(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-07
(45)【発行日】2024-03-15
(54)【発明の名称】フィデューシャルフィルタリング自動ウエハセンタリングプロセスおよび関連するシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/68 20060101AFI20240308BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20240308BHJP
【FI】
H01L21/68 G
G01B11/00 D
(21)【出願番号】P 2021512658
(86)(22)【出願日】2019-09-09
(86)【国際出願番号】 US2019050256
(87)【国際公開番号】W WO2020055766
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-09-08
(32)【優先日】2018-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムアリング・ベンジャミン・ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ゲネッティ・ダモン・タイロン
【審査官】内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-132667(JP,A)
【文献】特開昭64-057104(JP,A)
【文献】特開2009-088398(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0167743(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ウエハセンタリング方法であって
、
ロボットを動作させ
てウエハハンドリング構成要素を移動させ
、ウエハがセンサアレイを通って移動するようにすることであって、前記センサアレイ内の各センサは、前記ウエハのエッジが前記センサを通過する時点を検出して信号を送るように構成されることと、
前記ウエハが前記センサアレイを通過した後にウエハエッジ検出位置の数(N)を決定することであって、各ウエハエッジ検出位置は、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記センサアレイの任意のセンサが前記ウエハの前記エッジを検出する位置であり、前記ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義されることと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して、性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定することであって、前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系の中心から前記ウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義され、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有することと、
対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)に対応する前記推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別することと、
前記最終ウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置することと
を含
み、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応し、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義され、最小化された性能指標値および関連する推定ウエハ中心は、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する、自動ウエハセンタリング方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記センサアレイは、少なくとも3つのセンサを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの中心の進行方向に対して前記ウエハの第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含み、前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの前記中心の前記進行方向に対して前記ウエハの第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記センサアレイ内の各センサは、光ビームセンサである、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの光ビームが前記ウエハによって遮断されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成され、前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、方法。
【請求項7】
自動ウエハセンタリングシステムであって、
センサアレイであって、前記センサアレイ内の各センサは、ウエハのエッジが前記センサを通過するときを検出するように構成されるセンサアレイと、
ロボットのウエハハンドリング構成要素がウエハを前記ウエハハンドリング構成要素上に保持した状態で移動するときに前記ウエハハンドリング構成要素の位置を示すデータを
前記センサアレイから受信するように構成されたコントロー
ラと
を備え、
前記コントローラは、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定するように
さらに構成され、各ウエハエッジ検出位置は
、前記ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義され、
前記コントローラは、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対する性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定するように
さらに構成され、前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系の中心から前記ウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義され、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有し、
前記コントローラは、対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)に対応する前記推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別するように
さらに構成され、
前記
自動ウエハセンタリングシステムは、前記最終ウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置す
るように構成され
、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応し、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義され、最小化された性能指標値および関連する推定ウエハ中心は、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する、
自動ウエハセンタリングシステム。
【請求項8】
請求項
7に記載のシステムであって、
前記センサアレイは、少なくとも3つのセンサを含む、システム。
【請求項9】
請求項
7に記載のシステムであって、
前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの中心の進行方向に対して前記ウエハの第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含み、前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの前記中心の前記進行方向に対して前記ウエハの第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む、システム。
【請求項10】
請求項
7に記載のシステムであって、
前記センサアレイ内の各センサは、光ビームセンサである、システム。
【請求項11】
請求項
10に記載のシステムであって、
前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの光ビームが前記ウエハによって遮断されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成され、前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成される、システム。
【請求項12】
請求項
7に記載のシステムであって、
前記対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、システム。
【請求項13】
自動ウエハセンタリング方法であって、
ウエハエッジ検出位置の数(N)を取得することであって、各ウエハエッジ検出位置は、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義されることと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して最小化された性能指標値を決定することであって、前記最小化された性能指標値は、関連する推定ウエハオフセットを有し、前記関連する推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の対応する固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応することと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)について最小化された性能指標値の最小値を決定することと、
前記最小化された性能指標値の最小値およびその関連するウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置することと
を含
み、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義される、自動ウエハセンタリング方法。
【請求項14】
請求項
13に記載の方法であって、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)は、少なくとも3つのセンサを含む光ビームセンサアレイに前記ウエハを通過させることによって取得される、方法。
【請求項15】
請求項
13に記載の方法であって、
前記最小化された性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の特定の固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体デバイスの製作に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路、メモリセルなどの半導体デバイスの製作では、半導体ウエハ(以下、「ウエハ」)上にフィーチャを定義するため一連の製造動作が実施される。ウエハは、シリコン基板上に定義されたマルチレベル構造の形態の集積回路デバイスを含む。基板レベルでは、拡散領域を備えたトランジスタデバイスが形成される。後続のレベルでは、相互接続メタライゼーションラインがパターニングされてトランジスタデバイスに電気的に接続され、所望の集積回路デバイスを定義する。また、パターニングされた導電層は、誘電体材料によって他の導電層から絶縁されている。
【0003】
様々なウエハ製造動作の多くは、ウエハをターゲットステーション内(例えば、処理チャンバ内)のウエハ支持構造上にハンドリング(搬送)して載置することを必要とする。ウエハ支持構造上へのウエハのそのような載置は、ロボットデバイスを使用して遠隔で行われる。一般に、ウエハ支持構造上に載置されるウエハは、ウエハ支持構造に対して既知の位置に載置されることが重要である。例えば、ウエハは、ウエハ支持構造のウエハ受け入れエリア内の中心に配置されるべきであると指定されることがある。しかし、ウエハがロボットデバイスによってハンドリング(搬送)/運搬されるとき、ターゲットステーションにウエハを正しく載置できるようにするために、ロボットデバイスに対するウエハの位置を決定する必要がある場合がある。本開示は、このような状況で生じるものである。
【発明の概要】
【0004】
例示的な実施形態では、自動ウエハセンタリング方法が開示される。この方法は、ロボットのウエハハンドリング構成要素上にウエハを位置決めすることを含む。この方法は、ロボットを動作させてウエハハンドリング構成要素を移動させ、ウエハがセンサアレイを通って移動するようにすることを含む。センサアレイ内の各センサは、ウエハのエッジがセンサを通過する時点を検出して信号を送るように構成される。この方法は、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定することを含む。各ウエハエッジ検出位置は、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにセンサアレイの任意のセンサがウエハのエッジを検出する位置であり、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。この方法は、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して、性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定することを含む。推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系の中心からウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義される。ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有する。この方法はまた、対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)に対応する推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別することを含む。そして、この方法は、最終ウエハオフセットを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置することを含む。
【0005】
例示的な実施形態では、自動ウエハセンタリングシステムが開示される。このシステムは、センサアレイを含む。センサアレイ内の各センサは、ウエハのエッジがセンサを通過する時点を検出するように構成される。システムはまた、ロボットのウエハハンドリング構成要素がウエハをウエハハンドリング構成要素上に保持した状態で移動するときにウエハハンドリング構成要素の位置を示すデータを受信するように構成されたコントローラを含む。コントローラは、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにセンサアレイから信号を受信するように構成される。この信号は、ウエハのエッジがセンサアレイの特定のセンサを通過する時点を示している。コントローラはまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定するように構成される。各ウエハエッジ検出位置は、センサアレイの任意のセンサがウエハのエッジを検出する位置であり、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。コントローラはまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対する性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定するように構成される。推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系の中心からウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義される。ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有する。コントローラはまた、対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)に対応する推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別するように構成される。コントローラは、最終ウエハオフセットを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置する指示をロボットに与えるように構成される。
【0006】
例示的な実施形態では、自動ウエハセンタリング方法が開示される。この方法は、ウエハエッジ検出位置の数(N)を取得することを含む。各ウエハエッジ検出位置は、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して最小化された性能指標値を決定することを含む。最小化された性能指標値は、関連する推定ウエハオフセットを有し、関連する推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の対応する固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する。この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)について最小化された性能指標値の最小値を決定することを含む。この方法はまた、最小化された性能指標値の最小値およびその関連するウエハオフセットを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】
図1Aは、いくつかの実施形態による、複数のセンサに対するウエハの上面図である。
【0008】
【
図1B】
図1Bは、いくつかの実施形態による、センサに対するウエハの側面図であり、センサは2つのセンサ構成要素を含んでいる。
【0009】
【
図1C】
図1Cは、いくつかの実施形態による、ウエハの先端外周エッジがセンサのビームに到達してビームを遮断するときのウエハを示す図である。
【0010】
【
図1D】
図1Dは、いくつかの実施形態による、ビームがウエハによって遮断された状態でセンサを通って移動し続けるウエハを示す図である。
【0011】
【
図1E】
図1Eは、いくつかの実施形態による、ウエハの後端外周エッジがセンサを通過し、センサのビームの遮断が解除されるときのウエハを示す図である。
【0012】
【
図1F】
図1Fは、いくつかの実施形態による、ブレード座標系におけるウエハエッジ検出位置のベクトル図である。
【0013】
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態による、3つのセンサに対するウエハの上面図である。
【0014】
【
図3】
図3は、いくつかの実施形態による、所与のウエハエッジ検出位置(i)について、ウエハオフセットO、ベクトルBa
i、および推定ウエハ半径E
iの関係を図示するベクトル図である。
【0015】
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による、自動ウエハセンタリング方法のフローチャートである。
【0016】
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、自動ウエハセンタリング方法のフローチャートである。
【0017】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、自動ウエハセンタリングシステムを示す図である。
【0018】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、コントローラ607の例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明では、本開示の実施形態の理解を提供するために、多くの特定の詳細が記載されている。しかし、本開示の実施形態は、これらの特定の詳細の一部またはすべてがなくても実施され得ることが当業者には明らかであろう。他の例では、本開示を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセス動作は詳細には説明されていない。
【0020】
自動ウエハセンタリング(AWC)は、ロボットが半導体ウエハ(以下「ウエハ」)を移動させてセンサ群を通過させ、ウエハをロボットのブレード上(すなわち、エンドエフェクタまたはウエハハンドリング構成要素上)のどこに位置決めするかを正確に決定するためのプロセスである。センサ群の目的は、ウエハエッジが移動してウエハの移動面上の所定の点を超えたときに信号を生成することである。典型的には、ウエハの先端エッジによってビームが遮断され、ウエハの後端エッジによってビームの遮断が解除されるように、透過式光学センサを位置決めする。各ビーム遷移において、センサが遷移すると信号がロボットに送られ、ロボットはその位置を即座に記憶する。このようにして、センサが遷移するとき、センサに対するロボットのブレードの位置が記録される。
【0021】
ウエハオフセットは、ウエハの中心とブレード座標系の中心との空間的関係として定義される。したがって、ウエハオフセットは、ブレード座標系の中心からウエハの中心に延びるベクトルとして定義される。ウエハオフセットがゼロの場合、ウエハの中心は、ブレード座標系の中心に位置する。ブレード座標系の中心は、ロボットがブレードを移動させるときに追跡されて把握される。したがって、ブレードのいかなる所与の位置においてもブレード座標系の中心がどこにあるかを把握することによって、AWCプロセスは、ウエハがセンサ群を通って移動するときにウエハとセンサ群の相互作用に基づいてウエハオフセットを決定することができる。次に、ブレード上のウエハの位置(すなわち、ウエハオフセット)のあらゆる誤差は、ウエハがターゲットステーションに(処理チャンバ内のチャック上などに)載置されたときに補正することができる。
【0022】
図1Aは、いくつかの実施形態による、センサ103Aおよび103Bに対するウエハ101の上面図である。
図1Bは、いくつかの実施形態による、センサ103Aに対するウエハ101の側面図であり、センサ103Aは2つのセンサ構成要素103A-1および103A-2を含んでいる。いくつかの実施形態では、センサ103Aおよび103Bは、LEDビームが遮断されたとき、およびLEDビームが再形成されたときに信号を送信することによって動作する発光ダイオード(LED)ビームセンサとして構成される。例えば、
図1Bに示すように、第1のセンサ構成要素103A-1は、光ビーム109を第2のセンサ構成要素103A-2に送信するビーム送信機として動作し、第2のセンサ構成要素103A-2は、ビームが遮断されたときに信号を送信し、かつビームが再形成されたときに信号を送信するビーム検出器として動作する。センサ構成要素103A-1および103A-2の動作は、逆にすることができることを理解されたい。また、他の実施形態では、ウエハ101のエッジがセンサによる検出位置を通過した時点をセンサが検出可能である限り、LEDビームセンサ103Aおよび103Bの代わりに様々な他のタイプのセンサを使用できることを理解されたい。
【0023】
図1Aの例では、ウエハ101は、ロボットのブレード上に位置決めされ、ロボットによって方向105に移動されてセンサ103Aおよび103Bを通過する。したがって、ウエハ101がセンサ103Aおよび103Bを通って移動するとき、センサ103Aおよび103Bのビームは、それぞれ経路107Aおよび107Bに沿って進行する。
図1Aの例は、ウエハ101がセンサ103Aおよび103Bを通って移動するときに、センサ103Aおよび103Bのビームが直線経路107Aおよび107Bに沿ってウエハ101を横切ることを示す。しかし、いくつかの実施形態では、ウエハ101をロボットによって非線形に移動させてセンサ103Aおよび103Bを通過させることができ、これによりセンサ103Aおよび103Bのビームが非線形経路に沿ってウエハ101を横切ることを理解されたい。ウエハ101が方向105に移動すると、ウエハ101の先端外周エッジは、位置Ba
1でセンサ103Aのビームに到達してビームを遮断し、位置Ba
2でセンサ103Bのビームに到達してビームを遮断する。ウエハ101が方向105に移動し続けると、ウエハ101の後端外周エッジはセンサ103Aおよび103Bを通過し、それにより、センサ103Aおよび103Bのビームの遮断がそれぞれ位置
Ba
4
および
Ba
3
で解除される。このようにして、ウエハ101がセンサ103A、103Bを通って移動するとき、ウエハ101の先端エッジがセンサビーム109を遮断し、ウエハ101の後端エッジがセンサビーム109を再形成する。センサビーム109が遷移する(すなわち、遮断または再形成される)たびに、センサ103A、103Bから割り込み信号が送信され、現在のブレード位置の記録をトリガする。ウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4の各々は、座標軸X
BおよびY
Bによって表されるブレードの座標系内で指定される。
【0024】
図1Bは、方向105に進みセンサ103Aに接近するウエハ101を示す。
図1Bにおいて、ビーム109は、第1のセンサ構成要素103A-1と第2のセンサ構成要素103A-2との間で遮断されていない。
図1Cは、ウエハ101の先端外周エッジが位置Ba
1でセンサ103Aのビーム109に到達してビームを遮断するときのウエハ101を示す。
図1Dは、ビーム109がウエハ101によって遮断された状態でセンサ103Aを通って移動し続けるウエハ101を示す。
図1Eは、ウエハ101の後端外周エッジがセンサ103Aを通過し、センサ103Aのビーム109が位置Ba
4で再形成される(遮断が解除される)ときのウエハ101を示す。
【0025】
いくつかの実施形態では、ロボットは、デジタル入力/出力(I/O)カードを有する。センサ103Aおよび103Bは、ロボットのデジタルI/Oカードに接続される。センサ103A、103Bが(ビーム109の遮断を検出することによって、またはビーム109の遮断解除を検出することによって)トリガされると、センサ103A、103Bは割り込み信号をロボットのデジタルI/Oカードに送り、これによりロボットは、デジタルストレージに現在のブレード位置データを記憶する。いくつかの実施形態では、ウエハ101がセンサ103Aおよび103Bを通過した後、センサ103Aおよび103Bがトリガされた時点に対応するブレード位置データは、ロボットからAWC処理用の制御システムにダウンロードされる。いくつかの実施形態では、AWC処理用の制御システムは、ロボットに搭載されて実装される。これらの実施形態では、センサ103Aおよび103Bがトリガされた時点に対応するブレード位置データは、ロボット上でAWC処理用の制御システムに利用可能とされ、ロボットとは別個の他の制御システムにブレード位置データをダウンロードする必要がない。
【0026】
ブレード座標系の中心に対するセンサ103Aおよび103Bのビーム109の位置は、校正プロセスを通じて決定することができる。この校正プロセスでは、(正確で均一な直径の)校正ウエハをブレード上に中心を合わせて位置決めし(ウエハはブレード座標系の中心に正確に配置される)、校正ウエハを移動させてセンサ103Aおよび103Bを通過させる。正確に中心を合わせたウエハについてブレード座標系の中心に対するセンサ103Aおよび103Bのビーム109の位置の校正後の位置を知ることによって、偏心ウエハ(ブレードの中心に配置されていないウエハ)についての検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4を使用してブレード座標系内の偏心ウエハの中心座標を決定し、次に偏心ウエハについてのウエハオフセットを決定することができる。
図1Aでは、ウエハオフセットは、ブレード座標系の中心からウエハ101の中心104に延びるベクトルOによって図示されている。
【0027】
大多数のウエハは、ウエハの角度位置を決定および設定するために使用されるフィデューシャル(基準)、すなわち、ノッチを有する。典型的には、このフィデューシャルはノッチ形状であり、ウエハのエッジ上の1つの位置に設けられる。例えば、
図1Aは、フィデューシャル102を有するウエハ101を示す。ウエハオフセットOを算出するAWCアルゴリズムは、センサ103A、103Bがウエハ101の円周上にある点を正確に決定するという仮定に基づいている。
図1Aに示すように、偶然にもフィデューシャル102がセンサ103A、103Bの1つの下を移動する場合、センサによって報告されるウエハエッジ位置はウエハの円周上にはなく、ウエハオフセットOのAWC算出の結果に誤差が出ることになる。
【0028】
半導体製作施設内のツールの多くは、ツールのウエハフローのどこかにアライナ(ウエハアライナ)を有する。アライナの1つの目的は、フィデューシャル102の位置を特定し、フィデューシャル102が指定された方位角位置にあるようにウエハを回転させることである。典型的には、フィデューシャル102は、ウエハが搬送され得るターゲットステーションに関係なく、AWCプロセスで使用されるセンサ103A、103Bのいずれも通過しないように位置決めされる。これにより、フィデューシャル102がセンサ103A、103Bと干渉する可能性を、AWCプロセスおよび関連するアルゴリズムが考慮する必要がなくなる。しかし、ツールのウエハフローでアライナを使用することには、アライナのコストおよびウエハ処理スループットの低下という欠点がある。ウエハ処理スループットの低下は、ウエハをアライナに移動させ、ウエハのフィデューシャル102の位置を特定して位置決めするようアライナを動作させ、アライナからウエハを回収するために必要な時間に起因する。したがって、状況によっては、ツールのウエハフローにアライナを追加することが正当化されず、AWCシステムは、フィデューシャル102がセンサ103A、103Bのいずれかと干渉するかどうか、そして、もし干渉する場合にはどのセンサデータが影響を受けるかを決定しようと試みなければならない。
【0029】
図1Aに示すように、例示的なAWCプロセスは、2つのセンサ103Aおよび103Bを含むセンサアレイを使用して、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4に対応する合計4つのセンサ信号を生成する。センサ信号および関連するロボット位置の各々を使用して、ブレード座標系において対応するウエハエッジ検出位置(Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4)を算出する。
図1Fは、ブレード座標系におけるウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4のベクトル図を示す。AWCプロセスの目的は、ウエハオフセットOを決定すること、すなわち、ブレード座標系の中心に対するウエハ中心の位置を決定することである。従来のAWCプロセスは、ウエハオフセットOを決定する分析で使用するために、ウエハエッジ検出位置から任意の3つ(Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4から任意の3つ)を選択することを含む。選択された3つのウエハエッジ検出位置は、推定ウエハ半径Rおよび推定ウエハ中心117に対応する円を独自に定義すると仮定される。推定ウエハ中心117は、分析で使用される隣接するウエハエッジ検出位置(Ba
1、Ba
2、Ba
3)の間に延びる線112および114のそれぞれの垂直二等分線113および115の交点によって与えられる。推定ウエハ半径Rは、推定ウエハ中心117と、分析で使用される隣接するウエハエッジ検出位置(Ba
1、Ba
2、Ba
3)のいずれかとの間の距離である。
【0030】
2つのセンサ103Aおよび103Bを使用してウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、およびBa
4に対応する4つのセンサ信号を生成するAWCプロセスの場合、3つのウエハエッジ検出位置は4セット存在する:Set 1=(Ba
1、Ba
2、Ba
3);Set 2=(Ba
2、Ba
3、Ba
4);Set 3=(Ba
1、Ba
3、Ba
4);およびSet 4=(Ba
1、Ba
2、Ba
4)。
図1Fは、Set 1を使用して推定ウエハ中心117および推定ウエハ半径Rを決定することを示している。AWCプロセスでは、Set 1、Set 2、Set 3、およびSet 4の各々が、推定ウエハ中心117および推定ウエハ半径Rを決定するために使用される。ウエハのフィデューシャル102が4つのセンサ信号のいずれかと干渉した場合、Set 1、Set 2、Set 3、およびSet 4の1つだけがフィデューシャル102の影響を受けない。例えば、ウエハエッジ検出位置Ba
3に対応するセンサ信号がフィデューシャル102の影響を受けた場合、Set 4=(Ba
1、Ba
2、Ba
4)のみがフィデューシャル102の干渉によって導入される誤差がない。フィデューシャル102の干渉が発生したと仮定すると、推定ウエハ中心117および対応するウエハオフセットOを決定する際に使用される3つのウエハエッジ検出位置(Set 1、Set 2、Set 3、またはSet 4)の正しいセットは、Set 1、Set 2、Set 3、およびSet 4の各々に関連する推定ウエハ半径Rを既知のウエハ半径と比較することによって決定される。フィデューシャル102の干渉が発生したと仮定すると、3つのウエハエッジ検出位置の4つのセット(Set 1、Set 2、Set 3、Set 4)について、正しいRの値は1つだけのはずである。そして、3つのウエハエッジ検出位置(Set 1、Set 2、Set 3、Set 4)の中で正しいR値を与える特定のセットが、推定ウエハ中心117および対応するウエハオフセットOを決定する際に使用される3つのウエハエッジ検出位置のセットである。この場合も、ウエハオフセットOは、ウエハがブレードによって保持されるときにブレード座標系の中心からウエハの中心に延びるベクトルである。したがって、ブレード座標系における推定ウエハ中心117の座標は、ウエハオフセットOを定義する。
【0031】
なお、フィデューシャル102の影響を受けるのは、ウエハエッジ検出位置Ba1、Ba2、Ba3、およびBa4の1つだけであることに留意されたい。また、フィデューシャル102がセンサ103A、103Bの真下を通過することはめったにないことに留意されたい。多くの場合、ウエハエッジに近いフィデューシャル102の一部がセンサ遷移に影響を及ぼし、3つのウエハエッジ検出位置のうち所与のセット(Set 1、Set 2、Set 3、Set 4)に基づいて推定ウエハ半径Rを決定する際に、フィデューシャル102によって引き起こされる誤差は非常に小さい。これらの場合、フィデューシャル102の干渉によって引き起こされた誤差を、AWCシステムにおける他の誤差(センサの位置の校正の誤差、および/またはブレードが移動するときにブレード座標系の中心の正確な位置を追跡する際の誤差など)と区別することが困難になる。ほとんどの場合、上述のAWCプロセスアルゴリズムは、推定ウエハ半径Rの誤差の閾値を使用して、フィデューシャル102の干渉が発生したかどうかを決定する。例えば、推定ウエハ半径Rがフィデューシャル102の干渉によって影響を受けると結論付けるためには、3つのウエハエッジ検出位置の所与のセット(Set 1、Set 2、Set 3、Set 4)に基づいて決定された推定ウエハ半径Rと既知のウエハ半径との差が、推定ウエハ半径Rの誤差の事前設定された閾値を超えなければならない。しかし、推定ウエハ半径Rの誤差の事前設定された閾値を設定することは任意の操作であり、それ自体が誤差の影響を受ける。
【0032】
本明細書に開示されるフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスおよびアルゴリズムのための方法およびシステムは、AWCセンサから返されたデータを使用して、1)フィデューシャル102がセンサの1つに無効なウエハエッジデータを報告させたかどうかを決定し、2)決定されたウエハオフセットOが正確であるように、誤ったウエハエッジデータを排除するものである。
図2は、いくつかの実施形態による、3つのセンサ201A、201B、および201Cに対するウエハ101の上面図を示す。いくつかの実施形態では、センサ201A、201B、および201Cは、上述のセンサ103Aおよび103Bのように、LEDビームが遮断されたとき、およびLEDビームが再形成されたときに信号を送信することによって動作するLEDビームセンサとして構成される。しかし、他の実施形態では、ウエハ101のエッジがセンサによる検出位置を通過した時点をセンサが検出することが可能な限り、LEDビームセンサ201A、201B、および201Cの代わりに様々な他のタイプのセンサを使用することができることを理解されたい。
【0033】
図2の例では、ウエハ101は、ロボットのブレード上に位置決めされ、ロボットによって方向105に移動されてセンサ201A、201B、および201Cを通過する。したがって、ウエハ101がセンサ201A、201B、および201Cを通って移動するとき、センサ201A、201B、および201Cのビームは、それぞれ経路203A、203B、および203Cに沿って進行する。
図2の例では、センサ201Aのビームは、ウエハ101のフィデューシャル102に遭遇する。
図2の例は、ウエハ101がセンサ201A、201B、および201Cを通って移動するときに、センサ201A、201B、および201Cのビームが直線経路203A、203B、および203Cに沿ってウエハ101を横切ることを示す。しかし、いくつかの実施形態では、ウエハ101をロボットによって非線形に移動させてセンサ201A、201B、および201Cを通過させることができ、これによりセンサ201A、201B、および201Cのビームが非線形経路に沿ってウエハ101を横切ることを理解されたい。
【0034】
ウエハ101が方向105に移動すると、ウエハ101の先端エッジは、位置Ba
1でセンサ201Aのビームに到達してビームを遮断し、位置Ba
2でセンサ201Bのビームに到達してビームを遮断し、位置Ba
3でセンサ201Cのビームに到達してビームを遮断する。ウエハ101が方向105に移動し続けると、ウエハ101の後端エッジは、位置Ba
4でセンサ201Cのビームに到達してビームの遮断を解除し、位置Ba
5でセンサ201Bのビームに到達してビームの遮断を解除し、位置Ba
6でセンサ201Aのビームに到達してビームの遮断を解除する。このようにして、ウエハ101がセンサ201A、201B、および201Cを通って移動するとき、ウエハ101の先端エッジがセンサビーム109を遮断し、ウエハ101の後端エッジがセンサビーム109を再形成する。センサビーム109が遷移する(すなわち、遮断または再形成される)たびに、センサから割り込み信号が送信され、現在のブレード位置の記録をトリガする。ウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、およびBa
6の各々は、座標軸X
BおよびY
Bによって表されるブレードの座標系内で指定される。いくつかの実施形態では、3つのセンサ201A、201B、および201Cは、少なくとも1つのセンサがウエハ101の各半分を追跡するように位置決めされる。例えば、
図2では、センサ201Aがウエハ101の左半分を追跡し、センサ201Bおよび201Cがウエハ101の右半分を追跡する。また、いくつかの実施形態では、センサ201A、201B、201Cは、所与の時間に1つのセンサ遷移のみが発生するように位置決めされる。例えば、
図2では、センサ201A、201B、201Cは、ウエハが方向105に移動すると、センサ201Aが最初にトリガし、続いてセンサ201B、続いてセンサ201C、続いて再びセンサ201C、続いてセンサ201B、続いてセンサ201Aがトリガするように位置決めされる。このようにして、センサ201A、201B、201Cから受信された各信号は、信号が受信される順序に基づいて、センサ201A、201B、201Cの特定の1つに相関させることができる。
【0035】
校正プロセスは、(正確で均一な直径の)校正ウエハをブレード上に中心を合わせて位置決めし(校正ウエハはブレード座標系の中心に正確に配置される)、校正ウエハを移動させてセンサ201A、201B、および201Cを通過させることで実施できる。この校正プロセスにより、センサ201A、201B、201Cの遷移を引き起こす中心のウエハについて、ブレード座標系の中心に対するセンサ201A、201B、201Cの位置が得られる。ロボットの幾何学的形状および何らかの座標変換を伴う校正プロセスの結果により、ブレード座標系の中心からセンサ遷移が発生したウエハエッジ検出位置(例えば、Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、およびBa
6)の各位置に延びるベクトルBa
i(i=1~N)のセットを定義することが可能である。より具体的には、
図2に示すように、ウエハエッジ検出位置Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、およびBa
6の各々は、座標軸X
BおよびY
Bによって表されるブレード座標系の中心から生じる対応ベクトルBa
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、Ba
6をそれぞれ定義する。ベクトルBa
i(i=1~6)は、ロボットが方向105にブレードを移動させ、ウエハ101をセンサ201A、201B、および201Cに通過させるときに決定される。ベクトルBa
i(i=1~6)のセットを使用してブレード座標系内の偏心ウエハの中心104の座標を決定し、次に偏心ウエハについてのウエハオフセットOを決定することができる。
【0036】
ベクトルBai(i=1~N)の数(N)は、AWCプロセスで使用されるセンサの数によって異なる。いくつかの実施形態では、フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスは、少なくとも3つのセンサ201A、201B、201Cを使用する。各センサ201A、201B、201Cは、典型的には2回遷移する(1回はビームが遮断されたとき、もう1回はビームが再形成されたとき)。したがって、ベクトルBaiの数(N)は、センサ201A、201B、201Cの数の2倍である。しかし、場合によっては、所与のセンサのビームはウエハ101の先端エッジによって遮断できるが、ロボットブレードの幾何学的形状のために再形成できないことがある。この場合、所与のセンサに対するベクトルは1つだけになる。フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスでは、ベクトルBaiの数(N)を、公称ウエハ直径(例えば、200mm、300mmなど)と共に指定する必要がある。
【0037】
フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスは、ベストフィットアルゴリズムを使用してウエハオフセットOを決定し、フィデューシャル干渉が発生するかどうかを決定する。ベストフィットアルゴリズムは、ベクトルBai(i=1~N)のセットによって定義されるウエハエッジ検出位置に最適なブレード座標系内のウエハ中心104の位置を決定する。ベストフィットアルゴリズムの出力は、ブレード座標系におけるウエハ中心104のx座標(Ox)およびy座標(Oy)を含み、フィデューシャル102の干渉による影響は排除されている。ウエハ中心104のx座標(Ox)およびy座標(Oy)は、ウエハオフセットOを定義する。ベストフィットアルゴリズムは、N個のベクトルBai(i=1~N)のセットによって定義されたウエハエッジ検出位置に合わせた最適な円を決定する。ベストフィットアルゴリズムは、性能指標(IP)の定義を含んでいる。この性能指標は、推定ウエハ半径Eと公称ウエハ半径Rとの差の2乗であり、ウエハオフセットOを考慮し、N個のウエハエッジ検出位置にわたって合計されたものである。
【0038】
図3は、いくつかの実施形態による、所与のウエハエッジ検出位置(i)について、ウエハオフセットO、ベクトルBa
i、および推定ウエハ半径E
iの関係を図示するベクトル図を示す。
図3に示すように、N個のベクトルBa
i(i=1~N)の各々ついて、式1の関係が存在する。式1において、Oは、ウエハオフセットOの現在の推定値であり、E
iは、ウエハオフセットOの現在の推定値からi番目のウエハエッジ検出位置Ba
iに延びるi番目の推定ウエハ半径に対応するベクトルである。
【0039】
【0040】
式1の関係は、式2に示すように書き換えることができる。
【0041】
【0042】
Eiの大きさは式3によって求められる。この式において、Baixは、ブレード座標系におけるi番目のウエハエッジ検出位置Baiのx座標であり、Baiyは、ブレード座標系におけるi番目のウエハエッジ検出位置Baiのy座標であり、Oxは、ブレード座標系における推定ウエハ中心のx座標であり、Oyは、ブレード座標系における推定ウエハ中心のy座標である。
【0043】
【0044】
OxおよびOyの現在の値がウエハ中心に近い場合、Eiの大きさは公称ウエハ半径Rに近くなる。式4に示すように、推定ウエハ中心(Ox,Oy)に対する性能指標(IP)は、i番目のウエハエッジ検出位置での推定ウエハ半径(|Ei|)と公称ウエハ半径Rとの差の2乗であり、N個のウエハエッジ検出位置にわたって合計されたものである。
【0045】
【0046】
センサの位置の校正、またはブレード位置の追跡、またはデータ収集プロセスに誤差がなく、センサとのフィデューシャル干渉がない場合、ベストフィットアルゴリズムは、性能指標(IP)がゼロになるまでOxおよびOyについて繰り返される。実際には、センサの位置の校正および/またはブレード位置の追跡および/またはデータ収集プロセスにおいて、AWCシステムの誤差が小さいながらもある程度発生する可能性がある。したがって、ある程度のAWCシステムの誤差が存在する場合、ベストフィットアルゴリズムは、性能指標(IP)がゼロ以外の値に最小化され、ウエハエッジがN個のウエハエッジ検出位置Bai(i=1~N)に可能な限り近くなるまで、OxおよびOyについて繰り返される。
【0047】
式4に示すように、ウエハオフセットO(すなわち、Ox,Oy)の各推定値は、N個のベクトルBai(i=1~N)についての性能指標(IP)値を生成する。ウエハオフセットOの推定値が不十分な場合、高い性能指標(IP)値が生成される。ウエハオフセットOの推定値が最良の場合、性能指標(IP)値が最小化される。性能指標(IP)値が最小化されると、ウエハエッジはウエハエッジ検出位置Bai(i=1~N)に可能な限り近くなる。
【0048】
ベストフィットアルゴリズムは、ウエハオフセットOの様々な推定値をステップスルーし、性能指標(IP)値を最小化するウエハオフセットOを識別する。いくつかの実施形態では、推定ウエハオフセットOは反復によって調整され、これは、反復ごとの性能指標(IP)の最小値における対応する変化が指定された反復停止値以下になるまで行われる。いくつかの実施形態では、反復停止値は、0.00001であり得る。しかし、他の実施形態では、反復停止値は、0.00001よりも大きくても小さくてもよい。いくつかの実施形態では、推定ウエハオフセットOについてニュートン法を使用して反復し、性能指標(IP)の最小値を決定する。これらの実施形態では、ニュートン法は、OxおよびOyに関する性能指標(IP)の導関数を決定すること、およびそれらの導関数を性能指標(IP)の極小値に対応するゼロに等しく設定することを含む。また、いくつかの実施形態では、性能指標(IP)を最小値にする際、OxおよびOyに関する性能指標(IP)の二次導関数を評価して、反復のたびに推定ウエハオフセットOの調整量を決定することができる。
【0049】
フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスでは、センサとのフィデューシャル干渉がある場合、N個のベクトルBai(i=1~N)のうち1つは、ウエハの外周エッジ、すなわち、ウエハの円周上にはない。この場合、センサとのフィデューシャル干渉が存在するとき、ウエハのエッジがN個のウエハエッジ検出位置Bai(i=1~N)をすべて通るようにウエハの中心を位置決めするウエハオフセットOの値はない。
【0050】
センサとのフィデューシャル干渉は、N個のベクトルBai(i=1~N)の1つにのみ影響を及ぼす。N個のベクトルBai(i=1~N)の中でどのベクトルがフィデューシャル干渉の影響を受けているかを識別するために、フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスは、N個のベクトルBai(i=1~N)の中から1回に1つずつ異なるベクトルを除いて(N-1)個のベクトルBaiの固有のセットを得ることを含んでおり、これは(N-1)個のベクトルBaiの各固有のセットに対する性能指標(IP)値を最小化するウエハオフセットOを識別するベストフィットアルゴリズムの実行と共に行われる。式5は、z番目のベクトルBazを除外した(N-1)個のベクトルBaiの固有のセットに対する性能指標(IPz)値を示す。
【0051】
【0052】
性能指標(IPz)を最小化するウエハオフセットOは、1~Nの範囲の各(z)値に対して決定される。(N-1)個のベクトルBaiに対するベストフィットアルゴリズムが、所与の(z)のベクトルBazを除外した結果として得られた性能指標(IPz)の最小値に収束した後、そのように得られた性能指標(IPz)の最小値および対応する推定ウエハオフセットOを、除外した所与の(z)のベクトルBazについて記録する。上記のプロセスにより、ウエハオフセットOのN個の推定値が与えられ、ウエハオフセットOの各推定値は対応する性能指標(IPz)を有する。言い換えると、除外したベクトルBaz(z=1~N)ごとに、除外されなかった(N-1)個のベクトルBaiを使用して決定されたウエハオフセットOの推定値および対応する性能指標(IPz)が個別に存在する。
【0053】
例として、
図2のAWC構成について検討する。この構成では、N=6個のベクトルBa
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、およびBa
6がある。この構成の場合、フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスは、ウエハオフセットOの6つの異なる推定値および対応する性能指標(IP
z)の決定を含む。具体的には、1番目の推定値(z=1)として、ベクトルBa
1を除外し、ベクトルのセット(Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5、Ba
6)がウエハオフセットOの推定値を決定する。2番目の推定値(z=2)として、ベクトルBa
2を除外し、ベクトルのセット(Ba
1、Ba
3、Ba
4、Ba
5、Ba
6)がウエハオフセットOの推定値を決定する。3番目の推定値(z=3)として、ベクトルBa
3を除外し、ベクトルのセット(Ba
1、Ba
2、Ba
4、Ba
5、Ba
6)がウエハオフセットOの推定値を決定する。4番目の推定値(z=4)として、ベクトルBa
4を除外し、ベクトルのセット(Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
5、Ba
6)がウエハオフセットOの推定値を決定する。5番目の推定値(z=5)として、ベクトルBa
5を除外し、ベクトルのセット(Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
6)がウエハオフセットOの推定値を決定する
。6番目の推定値(z=6)として、ベクトルBa
6を除外し、ベクトルのセット(Ba
1、Ba
2、Ba
3、Ba
4、Ba
5)がウエハオフセットOの推定値を決定する。
【0054】
フィデューシャル干渉はベクトルBai(i=1~6)の1つだけに影響を及ぼすため、ウエハオフセットOの6つの決定された推定値のうち1つだけがフィデューシャル干渉の影響を受けない。対応する性能指標(IPz)が最も低いウエハオフセットOの推定値は、センサとのフィデューシャル干渉の影響を受けるベクトルBazを含まない(N-1)個のベクトルBaiのセットに基づいている。したがって、対応する性能指標(IPz)が最も低いウエハオフセットOの推定値は、センサとのフィデューシャル干渉の影響を受けていないウエハオフセットOの推定値である。根底にある仮定は、各AWCセンサはある程度の小さなレベルのノイズ(すなわち、センサの位置の校正の誤差および/または信号遷移の誤差および/または信号送信の誤差)を有すると予想されるが、フィデューシャル干渉に遭遇した1つのセンサは、ウエハエッジの検出時にフィデューシャル干渉に対応する量の誤差を有し、その誤差はウエハエッジ検出時にノイズにより他のセンサが有する誤差よりも大幅に大きいという仮定である。
【0055】
図2に示すように、3つのAWCセンサに対するフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスは、最も低い性能指標(IP)をもたらす5つのベクトルBa
iの固有のセットを(6つのベクトルBa
i(i=1~6)の中から)決定する。この5つのベクトルBa
iの固有のセットはセンサとのフィデューシャル干渉の影響を受けたベクトルBa
iを含まないため、センサとのフィデューシャル干渉の影響を受けたベクトルBa
iを識別する。そして、この5つのベクトルBa
iの固有のセットに対して決定された推定ウエハオフセットOは、センサとのフィデューシャル干渉の影響を受けていないウエハオフセットOである。
【0056】
上で論じたように、フィデューシャル干渉検出への従来のアプローチは、どのベクトルBai(i=1~N)がフィデューシャル干渉の影響を受けるかを決定するために、推定ウエハ半径Rの誤差としてオペレータが若干任意の閾値を選択することを必要とする。典型的には、3つのベクトルBaiの組み合わせの2つ以上が推定ウエハ半径Rの誤差として選択された閾値を満たし、誤差データの選択が任意になる場合がある。また、1つのベクトルBaiにある程度の誤差があっても、3つのベクトルBaiの組み合わせのいずれも推定ウエハ半径Rの誤差の閾値を満たさない場合がある。対照的に、本明細書に開示されるフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスでは、最も低い対応する性能指標(IPz)を有する(N-1)個のベクトルBaiの固有のグループを決定することにより、どのベクトルBaiがAWCセンサとのフィデューシャル干渉の影響を受けているかを識別する。そして、最も低い対応する性能指標(IPz)を有する(N-1)個のベクトルBaiの固有のグループを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置する指示をロボットに与えるためのウエハオフセットOを決定する。
【0057】
本明細書に開示されるフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスおよび関連するシステムは、専用のアライナモジュールにおけるウエハフィデューシャル検出および位置合わせに必要な時間の排除を可能にすることによって、製作施設における高いウエハスループット動作をサポートすることを理解されたい。また、本明細書に開示されるフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスおよび関連するシステムは、未知のフィデューシャル位置を有する場合(すなわち、AWCセンサとのフィデューシャル干渉を有する可能性がある場合)に、ウエハ中心を正確かつ確実に決定する。
【0058】
図4は、いくつかの実施形態による自動ウエハセンタリング方法のフローチャートを示す。この方法は、ロボットのウエハハンドリング構成要素上にウエハを位置決めする動作401を含む。この方法はまた、ロボットを動作させてウエハハンドリング構成要素を移動させ、ウエハがセンサアレイを通って移動するようにする動作403を含む。センサアレイ内の各センサは、ウエハのエッジがセンサを通過する時点を検出して信号を送るように構成される。いくつかの実施形態では、センサアレイは、少なくとも3つのセンサを含む。いくつかの実施形態では、センサアレイは、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにウエハの中心の進行方向に対してウエハの第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む。そして、センサアレイは、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにウエハの中心の進行方向に対してウエハの第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む。いくつかの実施形態では、センサアレイ内の各センサは、光ビームセンサ、例えば、LEDビームセンサである。いくつかの実施形態では、光ビームセンサは、光ビームセンサの光ビームがウエハによって遮断されたとき、ウエハのエッジの検出を示す信号を送信するように構成される。そして、光ビームセンサは、光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、ウエハのエッジの検出を示す信号を送信するように構成される。
【0059】
この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定する動作405を含む。各ウエハエッジ検出位置は、ウエハがセンサアレイを通って移動するときにセンサアレイの任意のセンサがウエハのエッジを検出する位置であり、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して、性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定する動作407を含む。推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系の中心からウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義される。ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有する。ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する。推定ウエハ中心(Ox,Oy)に対する性能指標(IP)は、i番目のウエハエッジ検出位置での推定ウエハ半径(|Ei|)と公称ウエハ半径Rとの差の2乗であり、ウエハエッジ検出位置の数Nの固有のセット(N-1)にわたって合計されたものである。性能指標値が最小化されると、性能指標(IP)および関連する推定ウエハ中心(Ox,Oy)は、ウエハハンドリング構成要素の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する。
【0060】
この方法はまた、対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)に対応する推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別する動作409を含む。対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)は、ウエハのフィデューシャルにおいて、ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する。この方法はまた、最終ウエハオフセットを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置する動作411を含む。
【0061】
図5は、いくつかの実施形態による自動ウエハセンタリング方法のフローチャートを示す。この方法は、ウエハエッジ検出位置の数(N)を取得する動作501を含む。各ウエハエッジ検出位置は、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。いくつかの実施形態では、ウエハエッジ検出位置の数(N)は、少なくとも3つのセンサを含む光ビームセンサアレイにウエハを通過させることによって取得される。この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して最小化された性能指標値を決定する動作503を含む。最小化された性能指標値は、関連する推定ウエハオフセットを有し、この関連する推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の対応する固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する。
【0062】
この方法はまた、ウエハエッジ検出位置の数(N)について最小化された性能指標値の最小値を決定する動作505を含む。最小化された性能指標値の最小値は、関連するウエハオフセットを有する。推定ウエハ中心(Ox,Oy)に対する性能指標(IP)は、i番目のウエハエッジ検出位置での推定ウエハ半径(|Ei|)と公称ウエハ半径Rとの差の2乗であり、ウエハエッジ検出位置の数Nの固有のセット(N-1)にわたって合計されたものである。性能指標値が最小化されると、性能指標(IP)および関連する推定ウエハ中心(Ox,Oy)は、ウエハハンドリング構成要素の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する。対応する推定ウエハオフセットに対する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)は、ウエハのフィデューシャルにおいて、ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する。この方法はまた、最小化された性能指標値の最小値およびその関連するウエハオフセットを使用して、ウエハをターゲットステーションの中心に配置する動作507を含む。
【0063】
図6は、いくつかの実施形態による自動ウエハセンタリングシステムを示す。システムは、ウエハハンドリング構成要素603(例えば、ブレード)を有するロボット601を含む。また、このシステムはセンサアレイ605を含む。センサアレイ605は、複数のセンサ201A、201B、201Cを含む。センサアレイ605内の各センサ201A、201B、201Cは、ウエハ101のエッジがセンサ201A、201B、201Cを通過する時点を検出するように構成される。いくつかの実施形態では、センサアレイ605は、少なくとも3つのセンサ201A、201B、201Cを含む。いくつかの実施形態では、センサアレイ605は、ウエハ101がセンサアレイ605を通って移動するときにウエハ101の中心104の進行方向105に対してウエハ101の第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサ201Aを含む(
図2参照)。そして、センサアレイ605は、ウエハ101がセンサアレイ605を通って移動するときにウエハ101の中心104の進行方向105に対してウエハ101の第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサ201B、201Cを含む。いくつかの実施形態では、センサアレイ605内の各センサ201A、201B、201Cは、光ビームセンサである。いくつかの実施形態では、光ビームセンサは、光ビームセンサの光ビームがウエハ101によって遮断されたとき、ウエハ101のエッジの検出を示す信号を送信するように構成される。そして、光ビームセンサは、光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、ウエハ101のエッジの検出を示す信号を送信するように構成される。
【0064】
システムはまた、センサアレイ605内のセンサ201A、201B、201Cの各々から信号を受信するように構成され接続されたコントローラ607を含む。コントローラ607はまた、ロボット601から信号を受信するように構成され接続される。コントローラ607はまた、信号をロボット601に送信するように構成され接続される。コントローラ607は、ロボット601のウエハハンドリング構成要素603がウエハ101をウエハハンドリング構成要素603上に保持した状態で移動するときにウエハハンドリング構成要素603の位置を示すデータを受信するように構成される。コントローラ607は、ウエハ101がセンサアレイ605を通って移動するときにセンサアレイ605から信号を受信するように構成される。信号は、ウエハ101のエッジがセンサアレイ605の特定のセンサ201A、201B、201Cを通過する時点を示す。コントローラ607は、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定するように構成される。各ウエハエッジ検出位置は、センサアレイ605の任意のセンサ201A、201B、201Cがウエハ101のエッジを検出する位置であり、ウエハハンドリング構成要素603の座標系における座標(x,y)のセットによって定義される。
【0065】
コントローラ607は、ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対する性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定するように構成される。推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素603の座標系の中心からウエハ101の推定中心位置に延びるベクトルとして定義される。ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有する。ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する推定ウエハオフセットは、ウエハハンドリング構成要素603の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する。推定ウエハ中心(Ox,Oy)に対する性能指標(IP)は、ウエハ101のi番目のウエハエッジ検出位置での推定ウエハ半径(|Ei|)と公称ウエハ半径Rとの差の2乗であり、ウエハエッジ検出位置の数Nの固有のセット(N-1)にわたって合計されたものである。性能指標値が最小化されると、性能指標(IP)および関連する推定ウエハ中心(Ox,Oy)は、ウエハハンドリング構成要素603の座標系内でウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する。
【0066】
コントローラ607はまた、対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)に対応する推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別するように構成される。対応する性能指標値の最小値を有するウエハエッジ検出位置の数(N)の固有のセット(N-1)は、ウエハ101のフィデューシャル102において、ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する。コントローラ607は、最終ウエハオフセットを使用して、ウエハ101をターゲットステーション609の中心に配置する指示をロボット601に与えるように構成される。
【0067】
図7は、いくつかの実施形態によるコントローラ607の例示的な図を示す。様々な実施形態において、コントローラ607は、プロセッサ701、ストレージハードウェアユニット(HU)703(例えば、メモリ)、入力HU705、出力HU707、入力/出力(I/O)インターフェース709、I/Oインターフェース711、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)713、およびデータ通信バス715を含む。プロセッサ
701、ストレージHU703、入力HU705、出力HU707、I/Oインターフェース709、I/Oインターフェース711、およびNIC713は、データ通信バス715を介して互いにデータ通信することができる。入力HU705は、ロボット601およびセンサ201A、201B、201Cなどのいくつかの外部デバイスからのデータ通信を受信するように構成される。入力HU705の例としては、データ収集システム、データ収集カードなどが挙げられる。出力HU707は、ロボット601などのいくつかの外部デバイスにデータを送信するように構成される。出力HU707の一例は、デバイスコントローラである。NIC713の例としては、ネットワークインターフェースカード、ネットワークアダプタなどが挙げられる。I/Oインターフェース709および711の各々は、I/Oインターフェースに接続された異なるハードウェアユニット間の互換性を提供するように定義される。例えば、I/Oインターフェース709は、入力HU705から受信した信号を、データ通信バス715と互換性のある形式、振幅、および/または速度に変換するように定義することができる。また、I/Oインターフェース
711は、データ通信バス715から受信した信号を、出力HU707と互換性のある形式、振幅、および/または速度に変換するように定義することができる。本明細書では、コントローラ607のプロセッサ701によって実施されるものとして様々な動作が説明されているが、いくつかの実施形態では、様々な動作が、コントローラ607の複数のプロセッサによって、および/またはコントローラ607とデータ通信する複数のコンピューティングシステムの複数のプロセッサによって実施され得ることを理解されたい。また、いくつかの実施形態では、コントローラ607に関連するユーザインターフェースが存在する。ユーザインターフェースは、ディスプレイ(例えば、装置および/またはプロセス条件のディスプレイ画面および/またはグラフィカルソフトウェアディスプレイ)およびポインティングデバイス、キーボード、タッチスクリーン、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイスを含み得る。
【0068】
コントローラ607は、ロボット601の動作を制御するための、および本明細書に開示されるフィデューシャルフィルタリングAWCプロセスを実施するための命令セットを含むコンピュータプログラムを実行するように構成することができる。また、いくつかの実施形態では、コントローラ607に関連するメモリデバイスに記憶されたコンピュータプログラムを用いることができる。コントローラ607の動作を指示するためのソフトウェアは、多くの異なる方法で設計または構成することができる。フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスを実施し、それに対応してロボット601を制御するようにコントローラ607の動作を指示するためのコンピュータプログラムは、任意の従来のコンピュータ可読プログラミング言語(例えば、アセンブリ言語、C、C++、パスカル、フォートラン他)で書くことができる。コンパイルされたオブジェクトコードまたはスクリプトは、プログラム中で識別されたタスクを実施するためプロセッサ701によって実行される。
【0069】
広義には、コントローラ607は、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御する様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義され得る。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、またはプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含み得る。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラ607に通信される命令とすることができ、フィデューシャルフィルタリングAWCプロセスを実行し、ロボット601を制御するための動作パラメータを定義する。
【0070】
本明細書で説明される各実施形態はまた、ハンドヘルドハードウェアユニット、マイクロプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースまたはプログラム可能な家電、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む様々なコンピュータシステム構成で実施することができる。本明細書で説明される各実施形態はまた、ネットワークを介してリンクされる遠隔処理ハードウェアユニットによってタスクが実施される分散型コンピューティング環境で実施することも可能である。本明細書で説明される各実施形態は、コンピュータシステムに格納されたデータを伴う様々なコンピュータ実装動作を用いることができることを理解されたい。これらの動作は、物理量の物理的な操作を必要とする動作である。本明細書で説明されて実施形態の一部を構成するあらゆる動作は、有用な機械動作である。各実施形態はまた、これらの動作を実施するためのハードウェアユニットまたは装置に関する。装置は、専用コンピュータ用に特別に構築することができる。専用コンピュータとして定義されるとき、コンピュータは、その専用の目的のために動作可能でありつつ、専用の目的の一部ではない他の処理、プログラム実行、またはルーチンを実施することができる。いくつかの実施形態では、動作は、コンピュータメモリ、キャッシュに格納されるかネットワークを介して取得される1つもしくは複数のコンピュータプログラムによって、選択的にアクティブ化または構成される汎用コンピュータによって処理されてもよい。ネットワークを介してデータが取得される場合、そのデータは、ネットワーク上の他のコンピュータ(例えば、計算資源のクラウド)によって処理されてもよい。
【0071】
本明細書で説明される様々な実施形態は、非一時的コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとしてインスタンス化されたAWCプロセス制御命令を介して実装することができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、データを格納することができる任意のデータストレージハードウェアユニットであり、データはその後コンピュータシステムによって読み取ることができる。非一時的コンピュータ可読媒体の例は、ハードドライブ、ネットワーク接続ストレージ(NAS)、ROM、RAM、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)、磁気テープ、ならびに他の光学および非光学データストレージハードウェアユニットを含む。非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読コードが分散方式で格納および実行されるように、ネットワーク結合コンピュータシステム上に分散されたコンピュータ可読有形媒体を含むことができる。
【0072】
前述の開示は、明確な理解のためにいくらかの詳細を含んでいるが、一定の変更および修正を添付の特許請求の範囲の範囲内で実施できることは明らかであろう。例えば、本明細書に開示される任意の実施形態からの1つまたは複数の特徴は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができることを理解されたい。したがって、本実施形態は、限定ではなく例示と見なされるべきであり、特許請求の範囲は、本明細書に述べられる詳細に限定されるべきではなく、説明された実施形態の範囲および均等物内で修正されてもよい。本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
自動ウエハセンタリング方法であって、
ロボットのウエハハンドリング構成要素上にウエハを位置決めすることと、
前記ロボットを動作させて前記ウエハハンドリング構成要素を移動させ、前記ウエハがセンサアレイを通って移動するようにすることであって、前記センサアレイ内の各センサは、前記ウエハのエッジが前記センサを通過する時点を検出して信号を送るように構成されることと、
ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定することであって、各ウエハエッジ検出位置は、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記センサアレイの任意のセンサが前記ウエハの前記エッジを検出する位置であり、前記ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義されることと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して、性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定することであって、前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系の中心から前記ウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義され、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有することと、
対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)に対応する前記推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別することと、
前記最終ウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置することと
を含む、自動ウエハセンタリング方法。
[形態2]
形態1に記載の方法であって、
前記センサアレイは、少なくとも3つのセンサを含む、方法。
[形態3]
形態1に記載の方法であって、
前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの中心の進行方向に対して前記ウエハの第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含み、前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの前記中心の前記進行方向に対して前記ウエハの第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む、方法。
[形態4]
形態1に記載の方法であって、
前記センサアレイ内の各センサは、光ビームセンサである、方法。
[形態5]
形態4に記載の方法であって、
前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの光ビームが前記ウエハによって遮断されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成され、前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成される、方法。
[形態6]
形態1に記載の方法であって、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する、方法。
[形態7]
形態6に記載の方法であって、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義され、最小化された性能指標値および関連する推定ウエハ中心は、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する、方法。
[形態8]
形態1に記載の方法であって、
前記対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、方法。
[形態9]
自動ウエハセンタリングシステムであって、
センサアレイであって、前記センサアレイ内の各センサは、ウエハのエッジが前記センサを通過するときを検出するように構成されるセンサアレイと、
ロボットのウエハハンドリング構成要素がウエハを前記ウエハハンドリング構成要素上に保持した状態で移動するときに前記ウエハハンドリング構成要素の位置を示すデータを受信するように構成されたコントローラであって、前記コントローラは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記センサアレイから信号を受信するように構成され、前記信号は、前記ウエハの前記エッジが前記センサアレイの特定のセンサを通過するときを示すコントローラと
を備え、
前記コントローラは、ウエハエッジ検出位置の数(N)を決定するように構成され、各ウエハエッジ検出位置は、前記センサアレイの任意のセンサが前記ウエハの前記エッジを検出する位置であり、前記ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義され、
前記コントローラは、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対する性能指標値を実質的に最小化する推定ウエハオフセットを決定するように構成され、前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系の中心から前記ウエハの推定中心位置に延びるベクトルとして定義され、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)は、対応する推定ウエハオフセットおよび対応する性能指標値を有し、
前記コントローラは、対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)に対応する前記推定ウエハオフセットとして、最終ウエハオフセットを識別するように構成され、
前記コントローラは、前記最終ウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置する指示を前記ロボットに与えるように構成される、
自動ウエハセンタリングシステム。
[形態10]
形態9に記載のシステムであって、
前記センサアレイは、少なくとも3つのセンサを含む、システム。
[形態11]
形態9に記載のシステムであって、
前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの中心の進行方向に対して前記ウエハの第1の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含み、前記センサアレイは、前記ウエハが前記センサアレイを通って移動するときに前記ウエハの前記中心の前記進行方向に対して前記ウエハの第2の半分を通過するように位置決めされた少なくとも1つのセンサを含む、システム。
[形態12]
形態9に記載のシステムであって、
前記センサアレイ内の各センサは、光ビームセンサである、システム。
[形態13]
形態12に記載のシステムであって、
前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの光ビームが前記ウエハによって遮断されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成され、前記光ビームセンサは、前記光ビームセンサの遮断された光ビームが再形成されたとき、前記ウエハの前記エッジの検出を示す信号を送信するように構成される、システム。
[形態14]
形態9に記載のシステムであって、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)に対する前記推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応する、システム。
[形態15]
形態14に記載のシステムであって、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義され、最小化された性能指標値および関連する推定ウエハ中心は、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記所与の固有のセット(N-1)に最適な円に対応する、システム。
[形態16]
形態9に記載のシステムであって、
前記対応する性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の前記固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、システム。
[形態17]
自動ウエハセンタリング方法であって、
ウエハエッジ検出位置の数(N)を取得することであって、各ウエハエッジ検出位置は、ウエハハンドリング構成要素の座標系における座標(x,y)のセットによって定義されることと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の各固有のセット(N-1)に対して最小化された性能指標値を決定することであって、前記最小化された性能指標値は、関連する推定ウエハオフセットを有し、前記関連する推定ウエハオフセットは、前記ウエハハンドリング構成要素の前記座標系内で前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の対応する固有のセット(N-1)に最適な円の中心に対応することと、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)について最小化された性能指標値の最小値を決定することと、
前記最小化された性能指標値の最小値およびその関連するウエハオフセットを使用して、前記ウエハをターゲットステーションの中心に配置することと
を含む、自動ウエハセンタリング方法。
[形態18]
形態17に記載の方法であって、
前記ウエハエッジ検出位置の数(N)は、少なくとも3つのセンサを含む光ビームセンサアレイに前記ウエハを通過させることによって取得される、方法。
[形態19]
形態17に記載の方法であって、
前記性能指標値は、前記ウエハのi番目のウエハエッジ検出位置での前記ウエハの推定ウエハ半径と既知の公称半径との差の2乗であり、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の所与の固有のセット(N-1)にわたって合計されたものとして定義される、方法。
[形態20]
形態17に記載の方法であって、
前記最小化された性能指標値の最小値を有する前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の特定の固有のセット(N-1)は、前記ウエハのフィデューシャルにおいて、前記ウエハエッジ検出位置の数(N)の1つを除外する、方法。
【0073】
以下、特許請求の範囲を記載する。