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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】シリコンカーバイド半導体部品
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20240315BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 29/861 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 29/868 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 29/739 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 29/872 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 29/47 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 27/06 20060101ALI20240315BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
H01L29/78 657D
H01L29/78 652T
H01L29/78 652F
H01L29/78 652C
H01L29/91 C
H01L29/91 F
H01L29/78 652K
H01L29/78 652M
H01L29/78 653C
H01L29/78 652J
H01L29/78 655B
H01L29/78 658H
H01L29/86 301F
H01L29/91 K
H01L29/91 J
H01L29/86 301D
H01L29/78 655G
H01L29/48 F
H01L29/48 D
H01L27/06 102A
H01L27/06 311B
H01L27/088 E
【請求項の数】 27
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019026271
(22)【出願日】2019-02-18
(65)【公開番号】P2019153784
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】10 2018 103 973.5
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501209070
【氏名又は名称】インフィネオン テクノロジーズ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】INFINEON TECHNOLOGIES AG
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バスラー, トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シュルツェ, ハンス-ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】シーミーニエック, ラルフ
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-226060(JP,A)
【文献】特開2011-049267(JP,A)
【文献】特開2009-117649(JP,A)
【文献】国際公開第2011/151901(WO,A1)
【文献】特開平06-104484(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/12
H01L 29/861
H01L 29/739
H01L 21/336
H01L 29/872
H01L 29/47
H01L 21/8234
H01L 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SiC半導体ボディ(100)内の電界効果トランジスタ構造であって、前記SiC半導体ボディ(100)は、前記SiC半導体ボディ(100)の第1の面(101)におけるゲート構造(150)と、第1の導電型のドリフトゾーン(131)とを有する、電界効果トランジスタ構造と、
第2の導電型の半導体領域(120、160)と、
前記半導体領域(120、160)と前記ドリフトゾーン(131)との間に縦方向に形成される前記第1の導電型のゾーン(133)と、
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する少なくとも1つの再結合ゾーン(135)であって、前記ゾーン(133)と、前記第1の面(101)の反対側に位置する第2の面(102)との間に形成される少なくとも1つの再結合ゾーン(135)とを含み、前記ゾーン(133)は、前記ゲート構造から離間され、且つ前記半導体領域(120、160)から前記縦方向に最大で1μmの距離にある、半導体部品。
【請求項2】
前記第2の導電型の前記半導体領域(120、160)は、前記第1の面(101)における接点(315、316)まで延びる、請求項1に記載の半導体部品。
【請求項3】
前記ゲート構造(150)は、平坦なゲート構造である、請求項1又は2に記載の半導体部品。
【請求項4】
前記ゲート構造(150)は、トレンチ内に配置される、請求項1又は2に記載の半導体部品。
【請求項5】
前記第2の導電型の前記半導体領域(120、160)は、ボディ領域(120)である、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項6】
前記第2の導電型の前記半導体領域(120、160)は、前記トレンチの底部の下に延び、且つ前記トレンチの第2の側壁に隣接し、前記第2の側壁は、ボディ領域(120)によって隣接される第1の側壁の反対側に位置する、請求項4に記載の半導体部品。
【請求項7】
前記第2の導電型の前記半導体領域(120、160)のドーパント濃度は、前記ゲート構造(150)の下の領域における極大値と、前記極大値と前記第1の面(101)との間における最大値を有する、請求項4又は6に記載の半導体部品。
【請求項8】
前記第2の導電型の前記半導体領域(120、160)は、変化する大きさのドーパント濃度を有する部分(1611、1612)を含み、前記部分は、前記トレンチの長手方向に沿って交互に配置される、請求項6に記載の半導体部品。
【請求項9】
前記ドリフトゾーン(131)と前記ボディ領域(120)との間に配置された電流分布ゾーン(137)であって、前記ドリフトゾーン(131)より高くドープされ、且つ前記ゲート構造(150)に隣接する電流分布ゾーンを更に含む、請求項6に記載の半導体部品。
【請求項10】
前記SiC半導体ボディ(100)の対向する面(101、102)に形成された負荷端子を有する縦型半導体部品であり、前記電界効果トランジスタ構造は、複数のトランジスタセル(TC)を含むセルアレイ領域(610)と、前記セルアレイ領域(610)を少なくとも部分的に取り囲むエッジ終端領域(690)とを含み、及び前記セルアレイ領域(610)において、前記ゾーン(133)は、連続的に形成されるか、又は前記トランジスタセル(TC)の配置のパターンに従って構造化される、請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項11】
前記エッジ終端領域(690)において、前記ゾーン(133)は、存在しないか、又は構造化されて形成される、請求項10に記載の半導体部品。
【請求項12】
第1の導電型のドリフトゾーン(131)を有するSiC半導体ボディ(100)内のマージドピンショットキー(MPS)ダイオード構造と、
前記SiC半導体ボディ(100)の第1の面(101)に隣接する第2の導電型の注入領域(125)と、
前記第1の面(101)における接点構造(340)であって、前記ドリフトゾーン(131)とのショットキー接点(SC)を形成し、且つ前記注入領域(125)と電気的に接触する接点構造(340)と、
前記注入領域(125)と、前記SiC半導体ボディ(100)の第2の面(102)との間に形成される前記第1の導電型のゾーン(133)であって、前記第2の面は、前記第1の面(101)の反対側に位置し、前記ゾーン(133)は、前記第2の導電型の前記注入領域(125)から最大で1μmの距離にある、ゾーン(133)と、
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する少なくとも1つの再結合ゾーン(135)であって、前記ゾーン(133)と、前記第1の面(101)の反対側に位置する前記第2の面(102)との間に形成される少なくとも1つの再結合ゾーン(135)とを含む、半導体部品。
【請求項13】
第1の導電型のドリフトゾーン(131)を有するSiC半導体ボディ(100)内のpnダイオード構造と、
前記SiC半導体ボディ(100)の第1の面(101)に隣接する第2の導電型の注入領域(125)と、
前記第1の面(101)における接点構造(340)であって、前記注入領域(125)と電気的に接触する接点構造(340)と、
前記注入領域(125)と、前記SiC半導体ボディ(100)の第2の面(102)との間に形成される前記第1の導電型のゾーン(133)であって、前記第2の面は、前記第1の面(101)の反対側に位置し、前記ゾーン(133)は、前記第1の面(101)において前記接点構造(340)から電気的に隔離され、且つ前記第2の導電型の前記注入領域(125)から最大で1μmの距離にある、ゾーン(133)と、
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する少なくとも1つの再結合ゾーン(135)であって、前記ゾーン(133)と、前記第1の面(101)の反対側に位置する前記第2の面(102)との間に形成される少なくとも1つの再結合ゾーン(135)とを含む、半導体部品。
【請求項14】
前記ゾーン(133)は、前記ドリフトゾーン(131)より高くドープされ、及び前記ゾーン(133)の最大ドーパント濃度は、前記ドリフトゾーンの最小ドーパント濃度の少なくとも2倍だけ大きい、請求項1~13のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項15】
前記ゾーン(133)の縦方向の広がり(Δx)は、50nm~1000nmの範囲にある、請求項1~14のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項16】
前記ゾーン(133)のドーパント注入量は、SiCの絶縁破壊電荷の5%~20%の範囲にある、請求項1~15のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項17】
前記最大ドーパント濃度の箇所の前記ゾーン(133)は、前記第2の導電型のドーパントで部分的に補償される、請求項14に記載の半導体部品。
【請求項18】
前記ゾーン(133)は、最も近いバンドエッジに対して少なくとも150meVのギャップを有する深いエネルギレベルを有するドーパントで少なくとも部分的にドープされる、請求項1~17のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項19】
前記ドーパントは、ドーパントであるリン、クロム及びイリジウムの少なくとも1つに対応する、請求項18に記載の半導体部品。
【請求項20】
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する更なる再結合ゾーン(132)であって、前記第1の面(101)と前記再結合ゾーン(135)との間に形成され、且つ前記再結合ゾーン(135)から離間される更なる再結合ゾーン(132)を追加的に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項21】
請求項6に記載の半導体部品を製造する方法であって、前記半導体領域(120、160)及び前記ゾーン(133)は、それぞれの場合にイオン注入によって製造され、及び前記イオン注入は、一般的な注入マスクによって実施される、方法。
【請求項22】
請求項12に記載の半導体部品を製造する方法であって、前記注入領域(125)及び前記ゾーン(133)は、それぞれの場合にイオン注入によって製造され、及び前記イオン注入は、一般的な注入マスクによって実施される、方法。
【請求項23】
第1の導電型のドリフトゾーン(131)を有するSiC半導体ボディ(100)と、
前記SiC半導体ボディ(100)の第1の面(101)と前記ドリフトゾーン(131)との間の第2の導電型のドープ領域(120、125)と、
前記ドープ領域(120、125)と前記ドリフトゾーン(131)との間に縦方向に形成される前記第1の導電型のゾーン(133)と、
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する再結合ゾーン(135)であって、前記ゾーン(133)と、前記第1の面(101)の反対側に位置する第2の面(102)との間に形成される再結合ゾーン(135)と、
格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する更なる再結合ゾーン(132)であって、前記再結合ゾーン(135)から離間され、及び前記ドープ領域(120、125)と前記再結合ゾーン(135)との間に又は前記ドープ領域(120、125)内に形成され、且つ前記ドリフトゾーン(131)から最大で1μmの距離に形成される更なる再結合ゾーン(132)と
を含む半導体部品。
【請求項24】
前記SiC半導体ボディ(100)は、電界効果トランジスタ構造を含み、及び前記ドープ領域(120、125)は、前記電界効果トランジスタ構造のトランジスタセル(TC)のボディ領域(120)である、請求項23に記載の半導体部品。
【請求項25】
前記SiC半導体ボディ(100)は、pnダイオード構造又はマージドピンショットキーダイオード構造を含み、及び前記ドープ領域(120、125)は、前記ダイオード構造の注入領域(125)である、請求項23に記載の半導体部品。
【請求項26】
前記ドリフトゾーン(131)の縦方向の広がりは、少なくとも3μmであり、及び前記ドリフトゾーン(131)のドーパント濃度は、最大で5×1016cm-3である、請求項23~25のいずれか一項に記載の半導体部品。
【請求項27】
前記再結合ゾーン(135)と前記更なる再結合ゾーン(132)との間の距離(Δv)は、前記ドリフトゾーン(131)の縦方向の広がりの少なくとも半分である、請求項23~26のいずれか一項に記載の半導体部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、SiC(シリコンカーバイド)半導体部品に関し、例えば低いオン抵抗及び高い絶縁耐力を有する半導体スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
電界効果トランジスタ構造及びドリフトゾーンを有する半導体部品では、ドリフトゾーンと電界効果トランジスタのボディ領域との間のpn接合が固有ボディダイオードを形成する。ボディダイオードが順方向で動作する場合、ボディ領域及びドリフトゾーンを通るバイポーラ電荷キャリアフローが確立される。ボディダイオードの電気的特性、例えば閾値電圧、順方向電圧、通電容量などは、半導体/金属接合におけるドープ及びドープ領域寸法の結果であり、これらは、求められるトランジスタ特性に関して規定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
部品のアバランシェ耐性、絶縁破壊強度、オン抵抗などの特性を向上させる努力が一般的に行われている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、SiC半導体ボディ内の電界効果トランジスタ構造であって、SiC半導体ボディは、SiC半導体ボディの第1の面におけるゲート構造と、第1の導電型のドリフトゾーンとを有する、電界効果トランジスタ構造を含む半導体部品に関する。第1の導電型のゾーンは、第2の導電型の半導体領域とドリフトゾーンとの間に縦方向に形成される。このゾーンは、ゲート構造から離間され、且つ半導体領域から縦方向に最大で1μmの距離にある。
【0005】
本開示は、第1の導電型のドリフトゾーンを有するSiC半導体ボディ内のマージドピンショットキー(MPS)ダイオード構造を含む半導体部品に更に関する。第2の導電型の注入領域は、SiC半導体ボディの第1の面に隣接する。第1の面における接点構造は、ドリフトゾーンとのショットキー接点を形成し、且つ注入領域と電気的に接触する。第1の導電型のゾーンは、注入領域と、SiC半導体ボディの第2の面との間に形成され、前記第2の面は、第1の面の反対側に位置する。このゾーンは、第2の導電型の注入領域から最大で1μmの距離にある。
【0006】
本開示は、第1の導電型のドリフトゾーンを有するSiC半導体ボディ内のpnダイオード構造を含む半導体部品に更に関する。第2の導電型の注入領域は、SiC半導体ボディの第1の面に隣接する。第1の面における接点構造は、注入領域と電気的に接触する。第1の導電型のゾーンは、注入領域と、SiC半導体ボディの第2の面との間に形成され、前記第2の面は、第1の面の反対側に位置する。このゾーンは、第1の面において接点構造から電気的に隔離され、且つ第2の導電型の注入領域から最大で1μmの距離にある。
【0007】
本開示は、第1の導電型のドリフトゾーンを有するSiC半導体ボディを含む半導体部品に更に関する。第2の導電型のドープ領域は、SiC半導体ボディの第1の面とドリフトゾーンとの間に形成される。格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有する再結合ゾーンは、ドープ領域と、第1の面の反対側に位置する第2の面との間に形成される。更なる再結合ゾーンは、格子欠陥及び/又は重金属原子から構成される再結合中心を有し、前記更なる再結合ゾーンは、再結合ゾーンから離間され、ドープ領域と再結合ゾーンとの間に又はドープ領域内に形成され、且つドリフトゾーンから最大で1μmの距離に形成される。
【0008】
当業者であれば、以下の詳細な説明を読み、図面を検討することにより、本開示の主題の更なる特徴及び利点が明らかになるであろう。
【0009】
添付図面は、本開示に含まれてその一部を形成する、半導体部品及び半導体部品の製造方法の例示的実施形態のより深い理解をもたらす。これらの図面は、単に実施形態を図示し、本発明とともに本発明の原理を明らかにする役割を果たす。本明細書に記載の半導体部品及び本明細書に記載の方法は、従って、例示的実施形態の説明によって例示的実施形態に限定されるものではない。更なる例示的実施形態及び意図される利点は、以下の詳細な説明を理解することにより、及びまた以下に記載の例示的実施形態の組み合わせから、たとえ明示的に記載されていなくても明らかになるであろう。図面に示された各要素及び各構造は、必ずしも互いに対して正確な縮尺で描かれていない。同一の参照符号は、同一の又は相互に対応する要素及び構造を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ボディ領域とドリフトゾーンとの間にドリフトゾーンの導電型のゾーンを含む一実施形態による、エミッタ効率を下げられた固有ボディダイオードを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図2A】ストリップ状電界効果トランジスタ構造を含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるゾーンを含み、これらのゾーンがボディ領域の導電型の半導体領域と位置合わせされている一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略横断面図を示す。
図2B図2Aの断面線B-BでのSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図3A】平坦なゲート構造を含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるボディ領域と位置合わせされているゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図3B】浅いゲート構造を含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるボディ領域と位置合わせされているゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図3C】深いゲート構造、深い接点トレンチを含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるダイオード終端領域と位置合わせされているゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図4】深いゲート構造を含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるドリフトゾーンの導電型の連続ゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図5】深いゲート構造を含み、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるドリフトゾーンの導電型の(ボディ領域の導電型の半導体領域から離間された)連続ゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図6A】固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げる、セルアレイ領域の上を延びる連続ゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の概略横断面図を示す。
図6B】固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げる、ボディ領域の導電型の半導体領域と位置合わせされた複数の相互に離隔されたゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の概略横断面図を示す。
図7】実施形態の説明のための、固有ボディダイオードのエミッタ効率の温度応答を示す簡略図を示す。
図8A】ボディ領域の導電型のより弱ドープのゾーンを含み、これらのゾーンがセルの長手軸に沿って互いに離隔されて形成される一実施形態による、ストリップ状電界効果トランジスタ構造を含むSiC半導体部品の一部分の概略横断面図を示す。
図8B図8Aの断面線B-BでのSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図9A】固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるゾーンと、部品の裏側近くの連続的な再結合ゾーンとを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図9B】部品の裏側及び部品の表側の近くの再結合ゾーンを含む一実施形態による、固有ボディダイオードのエミッタ効率を下げるゾーンを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図9C】部品の裏側及び部品の表側の近くの再結合ゾーンを含む一実施形態による、SiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図10A】pnダイオード構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、エミッタ効率を下げる、注入領域に隣接するゾーンを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図10B】pnダイオード構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、エミッタ効率を下げる、注入領域から距離を置いて形成されたゾーンを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図11A】MPSダイオード構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、エミッタ効率を下げる、注入領域に隣接するゾーンを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図11B】MPSダイオード構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、エミッタ効率を下げる、注入領域から距離を置いて形成されたゾーンを含むSiC半導体部品の一部分の概略縦断面図を示す。
図12A】電界効果トランジスタ構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、半導体部品の製造方法の概略フロー図を示す。
図12B】精密なpnダイオード構造を含む半導体部品に関する一実施形態による、半導体部品の製造方法の概略フロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明では、添付図面を参照し、添付図面は、本開示の一部を形成し、例示を目的として半導体部品及び半導体部品の製造方法の特定の例示的実施形態を示す。言うまでもなく、更なる例示的実施形態も存在する。同様に、言うまでもなく、例示的実施形態に対する構造的且つ/又は論理的な変更は、そうすることによって特許請求項で規定されるものから逸脱することがない限り行われ得る。この点において、例示的実施形態の記述は、非限定的である。特に、文脈上明らかな矛盾がない限り、後述される例示的実施形態の特徴は、後述される別の例示的実施形態の特徴と組み合わされ得る。
【0012】
「有する」、「包含する」、「網羅する」、「含む」という語句及び同様の語句は、オープンな語句であり、述べられた構造、要素又は特徴の存在を示すが、追加的な要素又は特徴の存在を排除するものではない。不定冠詞及び定冠詞は、文脈上何らかの明らかな矛盾がない限り、複数及び単数の両方を包含するものとする。
【0013】
「電気的接続」という用語は、電気的に接続される要素間の永続的な低インピーダンス接続を意味し、例えば関連する要素間の直接接触又は金属及び/若しくは高ドープ半導体を介した低インピーダンス接続を意味する。「電気的結合」という用語は、電気的に結合される要素間において、信号伝送に適する1つ以上の介在要素(例えば、第1の状態では低インピーダンス接続を、第2の状態では高インピーダンス電気的減結合をときに提供する要素)が存在し得るという事実を包含する。
【0014】
図は、相対ドープ濃度をドープ型「n」又は「p」の隣の「-」又は「+」の印によって示す。例えば、「n」は、「n」型ドープ領域のドープ濃度より低いドープ濃度を示し、「n」型ドープ領域では、ドープ濃度は、「n」型ドープ領域のドープ濃度より高い。相対ドープ濃度が同じであるドープ領域であっても、絶対ドープ濃度が同じであるとは限らない。例えば、異なる2つの「n」型ドープ領域は、ドープ濃度が同じであるか又は絶対ドープ濃度が異なる場合がある。「ドーパント濃度」という用語は、文脈上明らかな矛盾がない限り、正味ドーパント濃度を示す。
【0015】
「電気的接続」という表現は、電気的に接続される要素間の低インピーダンス接続を意味し、例えば関連する要素間の直接接触又は金属及び/若しくは高ドープ半導体を介した接続を意味する。「電気的結合」という表現は、「電気的に結合される」要素間において、信号伝送に適する1つ以上の介在要素(例えば、第1の状態では低インピーダンス接続を、第2の状態では高インピーダンス減結合をときに生成できるように制御可能な要素)が存在し得るという事実を包含する。
【0016】
ある物理変数に関して、1つの限界値又は2つの限界値が示された値範囲が規定された場合、「から」及び「まで」又は「より少ない」及び「より多い」という前置句は、それぞれの限界値を包む。従って、「...から...まで」式の提示は、「少なくとも...から最大で...まで」として理解されたい。同様に、「より少ない」(「より多い」)式の提示は、「最大で...」(「少なくとも...」)として理解されたい。
【0017】
図1は、半導体部品500を示す。これは、例えば、IGFET(絶縁ゲート電界効果トランジスタ)であり得、例えばMOSFET(金属酸化物半導体FET)(MOSFETという略語は、金属ゲート電極を有するFETと、半導体ゲート電極を有するFETとの両方を包含する)、半導体ダイオード(例えば、pnダイオード又はMPS(マージドピンショットキー)ダイオード)、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)又はMCD(MOS制御ダイオード)であり得る。
【0018】
半導体部品500は、シリコンカーバイドで形成される半導体ボディ100をベースとする。例えば、半導体ボディ100は、シリコンカーバイド結晶を含むか、又はシリコンカーバイド結晶で構成され、シリコンカーバイド結晶は、主成分であるシリコン及び炭素に加えて、ドープのための原子及び/又は不純物、例えば水素原子及び/又は酸素原子を含み得る。シリコンカーバイド結晶のポリタイプは、例えば、2H、6H、15R又は4Hであり得る。
【0019】
SiC半導体ボディ100の表側の第1の面101は、平坦又はリブ付きである。平坦な第1の面101又はリブ付きの第1の面101の中央平面に対する法線104によって縦方向が定義される。平坦な第1の面101又はリブ付きの第1の面101の中央平面に平行な方向は、水平方向であり且つ横方向である。
【0020】
SiC半導体ボディ100において、SiC半導体ボディ100の第1の面101にゲート構造150を有する電界効果トランジスタ構造と、第1の導電型のドリフトゾーン131とが形成される。第1の導電型のゾーン133は、第2の導電型の半導体領域120、160とドリフトゾーン131との間に縦方向に形成され得、この第1の導電型のゾーンは、ゲート構造150から離間され得、且つ半導体領域120、160から縦方向に最大で1μmの距離にあり得る。ゾーン133は、半導体領域120、160に直接隣接することが可能である。
【0021】
例えば、電界効果トランジスタ構造は、SiC半導体ボディ100の表側にトランジスタセルTCを含む。トランジスタセルTCは、第1の導電型のソース領域110を含み得、ソース領域110は、半導体部品500の第1の負荷端子L1に電気的に接続され得る。トランジスタセルTCは、第1の面101上に形成された平坦なゲート構造150を有する横型トランジスタセルであり得るか、又はトレンチ内に形成されたゲート構造150を有する縦型トランジスタセルであり得る。ゲート構造150は、ゲート電極155を含み得、ゲート電極155は、半導体部品500のゲート端子Gに電気的に接続される。
【0022】
第1の面101とドリフト構造130との間に形成された第2の導電型の半導体領域120、160は、例えば、トランジスタセルTCのボディ領域120及び/又はダイオード領域160を含み得る。半導体領域120、160は、第1の負荷端子L1に接続され得る。例えば、半導体領域120、160は、第1の面と接触するまで延び得る。
【0023】
ドリフトゾーン131は、トランジスタセルTCと、SiC半導体ボディ100の裏側の第2の面102との間に形成されたドリフト構造130の一部であり得、前記第2の面は、第1の面101に対向して位置する。ドリフト構造130は、第2の面102に直接沿って延びる高ドープ接点層139を含み得る。高ドープ接点層139は、半導体部品500の第2の負荷端子L2に電気的に接続される。接点層139の縦方向の広がりは、50μm超であり得、例えば100μm超であり得る。トランジスタセルTCと高ドープ接点層139との間に弱ドープドリフトゾーン131が形成される。
【0024】
半導体領域120、160とドリフト構造130との間の第1のpn接合pn1は、半導体部品500の固有ボディダイオードBDの少なくとも一部を形成する。
【0025】
固有ボディダイオードBDがオフにされた場合、ゲート端子Gに印加されたゲート電位により、トランジスタセルTCのボディ領域120を通るユニポーラ電荷キャリアフローが抑制される。固有ボディダイオードBDが順方向バイアスされた場合、トランジスタチャネルが完全に閉じられ、且つ/又は順方向の電流が閾値を超える場合、半導体領域120、160とドリフト構造130との間で正孔及び電子のバイポーラ電荷キャリアフローが確立され得る。
【0026】
以下の実施形態は、半導体領域120、160の一部における固有ボディダイオードBDのエミッタ効率、即ちpドープ半導体領域120、160の場合にはアノードエミッタ効率を下げることに関する。アノードエミッタ効率γアノードは、弱ドープドリフトゾーン131に注入される正孔電流の尺度である。例えば、第1の負荷端子L1と半導体領域120、160との間の金属-半導体接合の接触抵抗と、またpn接合pnにおけるドーパント濃度の絶対値及び分布とがアノードエミッタ効率γアノードに影響を及ぼす。
【0027】
半導体領域120、160とドリフトゾーン131との間に形成されるドリフトゾーン131の導電型のゾーン133は、ドリフトゾーン131のうち、ゾーン133に隣接する部分のドーパント濃度の少なくとも2倍であるドーパント濃度を有する。例えば、ゾーン133の最大ドーパント濃度は、ドリフトゾーン131の最小ドーパント濃度の少なくとも2倍(例えば、5倍)である。ゾーン133は、最大ドーパント濃度の箇所では、第2の導電型のドーパントで部分的に補償され得る。ゾーン133のドーパント注入量は、SiCの絶縁破壊電荷の5%~20%の範囲にあり得る。
【0028】
ゾーン133は、最も近いバンドエッジに対して少なくとも150meVのギャップを有する深いエネルギレベルを有する少なくとも1つのドーパントで少なくとも部分的にドープされ得る。そのようなドーパントは、例えば、リン、クロム又はイリジウムである。
【0029】
ゾーン133は、トランジスタセルTCのゲート構造150から縦方向及び/又は横方向に距離を置き得、これにより、トランジスタセルTCのオン状態においてボディ領域120を通って流れるユニポーラ電荷キャリアフローがゾーン133に直接入ることはない。
【0030】
一実施形態によれば、ゾーン133は、トランジスタセルTCのスイッチオン電流がゾーン133を通って流れないように又は流れてもごくわずかであるように形成される。別の実施形態によれば、ボディ領域120とゾーン133との間のトランジスタセルTCのスイッチオン電流は、ドリフトゾーン131の導電型の電流分布ゾーンを通過し、電流分布ゾーンは、ボディ領域120に直接隣接し得、そうでなければボディ領域120から離間され得、ボディ領域120を通るユニポーラ電荷キャリアフローを吸収し、その少なくとも一部を、ゾーン133を介してドリフトゾーン131に向けて分布させる。この場合、電流分布ゾーンのドーパント濃度は、ドリフトゾーン131のドーパント濃度の少なくとも2倍(例えば、少なくとも5倍)である。
【0031】
ゾーン133は、ドープ半導体領域120、160と直接隣接し得るか、又はドープ半導体領域120、160から離間され得る。ゾーン133と半導体領域120、160との間の距離は、例えば、定格阻止能力が低い部品の場合には最大で1μmであり得、定格阻止能力が高い部品の場合でも最大で3μmであり得る。半導体領域120、160は、SiC半導体ボディ100の第1の面101に形成された電気的接点まで延び得るか、又はSiC半導体ボディ100内に延びるトレンチ接点に隣接し得る。
【0032】
半導体領域120、160は、ボディ領域120又はダイオード領域160であり得る。ダイオード領域160の平均ドーパント濃度は、ボディ領域120の平均ドーパント濃度の少なくとも2倍であり得る。更に、ダイオード領域160は、ボディ領域120に直接隣接することが可能である。
【0033】
ゾーン133は、エミッタ効率を大幅に下げることができ、従って固有ボディダイオードBDのオン状態動作において正孔の注入を大幅に減らすこともできる。従って、固有ボディダイオードBDの順方向動作では、SiC半導体ボディ100のプラズマフラッディングが減少し、ドリフトゾーン131内で再結合する電荷キャリアが大幅に減少する。従って、そうでない場合にはSiC結晶内での電荷キャリアの再結合に起因する熱の局所的な発生によってSiC結晶内を伝搬する積層欠陥も同様に減少する。従って、ボディダイオードBDの動作は、半導体部品のオン抵抗RDSonに全く又はほとんど影響を及ぼさないままであり得、そうでない場合、オン抵抗RDSonは、半導体部品の動作中に結晶欠陥が常に新たに形成されることの結果として徐々に上昇して、容認できない部品劣化につながり得る。
【0034】
そのような半導体部品500の固有ボディダイオードBDは、従って、例えば固有ボディダイオードBDの動作が部品の特性の長期安定性に悪影響を及ぼすことなく、外部フリーホイーリングダイオードに取って代わり得る。更に、ゾーン133によって引き起こされる電界の急勾配化により、セルアレイ内のアバランシェ絶縁破壊がより確実にピン留めされ得る。
【0035】
固有ボディダイオードBDの順方向電圧の、正孔注入の減少に起因する(例えば、1V~2Vの範囲の)可能な微増は、1スイッチング周期当たり比較的短時間にわたってのみ固有ボディダイオードBDがオン状態で動作する用途では有意でないままである。そのような用途の1つは、例えば、固有ボディダイオードBDがブリッジ回路のフリーホイーリングダイオードとして動作することであり、この場合、ボディダイオードBDは、ブリッジ回路のコミュテーションの過程のデッドタイム中にのみ順方向で動作する。
【0036】
ゾーン133の縦方向の広がりは、比較的小さく、例えば50nm~1μm又は200nm~500nmであり、そのため、半導体部品500の阻止能力に対するゾーン133の影響は、小さいままであり得る。ゾーン133のドーパント注入量は、SiC半導体ボディ100の材料の絶縁破壊電荷の5%~20%であり得、これは、典型的には、ドリフトゾーンのドープに応じて1~2×1013cm-2の範囲にある。ゾーン133全体又はゾーン133の(例えば、最大ドーパント濃度の領域の)少なくとも1つの縦方向区間が第2の導電型のドーパントで部分的に逆補償され得る。ゾーン133における適切なドープにより、電界を局所的に急勾配化及び「ピン留め」して、半導体部品500のアバランシェ挙動を改善することができる。
【0037】
一実施形態によれば、ゾーン133のドーパントは、バンドギャップにおいて深いエネルギレベルを有するドーパントであり得るか又はそうしたドーパントを含み得、例えばリン、クロム及び/又はイリジウムであり得るか又はこれらを含み得る。深いエネルギレベルを有するドーパントの存在は、ボディダイオードの順方向電圧の顕著な正の温度係数につながり得、これは、そのようにドープされたゾーン133が最初にフラッディング状態であっても室温T0で一部のみ活性化され、温度が上昇するにつれて活性化の度合いが顕著に高まり得るためである。順方向電圧の正の温度係数は、エミッタ効率の上昇に対して逆に作用し、またこれに関連する欠陥成長に対して逆に作用する。更に、ゾーン133は、温度が上昇するにつれてオン抵抗RDSonの上昇を横ばいにする。
【0038】
更に、電荷キャリア移動度は、SiC半導体ボディ100のうち、ゾーン133を含む区間において減少し得る。例えば、ゾーン133又はSiC半導体ボディ100のうち、ゾーン133を含む部分は、逆ドープ、例えばアルミニウム、ボロン及び/又はガリウム原子を有し得、これは、実際のn型ドープを部分的に補償し、他方では同じ正味ドープを達成するためにn型ドープを増やすことが必要になる。
【0039】
図2A及び2Bは、SiC半導体ボディ100を含み、トレンチとして形成されたストリップ状ゲート構造150を含む半導体部品500の実施形態に関する。SiC半導体ボディ100の詳細については、図1に関する説明を参照されたい。
【0040】
表側では、SiC半導体ボディ100は、第1の面101を有し、第1の面101は、同一平面上にある複数の表面部分を含み得る。第1の面101は、主結晶面と一致し得るか又は主結晶面に対して軸外角度αで斜めに延び得、軸外角度は、最小で2°且つ最大で12°であり得、例えば約4°であり得る。
【0041】
図示された実施形態では、<0001>結晶軸は、法線104に対して軸外角度αだけ傾けられる。<11-20>結晶軸は、水平面に対して同じ軸外角度だけ傾けられる。<1-100>結晶軸は、断面に直交する。
【0042】
裏側では、SiC半導体ボディ100は、第1の面101に平行な第2の面102を有する。表側の第1の面101と裏側の第2の面102との間の距離は、半導体部品500の定格阻止能力によって決まる。
【0043】
SiC半導体ボディ100の第2の面102に隣接する高ドープ接点層139は、単結晶からスライスされた基板部分であり得るか又はその基板部分を含み得る。接点層139は、第2の負荷電極320とのオーム接点を形成し、第2の負荷電極320は、第2の面102に直接隣接し得る。接点層139のドーパント濃度は、第2の面102に沿って第2の負荷電極320とのオーム接点を形成するのに十分な高さである。
【0044】
半導体部品500がMOSFETである場合又は半導体部品500がそのようなMOSFETを含む場合、接点層139は、ドリフトゾーン131の導電型を有する。半導体部品500がIGBTである場合、接点層139は、ドリフトゾーン131の導電型と相補的な導電型を有するか又は両方の導電型のゾーンを含む。
【0045】
ドリフトゾーン131は、接点層139上の、エピタキシによって成長した層に形成され得る。ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度は、例えば、1014cm-3~5×1016cm-3の範囲にある。ドリフト構造130は、ドリフトゾーン131及び接点層139に加えて、更なるドープ領域を含み得、例えばドリフトゾーン131の導電型のフィールドストップゾーン、阻止ゾーン及び/又はバリアゾーン、及び/又は電流分布ゾーン、及び/又は相補的な導電型の島領域を含み得る。
【0046】
ドリフトゾーン131は、接点層139と直接隣接し得る。一実施形態によれば、ドリフトゾーン131は、ドリフトゾーン131と接点層139との間に形成されたバッファ層とn/n接合を形成し、バッファ層の縦方向の広がりは、最小で0.3μm且つ最大で10μmであり得、例えば0.5μm~5μmであり得、バッファ層の平均ドーパント濃度は、1017cm-3~3×1018cm-3の範囲又は2×1017cm-3~1×1018cm-3の範囲にあり得る。バッファ層は、SiC半導体ボディ100の機械的ストレスを軽減し得、且つ/又はドリフト構造130内の電界に所定の様式で作用し得る。
【0047】
SiC半導体ボディ100の表側のトランジスタセルTCは、第1の面101からSiC半導体ボディ100内に延びるゲート構造150に沿って形成され、SiC半導体ボディ100のメサ部分190により、隣り合うゲート構造150同士が互いに分離される。
【0048】
第1の横方向に沿ったゲート構造150の長手方向の広がりは、第1の横方向に直交する第2の横方向に沿った、長手方向の広がりに直角なゲート構造150の幅より大きい。ゲート構造150は、トランジスタセルTCを含むセルアレイ領域の一方の側から反対側まで延びる長いトレンチであり得、ゲート構造150の長さは、最大で数百マイクロメートルであり得、例えば最大で数ミリメートルであり得る。
【0049】
別の実施形態によれば、ゲート構造150は、それぞれの場合にセルアレイ領域の一方の側から反対側に延びる平行線に沿って形成され得、それぞれの場合に互いに分離される複数のゲート構造150が同じ線に沿って形成される。ゲート構造150は、格子のメッシュ内にメサ部分190を有する格子を形成し得る。
【0050】
ゲート構造150は、下面に丸みを付けられ得、具体的には、ゲート構造150の側壁からゲート構造150の底部にかけて過渡部に丸みを付けられ得る。例えば、ゲート構造150では、曲率半径は、後述のゲート誘電体151の厚さの少なくとも2倍である。
【0051】
ゲート構造150は、互いに均等に離間され得、同じ幅を有し得、規則的なパターンを形成し得、ゲート構造150のピッチ(中心間距離)は、1μm~10μmの範囲、例えば2μm~5μmの範囲にあり得る。ゲート構造150の縦方向の広がりは、300nm~3μmの範囲、例えば500nm~1μmの範囲にあり得る。
【0052】
ゲート構造150の側壁は、第1の面101に対して縦方向に整列され得るか又は縦方向に対してわずかに傾けられ得、対向する側壁同士は、互いに平行に延び得るか又は互いに向かって延び得る。一実施形態によれば、ゲート構造150の幅は、第1の面101から遠ざかるにつれて小さくなる。例えば、一方の側壁は、およそ軸外角度αだけ縦方向からずれており、他方の側壁は、およそ軸外角度-αだけ縦方向からずれている。
【0053】
一実施形態によれば、メサ部分190は、対向する2つの長手方向メサ側壁191、192を含み、これらは、隣り合う2つのゲート構造150と直接隣接する。少なくとも1つの第1のメサ側壁191は、電荷キャリア移動度が高い主結晶面内(例えば、{11-20}結晶面内)にある。第1のメサ側壁191に対向して位置する第2のメサ側壁192は、関連する主結晶面に対して軸外角度αの2倍(例えば、約8度)だけ傾けられ得る。
【0054】
ゲート構造150内の導電性ゲート電極155は、高ドープ多結晶シリコン層、一体型若しくは複数の部分に分かれた金属構造又はその両方を含み得る。ゲート電極155は、ゲートメタライゼーション330に電気的に接続され得、ゲートメタライゼーション330は、ゲート端子Gを形成するか又はそのようなゲート端子に電気的に接続若しくは結合される。
【0055】
ゲート構造150の少なくとも一方の側面に沿って、ゲート誘電体151は、ゲート電極155をSiC半導体ボディ100から隔てる。ゲート誘電体151は、半導体誘電体(例えば、熱成長又は堆積した半導体酸化物(例えば、シリコン酸化物))、半導体窒化物(例えば、堆積又は熱成長したシリコン窒化物)、半導体酸窒化物(例えば、シリコン酸窒化物、他の何らかの堆積した誘電体材料)又はこれらの材料の任意の組み合わせであり得る。ゲート誘電体151の層厚は、トランジスタセルTCの閾値電圧が1V~8V又は3V~6Vの範囲にあるように選択され得る。
【0056】
ゲート構造150は、ゲート電極155及びゲート誘電体151のみを含み得るか、又はゲート電極155及びゲート誘電体151に加えて、更なる導電性構造及び/若しくは誘電性構造を含み得、例えば補償構造、フィールドプレート若しくは隔離誘電体を含み得る。
【0057】
メサ部分190では、ソース領域110は、SiC半導体ボディ100の表側に向かって形成され、ソース領域は、第1の面101に直接隣接し得、且つ各メサ部分190の長手方向の側面において両メサ側壁191、192に直接隣接し得る。この場合、各メサ部分190に含まれ得るソース領域110は、互いに接続される複数の部分をSiC半導体ボディ100内に有するか、又はメサ部分190の相互に対向する側面において互いに隔てられ、メサ部分190に隣接する接点又はトレンチ接点を介して低インピーダンスで互いに接続される少なくとも2つの部分をSiC半導体ボディ100内に有する。
【0058】
メサ部分190は、ボディ領域120を更に含み、ボディ領域120は、ソース領域110の少なくとも幾つかの部分をドリフト構造130から隔て、ドリフト構造130との第1のpn接合pn1を形成し、ソース領域110との第2のpn接合pn2を形成する。ボディ領域120は、少なくとも第1のメサ側壁191に直接隣接する。ボディ領域120の縦方向の広がりは、トランジスタセルTCのチャネル長に一致し、200nm~2500nmの範囲又は400nm~1000nmの範囲にあり得る。ソース領域110及びボディ領域120の両方は、SiC半導体ボディ100の表側の第1の負荷電極310に電気的に接続される。
【0059】
第1の負荷電極310は、第1の負荷端子L1を形成し得、第1の負荷端子L1は、MCDのアノード端子、パワーMOSFETのソース端子、他の何らかのIGFETのソース端子若しくはIGBTのエミッタ端子であり得るか、又は第1の負荷電極310は、第1の負荷端子L1に電気的に接続若しくは結合され得る。裏側の第2の負荷電極320は、第2の負荷端子L2を形成し得、第2の負荷端子L2は、MCDのカソード端子、パワーMOSFETのドレイン端子、他の何らかのIGFETのドレイン端子若しくはIGBTのコレクタ端子であり得るか、又は第2の負荷電極320は、第2の負荷端子L2に電気的に接続若しくは結合され得る。
【0060】
ボディ領域120と第2のメサ側壁192との間にダイオード領域160が形成され得、第2のメサ側壁192に沿ったダイオード領域160の最大ドーパント濃度は、第1のメサ側壁191に沿ったボディ領域120のドーパント濃度より高い(例えば、少なくとも2倍であるか又は更に10倍である)。
【0061】
一実施形態によれば、トランジスタセルTCは、nチャネルFETセルであり、これは、pドープボディ領域120、nドープソース領域110及びnドープドリフトゾーン131を有する。別の実施形態によれば、トランジスタセルTCは、pチャネルFETセルであり、これは、nドープボディ領域120、pドープソース領域110及びpドープドリフトゾーン131を有する。
【0062】
半導体部品500のオン状態時に第1の負荷電極310と第2の負荷電極320との間のSiC半導体ボディ100を通って流れる負荷電流は、ゲート誘電体151に沿って誘起された反転チャネルにおける電荷キャリアフローとしてボディ領域120を通り抜ける。ダイオード領域160のドーパント濃度をボディ領域120のドーパント濃度より高くすることにより、第2のメサ側壁192に沿った反転チャネルの形成を防ぐことができ、ゲート構造150の底部のゲート誘電体151を劣化から保護することができ、且つ/又はダイオード領域160を第1の負荷電極310に低インピーダンス接続することができる。
【0063】
ダイオード領域160は、例えば、第1の面101に形成された接点又は第1の面101から各メサ部分190内に延びるトレンチ接点まで延び、第1の負荷電極310に電気的に接続又は結合される。ダイオード領域160は、一部がゲート構造150と縦方向に重なり合うことができ、ダイオード領域160の一部は、ゲート構造150の縦方向の投影内に形成される。ダイオード領域160の最大濃度は、ボディ領域120の最大濃度より高い。
【0064】
ボディ領域120の最大ドーパント濃度は、第1の面101の直下であり得る。ダイオード領域160では、ドーパント濃度は、第1の面101の近くで絶対最大値(即ち各ダイオード領域160に対してグローバルな最大値)であるのに加えて、第1の面101に対して最も深い領域及びゲート構造150の下端の下で極大値も有し得る。半導体部品500のオフ状態では、ダイオード領域160のゲート構造150の下の部分は、ゲート誘電体151のクリティカルな領域を第1のpn接合pn1における高電界からシールドし得る。隣り合うダイオード領域160同士の対向エッジ間の距離は、300nm~5μmの範囲、例えば500nm~2μmの範囲にあり得る。
【0065】
ダイオード領域160は、ドリフト構造130との第3のpn接合pn3を形成する。第1のpn接合pn1及び第3のpn接合pn3は、固有ボディダイオードの一部を形成する。
【0066】
ダイオード領域160とドリフトゾーン131との間にドリフトゾーン131の導電型のゾーン133が形成され、図示される例示的実施形態では、ゾーン133は、それぞれの場合にダイオード領域160に直接隣接するが、別の実施形態によれば、ダイオード領域160からわずかに(例えば、1μm未満だけ)離間され得る。ゾーン133の横方向の広がりは、ダイオード領域160の横方向の広がりに対して小さいか、等しいか、又は大きいことができる。ゾーン133の縦方向の広がりΔxは、最小で約50nm且つ最大で約1μmであり得る。この例示的実施形態では、ゾーン133は、チャネルのドレイン側端部から横方向にも縦方向にも離間され、第3のpn接合pn3の領域における固有ボディダイオードのアノードエミッタ効率を下げる。
【0067】
図3Aは、SiC半導体ボディ100の表側に平坦なゲート構造150を含む半導体部品500を示し、ゲート構造150に対して対称に形成された2つのトランジスタセルTCにゲート構造150が個別に割り当てられる。
【0068】
ゲート構造150は、それぞれの場合に導電性ゲート電極155及びゲート誘電体151を含み、ゲート誘電体151は、第1の面101上に直接形成されて、ゲート電極155をSiC半導体ボディ100から隔てる。第1の面101からSiC半導体ボディ100内に延びるボディ領域120は、隣り合う2つのゲート構造150の隣り合う2つのトランジスタセルTCに割り当てられる。この2つのトランジスタセルTCのソース領域110は、第1の面101から、接点領域128を有するボディ領域120内に延びる。接点領域128は、接点領域128の外側のボディ領域120の主要部分より高いドーパント濃度を有し得る。更に、接点領域128は、ソース領域110間の第1の面101に隣接することが可能である。
【0069】
ドリフトゾーン131及び接点層139を有するドリフト構造130は、トランジスタセルTCをSiC半導体ボディ100の第2の面102から隔て、ドリフトゾーン131は、隣り合うボディ領域120間の第1の面101に延び得る。第2の負荷電極320は、第2の面102に直接隣接する。
【0070】
オン状態では、トランジスタセルTCは、ボディ領域120のチャネル領域において、ソース領域110と、第1の面101に隣接するドリフトゾーン131の部分との間に第1の面101に沿って横方向反転チャネルを形成する。
【0071】
層間誘電体210は、ゲート電極155をSiC半導体ボディ100の表側の第1の負荷電極310から隔てる。層間誘電体210の開口にある接点315は、第1の負荷電極310を接点領域128及びソース領域110に接続する。
【0072】
ゲート構造150から、及び特にトランジスタセルTCのチャネル端部から少なくとも縦方向に離間されるゾーン133は、ボディ領域120とドリフトゾーン131との間に形成される。ゾーン133は、ボディ領域120に直接隣接し得るか、又はボディ領域120から縦方向に最大で1μmだけ離間され得る。ゾーン133の縦方向の広がりΔxは、最小で約50nm且つ最大で約1μmである。
【0073】
ゾーン133の横方向の広がりは、ボディ領域120の横方向の広がりとほぼ一致し得るか、又はそれより大きいか若しくは小さいことができる。一実施形態によれば、互いに離れている複数のゾーン133の代わりに、セルアレイ領域の複数又は全てのトランジスタセルTCの上を横方向に連続的に延びる単一の連続的なゾーン133を形成することが可能である。
【0074】
図3Bでは、ゲート構造150は、V字形の縦断面を有するトレンチとして形成される。ゲート電極155は、トレンチの側壁及び底面に沿ってほぼ均一の層厚で延びる。隣り合うゲート構造150間のSiC半導体ボディ100のメサ部分190は、第1の面101に沿って形成されたソース領域110と、またソース領域110とドリフト構造130との間のボディ領域120とを含む。
【0075】
ソース領域110の導電型のゾーン133は、ボディ領域120とドリフトゾーン131との間に形成され、ゲート構造150とトランジスタセルTCのチャネル端部とから横方向に離間される。
【0076】
図3Cの半導体部品500は、第1の面101からSiC半導体ボディ100内に延びるゲート構造150を含み、ゲート構造150の側壁は、第1の面101に対して垂直に延びる。隣り合うゲート構造150間のSiC半導体ボディ100のメサ部分190にボディ領域120が形成され、ボディ領域120は、ドリフト構造130との第1のpn接合pn1を形成し、第1の面101に沿って形成されたソース領域110との第2のpn接合pn2を形成する。
【0077】
層間誘電体210は、ゲート構造150のゲート電極155を第1の負荷電極310から隔てる。隣り合うゲート構造150間でトレンチ接点316が第1の負荷電極310からメサ部分190内に延び、SiC半導体ボディ100に横方向に接触し、ソース領域110を第1の負荷電極310に接続する。SiC半導体ボディ100内のトレンチ接点の一部の縦方向の広がりは、ゲート構造150の縦方向の広がりとほぼ一致し得る。
【0078】
トレンチ接点316の下にダイオード領域160が形成され、このダイオード領域は、ボディ領域120に横方向に隣接し得、より高ドープのダイオード接点領域169を介してトレンチ接点316に接続される。ダイオード領域160の横方向の広がりは、トレンチ接点316の対応する横方向の広がりより大きいことができる。ダイオード領域160は、ボディ領域120の導電型のドープ半導体領域を形成し、トレンチ接点316の側壁に沿ってソース領域110まで延び得、ドリフト構造130との第3のpn接合pn3を形成する。
【0079】
導電型のドリフトゾーン131であって、ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度の少なくとも2倍であるドーパント濃度を有するゾーン133は、ダイオード領域160とドリフトゾーン131との間に形成される。ゾーン133は、ゲート構造150とトランジスタセルTCのチャネル端部とから縦方向及び横方向の両方に離間される。
【0080】
図4では、半導体部品500は、図2A~2Bで説明されたようにトレンチとして形成されたゲート構造150を有するSiC半導体ボディ100をベースとするMOSFETであり、第1の負荷電極310は、ソース端子Sに接続され、第2の負荷電極320は、ドレイン端子Dに接続される。
【0081】
ゲート構造150の上方の1つ以上の層から構成される層間誘電体210がゲート電極155を覆う。層間誘電体210は、例えば、熱シリコン酸化物、堆積シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物又はガラス(例えば、BSG(ボロンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、PBSG(ボロンリンシリケートガラス)、FSG(フッ素シリケートガラス)若しくはスピンオンガラス)の層を含み得るか、又はそのような層で構成され得る。接点315が層間誘電体210の開口を通り抜けて延び、層間誘電体210に載る第1の負荷電極310をソース領域110及びボディ領域120に接続する。この部品の裏側では、第2の負荷電極320は、接点層139と第2の面102とを接触させる。
【0082】
ソース領域110は、それぞれの場合にトレンチ構造150のアクティブな側壁に沿ってトレンチ構造150に直接隣接し得、ボディ領域120と第1の面101との間にのみ形成され得る。図示された実施形態によれば、ソース領域110は、アクティブな側壁に沿う第1の部分111に加えて、1つ以上の第2の部分112も含み、第2の部分は、トレンチ構造150の非アクティブな側壁に隣接し、それぞれの場合にダイオード領域160と第1の面101との間に形成される。半導体ボディ100では、第2の部分112は、例えば、ダイオード領域160及び/又はボディ領域120によって第1の部分111から隔てられ得るか、又は同じ導電型の更なる部分を介して第1の部分111に接続され得る。
【0083】
第1の負荷電極310、第2の負荷電極320及び/又は接点315は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)又はアルミニウム及び/若しくは銅の合金(例えば、AlSi、AlCu若しくはAlSiCu等)を主成分として含み得る。別の実施形態によれば、2つの負荷電極310、320の少なくとも一方は、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)及び/又はパラジウム(Pd)を1つ以上の主成分として含み得る。2つの負荷電極310、320の少なくとも一方は、2つ以上の部分層を含み得、各部分層は、Ni、Ti、V、Ag、Au、W、Sn、Pt及び/又はPdを1つ以上の主成分(例えば、ケイ化物、窒化物及び/又は合金)として含み得る。例えば、接点315は、(例えば)金属ケイ化物から構成される界面層311と、第1の負荷電極310の材料から構成される主層312とを含み得、界面層311は、SiC半導体ボディ100に隣接し、且つ主層312をSiC半導体ボディ100から隔てる。
【0084】
ドリフト構造130は、ボディ領域120とドリフトゾーン131との間にドリフトゾーン131の導電型の電流分布ゾーン137を含む。電流分布ゾーン137の平均ドーパント濃度は、ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度の少なくとも2倍、例えば少なくとも10倍である。電流分布ゾーン137の横方向オーム抵抗が下がることにより、ボディ領域120を通る電荷キャリアフローが横方向に広がり、ドリフトゾーン131のドーパント濃度が比較的低い場合でもドリフトゾーン131内にほぼ均一な電流分布が確立される。電流分布ゾーン137は、トランジスタセルTCのチャネル端部に直接隣接する。
【0085】
ゾーン133は、ゲート構造150から離間され、従ってトランジスタセルTCのチャネル端部からも離間される。ゾーン133の縦方向の広がりΔxは、最小で50nm且つ最大で1000nmであり、例えば最小で100nm且つ最大で500nmである。ゾーン133の平均正味ドーパント濃度n2は、電流分布ゾーン137の平均正味ドーパント濃度n1より高く、ドリフトゾーン131の平均正味ドーパント濃度nより高い。ゾーン133は、ダイオード領域160に直接隣接し得るか又はダイオード領域160から縦方向に離間され得、その場合、ドリフトゾーン131の縦方向の第1の部分がゾーン133をダイオード領域160から隔てる。
【0086】
ゾーン133は、複数の隣り合うトランジスタセルTCの上、例えばトランジスタセルがないエッジ終端領域に囲まれたセルアレイ領域の全てのトランジスタセルTCの上を横方向に連続的に延びる。
【0087】
図5では、ダイオード領域160は、それぞれの場合に第1の面101の近くでドーパント濃度が最大である第1の部分領域161と、またゲート構造150の下の領域でドーパント濃度の極大値を有する第2の部分領域162とを含み、第1の部分領域161は、第2の部分領域162を第1の面101から隔てる。ダイオード領域160全体のドーパント濃度は、第2の部分領域162で極大値を有し、及び/又は第1の部分領域161において且つ極大値と第1の面101との間において(各ダイオード領域160に対して)グローバルな最大値を有することが可能である。
【0088】
第1の部分領域161は、同じメサ部分190のソース領域110及びボディ領域120と横方向に隣接し、また隣接するゲート構造150の非アクティブな側壁と横方向に隣接する。第1の部分領域161はまた、ゲート構造150の底面の一部に沿って更に延び得る。第2の部分領域162は、第1の部分領域161をドリフト構造130から横方向及び縦方向に隔てる。
【0089】
ダイオード領域160の第2の部分領域162の最大ドーパント濃度p2は、第1の部分領域161の最大ドーパント濃度pより低く、ボディ領域120の最大ドーパント濃度より高いことができる。第1の部分領域161の最大ドーパント濃度pは、第2の部分領域162の最大ドーパント濃度p2の少なくとも2倍であり得、例えば少なくとも10倍であり得る。
【0090】
ゾーン133は、ダイオード領域160の第2の部分領域162の下端に直接隣接し得、この場合、複数のトランジスタセルTCの上、例えばセルアレイ領域の全てのトランジスタセルTCの上を横方向に延び得る。ドリフト構造130は、ゾーン133とドリフトゾーン131との間に電流分布層1371を含み得、電流分布層1371のドーパント濃度は、電流分布ゾーン137のドーパント濃度とほぼ同じであり得る。
【0091】
図6A及び6Bは、2つの半導体部品500のSiC半導体ボディ100の横断面図を示し、図6Aは、ゲート構造150を横切る第1の横方向平面での断面図を示し、図6Bは、ゾーン133を横切る第2の横方向平面での断面図を示す。
【0092】
半導体部品500は、それぞれの場合にセルアレイ領域610及びエッジ終端領域690を含み、エッジ終端領域690は、セルアレイ領域610を部分的又は完全に取り囲み、セルアレイ領域610を、SiC半導体ボディ100の、第1の面101と第2の面102とをつなぐ側面103から隔てる。半導体部品500の全ての機能するトランジスタセルTCは、それぞれの場合にセルアレイ領域610内に形成される。エッジ終端領域690には、機能するトランジスタセルTCがない。エッジ終端領域690には、電界を横方向に減少させるエッジ終端構造が形成され得る。
【0093】
図6Aは、少なくともセルアレイ領域610の大部分の上を延びるゾーン133を示す。ゾーン133は、セルアレイ領域610の4辺全ての上を延びてエッジ終端領域690の内側部分領域に入り得るか、又はエッジ終端領域690に全く存在しなくてよい。従って、場合によりゾーン133に起因するセルアレイ領域610の一次元阻止能力の低下は、エッジ終端によって引き起こされる阻止能力の低下より小さいことができる。
【0094】
図6Bに示される半導体部品500は、トレンチとして配置されたストリップ状ゲート構造150に沿って形成されたストリップ状トランジスタセルTCを含む。半導体部品500は、複数の相互に離隔されたゾーン133を含み、これらは、互いにほぼ平行に且つ一部がゲート構造150と重なり合うように形成され、ゾーン133は、トランジスタセルTCのパターンに従って構造化される。
【0095】
図7では、特性曲線703は、連続的なゾーン133を含み、図5によるダイオード領域160を含む半導体部品の場合の温度上昇とともに順方向電圧UFDが上昇する様子を示し、ゾーン133のドーパントは、バンドギャップにおいて深いエネルギレベルを有するドーパント、例えばリン、クロム及び/又はイリジウムを含む。隣り合うダイオード領域160間において、深いエネルギレベルを有するドーパントが温度上昇とともにエミッタ効率を下げ、その結果として、温度に対する順方向電圧UFDの上昇は、ゾーンを含まない仮想的な他に同一の参照用部品の場合の上昇より抑えられることがわかる(この仮想的な場合を示す特性曲線702は、温度上昇とともに順方向電圧UFDがより急峻に上昇する様子を示す)。
【0096】
図8A及び8Bの半導体部品500では、ダイオード領域160は、変化する大きさのドーパント濃度を有する部分1611、1612を含み、部分1611、1612は、ゲート構造150の長手方向に交互に配置される。図示された例示的実施形態では、ダイオード領域160の第1の部分領域161は、高ドープの第1の部分1611を含み、第1の部分1611は、連続的な下部部分と複数の上部部分とを含み、これらは、メサ部分190の長手軸に沿って弱ドープの第2の部分1612と交互になる。従って、ダイオード領域160の少なくとも第1の部分領域161は、p型ドープが比較的高い比較的狭い領域のみを有し、これらの領域は、横方向の広がりが小さいことにより、サージ電流の場合にのみ活性化され、固有ボディダイオードのサージ電流強度を高める。弱ドープの第2の部分1612は、ダイオード領域160の第1の部分領域161の底部まで延び得る。代替として、第2の部分領域162のドーパント濃度は、ゲート構造150の長手方向に沿って変化し得る。
【0097】
ゲート構造150の長手方向に沿った高ドープの第1の部分1611の長手方向の広がりl1は、およそ100nm~1000nm又はおよそ200nm~500nmであり得る。ゲート構造150の長手方向に沿った弱ドープの第2の部分1612の長手方向の広がりl2は、最小で500nm且つ最大で5000nmであり得る。
【0098】
図9Aに示される半導体部品500は、SiC半導体ボディ100のゾーン133と第2の面102との間に形成された再結合ゾーン135を含む。再結合ゾーン135では、再結合中心の密度は、SiC半導体ボディ100の、再結合ゾーン135の外側の部分の密度より高い。例えば、再結合ゾーン135内では、再結合率は、再結合ゾーン135の外側の再結合率の少なくとも2倍である。一実施形態によれば、再結合ゾーン135の再結合率は、ドリフトゾーン131の、再結合ゾーン135の外側の部分の再結合率の少なくとも10倍である。再結合中心は、結合格子欠陥、重金属原子又はその両方を含む。再結合ゾーン135は、半導体部品500の動作時に形成される空間電荷ゾーンが絶対最大定格以内であれば、再結合ゾーン135に接触したり重なったりしないように形成され得る。例えば、フィールドストップ/バッファ層138の少なくとも1つの部分は、第1の面101に向かう再結合ゾーン135の上流に配設され得る。
【0099】
例えば、再結合ゾーン135は、水素、ヘリウム及び/又はより重いイオン(例えば、アルゴン、ゲルマニウム、シリコン及び/又は炭素)の注入によって発生し、注入によってSiC半導体ボディ100の結晶に格子欠陥が発生し、これは、その後の熱処理で完全にアニールされるわけではない。
【0100】
別の実施形態によれば、再結合ゾーン135の再結合中心は、シリコンカーバイド内を非常にゆっくりと拡散する、ほぼ位置固定された重金属イオンを含む。再結合中心は、1種類の重金属又は少なくとも2種類の重金属から与えられ得る。適切な重金属として、例えば、モリブデン、タングステン、白金、バナジウム及び金がある。
【0101】
再結合ゾーン135は、連続的な水平層を形成し得るか又は構造化され得る。例えば、再結合ゾーン135は、エッジ終端領域に存在しなくてよく、又はエッジ終端領域に排他的又は支配的に形成され得る。
【0102】
再結合ゾーン135の縦方向の広がりは、最小で10nm(例えば、最小で50nm)且つ最大で1μm(例えば、最大で500nm)である。再結合ゾーン135の領域内で電荷キャリアが再結合する場合、再結合は、点状の再結合中心で発生する。再結合事象の少なくとも大部分が結晶積層欠陥から離れて点状の再結合中心に向かうようにシフトされることの結果として、セルアレイ領域内の結晶積層欠陥の成長が大幅に抑えられる。
【0103】
再結合ゾーン135は、ゾーン133と第2の面102との間、例えばドリフトゾーン131内に形成される。再結合ゾーン135は、少なくとも一部がフィールドストップ/バッファ層138と重なり合うことができ、そうでなければ完全にフィールドストップ/バッファ層138内に実装され得、フィールドストップ/バッファ層138は、ドリフトゾーン131と接点層139との間に形成される。フィールドストップ/バッファ層138は、ドリフトゾーン131の導電型であり得る。フィールドストップ/バッファ層138の平均ドーパント濃度は、ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度より高く、接点層139の平均ドーパント濃度より低い。
【0104】
図9Bは、追加的な更なる再結合ゾーン132を含む半導体部品500に関し、再結合ゾーン132は、ボディ領域120と再結合ゾーン135との間に形成され、再結合ゾーン135から離間される。更なる再結合ゾーン132は、ゾーン133の近くに形成され得るか、又はゾーン133に隣接して形成され得るか、又はゾーン133と重なり合って形成され得る。更なる再結合ゾーン132では、再結合中心の密度は、SiC半導体ボディ100の、再結合ゾーン135、132の外側の部分の密度より高い。例えば、更なる再結合ゾーン132内では、再結合率は、再結合ゾーン135、132の外側の再結合率の少なくとも2倍である。一実施形態によれば、更なる再結合ゾーン132の再結合率は、ドリフトゾーン131の、再結合ゾーン132、135の外側の部分の再結合率の少なくとも10倍である。再結合中心は、結合格子欠陥、重金属原子又はその両方を含む。
【0105】
再結合ゾーン135、132は、半導体部品500の動作時に形成される空間電荷ゾーンが絶対最大定格以内であれば、再結合ゾーン135、132のいずれかに接触したり重なったりしないように形成され得る。
【0106】
部品の所望の阻止能力に応じて、ドリフトゾーン131の縦方向の広がりは、少なくとも3μm又は少なくとも8μmであり、ドリフトゾーン131のドーパント濃度は、最大で5×1016cm-3である。再結合ゾーン135と更なる再結合ゾーン132との間の距離Δvは、ドリフトゾーン131の縦方向の広がりΔwの少なくとも半分又は80%であり得る。
【0107】
図9Cの半導体部品500は、ゾーン133が存在しない点が図9Bと異なる。
【0108】
図10A及び10Bに示される半導体部品500は、それぞれの場合にSiC半導体ボディ100内に形成されたpnダイオード構造を含む。半導体部品500は、例えば、pnダイオードであり、又はpnダイオードに加えて、更なる半導体素子(例えば、トランジスタ)も含む半導体部品である。
【0109】
SiC半導体ボディ100は、それぞれの場合に第1の導電型のドリフトゾーン131を有するドリフト構造130を含み、ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度は、最小で5×1014cm-3且つ最大で5×1016cm-3である。部品の所望の阻止能力に応じて、ドリフトゾーン131の縦方向の広がりは、最小で3μm又は最小で8μmである。
【0110】
ドリフト構造130と第1の面101との間において、第2の導電型の注入領域125は、SiC半導体ボディ100内に形成され、SiC半導体ボディ100の第1の面101に隣接する。第1の面101にある接点構造340は、注入領域125に電気的に接触する。接点構造340は、アノード端子Aを形成するか、又はアノード端子Aに電気的に接続される。
【0111】
ドリフト構造130は、SiC半導体ボディ100のドリフトゾーン131と、第1の面101の反対側に位置する第2の面102との間に高ドープ接点層139を含む。裏側接点構造350は、接点層139とのオーム接点を形成する。裏側の接点構造350は、半導体部品500のカソード端子Kを形成し得るか、又はカソード端子Kに電気的に接続され得る。
【0112】
第1の導電型のゾーン133は、SiC半導体ボディ100の注入領域125と第2の面102との間に形成され、第2の面102は、第1の面101の反対側に位置し、接点構造340から電気的に隔離される。
【0113】
図10Aの半導体部品500では、ゾーン133は、第2の導電型の注入領域125に直接隣接し、横方向に構造化される。
【0114】
これに対し、図10Bに示される半導体部品500は、注入領域125から離間された連続ゾーン133を含み、注入領域125とゾーン133との間の距離Δzは、最大で2μmであり、例えば最大で1μmである。
【0115】
SiC半導体ボディ100及びゾーン133の詳細及び実施形態については、上述の半導体部品500を参照されたい。例えば、図10A及び10Bによる半導体部品500は、ゾーン133と第2の面102との間に少なくとも1つの再結合ゾーン135を含み得る。
【0116】
図11A及び11Bの半導体部品500は、それぞれの場合にSiC半導体ボディ100内で支配的に形成されたMPS(マージドピンショットキー)ダイオード構造を含む。
【0117】
SiC半導体ボディ100は、それぞれの場合に第1の導電型のドリフトゾーン131を有するドリフト構造130を含み、ドリフトゾーン131の平均ドーパント濃度は、最小で1015cm-3である。半導体部品500の所望の阻止能力に応じて、ドリフトゾーン131の縦方向の広がりは、最小で1μm、又は最小で3μm、又は最小で8μmである。ドリフトゾーン131の縦方向の広がりは、最大で40μm又は最大で20μmであることが可能である。
【0118】
ドリフト構造130と第1の面101との間において、第2の導電型の複数の注入領域125は、それぞれの場合にSiC半導体ボディ100内で形成され、SiC半導体ボディ100の第1の面101に隣接する。第1の面101にある接点構造340は、注入領域125と、ドリフトゾーン131の、注入領域125間で第1の面101に隣接する部分との両方に電気的に接触し、接点構造340は、ドリフトゾーン131とのショットキー接点SCを形成する。接点構造340は、半導体部品500のアノード端子Aを形成するか、又はアノード端子Aに電気的に接続される。
【0119】
ドリフト構造130は、SiC半導体ボディ100のドリフトゾーン131と、第1の面101の反対側に位置する第2の面102との間に高ドープ接点層139を含む。裏側接点構造350は、接点層139とのオーム接点を形成する。裏側の接点構造350は、半導体部品500のカソード端子Kを形成し得るか、又はカソード端子Kに電気的に接続され得る。
【0120】
少なくとも1つの第1の導電型のゾーン133は、SiC半導体ボディ100の注入領域125と第2の面102との間に形成され、第2の面102は、第1の面101の反対側に位置し、接点構造340から電気的に隔離される。
【0121】
図11Aの半導体部品500は、複数のゾーン133を含み、各ゾーン133は、注入領域125の1つに直接隣接し、ゾーン133の横方向の広がりは、注入領域125の横方向の広がりとほぼ一致し得る。
【0122】
これに対し、図11Bに示される半導体部品500は、注入領域125から離間された連続ゾーン133を含み、注入領域125とゾーン133との間の縦方向距離Δzは、それぞれの場合に最大で1μmである。
【0123】
図12Aは、(例えば、図2A及び2Bに示されたような)トランジスタセルTCを有する電界効果トランジスタ構造を含む半導体部品500の製造方法に関する。
【0124】
(例えば、図2A及び2Bに示されたような)半導体ボディ100の前駆体を含む半導体基板にマスク層が塗布され、マスク層は、フォトリソグラフィ法により構造化され、マスク層から、マスク開口を有する注入マスクが現れる。これ以降、「半導体基板」は、ウエハ及び/又はエピタキシャル成長したシリコンカーバイド半導体ボディを含み得る。
【0125】
ドープ半導体領域を規定するドーパントは、イオン注入により、マスク開口から投入される(902)。更に、ゾーンを規定するドーパントは、イオン注入により、マスク開口から投入される(904)。ゾーンを規定するドーパントの投入は、半導体領域を規定するドーパントの投入前及び/又は後に行われ得る。
【0126】
図12Bは、図11Aに示されたような、MPSダイオード構造を含む半導体部品500の製造方法に関する。
【0127】
図11Aに示されたような半導体部品500の前駆体を含む半導体基板にマスク層が塗布され、マスク層は、フォトリソグラフィ法により構造化され、マスク層から、マスク開口を有する注入マスクが現れる。
【0128】
注入領域を規定するドーパントは、イオン注入により、マスク開口から投入される(912)。その前又は後に、ゾーンを規定するドーパントは、イオン注入により投入される(914)。
【符号の説明】
【0129】
100 半導体ボディ
101 第1の面
102 第2の面
103 側面
104 法線
110 ソース領域
111 第1の部分
112 第2の部分
120 ボディ領域
125 注入領域
128 接点領域
130 ドリフト構造
131 ドリフトゾーン
132 再結合ゾーン
133 ゾーン
135 再結合ゾーン
137 電流分布ゾーン
138 フィールドストップ/バッファ層
139 接点層
150 ゲート構造
151 ゲート誘電体
155 ゲート電極
160 ダイオード領域
161 第1の部分領域
162 第2の部分領域
169 ダイオード接点領域
190 メサ部分
191 第1のメサ側壁
192 第2のメサ側壁
210 層間誘電体
310 第1の負荷電極
311 界面層
312 主層
315 接点
316 トレンチ接点
320 第2の負荷電極
330 ゲートメタライゼーション
340 接点構造
350 裏側接点構造
500 半導体部品
610 セルアレイ領域
690 エッジ終端領域
702 特性曲線
703 特性曲線
1371 電流分布層
1611 第1の部分
1612 第2の部分
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B