IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノントッキ株式会社の特許一覧

特許7465859基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法
<>
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図1
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図2
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図3
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図4
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図5
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図6
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図7
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図8
  • 特許-基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置、及び基板剥離方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20240404BHJP
   C23C 14/24 20060101ALI20240404BHJP
   C23C 14/50 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
H01L21/68 P
C23C14/24
C23C14/50 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021191017
(22)【出願日】2021-11-25
(65)【公開番号】P2023077665
(43)【公開日】2023-06-06
【審査請求日】2022-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】591065413
【氏名又は名称】キヤノントッキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】戸枝 由也
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0131156(US,A1)
【文献】特開2021-072323(JP,A)
【文献】特開2014-120740(JP,A)
【文献】特開2020-072125(JP,A)
【文献】特表2002-515656(JP,A)
【文献】米国特許第06146504(US,A)
【文献】特開平11-230701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
C23C 14/24
C23C 14/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ基板を吸着する吸着面をそれぞれが有する複数の吸着パッドを備え、
前記複数の吸着パッドの少なくとも一部が、前記吸着面の法線を中心軸線として回動することにより、前記複数の吸着パッドから前記基板を剥離する
ことを特徴とする基板キャリア。
【請求項2】
前記吸着パッドとともに回動し、前記吸着パッドを支持する支持体と、
前記中心軸線に沿って移動する押圧部材によって押圧され、前記押圧部材の移動を前記支持体の回動に変換するカムと、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の基板キャリア。
【請求項3】
前記支持体を第1回転方向に付勢する付勢部材を備え、
前記押圧部材により前記カムが押圧されると、前記付勢部材の付勢力に抗して前記支持体が前記第1回転方向とは逆の第2回転方向に回動する
ことを特徴とする請求項2に記載の基板キャリア。
【請求項4】
前記カムは、少なくとも前記押圧部材により押圧される被押圧面が、中心が前記中心軸線と直交する円柱面により構成されており、
前記押圧部材における前記カムへの押圧面は、前記中心軸線に垂直な面に対して傾斜する傾斜面により構成されている
ことを特徴とする請求項2または3に記載の基板キャリア。
【請求項5】
前記複数の吸着パッドのうち、基板の中央領域に配された吸着パッドが回動し、
前記複数の吸着パッドのうち、基板の外周領域に配された吸着パッドは回動しない
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の基板キャリア。
【請求項6】
前記複数の吸着パッドのうち回動する吸着パッドから基板を剥離するための力が、前記複数の吸着パッドのうち回動しない吸着パッドから基板を剥離する力より大きい
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の基板キャリア。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一つに記載の基板キャリアを支持する支持部材と、
前記支持部材に前記基板キャリアを支持した状態で、前記基板キャリアに保持された基板を前記基板キャリアから剥離させる複数の剥離ピンと、を備える
ことを特徴とする基板剥離装置。
【請求項8】
請求項2~4のいずれか一つに記載の基板キャリアを支持する支持部材と、
前記支持部材に前記基板キャリアを支持した状態で、前記基板キャリアに保持された基板を前記基板キャリアから剥離させる複数の剥離ピンと、
前記押圧部材と、を備える
ことを特徴とする基板剥離装置。
【請求項9】
基板キャリアに保持された基板に薄膜を形成する成膜源と、
成膜後の基板を前記基板キャリアから剥離する請求項7または8に記載の基板剥離装置と、を備える
ことを特徴とする成膜装置。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか一つに記載の基板キャリアから基板を剥離する方法であって、
前記複数の吸着パッドのうち回動しない吸着パッドから基板を剥離する第1剥離工程と、
前記第1剥離工程の後に、前記複数の吸着パッドのうち回動する吸着パッドから基板を剥離する第2剥離工程と、を有する
ことを特徴とする基板剥離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を保持する基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置及び基板剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
真空蒸着装置などの成膜装置においては、基板キャリアに基板を保持させた状態で移動させ、基板に対して成膜処理など各種の処理が施される。また、成膜装置には、基板に成膜処理を施した後に、基板を基板キャリアから剥離する基板剥離装置が設けられている。基板キャリアに基板を保持する手法として、基板キャリアに複数の吸着パッドを設けて、基板を吸着する技術が知られている。この場合、基板を剥離する際に、吸着パッドにおける吸着面の法線方向に基板を剥離させようとすると大きな力が必要となる。これに対して、特許文献1には、吸着パッドを傾けることで、剥離するために必要な力を軽減させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-39185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板の大型化に伴って、吸着パッドによる吸着力が増々大きくなる傾向にある。そのため、より一層、基板を剥離する際に必要な力を軽減させることが求められている。
【0005】
本発明の目的は、基板を剥離する際に必要な力を軽減可能な基板キャリア、基板剥離装置、成膜装置及び基板剥離方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の基板キャリアは、
同じ基板を吸着する吸着面をそれぞれが有する複数の吸着パッドを備え、
前記複数の吸着パッドの少なくとも一部が、前記吸着面の法線を中心軸線として回動することにより、前記複数の吸着パッドから前記基板を剥離することを特徴とする。
【0007】
本発明の基板剥離装置は、
上記の基板キャリアを支持する支持部材と、
前記支持部材に前記基板キャリアを支持した状態で、前記基板キャリアに保持された基板を前記基板キャリアから剥離させる複数の剥離ピンと、
を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の成膜装置は、
基板キャリアに保持された基板に薄膜を形成する成膜源と、
成膜後の基板を前記基板キャリアから剥離する上記の基板剥離装置と、を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、基板を剥離する際に必要な力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1に係る基板昇降装置の動作説明図。
図2】実施例1に係る成膜処理室の概略構成図。
図3】実施例1に係る基板剥離装置の動作説明図。
図4】実施例1に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図。
図5】実施例1に係る回転機構の動作説明図。
図6】実施例1に係る基板キャリアの平面図。
図7】実施例2に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図。
図8】実施例3に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図。
図9】有機EL表示装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
(実施例1)
図1図6を参照して、本発明の実施例1に係る基板キャリア、基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置、及び基板剥離装置を備える成膜装置について説明する。本実施例においては、成膜装置の一例として、真空蒸着法を採用した真空蒸着装置を例にして説明する。ただし、本発明は、スパッタリング法を採用した成膜装置にも適用可能である。
【0013】
<成膜装置の概要>
成膜装置の概要を説明する。成膜装置においては、まず、基板昇降装置によって基板キャリアに基板が保持される。基板を保持した基板キャリアは、反転装置によって反転され、成膜処理室に搬送される。成膜処理室に基板キャリアが設置されると、基板の成膜面が鉛直方向下方に向いた状態となる。そして、成膜処理室において、基板の成膜面側にマスクが配された状態で成膜処理が施される。その後、基板及び基板キャリアは、反転装置により反転された後に基板剥離装置に搬送されて、基板キャリアから基板が剥離される。以下、より詳細に説明する。
【0014】
<基板昇降装置>
図1を参照して、基板昇降装置100、及び基板昇降装置100を用いて基板キャリア200に基板Sを保持させる動作について説明する。基板昇降装置100は、内部が真空に近い状態(減圧雰囲気)となるように構成されるチャンバ110と、チャンバ110内に配され、基板キャリア200を支持する支持部材120とを備えている。また、基板昇降装置100は、基板Sを載置した状態で基板Sを昇降させる複数の支持ピン131と、複数の支持ピン131を昇降させる昇降機構130とを備えている。更に、基板昇降装置100は、基板キャリア200に基板Sを吸着させるために基板Sを押圧する複数の押圧ピン141と、複数の押圧ピン141を昇降させる昇降機構140とを備えている。昇降機構130及び昇降機構140としては、ボールネジ機構やラックアンドピニオン方式など各種の公知技術を適用することができる。
【0015】
まず、複数の支持ピン131が下降し、複数の押圧ピン141が上昇した待機状態で、チャンバ110内に基板キャリア200が搬入され、基板キャリア200は支持部材120に支持される(図1(a)参照)。その後、昇降機構130によって複数の支持ピン131が上昇した状態で、チャンバ110内に基板Sが搬入され、複数の支持ピン131に基板Sが載置される(同図(b)参照)。なお、基板キャリア200には、複数の支持ピン131の昇降動作を妨げないように、これら複数の支持ピン131を挿通可能とする複
数の貫通孔が設けられている。そして、昇降機構130によって複数の支持ピン131が下降し、基板キャリア200に基板Sが載置される(同図(c)参照)。基板キャリア200には複数の吸着パッドが設けられており、基板Sは複数の吸着パッドによって吸着された状態となる。ただし、基板Sが基板キャリア200に載置されたのみでは、複数の吸着パッドによる基板Sへの吸着は不十分になるおそれがある。そこで、本実施例では、昇降機構140によって複数の押圧ピン141が下降し、基板Sが基板キャリア200に向けて押圧されて、基板Sは、複数の吸着パッドによって、より確実に吸着された状態となる(同図(d)参照)。なお、複数の押圧ピン141は、複数の吸着パッドの配置位置に対応するようにそれぞれ設けられており、基板Sは吸着パッドと押圧ピン141によって、それぞれの位置で挟み込まれた状態となる。
【0016】
チャンバ110には、複数の支持ピン131と複数の押圧ピン141は挿入されるが、昇降機構130と昇降機構140はチャンバ110の外部に配されている。これにより、潤滑剤や摩耗粉などがチャンバ110に侵入することを抑制することができる。
【0017】
基板キャリア200に基板Sが保持された後に、昇降機構140によって複数の押圧ピン141が上昇し、基板キャリア200と基板Sはチャンバ110から搬出される。その後、基板キャリア200と基板Sは、不図示の反転装置により反転された後に、成膜処理室300へと搬送される。
【0018】
<成膜処理>
図2を参照して、成膜処理室300における成膜処理について、より詳細に説明する。成膜処理室300は、内部が真空に近い状態(減圧雰囲気)となるように構成されるチャンバ310と、チャンバ310内に配される成膜源としての蒸発源320とを備えている。チャンバ310内において、基板キャリア200に保持された基板Sが下向きとなるように、これらはチャンバ310内に位置決めされた状態で支持される。また、基板Sの下側には、基板Sに対して位置決めされた状態でマスクMも配される。マスクMには、基板Sに薄膜を形成する位置に対応する位置に開口が設けられている。これにより、基板キャリア200に保持された基板S上に、マスクMを介して成膜が行われる。
【0019】
本実施例においては、真空蒸着による成膜(蒸着)が行われる。具体的には、成膜源としての蒸発源320から成膜材料が蒸発または昇華し、基板S上に成膜材料が蒸着して基板S上に薄膜が形成される。蒸発源320については、公知技術であるので、その詳細な説明は省略する。例えば、蒸発源320は、坩堝等の成膜材料を収容する容器と、容器を加熱する加熱装置等により構成することができる。なお、成膜源は蒸発源320に限定されるものではなく、成膜源はスパッタリングによって成膜を行うためのスパッタリングカソードであってもよい。
【0020】
成膜処理が終了した後に、基板S及び基板キャリア200はチャンバ310から搬出され、不図示の反転装置により反転された後に、基板剥離装置400へと搬送される。なお、基板剥離装置400については、上記の基板昇降装置100において、昇降機構140及び押圧ピン141が不要であることと、本実施例では、後述する押圧部材441等が必要であることを除き、基本的な構成は同一である。従って、基板昇降装置100に押圧部材441等の構成を設ければ基板剥離装置400として用いることもできる。つまり、基板剥離動作を行うために、基板S及び基板キャリア200を上記の基板昇降装置100に搬入させて基板剥離動作を行うようにしてもよい。なお、実施例2,3に示す構成の場合には、押圧部材441等の構成も不要であるので、上記の基板昇降装置100をそのまま基板剥離装置400として用いることもできる。
【0021】
<基板剥離装置>
図3を参照して、基板剥離装置400、及び基板剥離装置400を用いて基板キャリア200から基板Sを剥離させる動作について説明する。基板剥離装置400は、内部が真空に近い状態(減圧雰囲気)となるように構成されるチャンバ410と、チャンバ410内に配され、基板キャリア200を支持する支持部材420とを備えている。また、基板剥離装置400は、基板Sを載置した状態で基板Sを昇降させる複数の支持ピン431と、複数の支持ピン431を昇降させる昇降機構430とを備えている。昇降機構430としては、ボールネジ機構やラックアンドピニオン方式など各種の公知技術を適用することができる。なお、支持ピン431は、基板キャリア200から基板Sを剥離するための剥離ピンとしての役割を担っている。
【0022】
まず、複数の支持ピン431が下降した待機状態で、チャンバ410内に、基板Sを保持した基板キャリア200が搬入され、基板キャリア200は支持部材420に支持される(図3(a)参照)。そして、昇降機構430によって複数の支持ピン431が上昇することで、基板キャリア200から基板Sは剥離される(同図(b)参照)。剥離された基板Sはチャンバ410から搬出される。
【0023】
ここで、単に、複数の支持ピン431を上昇させて、基板キャリア200から基板Sを引き剥がす場合、吸着パッドにおける吸着面の法線方向に基板Sが剥離することになり、基板Sを剥離する際に必要な力が大きくなってしまう。そこで、本実施例に係る基板キャリア200及び基板剥離装置400においては、基板Sを剥離する際に必要な力を軽減可能な構成を採用している。この構成及びメカニズムについて、図4及び図5を参照して説明する。図4は本実施例に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図であり、主要な構成について、適宜、外観図と模式的断面図と簡略図に分けて示している。図5は本実施例に係る回転機構の動作説明図である。
【0024】
本実施例においては、基板キャリア200には、基板Sを吸着する吸着面を有する吸着パッド211が複数設けられている。この吸着パッド211の先端に粘着性を有する粘着部材211aが設けられており、この粘着部材211aの表面が吸着面となっている。また、吸着パッド211の吸着面は、基板キャリア200における基板Sを保持する面よりも僅かに突出するように構成されている。本実施例においては、複数の吸着パッド211の少なくとも一部が、吸着面の法線を中心軸線として回動可能に構成されている。そして、基板キャリア200は、吸着パッド211の吸着面の法線を中心軸線として回動可能な吸着パッド211を正逆回転させる回転機構(回動機構ということもできる)における一部の構成を備えている。より具体的には、粘着部材211aは円板状の部材であり、その中心軸線を中心に、吸着パッド211が正逆回転するように構成されている。以下、吸着パッド211の回転中心(回動中心)を「中心軸線」と称する。なお、回転機構における他の構成については、基板剥離装置本体に備えられている。本実施例においては、回転機構のうち、基板キャリア200に備えられる複数の構成からなるユニットを、回転ユニット210と称する。以下、より詳細に説明する。
【0025】
基板キャリア200には、基板剥離装置400の支持ピン431を挿通可能とする貫通孔201が複数設けられている。なお、複数の支持ピン431に対応する位置に、それぞれ貫通孔201が設けられている。支持ピン431の先端には、基板Sに傷がついてしまうことを抑制し、かつ、基板Sの滑りを抑制するための弾性体432が設けられている。そして、基板キャリア200には、回転ユニット210を保持するための貫通孔202も複数設けられている。
【0026】
回転機構は、基板キャリア200に設けられる回転ユニット210と、基板剥離装置本体に設けられる押圧部材441とを備えている。押圧部材441は、基板剥離装置本体に設けられる昇降機構440によって鉛直方向(中心軸線に沿う方向)に往復移動するよう
に構成されている。昇降機構440としては、ボールネジ機構やラックアンドピニオン方式など各種の公知技術を適用することができる。
【0027】
回転ユニット210は、上記の吸着パッド211と、吸着パッド211を支持する支持体としての揺動レバー212と、揺動レバー212に設けられるカム212aと、基板キャリア200の貫通孔202に固定される保持部材213とを備えている。吸着パッド211は揺動レバー212に固定されており、これらは一体的に動作する。また、保持部材213は、円筒部213aと、円筒部213aの端部に設けられる一対の平板部213bとを備えている。円筒部213aが基板キャリア200の貫通孔202に嵌った状態で、一対の平板部231bが基板キャリア200に固定される。そして、円筒部213aの筒内部に吸着パッド211が配される。吸着パッド211の外周面と、円筒部213aの内周面との間にはクリアランスが設けられており、吸着パッド211は、円筒部213aの筒内において、回動かつ往復移動が許容されるように構成されている。また、回転ユニット210は、一端が揺動レバー212に固定され、他端が保持部材213に固定される付勢部材としてのトーションバネ214を備えている。
【0028】
そして、基板剥離装置400の装置本体(基板剥離装置本体)に、回転機構を構成する押圧部材441、及び、押圧部材441を昇降させる昇降機構440が設けられている。
【0029】
カム212aは、少なくとも押圧部材441により押圧される被押圧面が、中心が吸着パッド211の回転中心となる中心軸線と直交する円柱面により構成されている。図示の例では、カム212aが円柱状の部材により構成される場合を示しているが、上記の通り、押圧部材441により押圧される被押圧面が上記のような円柱面により構成されればよい。従って、例えば、カムを半円柱の部材により構成することもできる。また、押圧部材441におけるカム212aへの押圧面441aは、吸着パッド211の回転中心となる中心軸線に垂直な面に対して傾斜する傾斜面により構成されている。
【0030】
以上のように構成される回転機構のメカニズムについて説明する。揺動レバー212は、保持部材213に対して、トーションバネ214によって、第1回転方向としての正回転方向(図5(a)において、時計回り方向)に付勢されている。これにより、カム212aに対して押圧部材441が離間した状態においては、揺動レバー212は、保持部材213に対して静止した状態を維持している。そして、昇降機構440によって、押圧部材441が上昇して、押圧部材441がカム212aを押圧すると、トーションバネ214の付勢力に抗して揺動レバー212が逆回転する。すなわち、図5(b)に示すように、揺動レバー212は、図中、反時計回り方向(第1回転方向とは逆の第2回転方向)に回転(回動)する。なお、昇降機構440によって、押圧部材441が下降すると、トーションバネ214の付勢力によって、揺動レバー212は、正回転方向に回転(回動)し、元の位置に戻る。以上のように、カム212aは、押圧部材441の往復移動を、揺動レバー212の正逆回転運動に変換する機能を備えている。
【0031】
以上のような回転機構を設けることで、吸着パッド211に基板Sが吸着された状態で、回転機構により吸着パッド211を回転(回動)させて、吸着パッド211から基板Sを剥離することが可能となる。従って、吸着パッド211を回転(回動)させて吸着パッド211から基板Sを剥離した後に、支持ピン431を上昇させて、基板Sを基板キャリア200から離間させることができる。この場合、昇降機構440により押圧部材441を上昇させる動作後に、昇降機構430によって支持ピン431を上昇させる動作を行うようにすればよい。また、支持ピン431によって基板Sを基板キャリア200から離間させる力を付与しつつ、吸着パッド211を回転(回動)させて吸着パッド211から基板Sを剥離するようにすることもできる。この場合には、昇降機構440により押圧部材441を上昇させる動作と、昇降機構430によって支持ピン431を上昇させる動作と
を同時に行うようにすればよい。
【0032】
<本実施例に係る基板キャリア、基板剥離装置、及び成膜装置の優れた点>
以上のように、本実施例によれば、回転機構によって吸着パッド211を回転(回動)させることで、基板Sを剥離する際に必要な力を軽減することができる。これにより、基板が大型化しても、基板キャリア200から基板Sを好適に剥離することが可能となる。また、基板Sを剥離する際に、吸着パッド211や基板Sに作用する負荷を抑制することができる。
【0033】
ここで、複数の吸着パッド211において、吸着パッド211から基板Sを剥離するのに必要な力(吸着力に相当)は、均一ではなく、吸着パッド211が配置された位置に応じて異なっている。従って、必ずしも、全ての吸着パッド211を、回転機構を用いて、正逆回転可能に構成する必要はない。この点について、図6を参照して説明する。
【0034】
一般的に、基板に対して複数種類の成膜を施した後に、基板を複数枚に分割するように裁断する工程を経て、最終製品が得られる。図6に示す基板キャリア200において、図中、太い点線Cは、保持する基板Sにおける成膜処理後の裁断線に対応する位置に相当する。また、図中、点線Iで囲んだ領域は、基板Sがディスプレイに用いられる場合において、画像表示部(ディスプレイ素子領域)に対応する位置に相当する。
【0035】
画像表示部に対して支持ピン131,431、及び吸着パッド211が当接しないように、貫通孔201,202は、画像表示部に相当する領域を避けた位置に設けられている。すなわち、支持ピン131,431が挿通される貫通孔201と、回転ユニット210が保持される貫通孔202は、基板キャリア200における外周と、裁断線Cに対応する位置に沿って設けられている。これにより、基板Sを昇降する際、及び、基板Sを基板キャリア200から剥離する際に、画像表示部が何らかの悪影響を受けることを抑制することができる。
【0036】
そして、基板Sを剥離するために、複数の支持ピン431で基板Sを上昇させる際においては、基板Sの重心Oに近いほど荷重が大きく、重心Oから離れるほど荷重は小さくなる。そのため、複数の吸着パッド211においては、基板Sの重心Oに近い位置に配置された吸着パッド211ほど、大きな荷重が作用する。従って、基板Sの重心Oに近い位置に配置された吸着パッド211ほど、基板Sを剥離するのに必要な力は大きくなる。そこで、基板Sの重心Oに近い位置には、上記の回転機構によって回転する吸着パッド211を配置して、重心Oから離れた位置には、非回転型吸着パッド211Xを配置するようにすると好適である。
【0037】
例えば、基板キャリア200に対し、図6中重心Oから一定距離の範囲内(中央領域Aの範囲内)には吸着パッド211を有する回転ユニット210を取り付け、中央領域Aを除く外周領域には非回転型吸着パッド211Xを取り付けることができる。非回転型吸着パッド211Xは、回転機構を有しない一般的な吸着パッドを採用することができる。例えば、この非回転型吸着パッドは、基板キャリア200に対して固定されるように構成されてもよいし、基板キャリア200に対して、ある程度、上下動や揺動が許容されるように構成されてもよい。
【0038】
以上のような構成を採用することで、回転機構の数を必要最小限に抑えることができるため、基板キャリア200及び基板剥離装置400の機構が複雑になることを抑制することができる。また、コストの増加も抑制することができる。なお、このような構成を採用した場合においても、回動可能に構成された複数の吸着パッド211については、吸着パッド211を回転(回動)させて吸着パッド211から基板Sを剥離した後に、支持ピン
431を上昇させて、基板Sを基板キャリア200から離間させることができる。また、支持ピン431によって基板Sを基板キャリア200から離間させる力を付与しつつ、吸着パッド211を回転(回動)させて吸着パッド211から基板Sを剥離するようにすることもできる。更に、次のような基板剥離方法も採用できる。すなわち、まず、複数の吸着パッドのうち回動しない吸着パッド(非回転型吸着パッド211X)から基板Sを剥離する(第1剥離工程)。すなわち、複数の支持ピン431を上昇させると、剥離に必要な力が弱い箇所に設けられた非回転型吸着パッド211Xから基板Sが剥離される。次に、複数の吸着パッドのうち回動する吸着パッド211から基板Sを剥離する(第2剥離工程)。この場合、吸着パッド211を回動させた後に複数の支持ピン431を上昇させてもよいし、吸着パッド211を回動させながら複数の支持ピン431を上昇させてもよい。このような剥離方法によって、基板Sを剥離する際に必要な力を軽減することができる。
【0039】
(実施例2)
図7を参照して、本発明の実施例2に係る基板キャリア、及び基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置について説明する。実施例1においては、吸着パッドを正逆回転させる回転機構における一部の構成を基板キャリアが備える場合の構成を示したが、本実施例においては、回転機構の全部の構成を基板キャリアが備える場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0040】
本実施例に係る基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置を備える成膜装置については、上記実施例1で説明した通りであるので、その説明は省略する。本実施例に係る基板剥離装置400については、回転機構を構成する押圧部材441、及び、押圧部材441を昇降させる昇降機構440が不要であることを除き、実施例1に示した基板剥離装置400と同様の構成である。
【0041】
図7は本実施例に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図であり、主要な構成について、適宜、外観図と模式的断面図と簡略図に分けて示している。本実施例においても、基板キャリア200に、上記実施例1で示した回転ユニット210が設けられている。また、本実施例では、基板キャリア200が、押圧部材221と、押圧部材221を昇降させる昇降機構220とを備えている。昇降機構220としては、ボールネジ機構やラックアンドピニオン方式など各種の公知技術を適用することができる。押圧部材221におけるカム212aへの押圧面221aは、実施例1における押圧部材441と同様に、吸着パッド211の回転中心となる中心軸線に垂直な面に対して傾斜する傾斜面により構成されている。
【0042】
以上のように構成される回転機構のメカニズムは、上記実施例1と同様であることは言うまでもない。従って、本実施例に係る基板キャリア200、及び、基板剥離装置400を採用した場合においても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0043】
(実施例3)
図8を参照して、本発明の実施例3に係る基板キャリア、及び基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置について説明する。実施例1においては、吸着パッドを正逆回転させる回転機構における一部の構成を基板キャリアが備える場合の構成を示したが、本実施例においては、回転機構の全部の構成を基板キャリアが備える場合の構成を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0044】
本実施例に係る基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置を備える成膜装置については、上記実施例1で説明した通りであるので、その説明は省略する。本実施例に係る基
板剥離装置400については、回転機構を構成する押圧部材441、及び、押圧部材441を昇降させる昇降機構440が不要であることを除き、実施例1に示した基板剥離装置400と同様の構成である。
【0045】
図8(a)は本実施例に係る基板キャリア及び基板剥離装置の主要構成図であり、主要な構成について、適宜、外観図と模式的断面図と簡略図に分けて示している。図8(b)は本実施例に係る回転機構の動作説明図である。
【0046】
本実施例においても、基板キャリア200に、上記実施例1で示した回転ユニット210が設けられている。また、本実施例では、基板キャリア200が、押圧部材231と、押圧部材231を往復移動させる往復移動機構230とを備えている。往復移動機構230としては、ボールネジ機構やラックアンドピニオン方式など各種の公知技術を適用することができる。本実施例においては、往復移動機構230によって、押圧部材231を水平方向に往復移動させるように構成されている。これにより、往復移動機構230によって、押圧部材231を、図8(b)中、右方向に移動させてカム212aを押圧すると、トーションバネ214の付勢力に抗して揺動レバー212が逆回転する。すなわち、図8(b)に示すように、揺動レバー212は、図中、反時計回り方向に回転する。また、往復移動機構230によって、押圧部材231を、図8(b)中、左方向に移動させると、トーションバネ214の付勢力によって、揺動レバー212は、正回転方向に回転し、元の位置に戻る。従って、本実施例に係る基板キャリア200、及び、基板剥離装置400を採用した場合においても、上記実施例1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0047】
<電子デバイスの製造方法>
上記各実施例で示した基板キャリアから基板を剥離する基板剥離装置を備える成膜装置を用いた電子デバイスの製造方法の一例を説明する。以下、電子デバイスの例として有機EL表示装置の構成を示し、有機EL表示装置の製造方法を例示する。
【0048】
まず、製造する有機EL表示装置について説明する。図9(a)は有機EL表示装置800の全体図、図9(b)は1画素の断面構造を表している。
【0049】
図9(a)に示すように、有機EL表示装置800の表示領域801には、発光素子を複数備える画素802がマトリクス状に複数配置されている。詳細は後で説明するが、発光素子のそれぞれは、一対の電極に挟まれた有機層を備えた構造を有している。なお、ここでいう画素とは、表示領域801において所望の色の表示を可能とする最小単位を指している。本実施例に係る有機EL表示装置の場合、互いに異なる発光を示す第1発光素子802R、第2発光素子802G、第3発光素子802Bの組み合わせにより画素802が構成されている。画素802は、赤色発光素子と緑色発光素子と青色発光素子の組み合わせで構成されることが多いが、黄色発光素子とシアン発光素子と白色発光素子の組み合わせでもよく、少なくとも1色以上であれば特に制限されるものではない。
【0050】
図9(b)は、図9(a)のV-V線における部分断面模式図である。画素802は、複数の発光素子からなり、各発光素子は、基板803上に、第1電極(陽極)804と、正孔輸送層805と、発光層806R、806G、806Bのいずれかと、電子輸送層807と、第2電極(陰極)808と、を有している。これらのうち、正孔輸送層805、発光層806R、806G、806B、電子輸送層807が有機層に当たる。また、本実施例では、発光層806Rは赤色を発する有機EL層、発光層806Gは緑色を発する有機EL層、発光層806Bは青色を発する有機EL層である。発光層806R、806G、806Bは、それぞれ赤色、緑色、青色を発する発光素子(有機EL素子と記述する場合もある)に対応するパターンに形成されている。
【0051】
また、第1電極804は、発光素子毎に分離して形成されている。正孔輸送層805と電子輸送層807と第2電極808は、複数の発光素子802R、802G、802Bで共通に形成されていてもよいし、発光素子毎に形成されていてもよい。なお、第1電極804と第2電極808とが異物によってショートするのを防ぐために、第1電極804間に絶縁層809が設けられている。さらに、有機EL層は水分や酸素によって劣化するため、水分や酸素から有機EL素子を保護するための保護層810が設けられている。
【0052】
図9(b)では正孔輸送層805や電子輸送層807は一つの層で示されているが、有機EL表示素子の構造によっては、正孔ブロック層や電子ブロック層を備える複数の層で形成されてもよい。また、第1電極804と正孔輸送層805との間には第1電極804から正孔輸送層805への正孔の注入が円滑に行われるようにすることのできるエネルギーバンド構造を有する正孔注入層を形成することもできる。同様に、第2電極808と電子輸送層807の間にも電子注入層が形成することもできる。
【0053】
次に、有機EL表示装置の製造方法の例について具体的に説明する。
【0054】
まず、有機EL表示装置を駆動するための回路(不図示)及び第1電極804が形成された基板(マザーガラス)803を準備する。
【0055】
第1電極804が形成された基板803の上にアクリル樹脂をスピンコートで形成し、アクリル樹脂をリソグラフィ法により、第1電極804が形成された部分に開口が形成されるようにパターニングし絶縁層809を形成する。この開口部が、発光素子が実際に発光する発光領域に相当する。
【0056】
絶縁層809がパターニングされた基板803を粘着部材が配置された基板キャリアに載置する。粘着部材によって、基板803は保持される。第1の有機材料成膜装置に搬入し、反転後、正孔輸送層805を、表示領域の第1電極804の上に共通する層として成膜する。正孔輸送層805は真空蒸着により成膜される。実際には正孔輸送層805は表示領域801よりも大きなサイズに形成されるため、高精細なマスクは不要である。
【0057】
次に、正孔輸送層805までが形成された基板803を第2の有機材料成膜装置に搬入する。基板とマスクとのアライメントを行い、基板をマスクの上に載置し、基板803の赤色を発する素子を配置する部分に、赤色を発する発光層806Rを成膜する。
【0058】
発光層806Rの成膜と同様に、第3の有機材料成膜装置により緑色を発する発光層806Gを成膜し、さらに第4の有機材料成膜装置により青色を発する発光層806Bを成膜する。発光層806R、806G、806Bの成膜が完了した後、第5の成膜装置により表示領域801の全体に電子輸送層807を成膜する。電子輸送層807は、3色の発光層806R、806G、806Bに共通の層として形成される。
【0059】
電子輸送層807まで形成された基板を金属性蒸着材料成膜装置で移動させて第2電極808を成膜する。
【0060】
その後プラズマCVD装置に移動して保護層810を成膜して、基板803への成膜工程を完了する。反転後、上述の実施例で説明したように粘着部材を基板803から剥離することで、基板キャリアから基板803を分離する。その後、裁断を経て有機EL表示装置800が完成する。
【0061】
絶縁層809がパターニングされた基板803を成膜装置に搬入してから保護層810の成膜が完了するまでは、水分や酸素を含む雰囲気にさらしてしまうと、有機EL材料か
らなる発光層が水分や酸素によって劣化してしまうおそれがある。従って、本実施例において、成膜装置間の基板の搬入搬出は、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気の下で行われる。
【0062】
(その他)
吸着パッドを正逆回転させる回転機構については、上記実施例で示した機構に限らず、各種公知技術を採用し得る。例えば、上記実施例では、往復移動を回転運動に変換する機構を示したが、モータなどを用いて、吸着パッドを直接的に正逆回転させる機構を採用することもできる。
【0063】
また、上記の通り、吸着パッド211の吸着面は、基板キャリア200における基板Sを保持する面よりも僅かに突出するように構成されている。しかしながら、基板Sを剥離した後、又は、基板Sを剥離する動作と同時に、吸着パッド211を下降させて、吸着面が基板Sを保持する面よりも下方に退く構成を採用することもできる。この場合、吸着パッド211を回転させる回転機構とは別に、吸着パッド211を上下動させる公知の機構を設ければよい。また、吸着パッド211を回転させつつ、上下動させる機構を採用してもよい。例えば、実施例3の構成において、押圧部材231の先端を湾曲面231aにより構成すればよい(図8(a)参照)。これにより、押圧部材231の先端の湾曲面231aによってカム212aが押圧されると、揺動レバー212と共に吸着パッド211は、回転しながら下降する。従って、吸着パッド211の回転と、吸着面が基板キャリア200に埋没する動作とが同時に行われる。
【符号の説明】
【0064】
200…基板キャリア 201,202…貫通孔 210…回転ユニット 211…吸着パッド 211X…非回転型吸着パッド 211a…粘着部材 212…揺動レバー 212a…カム 213…保持部材 214…トーションバネ 220…昇降機構 221…押圧部材 230…往復移動機構 231…押圧部材 231a…湾曲面 400…基板板剥離装置 410…チャンバ 420…支持部材 430…昇降機構 431…支持ピン 440…昇降機構 441…押圧部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9