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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-11
(45)【発行日】2024-03-19
(54)【発明の名称】ケーブル
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/18 20060101AFI20240312BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
H01B7/18 H
A61B1/00 680
H01B7/18 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020033934
(22)【出願日】2020-02-28
(65)【公開番号】P2021136211
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】株式会社プロテリアル
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄 得天
(72)【発明者】
【氏名】渡部 考信
(72)【発明者】
【氏名】工藤 紀美香
(72)【発明者】
【氏名】田中 康太郎
(72)【発明者】
【氏名】荒井 才志
【審査官】杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-249940(JP,A)
【文献】特開2013-152789(JP,A)
【文献】特開2016-225299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00
H01B 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電線を有するケーブルコアと、
前記ケーブルコアの周囲を覆うように設けられた筒状の被覆層と、
前記被覆層の周囲を覆うように設けられた編組シールドと、
前記編組シールドの周囲を覆うように設けられたシースと、を備え、
前記シースは、前記編組シールドに対して密着して設けられており、
前記被覆層および前記シースは、同じ樹脂からなる押出層である、
ケーブル。
【請求項2】
前記シースは、その一部が前記編組シールドを構成する金属素線の間の隙間に入り込むように設けられている、
請求項1に記載のケーブル。
【請求項3】
前記編組シールドの編組密度は、70%以上80%以下である、
請求項2に記載のケーブル。
【請求項4】
前記編組シールドは、前記被覆層に対してケーブル長手方向に移動可能に設けられている、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のケーブル。
【請求項5】
前記同じ樹脂は、フッ素樹脂である
請求項1乃至4の何れか1項に記載のケーブル。
【請求項6】
前記被覆層は、0.05mm以上0.15mm以下であり、かつ、前記編組シールドの厚さよりも大きく、前記シースの厚さよりも小さい厚さを有する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載のケーブル。
【請求項7】
前記編組シールドは、引張強度が800MPa以上であり、かつ、伸びが1%以上3%以下である硬質の金属素線からなる、
請求項1乃至6の何れか1項に記載のケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やビデオカメラ等の小型の電子機器、又は医療機器の配線等に用いられるケーブルとしては、複数本の電線を束ねたケーブルコアの周囲にテープ部材を巻き付け、その周囲に編組シールドとシースとを順次設けたケーブルが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-152789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、医療機器では、口や鼻から胃にチューブを挿入し、チューブを介して胃に直接流動食等を注入することが行われている。チューブは、胃に挿入されるまでの間に、その形状が曲げられたり直線状にされたりして変化する。このようなチューブでは、ステンレス線等の線条体が内蔵されている。この線条体は、チューブの形状が曲げられた状態から直線状の状態へ変化する際、チューブを曲げるための力が開放されたときに速やかに直線状に戻るように作用することで、チューブの操作性を向上させている。
【0005】
近年では、上述のチューブを挿入する際、誤って気管にチューブを挿入してしまわないように、チューブの先端にカメラ(撮像素子)を設け、カメラの画像を確認しながらチューブの挿入を行うことが検討されている。
【0006】
上述のチューブにカメラを設ける場合、ステンレス線等の線状体とカメラ等の配線に用いるケーブルの両方がチューブに搭載されることになる。そのため、チューブの構造が複雑になることやチューブの大径化を招いてしまう。チューブの外径が大きくなると、人体への負荷も大きくなるため、チューブの外径は、小さくしたい。そこで、本発明者らは、ステンレス線等の線状体を省略し、ケーブルのみをチューブに搭載することを考えた。この場合、ケーブルには、細径でありながらも、チューブを曲げるための力が開放されたときに速やかに直線状に戻ろうと作用する復元性が要求される。
【0007】
そこで、本発明は、細径でありながらも、曲げるための力が開放されたときに速やかに直線に戻る復元性を有するケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、複数の電線を有するケーブルコアと、前記ケーブルコアの周囲を覆うように設けられた筒状の被覆層と、前記被覆層の周囲を覆うように設けられた編組シールドと、前記編組シールドの周囲を覆うように設けられたシースと、を備え、前記シースは、前記編組シールドに対して密着して設けられている、ケーブルを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、細径でありながらも、曲げるための力が開放されたときに速やかに直線に戻る復元性を有するケーブルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係るケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。
図2】(a)は、図1のケーブルを用いたケーブルアセンブリの概略構成図であり、(b)はチューブの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係るケーブルの長手方向に垂直な断面を示す断面図である。図1に示すように、ケーブル1は、複数の電線2を有するケーブルコア3と、ケーブルコア3の周囲を覆うように設けられた筒状の被覆層4と、被覆層4の周囲を覆うように設けられた編組シールド5と、編組シールド5の周囲を覆うように設けられたシース6と、を備えている。
【0013】
電線2は、導体21と、導体21の周囲を覆うように設けられた絶縁体22と、を有している。導体21は、複数本の素線を撚り合わせた撚線導体からなる。素線としては、銅または銅合金からなるものを用いることができる。また、導体21としては、単線からなるものも用いることができる。導体21の外径は、0.05mm以上0.10mm以下である。
【0014】
絶縁体22は、例えば、フッ素樹脂やポリエチレン等からなる。絶縁体22の厚さは、0.03mm以上0.10mm以下である。また、絶縁体22の外径、すなわち電線2の外径は、0.10mm以上0.30mm以下である。ここでは、ケーブルコア3を構成する電線2が全て同じものである場合を示しているが、これに限らず、外径や導体断面積等が異なる電線2が含まれていてもよいし、例えば外部導体を有する同軸線が電線2に含まれていてもよい。
【0015】
本実施の形態では、4本の電線2が撚り合されてケーブルコア3が構成されている。ただし、ケーブルコア3を構成する電線2の数はこれに限定されない。また、複数本の電線2を平行に配置してケーブルコア3を構成してもよい。ただし、複数本の電線2を平行に配置した場合、特定の方向にケーブル1を曲げにくくなるおそれがあるため、複数本の電線2を撚り合わせてケーブルコア3を構成することがより望ましい。ケーブルコア3の外径は、0.40mm以上0.70mm以下である。
【0016】
被覆層4は、ケーブルコア3を撚り合わせた状態で保持する役割と、ケーブル1に、曲げるための力が開放されたときに速やかに直線に戻る復元性を付与する役割とを果たす。例えば、ケーブルコア3の周囲にテープ部材を螺旋状に巻き付けることも考えられるが、この場合、ケーブル1を曲げた際にテープ部材がケーブル長手方向に移動(伸縮)してしまい、直線状に戻ろうとする復元力が十分に得られない。本実施の形態では、筒状の被覆層4を設けることで、ケーブル1に、曲げるための力が開放されたときに速やかに直線に戻る復元性(以下、単に復元性という)を付与している。
【0017】
被覆層4は、樹脂を押出成形を用いて成形することにより、周方向や長手方向に一様な(切れ目のない)外面や内面を有するように形成されており、その外形が筒状に形成されている押出層である。また、被覆層4は、ケーブルコア3に当接しない被覆層4の内面と、電線2の表面(外面)との間に隙間を有するように、筒状に設けられている。さらに、被覆層4は、その外面が全周にわたって編組シールド5の内面に接するように筒状に設けられている。ケーブル1では、このような構成とすることにより、ケーブル1を曲げた状態において、被覆層4がケーブル1の径方向に対して潰れにくく、曲げた部分の断面が楕円形の形状になり得る。そして、被覆層4の内面と電線2の外面との間には、隙間がある状態を維持することになる。このとき、被覆層4では、ケーブル1の径方向(被覆層4からシース6の方向)に対して、被覆層4の形状が筒状に戻ろうとする力(直線状の状態での筒状に戻ろうとする復元力)が加わる状態となる。そのため、ケーブル1は、曲げるための力が開放されたときに速やかに直線に戻る復元性を有することができる。
【0018】
被覆層4に対して電線2が自由に動ける状態であることでもよい。復元性をより発現しやすくする観点からは、被覆層4は、その内面のケーブルコア3に当接する部分がケーブルコア3に対して密着して設けられるとよい。より具体的には、被覆層4は、被覆層4内で電線2が自由に動けないように拘束され、かつ、被覆層4に対してケーブルコア3を引き抜くように引っ張ってもケーブルコア3が抜けない程度に、ケーブルコア3に密着して設けられている。なお、被覆層4は、ケーブルコア3に直接接するように設けられており、被覆層4とケーブルコア3との間にテープ部材等は設けられていない。すなわち、被覆層4は、ケーブルコア3の周囲を覆うように設けられている。
【0019】
被覆層4が柔らかいと十分な復元性が得られないおそれがあるため、被覆層4は、比較的硬い(伸びが小さい)樹脂から構成されるとよく、シース6と同じ材質からなることがより好ましい。具体的には、被覆層4は、フッ素樹脂から構成されるとよく、フッ素樹脂の中でも比較的硬いETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)からなるものを用いることがより好ましい。本実施の形態では、ETFEからなる筒状の被覆層4を、チューブ押出成形により形成した。被覆層4の厚さは、被覆層4が上述した役割を果たすために、0.05mm以上0.15mm以下であることがよい。特に、被覆層4の厚さは、上述した範囲において、編組シールド5の厚さよりも大きく、かつ、シース6の厚さよりも小さいことが上述した役割を果たすのに有効である。
【0020】
編組シールド5は、金属素線を編み合わせて構成される。編組シールド5は、外部からのノイズを遮蔽する役割と、ケーブル1を補強する役割と、シース6と共にケーブル1に復元性を付与する役割とを果たしている。
【0021】
ケーブル1を補強し、かつケーブル1に十分な復元性を付与するために、編組シールド5に用いる金属素線としては、硬質の金属素線であることが望ましく、強度の高い硬質の銅合金線を用いることがより望ましい。より詳細には、編組シールド5に用いる金属素線としては、引張強度が800MPa以上であり、伸びが1%以上3%以下の硬質の銅合金線を用いるとよい。金属素線の伸びを1%以上とすることで、ケーブル1を曲げた際等に金属素線が断線してしまうことを抑制でき、金属素線の伸びを3%以下とすることで、金属素線の伸びによるケーブル1の復元性の低下を抑制できる。金属素線に用いる銅合金線としては、例えば、錫入り銅合金線、錫とインジウムとを所定量含む銅合金線、あるいは銀を所定量含む銅合金線等の銅合金線等を用いることができる。金属素線の外径は、0.03mm以上0.05mm以下である。
【0022】
編組シールド5の編組密度は、90%以下であるとよく、より好ましくは、80%以下であるとよい。これにより、編組シールド5の金属素線間の隙間(編み目)にシース6が入り込みやすくなり、シース6と編組シールド5との密着性が向上する。その結果、ケーブル1の復元性がより向上する。なお、編組密度が80%以下の場合は、編組密度が80%よりも大きく90%以下の場合よりもシース6が編組シールド5の隙間に入り込みやすくなるため、シース6と編組シールド5との密着性がさらに向上する。編組シールド5のシールド特性とシース6への密着性とを両立させる観点からすれば、編組密度は70%以上であることがよい。
【0023】
また、本実施の形態では、編組シールド5は、被覆層4に対して密着しておらず、被覆層4に対してケーブル長手方向に移動可能に設けられている。より詳細には、編組シールド5は被覆層4に対して接触しているものの、編組シールド5を構成する金属素線は被覆層4に食い込んだ状態とはなっておらず、被覆層4と一体の構成とはなっていない。これにより、ケーブル1の曲げやすさを確保でき、ケーブル1にしなやかさを付与しつつも、ケーブル1の復元性を高めることが可能になる。
【0024】
シース6は、ケーブルコア3や編組シールド5を保護する保護層としての役割と、編組シールド5と共にケーブル1に復元性を付与する役割とを果たしている。
【0025】
本実施の形態では、シース6は、編組シールド5に対して密着して設けられている。具体的には、シース6は、その一部が編組シールド5を構成する素線の間の隙間(編み目)に入り込むように設けられている。これにより、編組シールド5又はシース6をケーブル長手方向に引き抜くように引っ張っても、編組シールド5とシース6とがケーブル長手方向に相対移動できなくなり、ケーブル1を曲げようとしたときに編組シールド5とシース6とが一体となって移動しようとする。このように、シース6が編組シールド5に対して密着して設けられていることにより、ケーブル1を曲げようとする力が解放されたときに、編組シールド5及びシース6が曲げる前の状態に戻ろうとする力が大きくなり、ケーブル1の復元性を高めることが可能になる。
【0026】
ケーブル1の復元性をより向上させるために、シース6は、被覆層4と同様に、比較的硬い樹脂から構成されることが望ましい。具体的には、シース6は、ETFE等のフッ素樹脂から構成されることが好ましい。シース6が編組シールド5を構成する素線の間の隙間(編み目)に入り込みやすくするために、シース6は、充実押出あるいは挿入押出により形成されるとよい。シース6の厚さは、0.03mm以上0.12mm以下である。シース6の外径、すなわちケーブル1の外径は、1.10mm以下とされる。
【0027】
図2(a)は、ケーブル1を用いたケーブルアセンブリ10の概略構成図である。図2に示すように、ケーブルアセンブリ10は、ケーブル1の一方の端部に、撮像素子11を設け、他方の端部に、撮像素子11からの画像信号を受信するコンピュータ等に接続するためのフレキシブルプリント基板等のコネクタ12を設けたものである。
【0028】
ケーブルアセンブリ10は、図2(b)に示すようなチューブ13に搭載される。チューブ13は、例えば、口や鼻から胃に挿入されるために用いられるものであり、例えば内径約1.2mm、外径約2.2mmといった細径に形成されている。このチューブ13の中空部にケーブル1を通し、ケーブル1の端部のそれぞれに撮像素子11とコネクタ12とを設けることで、ケーブルアセンブリ10が形成される。なお、チューブ13の外径は小さくすることが望ましいが、チューブ13自体の復元性や操作性を確保するためには、チューブ13の厚さがある程度必要になる。そのため、チューブ13の外径は2.0mm以上2.4mm以下程度、チューブ13の内径は1.0mm以上1.2mm以下程度、チューブ13の厚さは0.4mm以上0.7mm以下程度になる。
【0029】
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るケーブル1では、ケーブルコア3の周囲を覆うように設けられた筒状の被覆層4を備え、シース6は、編組シールド5に対して密着して設けられている。
【0030】
筒状の被覆層4を備え、かつ、シース6を編組シールド5に対して密着して設けることにより、従来のようにケーブルコア3にテープ部材を螺旋状に巻き付けた場合と比較して、ケーブル1の復元性を大きく高めることが可能になる。特に、被覆層4をケーブルコア3に対して密着して設けることで、ケーブル1にさらなる復元性を付与し、細径でありながらも、曲げた力を解放したときに速やかに直線状に戻る復元性の高いケーブル1を実現することが可能になる。
【0031】
また、ケーブル1をチューブ等に搭載する際には、チューブ等に設けられた狭い穴にケーブル1を通す必要があるが、本実施の形態に係るケーブル1では、直線状に戻りやすいために、狭い穴にも通し易く、チューブ等への搭載がし易いケーブル1を実現できる。例えば、チューブを使い捨てにする場合、ケーブル1を頻繁にチューブの穴に挿入する必要があるが、このような場合であっても、ケーブル1をチューブの穴に挿入しやすくし、作業者の負担を軽減することが可能になる。
【0032】
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
【0033】
[1]複数の電線(2)を有するケーブルコア(3)と、前記ケーブルコア(3)の周囲を覆うように設けられた筒状の被覆層(4)と、前記被覆層(4)の周囲を覆うように設けられた編組シールド(5)と、前記編組シールド(5)の周囲を覆うように設けられたシース(6)と、を備え、前記シース(6)は、前記編組シールド(5)に対して密着して設けられている、ケーブル(1)。
【0034】
[2]前記シース(6)は、その一部が前記編組シールド(5)を構成する金属素線の間の隙間に入り込むように設けられている、[1]に記載のケーブル(1)。
【0035】
[3]前記編組シールド(5)の編組密度が90%以下である、[2]に記載のケーブル(1)。
【0036】
[4]前記編組シールド(5)は、前記被覆層(4)に対してケーブル長手方向に移動可能に設けられている、[1]乃至[3]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
【0037】
[5]前記被覆層(4)が、フッ素樹脂からなる、[1]乃至[4]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
【0038】
[6]前記被覆層(4)が、前記編組シールド(5)の厚さよりも大きく、前記シース(6)の厚さよりも小さい厚さを有する、[1]乃至[5]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
【0039】
[7]前記編組シールド(5)は、硬質の金属素線からなる、[1]乃至[6]の何れか1項に記載のケーブル(1)。
【0040】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0041】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、一例として、口や鼻から胃に挿入されるチューブ等に搭載され、当該チューブの先端部に設けられたカメラ用の配線としてケーブル1を用いる場合について説明したが、ケーブル1の用途はこれに限定されない。ケーブル1は、例えば、極めて狭い穴状の配線スペースに挿入され配線される用途等に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0042】
1…ケーブル
2…電線
3…ケーブルコア
4…被覆層
5…編組シールド
6…シース
21…導体
22…絶縁体
図1
図2