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特許7464088半導体ウェーハの両面研磨方法、研磨ウェーハの製造方法、及び半導体ウェーハの両面研磨装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】半導体ウェーハの両面研磨方法、研磨ウェーハの製造方法、及び半導体ウェーハの両面研磨装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240402BHJP
   B24B 57/02 20060101ALI20240402BHJP
   B24B 37/08 20120101ALI20240402BHJP
   B24B 37/28 20120101ALI20240402BHJP
   B24B 55/06 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
H01L21/304 621A
H01L21/304 622C
B24B57/02
B24B37/08
B24B37/28
B24B55/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022138647
(22)【出願日】2022-08-31
(65)【公開番号】P2024034423
(43)【公開日】2024-03-13
【審査請求日】2022-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】302006854
【氏名又は名称】株式会社SUMCO
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165696
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 敬祐
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(72)【発明者】
【氏名】倉本 諒
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 裕司
(72)【発明者】
【氏名】後藤 太希
【審査官】鈴木 孝章
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/043895(WO,A1)
【文献】特開2004-142040(JP,A)
【文献】特開2002-016025(JP,A)
【文献】特開2001-246554(JP,A)
【文献】国際公開第2005/055302(WO,A1)
【文献】特開2018-012166(JP,A)
【文献】特開2022-097206(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
B24B 57/02
B24B 37/08
B24B 37/28
B24B 55/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェーハを保持する1以上の保持孔を有するキャリアプレートと、上定盤と下定盤とからなる定盤と前記定盤と前記キャリアプレートとを相対回転させる回転機構とを有する前記半導体ウェーハの両面研磨装置を用いて、前記上定盤と前記下定盤とのそれぞれに設けられた研磨布を前記半導体ウェーハに接触させた状態で前記相対回転を行うことで前記半導体ウェーハの両面を同時に研磨する半導体ウェーハの研磨方法であって、
前記上定盤に設けられた複数の液体供給孔から前記研磨布に砥粒を含むアルカリ水溶液からなる第1の研磨液を供給しながら両面研磨を行う、第1の研磨工程と、
前記第1の研磨工程の後、前記液体供給孔から前記研磨布に砥粒を含まず水溶性高分子を含むアルカリ水溶液からなる第2の研磨液を供給しながら両面研磨を行う、第2の研磨工程と、
前記第2の研磨工程の後、前記相対回転を続け、前記液体供給孔から前記研磨布にリンス液を供給しながら前記半導体ウェーハを洗浄する、リンス工程と、を含み、
前記リンス工程においては、各前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にある場合に対応するタイミングにおいてのみ行うことを特徴とする、半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項2】
前記リンス工程においては、各前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にあるタイミングにおいてのみ行う、請求項1に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項3】
前記第1の研磨工程の後、前記第2の研磨工程の前に、
前記半導体ウェーハに、前記上定盤及び前記下定盤の前記研磨布を接触させたまま、且つ、前記相対回転を継続した状態で、前記第1の研磨液の供給を停止するとともに、前記液体供給孔から前記第2の研磨液の供給を開始する、研磨液切替え工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項4】
前記第2の研磨工程の後、前記リンス工程の前に、
前記半導体ウェーハの両面に前記研磨布を接触させたまま、且つ、前記相対回転を継続した状態で、前記第2の研磨液の供給を停止するとともに、前記液体供給孔から前記リンス液の供給を開始する、リンス液切替え工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項5】
前記リンス液は、純水である、請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項6】
前記リンス工程における、前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、圧送方式で行われる、請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項7】
前記リンス工程における、前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、自然滴下方式で行われる、請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法を行って研磨ウェーハを製造する、研磨ウェーハの製造方法。
【請求項9】
半導体ウェーハを保持する1以上の保持孔を有するキャリアプレートと、
上定盤及び下定盤からなる定盤と、
前記定盤と前記キャリアプレートとを相対回転させる回転機構と、
前記上定盤に設けられ、前記半導体ウェーハに液体を供給する複数の液体供給孔と、
前記各液体供給孔からの液体の供給を個別に制御する供給制御装置と、を備え
前記供給制御装置は、各前記液体供給孔からのリンス液の供給が、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にある場合に対応したタイミングにおいてのみ行うように制御することを特徴とする、半導体ウェーハの両面研磨装置。
【請求項10】
前記供給制御装置は、
各液体供給部に設けられて、各前記液体供給部において液体の供給が行われる開状態と液体の供給が停止される閉状態とを切替え可能な、バルブと、
各前記バルブの開状態と閉状態との間の切替えを個別に行う制御部と、を有する、請求項に記載の半導体ウェーハの両面研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハの両面研磨方法、研磨ウェーハの製造方法、及び半導体ウェーハの両面研磨装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハを製造するためのプロセスは、主に、単結晶インゴットを作製するための単結晶引上工程と、作製された単結晶インゴットの加工工程からなる。この加工工程は、一般に、スライス工程、ラッピング工程、面取り工程、エッチング工程、研磨工程、及び洗浄工程等を含み、これらの工程を経ることにより、表面が鏡面加工されたウェーハが製造される。
【0003】
研磨工程では、半導体ウェーハと研磨布とを相対的に回転、摺動させて行うメカノケミカル研磨(CMP)が一般的である。CMPでは、研磨液中の砥粒による機械的研磨作用と、研磨液(アルカリ水溶液)による化学的研磨作用とを複合させており、これにより、優れた平滑性が得られることが知られている。この研磨工程では、両面研磨装置を用いて半導体ウェーハの表裏面を同時に研磨する両面研磨工程(粗研磨工程)や、その後、半導体ウェーハの少なくとも片面を鏡面化する仕上げ研磨工程といった多段階の研磨が行われる。
【0004】
初期段階の両面研磨工程(粗研磨工程)は、所望とする厚さまで半導体ウェーハを研磨することを目的に行われ、ポリウレタン等の硬質の研磨布を用いて研磨速度が比較的速い条件で研磨を行い、研磨後の半導体ウェーハ厚さのばらつきを小さく、平坦化するように両面研磨が行われる。最終段階の仕上げ研磨工程は、半導体ウェーハ表面の粗さを改善することを目的に行われ、スエード等の軟質の研磨布及び微小サイズの遊離砥粒を用いて、ナノトポグラフィーやヘイズといった半導体ウェーハ表面上の微小な面粗さのばらつきを低減するように片面研磨が行われる。
【0005】
ここで、特許文献1では、第1の研磨液を供給しながら両面研磨を行った後、水溶性高分子剤を含有した第2の研磨液を供給しつつ研磨することで、ウェーハ表面に水溶性高分子(ポリマー)の保護膜を形成し、研磨液のアルカリ成分によるウェーハ表面のエッチングや異物の付着を抑制することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第6747599号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、第2の研磨液による研磨を実施した後、純水によるリンス処理を実施することが記載されている。しかしながら、リンス処理の条件による品質のへの影響の検討は十分になされていない。そして、特許文献1に記載の技術では、リンス処理時の純水を供給する圧力により、第2の研磨液によって形成した保護膜がウェーハから剥離され、当該領域がエッチングされることにより、表面粗さ(ヘイズ)にばらつきが生じるという問題があることが判明した。
【0008】
そこで、本発明は、半導体ウェーハの表面粗さのばらつきを低減することのできる、半導体ウェーハの両面研磨方法、研磨ウェーハの製造方法、及び半導体ウェーハの両面研磨装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)半導体ウェーハを保持する1以上の保持孔を有するキャリアプレートと、上定盤と下定盤とからなる定盤と前記定盤と前記キャリアプレートとを相対回転させる回転機構とを有する前記半導体ウェーハの両面研磨装置を用いて、前記上定盤と前記下定盤とのそれぞれに設けられた研磨布を前記半導体ウェーハに接触させた状態で前記相対回転を行うことで前記半導体ウェーハの両面を同時に研磨する半導体ウェーハの研磨方法であって、
前記上定盤に設けられた複数の液体供給孔から前記研磨布に砥粒を含むアルカリ水溶液からなる第1の研磨液を供給しながら両面研磨を行う、第1の研磨工程と、
前記第1の研磨工程の後、前記液体供給孔から前記研磨布に砥粒を含まず水溶性高分子を含むアルカリ水溶液からなる第2の研磨液を供給しながら両面研磨を行う、第2の研磨工程と、
前記第2の研磨工程の後、前記相対回転を続け、前記液体供給孔から前記研磨布にリンス液を供給しながら前記半導体ウェーハを洗浄する、リンス工程と、を含み、
前記リンス工程においては、各前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にある場合に対応するタイミングにおいてのみ行うことを特徴とする、半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0010】
(2)前記リンス工程においては、各前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にあるタイミングにおいてのみ行う、上記(1)に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0011】
(3)前記第1の研磨工程の後、前記第2の研磨工程の前に、
前記半導体ウェーハに、前記上定盤及び前記下定盤の前記研磨布を接触させたまま、且つ、前記相対回転を継続した状態で、前記第1の研磨液の供給を停止するとともに、前記液体供給孔から前記第2の研磨液の供給を開始する、研磨液切替え工程をさらに含む、上記(1)又は(2)に記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0012】
(4)前記第2の研磨工程の後、前記リンス工程の前に、
前記半導体ウェーハの両面に前記研磨布を接触させたまま、且つ、前記相対回転を継続した状態で、前記第2の研磨液の供給を停止するとともに、前記液体供給孔から前記リンス液の供給を開始する、リンス液切替え工程をさらに含む、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0013】
(5)前記リンス液は、純水である、上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0014】
(6)前記リンス工程における、前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、圧送方式で行われる、上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0015】
(7)前記リンス工程における、前記液体供給孔からの前記リンス液の供給は、自然滴下方式で行われる、上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の半導体ウェーハの両面研磨方法。
【0016】
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の半導体ウェーハの両面研磨方法を行って研磨ウェーハを製造する、研磨ウェーハの製造方法。
【0017】
(9)半導体ウェーハを保持する1以上の保持孔を有するキャリアプレートと、
上定盤及び下定盤からなる定盤と、
前記定盤と前記キャリアプレートとを相対回転させる回転機構と、
前記上定盤に設けられ、前記半導体ウェーハに液体を供給する複数の液体供給孔と、
前記各液体供給孔からの液体の供給を個別に制御する供給制御装置と、を備えることを特徴とする、半導体ウェーハの両面研磨装置。
【0018】
(10)前記供給制御装置は、各前記液体供給孔からのリンス液の供給が、前記定盤の上面視にて、各前記液体供給孔が前記半導体ウェーハと重ならない位置にある場合に対応したタイミングにおいてのみ行うように制御する、上記(9)に記載の半導体ウェーハの両面研磨装置。
【0019】
(11)前記供給制御装置は、
各前記液体供給部に設けられて、各液体供給部において液体の供給が行われる開状態と液体の供給が停止される閉状態とを切替え可能な、バルブと、
各前記バルブの開状態と閉状態との間の切替えを個別に行う制御部と、を有する、上記(9)又は(10)に記載の半導体ウェーハの両面研磨装置。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、半導体ウェーハの表面粗さのばらつきを低減することのできる、半導体ウェーハの両面研磨方法、研磨ウェーハの製造方法、及び半導体ウェーハの両面研磨装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態にかかる半導体ウェーハの両面研磨装置の上面図である。
図2図1におけるA-A´断面図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる半導体ウェーハの両面研磨方法のフローチャートである。
図4】従来の半導体ウェーハの両面研磨方法を行った後のヘイズマップである。
図5】従来の半導体ウェーハの両面研磨方法を行った後のヘイズ分布を示す図である。
図6図4のヘイズマップと、液体供給孔の軌跡の解析結果を重ね合わせた図である。
図7】リンス工程において純水の供給を行わなかった場合のヘイズマップである。
図8】リンス工程において純水の供給を行わなかった場合のヘイズ分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
【0023】
<半導体ウェーハの両面研磨装置>
図1は、本発明の一実施形態にかかる半導体ウェーハの両面研磨装置の上面図であり、図2 は、図1におけるA-A´断面図である。図1図2に示すように、この両面研磨装置1は、上定盤2及びそれに対向する下定盤3を有する定盤4と、定盤4の回転中心部に設けられたサンギア5と、定盤4の外周部に円環状に設けられたインターナルギア6とを備えている。図2に示すように、上下の定盤4の対向面、すなわち、上定盤2の研磨面である下面側及び下定盤3の研磨面である上面側には、それぞれ研磨布7が設けられて(貼布されて)いる。研磨布7としては、ポリエステル製の不織布からなる研磨布、ポリウレタン製の研磨布等を挙げることができ、特に、シリコンウェーハの研磨面の鏡面化精度に優れた発泡性ポリウレタン製の研磨布を挙げることができる。研磨布7は、JIS K 6253-1997/I SO 7619により規定されたショアD硬度で70~90、圧縮率が1~5%、特に2~3%であることが好ましい。
【0024】
また、図1図2に示すように、この装置1は、上定盤2と下定盤3との間に設けられ、半導体ウェーハWを保持する1以上(図示例では1の)の保持孔8を有する複数のキャリアプレート9を備えている。なお、図1では、複数のキャリアプレート9のうちの1つのみが示されている。また、保持孔8の数は1つ以上であればよく、例えば3つとすることもできる。図示例では、保持孔8に半導体ウェーハ(本実施形態ではシリコンウェーハ)Wが保持されている。また、上定盤2には、半導体ウェーハWに各種研磨液やリンス液を供給するための、複数の(図2では3つの)液体供給孔10が設けられている。液体供給孔10は、定盤4の上面視において、キャリアプレート9が通過し得る円環状の領域に、均一な配置となるように(図示例では、1つの液体供給孔10を中心とする円周上に等間隔に8つの液体供給孔10、合計9つの液体供給孔10)配置されている。
【0025】
ここで、この装置1は、回転機構であるサンギア5とインターナルギア6とを回転させることにより、キャリアプレート9に、公転運動及び自転運動の遊星運動をさせることができる、遊星歯車方式の両面研磨装置である。すなわち、複数の液体供給孔10から研磨スラリーを供給しながら、キャリアプレート9を遊星運動させ、上定盤2及び下定盤3をキャリアプレート9に対して同時に相対回転させる。上下の定盤4に貼布した研磨布7を半導体ウェーハWに接触させた状態で上記相対回転を行うことで、研磨布7とキャリアプレート9の保持孔8に保持した半導体ウェーハWの両面とを摺動させて半導体ウェーハWの両面を同時に研磨することができる。
【0026】
また、この装置1は、各液体供給孔10からの液体の供給を個別に制御する供給制御装置をさらに備えている。供給制御装置は、各液体供給孔10からの(後述のリンス工程における)リンス液の供給が、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある場合に対応したタイミングにおいてのみ行うように制御するように構成されている。具体的には、供給制御装置は、各液体供給部(本例では、液体供給孔10及び液体供給孔10に接続され、液体供給孔10に液体を供給するホース11)に設けられて、各液体供給部において液体の供給が行われる開状態と液体の供給が停止される閉状態とを切替え可能なバルブ12と、各バルブ12の開状態と閉状態との間の切替えを個別に行う制御部13と、を有する。制御部13は、既知のプロセッサとすることができる。
【0027】
本実施形態では、制御部13は、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にあるタイミングを検知可能であるように構成されている。すなわち、本例では、制御部13は、図示しない測定部により、回転機構であるサンギア5及びインターナルギア6の回転数を検出する。キャリアプレート9の遊星運動、その保持孔8に保持される半導体ウェーハWの運動は、回転機構であるサンギア5及びインターナルギア6の回転数により決定されるものである。また、上定盤2は、独立した別の駆動系(モーター等)により回転するため、上定盤2の運動は、この別のモーター等の回転数により決定される。従って、制御部13は、サンギア5及びインターナルギア6の回転数及び別のモーター等の回転数の両方をモニタリングすることで、これらの回転数から、現在のキャリアプレート9、半導体ウェーハW、上定盤2、及び液体供給孔10の位置関係を判定することができ、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にあるか否かを判定することができる。
【0028】
制御部13は、定盤4の上面視にて各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある(と判定した)場合に、バルブ12を各液体供給部において液体の供給が行われる開状態とし、一方で、定盤4の上面視にて各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある(と判定した)場合に、バルブ12を各液体供給部において液体の供給が停止される閉状態とすることができる。なお、開状態への切替えは、定盤4の上面視にて各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある場合に対応したタイミングで行えばよく、例えばリンス液が半導体ウェーハWに届くまでの平均時間t1を考慮して、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならないタイミングよりもt1だけ早めのタイミングで開状態へと切替えることもできる。ただし、後述のリンス工程における相対回転は、両面研磨時と比較して遅いため、上記のような平均時間t1を必ずしも考慮しなくても良い。
【0029】
<半導体ウェーハの両面研磨方法>
図3は、本発明の一実施形態にかかる半導体ウェーハの両面研磨方法のフローチャートである。本実施形態の半導体ウェーハの両面研磨方法は、一例としては、上記の実施形態にかかる半導体ウェーハの両面研磨を用いて行うことができる。
【0030】
図3に示すように、本実施形態の半導体ウェーハの両面研磨方法では、まず、上定盤2に設けられた複数の液体供給孔10から研磨布7に、砥粒を含むアルカリ水溶液からなる第1の研磨液を供給しながら両面研磨を行う(ステップS101:第1の研磨工程)。次いで、半導体ウェーハWに、上定盤2及び下定盤2の研磨布7を接触させたまま、且つ、(上定盤2及び下定盤3と、キャリアプレート9との)相対回転を継続した状態で、第1の研磨液の供給を停止するとともに、液体供給孔10から第2の研磨液の供給を開始する(ステップS102:研磨液切替え工程)。次いで、液体供給孔10から研磨布7に、砥粒を含まず水溶性高分子を含むアルカリ水溶液からなる第2の研磨液を供給しながら両面研磨を行う(ステップS103:第2の研磨工程)。次いで、半導体ウェーハWの両面に研磨布7を接触させたまま、且つ、上記相対回転を継続した状態で、第2の研磨液の供給を停止するとともに、液体供給孔10からリンス液の供給を開始する(ステップS104:リンス液切替え工程)。次いで、上記相対回転を続け、液体供給孔10から研磨布7にリンス液を供給しながら半導体ウェーハWを洗浄する(ステップS105:リンス工程)。
【0031】
第1の研磨工程(ステップS101)は、砥粒を含む研磨液によって半導体ウェーハWの表層に形成されている厚さ5~20Å程度の自然酸化膜を除去するとともに、ほぼ目標とする厚みまで半導体ウェーハWを研磨することを目的に行う。
【0032】
第1及び第2の研磨工程での合計研磨量は、片面あたり概ね2.5μm~10μmの範囲に設定される。第1の研磨工程では、第1及び第2の研磨工程での合計研磨量の80%~99.5%の研磨量の両面研磨を行う。第1の研磨工程の研磨量が、合計研磨量の80%未満の場合、目標厚みとするために研磨レートの低い第2の研磨工程を多く行う必要が生じ、生産性を損ねる。一方で、第1の研磨工程の研磨量が、合計研磨量の99.5%を超える場合、第2の研磨工程における研磨取り代量が少なくなり過ぎるため、半導体ウェーハWの外周部のダレ量を抑制する効果が十分でなくなる。
【0033】
第2の研磨工程(ステップS103)は、砥粒を含まず水溶性高分子を含む研磨液を用いて半導体ウェーハWの両面をわずかに研磨することによって、半導体ウェーハWの外周部のダレ量を抑制することを目的に行う。具体的には、第2の研磨工程では、片面あたり0.05μm~0.5μmの研磨量の両面研磨を行う。片面あたりの研磨量が0.05μm未満の場合、半導体ウェーハWの外周部のダレ量を抑制する効果が十分でなくなる。一方で、砥粒を含まず水溶性高分子を含む研磨液は研磨レートが低いため、片面あたりの研磨量が0.5μmを超えると、生産性を損ねることになる。
【0034】
第1の研磨液及び第2の研磨液はいずれも、pHが9~12の範囲に調整されたものであることが好ましい。pH9未満では、エッチング作用が低くなりすぎてしまい、半導体ウェーハWの表面にスクラッチ、傷などの加工起因の欠陥が発生し易くなる。pH12を超えると溶液の取り扱いそのものが困難となる。また、アルカリ剤としては、塩基性アンモニウム塩、塩基性カリウム塩、塩基性ナトリウム塩の何れかが添加されたアルカリ性水溶液もしくは炭酸アルカリ水溶液、あるいはアミンが添加されたアルカリ性水溶液を用いることが好ましい。その他、ヒドラジンやアミン類の水溶液を採用することができ、研磨レートを高める観点からは、特にアミンを用いることが望ましい。
【0035】
第1の研磨液において、砥粒は、シリカ、アルミナ、ダイヤモンド等からなるものを用いることができるが、低コスト、研磨液中での分散性、砥粒の粒径制御の容易性等の理由から、SiO粒子を含むことが好ましい。砥粒の平均一次粒径は、BET法で測定した際に30~100nmとすることができる。
【0036】
第2の研磨液において、水溶性高分子としては、ノニオン系から選択される1種以上を用いることが好ましい。たとえば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びポリプロピレングリコール(PPG)等が挙げられる。水溶性高分子の濃度は、ウェーハの外周部のダレ量を十分に抑制する観点から、1ppm以上が好ましく、10ppm以上がより好ましい。また、研磨レートを大きく低下させて生産性を阻害しない観点から、200ppm以下が好ましく、100ppm 以下がより好ましい。
【0037】
第1の研磨工程(ステップS101)での研磨レートは、0.1~1.0μm/分とすることが好ましく、第2の研磨工程(ステップS103)での研磨レートは、0.03~0.5μm/分とすることが好ましい。
【0038】
上下定盤の回転速度、シリコンウェーハの回転速度、面圧力、及び研磨液供給量は、上記研磨レートを実現するように適宜設定すればよい。上下定盤の回転速度は、第1及び第2の研磨工程を通じて5rpm~40rpmの範囲とすることができる。面圧力は、50g/cm~300g/cmの範囲で設定すればよく、第2の研磨工程では砥粒を含まない研磨液を使用し、摩擦抵抗が大きくなるため、第1の研磨工程における面圧力よりも、第2の研磨工程における面圧力を5%~40%低く設定することが望ましい。
【0039】
本実施形態では、第1の研磨工程(ステップS101)から第2の研磨工程(ステップS103)への切替えは、上述の通り、研磨液切替え工程(ステップS102)により行われる。具体的には、半導体ウェーハWに、上定盤2及び下定盤3の研磨布7を接触させたまま、且つ、上記相対回転を継続した状態で、(図示しない切替え弁等を用いて)第1の研磨液の供給を停止するとともに、液体供給孔10から第2の研磨液の供給を開始する。
第2の研磨工程は砥粒を含まない第2の研磨液を用いて行うため、半導体ウェーハW及びキャリアプレート9と研磨布7との摩擦抵抗が増大しやすい。そこで、上下定盤4が半導体ウェーハWの表面に加える面圧力に関して、第2の研磨工程では、第1の研磨工程よりも低い面圧力で行うことが好ましい。これにより、キャリアプレート9の振動を確実に防止して、研磨後の半導体ウェーハWの表裏面にマイクロスクラッチが発生することを抑制することができる。
【0040】
第2の研磨工程(ステップS103)の後は、リンス工程(ステップS105)が行われる。このリンス工程は、半導体ウェーハWやキャリアプレート9に付着した砥粒を除去する目的で行われる。具体的には、上記相対回転を続け、液体供給孔10から研磨布7にリンス液を供給しながら半導体ウェーハWを洗浄する。リンス液としては、純水を用いることが好ましい。
本実施形態では、第2の研磨工程(ステップS103)からリンス工程(ステップS105)への切替えは、上述の通り、リンス液切替え工程(ステップS104)により行われる。具体的には、半導体ウェーハWの両面に研磨布7を接触させたまま、且つ、上記相対回転を継続した状態で、(図示しない切替え弁等を用いて)第2の研磨液の供給を停止するとともに、液体供給孔10からリンス液の供給を開始する。
【0041】
ここで、本実施形態では、リンス工程(ステップS105)において、各液体供給孔10からのリンス液の供給は、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にあるタイミングにおいてのみ行う。なお、上述したように、定盤4の上面視にて各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある場合に対応したタイミングで行えばよく、例えばリンス液が半導体ウェーハWに届くまでの平均時間t1を考慮して、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならないタイミングよりもt1だけ早めのタイミングで開状態へと切替えることもできる。ただし、上述したように、リンス工程(ステップS105)における相対回転は、研磨時と比較して遅いため、上記のような平均時間t1を必ずしも考慮しなくても良い。
【0042】
<研磨ウェーハの製造方法>
本発明の一実施形態にかかる研磨ウェーハの製造方法は、上記の半導体ウェーハの両面研磨方法を行って研磨ウェーハを製造する。
【0043】
以下、本実施形態の作用効果について説明する。
【0044】
ここで、本発明を着想するに至った経緯について説明する。図4は、従来の半導体ウェーハの両面研磨方法を行った後のヘイズマップである。図5は、従来の半導体ウェーハの両面研磨方法を行った後のヘイズ分布を示す図である。図6は、図4のヘイズマップと、液体供給孔の軌跡の解析結果を重ね合わせた図である。図7は、リンス工程において純水の供給を行わなかった場合のヘイズマップである。図8は、リンス工程において純水の供給を行わなかった場合のヘイズ分布を示す図である。
【0045】
本発明者らは、従来の半導体ウェーハの両面研磨方法を行った場合、図4図5に示されるように、両面研磨後の半導体ウェーハの表面粗さ(ヘイズ)にばらつきが生じるという知見を得た。そして、本発明者らは、その原因について鋭意検討し、図6に示されるように、ヘイズが多く発生している領域と、液体供給孔10の軌跡とがおよそ一致していることの知見を得た。このことから、リンス工程におけるリンス液(純水)を供給する圧力により、第2の研磨液によって形成した保護膜が半導体ウェーハWから剥離され、当該領域が研磨液に含まれるアルカリ成分によってエッチングされることにより、ヘイズのばらつきが発生してしまっていることが推測された。このことは、純水の供給を行わなかった場合には、図7図8に示されるように、液体供給孔10の軌跡の位置においてもヘイズが増加していないことからも十分に裏付けられる。
以上のことから、本発明者らは、半導体ウェーハWの表面に、リンス液の供給圧力が直接かからないようなリンス方法を採用することで、ヘイズのばらつきを抑えることができることの着想を得た。
【0046】
本実施形態の半導体ウェーハの両面研磨方法では、リンス工程において、各液体供給孔10からのリンス液の供給は、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にある(場合に対応した)タイミングにおいてのみ行っている。これにより、リンス液(純水)を供給しつづける場合と比較して、リンス液(純水)を供給する圧力により、第2の研磨液によって形成した保護膜が半導体ウェーハWから剥離され、当該領域がエッチングされるのを抑制することができる。これにより、当該領域でヘイズが多く発生してしまうのを抑制することができる。従って、本実施形態の半導体ウェーハの両面研磨方法によれば、半導体ウェーハの表面粗さのばらつきを低減することができる。
同様に、本実施形態の半導体ウェーハの両面研磨装置は、各液体供給孔からの液体の供給を個別に制御する供給制御装置を備えているため、供給制御装置が、各液体供給孔からのリンス液の供給が、定盤の上面視にて、各液体供給孔が半導体ウェーハと重ならない位置にある(場合に対応した)タイミングにおいてのみ行うように制御することで、半導体ウェーハの表面粗さのばらつきを低減することができる。
同様に、本実施形態の研磨ウェーハの製造方法によれば、半導体ウェーハの表面粗さのばらつきを低減することができる。
【0047】
本開示の両面研磨方法では、リンス工程(ステップS105)においては、各液体供給孔10からのリンス液の供給は、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にあるタイミングにおいてのみ行うことが好ましい。上述したように、リンス工程(ステップS105)における相対回転は、研磨時と比較して遅いため、このようなタイミングで供給、停止を行うことにより、簡易に本発明の効果を得ることができるからである。
同様に、本開示の両面研磨装置では、供給制御装置は、各液体供給孔10からのリンス液の供給が、定盤4の上面視にて、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない位置にあるタイミングにおいてのみ行うように制御することが好ましい。
【0048】
本開示の両面研磨方法では、第1の研磨工程(ステップS101)の後、第2の研磨工程(ステップS103)の前に、上記の研磨液切替え工程(ステップS102)をさらに含むことが好ましい。キャリアプレート9の振動を抑制して、半導体ウェーハWの表面にマイクロスクラッチが発生するのを抑制することができるからである。また、スループットを向上させることができるからである。
本開示の両面研磨方法では、第2の研磨工程(ステップS103)の後、リンス工程(ステップS105)の前に、上記のリンス液切替え工程(ステップS104)をさらに含むことが好ましい。スループットを向上させることができるからである。
【0049】
本開示の両面研磨方法では、リンス工程(ステップS105)において用いられるリンス液は、純水であることが好ましい。
【0050】
本開示の両面研磨方法では、リンス工程(ステップS105)における、液体供給孔10からのリンス液の供給は、圧送方式で行われることが好ましい。本開示の両面研磨方法によれば、液体供給孔10のうち、定盤4の上面視において、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重なる(場合に対応した)タイミングにおいては、当該液体供給孔10は、閉状態であるため、液体供給孔10のうち、定盤4の上面視において、各液体供給孔10が半導体ウェーハWと重ならない(場合に対応した)タイミングの液体供給孔10のみで(すなわち、少ない液体供給孔10で)リンス液の供給を行うこととなる。そこで、圧送方式を採用することで、開状態の液体供給孔10の数が少ないことによるリンス液の供給不足を、リンス液を送る際の圧力を高めることにより解消し得るからである。
一方で、本開示においては、リンス工程(ステップS105)における、液体供給孔10からのリンス液の供給は、自然滴下方式で行っても良い。
【0051】
本開示の両面研磨装置において、供給制御装置は、各液体供給部に設けられて、各前記液体供給部において液体の供給が行われる開状態と液体の供給が停止される閉状態とを切替え可能な、バルブ12と、各バルブ12の開状態と閉状態との間の切替えを個別に行う制御部13と、を有することが好ましい。簡易な構成により、本発明の効果を得ることができるからである。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、第1の研磨工程(ステップS101)の後、第2の研磨工程(ステップS103)の前に、上記の研磨液切替え工程(ステップS102)を行わずに、一度、上記の相対回転を停止させて、第2の研磨液を供給可能に切替えた後に上記相対回転を再び開始し始めても良い。同様に、第2の研磨工程(ステップS103)の後、リンス工程(ステップS105)の前に、上記のリンス液切替え工程(ステップS104)を行わずに、一度、上記の相対回転を停止させて、リンス液を供給可能に切替えた後に上記相対回転を再び開始し始めても良い。
また、液体供給孔10の配置は、図1図2に示した例に限られず、例えば、定盤4の上面視にて、格子状、千鳥状等の均一な配置とすることもでき、あるいは、不均一な配置としても良い。
他にも、種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0053】
1:両面研磨装置、
2:上定盤、
3:下定盤、
4:定盤、
5:サンギア、
6:インターナルギア、
7:研磨パッド、
8:保持孔、
9:キャリアプレート、
10:液体供給孔、
11:ホース、
12:バルブ、
13:制御部、
W:半導体ウェーハ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8