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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】サンプル位置決めシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/24 20060101AFI20240402BHJP
   G02B 21/00 20060101ALI20240402BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20240402BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
G02B21/24
G02B21/00
G01B11/00 H
H01L21/66 J
【請求項の数】 40
(21)【出願番号】P 2023520314
(86)(22)【出願日】2020-10-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-13
(86)【国際出願番号】 US2020056733
(87)【国際公開番号】W WO2022071971
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-08-07
(31)【優先権主張番号】17/060,473
(32)【優先日】2020-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グラノット アサフ
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-267250(JP,A)
【文献】特開2013-195958(JP,A)
【文献】特開2005-017270(JP,A)
【文献】特開2005-091342(JP,A)
【文献】特開2016-148701(JP,A)
【文献】特表2021-521418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00 - 21/36
G06T 7/00 - 7/90
G06V 10/00 - 40/20
G01N 21/00 - 21/61
H01L 21/64 - 21/66
G01B 11/00 - 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージング検出器と、
前記イメージング検出器及びサンプルステージに通信可能に結合されたコントローラであって、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令は前記1つ以上のプロセッサに、
前記サンプルステージに取り付けられたサンプル上の前記イメージング検出器の視野の現在位置を受信させ、
前記イメージング検出器で画像化するための前記サンプルのターゲット位置を受信させ、
1つ以上の参照フィーチャの位置を、前記現在位置と前記ターゲット位置との間の経路に沿って受信させ、前記参照フィーチャは、ランタイム前のトレーニングプロセス中に前記サンプルから検出されたフィーチャであり、
前記サンプルステージに、前記サンプルを前記経路に沿って並進移動させるように指示させ、
前記イメージング検出器に、前記経路に沿った前記1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示させ、
前記経路に沿った前記サンプルステージの位置決め誤差を、前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定させ、
前記サンプルステージの速度又は前記ターゲット位置への前記経路の少なくとも1つを前記位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整させ、ここで前記ターゲット位置における前記サンプルステージの位置決め精度は、前記イメージング検出器の解像度に基づく、コントローラと、
を備える、サンプル位置決めシステム。
【請求項2】
前記イメージング検出器は高速フレームレートカメラを含む、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項3】
前記イメージング検出器は高速差分カメラを含む、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項4】
前記イメージング検出器は、前記サンプルの前記1つ以上の画像を、前記サンプルが静止しているときに前記ターゲット位置でキャプチャする、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項5】
前記イメージング検出器は、前記サンプルの前記1つ以上の画像を、前記サンプルが動いているときに前記ターゲット位置でキャプチャする、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のコントローラの1つのコントローラは、前記イメージング検出器に統合される、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のコントローラの1つのコントローラは、前記イメージング検出器の外部にある、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項8】
前記サンプルステージの前記経路に沿った位置決め誤差を前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定することは、
アンチスミアリングフィルタを前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に適用して1つ以上の処理された画像を生成し、そして、
前記サンプルステージの前記経路に沿った位置決め誤差を前記1つ以上の処理された画像に基づき決定する、
ことを含む、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項9】
前記アンチスミアリングフィルタは、ランタイム前の1つ以上のステージ速度で1つ以上のテストフィーチャの1つ以上の画像に基づき生成される、請求項8に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項10】
ランタイムの間、前記サンプルステージの速度又は前記イメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が選択された閾値未満となるように調整される、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項11】
前記選択された閾値は、
10ピクセル、
を含む、請求項10に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項12】
前記選択された閾値は、
9ピクセル、
を含む、請求項10に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項13】
前記1つ以上の参照フィーチャは、
前記経路に沿った周期性で配向された1つ以上のセットの周期的フィーチャを含み、ここで前記選択された閾値は、
前記経路に沿った前記1つ以上のセットの周期的フィーチャの周期の選択された部分
を含む、
請求項10に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項14】
前記サンプルステージの速度又は前記ターゲット位置への前記経路の少なくとも1つを前記位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整することは、
前記ターゲット位置を前記位置決め誤差に基づき並進移動中に調整すること、
を含む、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項15】
前記イメージング検出器の露光時間は2ミリ秒未満である、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項16】
前記イメージング検出器の露光時間は1ミリ秒未満である、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項17】
前記イメージング検出器の露光時間は0.05ミリ秒未満である、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項18】
前記サンプルステージの速度は毎秒500マイクロメートルを超える、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項19】
前記サンプルステージの速度は毎秒900マイクロメートルを超える、請求項1に記載のサンプル位置決めシステム。
【請求項20】
イメージング検出器と、
サンプルを固定するためのサンプルステージと、
前記イメージング検出器及び前記サンプルステージに通信可能に結合されたコントローラであって、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令は前記1つ以上のプロセッサに、
前記サンプルステージに取り付けられた前記サンプル上の前記イメージング検出器の視野の現在位置を受信させ、
前記イメージング検出器で画像化するための前記サンプルのターゲット位置を受信させ、
1つ以上の参照フィーチャの位置を、前記現在位置と前記ターゲット位置との間の経路に沿って受信させ、前記参照フィーチャは、ランタイム前のトレーニングプロセス中に前記サンプルから検出されたフィーチャであり、
前記サンプルステージに、前記サンプルを前記経路に沿って並進移動させるよう指示させ、
前記イメージング検出器に、前記経路に沿った前記1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示させ、
前記経路に沿った前記サンプルステージの位置決め誤差を、前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定させ、
前記サンプルステージの速度又は前記ターゲット位置への前記経路の少なくとも1つを前記位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整させ、ここで前記ターゲット位置における前記サンプルステージの位置決め精度は、前記イメージング検出器の解像度に基づいており、前記イメージング検出器は前記サンプルの画像を前記ターゲット位置でキャプチャする、コントローラと、
を備える、特徴付けシステム。
【請求項21】
前記イメージング検出器は、前記サンプルの前記画像を、前記サンプルが静止しているときに前記ターゲット位置でキャプチャする、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項22】
前記イメージング検出器は、前記サンプルの前記画像を、前記サンプルが動いているときに前記ターゲット位置でキャプチャする、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項23】
前記イメージング検出器は高速フレームレートカメラを含む、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項24】
前記イメージング検出器は高速差分カメラを含む、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項25】
前記1つ以上のコントローラの1つのコントローラは、前記イメージング検出器に統合される、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項26】
前記1つ以上のコントローラの1つのコントローラは、前記イメージング検出器の外部にある、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項27】
前記サンプルステージの前記経路に沿った位置決め誤差を前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定することは、
アンチスミアリングフィルタを前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に適用して、1つ以上の処理された画像を生成し、そして、
前記サンプルステージの前記経路に沿った位置決め誤差を前記1つ以上の処理された画像に基づき決定する、
ことを含む、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項28】
前記アンチスミアリングフィルタは、ランタイム前の1つ以上のステージ速度で1つ以上のテストフィーチャの1つ以上の画像に基づき生成される、請求項27に記載の特徴付けシステム。
【請求項29】
ランタイムの間、前記サンプルステージの速度又は前記イメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が選択された閾値未満となるように調整される、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項30】
前記選択された閾値は、
10ピクセル、
を含む、請求項29に記載の特徴付けシステム。
【請求項31】
前記選択された閾値は、
9ピクセル、
を含む、請求項29に記載の特徴付けシステム。
【請求項32】
前記1つ以上の参照フィーチャは、
前記経路に沿った周期性で配向された1つ以上のセットの周期的フィーチャを含み、ここで前記選択された閾値は、
前記経路に沿った前記1つ以上のセットの周期的フィーチャの周期の選択された部分を含む、
請求項29に記載の特徴付けシステム。
【請求項33】
前記サンプルステージの速度又は前記ターゲット位置への前記経路の少なくとも1つを前記位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整することは、
前記ターゲット位置を前記位置決め誤差に基づき並進移動中に調整すること、
を含む、請求項20に記載の特徴付けシステム。
【請求項34】
サンプルステージに取り付けられたサンプル上のイメージング検出器の視野の現在位置を受信することと、
前記イメージング検出器を用いた画像化のために前記サンプルのターゲット位置を受信することと、
1つ以上の参照フィーチャの位置を、前記現在位置と前記ターゲット位置との間の経路に沿って受信することであり、前記参照フィーチャは、ランタイム前のトレーニングプロセス中に前記サンプルから検出されたフィーチャであり、
前記サンプルステージに、前記サンプルを前記経路に沿って並進移動させるように指示することと、
前記イメージング検出器に、前記経路に沿った前記1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示することと、
前記経路に沿った前記サンプルステージの位置決め誤差を、前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定することと、
前記サンプルステージの速度又は前記ターゲット位置への前記経路の少なくとも1つを前記位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整することであって、ここで前記ターゲット位置における前記サンプルステージの位置決め精度は、前記イメージング検出器の解像度に基づくことと、
を含む、サンプル位置決め方法。
【請求項35】
前記経路に沿った前記サンプルステージの位置決め誤差を、前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に基づき決定することは、
アンチスミアリングフィルタを前記1つ以上の参照フィーチャの前記1つ以上の画像に適用して、1つ以上の処理された画像を生成することと、
前記経路に沿った前記サンプルステージの位置決め誤差を前記1つ以上の処理された画像に基づき決定することと、
を含む、請求項34に記載のサンプル位置決め方法。
【請求項36】
前記アンチスミアリングフィルタを、ランタイム前の1つ以上のステージ速度で1つ以上のテストフィーチャの1つ以上の画像に基づき生成すること、
を更に含む、請求項35に記載のサンプル位置決め方法。
【請求項37】
ランタイムの間、前記サンプルステージの速度又は前記イメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つを調整して、スミアリング長を選択された閾値未満とすること、
を更に含む、請求項34に記載のサンプル位置決め方法。
【請求項38】
前記選択された閾値は、
9ピクセル、
を含む、請求項37に記載のサンプル位置決め方法。
【請求項39】
前記イメージング検出器は高速フレームレートカメラを含む、請求項34に記載のサンプル位置決め方法。
【請求項40】
前記イメージング検出器は高速差分カメラを含む、請求項34に記載のサンプル位置決め方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に特徴付けシステムに関し、特に、特徴付けシステムのためのサンプル位置決めシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
益々、縮小化が進んでいる半導体デバイスの需要が高まるにつれて、正確で効率的な特徴付けツールの需要も高まっている。特徴付けツールは、通常、サンプルに関連付けられた特徴付けデータを、サンプル全体に分散された専用のターゲットを測定すること、又はそうでなければ検査することによって生成する。一部のツールは、ターゲットが視野内に静止している間にターゲットを検査するように設計され得る。したがって、このようなツールは、移動-取得-測定(MAM)モード動作を使用して、サンプル全体で複数のターゲットを検査し得る。移動ステップ中、サンプルは並進移動されて、対象のターゲットを測定視野内に配置する。取得ステップ中、ターゲットの焦点位置に関する情報が取得され、補正動作が行われてターゲットに合焦する。測定ステップ中、計測は、サンプルが静止している間に行われ、次にサンプルが並進移動されて、対象の追加ターゲットを計測視野内に配置する。他の特徴付けツールは、サンプルが動いている(例えば、動作の走査モード)間にターゲットを検査するように設計され得る。しかし、これらの特徴付けツールは、サンプル全体に分散されたターゲットの非効率的な特徴付けを提供する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2019/0310080号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上記で特定された従来のアプローチの欠点を解消するシステム及び方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
サンプル位置決めシステムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。1つの実施形態では、システムはイメージング検出器を含む。別の実施形態では、システムは、イメージング検出器及びサンプルステージに通信可能に結合されたコントローラを含み、コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、プログラム命令は1つ以上のプロセッサに、サンプルステージに取り付けられたサンプル上のイメージング検出器の視野の現在位置を受信させ、イメージング検出器で画像化するためのサンプルのターゲット位置を受信させ、1つ以上の参照フィーチャの位置を現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って受信させ、サンプルステージに、サンプルを経路に沿って並進移動させるように指示させ、イメージング検出器に、経路に沿った1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示させ、経路に沿ったサンプルステージの位置決め誤差を、1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に基づき決定させ、サンプルステージの速度又はターゲット位置への経路の少なくとも1つを、位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整させ、ここでターゲット位置におけるサンプルステージの位置決め精度は、イメージング検出器の解像度に基づく。
【0006】
特徴付けシステムは、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。1つの実施形態では、システムはイメージング検出器を含む。別の実施形態では、システムは、サンプルを固定するためのサンプルステージを含む。別の実施形態では、システムは、イメージング検出器及びサンプルステージに通信可能に結合されたコントローラを含み、コントローラは、プログラム命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、プログラム命令は1つ以上のプロセッサに、サンプルステージに取り付けられたサンプル上のイメージング検出器の視野の現在位置を受信させ、イメージング検出器で画像化するためのサンプルのターゲット位置を受信させ、1つ以上の参照フィーチャの位置を現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って受信させ、サンプルステージに、サンプルを経路に沿って並進移動させるように指示させ、イメージング検出器に、経路に沿った1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示させ、経路に沿ったサンプルステージの位置決め誤差を、1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に基づき決定させ、サンプルステージの速度又はターゲット位置への経路の少なくとも1つを、位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整させ、ここでターゲット位置におけるサンプルステージの位置決め精度は、イメージング検出器の解像度に基づく。
【0007】
サンプル位置決め方法は、本開示の1つ以上の実施形態により開示される。1つの実施形態では、この方法は、サンプルステージに取り付けられたサンプル上のイメージング検出器の視野の現在位置を受信することを含む。別の実施形態では、方法は、イメージング検出器を用いた画像化のためにサンプルのターゲット位置を受信することを含む。別の実施形態では、方法は、1つ以上の参照フィーチャの位置を現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って受信することを含む。別の実施形態では、方法は、サンプルステージに、サンプルを経路に沿って並進移動させるように指示することを含む。別の実施形態では、方法は、イメージング検出器に、経路に沿った1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように指示することを含む。別の実施形態では、方法は、経路に沿ったサンプルステージの位置決め誤差を、1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に基づき決定することを含む。別の実施形態では、方法は、サンプルステージの速度又はターゲット位置への経路の少なくとも1つを、位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整することを含み、ここでターゲット位置におけるサンプルステージの位置決め精度は、イメージング検出器の解像度に基づく。
【0008】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものにすぎず、特許請求される本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。明細書に援用され、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、一般的な説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の多くの利点は、添付の図面を参照することにより、当業者によってよりよく理解されるであろう。
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めシステムの簡略化されたブロック図を示す。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めシステムの簡略化されたブロック図を示す。
図1C】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めシステムの簡略化されたブロック図を示す。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決め方法の簡略化された概略流れ図を示す。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、スミアリング振幅(smearing amplitude)とステージ移動との間の関係を示す。
図4】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めシステムを含む特徴付けシステムの簡略化された概略図を示す。
図5】本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決め方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、特定の実施形態及びその特定の特徴に関して特に示され、説明されてきた。本明細書に記載の実施形態は、例示的であり、限定するものではないと解釈される。形態及び詳細における様々な変更と修正が、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく成され得ることは、当業者には容易に明らかである。ここで、開示された主題を詳細に参照し、それは添付の図面に示される。
【0011】
一部の特徴付けツールは、ターゲットが視野内に静止している間にターゲットを検査するように設計され得る。静止モードは、ターゲットが計測視野内に配置されるまでサンプルを並進移動させること、サンプルの位置が安定するのを待つこと、計測を実行すること(例えば、画像を生成することなど)、サンプルを並進移動させて新たなターゲットを計測視野内に置くこと、そしてこれらのプロセスを繰り返すことからなり得る。これには時間がかかり、それは位置補正が、ステージ設定、画像取得、画像処理、及びステージ位置補正に時間がかかるためである。更に、最終位置は、ナビゲーション補正のために取得された単一の画像に基づいており、これは、統計の計算ミスによる相当な誤差の影響を受ける。
【0012】
一般に図1A図4を参照すると、サンプル位置決めシステム及び方法は、本開示の1つ以上の実施形態により記載される。
【0013】
本開示の実施形態は、サンプル位置決めシステム及び方法に関し、サンプルを大規模エンコーダとして使用してシステムにターゲットへのルートを示している。例えば、サンプルの1つ以上の画像を閉ループフィードバックとして使用し、サンプル位置決めシステムの1つ以上の補正可能要素を、サンプルステージの位置決め誤差に基づいて調整し得る。例えば、サンプルステージの速度及び/又はターゲット位置への経路は、サンプルステージの位置決め誤差に基づき、サンプルステージがルート上にある間(例えば、サンプルステージが移動している間)に調整され得る。ここで、エンコーダをステージからサンプルにシフトすることで、ナビゲーション精度は、サンプル位置決めシステムのイメージング検出器の解像度に基づき可能になり、ステージの外部較正に依存しない。これにより、位置決めの最終精度が向上する。サンプル位置決めシステムにより、より高速なナビゲーション処理が可能になり、画像取得又はステージ移動補正に対するリアルタイムのオーバヘッドが不要になる。
【0014】
本開示全体で用いられる、用語「サンプル」は、一般に、半導体又は非半導体材料から形成される基板(例えば、ウェハなど)を指す。例えば、半導体又は非半導体材料は、限定するものではないが、単結晶シリコン、砒化ガリウム、及びリン化インジウムを含み得る。サンプルは、1つ以上の層を含み得る。例えば、そのような層は、限定するものではないが、レジスト(フォトレジストを含む)、誘電材料、導電材料、及び半導電性材料を含み得る。そのような層の多くの異なる種類は、当技術分野において周知であり、本明細書で用いられるサンプルという用語は、そのような層の全ての種類が形成され得るサンプルを包含するように意図されている。サンプル上に形成された1つ以上の層は、パターン化されてもよく、又はパターン化されていなくてもよい。例えば、サンプルは、複数のダイを含み得て、各々のダイが反復可能なパターン化されたフィーチャを有している。材料のそのような層の形成及び処理は、最終的に完成されたデバイスをもたらし得る。多くの異なる種類のデバイスが、サンプル上に形成され得て、本明細書で用いられるサンプルという用語は、当技術分野において周知の任意の種類のデバイスが製造されているサンプルを包含するように意図される。更に、本開示の目的において、サンプル及びウェハという用語は、交換可能と解釈される必要がある。
【0015】
図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めシステム100の簡略化されたブロック図を示す。
【0016】
1つの実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプルの1つ以上の画像をキャプチャするように構成されたイメージング検出器102を含む。例えば、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像を、サンプルが静止しているときにターゲット位置でキャプチャするように構成され得る。別の例として、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像を、サンプルが動いているとき(例えば、サンプルがルート上にある間)にターゲット位置でキャプチャするように構成され得る。
【0017】
別の実施形態では、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像をキャプチャするように構成された高速カメラを含む。例えば、イメージング検出器102は、高速フレームレートカメラ102を含み得る。別の例として、イメージング検出器102は、高速差分カメラ102を含み得る。
【0018】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は照明サブシステムを含む。照明サブシステムは、照明源及び照明光学系を含み得る。照明サブシステムの照明源は、サンプル112と相互作用する照明ビームを生成するのに適した、当技術分野で周知の任意の照明源を含み得る。例えば、照明サブシステムは、画像取得のために選択された光量を可能にするように構成され得る。1つの例では、イメージング検出器102の露光時間は、2ミリ秒(ms)未満であり得る。別の例では、イメージング検出器102の露光時間は1ms未満であり得る。更なる例では、イメージング検出器102の露光時間は、0.05ms未満であり得る。この点に関して、選択された光量(例えば、イメージング検出器102の露光時間)は、高品質の画像をもたらし、定量的画像処理を可能にすることができる。
【0019】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をx方向及び/又はy方向に並進移動させるように構成されたサンプルステージ104を含む。ここで、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を、選択された速度でx方向及び/又はy方向に並進移動させるように構成され得ることに留意されたい。例えば、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を毎秒500マイクロメートル(μm/s)を超える速度で並進移動させるように構成され得る。別の例として、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を900μm/sを超える速度で並進移動させるように構成され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を第1の方向(例えば、x方向又はy方向)に並進移動させた後に、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を第2の方向(例えば、x方向又はy方向)に並進移動させるように構成され、ここで、第2の方向は第1の方向とは異なる。例えば、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をx方向に選択された量だけ並進移動させた後に、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をy方向に並進移動させ得る。別の例として、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をy方向に選択された量だけ並進移動させた後に、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をx方向に並進移動させてもよい。x方向への移動は、y方向への移動よりも短い距離であってもよく、その逆も同様であり、その結果、サンプル位置決めシステムは、より短い移動を最初に終了するように構成される。
【0021】
別の実施形態では、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112は、1つ以上の参照フィーチャを含み得る。例えば、1つ以上の参照フィーチャは、サンプル112の経路に沿った周期性で配向された周期的フィーチャの1つ以上のセットを含み得る。
【0022】
1つの実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、1つ以上のプロセッサ108及びメモリ110を含む1つ以上のコントローラ106を含む。例えば、1つ以上のプロセッサ108は、メモリデバイス110(メモリ110)に保持されたプログラム命令のセットを実行するように構成され得る。1つ以上のコントローラ106の1つ以上のプロセッサ108は、当技術分野で周知の任意の処理要素を含み得る。この意味で、1つ以上のプロセッサ108は、アルゴリズム及び/又は命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。更に、メモリデバイス110は、関連する1つ以上のプロセッサ108によって実行可能なプログラム命令を保存するのに適した、当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリデバイス110は、非一時的メモリ媒体を含み得る。追加の例として、メモリデバイス110は、限定するものではないが、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気又は光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。
【0023】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルの1つ以上の処理された画像を生成するように構成される。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルの1つ以上の処理された画像を生成するように構成された画像処理コントローラ106aを含み得る。
【0024】
別の実施形態では、イメージング検出器102は、画像処理コントローラ106aに通信可能に結合するように構成される。例えば、図1Bに示されるように、イメージング検出器102は、オンボード画像処理コントローラ106aに結合するように構成され得る。例えば、オンボード画像処理コントローラ106aは、イメージング検出器102に統合され得る。別の例として、図1Cに示されるように、イメージング検出器102は、オフボード画像処理コントローラ106aに結合するように構成され得る。例えば、オフボード画像処理コントローラ106aは、イメージング検出器102の外部にあってもよい。この点に関して、イメージング検出器102は、低遅延でオフボード画像処理コントローラ106aに結合するように構成され得ることで、オフボード画像処理コントローラ106aが大量の画像を処理するように構成され得る。ここで、オフボード画像処理コントローラ106aは、画像処理を超えた様々な機能を実行するように構成され得ることに留意されたい。
【0025】
1つの実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の位置を補正するように構成される。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の位置を補正するように構成されたサンプル位置決めコントローラ106bを含み得る。
【0026】
別の実施形態では、サンプルステージ104は、サンプル位置決めコントローラ106bに通信可能に結合するように構成される。例えば、図1Bに示すように、サンプルステージ104は、サンプルステージ104のオンボードのサンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成され得る。例えば、サンプル位置決めコントローラ106bは、サンプルステージ104に統合されてもよい。別の例として、図1Cに示すように、サンプルステージ104は、サンプルステージ104のオフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに通信可能に結合するように構成され得る。例えば、サンプル位置決めコントローラ106bは、サンプルステージ104の外部にあってもよい。この点に関して、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bは、サンプル位置決め補正目的のためのみに指定され得る。別の点では、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bは、少なくともサンプル位置決め補正目的と、サンプル位置決めシステムの別の目的に使用され得る。
【0027】
1つの実施形態では、画像処理コントローラ106aは、サンプル位置決めコントローラ106bに通信可能に結合するように構成される。別の実施形態では、サンプル位置決めコントローラ106bは、画像処理コントローラ106aに通信可能に結合するように構成される。例えば、画像処理コントローラ106aとサンプル位置決めコントローラ106bは、同期されてもよい。例えば、画像処理コントローラ106aは、1つ以上の入力を同時に受信するように構成され得る。これに関して、画像処理コントローラ106aは、イメージング検出器102によってキャプチャされたサンプル112の画像と、サンプル位置決めコントローラ106bからのサンプルステージ位置(x、y)とを受信するように構成され得る。次に、画像処理コントローラ106aは、サンプルステージの実際の位置(xactual、yactual)を決定し、1つ以上のベクトル補正信号(d、d)を生成して、サンプル位置決めコントローラ106bに送信し、サンプルステージ104の位置を移動中に調整するように構成され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、画像処理コントローラ106a及びサンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成されたマスタコントローラ106cを含む。例えば、マスタコントローラ106cは、サンプル位置決めコントローラ106bからの1つ以上の受信信号に応答して、画像処理コントローラ106aに画像処理を実行させる(又は画像をキャプチャさせる)ように構成された、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得る。別の例として、マスタコントローラ106cは、画像処理コントローラ106aからの受信信号に応答して、サンプル位置決めコントローラ106bにステージ位置補正を実行させるように構成された、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得る。この点に関して、マスタコントローラ106cは、画像処理コントローラ106aからイメージング検出器102によってキャプチャされたサンプル112の画像と、サンプル位置決めコントローラ106bからサンプルステージ位置(x、y)を受信するように構成され得る。次に、画像処理コントローラ106aは、サンプルステージの実際の位置(xactual、yactual)を決定し、1つ以上のベクトル補正信号(d、d)を生成してマスタコントローラ106cに送信するように構成され得る。次に、マスタコントローラ106cは、生成された制御信号をサンプル位置決めコントローラ106bに送信して、サンプルステージ104の位置を移動中に調整し得る。
【0029】
1つの実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル上のイメージング検出器102の視野の現在位置を受信するように構成される。例えば、画像処理コントローラ106aは、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル上のイメージング検出器102の視野の現在位置を受信するように構成され得る。
【0030】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプルのターゲット位置を受信するように構成される。例えば、ターゲット位置は、計測前(例えば、ランタイム前)に決定され得て、その結果、システム100は、ルート上のターゲットがどのように見えるかを(トレーニングプロセス中に)学習した後に、実際の計測を実行するように構成され得る。
【0031】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、1つ以上の参照フィーチャの位置を現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って受信するように構成される。例えば、サンプル112は、サンプル112の表面上に1つ以上の参照フィーチャ(例えば、マーキング)を含み得る。例えば、サンプル112の1つ以上の参照フィーチャは、物理的エンコーダとして使用されて、処理中にサンプルステージ104の位置を決定し得る。本明細書では、1つ以上の参照フィーチャは、特徴付けレシピトレイン中に設定され得ることに留意されたい。
【0032】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、イメージング検出器102に指示をして、経路に沿って1つ以上の参照フィーチャの画像をキャプチャするように構成される。例えば、画像処理コントローラ106aは、イメージング検出器102に指示をして、1つ以上の参照フィーチャの画像を経路に沿ってキャプチャするように構成される。
【0033】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104に指示をして、サンプル112を経路に沿って並進移動させるように構成される。例えば、サンプル位置決めコントローラ106bは、サンプルステージ104に指示をして、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を経路に沿って並進移動させるように構成される。
【0034】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、経路に沿ったサンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を、経路に沿った1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に基づいて決定するように構成される。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104のターゲット位置とサンプルステージ104の実際の位置との間の差を計算して、サンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を決定するように構成され得る。1つの例では、画像処理コントローラ106aは、経路に沿ってキャプチャされた1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像を比較して、サンプルステージ104のターゲット位置と実際の位置との間の差を計算するように構成され得る。別の例では、マスタコントローラ106cは、画像処理コントローラ106aから1つ以上の処理された画像を受信するように構成され得て、その結果、マスタコントローラ106cは、経路に沿ってキャプチャされた1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像を比較して、サンプルステージ104のターゲット位置と実際の位置との間の差を計算するように構成され得る。ここで、サンプル位置決めシステム100の1つ以上のコントローラ106は、差を計算した後に、サンプルステージ104が最終ターゲットステージ位置に到達するように構成され得ることに留意されたい。
【0035】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプル位置決めシステム100の1つ以上の補正可能要素を調整するように構成される。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の位置決め誤差を受信するように構成され得る。1つの例では、サンプル位置決めコントローラ106bは、画像処理コントローラ106a又はマスタコントローラ106cのうちの少なくとも1つから位置決め誤差を受信し、受信した位置決め誤差に基づいてサンプルステージ104の速度を調整するように構成され得る。別の例では、サンプル位置決めコントローラ106bは、画像処理コントローラ106a又はマスタコントローラ106cのうちの少なくとも1つから位置決め誤差を受信し、受信した位置決め誤差に基づいてターゲット位置への経路を調整するように構成され得る。
【0036】
図1A図1Cは、特定のコントローラ構成を描写するが、本明細書において、図1A図1Cは、単に例示を目的として提供されており、サンプル位置決めシステム100は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々なコントローラ構成を含み得ることに留意されたい。例えば、サンプル位置決めシステム100は、内部画像処理コントローラ106aを有するイメージング検出器102と、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bを有するサンプルステージ104とを含み得る。この点に関して、内部画像処理コントローラ106aは、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに直接通信可能に結合するように構成され得る。別の点では、内部画像処理コントローラ106aは、マスタコントローラ106cに結合され得て、それはオフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成される。
【0037】
別の例として、サンプル位置決めシステム100は、内部画像処理コントローラ106aを有するイメージング検出器102と、内部サンプル位置決めコントローラ106bを有するサンプルステージ104とを含み得る。この点に関して、内部画像処理コントローラ106aは、内部サンプル位置決めコントローラ106bに直接通信可能に結合するように構成され得る。別の点では、内部画像処理コントローラ106aは、マスタコントローラ106cに結合され得て、それは内部サンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成される。
【0038】
別の例として、サンプル位置決めシステム100は、オフボードの画像処理コントローラ106aを有するイメージング検出器102と、オフボードのサンプル位置決めコントローラを有するサンプルステージ104とを含み得る。この点に関して、オフボードの画像処理コントローラ106aは、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに直接通信可能に結合するように構成され得る。別の点では、オフボードの画像処理コントローラ106aは、マスタコントローラ106cに結合され得て、それはオフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成される。
【0039】
別の例として、サンプル位置決めシステム100は、オフボードの画像処理コントローラ106aを有するイメージング検出器102と、オフボードのサンプル位置決めコントローラを有するサンプルステージ104とを含み得る。この点に関して、オフボードの画像処理コントローラ106aは、オフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに直接通信可能に結合するように構成され得る。別の点では、オフボードの画像処理コントローラ106aは、マスタコントローラ106cに結合され得て、それはオフボードのサンプル位置決めコントローラ106bに結合するように構成される。別の例として、サンプル位置決めシステム100は、画像処理及びサンプル位置決め補正を実行するように構成されたコントローラ106を含み得る。
【0040】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決め方法200の簡略化された概略流れ図を示す。
【0041】
1つの実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、スミアリングカーネルを決定するように構成される(ステップ202)。例えば、システム100は、スミアリングカーネルを、x方向及びy方向と光学構成における移動パラメータ(例えば、速度、加速度、ジャークなど)の関数として決定するように構成され得る。別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、スミアリングカーネルとイメージング検出器102によってキャプチャされた1つ以上の画像との間でコンボリューションを実行するように構成される(ステップ210)。
【0042】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、一意的中間ターゲットを見つけるように構成される(ステップ204)。例えば、一意的中間ターゲット(参照フィーチャなど)は、トレーニングプロセス中(例えば、ランタイム前など)に、1つ以上の一意性メトリックを用いて見つけられ得る。ここでは、1つ以上の一意的ターゲット(参照フィーチャ)は、いくつのフィーチャが画像内にあるかを決定するのに適した当技術分野で周知の一意性メトリックを使用して見つけられ得て、限定するものではないが、ハイパスフィルタ、ブロブ検出が挙げられることに留意されたい。
【0043】
ここで、ステップ202及び204は、オフラインでトレーニング中に(例えば、ランタイム前に)実行され得ることに留意されたい。
【0044】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、ステップ202で決定されたスミアリングカーネルをイメージング検出器のシステムオンチップ(SoC)にロードするように構成される(ステップ206)。別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、ステップ204で決定された一意的中間ターゲットをイメージング検出器のSoCにロードするように構成される(ステップ208)。スミアリングカーネル及び/又は一意的中間ターゲット(参照フィーチャ)は、ソフトウェアの一部として、又はハードウェア(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)のいずれかでSoCにロードされ得る。
【0045】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、イメージング検出器102に指示をして、1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像をキャプチャするように構成される(ステップ210)。例えば、1つ以上のコントローラ106は、1つ以上の制御信号を生成して、イメージング検出器102に指示をして、1つ以上の画像をキャプチャするように構成され得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、ステップ210でキャプチャされた画像の1つ以上の処理された画像を生成するように構成される(ステップ212)。例えば、1つ以上のコントローラ106は、画像強調及び画像登録を実行するように構成され得る。例えば、1つ以上のコントローラ106は、アンチスミアリングフィルタを1つ以上の画像に適用して、1つ以上の処理された画像を生成するように構成され得る。
【0047】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態による、スミアリング振幅とステージ移動との間の関係を示す。特に、図3は、ステージの速度の増加がスミアリング振幅の増加につながることを示す。ここで、選択された閾値を超えるスミアリング振幅は、画像処理に悪影響を与える可能性があり、またサンプル位置決めシステムがサンプルステージの位置決め誤差を正確に決定することを困難にする可能性があることに留意されたい。したがって、サンプル位置決めシステム100は、システム100の1つ以上の補正可能要素を調整して、選択された閾値未満のスミアリング長を提供するように構成され得る。スミアリング長は、式1を用いて決定され得て、それは次のように示され、説明される。
【数1】

ここで、tはイメージング検出器の積算時間(ミリ秒)、vはサンプルステージの一方向への速度(μ/s)、sはピクセルサイズ(μ)、及びdはサンプルステージが積算時間tの間に進む距離(μ)である。
【0048】
1つの実施形態では、システム100の1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージの速度(v)又はイメージング検出器の積算時間(t)のうちの少なくとも1つを調整して、スミアリング長を選択された閾値未満にするように構成され得る。例えば、サンプルステージの速度又はイメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が10ピクセルになるように調整され得る。別の例として、サンプルステージの速度又はイメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が9ピクセルになるように調整され得る。更なる例として、サンプルステージの速度又はイメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が5ピクセルになるように調整され得る。更なる例として、サンプルステージの速度又はイメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が15ピクセルになるように調整され得る。更なる例として、サンプルステージの速度又はイメージング検出器の積算時間のうちの少なくとも1つは、スミアリング長が100ピクセルになるように調整され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、選択された閾値は、経路に沿った1つ以上のセットの周期的フィーチャの周期の選択された部分であってもよい。
【0050】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、サンプルステージ104の位置決め誤差を決定するように構成される(ステップ214)。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を決定するように構成され得る。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104のターゲット位置とサンプルステージ104の実際の位置との間の差を計算して、サンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を決定するように構成され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、サンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を、ステップ212で生成された1つ以上の処理された画像に基づいて決定するように構成される。例えば、アンチスミアリングフィルタが1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に適用された後、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104のターゲット位置と実際の位置との間の差を、処理された画像に基づいて計算するように構成され得る。
【0052】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、システム100の1つ以上の補正可能要素(例えば、d、d)を、1つ以上の位置決め誤差に基づいて調整するように構成される(ステップ216)。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の速度を位置決め誤差に基づいて調整するように構成され得る。別の例として、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104の経路を位置決め誤差に基づいて調整するように構成され得る。
【0053】
別の実施形態では、サンプル位置決めシステム100は、ターゲット位置を位置決め誤差に基づいて並進移動中に調整するように構成される(ステップ218)。非限定的な例では、初期ターゲットがx、yに設定され、システム100(例えば、画像処理コントローラ106a)が補正ベクトル(例えば、dx、dy)を受信する場合、ステージターゲットは、{x+dx,y+dy}に調整される。非限定的な例を続けると、次の画像計算が決定された後(例えば、dx、dy)、ターゲットは{x+dx+dx,y+dy+dy}などに調整される。
【0054】
別の実施形態では、ターゲット位置決めにおけるサンプルステージの位置決め精度は、イメージング検出器の解像度に基づく。
【0055】
本明細書では、ステップ210、212、及び214が閉ループフィードバック220を形成し得ることに留意されたい。この点に関して、閉ループフィードバックを使用して、サンプルステージ104の位置決め誤差を、サンプルが動いている間及び移動が終了する前に計算してもよい。現在位置とターゲット位置との間の差が計算された後に、移動が終了してもよい。更に、ここで、ステップ206~216は、リアルタイム計測中(例えば、ランタイム時)に実行され得ることに留意されたい。
【0056】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態による、特徴付けシステム400の簡略化された概略図を示す。本明細書では、特徴付けシステム400は、限定するものではないが、検査システム又は計測システムを含み得ることに留意されたい。本開示の目的のために、本明細書では特徴付けシステム400は特徴付けツールと呼ぶことができることに留意されたい。同様に、計測システムは計測ツールと呼ばれてもよく、検査システムは検査ツールと呼ばれてもよい。特徴付けシステム400は、当技術分野で周知の任意の検査システムを含み得て、限定するものではないが、光学ベースの検査ツール、荷電粒子ベースの検査ツール、レビューツールなどが挙げられる。特徴付けシステム400は、当技術分野で周知の任意の計測システムを含み得て、限定するものではないが、イメージングベースの計測システム、スキャトロメトリベースの計測システムなどが挙げられる。
【0057】
1つの実施形態では、特徴付けシステム400は、サンプル位置決めシステム100を含む。サンプル位置決めシステム100は、限定するものではないが、イメージング検出器102と、サンプル112を取り付けるように構成されたサンプルステージ104と、イメージング検出器102及びサンプルステージ104に通信可能に結合された1つ以上のコントローラ106を含み得る。例えば、特徴付けシステム400のサンプル位置決めシステム100は、サンプル112を、イメージング検出器102からキャプチャされた画像を使用する特徴付けシステムのサンプルステージ104の閉ループフィードバックのための大規模エンコーダとして使用するように構成され得る。
【0058】
別の実施形態では、イメージング検出器102は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112の1つ以上の画像をキャプチャするように構成される。例えば、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像を、サンプルが静止しているときにターゲット位置でキャプチャするように構成され得る。別の例として、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像を、サンプルが動いているとき(例えば、サンプルが経路上にある間)にターゲット位置でキャプチャするように構成され得る。
【0059】
別の実施形態では、イメージング検出器102は、サンプルの1つ以上の画像をキャプチャするように構成された高速カメラを含む。例えば、イメージング検出器102は、高速フレームレートカメラ102を含み得る。別の例として、イメージング検出器102は、高速差分カメラ102を含み得る。
【0060】
別の実施形態では、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をx方向及び/又はy方向に並進移動させるように構成される。本明細書において、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を、選択された速度でx方向及び/又はy方向に並進移動させるように構成され得ることに留意されたい。例えば、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を毎秒500マイクロメートル(μm/s)を超える速度で並進移動させるように構成され得る。別の例として、サンプルステージ104は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112を900μm/sを超える速度で並進移動させるように構成され得る。
【0061】
1つの実施形態では、特徴付けシステム400は、照明ビーム401を生成するように構成された照明源402を含む。照明源402は、照明ビーム401を生成するのに適した当技術分野で周知の任意の照明源を含み得る。例えば、照明源402は、近赤外(NIR)放射、可視放射、紫外(UV)放射、近UV(NUV)、深UV(DUV)放射、真空UV(VUV)放射などを放出し得る。例えば、照明源402は、1つ以上のレーザを含み得る。別の例では、照明源402は広帯域照明源を含み得る。いくつかの実施形態では、照明源402は、サンプル位置決めシステム100の照明サブシステムの同じ照明源を含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、特徴付けシステム400は、画像取得のための照明サブシステムを含む。例えば、照明サブシステムは、画像取得のために選択された光量を可能にするように構成され得る。1つの例では、イメージング検出器102の露光時間は、2ミリ秒(ms)未満であり得る。別の例では、イメージング検出器102の露光時間は1ms未満であり得る。更なる例では、イメージング検出器102の露出時間は、0.05ms未満であり得る。更なる例では、イメージング検出器102の露光時間は、10.0ms未満であり得る。更なる例では、イメージング検出器102の露光時間は、5.0ms未満であり得る。この点に関して、選択された光量(例えば、イメージング検出器102の露光時間)は、高品質画像をもたらし、定量的画像処理を可能にし得る。
【0063】
別の実施形態では、特徴付けシステム400は、照明源402からの照明をサンプル112に向けるように構成された照明アーム407を含む。照明アーム407は、当技術分野で周知の任意の数及びタイプの光学部品を含み得る。1つの実施形態では、照明アーム407は、1つ以上の光学素子403を含む。これに関して、照明アーム407は、照明源402からの照明をサンプル112の表面上に合焦させるように構成し得る。本明細書では、1つ以上の光学素子403は、当技術分野で周知の任意の光学素子を含み得て、限定するものではないが、対物レンズ405、1つ以上のミラー、1つ以上のレンズ、1つ以上の偏光子、1つ以上のビームスプリッタなどを含むことに留意されたい。
【0064】
別の実施形態では、集光アーム409は、サンプル112から反射、散乱、回折、及び/又は放射された照明420を集めるように構成される。別の実施形態では、集光アーム409は、サンプル112からの照明を検出器アセンブリ404に配向、及び/又は合焦させ得る。本明細書では、検出器アセンブリ404は、当技術分野で周知の検出器アセンブリ404を含み得ることに留意されたい。センサは、限定するものではないが、電荷結合素子(CCD検出器)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)検出器、時間遅延積分(TDI)検出器、光電子増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)、ラインセンサ、電子衝撃ラインセンサなどを含み得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、検出器404は、サンプル位置決めシステム100のイメージング検出器102を含む。
【0066】
別の実施形態では、集光アーム409は更に、任意の数の収集光学部品426を含み、対物レンズ416によって集められた照明を方向付け及び/又は修正し得て、これには、限定するものではないが、1つ以上の集光経路レンズ424、1つ以上のフィルタ、1つ以上の偏光子、又は1つ以上のビームブロックが含まれる。加えて、集光アーム409は、視野絞りを含んで、検出器404上に結像されるサンプルの空間範囲を制御し、又は開口絞りを含んで、検出器404上で画像を生成するために使用されるサンプルからの照明の角度範囲を制御し得る。別の実施形態では、集光アーム409は、対物レンズ416の光学素子の後焦点面と共役な面に配置された開口絞りを含み、サンプルのテレセントリック結像を提供する。
【0067】
別の実施形態では、特徴付けシステム400は、対物レンズ416が照明ビーム401をサンプル112に向けるのと同時に、サンプル112から発せられる放射を集めるように配向されたビームスプリッタ428を含む。
【0068】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、1つ以上のプロセッサ108及びメモリ110を含む。例えば、1つ以上のプロセッサ108は、メモリデバイス110(メモリ110)に保持されたプログラム命令のセットを実行するように構成され得る。1つ以上のコントローラ106の1つ以上のプロセッサ108は、当技術分野で周知の任意の処理要素を含み得る。この意味で、1つ以上のプロセッサ108は、アルゴリズム及び/又は命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。更に、メモリデバイス110は、関連する1つ以上のプロセッサ108によって実行可能なプログラム命令を格納するのに適した、当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリデバイス110は、非一時的メモリ媒体を含んでもよい。追加の例として、メモリデバイス110は、限定するものではないが、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気又は光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。
【0069】
1つの実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル上のイメージング検出器102の視野の現在位置を受信するように構成される。別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って1つ以上の参照フィーチャの位置を受信するように構成される。別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、イメージング検出器102に指示をして、経路に沿って1つ以上の参照フィーチャの画像をキャプチャさせるように構成される。別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージ104に指示をして、サンプル112を経路に沿って並進移動させるように構成される。別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、経路に沿ったサンプルステージ104の1つ以上の位置決め誤差を、経路に沿った1つ以上の参照フィーチャの1つ以上の画像に基づいて決定するように構成される。別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、サンプル位置決めシステム100の1つ以上の補正可能要素を調整するように構成される。
【0070】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、限定するものではないが、検出器404からサンプル112に関連する特徴付けデータを含むデータを受信するように構成される。
【0071】
1つ以上のコントローラ106の1つ以上のプロセッサ108は、当技術分野で周知の任意のプロセッサ又は処理要素を含み得る。本開示の目的のために、「プロセッサ」又は「処理要素」という用語は、1つ以上の処理又は論理要素を有する任意のデバイス(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP))を包含するように広く定義され得る。この意味で、1つ以上のプロセッサ132は、アルゴリズム及び/又は命令(例えば、メモリに格納されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含み得る。1つの実施形態では、1つ以上のプロセッサ132は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワーク化されたコンピュータ、又は任意の他のコンピュータシステムとして具体化され得て、それらは本開示を通して説明されるように、システム100又はシステム400を用いて動作される、又は連携して動作されるように構成されたプログラムを実行するように構成される。
【0072】
更に、システム100、400の異なるサブシステムは、本開示で説明されるステップの少なくとも一部分を実行するのに適したプロセッサ又は論理要素を含み得る。したがって、上記の説明は、本開示の実施形態に対する限定として解釈されるべきではなく、単なる例示として解釈されるべきである。更に、本開示を通じて説明されるステップは、単一のコントローラ106によって、又は代替として、複数のコントローラによって実行され得る。加えて、コントローラ106は、共通の筐体又は複数の筐体内に収容された1つ以上のコントローラを含み得る。このようにして、任意のコントローラ又はコントローラの組み合わせは、計測システム100への統合に適したモジュールとして個別にパッケージ化され得る。更に、コントローラ106は、検出器102、404から受信したデータを分析し、システム100、400内又はシステム100、400の外部の追加の構成要素にデータを送給し得る。
【0073】
メモリ110は、関連付けられた1つ以上のプロセッサ108によって実行可能なプログラム命令を格納するのに適した当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ媒体110は、非一時的なメモリ媒体を含んでもよい。別の例として、メモリ媒体110は、限定されるものではないが、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気又は光学メモリ装置(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。メモリ媒体110は、1つ以上のプロセッサ108を有する共通のコントローラ筐体に収容されてもよいことが更に留意される。1つの実施形態では、メモリ媒体110は、1つ以上のプロセッサ108及びコントローラ106の物理的位置に対して離れて配置され得る。例えば、コントローラ106の1つ以上のプロセッサ108は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を通じてアクセス可能な遠隔メモリ(例えば、サーバ)にアクセスされ得る。
【0074】
別の実施形態では、1つ以上のコントローラ106は、システム100、400の1つ以上の要素に通信可能に結合される。これに関して、1つ以上のコントローラ106は、システム100、400の任意の構成要素からデータを送信及び/又は受信し得る。更に、1つ以上のコントローラ106は、関連する構成要素に対して1つ以上の駆動信号を生成することによって、システム100、400の任意の構成要素を指示又は制御し得る。例えば、1つ以上のコントローラ106は、検出器102、404に通信可能に結合されて、検出器102、404から1つ以上の画像を受信し得る。
【0075】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態による、サンプル位置決めのための方法500を示すフローチャートを示す。本明細書では、方法500のステップは、システム100によってすべて又は部分的に実施され得ることに留意されたい。しかしながら、方法500は、追加又は代替のシステムレベルの実施形態が方法500のステップのすべて又は一部を実行し得るという点で、システム100に限定されないことが更に認識される。
【0076】
1つの実施形態では、サンプル位置決め方法500は、サンプルステージに取り付けられたサンプル上のイメージング検出器の視野の現在位置を受信するステップ502を含む。例えば、1つ以上のコントローラ106(例えば、画像処理コントローラ106a)は、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル上のイメージング検出器102の視野の現在位置を受信するように構成され得る。本明細書で前述したように、システム100は、当技術分野で周知の任意の高速カメラを含み得る。例えば、システム100は、高速フレームレートカメラを含み得る。別の例として、システム100は高速差分カメラを含み得る。
【0077】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、イメージング検出器を用いた画像化のためにサンプルのターゲット位置を受信するステップ504を含む。
【0078】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、現在位置とターゲット位置との間の経路に沿って1つ以上の参照フィーチャの位置を受信するステップ506を含む。例えば、サンプル112は、サンプル112の表面に1つ以上の参照フィーチャ(例えば、マーキング)を含み得る。例えば、サンプル112の1つ以上の参照フィーチャを物理的エンコーダとして使用して、処理中にステージの位置を決定し得る。
【0079】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、サンプルステージに、サンプルを経路に沿って並進移動させるよう指示するステップ508を含む。例えば、サンプルステージ104に通信可能に結合された1つ以上のコントローラ106(例えば、サンプル位置決めコントローラ106b)は、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得て、制御信号はサンプルステージ104に、サンプルステージ104に取り付けられたサンプル112をx方向及び/又はy方向へ選択量で並進移動させるように構成される。例えば、1つ以上のコントローラ106(例えば、サンプル位置決めコントローラ106b)は、1つ以上の制御信号を生成するように構成され得て、制御信号はサンプルステージに、イメージング検出器102(例えば、画像処理コントローラ106a)から受信した1つ以上の制御信号に応答してサンプル112を並進移動させるように構成される。
【0080】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、イメージング検出器102に、経路に沿って1つ以上の参照フィーチャの画像をキャプチャするように指示するステップ510を含む。例えば、イメージング検出器102に通信可能に結合された1つ以上のコントローラ106は、1つ以上の制御信号を生成して、イメージング検出器102に1つ以上の画像をキャプチャするよう指示するように構成され得る。一例では、画像処理コントローラ106aは、1つ以上の制御信号を生成して、イメージング検出器102に1つ以上の画像をキャプチャするように指示するように構成され得る。別の例では、マスタコントローラ106cは、1つ以上の制御信号を生成して、イメージング検出器102に1つ以上の画像をキャプチャするように指示するように構成され得る。
【0081】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、経路に沿ったサンプルステージの位置決め誤差を、1つ以上の参照フィーチャの画像に基づいて決定するステップ512を含む。例えば、イメージング検出器102に結合された画像処理コントローラ106aは、アンチスミアリングフィルタを1つ以上のフィーチャの画像に適用して、1つ以上の処理された画像を生成するように構成され得る。これに関して、画像処理コントローラ106aは、経路に沿ったサンプルステージの位置決め誤差を、画像処理コントローラ106aによって生成された1つ以上の処理された画像に基づいて決定するように構成され得る。
【0082】
1つの実施形態では、アンチスミアリングフィルタは、ランタイム前の1つ以上のステージ速度での1つ以上のテストフィーチャの画像に基づいて生成される。
【0083】
別の実施形態では、サンプル位置決め方法500は、サンプル位置決めシステム100の1つ以上の補正可能要素を調整するステップ514を含む。例えば、1つ以上のコントローラ106は、サンプルステージの速度又はターゲット位置への経路のうちの少なくとも1つを、決定された位置決め誤差に基づいてステップ512の並進移動中に調整するように構成され得る。
【0084】
本明細書に記載のすべての方法は、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに格納することを含み得る。結果は、本明細書に記載の任意の結果を含み得て、当技術分野で周知の任意の方法に格納し得る。メモリは、本明細書に記載の任意のメモリ、又は当技術分野で周知の任意の他の適切な格納媒体を含み得る。結果を格納した後、結果は、メモリ内でアクセスされ、本明細書に記載の方法又はシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザに表示するためにフォーマット化され、別のソフトウェアモジュール、方法、又はシステムなどによって使用され得る。更に、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、又はある期間、格納されてもよい。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内で無期限に保持されるとは限らない。
【0085】
上述された方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に記載される任意の別の方法(複数可)の任意の別のステップ(複数可)を含み得ることが更に企図される。追加的に、上記の方法の実施形態のそれぞれは、本明細書に記載されるシステムのいずれかによって実行され得る。
【0086】
当業者は、本明細書に記載の構成要素、動作、デバイス、物体、及びそれらに付随する議論が、概念を明確にするための例として使用され、様々な構成の修正が企図されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載された特定の実施例及び付随する議論は、それらのより一般的な分類を代表することを意図する。一般に、特定の実施例の使用は、その分類を表すことを意図しており、特定の構成要素、動作、デバイス、及び物体を含まないことを、制限するものと見なすべきではない。
【0087】
本明細書で使用される場合、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上に(over)」、「下に(under)」、「上方(upper)」、「上向き(upward)」、「下方(lower)」、「下へ(down)」、及び「下向き(downward)」などの方向用語は、説明の目的で相対位置を提供することを意図しており、絶対的な基準フレームを指定することを意図するものではない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、別の実施形態に適用され得る。
【0088】
本明細書における実質的に任意の複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者は、複数形から単数形へ、及び/又は単数形から複数形へ、文脈及び/又は用途に適切なように理解し得る。様々な単数形/複数形の順列は、明確にするために、本明細書では明示的に記載されていない。
【0089】
本明細書に記載の主題は、他の構成要素内に含有される、又は他の構成要素と接続される異なる構成要素を示す場合がある。そのような描写されたアーキテクチャは単なる例示であり、実際に、同じ機能を実現する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることが理解されるべきである。概念的な意味では、同じ機能を実現するための構成要素の任意の配置は、効果的に「関連付け」られて、所望の機能が実現される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わせられた本明細書の任意の2つの構成要素は、互いに「関連付けられている」と見なすことができ、その結果、所望の機能はアーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく実現される。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、互いに「接続」又は「結合」されて所望の機能を実現すると見なし得て、かつそのように関連付けられている可能性がある任意の2つの構成要素は、所望の機能を実現するために互いに「結合可能」であると見なし得る。結合可能な特定の例には、限定するものではないが、物理的に相互作用可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素、及び/又は無線的に相互作用可能及び/又は無線的に相互作用する構成要素、及び/又は論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含む。
【0090】
更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。一般に、本明細書で、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される用語は、一般的に「開放(open)」用語として意図されていることが当業者によって理解されるであろう(例えば、「含んでいる(including)」という用語は「含んでいるがこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有している(having)」という用語は「少なくとも有している」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、それに限定されない」と解釈されるべきであるなど)。特定数の導入された請求項の記載(claim recitation)が意図されている場合、そのような意図は請求の範囲に明示的に記載され、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが当業者によって更に理解されるであろう。例えば、理解を助けるために、以下の添付の請求項には、請求項の記載を導入するために、導入句「少なくとも1つ」及び「1つ以上」の使用を含んでもよい。しかしながら、そのような句の使用は、不定冠詞「a」又は「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求の範囲を、そのような記載を1つのみ含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではなく、たとえ同じ請求項が導入句「1つ以上」又は「少なくとも1つ」と不定冠詞「a」又は「an」(例えば、「a」及び/又は「an」は通常、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても同様であり、同じことが請求項の記載を導入するために用いられる定冠詞の使用に対しても当てはまる。加えて、導入された請求項の記載の特定数が明示的に記載されている場合でも、当業者は、そのような記載は通常、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語がない「2つの記載」のみの記載は、通常、少なくとも2つの記載、又は2つ以上の記載を意味する)。更に、「A、B及びCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B及びCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又は、A、B及びCを一緒に有するシステムを含む、など)。「A、B又はCの少なくとも1つ、など」に類似した慣用語が用いられる例において、一般に、そのような構成は、当業者がその慣用語を理解するであろう意味に意図されている(例えば、「A、B又はCの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを一緒に、AとCを一緒に、BとCを一緒に、及び/又は、A、B及びCを一緒に有するシステムを含む、など)。2つ以上の代替用語を表す実質的に任意の離接語及び/又は句は、説明、特許請求の範囲又は図面においても、用語の1つ、用語のいずれか、又は両方の用語を含む可能性を考慮するように理解すべきであることは、当業者によって更に理解されるであろう。例えば句「A又はB」は、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0091】
本開示及びその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示された主題から逸脱することなく、又はその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、及び配置に様々な変更を加え得ることは明らかであろう。説明される形式は単なる説明であり、以下の特許請求の範囲の意図はそのような変更を包含及び含むことである。更に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5