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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】電子会議システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20240402BHJP
   H04N 21/8549 20110101ALI20240402BHJP
   H04L 67/561 20220101ALI20240402BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240402BHJP
【FI】
H04N7/15 150
H04N21/8549
H04L67/561
G06Q10/10
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2022176273
(22)【出願日】2022-11-02
(62)【分割の表示】P 2021175802の分割
【原出願日】2016-11-08
(65)【公開番号】P2023024985
(43)【公開日】2023-02-21
【審査請求日】2022-12-02
(31)【優先権主張番号】62/253329
(32)【優先日】2015-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/992278
(32)【優先日】2016-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(72)【発明者】
【氏名】北田 博之
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ネルソン
(72)【発明者】
【氏名】ラナ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャーチット アローラー
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-277462(JP,A)
【文献】特開2013-105374(JP,A)
【文献】特開2006-085440(JP,A)
【文献】特開2012-108631(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/14-7/173
H04N 21/00-21/858
H04L 67/561
G06Q 10/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセッサと1以上のノードを含むシステムであって、
前記1以上のノードの少なくとも何れか1つは、会議中に当該会議に関する第1のデータを生成し、
前記1以上のプロセッサは、前記1以上のノードの少なくとも何れか1つと1以上のネットワークを介して接続され、
前記1以上のプロセッサの少なくとも何れか1つは、前記1以上のノードから、前記第1のデータを受信し、
前記1以上のプロセッサの少なくとも何れか1つは、前記第1のデータに基づいて分析を行い、
前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つは、前記1以上のプロセッサの少なくとも何れか1つと通信して、前記分析に基づいて、会議の参加者のうち特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを含むレポートを表示
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記会議中に生成された前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータに基づいて、自動的に別の会議を設定する、
システム。
【請求項2】
前記会議の参加者のうち、前記特定の参加者の選択を受け付ける、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータは、前記会議中における時間を示すタイムスタンプを含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つは、ウェブベースのインターフェースを用いて前記レポートを表示する、
請求項1乃至の何れか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のデータは、ビデオデータ及びオーディオデータのうち少なくとも何れか1つである、
請求項1乃至の何れか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記1以上のノードは、会議アプリケーションを実行するコンピュータであり得る、
請求項1乃至の何れか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記1以上のノードは、電子ホワイトボードを含み得る、
請求項1乃至の何れか1項記載のシステム。
【請求項9】
1以上のノードと1以上のネットワークを介して接続された1以上のプロセッサであって、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つで会議中に生成された、当該会議に関する第1のデータを受信し、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記第1のデータに基づいて分析を行い、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記分析に基づいて、会議の参加者のうち特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを含むレポートを、前記1以上のノードの少なくとも何れか1つのウェブベースのインターフェースを介して提供
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記会議中に生成された前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータに基づいて、自動的に別の会議を設定する、
1以上のプロセッサ。
【請求項10】
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記会議の参加者のうち、前記特定の参加者の選択を受け付ける、
請求項に記載の1以上のプロセッサ。
【請求項11】
前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータは、前記会議中における時間を示すタイムスタンプを含む、
請求項又は10に記載の1以上のプロセッサ。
【請求項12】
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成する、
請求項乃至11の何れか1項に記載の1以上のプロセッサ。
【請求項13】
1以上のプロセッサと、前記1以上のプロセッサと1以上のネットワークを介して接続される1以上のノードを含むシステムで実行される方法であって、
前記1以上のノードが、会議中に当該会議に関する第1のデータを生成するステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記1以上のノードから、前記第1のデータを受信するステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記第1のデータに基づいて分析を行うステップと、
前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つが、前記1以上のプロセッサの少なくとも何れか1つと通信して、前記分析に基づいて、会議の参加者のうち特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを含むレポートを表示するステップと、
前記1以上のプロセッサの何れか1つが、前記会議中に生成された前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータに基づいて、自動的に別の会議を設定するステップと、
を有する方法。
【請求項14】
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記会議の参加者のうち、前記特定の参加者の選択を受け付ける、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータは、前記会議中における時間を示すタイムスタンプを含む、
請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成する、
請求項13乃至15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記表示するステップにおいて、前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つは、ウェブベースのインターフェースを用いて前記レポートを表示する、
請求項13乃至16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
1以上のノードと1以上のネットワークを介して接続された1以上のプロセッサで実行される方法であって、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つで会議中に生成された、当該会議に関する第1のデータを受信するステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記第1のデータに基づいて分析を行うステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記分析に基づいて、会議の参加者のうち特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを含むレポートを、前記1以上のノードの少なくとも何れか1つのウェブベースのインターフェースを介して提供するステップと、
前記1以上のプロセッサの何れか1つが、前記会議中に生成された前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータに基づいて、自動的に別の会議を設定するステップと、
を有する方法。
【請求項19】
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記会議の参加者のうち、前記特定の参加者の選択を受け付ける、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータは、前記会議中における時間を示すタイムスタンプを含む、
請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成する、
請求項18乃至20の何れか1項に記載の方法。
【請求項22】
1以上のノードと1以上のネットワークを介して接続された1以上のプロセッサに、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記1以上のノードのうち少なくとも何れか1つで会議中に生成された、当該会議に関する第1のデータを受信するステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記第1のデータに基づいて分析を行うステップと、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記分析に基づいて、会議の参加者のうち特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを含むレポートを、前記1以上のノードの少なくとも何れか1つのウェブベースのインターフェースを介して提供するステップと、
前記1以上のプロセッサの何れか1つが、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項23】
当該プログラムが、前記1以上のプロセッサにさらに、
前記1以上のプロセッサのうち少なくとも何れか1つが、前記会議の参加者のうち、前記特定の参加者の選択を受け付けるステップを実行させる、
請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータは、前記会議中における時間を示すタイムスタンプを含む、
請求項22又は23に記載のプログラム。
【請求項25】
当該プログラムが、前記1以上のプロセッサにさらに、
前記1以上のプロセッサの何れか1つは、前記特定の参加者の会議中における感情に対応するデータを前記会議中に生成するステップを実行させる、
請求項22乃至24の何れか1項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許法第119条(e)のもとでの2015年11月10日に出願された米国仮特許出願第62/253,329号の優先権を主張するものである。同出願の内容は、ここに参照によって、あたかも本稿に完全に記載されているかのように組み込まれる。
【0002】
開示の分野
人工知能を用いた電子会議システムに関する。
【背景技術】
【0003】
本節に記載されるアプローチは、追求されることができたアプローチであるが、必ずしも以前に着想または追求されたアプローチではない。よって、特に断わりのない限り、本節に記載されるアプローチのいずれも、単に本節に含まれていることをもって従来技術の資格をもつと想定されるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
会議は典型的には、複数の人々によって共有される共通の目標の成功裏の達成をコーディネートするための効果的な手段である。しかしながら、会議は、会議自身の適正な組織化なしには、非生産的な時間の使用になることもある。たとえば、会議参加者の小さな部分集合に関わる個別的なトピックにあまりに多くの時間が割かれることがあり、これは残りの参加者にとって時間の無駄になりうる。そのような状況は、会議司会者を務める人物を使うことを通じて回避されることがありうるが、個人的な偏りが、会議司会者を務める人物の中立性に影響することがある。そのような状況は、会議のための十分な準備を通じて回避されることもありうるが、会議中に生じうるあらゆる可能な問題を予見することは不可能であることがある。
【0005】
会議が時間の無駄になるもう一つの理由は、会議によって与えられる恩恵を十全に引き出さないことによる。たとえば、議事録を作成する、次回の会議をスケジュールする、会議への参加者を分析する、および/または会議中に争点となった問題を分析するといったことは、面倒なフォローアップ作業であり、会議後におろそかにされることがある。たとえフォローアップ作業が実行されるとしても、実行の過程は遅く、膨大なコストがかかることがある。
【0006】
このように、上述した欠点を低減し、会議に関係した管理業務を実行することが望ましく、有益である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
システムは、一つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶している一つまたは複数のコンピュータ可読媒体とを含む。前記命令は、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに、当該システムに、複数の参加者を含む電子会議についてのオーディオ/ビデオ・データを受領させる。前記命令は当該システムにさらに、前記オーディオ/ビデオ・データから会議内容データを抽出させる。さらに、前記命令は、当該システムに、前記会議内容データを解析することに基づいて会議内容メタデータを生成させる。さらにまた、前記命令は、当該システムに、前記会議内容メタデータの少なくとも一部を前記電子会議のレポートに含めさせる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】実施形態が実装されうる例示的なコンピュータ・アーキテクチャを描く図である。
図1B】実施形態が実装されうる例示的なコンピュータ・アーキテクチャを描く図である。
図1C】実施形態が実装されうる例示的なコンピュータ・アーキテクチャを描く図である。
図2】例示的な参加者インターフェースを描く図である。
図3】介入データを生成するための構成を描くブロック図である。
図4A】介入データの例を描く図である。
図4B】介入データの例を描く図である。
図4C】介入データの例を描く図である。
図4D】介入データの例を描く図である。
図5】レポートを生成するための構成を描くブロック図である。
図6A】会議内容メタデータの例を描く図である。
図6B】会議内容メタデータの例を描く図である。
図6C】会議内容メタデータの例を描く図である。
図7A】例示的なレポートを描く図である。
図7B】例示的なレポートを描く図である。
図8】介入データを生成する手法を描く流れ図である。
図9】レポートを生成する手法を描く流れ図である。
図10】実施形態が実装されうる例示的なコンピュータ・システムを描く図である。 各図面は、明確な例を描き出す目的で具体的な実施形態を描いているが、他の実施形態は、図面に示される要素の任意のものを省略したり、それに追加したり、並べ替えたり、および/または修正したりしてもよい。明確な例を描き出す目的で、一つまたは複数の図は一つまたは複数の他の図を参照して記述されることがあるが、該一つまたは複数の他の図に描かれる具体的構成を使うことは、他の実施形態では、必須ではない。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、説明の目的で、本開示の十全な理解を提供するために、数多くの個別的詳細が記載されるが、本開示がそうした個別的詳細なしでも実施されうることは明白であろう。他方、よく知られた構造および装置は、本開示を無用に埋没させるのを避けるために、ブロック図の形で示されている。「第一の」「第二の」といった修飾語が要素を区別するために使われることがありうるが、そうした修飾語は必ずしも何らかの特定の順序をも示すものではない。
【0010】
I.全般的概観
II.ネットワーク・トポロジー
A.会議知能システム
B.ネットワーク・インフラストラクチャー
C.参加者ノード
III.リアルタイム処理
A.会議フロー管理
B.情報検索サービス
C.会議内容補足
D.会議内容メタデータ生成
IV.後処理
A.会議内容解析
B.会議要約
C.参加者分析
V.プロセスの概観
A.介入データの生成
B.レポートの生成
VI.実装機構。
【0011】
〈I.全般的概観〉
さまざまな管理タスクを実行するために、電子会議のコンテキストに人工知能が導入される。管理タスクは、電子会議の間に実行されるタスクおよび電子会議後に実行されるタスクを含む。人工知能は、いくつかの入力検出ツールのいずれかを使って会議内容を解析することに基づいて管理タスクを実行する。たとえば、人工知能は、会議参加者を特定し、翻訳サービスを提供し、質問に応答し、会議司会者を務めることができる。人工知能はまた、その会議内容解析の諸要素をさまざまなレポートに含めることができる。たとえば、レポートは、議事録作成、フォローアップ項目、会議効率メトリックおよび会議参加者分析を含むことができる。
【0012】
〈II.ネットワーク・トポロジー〉
図1A~1Cは、実施形態が実装されうる例示的なコンピュータ・アーキテクチャを描いている。図1A~1Cは、電子会議100のさまざまな構成を含んでいる。電子会議100は、ネットワーク・インフラストラクチャー104を介して通信上結合された、会議知能システム102および一つまたは複数のノード106A~Nを含む。ノード106A~Nは複数の参加者108A~Nに関連付けられている。
【0013】
電子会議100は、音声会議セッション、ビデオ会議セッションおよび/またはネットワーク・インフラストラクチャー104と少なくとも一つのノード106Aとの間のデータ伝送に関わる他の会議でありうる。図1A~1Bを参照するに、電子会議100は参加者108A~Nの仮想の集まりを含む。図1A~1Bの例では、参加者108A~Nは、異なる物理的位置に位置しているが、それでもネットワーク・インフラストラクチャー104を介して互いと通信しうる。図1Cを参照するに、電子会議100は参加者108A~Nの物理的な集まりを含む。図1Cの例では、参加者108A~Nは互いに物理的に近接して位置していてもよく、ネットワーク・インフラストラクチャー104なしに互いと連絡しうる。しかしながら、ネットワーク・インフラストラクチャー104は参加者108A~Nが会議知能システム102と対話できるようにしうる。会議知能システム102は、ノード106Aから入力データを受け取り、および/またはノード106Aに出力データを送る。
【0014】
ある実施形態では、電子会議100はコンピュータのネットワークに関わる。「コンピュータ」は、一つまたは複数の物理的なコンピュータ、仮想コンピュータおよび/またはコンピューティング装置でありうる。コンピュータはクライアントおよび/またはサーバーでありうる。本稿における「コンピュータ」への言及はいずれも、そうでないことが明記されない限り、一つまたは複数のコンピュータを意味しうる。図面のいずれかに描かれているまたは本稿で記述される論理的および/または機能的なユニットのそれぞれは、図10との関連で本稿でさらに記述される技法の任意のものを使って実装されうる。
【0015】
〈A.会議知能システム〉
ある実施形態では、会議知能システム102は人工知能を備えたコンピュータである。コンピュータは、電子会議に人工知能を提供することに専用の特殊目的コンピュータまたは電子会議に人工知能を提供する一つまたは複数のサービスを実行する汎用コンピュータでありうる。換言すれば、会議知能はハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを使って実装されてもよい。限定しない例は、Ricoh BrainおよびIBM Watson(商標)を含む。会議知能システム102は常に利用可能であってもよく(たとえば、常時実行されているプロセスに関わる)、あるいはオンデマンドで利用可能となってもよい(たとえば、必要とされるときに電源投入される)。たとえば、会議知能システム102は、任意の時点において少なくとも一つのコンピュータが会議知能サービスを提供できるよう、複数のコンピュータ上に複製されてもよい。
【0016】
会議知能システム102は、あたかも電子会議100の参加者に関連付けられたノードであるかのように、会議内容データにアクセスすることができる。こうして、会議知能システム102は、電子会議100に関わる一つまたは複数のノード106A~Nの任意のものから送信される任意の会議内容データにアクセスしうる。たとえば、会議知能システム102は、電子会議の間のあらゆるデータ送信をモニタリングする、収集するおよび/または解析することができる。
【0017】
会議知能システム102は、発話認識もしくはテキスト認識、声識別もしくは顔識別、感情分析、オブジェクト検出、ジェスチャー解析、熱的イメージングなどといったいくつかのツールのいずれかを使って会議内容データを解析できる。会議内容データを解析することに基づいて、会議知能システム102は、翻訳を提供する、情報要求に応答する、電子会議100を司会する、レポートを生成する、などといったいくつかの自動化されたタスクのいずれかを実行する。
【0018】
会議知能システム102は、ネットワーク・インフラストラクチャー104に対していくつかの異なる位置に位置されていてもよい。図1Aおよび1Cを参照するに、会議知能システム102はネットワーク・インフラストラクチャー104の外部に位置している。図1Bを参照するに、会議知能システム102は、ネットワーク・インフラストラクチャー104の少なくとも一部と同位置にある。
【0019】
ある実施形態では、会議知能システム102は、会議情報保管部(図示せず)に通信上結合されている。会議情報保管部は、会議知能システム102の一部であってもよく、あるいは会議知能システム102とは別個のシステム上に位置していてもよい。会議情報保管部は、データベース、構成設定ファイルおよび/または一つまたは複数の電子会議に関係した会議データを記憶する他の任意のシステムもしくはデータ構造でありうる。たとえば、会議知能システム102は、複数の会議に関係した会議内容データを収集し、会議情報保管部に記憶してもよい。換言すれば、会議知能システム102は、会議関係のデータについての司書のサービスを提供することができる。
【0020】
会議知能システム102と同様に、会議情報保管部は、ネットワーク・インフラストラクチャー104に対していくつかの異なる位置に位置していてもよい。たとえば、会議情報保管部は、ネットワーク・インフラストラクチャー104の一つまたは複数のコンピュータ上のメモリに記憶されたデータ構造であってもよい。
【0021】
ある実施形態では、会議知能システム102は、Salesforce、Oracle、SAP、Workdayまたは会議知能システム102を管理するエンティティ以外の任意のエンティティによって管理されるウェブサイトまたはデータベースのようないくつかの外部データ源(図示せず)のいずれかに通信上結合される。会議知能システム102は、ネットワーク・インフラストラクチャー104を介して外部データ源に通信上結合されてもよい。外部データ源は、会議知能システム102に、会議関係であれそれ以外であれ多様なデータの任意のものへのアクセスを提供しうる。
【0022】
〈B.ネットワーク・インフラストラクチャー〉
ネットワーク・インフラストラクチャー104は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネットなどといった任意の数および型の有線または無線のネットワークを含んでいてもよい。ネットワーク・インフラストラクチャー104はまた、一つまたは複数のサーバー・コンピュータ、負荷均一化コンピュータ、クラウド・ベースのコンピュータ、データ・センター、記憶装置および/または他の任意の特殊目的のコンピュータ装置といった一つまたは複数のコンピュータを含んでいてもよい。たとえば、ネットワーク・インフラストラクチャー104は、リコー社による統一通信システム(UCS: Unified Communication System)サービス・プラットフォームおよび/または電子会議100を管理する他の任意のコンピュータ(単数または複数)を含んでいてもよい。
【0023】
〈C.参加者ノード〉
一つまたは複数のノード106A~Nの各ノードは一または複数の参加者108A~Nに関連付けられている。各参加者は、電子会議100に参加する人である。各ノードは、ネットワーク・インフラストラクチャー104と少なくとも一の参加者との間のデータ伝送を処理する。複数のノード106A~Nは、いくつかの異なる構成の任意のものを使って互いと通信上結合されうる。たとえば、複数のノードは、中央集中式のサーバーを介してまたはピアツーピア・ネットワークを介して互いと通信上結合されうる。
【0024】
ある実施形態では、ノードは、電子会議アプリケーションを実行するコンピュータを含む。ノードは、Ricoh UCS P3500のような特殊目的コンピュータまたはRicoh UCS Appのような特殊目的アプリケーションを実行する汎用コンピュータを含みうる。ノードは、カメラ、マイクロフォンおよび電子ホワイトボードのようないくつかの入出力機能の任意のものをも含んでいてもよい。たとえば、ノードは、GPS機能、カメラ、マイクロフォン、加速度計、タッチスクリーンなどをもつスマートフォンを含んでいてもよい。
【0025】
入出力機構は、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)のような参加者インターフェースを含んでいてもよい。図2は、ノード106Aにおいて呈示される例示的な参加者インターフェースを描いている。図2を参照するに、ノード106Aは、電子会議100の間に参加者に多様な情報を呈示するウェブ・ベースのインターフェースを含む。図2のウェブ・ベースのインターフェースは、他の参加者に関連する参加者識別データ206、会議知能システム102によって管理される会議アジェンダおよびスケジューリング指示を含むメッセージ204を含む諸ビデオ・ストリームを表示する。会議アジェンダは、アジェンダ・トピック202および現在のアジェンダ・トピックの視覚的指示200とを含む。本稿でのちにより詳細に述べるように、会議知能システム102は、会議内容データを解析することに基づいて、視覚的指示200、スケジューリング指示204および/または参加者識別データ206を提供する。
【0026】
〈III.リアルタイム処理〉
会議知能システム102は、電子会議100の間に介入し、視覚的指示200、スケジューリング指示204、参加者識別データ206、推薦情報および/または会議知能システム102が電子会議100の間に送信する他の任意のデータといった多様な介入データの任意のものを提供することができる。図3は、介入データを生成するための構成を描くブロック図である。図3を参照するに、会議知能システム102は、ノード106Aからオーディオ/ビデオ・データ300を受領する。オーディオ/ビデオ・データ300は、一つまたは複数のデータ・パケット、データ・ストリームおよび/または電子会議100に関係したオーディオおよび/またはビデオ情報を含む他の任意の形のデータでありうる。オーディオ/ビデオ・データ300は第一の会議内容データ302を含み、該第一の会議内容データ302はキュー304を含む。会議知能システム102はキュー検出論理306を含み、これがオーディオ/ビデオ・データ300がキュー304を含むかどうかを判定する。会議知能システム102はデータ生成論理308をも含み、これがオーディオ/ビデオ・データ300がキュー304を含む場合に介入データ310を生成する。会議知能システム102は、電子会議100の間に、介入データ310をノード106Aに送る。介入データ310は第二の会議内容データ312を含む。
【0027】
会議知能システム102は、いくつもある仕方のいずれかで電子会議100において介入できる。限定しない例は、会議の流れを管理するため、情報検索サービスを提供するためおよび/または会議内容を補足するために介入することを含む。
【0028】
〈A.会議フロー管理〉
図4A~4Bは、会議フローを管理するための構成を描くブロック図である。会議知能システム102は、いくつもある仕方のいずれかで会議フローを管理できる。たとえば、会議知能システム102は、電子会議100が所定の会議スケジュール、たとえばフローチャートまたは各アジェンダ・トピック202についてそれぞれの時間制限のある会議アジェンダに従うことを保証することができる。追加的または代替的に、会議知能システム102は、電子会議100の進行に影響を与える前に、過熱した状況を平穏化することができる。
【0029】
図4Aは、オーディオ/ビデオ・データ300が特定のアジェンダ・トピックに関係していることを判別するために発話またはテキスト認識を実行するための構成を描いているブロック図である。図4Aを参照するに、第一の会議内容データ302は、「総売上高は来期は1億800万ドルになると予想される」という発話またはテキストの陳述を含む。たとえば、ノード106Aに関連付けられた参加者が、その陳述を話すこと、書くこと、タイプすることまたは表示することによって第一の会議内容データ302を生成させたのであってもよい。会議知能システム102は発話またはテキスト認識論理400を含み、これが第一の会議内容データ302を構文解析して、少なくともキーワード「来期」を検出する。キーワードは、会議知能システム102が、適切なアジェンダ・トピックを指示する介入データ310を生成するためのキュー304である。たとえば、介入データ310は現在のアジェンダ・トピックの継続した指示を引き起こしてもよく、あるいは異なるアジェンダ・トピックの指示を引き起こしてもよい。図4Aの例では、第二の会議内容データ312は、他の情報の中でも、視覚的指示200の位置を、ジャバスクリプト・オブジェクト・ノーテーション(JSON: JavaScript(登録商標) Object Notation)を使って指定する。こうして、該JSONを処理する一つまたは複数のノード106A~Nは、電子会議100の間の会議アジェンダにおける指定された位置において、視覚的指示200を表示する。
【0030】
図4Bは、中断されるべき進行中の議論402を検出するために感情分析を実行するための構成を描いている。図4Bを参照するに、会議知能システム102は感情分析論理404を含み、これが、進行中の議論402に関係した第一の会議内容データ302に対して感情分析を実行する。たとえば、会議知能システム102は、怒ったトーンまたは感情を検出してもよく、これが、進行中の議論402を続けるために別の電子会議が自動的にスケジュールされたことを示す介入データ310を会議知能システム102が生成するためのキュー304となる。図4Bの例では、第二の会議内容データ312は、JSONを含み、それから電子会議100の間にスケジューリング指示204が生成されることができる。
【0031】
会議知能システム102は、上記の例からの要素の任意の組み合わせとの関連でタイマーまたはカウンターを使ってもよい。たとえば、会議知能システム102が特定のアジェンダ・トピックの議論を検出したのち、会議知能システム102はタイマー値を、その特定のアジェンダ・トピックについてのあらかじめ決定された時間限界と比較してもよい。タイマー値が該あらかじめ決定された時間限界を超えていれば、会議知能システム102はスケジューリング指示204を生成させてもよい。追加的または代替的に、会議知能システム102は異なるアジェンダ・トピックの視覚的指示200を引き起こしてもよい。
【0032】
〈B.情報検索サービス〉
会議知能システム102は、ユーザーフレンドリーな仕方で情報検索サービスを提供することができる。有意なことに、電子会議100の参加者は、構造化問い合わせ言語(SQL: Structured Query Language)のようなコンピュータ言語ではなく自然言語で情報要求を表現してもよい。
【0033】
図4Cは、要求された情報を取得するための構成を描くブロック図である。図4Cを参照するに、会議知能システム102は「前回の会議はどこで終えたのでしたか?」という質問を含む自然言語要求406を受領する。自然言語要求406は、質問、陳述、命令または他の任意の型の情報要求を含みうることを注意しておく。発話またはテキスト認識論理400が第一の会議内容データ302を構文解析して解釈し、自然言語要求406を検出する。これが、電子会議100の間に少なくとも一つのノード106Aに送られるべき介入データ310を会議知能システム102が生成するためのキュー304である。たとえば、発話またはテキスト認識論理400は単独でまたは感情分析論理404との組み合わせにおいて、情報要求を示す屈折した発話および/またはキーワード、たとえば「誰(who)」「何(what)」「いつ(when)」「どこ(where)」「なぜ(why)」または「どうやって(how)」を検出してもよい。会議知能システム102はこれらおよび他のキーワードを、データ検索のような要求された機能を実行するためのコマンドとして解釈できる。
【0034】
図4Cの例では、会議知能システム102は、前記質問をコマンドとして解釈し、以前の会議データを検索および解析し、質問への答えを決定してもよい。質問への答えを決定することは、進行中の会議および/または以前の会議に関係した会議内容データを解析し、それにより質問への答えの関連性を高めることを含んでいてもよい。たとえば、「前回の会議はどこで終えたのでしたか?」という質問は現在の会議からのコンテキスト・データ(たとえばメタデータ)、たとえば参加者108A~Nが誰であるか、現在の議論のトピックなどを使って解析されてもよい。会議知能システム102は、現在の会議からのコンテキスト・データに最も近くマッチする情報を求めて会議情報保管部を探索してもよい。たとえば、会議知能システム102は、会議情報保管部において現在の会議の参加者108A~Nの一部または全員を含んでいた何らかの以前の会議を検索し、結果をランク付けしてもよい。会議知能システム102は次いで、「前回の会議」が先頭の結果を指していると判別してもよく、先頭の結果に対応する以前の会議における最後のアジェンダ・トピックを検索してもよい。
【0035】
自然言語要求406に応答して生成される介入データ310は、自然言語要求406に応答して会議知能システム102が取り出す、記憶されている情報410を含む。会議知能システム102は、自然言語要求406に応答する記憶されている情報410の検索を実行するデータ検索論理408を含む。たとえば、データ検索論理408は、会議情報保管部および/またはインターネット上のウェブサイトのような外部データ源を検索してもよい。図4Cの例では、会議知能システム102は、会議情報保管部から取り出された、記憶されていた情報410を含む第二の会議内容データ312を生成する。記憶されていた情報410は、異なる会議についての質問への答えを含む。
【0036】
ある実施形態では、会議知能システム102は、自然言語要求406を処理し、特定のトピックを研究し、あるいは他の仕方で特定の会議に関係しない情報を検索してもよい。たとえば、自然言語要求406は「アプリからどうやってソースコードを入手するかを考え出さなければならない。」という陳述であってもよい。応答して、会議知能システム102は、自然言語要求406を扱っているさまざまなウェブサイトから情報を取り出してもよい。本稿でのちにより詳細に述べるように、これは、プレゼンテーション、レポートまたは他の何らかの文書を作成するために電子会議100の間に協働することを望む参加者108A~Nにとって、特に有用な特徴でありうる。
【0037】
〈C.会議内容補足〉
会議知能システム102は、いくつかのうちのいずれかの仕方で、第一の会議内容データ302を第二の会議内容データ312をもって補足することができる。たとえば、会議知能システム102は、一つまたは複数のノード106A~Nにおいて参加者識別子を呈示させてもよい。追加的または代替的に、会議知能システム102は、一つまたは複数のノード106A~Nにおいて第一の会議内容データ302の言語翻訳またはフォーマット変換を呈示させてもよい。
【0038】
図4Dは、参加者識別情報データをもって会議内容を補足するための構成を描くブロック図である。図4Dを参照するに、会議知能システム102は声または顔認識論理412を含み、これが第一の会議内容データ302に対して声または顔認識を実行し、声または顔を検出する。声または顔は、会議知能システム102が、電子会議100の間に少なくとも一つのノード106Aに送られるべき介入データ310を生成するためのキュー304である。キュー304を検出することに応答して、会議知能システム102は一または複数の参加者108A~Nを判別し、前記一または複数の参加者108A~Nを同定する参加者識別情報データ206を生成する。会議知能システム102は、参加者識別情報データ206を含む第二の会議内容データ312を生成し、送信する。一つまたは複数のノード106A~Nにおいて処理されるとき、第二の会議内容データ312は参加者識別情報データ206を前記一つまたは複数のノード106A~Nにおいて呈示させる。
【0039】
ある実施形態では、会議知能システム102は、第一の会議内容データ302に対して発話またはテキスト認識を実行して、特定の言語を検出することができ、該特定の言語が、第一の会議内容データ302の異なる言語への翻訳を含む第二の会議内容データ312を会議知能システム102が生成するためのキュー304となりうる。たとえば、会議知能システム102は、英語の内容を日本語の内容に翻訳してもよい。第二の会議内容データ312は第一の会議内容データ302を置換または補足することができる。たとえば、第二の会議内容データ312は、第一の会議内容データ302の日本語の吹き替えを引き起こしてもよく、あるいは第一の会議内容302に日本語の字幕を追加させてもよい。
【0040】
ある実施形態では、会議知能システム102は、入出力機構からの入力を検出することができ、前記入力は、会議知能システム102が前記入力を異なるフォーマットに変換するためのキュー304となりうる。たとえば、入出力機構は、手書きのメモまたは手書きのイラストの形で第一の会議内容データ302を入力として受け取る電子ホワイトボードであってもよい。光学式文字認識(OCR)、ベクター・グラフィックスおよび/または他の任意のデータ変換ツールに基づいて、会議知能システム102は第一の会議内容データ302を、機械レタリングまたは機械描画された画像の形の第二の会議内容データ312に変換してもよい。一つまたは複数のノード106A~Nにおいて処理されるとき、第二の会議内容データ312は該機械レタリングまたは機械描画された画像を、電子ホワイトボード上に出力として提供させてもよい。
【0041】
〈D.会議内容メタデータ生成〉
図4A図4Dはそれぞれ、多様な会議内容メタデータを含む第二の会議内容データ312を描いている。会議知能システム102は、内部および/または外部の情報に基づいて会議内容メタデータを生成する。内部情報は、ネットワーク接続がなくても会議知能システム102にとって容易にアクセス可能である情報を含む。たとえば、会議知能システム102がコンピュータであれば、システム日時は内部情報である。対照的に、外部情報はネットワーク接続を介して会議知能システム102にとってアクセス可能である情報を含む。たとえば、外部データ源から取り出される情報は外部情報である。
【0042】
図4A~4Dはそれぞれ、電子会議100の間に一つまたは複数のノード106A~Nに会議内容メタデータを送ることを描いている。しかしながら、いくつかの会議内容メタデータは、電子会議100の継続期間を通じて送信されないままであってもよい。たとえば、一部の会議内容メタデータは、レポート生成のような内部使用のために会議知能システム102内に記憶されたままであってもよい。図6Cにおいてより詳細に述べるように、そのような会議内容メタデータの注目すべき例は、アクション項目、タスク、締め切りなどといったキーとなる会議ポイントを同定するラベルである。
【0043】
〈IV.後処理〉
会議知能システム102は、会議内容の解析に基づいて、電子会議100の外でいくつものサービスの任意のものを提供することができる。会議知能システム102は、電子会議100に対して任意の時点において、会議内容を解析しうる。たとえば、電子会議100が終わった後、会議知能システム102は記憶されている会議内容データを解析し、解析された会議内容データに基づいてレポートを生成してもよい。あるいはまた、会議知能システム102は電子会議100の間に会議内容データを解析してもよく、電子会議100が終わった後に、解析された会議内容データに基づいてレポートを生成してもよい。レポートは、会議アジェンダ、会議要約、会議文字起こし、会議参加者分析、スライドショー呈示などといったいくつもある文書の任意のものであってもよい。
【0044】
図5は、レポートを生成するための構成を描くブロック図である。図5を参照するに、会議知能システム102はノード106Aから、第一の会議内容データ302を含むオーディオ/ビデオ・データ300を受け取る。会議知能システム102はデータ抽出論理500、メタデータ生成論理502およびレポート生成論理506を含む。データ抽出論理500は第一の会議内容データ302をオーディオ/ビデオ・データ300から抽出させる。会議知能システム102は第一の会議内容データ302を解析し、メタデータ生成論理502を使って、会議内容メタデータ504を生成する。レポート生成論理506は、会議内容メタデータ504をレポート508に含めさせる。
【0045】
会議知能システム102は、レポート508に関し、いくつもあることの任意のものを行ないうる。たとえば、会議知能システム102はレポート508を会議情報保管部に記憶してもよく、あるいはレポート508を電子会議100の参加者108A~Nに関連付けられた一つまたは複数のノード106A~Nに提供してもよい。このように、会議知能システム102は、オフライン・モードおよび/またはオンライン・モードでレポート508を生成しうる。
【0046】
〈A.会議内容解析〉
ある実施形態では、会議知能システム102は、電子会議100の間に会議内容メタデータ504を生成する。たとえば、データ生成論理308はメタデータ生成論理502を含んでいてもよく、第二の会議内容データ312は会議内容メタデータ504を含んでいてもよい。図6A~6Cは、電子会議100の間に生成されることのできる会議内容メタデータ504の例を描いている。
【0047】
図6Aは、参加者識別情報データ206を含む会議内容メタデータ504を生成するための構成を描くブロック図である。図6Aを参照するに、データ抽出論理500は、第一の会議内容データ302を抽出し、メタデータ生成論理502に提供する。図6Aの例では、メタデータ生成論理502は声または顔認識論理412を含み、これが第一の会議内容データ302に対して声または顔認識を実行して、電子会議100における一または複数の参加者108A~Nを識別する。メタデータ生成論理502は、前記一または複数の参加者108A~Nについての参加者識別情報データ206を含む会議内容メタデータ504を生成する。メタデータ生成論理502は、会議内容メタデータ504をレポート生成論理506に提供する。
【0048】
図6Bは、第一の会議内容データ302において検出された感情を含む会議内容メタデータ504を生成するための構成を描くブロック図である。図6Bを参照するに、データ抽出論理500は、「そうとは限らない。」という陳述を含む第一の会議内容データ302を抽出する。メタデータ生成論理502は感情分析論理404を含み、これが第一の会議内容データ302に対して感情分析を実行し、電子会議100における参加者の感情600を判別する。メタデータ生成論理502は、感情600を含む会議内容メタデータ504を生成する。図6Bの例では、会議内容メタデータ504は、参加者識別情報データ206および第一の会議内容データ302の翻訳の提供に関係した情報をも含む。こうして、メタデータ生成論理502は、感情分析論理404、声または顔認識論理412および発話またはテキスト認識論理400の組み合わせを含むことができる。
【0049】
図6Cは、キーとなる会議ポイントを識別するラベルを含む会議内容メタデータ504を生成するための構成を描くブロック図である。図6Cを参照するに、第一の会議内容データ302は「アクション項目火曜日までにスケジュールを作成」という陳述を含む。メタデータ生成論理502は発話またはテキスト認識論理400を含み、これが第一の会議内容データ302に対して発話またはテキスト認識を実行して第一の会議内容データ302における一つまたは複数のキーワード602を認識する。一つまたは複数のキーワード602は電子会議100後に完了されるべきタスク604を示してもよい。たとえば、一つまたは複数のキーワード602は、特定のタスクを実行するための声またはテキスト・コマンドを含んでいてもよい。図6Cの例では、一つまたは複数のキーワード602は、ラベル「アクション項目」とそれに続くコマンド「火曜日までにスケジュールを作成」である。メタデータ生成論理502は、前記一つまたは複数のキーワード602および/またはタスク604を含む会議内容メタデータ504を生成する。
【0050】
会議知能システム102は、地理的位置情報または会議室利用可能性スケジュールのような内部および/または外部の情報に基づいて会議内容メタデータ504を生成してもよい。図6A~6Cのそれぞれにおいて、レポート生成論理506は、会議内容メタデータ504をレポート508に含める。図7A~7Bはレポート508の例を描いている。図7A~7Bを参照するに、会議知能システム102はウェブ・ベースの参加者インターフェースを介してレポート508を提供する。会議知能システム102は、オンデマンドで、ネットワーク接続を検出したとき、それぞれの電子会議100後自動的に、などいくつもある時点の任意のところでレポート508を一つまたは複数のノード106A~Nに送ってもよい。
【0051】
〈B.会議要約〉
図7Aは、例示的な会議要約を描いている。図7Aの例では、レポート508は、図6A~6Cに描かれている会議内容メタデータ504の多くを含む会議要約である。会議要約は、明示的なデータおよび/または暗黙的なデータを含みうる。明示的なデータは、文書、画像および/または一つまたは複数のノード106A~Nに由来する他の任意のデータといった会議内容データを含む。図7Aの例では、明示的なデータは、会議アジェンダ、「アクション項目」のリストおよび/または「文書」のリストを含んでいてもよい。暗黙的なデータは、識別子、翻訳および/または会議知能システム102によって生成された他の任意のデータを含む。たとえば、会議要約は、図6Bに描かれた複数の言語での会議文字起こし700へのリンクを提供するドロップダウンリストを含んでいてもよい。もう一つの例として、図6Aに描かれた参加者識別情報データ206が会議要約において、各参加者に関係した個々のレポートへのリンクとして、提供される。図7Bにおいてより詳細に述べるように、個々のレポートは参加者メトリックを含んでいてもよい。
【0052】
図7Aの例では、会議要約は、図2に描かれた会議アジェンダ、図6Cに描かれたタスク604および一つまたは複数の入出力機構に基づいて生成されたさまざまな文書といった他のレポートへの下線の付けられたリンクをも含む。たとえば、一つまたは複数の入出力機構は、電子ホワイトボードを含んでいてもよい。会議知能システム102は電子ホワイトボード上で入力として受領された任意の手書きのメモまたは手書きのイラストを、光学式文字認識(OCR)、ベクター・グラフィックスおよび/または他の任意の変換ツールに基づいて、機械文字のまたは機械描画された画像に変換してもよい。たとえば、会議知能システム102は、手書きのメモに対してOCRを実行して、どの文字が検出されたかを示すメタデータを生成してもよい。次いで、該メタデータが、特定のフォントまたは他の任意の機械レタリング・フォーマットにおいて検出された文字を生成するために使われてもよい。
【0053】
ある実施形態では、会議要約は、会議効率のグラフィック描画を含んでいてもよい。図7Aの例では、会議要約は、各アジェンダ・トピック202に対して電子会議100の間に費やされた時間の量を詳述する円グラフを含む。図7Aは、効率性スペクトルを表現するバーをも含む。バーの矢印および/または色付き部分は、特定の会議についての、バー上での相対位置を示してもよい。
【0054】
〈C.参加者分析〉
図7Bは、例示的な参加者分析を描いている。上記のように、会議要約において特定の参加者を選択することは、選択された参加者のための個別のレポートを呈示させうる。個別のレポートは、選択された参加者についての参加メトリック702を含んでいてもよい。図7Bの例では、レポート508は個別のレポート「会議参加者プロファイル」である。図7Bに描かれた参加メトリック702のうちには、選択された参加者についての参加時間の量、選択された参加者についての参加インデックス、選択された参加者に関連付けられた役割、選択された参加者について検出されたタイムスタンプ付けされた感情のリストがある。参加インデックスは、選択された参加者の会議への寄与の任意の側面の、重み付けされていてもいなくてもよい任意の指標であってもよい。たとえば、「63/100」は、全会議時間のうち、選択された参加者が発言していた割合を示してもよい。選択された参加者に関連付けられた役割は、現在の会議に関しておよび/または特定のエンティティ内において、選択された参加者を記述するいくつもあるカテゴリーの任意のものを示しうる(たとえば、企業の副社長)。たとえば、「アクティブ・プレゼンター」は、選択された参加者が単に他の参加者に応答していたのではなく、議論のためのトピックの多くを提供することもしたことを示しうる。
【0055】
〈V.プロセスの概観〉
図8および図9は、会議知能システム102によって実行されることのできるさまざまなプロセスを描く流れ図である。ある実施形態では、図8は、電子会議100の間にネットワーク接続をもって実行されるプロセスを描いている。ある実施形態では、図9は、ネットワーク接続ありまたはなしで少なくとも部分的に実行されることのできるプロセスを描いている。
【0056】
〈A.介入データの生成〉
図8は、介入データ310を生成するための手法を描く流れ図である。ブロック800において、会議知能システム102は、複数の参加者108A~Nを含む電子会議100についてのオーディオ/ビデオ・データ300を受領する。オーディオ/ビデオ・データ300は、電子会議100のための第一の会議内容データ302を含む。たとえば、Ricoh Brainは、電子会議100の間にボブにオファーをしているアリスに関連付けられたRicoh UCS P3500からのビデオ会議ストリームを受領してもよい。
【0057】
ブロック802では、会議知能システム102は、オーディオ/ビデオ・データ300が、会議知能システム102が電子会議100において介入するためのキュー304を含んでいることを判別する。会議知能システム102はこの判別を、発話またはテキスト認識、声または顔認識、感情分析などといったオーディオ/ビデオ・データ300に対するいくつかの解析のいずれかを実行することに基づいて行なってもよい。たとえば、Ricoh Brainは第一の会議内容データ302を抽出および解析して、アリスによる貧弱なアイコンタクトを検出してもよい。貧弱なアイコンタクトは、Ricoh Brainにとって、ボブに推薦を送ることによって応答するためのキュー304でありうる。
【0058】
ブロック804では、会議知能システム102は、キュー304を検出するのに応答して、介入データ310を生成する。介入データ310は、第一の会議内容データ302とは異なる第二の会議内容データ312を含む。たとえば、Ricoh Brainはボブに、カウンターオファーをするよう助言する推薦を生成してもよい。
【0059】
ブロック806では、会議知能システム102は、電子会議100の間に介入データ310を一つまたは複数のノード106A~Nに送る。一つまたは複数のノード106A~Nは、複数の参加者108A~Nのうち少なくとも一の参加者に関連付けられている。たとえば、Ricoh Brainは前記推薦をボブに送り、前記推薦をアリスには与えずにおくのでもよい。
【0060】
〈B.レポートの生成〉
図9は、レポート508を生成するための手法を描く流れ図である。ブロック900において、会議知能システム102は、複数の参加者108A~Nを含む電子会議100についてのオーディオ/ビデオ・データ300を受領する。たとえば、Ricoh Brainは、Ricoh UCSアプリを実行しているチャーリーのスマートフォンから、オーディオ会議データ・パケットを受信してもよい。
【0061】
ブロック902では、会議知能システム102はオーディオ/ビデオ・データ300から会議内容データを抽出する。たとえば、Ricoh Brainはヘッダ・データをはぎ取り、オーディオ会議データ・パケットのペイロードを解析してもよい。ペイロードの解析は、発話またはテキスト認識、感情分析、声または顔認識などを実行することに関わってもよい。
【0062】
ブロック904では、会議知能システム102は、会議内容データを解析することに基づいて会議内容メタデータ504を生成する。たとえば、Ricoh Brainは、会議内容データに対して声認識を実行して、チャーリーが電子会議100において発言している人物であると識別してもよい。Ricoh Brainは、名前‐値対の間に「発言者:チャーリー」を含むJSONを生成してもよい。
【0063】
ブロック906では、会議知能システム102は、電子会議100のレポート508において、会議内容メタデータ504の少なくとも一部を含める。たとえば、Ricoh Brainは、電子会議100の参加者108A~Nのうちに「チャーリー」を含む「会議要約」レポートを生成してもよい。
【0064】
〈VI.実装機構〉
ある実施形態によれば、本稿に記載される技法は、一つまたは複数の特殊目的コンピューティング装置によって実装される。特殊目的コンピューティング装置は、本技法を実行するよう固定構成とされていてもよいし、あるいは本技法を実行するよう持続的にプログラムされた、一つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のようなデジタル電子デバイスを含んでいてもよいし、あるいはファームウェア、メモリ、他の記憶または組み合わせにおけるプログラム命令に従って本技法を実行するようプログラムされた一つまたは複数の汎用ハードウェア・プロセッサを含んでいてもよい。そのような特殊目的コンピューティング装置は、カスタムの固定構成論理、ASICまたはFPGAをカスタムのプログラミングと組み合わせて本技法を達成してもよい。特殊目的コンピューティング装置はデスクトップ・コンピュータ・システム、ポータブル・コンピュータ・システム、ハンドヘルド装置、ネットワーキング装置または本技法を実装するために固定構成および/またはプログラム論理を組み込んでいる他の任意の装置であってもよい。
【0065】
たとえば、図10は、ある実施形態が実装されうるコンピュータ・システム1000を描くブロック図である。コンピュータ・システム1000は、情報を通信するためのバス1002または他の通信機構と、情報を処理するための、バス1002に結合されたハードウェア・プロセッサ1004とを含む。ハードウェア・プロセッサ1004はたとえば汎用マイクロプロセッサであってもよい。
【0066】
コンピュータ・システム1000は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)または他の動的記憶装置のような、情報およびプロセッサ1004によって実行されるべき命令を記憶するための、バス1002に結合されたメイン・メモリ1006をも含む。メイン・メモリ1006はまた、一時変数または他の中間的な情報を、プロセッサ1004によって実行されるべき命令の実行の間、記憶しておくために使われてもよい。そのような命令は、プロセッサ1004にとってアクセス可能な非一時的な記憶媒体に記憶されたとき、コンピュータ・システム1000を、前記命令において指定されている処理を実行するようカスタマイズされた特殊目的機械にする。
【0067】
コンピュータ・システム1000はさらに、バス1002に結合された、静的な情報およびプロセッサ1004のための命令を記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)1008または他の静的記憶装置を含む。磁気ディスクまたは光ディスクのような記憶装置1010が提供され、情報および命令を記憶するためにバス1002に結合される。
【0068】
コンピュータ・システム1000は、コンピュータ・ユーザーに対して情報を表示するための、陰極線管(CRT)のようなディスプレイ1012にバス1002を介して結合されていてもよい。英数字その他のキーを含む入力装置1014が、情報およびコマンド選択をプロセッサ1004に伝えるためにバス1002に結合される。もう一つの型のユーザー入力装置は、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ1004に伝えるとともにディスプレイ1012上でのカーソル動きを制御するための、マウス、トラックボールまたはカーソル方向キーのようなカーソル・コントロール1016である。この入力装置は典型的には、第一軸(たとえばx)および第二軸(たとえばy)の二つの軸方向において二つの自由度をもち、これにより該装置は平面内での位置を指定できる。
【0069】
コンピュータ・システム1000は、本稿に記載される技法を実施するのに、カスタマイズされた固定構成論理、一つまたは複数のASICもしくはFPGA、コンピュータ・システムと組み合わさってコンピュータ・システム1000を特殊目的機械にするまたはプログラムするファームウェアおよび/またはプログラム論理を使ってもよい。ある実施形態によれば、本稿の技法は、プロセッサ1004がメイン・メモリ1006に含まれる一つまたは複数の命令の一つまたは複数のシーケンスを実行するのに応答して、コンピュータ・システム1000によって実行される。そのような命令は、記憶装置1010のような別の記憶媒体からメイン・メモリ1006に読み込まれてもよい。メイン・メモリ1006に含まれる命令のシーケンスの実行により、プロセッサ1004は、本稿に記載されるプロセス段階を実行する。代替的な実施形態では、ソフトウェア命令の代わりにまたはソフトウェア命令と組み合わせて固定構成の回路が使用されてもよい。
【0070】
本稿で用いられる用語「記憶媒体」は、データおよび/または機械に特定の仕方で動作させる命令を記憶する任意の非一時的な媒体を指す。そのような記憶媒体は、不揮発性媒体および/または揮発性媒体を含んでいてもよい。不揮発性媒体は、たとえば、記憶装置1010のような光学式または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メイン・メモリ1006のような動的メモリを含む。記憶媒体の一般的な形は、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、半導体ドライブ、磁気テープまたは他の任意の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、他の任意の光学式データ記憶媒体、孔のパターンをもつ任意の物理的媒体、RAM、PROMおよびEPROM、フラッシュEPROM、NVRAM、他の任意のメモリ・チップまたはカートリッジを含む。
【0071】
記憶媒体は、伝送媒体とは異なるが、伝送媒体と関連して用いられてもよい。伝送媒体は、記憶媒体間で情報を転送するのに参加する。たとえば、伝送媒体は同軸ケーブル、銅線および光ファイバーを含み、バス1002をなすワイヤを含む。伝送媒体は、電波および赤外線データ通信の際に生成されるような音響波または光波の形を取ることもできる。
【0072】
さまざまな形の媒体が、一つまたは複数の命令の一つまたは複数のシーケンスを実行のためにプロセッサ1004に搬送するのに関与しうる。たとえば、命令は最初、リモート・コンピュータの磁気ディスクまたは半導体ドライブ上に担持されていてもよい。リモート・コンピュータは該命令をその動的メモリにロードし、該命令をモデムを使って電話線を通じて送ることができる。コンピュータ・システム1000にローカルなモデムが、電話線上のデータを受信し、赤外線送信器を使ってそのデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器が赤外線信号において担持されるデータを受信することができ、適切な回路がそのデータをバス1002上に載せることができる。バス1002はそのデータをメイン・メモリ1006に搬送し、メイン・メモリ1006から、プロセッサ1004が命令を取り出し、実行する。メイン・メモリ1006によって受信される命令は、任意的に、プロセッサ1004による実行の前または後に記憶装置1010上に記憶されてもよい。
【0073】
コンピュータ・システム1000は、バス1002に結合された通信インターフェース1018をも含む。通信インターフェース1018は、ローカル・ネットワーク1022に接続されているネットワーク・リンク1020への双方向データ通信結合を提供する。たとえば、通信インターフェース1018は、統合サービス・デジタル通信網(ISDN)カード、ケーブル・モデム、衛星モデムまたは対応する型の電話線へのデータ通信接続を提供するためのモデムであってもよい。もう一つの例として、通信インターフェース1018は、互換LANへのデータ通信接続を提供するためのローカル・エリア・ネットワーク(LAN)カードであってもよい。無線リンクも実装されてもよい。そのようないかなる実装でも、通信インターフェース1018は、さまざまな型の情報を表すデジタル・データ・ストリームを搬送する電気的、電磁的または光学的信号を送受信する。
【0074】
ネットワーク・リンク1020は典型的には、一つまたは複数のネットワークを通じた他のデータ装置へのデータ通信を提供する。たとえば、ネットワーク・リンク1020は、ローカル・ネットワーク1022を通じてホスト・コンピュータ1024またはインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)1026によって運営されているデータ設備への接続を提供してもよい。ISP 1026は、現在一般に「インターネット」1028と称される世界規模のパケット・データ通信網を通じたデータ通信サービスを提供する。ローカル・ネットワーク1022およびインターネット1028はいずれも、デジタル・データ・ストリームを担持する電気的、電磁的または光学的信号を使う。コンピュータ・システム1000に/からデジタル・データを搬送する、さまざまなネットワークを通じた信号およびネットワーク・リンク1020上および通信インターフェース1018を通じた信号は、伝送媒体の例示的な形である。
【0075】
コンピュータ・システム1000は、ネットワーク(単数または複数)、ネットワーク・リンク1020および通信インターフェース1018を通じて、メッセージを送り、プログラム・コードを含めデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバー1030は、インターネット1028、ISP 1026、ローカル・ネットワーク1022および通信インターフェース1018を通じてアプリケーション・プログラムのための要求されたコードを送信してもよい。
【0076】
受信されたコードは、受信される際にプロセッサ1004によって実行されても、および/または、のちの実行のために記憶装置1010または他の不揮発性記憶に記憶されてもよい。
【0077】
以上の明細書では、実施形態について、実装によって変わりうる数多くの個別的詳細に言及しつつ述べてきた。よって、明細書および図面は制約する意味ではなく例解する意味で見なされるべきものである。本開示の範囲および何が出願人によって本開示の範囲であると意図されているかの唯一にして排他的な指標は、この出願に対して付与される特許の一組の請求項の、その後の訂正があればそれも含めてかかる請求項が特許された特定の形の、文字通りのおよび等価な範囲である。
【符号の説明】
【0078】
100 電子会議
102 会議知能システム
104 ネットワーク・インフラストラクチャー
106 ノード
108 参加者
200 視覚的指示
202 アジェンダ・トピック
204 スケジューリング指示
206 参加者識別データ
300 オーディオ/ビデオ・データ
302 第一の会議内容データ
304 キュー
306 キュー検出論理
308 データ生成論理
310 介入データ
312 第二の会議内容データ
400 発話またはテキスト認識論理
402 進行中の議論
404 感情分析論理
406 自然言語の要求
408 データ検索論理
410 記憶されている情報
412 声または顔認識論理
500 データ抽出論理
502 メタデータ生成論理
504 会議内容メタデータ
506 レポート生成論理
508 レポート
600 感情
602 キーワード
700 会議文字起こし
702 参加者メトリック
800 システムにおいて、複数の参加者を含む電子会議についての、第一の会議内容データを含むオーディオ/ビデオ・データを受領
802 オーディオ/ビデオ・データが、電子会議において介入するためのシステムにとってのキューを含んでいることを判別
804 電子会議において介入するためのキューに応答して、第一の会議内容データとは異なる第二の会議内容データを含む介入データをシステムによって生成
806 電子会議の間に介入データをシステムから、複数の参加者のうち少なくとも一の参加者に関連付けられている一つまたは複数のノードに送付
900 複数の参加者を含む電子会議についてのオーディオ/ビデオ・データを受領
902 オーディオ/ビデオ・データから会議内容データを抽出
904 会議内容データを分析することに基づいて会議内容メタデータを生成
906 会議内容メタデータの少なくとも一部を電子会議のレポートに含める
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9
図10