(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-12
(45)【発行日】2024-03-21
(54)【発明の名称】送信装置および受信装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240313BHJP
H04B 1/04 20060101ALI20240313BHJP
H04H 20/28 20080101ALI20240313BHJP
H04H 40/18 20080101ALI20240313BHJP
H04J 99/00 20090101ALI20240313BHJP
H04N 21/2385 20110101ALI20240313BHJP
H04N 21/438 20110101ALI20240313BHJP
【FI】
H04L27/26 300
H04B1/04 E
H04H20/28
H04H40/18
H04J99/00 100
H04N21/2385
H04N21/438
(21)【出願番号】P 2020054756
(22)【出願日】2020-03-25
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】P 2019067851
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100161148
【氏名又は名称】福尾 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100163511
【氏名又は名称】辻 啓太
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 明彦
(72)【発明者】
【氏名】本田 円香
(72)【発明者】
【氏名】川島 祥吾
(72)【発明者】
【氏名】井地口 朋也
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 宏明
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 慎悟
(72)【発明者】
【氏名】蔀 拓也
(72)【発明者】
【氏名】白井 規之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 知明
(72)【発明者】
【氏名】中戸川 剛
(72)【発明者】
【氏名】岡野 正寛
(72)【発明者】
【氏名】土田 健一
(72)【発明者】
【氏名】高田 政幸
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-067825(JP,A)
【文献】特開2009-278589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04N 21/2385
H04N 21/438
H04H 20/28
H04H 40/18
H04B 1/04
H04J 99/00
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方式の信号と、第2の方式の信号とを多重して送信する送信装置であって、
前記第1の方式により送信されるデータ信号から第1の放送信号を生成する第1の信号生成部と、
前記第2の方式により送信されるデータ信号から、前記第1の放送信号と同じ周波数帯域の第2の放送信号を生成する第2の信号生成部と、
前記第2の方式によるデータ信号の送信に関する制御信号を生成する第3の信号生成部と、
前記第2の放送信号の電力レベルが、前記第1の放送信号の電力レベルよりも低くなるように、前記第1の放送信号および前記第2の放送信号の電力レベルを調整するレベル調整部と、
前記レベル調整部による電力レベルの調整後の第1の放送信号と第2の放送信号とを合成する合成部と、
前記合成部による合成後の信号と、前記第3の信号生成部により生成された制御信号とを用いてOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部と、
前記OFDMフレーム構成部により構成されたOFDMフレームをOFDM変調して送信するOFDM変調部と、を備え、
前記OFDMフレーム構成部は、前記第1の方式において付加的な情報を伝送するACキャリアに前記制御信号を割り当てる、送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の送信装置において、
前記制御信号は、1つのACキャリアに割り当て可能である、送信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の送信装置において、
前記ACキャリアは、複数設けられ、
前記OFDMフレーム構成部は、前記制御信号を2以上の前記ACキャリアそれぞれに割り当てる、送信装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の送信装置において、
前記第1の放送信号および前記第2の放送信号の周波数帯域は、複数のセグメントにより構成され、
前記レベル調整部は、前記セグメントごとに、前記第1の放送信号と前記第2の放送信号との電力比を調整可能であり、
前記制御信号には、前記セグメントごとの、前記第1の放送信号と前記第2の放送信号との電力比を示す信号が含まれる、送信装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の送信装置から送信された信号を受信する受信装置であって、
前記ACキャリアに割り当てられた制御信号を取得し、該取得した制御信号を用いて受信信号から前記第2の方式により送信されたデータ信号を取得する、受信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の受信装置において、
2つの異なる信号が重畳された1つの信号について一方を干渉成分とみなして除去する復調方式、または、2つの信号成分を元に参照信号を複製して復調する復調方式により、前記受信信号から前記第1の方式により送信されたデータ信号および前記第2の方式により送信されたデータ信号を取得する、受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置および受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国の現行の地上デジタル放送では、ISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)方式が用いられている。現行方式の放送(以下、「現行放送」と称する。)から次世代方式の放送(以下、「次世代放送」と称する。)へ段階的に移行させる際には、両方式の放送を併存させる必要がある。
【0003】
特許文献1には、現行放送の放送信号と次世代放送の放送信号とを多重して送信する技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術では、送信装置は、現行放送の放送信号と次世代放送の放送信号とを同一の周波数および時間帯において送信する。ここで、送信装置は、次世代放送の放送信号の電力を、現行放送の放送信号の電力と比べて、ノイズとみなせる程度に低くする。受信装置は、送信装置から送信された信号を受信し復調などの処理を行うことで、受信信号から現行放送の放送信号を取得する。ここで、受信装置は、次世代放送の放送信号の電力は現行放送の放送信号の電力と比べて、ノイズとみなせる程度に低いので、受信信号には現行放送の放送信号のみが含まれるものとして処理する。そして、受信装置は、取得した現行放送の放送信号を受信信号から相殺して復調などの処理を行うことで、次世代放送の放送信号を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現行のISDB-T方式では、ISDB-T方式のデータ信号の送信に関する制御信号(TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration and Control)信号)が、予め定められたキャリア(TMCCキャリア)に割り当てられて送信される。受信装置では、TMCCキャリアで送信されたTMCC信号を用いて復調などの処理を行い、受信信号からISDB-T方式のデータ信号を取得することができる。
【0006】
次世代方式においても、受信信号から次世代放送により送信されるデータ信号を取得するためには、次世代方式のデータ信号のキャリア変調方式、誤り訂正符号化方式など、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号を、受信装置に送信する必要がある。ISDB-T方式のTMCCキャリアを利用して、次世代方式の制御信号を送信する構成も考えられるが、このような構成を実現するためには、現行放送の変更が必要となるため好ましくない。
【0007】
特許文献1においては、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号の伝送については十分な考慮がなされていない。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決し、現行放送への影響を抑制しつつ、現行放送とは異なる方式のデータ信号の送信に関する制御信号を送信することができる送信装置および受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る送信装置は、第1の方式の信号と、第2の方式の信号とを多重して送信する送信装置であって、前記第1の方式により送信されるデータ信号から第1の放送信号を生成する第1の信号生成部と、前記第2の方式により送信されるデータ信号から、前記第1の放送信号と同じ周波数帯域の第2の放送信号を生成する第2の信号生成部と、前記第2の方式によるデータ信号の送信に関する制御信号を生成する第3の信号生成部と、前記第2の放送信号の電力レベルが、前記第1の放送信号の電力レベルよりも低くなるように、前記第1の放送信号および前記第2の放送信号の電力レベルを調整するレベル調整部と、前記レベル調整部による電力レベルの調整後の第1の放送信号と第2の放送信号とを合成する合成部と、前記合成部による合成後の信号と、前記第3の信号生成部により生成された制御信号とを用いてOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部と、前記OFDMフレーム構成部により構成されたOFDMフレームをOFDM変調して送信するOFDM変調部と、を備え、前記OFDMフレーム構成部は、前記第1の方式において付加的な情報を伝送するACキャリアに前記制御信号を割り当てる。
【0010】
また、本発明に係る送信装置において、前記制御信号は、1つのACキャリアに割り当て可能であることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る送信装置において、前記ACキャリアは、複数設けられ、前記OFDMフレーム構成部は、前記制御信号を2以上の前記ACキャリアそれぞれに割り当てることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る送信装置において、前記第1の放送信号および前記第2の放送信号の周波数帯域は、複数のセグメントにより構成され、前記レベル調整部は、前記セグメントごとに、前記第1の放送信号と前記第2の放送信号との電力比を調整可能であり、前記制御信号には、前記セグメントごとの、前記第1の放送信号と前記第2の放送信号との電力比を示す信号が含まれることが好ましい。
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る受信装置は、上述したいずれかの送信装置から送信された信号を受信する受信装置であって、前記ACキャリアに割り当てられた制御信号を取得し、該取得した制御信号を用いて受信信号から前記第2の方式により送信されたデータ信号を取得する。
【0014】
また、本発明に係る受信装置において、2つの異なる信号が重畳された1つの信号について一方を干渉成分とみなして除去する復調方式、または、2つの信号成分を元に参照信号を複製して復調する復調方式により、前記受信信号から前記第1の方式により送信されたデータ信号および前記第2の方式により送信されたデータ信号を取得することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る送信装置および受信装置によれば、現行放送への影響を抑制しつつ、現行放送とは異なる方式のデータ信号の送信に関する制御信号を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る送信装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示すISDB-Tデータキャリア信号生成部および新規放送データキャリア信号生成部が生成する信号の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示すISDB-Tデータキャリア信号生成部の構成例を示す図である。
【
図4】
図1に示す付加信号生成部の構成例を示す図である。
【
図5】
図1に示すレベル調整部によるレベル調整後の信号を示す図である。
【
図6】
図1に示す合成部による合成後の信号を示す図である。
【
図7】
図4に示すAC信号生成部の構成例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る受信装置の構成例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る受信装置の他の構成例を示す図である。
【
図10】
図9に示す参照信号生成部の構成例を示す図である。
【
図11】
図9に示すキャリア復調部の構成例を示す図である。
【
図13】
図12に示すAC信号復調部の構成例を示す図である。
【
図14A】次世代放送が階層構造を有さない場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例を示す図である。
【
図14D】
図14Bに示すコンスタレーション識別のビット割り当ての一例を示す図である。
【
図14F】
図14Bに示すLDPC符号化率のビット割り当ての一例を示す図である。
【
図14G】
図14Aに示すFECブロックポインタのビット割り当ての一例を示す図である。
【
図15A】次世代放送が階層構造を有する場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例を示す図である。
【
図16】次世代放送が階層構造を有し、セグメントごとに電力比を調整可能である場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る送信装置10の構成例を示す図である。本実施形態に係る送信装置10は、異なる放送方式の信号をLDM(Layered Division Multiplexing)で多重して送信するものである。LDMとは、電力に差をつけて複数の領域で信号を多重する方式である。以下では、送信装置10は、現行の地上デジタル放送(現行放送)の方式であるISDB-T方式(第1の方式)の信号と、新規放送で用いられる次世代方式(第2の方式)の信号とをLDMで多重して送信する例を用いて説明する。なお、現行放送への影響を抑えるために、次世代方式の放送(次世代放送)においても、FFT(Fast Fourier Transform)サイズ、GI(Guard Interval)比およびクロックなどは、現行放送と同じであるとする。
【0019】
図1に示す送信装置10は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11と、新規放送データキャリア信号生成部12と、付加信号生成部13と、レベル調整部14と、合成部15と、OFDMフレーム構成部16と、OFDM変調部17とを備える。ISDB-Tデータキャリア信号生成部11は、第1の信号生成部の一例である。新規放送データキャリア信号生成部12は、第2の信号生成部の一例である。付加信号生成部13は、第3の信号生成部の一例である。
【0020】
ISDB-Tデータキャリア信号生成部11は、ISDB-T方式により送信されるコンテンツ(ISDB-Tコンテンツ)のデータ信号から、1チャンネルに割り当てられた周波数帯域内の所定の周波数帯域のデータキャリア信号(以下、「第1の放送信号」と称する。)を生成し、レベル調整部14に出力する。
【0021】
図2は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11および新規放送データキャリア信号生成部12が生成する信号の一例を示す図である。なお、以下の図では、白抜きの矩形で示した信号が、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11が生成する信号(第1の放送信号)であり、右斜め上がりのハッチングを付した矩形で示した信号が、新規放送データキャリア信号生成部12が生成する信号(後述する「第2の放送信号」)であるものとする。また、矩形の高さは信号の電力レベルを示すものとする。
【0022】
ISDB-Tでは、1チャンネル分の周波数帯域として約6MHzが割り当てられ、1チャンネル分の周波数帯域が14のセグメントに分割される。ISDB-Tデータキャリア信号生成部11は、
図2に示すように、13セグメント分の周波数帯域(約5.57MHz)の信号を第1の放送信号として生成する。
【0023】
ISDB-Tでは、階層伝送(以下、「周波数方向の階層伝送」と称することがある。)が利用されており、同一チャンネルの中で、画質と雑音耐性の異なる複数のサービスが提供されている。具体的には、伝送帯域の中央にある1セグメントを移動受信端末(モバイル端末)向けの移動受信用セグメントとし、移動受信用セグメントを用いて、強い雑音耐性の映像を送信するサービス(いわゆる、ワンセグ放送)が提供される。また、他の12セグメントを固定受信端末(家庭用テレビなど)向けの固定受信用セグメントとし、固定受信用セグメントを用いて高画質な映像を送信するサービス(ハイビジョン放送)が提供される。
【0024】
図3は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11の構成例を示す図である。
【0025】
図3に示すISDB-Tデータキャリア信号生成部11は、誤り訂正符号化部111a,111b,・・・と、キャリア変調部112a,112b,・・・と、帯域合成インターリーブ部113とを備える。誤り訂正符号化部111aおよびキャリア変調部112aは、階層伝送における、例えば、移動受信端末向けのサービスの階層(以下、「A階層」と称する。)に対応して設けられる。誤り訂正符号化部111bおよびキャリア変調部112bは、階層伝送における、例えば、固定受信端末向けのサービスの階層(以下、「B階層」と称する。)に対応して設けられる。このように、誤り訂正符号化部111およびキャリア変調部112は、階層伝送の階層ごとに設けられる。
【0026】
誤り訂正符号化部111aは、A階層のデータ信号が入力され、入力されたデータ信号に対して、畳み込み符号化などの所定の誤り訂正符号化を行い、誤り訂正符号化後の信号をキャリア変調部112aに出力する。
【0027】
キャリア変調部112aは、誤り訂正符号化部111aから出力された信号に対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying),16QAM(Quadrature Amplitude Modulation),64QAMなどの所定のキャリア変調を行い、キャリア変調後の信号を帯域合成インターリーブ部113に出力する。
【0028】
帯域合成インターリーブ部113は、キャリア変調部112a,112b,・・・から出力された各階層の信号を合成して、13セグメントからなる所定の周波数帯域のデータキャリア信号(第1の放送信号)としてレベル調整部14に出力する。現行放送では、帯域合成インターリーブ部113は、中央の1セグメントに移動受信用のデータを配置し、残りの12セグメントに固定受信用のデータを配置する。
【0029】
図1を再び参照すると、新規放送データキャリア信号生成部12は、次世代方式により送信されるコンテンツ(新規放送コンテンツ)のデータ信号から、
図2に示すように、第1の放送信号と同じ周波数帯域のデータキャリア信号(以下、「第2の放送信号」と称する。)を生成し、レベル調整部14に出力する。
【0030】
新規放送データキャリア信号生成部12の構成は、次世代方式で用いられる誤り訂正符号化、キャリア変調などが適用される点以外は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11の構成と同様であるため説明を省略する。
【0031】
付加信号生成部13は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11および新規放送データキャリア信号生成部12が生成するデータキャリア信号に付加する付加信号を生成し、OFDMフレーム構成部16に出力する。付加信号には、伝搬路を推定するためのパイロット信号が含まれる。また、付加信号には、ISDB-T方式で送信されるデータ信号のキャリア変調方式、誤り訂正符号化方式などを示すTMCC信号(以下、「ISDB-T方式のTMCC信号」と称する。)が含まれる。ISDB-T方式のTMCC信号は、ISDB-T方式において予め定められたキャリア(TMCCキャリア)で送信される。
【0032】
また、付加信号には、ISDB-T方式において予め定められたキャリア(AC(Auxiliary Channel)キャリア)で送信されるAC信号が含まれる。付加信号生成部13が生成するAC信号には、ISDB-T方式における、緊急地震速報などの付加的な情報に関するAC信号(以下、「ISDB-T方式のAC信号」と称する。)が含まれる。また、本実施形態においては、付加信号生成部13が生成するAC信号には、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号(以下、「次世代方式のTMCC信号」と称する。)が含まれる。このように、付加信号生成部13は、次世代方式(第2の方式)によるデータ信号の送信に関する制御信号(次世代方式のTMCC信号)を生成する。次世代方式のTMCC信号には、次世代方式で送信されるデータ信号のキャリア変調方式、次世代方式で送信されるデータ信号の誤り訂正符号化方式、第1の放送信号と第2の放送信号との電力比などが含まれる。
【0033】
図4は、付加信号生成部13の構成例を示す図である。
【0034】
図4に示す付加信号生成部13は、TMCC情報ビット生成部131と、同期ビット生成部132と、TMCC信号生成部133と、パイロット信号生成部134と、AC信号生成部135とを備える。
【0035】
TMCC情報ビット生成部131は、ISDB-T方式によるデータ信号の送信に関するISDB-T TMCC情報が入力される。TMCC情報ビット生成部131は、入力されたISDB-T TMCC情報に応じた情報ビットを生成し、TMCC信号生成部133に出力する。
【0036】
同期ビット生成部132は、TMCC信号の一部となる同期ビットを生成し、TMCC信号生成部133に出力する。
【0037】
TMCC信号生成部133は、TMCC情報ビット生成部131から出力された情報ビット、および、同期ビット生成部132から出力された同期ビットを含むTMCC信号(ISDB-T方式のTMCC信号)を生成し、OFDMフレーム構成部16に出力する。
【0038】
パイロット信号生成部134は、ISDB-T TMCC情報が入力される。パイロット信号生成部134は、入力されたISDB-T TMCC情報に応じたパイロット信号(例えば、SP(Scattered Pilot)信号)を生成し、OFDMフレーム構成部16に出力する。
【0039】
AC信号生成部135は、ISDB-T方式における緊急地震速報などの付加的な情報(地震動警報情報)に関するISDB-T AC情報が入力される。また、AC信号生成部135は、次世代方式によるデータ信号の送信に関するパラメータ(キャリア変調方式、誤り訂正符号化方式、第1の放送信号と第2の放送信号との電力比など)を示す新規放送情報が入力される。AC信号生成部135は、入力されたISDB-T AC情報および新規放送情報に基づき、ISDB-T方式のAC信号および次世代方式のTMCC信号を含むAC信号を生成し、OFDMフレーム構成部16に出力する。AC信号生成部135によるAC信号の生成の詳細については後述する。
【0040】
図1を再び参照すると、レベル調整部14は、ISDB-Tデータキャリア信号生成部11により生成された、ISDB-T方式におけるデータキャリア信号(第1の放送信号)および新規放送データキャリア信号生成部12により生成された、次世代方式におけるデータキャリア信号(第2の放送信号)の電力レベルを調整する。具体的には、レベル調整部14は、
図5に示すように、第2の放送信号の電力レベルが、第1の放送信号の電力レベルよりも低くなるように、第1の放送信号および第2の放送信号の電力レベルを調整する。
【0041】
例えば、レベル調整部14は、第2の放送信号の電力レベルが、第1の放送信号の電力レベルよりも同一チャンネル干渉の混信保護比以上低くなるように、電力レベルを調整する。こうすることで、受信側では、第1の放送信号に対して、第2の放送信号を雑音とみなすことができる。
【0042】
レベル調整部14は、例えば、
図5に示すように、各セグメントにおける第1の放送信号の電力レベルおよび第2の放送信号の電力レベルを一定にする。すなわち、レベル調整部14は、各セグメントにおける第1の放送信号と第2の放送信号との電力比が一定となるように、第1の放送信号および第2の放送信号の電力レベルを調整する。レベル調整部14は、セグメントごとに、第1の放送信号と第2の放送信号との電力レベルを調整してもよい。例えば、レベル調整部14は、第1の放送信号については、各セグメントで電力レベルを一定とし、第2の放送信号については、移動受信用セグメントにおける電力レベルを固定受信用セグメントにおける電力レベルよりも高くしてもよい。
【0043】
一般に、移動受信端末向けの放送は、固定受信端末向けの放送と比較して、所要C/Nが小さい。すなわち、移動受信用セグメントにおける所要C/Nは、固定受信用セグメントにおける所要C/Nよりも小さい。したがって、移動受信用セグメントにおける第2の放送信号の電力レベルを、固定受信用セグメントにおける第2の放送信号における電力レベルよりも大きくすることができる。すなわち、移動受信用セグメントにおける第1の放送信号に対する第2の放送信号の電力比を、固定受信用セグメントにおける第1の放送信号に対する第2の放送信号の電力比よりも大きくすることができる。
【0044】
図1を再び参照すると、レベル調整部14は、レベル調整後のISDB-T方式におけるデータキャリア信号および次世代方式におけるデータキャリア信号を合成部15に出力する。
【0045】
合成部15は、レベル調整部14から出力されたレベル調整後のISDB-T方式におけるデータキャリア信号(第1の放送信号)と、次世代方式におけるデータキャリア信号(第2の放送信号)とを合成する。合成部15による合成後の信号は、
図6に示すように、1チャンネル分の周波数帯域内の同じ周波数帯域で、ISDB-T方式におけるデータキャリア信号と、ISDB-T方式におけるデータキャリア信号よりも電力レベルの低い次世代方式におけるデータキャリア信号とが多重された信号となる。
【0046】
図1を再び参照すると、合成部15は、ISDB-T方式におけるデータキャリア信号と、次世代方式におけるデータキャリア信号との合成後のデータキャリア信号をOFDMフレーム構成部16に出力する。
【0047】
OFDMフレーム構成部16は、合成部15から出力されたデータキャリア信号を用いてOFDMフレームを構成する。具体的には、OFDMフレーム構成部16は、合成部15から出力されたデータキャリア信号に、付加信号生成部13から出力された付加信号を付加して、OFDMフレームを構成する。
【0048】
ISDB-T方式では、データ信号を配置するキャリア(データキャリア)、パイロット信号を配置するキャリア(パイロットキャリア)、TMCC信号を配置するキャリア(TMCCキャリア)およびAC信号を配置するキャリア(ACキャリア)などが予め定められている。OFDMフレーム構成部16は、付加信号生成部13から出力されたパイロット信号を予め定められたパイロットキャリアに割り当てる。また、OFDMフレーム構成部16は、付加信号生成部13から出力されたTMCC信号(ISDB-T方式のTMCC信号)を予め定められたTMCCキャリアに割り当てる。また、OFDMフレーム構成部16は、付加信号生成部13から出力されたAC信号を予め定められたACキャリアに割り当てる。上述したように、ACキャリアは、ISDB-T方式において、付加的な情報が伝送されるキャリアである。また、付加信号生成部13が生成するAC信号には、次世代方式のTMCC信号が含まれる。したがって、OFDMフレーム構成部16は、ISDB-T方式において付加的な情報を伝送するACキャリアに、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号(次世代方式のTMCC信号)を割り当てる。
【0049】
詳細は後述するが、現行のISDB-T方式では、ACキャリアにはリザーブ領域として空き領域が存在する。OFDMフレーム構成部16は、この空き領域に次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号を割り当てる。こうすることで、現行放送への影響を抑制しつつ、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号を伝送することができる。
【0050】
OFDMフレーム構成部16は、構成したOFDMフレームをOFDM変調部17に出力する。
【0051】
OFDM変調部17は、OFDMフレーム構成部16から出力されたOFDMフレームをOFDM変調して送信する。
【0052】
次に、AC信号生成部135によるAC信号の生成について説明する。
【0053】
上述したように、ISDB-T方式の1チャンネル分のデータキャリア信号は、13セグメントから構成される。また、ISDB-T方式の標準規格「地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式 ARIB STDB31 2.2版」では、各セグメントに8本のACキャリアが配置されること、セグメント番号0のセグメント(移動受信用セグメント)で地震動警報情報を伝送することが規定されている。したがって、他のセグメント番号のセグメントに配置されたACキャリアは、地震動警報情報の伝送には用いられず、空き領域となっている。
【0054】
ISDB-T方式においては、AC信号は、204ビット(B0~B203)と規定されている。ビットB0(1ビット)には、ACシンボルのための復調基準信号が割り当てられる。ビットB1~B3(3ビット)には、AC信号の構成を識別するための構成識別が割り当てられる。また、ビットB4~B203(200ビット)には、地震動警報情報が割り当てられる。
【0055】
上述したように、地震動警報情報は、セグメント番号0のセグメントで送信され、他のセグメント番号のセグメントでは送信されない。したがって、セグメント番号1~セグメント番号12のセグメントにおいては、AC信号のビットB4~B203(200ビット)は空き領域であり、次世代方式のTMCC信号の送信に利用可能であることが分かる。
【0056】
図7は、AC信号生成部135の構成例を示す図である。
【0057】
図7に示すAC信号生成部135は、AC情報ビット生成部1351,1354と、差集合巡回符号化部1352と、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)変調部1353,1355とを備える。AC情報ビット生成部1351、差集合巡回符号化部1352およびDQPSK変調部1353は、セグメント番号0のセグメントに対応して設けられている。AC情報ビット生成部1354およびDQPSK変調部1355は、セグメント番号0以外のセグメントに対応して設けられている。
【0058】
AC情報ビット生成部1351は、緊急地震速報に関するISDB-T AC情報と、同期信号と、構成識別とが入力される。AC情報ビット生成部1351は、入力されたISDB-T AC情報、同期信号および構成識別に応じた情報ビットを生成し、差集合巡回符号化部1352に出力する。同期信号は、構成識別と同期信号とを連結した信号が、TMCC信号(ISDB-T方式のTMCC信号)に含まれる同期信号と同一の信号となるような信号である。こうすることで、受信側では、TMCC信号とAC信号とをアナログ加算し、フレーム同期の受信感度の向上を図ることができる。
【0059】
差集合巡回符号化部1352は、AC情報ビット生成部1351から出力された情報ビットに対して、差集合巡回符号化による誤り訂正符号化を行い、誤り訂正符号化後の信号をDQPSK変調部1353に出力する。
【0060】
DQPSK変調部1353は、差集合巡回符号化部1352から出力された信号に対して、DQPSK方式によるキャリア変調を行い、キャリア変調後の信号をセグメント番号0のセグメント用のAC信号としてOFDMフレーム構成部16に出力する。
【0061】
AC情報ビット生成部1354は、次世代方式によるデータ信号の送信に関するパラメータを示す新規放送情報と、同期信号と、構成識別とが入力される。AC情報ビット生成部1354は、入力された新規放送情報、同期信号および構成識別に応じた情報ビットを生成し、DQPSK変調部1355に出力する。
【0062】
従来の送信装置においては、セグメント番号0以外のセグメントでは情報が送信されない。そのため、従来の送信装置においては、AC情報ビット生成部1354には、新規放送情報の代わりに、スタッフィングが入力される。
【0063】
DQPSK変調部1355は、AC情報ビット生成部1354から出力された信号に対して、DQPSK方式によるキャリア変調を行い、キャリア変調後の信号をセグメント番号0以外のセグメント用のAC信号としてOFDMフレーム構成部16に出力する。
【0064】
次に、本実施形態に係る受信装置の構成について説明する。本実施形態に係る受信装置は、2つの異なる信号が重畳された1つの信号について一方を干渉成分とみなして除去する復調方式、または、2つの信号成分を元に参照信号を複製して復調する復調方式により、LDMで多重された信号を分離して取得(復調)することが可能である。2つの異なる信号が重畳された1つの信号について一方を干渉成分とみなして除去する復調方式としては、例えば、逐次干渉除去(SIC:Successive Interference Canceller)方式がある。また、2つの信号成分を元に参照信号を複製して復調する復調方式としては、例えば、統合復調方式、最尤復号方式(MLD:Maximum likelihood decoding)がある。逐次干渉除去方式とは、LDMにより多重された信号のうち、電力の高い階層の信号から順次に復調し、復調した信号を受信信号から除去して、他の階層の信号を復調する方式である。また、統合復調方式とは、LDMにより多重された複数の信号を一括して復調する方式である。また、最尤復号方式とは、取り得る信号点と受信信号の信号点との尤度を算出し、尤度の大きい(確率の大きい)信号点を選択していくことにより、信号を復調する方式である。以下では、逐次干渉除去方式を用いた受信装置の構成と、統合復調方式を用いた受信装置の構成とを説明する。
【0065】
図8は、本発明の一実施形態に係る受信装置20の構成例を示す図である。
図8に示す受信装置20は、逐次干渉除去方式を用いてLDMにより多重された信号を復調するものである。
【0066】
図8に示す受信装置20は、OFDM復調部21と、付加信号復調部22と、伝搬路推定部23と、等化部24と、レベル調整部25と、ISDB-Tキャリア復調部26と、ISDB-T誤り訂正復号部27と、ISDB-T再変調部28と、ISDB-T除去部29と、レベル調整部31と、新規放送キャリア復調部32と、新規放送誤り訂正復号部33とを備える。
【0067】
OFDM復調部21は、送信装置10から受信した受信信号が入力される。OFDM復調部21は、入力された受信信号にOFDM復調を施し、OFDM復調後の信号を、付加信号復調部22、伝搬路推定部23および等化部24に出力する。
【0068】
付加信号復調部22は、OFDM復調部21から出力された信号から、所定のキャリアに配置されている付加信号の復調を行う。具体的には、付加信号復調部22は、ISDB-T方式で予め定められているTMCCキャリアに配置されているTMCC信号(ISDB-T方式のTMCC信号)を復調して取得する。また、付加信号復調部22は、ISDB-T方式で予め定められているACキャリアに配置されているAC信号を復調して取得する。上述したように、本実施形態においては、ACキャリアには、ISDB-T方式のAC信号と次世代方式のTMCC信号とが含まれる。したがって、付加信号復調部22は、ISDB-T方式のAC信号および次世代方式のTMCC信号を取得する。
【0069】
付加信号復調部22は、取得したISDB-T方式のTMCC信号を、ISDB-Tキャリア復調部26およびISDB-T誤り訂正復号部27に出力する。また、付加信号復調部22は、取得した次世代方式のTMCC信号を、レベル調整部25、レベル調整部31、新規放送キャリア復調部32および新規放送誤り訂正復号部33に出力する。
【0070】
伝搬路推定部23は、OFDM復調部21から出力された信号に含まれるパイロット信号に基づき伝搬路応答を推定し、推定結果を等化部24に出力する。
【0071】
等化部24は、伝搬路応答の推定結果を用いて、OFDM復調部21から出力された信号の伝搬路歪を補正する等化処理を行い、等化処理後の信号をレベル調整部25に出力する。
【0072】
レベル調整部25は、付加信号復調部22から出力された次世代方式のTMCC信号に示される第1の放送信号と第2の放送信号との電力比に基づき、等化部24から出力された信号の電力レベルを調整する。具体的には、レベル調整部25は、送信装置10のレベル調整部14による第1の放送信号に対するレベル調整を相殺するようにレベル調整を行う。レベル調整部25は、レベル調整後の信号を、ISDB-Tキャリア復調部26およびISDB-T除去部29に出力する。
【0073】
ISDB-Tキャリア復調部26は、レベル調整部25から出力された信号に対して、付加信号復調部22から出力されたISDB-T方式のTMCC信号に示されるキャリア変調方式に対応するキャリア復調を行う。ISDB-Tキャリア復調部26は、キャリア復調後の信号を、ISDB-T誤り訂正復号部27およびISDB-T再変調部28に出力する。
【0074】
ISDB-T誤り訂正復号部27は、ISDB-Tキャリア復調部26から出力された信号に対して、付加信号復調部22から出力されたISDB-T方式のTMCC信号に示される誤り訂正符号化方式に対応する誤り訂正復号を行い、ISDB-Tコンテンツを取得する。
【0075】
ISDB-T再変調部28は、ISDB-Tキャリア復調部26から出力された信号を、送信装置10のISDB-Tデータキャリア信号生成部11と同じパラメータにより再変調し、第1の放送信号のレプリカ信号を生成する。ISDB-T再変調部28は、生成したレプリカ信号をISDB-T除去部29に出力する。
【0076】
ISDB-T除去部29は、レベル調整部25から出力された信号から、ISDB-T再変調部28から出力されたレプリカ信号を除去する。こうすることで、ISDB-T除去部29は、第2の放送信号に対応する信号を抽出することができる。ISDB-T除去部29は、レプリカ信号の除去後の信号をレベル調整部31に出力する。
【0077】
レベル調整部31は、付加信号復調部22から出力された次世代方式のTMCC信号に示される電力比に基づき、ISDB-T除去部29から出力された信号の電力レベルを調整する。具体的には、レベル調整部31は、送信装置10のレベル調整部14による第2の放送信号に対するレベル調整を相殺するようにレベル調整を行う。レベル調整部31は、レベル調整後の信号を、新規放送キャリア復調部32に出力する。
【0078】
新規放送キャリア復調部32は、レベル調整部31から出力された信号に対して、付加信号復調部22から出力された次世代方式のTMCC信号に示されるキャリア変調方式に対応するキャリア復調を行う。新規放送キャリア復調部32は、キャリア復調後の信号を、新規放送誤り訂正復号部33に出力する。
【0079】
新規放送誤り訂正復号部33は、新規放送キャリア復調部32から出力された信号に対して、付加信号復調部22から出力された次世代方式のTMCC信号に示される誤り訂正符号化方式に対応する誤り訂正復号を行い、新規放送コンテンツを取得する。
【0080】
図9は、本発明の一実施形態に係る受信装置20の他の構成例を示す図である。
図9に示す受信装置20は、統合復調方式を用いてLDMにより多重された信号を復調するものである。
図9において、
図8と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0081】
図9に示す受信装置20は、OFDM復調部21と、付加信号復調部22と、伝搬路推定部23と、等化部24と、ISDB-T誤り訂正復号部27と、新規放送誤り訂正復号部33と、参照信号生成部34と、キャリア復調部35とを備える。すなわち、
図9に示す受信装置20は、
図8に示す受信装置20と比較して、レベル調整部25、ISDB-Tキャリア復調部26、ISDB-T再変調部28、ISDB-T除去部29、レベル調整部31および新規放送キャリア復調部32に代えて、参照信号生成部34およびキャリア復調部35を備える。
【0082】
図9に示す受信装置20においては、付加信号復調部22は、ISDB-T方式のTMCC信号を、ISDB-T誤り訂正復号部27および参照信号生成部34に出力する。また、付加信号復調部22は、次世代方式のTMCC信号を、新規放送誤り訂正復号部33および参照信号生成部34に出力する。
【0083】
参照信号生成部34は、第1の放送信号のキャリア変調方式の各信号点と、第2の放送信号のキャリア変調方式の各信号点とを合成した参照信号を生成し、キャリア復調部35に出力する。すなわち、参照信号生成部34は、第1の放送信号のキャリア変調方式の各信号点と、第2の放送信号のキャリア変調方式の各信号点とからとり得る全ての信号点を参照信号として生成する。
【0084】
図10は、参照信号生成部34の構成例を示す図である。
【0085】
図10に示す参照信号生成部34は、信号変調部341,342と、レベル調整部343,344と、合成部345とを備える。
【0086】
信号変調部341は、ISDB-T方式のTMCC信号に示される、第1の放送信号のキャリア変調方式(ISDB-T方式におけるデータキャリア信号のキャリア変調方式)で取り得る全ての信号点の信号をレベル調整部343に出力する。
【0087】
信号変調部342は、次世代方式のTMCC信号に示される、第2の放送信号のキャリア変調方式(次世代方式におけるデータキャリア信号のキャリア変調方式)で取り得る全ての信号点の信号をレベル調整部344に出力する。
【0088】
レベル調整部343は、次世代方式のTMCC信号に示される、第1の放送信号と第2の放送信号との電力比に基づき、信号変調部341から出力された信号の電力レベルを調整する。具体的には、レベル調整部343は、送信装置10のレベル調整部14による第1の放送信号に対するレベル調整と同様に、信号変調部341から出力された信号の電力レベルを調整する。レベル調整部343は、レベル調整後の信号を合成部345に出力する。
【0089】
レベル調整部344は、次世代方式のTMCC信号に示される、第1の放送信号と第2の放送信号との電力比に基づき、信号変調部342から出力された信号の電力レベルを調整する。具体的には、レベル調整部344は、送信装置10のレベル調整部14による第2の放送信号に対するレベル調整と同様に、信号変調部342から出力された信号の電力レベルを調整する。レベル調整部344は、レベル調整後の信号を合成部345に出力する。
【0090】
合成部345は、レベル調整部343から出力された各信号に、レベル調整部344から出力された全信号を重畳させて合成し、参照信号としてキャリア復調部35に出力する。
【0091】
図9を再び参照すると、キャリア復調部35は、等化部24による等化処理後の受信信号に対して、参照信号生成部34から出力された参照信号を用いてキャリア復調を行う。
図11は、キャリア復調部35の構成例を示す図である。
【0092】
図11に示すキャリア復調部35は、尤度生成部351と、尤度分離部352とを備える。
【0093】
尤度生成部351は、参照信号生成部34から出力された参照信号に基づき、全ての参照点(とり得る全ての信号点)から受信信号の信号点までのユークリッド距離を算出し、算出したユークリッド距離に基づき、全ての参照点について尤度を算出する。
【0094】
尤度分離部352は、尤度生成部351により算出された尤度が最も高い参照点から、ISDB-T方式のデータ信号に対応するビットと次世代方式のデータ信号に対応するビットとを分離する。そして、尤度分離部352は、ISDB-T方式のデータ信号に対応するビットをISDB-T誤り訂正復号部27に出力し、次世代方式のデータ信号に対応するビットを新規放送誤り訂正復号部33に出力する。
【0095】
次に、
図8および
図9に示す付加信号復調部22の構成について説明する。
図12は、付加信号復調部22の構成例を示す図である。
【0096】
図12に示す付加信号復調部22は、TMCC信号復調部221と、AC信号復調部222とを備える。
【0097】
TMCC信号復調部221は、OFDM復調部21から出力された受信信号におけるTMCCキャリアに配置されているTMCC信号(ISDB-T方式のTMCC信号)を復調して取得する。
【0098】
AC信号復調部222は、OFDM復調部21から出力された受信信号におけるACキャリアに配置されているAC信号を復調して取得する。上述したように、ACキャリアに配置されているAC信号には、ISDB-T方式のAC信号と次世代方式のTMCC信号とが含まれる。AC信号復調部222は、ISDB-T方式のAC信号および次世代方式のTMCC信号を取得する。
【0099】
図13は、AC信号復調部222の構成例を示す図である。
【0100】
図13に示すAC信号復調部222は、DQPSK復調部2221,2224と、差集合巡回復号部2222と、信号抽出部2223,2225とを備える。DQPSK復調部2221、差集合巡回復号部2222および信号抽出部2223は、セグメント番号0のセグメントに対応して設けられている。また、DQPSK復調部2224および信号抽出部2225は、セグメント番号0以外のセグメントに対応して設けられている。
【0101】
DQPSK復調部2221は、OFDM復調部21から出力された受信信号におけるACキャリアに配置されているAC信号に対して、DQPSK方式によるキャリア復調を行い、キャリア復調後の信号を差集合巡回復号部2222に出力する。
【0102】
差集合巡回復号部2222は、DQPSK復調部2221から出力された信号に対して、差集合巡回復号を行い、差集合巡回復号後の信号を信号抽出部2223に出力する。
【0103】
信号抽出部2223は、差集合巡回復号部2222から出力された信号から、セグメント番号0のセグメントのACキャリアに配置されている信号を、ISDB-T方式のAC信号として抽出する。
【0104】
DQPSK復調部2224は、OFDM復調部21から出力された受信信号におけるACキャリアに配置されているAC信号に対して、DQPSK方式によるキャリア復調を行い、キャリア復調後の信号を信号抽出部2225に出力する。
【0105】
信号抽出部2225は、DQPSK復調部2224から出力された信号から、セグメント番号0以外のセグメントのACキャリアに配置されている信号を、次世代方式のTMCC信号として抽出する。
【0106】
次に、次世代方式のTMCC信号の構成例について説明する。上述したように、ISDB-T方式では、セグメント番号0以外のセグメントでは地震動警報情報が送信されず、AC信号のビットB4~B203が空き領域となっている。以下では、この空き領域に、次世代方式におけるTMCC信号を割り当てる場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例について説明する。
【0107】
まず、次世代放送が階層構造を有さない(階層伝送(周波数方向の階層伝送)を行わない)場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例について、
図14A~
図14Hを参照して説明する。次世代放送において階層伝送が行われない場合、次世代方式のTMCC信号には、同期信号、伝送パラメータ切り替え指標、次世代方式のデータ信号の伝送パラメータに関する情報(次世代信号伝送パラメータ情報)、FECブロックポインタ、および、第1の放送信号と第2の放送信号との電力比を示す電力比情報が含まれる。伝送パラメータ切り替え指標は、伝送パラメータの切り替えのタイミングを示す指標である。次世代信号伝送パラメータ情報には、次世代方式のデータ信号のキャリア変調、コンスタレーション識別、誤り訂正符号長およびLDPC(Low Density Parity check Code)符号化率が含まれる。
【0108】
次世代放送が階層構造を有さない場合、次世代方式のTMCC信号は、例えば、
図14Aに示すように、同期信号にビットB
4~B
16の13ビットが割り当てられ、伝送パラメータ切り替え指標にビットB
17~B
21の5ビットが割り当てられ、次世代信号伝送パラメータ情報にビットB
22~B
31の10ビットが割り当てられ、FECブロックポインタにビットB
32~B
49の18ビットが割り当てられ、電力比情報にビットB
50~B
55の6ビットが割り当てられた構成を有する。同期信号は、ISDB-T方式のTMCC信号に含まれる同期信号と共通の信号である。ビットB
56~B
203はリザーブ領域である。
【0109】
次世代信号伝送パラメータ情報は、例えば、
図14Bに示すように、キャリア変調にビットB
22~B
24の3ビットが割り当てられ、コンスタレーション識別にビットB
25の1ビットが割り当てられ、誤り訂正符号長にビットB
26~B
27の2ビットが割り当てられ、LDPC符号化率にビットB
28~B
31の4ビットが割り当てられた構成を有する。
【0110】
次世代方式のキャリア変調方式としては、例えば、QPSK,16QAM,64QAM,256QAM,1024QAM,4096QAMが用いられることが考えられる。各キャリア変調に、
図14Cに示すように、「000」~「101」の3ビットを割り当てることで、各キャリア変調方式を識別することができる。キャリア変調方式が割り当てられない「110」,「111」は、リザーブ領域となる。
【0111】
次世代方式では、例えば、信号点が均一に配置された均一コンスタレーション、および、信号点が不均一に配置された不均一コンスタレーションを用いることが考えられる。均一コンスタレーション、不均一コンスタレーションそれぞれに、
図14Dに示すように、「0」,「1」の1ビットを割り当てることで、均一コンスタレーションが用いられるか、不均一コンスタレーションが用いられるかを識別することができる。
【0112】
次世代方式の誤り訂正符号長としては、例えば、Short,Middle,Longの3種類の符号長が用いられることが考えられる。各誤り訂正符号長に、
図14Eに示すように、「00」,「01」,「10」の2ビットを割り当てることで、各誤り訂正符号長を識別することができる。誤り訂正符号長が割り当てられない「11」は、リザーブ領域となる。
【0113】
次世代方式では、LDPC符号化率として、例えば、2/16,3/16,4/16,・・・14/16が用いられることが考えられる。各LDPC符号化率に、
図14Fに示すように、「0000」~「1100」の4ビットを割り当てることで、各LDPC符号化率を識別することができる。LDPC符号化率が割り当てられない「1101」-「1111」は、リザーブ領域となる。
【0114】
FECブロックポインタは、1OFDMフレーム内にLDPC符号ブロックがちょうど整数個入るような信号構造でない場合に、1OFDMフレーム内においてLDPC符号ブロックの先頭位置(ビットまたはキャリア番号)を指し示す情報である。
図14Gに示すように、例えば、符号長が2^18以下のLDPC符号に対応する場合には、18ビットで示される。ただし、1OFDMフレーム内にLDPC符号ブロックがちょうど整数個入るような信号構造である場合には、FECブロックポインタは不要である。
【0115】
電力比情報では、
図14Hに示すように、0dBから30dBまでの各電力比に、「000000」-「011110」の6ビットが割り当てられる。電力比が割り当てられない「011111」-「111111」はリザーブ領域となる。
【0116】
図14A~
図14Hを参照して説明したように、次世代放送が階層構造を有さない場合、次世代方式のTMCC信号は、ビットB4~B55に割り当て可能である。すなわち、次世代放送が階層構造を有さない場合、次世代方式のTMCC信号は、1本のACキャリアに割り当て可能である。
【0117】
次に、次世代放送が階層構造を有する(A階層およびB階層からなる階層伝送を行う)場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例について、
図15Aおよび
図15Bを参照して説明する。なお、各セグメントにおける第1の放送信号と第2の放送信号との電力比は一定であるとする。
【0118】
次世代放送が階層構造を有する場合、次世代方式のTMCC信号は、例えば、
図15Aに示すように、同期信号にビットB
4~B
16の13ビットが割り当てられ、伝送パラメータ切り替え指標にビットB
17~B
21の5ビットが割り当てられ、次世代A階層伝送パラメータ情報にビットB
22~B
35の14ビットが割り当てられ、次世代A階層FECブロックポインタにビットB
36~B
53の18ビットが割り当てられ、次世代B階層伝送パラメータ情報にビットB
54~B
67の14ビットが割り当てられ、次世代B階層FECブロックポインタにビットB
68~B
85の18ビットが割り当てられ、部分受信フラグにビットB
86の1ビットが割り当てられ、電力比情報にビットB
87~B
92の6ビットが割り当てられた構成を有する。ビットB
93~B
203はリザーブ領域である。
【0119】
次世代A階層伝送パラメータ情報は、次世代方式のA階層における伝送パラメータ情報であり、次世代B階層伝送パラメータ情報は、次世代方式のB階層における伝送パラメータ情報である。次世代A階層FECブロックポインタは、次世代方式のA階層におけるFECブロックポインタであり、次世代B階層FECブロックポインタは、次世代方式のB階層におけるFECブロックポインタである。
【0120】
部分受信フラグは、次世代方式において、部分受信(移動受信端末向けの放送)が行われているか否かを示す情報であり、1ビット(「1」または「0」)で、部分受信が行われているか、部分受信が行われていないかを示す。
【0121】
各階層の伝送パラメータ情報(次世代A階層伝送パラメータ情報、次世代B階層伝送パラメータ情報)は、例えば、
図15Bに示すように、キャリア変調方式にビットB
22~B
24の3ビットが割り当てられ、コンスタレーション識別にビットB
25の1ビットが割り当てられ、誤り訂正符号長にビットB
26~B
27の2ビットが割り当てられ、LDPC符号化率にビットB
28~B
31の4ビットが割り当てられ、セグメント数にビットB
32~B
35の4ビットが割り当てられた構成を有する。
【0122】
図15Bに示す伝送パラメータ情報において、キャリア変調方式、コンスタレーション識別、誤り訂正符号長およびLDPC符号化率に対するビット割り当ては、階層伝送が行われない場合(
図14C~
図14F)と同様であるため、説明を省略する。セグメント数は、各階層に割り当てられたセグメントの数を4ビットで示す。
【0123】
なお、
図15Aに示す次世代方式のTMCC信号のその他の構成は、次世代放送が階層構造を有さない場合と同様であるため、説明を省略する。
【0124】
図15A~
図15Bを参照して説明したように、次世代放送が階層構造を有する場合、次世代方式のTMCC信号は、ビットB
4~B
92に割り当て可能である。すなわち、次世代放送が階層構造を有する場合にも、次世代方式のTMCC信号は、1本のACキャリアに割り当て可能である。
【0125】
次に、次世代放送が階層構造を有し、セグメントごとに第1の放送信号と第2の放送信号との電力比が調整可能である場合の、次世代方式のTMCC信号の構成例について、
図16を参照して説明する。
図16では、上述したように、第1の放送信号および第2の放送信号の周波数帯域が、13のセグメント(セグメント番号0~セグメント番号12のセグメント)に分割される例を用いて説明する。
【0126】
次世代放送が階層構造を有し、セグメントごとに電力比が調整可能である場合、次世代方式のTMCC信号は、例えば、
図16に示すように、同期信号にビットB
4~B
16の13ビットが割り当てられ、伝送パラメータ切り替え指標にビットB
17~B
21の5ビットが割り当てられ、次世代A階層伝送パラメータ情報にビットB
22~B
35の14ビットが割り当てられ、次世代A階層FECブロックポインタにビットB
36~B
53の18ビットが割り当てられ、次世代B階層伝送パラメータ情報にビットB
54~B
67の14ビットが割り当てられ、次世代B階層FECブロックポインタにビットB
68~B
85の18ビットが割り当てられ、部分受信フラグにビットB
86の1ビットが割り当てられ、セグメントごとの電力比情報にビットB
87~B
164の78ビットが割り当てられた構成を有する。ビットB
165~B
203はリザーブ領域である。セグメントごとの電力比情報は、
図14Hと同様に、6ビットで示される。
【0127】
なお、
図16示す次世代方式のTMCC信号のその他の構成は、次世代放送が階層構造を有し、セグメントごとの電力比が一定である場合と同様であるため、説明を省略する。
【0128】
図16を参照して説明したように、次世代放送が階層構造を有し、セグメントごとに電力比が調整可能である場合、次世代方式のTMCC信号は、ビットB
4~B
164に割り当て可能である。すなわち、次世代放送が階層構造を有し、セグメント毎に電力が調整可能である場合にも、次世代方式のTMCC信号は、1本のACキャリアに割り当て可能である。
【0129】
次世代方式のTMCC信号を1本のACキャリアに割り当て可能な場合、OFDMフレーム構成部16は、次世代方式のTMCC信号を、2以上のACキャリアに割り当ててもよい。同じ情報を異なるACキャリア(異なる周波数帯域)で伝送することで、ダイバーシティ効果により、次世代方式のTMCC信号の受信特性の向上を図ることができる。
【0130】
このように本実施形態においては、送信装置10は、ISDB-T方式(第1の方式)により送信されるデータ信号から第1の放送信号を生成するISDB-Tデータキャリア信号生成部11(第1の信号生成部)と、次世代方式(第2の方式)により送信されるデータ信号から、第1の放送信号と同じ周波数帯域の第2の放送信号を生成する新規放送データキャリア信号生成部12(第2の信号生成部)と、次世代方式によるデータ信号の送信に関する制御信号を生成する付加信号生成部13(第3の信号生成部)とを備える。また、送信装置10は、第2の放送信号の電力レベルが、第1の放送信号の電力レベルよりも低くなるように、第1の放送信号および第2の放送信号の電力レベルを調整するレベル調整部14と、電力レベルの調整後の第1の放送信号と第2の放送信号とを合成する合成部15とを備える。また、送信装置10は、合成後の信号と、付加信号生成部13により生成された制御信号とを用いてOFDMフレームを構成するOFDMフレーム構成部16と、OFDMフレームをOFDM変調して送信するOFDM変調部17とを備える。ここで、OFDMフレーム構成部16は、ISDB-T方式において付加的な情報を伝送するACキャリアに制御信号を割り当てる。
【0131】
ISDB-T方式におけるACキャリアには空き領域が存在する。この空き領域に次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号を割り当てることで、現行放送への影響を抑制しつつ、次世代方式のデータ信号の送信に関する制御信号を伝送することができる。
【0132】
なお、本実施形態では、送信装置10および受信装置20の構成および動作について説明したが、本発明はこれに限られず、第1の方式の信号と、第2の方式の信号とを多重して送信する送信方法、第1の方式の信号と、第2の方式の信号とを多重して送信された信号を受信する受信方法として構成されてもよい。
【0133】
また、実施形態では特に触れていないが、送信装置10および受信装置20が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROM、DVD-ROMなどの記録媒体であってもよい。
【0134】
あるいは、送信装置10および受信装置20が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ、および、メモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成され、送信装置10および受信装置20に搭載されるチップが提供されてもよい。
【0135】
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換が可能であることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形および変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0136】
10 送信装置
11 ISDB-Tデータキャリア信号生成部(第1の信号生成部)
12 新規放送データキャリア信号生成部(第2の信号生成部)
13 付加信号生成部(第3の信号生成部)
14 レベル調整部
15 合成部
16 OFDMフレーム構成部
17 OFDM変調部
111a,111b 誤り訂正符号化部
112a,112b キャリア変調部
113 帯域合成インターリーブ部
131 TMCC情報ビット生成部
132 同期ビット生成部
133 TMCC信号生成部
134 パイロット信号生成部
135 AC信号生成部
1351,1354 AC情報ビット生成部
1352 差集合巡回符号化部
1353,1355 DQPSK変調部
20 受信装置
21 OFDM復調部
22 付加信号復調部
221 TMCC信号復調部
222 AC信号復調部
2221,2224 DQPSK復調部
2222 差集合巡回復号部
2223,2225 信号抽出部
23 伝搬路推定部
24 等化部
25 レベル調整部
26 ISDB-Tキャリア復調部
27 ISDB-T誤り訂正復号部
28 ISDB-T再変調部
29 ISDB-T除去部
31 レベル調整部
32 新規放送キャリア復調部
33 新規放送誤り訂正復号部
34 参照信号生成部
341,342 信号変調部
343,344 レベル調整部
345 合成部
35 キャリア復調部
351 尤度生成部
352 尤度分離部