(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-09
(45)【発行日】2024-04-17
(54)【発明の名称】寿命が延長された閉じ込めリング
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240410BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20240410BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20240410BHJP
C23C 16/509 20060101ALI20240410BHJP
H05H 1/46 20060101ALN20240410BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/205
H01L21/68 N
C23C16/509
H05H1/46 M
(21)【出願番号】P 2021510862
(86)(22)【出願日】2019-08-22
(86)【国際出願番号】 US2019047685
(87)【国際公開番号】W WO2020046708
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-05
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カンニフ・ジャスティン・チャールズ
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-062225(JP,A)
【文献】特表2013-503494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/302
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/461
H01L 21/469
H01L 21/67-21/683
H01L 21/86
H05H 1/00-1/54
C23C 16/00-16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システム用の閉じ込めリングであって、前記閉じ込めリングは、
前記閉じ込めリング内のプラズマ領域を画定する下部壁、外部壁、および上部壁と、
前記下部壁内に形成された第1の複数のスロットであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を提供する、第1の複数のスロットと、
前記下部壁の下面に画定されている凹部と、
前記下面の前記凹部内に配置されている下部リングであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの
前記外部の環境との間の流体連通を前記第1の複数のスロットを介して提供する第2の複数のスロットを含む、下部リングと、を備え
、 前記下部リングは、前記凹部内で回転するように構成される、
閉じ込めリング。
【請求項2】
請求項1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部壁は第1の材料を含み、前記下部リングは前記第1の材料とは異なる第2の材料を含む、閉じ込めリング。
【請求項3】
請求項2に記載の閉じ込めリングであって、前記第2の材料は、前記第1の材料よりもプラズマエッチングに対してより大きな耐性を有する、閉じ込めリング。
【請求項4】
請求項2に記載の閉じ込めリングであって、前記第1の材料はシリコンを含み、前記第2の材料は陽極酸化アルミニウムを含む、閉じ込めリング。
【請求項5】
請求項2に記載の閉じ込めリングであって、前記第1の材料はシリコンを含み、前記第2の材料は酸化イットリウム(Y
2O
3)を含む、閉じ込めリング。
【請求項6】
基板処理システム用の閉じ込めリングであって、前記閉じ込めリングは、
前記閉じ込めリング内のプラズマ領域を画定する下部壁、外部壁、および上部壁と、
前記下部壁内に形成された第1の複数のスロットであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を提供する、第1の複数のスロットと、
前記下部壁の下面に画定されている凹部と、
前記下面の前記凹部内に配置されている下部リングであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの前記外部の環境との間の流体連通を前記第1の複数のスロットを介して提供する第2の複数のスロットを含む、下部リングと、を備え、
前記下部壁は第1の材料を含み、前記下部リングは前記第1の材料とは異なる第2の材料を含み、
前記第2の材料はダイヤモンドコーティングを含む、閉じ込めリング。
【請求項7】
請求項6に記載の閉じ込めリングであって、前記ダイヤモンドコーティングは化学蒸着を使用して前記下部リング上に堆積される、閉じ込めリング。
【請求項8】
請求項1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングの厚さは、前記下部壁の厚さの10%~50%である、閉じ込めリング。
【請求項9】
基板処理システム用の閉じ込めリングであって、前記閉じ込めリングは、
前記閉じ込めリング内のプラズマ領域を画定する下部壁、外部壁、および上部壁と、
前記下部壁内に形成された第1の複数のスロットであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を提供する、第1の複数のスロットと、
前記下部壁の下面に画定されている凹部と、
前記下面の前記凹部内に配置されている下部リングであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの前記外部の環境との間の流体連通を前記第1の複数のスロットを介して提供する第2の複数のスロットを含む、下部リングと、を備え、
前記下部リングは複数のセクションを備える、閉じ込めリング。
【請求項10】
請求項9に記載の閉じ込めリングであって、前記セクション間のギャップが、前記第2の複数のスロットのうちの1つと軸方向に整列している、閉じ込めリング。
【請求項11】
請求項9に記載の閉じ込めリングであって、前記セクション間のギャップが、前記第2の複数のスロットのうちの隣接するスロットの間に位置している、閉じ込めリング。
【請求項12】
請求項1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングの周囲の前記第2の複数のスロットのうちの隣接するスロットの間の間隔は均一である、閉じ込めリング。
【請求項13】
請求項11に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングは、(i)前記第2の複数のスロットの各々が前記第1の複数のスロットのうちの対応する1つと軸方向に整列するように、前記凹部内の第1の位置に配置され、(ii)前記第2の複数のスロットの各々が前記第1の複数のスロットのうちの前記対応する1つと軸方向に整列しないように、前記凹部内の第2の位置へと回転される、ように構成されている、閉じ込めリング。
【請求項14】
基板処理システム用の閉じ込めリングのコンダクタンスを調整するための方法であって、前記方法は、
前記閉じ込めリングの下部壁
の下面に画定されている凹部内に下部リングを設けることであって、前記閉じ込めリングは第1の複数のスロットを含み、前記下部リングは第2の複数のスロットを含み、前記下部リングは前記閉じ込めリングに対して第1の半径方向位置にあ
り、前記下部リングは前記凹部内で回転するように構成される、ことと、
前記下部リングを、前記閉じ込めリングに対して前記第1の半径方向位置から第2の半径方向位置に調整して、前記閉じ込めリングの前記コンダクタンスを調整することと、を含む方法。
【請求項15】
請求項
14に記載の方法であって、前記第1の半径方向位置において、前記第2の複数のスロットのうちの個々のスロットが、前記第1の複数のスロットのうちの個々のスロットと軸方向に整列されている、方法。
【請求項16】
請求項
15に記載の方法であって、前記第2の半径方向位置において、前記第2の複数のスロットのうちの前記個々のスロットが、前記第1の複数のスロットのうちの前記個々のスロットと軸方向に整列されていない、方法。
【請求項17】
請求項
14に記載の方法であって、前記下部リングは、前記基板処理システム内で所定量のプラズマ処理が実施されたことに続いて、前記第1の半径方向位置から前記第2の半径方向位置へと調整される、方法。
【請求項18】
請求項
17に記載の方法であって、前記所定量のプラズマ処理は、所定数のエッチングサイクルおよび所定期間のエッチングのうちの少なくとも1つを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月28日に出願された米国特許出願公開第16/114497号の優先権を主張する。上記で参照された出願の開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体処理システム用のプラズマ閉じ込めリングに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供される「背景技術」の記載は、本開示の文脈を概略的に提示することを目的としている。本明細書の「背景技術」に記載されている範囲における、本明細書にて名前を挙げた発明者の業績、ならびに、出願時点で先行技術と見なされないかも知れない本明細書の態様は、明示的にも暗黙的にも本開示に対する先行技術として認められていない。
【0004】
半導体ウェハーなどの基板を処理するために、基板処理システムを使用する場合がある。基板上で実施できるプロセスの例には、化学蒸着(CVD)、原子層堆積(ALD)、導体エッチング、および/または他のエッチング、堆積、もしくは洗浄プロセスが含まれるが、これらに限定されない。基板は、基板処理システムの処理チャンバ内の、ペデスタル、静電チャック(ESC)などの基板支持体上に配置されてよい。エッチング中に、1つ以上の前駆体を含むガス混合物が処理チャンバ内へと導入されてよく、プラズマを使用して化学反応を開始してよい。
【0005】
基板支持体は、ウェハーを支持するために配置されたセラミック層を含んでよい。例えば、ウェハーは、処理中にセラミック層にクランプされてよい。基板支持体は、基板支持体の外側部分の周囲に配置された(例えば、外周の外側の、および/または外周に隣接した)エッジリングを含んでよい。エッジリングは、プラズマを基板上の体積内に閉じ込め、プラズマなどによって引き起こされる侵食から基板支持体を保護するために設けられてよい。基板処理システムは、基板支持体の各々の周囲に配置されたプラズマ閉じ込めシュラウドまたはリングと、基板上の体積内にプラズマを更に閉じ込めるための上部電極(例えば、シャワーヘッド)とを含んでよい。
【発明の概要】
【0006】
基板処理システム用の閉じ込めリングが、閉じ込めリング内でプラズマ領域を画定する下部壁、外部壁、および上部壁を含む。第1の複数のスロットが下部壁内に形成されている。第1の複数のスロットは、閉じ込めリング内のプラズマ領域と閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を提供する。下部壁の下面に凹部が画定されている。下面の凹部内に下部リングが配置されている。下部リングは、閉じ込めリング内のプラズマ領域と閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を第1の複数のスロットを介して提供する第2の複数のスロットを含む。
【0007】
他の特徴では、下部壁は第1の材料を含み、下部リングは第1の材料とは異なる第2の材料を含む。第2の材料は、第1の材料よりもプラズマエッチングに対してより大きな耐性を有する。第1の材料はシリコンを含み、第2の材料は陽極酸化アルミニウムを含む。第1の材料はシリコンを含み、第2の材料は酸化イットリウム(Y2O3)を含む。第2の材料はダイヤモンドコーティングを含む。ダイヤモンドコーティングは、化学蒸着を使用して下部リング上に堆積される。
【0008】
他の特徴では、下部リングの厚さは、下部壁の厚さの10%~50%である。下部リングは、複数のセクションを備える。セクション間のギャップは、第2の複数のスロットのうちの1つと軸方向に整列している。セクション間のギャップは、第2の複数のスロットの隣接するスロットの間に位置している。下部リングの周囲の第2の複数のスロットのうちの隣接するスロットの間の間隔は均一である。下部リングは、凹部内で回転するように構成されている。下部リングは、第2の複数のスロットの各々が第1の複数のスロットのうちの対応する1つと軸方向に整列するように、凹部内の第1の位置に配置され、第2の複数のスロットの各々が第1の複数のスロットのうちの対応する1つと軸方向に整列しないように、凹部内の第2の位置へと回転される、ように構成されている。
【0009】
基板処理システム用の閉じ込めリングのコンダクタンスを調整するための方法が、閉じ込めリングの下部壁内に下部リングを設けることを含む。閉じ込めリングは第1の複数のスロットを含み、下部リングは第2の複数のスロットを含み、下部リングは閉じ込めリングに対して第1の半径方向位置にある。この方法は、下部リングを、閉じ込めリングに対して第1の半径方向位置から第2の半径方向位置へと調整して、閉じ込めリングのコンダクタンスを調整することを更に含む。
【0010】
他の特徴では、第1の半径方向位置において、第2の複数のスロットのうちの個々のスロットが、第1の複数のスロットのうちの個々のスロットと軸方向に整列されている。第2の半径方向位置において、第2の複数のスロットのうちの個々のスロットは、第1の複数のスロットのうちの個々のスロットと軸方向に整列されていない。下部リングは、基板処理システム内で所定量のプラズマ処理が実施されたことに続いて、第1の半径方向位置から第2の半径方向位置へと調整される。所定量のプラズマ処理は、所定数のエッチングサイクルおよび所定期間のエッチングのうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
本開示の適用可能な更なる領域が、「発明を実施するための形態」、「特許請求の範囲」、および図面から明らかとなるであろう。「発明を実施するための形態」および具体例は、例示のみを目的としており、開示の範囲を限定することを意図していない。
【0012】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本開示による例示的な処理チャンバの機能ブロック図である。
【0014】
【
図2A】
図2Aは、本開示による例示的な閉じ込めリングの側断面図である。
【0015】
【0016】
【
図3A】
図3Aは、本開示の原理による、下部リングを含む例示的な閉じ込めリングを示す。
【
図3B】
図3Bは、本開示の原理による、下部リングを含む例示的な閉じ込めリングを示す。
【
図3C】
図3Cは、本開示の原理による、下部リングを含む例示的な閉じ込めリングを示す。
【
図3D】
図3Dは、本開示の原理による、下部リングを含む例示的な閉じ込めリングを示す。
【
図3E】
図3Eは、本開示の原理による、下部リングを含む例示的な閉じ込めリングを示す。
【0017】
【
図4A】
図4Aは、本開示による別の例示的な閉じ込めリングを示す。
【
図4B】
図4Bは、本開示による別の例示的な閉じ込めリングを示す。
【0018】
【
図5】
図5は、本開示による、閉じ込めリングのコンダクタンスを調整するための例示的な方法のステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面において、参照番号は、類似のおよび/または同一の要素を識別するために再利用され得る。
【0020】
基板処理システムの処理チャンバが、プラズマ閉じ込めシュラウドまたはリング(以下、閉じ込めリングと称する)を含んでよい。閉じ込めリングは、プラズマおよび他の反応物質を処理チャンバ内の所望の領域内に閉じ込めるように配置されてよい。例えば、閉じ込めリングは、基板支持体および上部電極を取り囲むように位置付けられて、基板の上方かつ上部電極の下方の体積内にプラズマを閉じ込めてよい。
【0021】
いくつかの例では、閉じ込めリングは、シリコン、炭化ケイ素(SiC)などの半導体材料を含む。閉じ込めリングは接地され、一貫した処理性能パラメータを維持するために所定のコンダクタンスを有するように構築されている。しかしながら、プラズマおよび他のプロセス材料への曝露によって引き起こされる半導体材料の表面の侵食に起因して、閉じ込めリングのコンダクタンス(したがって、処理チャンバのコンダクタンス)は時間の経過と共に変化し、プロセスドリフトを引き起こす場合がある。それに応じて、閉じ込めリングは定期的な交換が必要になる場合がある。
【0022】
本開示の原理によるシステムおよび方法は、閉じ込めリングの寿命を延ばす。例えば、閉じ込めリングは、以下でより詳細に説明するように、閉じ込めリングの所定のコンダクタンスを維持しプロセス変動を低減させるように構成された1つ以上の修正形態を実装してよい。
【0023】
図1を参照すると、例示的な基板処理システム100が示されている。例としてのみ、基板処理システム100は、RFプラズマおよび/または他の好適な基板処理を使用してエッチングを実施するために使用されてよい。基板処理システム100は、基板処理システム100の他の構成要素を取り囲みRFプラズマを含有する処理チャンバ102を含む。基板処理チャンバ102は、上部電極104と、静電チャック(ESC)などの基板支持体106とを含む。動作中、基板108は、基板支持体106上に配置される。特定の基板処理システム100およびチャンバ102が例として示されているが、本開示の原理は、他のタイプの基板処理システムおよびチャンバ、例えば、プラズマをインサイチューで生成する基板処理システム、リモートプラズマの生成と送達(例えば、プラズマ管、マイクロ波管を使用して)を実装する基板処理システムなど、に適用されてよい。
【0024】
例としてのみ、上部電極104は、プロセスガスを導入および分配するガス分配装置、例えばシャワーヘッド109、を含んでよい。シャワーヘッド109は、処理チャンバの上部表面に接続されている一端を含むステム部分を含んでよい。ベース部分は略円筒形であり、処理チャンバの上部表面から間隔を空けて配置された場所において、ステム部分の反対側の端部から半径方向外向きに延びている。シャワーヘッドのベース部分の、基板に面する表面またはフェースプレートは、プロセスガス、またはパージガスが流れる複数の穴を含む。代わりに、上部電極104は導電性プレートを含んでよく、プロセスガスは別の方法で導入されてよい。
【0025】
基板支持体106は、下部電極として機能する導電性ベースプレート110を含む。ベースプレート110は、セラミック層112を支持する。いくつかの例では、セラミック層112は、セラミックマルチゾーン加熱プレートなどの加熱層を備えてよい。耐熱性層114(例えば、結合層)が、セラミック層112とベースプレート110との間に配置されてよい。ベースプレート110は、ベースプレート110を通して冷却剤を流すための1つ以上の冷却剤チャネル116を含んでよい。基板支持体106は、基板108の外周を取り囲むように配置されたエッジリング118を含んでよい。
【0026】
RF生成システム120は、RF電圧を生成し、上部電極104および下部電極(例えば、基板支持体106のベースプレート110)のうちの一方に出力する。上部電極104およびベースプレート110のうちの他方は、DC接地、AC接地、またはフローティングであってよい。例としてのみ、RF生成システム120は、整合および分配ネットワーク124によって上部電極104またはベースプレート110に供給されるRF電圧を生成するRF電圧発生器122を含んでよい。他の例では、プラズマは、誘導的にまたはリモートで生成されてよい。RF生成システム120は、例示的な目的で、容量結合プラズマ(CCP)システムに対応するように示されているが、本開示の原理はまた、例えば、トランス結合プラズマ(TCP)システム、CCPカソードシステム、リモートマイクロ波プラズマ生成および送達システムなど、他の好適なシステムにも実装されてよい。
【0027】
ガス送達システム130は、1つ以上のガス源132-1、132-2、…、および132-N(総称してガス源132)を含み、ここでNはゼロより大きい整数である。ガス源は、1つ以上の前駆体およびそれらの混合物を供給する。ガス源はまた、パージガスを供給してよい。気化した前駆体も使用してよい。ガス源132は、バルブ134-1、134-2、…、および134-N(総称してバルブ134)と、マスフローコントローラ136-1、136-2、…、および136-N(総称してマスフローコントローラ136)とによってマニホールド140に接続されている。マニホールド140の出力は、処理チャンバ102に供給される。例としてのみ、マニホールド140の出力はシャワーヘッド109に供給される。
【0028】
温度コントローラ142は、セラミック層112内に配置された熱制御要素(TCE)144などの複数の加熱要素に接続されてよい。例えば、加熱要素144は、マルチゾーン加熱プレート内のそれぞれのゾーンに対応するマクロ加熱要素、および/またはマルチゾーン加熱プレートの複数のゾーンにわたって配置されたマイクロ加熱要素のアレイを含んでよいが、これらに限定されない。温度コントローラ142を使用して、複数の加熱要素144を制御して、基板支持体106および基板108の温度を制御してよい。
【0029】
温度コントローラ142は、冷却剤アセンブリ146と通信して、チャネル116を流れる冷却剤の流れを制御してよい。例えば、冷却剤アセンブリ146は、冷却剤ポンプおよびリザーバを含んでよい。温度コントローラ142は、冷却剤アセンブリ146を操作して、チャネル116を通して選択的に冷却剤を流して基板支持体106を冷却する。
【0030】
バルブ150およびポンプ152を使用して、反応物質を処理チャンバ102から排気してよい。システムコントローラ160を使用して、基板処理システム100の構成要素を制御してよい。ロボット170を使用して、基板を基板支持体106上へと送達し、基板を基板支持体106から除去してよい。例えば、ロボット170は、基板支持体106とロードロック172との間で基板を移送してよい。温度コントローラ142は別個のコントローラとして示されているが、システムコントローラ160内に実装されてよい。いくつかの例では、セラミック層112とベースプレート110との間の結合層114の外周の周囲に保護シール176が設けられてよい。
【0031】
処理チャンバ102は、
図1に示すようなC-シュラウドなどの閉じ込めリング180を含んでよい。典型的には接地されている閉じ込めリング180は、上部電極104および基板支持体106の周囲に配置されて、プラズマをプラズマ領域182内に閉じ込める。いくつかの例では、閉じ込めリング180は、シリコン、炭化ケイ素(SiC)などの半導体材料180を含む。閉じ込めリング180は、ガスがプラズマ領域182から流出して、バルブ150およびポンプ152を介してプラズマチャン
バから排出されることを可能にするように配置されている1つ以上のスロット184を含んでよい。換言すれば、スロットは、閉じ込めリング180内のプラズマ領域182と閉じ込めリング180の外部の環境との間の流体連通を提供する。本開示の原理による閉じ込めリング180は、以下でより詳細に説明するように、所定のコンダクタンスを維持するように構成されている。
【0032】
ここで
図2Aおよび
図2Bを参照すると、例示的な閉じ込めリング200がより詳細に示されている。
図2Aでは、閉じ込めリング200を断面図で示す。閉じ込めリング200は、環状の下部壁204、外部壁208、および上部壁212を含む。
図2Bは、下部壁204の上面216の上面図を示す。
【0033】
閉じ込めリング200は、閉じ込めリング200内のプラズマ領域224からガスが排出されることを可能にするための複数のスロット220を含む。スロットの寸法(例えば、量、全体の面積など)が、閉じ込めリング200のコンダクタンス(したがって、処理チャンバ内のコンダクタンス)を決定する。時間の経過と共に、プラズマへの曝露により、スロット220が侵食されて広がることにより、処理チャンバ内のコンダクタンスが変化する。例としてのみ、スロット220の内側部分(すなわち、閉じ込めリング200の内径により近いスロット220の部分)は、スロット220の外側部分(すなわち、閉じ込めリング200の外径により近いスロット220の部分)よりも速い速度で侵食される場合がある。スロット220の侵食は、最終的には閉じ込めリング200の交換につながる。
【0034】
ここで
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、および
図3Eを参照すると、本開示の原理による例示的な閉じ込めリング300が示されている。
図3Aでは、閉じ込めリング300を断面図で示す。閉じ込めリング300は、環状の下部壁304、外部壁308、および上部壁312を含む。
図3Bは、下部壁304の上面316の一部の上面図を示す。下部壁304は、複数のスロット320を含む。
【0035】
閉じ込めリング300は、下部リング324を更に含む。下部リング324は、複数のスロット328を含む。下部リング324は、下部壁304の底面の凹部332内に配置されている。例えば、下部リング324は、下部リング324内のスロット328が下部壁304内のスロット320と(例えば、軸方向に)整列するように、凹部332内に配置されている。例としてのみ、下部リング324は、下部リング324を凹部332内に保持するために、下部壁304にボルトで固定されている(例えば、ボルト穴334を通して)。下部リング324の厚さは、下部壁304の全体厚さの5~50%であってよい。
【0036】
下部リング324は、閉じ込めリング300の材料よりも侵食に対する耐性がより高い(例えば、プラズマエッチングに対する耐性が高い)材料を含む、および/またはそのような材料でコーティングされている。一例では、下部リング324は陽極酸化アルミニウムを含む。別の例では、下部リング324は酸化イットリウム(Y2O3)を含む。別の例では、下部リング324は、CVDダイヤモンドコーティングを有するシリコンを含む。下部リング324のスロット328は、下部壁304のスロット320よりも侵食(したがって、侵食によって引き起こされる広がり)に対してより大きな耐性を有する。スロット320が侵食に起因して広がっている際に、スロット328の幅は維持され、その結果、閉じ込めリング300のコンダクタンスは維持される。それに応じて、閉じ込めリング300の寿命は著しく増加する(例えば、下部壁304のない閉じ込めリングの寿命と比較して4倍以上)。
【0037】
図3Cに示すように、下部リング324は、別個のセクション336(例えば、4つの90°セクション)で構成されている。他の例では、下部リング324は、より少ない、またはより多くのセクション336を含んでよく、または単一の部品であってよい。いくつかの例では、セクション336間のギャップは、
図3Dに示すように、スロット340のうちの1つと整列されてよい。他の例では、セクション336間のギャップは、スロット340間の均一な間隔が維持されるように、スロット340の隣接するスロットの間に位置してよい。
【0038】
別の例示的な下部リング400を
図4Aに示す。この例では、下部リング400は、閉じ込めリング300と同じ材料で構成されてよく、異なる材料(例えば、陽極酸化アルミニウム、Y
2O
3など)であってよく、および/またはコーティング(例えば、CVDダイヤモンドコーティング)を含んでよく、そして同じく、凹部332内で回転可能である。例えば、下部リング400は、スロット404が下部壁304のスロット320と整列するように、初期的に凹部332内に設置されてよい。スロット320が時間の経過と共に侵食されるにつれて、下部リング400を回転させて、スロット320とスロット404とに対応する開口部の全体的なサイズを変化させてよい。
図4Bに示すように、スロット320は、侵食に起因して広がっている。それに応じて、下部リング400を、スロット404がスロット320と整列(すなわち、軸方向に整列する、または中心を合わせる)しないように回転させて、スロット320とスロット404とを通って形成される開口部408のサイズを低減させてよい。下部リング400を回転させて、開口部408のそれぞれのサイズを調整することにより、閉じ込めリング300の全体的なコンダクタンスが制御され、したがって、閉じ込めリング300の寿命が延びる。
【0039】
図4Aに示すように、下部リング400は、ねじ穴またはボルト穴の複数のセット、412-1、412-2、412-3、…、および412-n(総称して穴412と称する)、416-1、416-2、416-3、…、および416-n(総称して穴416と称する)、420-1、420-2、420-3、…、および420-n(総称して穴420と称する)などを含んでよい。それに応じて、穴のセットのうちの選択された1つを下部壁304にある対応する穴と整列させることによって、下部リング400を複数の固定位置にわたって手動で回転させてよい。
【0040】
図5を参照すると、本開示による、閉じ込めリングのコンダクタンスを調整するための例示的な方法500は504で始まる。508において、初期位置(例えば、第1の半径方向位置)にある下部リング400を含む閉じ込めリング300が、処理チャンバ内に設置される。例としてのみ、初期位置では、下部リング400のスロット404は、下部壁304のスロット320と(例えば、軸方向に)整列されている。512において、プラズマ処理(例えば、エッチング)が処理チャンバ内で実施される。516において、方法500は、下部リング400の半径方向位置を調整するかどうかを判定する。例えば、方法500は、実施される所定数のエッチングサイクル、所定期間のエッチングなどに応答して、下部リング400を回転させるべきであると判定してよい。真(true)の場合、方法500は520に進む。偽(false)の場合、方法500は512に進む。
【0041】
520において、方法500は、下部リング400が最大回数だけ回転されたかどうかを判定する。例えば、下部リング400は、閉じ込めリング300を交換する必要が生じるまでに、最大回数(例えば、3回、4回、5回)を回転させてよいだけである。真の場合、方法500は524に進む。偽の場合、方法500は528に進む。524において、方法500は、閉じ込めリング300を交換する必要があるという指示を(例えば、システムコントローラ160を介して)提供し、532で終了する。
【0042】
528において、下部リング400は、スロット320に対してスロット404の半径方向位置を調整するように回転され、次いで方法500は512に続く。このようにして、下部リング400を1回以上、異なる位置に回転させて、閉じ込めリング300の所望のコンダクタンスを維持してよい。
【0043】
前述の説明は本質的に単なる例示に過ぎず、本開示、その適用または使用を限定することは決して意図されていない。本開示の広範な教示は、様々な形で実装することができる。したがって、本開示は特定の例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると、他の修正形態が明らかになるであろうから、本開示の真の範囲はそのように限定されるべきではない。方法における1つ以上のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してよいことを理解すべきである。更に、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして上述されているが、本開示の任意の実施形態に関して記載されているこれらの特徴のうちのいずれか1つ以上が、他の実施形態のいずれかにおいて実装することができ、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができ、その組み合わせは、たとえ明示的に説明されていなくてもよい。換言すれば、記載した実施形態は相互排他的ではなく、1つ以上の実施形態の順序を互いに並べ換えることは、本開示の範囲内にとどまる。
【0044】
要素間の空間的および機能的関係(例えば、モジュール間、回路要素間、半導体層間など)は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接する」、「隣の」、「上の」、「上方の」、「下方の」、「配置された」を含む様々な用語を使用して説明される。「直接」であると明示的に記載されていない限り、第1の要素と第2の要素との間の関係が上述した開示に記載されている場合、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係であり得るが、1つ以上の介在要素が(空間的または機能的のいずれかで)第1の要素と第2の要素との間に存在する間接的な関係でもあり得る。本明細書で使用する場合、A、B、およびCのうちの少なくとも1つ、という語句は、非排他的論理和ORを使用した論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきであり、「Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、およびCのうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきではない。
【0045】
いくつかの実装形態では、コントローラは、上述した実施例の一部であってよいシステムの一部である。このようなシステムは、処理ツール(単数または複数)、チャンバ(単数または複数)、処理用プラットフォーム(単数または複数)、および/または特定の処理構成要素(ウェハー台座、ガスフローシステムなど)を含む、半導体処理装置を備えることができる。これらシステムは、半導体ウェハーまたは基板の処理前、処理中、および処理後の作業を制御するための電子機器に組み込まれてよい。電子機器は「コントローラ」と呼ばれてよく、システム(単数または複数)の様々な構成要素または副部品を制御してよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの送達、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送達設定、位置および作業設定、特定のシステムと接続しているかまたはインターフェースしているツールおよび他の搬送ツールならびに/またはロードロックに対するウェハーの搬出入、を含む、本明細書に開示されるプロセスのいずれをも制御するようにプログラムされてよい。
【0046】
大まかに言って、コントローラは、様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有し、命令を受信し、命令を発行し、作業を制御し、クリーニング作業を有効にし、エンドポイント測定を有効にするような電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つ以上のマイクロプロセッサ、またはプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラ、を含んでよい。プログラム命令は、様々な個別設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウェハー上でもしくは半導体ウェハー用に、またはシステムに対して実施するための作業パラメータを定義してよい。いくつかの実施形態では、作業パラメータは、1つ以上の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/またはウェハーダイの作製時に、1つ以上の処理ステップを実現するために、プロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0047】
いくつかの実装形態では、コントローラは、システムに組み込まれた、システムに結合された、もしくはシステムにネットワーク接続された、またはこれらの組み合わせであるコンピュータの一部であるか、またはそのコンピュータに結合されていてよい。例えば、コントローラは「クラウド」内にあるか、またはファブホストコンピュータシステムの全てもしくは一部であってよく、それによりウェハー処理のリモートアクセスが可能になり得る。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造作業の現在の進行状況を監視し、過去の製造作業の履歴を調査し、複数の製造作業から傾向または性能の指標を調査して、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含み得るネットワークを経由して、プロセスレシピをシステムに提供することができる。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力もしくはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでよく、パラメータおよび/または設定は次に、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは、1つ以上の作業中に実施される各処理ステップのためのパラメータを指定するデータ形式の命令を受信する。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラがインターフェースするか、または制御するように構成されているツールのタイプに固有のものであってよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、1つ以上の個別のコントローラを備え、これらが一緒にネットワーク化され、本明細書に記載のプロセスおよび制御などの共通の目的に向けて動作することなどによって分散されてよい。そのような目的のための分散コントローラの例は、遠隔に置かれた(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)1つ以上の集積回路と通信状態にあるチャンバ上の1つ以上の集積回路であってよく、これらが組み合わされてチャンバでのプロセスを制御する。
【0048】
限定するわけではないが、例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、クリーニングチャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、および半導体ウェハーの作製および/または製造に関連するかもしくは使用されてよい任意の他の半導体処理システム、を含んでよい。
【0049】
上述したように、ツールによって実施されるプロセスステップに応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接ツール、隣り合うツール、工場全体に置かれたツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/またはロードポートとの間でウェハー容器を搬出入する材料搬送に使用されるツール、のうちの1つ以上と通信し得る。本開示は以下の適用例としても実現できる。
[適用例1]
基板処理システム用の閉じ込めリングであって、前記閉じ込めリングは、
前記閉じ込めリング内のプラズマ領域を画定する下部壁、外部壁、および上部壁と、
前記下部壁内に形成された第1の複数のスロットであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を提供する、第1の複数のスロットと、
前記下部壁の下面に画定されている凹部と、
前記下面の前記凹部内に配置されている下部リングであって、前記閉じ込めリング内の前記プラズマ領域と前記閉じ込めリングの外部の環境との間の流体連通を前記第1の複数のスロットを介して提供する第2の複数のスロットを含む、下部リングと、を備える閉じ込めリング。
[適用例2]
適用例1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部壁は第1の材料を含み、前記下部リングは前記第1の材料とは異なる第2の材料を含む、閉じ込めリング。
[適用例3]
適用例2に記載の閉じ込めリングであって、前記第2の材料は、前記第1の材料よりもプラズマエッチングに対してより大きな耐性を有する、閉じ込めリング。
[適用例4]
適用例2に記載の閉じ込めリングであって、前記第1の材料はシリコンを含み、前記第2の材料は陽極酸化アルミニウムを含む、閉じ込めリング。
[適用例5]
適用例2に記載の閉じ込めリングであって、前記第1の材料はシリコンを含み、前記第2の材料は酸化イットリウム(Y
2
O
3
)を含む、閉じ込めリング。
[適用例6]
適用例2に記載の閉じ込めリングであって、前記第2の材料はダイヤモンドコーティングを含む、閉じ込めリング。
[適用例7]
適用例6に記載の閉じ込めリングであって、前記ダイヤモンドコーティングは化学蒸着を使用して前記下部リング上に堆積される、閉じ込めリング。
[適用例8]
適用例1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングの厚さは、前記下部壁の厚さの10%~50%である、閉じ込めリング。
[適用例9]
適用例1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングは複数のセクションを備える、閉じ込めリング。
[適用例10]
適用例9に記載の閉じ込めリングであって、前記セクション間のギャップが、前記第2の複数のスロットのうちの1つと軸方向に整列している、閉じ込めリング。
[適用例11]
適用例9に記載の閉じ込めリングであって、前記セクション間のギャップが、前記第2の複数のスロットのうちの隣接するスロットの間に位置している、閉じ込めリング。
[適用例12]
適用例1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングの周囲の前記第2の複数のスロットのうちの隣接するスロットの間の間隔は均一である、閉じ込めリング。
[適用例13]
適用例1に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングは、前記凹部内で回転するように構成されている、閉じ込めリング。
[適用例14]
適用例11に記載の閉じ込めリングであって、前記下部リングは、(i)前記第2の複数のスロットの各々が前記第1の複数のスロットのうちの対応する1つと軸方向に整列するように、前記凹部内の第1の位置に配置され、(ii)前記第2の複数のスロットの各々が前記第1の複数のスロットのうちの前記対応する1つと軸方向に整列しないように、前記凹部内の第2の位置へと回転される、ように構成されている、閉じ込めリング。
[適用例15]
基板処理システム用の閉じ込めリングのコンダクタンスを調整するための方法であって、前記方法は、
前記閉じ込めリングの下部壁内に下部リングを設けることであって、前記閉じ込めリングは第1の複数のスロットを含み、前記下部リングは第2の複数のスロットを含み、前記下部リングは前記閉じ込めリングに対して第1の半径方向位置にある、ことと、
前記下部リングを、前記閉じ込めリングに対して前記第1の半径方向位置から第2の半径方向位置に調整して、前記閉じ込めリングの前記コンダクタンスを調整することと、を含む方法。
[適用例16]
適用例15に記載の方法であって、前記第1の半径方向位置において、前記第2の複数のスロットのうちの個々のスロットが、前記第1の複数のスロットのうちの個々のスロットと軸方向に整列されている、方法。
[適用例17]
適用例16に記載の方法であって、前記第2の半径方向位置において、前記第2の複数のスロットのうちの前記個々のスロットが、前記第1の複数のスロットのうちの前記個々のスロットと軸方向に整列されていない、方法。
[適用例18]
適用例15に記載の方法であって、前記下部リングは、前記基板処理システム内で所定量のプラズマ処理が実施されたことに続いて、前記第1の半径方向位置から前記第2の半径方向位置へと調整される、方法。
[適用例19]
適用例18に記載の方法であって、前記所定量のプラズマ処理は、所定数のエッチングサイクルおよび所定期間のエッチングのうちの少なくとも1つを含む、方法。