IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドの特許一覧

特許7460627高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析
<>
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図1
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図2
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図3
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図4
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図5
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図6
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図7
  • 特許-高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20240326BHJP
   G06N 3/08 20230101ALI20240326BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20240326BHJP
   G05B 13/02 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
G06N3/08
G06N20/00
G05B13/02 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021532890
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-03
(86)【国際出願番号】 US2019065781
(87)【国際公開番号】W WO2020123695
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】62/779,097
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/599,962
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バーティア, シドハース
(72)【発明者】
【氏名】フェン, ジエ
(72)【発明者】
【氏名】キャントウェル, ダーモット
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-258338(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0338810(US,A1)
【文献】特表2020-522883(JP,A)
【文献】国際公開第2018/222613(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0350699(US,A1)
【文献】特開2003-068717(JP,A)
【文献】特表2014-513415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02
G06N 3/08
G06N 20/00
G05B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信することと、
前記膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定することと、
処理装置によって、前記ターゲットデータに直交する前記膜特性データのデータポイントのセットを選択することと、
前記処理装置によって、前記データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することと、
前記特徴抽出に基づいて、前記ターゲットデータに一致させるための1又は複数の前記製造パラメータの更新を決定することと
を含む方法。
【請求項2】
前記製造パラメータが、ハードウェアパラメータ又はプロセスパラメータの1又は複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記膜特性データが相関しており、前記ターゲットデータとは異なることを決定することが、前記膜特性データが前記ターゲットデータと実質的に平行であることを決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記特徴抽出の実行が、主成分分析(PCA)、クラスタリング、因子分析(FA)、判別分析、又は相関行列のうちの1又は複数を介して行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を決定するための訓練された機械学習モデルを生成するために機械学習モデルを訓練することであって、前記訓練は、
前記機械学習モデルの訓練データを生成することであって、
前記製造機器の履歴製造パラメータを含む第1の訓練入力を生成することと、
前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することであって、前記第1のターゲット出力は、履歴膜特性データを含む、前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することと
を含む、前記機械学習モデルの訓練データを生成することと、
(i)前記第1の訓練入力を含む訓練入力のセット、及び(ii)前記第1のターゲット出力を含むターゲット出力のセットに、前記機械学習モデルを訓練するための前記訓練データを提供することと
を含む、機械学習モデルを訓練すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することであって、前記データポイントのセットの選択と、前記特徴抽出の実行は、前記訓練された機械学習モデルを介して行われる、訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することと、
前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することであって、前記更新の決定が、前記1又は複数の出力から、前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を抽出することを含む、前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットデータに一致させるために、前記製造機器の前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を実行することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
グラフィカルユーザインターフェースを介して前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を表示することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
システムであって、
メモリと、
処理装置であって、
製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信することと、
前記膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定することと、
前記ターゲットデータに直交する前記膜特性データのデータポイントのセットを選択することと、
前記データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することと、
前記特徴抽出に基づいて、前記ターゲットデータに一致させるために、1又は複数の前記製造パラメータの更新を決定することと
を行うために、前記メモリに結合された処理装置と
を備える、システム。
【請求項10】
前記膜特性データが相関しており、前記ターゲットデータとは異なることを決定するために、前記処理装置が、前記膜特性データが前記ターゲットデータと実質的に平行であることを決定する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記製造パラメータが、ハードウェアパラメータ又はプロセスパラメータの1又は複数を含み、
前記処理装置は、主成分分析(PCA)、クラスタリング、因子分析(FA)、判別分析、又は相関行列のうちの1又は複数を介して前記特徴抽出を実行する、
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記処理装置が更に、前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を決定するための訓練された機械学習モデルを生成するために前記機械学習モデルを訓練し、前記機械学習モデルを訓練するために、前記処理装置が、
前記機械学習モデルの訓練データを生成することであって、
前記製造機器の履歴製造パラメータを含む第1の訓練入力を生成することと、
前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することであって、前記第1のターゲット出力は、履歴膜特性データを含む、前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することと
を含む、前記機械学習モデルの訓練データを生成することと
(i)前記第1の訓練入力を含む訓練入力のセット、及び(ii)前記第1のターゲット出力を含むターゲット出力のセットに、前記機械学習モデルを訓練するための前記訓練データを提供することと
を行う、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記処理装置が更に、
訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することであって、前記処理装置が前記データポイントのセットを選択し、前記訓練された機械学習モデルを介して前記特徴抽出を実行する、訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することと、
前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することであって、前記更新を決定するために、前記処理装置が、前記1又は複数の出力から、前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を抽出する、前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することと
を行う、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記処理装置が更に、
前記ターゲットデータに一致させるために、前記製造機器の前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を実行すること、又は
グラフィカルユーザインターフェースを介して前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を表示すること
のうちの1又は複数を行う、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
命令が格納された非一過性コンピュータ可読媒体であって、前記命令が処理装置によって実行されると、前記処理装置に、
製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信することと、
前記膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定することと、
処理装置によって、前記ターゲットデータに直交する前記膜特性データのデータポイントのセットを選択することと、
前記データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することと、
前記特徴抽出に基づいて、前記ターゲットデータに一致させるための1又は複数の前記製造パラメータの更新を決定することと
を行わせる、非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記膜特性データが相関しており、前記ターゲットデータとは異なることを決定するために、前記処理装置が、前記膜特性データが前記ターゲットデータと実質的に平行であることを決定する、請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記製造パラメータが、ハードウェアパラメータ又はプロセスパラメータの1又は複数を含み、
前記処理装置が、主成分分析(PCA)、クラスタリング、因子分析(FA)、判別分析、又は相関行列のうちの1又は複数を介して前記特徴抽出を実行する、
請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記処理装置が更に、前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を決定するための訓練された機械学習モデルを生成するために前記機械学習モデルを訓練し、前記機械学習モデルを訓練するために、前記処理装置が、
前記機械学習モデルの訓練データを生成することであって、
前記製造機器の履歴製造パラメータを含む第1の訓練入力を生成することと、
前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することであって、前記第1のターゲット出力は、履歴膜特性データを含む、前記第1の訓練入力に対する第1のターゲット出力を生成することと
を含む、前記機械学習モデルの訓練データを生成することと
(i)前記第1の訓練入力を含む訓練入力のセット、及び(ii)前記第1のターゲット出力を含むターゲット出力のセットに、前記機械学習モデルを訓練するための前記訓練データを提供することと
を行う、請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記処理装置が更に、
訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することであって、前記処理装置が前記データポイントのセットを選択し、前記訓練された機械学習モデルを介して前記特徴抽出を実行する、訓練された機械学習モデルに前記ターゲットデータを提供することと、
前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することであって、前記更新を決定するために、前記処理装置が、前記1又は複数の出力から、前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を抽出する、前記訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得することと
を行う、請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記処理装置が更に、
前記ターゲットデータに一致させるために、前記製造機器の前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を実行すること、又は
グラフィカルユーザインターフェースを介して前記1又は複数の製造パラメータの前記更新を表示すること
の1又は複数を行う、
請求項15に記載の非一過性コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、処方分析、より具体的には、高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]製品を製造するための製造プロセス及び製造機器(半導体及びディスプレイ産業等)は複雑であり得る。製品のターゲット特性に一致させるための製造プロセス及び製造機器のパラメータの更新を決定することには時間がかかる場合があり、製造施設の管理者の専門知識に依存し得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003]以下は、本開示の幾つかの態様の基本的な理解を提供するために、本開示の簡略化された要約である。この要約は、本開示の広範な概要ではない。これは、本開示のカギとなる要素又は重要な要素を特定することも、本開示の特定の実装態様の任意の範囲又は請求項の任意の範囲を描写することも意図していない。その唯一の目的は、後に提示する、より詳細な説明の前置きとして、本開示の幾つかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0004】
[0004]本開示の一態様では、方法は、製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信することを含み得る。本方法は更に、膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定することを含む。本方法は更に、処理装置によって、ターゲットデータに直交する膜特性データのデータポイントのセットを選択することを含む。本方法は更に、処理装置によって、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することを含む。本方法は更に、特徴抽出に基づいて、ターゲットデータに一致させるための1又は複数の製造パラメータの更新を決定することを含む。
【0005】
[0005]本開示の別の態様では、システムは、メモリと、メモリに結合された処理装置とを含む。処理装置は、製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信し、膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定する。処理装置は更に、ターゲットデータに直交する膜特性データのデータポイントのセットを選択し、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行する。処理装置は更に、特徴抽出に基づいて、ターゲットデータに一致させるために、1又は複数の製造パラメータの更新を決定する。
【0006】
[0006]本開示の別の態様では、命令が格納された非一過性コンピュータ可読媒体であって、命令が処理装置によって実行されると、処理装置に、製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信することと、膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なることを決定することとを行わせる。処理装置は更に、ターゲットデータに直交する膜特性データのデータポイントのセットを選択し、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行する。処理装置は更に、特徴抽出に基づいて、ターゲットデータに一致させるための1又は複数の製造パラメータの更新を決定する。
【0007】
[0007]本開示は、添付の図面の図における限定としてではなく、例として示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】特定の実施形態に係る、例示的なシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図2】特定の実施形態に係る、機械学習モデルのためのデータセットを作成するための例示的なデータセットジェネレータである。
図3】特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定することを示すブロック図である。
図4】特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定する例示的な方法を示すフロー図である。
図5】特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定する例示的な方法を示すフロー図である。
図6】特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定する例示的な方法を示すフロー図である。
図7】A-Bは、特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定することを示すグラフである。
図8】特定の実施形態に係る、コンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0014]本明細書に記載されるのは、高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析を対象とした技術である。製造機器(例えば、半導体又はディスプレイ処理ツール)は、製造プロセスを実行して、結果として得られた特性データ(例えば、膜特性データ)を有する製品(例えば、半導体ウエハ、半導体ディスプレイ等)を製造する。結果として得られた特性データは、ターゲットデータ(例えば、ターゲット特性データ、仕様)と比較され得る。結果として得られた特性データがターゲットデータに一致していないことに応じて、ターゲットデータに一致させるために、製造機器の製造パラメータ(例えば、ハードウェアパラメータ、プロセスパラメータ)が更新され得る。従来、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新は、管理者の専門知識に依存する場合があり、その場限りのものとなり得、限定的であり得る。管理者は、製造パラメータの更新を試行錯誤しながら、ターゲットデータに一致させるために製造パラメータを更新する方法を決定し得る。管理者は、製造パラメータを更新して、ターゲットデータに一致させることができない場合がある。ターゲットデータは、2つ以上の特性を含み得る。例えば、ターゲットデータは、多パラメータ、多目的最適化、制約付き最適化問題、制約なし最適化問題等のうちの1又は複数であり得る。従来は、管理者がターゲットデータの1つの特性に一致させようとして、限定的にターゲットデータのその1つを選択し、次に、製造パラメータを更新し得る。結果的な特性データの1つの特性をターゲットデータに一致させようとすると、結果的な特性データの他の特性がターゲットデータに一致しない場合があり、ターゲットデータからの偏差が増加し得る。従来、管理者の更新できる(例えば、同時に更新を検討できる)製造パラメータの量又は種類は、限定的であり得る。管理者は、多パラメータ、多目的最適化、制約付き最適化問題、制約なし最適化問題等のうちの1又は複数であるターゲットデータに一致させるように製造パラメータを更新できない場合がある。
【0010】
[0015]製品の特性データは相関している可能性がある(例:共線的な膜特性データ)。例えば、第1の軸が第1の特性であり、第2の軸が第2の特性であるグラフでは、特性データは線を形成し得る。線は、ターゲットデータに実質的に平行(例えば、ターゲットデータからオフセット)であり得る。従来、管理者は、相関する特性データ(例えば、共線的な膜特性データ)がターゲットデータに一致するように製造パラメータを調整することができない。
【0011】
[0016]本明細書に開示の装置、システム、及び方法は、ターゲットデータに一致させるために、高度に共線的なレスポンススペースにおける処方分析を使用して、1又は複数の製造パラメータ(例えば、プロセスパラメータ、機器パラメータ、ハードウェア設計変更等)の更新を決定する。処理装置は、製造機器の製造パラメータに関連する膜特性データを受信し、膜特性データが相関しており、ターゲットデータとは異なる(例えば、ターゲットデータに一致しない、ターゲットデータに一致できない、ターゲットデータからオフセットされる)ことを決定する。処理装置は、ターゲットデータに直交する膜特性データのデータポイントのセットを選択し、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行する。処理装置は、特徴抽出に基づいて、ターゲットデータに一致させるために1又は複数の製造パラメータの更新を決定する。
【0012】
[0017]幾つかの実施形態では、機械学習モデルは、データ入力(例えば、履歴又は実験製造パラメータ)及びデータ入力に対応するターゲット出力(例えば、履歴又は実験膜特性データ)を使用して訓練され得る。逆解は、ターゲットデータに基づいて訓練された機械学習モデルから取得され得る。逆解は、製造パラメータの更新を含み得る。幾つかの実施形態では、逆解を取得するために、訓練された機械学習モデルを反転させることができ、反転した訓練された機械学習モデルにターゲットデータを入力し、反転した機械学習モデルによって、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を出力することができる。
【0013】
[0018]幾つかの実施形態では、製造パラメータの更新は、グラフィカルユーザインターフェースを介して表示され得る。幾つかの実施形態では、ターゲットデータに一致させるために、製造パラメータの更新が実行され得る。
【0014】
[0019]本開示の態様は、エネルギー消費(例えば、バッテリ消費)、必要な帯域幅、プロセッサオーバヘッド等の大幅な削減という技術的利点をもたらす。幾つかの実施形態では、技術的利点は、管理者の専門知識を使用するその場限りの試行錯誤を実行することなく、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定することから生じる。ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新は、ユーザの専門知識に依存するその場限りの試行錯誤よりも少ないエネルギー、少ない帯域幅、少ないプロセッサオーバヘッドを使用して決定され得る。本開示を介して決定された製造パラメータの更新により、従来のアプローチよりもターゲットデータに近い特性データを備えた製品が製造され得る。従来、管理者は、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定できない場合があり、その結果、製品が仕様に一致しなくなる可能性がある。本明細書に記載の実施形態によって決定される製造パラメータの更新により、ターゲットデータの異なる特性に一致する(例えば、ターゲットデータの1つの特性に単に近づこうとするのではなく、仕様に一致する)特性データを備えた製品が製造され得る。
【0015】
[0020]図1は、特定の実施形態に係る、例示的なシステムアーキテクチャ100を示すブロック図である。システムアーキテクチャ100は、クライアント装置120、製造機器124、測定機器126、処方分析用サーバ130、及びデータストア140を含む。処方分析用サーバ130は、処方分析システム110の一部であり得る。処方分析システム110は、サーバマシン170及び180を更に含み得る。
【0016】
[0021]測定機器126は、計測システム127又はセンサ128のうちの1又は複数を含み得る。測定機器126は、製造機器124によって(例えば、計測機器127を介して)製造された製品(例えば、ウエハ)の膜特性データ(例えば、履歴又は実験膜特性データ144、膜特性データ150、テストされた膜特性データ156)を決定し得る。測定機器126は、製造機器124に関連する製造パラメータ(例えば、履歴又は実験製造パラメータ146等)を(例えば、センサ128を介して)決定し得る。
【0017】
[0022]クライアント装置120、製造機器124、測定機器126、処方分析用サーバ130、データストア140、サーバマシン170、及びサーバマシン180は、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を決定するために、ネットワーク160を介して互いに結合され得る。幾つかの実施形態では、ネットワーク160は、クライアント装置120に、処方分析用サーバ130、データストア140、及び他の公的に利用可能なコンピューティング装置へのアクセスを提供する公衆ネットワークである。幾つかの実施形態では、ネットワーク160は、クライアント装置120に、処方分析用サーバ130、データストア140、及び他のプライベートに利用可能なコンピューティング装置へのアクセスを提供するプライベートネットワークである。ネットワーク160は、1又は複数の広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、有線ネットワーク(例えば、イーサネットネットワーク)、無線ネットワーク(例えば、802.11ネットワーク又はWi-Fiネットワーク)、セルラーネットワーク(例えば、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク)、ルータ、ハブ、スイッチ、サーバコンピュータ、クラウドコンピューティングネットワーク、及び/又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0018】
[0023]クライアント装置120は、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ネットワーク接続テレビ(「スマートテレビ」)、ネットワーク接続メディアプレーヤ(例えば、ブルーレイプレーヤ)、セットトップボックス、オーバーザトップ(OTT)ストリーミング装置、オペレータボックス等のコンピューティング装置を含み得る。クライアント装置120は、測定機器126から膜特性データ(例えば、履歴又は実験データ142、膜特性データ150、テストされた膜特性データ156)を受信し、ネットワーク160を介して処方分析システム110等から製造パラメータ154の更新を受信することができ得る。クライアント装置120は、膜特性データ(例えば、履歴又は実験データ142、膜特性データ150、ターゲットデータ152、テストされた膜特性データ156)を処方分析システム110に送信し、ネットワーク160を介して、製造パラメータ154の更新を製造機器124等に送信することができ得る。幾つかの実施形態では、クライアント装置120は、製造パラメータ154の更新に基づいて、製造機器124の製造パラメータ(例えば、プロセスパラメータ、ハードウェアパラメータ等)を変更し得る。各クライアント装置120は、ユーザがデータ(例えば、ターゲットデータ152、製造パラメータ154の更新、テストされた膜特性データ156等)の生成、表示、又は編集のうちの1又は複数を行うことを可能にするオペレーティングシステムを含み得る。
【0019】
[0024]クライアント装置120は、製造パラメータ変更コンポーネント122を含み得る。製造パラメータ変更コンポーネント122は、ターゲットデータ152のユーザ入力を(例えば、クライアント装置120を介して表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して)受信し得る。ターゲットデータ152は、特性データ(例えば、膜特性データ)を含み得る。幾つかの実施形態では、クライアント装置120は、ターゲットデータ152を処方分析用サーバ130に送信し、クライアント装置120は、処方分析用サーバ130から、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を受信する。クライアント装置120は、製造パラメータ154の更新に基づいて製造機器124の製造パラメータを更新させ得る(例えば、製造パラメータ154の更新を製造機器124に送信し、製造パラメータ154の更新を実行する)。クライアント装置120は、製造機器124によって実行されている製造パラメータの更新に応じて、テストされた膜特性データ156を受信し得る。クライアント装置120は、訓練された機械学習モデル190の更新のために、テストされた膜特性データ156を処方分析システム110(例えば、処方分析用サーバ130)に送信し得る。
【0020】
[0025]処方分析用サーバ130は、ラックマウントサーバ、ルータコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、アクセラレータ特定用途向け集積回路(ASIC)(例えば、テンソル処理ユニット(TPU))等の1又は複数のコンピューティング装置を含み得る。処方分析用サーバ130は、処方分析コンポーネント132を含み得る。幾つかの実施形態では、処方分析コンポーネント132は、履歴又は実験データ142を使用して、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を決定し得る。履歴又は実験データ142は、履歴データ、実験データ、又はそれらの組み合わせを含み得る。実験データは、実験計画(DOE)データを含み得る。幾つかの実施形態では、処方分析コンポーネント132は、訓練された機械学習モデル190を使用して、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を決定し得る。訓練された機械学習モデル190は、主要なプロセス及びハードウェアパラメータを学習し得る。訓練された機械学習モデル190による製造パラメータ154の更新の決定は、訓練された機械学習モデル190による、最適な工程条件(例えば、プロセスパラメータ)及び/又は空間(例えば、ハードウェアパラメータ)の処方を含み得る。
【0021】
[0026]処方分析コンポーネント132は、製造機器124の製造パラメータに関連する膜特性データ150を受信(例えば、データストア140から取得)し、膜特性データ150が相関しており、ターゲットデータ152とは異なることを決定し、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を決定し得る。幾つかの実施形態では、処方分析コンポーネント132は、ターゲットデータ152に直交する膜特性データ150のデータポイントのセットを選択し、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することによって、製造パラメータ154の更新を決定し、製造パラメータ154の更新は、特徴抽出に基づくものである。幾つかの実施形態では、逆解(例えば、製造パラメータの更新)は、ターゲットデータに基づいて訓練された機械学習モデルから取得され得る。逆解は、製造パラメータの更新を含み得る。幾つかの実施形態では、逆解を取得するために、処方分析コンポーネント132は、訓練された機械学習モデルにターゲットデータ152を提供することによって、製造パラメータ154の更新を決定する。例えば、逆解(例えば、製造パラメータ154の更新)は、ターゲットデータ152に基づいて、訓練された機械学習モデルから取得され得る。幾つかの実施形態では、処方分析コンポーネント132は、ターゲットデータ152を反転した訓練された機械学習モデル(例えば、訓練された反転モデル190)に提供し、反転した訓練された機械学習モデルから出力を取得し、出力から製造パラメータ154の更新を抽出することによって、製造パラメータ154の更新を決定する。反転した訓練された機械学習モデルは、ターゲットデータ152に直交する膜特性データ150のデータポイントのセットを選択し、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行することができ、反転した訓練された機械学習モデルの出力(例えば、製造パラメータ154の更新)は、特徴抽出に基づくものである。
【0022】
[0027]データストア140は、メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)、ドライブ(例えば、ハードドライブ、フラッシュドライブ)、データベースシステム、又はデータを格納することができる別の種類のコンポーネント又は装置であり得る。データストア140は、複数のコンピューティング装置(例えば、複数のサーバコンピュータ)に及び得る複数のストレージコンポーネント(例えば、複数のドライブ又は複数のデータベース)を含み得る。データストア140は、履歴又は実験データ142、膜特性データ150、ターゲットデータ152、製造パラメータ154の更新、又はテストされた膜特性データ156のうちの1又は複数を格納し得る。履歴又は実験データ142は、ある期間にわたる、又は製造機器124の複数の実行における、履歴又は実験膜特性データ144及び履歴又は実験製造パラメータ146を含み得る。履歴又は実験膜特性データ144の各インスタンスは、履歴又は実験製造パラメータ146のそれぞれのインスタンス(例えば、履歴又は実験膜特性データ144を有する製品を製造するために製造機器124によって使用される履歴又は実験製造パラメータ146のインスタンス)に対応し得る。テストされた膜特性データ156の各インスタンスは、製造パラメータ154の更新のそれぞれのインスタンス(例えば、テストされた膜特性データ156を有する製品を製造するために製造機器124によって使用される製造パラメータ154の更新のインスタンス)に対応し得る。
【0023】
[0028]幾つかの実施形態では、製造パラメータは、製造機器124の1又は複数の設定又は構成要素(例えば、サイズ、種類等)を含む。製造パラメータは、温度(例えば、ヒータ温度)、間隔(SP)、圧力、高周波無線周波数(HFRF)、静電チャック(ESC)の電圧、電流、第1の前駆体、第1の希釈剤、第2の希釈剤、第1の反応物、第2の反応物、第2の前駆体等のうちの1又は複数を含み得る。
【0024】
[0029]幾つかの実施形態では、膜特性データは、測定機器データに基づく(例えば、製造機器124に結合された測定機器126から取得される)ウエハ空間膜特性を含む。膜特性データは、誘電率、ドーパント濃度、成長速度、密度等のうちの1又は複数を含み得る。
【0025】
[0030]幾つかの実施形態では、クライアント装置120は、ターゲットデータ152及びテストされた膜特性データ156をデータストア140に格納することができ、処方分析用サーバ130は、データストア140からターゲットデータ152及びテストされた膜特性データ156を取得し得る。幾つかの実施形態では、処方分析用サーバ130は、製造パラメータ154の更新をデータストア140に格納することができ、クライアント装置120は、製造パラメータ154の更新をデータストア140から取得し得る。
【0026】
[0031]幾つかの実施形態では、処方分析システム110は、サーバマシン170及びサーバマシン180を更に含む。サーバマシン170及び180は、1又は複数のコンピューティング装置(ラックマウントサーバ、ルータコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ等)、GPU、ASIC(TPU等)、データストア(ハードディスク、メモリデータベース等)、ネットワーク、ソフトウェアコンポーネント、又はハードウェアコンポーネントであり得る。
【0027】
[0032]サーバマシン170は、機械学習モデル190を訓練、検証、又はテストするためのデータセット(例えば、データ入力のセット及びターゲット出力のセット)を生成することができるデータセットジェネレータ172を含む。データセットジェネレータ172の幾つかの工程を、図2及び図6に関して以下に詳細に説明する。幾つかの実施形態では、データセットジェネレータ172は、履歴又は実験データ142を訓練セット(例えば、履歴又は実験データ142の60パーセント)、検証セット(例えば、履歴又は実験データ142の20パーセント)、及びテストセット(例えば、履歴又は実験データ142の20パーセント)に分割し得る。幾つかの実施形態では、処方分析コンポーネント132は、特徴の複数のセットを生成する。例えば、特徴の第1のセットは、データセット(例えば、訓練セット、検証セット、及びテストセット)のそれぞれに対応する製造パラメータの第1のセットであり得、特徴の第2のセットは、各データセットに対応する(例えば、製造パラメータの第1のセットとは異なる)製造パラメータの第2のセットであり得る。
【0028】
[0033]サーバマシン180は、訓練エンジン182、検証エンジン184、選択エンジン、及びテストエンジン186を含む。エンジン(例えば、訓練エンジン182、検証エンジン184、選択エンジン、及びテストエンジン186)は、ハードウェア(例えば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、マイクロコード、処理装置等)、ソフトウェア(例えば、処理装置、汎用コンピュータシステム、又は専用マシンで実行される命令)、ファームウェア、マイクロコード、又はそれらの組み合わせを指す場合がある。訓練エンジン182は、データセットジェネレータ172からの訓練セットに関連する特徴の1又は複数のセットを使用して、機械学習モデル190を訓練することができ得る。訓練エンジン182は、複数の訓練された機械学習モデル190を生成することができ、各訓練された機械学習モデル190は、訓練セットの個別の特徴のセットに対応する。例えば、第1の訓練された機械学習モデルは全ての特徴(X1~X5等)を使用して訓練されていてよく、第2の訓練された機械学習モデルは特徴の第1のサブセット(X1、X2、X4等)を使用して訓練されていてよく、第3の訓練された機械学習モデルは、特徴の第1のサブセットと部分的に重複し得る特徴の第2のサブセット(例えば、X1、X3、X4、及びX5)を使用して訓練されていてよい。
【0029】
[0034]検証エンジン184は、データセットジェネレータ172からの検証セットの対応する特徴のセットを使用して、訓練された機械学習モデル190を検証することができ得る。例えば、訓練セットの特徴の第1のセットを使用して訓練された第1の訓練された機械学習モデル190は、検証セットの特徴の第1のセットを使用して検証され得る。検証エンジン184は、検証セットの特徴の対応するセットに基づいて、訓練された機械学習モデル190のそれぞれの精度を決定し得る。検証エンジン184は、閾値精度に一致しない精度を有する訓練された機械学習モデル190を破棄し得る。幾つかの実施形態では、選択エンジン185は、閾値精度に一致する精度を有する1又は複数の訓練された機械学習モデル190を選択することができ得る。幾つかの実施形態では、選択エンジン185は、訓練された機械学習モデル190の最も高い精度を有する訓練された機械学習モデル190を選択することができ得る。
【0030】
[0035]テストエンジン186は、データセットジェネレータ172からのテストセットの対応する特徴のセットを使用して、訓練された機械学習モデル190をテストすることができ得る。例えば、訓練セットの特徴の第1のセットを使用して訓練された第1の訓練された機械学習モデル190は、テストセットの特徴の第1のセットを使用してテストされ得る。テストエンジン186は、テストセットに基づいて、訓練された機械学習モデルのすべての中で最も高い精度を有する訓練された機械学習モデル190を決定し得る。
【0031】
[0036]機械学習モデル190は、データ入力及び対応するターゲット出力(それぞれの訓練入力に対する正解)を含む訓練セットを使用して訓練エンジン182によって作成されるモデルアーチファクトを指すものであってよい。データ入力をターゲット出力(正解)にマッピングするデータセットのパターンが探し出され、これらのパターンをキャプチャするマッピングが機械学習モデル190に提供され得る。機械学習モデル190は、線形回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク(例えば、人工ニューラルネットワーク)等のうちの1又は複数を使用し得る。
【0032】
[0037]訓練された機械学習モデル190は、(例えば、処方分析コンポーネント132等によって)反転され得る。処方分析コンポーネント132は、反転した訓練された機械学習モデル190への入力としてターゲットデータ152(例えば、ターゲット膜特性データ)を提供し得、入力に対して反転した訓練された機械学習モデル190を実行して、1又は複数の出力を取得し得る。図5に関して以下に詳細に説明するように、処方分析コンポーネント132は、訓練された機械学習モデル190の出力から、ターゲットデータ152に一致させるための製造パラメータ154の更新を抽出することができ、製造パラメータ154の更新を使用して製造された1又は複数の製品がターゲットデータ152に一致する(例えば、仕様の範囲内である)という信頼性レベルを示す出力から、信頼性データを抽出することができる。処方分析コンポーネント132は、信頼性データを使用して、製造パラメータ154の更新を製造機器124に実装させるか否かを決定し得る。
【0033】
[0038]信頼性データは、製造パラメータ154の更新を使用して生成されたターゲットデータ152に一致する製品の信頼性レベルを含み得る、又は示し得る。一例において、信頼性レベルは、0から1までの実数であり、0は、ターゲットデータ152に一致する製品の信頼性がないことを示し、1は、ターゲットデータ152に一致する製品の絶対的な信頼性を示す。
【0034】
[0039]限定ではなく例示の目的で、本開示の態様は、製造パラメータ154の更新を決定するための、履歴又は実験データ142を使用する機械学習モデルの訓練、訓練された機械学習モデルの反転、反転した訓練された機械学習モデルへのターゲットデータ152の入力を説明するものである。他の実装態様では、ヒューリスティックモデル又はルールベースモデルを使用して(例えば、訓練された機械学習モデルを使用せずに)、製造パラメータ154の更新が決定される。処方分析コンポーネント132は、履歴又は実験データ142を監視し得る。図2のデータ入力210に関して記載した情報は全て、監視され得る、さもなければ、ヒューリスティック又はルールベースモデルで使用され得る。
【0035】
[0040]幾つかの実施形態では、より少ない数のマシンによって、クライアント装置120、処方分析用サーバ130、サーバマシン170、及びサーバマシン180の機能が提供され得る。例えば、幾つかの実施形態では、サーバマシン170及び180は、単一のマシンに統合され得、一方、他の幾つかの実施形態では、サーバマシン170、サーバマシン180、及び処方分析用サーバ130が、単一のマシンに統合され得る。
【0036】
[0041]一般に、クライアント装置120、処方分析用サーバ130、サーバマシン170、及びサーバマシン180によって実行されるものとして一実施形態に記載される機能は、必要に応じて、他の実施形態の処方分析用サーバ130でも実行可能である。更に、特定のコンポーネントによる機能は、共に作動する異なるコンポーネント又は複数のコンポーネントによっても実行可能である。例えば、幾つかの実施形態では、処方分析用サーバ130が、製造パラメータ154の更新を製造機器124に送信し得る。別の例では、クライアント装置120が、反転した訓練された機械学習モデルからの出力に基づいて、製造パラメータ154の更新を決定し得る。
【0037】
[0042]更に、特定のコンポーネントの機能は、共に作動する異なるコンポーネント又は複数のコンポーネントによっても実行可能である。処方分析用サーバ130、サーバマシン170、又はサーバマシン180のうちの1又は複数は、適切なアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して他のシステム又は装置に提供されるサービスとしてアクセスされ得る。
【0038】
[0043]実施形態では、「ユーザ」は、単一の個人として表され得る。しかしながら、本開示の他の実施形態は、複数のユーザ及び/又は自動化されたソースによって制御されるエンティティである「ユーザ」を包含する。例えば、管理者のグループとして統合された個々のユーザのセットを、「ユーザ」と見なすことができる。
【0039】
[0044]本開示の実施形態を、ターゲットデータ152に一致させるための製造施設(例えば、半導体製造施設)における製造機器124の製造パラメータ154の更新に関して記載したが、実施形態はまた、一般に、ターゲットデータに一致させるために適用され得る。実施形態は、一般に、製品の特性データ(例えば、共線的な特性データ)を最適化するために適用され得る。
【0040】
[0045]図2は、特定の実施形態による、履歴又は実験データ242(例えば、図1の履歴又は実験データ142)を使用して機械学習モデル(例えば、図1のモデル190)のデータセットを作成するための例示的なデータセットジェネレータ272(例えば、図1のデータセットジェネレータ172)である。図2のシステム200は、データセットジェネレータ272、データ入力210、及びターゲット出力220を示している。
【0041】
[0046]幾つかの実施形態では、データセットジェネレータ272は、1又は複数のデータ入力210(例えば、訓練入力、検証入力、テスト入力)及びデータ入力210に対応する1又は複数のターゲット出力220を含むデータセット(例えば、訓練セット、検証セット、テストセット)を生成する。データセットはまた、データ入力210をターゲット出力220にマッピングするマッピングデータを含み得る。データ入力210は、「特徴」、「属性」、又は「情報」とも称され得る。幾つかの実施形態では、データセットジェネレータ272は、データセットを訓練エンジン182、検証エンジン184、又はテストエンジン186に提供することができ、データセットは、機械学習モデル190を訓練、検証、又はテストするために使用される。訓練セットを生成する幾つかの実施形態を、図6に関して更に説明し得る。
【0042】
[0047]幾つかの実施形態では、データ入力210は、履歴又は実験製造パラメータ246(例えば、図1の履歴又は実験製造パラメータ146)の特徴212Aの1又は複数のセットを含み得る。履歴又は実験製造パラメータ246の各インスタンスは、プロセスパラメータ214又はハードウェアパラメータ216のうちの1又は複数を含み得る。ターゲット出力220は、履歴又は実験膜特性データ244(例えば、図1の履歴又は実験膜特性データ144)を含み得る。
【0043】
[0048]幾つかの実施形態では、データセットジェネレータ272は、第1の機械学習モデルを訓練、検証、又はテストするための、特徴212Aの第1のセットに対応する第1のデータ入力を生成し得、データセットジェネレータ272は、第2の機械学習モデルを訓練、検証、又はテストするための、特徴212Bの第2のセットに対応する第2のデータ入力を生成し得る。
【0044】
[0049]幾つかの実施形態では、データセットジェネレータ272は、(例えば、回帰問題の分類アルゴリズムで使用するために)データ入力210又はターゲット出力220のうちの1又は複数を離散化し得る。データ入力210又はターゲット出力220の離散化により、変数の連続値が離散値に変換され得る。幾つかの実施形態では、データ入力210の離散値は、ターゲット出力220を取得するための離散製造パラメータを示す。
【0045】
[0050]機械学習モデルを訓練、検証、又はテストするためのデータ入力210及びターゲット出力220は、特定の施設(例えば、特定の半導体製造施設)に関する情報を含み得る。例えば、履歴又は実験製造パラメータ246及び履歴又は実験膜特性データ244は、膜特性データ150、ターゲットデータ152、製造パラメータ154の更新、及びテストされた膜特性データ156と同じ製造施設のものであり得る。
【0046】
[0051]幾つかの実施形態では、機械学習モデルを訓練するために使用される情報は、特定の特性を有する製造施設の特定の種類の製造機器124からのものであり得、訓練された機械学習モデルが、特定のグループの特性を共有する1又は複数のコンポーネントに関連付けられた特定のターゲットデータ152に関する入力に基づいて、製造機器124の特定のグループの結果を決定することが可能になる。幾つかの実施形態では、機械学習モデルを訓練するために使用される情報は、2つ以上の製造施設からのコンポーネントに関するものであり得、訓練された機械学習モデルが、1つの製造施設からの入力に基づいてコンポーネントの結果を決定することを可能にし得る。
【0047】
[0052]幾つかの実施形態では、データセットを生成し、データセットを使用して機械学習モデル190を訓練、検証、又はテストした後、(例えば、製造パラメータ154の更新及び図1のテストされた膜特性データ156を使用して)機械学習モデル190を更に訓練、検証、又はテスト、又は調整(例えば、ニューラルネットワークにおける結合重み等の、機械学習モデル190の入力データに関連する重みの調整)することができる。
【0048】
[0053]図3は、特定の実施形態に係る、製造パラメータ354の更新(例えば、図1の製造パラメータ154の更新)を生成するためのシステム300を示すブロック図である。システム300は、履歴又は実験データ342(例えば、図1の履歴又は実験データ142)に基づいて、ターゲットデータ352(例えば、図1のターゲットデータ152)に一致させるための製造パラメータ354の更新を決定するためのフィードバックシステムであり得る。
【0049】
[0054]ブロック310において、システム300(例えば、図1の処方分析システム110)は、訓練セット302、検証セット304、及びテストセット306を生成するために、履歴又は実験データ342(例えば、図1の履歴又は実験データ142)のデータ分割を(例えば、図1のサーバマシン170のデータセットジェネレータ172を介して)実行する。例えば、訓練セットは、履歴又は実験データ342の60%であり得、検証セットは、履歴又は実験データ342の20%であり得、検証セットは、履歴又は実験データ342の20%であり得る。システム300は、訓練セット、検証セット、及びテストセットのそれぞれについて、複数の特徴のセットを生成し得る。例えば、履歴データ又は実験データ342が20個の製造パラメータ(例えば、プロセスパラメータ、ハードウェアパラメータ)を有し、各製造パラメータに対して100回の実行を有する場合、特徴の第1のセットは製造パラメータ1~10であり得、特徴の第2のセットは、製造パラメータ11~20であり得、訓練セットは実行1~60、検証セットは実行61~80、テストセットは実行81~100であり得る。この例では、訓練セットの特徴の第1のセットは、実行1~60の製造パラメータ1~10になる。
【0050】
[0055]ブロック312において、システム300は、訓練セット302を使用して(例えば、図1の訓練エンジン182を介して)モデル訓練を実行する。システム300は、訓練セット302の特徴の複数のセット(例えば、訓練セット302の特徴の第1のセット、訓練セット302の特徴の第2のセット等)を使用して、複数のモデルを訓練し得る。例えば、システム300は、機械学習モデルを訓練して、訓練セットの特徴の第1のセット(例えば、実行1~60の製造パラメータ1~10)を使用して第1の訓練された機械学習モデルを生成し、訓練セットの特徴の第2のセット(例えば、実行1~60の製造パラメータ11~20)を使用して第2の訓練された機械学習モデルを生成し得る。幾つかの実施形態では、第1の訓練された機械学習モデル及び第2の訓練された機械学習モデルを組み合わせて、(例えば、それ自体が第1又は第2の訓練された機械学習モデルよりも優れた予測子であり得る)第3の訓練された機械学習モデルを生成し得る。幾つかの実施形態では、モデルの比較に使用される特徴のセットは重複し得る(例えば、特徴の第1のセットは製造パラメータ1~15であり、特徴の第2のセットは製造パラメータ5~20である)。幾つかの実施形態では、特徴の様々な順列及びモデルの組み合わせを有するモデルを含む数百のモデルが生成され得る。
【0051】
[0056]ブロック314において、システム300は、検証セット304を使用して(例えば、図1の検証エンジン184を介して)モデル検証を実行する。システム300は、検証セット304の対応する特徴のセットを使用して、訓練されたモデルのそれぞれを検証し得る。例えば、システム300は、検証セットの特徴の第1のセット(例えば、実行61~80の製造パラメータ1~10)を使用して、第1の訓練された機械学習モデルを検証し、検証セットの特徴の第2のセット(例えば、実行61~80の製造パラメータ11~20)を使用して、第2の訓練された機械学習モデルを検証し得る。幾つかの実施形態では、システム300は、ブロック312で生成された数百のモデル(例えば、特徴の様々な順列を有するモデル、モデルの組み合わせ等)を検証し得る。ブロック314において、システム300は、1又は複数の訓練されたモデルのそれぞれの精度を(例えば、モデル検証を介して)決定し得、訓練されたモデルの1又は複数が閾値精度に一致する精度を有するか否かを決定し得る。訓練されたモデルのいずれも閾値精度に一致する精度を有さないとの決定に応じて、フローはブロック312に戻り、そこでシステム300が訓練セットの特徴の異なるセットを使用してモデル訓練を実行する。訓練されたモデルの1又は複数が閾値精度に一致する精度を有するとの決定に応じて、フローはブロック316に進む。システム300は、(例えば、検証セットに基づいて)閾値精度よりも低い精度を有する訓練された機械学習モデルを破棄し得る。
【0052】
[0057]ブロック316において、システム300は、モデル選択を(例えば、選択エンジン315を介して)実行して、閾値精度に一致する1又は複数の訓練されたモデルのどれが最も高い精度を有するか(例えば、ブロック314の検証に基づいて選択されたモデル308)を決定する。閾値精度に一致する訓練されたモデルの2つ以上が同じ精度を有するとの決定に応じて、フローはブロック312に戻ることができ、そこでシステム300は、最も高い精度を持つ訓練されたモデルを決定するために、更に正確な特徴のセットに対応する更に正確な訓練セットを使用してモデル訓練を実行する。
【0053】
[0058]ブロック318において、システム300は、選択されたモデル308をテストするために、テストセット306を使用して(例えば、図1のテストエンジン186を介して)モデルテストを実行する。システム300は、第1の訓練された機械学習モデルが閾値精度に一致するかを(例えば、テストセット306の特徴の第1のセットに基づいて)決定するために、テストセットの特徴の第1のセット(例えば、実行81~100の製造パラメータ1~10)を使用して、第1の訓練された機械学習モデルをテストし得る。選択されたモデル308の精度が閾値精度に一致しない(例えば、選択されたモデル308は訓練セット302及び/又は検証セット304に過度に適合し、テストセット306等の他のデータセットには適用できない)ことに応じて、フローはブロック312に進み、そこでシステム300は、特徴の異なるセット(例えば、異なる製造パラメータ)に対応する異なる訓練セットを使用してモデル訓練(例えば、再訓練)を実行する。選択されたモデル308が、テストセット306に基づいて閾値精度に一致する精度を有するとの決定に応じて、フローはブロック320に進む。少なくともブロック312において、モデルは、予測を行うために履歴又は実験データ342のパターンを学習し得、ブロック318において、システム300は、予測をテストするために、残りのデータ(例えば、テストセット306)にモデルを適用し得る。
【0054】
[0059]ブロック320において、システム300は、訓練されたモデル(例えば、選択されたモデル308)を反転させる。訓練されたモデルの場合、製造パラメータの入力に応じて、予測された膜特性データが訓練されたモデルの出力から抽出され得る。反転した訓練されたモデルの場合、ターゲットデータ352(例えば、ターゲット膜特性データ)の入力に応じて、製造パラメータ354の更新が反転した訓練されたモデルの出力から抽出され得る。
【0055】
[0060]ブロック322において、システム300は、反転した訓練されたモデル(例えば、選択されたモデル308)を使用して、ターゲットデータ352(例えば、ターゲット膜特性データ、図1のターゲットデータ152)を受信し、反転した訓練されたモデルの出力から製造パラメータ354の更新(例えば、図1の製造パラメータ154の更新)を抽出する。
【0056】
[0061]製品(例えば、半導体、ウエハ等)を製造するために製造パラメータ354の更新を使用する製造機器124に応じて、製品は、テストされた膜特性データ356(例えば、図1のテストされた膜特性データ156)を決定するために、(例えば、測定機器126を介して)テストされ得る。テストされた膜特性データ356の受信に応じて、フローは(例えば、フィードバックループを介して)ブロック312に進み得、そこで製造パラメータ354の更新とテストされた膜特性データ356とが比較され、モデル訓練(例えば、モデル再訓練)を介して訓練されたモデルが更新される。
【0057】
[0062]幾つかの実施形態では、工程310~322のうちの1又は複数は、様々な順序で、及び/又は本明細書に提示及び記載されていない他の工程とともに行われ得る。幾つかの実施形態では、工程310~322のうちの1又は複数は実行されない場合がある。例えば、幾つかの実施形態では、ブロック310のデータ分割、ブロック314のモデル検証、ブロック316のモデル選択、又はブロック318のモデルテストのうちの1又は複数は実行されない場合がある。
【0058】
[0063]図4図6は、特定の実施形態に係る、製造パラメータの更新(例えば、図1の製造パラメータ154の更新)の決定に関連する例示的な方法400~600を示すフロー図である。方法400~600は、ハードウェア(例えば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、マイクロコード、処理装置等)、ソフトウェア(処理装置上で実行される命令、汎用コンピュータシステム、又は専用マシン等)、ファームウェア、マイクロコード、又はそれらの組み合わせを含み得る処理ロジックによって実行される。一実施形態では、方法400~600は、一部において、処方分析システム110によって実行され得る。幾つかの実施形態では、方法400~600は、処方分析用サーバ130によって実行され得る。幾つかの実施形態では、非一過性記憶媒体は、(例えば、処方分析システム110の)処理装置によって実行されると、処理装置に方法400~600を実行させる命令を格納する。
【0059】
[0064]説明を簡略化するため、方法400~600を一連の工程として図示及び説明している。しかしながら、本開示に係る工程は、様々な順序で、及び/又は同時に、及び本明細書に提示及び記載されていない他の工程と同時に行われ得る。更に、開示の主題に係る方法400~600を実装するために、図示されたすべての工程が実行され得るわけではない。更に、当業者は、方法400~600が、状態図又は事象を介して一連の相互に関連する状態として代替的に表すことができることを理解し、認識するであろう。
【0060】
[0065]図4は、特定の実施形態に係る、ターゲットデータ(例えば、図1のターゲットデータ152)に一致させるための製造パラメータの更新(例えば、図1の製造パラメータ154の更新)を決定するための方法400のフロー図である。
【0061】
[0066]図4を参照すると、ブロック402において、処理ロジックは、製造機器124の製造パラメータに関連する膜特性データ150を受信する。幾つかの実施形態では、クライアント装置120は、測定機器126(例えば、計測システム127)から膜特性データ150を受信する。幾つかの実施形態では、膜特性データ150は、製造機器124が製品(例えば、半導体ウエハ)を処理又は生成している間に、測定機器126を介して測定される。幾つかの実施形態では、膜特性データ150は、製造機器124が製品(例えば、完成した半導体ウエハ、処理の段階を経た半導体ウエハ)を処理した後、測定機器126を介して測定される。膜特性データ150は、複数の種類の測定機器126を介した複数の種類の測定に対応し得る。処方分析コンポーネント132は、クライアント装置120、測定機器126、又はデータストア140のうちの1又は複数から膜特性データ150を受信し得る。
【0062】
[0067]ブロック404において、処理ロジックは、膜特性データ150が相関しており、ターゲットデータ152とは異なる(例えば、ターゲットデータ152に一致しない)ことを決定する。幾つかの実施形態では、処理ロジックは、膜特性データ150がターゲットデータ152と交差しない(例えば、膜特性データ150は、ターゲットデータ152に実質的に平行である)ことを決定する。
【0063】
[0068]ブロック406において、処理ロジックは、ターゲットデータ152に直交する膜特性データ150のデータポイントのセットを選択する(図7Aを参照)。
【0064】
[0069]ブロック408において、処理ロジックは、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行する。特徴抽出の実行は、主成分分析(PCA)、クラスタリング(k平均クラスタリング、階層クラスタリング等)、因子分析(FA)、判別分析、又は相関行列のうちの1又は複数を介して行われ得る。
【0065】
[0070]ブロック410において、処理ロジックは、特徴抽出に基づいて、ターゲットデータ152に一致させるために、1又は複数の製造パラメータの更新(例えば、製造パラメータ154の更新)を決定する。処理ロジックは、ターゲットデータ152に一致させるために、製造パラメータ154の更新の実現可能性又はコストに基づいて解をフィルタリングし得る。例えば、製造パラメータの第1の更新又は第2の更新により、膜特性データをターゲットデータ152に一致させることができる。第1の更新はプロセスパラメータの変更(例:実現可能、低コスト)を含み、第2の更新はハードウェアパラメータの更新(例:新しい製造機器の注文、高コスト)を含み得る。第1の更新は、実現可能性が高く、コストが低いため、第2の更新の代わりに使用され得る。
【0066】
[0071]ブロック412において、処理ロジックは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、製造パラメータ154の1又は複数の更新を表示する。GUIは、クライアント装置120を介して表示され得る。GUIは、膜特性データをターゲットデータ152に一致させるために、製造パラメータ154の更新の2つ以上の異なるオプションを表示し得る。GUIは、現在のコストと比較した製造パラメータ154の更新に関連する(例えば、機器の更新、処理コスト、必要な時間等の)コスト(例えば、コストの増加、コストの減少等)を示し得る。GUIは、製造パラメータ154の更新を選択及び実装するために選択可能なGUI要素を表示し得る。
【0067】
[0072]ブロック414において、処理ロジックは、ターゲットデータ152に一致させるために、製造機器124の1又は複数の製造パラメータの更新を実装する。幾つかの実施形態では、ブロック414は、製造パラメータ154の更新を実装するためにGUI要素を選択するユーザ入力の受信への応答である。幾つかの実施形態では、GUI要素を選択するユーザ入力を受信すると、製造機器124のプロセスパラメータが(例えば、クライアント装置120によって、処方分析コンポーネント132等によって)更新され得る。幾つかの実施形態では、GUI要素を選択するユーザ入力を受信すると、製造機器124のハードウェアパラメータが(例えば、製造機器124の構成要素を変更することによって、製造機器124の設定を変更することによって等)更新され得る。
【0068】
[0073]図5は、特定の実施形態に係る、ターゲットデータ152に一致させるために、反転した機械学習モデルを使用して、製造パラメータの更新(例えば、製造パラメータ154の更新)を決定する方法500のフロー図である。
【0069】
[0074]図5を参照すると、ブロック502において、処理ロジックは、製造機器124の製造パラメータに関連する膜特性データ150を受信する。
【0070】
[0075]ブロック504において、処理ロジックは、膜特性データ150が相関しており、ターゲットデータ152とは異なる(例えば、ターゲットデータ152に一致しない)ことを決定する。膜特性データ150は、2つ以上の変数間で相関し得る(例えば、多次元相関)。幾つかの実施形態では、所望の出力ターゲット(例えば、屈折率(RI)、応力、均一性等のうちの1又は複数を含む膜特性等のターゲットデータ152)が、高度に共線的(例えば、膜特性データ150と実質的に平行)であり、学習/訓練で用いられる既存の実験データセット(例えば、履歴又は実験データ142)に基づくと、達成可能又は妥当ではないように見える。これは、探索された狭いプロセス空間、ハードウェア設計の限界、適切な化学物質(反応物/前駆体等)等のうちの1又は複数が原因であり得る。
【0071】
[0076]幾つかの実施形態では、ブロック506において、処理ロジックは、訓練された機械学習モデルを反転させて、反転した機械学習モデルを生成する。幾つかの実施形態では、ブロック506において、処理ロジックは、訓練された機械学習モデルと同様のコスト関数を生成し、処理ロジックは、コスト関数の逆解を生成する。図1図3に関連して説明したように、データ入力210(例えば、訓練データ)は、履歴又は実験データ142を含み得る。履歴又は実験データ142(例えば、履歴又は実験膜特性データ144及び履歴又は実験製造パラメータ146)は、プロセスパラメータ、ハードウェアパラメータ、精選されたペーストエクセルファイル、古典的設計の実験スキーマ、ハードウェアコンポーネント情報、無線周波数(RF)時間、座標測定機(CMM)データ、赤外線(IR)データ、色配列(COA)データ、状態データ、実験の設計(DOE)データ等を含み得る。データ入力210は、製造パラメータ(S)(例えば、ハードウェア及び/又はプロセスパラメータ)を膜特性(P)に関連付ける伝達関数(F)の近似関数(G)を学習するための、統計及び/又は機械学習モデル(例えば、統計及び/又は機械学習アルゴリズムのグループ)の訓練セットとして使用され得る。
【0072】
[0077]ブロック506において、逆演算子が、回帰ベースの方法において関数Gに対して使用され得る。Gの閉じた形の解が存在しない場合(例えば、ニューラルネットワーク、ランダムフォレスト等)、シミュレーション及び最適化の方法が採用され得る。ブロック508において、処理ロジックは、ターゲットデータ152を(反転した)訓練された機械学習モデルに提供する。機械学習モデルは、反転されている場合がある、又は疑似反転されている場合がある(例えば、機械学習モデルと同様のコスト関数の逆解)。(反転した)訓練された機械学習モデルは、ターゲットデータに直交する膜特性データのデータポイントのセットを選択し得、データポイントのセットに対して特徴抽出を実行し得る(図4のブロック406~408を参照)。幾つかの実施形態では、(反転した)訓練された機械学習モデルは、正規直交ベクトルベースの主成分分析(PCA)を使用して、プロセス空間探索又はハードウェア修正及び設計改善の方向を規定し得る。
【0073】
[0078]図7Aに示すように、特性Y2とY1との間に高い共線性が存在し得る。図7Bのグラフ700Bに示すように、直交線は、距離計量d(たとえば、ターゲットデータ152からの距離)によって定義されるセット(Y 、Y )を構成するポイント(Y =D1、Y =D2)を通過し得る。
【0074】
[0079]その後、{Y 、Y }を含む(例えば、からなる)シミュレートされた出力パラメータに対応する予測子/入力ベクトル{X}が識別され得る。特徴抽出(例えば、PCA)は、識別された所望の予測子/入力ベクトル{X}に対して実行され、ベクトル空間{X}の変動(例えば、変動の90%、変動の大部分)を占める主成分が識別され得る。
【0075】
[0080]ブロック510において、処理ロジックは、(反転した)訓練された機械学習モデルからの1又は複数の出力を含む逆解を取得する。幾つかの実施形態では、逆解は、訓練された機械学習モデルを反転させることによって取得される。幾つかの実施形態では、逆解は、(例えば、訓練された機械学習モデルを反転させることができないことに応じて)疑似反転によって取得される。疑似反転には、訓練された機械学習モデルと同様の(例えば、非線形最適化手法による)コスト関数の生成と、1又は複数の出力を取得するためのコスト関数の逆解の決定が含まれ得る。
【0076】
[0081]ブロック512において、処理ロジックは、1又は複数の出力から、ターゲットデータ152に一致させるための、製造パラメータ154(例えば、処方、逆予測)の1又は複数の更新を抽出する。幾つかの実施形態では、処理ロジックは、1又は複数の出力から、製造パラメータ154の1又は複数の更新を使用して製品が生み出す信頼性レベルが、ターゲットデータ152に一致させることであることを抽出する。処理装置は、信頼性レベルが信頼性レベルの閾値に一致するか否かを決定し得る。信頼性レベルの閾値に一致する信頼性レベルに応じて、フローは、ブロック514又は516のうちの1又は複数に進み得る。
【0077】
[0082]ブロック514において、処理ロジックは、グラフィカルユーザインターフェースを介して1又は複数の製造パラメータの更新を表示する(図4のブロック412を参照)。
【0078】
[0083]ブロック516において、処理ロジックは、ターゲットデータ152に一致させるために、製造機器124の1又は複数の製造パラメータの更新を実装する(図4のブロック414を参照)。
【0079】
[0084]ブロック518において、処理ロジックは、製造パラメータ154のうちの1又は複数の更新に関連するテストされた膜特性データ(例えば、図1のテストされた膜特性データ156)を受信する。テストされた膜特性データ156は、製造パラメータ154の更新を使用して製造された製品の実際の膜特性データを示し得る。
【0080】
[0085]ブロック520において、処理ロジックは、テストされた膜特性データ156及び製造パラメータ154のうちの1又は複数の更新に基づいて、訓練された機械学習モデルを更新する。幾つかの実施形態では、ターゲットデータ152とは異なるテストされた膜特性データ156(例えば、ターゲットデータ152に一致しない製造パラメータ154の更新を使用して製造された製品)に応じて、処理ロジックは、訓練された機械学習データを、テストされた膜特性データ156、及び製造パラメータ154のうちの1又は複数の更新で更新し得る(例えば、テストされた膜特性データ156を履歴又は実験膜特性データ144に格納し、製造パラメータ154の更新を履歴又は実験製造パラメータ146に格納することによって、履歴又は実験データ142を更新する)。処理ロジックは、更新された履歴又は実験データに基づいて、訓練された機械学習モデルを更新(例えば、再訓練、再検証、及び/又は再テスト)し得る。
【0081】
[0086]図6は、特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新を決定するための、機械学習モデルのデータセットを生成する方法600のフロー図である。処方分析システム110は、本開示の実施形態に係る方法600を使用して、機械学習モデルの訓練、検証、又はテストのうちの少なくとも1つを行い得る。幾つかの実施形態では、方法600の1又は複数の工程は、図1及び図2に関して説明したように、サーバマシン170のデータセットジェネレータ172によって実行され得る。図1及び図2に関して説明した構成要素は、図6の態様を例示するために使用され得ることに留意されたい。
【0082】
[0087]図6を参照すると、幾つかの実施形態では、ブロック602において、方法600を実装する処理ロジックは、訓練セットTを空のセットに初期化する。
【0083】
[0088]ブロック604において、処理ロジックは、履歴又は実験製造パラメータ(例えば、図1の履歴又は実験製造パラメータ146、図2の履歴又は実験製造パラメータ246)を含む第1のデータ入力(例えば、第1の訓練入力、第1の検証入力)を生成する。幾つかの実施形態では、(例えば、図2に関して説明したように)第1のデータ入力は、履歴又は実験製造パラメータの特徴の第1のセットを含み得、第2のデータ入力は、履歴又は実験製造パラメータの特徴の第2のセットを含み得る。幾つかの実施形態では、第3のデータ入力は、製造パラメータの更新(例えば、図1の製造パラメータ154の更新、図3の製造パラメータ354の更新)を含み得る。
【0084】
[0089]ブロック606において、処理ロジックは、1又は複数のデータ入力(例えば、第1のデータ入力)に対する第1のターゲット出力を生成する。第1のターゲット出力は、膜特性データの表示(例えば、図1の履歴又は実験膜特性データ144、図2の履歴又は実験膜特性データ244、図1のテストされた膜特性データ156、図3のテストされた膜特性データ356)を提供する。
【0085】
[0090]ブロック608において、処理ロジックは、オプションで、入力/出力マッピングを示すマッピングデータを生成する。入力/出力マッピング(又はマッピングデータ)は、データ入力(例えば、本明細書に記載のデータ入力の1又は複数)、データ入力に対するターゲット出力(例えば、ターゲット出力が膜特性データを識別する場合)、及びデータ入力(複数可)とターゲット出力の間の関連付けを参照し得る。
【0086】
[0091]ブロック610において、処理ロジックは、ブロック610で生成されたマッピングデータをデータセットTに追加する。
【0087】
[0092]ブロック612において、処理ロジックは、データセットTが機械学習モデル190の訓練、検証、又はテストのうちの少なくとも1つに対して十分であるか否かに基づいて分岐する。十分である場合、実行はブロック614に進み、そうでない場合、実行はブロック604に戻る。幾つかの実施形態では、データセットTの十分性は、データセットの入力/出力マッピングの数に基づいて単純に決定され得るが、他の幾つかの実装形態では、データセットTの十分性は、入力/出力マッピングの数に加えて、又はその代わりに、1又は複数の他の基準(例えば、データ例の多様性の尺度、精度等)に基づいて決定され得ることに留意されたい。
【0088】
[0093]ブロック614において、処理ロジックは、機械学習モデル190を訓練、検証、又はテストするためのデータセットTを提供する。幾つかの実施形態では、データセットTは訓練セットであり、訓練を実行するためにサーバマシン180の訓練エンジン182に提供される。幾つかの実施形態では、データセットTは検証セットであり、検証を実行するためにサーバマシン180の検証エンジン184に提供される。幾つかの実施形態では、データセットTはテストセットであり、テストを実行するためにサーバマシン180のテストエンジン186に提供される。例えば、ニューラルネットワークの場合、所与の入力/出力マッピングの入力値(例えば、データ入力210に関連する数値)がニューラルネットワークに入力され、入力/出力マッピングの出力値(例えば、ターゲット出力220に関連する数値)がニューラルネットワークの出力ノードに格納される。次に、ニューラルネットワークの結合重みが学習アルゴリズム(例えば、逆伝搬等)に従って調整され、データセットTの他の入力/出力マッピングに対して手順が繰り返される。ブロック614の後、機械学習モデル(例えば、機械学習モデル190)は、サーバマシン180の訓練エンジン182を使用して訓練されるか、サーバマシン180の検証エンジン184を使用して検証されるか、又はサーバマシン180のテストエンジン186を使用してテストされるかの少なくとも1つであり得る。訓練された機械学習モデルは、(処方分析用サーバ130の)処方分析コンポーネント132によって反転及び実装されて、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新が決定され得る。
【0089】
[0094]図7A~Bは、特定の実施形態に係る、ターゲットデータに一致させるための製造パラメータの更新の決定を示すグラフ700A~Bである。
【0090】
[0095]図7Aのグラフ700Aは、特性Y2とY1との間の高い共線性を示している。クライアント装置120は、製造機器124に結合された測定機器126(例えば、計測システム127)から膜特性データを受信し得る。クライアント装置120は、測定機器126Aの第1の部分から第1の特性に対応する第1の膜特性データと、測定機器126Bの第2の部分から第2の特性に対応する第2の膜特性データを受信し得る。幾つかの実施形態では、第1の膜特性データ及び第2の膜特性データは、半導体ウエハの異なる場所で測定される(例えば、1つは第1の表面で測定され、もう1つは第2の表面で測定される)同じ種類の特性である。
【0091】
[0096]クライアント装置120は、グラフ700Aに第1の特性データ及び第2の特性データをプロットし得る。グラフ700A上の各ポイントは、同じ製品(例えば、半導体ウエハ)の同時に測定された第1の特性(Y1)の値及び第2の特性(Y2)の値に対応し得る。グラフ700Aに示すように、第1の特性及び第2の特性についてプロットされた膜特性データは、相関し得る(例えば、線形、共線的、Y1及びY2は少なくとも部分的に互いに説明し得る)。相関する膜特性データは、グラフ700A上に膜特性データの線を実質的に形成し得る。相関する膜特性データは、決定係数の閾値(R又はRsq)に一致していてよい(例えば、Rsq>0.8)。相関する膜特性データは、スピアマンの順位相関係数の閾値に一致していてよい。スピアマンの順位相関係数は、順位相関のノンパラメトリック尺度(例えば、第1の特性(Y1)と第2の特性(Y2)の順位間の統計的依存性)であり得る。相関する膜特性データは、閾値P値に一致し得る。P値は、所与の統計モデル(Y1とY2との間に適合する線)の確率であり、帰無仮説が真の場合、統計要約(例えば、Y1とY2との間に線形依存性がない)は実際に観測された結果を上回る、又はそれと等しいものとなる。幾つかの実施形態では、第1の特性(Y1)及び第2の特性(Y2)についてプロットされたターゲットデータ152は、Y1及びY2についてプロットされた膜特性データ150と実質的に平行であり得る。
【0092】
[0097]図7Bのグラフ700Bは、距離計量によって定義されたセットを構成するポイントを通過する直交線を示している。図7Bのグラフ700Bに示すように、ターゲットデータ152をプロットすることによって形成された線に直交する(例えば、垂直、正規直交)線は、膜特性データのポイントのセットと交差し得る。ポイントのセットの1又は複数の第1のポイントは、ポイントのセットの1又は複数の第2のポイントよりも、ターゲットデータ152のプロットに近くてよい。1又は複数の第1のポイントは、第1の製造パラメータに対応し得、1又は複数の第2のポイントは、第1の製造パラメータとは異なる第2の製造パラメータに対応し得る。データポイントのセットに対して特徴抽出を実行して、ポイントのセットの第1のポイントを第2のポイントよりもターゲットデータ152に近づける1又は複数の製造パラメータを決定し得る。特徴抽出に基づいて、ポイントのセットがターゲットデータ152に一致するように、1又は複数の製造パラメータ154の更新を決定し得る。
【0093】
[0098]幾つかの実施形態では、ターゲットデータ152に直交するデータポイントのセットの選択及びデータポイントのセットに対する特徴抽出の実行は、反転した訓練された機械学習モデルを介して実行される。幾つかの実施形態では、ターゲットデータ152に直交するデータポイントのセットの選択及びデータポイントのセットに対する特徴抽出の実行は、機械学習モデルを使用しない処方分析(例えば、統計モデル、クラスタリング等)を介して実行される。
【0094】
[0099]図8は、特定の実施形態に係るコンピュータシステム800を示すブロック図である。幾つかの実施形態では、コンピュータシステム800は、他のコンピュータシステムに(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、又はインターネット等のネットワークを介して)接続され得る。コンピュータシステム800は、クライアントサーバ環境ではサーバ又はクライアントコンピュータの能力で、あるいはピアツーピア又は分散ネットワーク環境ではピアコンピュータとして動作し得る。コンピュータシステム800は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ又はブリッジ、又はその装置によって実行されるアクションを指定する命令のセット(シーケンシャル又はその他)を実行できる任意の装置によって提供され得る。更に、「コンピュータ」という用語は、本明細書に記載の方法の1又は複数を実行するために、命令のセット(又は複数のセット)を個別に又は共同で実行するコンピュータの任意の集合を含むものとする。
【0095】
[0100]更なる態様では、コンピュータシステム800は、バス808を介して互いに通信し得る、処理装置802、揮発性メモリ804(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性メモリ806(例えば、読み取り専用メモリ(ROM)又は電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM))、及びデータストレージ装置816を含み得る。
【0096】
[0101]処理装置802は、汎用プロセッサ(例えば、複雑命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の種類の命令セットを実装するマイクロプロセッサ、又は命令セットの種類の組み合わせを実装するマイクロプロセッサ)又は特殊なプロセッサ(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又はネットワークプロセッサ)等の1又は複数のプロセッサによって提供され得る。
【0097】
[0102]コンピュータシステム800は、ネットワークインターフェース装置822を更に含み得る。コンピュータシステム800はまた、ビデオ表示ユニット810(例えば、LCD)、英数字入力装置812(例えば、キーボード)、カーソル制御装置814(例えば、マウス)、及び信号生成装置820を含み得る。
【0098】
[0103]幾つかの実装態様では、データストレージ装置816は、図1の処方分析コンポーネント132又は製造パラメータ変更コンポーネント122を符号化し、本明細書に記載の方法を実装するための命令を含む、本明細書に記載の方法又は機能のいずれか1又は複数を符号化する命令826を格納し得る非一過性コンピュータ可読記憶媒体824を含み得る。
【0099】
[0104]命令826はまた、完全に又は部分的に、揮発性メモリ804内及び/又はコンピュータシステム800によるその実行中の処理装置802内に存在し得、したがって、揮発性メモリ804及び処理装置802はまた、機械可読記憶媒体を構成し得る。
【0100】
[0105]コンピュータ可読記憶媒体824は、図示した例では単一の媒体として示したが、「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、実行可能な命令の1又は複数のセットを格納する、単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含むものとする。「コンピュータ可読記憶媒体」という用語はまた、コンピュータに本明細書に記載の方法のいずれか1又は複数を実行させるコンピュータによる実行のための命令のセットを格納又は符号化することができる任意の有形媒体を含むものとする。「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、これらに限定されないが、固体メモリ、光学媒体、及び磁気媒体を含むものとする。
【0101】
[0106]本明細書に記載の方法、コンポーネント、及び特徴は、個別のハードウェアコンポーネントによって実装され得る、又はASIC、FPGA、DSP又は同様の装置等の他のハードウェアコンポーネントの機能に統合され得る。更に、方法、コンポーネント、及び機能は、ハードウェア装置内のファームウェアモジュール又は機能回路によって実装され得る。更に、方法、コンポーネント、及び特徴は、ハードウェア装置とコンピュータプログラムコンポーネントとの任意の組み合わせ、又はコンピュータプログラムにおいて実装され得る。
【0102】
[0107]特に明記しない限り、「受信する」、「決定する」、「選択する」、「実行する」、「訓練する」、「生成する」、「提供する」、「反転する」、「取得する」、「実装する」、「表示する」、「最適化」、「非線形最適化」等の用語は、コンピュータシステムレジスタ及びメモリ内の物理的(電子的)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムのメモリ又はレジスタ又は他のそのような情報ストレージ、送信、又は表示装置内の物理的な量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステムによって実行又は実装されるアクション及びプロセスを指す。また、本明細書で使用される「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等の用語は、異なる要素を区別するためのラベルとして意図され、それらの数値指定による序数の意味を有さない場合がある。
【0103】
[0108]本明細書に記載の例はまた、本明細書に記載の方法を実行するための装置に関する。この装置は、本明細書に記載の方法を実行するために特別に構築され得る、又はコンピュータシステムに格納されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされた汎用コンピュータシステムを含み得る。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読の有形記憶媒体に格納され得る。
【0104】
[0109]本明細書に記載の方法及び図示した例は、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的に関連していない。本明細書に記載の教示に従って様々な汎用システムを使用することができる、又は本明細書に記載の方法及び/又はそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、又は工程のそれぞれを実行するためのより特殊な装置を構築することが便利であることがわかり得る。これらの様々なシステムの構造の例は、上記の説明に記載されている。
【0105】
[0110]上記の説明は、例示を目的としたものであり、限定的なものではない。本開示を、特定の図示した例及び実装態様を参照して説明してきたが、本開示は、記載の例及び実装態様に限定されないことが認識されるであろう。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照し、請求項が権利を与えられている同等物の全範囲とともに決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8