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  • 特許-基板処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240322BHJP
   C23C 18/31 20060101ALI20240322BHJP
   C25D 17/00 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
H01L21/02 D
C23C18/31 E
C25D17/00 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023576382
(86)(22)【出願日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 JP2023030227
【審査請求日】2023-12-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100146710
【弁理士】
【氏名又は名称】鐘ヶ江 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】関 正也
(72)【発明者】
【氏名】富田 正輝
(72)【発明者】
【氏名】山田 展也
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特許第7326647(JP,B1)
【文献】特開2002-285343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
C23C 18/16
C23C 18/31
C25D 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項5】
前記めっき室は、前記基板搬送室の前記搬送装置の走行方向に対する両側方にそれぞれ配置される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板(例えば半導体ウェハ)の被処理面に対して各種処理を行うための基板処理装置が知られている。基板処理装置は、例えば、基板の被めっき面に導電膜を形成するための電解めっき装置、または基板の被研磨面を研磨して平坦化するための化学機械研磨(CMP)装置などである。
【0003】
特許文献1に開示された基板処理装置は、基板を搬送するための搬送装置と、搬送装置の側方に配置された基板処理ラックと、搬送装置および基板処理ラックの上方に配置されたファンと、を備える。この基板処理装置は、ファンから垂直下方向に空気を送出することによって装置内部にダウンフローを形成し、装置内部を清浄化するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許8,066,466B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された基板処理装置は、装置内部の全体にダウンフローを形成するように構成されているので、装置内部を適切に清浄化するためには、ファンから空気を大量に送出することが求められる。このため、ファンの数が多くなったりファンのサイズが大きくなったりし、その結果装置全体が大型化して好ましくない。
【0006】
そこで、本願は、効率よく装置内部を清浄化することができる基板処理装置を実現することを1つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によれば、基板を搬送するための搬送装置を収容する基板搬送室と、前記基板搬送室の上方に配置され、前記基板搬送室に対して気体を供給するように構成されたファンモジュールと、前記基板搬送室の側方に配置され、基板に対するめっき処理を行うためのめっきモジュールを収容するめっき室と、前記基板搬送室の下方に配置された排気室と、前記基板搬送室と前記排気室との間を仕切る仕切り部材と、前記基板搬送室と前記排気室とを前記仕切り部材を迂回して連通する迂回流路と、を含み、前記めっき室は、前記ファンモジュールによって前記基板搬送室へ供給された気体を前記めっき室へ供給するための供給口、および、前記めっき室へ供給された気体を外部へ排出するための排出口を有し、前記排気室は、前記迂回流路を介して前記排気室へ供給された気体を外部へ排出するための排気口を有する、基板処理装置が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態のめっき装置の全体構成を示す斜視図である。
図2A図2Aは、一実施形態のめっき装置の全体構成を示す平面図である。
図2B図2Bは、図2AのB-B線における断面図である。
図2C図2Cは、図2BのC-C線における断面図である。
図3図3は、変形例のめっき装置の断面図である。
図4図4は、変形例のめっき装置の断面図である。
図5図5は、変形例のめっき装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下で説明する図面において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。なお、以下の実施形態では、基板処理装置の一例としてめっき装置を挙げて説明するが、これに限らず、基板の被研磨面を研磨して平坦化するための化学機械研磨(CMP)装置に本実施形態を適用することもできる。
【0010】
<めっき装置の全体構成>
図1は、本実施形態のめっき装置の全体構成を示す斜視図である。図2Aは、本実施形態のめっき装置の全体構成を示す平面図である。図1、2Aに示すように、めっき装置1000は、ロードポート100、搬送ロボット110、アライナ120、プリウェットモジュール200、めっきモジュール400、スピンリンスドライヤ600、搬送装置700、および、制御モジュール800を備える。
【0011】
ロードポート100は、めっき装置1000に図示していないFOUPなどのカセットに収納された基板を搬入したり、めっき装置1000からカセットに基板を搬出したりするためのモジュールである。本実施形態では4台のロードポート100が水平方向に並べて配置されているが、ロードポート100の数および配置は任意である。搬送ロボット(ドライロボット)110は、基板を搬送するためのロボットであり、ロードポート100、アライナ120、プリウェットモジュール200およびスピンリンスドライヤ600の間で基板を受け渡すように構成される。
【0012】
アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせるためのモジュールである。本実施形態では1台のアライナ120が配置されているが、アライナ120の数および配置は任意である。プリウェットモジュール200は、めっき処理前の基板の被めっき面を純水または脱気水などの処理液で濡らすことで、基板表面に形成されたパターン内部の空気を処理液に置換する。プリウェットモジュール200は、めっき時にパターン内部の処理液をめっき液に置換することでパターン内部にめっき液を供給しやすくするプリウェット処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリウェットモジュール200が上下方向に並べて配置されているが、プリウェットモジュール200の数および配置は任意である。
【0013】
めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施すためのモジュールである。本実施形態では、めっきモジュール400は、搬送装置700の走行路を挟んで一方側に配置された8台のめっきモジュール400Aと、搬送装置700の走行路を挟んで反対側に配置された8台のめっきモジュール400Bと、を含む。本実施形態では、合計16台のめっきモジュール400が設けられているが、めっきモジュール400の数および配置は任意である。
【0014】
スピンリンスドライヤ600は、めっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させるための乾燥モジュールの一形態である。本実施形態では2台のスピンリンスドライヤが上下方向に並べて配置されているが、スピンリンスドライヤの数および配置は任意である。搬送装置700は、めっき装置1000内の複数のモジュール間で基板を搬送するための装置である。制御モジュール800は、めっき装置1000の複数のモジュールを制御するように構成され、例えばオペレータとの間の入出力インターフェースを備える一般的なコンピュータまたは専用コンピュータから構成することができる。
【0015】
めっき装置1000による一連のめっき処理の一例を説明する。まず、ロードポート100にカセットに収納された基板が搬入される。続いて、搬送ロボット110は、ロードポート100のカセットから基板を取り出し、アライナ120に基板を搬送する。アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。搬送ロボット110は、アライナ120で方向を合わせた基板をプリウェットモジュール200へ受け渡す。
【0016】
プリウェットモジュール200は、基板にプリウェット処理を施す。搬送装置700は、プリウェット処理が施された基板をめっきモジュール400へ搬送する。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。
【0017】
搬送装置700は、めっき処理が施された基板を、複合めっき処理のために他のめっきモジュール400へ搬送する、またはスピンリンスドライヤ600へ搬送する。スピンリンスドライヤ600は、基板に乾燥処理を施す。搬送ロボット110は、スピンリンスドライヤ600から基板を受け取り、乾燥処理を施した基板をロードポート100のカセットへ搬送する。最後に、ロードポート100から基板を収納したカセットが搬出される。
【0018】
次に、めっき装置1000の詳細を説明する。図2Bは、図2AのB-B線における断面図である。図2Cは、図2BのC-C線における断面図である。図2A図2Cにおいては、便宜上、搬送装置700の走行方向をX方向、搬送ロボット110の走行方向をY方向、鉛直方向をZ方向とする。
【0019】
めっき装置1000は、X方向に伸びる基板搬送室701を備える。搬送装置700は、基板搬送室701に収容される。めっき装置1000は、基板搬送室701のX方向に対する両側方に配置された複数(本実施形態では16個)のめっき室401を備える。各めっきモジュール400は、めっき室401にそれぞれ配置される。なお、本実施形態では、基板搬送室701のX方向に対する両側方にめっき室401が配置される例を示したが、これに限定されず、基板搬送室701のX方向に対する片側の側方にのみめっき室401が配置されてもよい。
【0020】
<搬送装置の構成>
次に、搬送装置700の詳細を説明する。図2に示すように、搬送装置700は、めっき室401の側面に固定される取り付け部材710-1と、取り付け部材710-1に取り付けられた昇降レール716と、基板を保持するためのハンドを有する搬送ロボット718と、を備える。
【0021】
取り付け部材710-1は、昇降レール716および搬送ロボット718をめっき室401の側面に取り付けるための部材である。取り付け部材710-1は、めっき室401の側面に固定され走行方向(X方向)に伸びる複数(本実施形態では3本)の走行レール714(714-1~714-3)を含む。なお、本実施形態では、取り付け部材710-1の剛性を高めるために3本の走行レール714を設ける例を示したが、これに限らず、2本の走行レール(走行レール714-1,714-2、または、走行レール714-1,714-3)を設けてもよい。
【0022】
昇降レール716は、複数の走行レール714の側面に跨って昇降方向に伸び、複数の走行レール714の側面に沿って移動可能に構成されている。昇降レール716は、図示していない駆動部材(例えばモータ)によって走行レール714に沿って移動するように構成される。
【0023】
搬送ロボット718は、昇降レール716に沿って昇降可能な部材である。具体的には、搬送ロボット718は、図示していない駆動部材(例えばモータ)によって昇降レール716に沿って昇降可能に構成される。搬送装置700は、昇降レール716を走行方向に移動させ、搬送ロボット718を昇降方向に移動させることによって、基板をX方向およびZ方向に搬送することができる。これにより、搬送装置700は、基板の搬送先となる処理モジュールの基板搬入出口の前に基板を搬送することができる。
【0024】
さらに、搬送ロボット718は、水平面内において昇降レール716を中心にハンドを旋回させることができるように構成されている。これにより、搬送ロボット718は、基板搬入出口の前に基板が搬送された後、ハンドを旋回させることによって、取り付け部材710-1を介して基板を処理モジュール内に搬送することができる。なお、搬送ロボット718は、水平保持した基板の天地を反転することができるように構成されている。これにより、搬送ロボット718は、例えば被めっき面を下向きにしてめっき処理された基板を反転させて被めっき面を上向きにしてスピンリンスドライヤ600に搬送することができる。
【0025】
<めっき装置の排気態様>
図2B図2Cに示すように、めっき装置1000は、基板搬送室701の上方に配置されたファンフィルタユニット408を備える。ファンフィルタユニット408は、基板搬送室701に対して気体を供給するように構成されたファンモジュールの一例である。
【0026】
めっき室401は、ファンフィルタユニット408によって基板搬送室701へ供給された気体をめっき室401へ供給するための供給口404、および、めっき室401へ供給された気体を外部へ排出するための排出口405を有する。供給口404は、めっき室401の側壁に形成された孔またはスリットで構成されてもよいし、基板搬入出口と共用されてもよい。すなわち、めっき室401の側壁には、めっきモジュール400と搬送装置700との間で基板の受け渡しを行うための基板搬入出口が形成されている。供給口404は、基板搬入出口に配置された板部材に形成された複数の孔またはスリットによって構成されてもよい。これにより、めっきモジュール400と搬送装置700との間で基板の受け渡しが行われていないときにはスリットを介して気体が供給され、基板の受け渡しが行われるときには板部材が移動して基板搬入出口から気体を供給することができる。排出口405は、各めっき室401の天壁に形成された孔またはスリットで構成されてもよい。排出口405は、めっき装置1000が設置される設備において設備の排気系統に接続される。
【0027】
めっき装置1000は、基板搬送室701の下方に配置された排気室702と、基板搬送室701と排気室702との間を仕切る仕切り部材720と、を備える。本実施形態では、仕切り部材720は、基板搬送室701と排気室702との間に配置された板状部材である。しかしながら、仕切り部材720は、基板搬送室701と排気室702との間の気体の通流を遮断できる部材であればよい。
【0028】
めっき装置1000は、めっき室401の下方に配置されたプロセス室501を備える。プロセス室501は、めっきモジュール400で使用されるめっき液を貯蔵するリザーバタンク510を収容する。プロセス室501は、基板搬送室701と連通する第1の迂回口503と、排気室702と連通する第2の迂回口505と、を有する。第1の迂回口503は、基板搬送室701の側壁の底部とプロセス室501を連通するように形成される。
【0029】
めっき装置1000は、基板搬送室701と排気室702とを仕切り部材720を迂回して連通する迂回流路730を備える。迂回流路730は、第1の迂回口503、第2の迂回口505、およびプロセス室501内の空間によって形成される。排気室702は、迂回流路730を介して排気室702へ供給された気体を外部へ排出するための排気口703を有する。排気口703は、本実施形態では、排気室702の底壁に形成された複数のスリットによって構成することができる。排気口703は、めっき装置1000が設置される設備において設備の排気系統に接続される。
【0030】
本実施形態によれば、効率よく装置内部を清浄化することができる基板処理装置を実現することができる。すなわち、ファンフィルタユニット408から基板搬送室701に対して気体を供給することにより、基板搬送室701に清浄空気のダウンフローを形成することができるので、基板搬送室701内のパーティクルなどを基板搬送室701の底面方向に流すことができる。
【0031】
ここで、本実施形態のめっき装置1000は、基板搬送室701の底面に仕切り部材720が設けられているので、ダウンフローに対して通流抵抗が生じる。このため、基板搬送室701に供給された清浄空気は、供給口404を介してめっき室401へ流れやすくなる。めっき室401へ供給された清浄空気は、めっき室401内に存在するパーティクルおよびめっき液のミストなどを排出口405から排出することができる。言い換えると、基板搬送室701はめっき室401に対して陽圧になるので、めっき室401内のパーティクルおよびめっき液のミストなどが基板搬送室701に流出して処理後基板を汚損するのを抑制することができる。
【0032】
また、めっき装置1000は、基板搬送室701と排気室702とを連通する迂回流路730を含んでいるので、基板搬送室701の底面方向に流されたパーティクルを、迂回流路730を介して排気室702に送り、排気口703から排出することができる。特に、第1の迂回口503は基板搬送室701の側壁の底部とプロセス室501を連通するように形成されているので、ダウンフローによって下方に流された後、仕切り部材720によって方向を変えたパーティクルをスムーズに第1の迂回口503(迂回流路730)から排出することができる。
【0033】
また、本実施形態のめっき装置1000は、プロセス室501内の空間を利用して迂回流路730を形成している。したがって、プロセス室501内で発生したパーティクルのみならず、仮にプロセス室501内でリザーバタンク510の系統からめっき液のミストが生じたとしても、迂回流路730を介してこれらを排気室702に送り、排気口703から排出することができる。以上のとおり、本実施形態のめっき装置1000によれば、ファンフィルタユニット408の数を増やしたり大型化させたりすることなく効率よくめっき装置1000内部を適切に清浄化することができる。
【0034】
なお、上記の実施形態では、めっきモジュール400が上下二段に重ねて配置される例を示したが、これに限定されない。図3は、変形例のめっき装置の断面図である。図3に示すように、めっき装置1000は、めっきモジュール400が上下一段で配置されていてもよい。
【0035】
この場合、プロセス室501の上下方向のサイズは比較的大きくなるが、第1の迂回口503は、基板搬送室701の側壁の底部とプロセス室501を連通するように形成されるのが好ましい。これは、基板搬送室701のダウンフローによって下方に流された後、仕切り部材720によって方向を変えて流れるパーティクルをスムーズに第1の迂回口503(迂回流路730)から排出するためである。
【0036】
また、上記の実施形態では、排出口405がめっき室401の天壁に設けられる例を示したが、これに限定されない。図4は、変形例のめっき装置の断面図である。図4に示すように、めっきモジュール400は、めっき液を収容するめっき槽410、および、被めっき面を下方に向けた状態で基板Wfを保持する基板ホルダ440を含む。この場合、排出口405は、めっき室401の側壁の、めっき槽410より高く、かつ、搬送装置700(搬送ロボット718)との間で基板Wfを受け渡しする際の基板ホルダ440の高さ位置より低い位置に設けられるのが好ましい。
【0037】
本変形によれば、めっき槽410から発生しためっき液のミストを排出口405から素早く排出することができる。その結果、めっき液のミストによって基板ホルダ440およびその他のめっきモジュール400の機械部品に錆びなどが生じるのを抑制することができる。
【0038】
また、上記の実施形態では、16台のめっきモジュール400に対して共通の排気口703が排気室702の底壁に形成される例を示したが、これに限定されない。図5は、変形例のめっき装置の断面図である。図5に示すように、複数の排気口703を、4台のめっきモジュール400ごとに個別に設けてもよい。排気口703を個別に設けることによって、排気系統を分離することができるので、パーティクルなどが各排気系統で相互に混入するのを抑制することができ、かつ、各系統をそれぞれ独立して排気制御することができる。
【0039】
以上、いくつかの本発明の実施形態について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
【0040】
本願は、一実施形態として、基板を搬送するための搬送装置を収容する基板搬送室と、前記基板搬送室の上方に配置され、前記基板搬送室に対して気体を供給するように構成されたファンモジュールと、前記基板搬送室の側方に配置され、基板に対するめっき処理を行うためのめっきモジュールを収容するめっき室と、前記基板搬送室の下方に配置された排気室と、前記基板搬送室と前記排気室との間を仕切る仕切り部材と、前記基板搬送室と前記排気室とを前記仕切り部材を迂回して連通する迂回流路と、を含み、前記めっき室は、前記ファンモジュールによって前記基板搬送室へ供給された気体を前記めっき室へ供給するための供給口、および、前記めっき室へ供給された気体を外部へ排出するための排出口を有し、前記排気室は、前記迂回流路を介して前記排気室へ供給された気体を外部へ排出するための排気口を有する、基板処理装置を開示する。
【0041】
さらに、本願は、一実施形態として、前記排出口は、前記めっき室の天壁に設けられる、基板処理装置を開示する。
【0042】
さらに、本願は、一実施形態として、前記めっきモジュールは、めっき液を収容するめっき槽、および、被めっき面を下方に向けた状態で基板を保持する基板ホルダを含み、前記排出口は、前記めっき槽より高く、かつ、前記搬送装置との間で基板を受け渡しする際の前記基板ホルダの高さ位置より低い位置に設けられる、基板処理装置を開示する。
【0043】
さらに、本願は、一実施形態として、前記めっき室の下方に配置され、前記めっきモジュールで使用されるめっき液を貯蔵するリザーバタンクを収容するプロセス室をさらに含み、前記プロセス室は、前記基板搬送室と連通する第1の迂回口と、前記排気室と連通する第2の迂回口と、を有し、前記迂回流路は、前記第1の迂回口、前記第2の迂回口、および前記プロセス室内の空間によって形成される、基板処理装置を開示する。
【0044】
さらに、本願は、一実施形態として、前記めっき室は、前記基板搬送室の前記搬送装置の走行方向に対する両側方にそれぞれ配置される、基板処理装置を開示する。
【符号の説明】
【0045】
400 めっきモジュール
401 めっき室
404 供給口
405 排出口
408 ファンフィルタユニット
410 めっき槽
440 基板ホルダ
501 プロセス室
503 第1の迂回口
505 第2の迂回口
510 リザーバタンク
700 搬送装置
701 基板搬送室
702 排気室
703 排気口
720 仕切り部材
730 迂回流路
1000 めっき装置
Wf 基板
【要約】
めっき装置は、基板搬送室701と、基板搬送室701の上方に配置されたファンフィルタユニット408と、基板搬送室701の側方に配置されためっき室401と、基板搬送室701の下方に配置された排気室702と、基板搬送室701と排気室702との間を仕切る仕切り部材720と、基板搬送室701と排気室702とを仕切り部材720を迂回して連通する迂回流路730と、を含み、めっき室401は、ファンフィルタユニット408によって基板搬送室701へ供給された気体をめっき室401へ供給するための供給口404、および、めっき室401へ供給された気体を外部へ排出するための排出口405を有し、排気室702は、迂回流路730を介して排気室702へ供給された気体を外部へ排出するための排気口703を有する。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5