(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】軸受、現像装置、現像剤収納容器、プロセスカートリッジ、現像剤補給装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
F16C 33/74 20060101AFI20240312BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20240312BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20240312BHJP
F16J 15/3204 20160101ALI20240312BHJP
【FI】
F16C33/74 Z
G03G15/08 360
G03G15/08 390B
G03G21/18 132
F16J15/3204 201
(21)【出願番号】P 2019188016
(22)【出願日】2019-10-11
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【氏名又は名称】工藤 修一
(72)【発明者】
【氏名】川島 直大
(72)【発明者】
【氏名】成田 進
(72)【発明者】
【氏名】久保田 智広
(72)【発明者】
【氏名】吉沢 秀男
(72)【発明者】
【氏名】野田 信
(72)【発明者】
【氏名】押川 雄樹
【審査官】西藤 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-226695(JP,A)
【文献】特開2005-024641(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 33/74-33/78
G03G 15/08
G03G 21/18
F16J 15/3204
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を攪拌及び搬送する機能を備える攪拌搬送部材を回転可能に支持するハウジング部材と、現像剤シール部材と、を有する軸受であって、
前記ハウジング部材は、前記攪拌搬送部材側に設けられたインナ部と、前記攪拌搬送部材から離れた側に設けられて前記インナ部と対向するアウタ部と、前記インナ部と前記アウタ部との間に設けられた空間とを有し、
前記現像剤シール部材は、可撓性を有しており、
前記現像剤シール部材の一端側は、前記現像剤と接触する側に露出するように設けられ、
前記現像剤シール部材の他端側は、前記空間に露出するように設けられ、
前記空間に露出した前記現像剤シール部材の前記他端側に、熱容量及び熱伝導率の少なくとも一方が空気よりも大きい物質を接触させた軸受。
【請求項2】
請求項1に記載の軸受において、
前記インナ部は、前記攪拌搬送部材を回転可能に支持し、
前記現像剤シール部材の前記他端側は、前記インナ部と前記アウタ部の間に設けられた内壁面に取り付けられ、かつ、前記現像剤シール部材の前記一端側は、前記攪拌搬送部材を挿通する内径が前記ハウジング部材の内径よりも小さく形成されていることを特徴とする軸受。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の軸受において、
前記熱容量及び前記熱伝導率の少なくとも一方が空気よりも大きい物質は、液体であり、
前記空間は、前記液体を封入する密閉空間
であることを特徴とする軸受。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の軸受において、
前記熱容量及び前記熱伝導率の少なくとも一方が空気よりも大きい物質は、金属であり、
前記空間は、前記金属を収納する収納空間
であることを特徴とする軸受。
【請求項5】
請求項4に記載の軸受において、
前記現像剤シール部材の前記他端側は、前記金属と接触することを特徴とする軸受。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1つに記載の軸受を備えることを特徴とする現像装置。
【請求項7】
現像剤を収納する現像剤収納部と、
請求項1~5の何れか1つに記載の軸受と、
回転により前記現像剤収納部内の前記現像剤を攪拌及び搬送する攪拌搬送部材と、
を備えることを特徴とする現像剤収納容器。
【請求項8】
像担持体と、請求項6に記載の現像装置とを備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項9】
請求項7に記載の現像剤収納容器を備えることを特徴とする現像剤補給装置。
【請求項10】
請求項6に記載の現像装置、請求項7に記載の現像剤収納容器、請求項8に記載のプロセスカートリッジ又は請求項9に記載の現像剤補給装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受、現像装置、現像剤収納容器、プロセスカートリッジ、現像剤補給装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ等の電子写真式の画像形成装置においては、像担持体に形成された静電潜像を現像するのに様々な現像装置が使用されている。このような現像装置としては、トナーとキャリアとを含む現像剤を使用した二成分現像方式の現像装置の他に、キャリアを用いずに現像剤としてトナーだけを使用した一成分現像方式の現像装置が知られている。
これらの現像装置内では、現像剤やトナーに接する箇所で使われる攪拌部材や搬送部材(以下、現像剤を攪拌及び搬送する機能を備える部材を「攪拌搬送部材」と総称する)を用い、トナーを循環させたり攪拌させたりすることによりトナーを帯電させている。
【0003】
上記攪拌搬送部材は、40~50℃以下に保たないと、この攪拌搬送部材の熱がトナーと接触する付近のトナーに伝熱することでトナーが融解してしまい、トナー凝集体等の異常画像や回転駆動部のロック等の不具合が生じてしまう。近年では、特に省エネの観点からトナーが低温定着化している一方で、高生産性(機器の高速化)の観点から攪拌搬送部材の回転数が速くなり、その軸と軸受部或いはシール部材との摩擦による発熱が大きくなってきている。従って、上記観点からの各技術の両立が重要性を増している。
【0004】
そこで、軸と軸受部との摩擦による温度上昇を抑えることのできる軸部材を有する回転部材や、これを具備する現像装置を提供する目的で、以下の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、回転する際に支持部に摺動可能に支持される軸部材であって、前記軸部材は、少なくとも前記支持部に支持される部分を含む端部まで液体が封入された中空部を内部に備える回転部材を具備する技術が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、温度上昇の大きくなる軸受シール部の温度上昇を抑制することができない、という問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、現像剤シール部材を有する軸受において、温度上昇の大きくなる軸受シール部の温度上昇を抑制することのできる軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、現像剤を攪拌及び搬送する機能を備える攪拌搬送部材を回転可能に支持するハウジング部材と、現像剤シール部材と、を有する軸受であって、前記ハウジング部材は、前記攪拌搬送部材側に設けられたインナ部と、前記攪拌搬送部材から離れた側に設けられて前記インナ部と対向するアウタ部と、前記インナ部と前記アウタ部との間に設けられた空間とを有し、前記現像剤シール部材は、可撓性を有しており、前記現像剤シール部材の一端側は、前記現像剤と接触する側に露出するように設けられ、前記現像剤シール部材の他端側は、前記空間に露出するように設けられ、前記空間に露出した前記現像剤シール部材の前記他端側に、熱容量及び熱伝導率の少なくとも一方が空気よりも大きい物質を接触させた軸受にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、現像剤シール部材を有する軸受において、温度上昇の大きくなる軸受シール部の温度上昇を抑制することのできる軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明を適用した画像形成装置の一例としての複写機の概略的な全体構成図である。
【
図3】現像装置及び感光体の概略構成を示す断面図である。
【
図4】各色の現像装置と、現像装置にプレミックストナーを補給する現像剤補給装置全体の構成を示す簡略的な斜視図である。
【
図8】
図7の軸受に形成される密閉空間に液体としての水を封入していない場合であって、蓋部材を取り外した状態の軸受要部の断面図である。
【
図9】
図9は、
図8の軸受を矢視R方向から見たときの外観斜視図である。
【
図10】トナーシールのシール開口穴を含むシール自由端部がめくれないように回転軸を軸受のトナーシール部に組み付ける方法を説明する図である。
【
図11】トナーシール部の温度上昇効果の違いについて試験した結果を示すグラフである。
【
図12】実施例2に係る軸受の要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施形態を詳細に説明する。実施形態等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
【0011】
図1を参照して、本発明を適用した画像形成装置の一例として、複数の感光体が並んで配置されたタンデム型のカラーレーザ複写機(以下、単に複写機という)について説明する。
図1は、本発明を適用した画像形成装置としての複写機の概略的な全体構成図である。
図1に示す複写機は、画像形成部であるプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300、スキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400などを備えている。
【0012】
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字に添字として付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プリンタ部100には、プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kの他に、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、2次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
【0013】
露光手段・露光装置たる光書込ユニット21は、スキャナ300で読み込まれた原稿画像の画像データ又はパーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される画像データに基づいて、後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。光書込ユニット21は、レーザダイオードを用いたレーザビームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でもよい。
【0014】
プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体1、帯電装置2、現像装置4、感光体クリーニング装置3及び除電装置(図示せず)を、図示を省略したユニットフレームに一体的に支持してユニット化した構成となっている。プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、それぞれに配置されている着脱手段であるストッパー部材を解除することにより、画像形成装置本体に対して着脱可能となっている。
これにより、プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、この内部に装備されている部材が寿命に達したときに、画像形成装置本体からプロセスカートリッジ18として外部に取り出され、寿命に達した部材が新品のものに交換できることで、消耗品等の交換作業性が向上し、交換者の操作性が向上する。
【0015】
4組のプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、特記する内容を除き、画像形成する色が異なる以外はほぼ同様の構成であるため、以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18Yを代表して説明する。尚、各現像装置4Y,4M,4C,4Kは、使用するトナーの色が異なる2成分現像方式の現像装置であり、各色の現像装置内にはトナーとキャリアとを含む2成分現像剤が収容されている。
【0016】
帯電手段たる帯電装置2Yによって、図中反時計回り方向に回転する感光体1Yの表面は一様に帯電される。帯電装置2Yの帯電部材は、ローラ状の帯電ローラであり、感光体1Yの表面に圧接されており、感光体1Yの回転によって従動回転する。帯電部材の帯電ローラには、作像時において、高圧電源により所定の帯電バイアスが印加され、感光体1Yの表面を一様に帯電させる。なお、帯電装置2Yとしてはこれに限らず、コロナ帯電などの非接触帯電方式のものを用いてもよい。
帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、感光体1Y表面の照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
【0017】
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト101に1次転写される。1次転写後の感光体1Yの表面は、感光体クリーニング手段たる感光体クリーニング装置3Yによって転写残トナー等がクリーニングされる。Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、感光体クリーニング装置3Yによってクリーニングされた感光体1Yは、上記除電装置によって除電される。そして、再び帯電装置2Yによって一様に帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,18C,18Kについても同様である。
【0018】
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト101やベルトクリーニング装置102、張架ローラ14、駆動ローラ15、2次転写バックアップローラ16、4つの1次転写バイアスローラ19Y,19M,19C,19Kなどを有している。
【0019】
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、1次転写電界や1次ニップ圧の影響によって中間転写ベルト101上に1次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,1C,1K上に形成されたMトナー像、Cトナー像、Kトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト101上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト101上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップでシート状記録媒体たる転写紙に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト101の表面に残留する転写残トナー等は、ベルトクリーニング装置102によってクリーニングされる。
【0020】
中間転写ユニット17の図中下方に配設された、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している2次転写装置22では、以下の動作が行われる。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動される。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラ23は、中間転写ユニット17の2次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト101及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト101と、2次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する2次転写ニップが形成されている。
そして、上記一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の2次転写バイアスが電源によって印加される。この2次転写バイアスの印加により、2次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト101上の4色トナー像をベルト側から上記一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト101上の4色トナー像に同期するように2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、上記した2次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が2次転写される。
【0021】
複写機本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙装置200における複数の給紙カセット44の何れかから転写紙を給送するよう制御部から出力される信号に基づいて、給紙ローラ42を回転させることにより、複数の給紙カセット44の何れか一方から一番上の転写紙が給紙路46に向けて送り出される。
【0022】
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、一時的に停止しているレジストローラ対49のローラニップ間に突当てられる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト101上に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト101の無端移動に伴って上記2次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を2次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、2次転写ニップでは、中間転写ベルト101上の4色トナー像が転写紙に密着し、転写紙上に2次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って2次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
【0023】
定着装置25では、定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙を上記定着ニップに挟み込む。ベルトユニットにおける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に熱源を有しており、定着ベルト26を加熱しながら加圧する。加熱・加圧された定着ベルト26は、上記定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧により、フルカラー画像が転写紙に定着される。
尚、図示例では2次転写装置22及び定着装置25の下方に、上述した画像形成ユニット20と平行に、転写紙を反転排紙したり、転写紙の両面に画像を形成するために転写紙を反転して再給紙したりする反転装置28を備えている。
【0024】
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板の外側に設けられたスタック部57上にスタックされる。又は、定着処理が施された転写紙は、もう一方の面にもトナー像を形成するために、切替爪29により搬送方向を切り替えられて反転装置28に送られ、この反転装置28を経由して上述の2次転写ニップに戻されるかする。
【0025】
原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
【0026】
このようにして原稿がセットされた後、
図2に示す操作表示部37に配設されているコピースタートボタン38aが押されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、先ず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射され、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、上記入射光に基づいて光電変換することで画像情報を作製する。
【0027】
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18K内の各機器や部材、中間転写ユニット17、2次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって作製された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体1Y,1M,1C,1K上に、上記各機器や部材の上述した動作によって、Yトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト101上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
【0028】
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転され、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ対45で1枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって2次転写ニップに向けて搬送される。
このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転されて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ対52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
【0029】
本複写機では、2色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合、以下のようにする。即ち、中間転写ベルト101の上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1Y,1M,1C,1Kを接触させるとともに、対応する1次転写バイアスローラ19Y,19M,19C,19Kを中間転写ベルト101の裏面に押し当てる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、揺動機構により、中間転写ベルト101を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面及び1次転写バイアスローラ19Y,19M,19Cを感光体1Y,1M,1Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y,1M,1C,1Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体だけでなく、現像装置も駆動を停止させて、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。
【0030】
図2に示すように、本複写機は、複写機内の上記各装置や各機器に動作指示を与えたり動作状況を確認したりする操作表示部37を備えている。操作表示部37には、コピースタートボタン38a及びテンキー38bを始めとして各種キーボタン等と、タッチパネル式の液晶表示部39とが配設されている。
図2において、符号58は、画像形成装置本体に対して各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kや、後述する現像剤収納容器を着脱する際に、また各種点検整備等を行う際に開閉する前ドアを示している。また、本複写機は、複写機内の上記各装置や各機器の制御を司るCPU等から構成される制御部を備えている。
操作者は、操作表示部37に対するキー入力操作により、上記制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
【0031】
図3及び
図4を用いて、
図1の画像形成装置における現像装置、本発明を適用した各色の現像剤補給装置及び本発明を適用した各色の現像剤収納容器の配置関係について説明する。
図3は、4つのプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kのうちの1つが備える現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。
図4は、各色の現像装置4Y,4M,4C,4Kと、これらの現像装置にプレミックストナーを補給する現像剤補給装置70Y,70M,70C,70Kの全体構成を示す簡略的な斜視図である。
【0032】
まず、
図3及び
図4を参照して、
図1の画像形成装置における現像装置について詳しく説明する。4つのプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、
図3では感光体1や現像装置4に付すY,M,C,Kという添字を省略している。
図3に示すように、感光体1は、同図の紙面手前側から紙面奥側に向かって延びるドラム形状をなす。感光体1は、図中矢印G1方向に回転しながら、その表面を帯電装置2(
図3には図示せず、
図1参照)により一様に帯電される。帯電された感光体1の表面は、光書込ユニット21(
図3には図示せず、
図1参照)から照射されたレーザ光により静電潜像が形成される。
【0033】
現像装置4は、現像容器である現像ケーシング40の内部に現像ローラ5、回収スクリュ6、供給スクリュ8、攪拌スクリュ11を有し、現像装置4ではトナーとキャリアとを含む二成分の現像剤(添加剤等を添加する場合も含む)を攪拌搬送して循環させている。
【0034】
現像ローラ5は、円周方向に複数の磁石を配置したマグネットローラ5bを内部に有し、その周囲を円筒状の現像スリーブ5cが回転軸5aと一体的に回転する構成となっている。現像ローラ5は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像に現像剤中のトナーを供給し、現像する現像剤担持体である。現像ローラ5は、感光体1に近接して対向させることで現像領域(以下、現像部とも称する)を構成するようにしている。この感光体1との対向部位に相当する現像ケーシング40の部位は現像ローラ5を露出させるため開口している。現像ローラ5により現像ケーシング40内の現像剤は、後述するように上記現像領域へ搬送されるようになっている。
【0035】
供給スクリュ8は、現像ローラ5に現像剤を供給しながら、
図3の紙面奥方向に現像剤を搬送する供給搬送部材である。供給スクリュ8は、回転軸8aとこの回転軸8aの外周部に一体的に固着された螺旋形状の羽根部8bとを有し、図中矢印M方向に回転することにより軸方向に現像剤を搬送する。現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。
【0036】
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。回収スクリュ6は、回転軸6aとこの回転軸6aの外周部に一体的に固着された螺旋形状の羽根部6bとを有している。
供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5の左横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路7は現像ローラ5の下方に、それぞれ並設されている。
【0037】
現像装置4は、供給搬送路9の下方で回収搬送路7に並列して、攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、図中矢印C方向に回転することにより現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中手前側に搬送する攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。攪拌スクリュ11は、回転軸11aとこの回転軸11aの外周部に一体的に固着された螺旋形状の羽根部11bとを有している。
【0038】
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは、第1仕切り壁133によって仕切られている。第1仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は、図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
供給搬送路9と回収搬送路7とも第1仕切り壁133によって仕切られているが、第1仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第2仕切り壁134によって仕切られている。第2仕切り壁134は、図中手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
【0039】
供給搬送路9には、供給搬送路9内の現像剤が所定の嵩を越えた場合にその一部を現像装置4の外部に排出する現像剤排出口94と、現像剤排出口94から排出された現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送スクリュ13aを備えた排出搬送路13とを有する。
排出搬送スクリュ13aは、その細部形状の図示を省略しているが、回転軸とこの回転軸の外周部に一体的に固着された螺旋形状の羽根部とを有している。
排出搬送路13は、供給搬送路9の搬送方向下流側で仕切り壁135を挟んで供給搬送路9と隣り合うように配置され、現像剤排出口94は供給搬送路9と排出搬送路13とを連通するように仕切り壁135に設けられた開口である。
【0040】
上述したとおり、回収スクリュ6、供給スクリュ8、攪拌スクリュ11、排出搬送スクリュ13aは、現像剤を攪拌及び搬送する機能を備える、本発明に係る攪拌搬送部材である。ここで、攪拌搬送部材とは、厳密に表現すると、現像剤を攪拌及び搬送する機能の少なくとも一方の機能、又は回収された現像剤を攪拌及び搬送する機能の少なくとも一方の機能を備える部材を意味する。
【0041】
現像装置4では、トナーとキャリアとを含む二成分の現像剤を用いているため、現像装置4内におけるトナー消費に応じて、現像装置4の一部に設けられた現像剤補給口から現像装置4内に適宜にトナーが補給される。すなわち、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の第1仕切り壁133の開口部の付近で攪拌搬送路10の上側に設けられた現像剤補給口から攪拌搬送路10にトナーとキャリアとを含む二成分の現像剤が補給される。以下、後述するように現像装置4に補給されるトナーとキャリアとが混合された現像剤を、「プレミックストナー」と称する。
【0042】
本実施形態の現像装置4内には、ポリエステル樹脂を主成分とするトナー(平均粒径5.8[μm])と磁性微粒子であるキャリア(平均粒径35[μm])とを、トナー濃度が4~10[wt%]となるように均一混合した現像剤が約300[g]充填されている。そして、並列に配置された供給スクリュ8と回収スクリュ6と攪拌スクリュ11とを600[rpm]で回転させることによって、現像剤の搬送と現像剤補給口から補給される新品のプレミックストナーの攪拌とを同時に行い、トナーとキャリアとの均一混合と帯電付与を行っている。
また、本実施形態においては、流出開始温度が90℃以下のトナーを用いた。流出開始温度が90℃以下のトナー(低温定着トナー)を用いることで、低い温度で定着を行うことができ、画像形成装置の省エネルギー化、高速化を図ることができる。
【0043】
現像剤補給口から補給されたプレミックストナーは、現像装置4内の現像剤とともに、攪拌スクリュ11によって攪拌・搬送され、さらに回収スクリュ6及び供給スクリュ8によって搬送されつつ、攪拌・混合される。このように、攪拌搬送部材によって均一に攪拌・混合された現像剤は、現像スリーブ5cに近接して平行に設けられた供給スクリュ8によってその長手方向に搬送されながら、現像スリーブ5cに内包されたマグネットローラ5bの磁力によって現像スリーブ5cの外周表面に受け渡される。現像スリーブ5cの表面に受け渡された現像剤は、現像スリーブ5cの上方に設置された現像ドクタ12によって適量に規制された後に、現像スリーブ5cが回転することによって現像領域に到達する。不図示の高圧電源から現像スリーブ5cに電圧が印加されることにより、現像領域では現像スリーブ5cと感光体1との間に現像電界が形成されている。この現像電界により、感光体1の表面上の静電潜像に現像スリーブ5cの表面上の現像剤中のトナーが供給され、感光体1上の静電潜像に付着してトナー像として顕像化され現像される。
【0044】
現像領域を通過した後の現像スリーブ5cの表面上の現像剤は、現像スリーブ5cの回転に伴って現像装置4内の回収搬送路7に回収される。回収搬送路7に回収された現像剤は、
図3中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第1仕切り壁133の開口部で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送されるようになっている。
【0045】
図4を参照して、本発明を適用した各色の現像剤補給装置及び本発明を適用した各色の現像剤収納容器の配置関係について説明する。
図4は、各色の現像装置4Y,4M,4C,4Kと、現像装置にプレミックストナーを補給する現像剤補給装置70Y,70M,70C,70Kの全体構成を示す斜視図である。
図4を始めとして後述する
図5、
図6のX,Y,Z座標において、X方向は現像装置の幅方向及び現像剤収納容器の幅(
図1の左右)に対応する幅方向を、Y方向は現像装置が内蔵する現像ローラ及び供給・回収スクリュの回転軸の長さ方向及び現像剤収納容器の
図1等の奥行きに対応する前後方向(紙面に直交する紙面手前側及び紙面奥側)であり、Z方向は現像装置及び現像剤収納容器の高さに対応する上下方向である。
【0046】
図4において、現像装置4のケーシングは、詳しくは現像下ケースと、現像上ケースと、現像カバーと等から構成されているが、後述する図を含め同図においては前記趣旨によりこれらの図示を省略して現像ケーシング40として簡略的に図示している。このように現像ケーシング40は、図の簡明化を図るためY方向に延在する直方体形状に簡略的に図示している。
【0047】
現像剤補給装置70Y,70M,70C,70Kは、現像装置4Y,4M,4C,4Kの上部に配置されている。なお、現像剤補給装置70Y,70M,70C,70K及び現像剤補給装置70Y,70M,70C,70Kに対応して設けられている各色の図示しないサブホッパは、同一であるため、Y,M,C,Kという添字を適宜省略して説明する。
現像剤補給装置70は、プレミックストナーを収納した現像剤収納容器71と、前記サブホッパとを有している。
【0048】
前記サブホッパは、現像剤収納容器71から供給されたプレミックストナーを一時的に貯留する現像剤貯留部(図示せず)と、この現像剤貯留部に貯留されたプレミックストナーを現像装置4へ搬送する搬送部(図示せず)とを有している。前記現像剤貯留部と前記搬送部とは、前記サブホッパのケース内部に設けられ、図示を省略した仕切り壁でケース内部を仕切ることで形成されている。
また、前記サブホッパには、現像装置4にプレミックストナーを補給するときに用いる現像剤補給駆動部(図示せず)が備えられている。
【0049】
前記サブホッパは、例えば特開2014-215601号公報の
図12~
図14に開示されていると同様の構成を有する。すなわち、前記同公報の
図12に示されていると同様の現像剤貯留部(90a)には、第1攪拌搬送部材(96)と、第2攪拌搬送部材(97)とが並べて配置されている。第1攪拌搬送部材(96)は、回転軸(96c)と大きなピッチの螺旋状のスクリュ(96b)とを有する。第2攪拌搬送部材(97)は、回転軸(97c)に大きなピッチの螺旋状のスクリュ(97b)と、パドル(97a)とが設けられている公知の構成である。これらの第1攪拌搬送部材(96)及び第2攪拌搬送部材(97)は、現像剤を攪拌及び搬送する機能を備える攪拌搬送部材である。
【0050】
本実施形態においては、前記現像剤貯留部を設け、この現像剤貯留部でプレミックストナーを貯留する。これにより、現像剤収納容器71が空となっても、前記現像剤貯留部に貯留したプレミックストナーにより暫くは、現像装置4にトナーを補給することができる。これにより、ユーザが新たな現像剤収納容器を準備する間も良好な画像を形成することができる。
【0051】
図4では、C色とK色の現像剤収納容器71C,71Kが装着されている状態を示し、Y色とM色の現像剤収納容器71Y,71Kは離脱されている状態を示している。
以下、Y色、M色、C色、K色(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の現像剤収納容器71は、収納しているプレミックストナーの色が異なるだけで、同様の構成を有しているため、各色を表す符号を省略して現像剤収納容器71として説明する。本実施形態における現像剤収納容器71内のプレミックストナーのトナー量は、25~35重量%である。
現像剤収納容器71は、現像剤収納容器71を収容する現像剤収納容器収容部である容器保持部77に保持される。
【0052】
容器保持部77は、4つに区画されており、図中左側から順に、Y色、M色、C色、K色(イエロー、マゼンタ、シアン、黒)の現像剤収納容器71が保持される。現像剤収納容器71は、容器保持部77に対して着脱可能かつ挿脱可能に保持される。現像剤収納容器71内のプレミックトナーが無くなると、ユーザが容器保持部77から現像剤収納容器71を抜き出し、新品の現像剤収納容器71を容器保持部77に差し込む。これにより、新しいプレミックストナーが前記サブホッパに供給される。
【0053】
現像剤補給装置70Y,70M,70C,70Kは、画像形成装置の前側、即ち
図1の紙面手前側、
図2に示す右側の前ドア58側に配置されており、ユーザは画像形成装置の前側から現像剤収納容器71にアクセス可能となっている。
【0054】
図5、
図6を参照して、現像剤収納容器71の内部構成を説明する。
図5は、現像剤収納容器71の簡略的な断面図、
図6は、現像剤収納容器の断面斜視図である。
図5、
図6に示すように、現像剤収納容器71は、現像剤収納部としての容器本体71A1(容器本体71A2側は断面であるため見えない)と、容器本体71A1内に配設される供給部材としての搬送スクリュ72と、攪拌部材としてのアジテータ73とを備えている。アジテータ73は、容器本体71A1内で搬送スクリュ72と平行に配設されている。
【0055】
アジテータ73は、軸としての軸部731と、軸部731と一体成形された接続部としての骨部734と、軸部731の端部に軸部731と一体成形された駆動カップリング部材である駆動カップリング74と、骨部734に取り付けられた羽根部732とを備えている。
【0056】
アジテータ73の軸部731と骨部734とは剛性を有する剛体として形成されている。また、アジテータ73の羽根部732は可撓性を有している。そのため、アジテータ73の羽根部732は、容器本体71A1の内壁71bと接触することにより羽根部732が撓みながら、アジテータ73が回転する。搬送スクリュ72は、アジテータ73により搬送されてきたプレミックストナーを前記サブホッパへと搬送する。
【0057】
可撓性を有する羽根部732は、剛性の低い材質で製造することが望ましい。例えば、羽根部732は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)又はポリウレタンなどから成るシート状の可撓性を有する材質が望ましい。この羽根部732の厚さは、約50[μm]~500[μm]程度が好ましく、より好ましくは50[μm]~300[μm]が好適である。
【0058】
各色の現像剤収納容器71に対応して、装置本体側には、現像剤収納容器71内のプレミックストナーを、
図4に示した現像剤補給装置70の前記サブホッパに供給するときに用いる駆動部である現像剤供給駆動部(図示せず)が配設されている。前記現像剤供給駆動部は、また、現像剤収納容器71のアジテータ73、搬送スクリュ72及び前記サブホッパ内に配設されている各種攪拌搬送部材を駆動させるものである。
前記現像剤供給駆動部には、駆動源としての補給用駆動モータと、補給用駆動モータの回転駆動力を現像剤収納容器71のアジテータ73、搬送スクリュ72及び前記サブホッパ内の各種攪拌搬送部材に伝達するギヤ等の駆動力伝達部材が配設されている。
【0059】
アジテータ73は、前記現像剤供給駆動部によって駆動され、搬送スクリュ72と平行に配設された軸部731と一体で、
図5に破線で示す矢印NR方向(正転方向)に回転する。そして、アジテータ73は、容器本体71A1内に収容されている現像剤Gである、キャリアCとトナーTとを含むプレミックストナーを攪拌しながら搬送スクリュ72に向けて移動させるように搬送する。
【0060】
アジテータ73は、駆動カップリング74と、軸部731と、骨部734とが一体成形されている。アジテータ73は、駆動カップリング74と、軸部731と、骨部734とが一体成形された一体化物であり、攪拌部材一体化物としてのアジテータ一体化物とでも呼ぶべきものである。さらに詳しくは、アジテータ73は、駆動カップリング74と、軸部731と、骨部734とが樹脂を用いて一体成型されている。
【0061】
アジテータ73は、駆動カップリング74と、軸部731と、骨部734とを、ABS樹脂やPC樹脂を用いて一対成型して形成しても問題ないが、本体カップリング85との係合・噛み合いとの関係で、摺動性に優れるポリアセタール樹脂(POM)が好ましい。
上述したとおり、搬送スクリュ72及びアジテータ73は、本発明に係る攪拌搬送部材である。
【0062】
(実施例1)
図7~
図9を参照して、本発明の特徴部分に係る実施例1について説明する。
図7は、実施例1に係る軸受の要部の断面図である。
図8は、
図7の軸受に形成される密閉空間に液体としての水を封入していない場合であって、蓋部材を取り外した状態の軸受要部の断面図である。
図9は、
図8の軸受を矢視R方向から見たときの外観斜視図である。
図8に示す軸受60’は、後述する密閉空間63に水Wを封入していない状態で、かつ蓋部材66を取り外した状態の軸受を表している。
図7は、回収スクリュ6、供給スクリュ8、攪拌スクリュ11の片側一端部の軸受構成を示しているが、
図7で省略されている反対側他端部の軸受構成も左右勝手違いで装着される他は前記片側一端部の軸受構成と同様である。回収スクリュ6、供給スクリュ8、攪拌スクリュ11は、上述したとおり細部機能が異なる他がほぼ同様の構成であるため、以下、供給スクリュ8の回転軸8aに装着される前記片側一端部の軸受構成を代表して説明する(後述する
図12に示す実施例2でも同じ)。
【0063】
図7において、上下方向Zに延びる縦壁状の現像ケーシング40を挟んで右側が現像装置4のユニット外側を、現像ケーシング40の縦壁内壁面より図において左側が現像装置4のユニット内側をそれぞれ示す。
図7に示すように、現像装置4は、供給スクリュ8の回転軸8aの長さ方向(Y方向)の少なくとも一部である片側一端部及び反対側他端部((図示せず))を回転可能に支持する軸受60を備えている。
軸受60は、軸受60を構成するハウジング部材であるハウジング61と、現像剤をシールする現像剤シール部材としてのトナーシール65と、ハウジング61の内部に形成される密閉空間63に封入される液体を封止するための蓋部材66とを有する。
【0064】
ハウジング61は、供給スクリュ8の回転軸8aを回転かつ摺動可能に支持するすべり軸受部分であるインナ部61aと、現像ケーシング40に装着固定されるアウタ部61cと、
図9のみに示す複数のリブ部62とを有する。ハウジング61は、インナ部61a、アウタ部61c及びリブ部62とが耐摩耗性及び摺動性に優れるポリアセタール樹脂(POM)で一体形成ないし一体成型されている。
インナ部61aの回転軸8aとの接触部分は、Y方向に貫通した軸挿通穴61bが形成されている。アウタ部61cの図において下部の位置決め部61eは、上下方向Zの下方に延びて現像ケーシング40に装着固定する際の位置決めとなる。
【0065】
図9のみに示すように、リブ部62は、インナ部61aからアウタ部61cに放射状に延びて、インナ部61aとアウタ部61cとを一体的に強固に結合しており、
図7及び
図8等では図の簡明化のためその図示を省略している(これは後述する軸受を示す各図でも同じ)。なお、ハウジング61の材質は、前記したものに限らず、耐摩耗性及び摺動性に優れる他の樹脂であってもよい。
【0066】
トナーシール65は、可撓性を有しており、耐熱性及び耐薬品性に優れるフッ素樹脂の一種であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で一体形成されている。なお、トナーシール65の材質は、前記したものに限らず、耐熱性等に優れるゴムであってもよい。トナーシール65は、単体としての全体形状が貫通した開口を有する概略ラッパ・円錐形状をなす。トナーシール65の肉厚は、その可撓性ないし弾性によってシール開口穴65cを含むシール自由端部65aが回転軸8aの外周面に圧接して現像剤シール性が確実に確保されるように、おおよそ0.2~0.3[mm]に設定されている。
【0067】
トナーシール65の一端側であるシール自由端部65aは、回転軸8aの外周面に圧接するように設けられ、図示を省略した現像剤と接触する側に突き出すように設けられている。トナーシール65の他端側であるシール基端部65bは、密閉空間63が形成されるハウジング61のアウタ部内壁面61dに取り付け・固定されている。換言すれば、トナーシール65のシール基端部65bは、図示を省略した現像剤と接触しない側に露出するように設けられている。
上述したとおり、
図7におけるトナーシール65の形状配置状態では、シール自由端部65aが図示を省略した現像剤と接触する側に突き出すように設けられているが、これに限定されない。すなわち、シール自由端部65aが図示を省略した現像剤と接触する側に露出するように設けられていると表現することもできる。このように、シール自由端部(シール先端部)が「露出するように設けられている」態様には、上記のように「突き出すように設けられている」態様が含まれるものであり、シール自由端部の形状配置状態の自由度が大きくなるようにしてもよい。本発明における「現像剤シール部材の一端側は、現像剤と接触する側に露出するように設けられ」とは上記形状配置状態を表している。
【0068】
軸受60を構成するトナーシール65をハウジング61に組み付ける際には、最初にトナーシール65を前記樹脂で一体成型しておくことで、軸受60’を成型する際の一種のインサート部材とする。次いで、ハウジング61を前記樹脂で一体成型する射出成型型に予め成型してある単体のトナーシール65をインサート部材としてセットし、ハウジング61を形成するための前記樹脂を射出成型型に射出してハウジング61にトナーシール65のシール基端部65bを一体的に固着して組み付ける工法を採っている。このように一体成型して得られた軸受が
図8に示す軸受60’である。
【0069】
図8示すように、供給スクリュ8の回転軸8aを挿入していない軸受60’の状態では、トナーシール65におけるシール開口穴65cのシール部内径αは、ハウジング61における軸挿通穴61bの内径βよりも小さく形成されている。すなわち、トナーシール65のシール部内径αと、ハウジング61における軸挿通穴61bの内径βとは、シール部内径α<軸挿通穴61bの内径βとなる関係を満足するように設定されている。そのため、供給スクリュ8の回転軸8aをトナーシール65のシール開口穴65cに挿入した状態では、トナーシール65のシール開口穴65cを含むシール自由端部65aが、
図7に示すようにトナーシール65の可撓性によってシール開口穴65cが均一に押し広げられて回転軸8aの外周面に圧接する。これにより、現像剤がユニット外側へ漏れ出ることが防止されて軸受60の現像剤シール性が確保される。
【0070】
上述したようにシール部内径α<軸挿通穴61bの内径βとなる関係を満足するように設定されているため、
図7に示すようにトナーシール65のシール開口穴65cを含むシール自由端部65aがめくれないように回転軸8aを組み付けることが必要となる。そのための組み付け方法の一例について
図10を参照して説明する。
図10は、トナーシール65のシール開口穴65cを含むシール自由端部65aがめくれないように回転軸8aを軸受60’又は軸受(60)のトナーシール部に組み付ける方法を説明する図である。
【0071】
図10に示すように、先端部の回転軸8aの外径よりも外径が一段小さく形成されている回転軸8の先端小径部分8aaに、概略鉛筆キャップ形状のような回転軸8aの長さ方向に長い先細り円錐形状の治具69を突き当て、軸受60’又は軸受(60)を太矢印方向に移動させてシール自由端部65aがめくれないように組み付ける一例が挙げられる。この際、軸受60’又は軸受(60)の移動に伴い、位置が固定されている治具69の先細り円錐形状の先頭部分が最初にトナーシール65のシール開口穴65cを通過する。次いで、治具69の通過部分の外径形状が対応する回転軸8の先端小径部分8aaから回転軸8aの外径形状部分(ハウジング61の軸挿通穴61bとすべり接触する形状部分である)へと徐々に大きくなるように変化することにより、シール開口穴65cを徐々に広げつつ回転軸8aの外径形状部分をシール開口穴65cにめくれなく案内・挿通することができる。回転軸8aの外径形状部分がシール開口穴65cを通過した後で、回転軸8aの先端小径部分6aaから治具69を取り外せばよい。
なお、治具69を装着した回転軸8aを、位置が固定されている軸受60’又は軸受(60)に対して移動させて組み付ける方法でもよい。
【0072】
ハウジング61のリブ部62で仕切られたインナ部61aとアウタ部61cとの間の空間には、熱容量が空気よりも大きい物質からなる液体が封入されて、蓋部材66によって液体が漏れないように封止されている。本実施例では、空気と比較して熱容量が大きい液体である水Wが密閉空間63内に100%満たされている。蓋部材66による液体(水W)の封止は、蓋部材66と接触するリブ部62を含むハウジング61(
図7~
図9参照)との間に接着剤を塗布したり、或いは両面テープを介して接着したりすることにより蓋部材66が取り付け・固定されることでなされる。
【0073】
上述したとおり、供給スクリュ8は、現像剤を供給搬送循環させるものであり、回転軸8aと軸受60のトナーシール65部(回転軸8aの外周面に圧接するトナーシール65のシール自由端部65a)では、現像剤が触れる状態で稼動する。供給スクリュ8が回転する際に、回転軸8aが軸受60のインナ部61a(軸挿通穴61b)とトナーシール65のシール自由端部65aとの間で回転しながら摺動しているため、駆動時には摺動摩擦が大きくなり、この部分で発熱することとなる。
本実施例では、トナーシール65の現像剤と接触しないシール基端部65bに、熱容量が空気よりも大きい液体である水Wを接触させている。これにより、現像装置4の経時における軸受60のトナーシール部の温度上昇を抑制することができる。
【0074】
図11を参照して、
図7に示すように軸受60に設けられた密閉空間63に水Wを封入してシール基端部65bに水Wを接触させた場合と、
図8に示すような軸受60’を用いてシール基端部65bに何も接触させない(空気と接触させる)場合とのトナーシール部の温度上昇抑制効果の違いについて説明する。
図11は、現像装置の所定時間稼働後の経過時間(s:秒)を横軸に取り、トナーシール部の温度上昇ΔT(deg:℃)を縦軸に取って、トナーシール部(シール自由端部65a)の温度上昇の違いについて試験した結果を示すグラフである。同図において、温度上昇ΔTは、回転軸8aの回転により上昇した温度、具体的には雰囲気温度に対して上昇したトナーシール部の温度を表している。実線で示す線図は密閉空間63に水Wを封入してシール基端部65bに水Wを接触させた構成の軸受60を用いた場合の、破線で示す線図はシール基端部65bに何も接触させない(空気と接触させる)構成の軸受60’を用いた場合の、経時に伴うトナーシール部の温度上昇ΔTの変化を示すグラフである。試験条件としては、
図1の画像形成装置に配置されている、供給スクリュ8の回転軸8aを支持する軸受60、60’を装着した現像装置(ユニット)を交換しながら行った他は同一の条件で行った。すなわち、トナーシール部(シール自由端部65a)の温度は熱電対で測定した。現像剤は上記特性のものを使用し、23℃の環境下で実施した。
【0075】
図11の試験結果から以下のことが分かった。すなわち、軸受60の密閉空間63に水Wを封入した場合では、トナーシール部に何も接触させない(空気と接触させる)場合に比べて温度上昇に必要な時間が大きくなっていることが分かる。したがって、本実施例の軸受60によれば、シール基端部65bに水Wを接触させて、トナーシール部(シール自由端部65a)を冷やすことにより、トナーシール部の温度上昇を抑制することができる。
【0076】
ここで、トナーシール部の温度上昇のメカニズムを考えると次のとおりである。温度上昇ΔTは残留熱量に比例し、すなわち温度上昇ΔT∝残留熱量(発生熱量-放熱量)Q/熱容量Cであり、発生熱量は一定であるため、液体(例えば水W)による熱容量Cの増加によって少なくともΔTの上がり方が緩やかになる。液体(例えば水W)等が熱を分散することで放熱量が上がってΔTが下がると考えられる。
【0077】
以上説明したとおり、実施例1によれば、現像剤シール部材を有する軸受において、温度上昇の大きくなる軸受シール部の温度上昇を抑制することのできる軸受を提供することができる。
【0078】
(実施例2)
図12を参照して、本発明の特徴部分に係る実施例2について説明する。
図12は、実施例2に係る軸受の要部の断面図である。
図12に示す軸受60Aは、
図7等に示した実施例1の軸受60と比較して、蓋部材66を除去して密閉空間63を無くした点、トナーシール65のシール基端部65bに熱伝導率の空気よりも大きい物質からなる金属板68を接触させるようにした点が主に相違する。
【0079】
すなわち軸受60Aは、軸受60Aを構成するハウジング部材であるハウジング61と、現像剤シール部材としてのトナーシール65と、トナーシール65のシール基端部65bに熱伝導率の空気よりも大きい物質を接触させるための金属板68とを有する。
【0080】
金属板68には、空気と比較して熱伝導率が高い物質である銅やステンレススチール等が用いられている。トナーシール65のシール基端部65bに上記材質の金属板68を接触させる構成としては、隣り合うリブ部62の間に形成される収納空間67に、挿入可能な形状の金属板68を熱伝導率が良好な接着材や両面テープ等を介して貼り付け・固定する構成が挙げられる。
【0081】
実施例2についても、上記実施例1において
図11を参照して説明したと同様の試験を行う予定である。すなわち、
図12に示す軸受60Aを用いて、シール基端部65bに銅やステンレススチール等の金属板68を接触させた場合と、
図8に示すような軸受60’を用いてシール基端部65bに何も接触させない(空気と接触させる)場合とのトナーシール部の温度上昇抑制効果の違いについて確認予定である。試験方法及び試験条件は、上記実施例1と同じである。
【0082】
上記試験結果としては、軸受60Aのシール基端部65bに金属板68を接触させた場合では、上記実施例1程ではないが、トナーシール部に何も接触させない(空気と接触させる)場合に比べて温度上昇に必要な時間が大きくなっていることが確認される予定である。したがって、本実施例の軸受60Aによれば、シール基端部65bに金属板68を接触させて、トナーシール部(シール自由端部65a)を冷やすことにより、トナーシール部の温度上昇を抑制することができる。
【0083】
以上説明したとおり、実施例2によれば、現像剤シール部材を有する軸受において、温度上昇の大きくなる軸受シール部の温度上昇を抑制することのできる軸受を提供することができる。
【0084】
上記実施例1及び2では、供給スクリュ8を代表してその回転軸8aを回転可能に支持する軸受60,60Aについて説明したが、回収スクリュ6の回転軸6a、攪拌スクリュ11の回転軸11aに軸受60,60Aを装着適用しても上記同様の効果を奏することは勿論である。
【0085】
また、
図4に示した現像剤補給装置70の前記サブホッパに配設されている攪拌搬送部材である第1攪拌搬送部材(96)の回転軸(96c)、第2攪拌搬送部材(97)の回転軸(97c)に軸受60,60Aを装着適用してもよい。
【0086】
また、
図5、
図6に示した現像剤収納容器71に配設されている攪拌搬送部材であるアジテータ73の軸部731、搬送スクリュ72の軸部721、或いは
図1に示した感光体クリーニング装置3やベルトクリーニング装置102に適宜配設されている攪拌搬送部材の回転軸に軸受60,60Aを装着適用してもよい。
【0087】
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態や実施例等に記載した技術事項を適宜組み合わせたものであってもよい。
【0088】
本発明に係る軸受は、上記実施形態等で説明した以外の公知の攪拌搬送部材の回転軸を回転可能に支持するものにも適用可能である。
【0089】
現像剤は、新規の現像剤でも、回収された現像剤でもよく、使用状況に左右されるものではない。つまり、攪拌搬送部材は、現像剤を攪拌及び搬送する機能の少なくとも一方の機能、又は回収された現像剤を攪拌及び搬送する機能の少なくとも一方の機能を備えていればよい。
例えば、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤を使用する現像装置に限らず、トナーだけからなる一成分系現像剤を用いる現像装置、現像剤収納容器、現像剤補給装置等であってもよい。
【0090】
本発明に係る画像形成装置は、
図1に示した中間転写方式のタンデム型の画像形成装置に限らず、搬送ベルト上に保持されたシート上に直接転写する直接転写方式のタンデム型の画像形成装置や、単一の像担持体を用いて画像形成を行う画像形成装置であってもよい。
【0091】
本発明の実施の形態に適宜記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0092】
1 感光体(潜像担持体の一例)
2 帯電装置
3 感光体クリーニング装置
4 現像装置
5 現像ローラ(現像剤担持体)
6 回収スクリュ(攪拌搬送部材の一例)
6a 回転軸
8 供給スクリュ(攪拌搬送部材の一例)
8a 回転軸
11 攪拌スクリュ(攪拌搬送部材の一例)
18 プロセスカートリッジ
60,60A 軸受
61 ハウジング(ハウジング部材の一例)
61a インナ部
61b 軸挿通穴
61c アウタ部
61d アウタ部内壁面
61e 位置決め部
62 リブ部
63 密閉空間
65 トナーシール(現像剤シール部材の一例)
65a シール自由端部(現像剤シール部材の一端側の一例)
65b シール基端部(現像剤シール部材の他端側の一例)
65c シール開口穴
66 蓋部材
67 収納空間
68 金属板(金属の一例)
69 治具
70 現像剤補給装置
71 現像剤収納容器
71A 容器本体(現像剤収納部の一例)
72 搬送スクリュ(攪拌搬送部材の一例)
73 アジテータ(攪拌搬送部材の一例)
W 水(液体の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0093】