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特許7451811電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法、並びに関連するマイクロロッド及び電子エミッタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-08
(45)【発行日】2024-03-18
(54)【発明の名称】電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法、並びに関連するマイクロロッド及び電子エミッタ
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/073 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
H01J37/073
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023101935
(22)【出願日】2023-06-21
(65)【公開番号】P2024001880
(43)【公開日】2024-01-10
【審査請求日】2023-08-18
(31)【優先権主張番号】17/846,498
(32)【優先日】2022-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501233536
【氏名又は名称】エフ イー アイ カンパニ
【氏名又は名称原語表記】FEI COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】リウ クン
(72)【発明者】
【氏名】ルー チャド
(72)【発明者】
【氏名】バーム アラン ステファン
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-114969(JP,A)
【文献】特開昭51-263020(JP,A)
【文献】国際公開第2020/044389(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 37/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法であって、
結晶配向軸に沿って延在するバルク結晶インゴットを提供することと、
前記バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを生成することと、
前記第1のプレートから第2のプレートを生成することと、
前記第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することと、を含み、
前記第1のプレートを生成することが、前記加工部分を機械加工して前記バルク結晶インゴットから前記第1のプレートを除去することを含み、
前記第2のプレートを生成することが、前記第1のプレートの厚さを低減することを含み、
前記1つ以上のマイクロロッドを生成することが、前記第2のプレートから材料を除去し、前記1つ以上のマイクロロッドを少なくとも部分的に画定するために、前記第2のプレートをミリングすることを含む、方法。
【請求項2】
前記バルク結晶インゴットが六ホウ化ランタン(LaB)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記結晶配向軸が、結晶方向の<100>族から選択される方向である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記バルク結晶インゴットを提供することが、ゾーン溶融再結晶法によって前記バルク結晶インゴットを形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のプレートを生成することが、前記第1のプレートが、
前記結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmである第1のプレート長さと、
前記結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約1~4mmである第1のプレート幅と、
前記第1の方向及び前記結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約0.5mmである第1のプレート厚さと、を有するように、前記第1のプレートを生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のプレートを生成することが、放電加工(EDM)プロセスを利用して、前記バルク結晶インゴットの前記加工部分から前記第1のプレートを機械加工することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記加工部分から複数の第1のプレートを生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のプレートの厚さを低減することが、前記第1のプレートを機械的に研磨することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のプレートを生成することが、前記第2のプレートが、
前記結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、前記第1のプレートの第1のプレート長さに実質的に等しい第2のプレート長さと、
前記結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、前記第1のプレートの第1のプレート幅に実質的に等しい第2のプレート幅と、
前記第1の方向及び前記結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約50~100マイクロメートル(μm)である第2のプレート厚さと、を有するように、前記第2のプレートを生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のマイクロロッドを生成することが、各前記マイクロロッドが、
結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmであるマイクロロッド長さと、
前記結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド幅と、
前記第1の方向及び前記結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッドの厚さと、を有するように各前記マイクロロッドを生成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のプレートをミリングすることが、レーザを用いてミリングすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のプレートをレーザを用いてミリングすることが、
(i)アライメントインジケータに対して前記第2のプレートを位置決めすることと、
(ii)コンピュータデバイスを用いて、前記第2のプレートの位置を登録することと、
(iii)前記コンピュータデバイスを用いて、自動レーザミリングルーチンを実行することと、のうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のプレートから前記1つ以上のマイクロロッドを生成することが、前記1つ以上のマイクロロッドが前記第2のプレートの第2のプレートベース部分に取り付けられるように行われ、前記1つ以上のマイクロロッドを生成することが、
前記第2のプレートから材料を除去して、前記第2のプレートベース部分及び前記1つ以上のマイクロロッドを画定することと、
前記第2のプレートベース部分から前記1つ以上のマイクロロッドを除去することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
各前記マイクロロッドが、マイクロロッド先端領域を含み、前記マイクロロッド先端領域で終端し、各前記マイクロロッドの前記マイクロロッド先端領域を加工して、ナノロッド及びナノ突起先端を含むナノニードルを生成することを更に含み、前記マイクロロッド先端領域を加工することが、
前記マイクロロッド先端領域を粗加工して前記ナノロッドを生成することと、
前記マイクロロッド先端領域を粗加工することに続いて、前記ナノロッドを微細加工して、前記ナノロッドの末端に前記ナノ突起先端を生成することと、を含み、
前記マイクロロッド先端領域を粗加工することが、前記マイクロロッド先端領域を電気化学的にエッチングして前記ナノロッドを形成することを含み、
前記マイクロロッド先端領域を粗加工することが、集束イオンビームを用いたミリングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記ナノロッドが、
前記結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2μmであるナノロッドの長さ、
前記結晶配向軸に垂直な方向に沿って測定したときに、約200ナノメートル(nm)未満であるナノロッド直径、の一方又は両方を有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ナノ突起先端が、前記結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~5μmである先端長さを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記電子エミッタを組み立てることを更に含み、前記電子エミッタを組み立てることが、導電性接着剤及びグラファイト接着剤の一方又は両方を用いて前記マイクロロッドをフィラメントに接合することを含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法に関し、より具体的には、明確な結晶特性を有する六ホウ化ランタン(LaB)マイクロロッドを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冷電界電子エミッタは、高解像度顕微鏡、ディスプレイ、センサなど、電子ビームを利用する多種多様な用途で使用される。このような電子エミッタの好ましい特性には、高い融点、低い材料仕事関数、及び長期間(例えば、数時間)にわたって安定した放出電流を生成する能力が含まれる。タングステンは、4.5eVの比較的高い材料仕事関数、タングステンエミッタによって生成される放出電流の比較的低い一時的安定性、及び超高真空(UHV)条件下でそのようなエミッタを動作させる必要性にもかかわらず、従来、そのような電子エミッタを形成するために使用されてきた。
【0003】
最近、新たな研究により、六ホウ化ランタン(LaB)が、2.07eVの比較的低い仕事関数及び数十時間持続する放出電流安定性を有する、タングステンの魅力的な代替物として機能し得ることが実証された。しかしながら、LaB電子エミッタを調製することは、特定の実用上の課題を提示する。例えば、LaBエミッタを生成するためのいくつかの既存の技法は、結晶基板上に多数のLaBナノワイヤを成長させることと、この「ヘイスタック」から1つのそのようなナノワイヤを選択することと、エミッタの端部にナノワイヤを正確に位置決めすることと、を含む。更に、そのような既存の技法は、いくつかのステップがUHV条件で行われることを必要とし、これらの技法は、一般に、長い加工時間を必要とし、低い製品歩留まりをもたらす。そのようなナノワイヤを操作することの実用上の課題に加えて、そのような方法は、ヘイスタックから選択された任意の所与のナノワイヤが、電子エミッタとしての最適な機能性のための所望の結晶配向を示すことを確実にすることができない。
【発明の概要】
【0004】
電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法、並びに関連するマイクロロッド及び電子エミッタが、本明細書に開示される。代表的な例では、電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法は、結晶配向軸に沿って延在するバルク結晶インゴットを提供することと、バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを生成することと、第1のプレートから第2のプレートを生成することと、第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することと、を含む。第1のプレートを生成することは、バルク結晶インゴットから第1のプレートを除去するために加工部分を機械加工することを含む。第2のプレートを生成することは、第1のプレート厚さを低減することを含む。1つ以上のマイクロロッドを生成することは、第2のプレートをミリングして、第2のプレートから材料を除去し、1つ以上のマイクロロッドを少なくとも部分的に画定することを含む。
【0005】
別の代表的な例では、電子エミッタのためのマイクロロッドは、ナノロッド及びナノ突起先端を含むナノニードルを備えるマイクロロッド先端領域を備える。マイクロロッド及びナノニードルが、(i)バルク結晶インゴットからマイクロロッドを除去することと、(ii)マイクロロッド先端領域を粗加工してナノロッドを生成することと、(iii)ナノロッドを微細加工してナノ突起先端を生成することと、を順次行うことによって、バルク結晶インゴットから一体的に形成される。バルク結晶インゴットからマイクロロッドを除去することは、バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを生成することと、第1のプレートから第2のプレートを生成することと、第2のプレートから材料を除去し、1つ以上のマイクロロッドを少なくとも部分的に画定するために、第2のプレートをミリングすることによって、第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することと、を含む。
【0006】
本開示の前述及び他の目的、特徴、並びに利点は、添付の図面を参照して進められる以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一例による、電子エミッタのためのマイクロロッドを生成するための例示的な方法を示す高レベルのフローチャートである。
図2】一例による加工部分を有するバルク結晶インゴットを示す。
図3】一例による、バルク結晶インゴットの加工部分から除去され得る第1のプレートを示す。
図4】一例による第1のプレートから形成され得る第2のプレートを示す。
図5】一例による複数のマイクロロッドを支持する第2のプレートベース部分を示す。
図6】別の例による複数のマイクロロッドを支持する第2のプレートを示す。
図7図6の線7-7に沿って見た図6のマイクロロッドを示す。
図8】一例によるマイクロロッドを示す。
図9】一例による、ナノロッドに粗加工されたマイクロロッド先端領域を有するマイクロロッドを示す。
図10】一例による、ナノ突起先端に微細加工されたナノロッドを有するマイクロロッドを示す。
図11】一例による、ナノロッドを有するマイクロロッドを備える電子エミッタを示す。
図12】一例によるマイクロロッドを生成するために使用され得るマイクロロッド生成システムを示すブロック図である。
図13】本明細書に記載される方法の一部分を行うために使用され得る例示的なコンピューティングシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示は、電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法に関する。特に、電子エミッタは、ナノニードルで終端し、明確な結晶配向に沿って延在するマイクロロッドを含む。本方法は、明確な結晶配向を有するバルク結晶から1つ以上のマイクロロッドを生成するトップダウンアプローチを使用する。いくつかの例では、各マイクロロッドを更に処理して、その末端にナノ突起先端を有するナノニードルを画定し得る。本明細書に開示される方法は、六ホウ化ランタン(LaB)などの材料から電子エミッタを形成するのに特に適切であり得る。
【0009】
図1は、電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法100の一例を示す高レベルのフローチャートであり、図2図11は、そのような方法に対応する一連のステップを表す。図2図11において、同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的を果たす要素には、同様の番号(例えば、最初の数字を省略した場合の同一の番号)が付されており、これらの要素については、図2図11の各々を参照して本明細書では詳細に説明しない場合がある。同様に、図2図11の各々において全ての要素に番号が付されているわけではないが、一貫性のために、それらに関連する参照番号が本明細書において利用されている場合がある。図2図11のうちの1つ以上を参照して本明細書で説明される要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、図2図11のいずれかに含まれ、かつ/又は図2図11のいずれかとともに利用され得る。
【0010】
本開示では、方法100の様々なステップが、図2図11に示される構造の説明とともに説明される。したがって、方法100の様々なステップは、図2図11に示される構造を生成するためのステップとして説明され得、及び/又は図2図11の構造は、方法100を行うプロセスにおいて使用及び/又は形成される構造の例として説明され得ることを理解されたい。このようにして、図2図11のいずれかに示される構造の特性(例えば、寸法)の説明は、方法100の文脈においてそのような構造を生成するステップを開示するものとして同等に理解され得る。しかしながら、これは必須ではなく、方法100が図2図11に示される特定の構造を生成することなく行われ得ることも本開示の範囲内である。
【0011】
図1に示すように、方法100は、110において、結晶配向軸に沿って延在するバルク結晶インゴットを提供することを含む。図2は、そのようなステップで提供され得るバルク結晶インゴット210の一例を示す。図2の例において、バルク結晶インゴット210は、結晶配向軸212に沿って延在する。特に、本開示は、一般に、バルク結晶インゴット210が精製された六ホウ化ランタン(LaB)ロッドであり、結晶配向軸212が結晶方向の<100>族から選択される方向である例に関する。すなわち、LaBは単純立方晶構造を示すので、結晶配向軸212が立方晶構造の面に垂直な方向に沿って延在する場合、結晶配向軸212は、同等に、[100]方向、[010]方向、又は[001]方向のいずれかと称され得る。
【0012】
110においてバルク結晶インゴットを提供することは、明確な結晶配向を有する実質的に純粋な結晶構造を示すバルク結晶インゴットを取得又は形成することなどによって、任意の適切な方法で行われ得る。例えば、110においてバルク結晶インゴットを生成することは、ゾーン溶融再結晶法によってバルク結晶インゴットを形成することを含んでもよい。当技術分野で知られているように、そのような方法(ゾーン精製法としても知られる)は、一般に、結晶構造の局所領域をその融点まで加熱することと、この加熱された領域を構造の長さに沿って並進させることと、を含む。構造が再凝固して結晶化すると、結果として得られる構造は、明確な結晶配向を有する単結晶構造として生成される。更に、材料内の不純物は、プロセスを複数回繰り返すことが非常に高純度の材料をもたらし得るように、溶融ゾーンとともに構造の端部に効果的に運ばれ得る。
【0013】
本開示は、一般に、バルク結晶インゴット210がLaBから形成され、結晶配向軸112が結晶方向の<100>族から選択される例に関するが、これは、本明細書に開示される方法の全ての例に必須ではない。例えば、本明細書に開示される方法が、LaB以外の材料から形成されるバルク結晶インゴット、及び/又は<100>族の方向以外の方向に沿って延在するバルク結晶インゴットとともに利用され得ることもまた、本開示の範囲内である。
【0014】
図2に示されるように、バルク結晶インゴット210は、本明細書に記載されるような1つ以上のマイクロロッドを生成するために加工される、例えば使用されるバルク結晶インゴット210の領域を表す加工部分214を含む。いくつかの例では、加工部分214は、上述したように、ゾーン精製されたバルク結晶インゴット210の一部分と関連付けられる。図2の例では、バルク結晶インゴット210及び加工部分214は各々、実質的に円筒形である。他の例では、バルク結晶インゴットは、サイズ及び/又は形状が(例えば、その長さに沿って)変化してもよく、加工部分は、実質的に一貫した形状及び/又はサイズを有するバルク結晶インゴットの一部分を表す。
【0015】
加工部分214は、本明細書に開示されるような1つ以上のマイクロロッドを生成するための任意の適切な寸法を有してもよい。いくつかの例では、図2を参照すると、加工部分214は、結晶配向軸212に垂直な方向に沿って測定したときに、約5ミリメートル(mm)である加工部分直径216を有する。追加的又は代替的に、いくつかの例では、加工部分214は、結晶配向軸212に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmである加工部分高さ218を有する。
【0016】
図1に示すように、方法100は、120において、バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを生成することを更に含む。図2は、複数のそのような第1のプレート330に分割されているような加工部分214を示しており、図3は、分離した第1のプレート230の一例を示している。具体的には、図3の第1のプレート330は、図2において斜線で示される第1のプレート230を表すものとして説明され得る。図2図3に示すように、120において第1のプレートを生成することは、一般に、第1のプレート230/330が結晶配向軸212/312と位置合わせされた長さ寸法(例えば、長さ218)を有するように行われる。したがって、以下で説明するように第1のプレートを更に処理することにより、結晶配向軸に対して明確に定義され、かつ十分に制御された方向に沿って延在する各マイクロロッドを生成し得る。
【0017】
120において第1のプレートを生成することは、任意の適切な方法で行われ得る。いくつかの例では、120において第1のプレートを生成することは、放電加工(EDM)プロセスを利用して加工部分から第1のプレートを機械加工することを含む。追加的又は代替的に、図2に示すように、120において第1のプレートを生成することは、加工部分214から複数の第1のプレート230を生成することを含んでもよい。すなわち、そのような例では、120において第1のプレートを生成することは、そのような第1のプレートのいずれか1つを生成するステップを指してもよく、及び/又は複数の第1のプレートの各々を生成するために繰り返されてもよい。
【0018】
いくつかの例では、図2を参照すると、120において第1のプレートを生成することは、加工部分214がバルク結晶インゴット210の残りの部分に取り付けられている間に行われ得る。すなわち、そのような例では、120において第1のプレートを生成することは、加工部分214の少なくとも一部分が、加工部分214の外側のバルク結晶インゴット210の一部分と一体及び/又はモノリシックのままである間に、少なくとも1つの第1のプレート230を分離、抽出、除去、及び/又は他の方法で生成するために、加工部分214を処理、機械加工、及び/又は他の方法で操作することを含んでもよい。
【0019】
他の例では、120において第1のプレートを生成することは、バルク結晶インゴット210の残りの部分から加工部分214が除去された状態で行われてもよい。例えば、方法100は、120において第1のプレートを生成する前に、EDMプロセスなどを介してバルク結晶インゴットの残りの部分から加工部分を除去することを更に含んでもよい。
【0020】
各第1のプレートは、任意の適切な寸法を有してもよく、例えば、第1のプレートが除去された加工部分の寸法に関連してもよい。例えば、図2図3を参照すると、第1のプレート330は、結晶配向軸312に平行な方向に沿って測定したときに、加工部分214の加工部分高さ218に実質的に等しい第1のプレート長さ332を有し得る。追加的又は代替的に、第1のプレート長さ332は、約1~2mmであってもよい。同様に、第1のプレート330は、結晶配向軸312に垂直な方向に沿って測定したときに、第1のプレート幅334を有してもよく、これは、第1のプレート330が加工部分214から除去された位置における加工部分214の弦長に実質的に等しい。追加的又は代替的に、第1のプレート幅334は、約1~4mmであってもよい。第1のプレート幅334は、第1のプレート幅334が結晶配向軸312に垂直な方向に沿った第1のプレート330の最大長さ寸法に対応するように、結晶配向軸312に垂直な第1の方向に沿って測定されてもよい。
【0021】
図3に更に示すように、第1のプレート330はまた、第1のプレート幅334及び結晶配向軸312に対応する第1の方向の各々に垂直な第2の方向に沿って測定される第1のプレート厚さ336によって特徴付けられてもよい。一例として、第1のプレート厚さ336は、約0.5mmであってもよい。
【0022】
図1に示すように、方法100は、130において、第1のプレートから第2のプレートを生成することを更に含む。図4は、図3の第1のプレート330から生成され得るような第2のプレート440の一例を示す。
【0023】
130において第2のプレートを生成することは、一般に、以下で説明するように、第1のプレート厚さを第2のプレートから生成される1つ以上のマイクロロッドの厚さまで低減することに対応する。すなわち、図4を参照すると、130において第2のプレートを生成することは、第2のプレートが、結晶配向軸412に垂直な方向(例えば、第1のプレート330の第1のプレート厚さ336を測定するために使用されるのと同じ方向)に沿って測定されるように、対応する第1のプレート330の第1のプレート厚さ336未満である第2のプレート厚さ446を有するように行われる。より具体的には、いくつかの例では、第2のプレート厚さ446は、約50~100マイクロメートル(μm)である。
【0024】
いくつかの例では、130における第2のプレートの生成は、第1のプレート厚さのみが低減するように行われる。すなわち、図3図4を参照すると、130における第2のプレートの生成は、第2のプレート440が、結晶配向軸412に平行な方向に沿って測定したときに、第1のプレート長さ334に実質的に等しい第2のプレート長さ442を有するように、及び/又は第2のプレート440が、結晶配向軸412に垂直な方向に沿って測定したときに、第1のプレート幅332に実質的に等しい第2のプレート幅444を有するように行われ得る。
【0025】
130において第2のプレートを生成することは、第1のプレート厚さを低減するために任意の適切な方法で行われ得る。いくつかの例では、130において第2のプレートを生成することは、第1のプレートを機械的に研削及び/又は研磨することを含む。機械的研削動作によって、第2のプレート厚さのプレートを生成することは、第2のプレート厚さ及び/又は第2のプレート厚さの均一性を高精度に制御することを容易にするために望ましい場合がある。そのような機械的研削動作はまた、第2のプレートを破損するリスクを最小限に抑えながら、ミリメートル未満の厚さを有する第2のプレートを生成することを容易にし得る。
【0026】
第1のプレートを機械的に研削することは、任意の適切な機器及び/又はツールを用いて行われてもよい。一例として、研削することは、ボール盤に取り付けられた研磨材(例えば、研削ディスク)を用いて行われてもよく、第1のプレートは、結果として得られる第2のプレートの平面性の制御を容易にするために、研磨材の下に取り付けられた傾斜面上に支持されてもよい。いくつかの例では、第1のプレートを機械的に研削することは、追加的又は代替的に、研磨媒体としてダイヤモンドスラリーを使用することを含む。
【0027】
しかしながら、これは必須ではなく、加えて、130において第2のプレートを生成することが、第1のプレート厚さを低減する任意の適切な方法を介して行われ得ることは、本開示の範囲内である。更に、方法100が120において第1のプレートを生成する別個のステップを省略してもよいことも本開示の範囲内である。具体的には、いくつかの例では、130において第2のプレートを生成することは、より厚い第1のプレートを生成する中間ステップなしに、バルク結晶インゴットの加工部分から直接第2のプレートを生成することを含んでもよい。
【0028】
図1に示すように、方法100は、140において、第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することを更に含む。図5は、複数のマイクロロッド560を生成するために動作された第2のプレート540の一例を示す。特に、図5は、140において1つ以上のマイクロロッドの生成を行った後の図4の第2のプレート440を表すものとして説明され得る。
【0029】
図5に示されるように、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、材料が第2のプレート540から除去されて各マイクロロッド560を画定し、各マイクロロッド560が第2のプレート540の残りの部分に取り付けられたままであるように行われ得る。より具体的には、図5に示されるように、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、各マイクロロッド560が第2のプレートの第2のプレートベース部分550から延在し、それに取り付けられるように行われてもよい。すなわち、そのような例では、第2のプレートベース部分550は、1つ以上のマイクロロッド560のいずれも画定せず、1つ以上のマイクロロッド560を形成するために除去されない第2のプレート540の部分を含んでもよく、かつ/又はその部分であってもよい。
【0030】
140における1つ以上のマイクロロッドの生成は、各マイクロロッドが任意の適切な寸法を有するように行われてもよい。いくつかの例では、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、第2のプレートから生成される各マイクロロッドがサイズ及び/又は形状において実質的に同一であるように、複数のマイクロロッドを生成することを含む。
【0031】
追加的又は代替的に、図5に示すように、140における1つ以上のマイクロロッドの生成は、各マイクロロッド560が、結晶配向軸512に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmであるマイクロロッド長さ562を有するように行われてもよい。
【0032】
いくつかの例では、マイクロロッド長さ562は、追加的又は代替的に、第2のプレートベース部分550の寸法を参照して特徴付けられてもよい。例えば、図5に示すように、第2のプレートベース部分550は、結晶配向軸512に平行な方向に沿って測定したベース部分長さ552を有し得、第2のプレート長さ542は、ベース部分長さ552とマイクロロッド長さ562との合計に等しい。ベース部分長さ552は、第2のプレート長さ542の任意の適切な割合、例えば、第2のプレートの第2のプレート長さの少なくとも10%、第2のプレート長さの少なくとも30%、第2のプレート長さの少なくとも50%、第2のプレート長さの少なくとも70%、第2のプレート長さの最大80%、第2のプレート長さの最大60%、第2のプレート長さの最大40%、及び/又は第2のプレート長さの最大20%を表し得る。
【0033】
追加的又は代替的に、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、各マイクロロッド560が、結晶配向軸512に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド幅564を有するように行われてもよい。特に、結晶配向軸512に垂直な第1の方向は、第2のプレート540の第2のプレート幅544が測定される方向に対応してもよい。
【0034】
追加的又は代替的に、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、各マイクロロッド560が、第1の方向及び結晶配向軸512の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド厚さ566を有するように行われてもよい。特に、第2の方向は、それに沿って第2のプレート540の第2のプレート厚さ546が測定される方向に対応し得る。いくつかの例では、図5に示すように、マイクロロッド厚さ566は、第2のプレート厚さ546と実質的に等しい。
【0035】
140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを画定するために任意の適切な方法で行われてもよい。特に、いくつかの例では、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、当技術分野で知られている様々な技法のいずれかに従って、第2のプレートをレーザを用いてミリングすることによって行われる。いくつかの例では、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、パルスレーザビームで第2のプレートをミリングすることを含んでもよい。より具体的な例として、パルスレーザビームは、各々が100ナノ秒(ns)未満、10ns未満、1ns未満、100ピコ秒(ps)未満、10ps未満、1ps未満、100フェムト秒(fs)未満、及び/又は10fs未満の持続時間を有する一連のレーザパルスを含んでもよい。
【0036】
フェムト秒程度のパルス持続時間を有するレーザビームなどのパルスレーザビームを使用することにより、第2のプレートから材料をアブレーションするのに十分なエネルギーを第2のプレートに供給することが容易になり得る一方で、残りの材料における熱損傷又は他の残留収差の程度を最小限に抑え得る。しかしながら、これは全ての例に必須とされるわけではなく、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することが、連続波(CW)レーザビームで第2のプレートをミリングすることを含んでもよいことは、本開示の範囲内である。第2のプレートをミリングすることがナノ秒レーザ源、ピコ秒レーザ源、及び/又はCWレーザ源を用いて行われる例などのいくつかの例では、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、レーザから生じる1つ以上のマイクロロッドへの熱損傷を軽減及び/又は除去するために各マイクロロッドを処理すること(例えば、研磨すること)を更に含んでもよい。
【0037】
140において1つ以上のマイクロロッドを生成することがレーザビームによるミリングを含む例では、レーザビームを生成するために任意の適切なレーザ源が使用されてもよく、その例には、赤外線レーザ、ファイバレーザ、色素レーザ、固体レーザ、及び/又はNd:YAGレーザが含まれる。
【0038】
レーザビームによる第2のプレートのミリングは、追加的又は代替的に、ミリング動作を容易にする及び/又は自動化するための様々なステップのいずれかを含んでもよい。例えば、第2のプレートをレーザビームを用いてミリングすることは、テンプレート、視覚インジケータ、及び/又は第2のプレートを支持するためのジグの少なくとも一部分などのアライメントインジケータに対して第2のプレートを位置決めすることを含んでもよい。いくつかの例では、アライメントインジケータに対して第2のプレートを位置決めすることは、そのようなジグに第2のプレートを取り付けることを含んでもよく、そのようなジグは、レーザミリング動作中に第2のプレートを支持するための任意の適切なデバイスを含んでもよく、及び/又はそのようなデバイスであってもよい。
【0039】
追加的又は代替的に、いくつかの例では、レーザを用いて第2のプレートをミリングすることは、コンピュータデバイスを用いて、視覚インジケータに対する及び/又はミリングを行うレーザに対する第2のプレートの位置など、第2のプレートの位置を登録することを含んでもよい。そのようなステップはまた、第2のプレートをミリングするためのレーザ及び/又はコンピュータデバイスを較正するものとして説明され得る。
【0040】
追加的又は代替的に、いくつかの例では、第2のプレートをレーザを用いてミリングすることは、コンピュータデバイスを用いて、自動レーザミリングルーチンを実行することを含んでもよい。例えば、自動レーザミリングルーチンを実行することは、レーザによって放出されたレーザビームが第2のプレートから材料を除去して各マイクロロッドを画定するのに適切な経路に沿って移動するように、第2のプレートをレーザに対して並進させること、及び/又はレーザを第2のプレートに対して並進させることを含んでもよい。
【0041】
本開示は一般に、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートをレーザを用いてミリングすることを含む例に関するが、これは必須ではない。例えば、加えて、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することが、ミリングプロセス、EDMプロセス、集束イオンビームなどを介してなど、任意の適切な方法で各マイクロロッドを画定するために第2のプレートから材料を除去することを含むことができることは、本開示の範囲内である。
【0042】
140において1つ以上のマイクロロッドを生成することが、各マイクロロッドが第2のプレートベース部分に取り付けられるように生成することを含む例では、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、第2のプレートベース部分から各マイクロロッドを除去することを更に含んでもよい。いくつかの例では、これは、各マイクロロッド及び/又は第2のプレートベース部分を互いに対して機械的に屈曲させて、各マイクロロッドを第2のプレートベース部分から切り離すことによって行われ得る。追加的又は代替的に、各マイクロロッドは、ミリングプロセス、レーザミリングプロセス、EDMプロセス、集束イオンビームなどを介して、第2のプレートベース部分から少なくとも部分的に除去され得る。
【0043】
図6図7は、140における1つ以上のマイクロロッドの少なくとも一部分を生成した後の第2のプレートの別の例を示す。具体的には、図6は、第2のプレート640が複数のマイクロロッド660を支持する第2のプレートベース部分650を含むように、材料が除去された第2のプレート640を示す。
【0044】
図7は、図6の線7-7に沿って見た図6のマイクロロッドを示す。言い換えれば、図6は、第2のプレート640の側面図として説明され得、図7は、複数のマイクロロッド760の上面図として説明され得る。いくつかの例では、図7に示すように、第2のプレートをレーザビームを用いてミリングして複数のマイクロロッドを作製することにより、実質的に台形及び/又は厳密には矩形でない断面形状(例えば、図6の線7-7に沿って見たとき)を有するマイクロロッドをもたらし得る。特に、そのような形状は、第2のプレートをミリングするために使用されるレーザビームの集束ビームプロファイルから生じてもよく、及び/又はそれに対応してもよく、第2のプレート厚さ内でビーム幅が変化してもよい。マイクロロッドの断面形状のそのような偏差(例えば、完全な矩形形状から離れる)は、本明細書に開示される製造プロセスの許容可能なアーチファクトを表すことが分かっている。
【0045】
いくつかの例では、図1に示すように、方法100は、150において、各マイクロロッドのマイクロロッド先端領域にナノニードルを生成することを更に含む。特に、ナノニードルは、ナノロッドと、ナノロッドの末端にあるナノ突起先端とを含む。そのような例では、マイクロロッドが電子エミッタとして機能するときに、電子電流はナノ突起先端から放出される。
【0046】
以下に記載されるように、ナノニードルは、電子の放出のための鋭いナノ突起先端を生成するように、1つ以上の寸法(例えば、幅、厚さ、及び/又は直径)が低減されたマイクロロッドの一部分を表す。ナノニードルはマイクロロッドから形成され、したがってマイクロロッドと一体的に形成されるので、ナノ突起先端におけるナノロッドの結晶構造及び/又は配向は、マイクロロッドの結晶構造及び/又は配向と同じである。具体的には、ナノニードルは、ナノ突起先端が結晶配向軸に沿って及び/又は結晶配向軸に向かって方向付けられるように形成される。言い換えれば、方法100に従ってマイクロロッド及び/又はナノニードルを形成することは、共通の(例えば、同じ)結晶配向軸に沿って延在するマイクロロッド、ナノニードル、及びナノロッドの各々をもたらし得る。
【0047】
図8は、分離したマイクロロッド860の一例を示し、図9~10は、マイクロロッド960及び1060をそれぞれ示し、以下に記載されるように、150においてナノニードルを生成する様々なステップを表す。図8のマイクロロッド860は、図5の第2のプレートベース部分550からマイクロロッドを除去した後の図5のマイクロロッド560のいずれかを表し得る。
【0048】
図8に示すように、マイクロロッド860は、ナノニードルを生成するために加工されるマイクロロッド先端領域868を含み、そこで終端する。特に、150においてナノニードルを生成することは、ナノロッドを生成するためにマイクロロッド先端部分を粗加工することと、その後、ナノロッドの末端でナノ突起先端を生成するためにナノロッドを微細加工することと、を含んでもよい。図9は、ナノニードル980のナノロッド982を生成する粗加工ステップ後の図8のマイクロロッド860を示すものとして説明され得る。図10は、ナノロッド1082の末端にナノ突起先端1090を生成する微細加工ステップの後の図9のマイクロロッド960及びナノニードル980を示すものとして説明され得る。
【0049】
ナノロッドを生成するためのマイクロロッド先端部分の粗加工は、様々な方法のいずれかで行われ得る。いくつかの例では、マイクロロッド先端部分を粗加工することは、マイクロロッド先端部分を電気化学的にエッチングしてマイクロロッド先端部分から材料を除去し、したがって、マイクロロッドに対して低減した寸法(例えば、幅、厚さ、及び/又は直径)を有するナノロッドを画定することを含む。そのような例では、電気化学エッチングは、様々な既知の技法のいずれかに従って行われ得る。
【0050】
追加的又は代替的に、マイクロロッド先端部分を粗加工することは、集束イオンビームなどの指向性エネルギー源を用いてマイクロロッド先端部分をミリングすることを含んでもよい。そのようなプロセスは、ナノニードルの得られる形状及び/又はサイズのより微細な制御を提供し得るが、集束イオンビームミリングはまた、電気化学エッチングによる粗加工よりも著しく長い加工時間を必要とし得る。
【0051】
マイクロロッド先端部分の粗加工は、様々な寸法及び/又は形状のいずれかを有するナノロッドをもたらし得る。例えば、図9を参照すると、ナノロッド982は、結晶配向軸912に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2μmであるナノロッド長さ984、及び/又は結晶配向軸912に垂直な方向に沿って測定したときに、約200ナノメートル(nm)未満であるナノロッド直径986を有し得る。
【0052】
追加的又は代替的に、ナノロッド982は、ナノロッド直径986に対するナノロッド長さ984の比として定義されるそのアスペクト比によって特徴付けられてもよい。特に、ナノロッド982は、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、及び/又は少なくとも20:1であるアスペクト比を有し得る。様々な例において、ナノロッドを高いアスペクト比(例えば、2:1より大きい)を有するように構成することは、強く集束されたビームにおけるナノ突起先端からの安定した電子放出を容易にし得る。
【0053】
図9図10の例では、ナノロッド982/1082は、平坦な側面及び実質的に一定のナノロッド直径986/1086を有する細長い直角プリズムの形状を有する。しかしながら、これは全ての例に必須とされるわけではなく、加えて、ナノロッドが、粗加工ステップから生じ得るような様々な形状のいずれかを有し得ることは、本開示の範囲内である。例えば、ナノロッドは、実質的に円筒形であってもよく、丸みを帯びた側面を有してもよく、及び/又はナノロッドの長さに沿って変化するナノロッド直径を有してもよい。
【0054】
上述したように、図10は、ナノロッドを微細加工してナノ突起先端1090を生成するステップの後の図9のナノロッド982を示すものとして説明され得る。ナノロッドを微細加工することにより、様々な寸法及び/又は形状のいずれかを有するナノ突起先端をもたらし得る。このように、図10は、図9のマイクロロッド960のマイクロロッド先端領域968の拡大図を示すものとして説明され得る。或いは、図10は、異なるマイクロロッド1060のマイクロロッド先端領域1068を示すものとして説明されてもよい。
【0055】
図10を参照すると、ナノ突起先端1090は、結晶配向軸1012に平行な方向に沿って測定したときに、約1~5μmである先端長さ1092を有し得る。追加的又は代替的に、ナノ突起先端は、ナノ突起先端の直径(例えば、ナノ突起先端の平均直径、ナノ突起先端の最大直径、及び/又はナノロッド直径)に対する先端長さの長さの比として定義され得るナノ突起先端のアスペクト比によって特徴付けられ得る。特に、ナノ突起先端は、少なくとも1.25:1、少なくとも1.5:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、最大5:1、最大3.5:1、及び/又は最大2.5:1であるアスペクト比を有し得る。
【0056】
図10の例では、ナノ突起先端1090はピラミッド形状である。特に、ナノロッドの微細加工が集束イオンビームミリングを含む例では、集束イオンビームミリングは、結果として得られるナノ突起先端がピラミッド形状になるように行われてもよい。しかしながら、これは、全ての例に必須とされるわけではなく、加えて、ナノ突起先端が、微細加工ステップから生じ得るような、種々の形状のうちのいずれかを有し得ることは、本開示の範囲内である。例えば、ナノ突起先端は、丸形、半球形、円錐形、楕円形などであってもよい。
【0057】
図11は、本開示によるナノニードル1180を有するマイクロロッド1160を備える電子エミッタ1150の一例を示す。例えば、図11のマイクロロッド1160は、図10のマイクロロッド1060、又は本明細書に開示された方法100に従って生成されたマイクロロッドを含んでもよく、及び/又はそれらであってもよい。図11に示すように、電子エミッタ1150は、マイクロロッド1160を支持するフィラメント1152を含むことができる。特に、図11の例では、マイクロロッド1160は、導電性接着剤及び/又はグラファイト接着剤などの接着剤1154を介してフィラメント1152に取り付けられ、かつ/又は接合される。マイクロロッド1160をフィラメント1152に接合した後、フィラメント1152を電流源に接続して、マイクロロッド1160から電子ビームを生成し得る。すなわち、マイクロロッド1160がフィラメント1152に接合された状態で、電子エミッタ1150は、当技術分野で知られているフィラメントベースの電子エミッタと同様の方法で、及び/又は同様の目的で使用され得る。
【0058】
したがって、いくつかの例では、図1に示すように、方法100は、160において、電子エミッタを組み立てることを更に含む。そのような例では、160において電子エミッタを組み立てることは、導電性接着剤及び/又はグラファイト接着剤などを用いてマイクロロッドをフィラメントに接合することを含んでもよい。
【0059】
したがって、マイクロロッド及び/又はマイクロロッドを含む電子エミッタを生成するための様々な方法が提供される。LaB電子エミッタを生成するための既存の技法とは対照的に、本明細書で開示されるトップダウン方法論は、多数のそのような電子エミッタを生成するように容易にスケーリングされ得る。例えば、110においてバルク結晶インゴットを提供することは、バルク結晶インゴットが図2に示される加工部分214などの複数の加工部分をもたらすように、バルク結晶インゴットを取得及び/又は形成することを含んでもよい。そのような例では、複数の加工部分の各々は、複数の第1のプレートを形成するように処理されてもよく、第1のプレートの各々は、複数のマイクロロッドを形成するように処理されてもよい。更に、第2のプレートからマイクロロッドをミリングするためにレーザ及び/又は自動化プロセスを使用することにより、1時間当たり30本を超えるマイクロロッドなど、多数のマイクロロッドを短期間で生成することが可能になり得る。
【0060】
更に、本明細書で開示される方法の様々なステップは、従来の方法と比較して大幅に緩和された実用上の制約で行われ得る。例えば、従来の方法は、成長したマイクロロッドを選択し、操作し、取り付けるために超高真空(UHV)条件下で作業することを必要とし得るが、方法100の様々なステップは空気中で行われ得る。特に、120において第1のプレートを生成するステップ、130において第2のプレートを生成するステップ、及び/又は150においてナノニードルを生成するステップ(及び/又はそのサブステップ)などのステップは、大気中で行われ得る。追加的又は代替的に、110においてバルク結晶インゴットを提供することがバルク結晶インゴットを形成すること(例えば、ゾーン溶融再結晶法によって)を含む例では、このステップは大気中で行われてもよい。様々な例において、140において1つ以上のマイクロロッドを生成する間に第2のプレートをレーザを用いてミリングすることは、真空条件下で行われてもよい。しかしながら、他の例では、このステップも大気中で行われてもよい。更に、ナノニードルは、対応するマイクロロッドから形成され、したがって、対応するマイクロロッドとモノリシックであるため、マイクロロッド及びナノニードルは、光学顕微鏡などの従来の機器を用いて見られ、操作されてもよく、したがって、別個のマイクロロッド又はエミッタにナノニードルを取り付けるために必要とされる高解像度顕微鏡及び高精度マニピュレータを不要にする。
【0061】
図12図13は、本明細書で開示される方法100とともに、及び/又はその実行において使用され得るシステム及び装置の例を概略的に示す。
【0062】
図12は、方法100の様々な態様を行うために使用され得る様々な装置を有するマイクロロッド生成システム1200の一例を表す。例えば、マイクロロッド生成システム1200は、上述のようにレーザビームで第2のプレートをミリングするなど、130において1つ以上のマイクロロッドを生成する様々な態様を行う及び/又は制御するために使用され得るコンピュータデバイス1210を含んでもよい。より具体的な例として、コンピュータデバイス1210は、視覚インジケータに対する第2のプレートの位置を登録するために、及び/又はレーザ及び/又は第2のプレートを互いに対して並進させるために使用され得る。
【0063】
図12に示すように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、バルク結晶インゴット形成装置1220を含んでもよい。例えば、上述したように、110においてバルク結晶インゴットを提供することは、ゾーン溶融再結晶プロセスによってバルク結晶インゴットを形成することを含んでもよい。そのような例において、バルク結晶インゴット形成装置1220は、バルク結晶インゴットの少なくとも一部分を支持するためのインゴット支持構造1222を含んでもよい。バルク結晶インゴット形成装置はまた、バルク結晶インゴットの領域を選択的に溶融するために、バルク結晶インゴットに対して、及び/又はインゴット支持構造1222に対して並進され得る加熱要素1224を含んでもよい。
【0064】
図12に示されるように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、加工部分機械加工装置1230を含んでもよい。加工部分機械加工装置1230は、120において、加工部分から第1のプレートを生成する任意の適切な部分に行うように構成及び/又は使用されてもよい。例えば、加工部分機械加工装置1230は、EDMミリングプロセスを介して加工部分から第1のプレートをミリングするために使用されるEDM装置1232を含んでもよい。
【0065】
図12に示すように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、第1のプレート研削装置1240を含んでもよい。第1のプレート研削装置1240は、130において第1のプレートから第2のプレートを生成することの任意の適切な部分を行うように構成及び/又は使用されてもよい。例えば、第1のプレート研削装置1240は、第1のプレートを支持する傾斜面などの第1のプレートレベリング装置1242、並びに/又は研削ディスク及び/若しくはダイヤモンドスラリーなどの研磨材1244を含んでもよい。
【0066】
図12に示すように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、第2のプレートミリング装置1250を含んでもよい。第2のプレートミリング装置1250は、140における1つ以上のマイクロロッドの生成の任意の適切な部分を行うように構成及び/又は使用され得る。特に、上述したように、140において1つ以上のマイクロロッドを生成することは、第2のプレートをレーザビームを用いてミリングして1つ以上のマイクロロッドを画定することを含んでもよい。したがって、第2のプレートミリング装置1250は、ミリング動作を行うために使用されるミリングレーザ1252、レーザに対して第2のプレートを支持するための第2のプレート支持構造1254、及び/又はアライメントインジケータ1256を含んでもよい。いくつかの例では、第2のプレート支持構造1254は、アライメントインジケータ1256を含む、及び/又は画定し得る。上述したように、第2のプレートミリング装置1250は、アライメントインジケータ1256の位置を登録するために、及び/又はミリングレーザ1252を第2のプレート支持構造1254に対して(及び/又はその逆に)自動的に移動させるために、コンピュータデバイス1210を使用することなどによって、コンピュータデバイス1210と併せて使用され得る。
【0067】
図12に示すように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、マイクロロッド先端部分粗加工装置1260を含んでもよい。マイクロロッド先端部分粗加工装置1260は、150におけるナノニードルの生成の任意の適切な部分に行うように構成及び/又は使用されてもよい。例えば、上述したように、150においてナノニードルを生成することは、電気化学エッチングプロセスによってマイクロロッド先端部分を粗加工することを含んでもよい。したがって、マイクロロッド先端部分粗加工装置1260は、そのような電気化学エッチングプロセスを行うように構成及び/又は使用される電気化学エッチング装置1262を含んでもよい。
【0068】
図12に示すように、マイクロロッド生成システム1200は、追加的又は代替的に、ナノロッド微細加工装置1270を含んでもよい。ナノロッド微細加工装置1270はまた、150におけるナノニードルの生成の任意の適切な部分を行うように構成及び/又は使用されてもよい。例えば、上述したように、150においてナノニードルを生成することは、ナノロッドを微細加工して、集束イオンビームミリングなどによってナノ突起先端を生成することを含んでもよい。したがって、ナノロッド微細加工装置1270は、そのようなミリングプロセスを行うように構成及び/又は使用される集束イオンビーム源1272を含んでもよい。
【0069】
図13は、本明細書で開示される方法の1つ以上のステップを行うために使用され得る適切なコンピューティングシステム1300の一般化された例を示す。コンピューティングシステム1300は、本革新が、多様な汎用コンピューティングシステム又は専用コンピューティングシステムにおいて実装され得るため、本開示の使用又は機能の範囲に関していかなる限定も示唆することは意図しない。いくつかの例では、コンピューティングシステム1300は、図12に示されるコンピュータデバイス1210を含んでもよく、かつ/又はそれであってもよい。
【0070】
図13を参照すると、コンピューティングシステム1300は、1つ以上の処理ユニット1310、1315、及びメモリ1320、1325を含む。図13では、この基本構成1330が破線内に含まれている。処理ユニット1310、1315は、方法100の態様を実装するため、及び/又は上述したようなハードウェアコマンド(例えば、レーザミリングコマンド)を提供するためなど、コンピュータ実行可能命令を実行する。処理ユニットは、汎用中央処理ユニット(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)内のプロセッサ、又は任意の他の種類のプロセッサとすることができる。マルチプロセッシングシステムでは、複数の処理ユニットがコンピュータ実行可能命令を実行して、処理能力を増加させる。例えば、図13は、中央処理ユニット1310並びにグラフィックス処理ユニット又は共同処理ユニット1315を示す。有形メモリ1320、1325は、1つ以上の処理ユニット1310、1315によってアクセス可能な揮発性メモリ(例えば、レジスタ、キャッシュ、RAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM、EEPROM、フラッシュメモリなど)、又はその2つの何らかの組み合わせであり得る。メモリ1320、1325は、1つ以上の処理ユニット1310、1315による実行に適切なコンピュータ実行可能命令の形態で、本明細書で説明される1つ以上の革新を実装するソフトウェア1380を記憶する。
【0071】
コンピューティングシステム1300は追加の特徴を有してもよい。例えば、コンピューティングシステム1300は、ストレージ1340と、1つ以上の入力デバイス1350と、1つ以上の出力デバイス1360と、1つ以上の通信接続部1370と、を含む。バス、コントローラ、又はネットワークなどの相互接続機構(図示せず)が、コンピューティングシステム1300の構成要素を相互接続する。典型的には、オペレーティングシステムソフトウェア(図示せず)は、コンピューティングシステム1300内で実行される他のソフトウェアのための動作環境を提供し、コンピューティングシステム1300の構成要素のアクティビティを調整する。
【0072】
有形ストレージ1340は、リムーバブル又は非リムーバブルであり得、磁気ディスク、磁気テープ若しくはカセット、CD-ROM、DVD、又は非一時的に情報を記憶するために使用され得、コンピューティングシステム1300内でアクセスされ得る任意の他の媒体を含む。ストレージ1340は、本明細書で説明される1つ以上の革新を実装するソフトウェア1380のための命令を記憶する。
【0073】
1つ以上の入力デバイス1350は、キーボード、マウス、ペン、若しくはトラックボールなどのタッチ入力デバイス、音声入力デバイス、スキャンデバイス、又はコンピューティングシステム1300に入力を提供する別のデバイスであり得る。1つ以上の出力デバイス1360は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ、CDライタ、又はコンピューティングシステム1300からの出力を提供する別のデバイスであってもよい。
【0074】
1つ以上の通信接続部1370は、通信媒体を介して、レーザ制御デバイス及び/又は並進ステージなどの別のコンピューティングエンティティへの通信を可能にする。通信媒体は、コンピュータ実行可能命令、オーディオ又はビデオ入力若しくは出力、又は変調データ信号内の他のデータなどの情報を搬送する。変調されたデータ信号は、信号内の情報を符号化するような方法で設定又は変更された1つ以上の特性を有する信号である。限定ではなく例として、通信媒体は、電気、光、RF、又は他の搬送波を使用することができる。
【0075】
開示された主題の上述の実装形態を考慮して、本出願は、以下に列挙される追加の例を開示する。単独の項の1つの特徴、又はその項の2つ以上の特徴の組み合わせはまた、任意選択で、1つ以上の更なる例のうちの1つ以上の特徴との組み合わせにおいて、本出願の開示に含まれる更なる例であることに留意されたい。
【0076】
実施例1. 電子エミッタのためのマイクロロッドを生成する方法であって、結晶配向軸に沿って延在するバルク結晶インゴットを提供することと、バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを生成することと、第1のプレートから第2のプレートを生成することと、第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することと、を含み、第1のプレートを生成することが、加工部分を機械加工してバルク結晶インゴットから第1のプレートを除去することを含み、第2のプレートを生成することが、第1のプレート厚さを低減することを含み、1つ以上のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートから材料を除去し、1つ以上のマイクロロッドを少なくとも部分的に画定するために、第2のプレートをミリングすることを含む、方法。
【0077】
実施例2. バルク結晶インゴットが六ホウ化ランタン(LaB6)を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1に記載の方法。
【0078】
実施例3. バルク結晶インゴットが単純立方晶構造を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~2のいずれか1つに記載の方法。
【0079】
実施例4. 結晶配向軸が、<100>族の結晶方向から選択される方向である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0080】
実施例5. 電子エミッタが、マイクロロッドと、マイクロロッドのマイクロロッド先端部分から形成されたナノ突起先端を有するナノニードルとを備える、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~4のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
実施例6. バルク結晶インゴットを提供することが、大気中でバルク結晶インゴットを形成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~5のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
実施例7. バルク結晶インゴットを提供することが、ゾーン溶融再結晶法によってバルク結晶インゴットを形成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~6のいずれか1つに記載の方法。
【0083】
実施例8. バルク結晶インゴット及び加工部分の一方又は両方が、少なくとも実質的に円筒形である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0084】
実施例9. 加工部分が、結晶配向軸に垂直な方向に沿って測定したときに、約5ミリメートル(mm)である加工部分直径を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
実施例10. 加工部分が、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmである加工部分高さを有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
実施例11. 第1のプレートを生成することが、大気中で行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0087】
実施例12. 第1のプレートを生成することが、第1のプレートが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmである第1のプレート長さと、結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約1~4mmである第1のプレート幅と、第1の方向及び結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約0.5mmである第1のプレート厚さと、を有するように、第1のプレートを生成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0088】
実施例13. 第1のプレート長さが、加工部分の加工部分高さに実質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例12に記載の方法。
【0089】
実施例14. 第1のプレート幅が、第1のプレートが加工部分から除去される位置における加工部分の弦長に実質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例12~13のいずれか1つに記載の方法。
【0090】
実施例15. 第1のプレートを生成することが、放電加工(EDM)プロセスを利用して、バルク結晶インゴットの加工部分から第1のプレートを機械加工することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~14のいずれか1つに記載の方法。
【0091】
実施例16. 第1のプレートを生成することが、加工部分がバルク結晶インゴットの残りの部分に取り付けられている間に行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
実施例17. 第1のプレートを生成することの前に、バルク結晶インゴットの残りの部分から加工部分を除去することを更に含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
実施例18. 加工部分から複数の第1のプレートを生成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~17のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
実施例19. 第1のプレートを生成することを繰り返して、加工部分から複数の第1のプレートを生成することを更に含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~18のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
実施例20. 第2のプレートを生成することが、大気中で行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~19のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
実施例21. 第2のプレートを生成することが、第1のプレートを機械的に研磨して、第1のプレート厚さを低減することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~20のいずれか1つに記載の方法。
【0097】
実施例22. 第1のプレートを機械的に研磨することが、ダイヤモンドスラリーで研磨することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例21に記載の方法。
【0098】
実施例23.第2のプレートを生成することが、第2のプレートが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、第1のプレートの第1のプレート長さに実質的に等しい第2のプレート長さと、結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、第1のプレートの第1のプレート幅に実質的に等しい第2のプレート幅と、第1の方向及び結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、第1のプレートの第1のプレート厚さ未満である第2のプレート厚さと、を有するように、第2のプレートを生成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~22のいずれか1つに記載の方法。
【0099】
実施例24. 第2のプレート厚さが約50~100マイクロメートル(μm)である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例23に記載の方法。
【0100】
実施例25. 第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することが、1つ以上のマイクロロッドが第2のプレートの第2のプレートベース部分に取り付けられるように行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~24のいずれか1つに記載の方法。
【0101】
実施例26. 1つ以上のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートから材料を除去して、第2のプレートベース部分及び1つ以上のマイクロロッドを画定することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例25に記載の方法。
【0102】
実施例27. 1つ以上のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートの第2のプレート長さの少なくとも10%、第2のプレート長さの少なくとも30%、第2のプレート長さの少なくとも50%、第2のプレート長さの少なくとも70%、第2のプレート長さの最大80%、第2のプレート長さの最大60%、第2のプレート長さの最大40%、及び第2のプレート長さの最大20%のうちの1つ以上である、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定されるベース部分長さを第2のプレートベース部分が有するように、第2のプレートベース部分を画定することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例25~26のいずれか1つに記載の方法。
【0103】
実施例28. 1つ以上のマイクロロッドを生成することが、各マイクロロッドが形状及びサイズにおいて実質的に同一であるように生成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~27のいずれか1つに記載の方法。
【0104】
実施例29. 1つ以上のマイクロロッドを生成することが、各マイクロロッドが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmであるマイクロロッド長さ、結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド幅、及び第1の方向及び結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド厚さ、のうちの1つ以上を有するように各マイクロロッドを生成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~28のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
実施例30. マイクロロッド厚さが、第2のプレートの第2のプレート厚さに実質的に等しい、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例29に記載の方法。
【0106】
実施例31. 第2のプレートをミリングすることが、真空下で行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~30のいずれか1つに記載の方法。
【0107】
実施例32. 第2のプレートをミリングすることが、大気中で行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~30のいずれか1つに記載の方法。
【0108】
実施例33. 1つ以上のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートをレーザを用いてミリングすることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~32のいずれか1つに記載の方法。
【0109】
実施例34. 第2のプレートをレーザを用いてミリングすることが、パルスレーザビームを用いてミリングすることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33に記載の方法。
【0110】
実施例35. パルスレーザビームが、各々が100ナノ秒(ns)未満、10ns未満、1ns未満、100ピコ秒(ps)未満、10ps未満、1ps未満、100フェムト秒(fs)未満、及び10fs未満のうちの1つ以上である持続時間を有する一連のレーザパルスを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例34に記載の方法。
【0111】
実施例36. 第2のプレートをレーザを用いてミリングすることが、連続波(CW)レーザビームを用いてミリングすることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33~35のいずれか1つに記載の方法。
【0112】
実施例37. レーザで第2のプレートをミリングすることが、赤外線レーザ、ファイバレーザ、色素レーザ、固体レーザ、及びNd:YAGレーザのうちの1つ以上を使用することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33~36のいずれか1つに記載の方法。
【0113】
実施例38. 第2のプレートをレーザを用いてミリングすることが、(i)アライメントインジケータに対して第2のプレートを位置決めすることと、(ii)コンピュータデバイスを用いて、第2のプレートの位置を登録することと、(iii)コンピュータデバイスを用いて、自動レーザミリングルーチンを実行することと、のうちの1つ以上を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例33~37のいずれか1つに記載の方法。
【0114】
実施例39. 第2のプレートをアライメントインジケータに対して位置決めすることが、第2のプレートを支持するためのジグに第2のプレートを取り付けることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例38に記載の方法。
【0115】
実施例40. アライメントインジケータが、テンプレート、視覚インジケータ、及び第2のプレートを支持するためのジグのうちの1つ以上を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例38~39のいずれか1つに記載の方法。
【0116】
実施例41. 第2のプレートの位置を登録することが、コンピュータデバイスを用いて、第2のプレート及びアライメントインジケータの一方又は両方の場所を識別することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例38~40のいずれか1つに記載の方法。
【0117】
実施例42. 自動レーザミリングルーチンを実行することが、レーザによって放出されたレーザビームが第2のプレートから材料を除去して1つ以上のマイクロロッドを画定するように、第2のプレート及びレーザの一方又は両方を並進させることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例38~41のいずれか1つに記載の方法。
【0118】
実施例43. 第2のプレートから1つ以上のマイクロロッドを生成することが、1つ以上のマイクロロッドが第2のプレートの第2のプレートベース部分に取り付けられるように行われ、複数のマイクロロッドを生成することが、第2のプレートベース部分から1つ以上のマイクロロッドを除去することを更に含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~42のいずれか1つに記載の方法。
【0119】
実施例44. 1つ以上のマイクロロッドを第2のプレートベース部分から除去することが、1つ以上のマイクロロッド及び第2のプレートベース部分の一方又は両方を屈曲させて、1つ以上のマイクロロッドを第2のプレートベース部分から切り離すことを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~43のいずれか1つに記載の方法。
【0120】
実施例45. 第2のプレートベース部分から1つ以上のマイクロロッドを除去することが、ミリングプロセス、EDMプロセス、及び集束イオンビームのうちの1つ以上を介して第2のプレートベース部分から1つ以上のマイクロロッドを切断することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~44のいずれか1つに記載の方法。
【0121】
実施例46. 各マイクロロッドが、マイクロロッド先端領域を含み、マイクロロッド先端領域で終端し、方法が、ナノロッド及びナノ突起先端を含むナノニードルを生成するために、各マイクロロッドのマイクロロッド先端領域を加工することを更に含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~45のいずれか1つに記載の方法。
【0122】
実施例47. マイクロロッド先端領域を加工することが、少なくとも部分的に大気中で行われる、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46に記載の方法。
【0123】
実施例48. マイクロロッド先端領域を加工することが、マイクロロッド先端領域を粗加工してナノロッドを生成することと、マイクロロッド先端領域を粗加工することに続いて、ナノロッドを微細加工してナノロッドの末端にナノ突起先端を生成することと、を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~47のいずれか1つに記載の方法。
【0124】
実施例49. マイクロロッド先端領域を粗加工することが、マイクロロッド先端領域を電気化学的にエッチングしてナノロッドを形成することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例48に記載の方法。
【0125】
実施例50. マイクロロッド先端領域を粗加工することが、集束イオンビームを用いてミリングすることを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例48~49のいずれか1つに記載の方法。
【0126】
実施例51. ナノロッドが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2μmであるナノロッド長さ、及び結晶配向軸に垂直な方向に沿って測定したときに、約200ナノメートル(nm)未満であるナノロッド直径、の一方又は両方を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~50のいずれか1つに記載の方法。
【0127】
実施例52. ナノロッドが、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、及び少なくとも20:1のうちの1つ以上であるアスペクト比を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~51のいずれか1つに記載の方法。
【0128】
実施例53. ナノ突起先端が、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~5μmである先端長さを有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~52のいずれか1つに記載の方法。
【0129】
実施例54. ナノ突起先端が、少なくとも1.25:1、少なくとも1.5:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、最大5:1、最大3.5:1、及び最大2.5:1のうちの1つ以上であるアスペクト比を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~53のいずれか1つに記載の方法。
【0130】
実施例55. ナノ突起先端がピラミッド形状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例46~54のいずれか1つに記載の方法。
【0131】
実施例56. 電子エミッタを組み立てることを更に含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例1~55のいずれか1つに記載の方法。
【0132】
実施例57. 電子エミッタを組み立てることが、マイクロロッドをフィラメントに接合することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例56に記載の方法。
【0133】
実施例58. マイクロロッドをフィラメントに接合することが、導電性接着剤及びグラファイト接着剤の一方又は両方で接合することを含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例57に記載の方法。
【0134】
実施例59. 電子エミッタのためのマイクロロッドであって、ナノニードルを含むマイクロロッド先端領域を備え、ナノニードルが、ナノロッドと、ナノ突起先端と、を備え、マイクロロッド及びナノニードルが、(i)バルク結晶インゴットからマイクロロッドを除去することと、(ii)マイクロロッド先端領域を粗加工してナノロッドを生成することと、(iii)ナノロッドを微細加工してナノ突起先端を生成することと、を順次行うことによって、バルク結晶インゴットから一体的に形成される、マイクロロッド。
【0135】
実施例60. マイクロロッドが六ホウ化ランタン(LaB6)を含む、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59に記載のマイクロロッド。
【0136】
実施例61. マイクロロッド、ナノニードル、及びナノロッドの各々が、共通の結晶配向軸に沿って延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59~60のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0137】
実施例62. バルク結晶インゴットが結晶配向軸に沿って延在する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61に記載のマイクロロッド。
【0138】
実施例63. マイクロロッドが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2mmであるマイクロロッド長さ、結晶配向軸に垂直な第1の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド幅、及び第1の方向及び結晶配向軸の各々に垂直な第2の方向に沿って測定したときに、約50~100μmであるマイクロロッド厚さ、のうちの1つ以上を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61~62のいずれか1つに記載の方法。
【0139】
実施例64. ナノロッドが、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~2μmであるナノロッド長さ、及び結晶配向軸に垂直な方向に沿って測定したときに、約200ナノメートル(nm)未満であるナノロッド直径、の一方又は両方を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61~63のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0140】
実施例65. ナノ突起先端が、結晶配向軸に平行な方向に沿って測定したときに、約1~5μmである先端長さを有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例61~64のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0141】
実施例66. ナノロッドが、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、及び少なくとも20:1のうちの1つ以上であるアスペクト比を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59~65のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0142】
実施例67. ナノ突起先端が、少なくとも1.25:1、少なくとも1.5:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、最大5:1、最大3.5:1、及び最大2.5:1のうちの1つ以上であるアスペクト比を有する、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59~66のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0143】
実施例68. ナノ突起先端がピラミッド形状である、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59~67のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0144】
実施例69. マイクロロッドが実施例1~58のいずれか1つの方法に従って生成される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例59~68のいずれか1つに記載のマイクロロッド。
【0145】
実施例70. フィラメントと、フィラメントに動作可能に結合された、実施例59~69のいずれか1つに記載のマイクロロッドと、を備える、電子エミッタ。
【0146】
実施例71. マイクロロッドが、導電性接着剤及びグラファイト接着剤の一方又は両方によってフィラメントに接合される、本明細書のいずれかの実施例、特に実施例70に記載の電子エミッタ。
【0147】
本出願及び特許請求の範囲において使用される場合、「a」、「an」、及び「the」という単数形は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形を含む。更に、「含む」という用語は、「備える」を意味する。更に、「結合された」という用語は、結合されたアイテム間の中間要素の存在を除外しない。
【0148】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、列挙された値及び列挙された値の10%以内の任意の値を意味する。例えば、「約1mm」は、約0.9mm~約1.1mm(両端を含む)の任意の値を意味する。
【0149】
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、列挙された値及び/又は特性、並びに列挙された値及び/又は特性の少なくとも75%である任意の値及び/又は特性を意味する。同等に、「実質的に」という用語は、列挙された値及び/又は特性、並びに列挙された値及び/又は特性と最大で25%異なる任意の値及び/又は特性を意味する。例えば、「少なくとも実質的に平行」とは、完全に平行である方向、及び最大22.5度だけ広がる方向を指す。
【0150】
本明細書で説明されるシステム、装置、及び方法は、決して限定するものとして解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、様々な開示された実施形態の全ての新規かつ非自明な特徴並びに態様を、単独で、並びに互いとの様々な組み合わせ及び部分的組み合わせで対象とする。開示されるシステム、方法、及び装置は、任意の特定の態様若しくは特徴又はそれらの組み合わせに限定されず、開示されるシステム、方法、及び装置は、任意の1つ以上の特定の利点が存在すること、又は問題が解決されることを必要としない。動作の任意の理論は、説明を容易にするためのものであるが、開示されるシステム、方法、及び装置は、かかる動作の理論に限定されない。
【0151】
開示される方法のうちのいくつかの動作は、便宜的な提示のために特定の連続的な順序で説明されるが、この説明の様式は、特定の順序付けが以下に記載される特定の文言によって必要とされない限り、並べ替えを包含することを理解されたい。例えば、連続して説明される動作は、場合によっては、並べ替えられ得るか、又は同時に行われ得る。更に、簡単にするために、添付の図面は、開示されるシステム、方法、及び装置が、他のシステム、方法、及び装置とともに使用され得る様々な方法を示していない場合がある。更に、説明は、開示される方法を説明するために「生成する」及び「提供する」のような用語を使用することがある。これらの用語は、行われる実際の動作の高レベルの抽象化である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実装態様に応じて変化し、当業者によって容易に認識可能である。
【0152】
本革新は、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令が、コンピューティングシステムにおいて、ターゲットの実プロセッサ又は仮想プロセッサ上で実行されるという一般的な文脈で説明することができる。概して、プログラムモジュール又はコンポーネントは、特定のタスクを行うか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において、所望されるように、プログラムモジュール間で組み合わされ得るか、又は分割され得る。プログラムモジュールのためのコンピュータ実行可能な命令は、ローカル又は分散コンピューティングシステム内で実行され得る。一般に、コンピューティングシステム又はコンピューティングデバイスは、ローカルとすることができるか、又は分散させることができ、専用ハードウェア及び/又は汎用ハードウェアと、本明細書で説明される機能を実装するソフトウェアとの任意の組み合わせを含むことができる。
【0153】
本明細書で説明される様々な例では、モジュール(例えば、コンポーネント又はエンジン)は、特定の動作を行うように、又は特定の機能を提供するように「コード化」することができ、モジュールのためのコンピュータ実行可能な命令が、そのような動作を行うように、そのような動作を行わせるように、又はそうでなければそのような機能を提供するように実行され得ることを示す。ソフトウェアコンポーネント、モジュール、又はエンジンに関して説明される機能は、個別のソフトウェアユニット(例えば、プログラム、関数、クラスメソッド)として実行することができるが、個別のユニットとして実装される必要はない。すなわち、機能は、より大きい又は汎用のプログラム内の1つ以上のコード行など、より大きい又はより汎用のプログラムに組み込むことができる。
【0154】
提示のために、発明を実施するための形態では、コンピューティングシステムにおけるコンピュータ動作を説明するために「決定する」及び「使用する」などの用語を使用する。これらの用語は、コンピュータによって行われる動作の高レベルの抽象概念であり、人間によって行われる行為と混同されるべきではない。これらの用語に対応する実際のコンピュータ動作は、実装態様に応じて変化する。
【0155】
説明されるアルゴリズムは、例えば、デジタルコンピュータによって実行されるソフトウェア又はファームウェア命令として具現化され得る。例えば、開示された位置較正及び/又は自動ミリング技法のいずれも、顕微鏡検査ツールの一部である1つ以上のコンピュータ又は他のコンピューティングハードウェアによって行うことができる。コンピュータは、1つ以上のプロセッサ(処理デバイス)及び有形の非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、1つ以上の光媒体ディスク、揮発性メモリデバイス(DRAM若しくはSRAMなど)、又は不揮発性メモリ若しくはストレージデバイス(ハードドライブ、NVRAM、及びソリッドステートドライブ(例えば、フラッシュドライブ)など)を備えるコンピュータシステムであり得る。1つ以上のプロセッサは、有形の非一時的コンピュータ可読媒体のうちの1つ以上に記憶されたコンピュータ実行可能な命令を実行することができ、それによって、開示された技法のいずれかを行う。例えば、開示される実施形態のいずれかを行うためのソフトウェアは、コンピュータ実行可能な命令として1つ以上の揮発性の非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶することができ、コンピュータ実行可能な命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、開示される技法又は技法のサブセットのいずれかを行わせる。
【0156】
例解された実施形態を参照して、開示された技術の原理を説明及び例解してきたが、例解された実施形態は、そのような原理から逸脱することなく、構成及び詳細において修正され得ることが認識されるであろう。例えば、ソフトウェアで示されている例解された実施形態の要素は、ハードウェアで実装され得、逆もまた同様である。また、任意の例からの技術は、他の例のうちの任意の1つ以上において説明される技術と組み合わせることができる。例解された例を参照して説明されたような手順及び機能は、単一のハードウェア若しくはソフトウェアモジュールにおいて実装され得るか、又は別個のモジュールが提供され得ることが理解されるであろう。上記の特定の構成は、簡便な例解のために提供されており、他の構成を使用することができる。
【0157】
開示された技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、例解された実施形態は、代表的な例に過ぎず、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことを認識されたい。これらのセクションで具体的に扱われる代替形態は、単に例示的なものであり、本明細書で説明される実施形態に対する全ての可能な代替形態を構成するものではない。例えば、本明細書で説明されるシステムの様々なコンポーネントは、機能及び使用において組み合わされ得る。
図1
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図5
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図13