記キャプチャプレイにおいて前記ターゲットキャラクタに与えたダメージ量に基づいて前記評価を行う、
プログラムである。
【0024】
第9の発明によれば、キャプチャプレイにおいてターゲットキャラクタに与えたダメージ量に基づいて、キャプチャプレイの進行過程の評価が行われる。これにより、プレーヤは、所望のキャプチャ成果が得られるよう、ターゲットキャラクタに与えるダメージ量の検討や工夫をするようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0025】
第10の発明は、第1~第9の何れかの発明において、
前記成果内容変更手段は、前記キャプチャプレイにおいて前記操作キャラクタが負ったダメージ量に基づいて前記評価を行う、
プログラムである。
【0026】
第10の発明によれば、キャプチャプレイにおいて操作キャラクタが負ったダメージ量に基づいて、キャプチャプレイの進行過程の評価が行われる。このため、プレーヤは、操作キャラクタが負うダメージ量を気にしつつキャプチャプレイを行うこととなり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0027】
第11の発明は、第1~第10の何れかの発明において、
前記成果内容変更手段は、前記ターゲットキャラクタと前記操作キャラクタとの体力差に基づいて前記評価を行う、
プログラムである。
【0028】
第11の発明によれば、ターゲットキャラクタと操作キャラクタとの体力差に基づいて、キャプチャプレイの進行過程の評価が行われる。このため、プレーヤは、ターゲットキャラクタと操作キャラクタとの体力差を気にしつつキャプチャプレイを行うこととなり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0029】
第12の発明は、第1~第11の何れかの発明において、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、複数のターゲット候補キャラクタの中から、前記プレーヤの選択操作に基づいて1以上の前記ターゲットキャラクタを選択し、
前記成果内容変更手段は、複数の前記ターゲットキャラクタのキャプチャに成功した場合に、当該複数の前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラムである。
【0030】
第12の発明によれば、複数のターゲットキャラクタのキャプチャに成功した場合に、当該複数のターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて、キャプチャ成果の内容が変更される。このため、プレーヤは、所望のキャプチャ成果が得られるよう、キャプチャするターゲットキャラクタの組み合わせを検討・工夫するようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0031】
第13の発明は、第1~第12の何れかの発明において、
前記ゲームは、複数のプレーヤが参加可能であり、
前記成果内容変更手段は、複数の参加プレーヤが前記キャプチャに成功した場合に、前記キャプチャの対象となった前記ターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する、
プログラムである。
【0032】
第13の発明によれば、複数の参加プレーヤがキャプチャに成功したターゲットキャラクタの組み合わせに基づいて、キャプチャ成果の内容が変更される。これにより、例えば、チームを組んだ各参加プレーヤが所望のキャプチャ成果が得られるよう、プレーヤ同士で相談しながらキャプチャするターゲットキャラクタを決定するといったように、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0033】
第14の発明は、
コンピュータシステムに、ユーザインターフェースを用いて操作入力されたプレーヤのプレイ操作に基づいてゲームの進行を制御させるためのプログラムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記ユーザインターフェースは、アクション操作を検出するためのタッチパネル及び/又は加速度センサを備えており、
前記ターゲットキャラクタの前記キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値を、前記アクション操作の連続状況に基づいて変更する成否判定用パラメータ値変更手段(例えば、
図9の成否確率変更部218)、
前記成否判定用パラメータ値を用いて前記ターゲットキャラクタのキャプチャの成否を判定することを含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段(例えば、
図9のキャプチャプレイ進行制御部212)、
として前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラムである。
【0034】
他の発明として、
ユーザインターフェースを用いて操作入力されたプレーヤのプレイ操作に基づいてゲームの進行を制御するコンピュータシステムであって、
前記ゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、1)当該ターゲットキャラクタを味方にすること、及び、2)当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、の何れかをキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能であり、
前記ユーザインターフェースは、アクション操作を検出するためのタッチパネル及び/又は加速度センサを備えており、
前記ターゲットキャラクタの前記キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値を、前記アクション操作の連続状況に基づいて変更する成否判定用パラメータ値変更手段と、
前記成否判定用パラメータ値を用いて前記ターゲットキャラクタのキャプチャの成否を判定することを含む前記キャプチャプレイの進行を制御するキャプチャプレイ進行制御手段と、
を備えるコンピュータシステムを構成してもよい。
【0035】
第14の発明等によれば、ターゲットキャラクタのキャプチャが可能なゲームにおいて、キャプチャに関する戦略性・興趣性の更なる向上を図ることができる。つまり、プレーヤによるアクション操作の連続状況に基づいて、成否判定用パラメータ値が変更される。このため、プレーヤは、キャプチャを成功させるためにアクション操作をどの程度連続して行ったらよいかといった検討や工夫を凝らすこととなり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0036】
第15の発明は、第14の発明において、
前記キャプチャプレイ進行制御手段は、前記連続状況に基づいて、複数のターゲット候補キャラクタの中から前記ターゲットキャラクタを選択する、
プログラムである。
【0037】
第15の発明によれば、アクション操作の連続状況に基づいて、複数のターゲット候補キャラクタの中から、キャプチャするターゲットキャラクタが選択される。これにより、プレーヤは、所望のターゲットキャラクタをキャプチャするめにアクション操作をどの程度連続して行ったらよいかといった検討や工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を更に向上させることができる。
【0038】
第16の発明は、第14又は第15の発明において、
前記キャプチャプレイの進行過程を前記連続状況に基づいて評価し、評価結果に基づいて前記キャプチャ成果の内容を変更する成果内容変更手段(例えば、
図9の成果内容変更部216)、
として前記コンピュータシステムを機能させるためのプログラムである。
【0039】
第16の発明によれば、アクション操作の連続状況に基づいて、ターゲットキャラクタのキャプチャにより得られるキャプチャ成果の内容が変更される。このため、プレーヤは、自身にとってより良いキャプチャ成果を得るために、アクション操作をどの程度連続して行えばよいかといった検討や工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図2】キャプチャプレイにおけるゲーム画面の一例。
【
図4】キャプチャの成功によるキャプチャ成果の一例。
【
図5】キャプチャプレイの進行過程の評価の説明図。
【
図11】キャプチャプレイに係る処理のフローチャート。
【
図13】第1変形例における追加キャプチャ成果設定テーブルの一例。
【
図15】第2変形例における得られるキャプチャ成果の説明図。
【
図16】第3変形例におけるゲームシステムの構成例。
【
図17】第3変形例におけるサーバシステムの機能構成図。
【
図18】第3変形例におけるプレーヤ端末の機能構成図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態の一例について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
【0042】
[ユーザ装置]
図1は、本実施形態におけるコンピュータシステムであるユーザ装置1500の構成例を示す正面図である。
図1に示すユーザ装置はいわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、コンピュータシステムであれば、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のゲームコントローラ、業務用ゲーム装置、タブレット型コンピュータ、パソコンのほか、スマートウォッチやスマートグラス等のウェアラブルコンピュータ等でもよい。
【0043】
図1に示すように、ユーザ装置1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1508と、スピーカ1510と、マイク1512と、カメラ1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して、非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置等を設けるとしてもよい。
【0044】
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、所与の通信ネットワークに接続する携帯電話基地局や無線LAN信基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553、3軸加速度センサや3軸ジャイロセンサ等の慣性センサ1554、インターフェース回路1555等が搭載されている。インターフェース回路1555には、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、カメラ1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、慣性センサ1554の検知信号を入力する回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路等が含まれる。制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。ICメモリ1552には、ユーザ装置1500としての機能を実現させるためのプログラムや各種データ等が格納される。なお、プログラム等を所与のサーバシステムからダウンロードする構成や、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。
【0045】
[ゲームの概要]
本実施形態においてユーザ装置1500でプレイされるゲームは、ターゲットキャラクタをキャプチャすることで、キャプチャ成果を得るキャプチャプレイが可能なゲームである。キャプチャ成果は、例えば、キャプチャしたターゲットキャラクタの一部又は全部をプレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、である。具体的には、本実施形態におけるゲームはRPG(Role Playing Game)であり、プレーヤの操作する操作キャラクタ10がNPC(Non Player Character)であるターゲットキャラクタ14とエンカウント(遭遇)すると、当該ターゲットキャラクタ14とのバトル(戦闘)を行うバトルモードに移行する。このバトルモードで行うプレイがキャプチャプレイである。本実施形態ではバトルモードに移行することとして説明するが、バトルを行う専用のモードに移行せずに、オープンフィールド上でキャプチャプレイを行うこととしてもよい。
【0046】
図2は、キャプチャプレイ中のゲーム画面の一例である。
図2に示すように、キャプチャプレイ中のゲーム画面では、操作キャラクタ10とターゲットキャラクタ14とが対峙している様子が表示される。操作キャラクタ10及びターゲットキャラクタ14には、その体力値を示す体力値ゲージ12,16が付随して表示される。
【0047】
また、ターゲットキャラクタ14をキャプチャすることで得られる可能性が有るキャプチャ成果を示す提示であるメッセージ18と、成否確率ゲージ20とが表示される。成否確率ゲージ20は、キャプチャの成否(成功・失敗)に係る成否判定用パラメータ値である成否確率を示すものである。後述のように、得られるキャプチャ成果はキャプチャプレイの進行過程に基づいて変更されるから、メッセージ18にて示されるキャプチャ成果は、キャプチャの実施後に得られるキャプチャ成果とは異なる可能性が有る。成否確率はターゲットキャラクタ14のキャプチャが成功する確率である。成否確率ゲージ20には、成否確率のパーセント数値が併せて表示されている。これらの提示により、プレーヤは、キャプチャを指示するタイミングを判断することができる。
【0048】
キャプチャプレイ中にプレーヤがキャプチャの指示操作を行うと、ターゲットキャラクタ14がキャプチャを試みるアクションが実施される。キャプチャを試みる行為を、以下適宜「キャプチャの実施」と称して説明する。
図3は、キャプチャを実施中のゲーム画面の一例である。
図3に示すように、キャプチャの実施中は、ターゲットキャラクタの一部又は全部を操作キャラクタに取り入れるような動作として、操作キャラクタ10がターゲットキャラクタ14を捕食しようとしている様子が表示される。キャプチャの実施中は、ターゲットキャラクタ14はキャプチャされることに逆らうように制御されて一種の近接戦闘が行われる状態であり、操作キャラクタ10及びターゲットキャラクタ14の体力値は変化し得る。
【0049】
また、キャプチャの実施中には、プレーヤは、キャプチャの成否確率を上昇させるための所定の連続的操作入力を行うことができる。連続的操作入力とは、プレーヤの連続的なアクション操作であり、ユーザ装置1500がユーザインターフェースとして備える慣性センサ1554やタッチパネル1506で検知可能なアクションに基づく。例えば、慣性センサ1554の検知を利用したユーザ装置1500を所定方向に揺さぶるような操作、タッチパネル1506の検知を利用した連続するフリック操作やタップ操作などがある。フリック操作やタップ操作の「連続」とは、当該操作を高速で繰り返す操作のことであり、操作の間隔が短い(例えば0.5秒以下の間隔)状態が継続している操作状態のことである。
【0050】
キャプチャを実施中のゲーム画面には、ターゲットキャラクタ14のキャプチャの成否確率を効率的に上昇させることができる連続的操作入力の内容を示すお題22が表示される。
図3の例では、慣性センサ1554の検知を利用した、ユーザ装置1500を上下方向に大きく連続して振るような連続的操作入力が、お題22として示されている。連続的操作入力は複数種類あり、キャプチャするターゲットキャラクタの種類に応じた連続的操作入力がお題22として示される。お題22に示された連続的操作入力の連続時間や連続回数といった連続状況に応じて、成否確率が効率的に上昇する。成否確率の上昇は、成否確率ゲージ20にて確認することができる。
【0051】
なお、連続的操作入力による成否確率の上昇分は、連続的操作入力を行わないことによって時間経過に応じて徐々に減少させるようにしてもよい。また、連続的操作入力を、キャプチャの実施前にも開始・受け付け可能にしてもよい。この場合、連続的操作入力が開始されたことをキャプチャの実施の指示操作とみなすことにしてもよい。
【0052】
キャプチャを試みる試行時間は、所定時間(例えば、10秒)とし、所定時間が経過すると終了する。そして、成否確率に従ってキャプチャの成否が決定され、キャプチャに成功すると、キャプチャ成果が得られる。具体的には、所定時間が経過した時点における成否確率に従って、キャプチャの成否を決定し、その後の一定時間(例えば、4秒)の間、決定したキャプチャの成否に応じた演出制御がなされる。
【0053】
図4は、キャプチャにより得られるキャプチャ成果を説明する図である。
図4に示すように、ターゲットキャラクタ14のキャプチャに成功した場合には、キャプチャ成果が得られる。また、キャプチャプレイ(バトルモード)は終了する。
図4の例では、キャプチャ成果として、操作キャラクタ10の設定の変更と、操作キャラクタ10の外観の変更とが得られる。操作キャラクタ10の設定の変更は、新たなスキル(“飛行”又は“浮上”)の取得であり、操作キャラクタ10の外観の変更は、新たな羽(装飾品)を取得である。得られるキャプチャ成果は、キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて変更される。一方、キャプチャに失敗した場合には、キャプチャプレイ(バトルモード)が続行される。
【0054】
キャプチャが成功した場合に得られるキャプチャ成果の内容は、キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて変更される。
図5は、キャプチャプレイの進行過程の評価を説明する図である。キャプチャプレイの進行過程の評価は、キャプチャプレイに関する複数の評価要素に基づいて行われる。本実施形態では、複数の評価要素それぞれについて個別の評価値を求め、これらの評価値を総合することで、最終的な評価結果を決定する。
【0055】
図5では、複数の評価要素それぞれと、当該評価要素から求められる評価値Vとの関係の概要の一例を示している。つまり、キャプチャプレイの開始からの経過時間を評価要素として評価値V1が求められ、キャプチャプレイ中にターゲットキャラクタ14に与えたダメージ量を評価要素として評価値V2が求められ、キャプチャプレイ中に操作キャラクタ10が負ったダメージ量を評価要素として評価値V3が求められ、キャプチャプレイ中の操作キャラクタ10の体力値とターゲットキャラクタ14の体力値との差分である体力差を評価要素として評価値V4が求められ、キャプチャプレイ中になされた連続的操作入力の連続状況を評価要素として評価値Vxが求められる。連続的操作入力の連続状況を評価要素とする評価値Vxについては、連続的操作入力の種類(“上下振動”や“上下フリック”、・・)別に評価値Vx(Vx1,Vx2,・・)が求められる。連続的操作入力の連続状況は、連続的操作入力の種類に応じて、連続時間や連続回数などとなる。そして、これらの評価要素毎に求められた評価値V(V1,V2,・・・)を変数とする所定の決定関数fvから、評価結果が決定される。決定関数fvは、平均値を求めたり、合計値を求めたり、最大値を選択することとしたり、中央値を選択することとしたりして、適宜の関数として設定できる。各評価要素の評価値Vが高いほど、決定関数fvで決定される評価結果も高くなるように設定すると好適である。
【0056】
キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて、キャプチャ成果の内容が決定・変更される。
図6は、キャプチャ成果の内容の変更・決定を説明する図である。
図6に示すように、ターゲットキャラクタ14毎に、複数のキャプチャ成果設定テーブル326が対応付けて定められている。キャプチャ成果設定テーブル326は、
図7に一例を示すように、評価結果と、得られるキャプチャ成果とを対応付けて定めたテーブルであり、当該テーブルの適用条件が定められている。
【0057】
適用条件は、例えば、操作キャラクタ10の種類や属性などの条件として定められる。但し、キャプチャ成果設定テーブル326自体がターゲットキャラクタ14毎に定められているため、結果的に、適用条件は、ターゲットキャラクタ14と操作キャラクタ10との種類や属性の組み合わせの条件となっている。適用条件は排他的な条件ではない。複数のキャプチャ成果設定テーブル326の適用条件が合致する場合もある。その場合には、適用条件が合致したそれぞれのキャプチャ成果設定テーブル326が選択される。
【0058】
キャプチャ成果設定テーブル326において設定されるキャプチャ成果は、操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更することである。例えば、操作キャラクタの設定の変更として、スキルの取得、体力値や攻撃力、防御力などの能力値の増加、レベルアップなどがある。また、操作キャラクタの外観の変更として、装飾品や装備品の取得、色や模様などのスキンの変化、操作キャラクタの形状や大きさの変更、などがある。
【0059】
ターゲットキャラクタ14に対応付けられているキャプチャ成果設定テーブル326のうち、操作キャラクタ10が適用条件を満たすキャプチャ成果設定テーブル326が選択される。そして、選択された各キャプチャ成果設定テーブル326において、上述のように決定された評価結果に対応付けられているキャプチャ成果が、操作キャラクタ10に与えられる。
【0060】
図6の例では、
図7に示す3つのキャプチャ成果設定テーブル326a~326cが適用条件を満たすことが示されている。例えば、キャプチャ成果設定テーブル326aは、操作キャラクタ10の属性を適用条件とし、キャプチャ成果として、操作キャラクタ10の設定の変更である体力値の変更が定められている。キャプチャ成果設定テーブル326bは、操作キャラクタ10の種類を適用条件とし、キャプチャ成果として、操作キャラクタ10の設定であるスキルの取得が定められている。キャプチャ成果設定テーブル326cは、操作キャラクタ10の属性を適用条件とし、キャプチャ成果として、操作キャラクタ10の外観の変更である装飾品“羽”の取得が定められている。
【0061】
キャプチャの成否確率は、キャプチャプレイの進行過程に基づいて変更される。
図8は、成否確率の変更を説明する図である。キャプチャの成否確率の変更は、キャプチャプレイに関する複数の変更要素に基づいて行われる。本実施形態では、複数の変更要素それぞれについて個別の確率値を求め、これらの確率値を総合することで、最終的な成否確率を決定する。
【0062】
図8では、複数の変更要素それぞれと、当該変更要素から求められる確率値Bとの関係の概要の一例を示している。例えば、キャプチャプレイの開始からの経過時間を変更要素として確率値B1が求められる。キャプチャプレイ中にターゲットキャラクタ14に与えたダメージ量を変更用として確率値B2が求められる。キャプチャプレイ中に操作キャラクタ10が負ったダメージ量を変更要素として確率値B3が求められる。キャプチャプレイ中の操作キャラクタ10とターゲットキャラクタ14との体力値の差分である体力差を変更要素として確率値B4が求められる。キャプチャプレイ中になされた連続的操作入力の連続状況を変更要素として確率値Bxが求められる。連続的操作入力の連続状況を変更要素とする確率値Bxについては、連続的操作入力の種類(“上下振動”や“上下フリック”、・・)別に確率値Bx(Bx1,Bx2,・・)が求められる。連続的操作入力の連続状況は、連続的操作入力の種類に応じて、連続時間や連続回数などとなる。そして、これらの変更要素毎に求められた確率値B(B1,B2,・・・)を変数とする所定の決定関数fbから、成否確率が決定される。決定関数fbは、平均値を求めたり、合計値を求めたり、最大値を選択することとしたり、中央値を選択することとしたりして、適宜の関数として設定できる。各変更要素の確率値Bが高いほど、決定関数fbで決定される成否確率も高くなるように設定すると好適である。
【0063】
[機能構成]
図9は、ユーザ装置1500の機能構成を示すブロック図である。
図9によれば、ユーザ装置1500は、操作入力部102と、画像表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備える。
【0064】
操作入力部102は、ユーザインターフェースであり、プレーヤによってなされた各種の操作入力に応じた操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチやジョイスティック、タッチパネル、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、カメラモジュール等によって実現できる。
図1の方向入力キー1502やボタンスイッチ1504、タッチパネル1506、慣性センサ1554などがこれに該当する。
【0065】
処理部200は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部102や記憶部300を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部102からの操作信号等に基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ装置1500の動作を制御する。
図1の制御基板1550に搭載されたCPU1551等の各種マイクロプロセッサがこれに該当する。また、処理部200は、ゲーム演算部210と、計時部220と、画像生成部224と、音生成部226と、通信制御部228とを有する。勿論、これら以外の機能も適宜含めることができる。
【0066】
ゲーム演算部210は、ゲームプログラム302に従い、ユーザインターフェースを用いて操作入力されたプレーヤのプレイ操作に基づいてゲームの進行を制御する。本実施形態のゲームは、所与のターゲットキャラクタをキャプチャすることで、当該ターゲットキャラクタの一部又は全部を前記プレーヤの操作キャラクタに取り入れて当該操作キャラクタの外観及び/又は設定を変更すること、をキャプチャ成果として得られるキャプチャプレイが可能なゲームである。具体的には、ゲーム初期設定データ310を用いてゲーム空間を構築し、当該ゲーム空間内に配置したターゲットキャラクタ14を含むNPCの制御や、操作入力部102から入力されるプレーヤによる操作入力に従った操作キャラクタ10の制御、といった処理を行う。
【0067】
ゲーム初期設定データ310は、ゲームの実行制御に必要な初期設定データであり、ゲーム空間を構築するための設定データや、ゲームに登場する各種キャラクタの初期設定データ、ターゲットキャラ設定データ320を含む。
【0068】
図10は、ターゲットキャラ設定データ320の一例を示す図である。
図10に示すように、ターゲットキャラ設定データ320は、ゲームに登場するターゲットキャラクタ14の種類321毎に用意され、当該ターゲットキャラクタの属性322と、設定パラメータ323と、評価定義データ324と、成否確率定義データ325と、キャプチャ成果設定テーブル326と、好適連続的操作入力設定データ327とを格納している。
【0069】
設定パラメータ323は、体力値や攻撃力、防御力等の能力パラメータ、スキルの種類やレベル、等を格納している。
【0070】
評価定義データ324は、キャプチャプレイの進行過程の評価を定義したデータであり、キャプチャプレイに関する複数の評価要素から評価値V1,V2,・・,Vxを算出するための複数の評価値算出関数と、これらの評価値V(V1,V2,・・,Vx)を変数として評価結果を決定するための評価結果決定関数fvとを格納している(
図5参照)。
【0071】
成否確率定義データ325は、キャプチャプレイの進行過程に基づく成否確率の変更を定義したデータであり、キャプチャプレイに関する複数の変更要素から確率値B1,B2,・・,Bxを算出するための複数の確率値算出関数と、これらの確率値B(B1,B2,・・,Bx)を変数として成否確率を決定するための成否確率決定関数fbとを格納している(
図8参照)。
【0072】
キャプチャ成果設定テーブル326は、キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて得られるキャプチャ成果を定義したテーブルである(
図6,
図7参照)。
【0073】
好適連続的操作入力設定データ327は、プレーヤが当該ターゲットキャラクタをキャプチャする成否の確率を上昇させるために行うことが好適な連続的操作入力を定めたデータである。
【0074】
また、ゲーム演算部210は、キャプチャプレイ進行制御部212と、成果内容変更部216と、成否確率変更部218とを有する。
【0075】
キャプチャプレイ進行制御部212は、キャプチャの発動を含むキャプチャプレイの進行を制御する。また、成否判定用パラメータ値である成否確率を用いてキャプチャの成否を決定する。
【0076】
また、キャプチャプレイ進行制御部212は、提示部214を有する。提示部214は、成否判定用パラメータ値である成否確率を示す提示、又は、仮にキャプチャが成功した場合に成果内容変更部216により変更されるキャプチャ成果の内容を示す提示、をプレーヤに向けて行う。具体的には、キャプチャプレイ中のゲーム画面において、ターゲットキャラクタ14をキャプチャすることで得られる可能性が有るキャプチャ成果を示す提示であるメッセージ18と、キャプチャの成否(成功・失敗)に係る成否判定用パラメータ値である成否確率を示す提示である成否確率ゲージ20とを表示させる(
図2参照)。
【0077】
成果内容変更部216は、キャプチャプレイの進行過程を評価し、評価結果に基づいてキャプチャ成果の内容を変更する。評価は、キャプチャプレイにおいてターゲットキャラクタに与えたダメージ量、操作キャラクタが負ったダメージ量、ターゲットキャラクタと操作キャラクタとの体力差、プレーヤによる所与の連続的操作入力の連続状況、に基づいて行う。また、操作キャラクタのパラメータ値を評価結果に基づいて変更することで、キャプチャ成果の内容を変更する。また、ターゲットキャラクタに設定された属性と、操作キャラクタに設定された属性との属性関係に基づいてキャプチャ成果の内容を変更する。
【0078】
具体的には、ターゲットキャラクタに対応付けられたターゲットキャラ設定データ320における評価定義データ324に従って、キャプチャプレイの進行過程の評価結果を決定する。次いで、決定した評価結果に基づき、キャプチャ成果設定テーブル326に従って、操作キャラクタに与えるキャプチャ成果を決定して取得させる。
【0079】
成否確率変更部218は、キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値である成否確率を、キャプチャプレイの進行過程に基づいて変更する。また、キャプチャの成否に係る成否判定用パラメータ値の成否確率を、プレーヤによるアクション操作である所与の連続的操作入力の連続状況に基づいて変更する。連続的操作入力の連続状況とは、例えば、連続的操作入力の種類、連続時間、及び連続回数のうちの少なくとも1つである。具体的には、ターゲットキャラクタの種類に該当するターゲットキャラ設定データ320における成否確率定義データ325に従って、キャプチャの成否確率を決定する(
図8参照)。
【0080】
計時部220は、システムクロックを利用して現在日時等の計時を行う。
【0081】
画像生成部224は、各種画像データの生成及び画像表示部104にそれらの画像を表示させるための画像信号の生成出力などの制御を行う。画像表示部104は、画像生成部224から入力される画像信号に基づいて画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクタといった画像表示装置によって実現される。
図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0082】
音生成部226は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーディック等によって実現され、各種操作音やゲームプレイに係るBGM等の音信号を生成し、音出力部106に出力する。音出力部106は、音生成部226から入力される音信号に基づいて音出力(放音)する。
図1のスピーカ1510がこれに該当する。
【0083】
通信制御部228は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部108を介して外部装置とのデータのやり取りを実現する。通信部108は、所与の通信ネットワークと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0084】
記憶部300は、処理部200に所与の機能を実現させるためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作入力部102からの入力データ等を一時的に記憶する。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク、オンラインストレージ等によって実現される。
図1の制御基板1550に搭載されるICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。記憶部300には、ゲームプログラム302と、ゲームの実行制御に必要なゲーム初期設定データ310と、プレイデータ330と、計時部220に掲示される現在日時340とが記憶される。
【0085】
ゲームプログラム302は、本実施形態のゲームの制御を実現させるためのプログラムである。
【0086】
プレイデータ330は、プレーヤによるゲームプレイに関するデータであり、操作キャラクタ10の現在の状態を定める設定値等のデータを含む。いわゆるセーブデータをプレイデータ330に含めることとしてもよい。
【0087】
[処理の流れ]
図11は、ゲーム処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、1回のキャプチャプレイの実行制御に関する処理であり、ゲーム演算部210が実行する。
【0088】
先ず、キャプチャプレイ進行制御部212が、ターゲットキャラクタ14と操作キャラクタ10とが登場するキャプチャプレイの進行制御を開始する(ステップS1)。次いで、ゲーム演算部210は、キャプチャの成否確率及びキャプチャ成果の初期設定値を設定する(ステップS3)。初期値は、例えば、ターゲットキャラクタ14の種類毎に予め定められた値としてもよいし、ランダムとしてもよい。続いて、成否確率変更部218が、キャプチャの進行過程に基づく成否確率の変更制御を開始する(ステップS5)。また、成果内容変更部216が、キャプチャプレイの進行過程に基づくキャプチャ成果の変更制御を開始する(ステップS7)。そして、提示部214が、変更された成否確率及びキャプチャ成果の提示制御を開始する(ステップS9)。
【0089】
その後、プレーヤによるキャプチャの指示がなされたならば(ステップS11:YES)、キャプチャを実施する(ステップS13)。そして、キャプチャの開始から所定時間が経過すると、キャプチャプレイ進行制御部212は、その時点での成否確率に応じてキャプチャの成否を判定する(ステップS15)。
【0090】
キャプチャの成功と判定したならば(ステップS17:YES)、キャプチャが成功するようにターゲットキャラクタ14を制御する演出制御を行い、キャプチャが終了すると、成果内容変更部216が、キャプチャ成果の内容を決定する(ステップS19)。そして、決定したキャプチャ成果を、操作キャラクタに取得させる(ステップS21)。以上の処理を行うと、今回のキャプチャプレイは終了となる。
【0091】
一方、キャプチャの失敗と判定したならば(ステップS17:NO)、キャプチャが失敗するようにターゲットキャラクタ14を制御する演出制御を行い、キャプチャを終了させる。そして、キャプチャプレイを継続する。その後、キャプチャプレイの終了条件を満たしたかを判断し、満たさないならば(ステップS23:NO)、ステップS11に戻る。終了条件を満たすならば(ステップS23:YES)、今回のキャプチャプレイは終了となる。
【0092】
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、ターゲットキャラクタ14のキャプチャが可能なゲームにおいて、キャプチャに関する戦略性・興趣性の向上を図ることができる。つまり、キャプチャの発動を含むキャプチャプレイの進行過程に基づいて、キャプチャにより得られるキャプチャ成果の内容が変更される。このため、プレーヤは、自身にとってより良いキャプチャ成果を得るために、どのようにキャプチャプレイを進めるのがよいか、どのタイミングでキャプチャするのがよいかといった検討や工夫を凝らすようになり、キャプチャに関する戦略性・興趣性を向上させることができる。
【0093】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0094】
(第1変形例)
キャプチャプレイにおいて複数のターゲット候補キャラクタが登場する場合には、これらの複数のターゲット候補キャラクタの中から、プレーヤの選択操作に基づいて1以上のターゲットキャラクタ14を選択してキャプチャするようにしてもよい。
【0095】
図12は、複数のターゲット候補キャラクタが登場するゲームにおけるゲーム画面の一例を示す図である。
図12の例では、操作キャラクタ10が3体のターゲット候補キャラクタ14a~14cと対峙している様子が表示されており、ターゲット候補キャラクタ14a~14cそれぞれに、体力値ゲージ16a~16c及び成否確率ゲージ20a~20cが付随して表示されている。
【0096】
ターゲットキャラクタ14の選択操作としては、例えば、そのターゲットキャラクタ14を順にタッチすることで選択するようにしてもよい。又は、プレーヤによるアクション操作である連続的操作入力の連続状況に基づいて選択するようにしてよい。例えば、連続的操作入力の連続回数や連続時間の増加に伴って、ゲーム空間における操作キャラクタから近い順やキャプチャし易い(成否確率が高い)順等の所定順序に従って順に選択するようにすることができる。
【0097】
そして、複数のターゲットキャラクタ14それぞれに対してキャプチャを試みるキャプチャの実施を行い。複数のターゲットキャラクタ14のキャプチャに成功した場合には、当該複数のターゲットキャラクタ14の組み合わせに基づいてキャプチャ成果の内容を変更するようにしてもよい。具体的には、上述した実施形態と同様に、キャプチャしたターゲットキャラクタ14それぞれに対応つけられたキャプチャ成果設定テーブル326に定められるキャプチャ成果を取得させるとともに、更に、キャプチャしたターゲットキャラクタ14の組み合わせに基づく追加キャプチャ成果を取得させるようにする。
【0098】
図13に、追加キャプチャ成果を定めた追加キャプチャ成果設定テーブル350の一例を示す。
図13に示す追加キャプチャ成果設定テーブル350では、キャプチャに成功したターゲットキャラクタの組み合わせと、追加キャプチャ成果とを対応付けて格納している。ターゲットキャラクタの組み合わせは、複数のターゲットキャラクタの種類や属性などに関する内容である。
【0099】
(第2変形例)
上述の実施形態では、ターゲットキャラクタをキャプチャした場合に得られるキャプチャ成果を、操作キャラクタ10の外観及び/又は設定を変更することとしたが、ターゲットキャラクタを味方にすることとしたり、操作キャラクタとして切り替え選択可能になることとしてもよい。
【0100】
図14は、キャプチャ成果としてキャプチャしたターゲットキャラクタを味方にする例を示す図である。同図に示すように、キャプチャプレイにおいて、プレーヤが、キャプチャの実施を指示すると、ターゲットキャラクタ14Aのキャプチャが実施される。キャプチャの実施中に、プレーヤは、アクション操作である連続的操作入力を行うことで、ターゲットキャラクタ14Aの成否確率を上昇させることができる。そして、キャプチャに成功すると、キャプチャ成果として、ターゲットキャラクタ14Aが味方になる。この場合、上述の実施形態と同様に、キャプチャプレイの進行過程の評価結果に基づいて、キャプチャ成果の内容、つまり、味方となったターゲットキャラクタ14Aのパラメータ値が変更される。例えば、味方となったターゲットキャラクタ14Aの能力値やスキル、属性、レベル等が変更・決定される。一方、キャプチャに失敗すると、キャプチャプレイの続行となる。
【0101】
図15は、キャプチャ成果の内容の変更を説明する図である。同図に示すように、キャプチャ成果の内容の変更は、ターゲットキャラクタ14Aに対応付けて定められるキャプチャ成果設定テーブル326Aに従って行われる。キャプチャ成果設定テーブル326Aは、上述の実施形態におけるキャプチャ成果設定テーブル326と同様の構成をしており、キャプチャ成果として、ターゲットキャラクタが有するスキルのスキルレベルの変更や、体力値や攻撃力、防御力等の能力パラメータ値の変更、が定められている。
【0102】
(第3変形例)
上述の実施形態では、ユーザ装置1500単体でゲームを実行する形態としたが、ゲームの実行可能形態はこれに限らない。例えば、サーバシステムとプレーヤ端末とが通信接続されたゲームシステムでゲームを実行する形態としてもよい。
【0103】
図16は、ゲームシステム1の構成の一例を示す図である。
図16によれば、ゲームシステム1は、通信ネットワークNに接続可能なサーバシステム1000と、通信ネットワークNを介してサーバシステム1000にアクセスし、サーバシステム1000との間で通信可能な複数のプレーヤ端末1200とを備える。
【0104】
通信ネットワークNは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信ネットワークNとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0105】
サーバシステム1000は、本体装置1010と、キーボード1002と、ディスプレイ1004と、ストレージ1030とを有し、本体装置1010に制御基板1020を搭載するコンピュータシステムである。
【0106】
制御基板1020には、CPU(Central Processing Unit)1021やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種プロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1022、通信装置1023が搭載されている。なお、制御基板1020の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。これらの演算回路もプロセッサということができる。そして、サーバシステム1000は、制御基板1020が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、本実施形態のゲームを実現する。例えば、プレーヤ登録に係るプレーヤ管理機能、プレーヤ端末1200でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能、を実現する。つまり、ゲームシステム1にて提供されるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
【0107】
なお、サーバシステム1000は、
図16に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1000として機能させる構成であってもよい。
【0108】
プレーヤ端末1200は、プレーヤがゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信ネットワークNを介してサーバシステム1000にアクセスできる電子機器である。本実施形態のプレーヤ端末1200は、ハードウェアとしてはいわゆるスマートフォンと呼ばれる装置のほか、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等でもよい。また、
図16に示す単体の装置に限らず、複数の装置が連携して一体的に機能する構成であってもよい。
【0109】
図17は、サーバシステム1000の機能構成の一例を示す図である。
図17によれば、サーバシステム1000は、操作入力部402と、画像表示部404と、音出力部406と、通信部408と、サーバ処理部500と、サーバ記憶部600とを備える。
【0110】
操作入力部402は、サーバシステム1000の管理のための各種の操作入力に応じて操作入力信号をサーバ処理部500に出力する。
図16のキーボード1002がこれに該当する。
【0111】
サーバ処理部500は、例えば、CPUやGPU等のプロセッサや、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部402やサーバ記憶部600を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部402からの操作入力信号、プレーヤ端末1200からの受信データ等に基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1000の動作を統合的に制御する。
図16の制御基板1020がこれに該当する。また、サーバ処理部500は、プレーヤ管理部502と、ゲーム管理部510と、計時部520と、画像生成部524と、音生成部526と、通信制御部528とを有する。勿論、これら以外の機能も適宜含めることができる。
【0112】
プレーヤ管理部502は、プレーヤの登録管理に係る各種処理を行う。例えば、登録プレーヤへの固有のプレーヤアカウントの付与、プレーヤアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理、ゲームデータの管理等の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられるデータの管理機能も適宜含めることができる。プレーヤ管理部502は、プレーヤ登録手続きを経たプレーヤに固有のアカウント(プレーヤID)を割り当ててプレーヤ管理データ610を生成することで、各プレーヤに関するデータの管理を行う。
【0113】
ゲーム管理部510は、上述の実施形態においてユーザ装置1500が有するゲーム演算部210に相当する機能部であり、オンライン接続された各ユーザ装置1500に提供するゲームの実行管理に係る各種処理を行う。ゲームシステム1にて提供されるゲームはクライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部510は、プレーヤ端末1200と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。本実施形態では、サーバプログラム602に従って、プレーヤ端末1200におけるゲームを進行制御する。
【0114】
計時部520は、システムクロックを利用して現在日時等の計時を行う。
【0115】
画像生成部524は、サーバシステム1000のシステム管理に関する画像や、プレーヤ端末1200で表示させるための画像等を生成する。そして、システム管理に関する画像信号を画像表示部404へ出力する。画像表示部404は、画像生成部524から入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクタといった画像表示装置によって実現できる。
図16のディスプレイ1004がこれに該当する。
【0116】
音生成部526は、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1000のシステム管理やゲームプレイに係る操作音やBGM等の音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号を音出力部406へ出力する。音出力部406は、音声信号に基づく音声を放音する。
図16の本体装置1010やディスプレイ1004が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0117】
通信制御部528は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部408を介して外部装置とのデータのやり取りを実現する。通信部408は、通信ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図16の通信装置1023がこれに該当する。
【0118】
サーバ記憶部600は、サーバ処理部500にサーバシステム1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部500の作業領域として用いられ、サーバ処理部500が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク、オンラインストレージ等によって実現される。サーバ記憶部600には、サーバプログラム602と、配信用クライアントプログラム604と、プレーヤ管理データ610と、ゲームの実行制御に必要なゲーム初期設定データ310と、プレイデータ620とが記憶される。
【0119】
サーバプログラム602は、本実施形態のオンラインゲームのゲームサーバとしての機能を実現させるためのプログラムである。配信用クライアントプログラム604は、プレーヤ端末1200にダウンロードされるクライアントプログラム902(
図18参照)のオリジナルである。
【0120】
プレイデータ620は、プレーヤ端末1200で実行されるゲームプレイ(キャプチャプレイを含む)に関するデータである。
【0121】
図18は、プレーヤ端末1200の機能構成の一例を示すブロック図である。
図18によれば、プレーヤ端末1200は、操作入力部702と、画像表示部704と、音出力部706と、通信部708と、端末処理部800と、端末記憶部900とを備える。ゲームシステム1において、プレーヤ端末1200は、マンマシンインターフェースの機能を担う。
【0122】
操作入力部702は、プレーヤによる各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部800に出力する。例えば、タッチパネル、プッシュスイッチやジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール等によって実現できる。
【0123】
端末処理部800は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現され、操作入力部702や端末記憶部900を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部702からの操作信号、サーバシステム1000からの受信データ等に基づいて各種の演算処理を実行して、プレーヤ端末1200の動作を制御する。また、端末処理部800は、端末演算部810と、計時部820と、音生成部826と、通信制御部828とを有する。
【0124】
端末演算部810は、操作信号送信制御部812と、表示制御部814とを有し、プレーヤ端末1200をサーバシステム1000と通信するクライアント装置としての機能を実現させるための制御を行う。
【0125】
操作信号送信制御部812は、操作入力部702になされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1000へ送信するための処理を実行する。
【0126】
表示制御部814は、サーバシステム1000から受信した各種画像データに基づいてゲーム画面や各種の操作画面等を表示するための制御を行う。そして、それらの画像を表示させるための画像信号を生成し、画像表示部704に出力する。画像表示部704は、表示制御部814から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、タッチパネル、フラットパネルディスプレイ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
【0127】
計時部820は、システムクロックを利用して現在日時等の計時を行う。
【0128】
音生成部826は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーディック等によって実現され、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部706に出力する。音出力部706は、音生成部826から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を出力する。
【0129】
通信制御部828は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部708を介して外部装置とのデータのやり取りを実現する。通信部708は、通信ネットワークNと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0130】
端末記憶部900は、端末処理部800に所与の機能を実現させるためのシステムプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部800の作業領域として用いられ、端末処理部800が各種プログラムに従って実行した演算結果や、操作入力部702からの入力データ等を一時的に記憶する。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現される。端末記憶部900は、クライアントプログラム902と、操作入力データ910とを記憶する。操作入力データ910は、操作入力部702から入力されたなされた操作データである。
【0131】
ゲームシステム1の一例としてクライアント・サーバ型のシステムを説明したが、ゲームシステム1の例はこれに限らない。例えば、複数のプレーヤ端末1200をピアツーピア接続したコンピュータシステムでゲームシステムを実現するとしてもよい。この場合、何れかのプレーヤ端末1200に、上述の実施形態のサーバシステム1000の機能を担わせる。或いは、複数のプレーヤ端末1200でゲーム管理部510の機能を分担して担う構成としてもよい。
【0132】
(第4変形例)
上述したゲームを複数のプレーヤが参加可能なマルチプレイゲームとしてもよい。例えば第3変形例で説明したゲームシステム1で提供されるゲームをオンラインマルチプレイゲームとしてもよい。その場合、複数の参加プレーヤがキャプチャに成功した場合に、キャプチャの対象となったターゲットキャラクタの組み合わせに基づいてキャプチャ成果の内容を変更するようにしてもよい。
【0133】
図19は、複数のプレーヤが参加するゲームの一例を示す図である。同図の例では、2人のプレーヤ3a,3bがチームを組んで同じキャプチャプレイに参加しており、ゲーム画面には、プレーヤ3a,3bそれぞれの操作キャラクタ10a,10bが、2体のターゲットキャラクタ14a,14bと対峙している様子が示されている。そして、2人のプレーヤ3a,3bそれぞれがターゲットキャラクタ14(14a,14b)のキャプチャに成功した場合には、上述の第1変形例と同様に、プレーヤ3a,3bそれぞれに、当該プレーヤ3がキャプチャしたターゲットキャラクタ14それぞれに対応つけられたキャプチャ成果設定テーブル326に定められるキャプチャ成果を取得させる。そして更に、例えば
図13に示した追加キャプチャ成果設定テーブル350に従って、それぞれがキャプチャしたターゲットキャラクタ14a,14bの組み合わせに基づく追加キャプチャ成果をプレーヤ3a,3bそれぞれに取得させるようにする。
【符号の説明】
【0134】
1500…ユーザ装置
200…処理部
210…ゲーム演算部
212…キャプチャプレイ進行制御部
214…提示部
216…成果内容変更部
218…成否確率変更部
300…記憶部
302…ゲームプログラム
310…ゲーム初期設定データ
320…ターゲットキャラ設定データ
324…評価定義データ
325…成否確率定義データ
326…キャプチャ成果設定テーブル
330…プレイデータ
10…操作キャラクタ
12…操作キャラクタの体力値ゲージ
14…ターゲットキャラクタ
16…ターゲットキャラクタの体力値ゲージ
18…メッセージ
20…成否確率ゲージ
22…お題