(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-12
(45)【発行日】2024-04-22
(54)【発明の名称】風味増強剤及び風味増強方法
(51)【国際特許分類】
A23L 27/20 20160101AFI20240415BHJP
A23L 13/00 20160101ALI20240415BHJP
A23L 23/10 20160101ALN20240415BHJP
【FI】
A23L27/20 D
A23L13/00 Z
A23L23/10
(21)【出願番号】P 2020054768
(22)【出願日】2020-03-25
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000226976
【氏名又は名称】日清食品ホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中村 由美子
(72)【発明者】
【氏名】内藤 厚憲
(72)【発明者】
【氏名】山内 講平
【審査官】高山 敏充
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101040703(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103461941(CN,A)
【文献】特表2001-526911(JP,A)
【文献】SAROMEX NATURAL PEPPER FLAVOUR,wayback machine[online],2017年03月02日,検索日:2023年9月8日,https://web.archive.org/web/20170302194529/https://www.specialtyflavours.com.au/products/category/LUPAEOCE-natural-seasoning-extracts/375041
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
Google
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫食時の最終濃度として、3-メルカプト-2-ペンタノンを
0.01~100ppb含有
させることを特徴とするチキン使用食品のチキン風味増強剤。
【請求項2】
さらに、
喫食時の最終濃度として、ブラックペパー抽出物を
4ppb~40ppm含有
させることを特徴とする請求項1に記載のチキン使用食品のチキン風味増強剤。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の風味増強剤を含有する食品。
【請求項4】
前記食品が即席食品である請求項3に記載の食品。
【請求項5】
チキンを使用する食品の製造方法であって、
喫食時に3-メルカプト-2-ペンタノンを
0.01~100ppb含有させる工程を含む食品の製造方法。
【請求項6】
チキンを使用する食品において、
喫食時に3-メルカプト-2-ペンタノンを
0.01~100ppb含有させることによってチキン風味を増強させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チキンを原料として使用する食品に添加して当該食品に対して、当該チキン風味を増強することができる風味増強剤及び風味増強方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加工食品をはじめとする各種食品においては、特定の風味を付与又は増強するために香料等の風味付与剤が使用される場合がある。この場合、当該風味付与剤は当該付与される食品に使用されている原料に関係する風味の場合が多い。このような加工食品等の食品に対してその風味を付与又は増強するための風味付与又は増強剤は種々のタイプが開示されている。
【0003】
例えば、以下の特許文献1であると、畜肉エキスの風味を改善することを目的としている。また、以下の特許文献2であると、トリュフの風味を付与することが可能なトリュフ風味付与剤に関するものである。
【0004】
上記の風味付与又は増強剤は、優れた効果を奏する風味付与又は増強剤である。一方、畜肉系の原料のうち、チキンを使用する食品に対し当該畜肉の風味を増強する他の風味増強剤も存在する可能性が示唆されており、食品業界において求められていた。このような風味増強剤として、例えば、以下の特許文献3がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-130057
【文献】特開2018-154716
【文献】特開2014-50382
【0006】
特許文献3は優れた飲食品の呈味増強方法に関するものである。しかし、当該方法以外にもチキンを原料として使用する食品に対し当該チキンの香り、味、コクを増強する方法も可能であることが予想される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の発明者らはチキンを原料として使用する食品に対する新たな風味増強剤を開発することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、種々の植物を用いてその香気成分について実験を繰り返し実施した。発明者の鋭意研究の結果、3-メルカプト-2-ペンタノンを利用することで、チキンを使用する食品に対するチキン風味を増強する効果を見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本願第一の発明は、
“3-メルカプト-2-ペンタノンを含有するチキン使用食品のチキン風味増強剤。”である。
【0009】
次に、3-メルカプト-2-ペンタノンを使用する場合には、香辛料のブラックペッパー抽出物を併用することが好ましい。
すなわち、本願第二の発明は、
“さらに、ブラックペパー抽出物を含有する請求項1に記載のチキン使用食品のチキン風味増強剤。”、である。
【0010】
次に、本出願人は、上記の風味増強剤を含有する食品についても意図している。
すなわち、本願第三の発明は、
“請求項1又は2に記載の風味増強剤を含有する食品。”、である。
【0011】
次に、本願の風味増強剤は、即席食品に好適に利用することができる。
すなわち、本願第四の発明は、
“前記食品が即席食品である請求項3に記載の食品。”、である。
【0012】
次に、本出願人は、3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させる工程を含む食品の製造方法についても意図している。
すなわち、本願第五の発明は、
“チキンを使用する食品の製造方法であって、3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させる工程を含む食品の製造方法。”、である。
【0013】
次に、本出願人は、チキンを使用する食品において、3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させることによってチキン風味を増強させる方法についても意図している。
すなわち、本願第六の発明は、
“チキンを使用する食品において、3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させることによってチキン風味を増強させる方。”、である。
【発明の効果】
【0014】
本発明のチキン風味増強剤を利用することで、チキンを使用する食品、特に加工食品を始めとする各種食品のチキン風味を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】チキンスープに対する3-メルカプト-2-ペンタノンの添加によるチキン風味増強効果を示す図である。
【
図2】チキンスープに対する3-メルカプト-2-ペンタノンの添加によるチキン風味増強効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明を実施の形態に準じて詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施態
様に限定されるものではない。
本発明の有効成分は以下の物質である。
【0017】
─3-メルカプト-2-ペンタノン─
本発明でいう3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)(cas67633-97-0)とは、以下の構造式を有する。
【0018】
【0019】
本発明の3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)については、市販のものを入手することができ食品用香料化合物として使用することができる。食品用香料化合物は、食品衛生法施行規則 別表第一で指定され、着香を目的として使用される食品添加物として指定されている。3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)は、これらのうち、類又は誘導体として指定されている18項目の香料(いわゆる18類)に該当すると判断された具体的品目に含まれている。
【0020】
本3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)については上記のように市販のタイプを購入することができる。また、食品等から抽出(蒸留等)により、その香気成分を抽出したものを用いることもできる。
また、本3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)を食品の製造において使用する場合は、液体油脂等の溶剤に溶解させた状態のタイプのものを利用することが好ましい。
【0021】
─チキン使用食品─
本発明にいうチキン使用食品とは、チキン(鶏肉)を原料として用いた食品という。当該チキン(鶏肉)が原料として利用されていればよく、当該チキン以外の原料(穀類、野菜等)が使用されていてもよいことは勿論である。また、そのチキンの使用量は特に制限されず、微量であってもチキン使用食品に含まれることは勿論である。
【0022】
また、液状、固体状のいずれの形態も可能であることは勿論である。具体的な食品名としては、チキンを使用したスープ(チキンスープ)、チキンブイヨン、鶏ガラスープ、チキンハンバーグ、チキンチャーシュー等種々の食品が挙げられる。
また、当該食品を構成する他の成分として醤油及びソース等の調味料並びに香辛料が用いられてもよいことは勿論である。さらに、当該チキン使用食品を乾燥(熱風乾燥、凍結乾燥等)した乾燥食品を含むことは勿論である。
【0023】
─本発明の風味増強剤を使用できる加工食品─
本発明の風味増強剤は、各種食品に添加して当該食品にチキンの香り、味やコク味を増強することができるが特に、加工食品である即席麺(即席カップ麺、即席袋めん)、即席スープ、カップライス等の即席食品に好適に利用することができる。これらの即席食品の添付スープ(粉末スープ、液体スープ)や添付の乾燥具材等に好適に利用することができる。
【0024】
─風味増強剤─
本発明にいう風味増強とは、使用するチキンが有する香りや味を増強したり、当該チキンのコク味を増強させることをいう。ここで、使用するチキンが有する風味とは、当該チキン風味やチキン油脂風味というように、その原料チキンそのものが本来有する香り、味、コクをいう。
【0025】
尚、コク味とは、一般的には食品の味覚的な官能検査に際して、複雑な味わいの表現として、「こく」=「総合的な質量感、厚み・深みのある濃厚な味わい、味の充実感」の意味で理解されている(非特許文献1)。
<非特許文献1>「食品と味」伏木亨編、東京、株式会社光琳、2003年9月、p62-63
【0026】
また、本発明の風味増強剤は、少なくとも3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)を含有していればよく、他の成分として各種の油脂、溶媒、香料、調味料等を含んでいてもよいことは勿論である。
【0027】
─ブラックペパー抽出物─
本発明のチキン使用食品の風味増強剤は、3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)を含有することを必須とするが、他に香辛料としてブラックペパーの抽出物を含有することが好ましい。
【0028】
ここで、ブラックペパーの抽出物とは種々のタイプが含まれるが、一例としてオレオレジンが挙げられる。すなわち、オレオレジンとはブラックペパーを水、エタノールやアセトン又はヘキサン等の溶媒によって抽出を行い、抽出液から溶媒を留去して得られる半流動性樹脂状のものをいう。当該ブラックペパー抽出物は液状タイプとすることもできるし、抽出後においてスプレードライ等の方法によって粉末状にすることもできる。
本発明で利用するブラックペパーの抽出物は、粉末・液状タイプのいずれも使用可能である。本発明においてブラックペパー抽出物を使用する場合、喫食時に3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)とジンジャー抽出物が併存するような状態になっていればよい。
【0029】
─本発明の風味増強剤の有効成分の配合濃度─
本発明においては、3-メルカプト-2-ペンタノン(3-mercapto-2-pentanone)を構成要素としている。当該添加対象のチキン使用食品の重量対して、喫食時の最終濃度として喫食時の最終濃度として0.01ppb~100ppbが好ましく、より好ましくは0.1ppb~10ppbである。
さらに、ブラックペパー抽出物を併用する場合においては、当該ブラックペパー抽出物の添加濃度は4ppb~40ppmが良く、より好ましくは40ppb~4ppmである。
【0030】
─3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させる工程を含む食品の製造方法─
本発明においては、チキンの風味増強を目的として、食品の製造工程において3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させる工程を含む食品の製造方法も意図している。すなわち、当該食品の製造過程のいずれかの工程で3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させる工程を含む工程が存在すればよく、その使用量については限定されない。
【0031】
─3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させることによってチキン風味を増強させる方法─
本発明においては、チキンの風味増強を目的として、3-メルカプト-2-ペンタノンを含有させることによってチキン風味を増強させる方法も意図している。
【実施例】
【0032】
以下の本発明の実施例について説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0033】
〈試験例1〉3-メルカプト-2-ペンタノンのチキンスープに対する効果の確認
2種類のチキンスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンを添加して当該チキンの香り及び味を増強する効果を調べた。
【0034】
[試験区1]
以下の配合のチキンスープ(鶏白湯タイプのもの)を調製した。
粉末チキンスープ 4.2g
お湯 95.8g
全量 100.0g
上記のチキンスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノン(Frutarom社製)について添加濃度として0.75ppbとなるように添加した。当該添加によってチキン風味が増強するかを調べた。
評価項目は、“チキンの肉の香り”、“チキンの油脂の香り”、“総合的なチキンの香り”、“チキンの呈味”、“コク(厚み、複雑さ)”、“嗜好性・美味しさ”の6項目とした。また、評価時のスープの温度は70℃とした。
評価方法は、熟練の6名の技術者によって評価した。評価は、コントロールと比較して、-5(非常に弱い)~0(同等)~5(非常に強い)の11段階で比較した。結果を
図1に示す。
【0035】
チキンスープ(鶏白湯タイプのもの)において3-メルカプト-2-ペンタノンの添加によってチキンの風味(香り、味、コク)を有意に増強することが分かった。
【0036】
[試験区2]
以下の配合のチキンスープ(鶏清湯タイプのもの)を調製した。
粉末チキンエキス 3.00g
食塩 0.33g
水 96.67g
全量 100.00g
当該チキンスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として0.75ppbとなるように添加した。当該添加によってチキン風味が増強するかを調べた。
評価項目及び評価方法は試験区1に示したものを同様である。結果を
図2に示す。
【0037】
チキンスープ(鶏清湯タイプのもの)においても3-メルカプト-2-ペンタノンの添加によってチキンの風味(香り、味、コク)を有意に増強することが分かった。
【0038】
〈試験例2〉3-メルカプト-2-ペンタノン及び香辛料等の抽出物を併用して添加した場合の効果の確認
チキンスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンを添加するとともに香辛料等の抽出物を添加した場合の効果について調べた。
【0039】
[試験区3]
以下の配合のチキンスープ(鶏清湯タイプのもの)を調製した。
粉末チキンエキス 3.00g
食塩 0.33g
お湯 96.67g
全量 100.00g
当該チキンスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbとなるように添加した。当該添加によってチキン風味が増強するかを調べた。
評価はチキンの風味(香り、味、コク)の総合評価として、0(添加しない場合と同等)~5(チキンの風味が強い)の6段階の評価とした。他の条件は試験区1に示したのと同様である。結果を表1に示す。
【0040】
[試験区4]
試験区3において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにガーリック抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表1示す。
【0041】
[試験区5]
試験区3において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにセロリ抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表1に示す。
【0042】
[試験区6]
試験区3において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにジンジャー抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表1に示す。
【0043】
[試験区7]
試験区3において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにブラックペパー抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表1に示す。
【0044】
[試験区8]
試験区3におけるチキンスープのみをコントロールとした。結果を表1に示す。
【0045】
【0046】
結果として、香辛料等の抽出物のうち、ブラックペパーを添加した場合、チキン風味の増強効果が見られた。
【0047】
〈試験例3〉ポークスープに対する3-メルカプト-2-ペンタノンの効果の確認
ポークスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンを添加した場合、さらにブラックペパーの抽出物を添加した場合の効果について調べた。
【0048】
[試験区9]
以下の配合のポークスープ(豚白湯タイプのもの)を調製した。
ポークエキス 3.00g
お湯 97.00g
全量 100.00g
当該ポークスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbとなるように添加した。当該添加によってポーク風味が増強するかを調べた。
評価はポークの風味(香り、味、コク)の総合評価として、0(添加しない場合と同等)~5(ポーク風味が強い)の6段階の評価とした。他の条件は試験区1に示したのと同様である。結果を表2に示す。
【0049】
[試験区10]
試験区9において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにブラックペパー抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表2に示す。
【0050】
[試験区11]
試験区9におけるポークスープのみをコントロールとした。結果を表2に示す。
【0051】
【0052】
結果としてポークスープに対しては、3-メルカプト-2-ペンタノンを添加してもチキンスープに対する場合ほどのポーク風味の増強効果は見られなかった。また、ブラックペパー抽出物を併用してもポーク風味の増強効果は見られなかった。
【0053】
〈試験例3〉ビーフスープに対する3-メルカプト-2-ペンタノンの効果の確認
ビーフスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンを添加した場合、さらにブラックペパーの抽出物を添加した場合の効果について調べた。
[試験区12]
以下の配合のビーフスープ(牛清湯タイプのもの)を調製した。
ビーフエキス 3.00g
食塩 0.33g
お湯 96.67g
全量 100.00g
当該ビーフスープに対して3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbとなるように添加した。当該添加によってビーフ風味が増強するかを調べた。
評価はビーフの風味(香り、味、コク)の総合評価として、0(添加しない場合と同等)~5(ビーフの風味が強い)の6段階の評価とした。他の条件は試験区1に示したのと同様である。結果を表5に示す。
【0054】
[試験区13]
試験区12において3-メルカプト-2-ペンタノンが添加濃度として1ppbの濃度になるとともにブラックペパー抽出物が400ppbとなるように添加した。結果を表3に示す。
【0055】
[試験区14]
試験区12におけるビーフスープのみをコントロールとした。結果を表3に示す。
【0056】
【0057】
結果としてビーフスープに対しては、3-メルカプト-2-ペンタノンを添加してもチキンスープに対する場合ほどのビーフ風味の増強効果は見られなかった。また、ブラックペパー抽出物を併用してもビーフ風味の増強効果は見られなかった。