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特許7459552情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240326BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240326BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20240326BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
G06F3/04817
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020025514
(22)【出願日】2020-02-18
(65)【公開番号】P2021132256
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】向 恭平
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-168820(JP,A)
【文献】特開2005-011321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/42
G06F 3/04817
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置であって、
前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する表示部と、
操作者が前記利用者である場合に、前記表示部への表示画面を生成する第1表示制御部と、
前記操作者が前記情報処理装置を管理する機器管理者である場合に、前記表示画面の少なくとも一部を生成する第2表示制御部と、を備える
情報処理装置。
【請求項2】
前記複数のアプリケーションは、パッケージ単位で利用権限が付与されたアプリケーションである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な前記第2アプリケーションは、前記図形画像に対する操作を受け付けないか、或いは前記図形画像に対する操作は受け付けるが、前記図形画像に対する操作に応じて表示された画面に対する操作を受け付けないアプリケーションである
請求項1、又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記図形画像は、前記利用者が前記第2アプリケーションに対して行う操作を受け付けない模擬受付画像である
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2アプリケーションは、前記情報処理装置の機器管理者が操作可能に構成されている
請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1表示制御部は、前記複数のアプリケーションに含まれる表示制御アプリケーションで構成され、
前記第2表示制御部は、前記第2アプリケーションで構成されている
請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1表示制御部は、前記利用者が前記図形画像に対して操作した場合には、前記第2アプリケーションに関するアプリケーション情報を前記表示部に表示させる
請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記アプリケーション情報は、前記第2アプリケーション、又は前記複数のアプリケーションが含まれるパッケージの少なくとも一方の書誌情報である
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1表示制御部は、前記利用者が前記図形画像に対して操作した場合には、所定の通知を前記表示部に表示させる
請求項乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2表示制御部は、前記第2アプリケーションに対する前記機器管理者の操作を受け付ける前記操作受付画像を前記表示部に表示させる
請求項乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第2表示制御部は、前記機器管理者が前記操作受付画像に対して操作した場合には、前記第2アプリケーションの設定画面を前記表示部に表示させる
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置と、パッケージ毎に契約情報を管理する契約情報管理装置と、を備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付け操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する表示部と、
操作者が前記利用者である場合に、前記表示部への表示画面を生成する第1表示制御部と、
前記操作者が前記情報処理装置を管理する機器管理者である場合に、前記表示画面の少なくとも一部を生成する第2表示制御部と、を備える
情報処理システム。
【請求項13】
複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置による情報処理方法であって、
表示部により、前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する工程と、
第1表示制御部により、操作者が前記利用者である場合に、前記表示部への表示画面を生成する工程と、
第2表示制御部により、前記操作者が前記情報処理装置を管理する機器管理者である場合に、前記表示画面の少なくとも一部を生成する工程と、 を行う
情報処理方法。
【請求項14】
複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置に実行させるプログラムであって、
表示部により、前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示し、
第1表示制御部により、操作者が前記利用者である場合に、前記表示部への表示画面を生成し、
第2表示制御部により、前記操作者が前記情報処理装置を管理する機器管理者である場合に、前記表示画面の少なくとも一部を生成する
処理を前記情報処理装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アプリケーションのインストール要求を受け付けた際に即時のインストールをせずに、表示部にダミーアイコン(図形画像)を表示させ、ダミーアイコンに対して起動操作がされた際にアプリケーションをインストールすることで、アプリケーションの実行機の起動時間増加を抑制する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の構成は、クラウドサーバで提供される複数のアプリケーションを含むパッケージ単位で利用権限が付与されたアプリケーションについては開示がないため、パッケージに含まれるアプリケーションの情報を情報処理装置の利用者に正確に提供できないという課題を解決できない。
【0004】
本発明は、パッケージに含まれるアプリケーションの情報を正確に提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置であって、前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する表示部と、操作者が前記利用者である場合に、前記表示部への表示画面を生成する第1表示制御部と、前記操作者が前記情報処理装置を管理する機器管理者である場合に、前記表示画面の少なくとも一部を生成する第2表示制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、パッケージに含まれるアプリケーションの情報を正確に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成例の図である。
図2】実施形態に係る契約管理サーバのハードウェア構成例のブロック図である。
図3】実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成例のブロック図である。
図4】実施形態に係る画像形成装置のソフトウェア構成例のブロック図である。
図5】実施形態に係るパッケージの構成例のブロック図である。
図6】実施形態に係る契約管理サーバの機能構成例のブロック図である。
図7】第1実施形態に係る画像形成装置の機能構成例のブロック図である。
図8】実施形態に係る画像形成装置による導入処理例のフロー図である。
図9】第1実施形態に係る画像形成装置による操作処理例のフロー図である。
図10】比較例に係る利用者に対する表示画面の図である。
図11】実施形態に係る利用者に対する表示画面例の図であり、(a)はランチャー画面例の図、(b)はダミーアイコンを操作した際の表示画面例の図である。
図12】実施形態に係る利用者に対する表示画面の他の例の図である。
図13】第1実施形態に係る機器管理者に対する表示画面例の図である。
図14】実施形態に係る画像形成装置の画面遷移例を説明する図である。
図15】第2実施形態に係る画像形成装置の機能構成例のブロック図である。
図16】第2実施形態に係る画像形成装置による操作処理例のフロー図である。
図17】第2実施形態に係る機器管理用者に対する表示画面例の図であり、(a)はランチャー画面例の図、(b)は設定画面例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部分には同一符号を付し、重複した説明を適宜省略する。
【0009】
実施形態に係る情報処理装置は、複数のアプリケーションを実行可能な装置である。また情報処理装置に備えられた表示部は、上記の複数のアプリケーションのうちの情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける利用者操作受付画像と、上記の複数のアプリケーションのうちの上記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像とを表示する。
【0010】
ここで、「利用者が操作不能なアプリケーション」とは、図形画像に対する操作を受け付けないか、或いは図形画像に対する操作は受け付けるが、図形画像に対する操作に応じて表示された画面に対する操作を受け付けないアプリケーションをいう。
【0011】
実施形態では、利用者が操作不能な第2アプリケーションが複数のアプリケーションに含まれる場合にも、第2アプリケーションを示す図形画像を表示することで、第2アプリケーションが含まれていることを利用者に視認させ、パッケージに含まれるアプリケーションの情報を正確に提供する。
【0012】
<実施形態における用語について>
(アプリケーション)
目的に応じて使用されるソフトウェアをいう。
【0013】
(パッケージ)
複数のアプリケーションを一括で提供するための括りをいう。実施形態に係るアプリケーションは、このパッケージの単位で販売され、利用権限が付与されるものである。
【0014】
パッケージには、業種や業務に応じて有用な複数のアプリケーションが集約され、業種・業務パッケージとして提供されるものや、読み取り機能や印刷機能等の機能に応じて、機能に関連する複数のアプリケーションが集約され、機能パッケージとして提供されるもの等が挙げられる。
【0015】
(利用者)
情報処理装置の利用権限を有し、情報処理装置の管理権限を有さない一般ユーザをいう。パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションが情報処理装置に導入(インストール)されている場合には、利用者はこの複数のアプリケーションに対しても利用権限を有する。
【0016】
(機器管理者)
情報処理装置の管理権限を有する者をいう。パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションが情報処理装置に導入されている場合には、機器管理者はこの複数のアプリケーションに対しても管理権限を有する。なお、機器管理者は情報処理装置の利用権限を有していても有していなくても何れでもよい。
【0017】
(操作者)
情報処理装置を操作する者をいう。上記の利用者が情報処理装置を操作する場合には、操作者は利用者であり、上記の機器管理者が情報処理装置を操作する場合には、操作者は機器管理者である。
【0018】
(第1アプリケーション)
パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションのうちの利用者が操作可能なアプリケーションをいう。例えば、第1アプリケーションを起動させるためのアイコンを備え、アイコンにタッチする等の第1アプリケーションに対する起動操作を利用者が行った場合に起動するアプリケーションである。ここで、起動操作とは、アプリケーションを起動させるための操作をいう。
【0019】
(第2アプリケーション)
パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションのうちの利用者が操作不能なアプリケーションをいう。例えば、利用者の操作によらずに自動で起動して情報処理装置のバックグラウンドで動作するアプリケーション等である。但し、第2アプリケーションは機器管理者により操作可能に構成され、機器管理者は第2アプリケーションを操作できる。
【0020】
(アイコン)
情報処理装置の備える表示部に表示される画像であって、利用者又は機器管理者による操作を受け付けるための画像をいう。この操作には、利用者又は機器管理者によるアプリケーションの起動操作等が含まれる。ここで、アイコンは操作受付画像の一例である。
【0021】
(ダミーアイコン)
情報処理装置の備える表示部に表示される画像であって、利用者が操作不能な第2アプリケーションを示すための画像をいう。アプリケーションに対する操作を受け付ける画像ではないため、例えば利用者がダミーアイコンにタッチすることで起動操作等を行っても、ダミーアイコンに対応する第2アプリケーションは起動しない。ここで、ダミーアイコンは「図形画像」の一例であり、「模擬受付画像」の一例である。
【0022】
以下では、情報処理装置の一例としての画像形成装置を備える情報処理システムを一例として、実施形態を説明する。
【0023】
まず、実施形態に係る情報処理システム1について説明する。
【0024】
<情報処理システム1の構成例>
図1は、情報処理システム1の構成の一例を説明する図である。図1に示すように、情報処理システム1は、契約管理サーバ5と、画像形成装置9とを備える。契約管理サーバ5及び画像形成装置9は、インターネット等のネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0025】
契約管理サーバ5は、一般的なOS(Operating System)等が搭載されたコンピュータ等の情報処理装置によって実現でき、無線による通信の手段又は有線による通信の手段を備えている。ここで、契約管理サーバ5は、「契約情報管理装置」の一例である。
【0026】
また、契約管理サーバ5は、複数のパッケージのそれぞれの契約情報を管理する機能を備えている。複数のパッケージのそれぞれは、パッケージ単位で購入され、複数のアプリケーションを含んでいる。このパッケージ及びパッケージに含まれるアプリケーションについては、別途詳述する。
【0027】
パッケージの契約情報は、パッケージの購入時に締結された契約に関する情報であり、パッケージの契約の有効期限や契約形態(月契約、年契約等)、料金、料金の支払い方法、パッケージに含まれるアプリケーションの種類等の情報である。
【0028】
次に、画像形成装置9は、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)等の画像形成機能を備える装置であり、無線による通信の手段又は有線による通信の手段を備えている。画像形成装置9は、複合機、コピー機、スキャナ、プリンタ、レーザプリンタ、プロジェクタ、電子黒板等の画像形成に係る処理を実行できる。実施形態では、利用者は画像形成装置9の利用権限を有し、機器管理者は画像形成装置9の管理権限を有する。
【0029】
なお、情報処理システム1はアプリケーションを提供するアプリケーション提供サーバに対して、ネットワークNを介して通信可能に接続されており、アプリケーション提供サーバからパッケージ単位又は単独でアプリケーションの提供を受けることができる。
【0030】
また図1では、1台の画像形成装置9を備える情報処理システム1を一例として示したが、情報処理システム1は複数台の画像形成装置9を備え、それらがネットワークNを介して通信可能に接続されていてもよい。また外部サーバ等の他の機器がネットワークNに接続され、ネットワークNを介してそれらと通信できるように構成されていてもよい。
【0031】
また、実施形態では情報処理装置の一例としての画像形成装置9を説明するが、これに限定されるものではない。情報処理装置は通信機能を備えた装置であれば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPC又はデスクトップPC等であってもよい。
【0032】
<契約管理サーバ5のハードウェア構成例>
次に、契約管理サーバ5のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は契約管理サーバ5のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
【0033】
図2に示すように、契約管理サーバ5は、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、HD(Hard Disk)504と、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505とを備えている。またディスプレイ506と、外部機器接続I/F(Interface)508と、ネットワークI/F509と、データバス510と、キーボード511と、ポインティングデバイス512と、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514と、メディアI/F516とを備えている。
【0034】
これらのうち、CPU501は、契約管理サーバ5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503はCPU501のワークエリアとして使用される。
【0035】
HD504は、プログラム等の各種データを記憶する。またHDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像等の各種情報を表示する。
【0036】
外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。この場合の外部機器は、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。データバス510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0037】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。
【0038】
DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であっても良い。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
【0039】
<画像形成装置9のハードウェア構成例>
次に、画像形成装置9のハードウェア構成について、図3を参照して説明する。図3は画像形成装置9のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
【0040】
図3に示すように画像形成装置9は、コントローラ910と、近距離通信回路920と、エンジン制御部930と、操作パネル940と、ネットワークI/F950とを備えている。
【0041】
これらのうち、コントローラ910は、コンピュータの主要部であるCPU901と、システムメモリ(MEM-P)902と、ノースブリッジ(NB)903と、サウスブリッジ(SB)904と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)906と、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)907と、HDDコントローラ908と、記憶部であるHD909とを備える。また、NB903とASIC906との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス921で接続した構成となっている。
【0042】
これらのうち、CPU901は、画像形成装置9の全体制御を行う制御部である。NB903は、CPU901と、MEM-P902、SB904、及びAGPバス921とを接続するためのブリッジであり、MEM-P902に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを備える。
【0043】
MEM-P902は、コントローラ910の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM902a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いるRAM902bとからなる。
【0044】
なお、RAM902bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
【0045】
SB904は、NB903とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC906は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス921、PCIバス922、HDD908およびMEM-C907をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。
【0046】
このASIC906は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC906の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C907を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部931及びプリンタ部932との間でPCIバス922を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。
【0047】
なお、ASIC906には、USBのインタフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインタフェースを接続するようにしても良い。
【0048】
MEM-C907は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD909は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD909は、CPU901の制御にしたがってHD909に対するデータの読出又は書込を制御する。
【0049】
AGPバス921は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P902に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
【0050】
また、近距離通信回路920には、近距離通信回路920aが備わっている。近距離通信回路920は、NFC又はBluetooth(登録商標)等の通信回路である。
【0051】
更に、エンジン制御部930は、スキャナ部931及びプリンタ部932によって構成されている。また、操作パネル940は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部940a、並びに濃度の設定条件等の画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル940bを備えている。
【0052】
コントローラ910は、画像形成装置9全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル940からの入力等を制御する。スキャナ部931又はプリンタ部932には、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれている。
【0053】
なお、画像形成装置9は、操作パネル940のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。
【0054】
ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
【0055】
また、ネットワークI/F950は、ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインタフェースである。近距離通信回路920及びネットワークI/F950は、PCIバス922を介して、ASIC906に電気的に接続されている。
【0056】
<画像形成装置9のソフトウェア構成例>
次に、画像形成装置9のソフトウェア構成について、図4を参照して説明する。図4は画像形成装置9のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、画像形成装置9は、アプリケーション層81と、サービス層82と、ハンドラ層83とを備えている。
【0057】
アプリケーション層81、サービス層82及びハンドラ層83の実体は、ROM103や2次記憶装置16等に格納されている各種ソフトウェアである。CPU901が、これらのソフトウェアを実行することにより、各種の機能が提供される。ハードウェア層84は画像形成装置9が備えるハードウェア資源を示している。サービス層82、ハンドラ層83及びハードウェア層84は、まとめてプラットフォームと称される。
【0058】
アプリケーション層81のソフトウェアは、ハードウェア層84に属するハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのアプリケーション等である。操作パネル940を介してユーザから指示、又は設定の要求を受け、プラットフォームに要求を行うことでアプリケーションの機能を実現する。
【0059】
アプリケーションとしては、コピー機能を提供するためのコピーアプリ、スキャン機能を提供するためのスキャンアプリ、ファクス機能を提供するためのファクスアプリ、プリント機能を提供するためのプリントアプリ等が挙げられる。また、ユーザにより追加購入された拡張機能のアプリケーションも含まれる。
【0060】
サービス層82のソフトウェアは、アプリケーション層81とハンドラ層83との間に介在し、アプリケーションに対し、画像形成装置9が備えるハードウェア資源を利用するためのインタフェースを提供するためのソフトウェアである。より具体的には、ハードウェア資源に対する動作要求の受付、動作要求の調停を行う機能を提供するためのソフトウェアである。サービス層82が受け付ける動作要求としては、スキャナ部931による読み取りやプリンタ部932による印刷の要求等が挙げられる。サービス層82のインタフェース機能は、WebAPI(Web Application Programming Interface)等で提供される。
【0061】
ハンドラ層83のソフトウェアは、画像形成装置9が備えるハードウェア資源を制御する基本機能を提供するための基本ソフトウェアである。サービス層82のソフトウェアは、各種アプリからのハードウェア資源の利用要求を、ハンドラ層83が解釈可能なコマンドに変換してハンドラ層83に渡す。そして、ハンドラ層83のソフトウェアによりコマンドが実行されることで、ハードウェア資源は、アプリの要求に従った動作を行う。
【0062】
ハンドラ層83のソフトウェアにより実行される動作としては、MEM-P902のデータ格納及び/又はデータ取り出しの制御や、HD909のデータ格納及び/又はデータ取り出しの制御、スキャナ部931の制御、プリンタ部932の制御等である。
【0063】
<パッケージの構成例>
次に、複数のアプリケーションを含むパッケージの構成について説明する。図5は、パッケージの構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、パッケージ60は、ランチャーアプリLと、アプリケーション61,62,63とを含んで構成され、月額の課金状況に応じてアプリケーション61,62,63の利用が制御されるセキュリティセットパッケージである。
【0064】
ランチャーアプリLは、複数のアプリケーションのそれぞれのアイコンを一覧表示するためのランチャー画面(ホーム画面)を、操作パネル940(図3参照)に表示させるアプリケーションである。
【0065】
ランチャーアプリLを起動させるためのアイコンが操作パネル940に表示され、画像形成装置9の操作者は、ランチャーアプリLのアイコンに対して1回の操作を行うだけで、操作パネル940にランチャー画面により複数のアプリケーションのそれぞれのアイコンを一覧表示させることができる。このランチャーアプリLは、「表示制御アプリケーション」の一例である。
【0066】
パッケージ60は、利用者又は機器管理者によりパッケージ単位で購入され、クラウドサーバ等に設けられたアプリケーションサイトからダウンロードされる。パッケージ60に含まれるランチャーアプリL及びアプリケーション61,62,63が画像形成装置9にインストールされ、それぞれを利用するためのライセンスが利用者に付与される。
【0067】
より具体的には、アプリケーション61は私書箱プリントアプリである。私書箱プリントアプリは、PC等の外部装置からの印刷指示を受けた印刷文書を、画像形成装置9上で利用者毎に設けられた「私書箱」と呼ばれる保存場所に蓄積させるアプリケーションである。利用者は、私書箱プリントアプリを用いると、自分の私書箱に蓄積された印刷文書を確認してから印刷を行うことで、印刷文書の設定間違いや取り違え等を簡単に防止できる。このアプリケーション61は、利用者が操作可能な第1アプリケーションに該当する。
【0068】
またアプリケーション62は、お決まり条件印刷アプリである。お決まり条件印刷アプリは、画像形成装置9から共有フォルダ内の文書を選択して印刷するアプリケーションである。利用者は、お決まり条件印刷アプリを用いると、共有フォルダ内に蓄積されたチラシ等の文書を簡単に選択して印刷できる。このアプリケーション62は、利用者が操作可能な第1アプリケーションに該当する。
【0069】
またアプリケーション63は、ジョブログ送信アプリである。ジョブログ送信アプリは、画像形成装置9が受信した印刷指示の履歴(ジョブログという)を、定期的に自動でPC等の所定の外部装置に送信するアプリケーションである。画像形成装置9の利用者又は機器管理者のPCにジョブログが送信されるようにすると、利用者又は機器管理者は、送信されたジョブログに基づき、画像形成装置9又はアプリケーション61,62の利用に対する課金状況を認識可能になる。
【0070】
アプリケーション63は画像形成装置9と外部装置とが通信のみを行うものであり、画像形成装置9のバックグラウンドで動作するものである。またアプリケーション63は課金に関するものであるため、安全面を考慮すると利用者に任意に操作できないようにすることが好ましい。このアプリケーション63は、利用者が操作不能な第2アプリケーションに該当する。
【0071】
このように第2アプリケーションは、利用者による操作がなくても機能を実現できるアプリケーションや、安全面で利用者に任意に操作させない方が好ましいアプリケーション等が該当する。
【0072】
<契約管理サーバ5の機能構成例>
次に、契約管理サーバ5の機能構成について、図6を参照して説明する。ここで、図6は契約管理サーバ5の機能構成の一例を説明するブロック図である。
【0073】
図6に示すように、契約管理サーバ5は、送受信部51と、契約情報取得部52と、契約情報格納部53とを備えている。これらのうち、送受信部51の機能はネットワークI/F509(図2参照)等により実現され、契約情報取得部52の機能はCPU501が所定のプログラムを実行すること等により実現される。また契約情報格納部53の機能はHD504等により実現される。
【0074】
送受信部51は、画像形成装置9との間で情報の送受信を行う機能を備える。なお、送受信部51は、画像形成装置9以外の外部装置との間で情報の送受信を行うこともできる。
【0075】
契約情報取得部52は、送受信部51を介して画像形成装置9から受信した送信要求に基づき、複数のパッケージの契約情報を格納する契約情報格納部53を参照して、送信要求に対応するパッケージの契約情報を取得する。そして、取得したパッケージの契約情報を、送受信部51を介して画像形成装置9に送信することができる。
【0076】
[第1実施形態]
<画像形成装置9の機能構成例>
次に、第1実施形態に係る画像形成装置9の機能構成について、図7を参照して説明する。ここで、図7は画像形成装置9の機能構成の一例を説明するブロック図である。
【0077】
図7に示すように、画像形成装置9は、送受信部91と、操作受付部92と、導入処理部93と、認証部94と、画面起動部95と、第1表示制御部96と、第2表示制御部97と、表示部98と、操作判定部99とを備えている。
【0078】
これらのうち、送受信部91の機能はネットワークI/F950(図3参照)等により実現され、操作受付部92及び表示部98の機能は操作パネル940等により実現される。また導入処理部93、認証部94、画面起動部95、第1表示制御部96、第2表示制御部97及び操作判定部99の機能はCPU901が所定のプログラムを実行すること等により実現される。より詳しくは、第1表示制御部96の機能は、CPU901がランチャーアプリLを実行すること等で実現でき、第2表示制御部97の機能は、CPU901が第2アプリケーションを実行すること等で実現できる。
【0079】
画像形成装置9は、送受信部91、操作受付部92及び導入処理部93等によって、契約情報に基づいて選択したパッケージに含まれるアプリケーションを画像形成装置9にインストールする機能を備える。また、認証部94、画面起動部95、第1表示制御部96、第2表示制御部97、表示部98及び操作判定部99等によって、操作パネル940に第1アプリケーションを操作するためのアイコンと、第2アプリケーションを示すためのダミーアイコンとを表示する機能等を備える。
【0080】
送受信部91は、契約管理サーバ5又はアプリケーション提供サーバ等の外部装置との間で情報の送受信を行う。具体的には、操作受付部92を介した操作者による操作に基づき、契約管理サーバ5に契約情報の送信要求を行い、送信要求に応答した契約情報を契約管理サーバ5から受信する。送受信部91は受信した契約情報を表示部98に表示させることができる。なお、送受信部91は、契約管理サーバ5又はアプリケーション提供サーバ以外の外部装置との間で情報の送受信を行うこともできる。
【0081】
操作受付部92は、画像形成装置9の操作者による操作を受け付ける。この操作は、操作パネル940に表示されたアイコンやダミーアイコンに対する画面タッチ等である。また操作受付部92は、アイコンに対する操作によりアイコンに対応するアプリケーションを起動させたり、ダミーアイコンに対する操作によりアプリケーションに関する情報を表示させたりする制御を実行可能である。
【0082】
導入処理部93は、操作受付部92を介したアプリケーションのパッケージの選択操作に応答し、選択したパッケージに含まれるアプリケーションを、送受信部91を介してアプリケーション提供サーバから画像形成装置9にインストールする。
【0083】
認証部94は、画像形成装置9を操作する操作者が利用者又は機器管理者の何れであるかを認証するための処理を実行する。認証部94は、操作受付部92を介して操作者にユーザID及びパスワードを入力させ、HD909等に格納された操作者情報を参照して認証処理を実行できる。但し、ID(Identify)カード認証や生体認証等を行えるように構成してもよい。
【0084】
画面起動部95は、操作者が操作受付部92を介してランチャーアプリLのアイコンに対して行ったランチャー画面の表示要求操作に応答して、第1表示制御部96又は第2表示制御部97の一方に対してランチャー画面を表示させる指示を行う。画面起動部95は、操作者が利用者である場合には第1表示制御部96に指示し、操作者が機器管理者である場合には第2表示制御部97に対して指示する。
【0085】
第1表示制御部96は、操作者が利用者である場合に表示部98が表示する画面を生成し、表示部98に表示させる。この画面は、パッケージに含まれる複数のアプリケーションのうちの第1アプリケーションに該当するアプリケーションのアイコン(利用者操作受付画像)と、第2アプリケーションに該当するアプリケーションのダミーアイコン(図形画像)とを含むランチャー画面である。
【0086】
より詳しくは、第1表示制御部96は、パッケージに含まれる複数のアプリケーションのそれぞれが第1アプリケーション又は第2アプリケーションの何れであるかを判定し、第1アプリケーションである場合にはこれに対応するアイコンを生成し、第2アプリケーションである場合にはこれに対応するダミーアイコンを生成する。
【0087】
例えば、第1表示制御部96は、アプリケーションが備えるアイコンファイルを読み出すことでアイコンを生成し、またHD909(図3参照)等に予め格納されているダミーアイコンファイルを読み出してダミーアイコンを生成する。そしてアイコン又はダミーアイコンを配置してランチャー画面を生成する。
【0088】
また第1表示制御部96は、利用者がダミーアイコンに対して操作した場合に、操作判定部99からの指示に応答して第2アプリケーションの情報、第2アプリケーションを含むパッケージの情報、又は所定の通知の情報の少なくとも1つを生成し、表示部98に表示させることができる。
【0089】
ここで、第2アプリケーションは、別途利用可能状況を管理し、第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報の第1表示制御部96からの要求に対して応答できるようになっている。
【0090】
利用者が操作受付部92を介して画面起動部95に対してランチャー画面の表示要求操作を行うと、第1表示制御部96は画面起動部95からの指示に従って第2アプリケーションがインストールされているか否かを判定する。インストールされている場合には、第2アプリケーションに対して第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報を要求する。
【0091】
第2アプリケーションは要求に応答して、第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報を第1表示制御部96に通知する。第1表示制御部96は第2アプリケーションからの通知により利用可能状況及びバージョン情報を取得できた場合には情報を保持してダミーアイコンを生成する。取得できなかった場合にはダミーアイコンを生成しない。
【0092】
一方、第2表示制御部97は、操作者が機器管理者である場合に、表示部98が表示する画面を生成する。この画面はパッケージに含まれる複数のアプリケーションのうちの第1アプリケーション及び第2アプリケーションに該当するアプリケーションのアイコン(管理者操作受付画像)を含むランチャー画面である。
【0093】
より詳しくは、第2表示制御部97は、アプリケーションが備えるアイコンファイルを読み出すことでアイコンを生成し、生成したアイコンを配置してランチャー画面を生成する。
【0094】
表示部98は、第1表示制御部96又は第2表示制御部97の一方が生成したランチャー画面を表示する。また表示部98は、第1表示制御部96が生成した第2アプリケーション又は第2アプリケーションを含むパッケージの情報、或いは所定の通知の情報を表示する。
【0095】
操作判定部99は、操作者が行った操作がアイコンに対する操作であるか否か、又はダミーアイコンに対する操作であるか否かを判定する機能を備える。例えば、第1表示制御部96又は第2表示制御部97がアイコン又はダミーアイコンを生成する際に、アイコンであるか否か、又はダミーアイコンであるか否かを識別する情報を付与されている。操作判定部99は、この情報を参照することで上記の判定を行うことができる。
【0096】
また操作判定部99は、操作者がアイコンに対して操作を行った場合には、アイコンに対応するアプリケーションを起動させる。また操作者がダミーアイコンに対して操作を行った場合には、第1表示制御部96に対して、ダミーアイコンに対応する第2アプリケーション又は第2アプリケーションを含むパッケージの何れかの情報、或いは所定の通知の情報を生成する指示を行う。この指示に応答して第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報が操作パネル40に表示される。
【0097】
さらに、操作判定部99は、ランチャー画面を用いた処理を終了するか否かを判定する機能も備える。この終了判定は、アプリケーションとは別に設けた終了用のアイコンへの操作者の操作に基づき行ってもよいし、画面に設けられた閉じるボタンへの操作者の操作等に基づき行ってもよい。
【0098】
<画像形成装置9による処理例>
(インストール処理例)
次に、パッケージに含まれるアプリケーションの画像形成装置9へのインストール処理について、図8を参照して説明する。図8は、画像形成装置9によるインストール処理の一例を説明するフローチャートである。
【0099】
操作受付部92が画像形成装置9の操作者から契約情報の送信要求操作を受け付けると、まずステップS81において、送受信部91は操作者による操作に応答して契約管理サーバ5に契約情報の送信要求を行い、契約管理サーバ5から契約情報を受信する。
【0100】
続いて、ステップS82において、表示部98は送受信部91が受信した契約情報を表示する。
【0101】
続いて、ステップS83において、操作受付部92は、表示された契約情報に基づき操作者が行ったパッケージの選択操作を受け付ける。
【0102】
続いて、ステップS84において、導入処理部93は、選択されたパッケージに含まれる複数のアプリケーションを、送受信部91を介して外部のアプリケーション提供サーバからインストールする。
【0103】
このようにして、画像形成装置9は、パッケージに含まれるアプリケーションをインストールできる。
【0104】
(アプリケーションの操作処理例)
次に、画像形成装置9によるアプリケーションの操作処理について、図9を参照して説明する。図9は、画像形成装置9によるアプリケーションの操作処理の一例を説明するフローチャートである。
【0105】
図9は、処理を開始する事前に、操作者が利用者又は機器管理者の何れかであるかの認証処理を認証部94が行い、操作者がランチャー画面の表示要求操作を行った後の処理を示している。
【0106】
ランチャー画面の表示要求を受け付けると、まずステップS91において、画面起動部95は、操作者が利用者又は機器管理者の何れであるかを判定する。
【0107】
ステップS91で、操作者が利用者であると判定された場合には(ステップS91、Yes)、ステップS92において、画面起動部95は、第1表示制御部96に対してランチャー画面を表示させる指示を行う。第1表示制御部96は、指示に応答して第2アプリケーションからその利用可能状況及びバージョン情報を取得するとともに、ランチャー画面の初期画面を生成する。
【0108】
続いて、ステップS93において、第1表示制御部96は、アプリケーションを区別するための変数nを0に設定する。なお変数nは、説明の便宜のために設けた変数であり、カウンタとしても機能する変数である。
【0109】
続いて、ステップS94において、第1表示制御部96は、アプリケーションnを選択する。
【0110】
続いて、ステップS95において、第1表示制御部96は、アプリケーションnが第1アプリケーションであるか否かを判定する。そして第1アプリケーションであると判定された場合には(ステップS95、Yes)、ステップS96において、第1表示制御部96は、アプリケーションnのアイコンを生成する。
【0111】
続いて、ステップS97において、第1表示制御部96は、生成したアプリケーションnのアイコンをランチャー画面に配置する。
【0112】
一方、ステップS95で、第1アプリケーションでないと判定された場合には(ステップS95、No)、ステップS98において、第1表示制御部96は、アプリケーションnのダミーアイコンを生成する。但し、ステップS92で第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報を取得できなかった場合はこのダミーアイコンを生成しない。
【0113】
続いて、ステップS99において、第1表示制御部96は、生成したアプリケーションnのダミーアイコンをランチャー画面に配置する。
【0114】
続いて、ステップS100において、第1表示制御部96は変数nが総数Mより小さいか否かを判定する。ここで、総数Mはパッケージに含まれるアプリケーションの総数である。
【0115】
ステップS100で変数nが総数Mより小さいと判定された場合には(ステップS100、Yes)、ステップS101において、第1表示制御部96は、変数nをn+1に設定する。その後、処理はステップS94に戻り、ステップS94~S100の処理が再度行われる。
【0116】
一方、ステップS100で変数nが総数Mより小さくないと判定された場合には(ステップS100、No)、ランチャー画面の生成を終了し、処理はステップS104に移行する。
【0117】
ここで、ステップS91に戻り、ステップS91で、操作者が利用者でないと判定された場合には(ステップS91、No)、画面起動部95は、第2表示制御部97に対してランチャー画面を表示させる指示を行う。第2表示制御部97は、画面起動部95の指示に応答してランチャー画面の初期画面を生成する。
【0118】
続いて、ステップS102において、第2表示制御部97は、パッケージに含まれる全てのアプリケーションのそれぞれのアイコンを生成する。
【0119】
続いて、ステップS103において、生成したアイコンをランチャー画面に配置する。その後、ランチャー画面の生成を終了し、処理はステップS104に移行する。
【0120】
続いて、ステップS104において、表示部98は、第1表示制御部96又は第2表示制御部97により生成されたランチャー画面を表示する。
【0121】
続いて、ステップS105において、操作受付部92はランチャー画面に表示されたアイコン又はダミーアイコンに対して、操作者による操作があったか否かを判定する。
【0122】
ステップS105で操作がなかったと判定された場合には(ステップS105、No)、ステップS105の処理が再度行われる。
【0123】
一方、ステップS105で操作があったと判定された場合には(ステップS105、Yes)、ステップS106において、操作判定部99は、操作がアイコンへの操作であるか否かを判定する。
【0124】
ステップS106でアイコンへの操作であると判定された場合には(ステップS106、Yes)、ステップS107において、操作判定部99は、操作されたアイコンに対応するアプリケーションを起動させる。
【0125】
一方、ステップS106でアイコンへの操作でないと判定された場合には(ステップS106、No)、ステップS108において、操作判定部99は、操作がダミーアイコンへの操作であるか否かを判定する。
【0126】
ステップS108でダミーアイコンへの操作であると判定された場合には(ステップS108、Yes)、ステップS109において、第1表示制御部96は、操作判定部99からの指示に応答してダミーアイコンに対応するアプリケーションの情報を表示部98に表示させる。より具体的には、ダミーアイコンに対応する第2アプリケーション又は第2アプリケーションを含むパッケージの何れかの情報、或いは所定の通知の情報を表示させる。第2アプリケーションの情報には、第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報が含まれる。
【0127】
一方、ステップS108でダミーアイコンへの操作でないと判定された場合には(ステップS108、No)、処理はステップS110に移行する。
【0128】
続いて、ステップS110において、操作判定部99は、処理を終了するか否かを判定する。
【0129】
ステップS110で終了すると判定された場合には(ステップS110、Yes)、処理は終了し、終了しないと判定された場合には(ステップS110、No)、処理はステップS105に戻り、ステップS105以降の処理が再度行われる。
【0130】
このようにして、画像形成装置9は、アプリケーションの操作処理を実行できる。
【0131】
<表示画面例>
次に、画像形成装置9による表示画面について説明する。ランチャーアプリLにより表示されるランチャー画面の一例を説明する。
【0132】
(比較例に係る表示画面)
まず、実施形態に係る表示画面の説明に先立ち、実施形態が適用されない場合の比較例に係る表示画面について、図10を参照して説明する。
【0133】
図10は、比較例に係る表示画面を説明する図である。図10におけるランチャー画面LXは、操作者が利用者である場合の表示画面であり、パッケージ60に含まれるアプリケーションを表示する画面である。
【0134】
図10に示すように、ランチャー画面LXは、第1アプリケーションに該当するアプリケーション61のアイコン61aと、アプリケーション62のアイコン62aとを表示し、第2アプリケーションに該当するアプリケーション63のアイコンを表示していない。
【0135】
上述したように、アプリケーション63は利用者による操作が不能であるため、操作を受け付けるためのアイコンが表示されなくても機能上の問題は生じない。しかし、アイコンがランチャー画面LXに表示されないため、利用者はパッケージ60に含まれているはずのアプリケーション63がパッケージ60に含まれていないと誤解したり、不満を抱いたりする場合がある。
【0136】
(実施形態に係る利用者に対する表示画面例)
これに対し、図11は、実施形態に係る利用者に対する表示画面の一例を説明する図であり、(a)はランチャー画面の一例を示す図、(b)はダミーアイコンに対する操作により表示される画面の一例を示す図である。
【0137】
図11(a)に示すように、ランチャー画面L1は、アプリケーション61のアイコン61aと、アプリケーション62のアイコン62aと、アプリケーション63のダミーアイコン63aとを表示している。ここで、アイコン61aとアイコン62aは、それぞれ「利用者操作受付画像」の一例であり、ダミーアイコン63aは「図形画像」の一例であり、また「模擬受付画像」の一例である。
【0138】
このランチャー画面L1は、操作者が利用者である場合の表示画面であり、第1表示制御部96が生成した表示画面である。またパッケージ60に第2アプリケーションが含まれる場合の表示画面である。
【0139】
利用者がアイコン61aに対して操作するとアプリケーション61が起動し、またアイコン62aに対して操作するとアプリケーション62が起動する。一方、ダミーアイコン63aに対して利用者が操作しても、アプリケーション63に対する操作は受け付けられず、アプリケーション63は起動しない。その代わりに、図11(b)に示す情報画面64aが表示される。図11(b)に示すように、情報画面64aは、アプリケーション63が操作できないことを示す通知641と、アプリケーション63のバージョン情報642と、アプリケーション63の利用可能状況643とを表示する。
【0140】
ここで、情報画面64aが表示する情報は、「アプリケーション情報」の一例であり、通知641は「所定の通知」の一例である。またバージョン情報642は「書誌情報」の一例である。但し、第1表示制御部96は、書誌情報としてパッケージ60のバージョン等の書誌情報を表示することもできる。
【0141】
このようにアプリケーション63のダミーアイコン63aを表示することで、利用者によるアプリケーション63の操作を不能にするとともに、アプリケーション63がパッケージ60に含まれていることを利用者が適切に認識できるようになっている。また利用者がダミーアイコン63aに対する操作を行った場合に、情報画面64aを表示することで、アプリケーション63に関するより詳細な情報を提供できるようになっている。
【0142】
また、図12は、実施形態に係る利用者に対する表示画面の他の例を説明する図である。図12におけるランチャー画面L2は、操作者が利用者である場合の表示画面であり、パッケージ70に含まれるアプリケーションを表示する画面である。パッケージ70は、第1アプリケーションであるアプリケーション71,72,73を含み、第2アプリケーションは含まない。
【0143】
一例として、アプリケーション71は、紙で受け取った見積書等をスキャナ部931(図3参照)で読み取り、所望のファイル形式に自動変換して個人のPCに送信する見積書作成アプリである。アプリケーション72は、免税販売手続きで必要となる「輸出免税物品購入記録票」と「購入者誓約書」を簡単且つスピーディーに作成する免税アプリである。アプリケーション73は、免許証や保険証等のIDカードの表面と裏面をスキャナ部931で読み取り、A4用紙1枚に集約してプリンタ部932で印刷する集約印刷アプリである。
【0144】
図12に示すように、ランチャー画面L2は、アプリケーション71のアイコン71aと、アプリケーション72のアイコン72aと、アプリケーション73のアイコン73aとを表示している。
【0145】
利用者がアイコン71aに対して操作するとアプリケーション71が起動し、アイコン72aに対して操作するとアプリケーション72が起動し、またアイコン73aに対して操作するとアプリケーション73が起動する。
【0146】
このように、パッケージ70に第1アプリケーションのみが含まれる場合は、第1表示制御部96は、ダミーアイコンを表示せず、アイコンのみを表示する。
【0147】
(実施形態に係る機器管理者に対する表示画面例)
次に図13は、実施形態に係る機器管理者に対する表示画面の一例を説明する図である。ランチャー画面L2は、操作者が機器管理者である場合の表示画面であり、第2表示制御部97が生成した表示画面である。
【0148】
図12に示すように、ランチャー画面L2は、アプリケーション61のアイコン61bと、アプリケーション62のアイコン62bと、アプリケーション63のアイコン63bとを表示している。このアイコン61b,62b,63bは、それぞれ「管理者操作受付画像」の一例である。
【0149】
機器管理者がアイコン61bに対して操作するとアプリケーション61が起動し、アイコン62bに対して操作するとアプリケーション62が起動し、またアイコン63bに対して操作するとアプリケーション63が起動する。
【0150】
このように、機器管理者は第2アプリケーションに対する操作を行えるようになっている。
【0151】
(画像形成装置9の画面遷移例)
次に、画像形成装置9の画面遷移について説明する。図14は、画像形成装置9の画面遷移の一例を説明する図であり、(a)は選択画面、(b)はスキャナアプリ起動時の画面、(c)はセキュリティセット起動時の画面、(d)はお手軽プリントセット起動時の画面である。
【0152】
図14(a)は、複数のアプリケーションの一覧を表示する表示制御アプリケーションを起動するための操作受付画像と、他のアプリケーションを起動するための操作受付画像との何れかを選択するための選択画面である。
【0153】
図14(a)におけるボタン141に利用者がタッチすると、図14(b)の画面が表示される。この画面は、他のアプリケーションの一例としてのスキャナアプリ起動時の画面である。
【0154】
図14(a)におけるボタン142に利用者がタッチすると、図14(c)の画面が表示される。この画面は、パッケージに含まれる第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像と、第2アプリケーションを示す図形画像とを表示する画面である。
【0155】
図14(a)におけるボタン143に利用者がタッチすると、図14(d)の画面が表示される。この画面は、他のアプリケーションの一例としてのお手軽プリントセット起動時の画面である。
【0156】
画像形成装置9は、画像形成装置9にログインしている操作者が機器管理者である場合には、ジョブログ送信アプリ等の第2アプリケーションが、機器管理者が操作可能な操作画面を表示する。また、画像形成装置9にログインしている操作者が利用者である場合には、ランチャーアプリ等の表示制御アプリケーションが、利用者に操作ができないことを示す表示画面を表示することができる。
【0157】
また選択画面では、表示制御アプリケーションを起動するために操作受付画像が選択された場合であって、画像形成装置9にログインしている操作者が利用者である場合は、第1アプリケーションに対する操作を受け付ける操作受付画像は、第1アプリケーションが表示し、第2アプリケーションを示す図形画像は、表示制御アプリケーションが表示する。
【0158】
<画像形成装置9の作用効果>
次に、画像形成装置9の作用効果について説明する。
【0159】
ここで、クラウドサーバ上のテナントにて、複数のアプリケーションを含むパッケージ単位で利用権限が付与され、情報処理装置の利用者が情報処理装置の表示部に表示されたアイコン(操作受付画像)を操作して、パッケージに紐付くアプリケーションを利用する形態が知られている。
【0160】
このような利用形態では、自動で起動して情報処理装置のバックグラウンドで動作するもの等の利用者による起動が不能なアプリケーションがパッケージに含まれると、このアプリケーションのアイコンが表示部に表示されない場合がある。そのため、パッケージに含まれるアプリケーションの情報を利用者に正確に提供できずに、利用者は所望のアプリケーションが含まれていないとの誤解や不満を抱く場合がある。
【0161】
本実施形態では、画像形成装置9に備えられた表示部98は、パッケージ60に含まれる複数のアプリケーションのうちの画像形成装置9の利用者が操作可能なアプリケーション61,62に対する操作を受け付けるアイコン61a,62aを表示する。また上記の複数のアプリケーションのうちの利用者が操作不能なアプリケーション63を示すダミーアイコン63aを表示する。
【0162】
アプリケーション63に対して利用者が行う操作を受け付けないダミーアイコン63aを表示し、利用者に視認させることで、利用者によるアプリケーション63の操作を不能にするとともに、アプリケーション63がパッケージ60に含まれていることを利用者に適切に認識させる。これにより、パッケージ60に含まれるアプリケーション61,62,63の情報を正確に提供することができる。
【0163】
また本実施形態では、認証部94と、第2表示制御部97とを備え、認証部94による認証の結果、操作者が機器管理者である場合にアプリケーション61,62,63のそれぞれアイコンを表示するランチャー画面L2を表示させる。これらのアイコンは、機器管理者がアプリケーション61,62,63のそれぞれに対して行う操作を受け付ける。これにより、機器管理者は第1アプリケーションに該当するアプリケーション61,62だけでなく、第2アプリケーションに該当するアプリケーション63も操作できる。
【0164】
また本実施形態では、第1表示制御部96は、利用者がダミーアイコン63aに対して操作した場合には、アプリケーション63に関するアプリケーション情報を表示部98に表示させる。アプリケーション情報としてアプリケーション63、又はパッケージ60の少なくとも一方の書誌情報を表示させる。さらに、アプリケーション63を利用者が操作できないことを表示させる。これらにより、パッケージ60に含まれるアプリケーション63の情報をより詳細又は正確に提供できる。
【0165】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る画像形成装置9aについて説明する。本実施形態では、画像形成装置9aの操作者が機器管理者である場合に、管理者操作受付画像に対して機器管理者が操作した場合には、第2アプリケーションの設定画面を表示部に表示させる。
【0166】
この設定画面は、第2アプリケーションの起動時期、停止時期等の動作設定を行うための画面である。機器管理者は、表示された設定画面を用いて、第2アプリケーションの動作を設定できる。なお、この設定画面に第2アプリケーションの利用可能状況等が表示されてもよい。
【0167】
ここで、第2アプリケーションの起動時期、停止時期等の動作を設定する操作は、機器管理者が第2アプリケーションに対して行う操作に含まれる。
【0168】
以下では、第1実施形態と重複する部分については、適宜説明を省略する。
【0169】
<画像形成装置9aの機能構成例>
図14は、画像形成装置9aの機能構成の一例を説明するブロック図である。図14に示すように、画像形成装置9aは、操作判定部99aを備えている。
【0170】
操作判定部99aは、利用者が行った操作がアイコンに対する操作であるか否か、又はダミーアイコンに対する操作であるか否かを判定する機能を備える。
【0171】
また操作判定部99aは、利用者がアイコンに対して操作を行った場合には、アイコンに対応するアプリケーションを起動させる。また利用者がダミーアイコンに対して操作を行った場合には、第1表示制御部96に対して、ダミーアイコンに対応する第2アプリケーション又は第2アプリケーションを含むパッケージの何れかの情報、或いは所定の通知の情報を生成する指示を行う。これにより第2アプリケーションの利用可能状況及びバージョン情報を操作パネル40に表示させることができる。
【0172】
また操作判定部99aは、機器管理者がアイコンに対して操作を行った場合には、アイコンに対応するアプリケーションの設定画面を表示部98に表示させる機能を備える。さらに、ランチャー画面を用いた処理を終了するか否かを判定する機能を備える。
【0173】
<画像形成装置9aによる処理例>
次に、画像形成装置9aによる処理について、図15を参照して説明する。図15は、画像形成装置9aによるアプリケーションの操作処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図15におけるステップS151~S163及びステップS165~S170の処理は、図9におけるステップS91~S103及びステップS105~S110の処理と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0174】
ステップS164において、表示部98は、第1表示制御部96により生成されたランチャー画面を表示する。
【0175】
またステップS171において、表示部98は、第2表示制御部97により生成されたランチャー画面を表示する。
【0176】
続いて、ステップS172において、操作受付部92はランチャー画面に表示されたアイコンに対して、機器管理者による操作があったか否かを判定する。
【0177】
ステップS172で操作がなかったと判定された場合には(ステップS172、No)、ステップS172の処理が繰り返される。
【0178】
一方、ステップS172で操作があったと判定された場合には(ステップS172、Yes)、ステップS173において、操作判定部99aは、操作されたアイコンに対応するアプリケーションの設定画面を表示部98に表示させる。機器管理者は、表示された設定画面を用いて、操作されたアイコンに対応するアプリケーションの起動時期、停止時期等の動作設定を行うことができる。
【0179】
このようにして、機器管理者は、パッケージ60に含まれる各アプリケーションの動作を設定できる。なお、本実施形態では、パッケージ60に含まれる各アプリケーションのアイコンに対して操作があった場合に、アイコンに対応するアプリケーションの設定画面を表示する例を示したが、これに限定されるものではない。パッケージ60に含まれる各アプリケーションのうちの第2アプリケーションのアイコンに対して操作があった場合にのみ、第2アプリケーションの設定画面を表示するように構成してもよい。この場合、第1アプリケーションのアイコンに対して操作があった場合には、第1アプリケーションの設定画面は表示されず、第1アプリケーションが起動又は停止する等の所定の動作を行う。
【0180】
<表示画面例>
次に、図16は、本実施形態に係る機器管理者に対する表示画面の一例を説明する図であり、(a)はランチャー画面の一例を示す図、(b)は設定画面の一例を示す図である。
【0181】
第2アプリケーションに該当するジョブログ送信アプリのアイコン63cに対して操作があった場合には、図16(b)に示すジョブログ送信アプリの設定画面64cが表示される。機器管理者は、設定画面64cを用いて、ジョブログ送信アプリの起動時期、停止時期等の動作設定を行えるようになっている。
【0182】
<画像形成装置9aの作用効果>
以上説明したように、本実施形態では、画像形成装置9aの操作者が機器管理者である場合に、機器管理者がジョブログ送信アプリのアイコン63cに対して操作した場合には、ジョブログ送信アプリの設定画面を表示部98に表示させる。これにより、機器管理者はジョブログ送信アプリの動作を設定し、その管理を行うことができる。
【0183】
以上、実施形態を説明したが、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0184】
なお、上述した実施形態では、操作者が利用者である場合には、第1表示制御部96がランチャー画面を生成し、操作者が機器管理者である場合には、第2表示制御部97がランチャー画面を生成する例を示したが、これに限定されるものではない。操作者が機器管理者である場合にも、第1表示制御部96がランチャー画面を生成し、第2表示制御部97は、第1表示制御部96が生成するランチャー画面のうち、第2アプリケーションのアイコン(管理者操作受付画像)のみを生成するように構成してもよい。換言すると、第1表示制御部96が生成するランチャー画面のうちの少なくとも一部を生成するように第2表示制御部97を構成できる。
【0185】
また実施形態の説明では、具体的なアプリケーションを示したが、何れも一例であって、パッケージに含まれるアプリケーションは、実施形態に限定されるものではない。
【0186】
また、実施形態は、情報処理方法も含む。例えば、情報処理方法は、パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置による情報処理方法であって、前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける利用者操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する工程を行う。このような情報処理方法により、上述した画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
【0187】
さらに、実施形態は、プログラムも含む。例えば、プログラムは、パッケージ単位で利用権限が付与された複数のアプリケーションを実行可能な情報処理装置に実行させるプログラムであって、前記複数のアプリケーションのうちの前記情報処理装置の利用者が操作可能な第1アプリケーションに対する操作を受け付ける利用者操作受付画像と、前記複数のアプリケーションのうちの前記利用者が操作不能な第2アプリケーションを示す図形画像と、を表示する処理を前記情報処理装置に実行させる。このようなプログラムにより、上述した画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
【0188】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【符号の説明】
【0189】
1 情報処理システム
5 契約管理サーバ(契約情報管理装置の一例)
51 送受信部
52 契約情報取得部
53 契約情報格納部
9 画像形成装置(情報処理装置の一例)
91 送受信部
92 操作受付部
93 導入処理部
94 認証部
95 画面起動部
96 第1表示制御部
97 第2表示制御部
98 表示部
99 操作判定部
60 パッケージ
61~62、71~73 アプリケーション(第1アプリケーションの一例)
61a~62a、71a~73a アイコン(利用者操作受付画像の一例)
61b~63b、61c~63c アイコン(管理者操作受付画像の一例)
63 アプリケーション(第2アプリケーションの一例)
63a ダミーアイコン(図形画像の一例、模擬受付画像の一例)
64a 情報画面
64c 設定画面
641 通知
642 バージョン情報(アプリケーション情報の一例、書誌情報の一例)
643 利用可能状況(アプリケーション情報の一例)
N ネットワーク
L ランチャーアプリ(表示制御アプリケーションの一例)
L1~L3 ランチャー画面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0190】
【文献】特開2018-191105号公報
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