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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】加工装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/301 20060101AFI20240326BHJP
   B24B 27/06 20060101ALI20240326BHJP
   B24B 49/12 20060101ALI20240326BHJP
   B23K 26/364 20140101ALN20240326BHJP
【FI】
H01L21/78 A
B24B27/06 M
B24B49/12
B23K26/364
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020005339
(22)【出願日】2020-01-16
(65)【公開番号】P2021114502
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000134051
【氏名又は名称】株式会社ディスコ
(74)【代理人】
【識別番号】100075384
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 昂
(74)【代理人】
【識別番号】100172281
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100206553
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 崇廣
(74)【代理人】
【識別番号】100189773
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 英哲
(74)【代理人】
【識別番号】100184055
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 貴之
(72)【発明者】
【氏名】竹村 優汰
(72)【発明者】
【氏名】田中 誠
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-066233(JP,A)
【文献】特開2013-074198(JP,A)
【文献】特開2008-004806(JP,A)
【文献】特開2019-046923(JP,A)
【文献】特開2017-140682(JP,A)
【文献】特開2019-040918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
B24B 27/06
B24B 49/12
B23K 26/364
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側に設定された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域の各々にデバイスが形成されたウェーハを加工する加工装置であって、
複数のウェーハを収容したカセットが載置されるカセットテーブルと、該カセットテーブルに載置された該カセットから搬出されたウェーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハの分割予定ラインに対応する領域に加工を施す加工ユニットと、該チャックテーブルと該加工ユニットとを相対的に加工送りする加工送りユニットと、該チャックテーブルに保持されたウェーハを撮像する撮像ユニットと、該加工ユニット、該加工送りユニット及び該撮像ユニットを制御する制御ユニットとを備え、
該制御ユニットは、
該チャックテーブルで保持されたウェーハの全ての分割予定ラインに対応する領域を該加工ユニットが加工した後、該加工送りユニットを作動させて該チャックテーブルを相対的に移動させることにより該撮像ユニットの直下に該チャックテーブルを位置付けて該撮像ユニットにウェーハを撮像させる制御部と、
加工が施された該全ての分割予定ラインに対応する領域のうち2以上の異なるエリアが個別に撮像された画像に基づいて各エリアでの加工状態に関する情報を導き出し、該情報及び該画像が記録されたレポートを作成するレポート作成部と
該撮像ユニットで撮像される該2以上の異なるエリアの数が指定された場合に、該2以上の異なるエリアの配置を決定する配置決定部と、
を含み、
該配置決定部は、指定された該エリアの数に応じて、該表面において互いに直交する第1方向及び第2方向のそれぞれに該エリアを配置する際に、該第2方向における該エリアの間隔を等間隔とし、該第2方向の所定位置を通る該第1方向での該表面の幅内に複数の該エリアが等間隔で配置される様に該第1方向における該エリアの間隔を調整することを特徴とする加工装置。
【請求項2】
該レポート作成部は、該カセットに収容された該複数のウェーハのうち最初に加工が施されたウェーハに対して該レポートを作成することを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
【請求項3】
該加工状態に関する該情報は、分割予定ラインに対応する領域に形成された溝の幅、該溝に形成された欠けの状態、及び、分割予定ラインの中央線からの該溝のずれ量を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の加工装置。
【請求項4】
該レポートの内容を表示する表示ユニットを更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加工装置。
【請求項5】
該加工ユニットは、切削ブレードを回転可能に備えた切削ユニット、及び、レーザービームを集光する集光器を備えたレーザービーム照射ユニットのいずれかであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の分割予定ラインによって区画された各領域にデバイスが形成されたウェーハを加工する加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、パソコン等の電気機器には、デバイスチップが搭載されている。デバイスチップは、複数の分割予定ラインによって区画された領域の各々にIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイスが形成されているウェーハを、各分割予定ラインに沿って切削して複数のデバイスチップに分割することで製造される。
【0003】
ウェーハの分割には、切削ブレードを有する切削ユニット(例えば、特許文献1参照)、ウェーハに吸収される波長を有するレーザービームを照射するレーザー照射ユニット(例えば、特許文献2参照)等の加工ユニットを備える加工装置が用いられる。
【0004】
加工装置は、加工ユニットの下方に設けられたチャックテーブルを備える。チャックテーブルの下方には、チャックテーブルを加工送り方向(X軸方向)に沿って移動させる加工送りユニットが設けられている。また、チャックテーブルの上方には、チャックテーブルで保持されたウェーハを撮像するための撮像ユニットが設けられている。
【0005】
加えて、加工装置には、加工ユニット、チャックテーブル、加工送りユニット、撮像ユニット等の各構成要素の動作を制御する制御ユニットが設けられている。オペレーターが、予め定められた加工条件を制御ユニットに入力した後、各ウェーハは加工ユニットにより分割予定ラインに沿って加工される。
【0006】
オペレーターは、加工条件が適切であるかを確認するために、数本の分割予定ラインが実際に加工されたウェーハを加工装置から取り出して、加工装置の外部に設けられた顕微鏡で分割予定ラインの複数箇所を観察する(即ち、カーフチェックを行う)ことがある。
【0007】
当該観察により、オペレーターは、例えば、切削溝の幅、欠け(チッピング)の大きさ及び数、切削溝の中央線と分割予定ラインの中央線とのずれ等が許容範囲内であるか否かを確認する。仮に、ずれ等が許容範囲を超えている場合、オペレーターは、加工条件を適宜修正する。そして、加工装置に戻されたウェーハは、修正後の加工条件で加工される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2000-108119号公報
【文献】特開2005-150523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、加工条件を顕微鏡で確認する度にウェーハを加工装置から取り出すと、搬送中にウェーハを破損するリスクや、異物等がウェーハに付着してウェーハが汚染されるリスクがある。
【0010】
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、ウェーハを加工装置から取り出すこと無く、加工条件が適切か否かをオペレーターが判断可能な加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、表面側に設定された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域の各々にデバイスが形成されたウェーハを加工する加工装置であって、複数のウェーハを収容したカセットが載置されるカセットテーブルと、該カセットテーブルに載置された該カセットから搬出されたウェーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハの分割予定ラインに対応する領域に加工を施す加工ユニットと、該チャックテーブルと該加工ユニットとを相対的に加工送りする加工送りユニットと、該チャックテーブルに保持されたウェーハを撮像する撮像ユニットと、該加工ユニット、該加工送りユニット及び該撮像ユニットを制御する制御ユニットとを備え、該制御ユニットは、該チャックテーブルで保持されたウェーハの全ての分割予定ラインに対応する領域を該加工ユニットが加工した後、該加工送りユニットを作動させて該チャックテーブルを相対的に移動させることにより該撮像ユニットの直下に該チャックテーブルを位置付けて該撮像ユニットにウェーハを撮像させる制御部と、該撮像ユニットで撮像される該2以上の異なるエリアの数が指定された場合に、該2以上の異なるエリアの配置を決定する配置決定部と、加工が施された該全ての分割予定ラインに対応する領域のうち2以上の異なるエリアが個別に撮像された画像に基づいて各エリアでの加工状態に関する情報を導き出し、該情報及び該画像が記録されたレポートを作成するレポート作成部とを含み、該配置決定部は、指定された該エリアの数に応じて、該表面において互いに直交する第1方向及び第2方向のそれぞれに該エリアを配置する際に、該第2方向における該エリアの間隔を等間隔とし、該第2方向の所定位置を通る該第1方向での該表面の幅内に複数の該エリアが等間隔で配置される様に該第1方向における該エリアの間隔を調整する加工装置が提供される。
【0012】
好ましくは、該レポート作成部は、該カセットに収容された該複数のウェーハのうち最初に加工が施されたウェーハに対して該レポートを作成する。
【0013】
また、好ましくは、該加工状態に関する該情報は、分割予定ラインに対応する領域に形成された溝の幅、該溝に形成された欠けの状態、及び、分割予定ラインの中央線からの該溝のずれ量を含む。
【0014】
また、好ましくは、該加工装置は、該レポートの内容を表示する表示ユニットを更に備える。
【0016】
また、好ましくは、該加工ユニットは、切削ブレードを回転可能に備えた切削ユニット、及び、レーザービームを集光する集光器を備えたレーザービーム照射ユニットのいずれかである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様に係る加工装置の制御ユニットは、制御部及びレポート作成部を有する。チャックテーブルに保持されたウェーハの全ての分割予定ラインに対応する領域を加工ユニットが加工した後、制御部は、加工送りユニットを作動させてチャックテーブルを相対的に移動させることにより撮像ユニットの直下に該チャックテーブルを位置づけて撮像ユニットにウェーハを撮像させる。
【0018】
また、レポート作成部は、加工が施された全ての分割予定ラインに対応する領域のうち2以上の異なるエリアが個別に撮像された画像に基づいて各エリアでの加工状態に関する情報を導き出し、該情報及び該画像が記録されたレポートを作成する。オペレーターは、このレポートを参照することにより、ウェーハを加工装置から取り出すことなく、加工条件が適切であったか否かを確認できる。それゆえ、ウェーハを加工装置から取り出すことによるウェーハの破損、汚染等のリスクを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】切削装置の斜視図である。
図2】フレームユニットの斜視図である。
図3】ウェーハの表面側を撮像する様子を示す図である。
図4】各検査領域を示す図である。
図5】レポートの一例を示す画像である。
図6】第2の実施形態に係るレーザー加工装置の斜視図である。
図7図7(A)は端部に位置する検査領域がウェーハの外周よりも外側に位置する例を示す図であり、図7(B)は修正後の検査領域の配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、切削装置(加工装置)2の斜視図である。なお、図1では、切削装置2の構成要素の一部を機能ブロックで示している。また、以下において、X軸方向(加工送り方向)、Y軸方向(割り出し送り方向)及びZ軸方向(高さ方向)は、互いに直交する方向である。
【0021】
切削装置2の前面側には、操作パネル4が設けられている。オペレーターは、例えば、操作パネル4を介して所定の入力を行うことにより、切削装置2に対して加工条件等を設定できる。切削装置2の前面側の側面には、モニター(表示ユニット)6が設けられている。
【0022】
モニター6には、オペレーターに対して操作を案内する案内画面、後述する撮像ユニット24によって撮像された画像、後述するレポートの内容等が表示される。なお、モニター6は、操作パネル4としても機能するタッチパネルであってもよい。この場合、操作パネル4は省略してよい。
【0023】
切削装置2では、シリコン等の半導体材料で形成されたウェーハ11(図2参照)が切削(加工)される。図2に示す様に、ウェーハ11の表面11a側には、格子状に複数の分割予定ライン(ストリート)13が設定されている。複数の分割予定ライン13によって区画される各領域には、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等のデバイス15が形成されている。
【0024】
ウェーハ11の裏面11b側には、樹脂で形成された円形の粘着テープ(ダイシングテープ17)が貼り付けられる。ダイシングテープ17の径は、ウェーハ11の径よりも大きい。ダイシングテープ17の中央部にはウェーハ11が貼り付けられ、ダイシングテープ17の外周部には金属で形成された環状のフレーム19の一面が貼り付けられる。
【0025】
ウェーハ11、ダイシングテープ17及びフレーム19は、フレームユニット21を構成する。図2は、フレームユニット21の斜視図である。複数(例えば、25個)のフレームユニット21は、1つのカセット8(図1参照)に収容された状態で、切削装置2へ搬送される。
【0026】
再び、図1に戻り、切削装置2の他の構成要素を説明する。切削装置2は、矩形の板状のカセットテーブル10を有する。カセットテーブル10上には、上述のカセット8が載置される。カセットテーブル10の下方には、カセットテーブル10を上下に移動させることができるカセットエレベータ12が連結されている。
【0027】
カセットテーブル10の後方には、プッシュプルアーム14が設けられている。プッシュプルアーム14は、フレームユニット21のフレーム19を把持した状態でカセット8から切削前のウェーハ11を搬出する。また、プッシュプルアーム14は、フレーム19を押すことで切削後のウェーハ11をカセット8へ搬入することもできる。
【0028】
プッシュプルアーム14の移動経路の両脇には、一対の位置決め部材(ガイドレール)16が設けられている。一対の位置決め部材16は、フレームユニット21のX軸方向の位置を調整する。一対の位置決め部材16の近傍には、一対の位置決め部材16からフレームユニット21を搬送する第1の搬送ユニット18が設けられている。
【0029】
第1の搬送ユニット18は、アームと、アームの一端側に設けられた吸着機構と、アームの他端側に設けられた旋回機構とを有する。第1の搬送ユニット18は、フレーム19を吸着機構で吸着した状態で、旋回機構によりアームを所定角度回転させることで、フレームユニット21を搬送する。
【0030】
第1の搬送ユニット18は、X軸方向で最もカセットテーブル10の近くの領域に移動させられているチャックテーブル20へ、フレームユニット21を搬送する。チャックテーブル20の上面側には、円盤状の多孔質プレートが固定されている。
【0031】
多孔質プレートの下面側には、チャックテーブル20の内部に形成されている流路(不図示)の一端が接続されており、この流路の他端には、エジェクタ等の吸引源(不図示)が接続されている。
【0032】
吸引源を動作させれば、多孔質プレートの上面には負圧が発生し、チャックテーブル20の上面は、フレームユニット21を吸引して保持する保持面20aとして機能する。フレームユニット21は、ウェーハ11の表面11a側が露出する様に、ダイシングテープ17側が保持面20aで保持される。
【0033】
チャックテーブル20の外周部には、フレーム19を固定するための複数のクランプユニット20bが設けられている。また、チャックテーブル20の下方には、チャックテーブル20を所定の回転軸の周りに回転させるθテーブル(不図示)が連結されている。
【0034】
θテーブルの下方には、チャックテーブル20をX軸方向に沿って移動させる加工送りユニット22が連結されている。なお、図1では、加工送りユニット22の位置の概略が示されており、具体的な形状は図示されていない。
【0035】
加工送りユニット22は、θテーブルを支持するX軸移動テーブル(不図示)を有する。X軸移動テーブルは、X軸に平行な一対のX軸ガイドレール(不図示)上にスライド可能な態様で設けられている。
【0036】
一対のX軸ガイドレールの間には、X軸方向に沿ってボールねじ(不図示)が配置されている。ボールねじの一端には、ボールねじを回転させるためのパルスモーター(不図示)が連結されている。
【0037】
また、X軸移動テーブルの下面にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部はボールねじに対して回転可能な態様で連結されている。パルスモーターを駆動させれば、チャックテーブル20が、X軸移動テーブル等と共にX軸方向に沿って移動する。
【0038】
チャックテーブル20の移動経路の上方には、保持面20aに対面可能な態様で、撮像ユニット24が設けられている。撮像ユニット24は、所定の光学系と、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の撮像素子とを含むカメラを備えており、例えば、保持面20aで保持されたウェーハ11の表面11a側を撮像して画像を取得する。
【0039】
取得された画像は、例えば、モニター6に表示される。撮像ユニット24に対してX軸方向の一方側には、切削ユニット(加工ユニット)26が設けられている。切削ユニット26は、Y軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル(不図示)を有する。
【0040】
スピンドルの一端部には、円環状の切り刃を有する切削ブレード26aが装着されている。また、スピンドルの他端側にはモーター等の回転駆動源が連結されている。回転駆動源を動作させると、切削ブレード26aは高速で回転する。
【0041】
ここで、切削ユニット26を用いたウェーハ11の切削方法について説明する。ウェーハ11を切削する場合には、まず、表面11aが露出する様に、ウェーハ11の裏面11b側(即ち、ダイシングテープ17)を保持面20aで保持し、複数のクランプユニット20bでフレーム19を固定する。
【0042】
次いで、撮像ユニット24でウェーハ11の表面11a側を撮像し、撮像により取得した画像にパターンマッチング等の画像処理を施すことで、所定のアライメントマークの座標を検出する。これにより、アライメントマークの座標から所定距離離れている分割予定ライン13の位置が特定される。
【0043】
次に、切削ブレード26aを一の分割予定ライン13の延長線上に位置付ける。その後、回転させた切削ブレード26aの下端をウェーハ11の裏面11bと保持面20aとの間に位置付ける。
【0044】
そして、加工送りユニット22によりチャックテーブル20を加工送りすることで、ウェーハ11とチャックテーブル20とをX軸方向に沿って相対的に移動させる。これにより、一の分割予定ライン13に対応する領域が切削(加工)され、切削溝13aが形成される(図3参照)。
【0045】
一の分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削した後、切削ユニット26をY軸方向に沿って移動させて、切削ブレード26aを一の分割予定ライン13に対してY軸方向に隣接する他の分割予定ライン13の延長線上に位置付ける。
【0046】
そして、他の分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削する。同様にして、残りの分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削する。X軸方向に沿う全ての分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削した後、θテーブルによりウェーハ11を90度回転させる。
【0047】
その後、X軸方向に沿う全ての分割予定ライン13に沿ってウェーハ11を切削する。この様に、格子状に設定された全ての分割予定ライン13に対応する領域に切削溝13aを形成したら、切削を終了する。
【0048】
切削終了後のフレームユニット21は、第2の搬送ユニット28により、チャックテーブル20から、チャックテーブル20の後方に位置するスピンナ洗浄ユニット30へ搬送される。スピンナ洗浄ユニット30では、フレームユニット21がスピン洗浄及びスピン乾燥される。
【0049】
スピンナ洗浄ユニット30でスピン洗浄及びスピン乾燥されたフレームユニット21は、第1の搬送ユニット18、位置決め部材16、プッシュプルアーム14等により、カセット8へ搬入される。次に、切削装置2の動作を制御する制御ユニット32について説明する。
【0050】
制御ユニット32は、カセットエレベータ12、プッシュプルアーム14、位置決め部材16、チャックテーブル20、加工送りユニット22、撮像ユニット24、切削ユニット26、第2の搬送ユニット28、スピンナ洗浄ユニット30等の動作を制御する。
【0051】
制御ユニット32は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリー、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。補助記憶装置に記憶され所定のプログラムを含むソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、制御ユニット32の機能が実現される。
【0052】
制御ユニット32は、例えばプログラムで構成されている制御部34を含む。制御部34は、例えば、チャックテーブル20の内部に形成されている流路の一端と他端との間に設けられている電磁弁(不図示)の動作を制御する。
【0053】
電磁弁が開状態とされると保持面20aに負圧が発生し、電磁弁が閉状態とされると保持面20aの負圧は消滅する。制御部34は、また例えば、切削ユニット26の回転駆動源の動作を制御する。
【0054】
上述したウェーハ11の切削方法に従い、全ての分割予定ライン13が切削ユニット26で切削された後、制御部34は、加工送りユニット22のパルスモーターを制御してチャックテーブル20を撮像ユニット24の直下にチャックテーブル20を位置付ける。
【0055】
その後、制御部34は、撮像ユニット24を動作させて、撮像ユニット24にウェーハ11の表面11a側を撮像させる。図3は、ウェーハ11の表面11a側を撮像する様子を示す図である。
【0056】
撮像ユニット24は、ウェーハ11の表面11a側の全体を撮像すると共に、予め定められた2以上の検査領域(エリア)をウェーハ11の全体像よりも拡大した態様で、個別に撮像する。本実施形態の撮像ユニット24は、互いに異なる位置にある7つの検査領域を撮像する。
【0057】
図4は、各検査領域を示す図である。なお、本実施形態では、図4に示す横方向をチャンネル1(CH1)方向と称し、図4に示す縦方向をチャンネル2(CH2)方向と称する。
【0058】
各検査領域は、CH1方向及びCH2方向の分割予定ライン13の交差点を中心とする所定の範囲を含む。検査領域Aの画像に示す様に、CH1方向に沿う切削溝13aと、CH2方向に沿う切削溝13aとには、それぞれ欠け(チッピング)13bが生じている。
【0059】
検査領域Aでは、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれている。切削溝13aの中央線とは、切削溝13aのCH2方向の幅の中央位置を通るCH1方向に平行な直線である。また、CH1方向の分割予定ライン13の中央線とは、CH1方向の分割予定ライン13のCH2方向の幅の中央位置を通るCH1方向に平行な直線である。
【0060】
検査領域Bは、CH1方向で検査領域Aよりも右側に位置し、CH2方向で検査領域Aと同じ位置にある。検査領域Bでは、CH2方向の切削溝13aの中央線がCH2方向の分割予定ライン13の中央線から左側にずれている。
【0061】
切削溝13aの中央線とは、切削溝13aのCH1方向の幅の中央位置を通るCH2方向に平行な直線である。また、CH2方向の分割予定ライン13の中央線とは、例えば、CH2方向の分割予定ライン13のCH1方向の幅の中央位置を通るCH2方向に平行な直線である。
【0062】
検査領域Bでは、検査領域Aと同様に、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれている。なお、CH1方向の切削溝13aには、欠け13bが生じていない。
【0063】
検査領域Cは、CH1方向で検査領域Aよりも左側に位置し、CH2方向で検査領域Aよりも前側に位置する。検査領域Cでは、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれており、CH2方向の切削溝13aがCH2方向の分割予定ライン13の中央線から右側にずれている。
【0064】
検査領域Dは、表面11aの略中央に位置する。検査領域Dは、CH1方向で検査領域A及びBの間に位置し、CH2方向で検査領域Cと同じ位置にある。検査領域Dでも、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれている。
【0065】
検査領域Eは、CH1方向で検査領域Bよりも右側に位置し、CH2方向で検査領域C及びDと同じ位置にある。検査領域Eでも、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれている。
【0066】
検査領域Fは、CH1方向で検査領域Aと同じ位置にあり、CH2方向で検査領域Cよりも前側にある。検査領域Fでは、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれている。
【0067】
検査領域Gは、CH1方向で検査領域Bと同じ位置にあり、CH2方向で検査領域Fと同じ位置にある。検査領域Gでは、CH1方向の切削溝13aの中央線がCH1方向の分割予定ライン13の中央線から後側にずれており、CH2方向の切削溝13aの中央線がCH2方向の分割予定ライン13の中央線から左側にずれている。
【0068】
検査領域AからGの配置は、撮像ユニット24で撮像される2以上の異なる検査領域(エリア)の数をオペレーターが指定した場合に、制御ユニット32の一部である配置決定部36により決定される。配置決定部36は、例えばプログラムで構成されている。
【0069】
配置決定部36は、CH1方向の分割予定ライン13の中央線と、CH2方向の分割予定ライン13の中央線との交点の座標を、検査領域の中心座標に設定する。配置決定部36は、指定された検査領域の数に応じて、検査領域の中心座標を複数決定する。
【0070】
配置決定部36は、例えば、複数の交点の座標のうち、表面11aの略中央に位置する一の座標と、一の座標の周囲に位置する複数の他の座標とを、それぞれ検査領域の中心座標とする。例えば、配置決定部36は、少なくとも2つの検査領域の中心座標がCH1方向又はCH2方向で同じになる様に、検査領域の中心座標の配置を決定する。
【0071】
検査領域の中心座標の配置が決定された後、各検査領域の中心座標から所定の直径(例えば、200μmから300μm)の範囲が、撮像ユニット24により撮像される。なお、撮像ユニット24が撮像する範囲は、円形に限定されず任意の形状であってもよい。
【0072】
制御ユニット32は、各検査領域の画像と、各検査領域でのウェーハ11の加工状態に関する情報とが記録されたレポートを作成するレポート作成部38を更に含む。レポート作成部38は、例えばプログラムで構成されており、カセット8に収容された複数のウェーハ11のうち最初に加工が施されたウェーハ11に対してレポートを作成する。
【0073】
オペレーターは、このレポートを参照することにより、ウェーハ11を加工装置から取り出すことなく、加工条件が適切であったか否かを確認できる。仮に、加工条件が不適切であった場合には、加工条件を修正できる。それゆえ、第2番目以降のウェーハ11を加工するときには、修正した加工条件でウェーハ11を加工できる。
【0074】
加工状態に関する情報は、切削溝13aの幅、切削溝13aに形成された欠け13bの状態、及び、分割予定ライン13の中央線からの切削溝13aの中央線のずれ量を含む。なお、CH1方向に沿う切削溝13aの幅とは、切削溝13aのCH2方向の長さであり、CH2方向に沿う切削溝13aの幅とは、切削溝13aのCH1方向の長さである。
【0075】
また、切削溝13aに形成された欠け13bの状態とは、例えば、欠け13bの数、欠け13bの大きさである。例えば、欠け13bの大きさは、切削溝13aの縁からCH2方向における欠け13bの最大長さや、切削溝13aの縁からCH1方向における欠け13bの最大長さを意味する。
【0076】
本実施形態のレポートは、モニター6に画像として表示される。図5は、レポートの一例を示す画像である。レポートの右上には、ウェーハ11の表面11a側の全体像が表示されている。この全体像には、検査領域AからGに対応する位置が丸で示されている。
【0077】
ウェーハ11の全体像の下には、全体像を簡略化した円が表示されており、この円内には、検査領域AからGが示されている。ウェーハ11の全体像の左側には、検査領域の画像が表示される。図5に示す例では、検査領域Dの画像が表示されている。
【0078】
なお、オペレーターは、所望の検査領域を指定することにより、表示される検査領域の画像を選択できる。例えば、オペレーターは、全体像を簡略化した円内に示されている検査領域Aを指定することにより、検査領域Dの画像を検査領域Aの画像に切り替えることができる。
【0079】
検査領域の画像の下方には、選択された検査領域の加工状態に関する情報が表示される。図5に示す例では、検査領域Dの加工状態に関する情報が表示されている。各情報は、例えば、得られた画像に基づいてレポート作成部38により生成される。
【0080】
図5の「溝の幅」に示す様に、検査領域Dの切削溝13aの幅は30μmであり、検査領域Dの切削溝13aの幅は31μmである。また、図5の「チッピング」は、5μm未満の欠けの個数を示す。図5に示す様に、検査領域Dでは、切削溝13aにおける5μm未満の欠けの数は1個であり、切削溝13aにおける5μm未満の欠けの数は4個である。
【0081】
図5の「(5μm以上)」は、5μm以上の欠けの個数を示す。図5に示す様に、検査領域Dでは、切削溝13a,13aにおける5μm以上の欠けは無い。また、図5の「ストリートずれ」は、分割予定ライン13の中央線からの切削溝13aの中央線のずれ量である。
【0082】
図5に示す様に、検査領域DのCH1方向の切削溝13aの中央線は、CH1方向の分割予定ライン13の中央線から3μmずれている。また、検査領域DのCH2方向の切削溝13aの中央線は、CH2方向の分割予定ライン13の中央線から2μmずれている。
【0083】
レポート作成部38は、取得された画像に基づいて、切削溝13aの幅、5μm未満の欠けの個数、5μm以上の欠けの個数、ストリートずれ等を導き出す。取得された画像の1ピクセル当たりの長さは予め定められているので、レポート作成部38は、例えば、画像中の切削溝13aの幅に対応する画素数から、切削溝13aの幅、及び、切削溝13aの中央線の位置を算出する。
【0084】
同様に、レポート作成部38は、画像中の欠けに対応する所定方向の画素数から、所定方向の欠けの大きさを算出できる。また、レポート作成部38は、欠けの大きさに応じて、欠けの個数をカウントできる。この様にして、レポート作成部38は、各検査領域の画像と、各検査領域での加工状態に関する情報とが記録されたレポートを作成する。
【0085】
オペレーターは、このレポートを参照することで、ウェーハ11を切削装置2から取り出して顕微鏡等により分割予定ライン13を観察しなくとも、加工条件が適切であったか否かを確認できる。それゆえ、ウェーハ11を切削装置2から取り出すことによるウェーハ11の破損、汚染等のリスクを無くすことができる。
【0086】
なお、レポートは、画像表示に限定されず、紙に印刷されてもよい。レポートが紙に印刷される場合、切削装置2は、プリンターを含むレポート印刷部(不図示)を備えてよい。また、レポート印刷部に代えて、レポート作成部38は、レポートの作成に必要なデータを外付けのプリンター(不図示)に出力し、当該プリンターにレポートを印刷させてもよい。
【0087】
レポートが紙に印刷される場合、各検査領域の画像と、各検査領域でのウェーハ11の加工状態に関する情報との対応関係が特定可能な態様で、検査領域の画像と加工状態に関する情報とがレポートに記録されることが好ましい。
【0088】
次に、加工条件の確認及び修正方法について説明する。まず、オペレーターが操作パネル4を介して制御ユニット32に所定の加工条件を入力する(準備工程(S10))。加工条件は、切削ブレード26aの種類、加工点に供給される切削水の流量、スピンドルの回転数等である。
【0089】
準備工程(S10)では、撮像する検査領域(エリア)の数も入力され、上述の配置決定部36が自動的に検査領域の配置を決定する。加工条件入力後、オペレーターは、自動加工開始ボタンを押し、切削装置2にウェーハ11の加工を開始させる。
【0090】
自動加工開始ボタンが押されると、カセット8から第1番目のフレームユニット21がチャックテーブル20上に搬送され、保持面20a及びクランプユニット20bで当該フレームユニット21が保持される(保持工程(S20))。
【0091】
保持工程(S20)の後、ウェーハ11の全ての分割予定ライン13に対応する領域が、上述の切削方法に従い切削ユニット26により切削される(切削工程(S30))。切削工程(S30)後、撮像ユニット24により、配置決定部36により指定された各検査領域と、ウェーハ11の表面11a側の全体とが撮像される(撮像工程(S40))。
【0092】
撮像工程(S40)の後、レポート作成部38が上述のレポートを作成する(レポート作成工程(S50))。オペレーターは、作成されたレポートを参照することにより、準備工程(S10)で入力した加工条件が適切であったか否かを確認する(確認工程(S60))。これにより、ウェーハ11を切削装置2から取り出すことによるウェーハ11の破損、汚染等のリスクを無くすことができる。
【0093】
確認工程(S60)の後、第1番目のフレームユニット21は、スピンナ洗浄ユニット30で洗浄及び乾燥され、カセット8へ搬入される。加工条件が適切である場合には、第2番目以降のフレームユニット21についても、同じ加工条件で切削工程(S30)が行われる。
【0094】
しかし、加工条件が不適切であった場合には、確認工程(S60)の後、加工条件が修正される(修正工程(S70))。修正工程(S70)では、例えば、切削ブレード26aの取り換え又は装着のやり直し、切削水の流量の設定変更、スピンドルの回転数の設定変更等が行われる。
【0095】
修正工程(S70)の後、第2番目のフレームユニット21に対して、保持工程(S20)から確認工程(S60)までを行う。加工条件が適切である場合には、第2番目のフレームユニット21は、洗浄及び乾燥され、カセット8へ搬入される。しかし、加工条件が不適切であった場合には、再度、修正工程(S70)等が行われる。
【0096】
次に、第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係るレーザー加工装置(加工装置)40の斜視図である。レーザー加工装置40は、切削ユニット26に代えて、レーザービーム照射ユニット(加工ユニット)42を有する。係る点が、切削装置2と異なる。
【0097】
レーザービーム照射ユニット42は、ウェーハ11に吸収される波長を有するパルス状のレーザービームを生成するレーザービーム生成部(不図示)を有する。なお、レーザービーム生成部は、レーザー発振器(不図示)を含む。レーザービーム照射ユニット42は、円筒状のハウジング部42aを有し、ハウジング部42aの先端部には、ヘッド部42bが設けられている。
【0098】
ヘッド部42bにはレーザービームを集光する集光レンズ(不図示)が設けられており、ヘッド部42bは集光器として機能する。レーザービーム生成部で生成されたレーザービームは、ハウジング部42a内に設けられた所定の光学系を経て、ヘッド部42bから下方に向けて出射される。
【0099】
ウェーハ11を加工するときには、例えば、表面11aが露出する態様でウェーハ11の裏面11b側を保持面20aで保持する。そして、ヘッド部42bの直下の領域を一の分割予定ライン13の延長線上に位置付ける。
【0100】
ヘッド部42bから所定の出力のレーザービームを照射した状態で、チャックテーブル20とヘッド部42bとを相対的に加工送りすると、分割予定ライン13に対応する領域がアブレーション加工されて、レーザー加工溝が形成される。
【0101】
レーザー加工装置40も、切削装置2と同様に制御ユニット32を有する。それゆえ、第1の実施形態と同様に、第1番目のウェーハ11の全ての分割予定ライン13にレーザー加工溝を形成した後、レポート作成部38によりレポートが作成される。
【0102】
オペレーターは、このレポートを参照することにより、ウェーハ11を加工装置から取り出すことなく、加工条件が適切であったか否かを確認できる。それゆえ、ウェーハ11を切削装置2から取り出すことによるウェーハ11の破損、汚染等のリスクを無くすことができる。
【0103】
次に、配置決定部36が検査領域の配置を決める他の例について説明する。検査領域は、ウェーハ11に設定されないと意味をなさない。しかし、ウェーハ11は円盤状であるので、仮に、複数の検査領域がCH1及びCH2方向において等間隔に配置された場合、端部に位置する検査領域は表面11aの外周よりも外側に位置する場合がある。
【0104】
図7(A)は、端部に位置する検査領域13cがウェーハ11の外周よりも外側に位置する例を示す図である。なお、図7(A)では、検査領域13cの位置を簡易的に十字で示す。この場合、配置決定部36は、CH1又はCH2方向で検査領域13cの間隔が狭くなる様に、検査領域13cの配置を修正する。
【0105】
図7(B)は、修正後の検査領域13cの配置を示す図である。配置決定部36は、端部に位置する検査領域13cが表面11aの外周よりも内側に位置する様に、検査領域13cの座標を修正する。
【0106】
例えば、配置決定部36は、CH2方向の一端部及び中央部の間に位置する5つの検査領域13cと、CH2方向の他端部及び中央部の間に位置する5つの検査領域13cと、におけるCH1方向の間隔を、図7(A)の場合に比べて狭い第1の間隔とする。
【0107】
更に、配置決定部36は、CH2方向の一端部に位置する5つの検査領域13cと、CH2方向の他端部に位置する5つの検査領域13cと、におけるCH1方向の間隔を、第1の間隔よりも狭い第2の間隔とする。なお、図7(B)の修正例では、CH1方向の間隔を狭くしたが、これに代えて、CH2方向の間隔を狭くしてもよい。
【0108】
この様に、配置決定部36が、オペレーターにより指定された検査領域13cの数に応じて、検査領域13cの配置を修正するので、撮像ユニット24がウェーハ11の外周よりも外側で画像を取得することを回避できる。
【0109】
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、切削溝13a及びレーザー加工溝は、ウェーハ11を切断(即ち、フルカット)により形成された溝に限定されず、ウェーハ11が部分的に除去されたハーフカット溝であってもよい。
【符号の説明】
【0110】
2 切削装置(加工装置)
4 操作パネル
6 モニター(表示ユニット)
8 カセット
10 カセットテーブル
12 カセットエレベータ
14 プッシュプルアーム
16 位置決め部材
18 第1の搬送ユニット
20 チャックテーブル
20a 保持面
20b クランプユニット
22 加工送りユニット
24 撮像ユニット
26 切削ユニット(加工ユニット)
26a 切削ブレード
28 第2の搬送ユニット
30 スピンナ洗浄ユニット
32 制御ユニット
34 制御部
36 配置決定部
38 レポート作成部
40 レーザー加工装置(加工装置)
42 レーザービーム照射ユニット(加工ユニット)
42a ハウジング部
42b ヘッド部
11 ウェーハ
11a 表面
11b 裏面
13 分割予定ライン
13a,13a,13a 切削溝
13b 欠け
13c 検査領域
15 デバイス
17 ダイシングテープ
19 フレーム
21 フレームユニット
A,B,C,D,E,F,G 検査領域(エリア)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7