(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】機器、表示制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240326BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240326BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240326BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240326BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240326BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/01 510
G06F3/0481
B41J29/42 F
G03G21/00 376
G03G21/00 386
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2019215155
(22)【出願日】2019-11-28
【審査請求日】2022-09-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 敦
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-009901(JP,A)
【文献】特開2017-073596(JP,A)
【文献】特開2007-004513(JP,A)
【文献】特開2019-148842(JP,A)
【文献】特開2003-134288(JP,A)
【文献】特開2018-097473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0484
G06F 3/01
G06F 3/0481
B41J 29/42
G03G 21/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の入力操作を受け付ける操作パネルを備えた機器であって、
ユーザが前記機器を用いた処理を行う場合に、当該機器に実行させる処理を選択可能な操作画面を前記操作パネルに表示させる表示制御手段と、
前記操作画面が表示されている前記操作パネルで受け付けたユーザ操作を検知するユーザ操作検知手段と、
前記機器に配置されたセンサから出力されたセンサ信号を含む機器情報を取得する機器情報取得手段と、
前記ユーザ操作検知手段で
検知された前記ユーザ操作であって、前記操作パネルで受け付けた前記ユーザ操作
、の履歴を示す履歴情報に基づいて、操作中の当該ユーザに対する操作アシストが不要であるかを判断する判断手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判断手段で前記操作アシストが不要であると判断されなかった場合に、前記履歴情報および前記機器情報に基づいて前記ユーザの使用機能の推測が可能であれば、前記操作画面であって前記ユーザに対する操作アシストを行う画面、を前記操作パネルに表示させる機器。
【請求項2】
前記履歴情報および前記機器情報に基づいて、所望の処理を推測する推測手段と、
推測された処理に応じた操作アシストを行うための前記操作画面の表示形態を決定する決定手段と、を備え、
前記表示制御手段は、決定された表示形態の操作画面を前記操作パネルに表示させる請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記操作パネルに表示されている前記操作画面の表示形態を、前記決定手段によって決定された表示形態に変更する請求項2に記載の機器。
【請求項4】
前記履歴情報は、検知された前記ユーザ操作の操作間隔および所定時間内における操作回数の少なくともいずれかを含み、
前記推測手段は、前記操作間隔および前記操作回数の少なくともいずれかに基づいて、所望の処理を推測する請求項2または3に記載の機器。
【請求項5】
前記履歴情報は、検知された前記ユーザ操作に応じた特定の画面遷移を示す画面遷移情報を含み、
前記推測手段は、前記画面遷移情報に基づいて、所望の処理を推測する請求項2乃至4のいずれか一項に記載の機器。
【請求項6】
前記推測手段は、取得された前記機器情報に含まれるセンサ信号を送信した前記センサの配置位置に基づいて、所望の処理を推測する請求項2乃至5のいずれか一項に記載の機器。
【請求項7】
前記推測手段は、取得された前記機器情報に含まれる前記センサ信号の変化に基づいて、所望の処理を推測する請求項6に記載の機器。
【請求項8】
請求項2乃至7のいずれか一項に記載の機器であって、更に、
所定時間内における画面遷移の有無を判定する判定手段を備え、
前記決定手段は、前記画面遷移があると判定された場合、前記操作アシストを終了する機器。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれか一項に記載の機器であって、更に、
前記入力操作を行ったユーザの認証処理を行う認証手段を備え、
前記推測手段は、認証されたユーザの権限に応じて、所望の処理を推測する機器。
【請求項10】
前記推測手段は、取得された前記機器情報に基づいて、前記機器の異常状態を推測し、
前記決定手段は、推測された前記異常状態に応じた操作アシストを行うための前記操作画面の表示形態を決定する請求項2乃至9のいずれか一項に記載の機器。
【請求項11】
前記機器は、画像処理を実行可能な画像処理装置である請求項1乃至10のいずれか一項に記載の機器。
【請求項12】
所定の入力操作を受け付ける操作パネルを備えた機器が実行する表示制御方法であって、
ユーザが前記機器を用いた処理を行う場合に、当該機器に実行させる処理を選択可能な操作画面を前記操作パネルに表示させる表示制御ステップと、
前記操作画面が表示されている前記操作パネルで受け付けたユーザ操作を検知するユーザ操作検知ステップと、
前記機器に配置されたセンサからのセンサ信号を含む機器情報を取得する機器情報取得ステップと、
前記ユーザ操作検知
ステップで
検知された前記ユーザ操作であって、前記操作パネルで受け付けた前記ユーザ操作
、の履歴を示す履歴情報に基づいて、操作中の当該ユーザに対する操作アシストが不要であるかを判断する判断ステップと、
を有し、
前記表示制御ステップは、
前記判断
ステップで前記操作アシストが不要であると判断されなかった場合に、前記履歴情報および前記機器情報に基づいて前記ユーザの使用機能の推測が可能であれば、前記操作画面であって前記ユーザに対する操作アシストを行う画面、を前記操作パネルに表示させる処理、
を実行する表示制御方法。
【請求項13】
所定の入力操作を受け付ける操作パネルを備えた機器に、
ユーザが前記機器を用いた処理を行う場合に、当該機器に実行させる処理を選択可能な操作画面を前記操作パネルに表示させる表示制御ステップと、
前記操作画面が表示されている前記操作パネルで受け付けたユーザ操作を検知するユーザ操作検知ステップと、
前記機器に配置されたセンサからのセンサ信号を含む機器情報を取得する機器情報取得ステップと、
前記ユーザ操作検知
ステップで
検知された前記ユーザ操作であって、前記操作パネルで受け付けた前記ユーザ操作
、の履歴を示す履歴情報に基づいて、操作中の当該ユーザに対する操作アシストが不要であるかを判断する判断ステップと、
を実行させ、
前記表示制御ステップおいて、
前記判断
ステップで前記操作アシストが不要であると判断されなかった場合に、前記履歴情報および前記機器情報に基づいて前記ユーザの使用機能の推測が可能であれば、前記操作画面であって前記ユーザに対する操作アシストを行う画面、を前記操作パネルに表示させる処理、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器、表示制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product:複合機)等の画像処理機能を備えた機器には、処理機能や設定メニューをユーザに選択操作させるために、タッチパネル機能を有する操作パネルが装着されている。
【0003】
また、ユーザ操作の手間を低減させるために、操作パネルに表示させる操作画面の表示形態を変更することで、ユーザに対する操作アシストを行う技術も知られている。例えば、特許文献1には、始動条件の成立が検知された特定の処理を実行させるための操作画像を、その他の処理を実行させるための操作画像とは異ならせて表示させる内容が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、ユーザのリアルタイムな操作状況に応じた操作アシストができていないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決すべく、請求項1に係る発明は、所定の入力操作を受け付ける操作パネルを備えた機器であって、ユーザが前記機器を用いた処理を行う場合に、当該機器に実行させる処理を選択可能な操作画面を前記操作パネルに表示させる表示制御手段と、前記操作画面が表示されている前記操作パネルで受け付けたユーザ操作を検知するユーザ操作検知手段と、前記機器に配置されたセンサから出力されたセンサ信号を含む機器情報を取得する機器情報取得手段と、前記ユーザ操作検知手段で検知された前記ユーザ操作であって、前記操作パネルで受け付けた前記ユーザ操作、の履歴を示す履歴情報に基づいて、操作中の当該ユーザに対する操作アシストが不要であるかを判断する判断手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記判断手段で前記操作アシストが不要であると判断されなかった場合に、前記履歴情報および前記機器情報に基づいて前記ユーザの使用機能の推測が可能であれば、前記操作画面であって前記ユーザに対する操作アシストを行う画面、を前記操作パネルに表示させる機器である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザの操作状況に応じた操作アシスト機能を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る画像処理装置の一例の概略を説明するための図である。
【
図2】実施形態に係る画像処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る画像処理装置のソフトウエア構成の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】(A)は、実施形態に係る操作履歴管理テーブルの一例を示す概念図であり、(B)は、実施形態に係る操作アシスト管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図6】実施形態に係る権限情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
【
図7】実施形態に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施形態に係る画像処理装置に表示される選択画面の一例を示す図である。
【
図9】実施形態に係る画像処理装置に表示される表示画面の画面遷移の一例を説明するための図である。
【
図10】実施形態に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】(A)は、実施形態に係る画像処理装置に表示される操作アシスト画面の一例を示す図であり、(B)は、実施形態に係る画像処理装置に表示されるレコメンド画面の一例を示す図である。
【
図12】実施形態の変形例1に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】実施形態の変形例2に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】実施形態の変形例3に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】実施形態の変形例4に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0009】
●実施形態●
●画像処理装置の概略
図1は、実施形態に係る画像処理装置の一例の概略を説明するための図である。
図1に示されている画像処理装置10は、操作パネル305に対するユーザ操作の手間を低減させるために、ユーザ操作をアシストする操作画面を提供する。
【0010】
画像処理装置10は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product:複合機)、ファクシミリ、スキャナ、またはプリンタ等の画像処理機能並びに通信機能を備える画像形成装置である。画像処理装置10は、ケーブルによりデータ通信可能に接続された操作部30と本体部50とを備える。画像処理装置10は、機器の一例である。
【0011】
操作部30は、画面表示およびユーザによるユーザ操作を受け付ける。本体部50は、操作部30によって受け付けられた入力に応じた動作を行う。なお、操作部30と本体部50は、ケーブルによる有線接続に代えて、無線(赤外線を含む)接続としてもよい。
【0012】
画像処理装置10は、操作部30を本体部50から独立させ、本体部50の負荷が高くても操作レスポンスを低下させないようにすることが考えられる。例えば、操作部30は、本体部50と独立したOS(Operating System)が搭載され、本体部50と独立に動作する。
【0013】
また、本体部50には、画像処理の対象となる原稿の自動的な給紙を行うADF(Auto Document Feeder)531、画像処理装置10の周囲にいるユーザを検知する人感センサ533、および画像処理で使用する用紙を補給する給紙トレイ535を有している。
【0014】
ADF531、人感センサ533および給紙トレイ535は、本体部50における特定の位置に配置されている周辺機器である。このような周辺機器には、本体部50の処理または状態を検知するためのセンサが備えられている。周辺機器は、センサ信号を含む機器情報を出力する。ADF531は、例えば、設置された原稿の有無、用紙サイズ、ADF531の開閉等を機器情報として出力する。また、人感センサ533は、例えば、検知結果である人(ユーザ)の有無を機器情報として出力する。さらに、給紙トレイ535は、例えば、用紙サイズ、用紙の残量、用紙の有無、または給紙トレイ535の開閉情報等を機器情報として出力する。
【0015】
なお、
図1に示されている画像処理装置10の周辺機器はこれに限られず、その他用途に応じた周辺機器(センサ)が具備されていてもよい。画像処理装置10は、これらの周辺機器から、例えば、トナー残量やLANケーブルの挿抜等のセンサ信号を含む機器情報を出力することができる。また、画像処理装置10は、管理者またはユーザによって特定の場所に設置された装置だけでなく、持ち運び可能なハンディプリンタまたはハンディスキャナ等であってもよい。
【0016】
●ハードウエア構成
図2は、第1の実施形態に係る画像処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。なお、
図2に示されているハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加または削除されてもよい。画像処理装置10は、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能およびファックス機能等の各種の機能を実現可能な本体部50と、ユーザ操作に応じた入力を受け付ける操作部30とを備えている。操作部30は、本体部50の制御部、および、本体部50とは独立した制御部を備えた本体部50の操作部30(操作パネル)である。
【0017】
なお、ユーザの操作を受け付けるとは、ユーザの操作に応じて入力される情報(画面の座標値を示す信号等を含む)を受け付けることを含む概念である。本体部50と操作部30は、専用の通信路200を介して相互に通信可能に接続されている。通信路200は、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格を用いることができるが、有線または無線を問わず任意の規格であってもよい。本体部50は、操作部30によって受け付けられた入力に応じた動作を行う。また、本体部50は、例えば、通信ネットワークを介して、外部装置と通信可能であり、外部装置から受信される指示に応じた動作を行うこともできる。
【0018】
まず、本体部50のハードウエア構成について説明する。
図3に示されているように、本体部50は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503と、HDD(Hard Disk Drive)504、スキャナエンジン505、プリンタエンジン506、FAX制御ユニット507、通信I/F(Interface)508および接続I/F509を備えている。
【0019】
CPU501は、本体部50全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性のメモリである。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される揮発性のメモリである。HDD504は、各種データまたはプログラムを記憶する不揮発性の記憶媒体である。CPU501は、RAM503をワークエリア(作業領域)として、ROM502またはHDD504等に格納されたプログラムを実行することで、本体部50全体の動作を制御する。また、CPU501は、スキャナエンジン505、プリンタエンジン506またはFAX制御ユニット507によって、上述したプリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファックス機能等の各種機能を実現させる。
【0020】
通信I/F508は、通信ネットワークを介して、外部装置と通信するためのインターフェースである。接続I/F509は、通信路200を介して、操作部30と通信するためのインターフェースである。機器I/F511は、
図1に示されているADF531、人感センサ533および給紙トレイ535等の周辺機器と接続するためのインターフェースである。また、本体部50は、バスライン510を備えている。バスライン510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスまたはデータバス等である。
【0021】
続いて、操作部30のハードウエア構成について説明する。
図3に示されているように、操作部30は、CPU301、ROM302、RAM303、フラッシュメモリ304、操作パネル305、通信I/F306および接続I/F307を備えている。
【0022】
CPU301は、操作部30全体の動作を制御する。ROM302は、CPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する不揮発性のメモリである。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される揮発性のメモリである。CPU301は、RAM303をワークエリア(作業領域)として、ROM302またはフラッシュメモリ304等に格納されたプログラムを実行することで、操作部30全体の動作を制御する。また、CPU301は、ユーザ操作により受け付けられた入力に応じた情報(画像)を表示する等、各種機能を実現する。
【0023】
操作パネル305は、ユーザ操作に応じた各種の入力を受け付けるとともに、各種の情報を表示する。例えば、各種の情報は、受け付けられた入力に応じた情報、画像処理装置10の動作状況を示す情報、設定状態を示す情報等が挙げられる。操作パネル305は、例えば、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、またはタッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro Luminescence)表示装置等により構成される。また、操作パネル305は、これに加えてまたはこれに代えて、ハードウエアキー等の入力部やランプ等の表示部を設けることもできる。操作パネル305は、操作手段の一例である。通信I/F306は、通信ネットワークを介して外部装置等と通信するためのインターフェースである。接続I/F307は、通信路200を介して本体部50と通信するためのインターフェースである。また、操作部30は、バスライン308を備えている。バスライン308は、CPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスまたはデータバス等である。
【0024】
なお、上記各プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray(登録商標)ディスク、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内または国外へ提供されることができる。例えば、画像処理装置10は、本発明に係るプログラムが実行されることで本発明に係る表示制御方法を実現する。
【0025】
●ソフトウエア構成
次に、
図3を用いて、画像処理装置10のソフトウエア構成の概要について説明する。
図3は、実施形態に係る画像処理装置のソフトウエア構成の一例を示す図である。
図3に示すように、本体部50は、アプリ層551、サービス層552、およびOS(Operating System)層553を有している。アプリ層551、サービス層552およびOS層553は、ROM502またはHDD504等に格納されている各種ソフトウエアである。本体部50は、CPU501によって、これらのソフトウエアを実行することにより、各種機能を提供する。
【0026】
アプリ層551のソフトウエアは、ハードウエア資源を動作させて所定の機能を提供す
るためのアプリケーションソフトウエア(以下、「アプリ」称する)である。例えば、アプリは、コピー機能を提供するためのコピーアプリ、スキャナ機能を提供するためのスキャナアプリ、ファクス機能を提供するためのファクスアプリ、プリンタ機能を提供するためのプリンタアプリ等である。
【0027】
サービス層552のソフトウエアは、アプリ層551とOS層553との間に介在する。サービス層552のソフトウエアは、本体部50が備えるハードウエア資源を利用するためのインターフェースを、アプリに提供するためのソフトウエアである。具体的には、サービス層552のソフトウエアは、ハードウエア資源に対する動作要求の受け付け、および動作要求の調停を行う機能を提供するためのソフトウエアである。サービス層552によって受け付けられる動作要求は、例えば、スキャナエンジン505による読み取りまたはプリンタエンジン506による印刷等の要求である。
【0028】
サービス層552によるインターフェースの機能は、本体部50のアプリ層551だけではなく、操作部30のアプリ層351にも提供される。すなわち、操作部30のアプリ層351は、サービス層552のインターフェース機能を介して、本体部50のハードウエア資源(例えば、スキャナエンジン505、プリンタエンジン506、FAX制御ユニット507等)を利用した機能を実現することができる。
【0029】
OS層553のソフトウエアは、本体部50が備えるハードウエアを制御する基本機能を提供するための基本ソフトウエア(オペレーティングシステム)である。サービス層552のソフトウエアは、各種アプリからのハードウエア資源の利用要求を、OS層553が解釈可能なコマンドに変換してOS層553に渡す。そして、OS層553のソフトウエアによりコマンドが実行されることで、ハードウエア資源は、アプリの要求に従った動作を行う。
【0030】
操作部30は、アプリ層351、サービス層352およびOS層353を有する。操作部30が備えるアプリ層351、サービス層352およびOS層353の階層構造は、本体部50と同様である。ただし、アプリ層351のアプリにより提供される機能や、サービス層352が受け付け可能な動作要求の種類は、本体部50とは異なる。アプリ層351のアプリは、操作部30が備えるハードウエア資源を動作させて所定の機能を提供するためのソフトウエアである。アプリ層351のアプリは、本体部50が備える機能(プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファックス機能)に関する操作や表示を行
なうためのUI(User Interface)の機能を提供するためのソフトウエア等が含まれる。
【0031】
画像処理装置10において、機能の独立性を保つため、本体部50のOS層553のソフトウエアと操作部30のOS層353のソフトウエアは、互いに異なる。つまり、本体部50と操作部30は、異なるオペレーティングシステムで互いに独立して動作する。例えば、本体部50のOS層553のソフトウエアは、LINUX(登録商標)を採用し、操作部30のOS層353のソフトウエアは、Android(登録商標)を採用してもよい。
【0032】
上述したように、
図3に示されている画像処理装置10において、本体部50と操作部30は、異なるオペレーティングシステムで動作するため、本体部50と操作部30との間の通信は、共通の装置内のプロセス間通信ではなく、異なる装置間の通信として行われる。例えば、操作部30によって受け付けられた入力(ユーザ操作による指示内容)を本体部50に伝達する動作(コマンド通信)、および本体部50が操作部30にイベントを通知する動作等は、異なる装置間の通信として行われる。これにより、操作部30は、本体部50にコマンド通信を行うことにより、本体部50の機能を利用することができる。なお、本体部50から操作部30に通知されるイベントは、本体部50における動作の実行状況、および本体部50側で設定された内容等が挙げられる。
【0033】
また、
図3に示されている画像処理装置10において、操作部30への電力供給は、通信路200を経由し、本体部50から行われる。このため、操作部30の電源制御は、本体部50の電源制御とは別に(独立して)行うことができる。
【0034】
●機能構成
次に、
図4乃至
図7を用いて、実施形態に係る画像処理装置の機能構成について説明する。
図4は、実施形態に係る画像処理装置の機能構成の一例を示す図である。なお、
図4には、画像処理装置10において、後述の処理または動作に関連する機能構成が示されている。
【0035】
画像処理装置10は、上述のように、操作部30および本体部50によって構成される。このうち、操作部30は、入出力部31、受付部32、表示制御部33、判断部34、ユーザ操作検知部35、機器情報取得部36、ユーザ使用機能推測部37、操作アシスト決定部38、通信部39、判定部41、認証部42および記憶・読出部49を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、RAM303上に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、操作部30は、
図2に示されているROM302またはフラッシュメモリ304によって構築される記憶部3000を有している。
【0036】
入出力部31は、
図2に示されているCPU301からの命令、および接続I/F307によって実現され、本体部50との間で各種データまたは情報のやり取りを行う機能である。入出力部31は、例えば、本体部50に対して、ユーザの入力操作により受け付けられた要求に応じた所定の要求信号を送信する。
【0037】
受付部32は、
図2に示されているCPU301からの命令、および操作パネル305によって実現され、ユーザからの操作パネル305に対する各種入力を受け付ける機能である。表示制御部33は、
図2に示されているCPU301からの命令、および操作パネル305によって実現され、ユーザによる入力操作を受け付ける操作画面等の各種画面を、操作パネル305に表示させる機能である。表示制御部33は、例えば、WEBブラウザを用いて、HTML(HyperText Markup Language)等により作成されたWebページを、操作パネル305に表示させる。判断部34は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、操作部30における各種判断を行う機能である。
【0038】
ユーザ操作検知部35は、
図2に示されるCPU301からの命令によって実現され、受付部32によって受け付けられたユーザ入力に応じたユーザ操作を検知する機能である。ユーザ操作検知部35は、例えば、ユーザ操作として、操作間隔、操作回数またはユーザ操作に応じた画面遷移の情報を検知する。機器情報取得部36は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、入出力部31を介して本体部50から入力された機器情報を取得する機能である。
【0039】
ユーザ使用機能推測部37は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、ユーザが使用したい画像処理装置10の機能を推測する機能である。ユーザ使用機能推測部37は、例えば、ユーザ操作検知部35による検知結果または機器情報取得部36によって取得された機器情報に応じてユーザ使用機能を推測する。
【0040】
操作アシスト決定部38は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、ユーザに提供する操作アシストを決定する機能である。操作アシスト決定部38は、例えば、ユーザ使用機能推測部37による推測結果に応じて、操作アシストを行うための表示画面の表示形態を決定する。
【0041】
通信部39は、
図2に示されているCPU301からの命令、および通信I/F306によって実現され、通信ネットワークを介して、外部装置との間で各種データまたは情報の通信を行う機能である。判定部41は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、操作パネル305に対する操作を行うユーザの操作習熟度を判定する機能である。認証部42は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実現され、操作パネル305に対する操作を行うユーザの認証処理を行う機能である。
【0042】
記憶・読出部49は、
図2に示されているCPU301からの命令によって実行され、記憶部3000に各種データを記憶させ、または記憶部3000から各種データを読み出す機能である。
【0043】
○操作履歴管理テーブル
図5(A)は、実施形態に係る操作履歴管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、
図5(A)に示されているような操作履歴管理テーブルによって構成されている操作履歴管理DB3001が構築されている。この操作履歴管理テーブルには、ユーザの操作の履歴を示す履歴情報として、ユーザ操作が受け付けられた日時とユーザ操作による発生した表示画面の画面遷移を示す画面遷移情報が関連づけられて記憶されている。また、操作履歴管理テーブルには、操作中のユーザの一連の操作履歴が蓄積されて記憶されている。例えば、
図5(A)の例では、操作履歴管理テーブルには、ユーザ操作1およびユーザ操作2が履歴情報として記憶されている。
【0044】
○操作アシスト管理テーブル
図5(B)は、実施形態に係る操作アシスト管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、
図5(B)に示されているような操作アシスト管理テーブルによって構成されている操作アシスト管理DB3003が構築されている。この操作アシスト管理テーブルには、操作アシストを行う操作項目を示すアシスト項目に対して、このアシスト項目の操作アシストを行うための各種条件が関連づけられて記憶されている。操作アシストを行うための条件には、ユーザ操作の操作間隔の閾値T、ユーザ操作の操作回数の閾値C、表示画面における特定の画面遷移を示す情報、操作アシストに用いるセンサ信号を送信したセンサ(周辺機器)の配置位置、およびユーザの権限を示すユーザ権限の情報が含まれている。ユーザ使用機能推測部37は、ユーザ操作の操作履歴および周辺機器から取得される機器情報に基づいて、操作アシストを行うための条件を満たすアシスト項目が存在する場合、その項目をユーザ使用機能として推測する。
【0045】
○権限情報管理テーブル
図6は、実施形態に係る権限情報管理テーブルの一例を示す概念図である。記憶部3000には、
図6に示されているような権限情報管理テーブルによって構成されている権限情報管理DB3005が構築されている。この権限情報管理テーブルには、ユーザを識別するためのユーザIDに対して、各パスワードおよび画像処理装置10に対する操作権限を示す権限情報が関連づけられて管理されている。例えば、
図6に示されている権限情報管理テーブルにおいて、ユーザID「tm01」のパスワードは「abab」であり、ユーザ権限は「一般」である。また、ユーザID「tm02」のパスワードは「aabb」であり、ユーザ権限は「管理者」である。画像処理装置10は、この権限情報管理テーブルに基づいて、ユーザごとに操作権限に応じて操作アシストの内容を異ならせることができる。
【0046】
続いて、本体部50は、入出力部51、画像処理部52、機器情報取得部53、通信部54および記憶・読出部59を有している。これら各部は、
図2に示されている各構成要素のいずれかが、RAM503上に展開されたプログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能、または機能する手段である。また、本体部50は、
図2に示されているROM502またはHDD504によって構築される記憶部5000を有している。
【0047】
入出力部51は、
図2に示されているCPU501からの命令、および接続I/F509によって実現され、操作部30との間で各種データまたは情報のやり取りを行う機能である。入出力部51は、例えば、操作部30から送信された所定の要求信号を受信する。また、入出力部51は、例えば、操作部30に対して、機器情報取得部53によって取得された機器情報を送信する。
【0048】
画像処理部52は、
図2に示されているCPU501からの命令、並びにスキャナエンジン505、プリンタエンジン506またはFAX制御ユニット507によって実現され、画像処理装置10よる各種画像処理を実行する機能である。機器情報取得部53は、
図2に示されているCPU501からの命令、および機器I/F511によって実現され、画像処理装置10の特定の位置に配置されたセンサからのセンサ信号を含む機器情報を取得する機能である。
【0049】
通信部54は、
図2に示されているCPU501からの命令、および通信I/F508によって実現され、通信ネットワークを介して、外部装置との間で各種データまたは情報の通信を行う機能である。記憶・読出部59は、
図2に示されているCPU501からの命令によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶させ、または記憶部5000から各種データを読み出す機能である。
【0050】
●実施形態の処理または動作
次に、
図7乃至
図11を用いて、実施形態に係る画像処理装置の処理または動作について説明する。
図7は、実施形態に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】
まず、操作部30の表示制御部33は、
図8に示されている選択画面600を操作パネル305に表示させる(ステップS31)。
図8に示されている選択画面600は、ユーザが画像処理装置10を用いた各種処理を行う場合に押下される選択ボタンが含まれている。また、選択画面600には、メニュー表示の初期画面であるホーム画面への画面遷移を行う場合に押下される「ホーム」ボタン610、および一つ前のユーザ操作が行われた画面に戻す場合に押下される「戻る」ボタン630が含まれている。ユーザは、例えば、タッチパネル式の操作パネル305にタッチして、所望の処理に該当するボタンを選択することで、所望の操作を行うことができる。選択画面600は、操作画面の一例である。
【0052】
次に、操作部30のユーザ操作検知部35は、受付部32によって選択画面600に含まれている所定のボタンの選択が受け付けられることで、ユーザ操作を検知する(ステップS12)。また、ユーザ操作検知部35は、検知されるユーザ操作の操作間隔を監視する。ここで、ユーザ操作の操作間隔とは、例えば、ユーザが最初に操作パネル305にタッチしてから次のボタンを選択するまでの時間、または省電力状態に表示画面が暗転してから次にボタンが選択されるまでの時間である。さらに、ユーザ操作検知部35は、検知されたユーザ操作を操作履歴として、操作履歴管理DB3001(
図5(A)参照)に記憶させる。
【0053】
次に、操作部30の判断部34は、ユーザ操作検知部35によって監視されている操作間隔が、閾値T以上であるかを判断する(ステップS13)。具体的には、判断部34は、操作アシスト管理DB3003(
図5B参照)に記憶されている操作間隔の閾値Tを参照し、ユーザ操作の操作間隔が閾値Tを経過したかを判断する。判断部34は、操作間隔が閾値T以上である場合(ステップS13のYES)、処理をステップS17へ移行させる。一方で、判断部34は、操作間隔が閾値Tより短い場合(ステップS13のNO)、処理をステップS14へ移行させる。
【0054】
次に、操作部30の記憶・読出部49は、操作履歴管理DB3001に記憶されている操作履歴を読み出して取得する(ステップ14)。そして、操作部30の判断部34は、操作中のユーザに対する操作アシストをより高い精度で実現させるために、ユーザ操作の回数が閾値C以上であるかを判断する(ステップS15)。具体的には、判断部34は、操作アシスト管理DB3003に記憶されている操作回数の閾値Cを参照し、ユーザ操作の操作回数が閾値Cを超えたかを判断する。判断部34は、操作回数が閾値C以上である場合(ステップS15のYES)、処理をステップS17へ移行させる。
【0055】
一方で、判断部34は、操作回数が閾値Cより少ない場合(ステップS15のNO)、処理をステップS16へ移行させる。そして、判断部34は、ユーザ操作に応じて特定の画面遷移が行われたかどうかを判断する(ステップS16)。具体的には、判断部34は、表示画面の画面遷移が操作アシスト管理DB3003に記憶されている特定の画面遷移に該当するかを判断する。ここで、特定の画面遷移には、他の画面に遷移した後に、元の画面に戻る操作が行われた場合等が該当する。判断部34は、ユーザ操作に応じた特定の画面遷移が行われた場合(ステップS16のYES)、処理をステップS17へ移行させる。一方で、判断部34は、ユーザ操作に応じた特定の画面遷移が行われていない場合(ステップS16のNO)、操作中のユーザに対する操作アシストが不要であると判断し、ステップS12からの処理を繰り返す。
【0056】
ここで、
図9を用いて、操作部30に表示された表示画面の特定の画面遷移の一例について説明する。
図9は、実施形態に係る画像処理装置に表示される表示画面の画面遷移の一例を説明するための図である。まず、操作部30の表示制御部33は、
図9に示されている画面Aの「コピー」ボタンがユーザによって選択されると、画面Bに示されているようなコピーの詳細機能の選択画面に表示画面を遷移させる。また、画面Bにおいてユーザが「戻る」ボタン630を選択すると、表示制御部33は、画面Bから元の画面Aに表示画面を戻す。この場合、操作部30は、「画面A→画面B→画面A」の画面遷移を検知し、検知した画面遷移が操作アシスト管理DB3003に記憶されている特定の画面遷移に該当するかを判断する。
【0057】
次に、操作部30のユーザ使用機能推測部37は、ユーザが使用したい所望の機能であるユーザ使用機能を推測する処理を実行する(ステップS17)。ここで、
図10を用いて、画像処理装置10によるユーザ使用機能推測処理の詳細を説明する。
図10は、実施形態に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、操作部30の機器情報取得部36は、画像処理装置10に配置された周辺機器の機器情報を取得する(ステップS171)。具体的には、本体部50の機器情報取得部53は、機器I/F511を介して、各周辺機器が有するセンサからのセンサ信号を含む機器情報を取得する。また、本体部50の入出力部51は、操作部30に対して、取得された機器情報を送信する。そして、操作部30の機器情報取得部36は、入出力部31によって受信された機器情報を取得する。
【0059】
次に、操作部30の判断部34は、機器情報取得部36によって取得された機器情報を用いて、処理対象の原稿の有無を判断する(ステップS172)。具体的には、判断部34は、ADF531から送信された機器情報に含まれるセンサ信号が原稿のあることを示す場合(ステップS172のYES)、処理をステップS173へ移行させる。そして、操作部30のユーザ使用機能推測部37は、処理対象の原稿がある場合、処理対象の原稿に対するコピー、スキャナまたはFAX機能の操作が次に行われる可能性が高いため、ユーザ使用機能がコピー、スキャンおよびFAXのいずれかであると推測する(ステップS173)。
【0060】
一方で、判断部34は、ADF531から送信された機器情報に含まれるセンサ信号が原稿のないことを示す場合(ステップS172のNO)、処理をステップS174へ移行させる。そして、操作部30のユーザ使用機能推測部37は、処理対象の原稿がない場合、画像処理装置10に対して何らかの設定操作が行われる可能性が高いため、ユーザ使用機能が設定メニューであると推測する(ステップS174)。次に、ユーザ使用機能推測部37は、設定操作が行われる場合には、直前にいずれかの周辺機器が操作されている可能性が高いため、ステップS171で取得された機器情報に含まれるセンサ信号の変化の有無を特定する(ステップS175)。ここで、センサ信号の変化とは、例えば、給紙トレイ535の開閉、ADF531の開閉、トナー補給、またはLANケーブルの挿抜等の各種周辺機器から出力されるセンサ信号の値の変化である。
【0061】
そして、判断部34は、操作アシスト管理DB3003を検索することで、センサ信号の変化に応じた設定操作が存在するかどうかを判断する(ステップS176)。具体的には、判断部34は、操作アシスト管理DB3003に記憶されているアシスト項目のうち、センサ信号の変化のあるセンサ(センサ位置)に関連づけられたアシスト項目が存在する場合、センサ信号の変化に応じた設定操作が存在すると判断する。判断部34は、センサ信号の変化に応じた設定操作が存在する場合(ステップS176のYES)、処理をステップS177へ移行させる。一方で、判断部34は、センサ信号の変化に応じた設定操作が存在しない場合(ステップS176のNO)、ユーザ使用機能の推測ができないものとして、ユーザ使用機能推測処理を終了する。
【0062】
そして、操作部30のユーザ使用機能推測部37は、ステップS173での推測結果またはステップS174~ステップS176での処理結果に基づいて、ユーザが使用したい所望の機能であるユーザ使用機能を推測する(ステップS177)。具体的には、ユーザ使用機能推測部37は、操作アシスト管理DB3003に記憶されているアシスト項目および各種条件を参照し、ユーザ操作の操作履歴およびステップS171で取得された機器情報の種類に対応するアシスト項目を検索することによって、ユーザ使用機能を推測する。
図5(A)および
図5(B)に示されている例の場合、操作履歴に含まれている画面遷移情報が、アシスト項目「スキャン」に関連づけられた特定の画面遷移(画面A→画面B→画面A)に該当するため、ユーザ使用機能推測部37は、スキャン機能をユーザ使用機能であると推測する。
【0063】
これにより、画像処理装置10は、ユーザ操作の操作履歴および画像処理装置10に備えられた周辺機器からのセンサ信号に基づいて、ユーザが使用したい所望の機能をリアルタイムに推測することができる。
【0064】
図7に戻り、画像処理装置10における操作アシスト処理の説明を続ける。操作部30の判断部34は、
図10に示されている処理の結果に応じて、ユーザの使用機能の推測が可能かどうかを判断する(ステップS18)。判断部34は、ユーザの使用機能の推測が可能である場合(ステップS18のYES)、処理をステップS19へ移行させる。操作部30の操作アシスト決定部38は、ユーザ使用機能推測部37によって推測されたユーザ使用機能に応じた表示形態を決定する(ステップS19)。そして、操作部30の表示制御部33は、操作アシスト決定部38によって決定された表示形態の操作画面である操作アシスト画面700を、操作パネル305に表示させる(ステップS20)。
【0065】
図11(A)は、実施形態に係る画像処理装置に表示される操作アシスト画面の一例を示す図である。
図11(A)に示されている操作アシスト画面700は、スキャン機能がユーザ使用機能推測部37によってユーザ使用機能として推測された例である。操作アシスト画面700には、
図8に示されている選択画面600に加えて、スキャン機能を示す機能メニューが拡大表示された拡大ボタン750が含まれている。
図8に示されているような通常の選択画面600の場合、異なる機能メニューを示す複数のボタンの中からユーザが使用したい機能を自発的に選択する必要がある。一方で、操作アシスト画面700では、例えば、ユーザが操作に迷っているような場合、上記操作アシスト処理によって決定された表示形態を用いて、ユーザが使用したい機能として推測されたメニューを拡大表示することで、ユーザの操作アシストを行うことができる。なお、
図11(A)に示されている操作アシスト画面700には、拡大ボタン750を表示させる表示形態の例を説明したが、画像処理装置10は、推測されたユーザ使用機能に対応するボタンの色を変更したり、点滅させたりして当該ボタンをユーザが区別可能な表示形態で操作アシストを行う構成であってもよい。操作アシスト画面700は、操作画面の一例である。
【0066】
一方で、操作部30の判断部34は、ユーザの使用機能の推測ができない場合(ステップS18のNO)、処理をステップS20へ移行させる。そして、操作部30の表示制御部33は、レコメンド画面800を表示させる(ステップS20)。
図11(B)は、実施形態に係る画像処理装置に表示されるレコメンド画面の一例を示す図である。
図11(B)に示されているレコメンド画面800は、ユーザ使用機能推測部37によってユーザ使用機能が推測できなかった場合に、推測処理の過程において凡そ予想可能な機能をレコメンド機能(おすすめ機能)としてユーザに提示するための表示画面である。レコメンド画面800には、
図8に示されている選択画面600に加えて、レコメンド領域850が追加されて表示されている。レコメンド領域850には、「あなたの利用したい機能は「FAX」ですか?」等のレコメンドメッセージ、レコメンドメッセージに応じる場合に押下される「OK」ボタン851、およびレコメンドメッセージに応じずにレコメンド領域850を閉じる場合に押下される「閉じる」ボタン853が含まれている。ユーザがレコメンド領域850に含まれる「OK」ボタン851を選択した場合、画像処理装置10は、レコメンドメッセージに示されている機能に対する操作アシストを実行する。なお、レコメンド画面800の表示形態はこれに限られず、バナーやプッシュ通知等を用いてレコメンドメッセージを表示させてもよい。レコメンド画面800は、操作画面の一例である。
【0067】
●実施形態の効果
以上説明したように、画像処理装置10は、ユーザ操作の操作間隔、操作回数またはユーザ操作に応じた画面遷移の情報等の操作履歴、並びに画像処理装置10が有する周辺機器からのセンサ信号を用いて、ユーザに提供する操作アシストの内容を決定する。これにより、画像処理装置10は、ユーザのリアルタイムの操作状況に応じた操作アシストを提供することができる。
【0068】
●実施形態の変形例●
●変形例1
次に、
図12乃至
図15を用いて、実施形態の変形例に係る画像処理装置について説明する。なお、各変形例において、上記実施形態と同一構成および同一機能は、同一の符号を付して、その説明を省略する。まず、
図9を用いて、実施形態の変形例1に係る画像処理装置の処理について説明する。変形例1に係る画像処理装置10によって実行される処理は、ユーザごとの操作習熟度レベルに応じて、操作アシストレベルを設定する処理である。
【0069】
図12は、実施形態の変形例1に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS31~ステップS34の処理は、
図7に示されているステップS11~ステップS14の処理と同様であるため説明を省略する。
【0070】
操作部30の判定部41は、ステップS34で取得された操作履歴に基づいて、ユーザの操作の習熟度レベルを判定する(ステップS35)。具体的には、判定部41は、操作履歴に含まれている画面遷移情報を参照し、所定時間内に何らかの画面遷移が行われたかどうかを判定する。そして、判定部41は、所定時間内に画面遷移が行われた場合、操作に慣れたユーザであると判断し、操作中のユーザの操作習熟度が高いと判定する。一方で、判定部41は、所定時間内に画面遷移が行われていない場合、操作に不慣れなユーザであると判断し、操作中のユーザの操作習熟度が低いと判定する。
【0071】
そして、判定部41は、操作中のユーザの操作習熟度が高いと判定した場合(ステップS36のYES)、処理をステップS38へ移行させる。ステップS38以降の処理は、
図7に示されているステップS17以降の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0072】
一方で、判定部41は、操作中のユーザの操作習熟度が低いと判定した場合(ステップS36のNO)、処理をステップS37へ移行させる。そして、操作部30は、操作アシストを停止させ、操作アシスト処理を終了する(ステップS37)。なお、画像処理装置10は、ステップS37で操作アシスト機能を停止させた場合、人感センサ533等で操作中のユーザが画像処理装置10の前から居なくなったことを検知した時点で、操作アシスト機能を再度起動させる等の構成であってもよい。
【0073】
これにより、変形例1に係る画像処理装置10は、操作習熟度が低いユーザには詳細な操作アシストを行い、操作習熟度の高いユーザには操作アシストを行わないようにすることで、不要な操作アシストを抑制することができ、ユーザビリティが向上させることができる。
【0074】
●変形例2
次に、
図13を用いて、実施形態の変形例2に係る画像処理装置の処理について説明する。変形例2に係る画像処理装置10によって実行される処理は、操作部30の機器情報取得部36によって取得された機器情報に含まれるセンサ信号の直前の変化を検知して、操作アシストを決定する処理である。
【0075】
図13は、実施形態の変形例2に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。まず、操作部30の機器情報取得部36は、画像処理装置10に配置された周辺機器の機器情報を取得する(ステップS271)。具体的には、本体部50の機器情報取得部53は、機器I/F511を介して、各周辺機器が有するセンサからのセンサ信号を含む機器情報を取得する。また、本体部50の入出力部51は、操作部30に対して、取得された機器情報を送信する。そして、操作部30の機器情報取得部36は、入出力部31によって受信された機器情報を取得する。
【0076】
次に、判断部34は、ステップS171で取得された機器情報のうち、直前に取得された機器情報に含まれるセンサ信号の変化の有無を判断する(ステップS272)。ここで、直前に取得された機器情報とは、機器情報取得部53によって直近に取得された機器情報である。
【0077】
判断部34は、直前のセンサ信号の変化がある場合(ステップS272のYES)、処理をステップS273へ移行させる。一方で、判断部34は、直前のセンサ信号の変化がない場合(ステップS273のNO)、ステップS271からの処理を繰り返す。
【0078】
次に、判断部34は、操作アシスト管理DB3003(
図5(B)参照)を検索することで、直前のセンサ信号の変化に応じたアシスト項目が存在するかどうかを判断する(ステップS273)。具体的には、判断部34は、操作アシスト管理DB3003に記憶されているアシスト項目のうち、センサ信号の変化のあるセンサ(センサ位置)に関連づけられたアシスト項目が存在する場合、直前のセンサ信号の変化に応じたアシスト項目が存在すると判断する。判断部34は、直前のセンサ信号の変化に応じたアシスト項目が存在する場合(ステップS273のYES)、処理をステップS274へ移行させる。ステップS274以降の処理は、
図10に示されているステップS172以降の処理と同様であるため、説明を省略する。一方で、判断部34は、直前のセンサ信号の変化に応じたアシスト項目が存在しない場合(ステップS273のNO)、ステップS271からの処理を繰り返す。
【0079】
これにより、変形例2に係る画像処理装置10は、直前のセンサ信号の変化を優先的に操作アシストの判断に用いることで、ユーザ使用機能の推測精度を向上させることができる。また、変形例2に係る画像処理装置10は、例えば、直前に変化のあったセンサ信号のみを操作アシストの判断に用いることで、センサ信号の通信量および操作アシスト処理に用いる情報量を抑制して、画像処理装置10の処理負荷を低減させることができる。
【0080】
●変形例3
次に、
図14を用いて、実施形態の変形例3に係る画像処理装置の処理について説明する。変形例3に係る画像処理装置10によって実行される処理は、ユーザ認証結果を用いたユーザ権限に基づいて、ユーザ使用機能推測処理の推測レベルを設定する処理である。
【0081】
図14は、実施形態の変形例3に係る画像処理装置における操作アシスト処理の一例を示すフローチャートである。まず、操作部30の受付部32は、ユーザの操作パネルのユーザ情報の入力を受け付ける(ステップS51)。ここで、ユーザ情報には、例えば、ユーザIDおよびパスワードが含まれている。次に、操作部30の認証部42は、ステップS51で受け付けられたユーザ情報を利用してユーザの認証を行う(ステップS52)。具体的には、記憶・読出部49は、権限情報管理DB3005(
図6参照)において、ステップS51で受け付けられたユーザIDおよびパスワードの組に対応するユーザIDおよびパスワードの組を検索する。対応する組がある場合には、認証部42は、要求元のユーザを正当なユーザであると判断する。対応する組がない場合には、認証部42は、要求元のユーザを不当な(正当でない)ユーザであると判断する。正当でない場合には、表示制御部33が操作パネル305に対して正当でない旨の通知(表示)を行うが、以下では、正当である場合について説明を続ける。
【0082】
次に、認証部42は、認証されたユーザが操作アシスト機能を利用する際のユーザ権限を設定する(ステップS53)。具体的には、記憶・読出部49は、認証部42は、権限情報管理DB3005において、認証されたユーザのユーザIDおよびパスワードに関連づけられている権限情報を読み出す。そして、認証部42は、読み出された権限情報に示されているユーザ権限の設定を行う。
【0083】
そして、画像処理装置10は、認証部42によって設定されたユーザ権限に応じた操作アシスト処理を実行する(ステップS54)。この場合、画像処理装置10は、操作アシスト管理DB3003(
図5(B)参照)に記憶されているアシスト項目のうち、ステップS53で設定されたユーザ権限に関連づけられたアシスト項目の範囲内で、操作アシスト処理を実行する。なお、ステップS54における操作アシスト処理の詳細は、
図10に示されているような処理と同様である。
【0084】
これにより、実施形態の変形例3に係る画像処理装置10は、ユーザ権限によって提供可能な操作アシスト機能を制限することができるので、操作アシスト処理に掛かる処理負担を低減させることができる。
【0085】
●変形例4
次に、
図15を用いて、実施形態の変形例4に係る画像処理装置の処理について説明する。変形例4に係る画像処理装置10によって実行される処理は、周辺機器から送信される機器情報を活用して、画像処理装置10の異常解消をアシストするための処理である。
【0086】
図15は、実施形態の変形例4に係る画像処理装置におけるユーザ使用機能推測処理の一例を示すフローチャートである。ステップS371~ステップS373の処理は、
図13に示されているステップS271~ステップS273の処理と同様である。特に、ステップS371の処理において、機器情報取得部36は、例えば、ユーザが操作可能なADF531または給紙トレイ535等のみならず、画像処理装置10の異常状態を検知することができるセンサを有する周辺機器からセンサ信号を取得する。また、ステップS373において、ユーザ使用機能推測部37は、異常解消アシスト項目が記憶された操作アシスト管理テーブルを用いて、アシスト項目が存在するかの判断を行う。そして、操作部30のユーザ使用機能推測部37は、センサ信号の変化に応じたアシスト項目が存在する場合、異常解消アシストの内容を推測する(ステップS374)。
【0087】
これにより、実施形態の変形例4に係る画像処理装置10は、取得された機器情報に基づいて画像処理装置10のハードウエアの故障や不具合等の異常状態を判断することで、操作パネル305に対するユーザ操作の操作アシストのみでなく、画像処理装置10の異常解消アシストを行うことができる。従来、画像処理装置に何らかの異常が発生した場合、それを解消するためのガイドや案内等を操作パネルに表示される技術は知られているが、変形例4に係る画像処理装置10は、例えば、ユーザが何度も同じような操作を繰り返している場合等、表示された操作アシスト画面700に沿って操作しても異常が解消しない場合に、周辺機器から送信された各種機器情報を活用して、異常解消アシストの内容を変更することできる。
【0088】
●まとめ●
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る機器は、所定の入力操作を受け付ける操作パネル305(操作手段の一例)を備えた画像処理装置10である。画像処理装置10は、操作パネル305に対して受け付けられたユーザ操作を検知するユーザ操作検知部35(ユーザ操作検知手段の一例)と、画像処理装置10の特定の位置に配置された周辺機器(センサの一例)から出力されたセンサ信号を含む機器情報を取得する機器情報取得部36(機器情報取得手段の一例)と、検知されたユーザ操作の履歴を示す履歴情報および取得された機器情報に基づいて、画像処理装置10に実行させる処理を選択可能な操作画面(例えば、操作アシスト画面700)を操作パネル305に表示させる表示制御部33(表示制御手段の一例)と、を備える。これにより、画像処理装置10は、ユーザのリアルタイムな操作状況に応じた操作アシストを提供することができる。
【0089】
また、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10(機器の一例)は、ユーザ操作の履歴を示す履歴情報および取得された機器情報に基づいて、所望の処理を推測するユーザ使用機能推測部37(推測手段の一例)と、推測された処理に応じた操作アシストを行うための操作画面(例えば、操作アシスト画面700)の表示形態を決定する操作アシスト決定部38(決定手段の一例)と、を備え、決定された表示形態の操作画面を操作パネル305(操作手段の一例)に表示させる。また、画像処理装置10は、操作パネル305に表示されている操作画面の表示形態(例えば、選択画面600)を、決定された表示形態(例えば、操作アシスト画面700)に変更する。これにより、画像処理装置10は、ユーザのリアルタイムな操作状況に応じて操作パネル305に表示される操作画面の表示形態を変更させることで、ユーザが求める操作アシストの精度を向上させることができる。
【0090】
さらに、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10(機器の一例)は、所定時間内における画面遷移の有無を判定する判定部41(判定手段の一例)を備える。そして、操作アシスト決定部38(決定手段の一例)は、判定部41によって画面遷移があると判定された場合、操作アシストを終了する。これにより、画像処理装置10は、画面操作に不慣れな操作習熟度が低いユーザには詳細な操作アシストを行い、画面操作に慣れた操作習熟度の高いユーザには操作アシストを行わないようにすることで、不要な操作アシストを抑制することができ、ユーザビリティが向上させることができる。
【0091】
また、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10(機器の一例)は、所定の入力操作を行ったユーザの認証処理を行う認証部42(認証手段の一例)を備える。そして、ユーザ使用機能推測部37(推測手段の一例)は、認証されたユーザの権限に応じて、所望の処理を推測する。これにより、画像処理装置10は、ユーザ権限によって提供可能な操作アシスト機能を制限することができるので、操作アシスト処理に掛かる処理負担を低減させることができる。
【0092】
さらに、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10(機器の一例)において、ユーザ使用機能推測部37(推測手段の一例)は、取得された機器情報に基づいて、画像処理装置10の異常状態を推測し、操作アシスト決定部38(決定手段の一例)は、推測された異常状態に応じた操作アシストを行うための操作画面(例えば、操作アシスト画面700)の表示形態を決定する。これにより、画像処理装置10は、取得された機器情報に基づいて画像処理装置10のハードウエアの故障や不具合等の異常状態を判断することで、操作パネル305に対するユーザ操作の操作アシストのみでなく、画像処理装置10の異常解消アシストを行うことができる。
【0093】
●補足●
上記で説明した実施形態の各機能は、一または複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0094】
また、上記で説明した実施形態の各種テーブルは、機械学習の学習効果によって生成されたものでもよく、関連づけられている各項目のデータを機械学習にて分類付けすることで、テーブルを使用しなくてもよい。ここで、機械学習とは、コンピュータに人のような学習能力を獲得させるための技術であり,コンピュータが,データ識別等の判断に必要なアルゴリズムを,事前に取り込まれる学習データから自律的に生成し,新たなデータについてこれを適用して予測を行う技術のことをいう。機械学習のための学習方法は、教師あり学習、教師なし学習、半教師学習、強化学習、深層学習のいずれかの方法でもよく、さらに、これらの学習方法を組み合わせた学習方法でもよく、機械学習のための学習方法は問わない。
【0095】
これまで本発明の一実施形態に係る機器、表示制御方法およびプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更または削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0096】
10 画像処理装置(機器の一例)
30 操作部
33 表示制御部(表示制御手段の一例)
35 ユーザ操作検知部(ユーザ操作検知手段の一例)
36 機器情報取得部(機器情報取得手段の一例)
37 ユーザ使用機能推測部(推測手段の一例)
38 操作アシスト決定部(決定手段の一例)
50 本体部
305 操作パネル(操作手段の一例)
531 ADF(センサの一例)
533 人感センサ(センサの一例)
535 給紙トレイ(センサの一例)
600 選択画面(操作画面の一例)
700 操作アシスト画面(操作画面の一例)
800 レコメンド画面(操作画面の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】