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特許7472608重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物並びにこれを用いた液晶表示素子
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  • 特許-重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物並びにこれを用いた液晶表示素子 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-15
(45)【発行日】2024-04-23
(54)【発明の名称】重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物並びにこれを用いた液晶表示素子
(51)【国際特許分類】
   C09K 19/38 20060101AFI20240416BHJP
   C09K 19/54 20060101ALI20240416BHJP
   C09K 19/56 20060101ALI20240416BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20240416BHJP
   C08F 20/38 20060101ALI20240416BHJP
   C08F 2/44 20060101ALI20240416BHJP
【FI】
C09K19/38
C09K19/54 Z
C09K19/56
G02F1/13 500
C08F20/38
C08F2/44 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020065880
(22)【出願日】2020-04-01
(65)【公開番号】P2021161319
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】野呂 大樹
(72)【発明者】
【氏名】井ノ上 雄一
(72)【発明者】
【氏名】林 正直
(72)【発明者】
【氏名】門本 豊
(72)【発明者】
【氏名】杉山 弘和
(72)【発明者】
【氏名】杉山 典幸
【審査官】福山 駿
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-168826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 19/00-19/60
G02F 1/13
C08F 20/38
C08F 2/44
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(i)
【化1】
(式中、
i1はそれぞれ独立して、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-CH=CH-又は-C≡C-で置換されてもよく、
i1及びAi2は、それぞれ独立して、2価の芳香族基、2価の環式脂肪族基、2価の複素環式化合物基のいずれかを表し、
i1及びAi2中の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1~40のアルコキシ基、Pi1-Spi1-のいずれかで置換されていてもよく、
該アルキル基及び/又はハロゲン化アルキル基中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-NH-、-COO-又は-OCO-で置換されてもよく、
i1及び/又はAi2中の水素原子の少なくとも一つは、前記Pi1-Spi1-で置換されており、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、単結合、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-CFO-、-OCF-、-CH=CHCOO-、-OCOCH=CH-、-CH=C(CH)COO-、-OCOC(CH)=CH-、-CH-CH(CH)COO-、-OCOCH(CH)―CH-又は炭素原子数2~20のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-で置換されてもよく、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、1~4の整数を表し、
i1は、単結合、炭素原子数2~9の2価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の2価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルケニレン基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH-は、それぞれ独立して、酸素原子が直接隣接しないように、-O-で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH<は、それぞれ独立して、窒素原子と酸素原子又は窒素原子同士が直接隣接しないように、-N<で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の>C<は、それぞれ独立して、ケイ素原子が直接隣接しないように、>Si<で置換されても良く、
i1は、それぞれ独立して、Ki1-RKi1-又はPi1-Spi1-を表し、
i1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表し、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i2は、Gi1の価数より1小さい整数を表し、
前記Ki1-RKi1-において
i1は、スルホニル基(-SO-)を有する置換基を表し、
Ki1は、単結合、炭素原子数1~4のアルキレン基のいずれかを表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基で置換されても良く、
前記Pi1-Spi1-において、
i1は、下記式(P-1)~(P-15)
【化2】
(式中、
*は、Spi1への結合手を表す。)
で表される基からなる群より選ばれる重合性基を表し、
Spi1は、単結合又は炭素原子数1~18のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-OCO-又は-COO-で置換されていても良く、
i1-Spi1-が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
で表される重合性化合物の1種又は2種以上と、
非重合性液晶化合物の1種又は2種以上と
を含む重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項2】
前記スルホニル基(-SO-)を有する置換基が、下記式(K-1)~(K-11)
【化3】
(式中、
Li1は、それぞれ独立して、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基のいずれかを表す。
Li2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基のいずれかを表す。
*は、RKi1への結合手を表す。)
で表される基からなる群より選ばれる置換基である請求項1に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項3】
前記Ai2中の水素原子の少なくとも一つが、前記Pi1-Spi1-で置換されている請求項1又は2に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項4】
前記Gi1が、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表し、更にLi1の少なくとも一つがPi1-Spi1-を表す請求項1~3のいずれか一項に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項5】
前記2価の芳香族基が1,4-フェニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、アントラセン-2,6-ジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基、インダン-2,5-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基のいずれかを表し、
前記2価の環式脂肪族基が、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基のいずれかを表し、
前記2価の複素環式化合物基が、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基を表す請求項1~4のいずれか一項に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項6】
更に、一般式(i)とは構造の異なる重合性化合物を含有する請求項1~5のいずれか一項に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項7】
一般式(i)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量が、0.1~2.5質量%である請求項1~6のいずれか一項に記載の重合性化合物含有液晶組成物。
【請求項8】
二つの基板と、
前記二つの基板の間に請求項1~7のいずれか1項に記載の重合性化合物含有液晶組成物を含む液晶層を有する液晶表示素子であって、
前記重合性化合物含有液晶組成物中に、前記一般式(i)で表される重合性化合物を重合させた重合体が存在する液晶表示素子。
【請求項9】
前記二つの基板のうち少なくとも一方の基板が、配向膜を有さない請求項8に記載の液晶表示素子。
【請求項10】
下記一般式(i)
【化4】
(式中、
i1はそれぞれ独立して、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-CH=CH-又は-C≡C-で置換されてもよく、
i1及びAi2は、それぞれ独立して、2価の芳香族基、2価の環式脂肪族基、2価の複素環式化合物基のいずれかを表し、
i1及びAi2中の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1~40のアルコキシ基、Pi1-Spi1-のいずれかで置換されていてもよく、
該アルキル基及び/又はハロゲン化アルキル基中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-NH-、-COO-又は-OCO-で置換されてもよく、
i1及び/又はAi2中の水素原子の少なくとも一つは、前記Pi1-Spi1-で置換されており、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、単結合、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-CFO-、-OCF-、-CH=CHCOO-、-OCOCH=CH-、-CH=C(CH)COO-、-OCOC(CH)=CH-、-CH-CH(CH)COO-、-OCOCH(CH)―CH-又は炭素原子数2~20のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-で置換されてもよく、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、1~4の整数を表し、
i1は、単結合、炭素原子数2~9の2価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の2価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルケニレン基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH-は、それぞれ独立して、酸素原子が直接隣接しないように、-O-で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH<は、それぞれ独立して、窒素原子と酸素原子又は窒素原子同士が直接隣接しないように、-N<で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の>C<は、それぞれ独立して、ケイ素原子が直接隣接しないように、>Si<で置換されても良く、
i1は、それぞれ独立して、Ki1-RKi1-又はPi1-Spi1-を表し、
i1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表し、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i2は、Gi1の価数より1小さい整数を表し、
前記Ki1-RKi1-において
i1は、スルホニル基(-SO-)を有する置換基を表し、
Ki1は、単結合、炭素原子数1~4のアルキレン基のいずれかを表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基で置換されても良く、
前記Pi1-Spi1-において、
i1は、下記式(P-1)~(P-15)
【化5】
(式中、
*は、Spi1への結合手を表す。)
で表される基からなる群より選ばれる重合性基を表し、
Spi1は、単結合又は炭素原子数1~18のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-OCO-又は-COO-で置換されていても良く、
i1-Spi1-が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
で表される重合性化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物並びにこれを用いた液晶表示素子に関する。
【背景技術】
【0002】
VA型やPSA型、PSVA型に代表される液晶表示素子は、電圧無印加時に垂直配向に伴う黒表示を発現し、一方で電圧印加時には均一に倒れた水平配向に伴う白表示を発現する。従来の液晶ディスプレイでは、これらの黒表示と白表示を画素中で安定的にスイッチングするため、現状は電極上にポリイミド配向膜(以下、「PI層」とも記載する。)と呼ばれる特殊な層を設けることが必須であった。しかし、近年、パネルメーカーでは、PI層の製膜にかかるコスト削減、環境配慮、及び狭額縁化などのメリットを目的として、PI層を省きつつも、液晶分子の配向を実現するための種々の方法が検討されている。
【0003】
上記の方法として、自発配向性添加剤を液晶組成物に添加する方法が知られている。例えば特許文献1には、負または正の誘電異方性を有し、液晶分子等の液晶組成物を構成する成分である低分子量構成成分と、極性アンカー基を有する自己配向重合性メソゲン(自発配向性添加剤)を含む重合性構成成分と、を含む液晶媒体が開示されている。特許文献1によれば、上記液晶媒体は自己配向重合性メソゲンを含むことにより、液晶ディスプレイ(LCディスプレイ)の表面またはセル壁でのLC媒体のホメオトロピック(垂直)配向を達成することが可能であり、配向膜なしでLC媒体のホメオトロピック配向を有するLCディスプレイが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-168826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、より高精彩な視認性、大面積化などを追及することにより、パネル構成や各種部材が複雑化し、液晶組成物の垂直配向性の基準も従来よりも高くなってきている。
【0006】
本発明は、滴下痕や配向ムラのない優れた垂直配向性及び優れたプレチルト角安定性を有し、低温保存性が良好な液晶表示素子を提供することができる重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物並びにこれを用いた液晶表示素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討した結果、後述するスルホニル基を有する一般式(i)で表される重合性化合物の1種又は2種以上と、非重合性液晶化合物の1種又は2種以上とを含む重合性化合物含有液晶組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
上記課題を解決する本発明の構成は、以下の通りである。
【0009】
本発明の重合性化合物は、
下記一般式(i)
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、
i1はそれぞれ独立して、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-CH=CH-又は-C≡C-で置換されてもよく、
i1及びAi2は、それぞれ独立して、2価の芳香族基、2価の環式脂肪族基、2価の複素環式化合物基のいずれかを表し、
i1及びAi2中の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-で置換されていてもよく、
該アルキル基及び/又はハロゲン化アルキル基中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-NH-、-COO-又は-OCO-で置換されてもよく、
i1及び/又はAi2中の水素原子の少なくとも一つは、前記Pi1-Spi1-で置換されており、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、単結合、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-CFO-、-OCF-、-CH=CHCOO-、-OCOCH=CH-、-CH=C(CH)COO-、-OCOC(CH)=CH-、-CH-CH(CH)COO-、-OCOCH(CH)―CH-又は炭素原子数2~20のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-で置換されてもよく、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i1は、1~4の整数を表し、
i1は、単結合、炭素原子数2~9の2価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の2価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルケニレン基のいずれかを表し、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH-は、それぞれ独立して、酸素原子が直接隣接しないように、-O-で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の-CH<は、それぞれ独立して、窒素原子と酸素原子又は窒素原子同士が直接隣接しないように、-N<で置換されても良く、
i1中の1つ又は2つ以上の>C<は、それぞれ独立して、ケイ素原子が直接隣接しないように、>Si<で置換されても良く、
i1は、それぞれ独立して、Ki1-RKi1-又はPi1-Spi1-を表し、
i1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表し、
i1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
i2は、Gi1の価数より1小さい整数を表し、
前記Ki1-RKi1-において
i1は、スルホニル基(-SO-)を有する置換基を表し、
Ki1は、単結合、炭素原子数1~4のアルキレン基のいずれかを表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基で置換されても良く、
前記Pi1-Spi1-において、
i1は、下記式(P-1)~(P-15)
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、
*は、Spi1への結合手を表す。)
で表される基からなる群より選ばれる重合性基を表し、
Spi1は、単結合又は炭素原子数1~18のアルキレン基を表し、
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-OCO-又は-COO-で置換されていても良く、
i1-Spi1-が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
で表される重合性化合物であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、
上記の重合性化合物の1種又は2種以上と、
非重合性液晶化合物の1種又は2種以上と
を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の液晶表示素子は、
二つの基板と、
前記二つの基板の間に上記の重合性化合物含有液晶組成物を含む液晶層を有する液晶表示素子であって、
前記重合性化合物含有液晶組成物中に、上記の重合性化合物を重合させた重合体が存在することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、スルホニル基(-SO-)を有する重合性化合物と、非重合性液晶化合物を含む重合性化合物含有液晶組成物を用いることにより、低温保存性が良好であり、滴下痕や配向ムラのない優れた垂直配向性及び優れたプレチルト角安定性を有する液晶表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例の垂直配向性の評価試験における重合性化合物含有液晶組成物の第二の基板への滴下位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(一般式(i)で表される重合性化合物)
本発明に係る重合性化合物は、スルホニル基を有する下記一般式(i)で表される重合性化合物である。
【0019】
また、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、スルホニル基を有する下記一般式(i)で表される重合性化合物の1種又は2種以上を含む。
【0020】
【化3】
【0021】
一般式(i)中、Ri1はそれぞれ独立して、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基のいずれかを表す。
【0022】
炭素原子数1~40のアルキル基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。
【0023】
炭素原子数1~40のアルキル基における炭素原子数は、好ましくは2~24、好ましくは2~16、好ましくは2~8である。
【0024】
炭素原子数1~40のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基及び2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
【0025】
炭素原子数2~8のアルケニル基は、直鎖状又は分岐状のアルケニル基であり、直鎖状のアルケニル基であることが好ましい。
【0026】
炭素原子数2~8のアルケニル基における炭素原子数は、好ましくは2~5、好ましくは2~3である。
【0027】
炭素原子数2~8のアルケニル基の具体例としては、式(R1)~(R7)で表される基等が挙げられる。
【0028】
【化4】
【0029】
式(R1)~(R7)中、黒点はAi1への結合手を表す。
【0030】
炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基は、直鎖状又は分岐状のハロゲン化アルキル基であり、直鎖状のハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
【0031】
炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基における炭素原子数は、好ましくは2~24、好ましくは2~16、好ましくは2~8である。
【0032】
i1中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-CH=CH-又は-C≡C-で置換されてもよい。
【0033】
i1としては、液晶化合物の配向性を向上させる観点から、炭素原子数3~10の直鎖状のアルキル基が好ましい。
【0034】
一般式(i)中、Ai1及びAi2は、それぞれ独立して、2価の芳香族基、2価の環式脂肪族基、2価の複素環式化合物基のいずれかを表す。
【0035】
2価の芳香族基としては、1,4-フェニレン基、ナフタレン-2,6-ジイル基、アントラセン-2,6-ジイル基、フェナントレン-2,7-ジイル基、インダン-2,5-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基等が挙げられる。
【0036】
2価の環式脂肪族基としては、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニレン基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基等が挙げられる。
【0037】
2価の複素環式化合物基が、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基等が挙げられる。
【0038】
i1及びAi2中の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1~40のアルコキシ基、後述するPi1-Spi1-のいずれかで置換されていてもよい。
【0039】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子及びフッ素原子が挙げられる。
【0040】
炭素原子数1~40のアルキル基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。
【0041】
炭素原子数1~40のアルキル基における炭素原子数は、好ましくは2~24、好ましくは2~16、好ましくは2~8である。
【0042】
炭素原子数1~40のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基及び2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
【0043】
炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基は、直鎖状又は分岐状のハロゲン化アルキル基であり、直鎖状のハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
【0044】
炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基における炭素原子数は、好ましくは2~24、好ましくは2~16、好ましくは2~8である。
【0045】
炭素原子数1~40のアルコキシ基は、直鎖状又は分岐状のアルコキシ基であり、直鎖状のアルコキシ基であることが好ましい。
【0046】
炭素原子数1~40のアルコキシ基における炭素原子数は、好ましくは2~24、好ましくは2~16、好ましくは2~8である。
【0047】
該アルキル基及び/又はハロゲン化アルキル基中の1つ又は2つ以上の第二級炭素原子は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-NH-、-COO-又は-OCO-で置換されてもよい。
【0048】
但し、Ai1及び/又はAi2中の水素原子の少なくとも一つは、前記Pi1-Spi1-で置換されている。
【0049】
尚、プレチルト角安定性(IS)の観点から、Ai2中の水素原子の少なくとも一つが、前記Pi1-Spi1-で置換されていることが好ましく、Ai2中の一つの水素原子のみが、前記Pi1-Spi1-で置換されていることが好ましい。
【0050】
また、Ai1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。
【0051】
一般式(i)中、Zi1は、単結合、-CH=CH-、-CF=CF-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-OCOO-、-CFO-、-OCF-、-CH=CHCOO-、-OCOCH=CH-、-CH=C(CH)COO-、-OCOC(CH)=CH-、-CH-CH(CH)COO-、-OCOCH(CH)―CH-又は炭素原子数2~20のアルキレン基を表す。
【0052】
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-で置換されてもよい。
【0053】
炭素原子数1~20のアルキレン基は、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
【0054】
炭素原子数1~20のアルキレン基における炭素原子数は、好ましくは1~15、好ましくは1~10、好ましくは1~5である。
【0055】
炭素原子数1~20のアルキレン基の具体例(-O-で置換されたものも含む)としては、式(Zi1-1)~(Zi1-3)で表される基等が挙げられる。
【0056】
【化5】
【0057】
式(Zi1-1)~(Zi1-3)中、白点はRi1に近いAi1への結合手を表し、黒点はAi1又はAi2への結合手を表す。
【0058】
i1としては、Zi1が単数である場合は、単結合であることが好ましい。
【0059】
i1としては、Zi1が複数である場合は、Zi1の少なくとも一つは単結合であることが好ましく、全て単結合であることが好ましい。
【0060】
また、Zi1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。
【0061】
一般式(i)中、ni1は、1~4の整数を表し、好ましくは2~3の整数を表す。
【0062】
i1は、単結合、炭素原子数2~9の2価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の2価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の3価の分岐アルケニレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルケニレン基のいずれかを表す。
【0063】
また、Gi1中の1つ又は2つ以上の-CH-は、それぞれ独立して、酸素原子が直接隣接しないように、-O-で置換されても良い。
【0064】
また、Gi1中の1つ又は2つ以上の-CH<は、それぞれ独立して、窒素原子と酸素原子又は窒素原子同士が直接隣接しないように、-N<で置換されても良い。
【0065】
なお、Gi1中の-CH<の一つのみが、-N<で置換されていることが好ましい。
【0066】
また、Gi1中の1つ又は2つ以上の>C<は、それぞれ独立して、ケイ素原子が直接隣接しないように、>Si<で置換されても良い。
【0067】
なお、Gi1中の>C<の一つのみが、>Si<で置換されていることが好ましい。
【0068】
炭素原子数2~9の2価の分岐アルキレン基における炭素原子数は、好ましくは2~5である。
【0069】
炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基における炭素原子数は、好ましくは2~5である。
【0070】
炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基の具体例(-O-で置換されたものも含む)としては、式(Gi1-3-1)~(Gi1-3-14)で表される基等が挙げられる。
【0071】
【化6】
【0072】
式(Gi1-3-1)~(Gi1-3-14)中、白点はAi2への結合手を表し、黒点はLi1への結合手を表す。
【0073】
炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基における炭素原子数は、好ましくは2~8、好ましくは2~5である。
【0074】
炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基の具体例(-O-で置換されたものも含む)としては、式(Gi1-4-1)~(Gi1-4-9)で表される基等が挙げられる。
【0075】
【化7】
【0076】
式(Gi1-4-1)~(Gi1-4-9)中の白点はAi2への結合手を表し、黒点はLi1への結合手を表す)
炭素原子数2~9の2価の分岐アルケニレン基における炭素原子数は、好ましくは2~5である。
【0077】
炭素原子数2~9の3価の分岐アルケニレン基における炭素原子数は、好ましくは2~5である。
【0078】
炭素原子数2~9の4価の分岐アルケニレン基における炭素原子数は、好ましくは2~5である。
【0079】
i1としては、垂直配向性の観点から、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表すことが好ましい。
【0080】
i1は、それぞれ独立して、Ki1-RKi1-又はPi1-Spi1-を表す。
【0081】
但し、Li1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表す。
【0082】
尚、垂直配向性とプレチルト角安定性(IS)の両立の観点から、Gi1が、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表す場合、更にLi1の少なくとも一つがPi1-Spi1-を表すことが好ましい。
【0083】
また、Li1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。
【0084】
i2は、Gi1の価数より1小さい整数を表す。
【0085】
前記Ki1-RKi1-において、Ki1は、スルホニル基(-SO-)を有する置換基を表す。
【0086】
スルホニル基(-SO-)を有する置換基は、垂直配向性の観点から、下記式(K-1)~(K-11)で表される基からなる群より選ばれることが好ましい。
【0087】
【化8】
【0088】
式(K-1)~(K-11)中、RLi1は、それぞれ独立して、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基のいずれかを表す。
【0089】
また、RLi2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基のいずれかを表す。
【0090】
また、*は、RKi1への結合手を表す。
【0091】
炭素原子数1~10のアルキル基は、直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、直鎖状のアルキル基であることが好ましい。
【0092】
炭素原子数1~10のアルキル基における炭素原子数は、好ましくは1~7、好ましくは1~5、好ましくは1~3である。
【0093】
炭素原子数1~10のアルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基及び2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
【0094】
炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基は、直鎖状又は分岐状のハロゲン化アルキル基であり、直鎖状のハロゲン化アルキル基であることが好ましい。
【0095】
炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基における炭素原子数は、好ましくは1~7、好ましくは1~5、好ましくは1~3である。
【0096】
炭素原子数1~10のハロゲン化アルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
【0097】
式(K-5)で表される基の具体例としては、式(K-5-1)~(K-5-2)で表される基等が挙げられる。
【0098】
【化9】
【0099】
式(K-5-1)~(K-5-2)中、*は、RKi1への結合手を表す。
【0100】
式(K-6)で表される基の具体例としては、式(K-6-1)~(K-6-2)で表される基等が挙げられる。
【0101】
【化10】
【0102】
式(K-6-1)~(K-6-2)中、*は、RKi1への結合手を表す。
【0103】
前記Ki1-RKi1-において、RKi1は、単結合、炭素原子数1~4のアルキレン基のいずれかを表す。
【0104】
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-フェニレン基で置換されても良い。
【0105】
炭素原子数1~4のアルキレン基は、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
【0106】
炭素原子数1~4のアルキレン基における炭素原子数は、好ましくは1~3、好ましくは1~2である。
【0107】
炭素原子数1~4のアルキレン基の具体例としては、式(RKi1-1)~(RKi13)で表される基等が挙げられる。
【0108】
【化11】
【0109】
式(RKi1-1)~(RKi1-3)中、*は、Ki1への結合手を表し、黒点はGi1への結合手を表す。
【0110】
Ki1は、垂直配向性の観点から、RKi1が単数である場合は、単結合であることが好ましい。
【0111】
また、RKi1が複数である場合は、垂直配向性の観点から、RKi1の少なくとも一つは単結合であることが好ましく、全て単結合であることが好ましい。
【0112】
Ki1が単結合でない場合のKi1-RKi1-の具体例としては、下記の式(K-R-1)~(K-R-5)で表される基等が挙げられる。
【0113】
【化12】
【0114】
式(K-R-1)~(K-R-5)中、黒点はGi1への結合手を表す。
【0115】
特に、Ki1-RKi1-において、Ki1が式(K-5)~(K-6)式(K-5-1)~式(K-5-2)、及び/又は式(K-6-1)~(K-6-2)を表し、RKi1が単結合を表す場合においては、垂直配向性の観点から、Gi1としては、Ki1-Gi1-によりスルホン酸エステル構造(-OSO-)を取ることが可能な、-O-で置換された炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、-O-で置換された炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表すことが好ましい。
【0116】
前記Pi1-Spi1-において、Pi1は、下記式(P-1)~(P-15)で表される基からなる群より選ばれる置換基を表す。
【0117】
【化13】
【0118】
式(P-1)~(P-15)中、*は、Spi1への結合手を表す。
【0119】
また、Spi1は、単結合又は炭素原子数1~18のアルキレン基を表す。
【0120】
該アルキレン基中の1つ又は2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-OCO-又は-COO-で置換されていても良い。
【0121】
炭素原子数1~18のアルキレン基は、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
【0122】
炭素原子数1~18のアルキレン基における炭素原子数は、好ましくは1~13、好ましくは1~8、好ましくは1~3である。
【0123】
炭素原子数1~18のアルキレン基の具体例としては、下記式(Spi1-1)~(Spi1-2)で表される基等が挙げられる。
【0124】
【化14】
【0125】
式(Spi1-1)~(Spi1-2)中、*はPi1への結合手を表し、黒点はAi1、Ai2、Gi1のいずれかへの結合手を表す。
【0126】
Spi1-が単結合でない場合のPi1-Spi1-の具体例としては、下記式(P-Sp-1)~(P-Sp-2)で表される基等が挙げられる。
【0127】
【化15】
【0128】
式(P-Sp-1)~(P-Sp-2)中、の黒点はAi1、Ai2、Gi1のいずれかへの結合手を表す。
【0129】
また、Pi1-Spi1-が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良
一般式(i)で表される重合性化合物としては、下記一般式(i-1)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0130】
【化16】
【0131】
一般式(i-1)中、Ri1、Gi1、Li1、ni2は、上記一般式(i)中のRi1、Gi1、Li1、ni2とそれぞれ同じ意味を表す。
【0132】
一般式(i-1)中、Ai-1-1は、下記式(Ai-1-1-1)~(Ai-1-1-2)のいずれかを表す。
【0133】
【化17】
【0134】
式(Ai-1-1-1)~(Ai-1-1-2)中、白点はRi1の結合手を表し、黒点はAi-1-2への結合手を表す。
【0135】
一般式(i-1)中、Ai-1-2は、下記式(Ai-1-2-1)~(Ai-1-2-3)のいずれかを表す。
【0136】
【化18】
【0137】
式(Ai-1-2-1)~(Ai-1-2-3)中、白点はAi-1-1の結合手を表し、黒点はAi2-1への結合手を表す。また、*は、一般式(i)中のAi1及びAi2において、説明したものと同じハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-のいずれかの置換位置を表すが、ハロゲン原子で置換されていることが好ましい。
【0138】
一般式(i-1)中、Ai2-1は、下記式(Ai2-1-1)~(Ai2-1-2)のいずれかを表す。
【0139】
式(Ai2-1-1)~(Ai2-1-2)中、白点はAi-1-2の結合手を表し、黒点はGi1への結合手を表す。また、*は、一般式(i)中のAi1及びAi2において、説明したものと同じハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-のいずれかの置換位置を表すが、各式中の少なくとも一つの*は、Pi1-Spi1-で置換されている。
【0140】
一般式(i-1)で表される重合性化合物としては、下記一般式(i-1-a)~(i-1-g)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0141】
【化19】
【0142】
一般式(i-1-a)~(i-1-h)中、Spi1、Pi1、Gi1、Li1、ni2は、上記一般式(i)中のSpi1、Pi1、Gi1、Li1、ni2とそれぞれ同じ意味を表す。
【0143】
尚、垂直配向性の観点から、Gi1が、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表し、Li1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表し、更にLi1の少なくとも一つがPi1-Spi1-を表すことが好ましい。
【0144】
また、Li1(Ki1-RKi1-及び/又はPi1-Spi1-)が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。
【0145】
一般式(i-1-a)~(i-1-h)中、Ri-1は、それぞれ独立して、一般式(i)のRi1において説明した炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基のいずれかを表す。
【0146】
一般式(i-1-a)~(i-1-h)中、Xi-1-Lは、それぞれ独立して、一般式(i)のAi1及びAi2中において説明したハロゲン原子を表す。
【0147】
一般式(i-1-a)~(i-1-h)中、Ri―1-L及びRi―1-L2は、それぞれ独立して、一般式(i)のAi1及びAi2中において説明した炭素原子数1~40のアルキル基を表す。
【0148】
一般式(i-1-a)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)で表される化合物等が挙げられる。
【0149】
【化20】
【0150】
一般式(i-1-b)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0151】
【化21】
【0152】
一般式(i-1-c)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)で表される化合物等が挙げられる。
【0153】
【化22】
【0154】
【化23】
【0155】
一般式(i-1-d)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0156】
【化24】
【0157】
一般式(i-1-e)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)で表される化合物等が挙げられる。
【0158】
【化25】
【0159】
一般式(i-1-f)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0160】
【化26】
【0161】
一般式(i-1-g)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0162】
【化27】
【0163】
一般式(i-1-h)の具体的な構造としては、下記構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0164】
【化28】
【0165】
一般式(i)で表される重合性化合物としては、下記一般式(i-2)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0166】
【化29】
【0167】
一般式(i-2)中、Ri1、Gi1、Li1、ni2は、上記一般式(i)中のRi1、Gi1、Li1、ni2とそれぞれ同じ意味を表す。
【0168】
一般式(i-2)中、Ai-2-1は、下記式(Ai-2-1-1)~(Ai―2-1-2)のいずれかを表す。
【0169】
【化30】
【0170】
式(Ai-2-1-1)~(Ai―2-1-2)中、白点はRi1の結合手を表し、黒点はAi―2-2への結合手を表す。
【0171】
一般式(i-2)中、Ai-2-2は、下記式(Ai-2-2-1)~(Ai-2-2-4)のいずれかを表す。
【0172】
【化31】
【0173】
式(Ai-2-2-1)~(Ai-2-2-4)中、白点はAi-2-1への結合手を表し、黒点はAi-2-3への結合手を表す。また、*は、一般式(i)中のAi1及びAi2において、説明したものと同じハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-のいずれかの置換位置を表す。
【0174】
一般式(i-2)中、Ai-2-3は、下記式(Ai-2-3-1)~(Ai-2-3-4)のいずれかを表す。
【0175】
【化32】
【0176】
式(Ai-2-3-1)~(Ai-2-3-4)中、白点はAi-2-2への結合手を表し、黒点はAi2-2への結合手を表す。また、*は、一般式(i)中のAi1及びAi2において、説明したものと同じハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-のいずれかの置換位置を表す。
【0177】
一般式(i-2)中、Ai2-2は、下記式(Ai2-2-1)~(Ai2-2-4)のいずれかを表す。
【0178】
式(Ai2-2-1)~(Ai2-2-4)中、白点はAi―2-2の結合手を表し、黒点はGi1への結合手を表す。また、*は、一般式(i)中のAi1及びAi2において、説明したものと同じハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数1~40のハロゲン化アルキル基、Pi1-Spi1-のいずれかの置換位置を表が、各式中の少なくとも一つの*は、Pi1-Spi1-で置換されている。
【0179】
一般式(i-2)で表される重合性化合物としては、下記一般式(i-2-a)~(i-2-i)で表される重合性化合物であることが好ましい。
【0180】
【化33】
【0181】
一般式(i-2-a)~(i-2-i)中、Spi1、Pi1、Gi1、Li1、ni2は、上記一般式(i)中のSpi1、Pi1、Gi1、Li1、ni2とそれぞれ同じ意味を表す。
【0182】
尚、垂直配向性の観点から、Gi1が、炭素原子数2~9の3価の分岐アルキレン基、炭素原子数2~9の4価の分岐アルキレン基のいずれかを表し、Li1の少なくとも一つは、Ki1-RKi1-を表し、更にLi1の少なくとも一つがPi1-Spi1-を表すことが好ましい。
【0183】
また、Li1(Ki1-RKi1-及び/又はPi1-Spi1-)が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。
【0184】
一般式(i-2-a)~(i-1-i)中、Ri-2は、それぞれ独立して、一般式(i)のRi1において説明した炭素原子数1~40のアルキル基、炭素原子数2~8のアルケニル基のいずれかを表す。
【0185】
一般式(i-2-a)~(i-2-i)中、Xi-2-Lは、それぞれ独立して、一般式(i)のAi1及びAi2中において説明したハロゲン原子を表す。
【0186】
一般式(i-2-a)~(i-2-i)中、Ri―2-Lは、それぞれ独立して、一般式(i)のAi1及びAi2中において説明した炭素原子数1~40のアルキル基を表す。
【0187】
一般式(i-2-a)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0188】
【化34】
【0189】
一般式(i-2-b)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)で表される化合物等が挙げられる。
【0190】
【化35】
【0191】
一般式(i-2-c)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0192】
【化36】
【0193】
一般式(i-2-d)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-d.1)~(i-1-d.4)で表される化合物等が挙げられる。
【0194】
【化37】
【0195】
一般式(i-2-e)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0196】
【化38】
【0197】
一般式(i-2-f)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0198】
【化39】
【0199】
一般式(i-2-g)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)で表される化合物等が挙げられる。
【0200】
【化40】
【0201】
一般式(i-2-h)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0202】
【化41】
【0203】
一般式(i-2-i)の具体的な構造としては、下記構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される化合物等が挙げられる。
【0204】
【化42】
【0205】
一般式(i)、一般式(i-1)~(i-2)、一般式(i-1-a)~(i-1-h)、一般式(i-2-a)~(i-2-i)、構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)、構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)、構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)、構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)、構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)、構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)、構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)、構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)、構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)、構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)、構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)、構造式(i-2-d.1)~(i-2-d.4)、構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)、構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)、構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)、構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)、及び/又は構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される重合性化合物は、単独で使用しても、あるいは2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0206】
一般式(i)、一般式(i-1)~(i-2)、一般式(i-1-a)~(i-1-h)、一般式(i-2-a)~(i-2-i)、構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)、構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)、構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)、構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)、構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)、構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)、構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)、構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)、構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)、構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)、構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)、構造式(i-2-d.1)~(i-2-d.4)、構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)、構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)、構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)、及び/又は構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の下限値は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることが好ましく、0.15質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることが好ましい。
【0207】
一般式(i)、一般式(i-1)~(i-2)、一般式(i-1-a)~(i-1-h)、一般式(i-2-a)~(i-2-i)、構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)、構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)、構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)、構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)、構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)、構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)、構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)、構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)、構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)、構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)、構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)、構造式(i-2-d.1)~(i-2-d.4)、構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)、構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)、構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)、及び/又は構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の上限値は、5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることが好ましく、0.4質量%以下であることが好ましい。
【0208】
一般式(i)、一般式(i-1)~(i-2)、一般式(i-1-a)~(i-1-h)、一般式(i-2-a)~(i-2-i)、構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)、構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)、構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)、構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)、構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)、構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)、構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)、構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)、構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)、構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)、構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)、構造式(i-2-d.1)~(i-2-d.4)、構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)、構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)、構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)、及び/又は構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量は、液晶分子を好適に配向させられる観点から、0.1~2.5質量%であることが好ましく、0.15~1.5質量%であることが好ましく、0.2~0.8質量%であることが好ましく、0.25~0.7質量%であることが好ましい。
【0209】
一般式(i)、一般式(i-1)~(i-2)、一般式(i-1-a)~(i-1-h)、一般式(i-2-a)~(i-2-i)、構造式(i-1-a.1)~(i-1-a.4)、構造式(i-1-b.1)~(i-1-b.2)、構造式(i-1-c.1)~(i-1-c.6)、構造式(i-1-d.1)~(i-1-d.2)、構造式(i-1-e.1)~(i-1-e.4)、構造式(i-1-f.1)~(i-1-f.2)、構造式(i-1-g.1)~(i-1-g.2)、構造式(i-1-h.1)~(i-1-h.2)、構造式(i-2-a.1)~(i-2-a.2)、構造式(i-2-b.1)~(i-2-b.4)、構造式(i-2-c.1)~(i-2-c.2)、構造式(i-2-d.1)~(i-2-d.4)、構造式(i-2-e.1)~(i-2-e.2)、構造式(i-2-f.1)~(i-2-f.2)、構造式(i-2-g.1)~(i-2-g.4)構造式(i-2-h.1)~(i-1-h.2)、及び/又は構造式(i-2-i.1)~(i-1-i.2)で表される重合性化合物は、公知の合成方法を用いて合成することができる。
(一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物)
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(i)とは構造の異なる重合性化合物の1種又は2種以上を含んでもよい。
【0210】
例えば、一般式(i)とは構造の異なる重合性化合物としては、下記一般式(ii)で表される重合性化合物等が挙げられる。
【0211】
【化43】
【0212】
一般式(ii)中、R102、R103、R104、R105、R106、R107、R108及びR109は、それぞれ独立して、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、ハロゲン原子又は水素原子のいずれかを表す。
【0213】
炭素原子数1~18のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状が挙げられるが、良好な配向性を得る観点から、直鎖状が好ましい。
【0214】
炭素原子数1~18のアルキル基における炭素原子数は、重合性化合物含有液晶組成物への溶解性を重視する場合は、1~3が好ましく、重合性化合物含有液晶組成物の垂直配向性を重視する場合は、10~18が好ましい。
【0215】
炭素原子数1~18のアルコキシ基としては、直鎖状又は分岐状が挙げられるが、良好な配向性を得る観点から、直鎖状が好ましい。
【0216】
炭素原子数1~18のアルコキシ基における炭素原子数は、重合性化合物含有液晶組成物への溶解性を重視する場合は、1~3が好ましく、重合性化合物含有液晶組成物の垂直配向性を重視する場合は、10~18が好ましい。
【0217】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子が挙げられる。
【0218】
非重合性液晶化合物との相溶性を確保する観点から、R102、R103、R106、R107及びR109のうち少なくとも1つがハロゲン原子であることが好ましく、フッ素原子であることがより好ましい。
【0219】
一般式(ii)中、P11及びP12は、それぞれ独立して、以下の一般式(R-1)~(R-9)のいずれかを表す。
【0220】
【化44】
【0221】
一般式(R-1)~(R-9)中、R21、R31、R41、R51及びR61は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~5個のアルキル基又は炭素原子数1~5個のハロゲン化アルキル基を表す。
【0222】
炭素原子数1~5個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
【0223】
炭素原子数1~5個のハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロエチル基等が挙げられる。
【0224】
21、R31、R41、R51及びR61としては、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
【0225】
一般式(R-1)~(R-9)中、W及びTは、それぞれ独立して、単結合、-O-、-COO-又は炭素原子数1~5のアルキレン基を表す。
【0226】
炭素原子数1~5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロプレン基等が挙げられる。
【0227】
一般式(R-1)~(R-9)中、p、t及びqは、それぞれ独立して、0、1または2を表し、0又は1が好ましい。
【0228】
一般式(R-1)~(R-9)中、*は、S11又はS12への結合点を表す。
【0229】
適切な反応性を確保する観点から、中でもP11及びP12は、それぞれ独立して、式(R-1)、式(R-2)、式(R-3)、式(R-4)、式(R-5)又は式(R-7)であることが好ましく、式(R-1)、式(R-2)、式(R-3)又は式(R-4)であることが好ましく、式(R-1)であることが好ましく、アクリル基(式(R-1)において、R21=水素原子)又はメタクリル基(式(R-1)において、R21=メチル基)であることが好ましく、メタクリル基であることが好ましい。
【0230】
また、P11及びP12は、同一であっても異なってもよいが、同一であることが好ましい。
【0231】
なお、P11及びP12が、同一の式(R-1)~(R-9)を選択する場合において、当該式中の同一の符号は、同一であっても異なっていても良い。
【0232】
また、液晶化合物との相溶性の観点から、一般式(ii)で表される重合性化合物において、R102、R103、R104、R105、R106、R107、R108及びR109が、同時に水素原子を表すことはなく、R102、R103、R104、R105、R106、R107、R108及びR109の少なくとも一つがハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基又は炭素原子数1~18のアルコキシ基であることが好ましい。
【0233】
一般式(ii)中、S11及びS12は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1~15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ又は非隣接の2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-O-、-OCO-又は-COO-で置換されていても良い。
【0234】
また、上記一般式(ii)の2つ以上のS11及びS12は同一であっても異なってもよい。
【0235】
アルキレン基の炭素原子数は1~15であり、1~8が好ましく、1~4が好ましく、2~3が好ましい。
【0236】
11及びS12は、それぞれ独立して、単結合、炭素原子数1~15のアルキレン基(基中の1つの-CH-が-O-で置換されていてもよい。)のいずれかであることが好ましく、S11及びS12が共に単結合であることが好ましい。
【0237】
一般式(ii)で表される重合性化合物の好適な例としては、以下の一般式(ii-1)~(ii-2)で表される化合物が挙げられる。
【0238】
【化45】
【0239】
一般式(ii-1)~(ii-2)中、R107及びR109は、上記一般式(ii)中のR107及びR109とそれぞれ同じ意味を表す。 一般式(ii-1)~(ii-2)中、Sp11-1及びSp12-1は、それぞれ独立して、単結合、炭素原子数1~8のアルキレン基又は-O-(CH-(sは1~7の整数を表し、酸素原子は環に結合するものとする。)のいずれかを表す。
【0240】
一般式(ii-1)で表される重合性化合物の具体例としては、以下の構造式(ii-1-1)で表される重合性化合物等が挙げられる。
【0241】
【化46】
【0242】
一般式(ii-2)で表される重合性化合物の具体例としては、以下の構造式(ii-2-1)で表される重合性化合物等が挙げられる。
【0243】
【化47】
【0244】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に含まれる一般式(ii)、一般式(ii-1)~(ii-2)、構造式(ii-1-1)及び/又は構造式(ii-2-1)で表される重合性液晶化合物の種類は、1~5種であることが好ましく、1~4種であることが好ましく、1~3種であることが好ましく、1~2種であることが好ましく、1種であることが好ましい。
【0245】
一般式(ii)、一般式(ii-1)~(ii-2)、構造式(ii-1-1)、及び/又は構造式(ii-2-1)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の下限値は、0.1%質量以上であることが好ましく、0.15質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることが好ましい。
【0246】
一般式(ii)、一般式(ii-1)~(ii-2)、構造式(ii-1-1)、及び/又は構造式(ii-2-1)で表される重合性化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の上限値は、1.0質量%以下が好ましく、0.7質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることが好ましい。
【0247】
一般式(ii)、具体的には一般式(ii-1)~(ii-2)、構造式(ii-1-1)、構造式(ii-2-1)で表される重合性化合物の合計含有量は、適切なプレチルト形成の観点から、0.1~1.0質量%であることが好ましく、0.1~0.7質量%であることが好ましく、0.1~0.5質量%であることが好ましく、0.2~0.4質量%であることが好ましい。
(重合性化合物含有液晶組成物)
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、例えば、上述の一般式(i)で表される重合性化合物、重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物、必要に応じて一般式(i)とは構造の異なる重合性化合物、添加剤を混合することにより、製造することができる。
【0248】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性は、負(Δε<-2)、中性(-2≦Δε≦2)、正(2<Δε)のいずれでもよいが、負(Δε<-2)であることが好ましい。
【0249】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物は、非重合性液晶化合物の1種又は2種以上を含む。
【0250】
非重合性液晶化合物としては、20℃における誘電率異方性が、負(Δε<-2)である非重合性液晶化合物、中性(-2≦Δε≦2)である非重合性液晶化合物、正(2<Δε)である非重合性化合物が挙げられる。
【0251】
なお、非重合性液晶化合物の誘電率異方性(Δε)は、20℃において誘電的にほぼ中性の組成物に、非重合性液晶化合物を添加した組成物の誘電率異方性の測定値から外挿した値である。
【0252】
20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である非重合性液晶化合物としては、下記一般式(N-01)~(N-05)のいずれかで表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0253】
【化48】
【0254】
一般式(N-01)~(N-05)中、R21及びR22は、それぞれ独立して、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基を表し、該基中の1つ又は非隣接の2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-で置換されていても良い。
【0255】
21は、炭素原子数1~8のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基が好ましく、炭素原子数2~4のアルキル基が好ましい。但し、Zが単結合以外を表す場合は、R21は、炭素原子数1~3のアルキル基が好ましい。
【0256】
22は、炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数1~8のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましく、炭素原子数1~4のアルコキシ基が好ましい。
【0257】
炭素原子数2~8のアルケニル基としては、式(R1)~(R7)が挙げられ、式(R1)又は式(R2)が好ましい。
【0258】
【化49】
【0259】
式(R1)~(R7)中、黒点は環構造への結合手を表す。
【0260】
一般式(N-01)~(N-05)中、Zは、それぞれ独立して、単結合、-CHCH-、-OCH-、-CHO-、-COO-、-OCO-、-OCF-、-CFO-、-CH=CH-、-CF=CF-又は-C≡C-を表す。
【0261】
一般式(N-01)~(N-05)中、mは、それぞれ独立して、1又は2を表す。
【0262】
mが1のとき、Zは単結合又は-CHO-であることが好ましい。
【0263】
mが2のとき、Zは単結合、-CHCH-又は-CHO-であることが好ましい。
【0264】
一般式(N-01)~(N-05)で表される非重合性液晶化合物のフッ素原子は、同じハロゲン族である塩素原子で置換されていても良い。但し、塩素原子で置換された非重合性液晶化合物の含有量はできる限り少ない方が良く、含有しない方が好ましい。
【0265】
一般式(N-01)~(N-05)で表される非重合性液晶化合物の環上に存在する水素原子は、それぞれ独立して、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良い。
【0266】
一般式(N-01)~(N-05)で表される非重合性液晶化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。具体的には、R22は、炭素原子数1~8のアルコキシ基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1から4のアルコキシ基が好ましい。
【0267】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-01)で表される化合物として、一般式(N-01-1)~(N-01-4)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
【0268】
【化50】
【0269】
一般式(N-01-1)~(N-01-4)中、R24は、それぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基を表す。
【0270】
一般式(N-01-1)~(N-01-4)中、R23は、それぞれ独立して、炭素原子数1~4のアルコキシ基を表す。
【0271】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-01-1)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0272】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-01-3)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0273】
一般式(N-01-1)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-01-1.1)~(N-01-1.2)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0274】
【化51】
【0275】
一般式(N-01-2)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-01-2.1)~(N-01-2.3)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0276】
【化52】
【0277】
一般式(N-01-3)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-01-3.1)~(N-01-3.2)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0278】
【化53】
【0279】
一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-01-4.1)~(N-01-4.3)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0280】
【化54】
【0281】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-02)で表される化合物として、一般式(N-02-1)~(N-02-3)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
【0282】
【化55】
【0283】
一般式(N-02-1)~(N-02-3)中、R24は、それぞれ独立して、炭素原子数1~5のアルキル基を表す。
【0284】
一般式(N-02-1)~(N-02-3)中、R23は、それぞれ独立して、炭素原子数1~4のアルコキシ基を表す。
【0285】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0286】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-02-3)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0287】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0288】
一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-02-1.1)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0289】
【化56】
【0290】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-03)で表される非重合性液晶化合物として、一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
【0291】
【化57】
【0292】
一般式(N-03-1)中、R24は、炭素原子数1~5のアルキル基を表す。
【0293】
一般式(N-03-1)中、R23は、炭素原子数1~4のアルコキシ基を表す。
【0294】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0295】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0296】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0297】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物、一般式(N-01-4)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(N-02-1)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0298】
一般式(N-03-1)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-03-1.1)~(N-03-1.4)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0299】
【化58】
【0300】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04)で表される非重合性液晶化合物として、一般式(N-04-1)で表される非重合性液晶化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。
【0301】
【化59】
【0302】
一般式(N-04-1)中、R24は、炭素原子数1~5のアルキル基を表す。
【0303】
一般式(N-04-1)中、R23は、炭素原子数1から4のアルコキシ基を表す。
【0304】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04-1)で表される化合物及び一般式(N-01-4)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0305】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04-1)で表される化合物、一般式(N-01-4)で表される化合物及び一般式(N-02-1)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0306】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04-1)で表される化合物、一般式(N-01-4)で表される化合物及び一般式(N-03-1)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0307】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04-1)で表される化合物、一般式(N-02-1)で表される化合物及び一般式(N-03-1)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0308】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-04-1)で表される化合物、一般式(N-01-4)で表される化合物、一般式(N-02-1)で表される化合物及び一般式(N-03-1)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0309】
一般式(N-04-1)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(N-04-1.1)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0310】
【化60】
【0311】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(N-05)で表される化合物として、構造式(N-05-1)~(N-05-2)で表される化合物群から選ばれる液晶化合物を含有しても良い。
【0312】
【化61】
【0313】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物に含まれる一般式(N-01)~(N-05)、一般式(N-01-1)~(N-01-4)、一般式(N-02-1)~(N-02-3)、一般式(N-03-1)、一般式(N-04-1)、構造式(N-01-1.1)~(N-01-1.2)、構造式(N-01-2.1)~(N-01-2.3)構造式(N-01-3.1)~(N-01-3.2)、構造式(N-01-4.1)~(N-01-4.3)、構造式(N-02-1.1)、構造式(N-03-1.1)~(N-03-1.4)、構造式(N-04-1.1)、及び/又は構造式(N-05-1)~(N-05-2)で表される非重合性液晶化合物の種類は、1~15種であることが好ましく、1~13種であることが好ましく、2~13種であることが好ましく、2~11種であることが好ましい。
【0314】
一般式(N-01)、一般式(N-01-1)~(N-01-4)構造式(N-01-1.1)~(N-01-1.2)、構造式(N-01-2.1)~(N-01-2.3)、構造式(N-01-3.1)~(N-01-3.2)及び/又は構造式(N-01-4.1)~(N-01-4.3)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、0質量%であり、1質量%であり、5質量%であり、10質量%であり、20質量%であり、30質量%であり、40質量%であり、50質量%であり、55質量%であり、60質量%であり、65質量%であり、70質量%であり、75質量%であり、80質量%である。
【0315】
一般式(N-01)、一般式(N-01-1)~(N-01-4)構造式(N-01-1.1)~(N-01-1.2)、構造式(N-01-2.1)~(N-01-2.3)、構造式(N-01-3.1)~(N-01-3.2)及び/又は構造式(N-01-4.1)~(N-01-4.3)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、95質量%であり、85質量%であり、75質量%であり、65質量%であり、55質量%であり、45質量%であり、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であり、15質量%であり、10質量%である。
【0316】
一般式(N-02)、一般式(N-02-1)~(N-02-3)及び/又構造式(N-02-1.1)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、0質量%であり、1質量%であり、5質量%であり、10質量%であり、20質量%であり、30質量%であり、40質量%であり、50質量%であり、55質量%であり、60質量%であり、65質量%であり、70質量%であり、75質量%であり、80質量%である。
【0317】
一般式(N-02)、一般式(N-02-1)~(N-02-3)及び/又構造式(N-02-1.1)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、95質量%であり、85質量%であり、75質量%であり、65質量%であり、55質量%であり、45質量%であり、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であり、15質量%であり、10質量%である。
【0318】
一般式(N-03)、一般式(N-03-1)、及び/又は構造式(N-03-1.1)~(N-03-1.4)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、0質量%であり、1質量%であり、5質量%であり、10質量%であり、20質量%であり、30質量%であり、40質量%であり、50質量%であり、55質量%であり、60質量%であり、65質量%であり、70質量%であり、75質量%であり、80質量%である。
【0319】
一般式(N-03)、一般式(N-03-1)、及び/又は構造式(N-03-1.1)~(N-03-1.4)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、95質量%であり、85質量%であり、75質量%であり、65質量%であり、55質量%であり、45質量%であり、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であり、15質量%であり、10質量%である。
【0320】
一般式(N-04)、一般式(N-04-1)及び/又は構造式(N-04-1.1)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、0質量%であり、1質量%であり、5質量%であり、10質量%であり、20質量%であり、30質量%であり、40質量%であり、50質量%であり、55質量%であり、60質量%であり、65質量%であり、70質量%であり、75質量%であり、80質量%である。
【0321】
一般式(N-04)、一般式(N-04-1)及び/又は構造式(N-04-1.1)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、95質量%であり、85質量%であり、75質量%であり、65質量%であり、55質量%であり、45質量%であり、35質量%であり、25質量%であり、20質量%であり、15質量%であり、10質量%である。
【0322】
一般式(N-05)、及び/又は構造式(N-05-1)~(N-05-2)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、0質量%であり、2質量%であり、5質量%であり、8質量%であり、10質量%であり、13質量%であり、15質量%であり、17質量%であり、20質量%である。
【0323】
一般式(N-05)、及び/又は構造式(N-05-1)~(N-05-2)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、30質量%であり、28質量%であり、25質量%であり、23質量%であり、20質量%であり、18質量%であり、15質量%であり、13質量%である。
【0324】
20℃における誘電率異方性が中性(-2≦Δε≦2)である非重合性液晶化合物としては、下記一般式(NU-01)~(NU-08)のいずれかで表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0325】
【化62】
【0326】
一般式(NU-01)~(NU-08)中、RNU11、RNU12、RNU21、RNU22、RNU31、RNU32、RNU41、RNU42、RNU51、RNU52、RNU61、RNU62、RNU71、RNU72、RNU81及びRNU82は、それぞれ独立して、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基又は炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基のいずれかを表し、該基中の1個又は非隣接の2個以上の-CH-は、それぞれ独立して、-CH=CH-、-C≡C-、-O-、-CO-、-COO-又は-OCO-によって置換されていても良い。
【0327】
NU11、RNU12、RNU21、RNU22、RNU31、RNU32、RNU41、RNU42、RNU51、RNU52、RNU61、RNU62、RNU71、RNU72、RNU81及びRNU82としては、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のアルコキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基が好ましい。応答速度を重視する場合には、少なくとも1個のRNU11、RNU21、RNU41及びRNU51の少なくとも一つが炭素原子数2~3のアルケニル基であることが好ましい。
【0328】
更に詳述すると、RNU11、RNU21、RNU31、RNU41、RNU51、RNU61、RNU71、RNU81は、炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましく、RNU12、RNU22、RNU32、RNU42、RNU52、RNU62、RNU72及びRNU82は、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数1~5のアルコキシ基が特に好ましい。
【0329】
炭素原子数2~3のアルケニル基としては、式(R1)~(R2)が挙げられ、式(R1)又は式(R2)が好ましい。
【0330】
【化63】
【0331】
式(R1)~(R2)中、黒点は環構造への結合手を表す。
【0332】
一般式(NU-01)~(NU-08)で表される化合物群から選ばれるアルケニル基を有する非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、30質量%以下であり、25質量%以下であり、20質量%以下であり、15質量%以下であり、10質量%以下であり、5質量%以下である。また、高いVHRを重視する場合には、10質量%以下であり、5質量%以下であり、1質量%以下であり、含有しないことが好ましい。
【0333】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-02)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0334】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0335】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-04)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0336】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0337】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-06)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0338】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-07)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0339】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-08)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0340】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物、一般式(NU-02)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-04)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0341】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される化合物、一般式(NU-03)で表される化合物及び一般式(NU-05)で表される化合物を含有することが好ましい。
【0342】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物、一般式(NU-02)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物を含有することが好ましい。
【0343】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物を含有することが更に好ましい。ここで一般式(NU-01)中、RNU51は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましく、RNU52は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましい。
【0344】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物を含有することが更に好ましい。ここで一般式(NU-01)中、RNU51は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましく、RNU52は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましい。
【0345】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物、一般式(NU-02)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物を含有することが更に好ましい。ここで一般式(NU-01)中、RNU51は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましく、RNU52は炭素原子数1~5のアルキル基が特に好ましい。
【0346】
本発明の非重合性液晶組成物は、一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物、一般式(NU-02)で表される非重合性液晶化合物、一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物及び一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物を含有することが更に好ましい。
【0347】
一般式(NU-01)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(NU-01-1)~(NU-01-5)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0348】
【化64】
【0349】
一般式(NU-02)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(NU-02-1)~(NU-02-2)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0350】
【化65】
【0351】
一般式(NU-03)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(NU-03-1)~(NU-03-2)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0352】
【化66】
【0353】
一般式(NU-04)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(NU-04-1)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0354】
【化67】
【0355】
一般式(NU-05)で表される非重合性液晶化合物としては、下記構造式(NU-05-1)~(NU-05-3)で表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0356】
【化68】
【0357】
一般式(NU-01)、及び/又は構造式(NU-01-1)~(NU-01-3)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、1~60質量%であり、10~50質量%であり、20~40質量%である。
【0358】
一般式(NU-02)、及び/又は構造式(NU-02-1)~(NU-02-2)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、1~40質量%であり、5~25質量%であり、5~20質量%である。
【0359】
一般式(NU-03)、及び/又は構造式(NU-03-1)~(NU-03-2)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、1~30質量%であり、1~20質量%であり、3~15質量%である。
【0360】
一般式(NU-04)、及び/又は構造式(NU-04-1)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、0~30質量%であり、0~20質量%であり、0~10質量%である。
【0361】
一般式(NU-05)、及び/又は構造式(NU-05-1)~(NU-05-3)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、1~30質量%であり、1~20質量%であり、3~20質量%である。
【0362】
一般式(NU-06)で表される液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、0~30質量%であることが好ましく、0~20質量%であることが好ましく、0~10質量%であることが好ましい。
【0363】
一般式(NU-07)で表される液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、0~30質量%であることが好ましく、0~20質量%であることが好ましく、0~20質量%であることが好ましい。
【0364】
一般式(NU-08)で表される液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、0~30質量%であることが好ましく、0~20質量%であることが好ましく、0~10質量%であることが好ましい。
【0365】
20℃における誘電率異方性が正(2<Δε)である非重合性液晶化合物としては、下記一般式(P-01)~(P-02)のいずれかで表される非重合性液晶化合物等が挙げられる。
【0366】
【化69】
【0367】
一般式(P-01)~(P-02)において、RP11は、それぞれ独立して、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数1~8のアルコキシ基、炭素原子数2~8のアルケニル基、炭素原子数2~8のアルケニルオキシ基のいずれかを表す。
【0368】
P11としては、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、炭素原子数2~5のアルケニル基又は炭素原子数2~5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1~5のアルキル基又は炭素原子数2~5のアルケニル基が好ましく、炭素原子数2~5のアルキル基又は炭素原子数2~3のアルケニル基が好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0369】
信頼性を重視する場合にはRP11はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0370】
また、RP11が結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基、炭素原子数4~5のアルケニル基のいずれかが好ましく、RP11が結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1~5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1~4のアルコキシ基、直鎖状の炭素原子数2~5のアルケニル基のいずれかが好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0371】
炭素原子数2~8のアルケニル基としては、式(R1)~(R7)で表される基等が挙げられ、式(R1)又は式(R2)が好ましい。
【0372】
【化70】
【0373】
一般式(P-01)~(P-02)中、環AP11は、それぞれ独立して、環中の-CH-の少なくとも一つが-O-又は-S-で置換されていてもよい1,4-シクロへキシレン基、環中の-CH=の少なくとも一つが-N=で置換されていてもよい1,4-フェニレン基のいずれかを表し、環AP11中の水素原子の少なくとも一つはハロゲンで置換されていてもよい。
【0374】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子が挙げられる。
【0375】
なお、環AP11が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。
【0376】
環AP11は、それぞれ独立して、Δnを大きくすることが求められる場合には環中の-CH=の少なくとも一つが-N=で置換されていてもよい1,4-フェニレン基であることが好ましく、応答速度を改善するためには環中の-CH-の少なくとも一つが-O-又は-S-で置換されていてもよい1,4-シクロへキシレン基であることが好ましく、下記の式(AP11-1)~(AP11-6)で表される構造のいずれかであることがより好ましい。
【0377】
【化71】
【0378】
P11は、それぞれ独立して、単結合、-C-、-CH=CH-、-C≡C-、-COO-、-OCO-、-CHO-、-OCH-、-CFO-、-OCF-のいずれかを表す。
【0379】
なお、LP11が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。
【0380】
一般式(P-01)~(P-02)中、mP11は1~4の整数を表す。
【0381】
一般式(P-01)~(P-02)中、YP11及びYP12は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子のいずれかを表す。
【0382】
一般式(P-01)~(P-02)中、XP11は、-F、-Cl、-CN、-NCS、-CF、-OCF、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素原子数1~6のアルキル基、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子で置換された炭素原子数1~6のアルコキシ基のいずれかを表す。
【0383】
ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子が挙げられる。
【0384】
一般式(P-01)で表される非重合性液晶化合物としては、一般式(P-01-1)~(P-01-28)で表される化合物が好ましい。
【0385】
【化72】
【0386】
【化73】
【0387】
【化74】
【0388】
【化75】
【0389】
【化76】
【0390】
一般式(P-01-1)~(P-01-28)中、RP12は、炭素原子数1~7のアルキル基、炭素原子数1~7のアルコキシ、炭素原子数2~7のアルケニル基を表す。
【0391】
一般式(P-02)で表される化合物としては一般式(P-02-1)~(P-02-6)で表される化合物が好ましい。
【0392】
【化77】
【0393】
一般式(P-02-1)~(P-02-6)中、RP12は、炭素原子数1~7のアルキル基、炭素原子数1~7のアルコキシ基、炭素原子数2~7のアルケニル基を表す。
【0394】
一般式(P-01)~(P-02)で表される非重合性液晶化合物は、どちらか一方の群からのみ選択して用いても良いし、それぞれの群から選択して組合わせて用いることもできる。
【0395】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の信頼性を重視する場合は、一般式(P-01-1)~(P-01-11)、(P-01-16)~(P-01-20)及び一般式(P―02-1)~(P-02-4)で表される群から選択される非重合性液晶化合物を用いることが好ましく、中でも一般式(P-01-1)、(P-01-2)、(P-01-4)、(P-01-17)及び(P-01-20)で表される群から選択することがより好ましい。
【0396】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の低い粘性を重視する場合は、一般式(P-01-12)~(P-01-15)、(P-01-21)~(P-01-28)及び(P-01-5)~(P-01-6)で表される群から選択される非重合性液晶化合物を用いることが好ましく、中でも(P-01-12)、(P-01-13)、(P-01-22)、(P-01-23)及び(P-01-26)で表される群から選択することがより好ましい。
【0397】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の低い粘性を重視しつつ、更にFFSモードにおける透過率向上を重視する場合には、(P-01-14)、(P-01-15)、(P-01-25)、(P-01-27)及び(P-01-28)で表される群から選択される非重合性液晶化合物を用いることが好ましい。
【0398】
本発明に係る液晶表示素子の作製工程におけるUV照射の工程時間を短縮するためには、一般式(P-01-4)~(P-01-7)、(P-01-20)及び(P-01-4)で表される群から選択される非重合性液晶化合物を用いることが好ましく、中でも(P-01-4)又は(P-01-20)から選択される非重合性液晶化合物が特に好ましく、これらの群の非重合性液晶化合物を用いることによりUV照射時の重合性化合物含有液晶組成物の劣化や液晶表示素子の電圧保持率の低下、焼付きの発生といった不具合を発生させないか、またはその程度を低減することができる。
【0399】
一般式(P-01)~(P-02)、一般式(P-01-1)~(P-01-28)及び/又は一般式(P-02-1)~(P-02-6)で表される非重合性液晶化合物は、液晶表示素子に求める特性に応じて適宜選択し、必要に応じて複数種を組み合わせて用いることができるが、1~12種用いることが好ましく、2~10種用いることが好ましく、3~8種用いることが特に好ましい。
【0400】
一般式(P-01)~(P-02)、一般式(P-01-1)~(P-01-28)、及び/又は一般式(P-02-1)~(P-02-6)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい下限値は、1質量%であり、10質量%であり、20質量%であり、30質量%であり、40質量%であり、50質量%であり、55質量%であり、60質量%であり、65質量%であり、70質量%であり、75質量%であり、80質量%である。
【0401】
一般式(P-01)~(P-02)、一般式(P-01-1)~(P-01-28)及び/又は一般式(P-02-1)~(P-02-6)で表される非重合性液晶化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい上限値は、95質量%であり、85質量%であり、75質量%であり、65質量%であり、55質量%であり、45質量%であり、35質量%であり、25質量%である。
【0402】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物において、一般式(P-01)~(P-02)、一般式(P-01-1)~(P-01-28)及び/又は、一般式(P-02-1)~(P-02-6)で表される非重合性液晶化合物の合計含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整すればよい。
【0403】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速める場合は、上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。
【0404】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物のTNIを高く保ち、温度安定性の高める場合は、上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。
【0405】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物の駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくする場合は、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0406】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、分子内に過酸(-CO-OO-)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
【0407】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物に関し、UV照射に対する安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、15質量%以下であり、10質量%以下であり、8質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下であり、実質的に含有しないことが好ましい。
【0408】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、分子内の環構造がすべて6員環である化合物を多く含有することが好ましい。
【0409】
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物を構成することが好ましい。
【0410】
重合性化合物含有液晶組成物の酸化による劣化を抑えるためには、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、10質量%以下であり、8質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下であり、実質的に含有しないことが好ましい。
【0411】
重合性化合物含有液晶組成物の粘度の改善及びTNIの改善を重視する場合には、本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2-メチルベンゼン-1,4-ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましい。
【0412】
2-メチルベンゼン-1,4-ジイル基を分子内に持つ化合物の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の好ましい範囲は、10質量%以下であり、8質量%以下であり、5質量%以下であり、3質量%以下であり、実質的に含有しないことが好ましい。
【0413】
なお、「実質的に含有しない」とは、意図せずに含有する物を除いて含有しないという意味である。
【0414】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、上述の非重合性液晶化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶等を含有しても良い。
【0415】
本発明に係る重合性化合物含有液晶組成物は、添加剤を含んでもよい。
【0416】
添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、赤外線吸収剤等が挙げられる。
【0417】
酸化防止剤としては、一般式(H-1)~(H-4)で表される酸化防止剤が好ましい。
【0418】
【化78】
【0419】
酸化防止剤の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の下限は、10質量ppmが好ましく、20質量ppmが好ましく、50質量ppmが好ましく、その上限は10000質量ppmが好ましく、1000質量ppmが好ましく、500質量ppmが好ましく、100質量ppmが好ましい。
【0420】
一般式(H-1)~一般式(H-3)中、RH1は、それぞれ独立して、炭素原子数3~7のアルキル基を表す。
【0421】
更に具体的には、一般式(H-1)のRH1は、炭素原子数7のアルキル基を表す。一般式(H-2)のRH1は、炭素原子数3のアルキル基を表す。一般式(H-3)のRH1は、炭素原子数3のアルキル基を表す。
【0422】
一般式(H-4)中、MH1は、炭素原子数4~10のアルキレン基(該基中の1つ又は非隣接の2つ以上の-CH-は、酸素原子が直接隣接しないように、-COO-又は-OCO-に置換されていても良い。)、単結合、1,4-フェニレン基(1,4-フェニレン基中の任意の水素原子はフッ素原子により置換されていても良い。)又はトランス-1,4-シクロヘキシレン基を表す。
【0423】
炭素原子数4~10のアルキレン基における炭素原子数は、4~10、好ましくは4~8である。
【0424】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物には、重合性化合物の重合を速やかに行うことを目的として重合開始剤を添加しても良い。重合開始剤としては光重合開始剤を選択することが好ましい。
【0425】
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン、4’-フェノキシアセトフェノン、4’-エトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4′-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、2,5-ジメチルベンゾフェノン、3,4-ジメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラーケトン、4,4’-ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。
【0426】
重合性化合物含有液晶組成物における光重合開始剤の重合性化合物含有液晶組成物100質量%中の合計含有量の上限は、100質量ppmであることが好ましく、56質量ppmであることが好ましく、48質量ppmであることが好ましく、36質量ppmであることが好ましい。
【0427】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物のネマチック相-等方性液体相転移温度(TNI)は、60~120℃が好ましく、70~100℃が好ましく、70~85℃が好ましい。
【0428】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物の20℃における屈折率異方性(Δn)は、0.08~0.14が好ましく、0.09~0.13が好ましく、0.09~0.12が好ましい。
【0429】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物の20℃における誘電率異方性(Δε)は、-2.1~-4.5が好ましく、-2.5~-4.3が好ましく、-2.7~-4.0が好ましく、-2.6~-3.9が好ましい。
【0430】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物の20℃における回転粘性(γ)は、50~160mPa・sであることが好ましく、55~160mPa・sであることが好ましく、60~160mPa・sであることが好ましく、80~150mPa・sであることが好ましく、90~140mPa・sであることが好ましく、90~130mPa・sであることが好ましく、90~115mPa・sであることが好ましい。
【0431】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物の20℃における弾性定数K11(pN)は、8~22であることが好ましく、10~20であることが好ましく、12~18であることが好ましく、14~16であることが好ましい。
【0432】
重合性化合物含有液晶組成物に用いる液晶組成物の20℃における誘電率異方性が負(Δε<-2)である場合、当該液晶組成物の20℃における弾性定数K33(pN)は、8~22であることが好ましく、10~20であることが好ましく、12~18であることが好ましく、14~16であることが好ましい。
(液晶表示素子)
次に、二つの基板と、前記二つの基板の間に上述の重合性化合物含有液晶組成物を含む液晶層を有する液晶表示素子であって、前記重合性化合物含有液晶組成物中に、前記一般式(i)で表される重合性化合物を重合させた重合体が存在する液晶表示素子について説明する。
【0433】
より具体的には、二つの基板と、前記2つの基板の間に挟持した重合化処理された上述の重合性化合物含有液晶組成物を含む液晶層を有する液晶表示素子であって、前記重合化処理された重合性化合物含有液晶組成物中において、前記一般式(i)で表される重合性化合物を重合させた重合体が存在する。
【0434】
なお、重合性化合物含有組成物が、一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物を含有する場合においては、一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物を重合させた重合体が更に存在していても良い。
【0435】
重合化処理としては、紫外線照射等が挙げられる。
【0436】
二つの基板は、第一の基板及び第二の基板に分けられる。
【0437】
第一の基板は、必要に応じて、透明な共通電極からなる透明電極層、カラーフィルタ層及び/又は配向膜層を備えていてもよい。
【0438】
なお、透明な共通電極からなる透明電極層は、マトリクス状に配置される複数個のゲートバスライン及びデータバスラインと、前記ゲートバスラインと前記データバスラインとの交差部に設けられる薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタにより駆動される画素電極を画素毎に有する電極層である構成であってもよい。
【0439】
また、第二の基板は、第一の基板に対応するアクティブ素子により駆動される透明画素電極を有する画素電極層及び/又は配向膜を備えていてもよい。
【0440】
本発明の液晶表示素子は、液晶層中に一般式(i)で表される重合性化合物の重合体を含んでおり、重合性化合物含有液晶組成物に含まれる非重合性液晶化合物は、一般式(i)で表される重合性化合物の重合体との相互作用により自発的に配向可能である。
【0441】
このため、前記二つの基板のうち少なくとも一方の基板(第一の基板又は第二の基板)が、配向膜を有さない場合、前記二つの基板(第一の基板及び第二の基板)がともに配向膜を有さない場合であっても、滴下痕や配向ムラのない優れた垂直配向性及び優れたプレチルト角安定性を有する液晶表示素子が得られる。
【0442】
本発明に係る液晶表示素子は、好ましくはアクティブマトリクス方式又はパッシブマトリクス方式で駆動する。
【0443】
また、本発明に係る液晶表示素子は、上述の液晶組成物の液晶分子の配向方向を可逆的に変えることにより誘電率を可逆的にスイッチングする液晶表示素子であることが好ましい。
【0444】
また、本発明に係る液晶表示素子は、PSA型、PSVA型、VA型、IPS型、FFS型又はECB型の液晶表示素子であってよく、好ましくは、PSA型、PSVA型の液晶表示素子である。
【0445】
VA型の液晶表示素子は、一般的なVA型であってもよく、TN-VA型であってもよく、カイラル剤をさらに含む液晶層を有するカイラルVA型であってもよい。
【実施例
【0446】
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0447】
以下、実施例及び比較例の組成物において、化合物の記載には以下の略号を用いた。なお、「n」は自然数を表す。
【0448】
<環構造>
【0449】
【化79】
【0450】
<側鎖>
-n -C2n+1 炭素原子数nの直鎖状のアルキル基
n- C2n+1- 炭素原子数nの直鎖状のアルキル基
-On -OC2n+1 炭素原子数nの直鎖状のアルコキシル基
-V -CH=CH
-V1 -CH=CH-CH
V1- HC-CH=CH-
<連結基>
―n― -C2n
-nO- -C2n-O-
<重合性化合物含有液晶組成物に用いた液晶組成物の物性>
重合性化合物含有液晶組成物に用いた液晶組成物について、以下の特性を測定した。
【0451】
ni :ネマチック相-等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
Δε :20℃における誘電率異方性
γ :20℃における回転粘性(mPa・s)
11 :20℃における弾性定数K11(pN)
33 :20℃における弾性定数K33(pN)
<一般式(i)で表される重合性化合物>
一般式(i)で表される重合性化合物としては、以下の化合物を用いた。
【0452】
【化80】
【0453】
<スルホニル基を有さない重合性化合物>
スルホニル基を有さない重合性化合物としては、以下の化合物を用いた。
【0454】
【化81】
【0455】
<一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物>
一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物としては、以下の化合物を用いた。
【0456】
【化82】
【0457】
<評価試験>
実施例及び比較例の各重合性化合物含有液晶組成物について、以下の評価試験を行った。
(低温安定性の評価試験)
重合性化合物含有液晶組成物をメンブレンフィルター(Agilent Technologies社製、PTFE 13mm-0.2μm)にてろ過し、真空減圧条件(2.0hPa以下)にて15分間静置し溶存空気の除去を行った。脱気した重合性化合物含有液晶組成物をアセトンにて洗浄し十分に乾燥させたバイアル瓶に0.5g秤量し、-25℃の低温環境下に静置した。その後、目視にて析出の有無を観察し、以下の4段階で判定した。
【0458】
A:14日静置後、析出が確認されない。
【0459】
B: 7日静置後、析出が確認される。
【0460】
C: 3日静置後、析出が確認される。
【0461】
D: 1日静置後、析出が確認される。
(垂直配向性の評価試験)
透明な共通電極からなる透明電極層及びカラーフィルタ層を具備した配向膜を有さない4cm四方の第一の基板(共通電極基板)と、第一の基板に対応するアクティブ素子により駆動される透明画素電極を有する画素電極層を有する配向膜を有さない第二の基板(画素電極基板)とを作製した。2枚の基板は、UVオゾン洗浄機(セン特殊光源株式会社製、「SSP17-110」)を用いて、表面処理を施した。
【0462】
第一の基板の周辺部にシール材を描画し、さらに重合性化合物含有液晶組成物を滴下した。そして、真空下にて第二の基板と張り合わせ挟持し、シール材を常圧で110℃1時間の条件で硬化させ、セルギャップ3.2μmの液晶セルを得た。このとき滴下パターンは、配向性試験における強制試験であり、図1に示すように、1点を4.2μLとして5点滴下を行なった。作製した液晶表示素子における滴下痕や配向ムラを、偏光顕微鏡を用いて観察することにより、以下の5段階で垂直配向性を評価した。なお、今回の評価では、従来の当社作製における表面処理時間を少なくし、配向性試験を強調して評価した。
【0463】
S: 端部なども含め、滴下痕や配向ムラがなく、全面にわたり垂直配向性は特に良好である。
【0464】
A: 端部なども含め、滴下痕や配向ムラがなく、全面にわたり垂直配向性は良好である。
【0465】
B: ごく僅かに滴下痕や配向ムラが有るが、垂直配向性は良好である。
【0466】
C: 端部なども含め、滴下痕や配向ムラが多く、垂直配向性は不良である。
【0467】
D: 滴下痕や配向ムラが多く、評価以前に垂直配向性は劣悪である。
(プレチルト角形成の評価試験)
まず、垂直配向性の評価試験にて作製した液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。この液晶表示素子に10V、100Hzの矩形交流波を印加しながら、高圧水銀ランプを用いて、365nmにおける照度が100m/cmであるUV光を200秒間照射した。そして、高圧水銀ランプを用いてUV処理した液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(UV後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(UV後)を引いた値をプレチルト角形成[°]とし、以下の4段階で評価した。また、プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。
【0468】
A:プレチルト角形成[°]の値が3.0°以上
B:プレチルト角形成[°]の値が3.0°未満2.0°以上のもの
C:プレチルト角形成[°]の値が2.0°未満1.0°以上のもの
D:プレチルト角形成[°]の値が1.0°未満のもの
(プレチルト角安定性の評価試験)
プレチルト角形成の評価試験にて作製した液晶表示素子に、さらに、東芝ライテック社製のUV蛍光ランプを用いて、313nmにおける照度が1.7mW/cmであるUV光を60分間照射した後、周波数100Hzで電圧を30V印加しながらバックライトを10時間照射した前後のプレチルト角の変化量による表示不良(焼き付き)を以下の5段階で評価した。なお、プレチルト角の変化量は、0[°]に近い程、表示不良が発生する可能性がより低くなる。また、チルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。
【0469】
S:0.05°以内の変化(ほとんど表示不良が生じないレベル)
A:0.05°超0.1以内の変化(表示不良が生じにくいレベル)
B:0.1°超0.3°以内の変化(表示不良が生じるが、許容できるレベル)
C:0.3°超の変化(かなり表示不良が生じ、許容できないレベル)
D:0.5°超の変化(表示不良がひどく、全く許容できないレベル)
(残存モノマー量の評価試験)
プレチルト角安定性の評価試験にて作製したUV蛍光ランプを用いてUV光を照射した液晶表示素子より液晶組成物を取り出し、一般式(i)で表される重合性化合物及び一般式(i)とは構造の異なる重合性液晶化合物の残存量をHPLCにて定量し、残存モノマー量を決定した。モノマーの残存量に応じて、以下の4段階で評価した。
【0470】
A:300ppm未満
B:300ppm以上500ppm未満
C:500ppm以上1500ppm未満
D:1500ppm以上
(一般式(i)で表される重合性化合物の合成例(実施例))
(P-J-1の合成例(実施例))
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に(2-エチル-2’-フルオロ-4’-(4-ペンチルシクロヘキシル)-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラロン50.0g、4-ブロモ-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール 23.0g、炭酸カリウム 20g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 1.5g、エタノール300mlを加え、70℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、酸酸エチル300mlを加え有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去、トルエンで再結晶を行い構造式(1)で表される化合物 42.3gを得た。
【0471】
【化83】
【0472】
次いで、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に構造式(1)で表される化合物 15.0g、5-(ブロモメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタノール 7.0g、炭酸カリウム 6.2g、N,N-ジメチルホルムアミド 150mlを加え、90℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチル300mlを加え有機層を水、飽和食塩水で洗浄し溶媒を留去した。その後、トルエンによる分散洗浄、アルミナカラムによる精製を行い構造式(2)で表される化合物 15.8gを得た。
【0473】
【化84】
【0474】
次いで、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に構造式(2)で表される化合物 15g、トリエチルアミン6.9g、ジクロロメタン75mlを仕込み、反応容器を10℃以下に冷却する。その後、塩化メタクリロイル7.1gをゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し、3時間反応させた。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。続いて、撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、抽出物、THF130mlと共に加え、10%塩酸 13mlをゆっくり滴下した。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムによる精製を構造式(3)で表される化合物 17.5gを得た。
【0475】
【化85】
【0476】
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、構造式(3)で表される化合物 15.0g、テトラヒドロフラン45ml、10%塩酸15mlを加え、窒素ガスの雰囲気下40℃で5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 50mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、構造式(4)で表されるに化合物13.9gを得た。
【0477】
【化86】
【0478】
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、構造式(4)で表される化合物 3.0g、ピリジン 1.0g、塩化メチレン 12mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下で塩化メタンスルホニル 1.35gをゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し4時間反応させた。反応液に塩化メチレン 60mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、続けて水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、構造式(P-J-1)で表される化合物 1.8gを得た。
【0479】
【化87】
【0480】
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:0.88(t,3H),1.18-1.63(m,16H),1.76-1.91(m,6H),2.01(s,6H),2.44-2.80(m,5H),3.05,(s,6H),3.80(s,2H),3.95(s,4H),4.00(s,2H),4.22(t,2H),5.53-5.62(m,2H),6.07-6.12(m,2H),6.90-7.04(m,3H),7.13-7.25(m,2H),7.36-7.46(m,4H)
(P-J-2の合成例(実施例))
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、2-アミノ-1,3-プロパンジオール 18.0g、ジビニルスルホン 25.0g、2-プロパノール 180mlを加え、窒素ガスの雰囲気下で加熱還流を行い、5時間反応させた。反応液から溶媒を留去した後、水/メタノールによる再結晶を行い、構造式(5)で表される化合物 35.1gを得た。
【0481】
【化88】
【0482】
撹拌装置、加熱装置及び温度計を備えた反応容器に、構造式(1)で表される化合物 5.0g、構造式(5)で表される化合物 8.4g、トリフェニルホスフィン 2.9g、トルエン 50mlを加え、窒素ガスの雰囲気下、90℃で加熱している中に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル 2.6gを滴下した後、90℃で5時間反応させた。反応液に酢酸エチル 50mlを加え、水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、構造式(6)で表される化合物 4.1gを得た。
【0483】
【化89】
【0484】
構造式(6)で表される化合物に対して構造式(3)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(P-J-2)で表される化合物 3.5gを得た。
【0485】
【化90】
【0486】
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.89(t,3H),1.17-1.31(m,12H),1.35-1.80(m,10H),2.02(s,6H),2.70-2.91(m,9H),3.38(dd,1H),3.50(dd,4H),3.68(dd,2H),4.07(dd,2H),4.18(dd,2H),6.24-6.16(m,2H),6.40-6.44(m,2H),7.14-7.28(m,5H),7.60-8.01(m,4H)
(P-J-3の合成例(実施例))
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に3-フルオロ-4-(4-ペンチル(シクロヘキシル))フェニルホウ酸 42g、4-ブロモ-5エチル-2-(3-ヒドロキシプロピル)フェノール 30g、炭酸カリウム 27g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 1.5g、エタノール 300mlを加え、70℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、酸酸エチル 300mlを加え有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去、トルエンで再結晶を行い構造式(7)で表される化合物 48gを得た。
【0487】
【化91】
【0488】
次いで、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に構造式(7)で表される化合物 30g、5-(ブロモメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)メタノール 18g、炭酸カリウム 21g、N,N-ジメチルホルムアミド 150mlを加え、90℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、酢酸エチル 200mlを加え有機層を水、飽和食塩水で洗浄し溶媒を留去した。その後、トルエンによる分散洗浄、アルミナカラムによる精製を行い構造式(8)で表される化合物 40gを得た。
【0489】
【化92】
【0490】
次いで、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に構造式(8)で表される化合物 16g、トリエチルアミン 7.5g、ジクロロメタン 80mlを仕込み、反応容器を10℃以下に冷却した。その後、塩化メタクリロイル 7.6gをゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し、3時間反応させた。反応終了後、水、飽和食塩水で洗浄すし、溶媒を留去した。続いて、撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、抽出物を、THF 160mlと共に加え、10%塩酸 16mlをゆっくり滴下した。反応終了後、冷却し、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、シリカカラムによる精製を構造式(9)で表される化合物 16gを得た。
【0491】
【化93】
【0492】
構造式(9)で表される化合物に対して構造式(P-J-1)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(P-J-3)で表される化合物1.6gを得た。
【0493】
【化94】
【0494】
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:0.88(t,3H),1.18-1.63(m,16H),1.76-1.91(m,6H),2.01(s,6H),2.63-2.75(m,5H),3.16,(s,6H),3.80(s,2H),3.95(s,4H),4.00(s,2H),4.20(t,2H),5.74-6.12(m,2H),6.47-6.59(m,2H),6.91-7.03(m,2H),7.31-7.42(m,3H)
(P-J-4の合成例(実施例))
4-ブロモ-3-(3-ヒドロキシプロピル)フェノールに対して、構造式(1)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(10)で表される化合物 12.1gを得た。
【0495】
【化95】
【0496】
構造式(10)で表される化合物に対して、構造式(2)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(11)で表される化合物 5.4gを得た。
【0497】
【化96】
【0498】
構造式(11)で表される化合物に対して、構造式(3)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(12)で表される化合物 3.4gを得た。
【0499】
【化97】
【0500】
構造式(12)で表される化合物に対して、構造式(4)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(13)で表される化合物 3.1gを得た。
【0501】
【化98】
【0502】
構造式(13)で表される化合物に対して、構造式(3)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(P-J-4)で表される化合物 2.5gを得た。
【0503】
【化99】
【0504】
1H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:0.88(t,3H),1.18-1.63(m,16H),1.72-1.94(m,6H),2.01(s,6H),2.63-2.74(m,5H),3.08,(s,6H),3.80(s,2H),3.95(s,4H),4.01(s,2H),4.21(t,2H),5.93-6.02(m,2H),6.37-6.48(m,2H),6.93-7.15(m,3H),7.23-7.35(m,2H),7.63-7.94(m,4H)
(P-J-5の合成例(実施例))
2-アミノ-3-(2-ヒドロキシエトキシ)-1-プロパノール及び、ジビニルスルホンに対して構造式(5)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(14)で表される化合物 5.5gを得た。
【0505】
【化100】
【0506】
構造式(10)で表される化合物及び構造式(14)で表される化合物に対して構造式(6)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(15)で表される化合物 0.7gを得た。
【0507】
【化101】
【0508】
構造式(15)で表される化合物に対して、構造式(3)で表される化合物を合成した際と同様な方法を用いることで、構造式(P-J-5)で表される化合物 0.4gを得た。
【0509】
【化102】
【0510】
H-NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.89(t,3H),1.18-1.32(m,12H),1.38-1.82(m,10H),2.03(s,6H),2.71-2.92(m,9H),3.39(dd,1H),3.50(dd,4H),3.69(dd,4H),4.09(dd,2H),4.29(dd,2H),4.19(dd,2H),6.25-6.17(m,2H),6.41-6.45(m,2H),6.93-7.28(m,5H),7.77-8.01(m,4H)
(実施例1)
表1及び2に示す非重合性液晶化合物と混合比率で構成される液晶組成物HLC-1 100質量部に、重合性化合物(R-1-0)を0.3質量部添加し、加熱溶解することによりベース組成物としてLC-1を調整した。
【0511】
【表1】
【0512】
【表2】
【0513】
次に、LC-1 100質量部に対して一般式(i)で表される重合性化合物として化合物(P-J-1)を表3に示す添加量で添加し、加熱溶解することにより重合性化合物含有液晶組成物を製造した。そして、上述の<評価試験>を行った。結果を表4に示す。
(実施例2~10)
実施例1における添加量0.3質量部の化合物(P-J-1)に代えて、化合物(P-J-2)~(P-J-5)を表3に示す添加量でLC-1に添加した以外は、実施例1と同様にして重合性化合物含有液晶組成物を製造し、上述の<評価試験>を行った。結果を表4に示す。
【0514】
【表3】
【0515】
【表4】
【0516】
(実施例11~50)
実施例1における液晶組成物HLC-1に代えて、表5及び6に示す非重合性液晶化合物と混合比率で構成される液晶組成物HLC-2~HLC-8のそれぞれ100質量部に、重合性化合物(R-1-0)を0.3質量部ずつ添加し、加熱溶解することによりベース組成物としてLC-2~LC-8を調整した。
【0517】
また、液晶組成物HLC-1~HLC-8のそれぞれ100質量部に、重合性化合物(R-1-1)を0.3質量部ずつ添加し、加熱溶解することによりベース組成物としてLC-9~LC-16を調整した。
【0518】
【表5】
【0519】
【表6】
【0520】
そして、ベース組成物LC-9~LC-16それぞれ100質量部に表7及び8に示す添加量で化合物(P-J-1)~(P-J-5)のいずれかを添加した以外は、実施例1と同様にして重合性化合物含有液晶組成物を製造し、上述の<評価試験>を行った。結果を表9及び10に示す。
【0521】
【表7】
【0522】
【表8】
【0523】
【表9】
【0524】
【表10】
【0525】
(比較例1)
表11に示す通り、化合物(P-J-1)を用いなかった以外は、実施例1と同様にして重合性化合物含有液晶組成物を製造し、上述の<評価試験>を行った。結果を表13に示す。なお、低温保存性、残存モノマー量の結果については割愛する。
(比較例2~28)
表11及び12に示す通り、ベース組成物LC-1~LC-16それぞれ100質量部に表11及び12に示す添加量でスルホニル基を有さない化合物(Ref-1)~(Ref-6)を添加した以外は、実施例1と同様にして重合性化合物含有液晶組成物を製造し、上述の<評価試験>を行った。結果を表13及び14に示す。
【0526】
【表11】
【0527】
【表12】
【0528】
【表13】
【0529】
【表14】
【0530】
以上のように、一般式(i)で表される重合性化合物を含む重合性化合物含有液晶組成物は、スルホニル基を有する重合性化合物を含まない重合性化合物含有組成物と比べ、基板に配向膜を有さない液晶表示素子において、滴下痕や配向ムラのない優れた垂直配向性及び優れたプレチルト角安定性を示すことが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0531】
本発明に係る重合性化合物及び重合性化合物含有液晶組成物は、液晶表示素子に利用することができる。
【符号の説明】
【0532】
1:第二の基板
2:重合性化合物含有液晶組成物
図1